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1947/07/03 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 厚生委員会 第23号
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1947/07/03 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 厚生委員会 第23号

#1
第002回国会 厚生委員会 第23号
昭和二十三年七月三日(土曜日)
   午前十一時十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國立光明寮設置法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○恩給法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○住宅問題に関する小委員長の報告
  ―――――――――――――
#2
○委員(塚本重藏君) これより開会いたします。
 國立光明寮設置法案について提案理由の説明を求めます。
#3
○政府委員(木村忠二郎君) 現在の経濟情勢下においては、普通の身体でも生活することに極めて困難な実情でありますのに、疾病や戰傷、災害等で中年で失明した人々はその生活環境の激変に伴つて経濟的にも將又精神的にも非常なる障害を受け、生活の実態は眞に我々の想像し得ないものがあると信ぜられるのであります。
 これらの人々は現在全國で約一万八千に達すのでありますのでありますので、これらの眞に氣の毒な人々に適切な保護を與え人生の光明を見出さしめることが最も必要な問題であるのであります。而うして先天的の失明者に対しましては、文部省におきまして、從來より義務教育に準じ教育をし、本年からは義務教育として教育されておるのでありますが、二十代或いは三十代、四十代で失明した人々はこれらの人と同一に歩むことは困難であります。
 このような事情に鑑みまして、厚生省におきましては、先に当局の了解を得て、傷痍者保護対策の一環として國立を以て光明寮即ち失明者の保護(收容)施設を設けまして保護を加え、生活訓練と共に自立に最も必要な職業であり、且つ最も適当する、はり、あん摩、きゆう等の職業を與え、以て自立せしめるため、ここに光明寮の設置をいたしたく本法案を提案した次第であります。
 何とぞ失明者の窮状に鑑みまして、愼重に御審議の上速かに可決あらんことを希望いたします。
#4
○委員長(塚本重藏君) これより質疑に入ります。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて。御質疑は終了したものと認めて討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないものと認めてこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#7
○小林勝馬君 第二條の二個所だけでは甚だ不滿足であるので、もつと増設して積極的に救濟せられるよう希望して本案に賛成いたします。
#8
○中平常太郎君 小林君と同じ意見であります。本案に賛成いたします。
#9
○草葉隆圓君 関西、中部、東北、九州というように、もつと積極的に増設されんことを希望して、本案に賛成いたします。
#10
○小杉イ子君 本案に賛成いたしますが、收容者の職業についても特段の考慮を拂つて欲しいと思います。
#11
○委員長(塚本重藏君) 他に御発言はございませんか。御発言も盡きたよりですから、討論は終局したものと認めて本案の採決をいたします。
 國立光明寮法案を原案通り可決することに賛成の方の起立を願います。
   〔総員起立〕
#12
○委員長(塚本重藏君) 全会一致と認めます。よつて本案は全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定しました。
次に本院規則第百四條の規定による諸手続は委員長に御一任願うことにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。次に本院規則第七十二條の規定によりまして、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
   〔多数意見者署名〕
#14
○委員長(塚本重藏君) 署名漏れはございませんか……。署名漏れないと認めます。
#15
○委員長(塚本重藏君) 次に恩給法の一部を改正する法律案を議題に供します。
 御質疑ございませんか。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(塚本重藏君) 速記を始めて。御質疑も終了したようですから討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#17
○姫井伊介君 私は本案に賛成いたします。但し將來この制度が社会保障制度にまで進んで行くことを希望して止みません。
#18
○草葉隆圓君 私も本案に賛成いたします。本案にまだ不完全なところもあると思いますが、次の機会に改正を希望して賛成いたします。
#19
○小杉イ子君 本案に賛成いたします。
#20
○委員長(塚本重藏君) 他に御発言はございませんか……。御発言も盡きたようですから討論は終局したものと認めて直ちに採決に入ります。
 恩給法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御起立を望みます。
   〔総員起立〕
#21
○委員長(塚本重藏君) 全会一致と認めます。よつて本案は全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 次に本院規則第百四條の規定による諸手続は委員長に御一任願うことにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。
 次に本院規則第七十二條の規定によりまして、本案を可とされた方は順次御署名を願います多数意見者署名を願います。
   〔多数意見者署名〕
#23
○委員長(塚本重藏君) 署名漏れはございませんか……。署名漏れないと認めます。
#24
○委員長(塚本重藏君) 次に住宅問題に関する小委員長の御報告を願います。
#25
○小林勝馬君 それでは住宅問題に関する小委員会に付託となりました請願三件、陳情五件について審議の結果を御報告いたします。
 請願文書表第二百四十五號旧住宅營團経營住宅処分に関する請願、同じく請願文書表第二百六十四号、右の請願二件は旧住宅營團経營住宅の処分について政府の方針は、最低生活も保障されていない全國六万三千戸の居住者の居住権が侵害され易い競賣方法であり、その上これらの住宅は今後多額の維持費を必要とするので、居住者には重い負担であるから、その処分に当つては十分右の実情に即するよう善処されたいとの趣旨であります。
 これに対しまして、政府の方針を聽取いたしましたところ、旧住宅營團経營住宅の処分は閉鎖機関整理委員会がこれに当り、政府は側面からこれを援助しているもので、整理委員会の一般方針通り競賣に付すことは社会政策上これは避けねばならんので、低價格で居住者及び公共團体に優先賣却の方法が採用されたのであるが、これを買取り得ざる者があるのは必然である。これらについては別途の措置が必要であるので、政府としてこの点檢討を進めているとの答弁があり、本小委員会としては、本請願の趣旨は極めて妥当なものとして議院の会議に付して内閣へ送付すべきものと決定いたしました。
 請願文書表第九百二十六号大都市の庶民住宅建設助成に関する請願、陳情文書表第五十一号五大都市の庶民住宅復興に関する陳情、右の二件は同樣の趣旨のものでありまして、その内容を一括して申しますと、公營住宅の建設事業が予期のごとく進行しないのは敷地難、財政難がその原因であるから、宅地調整法の制定、建設費の全額國庫負担等の措置を講ぜられたいとの趣旨であります。
 本件は住宅問題に関して調査研究しているところと合致しておりますので、本小委員会としては、本請願並びに陳情の趣旨は極めて妥当なものと認めまして、院議に付して内閣へ送付すべきものと決定いたしました。
 陳情文書表第五十六号大阪府下の住宅対策に関する陳情、陳情文書表第百九号住宅建設促進に関する陳情、同じく陳情文書表第二百三十四号、陳情文書表第三百三十三号、右の陳情四件は、戰災のため多数の住宅が被害を受け、罹災者の多くは、住むに家なく、不安な日常生活を続けているから、住宅建築用の資材を確保し、住宅建築を促進せられたいとの趣旨であります。
 以上の陳情の趣旨は今日の住宅難の折、最も妥当なものであるので、本小委員会としては、院議に付して内閣へ送付すべきものと決定いたしました。
 以上簡單でありますが、住宅問題に関する小委員会における請願並びに陳情の審議の経過並びに結果を御報告申上げました。
#26
○委員長(塚本重藏君) 只今報告せられました請願、陳情は、小委員長報告通と決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。
#28
○小林勝馬君 次に住宅問題に関する調査につき御報告いたします。
 本委員会は第一回國会以來住宅問題対策樹立のため、調査を続け、第二回國会において更に現下の関係諸事項を檢討する目的を以て三月三日議長の承認を得て調査を行うこととなつたのであります。
 委員会は三月三十日、九名の小委員を選定し、爾來七回に亘り愼重な審議を重ね來つたのでありますが、ここにその概要を報告いたします。
 先ず政府当局の施策の檢討をなし、各種資料を蒐集整理して、かれこれ対象を明らかにして、これを実地に照して調査しましたが、住宅問題は食糧、衣料と共に國民生活の基本要件の一つであるにも拘わらず、施策は殆んどその効果を示しておらないのであります。即ち住宅は食糧、衣料と共に重要不可欠の國民生活基本要件の一つであります。
 現在住宅不足戸数は約四百万戸と推定せられますが、この状況に対し、政府は数次の建設計画の発表にのみ止め、今日においても依然として問題の解決策を講じておらず、國家予算には、その費目すら計上しておらないことは國民厚生の不安を一層助長せしめておりますことは甚だ遺憾であります。
 本小委員会は三月三十日以來審議を重ね、或いは民間の実情を査察して、凡そ次の諸点につき、速かにその解決を図り、以て民生の安定に資せしむべきことを決定したのであります。
 一、速かに國民住宅建設の計画とその施策の実施を伴わしめること。
 二、住宅資材の需給の円滑を計ること。
 三、庶民住宅建築資金の融通の方途を講ずること。
 四、民主的なる住宅組合の発達を促進すること。
 五、住宅用敷地の効果的な活用を図ること。
 六、住宅水準向上への方策を樹立し、その円滑適正な活用を図ること。
 七、分讓住宅の供給、余裕住宅開放は更にこれを徹底せしめること。
 八、不要、不急建物の建築抑制を徹底すること。
 九、災害、特に防火対策(都市住宅及び山林の防火)に特段の施設を施し、その徹底を図ること。
 一〇、尚次の諸事項は、特に檢討を要するものであること。
 (イ) 宅地法の制定をすること。
 (ロ) 十五坪以下の庶民住宅は、これを自由建築として許可すること。
 (ハ) 木材その他住宅建築用資材は庶民住宅建築に限り現行制限配給を緩和すること。
 (ニ) 借家法を再檢討すること。
 以上の概況の通り、各調査事項のうち数件は一應その結論に達しましたが、尚その目的を達するに至らないので、引続き調査研究を継続する必要があります。
#29
○委員長(塚本重藏君) 本件につきましても、小委員長報告通り委員長から議長に報告することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めまして、そように決定いたします。
 次に本院規則第百四條の規定による諸手続は委員長に御一任願うことにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○委員長(塚本重藏君) 御異議ないと認めます。
 次に本院規則第七十二條の規定によりまして只今の報告に賛成せられた方は順次御署名を願います。
   〔多数意見者署名〕
#32
○委員長(塚本重藏君) 署名漏れはございませんか……。署名漏れないと認めます。本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十七分散会
 出席者は左の通り、
   委員長     塚本 重藏君
   理事
           今泉 政喜君
           谷口弥三郎君
           宮城タマヨ君
   委員
           河崎 ナツ君
           中平常太郎君
           三木 治朗君
           草葉 隆圓君
           中山 壽彦君
           安達 良助君
           木内キヤウ君
           小林 勝馬君
           小杉 イ子君
           姫井 伊介君
           山下 義信君
           米倉 龍也君
           千田  正君
          池田宇右衞門君
  政府委員
   総理廳事務官
   (恩給局長)  三橋 則雄君
   厚生事務官
   (社会局長)  木村忠二郎君
ソース: 国立国会図書館
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