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1953/05/20 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第14号
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1953/05/20 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第14号

#1
第019回国会 人事委員会 第14号
昭和二十九年五月二十日(木曜日)
   午前十一時一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     松浦 清一君
   理事
           宮田 重文君
           千葉  信君
   委員
           溝口 三郎君
           湯山  勇君
  政府委員
   総理府事務官
   (内閣総理大臣
   官房審議室統轄
   参事官)    田上 辰雄君
   人事院総裁   浅井  清君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       熊埜御堂定君
  説明員
   郵政大臣官房人
   事部給与課長  土生 滋久君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○国家公務員の給与問題等に関する調
 査の件
 (勤務地手当に関する件)
 (給与改訂勧告に関する件)
○国の経営する企業に勤務する職員の
 給与等に関する特例法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和二十九年六月に支給されるべき
 国家公務員の期末手当の臨時措置に
 関する法律案(千葉信君外六十七名
 発議)
○香川県直島町の地域給に関する請願
 (第二四〇二号)
○香川県多度津町の地域給に関する請
 願(第二四〇三号)
○鹿児島県志布志町の地域給に関する
 請願(第二四〇四号)
○鹿児島県末吉町の地域給に関する請
 願(第二四〇五号)
○茨城県高萩町の地域給に関する請願
 (第二四一一号)
○香川県香西町の地域給に関する請願
 (第二四二三号)
○国家公務員に対する寒冷地手当及び
 石炭手当の支給に関する法律中一部
 改正に関する請願(第二四三四号)
 (第二六四一号)
○岩手県前沢町の地域給に関する請願
 (第二四五一号)
○愛知県豊明村の地域給に関する請願
 (第二四五二号)
○島根県掛合町の地域給に関する請願
 (第二五一一号)
○岩手県前沢町の地域給に関する請願
 (第二五一九号)
○大阪府河内長野市の地域給に関する
 請願(第二五七八号)
○静岡県鷹岡町の地域給に関する請願
 (第二五八四号)
○愛知県常滑市の地域給に関する請願
 (第二五九九号)
○福島県日和田町の地域給に関する請
 願(第二六一九号)
○福島県好間村の地域給に関する請願
 (第二六二〇号)
○岐阜県陶町の地域給に関する請願
 (第二六二一号)
○茨城県相馬町の地域給に関する請願
 (第二六二九号)
○高知県吾桑村の地域給に関する請願
 (第二六三〇号)
○鹿児島県上屋久村の地域給に関する
 請願(第二六三六号)
○群馬県太田市の地域給に関する請願
 (第二六四二号)
○佐賀県北多久町の地域給に関する陳
 情(第六五四号)
○鹿児島県三笠町の地域給に関する陳
 情(第六七二号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(松浦清一君) それでは委員会を開会いたします。
 本日の日程は国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案、第二が昭和二十九年六月に支給されるべき国家公務員の期末手当の臨時措置に関する法律案、国家公務員の給与問題等に関する調査、外請願陳情でございますが、全部を問題に供します。
 人事院総裁がお見えですから、日程を変更いたしまして、第三の国家公務員の給与問題等に関する調査を議題に供します。
#3
○千葉信君 浅井総裁にお尋ねいたしますが、勤務地手当に関する人事院の勧告がかなり議論を重ねておりますが、もう人事院としても、町村合併や、或いは新らしい市制の施行された地方等に対する検討も十分になされた時期だと思いますが、勧告を提出する時期の見通し等について、この際、具体的に承つておきたいと思います。
#4
○政府委員(浅井清君) 仰せのごとく、地域給の勧告の準備も着々進んで参つておりまして、まだ最後のでき上りと申すわけには参りませんが、もう長い時日は要らないような段階にまで進んでおると存じます。
#5
○千葉信君 国会の会期は二十二日までということになつておりますが、この国会の会期中に御提出をなさる見通しは如何ですか。
#6
○政府委員(浅井清君) 二十二日までにはまだでき上らないとは思いますが、実際問題として、国会の会期も延びることと想像いたされますので、国表の開会中には勧告ができるように準傭を完了いたしたいと考えております。
#7
○千葉信君 随分遅れておりますから、これ以上遅れるということになると、人事院の責任問題になると思うのですが、併し、それはそれとして、勧告の内容等について、何か従来の勧告と条件を異にするとか、或いは今回の勧告における特色ともいえるような条件が用意されていて、勧告の中にあるとすれば、その点もこの際承つておきたいと思います。
#8
○政府委員(浅井清君) 別に、特に従来と変つたという点として申上げることはございませんが、最前、千葉さんからも仰せられましたように、最近の新らしい市について考慮したという点等はございます。
#9
○千葉信君 伝えられるところによりますと、人事院としては検討を加えられた結果の大体の結論としては、予算額等についても、一応の目安が出ているようですが、その点についてどうですか。
#10
○政府委員(浅井清君) ここで私、資料を持ちませんので、はつきりと申上げかねると思いますが、やはり六、七十億はかかるように考えております。
#11
○千葉信君 大体の予算額としての六、七十億について、一般会計、特別会計、地方公務員関係等も含んでいる予算額だと思うのですが、予算上の今後の措置なり、見通し等について若し政府のほうと何らかの話合いなり、折衝をされたとすれば、その話合いの模様、総裁としてのお見通し等について承つておきたいと思います。
#12
○政府委員(浅井清君) その点はまだここで申上げる段階に達しておりませんが、今度は御承知のように、すでに組まれた予算はないと考えております。
#13
○千葉信君 六、七十億の予算額のうち、一般会計に属する分は幾らぐらいになつておりますか。
#14
○政府委員(浅井清君) ちよつと今ここに資料を持つておりませんので、そらでは答えかねますが……。
#15
○千葉信君 なかなか総裁も答弁しずらい点があるようですから、この際一つ速記をとめて頂いて、もう少し自由は気持でお話になれるような措置をとつて頂きたいと思います。
#16
○政府委員(浅井清君) 私としましては、只今速記をとめなくても申上げることはこのぐらいしかないのでありまして、その具体的なところは又給与局長からでも機会を見て申上げたいと思います。
#17
○千葉信君 速記を一つ。
#18
○委員長(松浦清一君) 速記をとめて質疑をすることに御異議、ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(松浦清一君) それでは速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#20
○委員長(松浦清一君) 速記を始めて下さい。
#21
○千葉信君 浅井総裁にお尋ねいたしますが、今の状態では、この委員会で予備審議を行つておりました国家公務員法の一部改正法案等は、この国会で成立するかどうかわからないという状態のように私ども察知しております。伝えられるところによりますと、場合によつては継続審議という状態になつて、次の国会に持越されることになるかも知れませんが、まだ不確定の問題ですから、これがどういう経過を迫るかは、今にわかに予断は許しませんけれども、仮に継続審議という事態になれば、これは次の国会まで持越されることになるわけですが、そこでお尋ねしたいことは、次の国会ということになりますと、これは九月になるか十月になるか、場合によつてはそれより早くなるか、今のところ予想はつきませんけれども、ただ併しこの場合問題となつて来ると思われるのは、その次の国会が仮に八月以降になるようなことがあるといたしますと、今政府のほうから提案されました改正法案の中における条件と、それが継続審議となつて成立しない場合における条件の中で、我々として慎重に考えておかなければならない点が一つあると思うのです。それは現行給与の水準が、人事院で勧告されたのは昨年の七月の十八日ですから、従つて現行法の建前から行きますれば、少くとも人事院としては、それまでの間に敢行をしなければならないし、又実際客観的な条件も勧告を不可避とする状態になつて来ておるわけです。ところが継続審議になつた場合と、これがはつきりけじめがついて廃案なら廃案ということになつた場合と、人事官諸君に与える勧告に対する態度の心理的な影響というものは、これは程度の差はあつても、何がしかのものは必ずあると一応考えなければならんと思うのです。そういう点について、人事院としては仮定の問題ではなく、実際問題としても当然起つて来る問題だと思うのですが、現行法通りの状態において七月十八日を迎えるというような場合においては、当然人事院としては現行法第二十八条による勧告を行わなければならないと思いますが、毅然として勧告を行う用意があるかどうか、この際承わつておきたいと思います。
#22
○政府委員(浅井清君) 只今のお尋ねですが、只今国会に提案されておりまする国家公務員法の改正案は、目下衆議院で御承知のごとく審議中であつて、これがどうなるかは衆議院の御意思によることで私どもは存じませんが、仮にこれが審議未了になれば、申すまでもなく現行法だけがある。又継続審議になりましても存するものは私どもは現行法だけだと思つておりますから、現行法がその場合には適用される唯一のものだろうと考えております。
#23
○千葉信君 私もその通りだと思うのです。その通りだということになれば、今申上げたような条件の中では七月十八日以前に勧告は当然行われなければならないし、又行えるはずであると考えておりますが、そこでそういう立場に立つて人事院としては、国会の審議の動向も一方にはありますけれども、当然の措置としてどういう事態に対してもそれに対処する方針が立つていなければならないし、そうであるとすれば、人事院としては昨年三月の給与の基準から相当変動が起つておりますから、今後行われるべき勧告に備えて、それ相当の準備なり調査なりが行われていると思うのですが、その点については如何ですか。
#24
○政府委員(浅井清君) 只今お尋ねの点でちよつと申上げておきたいのは、現行法によりますれば、毎年一回俸給表が適当であるかどうかを報告すると、そのときそれが低く、百分の五以上動かさなければならないと思えば勧告する、こういうことでございますから、只今のお答えといたしましては、ただ七月十八日までには現行の俸給表が適当であるかどうかを報告する義務はこれはある。そのとき併せて勧告するかどうかは、人事院といたしましては今までの所まだ何もきめておりませんが、この点は仰せまでもなく十分心得て仕事をしておるのでございます。
#25
○千葉信君 そこまで十分お分りになつて、それに対する方針が立つていれば、去年の三月から上昇している民間給与の状態、それから物価特に消費者価格の上昇の状態等もはつきり分つているわけですが、こういう条件の中では、少くとも二十八条後段による改訂の勧告は当然必要だという条件が具備されていると思うのです。その点については人事院としても検討をすでに加えられていると思いますが、その点の検討はどうなつておりますか。
#26
○政府委員(浅井清君) その点はまだ結論に達しておりませんので、本日ここで何とも申上げかねるのでございまして、どうぞその点を御了承願いたいと思います。
#27
○千葉信君 去年の三月から比べると本年の三月で一〇%以上の物価の上昇があつたのですが、これは二十八条後段の五%以上の変動という条件には当てはまらないのですか。
#28
○政府委員(浅井清君) まだその点について何も我々として相談をしておりませんので本日ここでは何ともお答えいたしかねます。
#29
○千葉信君 もう今日は五月二十日で、一昨年行われました勧告の場合、それから昨年行われました勧告の場合にも、相当程度作業が進んでいたと思うのですが、今年はそうするとかなりのんびりした恰好で問題を見送つているわけです。
#30
○政府委員(浅井清君) いや、それは我々の義務でございますから、決してそうのんびりしたことじやないので、ただここで今日これ以上申上げかねるということでございます。
#31
○千葉信君 ああいう法案の提出されている段階ですから、これ以上浅井総裁に聞いても今の所はお答えになりにくいと思いますが、私どもここで要望しておきたいことは、いずれの場合、例えば政府が最初考えましたような総理府の外局に仮になるという場合でも、然らざる場合でも、勧告については人事院としては相当権威を持つて常時考えていてもらわなければならない問題ですから、あの法律案の動向如何にかかわらず、人事院としては公務員法上人事院にかぶせられている責務について十分お考えを願つて、公務員諸君の期待に副うように、この際総裁の奮起を要望いたしまして私の質問を今日はこれで終つておきます。
#32
○溝口三郎君 私、千葉委員の御質問に関連しまして、私からも一言浅井さんに御意見をお伺いしておきたいと思いますが、私、この前の委員会で給与局長に質問をいたしたのでありますが、今と同じような問題についてなのですが、それは昨年の勧告を出された場合に人事院では民間給与の実態調査の対象を十万人をとつて、そして三月から五月までの間の実態調査をやつたのです。ところが勧告が非常に急ぐからというので三月末日の実態で七万人という調査を引出して、そして一万五千四百何十円が民間の実態だから、それに合うようにというので、公務員の勧告を出されたように記憶しているのですが、その以前の年には三万八千人くらいの実態調査をやつたので、それと昨年の実態調査は非常に調査対象は殖やしたのですけれども、基準が変つて来ているので、それで昨年の場合には七万人をとつたのだ。十万人の調査はどうなつたかと言つたら、それはまだ急いだからやつていないのだが、追つて調査したら報告する、と言つたから、そういう報告はいろいろ狂つて来るから、私は公表して頂かなくてもいいから、七万人の実態を今後は基準にしてやつて行かれるようにして頂きたいということを申上げていたのです。そこで今度、二十九年度の勧告をなさるのに、今、千葉委員にお答えもあつたのですが、まだ報告はするけれども、勧告をするかどうかは内部で決めてないので、現行法では五%上下すれば、必ず勧告しなければいけないので、今度の国家公務員法の改正法案では、必要と認めれば勧告をする。それは六%、七%でもしない場合もあるのだ。調査対象を私の昨年から申上げているのは、一応昨年やつた七万人の調査対象を、本年もそれについて三月末日の実態をやつて、必要な部面は調整はしてもいいけれども、基準はそう変えてもらわんようにしてもらいたい。そうすると、必ずこれは昨年の三月から今年の三月までには、七万人の対象で言えば、私は一割以上の引上げにはなつていると思う。緊縮予算の場合に政府の方では、そう勧告されると困るというような意向もあるかも知れませんが、そこいら辺で、何か給与局長の御答弁では、そういう調査のほかに公務員自体の給与の実態のようなことを加味してやるのだとか、いろんな御意見を持つているようですが、そうすると、大分狂つて来るのです。誤解を招いて来る点も出て来ますから、一つはつきりした勧告をする基準はどうすべきなのだということについての御意見を、もう一度改めてお伺いしてみたいと思います。
#33
○政府委員(浅井清君) ちよつと私その技術的な問題についてよく打合せておりませんし、又人事院としても決めてないと思いますけれども、仕事は油断なくやつておりますから、御趣旨に副うようにいたします。なお、給与局長でも機会がありましたら、一つ御答弁をさせたいと思つております。
#34
○湯山勇君 給与勧告の問題に千葉委員の御質問がありましたのですが、それと関連してなお私もその点についてお尋ねいたしたいと思います。昨年の勧告は一三・九%のアップということを予想されて勧告しておられたのが、実際はそれにも及ばんのですけれども、結局九・三%、そこで、すでに四・六%の差ができております。それから昨年の三月勧告の資料になつたものと、そして勧告が実施さわた時期との物価の上昇率は約八・三%に当時なつておつたはずでございます。そうすると、それ以後においてなお且つ米価の引上げ等、あの勧告の主要な要素になつておる食費、そういうものが上つておる、こういう漠然とした資料だけをとらえてましても、一〇%以上の、そこに上げなければならない要素が出て来ておると思いますので、総裁は、只今全くそういうことについては分らないとおつしやいましたけれども、むしろこの段階ではしなければならないというような態度で検討しておるとか、或いはしなければならないというふうに考えているとか、そういう段階までの御意思の表明でございますね。それはこの際していただけるのじやないかと思いますが、如何がでございましようか。
#35
○政府委員(浅井清君) れそはここで申上げるのは七月十八日までには報告をしなければならないので、その場合に併せて勧告するかどうかということは、まだ人事院としてきめておらないのでございます。そこで、さつき千葉さんにもお尋ねを申上げた以上のことは、ちよつと本日この席上では申上げかねると思いますから、悪しからず御了承願いたいと思います。
#36
○湯山勇君 大体私の申上げたことは御了解頂いての御答弁だと思いますから、今日の段階ではそれ以上お尋ねしないことにいたしまして、別の問題をもう一つお尋ねいたしたいと思います。それは昨年の勧告の場合には隔遠地手当についての増額勧告があつた筈でございますが、これは全く無視された形になつておるわけです。只今、国会のほうで審議されて承りますあの僻地教育振興の問題、こういうものは、人事院のほうでなさるのは、国家公務員だけでございますけれども、今日国家公務員に対してなされる給与の措置が、地方公務員にどういうふうに影響しておるか、どういう関係にあるかということは御承知の通りでございまして、ああいうものが今日無視されている状態、これについて、どうお考えになり、今後人事院としてこれをどのようになさつて行こうとしておられるか。これが一点と、もう一つ関連がありますから、同じく勧告をしておきながら、やはり無視されたものが給与準則でございます。これも、この前に勧告したから、そのまま放置されるのか、或いはこれはやはり改めて給与準則というものを勧告しなければならないというようにお考えになつておられるか、これも併せて一つお答え頂きたいと思います。
#37
○政府委員(浅井清君) 只今のお尋ね二つでございましたが、結局それは給与準則の勧告の中の問題だろうと思つておりますが、それで給与準則は、これはすでに内閣及び国会に対して勧告をいたしましたので、二度と又給与準則を勧告する意思はないのであります。何となれば、人事院の給与準則に対する考え方は変つていないのでありますから、そこで内閣のほうといたしましては、この給与準則の勧告を受けて、その取扱いについてどうするかということを考えられて、公務員制度調査会というものを設け、これに付議すると、こういうお考えのように存じております。その結果によつて、内閣は適当な法案を国会に出されるのじやないかと思つております、そわから、その場合に人事院の考えと違つているか同じものであるか。若し違つておれば人事院としては人事院の主張が通るように努力するつもりでおります。僻地手当につきましても、人事院といたしましては、その実現に努力いたしたい。この考えは変つておりません。
#38
○湯山勇君 それでは政府のほうで考えたものが人事院と違つていた場合においては、どういう努力をされるわけでございますか。例えば再勧告をするとか、そういうことはお考えになつていらつしやらないのでございますか。
#39
○政府委員(浅井清君) その具体的な問題はわかりませんが、結局そういう場合は人事院と内閣との間にこれはどうしても折衝があるわけでありますから、そういう機会を通して人事院の考えを取入れてもらいたいと考えております。
#40
○委員長(松浦清一君) ほかに人事院総裁に対する御質疑ございますか。御質疑なければ御退席願つてよろしゆうございますね。
  ―――――――――――――
#41
○委員長(松浦清一君) それでは日程を元に返しまして、国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案に対して御質疑のある方は御発言を願います。
 本日の委員会開会前に、委員長及び理事の打合せ会を開きまして、衆議院のほうから十八日付で若干の修正が行われて可決されたものが送付されております。その内容はお手許にございましようけれども、第七条の第一項の中段、「第二十八条」の下「第一項後段第二項及び第三項」を削除して、「二十八条の下に括弧して「(第一項前段を除く。)」で括孤を入れる。それから次の行の下の方の「第七十五条第二項並びに」とございますのを「及び」と訂正をする。そう修正可決されて送付されておるわけであります。この修正部分について、衆議院の方から修正箇所の誤明を求めるかどうかということについて、いろいろ打合せいをしました結果、修正部分の内容が極めて明瞭な部分でございますから、改めて衆議院から説明を求めなくてもよい、こういうふうに委員長、理事の打合せ会では決定をいたしましたので、御了承願いたいと存じます。
 それでは本審査となりました本件に対する質疑のある方は御発言を願います。
#42
○湯山勇君 第五条についていろいろお尋ねいたしたいことがあるのですが、わかり易くするために、具体的にいろいろな場合を挙げて、政府委員のほうへお尋ねいたしたいと思います。
 それは公企労法適用職員との関連においてでございますが、先ず本年度とられる措置については、すでに加藤国務大臣並びに今日まで政府委員の方からいろいろ御説明がありましたので、大体了解できましたが、平年度における措置、つまり来年度予算において一応均衡がとれた後において、公企労法適用職員が仲裁々定を受けた場合、その受けた仲裁々定は当然政府が国会の承認を求めるという形において、休会中であれば開会後五日以内に、開会中であれば十日以内に国会に出されるわけでございますが、その場合に給与総額において、それとバランスのとれるような予算がある場合は、格別問題はないと思います。その予算がない場合の措置でございますが、その場合には当然国会に対して仲裁々定の承認を受けられるときには、本法適用の公務員に対する補正予算も同時に出されるということになるわけでございますか、如何でしようか。若しそういうことがなされないとするならば、この法律の趣旨は公企労法適用職員と、そしてその中に勤務しておる一般職との間の不均衡をなくするという趣旨なのですから、そういうことがなされないとすれば、結局はこの法律の趣旨が十分実施されないことになると思いますので、先ずその点を御説明いただきたいと思います。
#43
○政府委員(田上辰雄君) 団交の結果、仮に給与のベースを上げるといつた場合に、いわゆる非適用職員を同一のレベルに引上げなければならないという方針につきましては一貫しておるのでございます。お尋ねの具体的な場合として、将来、平年度におきまして、仮に予算額を超えた内容で仲裁々定を受けたというふうな場合に、お話の通りに、これは国会の承認を得る必要があるのでございますが、その際には、当然予算の影響がありますので、補正予算につきましても、国会に御審議を頂かなければならんわけであります。ただ、補正予算はその本質から言いまして、当然同時に提出さるべきものであると考えております。
#44
○湯山勇君 只今のは、仲裁々定について国会に了解を求める場合には、当然本法適用職員に対する予算措置も、若し給与総額の中で処理されない場合は提案される、こういうことでよくわかりました。
 次にお尋ねいたしたいことは、今度は、特別な給与として支給する場合でございます。この説明の中に「収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する金額」云々とありますが、経費の節減額の一部を特別の給与として支給する場合は、この文章でよくわかりますけれども、収入の増加額を特別の給与として支給する場合に、「予算の定めるところにより」という但書があります。両方かけておるのですが、収入増加、経費節減、それらを特別の給与として支給する場合に、予算の定めるところにより大蔵大臣の承認を受けてと、こうなつておるわけですが、この「予算の定めるところにより」という意味はどういう意味でございましようか。
#45
○政府委員(田上辰雄君) ここに第五条の「予算の定めるところにより」というのは、予算上の各五現業のそれぞれの予算の扱いの規定もあるので、それに従つてこういう意味であつて、特段これについて深い意味はないと考えております。
#46
○湯山勇君 要領を得ない御説明なので、ちよつと了解できないのですが、これは考え方によれば、相当重要な問題を生む可能性がありますので、もう少し具体的に御説明をいただきたいと思います。
#47
○政府委員(田上辰雄君) 予算につきましては、予算総則の規定がありまして、それに従わなければならない。それでその規定によつて、こういうことでありまして、特に具体的な問題がありましたら、それについて又お答えいたしたいと思います。
#48
○湯山勇君 只今の御説明では、規定或いは法によつてという御説明だつたわけです。規定によつてという意味は、私がこれを見て感じたことは、むしろそれより計上された予算という具体的なものによつてというふうにも取れるものですから、経費の節減額の一部という場合は既定予算がこれだけある。これだけの中でこれだけの分が節約できた。この分を特別の給与として渡すということならば、話はよくわかるわけですけれども収入増加の場合等において、予算の定めるということは、規定とか法とかいうものでなくて、予算に定められた額というものが通常対象になると思いますので、そういたしますと、只今の参事官の御説明ではどうもあいまいだと思いますが、これはその額というものが対象にならんで、予算総則とか、或いはその各企業ごとに決められた法というものが、ここでは言われておるものか、その点をもう一度明確にして頂きたいと思います。
#49
○政府委員(田上辰雄君) 湯山委員のお尋ねの予算の額という点につきましては、その前の「収入が予定より増加し」という言葉がありますが、その予定或いは経費を予定より節減したというこの予定の中に、これは予算で計上せられたもの、又はそれに従つてあらかじめ計画された具体的な金額より増加した或いは節約されたと、こういう意味で解釈しなければならないのでありまして、お尋ねになりまする後の「予算の定めるところにより」と申しますのは、只今申上げましたように、予算総則の規定に従つて大蔵大臣の承認を受けて、その承認によりまして支給することができるというふうに解釈いたすべきものだと考えます。
#50
○湯山勇君 それでは今の御説明をそのまま受け取りますと、この文章は「収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する金額を」で一つきれまして、そして「予算の定めるところにより、大蔵大臣の承認を受けて」と、ここまでは一つのものである、こういうふうに解釈していいわけでございますか。
#51
○政府委員(田上辰雄君) 湯山委員の御質問の通りであります。
#52
○湯山勇君 それでは更に確認いたしたいと思いますが、この予算という意味は、額ではなくて、予算総則、そういう法的なものである、これも再確認してよろしゆうございますか。
#53
○政府委員(田上辰雄君) その通りだと思います。
#54
○委員長(松浦清一君) 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#55
○委員長(松浦清一君) 速記を起して下さい。
#56
○政府委員(田上辰雄君) 「予算の定めるところにより」と申すのは予算総則によりという意味に解釈していいのであろうと考えるのでありますが、なおもう少し関係方面と十分打合わせをいたしまして、この次の機会に確答をいたしたいと思います。
#57
○委員長(松浦清一君) ほかには本件に対しての御質問はございませんですか。
#58
○溝口三郎君 田上さんに簡単にお伺いしておきたいのですが、只今予算総則の問題が出たのですが、予算総則中、十五条ですか、今の問題なのですが、「予算の範囲内であつても、予算計算書に定める職階級別定員以上の政府職員の増加又は給与の増額を、みだりに行つてはならない」という点なんですが、私この前の委員会でいろいろお尋ねしたのですが、まだはつきりしない点があつたのです。それは昨年の八月の一日に職階級別の定数を人事院の指令で大幅に引上げた。例えば十級、十一級は人事院の指令では括弧にくくつてその幅の定数は実情に応じて上へ引上げてもいいという指令なんです。当初は三千人あつたのを八月一日以後は一万二千人にしたのです。そういう操作をやつて一万二千人の管理職員の号俸を大体一号ぐらい予算の範囲内で上げた。私はこの前の委員会で質問したのですが、その職級別定数を二十九年度のベース・アップの率にその定数で計算をして行くと、三割三分ぐらいの余分の本俸が計上されるのだという、この財源があるのじやないかということを質問したのですが、そういうことはないのだ、田上さんのお話では、二十九年度でも非常につまつているから、特例法が出ても今年度は全部是正できるかどうかむずかしいが、二十九年度以後三十年になれば、できるだけそれで是正したいというお話だつたのです。私はその後調べてみて大体その原因は分つたのです。それは二十八年度の当初の職級別の定員を八月一日には大幅に引上げたのだが、二十九年度の特別会計に出ている職級別の定数は、十級、十一級というようなのをくくつてあるからはつきりしませんが、大体二十八年度と同じようなことになつている。そこで問題は昨年の八月一日現在で人事院の指令に基いて三千人を一万二千人に引上げた。その職階級別の定数は何かお配り頂いた資料では、二十九年の一月現在それを使つているとある。そうすると、予算総則では政府職員の職階級別定数はこの予算計算書に上つているのをみだりに増加してはいけないというが、実際にはこの十級、十一級の三千人という職階級別の定数を一万二千人に実際はしているのかどうか、その点をはつきりしておく必要があると思うのです。人事院のほうは一万二千人と承認しているが、大蔵省の予算のほうは三千人だということになるのか。それから附加えてお尋ねしますが、昨年八月一日現在で職階級別の定数を変更したのですが、それは人事院では承認するという指令を出しているのかいないのか、郵政省だけでそういうものをきめたのかどうか、そしてそれは二十八年度限りで解消しているのか。現在は十級、十一級の職階級別の定数は郵政省は一万二千人としているが、大蔵省は三千人にしている。人事院はそれを何人にしているかということを具体的にお伺いいたしたい。これが、この特例法によつて三十年度の本当に必要なものは、定数をはつきりして予算措置もやつて行かなければならんということに関連して行く問題であると思いますから、その経過をはつきり伺つておきたいと思います。
#59
○政府委員(田上辰雄君) 溝口さんのおつしやいましたように、八月に人事院からの人事院規則によりまして、各級別の人員につきまして、級別をくくるということの規則による通知がありまして、五現業におきましては、その規則に基いて措置をいたしておるのであります。これは先般お尋ねの点とも関係をいたすのでありまするが、その通牒が実は各五現業に通達されて、五現業におきましてはそれぞれ調査準備をいたしまして、実施をいたしましたのは相当遅れまして、十月になつておるという経緯があるのでございます。従つてくどいようでございますが、この前三割三分の給与の増が見られるので、そんなに二十九年度において増加があるならば、予算措置を要しなくても、五現業のアン・バランスの是正ができるではないかというようなお話がありましたが“それは三割三分といつたようなことはないのでありまして、実際に調査をいたしましたところによりますと、一割余りになるという数字も出ておりますので、この点は御了承頂きたいと思うのであります。
 なお、只今のお尋ねの級別総括いたしましたことによりまして、相当昇給をさせる――郵政省のほうには特にそういう措置が多かつたのでありますが、その結果は決して規則に反したような措置ではないのでありまして、具体的な数字も出ておりますので、更に詳細なお尋ねがありますならば、郵政省の給与課長も出席しておりますので、お許しを得ましたならば、給与課長からお答えを願いたいと思います。
#60
○溝口三郎君 今の三割三分のお話が出ましたから、この点私は申上げておきたいのですが、それはこの前申上げましたように、級別定数を引上げたのだ、そしてそのまま以前のものは二十八年度の当初予算をかけ、二十九年度のは引上げたまま中央号俸というものをかけると、それだけのネットの金では三割三分になるのだ、けれどもその間に双方調整率というものは違うのだというので、どの点まで違うかということをもう少し伺いたいと実は思つていたのです。
 今度予算書のほうをよく見ると、予算書の方では今申上げましたように、級別定数は二十八年度当初予算とそう変りはないのだ。そこで問題は昨年の八月一日にああいうふうに大幅に引上げたものは、いつまで効力を持つていたのだということをお伺いしたい。それは郵政省の当局からお話伺えば簡単にわかると思いますからお伺いいたしたいと思います。
#61
○委員長(松浦清一君) お諮りいたしますが、政府委員になつておられないのですが、郵政大臣官房人事部の土生給与課長が説明をいたしたいと言つておりますがよろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(松浦清一君) 土生給与課長。
#63
○説明員(土生滋久君) お許しを得まして説明をいたします。お説のように昨年八月一日以降人事院規則の改正によりまして職種別の級別定数を括弧でくくつて資格のあるものにつきましては、その範囲内において昇格さしてよろしいということになつたわけであります。それでお尋ねの趣旨は、それだけの予算があつたかどうかという点もあると思いますが、その点を先ず申しますと、八月一日から昇格でき得るということを人事院規則は認めたわけであります。現実にすべての職員を八月一日付けで昇格させたわけではないのでございまして、八月一日のものもおりましたけれども、それ以後の日附けで昇格したものも相当あるわけでございます。昨年度は何とか予算の範囲内でしたわけでございます。今年もまだそれで行けるかどうかということになりますと、この点は昇格さした後の定数によつて予算は積算されていないということは、溝口先生の御指摘の通りでございます。そこで今年も、この昇格した後の定数のままで、現在員のままで、而も予算上は元の定数でくくつて積算されておるものに対して賄つて行けるかどうかという問題になると思いますが、その点は、この俸給の予算単価が、企業職、いわゆる企業官庁特別俸給を受けるものにつきましては、一般俸給表の適用を受けるものよりも単価が若干高いのでありまして、一例を申しますと、例えば一般俸給表は八級と九級とくくりまして、一本の単価で一万七千七百円という俸給の単価になつております。企業官庁特別俸給表におきましては、それと同格の級でありますところの七と八でくくつておるのでありますが、これは一万九千八百円ということになつておりまして、その間に二千百円の単価における水準差というのが認められているのであります。現実には一般俸給表と特別俸給表との関係は、単に俸給表の幅が広いか狭いかというだけであるのでありますが、予算単価といたしましては、水準差がある。そこに若干の余裕財源も出て来るわけであります。なお、そのほかに、これは各省の実態をある程度反映させることにいたしまして、大蔵省方面では、これは我々のほうで人事院規則によつて許された限度において昇格さしたことの尻拭いをするという意味ではないのでありますが、そういう意味ではなくして、各省の実態を総合勘案いたしまして、調整率というものを単価のほかにつけております。これは郵政の場合におきましては、昭和二十九年度予算におきましては七%であります。このような単価で、一般俸給よりも水準の高い単価で計算され、而も調整率が七%ということになつておりますので、実際に昇格さした後の、先日お配りいたしました資料に対する給付基準というものはまだ本年度としてははつきりしたことは申上げかねます。無論今後の異動その他によりますが、何とかやつて行けるのではないかと、今のところは考えておるわけであります。
#64
○溝口三郎君 私がお伺いしたのはそういう詳しいことではないのですが、級別定数というものは人事院が決定すべきものだと私は思つておる。人事院が決定した級別定数を現在は実行しているのではないかと思います。予算総則に、級別定数というものはみだりに増加してはいけないと書いてありますが、予算書に出ている級別定数は、人事院の決定したものとは非常に違つているのだから、どこで一体級別定数をきめたものが公式になつているのか、郵政省はどれを現在は使つているのかということをお伺いしたいと思います。
#65
○説明員(土生滋久君) その点は、人事院の場合は職種別に級別を作つております。予算書は全体の定数に対しては、十級十一級とか、或いは九級八級とかいうふうに作つているわけです。やはり、この予算書の精神というものを人事院では、この精神を職種別にまで内訳しまして、各職種別に、例えば郵便局長でありますれば、何級から何級までということで作つておるのであります。従つてこの予算書の精神によつて人事院が作つたものを我々のほうで施行したわけであります。その実行した結果が、予算書では職種別にしない全部を一本の定数でくくつている。たまたま我々が人事院によつてきめられた職種別で実施した結果が級によつては少し出入りが出て来る。予算書とは食違つた数字が出て来るということは現に知つているわけで、その点は御指摘の通りであります。私どもといたしましては、予算総則の規定の趣旨には反してはいないであろうというふうに考えているわけでございます。
#66
○溝口三郎君 私はその趣旨よりか、級別定数というものはそんなに変はてもいいのかどうか。そして、私どもは、国家公務員の級別定数はどれが本当のものなのか。総体的にいうてはつきりしたほうがいいのじやないか。そこで、今、趣旨が変らないというが、そういうことになると、二十九年度の郵政省の級別定数は十級、十一級というのは予算書では三千人になつている。このお配りして頂いた十級、十一級は一万二千人になつている。趣旨は一万二千人にしても三千人と同じだということは、数字の上では余り納得できないのじやないのですか。とにかく私がお伺いしたいのは、郵政省ではお配りしたような級別定数を実行して行く、それは人事院の承認を得たものなのだと。併し、それで予算を要求したか知らんが、予算のときには二十八年度の級別定数に戻つてしまうのだということが、その点どうもお話から言うと、人事院では大幅に昨年は引上げてもらつたが、予算の上ではそういうわけに行かないのだ、だから二十八年度の級別定数に一応やつて二十九年度の級別定数とも違つているのだ。そこで級別定数のほうは大蔵省で適当にきめて、その代りにその場合に調整律を七%に引上げたというようにとれるのですが、二十八年度は調整率は幾らになつているのですか。
#67
○説明員(土生滋久君) 二十八年度につきましてはちよつとここに資料を持つて来ておりませんが、たしかもつと低いと記憶しております。
 それから先ほどの予算総則の趣旨には反しないということは、或いは言い過ぎるかも知れませんが、我々のほうといたしましては、人事院の指令によつて認められたものをつの範囲内において実施した。まあどちらのほうが、予算書の級別定数との関係ということになりますと、これはむしろ人事院のほうの面において考慮されるべき問題ではないかというふうにも考えたわけでございます。たまたまこの郵便局長が全国に一万四千人ばかりいるわけでありまして、そたが十級、特に十級のところに相当昇格したということが、この数字の上で御指摘のような結果が現われたのであると思います。その点は人事院指令の御趣旨に副いまして実施した結果そうなつたのであります。
#68
○溝口三郎君 お話よくわかりました。私は特例法の成立して、そうしてそれに基いて調整して行くのは、現在実施している級別定数があるならば、それがどこまでも実行できるようにすべきじやないか。そこでこれは今のお話のように、人事院と大蔵省の問題だと思いますが、人事院はそういう承認をしておいたが、大蔵省の予算のときには全然別なのかどうか。どこまでも私は実行して、もうそれで精一ぱいになつている級別定数なら、人事院もそれを実行できるようによく大蔵省と話すべきじやないかという、今の実情をはつきりしないからお伺いするのですが、あとこの次に人事院の給与局長に出席して頂いて、人事院の級別定数決定について、どこまでもそれを通して行けるのか、そして予算のときには大蔵省できめるものについて行くのか、これは将来でも指令権を存続するかしないかという大きな問題があると思います。この次の委員会のときに給与局長に出席して頂いて、その問題をはつきりさしておきたいと思つております。
#69
○千葉信君 加藤国務大臣がお見えになつておらないようですから、代つて田上参事官にお尋ねいたしますが、前回の委員会のときに政府のほうから提示されました、期末手当を〇・二五カ月分増額する場合の予算額として提示された予算額が水増しの傾向を持つてはしないか、この点についてもつと正確な、又場合によればこれが正確なものであるとすれば、昨年十二月における期末手当の増額の場合の予算額に比べて二十億円も増大しておるというその根拠は何かということについて、的確なる説明を今日は承わることになつていましたが、一つその点についての御説明を承わりたいと思います。
#70
○政府委員(田上辰雄君) 前回たしか湯山委員からの御質問であつたと思いますが、御指摘になりましたのは、特に一般会計において十七億四千二百万円という数字が昨年度の見込額であつたが、今度二十一億五千二百万円になつておるじやないか、率から見ますと二三%の増加になつておるわけであります。でこれについて先ず御説明をいたしたいと思うのでございますが、この一般会計の中には一般会計職員分と、それからいわゆる地方の補助職員分、更に他の会計の繰入分というのであるのでございます。実は昨年度の数字におきましてはこの補助職員分と他の会計繰入れ分とを計上しておらない数字を申上げたのであります。併しながら本年度の二十一億五千二百万円と申します数字のうちには、一般会計職員分としまして十八億七千五百万円、そのほか補助職員分としまして九千八百万円、それから他の会計繰入分としまして一億七千九百万円を計上いたしまして、合計額二十一億五千二百万円の数字が出ておるのでございます。
 昨年度なぜこの補助職員分と他の会計繰入分を入れなかつたかと申しますと、実は一般会計職員分のうち保安庁関係の職員の増員がございまして、これの増員の実施が遅れておりました関係上一般会計に余裕がある。従つて大体補助職員分と他会計繰入分は計上しなくとも、その限度と見て差支えないだろうと、こういうことで申上げておつたのでございます。然るに今回分は先ほど申しましたように補助職員分と他会計繰入分を計上いたしました関係上、これだけ殖えておる。
 なお内容的に申しますと、昨年に比べまして本年度この人員の整理を多少やつておりますが、一面昨年の申上げました数字に比べましていわゆるベースの改訂による上昇があります。又一般の昇給の率というものもありますのでかかる数字が出ておるのでございます。
 それから特別会計の違いでございますが、ついでにこれを申上げますと、これは数字は先般申上げました通り昨年度におきましては十億六千万円、それが今回申上げましたのは十二億六千六百万円、大体比率にしまして一九%ばかり殖えておるわけでありますが、これは一般の改訂ベース以上の団交等によるベース・アップがございましたし、更にこの昇給等もありました関係でそれだけの率が特別会計においては特に殖えておるのでございます。それから政府関係機関の昨年度の見込額は二十二億二千万円でございますが、それに対しまして約一七%の増を見まして二十五億八千万円見ておるのであります。これは一般のベース・アップ、それからこの昇給率のほかに、特に電電公社等におきまして増員もございましたのでこのくらいになつておるわけであります。地方公務員は昨年度二十六億一千万円、本年度におきましては三十二億五千万円になつておりまして、二四%余の増になつています。これは昨年度の数字において多少杜撰であつたという点がございまして、実は地方公務員につきましてはいわゆる特別職関係を落しておつたことがございますので、本年度におきましてはそれを正確に計上したという点で殖えておるのでございます。
 なお教育公務員の場合におきましては昨年十八億七千万円でありますが、本年度計上しておりますのは二十二億五千万円で、これも二〇%の増になつております。これは地方の教育職員の増でありまして、御承知のように学級数の増が相当数あります関係上かかる数字が出ておるのであります。無論その増員のほかに一般のベース・アップ及び昇級の増といつたものがこの内容になつておるわけであります。
 以上合計した数字を比べてみますと、昨年の九十五億に対しまして本年は百十五億であつて、二一%の増になつておりますが、以上申上げました理由によつて総計において大体そういつたような狂いが生じておるわけであります。
#71
○千葉信君 御説明を承わつておりますと、私ども心配しておりましたように、さつぱりどうも結論としては、政府のほうから提示されて来る予算額等は今回の場合に限らず、どうも意図的な、政治的な数字が提示されがちだつた従来の懸念がここでも一層はつきりして来るという印象をますます深めざるを得ないのです。去年の十二月における二・五%の増額率に伴つて見積られた九十五億円というものが、実施の際にかなり減額されて、十六億程度減額されて支給されたという条件は別としても、この半年間に九十五億円のものが二十億円も殖えて百十五億円になるという数字の根拠について、只今の御説明を聞いておりますと、一番増大した根拠としては、給与改訂があつたという条件と、もう一つは昇給昇格に伴う給与の増大、まあこういう点がその中心になつておりますが、一体昨年の十二月からこの六月までの間にどういう状態の給与の増額と昇給昇格があつたかといえば、給与の増額は成るほど一部にはその割合が比較的高く改訂されたものも公社関係等の一部にありますけれども、併しそれにしても大体が公務員の改訂給与額、その率は九・三%であります。地域給の分については、これは振替、本俸繰入れというやり方でありまするから、この点はいささかも給与の増大になつておらない。
 それからもう一つは自然増加という問題でありまするが、この自然増加の点については年間予算額で押えられている。給与の自然上昇増加率というのは五%の調整額を以て行われている。五%のものが半年間に全部これが増額に振り当てられておるという点はこれは誰が考えてもあり得ないことである。最大限度増加率となつて現われておるものは約半分の二・五%に過ぎないのです。そうするとその両者の合計というのは一一・八%にとどまつているということは、これははつきりしているのです。給与の改訂とそれから自然増加率と上昇分とを加えたものが一一・八%以上に出ていないということはこれは明かなんです。而も一方では、一部例えば電通等における職員の増加を云々しておられますけれども、これは今回起つたことじやなくて、昨年十二月の〇・二五支給のときにはすでに職員として大半が採用されて勤務しておつた職員です。この増加は、そうするとこの点は増加の理由としては適切な国会に対する説明にはなつておらない。
 それから一般会計の分なんかについて特別会計繰入れ分を云々しておられますが、この場合に問題となつて来ることは、補助職員分が今回は計上した。これは少し問題があると思うのです。補助職員というのは何かといえば、これは非常勤職員です。従来非常勤職員等の分については大抵の場合その職員が業務費から支弁され、若しくは庁費から支弁されるという形で定員法をごまかして、そうしてこれは実際給与の中では扱つておらない。特別に扱われておる。そうして実際上その支給の場合においても臨時職、非常勤職員に対しては今までは、従来扱つておるはずだが、今回はこれを特に予算見積額の中へ入れて来たという態度が少くとも穏当な態度とはとれない。そういう条件を数え上げてみると、どう計算してみても総額としての百十五億は水増しということに断定できると思う。
 そういう状態ですから、これはこの法律案の国会における審議上においても政府の見積額は必ずしも正確なものではないという前提に立つて今後の審議を進めて行かなければならんと思うのですが、ただ一つの問題として残つたことは、今回若し今審議中の法律案が仮に実施をされるという場合には、政府のほうでは今おつしやつた補助職員、非常勤職員等に対しては、実際上勤務しておる者の場合には今回は只今の御答弁のように、予算に関する御説明のように、政府としてはこれを支給することに取り運ぶ方針なのか、その点をこの際はつきり承わつておきたい。
#72
○政府委員(田上辰雄君) 私どもはこの二十九年度の見込額につきましては、決して特に工作をしておつたり、或いは特別な意図があつて計上したのではないのでありまして、その点につきまして千葉委員の御攻撃は当らないと思うのであります。
 第一に申上げたい点は、千葉委員は、昨年の十二月と只今までの間の半年の間だということを言われたのでありますけれども、二十八年度見込額として計上いたしましたのは、ここにたびたび申上げますように、昨年六月の期末手当の際の御要求によつて出しました見込額なんでありまして、その後一年間の計上であるのであります。そうして補助職員の分につきましては、先ほど申上げましたように、保安庁職員等の予算の一般会計における余裕を見込んでこれを計上しなかつたという事情を正直に申上げておるのでありまして、これは今回の見込額としては補助職員分も他会計への繰入の分も必要な分として計上して御覧に入れておるわけであります。従つてこれらの数字につきましては、多少の調査不十分な点はあるかも知れませんが、併し特別な意思を以て、お言葉にありましたような特別な水増しをして提示しておるのだというふうなことではないということを御了承頂きたいのであります。
#73
○千葉信君 非常勤職員の分、それはどうですか。非常勤職員の分について政府としては今の御説明にあつたように出すという方針でおられるのか。二カ月ごと更新される非常勤職員に対して勤続と認めて政府は補助職員の分を出すつもりなのかどうか。
#74
○政府委員(田上辰雄君) 補助職員分の九千八百万円につきましては、予算上必要な額であると存ずるのであります。
#75
○千葉信君 出すという方針ですか。これは特別会計のほうにもありますよ。
#76
○政府委員(田上辰雄君) これは加藤大臣からもお答えいたしましたように、今日〇・二五カ月分の増額は国の基本的な緊縮方針その他の事情から極めて困難であるということをお答えしておるのでありまして、これを計上するかどうかというのは、これは方針の問題でありまして、政府といたしましては、今日これを計上することは到底できないことであるということを申上げているのであります。従つて私のここに申上げまする点は、若しもこれを計上するとすればこういう数字を必要とするのであつて、〇・二五カ月分の増額ということになれば、只今申上げましたように一般会計において補助職員分も計上しなければならないということを申上げているのであります。
#77
○千葉信君 これは田上君に言うのは少し苛酷かも知れないけれども、その点に問題があると思うのです。補助職員、非常勤者等に対して政府は従来期末手当等については、これは飽くまでも臨時者であると言う。そして又最大限二カ月ごとに更新させる職員であるという考えで従来この支給についてはとかくの批評を浴びながら政府の方針を押し通して来たわけです。ところが今聞きますと、今でもその政府の方針ははつきりしたものじやない、むしろ公算は出さないほうに傾く気色があるような御意見である。田上君に言うのは無理かも知れないけれども、そういう状態で取扱つている非常勤者、若しくは補助職員の場合等の支給予算見積額もこういうものの中にぶち込んで出して来るということは、これは一般会計の問題だけでなく、特別会計にもある、政府機関にもある。地方公務員にもあるそうすれば一般会計では成るほど九千八百万円であるけれども、総体の二十億見積りが殖えて来ているという大きな原因になつている。この点が政府の態度が公明さを欠くといつて抗議しなければならない点なんです。どうも従来そういう傾向があつたし、今回も又我々としては疑惑を持たざるを得ない態度がそういうところからもどうしても出て来る。併し今ここで非常勤職員等の点について田上君にこれ以上聞くということもどうかと思われますから、この問題についてはいずれ又大臣がお見えになつたときに大臣に御意見を承わることにしたいと思います。
#78
○湯山勇君 今の問題で私もちよつと簡単に……。今の予算の額の問題について私もちよつとお尋ねいたしたいと思いますが、一体大蔵省の計算はいつの人員を基準にして計算しているわけでございますか。と申しますのは、予算の上では二十八年度末、二十九年度末というので説明があつたわけですけれども、一般会計においては六万九千七百六十六名の減になつておりますし、特別会計では五千七百七十九名の減、さつきちよつとお話がありました政府関係機関だけは八千九百九十二名の増、保安庁関係は四万一千三百八十七名増ということになつていますが、これはまだ実施されていない。そういうことになりますと、定員は、定員法が通つていないにしても、どの機関においても大体二十八年度の当時よりも減つているはずでございます。ベースアップにいたしましても、たとえ人事院勧告がそのまま実施されて九・三%のアップがあつたといたしましても、そこに昇給昇格を見込んでも二〇%というような増額がどうしても考えられない。殊にあの九・三%のアップのときの平年度化すればこれだけになる。このほうから逆算しましても今のような数字は出て来ない。そういう点から若し非常に悪く考えて、そして人員の一番多い二十八年度末というような人員で、而も二十九年度の未なら末における、或いは二十九年度の平均をした給与で以て計算するというようなやり方をすれば或いはそれに近い数字が出るかも知れないと思うのですけれども、そのどこの定員をとつて、そしてその額はどこで押えたかということがはつきりしないと、どうも御説明だけを私どもそうですかというわけには行かないと思うので、なおその点についてはつきりしていれば御説明頂きますし、していないとすれば、それについてなお一つ大蔵省のほうで資料を得て頂きたいと思います。
#79
○政府委員(田上辰雄君) 御指摘のように二一%の違いがあるわけでございますが、その内容については大体べ一ス・アップの関係が九%、そうして一年間の昇給をいたします率が大体六%ぐらいになるわけでございます。従つて一五%というものがこれはまあ自然の結果として出て来る数字でありまして、残りの六%だけが、これは特殊な事情によつて殖えているのだということになり、それにつきましては先ほども申上げましたように、補助職員分のうち他会計への繰入分が欠けている。或いは教育公務員について特別の増員がある。又地方公務員につきましては一部前回において特別職を落しておつたというふうな事情からそれだけの差が出て来ているわけでございますが、大体以上のような数字で御了解を得たいと思うのでありますが、強いて又御要請がございますれば、具体的に調査もいたしたいと思うのであります。
#80
○溝口三郎君 今の湯山委員の御質問に関連しているのですが、これは田上さんに要求いたしたいのですが、一般会計で二十一億五千万円が〇・二五の金額なんですが、それをさつき問題が出ておりました二十八年度末の予算定員の四十一万六千八百四十九、それで割りますと一人当りが二万六百五十円という金額になる。普通に一般の公務員のベースは一万五千四百八十円と考えて、先ほど御説明があつたように何か九千何百円の補助職員の者を入れたとかいろいろな操作があると思いますが、一万五千四百八十円というベースに対して公務員の実質は幾らなんだということを、それから予算書のほうは調整額というのは、さつきのお話もあつた四%入れたのか七%入れたのか、その調整額が各省まちまちである。予算書のほうと実態というものとはつきりしない点がある。もう少しこの二十一億について、それは一般職は四十一万六千人を入れたのか、そうして補助職員のほうは幾ら引いたとかという、もうちよつと資料があるとはつきりするのじやないか。一万五千幾らのやつが二万六百五十円になつていると、何か予算書というものは非常に多く組んであるのじやないかというようにとれるのであります。特別会計にしても同じことである。三十三万九千人の二十八年度末の定員を十二万六千円の一年分で割ると一万四千九百円になる。そのうちの大部分の郵政職員の、さつきもお話が出ましたが、それは一カ月一万四千円である。それは七%ぐらいの調整率が入つているというようなことになると一万四千九百円、もう少し整理して出されないと、公務員のベースとえらく違つて来るものだからさつきのような問題が出るのじやないか。もう少し資料をあなたのほうで整理して、納得の行くようにして頂きたい。
#81
○委員長(松浦清一君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#82
○委員長(松浦清一君) それでは速記を始めて下さい。
 それでは本日の議題三件についての質疑は終りまして、残余の分は次回に質疑を続行したいと思います。この三件のうち、只今問題になりました昭和二十九年六月に支給されるべき国家公務員の期末手当の臨時措置に関する法律案については、なお若干質疑を継続する上に、資料不足な点があると考えられまするので、議員諸君の要請に従いまして、次回の委員会までに数字上納得のできるような資料の提出を要請いたします。
 続いて請願、陳情ですが、地域給に関する件が請願二十件、陳情二件、それから寒冷地手当及び石炭手当の支給に関する法律中一部改正に関する件が、請願が二件ございます。従つて請願の合計二十二件、陳情二件、合計二十四件でございますが、詳細は公報第百十五号に掲載されておりますので、内容はそれによつて御検討願うことにして請願、陳情の通り採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○委員長(松浦清一君) では採択することに決定をいたしました。
 本日の委員会はこれを以て散会いたします。
   午後零時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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