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1953/02/09 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第5号
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1953/02/09 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第5号

#1
第019回国会 厚生委員会 第5号
昭和二十九年二月九日(火曜日)
   午前十時三十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
二月八日委員榊原亨君辞任につき、そ
の補欠として田中啓一君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     上條 愛一君
   理事
           大谷 瑩潤君
           常岡 一郎君
           藤原 道子君
   委員
           田中 啓一君
           高野 一夫君
           中山 壽彦君
           西岡 ハル君
           横山 フク君
           楠見 義男君
           廣瀬 久忠君
           竹中 勝男君
           湯山  勇君
           堂森 芳夫君
           有馬 英二君
  政府委員
   厚生省公衆衛生
   局長      山口 正義君
   厚生省医務局長 曾田 長宗君
   厚生省薬務局長 高田 正己君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       草間 弘司君
   常任委員会専門
   員       多田 仁己君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○社会保障制度に関する調査の件
 (昭和二十九年度厚生省予算に関す
 る件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(上條愛一君) それでは只今から厚生委員会を開会いたします。
 最初に委員の異動を御報告申上げます。二月八日付で榊原亨委員が辞任されて後任として田中啓一委員が選任せられました。御報告申上げます。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(上條愛一君) 次に、本日は社会保障制度に関する調査の一環として、厚生省関係昭和二十九年度予算を議題といたしたいと思います。前回会計課長から大体の説明を聴取いたしたのでありますが、本日は医務、公衆衛生、薬務の各局長に対し順次質疑をいたして行きたいと存じます。先ず医務局関係につきまして御質疑をお願いいたします。
#4
○堂森芳夫君 医務局長にお尋ねいたしますが、この七頁の21国立病院整備費が昨年度より八億ほど殖えておりますが、この国立病院への移譲がまだはつきりしていない病院が殆んどですが、どのように整備されて行くのでございますか。来年度の新たな方針を一つ承わりたいと思います。
#5
○政府委員(曾田長宗君) 明年度の国立病院の整備方針でございますが、これは御承知のように最初九十九ございました国立病院、これをそのうち十五を結核療養所に転換し、それから今日までに十病院が地方に移譲になりましたので、結局二十五減じますために七十四明年度は残るということになつておるわけであります。その七十四のうちには、御承知のように二十四のいわゆる基幹病院、それから八カ所の温泉病院というようなものは、これは最初から国に存置すべき病院というふうに考えられておりましたが、他の病院につきましては、これは原則としては地方に移譲するという線で参つた分の残りでございます。この分につきましては、いろいろと地方庁と御相談申上げまして、そうして話がまとまりますれば、これを地方に移譲する。併しながら今日までの状況から見ますというと、短期間に多くの病院を地方に移譲するということは、これはなかなか期待し得ないことではないか。而もこの移譲予定の病院というものに十分な修理、改築を加えませんで進んで参りますれば、病院が非常に腐朽して参り、又施設としても時代に即応し得ないものになつて参りますのでこれを放置するわけには行かないというようなところから、これに対しましても或る程度手を加える必要があろうということになりまして、いわゆる移譲予定病院というものに対しても、今年度からは若干の整備費を加えて、たしか三億余りと、従来からの整備費と加えましてその程度のものが計上してあると思つております。それからそのほかに今申上げましたように、いわゆる基幹病院の整備というようなものに今日着手はいたしておりますけれども、これが遅々として進んでおりませんので、この病院が完成しないために、中途半ぱであるために、病院の成績も機能も十分に発揮できないというような状況でありますので、これにもう少し力を入れて、急速にこの完成を期したいというような意味で、この面も若干増額して頂きまして、こういうようなところから昨年の四億四千七百万というのに対しまして、二十九年度においては十二億六千万、約八億ばかりの増というものをみて頂いた次第であります。
#6
○堂森芳夫君 そうしますと、移譲があるなしにかかわらず、どんどん整備して行く、こういうふうに解釈していいのでございますか。
#7
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。
#8
○廣瀬久忠君 これは一つ皆さんの御意見も伺いたいのですが、私は各局長はそれぞれ今年の予算についてどういう所に力を入れ、どういう所にいい点がある、或いは困つた点がある、要するに各局長の自己の所管の予算に関する抱負経綸というような、まあ大きく言えばそうなんですが、計画があると思うのですが、そういうことを先ず伺つたらいいんじやないか。実はこの間会計課長から一応の数字的の説明を伺つたのですけれども、これはやはり全体に亙つての数字の話であつて、本当に熱のこもつたのは、各局長でないとわからないのじやないか。そこで医務局長には、私は医務局としてはこういう点に力を入れたのだが、この点が非常に困るところであるとか、この点は比較的この際としてはよく行つたというような点があると思う。力の入れどころについて説明をもう一遍全部細かくやつて頂く必要がないが、そういう生きた説明をしてもらいたいように私は思うのですが、これは皆さんの御意見どうでしようか。そういう工合に私はして頂きたいのだが……。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#9
○委員長(上條愛一君) じや、廣瀬委員の只今の要望御異議がないようですから、さよう取計らつてよろしうございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(上條愛一君) それじや曾田局長お願いいたします。
#11
○政府委員(曾田長宗君) 御説明申上げますのに、超重点的に申上げるのがいいか、或いは今のような御趣旨に従いつつ、もう一通り申上げるのがいいか。その点をいずれかと迷うのでございますけれども、一通り申上げてみまして、それから更に御質問がございましたら、その点を詳しく申上げるということにさして頂きたいと思います。
#12
○廣瀬久忠君 私もその通りやはり説明をなさりながら、そこに心持ちを入れて重点をお示し願うということが一番結構と思います。
#13
○政府委員(曾田長宗君) それでは御配付申上げてあります資料のページを追つて一応申上げてみたいと思いますが、最初に二枚目の表でございます。これは頁は私のほうと少し違うかも知れませんが、番号を申上げますと十番目の精神衛生対策、これにつきましては公衆衛生局のほうから全般的な対策については御説明があると思いますが、その一環といたしまして医務局関係では国立療養所に二百のベッド、それから病院には百床増設するといつた形をとりました。もう少し多数の増設が望ましいと思つたのでありますけれども、一概にはできませんので、療養所は大体二カ所の療養所におおむね百床ずつつけたい。これは多数の精神病患者を収容いたしまして、専門的にこの世話をする。それに対してやはり市中にございます病院がいろいろ他の民間の病院、或いは家庭におります患者の診察というようなものを依頼されます場合に便利があるように、そうして又そこに専門の職員も置けるようにというような意味で、極く僅かの病床でございますけれども、それをできるだけ多くの基幹国立病院に設置いたしまして、そうしてその病院でその患者さんだけの世話をするという意味でなしに、他の病院とも連絡をとつていろいろ診療の方針を立てるというように国立病院が働くべきだという意味で数は少うございますけれども、これだけ組んで頂きました。将来もできるだけ一般総合病院の中にも精神病棟を若干ずつは附けて行くというようにいたしたい。併し多数の患者を収容し、世話をする、この意味におきましてはこの国立病院等は不適当でございます。専門の療養所を増設、拡張し、又或いは必要に応じては新設して参るという方針で行くつもりでおります。それからその次、勿論それに応じまして国立病院は極く僅かの病床をたくさんの国立病院に分散させますので、職員の増員はございませんが、療養所は医師、看護婦そのほかの者を加えまして、全体で五十名の増員というものを認めて頂いております。
 それからその次に十一番目の結核でございますが、これも総括的な対策の説明は公衆衛生局長からあると思いますが、この一環といたしまして、従来国立療養所におきましても、この数年間は一千床ずつ増床を図つて参つたのでありますけれども、二十九年度におきましては国立分が計上してございません。これは計上されたものの説明でなしに、従来ございましたものが今年落ちたということについての説明でございますが、これについても私どもといたしましては、やはり国立においてもなお増床の必要があるというふうに認めましたのですが、その一面において御承知のように、現存の国立療養所の施設が非常に不備でございまして、或いは又建物が腐朽して非常に危険な状態にもなつているというようなことで、この修理改築というものを今後放置できないというような状況でございましたので、これの緊急性を強く主張いたしました。その方面の経費を計上して頂くことには成功いたしたのでありますが、それで本年は増床ということは少し控えて、むしろ内部の充実、設備の改善ということを図つてくれというような御意向で、私どもといたしましても、多少不満な点もございますけれども、止むを得ないことと了承した次第でございます。
 それから結核療養所の経理につきましては、大体二十八年度と同様な方針で経理いたして参るつもりでおりますけれども、そのうち若干の食費の増とか、又収入のほうといたしましても、社会保険の点数の改正というようなものがございましたので、収支とも幾分ずつふくらんでおるというような結果になつております。
 それから十二番目の癩対策について申上げます。
 この点につきましても全般の癩対策というものは公衆衛生局長から説明があると思いますが、そのうち癩療養所に関する、殊に国立癩療養所関係の経費の御説明を私どものほうでいたしたい思うのであります。いろいろと昨年来御心配にあずかつておつた問題なのでありますが、この国立癩療養所の今日の経営状態の細かい調査検討というようなものを行いまして、いろいろ冗費を省き、そうしてどうしても計上しなければならない経費というようなものは組んで頂くというような方針で、非常に大蔵省のほうからも誠意を以て御考慮願つたものでありますが、その結果をかいつまんで申上げますならば今日収容力といたしましては、一万三千五百人の収容力を建物としては持つておりますが、そうして現在の収容患者が約一万人というような状況でありますので、二十九年度においては従来続けて参りました増床は停止するということにいたしまして、むしろその内容の充実を図るという方針にいたしたのであります。その患者の経費といたしましては、賄費は前年当初九十一円でございまして、途中米価が変りましてから九十四円十銭になつたのでありますが、二十九年度においてはその上りました九十四円十銭というものを年を通じての賄費というふうに見ております。それから衣料費、薪炭、油類というものは前年通りでございます。それから患者の慰安費でございますが、これは四百円を五百円に上げる。それから不自由患者に対しまして、作業のできない者というものに、特に慰安費を加算して給与しておりますが、これは、従来は全然その経費が組んでございませんでしたが、今度は百円組んで頂くことになりました。勿論皆月額でございます。それから児童患者に対しましても百五十円でございましたものを二百円に上げる。それから作業賞与金等も従来二十円、十五円、十円でございましたものを、その仕事の内容によつて額が違つておるのでありますが、そのおおむね倍額、即ち三十五円、三十円、二十五円というように増額いたしたというような措置をとりました。それから患者のいわゆる文化教養関係費というものでございますが、これも整理いたしまして、映画フィルム等の借上料を百万円、それから文芸等の講師の謝礼というものを六十万円、それから生活物品費六百二十万円、それから更生指導費という意味で、いろいろ生業を覚えて参ります材料代というようなものを賄うために、五百万円という程度のものを、明年度予算には計上いたしました。
 それから施設でございますが、患者から強い要望がございまして、いわゆる学校の施設でございます。高等学校は一カ所新設する、それから中学校は現在全施設に一通りは整つておるのでございますけれども、建物が非常に腐朽いたしておる、或いは又他の建物を代替しておるというような状況でございますので、三カ所新築をいたす。それから保育所は、これも現在八カ所でございますが、更に新設一、改築一という経費を計上して頂きました。そのほか患者に対するいろいろな職業補導というような意味、或いは患者の、一つには慰安にもなると思うのでございますが、患者が中で作業をいたす、いろいろの縫工場というたぐいのものを十カ所作るという経費を組んで頂いたわけでございます。
 それから職員の増員ということが要望されておつたのでありますが、この総数といたしまして四百十五名、非常勤も含めまして増員を認めてもらつたような次第であります。そのうち医師が二十二名、看護婦が二百四十七名というようなことになつております。これだけの職員になりますれば、決してこれでも十分とは言えないかも知れませんけれども、とにかく患者に無理な作業を依頼せずとも、院の職員で以て肝腎な仕事だけはやつて行けるものと考えておる次第であります。なお、これに必要な看護婦の養成所とか或いは職員の宿舎というような類のものにつきましても、その建設費を計上して頂いた次第であります。
 これが癩の療養所の関係でございますが、もう一つ問題となつておりました癩研究所の新設費及びその経営費というものですが、それは今の十二番目の三、四のところに書いてございますように、大体研究所の整備費といたしましては二百五十坪のものを建設する、建物といたしまして千百七十五万円、それから職員の宿舎及び指導設備というものといたしまして千五百二十万円というものを組んで頂いたのが三でございます。四は、その半年分の経常費でございますが、これは職員といたしましては定員十名、非常勤職員五名、非常勤労務者五名、合計二十名という規模の宿舎を作つて頂くということになりました。これも小さな研究所でございますけれども、これを土台といたしまして仕事のスタートを切つてそしてだんだんと充実した仕事をし、癩問題に対する寄与を図りたいというふうに考えておる次第でございます。
 それから進みまして十九番目に飛んで参ります。十九番目は公的医療機関の整備ということになつております。これには余りこまごました説明を申上げる必要はないと思いますが、日本の医療機関の根幹といたしまして十分な内容を持つた医療機関、又その適正な配置を図るという意味から行きますというと、どうしても相当数の公的医療機関の整備を図らなければならんというような考えで、この仕事に対しまして国からも若干の補助を年々組んで頂いておるわけでありますが、これが私どもとしましては従来少な過ぎるというふうに考えておつたくらいなのでありますが、二十九年度は二十八年度に比べまして千万円の減で五千万円というものに落ちついてしまつたのでありますが、私ども本当ならばこの額はむしろ増額が必要なくらいに考えておりましたのですが、いろいろ切り詰つた国家財政の関係から、千万円の減ということを承服せざるを得ないような事情となつたわけであります。
 それからその次の国立病院の地方移譲補助というふうになつてございます。
 それからその次の二十一番目の国立病院の整備というのがございますが、これは先ほど堂森委員から御質問がございまして一応御答弁申上げておいたのでございますが、何カ所の国立病院を地方移譲できるかということにつきましては、先ほど申上げたような考え方でございますので、確と今申上げるわけには行かないのでありますけれども、或る程度は予算的に考えても置かなければなりませんので、これを何ヵ所という意味でもないのでございますが、先ず四、五カ所くらいはこの移譲の話がまとまるのではないかというような考え方で組んでございます。
 なお、先ほど説明がちよつと不十分だつたかと思いますが、明年度の移譲に当りましては特に事前に病院の整備を図らずして、むしろその整備費を、言葉が悪いかも知れませんけれども、付けて県に病院を譲るという形のものと、事前に手を加えて相当な整備をして、そして県に差上げるというような二つの場合が出て来るのではないかというふうに思われるのでありまして、事前に十分な整備を図らずに差上げる場合には、その地方に参つてから地方で整備を図られますために、それに必要な経費をこちらから付けて差上げるというふうにしておりまして、大蔵省のほうから御配付申上げております予算書類のうちには、この経費はたしか旧国立病院の整備補助費というような言葉になつておると思うのであります。いわゆる広い意味で考えますれば公的医療機関の整備補助というような部類に属すべきもので、ただそれが国から譲り受けた県立病院というような意味であるというふうにお考え願えれば結構かと存じます。
 その次は、二十二番目の国家試験費でございますが、これにつきましては他の細かいことは省略いたしまして、この経費のうちにいわゆる医師実地修練関係の経費というのが入つておるわけでございます。即ちインターン関係の経費であります。これはいろいろこの経費を要求いたしますいきさつというようなものについてもこちらで御説明いたしましたのでありますが、その後結果といたしましては、指導医手当或いは指導助手の手当及び実地修練施設に対する借損料というようなものにおきまして相当額の増額を認められた次第でございます。それは摘要のところにも書いてございますのですが、医師に対する手当はおおむね二倍、それから施設に対する借損料は十倍というように増額になつておるのでありますが、もともと少ないものでありますから、余り結果においては総額が大したものにはなつておりません。同時に要求いたしておりました宿舎の問題は、なかなか経費もかかることでございますし、殊に公立及び民間の病院に設備の補助を出すというようなことについては、いろいろ難点もあるというようなことで、なかなか実現が困難となりまして、結局国立病院において国立病院に参つたインターン、おおむね六百人程度と考えられるのでありますが、先ず国立病院においてインターンに対する宿舎の整備をして見よう。そうしてその結果によつて他の施設でも、これをも或いは補助の方法も考えて行こうというようなことになりまして、先ず二十九年度においては国立病院にインターンの宿舎を設けて行くということになりまして、ここには、このうちには計上されてございません。病院の経費の整備費のうちに含まれるということになつたわけであります。それからインターンに対するいわゆる或る程度の生活補助という意味で、食費及び被服料を給したいということを問題として出したのでありますが、結局これもなお実行にはいろいろ問題があるので、給費でなしに貸費の方法をとつて、いわゆる文部省関係の育英資金でございますが、その増額をいたして、従来インターン三人に対して一人育英資金を貸与されておつたのでありますが、これを二人について一人という程度に枠を拡げるということで経済的な困難を援助する、軽減するという方策は、その途で以て二十九年度はやつてほしいということになつた次第であります。
 それからそのほかいろいろX線技師、保健婦、助産婦等の国家試験もございますが、これらの点は前年と余り大きな差がございませんので、特別に御質問がございますれば、又あとで御答弁申上げるということにいたしたいと思つております。
 それから国立病院の特別会計関係のことでございますが、二十四番と、それからあとのほうに特別会計が出ております。これは特別会計は後ほど申上げることにさせて頂きます。
 そうしますとずつと飛びまして療養所関係に参りまして、五十四の国立療養所でございますが、これは結核、癩、精神頭部、脊髄というように四つに分れておりますが、これは結核と、癩、精神病については一応御説明もいたしましたので、その次に参りますと、一般会計のほうは大体これで済みまして、特別会計について若干附加えて申上げますれば、先ほども申上げましたように、明年度の国立病院の経費は七十四カ所ということで、前年度の当初に比べまして八カ所減じておるわけであります。これを一応年間経費を組んで頂いております。勿論その間に幾つかの病院が移譲になるということを予想しておるのでありますが、いつからということも明確に期待できませんので、一応経費としては年間分として組んで頂いておる次第であります。
 病院につきまして特に申上げますことは、先ほども申上げたようにいわゆる移譲対象病院につきましては、いずれ移譲されるのであるから、特に国として経営しておる場合には余り整備費をかけないという方針で参つておりましたけれども、それがなかなか急速には進まない。その間に病院の経営にも支障を来たす程度にも建物設備等がいたんで来おる。又いろいろ新たな構想も入れて行かなければならんというようなことで、この整備を図つて頂くようになつたこと、それから先ほど申上げましたように、いわゆる基幹病院というものの建築にとりかかつておりますけれども、これが中途半ぱであるために、なかなかすぐに病院の機能を十分発揮することができないというようなところからこの建設を急速に進めるということで、先ほども申上げましたように八億程度の経費を組んで頂いたというようなこと、それからこの新たな構想としまして額は極く僅かなものでございますけれども、多少新らしい企画を国立病院の経営に入れましたのは、この特別会計のうちの番号といたしましては二十二番、二十三番、二十四番というのでございます。その国立病院特別会計のずつとおしまいのほうの二十二番、血液銀行運営に必要な経費、それから二十三番が高血圧の治療センターに必要な経費、二十四番は癌の治療センターに必要な経費というのが出ておるわけであります。御承知のように最近はこの高血圧或いは癌等による死亡者が殖えて来ておるというようなところから、国としてもこの対策を立てなければならんというようなことで、本省といたしましてもこの各関係の部局が集まりまして、いろいろ相談をして参つたのでありますが、結局こういうものに対する対策としては患者の的確な診断、それから十分な治療というものができなければならんのでありましてこういうようなものが今日地域的に見ましても十分に配置されておらない、又数としても少いというようなところから、国の施設としては先ず率先してこの国立病院の主なるものにかような施設を整えよう。こういう施設が整いますればこれは恐らく公衆衛生局の担当の仕事だと思うのでありますが、こういう病気に対するいろいろ衛生知識の普及宣伝、或いはその早期の発見、早期の診断というようなことに努めて、そうして患者の処置をするという場合には、送り込まれる何と申しますか、その控えておる十分な高度な診療施設というものの後盾に頼ることができるようになるのでありますので、その一環として国立病院でこういうものを先ず整備して行こうということになりまして、二十三の高血圧の治療センターは三カ所、癌の治療センターは二カ所、それからそれに併せまして血液銀行が不足でございますので、それを国立病院に附置するという意味で五カ所経費を組んで頂いたのであります。人員といたしましては大体手伝いをするものの程度でございまして、おおむね一カ所二名ずつの増員というものが組んであるのでありまして、数も足りませんし、内容としましても必ずしも十分ではないのでありますけれども、かようなものがうまく運営できるようになりますれば、いろいろこの方面の国の対策に非常に益するところが多いものと考えておる次第であります。
 大分時間をながながとつて要領を得ない説明をいたしましたが、一応医務局関係の予算の考え方を申上げた次第であります。
#14
○廣瀬久忠君 只今大体の御説明を伺つたのですが、私は特に伺いたいのは、前の国会の際に非常に問題になりました癩関係の問題、これについて参議院としての要求が出ておるはずであります。附帯決議と申しますか、それから或いはその審議の実情等は局長も御承知であります。つきましては、今度の予算にどの程度それが満されてあるかということを要求項目に従つてできる限り親切に示してもらいたい、別に示してもらいたい、それを一つ頂きたい、それだけをお願いいたします。
#15
○政府委員(曾田長宗君) 承知いたしました。
#16
○中山壽彦君 この国立病院を地方に移譲する法律の通りましたときに、移譲後に大体一病院平均千万円の整備費を出すということで、たしか六億円の予算が計上されておつたのであります。現在までに一体使用されたものが非常に少ない、その整備費が相当多額に残つておる。その残つておる整備費にプラスをして今度移譲前にすべての国立病院の不完備のところを整備する、こういうふうに解釈していいのですか。
#17
○政府委員(曾田長宗君) その全額ではございませんが、先ほど御説明申上げましたように、一部分はこの移譲病院につけて差上げるという分も若干は残つております。その大部分を今中山先生のおつしやいましたような工合に使つて行く、こういうふうに御理解願つて結構だと思います。
#18
○中山壽彦君 それで国立病院を整備させるときに、今のお話によると、インターン生六百名の宿舎といいますか、今度二十九年度から加える、こういうことですか。
#19
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。
#20
○中山壽彦君 そういたしますと、来年度は三千六百人卒業する。そのうち六百人がインターンとして国立病院に入つて来る。それだけのインターン生に限つて恩恵を受ける、その他の公立病院等におけるものについての寄宿舎は二十九年度にはできないということになるわけですね。そういたしますと、その六百人の振当というものがどういうふうにやられるのか、成るべく貧困の人にそういう寄宿舎が振当てられるように一つお考え願いたい。そういう点についてはどういうお考えでありますか。
#21
○政府委員(曾田長宗君) この国立病院で取りあえずインターンの収容施設を設けたということの考に方につきましては、必ずしもまだ意見がまとまつたとも言い得ないと思います。一つは私どもが予算要求をいたしましたときの考え方というものが一挙に実現できないから、取りあえず国立病院に来たインターンに対する宿舎だけでも整えるというそれの一部分という考え方もできるのでありますが、一つにはやはりインターンがいろいろの病院で以て勉強をするということは、いわゆるインターンの勉強にもなる、併しながら又病院としてもインターンがいてくれるために相当手助けにもなるのだ、この二つの考え方があるという基本的な問題がございますが、そういう考え方に基いて大体病院というものはインターンを預かるというときには、大体インターンの宿舎設備まで整えてインターンに来てもらつてもいい、インターンを預つてもらつてもいいというふうに行くのが或いは本来の姿ではないか。ただ日本におきましては戦争後の非常に病院施設等の不備な時代にこの仕事を始めましたから、そういうわけに行かなかつたのでありますが、本来から言えば病院が、それぞれ若干名のインターンを収容する施設というものを病院が整えていいのではないかという考え方が一つそこにあるのであります。その考え方で行けば、先ず国立病院に来た者に対しては、国立病院が先ず宿舎を作る、それから又公立病院におきましてはその県立病院等でその病院の一部にインターンの宿舎設備を整えて行くというのがそれぞれの病院の行うべきことと考えてもいいのではないか、その辺のところが理論的に十分割切れませんので、先ず国立病院においてみて、病院としても便宜であり、インターンとしても非常に喜ぶというようなことであるならば、それを他の国立施設、或いは場合によつては民間のいい病院に積極的に補助をしてでもこれを作つてもらおうというふうに進んで行くというので、今からすぐにどちらかの方針というのをはつきり割切つてしまうのはまだむずかしいので、一応国立だけでやつてみてくれということが、まあ大蔵省とのお話合いではないかと思つております。
#22
○廣瀬久忠君 先ずインターンに関係しましてお伺いしたいのですが、これは関係あるのかないのか私はよくわからないのですが、文部省が医学関係の学科の課程を延ばすということを新聞で見ました。それと将来のやはりインターンの問題とは関係をするのですかしないのですか。
#23
○政府委員(曾田長宗君) 私も文部省の医学歯学委員会に呼ばれまして、いろいろお話も若干聞いておりますのですが、今回いわゆる医学教育の課程の制度を若干変更するということが今日の新聞にも出ておりましたが、あの問題は直接にはインターンの問題と関係ございませんと思うのでございます。併しああいうようなことで非常に従来の二、四、或いはそれが十分融合されました六年というものの教育の実が挙つて或いはそれよりももつと短い期間に、今日六年でやつているようなものができるというような、短縮できるというようなことにはつきりなりますれば、或いは又このインターンの問題も併せて考慮されて、少くともその期間等を多少伸縮するというような問題は起るかと思います。今のところはその問題とは関連がないように私承わつております。
#24
○横山フク君 簡単なことを伺いますが、二十一に国立病院の整備がございますが、これは再掲というのはどこにあるのですか。
#25
○政府委員(曾田長宗君) 歳出のほうの十四でございます。先ほどお配りいたしております資料の一番最後の、特別会計に載つております。
#26
○横山フク君 そうすると、国立病院のほうの、二十九年度国立病院特別会計予定額、これは調べないのですが、歳入の面と歳出の面が一致していないわけですが、おかしいじやないですか。
#27
○政府委員(曾田長宗君) 総計においては合致しております。
#28
○横山フク君 総計において合致していたら、収入のほうに入らない。支出のほうに入るのはおかしいでしよう。支出に出ているでしよう、今のところ……。
#29
○政府委員(曾田長宗君) 今のは、国立病院の整備はこれは……。
#30
○横山フク君 十四に入つていますね。
#31
○政府委員(曾田長宗君) そうです。
#32
○横山フク君 十四は歳出に入つておりましよう。
#33
○政府委員(曾田長宗君) そうでございます。歳出でございます。
#34
○横山フク君 そうすると私にはわからないのですけれども、これは一般会計より受入というのですね。十五億七千七万一千円というのは歳入のほうへ入つているのですね。歳入の合算と歳出の合算とは合うわけで、片方の一般会計から入つているのは、歳出のほうへ入れているのですか。歳入のほうに入つて歳出のほうへ出るのならわかるのですが、歳出のほうへいきなり入れるのですか、特別会計で一般会計から……。最後の合計は合つているようでございますね。
#35
○政府委員(曾田長宗君) 只今の御質疑に対しましては、この一般会計から国立病院特別会計に繰込れた分は一般会計の支出として勿論計上してあるわけでありますが、その二十一番に国立病院の整備費として上つておりますのは、これはいわゆる再掲となつておりますが、これは今の繰入れ分の中の再掲というような意味でございまして、これは歳出には重ねて計上しておるようなことはいたしておりません。
#36
○横山フク君 ちよつと今の御説明は、私頭が無くてよくわからないのですけれども、どういう意味なんですか。じやこの一般会計のほうでは国立病院の整備というこれは総計に入つてないのですか。
#37
○政府委員(曾田長宗君) 入つていません。
#38
○横山フク君 これはずつとソロバンを弾いていないからわかりませんけれども、これだけは抜いたものが総計になつているわけなんですね。
#39
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。
#40
○横山フク君 それならわかりますけれども、一応歳出のほうに両方で出るほうに入つているのはおかしいと思つたのです。
 それからもう一つ伺いますけれども、地方移譲でございますね、これは八千万円組んでありますね。これは何個所移譲するために八千万円組んであるんでございましようか。
#41
○政府委員(曾田長宗君) 先ほども申上げましたように、この個所を問題の性質上はつきりと予定するわけにも参りませんので、大体まあ四、五個所くらいというのですが、どこの病院ということも明確に予定もできませんために、おおむねこれくらい計上しておくということでございます。
#42
○横山フク君 そういたしますと、料金収入のところで八十二個所が七十四個所に八個所減つたのでございますけれども、これは二十八年度のうちに減つたのでございますか、二十九年度に減るのも予定してここに七十四個所になつているのか、もうすでに七十四個所に二十九年度の当初にはなつているのですか。
#43
○政府委員(曾田長宗君) 当初の数でございます。
#44
○横山フク君 そうしますと、若しこれが年度の途中で減つた場合にはこれの予算も狂うわけでございますね。
#45
○政府委員(曾田長宗君) 補正いたします。
#46
○横山フク君 なお、補助金として一般会計から大体一個所に二千万円の補助金が行つているようにソロバンが弾かれるのでございますけれども、十五億七千万円の七十四個所になりますと……。そうすると、国立病院に置いておいたほうが毎年二千万円ずつ補助金をもらうから、地方で移譲を受けないほうがいいというソロバンが出やしないでしようか。私どもこの間岩手県へ行つたときだと思いますけれども、非常に荒廃した国立病院をもらつたのですけれども、ああいう病院をもらつて相当維持費もかかるから、もらわないほうがよかつたと言つて半分後悔したような気持も出ているようでございましたけれども、毎年二千万円ずつ一般会計から補助金をもらうのなら、却つて府県の負担になるよりは受けないほうがよいという形が出るのですけれども、移譲されたものはもう次年度からは見ない形をとつているわけでございますか。
#47
○政府委員(曾田長宗君) 移譲されました病院に対して次年度以後何らかの補助を与えるかという御質問だと思うのでありますが、これはあらかじめ予定はいたしておりませんです。その病院病院のその事情に応じまして移譲を受けて頂いた県から相談がございますれば、それに対して必要なものには更に公立病院の整備補助をいたすという建前になつております。
#48
○横山フク君 じやなるべく国立病院にいつまでもしておいて、府県に移譲されないほうが結論としていいという形も出るわけですか。
#49
○政府委員(曾田長宗君) 国庫からの特別会計の繰入れの問題でございますが、明年度は実際の経費に対しましては殆んど繰入れがございません。国庫から繰入れになりますものの内容を御参考までに申上げますと、施設の整備費、先ほどから出ております新らしい施設の整備費とそれから看護婦養成費の半額であります。これは半分は特会ということになつております。それから移譲関係の経費、移譲に応じまして職員の共済組合関係からの退職手当とかこういうようなもの、でかようなものが一般会計から特会に組み入れられておるものの内容でございまして、日常の病院経営の経営者、診療費というようなものに対しては明年は殆んど出ておりません。
#50
○堂森芳夫君 さつきのインターンの問題ですが、医務局長は昨年の秋でしたか、来年度は必ず二、三千円くらいですか月出るように自信があるということでまあ我々安心しておつたのですが、これじや私大変だと思うのですな。例えば三人に一人育英資金が出ておる金を二人に一人の割にして行く。それは非常にいいことですが、全部の人に出ない。これはかなり大きな問題が起きていることで、それでインターンの諸君をなだめてまじめに勉強して行けるように納得させる御自信でございましようか。医務局長如何でございます。
#51
○政府委員(曾田長宗君) まあこれは皆さん方も御承知のように非常に私どもも頭を悩めておる問題ではございますが、やはりこの問題の実体は一年間インターンをやるということによつて、非常に医師としての何といいますか、技術が進むということが期待できるかどうかということであると思うのでありまして、今までインターンから不平が出ておりましたことも、いろいろ問題はございますけれども、一番核心の問題は一年間というものが無駄に過されるのではないか。この点が一番大切な問題だと思うのでありまして、このことはもつと突きつめて参りますれば、日本の病院というものが立派になる、病院における診療というものが或いは設備が立派になる、又そこに立派な指導力のある御医者さん方がおられるということが大切なことでありまして、そういうところであればそこへ行つて一年間勉強することが非常に力になつて来る。でそれが十分でございませんと、多少のまあ生活上の給与を与えたとか、これも俸給をやればこれは又問題は別になりますけれども、そうでない限りは問題が解決しないと思われるのであります。私どもとしましては今日まだまだ不十分ではございますけれども、そういうほうにいろいろ努力もし、又学校等の協力を得て参りますれば、このインターンの期間にやはりかなり大きな成果を挙げているのではないか。ただすぐに内科なら内科、或いは外科なら外科というところに飛込んで行つた人たちに比べまして、一通り各科の経験を経て来たということが、それぞれの専門家として将来伸びるにしても、これは非常に大切な基礎が築かれるのではないかというようにも考えられますので、その実績が挙つて行くということに今後一層努力をしてインターンの連中にも満足を与えるように努めて行くというふうにいたしますれば、納得してもらえるのではなかろうかというふうに考えるのであります。勿論今後の更に次年度、次々年度の予算とか何とかの問題も入つて来るのでございまして、いろいろと逐次改善して参るというふうに努めて行くべきではないかと考えておるわけであります。
#52
○堂森芳夫君 医務局長の高邁な理想をお聞きしておるのではないのでして、経済的な不安もなく、そうしていい設備でインターンを受けられるようなことであればいいのですが、併し今の今度卒業する学生諸君のいろいろな模様を見ていましても、あなたの考えられておるのと非常に違うのですよ。ですからやはりこれはやつぱりたくさんの問題を私は持つておると思うのです、現実的に……。ですから一つインターンをどうするかということを今度こそお考えになるべきときが来ているんじやないか。私何も今廃止せよと言つておるのではないのです。実際問題としてこれは一年でも二年でも一般のものを見てそうして何もかもわかるような、いいことはいいことですが、そういうことができるかどうか。今の今年卒業する学生諸君の模様というものは、あなたはもつと現実的にお考えにならないと、非常に誤算が来ると私思うのです。これは恐らく議員のかたみんな知つていらつしやるし、医務局長も知つておられると思う。これは大きな問題があると思うのです。一つ大いにお考え直しになつて頂くその時期が来ておると私は思います。
#53
○高野一夫君 ちよつと局長に伺いたいのですが、実は遅れて来たので説明があつたのかも知れませんけれども、この癩研究所の新設についての予算が組んであるのですが、この癩研究所は大体どこに設置するという想定の下に、これは予算を組まれたのですか。
#54
○政府委員(曾田長宗君) 具体的にどこということにつきましては、まだ確定はいたしておりませんですが、やはりこの研究所の性格から参りまして、癩患者に対して新らしい治療方法、治療薬というようなものを使つてその結果を見るというようなところに重点がございますところから、やはり然るべき療養所に少くとも近接して設けたい。その構内に設けられますかどうかわかりませんが、大体さように考えておりまして、若しそうだとすればどこがいいかということについては、これもその研究所の研究のいろいろな題目の問題ですとか、或いは仕事のやり方というようなものを十分検討しまして適当なところに定めて参りたいというふうに考えております。
#55
○高野一夫君 癩療養所は東京近郊にもあるし、各地方にもあるわけですが、これについて私希望を申上げておきたいのは、これは従来医学的にも薬学的にも癩というものに対するいろいろな治療上の研究をしておるという学者がいるかいないかということが、場所を選定される上において非常に大事な問題じやないかと思う。その点は一つ十分考慮してそうしてこの研究所設置の場所は早急に一つおきめ願つたほうがいいのじやないかと思います。
#56
○湯山勇君 先ほどの横山委員の御質問と関連いたしまして、二十九年度は国立病院に対する繰入の中に経営費、診療費が含まれていない、こういう話でしたが、二十八年度はどれくらい含まれておつたのでございますか。
#57
○政府委員(曾田長宗君) 二十八年度は今の書類にもあつたかと思うのでありますが、十一億九千三百八十五万というふうになつております。
#58
○湯山勇君 そこでお尋ねいたしたいのは、二十八年度にこれだけのこういう経営費、診療費の繰入れがありましたが、今日各国立病院に対して生活保護法による医療費の支払停止という現象がほうほうで見られておりますが、これと何か関係があるのでございますか。
#59
○政府委員(曾田長宗君) 支払停止という問題につきまして、御質問の趣旨がよくわかりませんけれども、特別には関係はございません。
#60
○湯山勇君 実はこれは医務局長にお尋ねするのが重点じやなくて、明後日お尋ねすることの前提として医務局長からお聞きしておきたいと思つて今のようなことになつたわけですが、実は各地方で生活保護法による医療扶助の金が足りなくなりまして、国立病院に対してはもう支払停止という現象がたくさん起つておるのです。京都などでは十月から払つていない。それからそのほかでも一月から払つていない、十二月から払つていないという現象がたくさんあるわけです。国立病院はこういう支払停止になつてどういうふうに今運営しているか。それからそれが今の経営費、診療費の二十八年度における繰入れとどういう関係にあるか、こういうことも一つお聞きしておいて、そうしてこの次に生活保護の御説明のときにこのことを確定的にお聞きしたいと思つておるわけです。
#61
○政府委員(曾田長宗君) この問題につきましては、これは社会局長来ておられますかどうですか、却つて社会局のほうから御説明願つたほうがいいかも知れませんが、私ども国立病院を預かつております者としてはまあ非常に困つたことなんでありまして、できるだけ患者をお引受けして診療を続けなければなりませんし、そのためにはいろいろ薬品、材料費等も要りますので、その経費がこの収入として入つて参りませんでは困るので、これを何かどこかから借入金のような形ででも行けやせんか。それから私どもの病院内としましては、経費を極力、まあ他に繰延べられるような経費は繰延べまして、そういうような医療のために必要な材料費というようなもののほうにやり繰りをするというようなこと、又次年度で経理のできますようなものは次年度の経理に廻すとか、何かそういうふうな方法で、これが国立病院の永久の赤字になつてはこれは困るのでございますけれども、社会局の話を承わつております限りでは、次年度予算で今年度の未払分を支払うということを原則として相談を受けておりますので、まあ一時的にそれを乗り切るというためのまあやり繰りの方法を考究いたしておる状況であります。
#62
○湯山勇君 それで、本年度二十八年度において十一億九千三百八十五万という経学費の診療費の方面への繰入れをしておいて、なお且つ現在そういう状態であるということであれば、二十九年度においてこの繰入れの内容として経営費診療費は含まれていないということになれば、これは国立病院の経営というものは二十九年度は、本年度においてもそのような苦しい状態だけれども、一層苦しくなるというようなことは想定できないのでございましようか。
#63
○政府委員(曾田長宗君) その点につきましては、この社会保険の診療報酬の点数改正が御承知のように行われましたので、この実施等がところによりましてはその国保の関係などでは実施にまだ至つていないところもございますのですが、これがまあ明年度からは一応広く一般に実施されるだろうというようなことがまあ考えられておりますので、収入のほうも相当まあ見込みがあるというふうに考えておるわけでございます。収入の増はまあ主として点数の改正ということでございます。
#64
○横山フク君 私少し勉強してなかつたのですけれども、国立病院は全部看護婦の養成所がございますか。
#65
○政府委員(曾田長宗君) 国立病院といたしましては看護婦養成所が三十カ所だけでございます。
#66
○横山フク君 ほかにないわけなんですか。
#67
○政府委員(曾田長宗君) 国立病院としては三十カ所の看護婦養成所だけでございます。
#68
○横山フク君 この次に看護婦の養成所の数と収容人員、入所志望者、そういつたものを頂きたいと思うのでございますけれども、現在看護婦が不足しておるということが言われておりますけれども、実際に看護婦になりたい人は随分あるのだけれども、養成所がないために、看護婦になれないという一般の声なのでございますね。而も看護婦はやはり高い教養を要請されますから、民間経営では成り立たないので、やはり国立療養所や何かが一番それに附属して建てるのにふさわしい環境にあると思うのでございまして、こういう国立病院には是非看護婦の養成所を併置すべきだ、それが医療面からいつて何より急務なんじやないかと思いますが、看護婦養成所の増設に必要な経費というのは、前年度も本年度もゼロになつていて非常に遺憾だと思うのでございます。こういう方面において医務局長が今までどれくらい御努力下さつていらしたのか。実際に養成所ができていないのです、看護婦の……。ですから需要を満たすだけものがない。それを看護婦の程度が高いから、だから看護婦ができないのだというふうに、そういう方面に責を負わせるということは実際にそぐわない言い方だと思うのです。そうでなくて養成所がないから看護婦になることができないのだということが実情だと思いますが、養成所の増設という方面に対して、医務局長はどのくらい今まで御尽力下すつていらしやつたかお伺いしたいと思うのであります。
#69
○政府委員(曾田長宗君) 今お求めになりました資料は整備の上お手許に差上げたいと考えておりますが、この看護婦養成所及び准看護婦養成所を引つくるめまして、それから国立病院だけでなしに国立の結核療養所、癩療養所等の療養所関係に設けられましたもの、こういうものを全部合算いたしますと百十六カ所養成所が設けられております。そうしてその収容定員は六千二百三十名ということになつているのでありまして、国立の施設といたしましてはかなり附け得る施設には養成所を附置しているわけであります。まだ勿論これを附ける余裕は多少は残つておりますけれども、いわゆる基幹病院等のその然るべきものには大体もう附けた。例えば癩の療養所のようなところにも十カ所准看護の養成所を設けているというようなことでありまして、御意見のように今後更に国の施設にこの養成所、学校の設備を設けたいというふうには考えておりますけれども、全国的な看護婦等の需給計画といたしましては、今後は公立病院に相当引受けて頂かなければならんのじやないかというふうに思つております。これもいろいろ明年度の予算折衝といたしましては、かなり多くの個所を挙げて補助も計画いたしてみたのでありますが、今年のいろいろな事情によりまして、やはり前年程度各種の学校、養成所を含めて十カ所のああした学校の補助をいたすという結果になつたのであります。勿論私ども今日までも相当な努力はして来たつもりでいるのでありますが、なかなか思うに任せず十分な設備ができんというような状況にあるわけであります。
#70
○藤原道子君 関連して、看護婦のその問題は医務局からはどのくらい要求されてこういう程度になつたのか。初めからこの程度より予定していなかつたのかということを一つ伺いたい。
 又洩れ聞くところによると、保安隊の看護婦を三百人今度一般から募集するということを聞いておりますが、そういうことになると非常に足りない看護婦が余計足らなくなるのであります。だからそれに対して何ら手を打たないで、それでこういう養成所をそのままにして置いてそういうことをされるということは非常に困る。どこの病院に行つても非常に看護婦が足りない。看護婦が足りないためにベッドの遊んでいるところがたくさんあるわけであります。そういう点について医務局長としてはどういうふうに努力をして来られたか。だから何個所要求してこのくらいになつたのか、どのくらいの金額を要求したらこのくらいになつたのかということをちよつとお洩らし願います。
#71
○政府委員(曾田長宗君) 私手許に十分な資料を持つて来ておりませんけれども、例えば看護婦の養成所等につきましては、大蔵省に御相談申上げたのが四十カ所だつたと思います。本当は看護課で考えておりますのは、もつと余計あつたのでありますが、いろいろ事情を考えて、そう一挙にはできまいということで、それを年次計画ということに分けましてあれしたのでありますが、なかなか思うようにとることができないというような結果になつたわけであります。
 それから保安隊の看護婦の話がございましたのですが、これは私どもも心配しておりますので、保安隊のほうの、そのほうの幹部の方々と御相談をいたしておりまして、成るべく一般の需給を乱さないような方法で一つ……、そうかといつてこちらからも御協力申上げることにはやぶさかではないのだから、できますならば保安隊で御教育なさるか、さもなければ他の看護婦、保健婦、助産婦等の養成施設に委託なさるか、何かの方法をとつて頂きたいというふうに御相談申上げているところであります。
#72
○藤原道子君 御相談申上げた結果はどういうふうなことでしようか。
#73
○政府委員(曾田長宗君) そのように取計うというお話なんであります。
#74
○楠見義男君 一点だけお伺いしたいのですが、行政整理と国立病院、療養所における医師、看護婦、准看護婦、雑役婦、事務職員、この前の行政整理の際に随分問題になつたのですが、今回の行政整理においてどういうふうになつておりましようか。
#75
○政府委員(曾田長宗君) 私どもとしましては医師、看護婦がただでも足りないのでございますので、国立病院、療養所等においては整理から全然除外して頂きたいというふうに考えたのでありますが、完全に除外というわけには行かないと、そのうちの若干の特殊療養所は除けて頂いたのがございます。例えば癩等はこれは除外して頂きました。そのはかの一般の療養所及び国立病院は除外はできないかということで、最低の二%ということに閣議では決定いたしたわけであります。まあそれで、併し実際問題としましては、できるだけ医師の整理というようなことは実質的にはまあ医師、看護婦の整理は行いたくないというようなことで、いろいろ実施案についてはそれよりも更に低いと申しますか、実際的には医師、看護婦についてはやめて頂きたいという人は一人もないという、事実はそういう欠員等もございますが、ないつもりで進めておるわけであります。
#76
○楠見義男君 今の最低という二%という問題は、先ほど私申上げた医師、看護婦、それから准看護婦、雑役婦、事務職員通しての最低でしようか。
#77
○政府委員(曾田長宗君) 医師、看護婦及び何と申しますか、患者の診療に直接関係のある事務職員ということになつております。今のいろいろ患者の収入等を取扱います窓口とか或いは炊事とか或いは掃除人夫とかこういうようなものはその二%の中に含まれています。
#78
○藤原道子君 看護婦の完全看護と言つておりながら、たとえ最低の二%でも私は絶対に反対です。それからいま一つは看護業務、雑役が定員がないために看護婦さんの定員に食い込んでいるので、今後は雑役の定員を取るというようなお話だつたと思うのでございますが、それは一体どうなつたのでしようか。
#79
○政府委員(曾田長宗君) 療養所特に癩療養所におきましては先ほどもお話申上げましたように、相当数の定員増を認められたのでありますが、この国立病院及び結核療養所におきましては、この雑役の定員というものを特別に計上するというわけには行かなかつたのであります。まあ超過勤務、こういうもので若干見ようというような線は出ておりますけれども、この雑役を殖やすということは遺憾ながら失敗いたしました。
#80
○藤原道子君 私非常に大きな損失をしていると思うのです。看護婦は長い養成期間を経て看護婦になつているのです。ところがその看護婦の定員の中に雑役が食い込んでおる、或いは看護婦の中に雑役の仕事が食い込んでおるというようなことで、折角優秀な技術を持つている者が雑役に時間を食われているという実情は、もう局長は十分御承知だろうと思うのでございますがなぜ雑役の定員が取れないのか。看護婦はなぜ看護業務のみに専念することができないのか。今でさえ過労で定員不足で悩んでいるのに、なおこれを減さなければならないのか、根本的な考え方を私は伺いたいのです。
#81
○政府委員(曾田長宗君) 特に看護婦、医師等の定員減が病院、療養所の運営に非常に支障を来たすということは私ども極力御説明申上げまして、この整理から除外して頂きたいというふうに努力いたしたのでありますが、いろいろ他との釣合というようなことでこれを認めて頂けなかつたのでありますが、先ほども申上げましたように、私どもとしては、こういう専門技術者につきましては、現実においてこの整理をするというようなことはこれは絶対にできないということで、定員の整理は事実上はいたさないということにしておるわけでございまして、ですからこの医師、看護婦の定員は事実は減じておりません。ただ厚生省のほうに振り当てられましたその整理の方針といいますか、その基準は二%ということになつておりますけれども、私どものほうで現実に定員を整理いたしますときには、医師、看護婦は一人も落さないことにいたして、ここまで申上げますれば、ざつくばらんに言つてしまいますれば、結局それはだから先ほど楠見先生からも御質問ございましたような患者に直結しております事務職員は、二%でありましたが、その%を幾分上げまして、そして医者、看護婦の整理率をゼロにしたということであります。
#82
○楠見義男君 この問題は、これは委員長もこの前の行政整理のときには随分御熱心におやりになつて御存じのことなんですが、医師、看護婦のことについて仮に欠員があつたために、整理をするに当つては先ずその欠員をとつたということをもう一つの方法として考える行き方なんですが、それは困るのだということ、というのは医師、看護婦共に不足しておるのだから、むしろいろいろの事務の関係或いは先ほど来お話のあるように、養成の関係等から言つて、その欠員が埋まらない。併しそれはできるだけ早く欠員を埋めてもらわなければならないのだという、こういう考え方が一つ、それはもう共通的な考え方なんです。それから従つて医師、看護婦の減員という問題はこれは問題にならない。ところがその場合に、雑役婦、主として私どもこの前問題にしたのは雑役婦でありますが、雑役婦を整理するということになると、只今藤原さんからもお話があつたのですが、その雑役婦の整理された仕事というものを看護婦が賄つて行かなければならない。そうするとただでさえも負担が重い看護婦が、一層その負担が重くなり、従つて雑役婦も或いはそれに関連した事務職員も、これは整理されることによつて、本来増さなければならない人間の負担が一層重くなるのだから、少くとも国立病院或いは療養所におけるこれらの人々は整理から除外さるべきものであるというのが、前回の行政整理の際の考え方であつた。今回の行政整理においても整理すべきものは当然これは整理すべきでありましようけれども、そういうような大事な部分については、これは極力確保しなければいかん。むしろ増員ということを考えねばならん際でありますから、整理は当然除外すべきである。そこで私は塚田行政管理庁長官にも前回の経緯をお話して、成るほど行政管理庁としては最初の持ち出しは、除外という一つの例外を設けると、なかなか各方面からそういう要望が出て、混乱をするので、最初のお申出ではそういうことであるけれども、実質においてはそういうことのないようにしておりますと、まあこれは余談でありますけれども、例えば定点観測所の問題だとか、今の日本として一番現在大事な事柄については、そういうことのないようにしておきますということに、結局その部内でやりくりをしてもらつておるということだろうと思う。そうなつて来ますと、厚生省部内でやりくりをしておられるのだと私は実は思つておつたのですが、今のお話を承わりますと、厚生省部内というよりも、むしろ国立病院、国立療養所内部でやりくりをされておるということになると、これは相当この方面の運営には支障を来たすのじやないか。このことが結局患者に悪い影響を及ぼすのじやないか、こういうことをまあ虞れるわけなんですが、厚生省部内でやりくりをするとかいうことはできないものかどうかということが一つと、それからその次に、実際の整理はそれじや何人をこの療養所、病院内部でお考えになつておるのか、その点をお伺いしたい。
#83
○政府委員(曾田長宗君) この点につきましては、いろいろ省内でも人事課長、或いは次官等といろいろ御相談申上げまして、できるだけ一つ病院、療養所の経理に支障を起さんようにというような意味においていろいろ御考慮を願つたのでありますけれども、殊に特別会計なんかの問題もございますし、そういうようなことで非常に困難だということで、結局内部でやりくりをせざるを得ないというようなところに追い込まれた事情でございまして、私どもとしては非常に残念なことでございますが、いろいろの事情で止むを得ないことになつております。
#84
○楠見義男君 私はなぜこういうことを申上げますかというと、この前に参議院の内閣委員会で以て国立病院、療養所というものは、先ほど来申上げますように、非常に大事だというので、復活要求をいたしたのであります。先ほど来申上げますように、行政整理それ自体には参議院は反対じやないが、筋の通るものはむしろ確保したいし、それ以外のものはできるだけ政府の方針に従いたい。これが参議院全体としての意向だと思つて間違いないと思うのですが、そこで内閣委員会で前回の行政整理の際に、国立病院、療養所の、これは主として雑役婦、看護婦はまあ整理はゼロにしたのですが、医師も勿論ゼロにして、雑役婦、事務職員の復活を要求したのです。ところがその復活の職員を、たしかこれは厚生省の本省だつたと思います。本省でその分を取上げて、中央の、東京の役人の整理をそれだけ少くしようということをおやりになつたことがあつて、私ども非常に憤慨したことがあるのです。厚生省自体がこの病院、療養所というものの重要性というものを御認識ないのじやないかということを、その際つくづく感じたことがあつたのです。こういうことでは、こういう医療行政なり或いはまあ別でありますが、社会保障関係にしても、国民なり国会が考えておることとおよそかけ離れたことをおやりになつておるような気がするものですから、今回又そのようなお考えで以て行政整理のことを考えておられるとすれば、非常に不満だと、これはあなたに申上げるより厚生大臣に申上げなければならないことですが、そういうことでお尋ねしたのです。そこで実際の整理は、それでは病院、療養所でどのくらい出る予定なんですか。
#85
○政府委員(曾田長宗君) 私いずれ正確な数字は別に差上げたいと思つておりますが、大体七百人程度の、これはこれに載つておりはせんかと思つておりますが、その程度の減になると思つております。併しそのうち欠員が現実にあるというようなことを考えて参りますると、実際に減員が起きるということはないと思いますが、御意見の通り、私どもとしては今欠員になつておりましても、これは病院の運営のためには、どうしても定員としては、置いて頂かなければならないものがございますし、又最近のようにだんだんと医師の数等も又看護婦等にいたしましても、正規の学校を出たような者が逐次殖えておるようなことになりますれば、その欠員はだんだんと減つて来ておるような状況でございますので、現在欠員があるからと言つて、ただ血が出ないということで落されることは私としては困るのです。現実にはさような状況になつております。
#86
○田中啓一君 国立病院の経営に必要な経費というところを拝見しますと、ここで五十六億五千六百万円というのが本年度の経費になつておるようでありますが、この中にお医者さん、看護婦さんの人件費も含まれておるのですか。
#87
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。
#88
○田中啓一君 そうでございますね、何人くらいいらつしやるわけですか。お医者さんと看護婦さん、およそでいいんです。
#89
○政府委員(曾田長宗君) 全体で約四万でございます。療養所と病院と合せまして……。
#90
○田中啓一君 実はその療養所のほうは別になつておるようですから、国立病院七十四カ所と書いてありますから、その七十四カ所で何人いらつしやるのですか。
#91
○政府委員(曾田長宗君) 約一万二千。
#92
○田中啓一君 一万二千、そうですが。二%を減らしてくれというのに七百人というのはどういうことですか。
#93
○政府委員(曾田長宗君) これは療養所のほうも加えまして……。
#94
○田中啓一君 療養所……そうですか。それからこの摘要のところに七十四カ所、入院二万一千六百六十床とあるのですが、これは七十四カ所にあるベットの数をお書きになつていらつしやるのですか。
#95
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。
#96
○田中啓一君 外来というのはどういう勘定ですか。
#97
○政府委員(曾田長宗君) これは今までの実績を土台にしておるわけであります。
#98
○田中啓一君 一年間のですか。
#99
○政府委員(曾田長宗君) これはなんで出ておりますか、一年でなしに恐らく一日だと思つております。表現がどうなつておりましたか、おおむね入院患者とほぼ同じくらいな数の工合になつております。
#100
○有馬英二君 医務局長にお尋ねをしたいのですが、十九番に公的医療機関整備ということが書いてありますが、この公的医療機関というのは、私立病院或いは国立病院というような病院のほかに大学病院なんかも入つておるのですか。
#101
○政府委員(曾田長宗君) 大学病院は入つておりません。特殊な目的を持つているものは含まれておりません。
#102
○有馬英二君 それで、整備というのはどういうことを意味しておりますか。
#103
○政府委員(曾田長宗君) 建物及び診療上必要な設備でございまして、これも限りがないと思いますが、実際問題といたしましては、相当大きな医療機械、例えばレントゲンですとか、或いは手術台とか、麻酔器というようなところまで考えております。
#104
○有馬英二君 そうすると、治療に要するいろいろな施設の整備という意味ですか。
#105
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。施設も入つております。建物及び施設……。
#106
○有馬英二君 建物を含んでおるのですね。
#107
○政府委員(曾田長宗君) さようでございます。建物がむしろ金額としては余計になつております。
#108
○有馬英二君 そうすると、公立病院六カ所二百五十床と書いてあるのは、二百五十床増設という意味でございますか。
#109
○政府委員(曾田長宗君) そうでございます。
#110
○有馬英二君 それからB級を三カ所百五十床、C級三カ所百床、このB、Cというのは現実にはどういうような病院が該当しておりますか。
#111
○政府委員(曾田長宗君) これは厚生省に設けられておりました医療機関整備中央審議会でございますか、ここで用いた表現でA、B、C、Dまであれしておりましたが、Aは一都道府県の県庁の所在地等にある最も中心病院、それからその次には県庁所在地ではなくても県内枢要の地に設けられたもの、それからCは大体保健所の所在地というようなところに設けられるもの、それからDはそれ以外の必要なところというような工合に、病院を整備いたしますときに、一応クラスをきめて答申が出て参つておりました。その表現をこのまま使つておるわけであります。
 それから、B及びCクラスのものを三カ所くらいずつ予定いたしたいというように考えております。
#112
○有馬英二君 このA、B、Cのクラスの分け方は、これは占領政策と申しましようか、米軍が来て、それから日本のいろいろな医療関を整備した際に、いろいろな規格を設けて、病院を廻つて歩いて、これはAであるとか、これはBであるとか、一々言つて歩いたというようなことを私ども見ておるのですが、その後どうなつておりますか。前にCであつたものが今Aになり、或いはCであつたものがBになり、或いはCがAになるというように、整備されつつありますか、その辺の現状を伺いたいと思います。
#113
○政府委員(曾田長宗君) ここに載つておりますA、B、Cといいますのと、それから今おつしやいましたことは、いわゆる病院の監査の問題だと思うのでございますが、病院の診療、それから事務管理、或いは看護面、或いは給食、或いは設備といつたような、いろいろな面について状況を見まして、それが最も理想的な形、或いはそれよりも又下と、非常に不良というような工合に一応見ましてそうしてこれを逐次改善して頂くというように病院を指導しておるわけでございますが、そのA、B、Cの区分というものは逐年改善されておるというような状況でございます。併しその問題は、ここに書いてございますB、Cというのとは別個の問題でございます。これはただ規模を申しておるのでありまして、ここに書いてございますB級病院というのは、大体今の百五十床程度の病院、Cというのは百床程度の病院と、それだけの意味でございます。
#114
○委員長(上條愛一君) 如何でございましようか、大体医務局関係の御質問まだあろうと思いますが、この辺で打切りたいと思いますが……。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#115
○藤原道子君 一つだけちよつと局長に伺いたいのですが、今度の行政機構の改革で、国家試験を廃止するというようなことが大分取沙汰されておるのですが、初め厚生省では大分反対していらつしやつたようですが、最近その案を呑んだやに報道されておるのですが、医師の国家試験、看護婦、保健婦等々あらゆる国家試験……。
#116
○政府委員(曾田長宗君) 国家試験の問題につきましては、私どもの考え方としては、一概にほ言えないのでありまして、例えば医師、歯科医師等につきましては、国家試験を廃止するということは、これは考えられないと思つております。併しながら、例えば歯科衛生士、或いはX線技師、こういうようなものにつきましては、いろいろ需給関係、或いは養成機関の問題というようなことを考えて、これは相当検討の余地があるのではないかというようなことを、まだ最後的な結論には到達しておりませんけれども、廃止はできないという初めからの結論ではなしに、いろいろ、或いは廃止して支障はないのではないか、或いは却つてそのほうが好都合なのではないかというような点も検討してみようと思つております。看護婦につきましては、これは廃止するということを考えておりませんが、ただその受験資格等について、その範囲をもう少し拡げるとかなんとかいうような点は考えてみたいというふうに思つております。
#117
○藤原道子君 範囲を拡げるというと、どういうことですか。こういうときに我々が恐れるのは、足りないと言つて、足らせるような努力をしないでおいて質を下げるという方向に向きつつあるように、恐れているのですが、この範囲を拡げるという理由を伺いたい。
#118
○政府委員(曾田長宗君) 例えば、前前から問題にもなつておりましたのですが、例えば准看の資格を持つておる人たち、この方々が今度いわゆる正規の看護婦になるということのためには、相当の実務経験を経て、それから看護婦学校に入つて、そうして三年やつて、それから国家試験を受けて正規の看護婦になるという道が開かれておるのでございますが、併しそういう道が開かれておつても、准看護婦学校の設けられた病院でございますが、この病院におつて、そうして今度正規の看護婦になるときには又正規の看護婦学校の附いておる病院に移つて行かなければならない。このことは病院としても非常に困る。折角慣れた看護婦さんにどつかへ皆行つてしまわれるというようなことで、まあ成るべく残つていてくれというようなことを言われ、又情にほだされて、そういう制度が開かれておるのだけれども、なかなかそういう勉強に行けないというようなことがある。それに対しまして、前にお話申上げたことがあつたかと思うのでありますが、その准看護婦学校に何と申しますか専攻科とでもいたしますか、そういうような形で正規の看護婦の教育機関を附設するというようなことができないかというような問題がございました。それと同じような考え方でそこまで来たのであるならば看護婦としての実務経験を経、それからその後において何と申しますか婦長と申しますか、指導看護婦と申しますか、こういうような業務についてもその指導者について経験を経る、それからその間に正規の学校というものでなくとも、一応この病院で設けられました特別の教育のコース、講習会のようなもの、こういうようなものをやつて行きましたならば、その者に甲種看護婦の受験資格というようなものを与えてもいいのではないか、又そうすることによつて非常に現在准看護婦の資格を持つておる人たちの向学心を高めるというようなこともできるのじやないかというような、まだこれも勿論結論でもありませんのですが、例えばそういうような点はもう一ぺん検討してみようじやないかということになるのであります。
#119
○藤原道子君 時間がございませんのでいずれその点は又大いに論じたいと思いますが、それはそもそも看護婦を作るときの精神から全く違つて来ておるのです。それから三年間の実務を経てから二年学校へ入るのですから、まだそういうケースは出ていないのです。そういうことが出るだろうということで朝令暮改のように看護婦をいじられては迷惑なんです。その点は一つ御研究を願いたい。そのことは即ち看護婦の質の下ることを狙つている一部の人に乗ぜられる意見であるということをこの際はつきり申上げておきます。
#120
○横山フク君 時間がございませんから簡単に申上げます。只今の藤原さんの御意見に同感でございますが、実際に准看護婦がまだ町に出ないうちからそれに対して早くも改廃をするなんということはとんでもないことだと思います。私はそういう問題に対しては慎重に御研究願いたいし、私たちのほうでもそれに対して十分な用意を持つておるということだけを申し添えておきます。
#121
○委員長(上條愛一君) それではこれを以ちまして医務局関係の質疑は終わることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#122
○委員長(上條愛一君) それでは本日の残つております公衆衛生、薬務両局の質疑は次回に廻したいと思います。従つて社会局方面その他は順次繰下げて行いたいと思いますので御了承願います。
 それでは本日はこれで散会いたします。
   午後零時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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