くにさくロゴ
1953/04/06 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第23号
姉妹サイト
 
1953/04/06 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第23号

#1
第019回国会 厚生委員会 第23号
昭和二十九年四月六日(火曜日)
   午前十時三十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
四月二日委員湯山勇君辞任につき、そ
の補欠として竹中勝男君を議長におい
て指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     上條 愛一君
   理事
           大谷 瑩潤君
           常岡 一郎君
           高野 一夫君
           谷口弥三郎君
           中山 壽彦君
           横山 フク君
           廣瀬 久忠君
           堂森 芳夫君
           有馬 英二君
  委員外議員
           湯山  勇君
  衆議院議員
           安井 大吉君
  政府委員
   厚生省公衆衛生
  局環境衛生部長  楠本 正康君
   厚生省薬務局長 高田 正巳君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       草間 弘司君
   常任委員会専門
   員       多田 仁己君
  説明員
   厚生省引揚援護
   局長      田辺 繁雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○清掃法案(内閣提出、衆議院送付)
○あへん法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(上條愛一君) 只今から厚生委員会を開会いたします。
  委員の異動を御報告申上げます。四月二日付を以て湯山勇君は辞任せられ、同日付を以て竹中勝男君が選任せられましたから御報告いたします。なお湯山前委員から、本日の厚生委員会において、委員外発言の許可申出がありますが、これを許すことに御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。よつて湯山委員の委員外発言を許可することにいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(上條愛一君) 次に、清掃法案を議題といたします。衆議院の修正案について、衆議院議員安井大吉君から先般御説明がございましたので、これに対する御質疑を願います。
#5
○廣瀬久忠君 一つ衆議院のほうにお伺いしたいのですが、第七条では今度こういうふうになりますと、やはり多量な汚物が出るような場合には、市町村長の指定する場所に運搬し若しくは処分することを命ずということですが、これは結構ですが、これを命じた場合に、その命令に違反するとすぐ罰金ですか、ということになる。これはやはり一応命令に対して異議があつた場合には、異議の申立てくらいは一応聞いてやつて、そうしてそれでも異議があつても、正しい異議ではない、認められんというようなことで又突返されて、なおそれでも言うことを聞かん場合に、罰則を与えるというようなことが妥当じやないかというよう感じもするのですが、これはどんなようなふうにお考えになつたのでしようか。
#6
○衆議院議員(安井大吉君) 今廣獺先生のお話の点ですが、罰則はその他のものと比較して、その他命令にそむいたものは云々というので、その他の罰則と軌を一にするというような意味でやつたのですが、異議の申立てというのを、第七条にだけ認めるというような事柄は、別に話題とならなかつたのです。ただ石炭がらですな、ああいうものについて、当時通産省のほうからそれはのけてくれというような意見もあつたのですが、やはり同様にその他の汚物と一緒に、これはこの条項で強く市町村長が命じなければ困るということで、通過したわけなんです。
#7
○廣瀬久忠君 御審議の経過はそれでわかりましたが、ただ工場、事業場等に対するいろいろな命令を出されるについては、当局としてはやはりよほど注意をしてやらなければならんような場合もあるのじやないか。それについては厚生省のほうでは、取扱上はどういう工合にこれはやるつもりでおられましようか。厚生省のほうの取扱に対する心がまえというようなものをお伺いしたい。
#8
○政府委員(楠本正康君) お答え申上げます。只今御指摘の罰則の適用に関しましては、通産当局との話合いでは、その運営に関して十分相談をいたしまして、無理に亘らんように個々の事例で相談するということによつて、おおむね解決をいたしておる次第であります。
#9
○廣瀬久忠君 もう一つ、糞尿の下水道に対する、拾てる問題でありますが、これは頗る簡単に書いてあるのですが、十一条に。「但し、終末処理場のある下水道にふん尿を捨てることはこの限りでない。」こんな簡単な暑き方で、過ちを生ずることはないか。終末処理場のある下水道に糞尿を捨てることはこの限りでないというだけで、何かこれには一定の指針がないと危いような感じがしますが、厚生省の考え一は、この点についてはどういうように一考えておられるでしようか。
#10
○政府委員(楠本正康君) 下水道のうちには二通りありまして、下水道がそのまま排水だけを目的として河川、或いは海等に放流されるものと、一方ではこれが必ず終末処理場に参りまして衛生的に完全な処理をさせる二つの下水道のシステムがございます。そこでこの場合は終末処理場があつて、完全に汚いものが衛生的に処理される施設を整えた下水道のシステムならば、康尿を投棄してもよろしい、こういう意味でございまして、これによりまして何ら支障なく終末処理場によりまして糞尿が完全処理されて処分されることに相成りますから、支障ないと考えておる次第であります。
#11
○廣瀬久忠君 十二条の「農業を営む者がふん尿を肥料として使用する場合」、これについて必要な施設を設け、適当な措置を講ずる……、これは非常に結構だと思うのですが、どういうようなことをお考えでしようか。その点を衆議院のほうのおかたでも、或いは厚生省でも一つ伺いたいと思いますが……。
#12
○衆議院議員(安井大吉君) この規定を入れましたのは、御承知のように汲取りの、百姓の肥料にやつていけないというので、例えば夏は一ヵ月ですか、冬は三ヵ月、それだけ置けばその間に殺菌ができる、こういうような必要な施設、それだけ置けば別に弊害はない、こういう施設を設けてやらなければ工農民のために不親切だ。こういう意味からでありました。
#13
○廣瀬久忠君 そういたしますと市町村長が貯蔵する施設を設ける。そして二、三ヵ月なりそこへ置くというコンクリートか何かによる施設を設けよう、こういうことになるわけでしようか。
#14
○政府委員(楠本正康君) 只今御説明がありましたように、衛生上支障のない範囲を考えております。つまりその前条の基準に関係して参つて来るわけでございますが、基準といたしましては、只今御指摘のように完全に腐熟させるような施設、消化処理できる施設ということでございますからして貯溜槽というような、密閉貯溜槽のようなもので当然結構なのであります。
#15
○廣瀬久忠君 この基準というものを設けるには、厚生省が設けるのですが、どんなことを考えていますか。今の貯溜槽その他何かほかにもありますか。
#16
○政府委員(楠本正康君) これは第一に只今申上げましたように腐熟させる施設、つまり密閉式の貯溜槽というようなものを考えております。それから第二は、埋没処分、深く埋没して屎尿を使う場合には支障なかろう、埋没して使うような場合、それから更に特別薬品その他で悪臭或いはその他を除去できる場合はそれでも差支えないという三通りの基準を一応考えております。
#17
○廣瀬久忠君 国庫補助の規定を十八条に設けてあるのは非常に結構だと思うのですが、これについて修正なさるについて、厚生省との上にお打合せ等があつたと思うのですが、大体この補助というようなもの、それから十九条に融通、斡旋というような規定がありますが、どのぐらいのような金額を、どういうような割合で行こうかというような肚ずもりであるのでございましようか。
#18
○衆議院議員(安井大吉君) この規定の全体を通じますと、御承知のように非常に市町村に強い命令を出しておる事項が多い。而も一面には罰則で固めておる。こういうようにしなければ三十三年以来非常に困つているものは行かない。それにはどうしても国の力で金をもらわなければいかん。今あるのは下水の中に前の年に五千万円、今年は四千五百万だそうであります。これを強化して行かなければ、市町村に命令をたくさん出して、国が勝手に命令ばかり出して処罰をする、一文も金を出さない。そんなばかばかしいことはない、こういうのがこの条項を入れる理由になつたのであります。そこでこの前もちよつと申上げましたが、本年度はどうもいたし方ない。明年度から一つの項目を設け、蔭に隠れて、下水の蔭の中に計上するようなことでなくて、堂々と清掃補助費として頭を出して、それで金額は申しませんでしたけれども、できるだけ多額の厚生省は補助を設けようという意味でありまして、金額の程度まで縛らなかつたのであります。
#19
○廣瀬久忠君 よくわかりましたが、大体厚生省当局にお伺いしますが、厚生省はこの下水の清掃法を設けるについて、全国的の或る程度の予想的の計画を持つておられることと思いますが、それらの計画に基くと、大体どんなような工合にこの資金の関係とか或いは補助の関係、どんな工合に考えておりますか。厚生省から一つ……。
#20
○政府委員(楠本正康君) 先ず最初にこの屎尿処理の点から申上げたいと存じますが、現在この屎尿の処分に困難を来たしまして海洋投棄或いは埋没、砂地処分等の不衛生処分を余儀なくされている都市がかなりございます。更に今後五年以内に都市の人口の増加と農村の受入れの減少等によりまして、これらの都市は五年以内には更に増加する、つまり不衛生処分の量が更に増加するものと考えられます。私どもが現在すでに屎尿の処分に困難を来たしておる。更に五年後には当然新らしい都市が屎尿の処分に行き詰りを来たすであろうというものを合せまして、現在九十六都市を考えております。更にこれらの九十六都市の処分屎尿量は、処分をしなければならない屎尿の量は千二百万人分に該当いたします。千二百万人分の屎尿が或る程度処分できたならば、この五ヵ年程度はおおむねこれで目的が達すると考えられます。そこで千二百万人分の屎尿の処理を五ヵ年計画として仮に実施いたしますと、総計にして約百億円、年間二十億円の経費が必要でございます。なお、塵芥につきましては現在約日量三百万貫でありますが、毎日各都市が二百万貫の塵芥を集めておりますが、これらのうち六〇%余りが埋立てと称して単に堆積をして置く現状であります。なお三〇%余りが辛うじて焼却処分をされている現状でございます。そこで私どもといたしましては今後どうしても埋立てその他のできない塵芥につきましては、これを焼却その他の処分をする計画を立てております。で処分につきましては現在焼却のほかに、資源化学的な利用方法によりまして、これを堆肥化いたしまして、土地改良に役立てる計画も進めております。それらの焼却施設及びこれらの資源化学的利用施設に要する経費がおおむね十六億円を見込んでおります。従いまして、約屎尿及び塵芥を含めまして百二十億足らずの経費で一応は整備ができる見込みでございます。
#21
○高野一夫君 先般三月三十三日付け参議院の通産委員長から申入れがありました件については、何か討議が始まつたのでしようか、説明でも、まだお聞きになりませんですか。
#22
○委員長(上條愛一君) これは大体衆議院の修正に含まれていると考えておりまするし、申入れはですね、これは農林のほうの申入れは、大体衆議院での修正も含まれておりまして、通産のほうはこれは工場方面のことでありますから、なおここで御審議願つてから取入れて行くことにいたしたいと思います。
#23
○高野一夫君 この通産委員長からの申入れの是否は別として、一応折角文書で申入れがあるんですから、委員長かどなたか適当な人においでを願つて、この説明はここで結論をお出しになることについて、実はどういう考え方でされたか、いろいろなことを聞いてみたらどんなものでしようか、その必要もございませんか。
#24
○委員長(上條愛一君) 如何でございましようか、高野委員の御意見、次回にでも通産委員の方においでを願つて説明を聞くことにいたしましようか。
#25
○中山壽彦君 いいでしよう。
#26
○委員長(上條愛一君) それでは次回に通産委員の方においでを願いまして、申入れの趣旨を御説明願うことにいたしたいと思います。
#27
○堂森芳夫君 衆議院の修正案についでこの法の審議の際に衆議院では、農業を営むものは糞尿を運搬することを業とするというものに該当しないというふうにおきめになつたのか、その点を一つ……。
#28
○衆議院議員(安井大吉君) 単なる百姓の汲取は業としない。但し組合とか何か、それを職業としているような状態のものは……、普通のものは認めない、こういう意見であります。
#29
○堂森芳夫君 それから例えば災害なんかがありまして、非常に大きな汚物が集団的、集団的というのはおかしいが、集積されますですね、こういうときにはどういうことになるのか。
#30
○衆議院議員(安井大吉君) 十八条の修正の中に「災害その他の事由により特に必要となつた清掃を行うため」、こういうのを入れておきましたから、九州あたりの実例を見て、非常にお困りになつたようですが、そういうときにはこれがありますから……。
#31
○堂森芳夫君 わかりました。それから清掃指導員というものがございますですね、これと今度の環境衛生指導員というものと、どういうふうに違うんでございますか。
#32
○政府委員(楠本正康君) お答え申上げます。現在環境衛生の府県の事務担当職員は環境衛生監視員と言われております。環境衛生監視員として、鼠族、昆虫駆除その他の仕事に従事いたしております職員が吏員で千二百九十五人、それから雇員で六千九百九十八名勤務いたしております。これらは環境衛生監視員と従来呼んでおりましたが、併しながら少くも民衆の、国民の清掃その他昆虫駆除、いろいろな環境衛生事務を担当するのには、これを監視するという言葉はどうかという感じがいたしました。むしろよく民衆に理解を求めて積極的にこれを実施して行くというのに、監視するという言葉では不適当と存じまして、今回これらの職員を環境衛生指導員という名に改めたわけであります。従つて現在の府県に働いている職員をそのまま名称を変えたというふうに御理解を願いたいと思います。
#33
○委員長(上條愛一君) なおちよつと委員の方にお願いいたしますが、主として衆議院の修正案について御質疑願いまして、政府当局に対する質疑はあとにして頂きたということをお願しいたします。衆議院の方お忙してと思いますから……。
#34
○堂森芳夫君 この国の国庫補助のころですね、従来大掃除にはたしか伝染予防法から何か資金的に補助のような恰好になつているのだと思うのですが、今度の修正案を見ましても大掃除には、そういう補助とかいうものは何も含まれてないが、その点如何になりましようか。
#35
○衆議院議員(安井大吉君) 衆議院においてもやはりお話のように話題になつたのです。市町村に対して大掃除は非常な命令規定である、なすべしだ、それならば国の補助が附いて来べきではないかとありましたが、但し全市町村にこれは及ぶものである。もうどの市町村でも大掃除は清掃地域で指定する地域でない土地も入つて来る。非常に広汎になると同時に、やはりそれは当然の義務だと、住民の義務だ、綺麗にするということはもう当然である。従つて補助の中で一度は問題にいたしましたけれども、この二つの事項にとどめたわけなんです。
#36
○委員外議員(湯山勇君) 衆議院修正の第十八条ですが、この国庫補助の該当項目の中に「ごみ又はふん尿を処理するために必要な施設」と、こうなつておりますが、特に大きい都市では、やはり汚物の概念の中に入つておる動物の死体でございますね。これがかなり問題になつておると思うのでございます。で動物の死体には他のごみ、ふん尿と連つた意味での考慮も払われなくてはならないので、そういうものを処理する施設の必要性ということ言われておると思うのでございますが、これは衆議院のほうでは別段そういう点についての討議はなされなかつたかどうか。そういう点についてお伺いいたしたいと思います。
#37
○衆議院議員(安井大吉君) この規定を設けるのは、実は国庫補助をここに入れるということは政府の原案にも実はあつたらしいのですが、大蔵省その他の関係で、まあ遠慮されておつたようなのであります。従いましてまあ取りあえず「ごみ又はふん尿」ということにいたしたのでありまして、お話のような点もあつたのでありますが、成るべくこの規定を一つ強く活かして行きたいためにこの程度にとどめたわけであります。
#38
○委員外議員(湯山勇君) 動物の死体の処理場を作るとか、そういう施設を作るということは、全国でもたくさんはないと思うのでございますが、極く少数の特殊な地域についてその必要性が認められておるし、そういう要望が強いという場合にこれを入れるということについてはそれは不都合であると、それからその必要なしということではなかつたのでございますか。
#39
○衆議院議員(安井大吉君) まあお話の通りですが、中心主義で行こう、先ずごみとふん尿に国庫補助を得ようと普遍的な、成るべく主なものからと、こういう意味でありました。
#40
○委員外議員(湯山勇君) それから次に第十九条でございますが、「清掃施設の設置に必要な資金の融通又はそのあつ旋」ということでございますが、これの内容はどういうふうに御検討なされましたか、お伺いいたしたいと思います。
#41
○衆議院議員(安井大吉君) これも前条と同じように起債を求めるということは非常に大事なことで、現に東京あたりも十二億の施設に対して一億の紀債しか許可してない。もう少しこれは強く書きたかつたのでありますが、補助と同様に、補助よりもなお起債の枠の中に入れてもらう、或いは自己の募債によるというようなことでですね、主なるものを総括的にここに入れたわけでございます。
#42
○委員外議員(湯山勇君) この点に関しまして特にまあ問題は起債だと思うのでございますが、起債につきましては大蔵省或いは自治庁あたりについてその見解をお質しになられましたでしようか、如何でございましようか。
#43
○衆議院議員(安井大吉君) 私ども党から考えれば、これは政調会でもかなり問題でありまして、国庫補助については起債の点まで行くことはかなり難航であつたんですけれどもこれを入れなければこの法律は活きて来ない。そういう意味でありまして、大蔵省に対しては無理でもやつてもらうと、強行するような意味においてですね、これは入れたのでありまして、まあ事前了解の点については至つていないかも知れません。但し政調会がこれを強く一つ押して行くと、通つた以上は、強く押して行くというような意味を含んで入れたのであります。
#44
○委員外議員(湯山勇君) それで大体お話はわかりましたが、例えば本年度において起債ならば、大体どれくらいはしなくちやならんというような点についての検討も、まだなされていないというように把握してよろしいのでございましようか。
#45
○政府委員(楠本正康君) この点はまだ具体的に交渉の段階に至つておりませんが、私どもといたしましては先ほど広瀬先生にもお答え申上げましたように、年次計画を立ててこの法律を支障なく実施いたしますには、年間当分の間二十億、最低二十億程度は起債が必要であるとかように考えておる次第でございます。
#46
○堂森芳夫君 さつきちよつととぎれたんですが、第十八条に「国は、政令の定めるところにより、市町村に対し、」云々とこうございますですね、この東京都はこれは補助が受けられるのですか、横浜市は受けられて東京都は受けられない、そういうことになりませんか。
#47
○政府委員(楠本正康君) これは細かいことになりますが、現在この地方自治法の二百八十一条に特別の規定がない限りは、市町村の処理すべき事務は都においては都が処理しなければならないという総括的な規定がございます。従つてかように市町村と書いてありますと、これはほかにも同じような条文が出て参りますが、すべてこれは当然市町村に負わされた事務処理は責任は地方自治二百八十一条によりまして、都の場合には都が実施をすると、こういうことに相成ります。従つてその規定から当然その市町村の中には都が含まれておるというふうに読むわけで、まあ考えるわけであります。
#48
○堂森芳夫君 そうすると都も補助を受けられると、こういうふうに考えていいわけですか。
#49
○政府委員(楠本正康君) その通りでございます。
#50
○堂森芳夫君 以上です。
#51
○委員長(上條愛一君) それでは衆議院の修正点に対する質疑はこの程度にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。それでは次に本案に対する政府当局への質疑をお願いいたします。
#53
○堂森芳夫君 環境衛生部長にお尋ねしますが、罰則はさつきも触れられた問題ですが、罰則はあつて、而も第二条の二項、三項を見ますると、補助を与えなければならない、こういうことでなしに、「つとめなければならない。」、これは弱いし、罰則があるのは法自体としてかなり一方じやないですか。義務ばかり負わして、そうして国が面倒を見ない、つとめなくとも、実現しなくともいいということになりますわけですね。補助は如何ですか。
#54
○政府委員(楠本正康君) 私どもといたしましては、「つとめなければならない。」点につきましては勿論若干疑義もあります。希望を言わせれば、むしろ義務費負担等にいたしたいところでございますが、併しながら国家財政の観点もありますので、一応かような線に極力努力するということで納得をいたしておるわけであります。
#55
○委員外議員(湯山勇君) この第二条にあります国と都道府県、それから市町村との関係において、特に第三項で、「国は、市町村及び都道府県に対し、前二項の責務が充分に果されるように必要な技術的及び」云々、こうなつておりますが、こういう考え方から行くと、市町村に対しては都道府県並びに国という二重監督というような懸念があるのではないかと思うのですが、この点についてはどういうふうお考えになつておられますか。
#56
○政府委員(楠本正康君) この清掃事業は、元来その作業は清掃事業そのものにつきましては、市町村の事務でございます。ただこれを只今御指摘のように一つの方針を策定し、或いは全体的に調整を図つて行くというような点になりますと、これは国の事業という考え方を持つております。そこで私どもはこの国の事務の範囲につきましては、これは都道府県に事務を委任した形をとつております。その点は第四条で特別清掃地域を指定する場合には、政令で定める基準に従いまして、都道府県知事が個々に指定をして行くということに定めてございます。これはつまりこの場合には、かような基本的な計画は国の事務として都道府県知事がその委任を受けて実施するという建前をとつております。従つてかような点につきましては監督上二重にはなるまいと考えております。ただ、財政的援助或いは技術的援助というようなことは一つのサービスでありますので、国がやつても、場合によつちや府県がやつても、これは結構なことではなかろうかと、かように考えておる次第であります。
#57
○委員外議員(湯山勇君) サービスの面は勿論結構だと思うのですが、実質的には、この内容全体から見て罰則等もついておる相当義務的な面もあると思います。そういたしますと、第二条の第二項においては都道府県は市町村に対して技術的な援助を与える。それから今度は第三項は国は、市町村及び都道府県に対し……ただ第三項では、この財政的な援助を与えるというだけがかわつておるだけで、内容においては全く同じでございますね。そうすると市町村というものは、同じような技術的な責務を果たすための技術的な援助を、都道府県からも受けるし、同じ格において国からも受ける。これは裏返してみれば二重監督というふうにもとれるので、この点はかなり現在の機構から言つて心配な点があると思うのです。で今の特別な地域とは別ですが、こういう勿論財政的な援助とか、国が都道府県に対してやるものは別ですけれども、匡が直接一般の市町村に対して果して技術的な援助を与える必要があるか、どうか。具体的にどういう場合があるか、一般的に言つて……。
#58
○政府委員(楠本正康君) 清掃事業は衛生工学を基幹とした極めて高度の技術を要するものであります。ところが従来では比較的常識的に扱われまして、技術行政の性格が極めて薄かつたのであります。そのために却つて、清掃事業の発達を阻害した憾みもありますので、今後は特にこれらの技術的な確立を図ることが極めて必要と存じます。目下国におきましては厚生科学研究費等を計上いたしまして、これら清掃事業の技術的な基礎を固めつつありますが、これらの仕事は何と申しましても、新らしい技術の確立というようなことになりますと、国でなければなかなかできかねる面がございます。従つて当分の間国においてかような努力を傾けて参りたい所存でございます。併しながらこれを実際に現場、つまり市町村に対して行いまする場合には、勿論これは国が直接市町村の施設等に対して技術指導をいたすこともありましようが、併し本筋は府県を指導いたしまして、国の高度の技術を先ず府県に注入する、それから府県から更にそれを末端の現場機関たる市町村に及ぼしていくという体系をとつて行くのが建前と存じます。併しまだ未熟な現段階におきましては、やはり場合によりますと直接国が市町村の施設等に対して補助金或いは起債を斡旋するところの建前からも、若干の指導をする場合も出て来るかと存じます。併しこれは御指摘のように指導が二重にならんように、殊に指導方針の違う技術指導が県からも受ける、国からも受けるというようなことになる嫌いがありますので、かような点は行政指導の面で十分に注意をいたしまして、さような重複が行われないように一つ極力注意をいたしたい所存でございます。
#59
○委員外議員(湯山勇君) 只今の点はいろいろそういう点については心配もあると思いますので、十分御留意頂きたいと思います。次にこの法案の実施に伴う予算措置でございますが、二十九年度の予算では、屎尿処理として前年度五千万円だつたのが四千五百万円に減つておるように承わつたのでございますが、これ以外に直接間接清掃に関係のある経費というのはどういうのがありますか、一応挙げて頂きたいと思います。
#60
○政府委員(楠本正康君) 現在国が清掃のために支出いたします、支出と申しましようか、或る程度責任を持つております経費は、補助金のほかに平衡交付金がございます。平衡交付金は大体塵芥及び屎尿を含めまして、人口一人当り三十円程度で積算をされております。次に、国として斡旋の労をとつておるものに地方債がございます。これは屎尿及び塵芥を含めまして昭和二十八年度におきましては二億二千万円程度を起債で支出してございます。但しこれらは起債要望額の数%にしか達しないわけでありまして、起債の点は極めて貧弱のそしりは免がれないと存じます。なお、この事業は大体市町村の施設に要する経費でありますので、施設費につきましては勿論この補助金が必要ではありますが、併し国の財政的な観点もありますので、補助金はとにかくとして、起債だけ十分に確保できれば、これらの施設は十分に整備し得られるものと考えております。
#61
○委員外議員(湯山勇君) それでは現在のところはまあ平衡交付金がどれくらいになりますか。二、三十億になるわけでございますか。
#62
○政府委員(楠本正康君) 平衡交付金は一人当り三十円で計算をいたしますが、東京と大阪等には平衡交付金は参りませんので、実際に平衡交付金の枠の中に入つている金は二十一億円程度だと考えております。
#63
○委員外議員(湯山勇君) その分と、若干の地方債ですから、これだけでは、到底まあ今部長お話になりましたように、地方の要望額の数%にしか達しないということになれば、当然今考えられるのは起債の増加ということだけだと思うのですが、その点についてはこれは御賛成願えましようか。
#64
○政府委員(楠本正康君) 国の予算、特に補助金或いは平衡交付金というようなものはすでに決定いたしております。従つて二十九年度においてはこれらはもうどうもならん問題だと考えております。ただ起債の点につきましては、目下起債当局の大蔵省、自治庁等と交渉の時期になつておりますので、今後これらの法律が制定いたされましたら、至急財務当局と十分なる連絡をいたしまして、できるだけこの法律施行に支障のない程度の起債を獲得したいという心がまえでございます。
#65
○委員外議員(湯山勇君) 現在交渉しておられる段階はどういう段階でございますか。現在までのところの自治庁、大蔵省の見解は……。
#66
○政府委員(楠本正康君) これは従来各市町村からの要望がございます。これらを合計いたしまして自治庁、大蔵省等に提出してございます。併しこの法律が施行されますと、又別な面で金も必要となつて参ります。又計画も若干変つて参りますので、最後的計画は法律が成立後、細部について決定をして交渉に移りたいと考えております。
#67
○委員外議員(湯山勇君) これは委員長にお願い申上げたいと思うのですが、この段階におきまして、やはりこの法案審議の一つの要素として大蔵省並びに自治庁に対して只今の起債等の問題について一応見解を聞く必要があると思いますので、次の機会に一つお呼び頂くようにお計らい願えませんでしようか。
#68
○委員長(上條愛一君) 只今湯山委員の自治庁及び大蔵省当局に次回に出席して頂くことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○委員長(上條愛一君) それでは次回にさよう取計らいます。
#70
○大谷瑩潤君 この清掃法は第十五国会で我々参議院では超党派的に立案いたしまして審議にかけたのでありましたが、遂に解散等がありましてお流れになつてしまつたのでありますが、その後今度の国会で政府からこの法案が出たのでありまして、その我々議員提案と、この政府から出ました法案との間にどういう大きな差がありますか。大きな点だけを一つ御指摘願いたいと思うのであります。案は十五国会で我々議員に川崎、鶴見その他の砂町ですか、汚物を処理する所を見学に行つたのでありますが、川崎の汚物処理の場所は、砂地へ皆これを流し込むというような状態でありまして、まあ汚い話でありますが、ときによれば流れ出た汚物のために海が黄色くなるというような話まで実は聞いたんであります。我々大都会を控えておりますこの近郊におきまして、こういうような環境衛生では、衛生上から申しましても非常な欠陥ではないかと思いますし、是非早いうちに汚物処理の方法を政府におかれましても立派に完成して頂きたいと思うのでありますが、そういう意味を込めまして議員提案のときには法案をこしらえたと思つておりますが、現在のこの法案とそのときの法案との大きな差違のあります点を御説明を願いたいと思います。
#71
○政府委員(楠本正康君) 私ども曾つて只今御指摘の当委員会によつて御審議頂きましたものを殆んど大差ない程度で法制局の審査に移したわけであります。従つて全体から見ますと殆んど大きな筋は変つておりません。ただ強いて申しますれば、二点ございますが、一つは、この当委員会において御審議頂きましたものは、特別清掃地域を指定する場合に、政令の基準に従つ
 て市町村長がこれを個々に指定して行くという立場をとつておられました。ところが今回はこれは都道府県知事が
 これを指定する、こういうことに変つております。これは見方によればかなり大きな差違だと存じます。と申しますのは、これは市町村長は当然自分が義務者で、自分で自分の義務を規制して行というようなことは、本当のこれは固有事務になつてしまつて、若しそうなれば国が財政的援助或いは補助金等を支出する必要もないというような極論にも通ずるのです。又一方清掃を金をかけてやる義務を負わされている。その義務を自分でここでやるのだ、あそこでやるのだということについては、建前上も若干疑義もあるというような点も検討されました。そこでこれは一応先ほど申上げましたように清掃の計画というようなことは、個々の市町村ではなかなか現段階においてはできない。やはり大きな基本計画は国の事務として実施をして行く、そのためにこれはやはり都道府県知事が国の委任を受けてこれらの基本計画を立てて行く。但しこれらの清掃作業そのものは飽くまで市町村の事務であるというふうに割切つたところに、かなり大きな差があろうと存じます。
 次にもう一点は、季節的清掃地域におきましては、当委員会において御審議になりましたものにつきましては、業者に対する、例えば観光地等において旅館業者、観光業者等に対しまする義務規定がかなり厳格であつたのでありますが、併しながらこれは観光地なるが故に特に都市以上に観光地だけに業者に大きな義務付けをすることはどうだろうかというような意見もありまして、この点が若干緩和されております。
 次に、二点と申上げましたが、もう一カ所ございますが、これは極めて個人的な御意見であつたかも知れませんが、由来清掃事業というものは、市町村或いは府県等の一人相撲だけでは、なかなか一方的な努力だけでは目的が達しかねる。どうしても一般の住民、町村民が本当に清掃に理解を持つて、自分の身の廻りは片付けて行くというような気持がなければ、なかなか効果が上らない、こういうような御意見がありまして、その点を容れまして、住民の協力義務を法律に新たに今回は謳つてございます。
 かような点が特に変つた点だと存じますが、本旨は殆ど全体を眺めますれば、御審議頂きました案と大差ないものと言えるものと存じます。
#72
○委員長(上條愛一君) それでは本日の本案に対する質疑はこの程度にいたしまして他は次回に譲りたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。
#74
○委員長(上條愛一君) 次に、あへん法案を議題といたしまして、政府委員から詳細な点についての御説明を先ず願いいたします。
#75
○政府委員(高田正巳君) それでは私から、御提案申上げておりますあへん法案につきましての説明を申上げたいと存じます。
 この法律は全条六十条ばかりの相当長い法律案になつておりますが、その内容、考え方といたしましては比較的簡単な法律案でございます。大臣から提案理由を申上げましたように、この法律案の内容を大きく分けますと、大体三つの事柄に相成るかと思うのでございます。御承知のように我が国におきましては、明治十一年に薬用阿片売買並製造規則というものを制定いたしまして以来、けしの栽培を許可いたしまして、あへんの生産をしておりましたのでございます。又それと共に国はあへんについて専売を行つて参つたのでございます。この規則は明治三十年に阿片法という法律に発展いたしまして、同じような建前でけしの栽培、あへんの生産並びにあへんの専売というふうなことが行われて参つたのでございますが、終戦後昭和二十年になりまして、連合軍総司令部のメモランダムによりまして、けしの栽培は禁止されました。なお国内にございましたあへんは凍結されまして、それで阿片法は事実上死んでしまつたような恰好になつたわけでございます。それで二十三年に至りまして、現在の麻薬取締法の前の麻薬取締法、その麻薬取締法でこれらのあへんの栽培を禁止し、それから国内のあへんはすべて凍結するとゆうふうなことによりまして法律上の体制を整理した、こういうふうな恰好になつて参つておるわけであります。
 終戦後こういうふうな恰好になつて今日までに至つたのでございまして、終戦後国内に凍結されましたあへんを政府が適当に提供いたしまして、これから製造いたされまする麻薬を作りまして、医療用に供給されて参つたのでございますが、その国内の保有量とゆうのが非常に減少いたしまして、今後国が輸入をしなければならん、こういうふうなことに相成つて参りましたここと、それから昨年の六月にニユーヨークで調印いたされましたけしの栽培並びにあへんの生産国際取引卸取引及び使用の制限及び取引に関する議定書、非常に長い名前の条約でございますが、この条約に我が国も調印をいたしまして、本国会にこの承認を求めまする案が、やがて提出される予定になつていると聞いておりますが、この条約ができまして、この条約の要請するところに従いまして、この法律案も提案いたさなければならんというふうなことに相成つた次第でございます。繰返して申しまするならば、国内の保有のあへんというものがなくなりまして輸入をしなければならん、それに関連いたしましてけしの栽培というものを再開しなければならなくなつた、それから第二には条約の要請するところに従いまして、国があへんにつきましては専売と申しまするか、さような制度を法律上確立しなければならん、こういうふうなことに相成りまして、この法律案を御提案申上げた次第でございます。従いまして第一は、けしの栽培に関する事柄、それから第二は、あへんの収納及び売渡し、輸入、そういうようなことについての国の独占権を規定した事柄、第三は、この法案に関連いたしましてあへんの取締並びにけしがら等の取締りについての事柄、この三つがこの法律案の内容といたしまして大きく分けると、申上げられるところでございます。大体以上のことを前置きといたしまして、簡単に主な条文について御説明を申上げたいと思います。
 第一章の総則の第一条、これは法律の目的でございまして、そこに書いてございまするように、「医療及び学術研究の用に供するあへんの供給の適正を図るため、国があへんの輸入、輸出、収納及び売渡を行い、あわせて、けしの栽培並びにあへん及びけしがらの譲渡、譲受、所持等について必要な取締を行うことを目的とする。」只今私が申上げましたようなことがそこに目的として掲げられておるわけでございます。
 第二条は、先ほど御説明申上げましたように、あへんの輸入、輸出、けし耕作者及び甲種研究栽培者から一手買取、それから売渡しの権能は国に専属すると宣言をいたしまして、国の独占権を規定した条文でございます。
 第三条は、これはこの法律に出て参りまする言葉の定義をいたしたものでございます。特別に御説明を加えるほどのこともないと存じます。
 第二章に参りまして、第二章は、すべてかくかくのことはしてはならないという取締りのことになりまするが、してはならないことをずつと並べて書いてございます。けしの栽培をすることの禁止、これは栽培者以外の者は栽培してはならないということ、それからあへんの採取の禁止、輸入及び輸出の禁止、譲渡及び譲受の禁止、所持の禁止、吸食の禁止、廃棄の禁止、これだけの事柄がそれぞれしてよいもの以外のものは、することが認められている以外のものはしてはならない。誰もするということが認められない場合におきましては何人もというふうに書いてございます。
 第三章は、これはけしの栽培に関する章でございまして、先ず第十一条に御覧を頂きまするように、けしの栽培につきましては、毎年厚生大臣が栽培できる区域及び面積を定めて公告するということに相成つておりまして、一定の区域、それからそこで何町というふうに厚生大臣が定めまして、その中で栽培をしたい者が願い出る、こういうことに相成るわけであります。
 それから第十二条は、栽培を願い出てこれを許可する場合の規定でございます。
 第十三条は、かような者には栽培は許可しないという絶対的な欠格事由でございます。第十四条は、かような各号に該当するような場合においては、許可を与えないことができるという総体的な許可の制限でございます。
 第十五条あたりは手続的な規定でございまするが、第十六条に参りまして、このけしの栽培の許可は、許可の日から一年以内の九月三十日までとするということに許可の有効期間を一年以内に限つております。この趣旨といたしまするところは、御承知のように、けしは十月の末から十一月にかけて種子を播きまして、翌年の五月、六参月の候にあへんを採取いたすことに相成るわけでございます。そうして第十一条で御説明を申上げましたように、毎年、厚生大臣はあへんの需給計画を一応設定いたしまして、栽培することのできる区域なり、面積なりを定めて公告をするということになつておりまするので、従いまして、その許可の有効期間も一年以内に限るということの建前に相成つておるわけでございます。
 第十八条は、許可の変更についての規定でございまするが、いろいろ栽培者が許可を受けますときには、栽培地、栽培面積又はあへんの乾燥場若しくは保管場というようなものにつきまして、それぞれこれらを具して許可を受けるわけでありまするが、こういうふうなものの変更をしようとするときの規定でございます。
 それからずつと参りまして、第二十六条、許可を受けて耕作をいたしまするけし耕作者は、正当な理由がなければ栽培を廃止したり、又は栽培面積を縮小してはならない、これは許可を受けた以上にやることは勿論禁止されておりまするが、それ以下にやる場合におきましても、勝手に栽培を廃止したり或いは縮小をしたりというふうなことも、これは禁止をいたしておる規定でございます。ずつと栽培許可に関連いたしましての手続規定でございます。
 第四章に参りまして、重要な規定が出て参りまするが、第二十九条は、これはけし栽培者がけしを栽培いたしまして、あへんを採取いたしましたあとの、国に納める関係の規定が並んでおります。「国は、けし耕作者又は甲種研究栽培者が採取したすべてのあへんを収納する。」全部のものを国が収納をいたす。納付期限は、毎年、けし耕作者又は甲種研究栽培者がその採取したあへんを国に納付すべき期限を定めて厚生大臣が公告するということになつております。
 それから収納価格でございますが、これは厚生大臣が大蔵大臣と協議したしまして、けしの栽培者の生産事情、あへんの輸入価格、いわば国際価格とも言うべきものでありますが、輸入価格その他の経済事情を考慮いたしまして、毎年九月三十日までにこれを公告をいたすことに相成つております。と申しまする意味は、種子を播きまする前に、これから採れたあへんは幾らで国が収納してくれるかということをお百姓の人たちにわかつてもらうような建前になつておるわけでございます。
 それから収納代金でございますが、これは三十二条に書いてございまするように、あへんのモルヒネ含有量を鑑定して、その含有量に応じて収納代金を支払う。御承知のようにあへんの中に含有されておりまするモルヒネ、まあその他のものもいろいろ含有いたしておりまするが、モルヒネの含有量を鑑定いたしまして、それによつて収納代金を支払うということに相成つております。で、「収納代金の額は、収納の年の前年に前条第二項の規定により厚生大臣が公告した収納価格による。」即ち先ほど申上げましたように種を播く前に、厚生大臣が大蔵大臣と協議をして定めて、公告をいたしましたその価格によるということに規定をされておるわけでございます。
 それから同条第四項に参りまして収納代金の一部を鑑定の結果が判明する前に支払うことができるという規定が載つております。これは第三十二条の第一項で御説明申上げましたように、あへんの収納代金はモルヒネの含有量を鑑定して、それに応じて支払うということになつておる。従いましてその鑑定に要する期間が若干ございまするので、あとになつてお金がお百姓に渡るというのではお気の毒でありまするので、その一部については前にあへんを収納したときに支払うことができるという規定になつておるわけでございます。
 それから第三十三条は災害補償の規定でございます。そこに害いてありまするようないろいろな災害にかかつて、その年度に採取したあへんの収納代金の額が政令の定めるところにより算定するその者の平年度収納代金の額の十分の七に達しないときは、その平年度収納代金の額の十分の七とその年度の収納代金の額との差額の二分の一に相当する金額の範囲内で補償金を交付することができる。非常にややこしい規定でございまするが、たばこ専売法でありまするとか、旧阿片法時代のやり方を勘案いたしまして、かような程度に定めたわけでございます。
 それから三十四条は国が収納をいたるましたあへんは麻薬製造業者又は麻薬研究施設の設置者に売り渡すものとするということに、売り渡しの対象を定めておるわけでございます。それから三十五条は、国が売り渡しをいたしまする場合の価格の規定でございます。これは政令で定めるということに相成つております。二項に参りまして、売り渡し価格を定める場合に考慮すべき事項をそこに規定をいたしておるわけでございます。これらのものを考慮いたしまして、政令で価格を定めるわけでございます。
 第五章管理という章がございますが、これは先ほど申上げましたと思いまするが、現在あへんは麻薬取締法の中で規定をいたしておりまするのを、このあへん法のほうに抜き出して参りました。それからけしの栽培者につきましては、前にいろいろな規則を加えて取締りをいたしております。従いましてけし栽培者域外の麻薬製造業者でありまするとか、麻薬研究者でありまするとか、いろいろそういうふうな者たちの、あへん並びにけしがらを正当に持ち得たり、或いは譲り受けたりすることのできるような者に対する取締りと申しまするか、規制といいますか、さような規定を第五章にずつと並べておるわけでございます。従いまして、例えば三十九条、四十条というふうな規定は現在麻薬取締法にかような規定がございまして、あへんにつきましてこれらのことが麻薬取締り法で要求をされておるわけでございまするが、麻薬取締法からあへんを抜きまして、こちらに持つて参りました関係上、麻薬取締法と同じような趣旨の規定をここにずつと置いたわけでございます。第五章につきましては、大体さようなことで、特別に御説明申上げるほどのこともないと思います。
 第六章、監督の章でございますが、第四十二条に許可の取扱の取消の規定がございます。けし栽培者がかくかくの場合に該当した場合にはその許可を取消さなければならない、或いはかくかくの場合にはその許可を取消すことができるというふうな監督規定がここに掲げてあるわけでございます。
 四十三条は、その監督規定を発動いたしまする場合の手続といたしまして聴聞の規定を置いているわけでございます。
 第四十四条、これは報告を徴収いたしましたり或いは施設に立入りましたり、帳簿その他の物件を検査させましたり、或いは質問をいたしましたり、それから試験のため必要な最小分量を収去させましたり、さようなことのできる監督の規定でございます。その第三項にございますように、「前二項の規定により指定された者は、あへん監視員と称する。」厚生大臣又は都道府県の知事が、このあへん監視員と称せられる一定の係員に、かような監督権限を発動させる、こういうことに相成るわけでございます。
 それから第四十五条は、これはちよつと特殊な規定でございますが、現在麻薬取締法の中に同じような規定があるわけでございますが、いわゆる捜査のために自分が麻薬を買つたりなんかすることのできる規定でございます。あへんにつきましても先ほど申上げましたように、麻薬取締法から抜けましたので、あへんにつきましてもこの規定を存置いたしているわけでございます。
 それから第七章は雑則でございまして、第四十六条は、手数料を定めております。けし栽培の許可の申請の場合には五百円、けし栽培の許可の変更の場合には三百円、それから栽培許可証の再交付を申請するような場合には百円ということになつております。
 それから四十七条は、都道府県知事が行う事務に要する費用を国が都道府県に交付するという規定でございます。
 それから第八章に参りまして罰則でございますが、いろいろ実は罰則が書いてございまするが、これらは総じて麻薬取締法と同一の程度の罰則に相成つております。
 それれから附則に参りまして、施行期日がこれは一応四月一日ということになつております。それから経過規定、これはこの法律施行の際現にあへん又はけしがらを所持しておる者については五十日間は猶予できるという規定、それから現在麻薬製造業者、麻薬研究者が麻薬取締法に基いて正当に持つておりまするあへんにつきましては、この法律におきましても持てるというふうな経過規定にいたしております。それからその他そこに書いてございますような若干の経過規定がございます。
 それから七項目以下は麻薬取締法、それからずつと法律がたくさん並んでおりまするが、これはこの法律を規定いたしまして、かような関係の法律に、即ち読上げて参りますると、麻薬取締法、それから麻薬取締法は非常に大きな影響がございます。それから大麻取締法、医師法、歯科医師法、保健婦助産婦看護婦法、それから歯科衛生士法、獣医師法、毒物及び劇物取締法、出入国管理令の一部改正、厚生省設置法の一部改正、それから大蔵省設置法の一部改正等、これらの法律に文章の上で若干の調整をしなければならんことになりまするので、その調整をいたしました技術的な規定でございます。
 以上で大体の法律案の骨組を御説明を申上げたのでございまするが、説明が不十分でございまして、おわかりにくかつたと存じますが、御了承頂きまして、御不明の点は御質問頂きましてお答え申上げたいと思います。
#76
○委員長(上條愛一君) 本案の質疑は次回に譲りまして、次に移りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(上條愛一君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#78
○委員長(上條愛一君) 次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 先ず御質疑をお願いいたします。前回湯山委員から政府当局に向つて調査の申出がありましたので、その調査の結果を御報告願いたいと思います。
#79
○説明員(田辺繁雄君) 非公務死亡軍属の数についてお尋ねがあつたのでございまするが、援護法上の軍属に関する裁定の状況を申上げますと、今日まで可決いたしました戦没者軍属の数は柱数にいたしまして約九万でございます。却下されましたもの、即ち非公務と認定されましたものが約三百六十件でございます。殆んど大部分のものが公務として認定されておるのでございます。これは今日までの分でございまするが、今後却下される見込のものを加えますとおよその見当で五六百程度と推算いたしております。これは戦地における非公務員死亡の分でございますが、内地の分を入れますると数はぐつと多くなると思います。これは余り資料がございませんので、非常に大雑把な見当でございまするが、内地のものまで入れますると、非公務死亡の軍属の総数は約三万くらいになるのではないかと大体見当をそういうふうに付けております。
#80
○委員外議員(湯山勇君) 今お話になられたのは、有給軍属の場合でございますか、全部三……。
#81
○説明員(田辺繁雄君) そうでございます。
#82
○委員外議員(湯山勇君) これは今回の改正によつても軍属に対する条件は何ら緩和されないわけでございますね。
#83
○説明員(田辺繁雄君) そうでございます。
#84
○委員外議員(湯山勇君) で前回にも申上げましたよう、実際は業務等の内容は全く軍人と同じであるという場合においては、若干の緩和措置というものはとれないのでございますか。
#85
○説明員(田辺繁雄君) 先ほど裁定状況で申上げました通り、戦地における軍属の死亡につきましては、殆んど大部分が可決になつておりまして、約〇・四%くらいのものが非公務に認定されておる状況でございます。つまり戦地における第一線はもとより、後方勤務におきましても、非常に広く考えまして、可決にいたしておるわけでございます。実は法律上から申しますると、公務上戦時災害によつて死亡した場合に年金を支給するということに相成つておりまするが、戦時災害というのを戦時における特有の災害従つて外傷以外の疾病等も相当広く見ておりまする結果、かような可決の件数が多くなつておるような状態でございます。まあ非公務のものも若干ございまするが、これはいろいろの事情でどうしても公務上と認定できないものでございまして、その取扱いにつきましては、今回の改正案では触れておりませんが、先ほど申上げましたように、公務ということになりまするというと、内地の問題に関連して参りまするし、私どもといたしましては、やはりそこは軍人と軍属の場合には一応一線を画するのが妥当ではないだろうか、かような考えで現在やつております。
#86
○委員外議員(湯山勇君) その問題は一応それだけにいたしまして、次に、やはり前回の引続きでありますが、戦死者戦没者の父母、祖父母の婚姻した場合、これは私も若干感違いしておりましたが、その通りせよという御意見ではなく、やはりおつしやつたように検討するということでございましたから、これは話を元に返しまして、いろいろ調べてみますと、やはり憲法の精神に反するというようなやはり見解がとれると思うのです。というのは、憲法の第二十四条によりますと、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」云々とあるわけです。でこういう基本的なことを申上げる必要もないかと思いますけれども、私もいろいろ調べてみたのですけれども、それはやはりこの問題についてこういう扱いをするということは、まあ非常に問題である。むしろ憲法違反の法律であるというまあ可能性が強い。そこでそうなれば最高裁判所へ訴えてこの法律無効というようなことなる。まあ結論がそうなるならないは別として、そういう段階も通り得るということも考えられるわけです。そこで法律が事実を拘束するということよりも、そういう点で問題な点はむしろ、法律の改正というのは考え方によれば簡単にできることですから、この際そういう改正をするということはまあ厚生省として絶対それはいけないことだと、そういうことをやつてもらつては困るというようなのかどうか、これに対する基本的な考え方としてお伺いしたいと思うのです。
#87
○説明員(田辺繁雄君) 私も速記録を拝見いたしまして、みんなでこの問題は今後研究をしようということでございまして、私どももその一員としまして検討したわけでございます。この検討の結果につきましては、この前も御説明申上げたことでございますが、憲法上の問題は当時参議院の法制局において十分御検討の上で御決定になつたものと考えておることでありますが、厚生省としては実はこの問題を考えます際に、父母が婚姻したことによつて失権をするという規定は援護法だけでなしに、実は船員保険、厚生年金全般にあるわけでございます。これは現在でも氏という要件を入れずに父母の婚姻した場合には失権するというふうになつているわけでございます。全体はやはり統一して考えて行くべきではないかと考えております。
 なお、これはたびたび申上げます通り、先ず恩給のほうでかような改正が行われ、それに右へならえというので援護法が改正されたといういきさつもございますので、恩給法に関連する問題であると考えられます。関連するところが非常に多いので、やはりそこは総合的に検討を要するのではないか、こう考えております。
 次に、なぜその父母が結婚した場合に失権するかという規定が置かれたかということを、よく恩給当局にも問合せ、調べてみたのでありますが、理由は余りはつきりいたしません。ただ想像でございまするが、民法が改正になりましたときに同一戸籍内という要件がとられましたと同時に、同一世帯、同一生計ということが要件に入つたわけであります。で父母が結婚した場合には従来の生計とは別に新らしい生計関係を持つのだ、こういう考え方もあつたように想像されるわけでございます。又特に必ずしもそうであるためにそういう立法がなされたのかどうかつまびらかでございませんが、ただ権利発生の要件、乃至資格発生の要件として世帯同一又は生計依存という要件をつけております関係上、その要件に外れるような事態があつた場合においては、やはり失権、失格するということも一応理論上考えるわけでございます。父母が結婚した場合、すべて生計関係が外れるというふうにとることもどうかということで、恐らく制限をつけて改正になつたのではないかと思うわけでございます。そこの判定の一つの目安、手がかりを氏ということに求めたのではないかというふうに考えるわけでございます。従いまして観念的な問題は別といたしまして、この氏という称号ではございますが、これによつてとらえた結果、現案の結果が生計同一、或いは生計依存という関係がどうなるかという結果によつて判断されるべき問題ではないかと思うのであります。これは先ほど男女不平等というお話がございましたが、今日結婚した場合に氏を変えるか変えないかという問題、どちらのほうの氏にするかという問題は、当事者の自由でございまして、必ずしも男女不平等ということには形式上ならないのではないかと考えております。
#88
○委員外議員(湯山勇君) そういう御答弁も聞きましたので、これは大臣が予算委員会におきまして必ずそれは解決しはおるのだという御答弁もありました関係もありますから、大臣がお見えになつた機会に、この問題についてなお質したいと思いますから、一つそういうふうに委員長のほうでお取計らい願いたいと思います。
 それからもう一点お聞きをしたいことは、これはもう十分御承知のことと思うのですが、やはり今回の埋葬料ですか、埋葬料をもらう人たち、軍人ですが、この人たちはまだまだ何といいますか、感情的には割切れないと思うわけです。同じ戦死をして慰霊祭もしてもらつておきながら年金をもらう人と、こうい一時金だけで済まされる人と……、この問題についてはこれは細かくお聞きするほうがやぼかとも思いますけれども、やはり一応この点についてどういう検討がなされて、どうしてもこれしかないのだ現行法では……。そうだとすれば、もう軍人というようなものは今のところないわけですから、法律を改正するということも考えられないこともないわけですが、それらの点についどういうふうに御検討になり、どういうふうに将来の問題についてお考えになつておられるか、そういう点を御説明頂きたいと思います。
#89
○説明員(田辺繁雄君) この遺族援護法が制定されまするときに、法の建前が非常にやかましかつたのでございますが、第一条にも書いてあります通り「国家補償の精神に基き」という規定が入つておるのでございますが、この意味はやはりこの恩給が軍人に対しても復活せらるべきである。併し直ちに復活することは制度上においても又財政上においても、いろいろ問題があるので検討を要する。そこで取りあえずその暫定的な措置として援護法を制定し、軍人恩給の復活については特別の審議会を作つて、その検討をやつた上で処置をする、こういう建前であつたと考えておるわけでございます。そこでこの法律の明文にも公務上負傷し、又は疾病し、ということが書いてあるわけでございまして、その公務上というのは、恩給法の中に書いてあります公務によりということ全く同一の内容を持つておるものと考えるわけでございます。そこで恩給の場合における公務によりというのは、これは多年の恩給法で確立しておる解釈でございまして、公務遂行と負傷疾病との間に相当因果関係がある場合であるというふうになつておりまして、又そういう観念に基きまして現実の査定が長い間なされて来ておつたわけであります。その建前をこの援護法ではとりまして、今日まで運営して参つておるわけでございまして、ただ今度の戦争の特殊性ということを考慮いたしまして、公務の範囲、つまり公務の遂行と疾病の間の因果関係につきましてはできるだけ広く解釈し、実情に副うように取放つておるわけでございます、従いまして公務上という言葉をとつてしまわない限りそういうことは困難ではないか。而して公務上という言葉をとつてしまいますことは、この立法の建前の根本に触れる問題でございますので、公務外の死亡として認定されるもののできることも又止むを得ないのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
#90
○委員外議員(湯山勇君) 恩給法のほうはそれでいいと思うのですが、この援護法のほうになれば、今回緩和された事変に関連して、この勤務に関連してという含みのある言葉ですね、これを一時金じやなくて年金のほうへも適用するということは考えられませんか。今の点では相当やはりその点を考慮されて今回の改正がなされたわけですから、百尺竿頭一歩を進めて一時金だけでなくて年金の場合もそれを適用する、恩給のほうで大体は解決ついているのでから、そうすると残りというのはまあたくさんでないと言えば言葉が悪いですが、全体から見ればまあ一部分ということになるわけだと思うのですが、そういうことはできないものでしようか。
#91
○説明員(田辺繁雄君) これは制度の根本に触れる問題でございまして、ひとり軍人の公務だけの問題にとどまらないと思います。恩給法上の該当者でないものに対しまして広く恩給を支給するということになりますと、恐らくやはり根本の建前を欠いたものにならざるを得ないということになるわけでございまして財政上の問題もあるし、又波及する場合も非常に大きいので、こそまではちよつと困難ではないかと考えております。
#92
○廣瀬久忠君 予算のことですが、今度拡大されまして、障害年金支給対象の拡大……そうすると年金をもらう人の予想予算はどういうふうな工合になつておるのか、一時金のはうはどういうふうな工合になつておるのか。それから弔慰金のほうも今度範囲が拡大されるので、これも一と二と分れておるようですが、これは何かどつかにあるかもわかりませんが、予算はどつかにありましたかな、あれば予想が大体わかる……。
#93
○説明員(田辺繁雄君) 障害年金の拡大分の数でございますが、約三百四十人でございます。障害一時金の該当見込数は約三百八十人でございます。それから弔慰金の範囲を拡大されるものの総数はいわゆる非公務でございますが、七万人でございます。それから大東亜戦争以降に死亡したものに今度拡大いたしました件数がございます。今までは、大東亜戦争以降において疾病により又は怪我をして死んだ者ということになつておりますけれども、大東亜戦争以前において疾病により又は怪我をしたものでも、死亡の時期が大東亜戦争以後であれば全部五万円の弔慰金を支給しよう、こういうふうなことになつておりますが、これが約五千件。
#94
○廣瀬久忠君 金額というものは…。
#95
○説明員(田辺繁雄君) この予算は国債の形で支給されますので、従つてこれの所要予算は二十九年度におきましては利子がございますので、大蔵省のほうの予算に見込まれておるわけでございます。厚生省のほうの予算には計上されておらないのでございます。
#96
○廣瀬久忠君 そうすると公債ということになると、あらかじめ公債がどのくらいという予定もわからないわけですか。
#97
○説明員(田辺繁雄君) 国債発行の予定数は約七万五千と見込んでそれに要する二十九年度の所要利子分を大蔵省のほうの予算に計上してあるわけでございます。
#98
○廣瀬久忠君 障害年金のほうの予算というものは……。
#99
○説明員(田辺繁雄君) これは厚生省の予算に計上してございます。障害年金及び一時金の予算の総額は四千六百万円でございます。
#100
○廣瀬久忠君 結構です。
#101
○委員長(上條愛一君) それでは本案の本日の質疑はこの程度にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○委員長(上條愛一君) それでは本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト