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1947/07/04 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会第一分科会 第1号
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1947/07/04 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会第一分科会 第1号

#1
第002回国会 予算委員会第一分科会 第1号
昭和二十三年七月四日(日曜日)
   午前十一時十五分開会
  ―――――――――――――
昭和二十三年六月十日(木曜日)予算
委員長において左の通り分科担当委員
を選定した。
           村尾 重雄君
           波多野 鼎君
           石坂 豊一君
           鈴木 安孝君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           岡部  常君
           岡本 愛祐君
           西郷吉之助君
           渡邊 甚吉君
           中西  功君
           川上  嘉君
  ―――――――――――――
  委員の異動
六月二十九日(火曜日)委員渡邊甚吉
君辞任につき、その補欠として帆足計
君を委員長において選定した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和二十三年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○主査(岡本愛祐君) これより開会いたします。前囘に引続き質疑を行います。中西功君。
#3
○中西功君 この度修正されました個所で、價格差益納付金が増收になつておるわけでありまするが、これに関連して今まで立てられた基礎と、それから今度この増收を見込まれた根拠について説明を願いたいと思います。
#4
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。從來といいますか、原案におきましては本年七月の價格改訂によりまする價格差益は百二十四億四千二百万円でございます。その中五八%、即ち七十二億三千五百万円が年度内に徴收可能であるというふうに考えておつたのであります。この七十二億三千五百万円と前年度からのズレとを合計いたしたものが予算の原案に載つておるというふうに御了解願いたいのであります。この五八%というのに対しまして、更に努力して見よう、この努力の結果百二十四億四千二百万円の中七五%に年度内に徴收しようということにいたしまして、二十一億一千九百万円余の金額を追加計上するということにいたしております。
#5
○中西功君 その努力によつて二十数億の増收が埋るという答弁のようでありますが、それならば、この前のいわゆる原案で一体ストツクがどの程度あつて、そうしてそれを何割の値上りと見て、そうして、その中の要徴收額をどれだけと見るかというふうな基礎数字があると思うのです。その点をもう一度説明して貰いたいと思います。
#6
○政府委員(福田赳夫君) 今囘の價格補正をするときにおける在庫物資を調べますと、これは現在價格補正前の價格において計算したものでありますが、石炭が五億五千万円、コークスが九千万円、石油が九億八千五百万円、鉄鋼が四億八千九百万円、肥料が七億五千三百万円、主食が十億、非鉄金属が五億三千七百万円、生糸が四十一億三千九百万円、纖維品が百四十二億二千四百万円、その他二十七億三千八百万、合計して二百五十五億というふうになるのであります。これに対して今囘の價格改訂の結果値上り差益というものが出て来るわけでありますが、この額が石炭において七億八千六百万円、コークスにおいて六千三百万円、石油において八億八千六百万円、鉄鋼が三億三千七百万円、肥料が五億一千九百万円、主食が九億三千万円非鉄金属が三億七千七百万円生糸が二十四億八千三百万円、纖維品が八十五億三千四百万円、その他二十億一千二百万円、合計して百六十九億三千二百万円、この金額が値上り差益として出て來るわけであります。これに対してこれらの物資の中公團が所有しておる分に対しては十割即ち全額を差益として國庫に徴收するわけであります。生産者が持つておる物につきましては六割六分の額を國庫に徴收いたすわけであります。それから販賈業者が手持をしておるものにつきましは、八割を國庫で徴收するということになるのであります。さようなことで、この値上り差益の中、國庫に徴收し得る金額を計算いたしますると、百二十四億四千二百万円である。この中先程申上げました五二%に該当する数字、即ち七十二億三千五百万円というものが年度内に收入可能であるということになりまして、今年度の予算の原案に計上したわけであります。かように御了承を願いたいと思います。
#7
○中西功君 それでは、そのさきの公團の手持のもの、生産者の手持のようなもの、それから販賈者の手持のようなものですね、そういうものの大体のパーセンテージでも、金額でも出ておりますか。
#8
○政府委員(福田赳夫君) これは資料を只今手持しておりませんが、物價廳当局からお答えして頂くことにいたします。
#9
○中西功君 それで実際にこの或る典型的な会社、これは名前を言つてもいいのですが、それを調べて見ますと、こういうふうなのがあるんですが、当然納めなければならん納付金が四百六十万ある。併し実際に納めたのは三百二十万、そしてその開き百三十万円ですね。会社の言わば何というか、未拂金勘定に入つておる。こういうような例もあるんですが現実に今までこの十分に徴收されていないということは非常にあると思うんですが、この度二十数億の増徴を一應見込まれたというのは、今年度中に沢山徴收しようという意味なのか。それともややもすると洩れているということについて、その洩れを少くしようという意味で努力されるのか、その点どちらなんですか。
#10
○政府委員(福田赳夫君) それは在庫の数量につきましては、これは只今のところは只今申上げました数字以上にはならんという見解を持つております。ただこれを五二%年度内に徴收するということを、もつと拡張いたしまして、七五%まで持つて行こうという、こういうふうに御了承を願います。
#11
○中西功君 それでこの総計二百五十五億の在庫品、これはこの中には貿易公團が現に持つておるものの在庫品と比較いたしまして、私は貿易公團の金繰りの方は資料を持つておるんですが、今ちよつと手許にないが、貿易公團自身が金繰り資産として持つておるものが、相当あると思う。それは大体、この二百五十五億の何%くらいになるか、その数字は分らないのですか。
#12
○政府委員(福田赳夫君) その詳しい数字を只今持つておりませんが、只今物價廳当局が参ることになつておりますから、その方から。
#13
○中西功君 それでは序に、外のことですが、このたび外國貿易特別円会計というものを設けられまして、これは法務廳の管轄になつておりますが、この特別会計の主要な業務について御説明願いたいと思います。
#14
○政府委員(福田赳夫君) これは御承知のいわゆる解散團体と言うのがありますが、これはポツダム勅令によりまして、この特定の團体の解散を命ずるということがあるのでありまするが、その特定の團体の財産の経理を明らかならしめるという意味におきまして、今囘この財産は國庫に帰属せしめるということにいたしたのであります。それで國庫に帰属いたしまして、その財産を國庫は賈拂うという際におきまして、そこに益金が出て来る。その益金は、これを貿易資金に繰入れまして、貿易資金運用財源に充てるというふうにいたすという建前で、新たに今囘特別会計を作つたようなわけであります。その大体のことを申上げますと、現在解散團体というのは、数にいたしまして、九百七十團体あります。このものが持つている資産、土地といたしまして、三十四万四千坪、建物としまして、七万五千坪、動産が四十九万二千件、それから有價証券が四百九十八万七千円、これは額面であります。この財産を國庫に帰属すると、これをこの外國貿易特別円特別会計において收入するということになるのでありますが、その見込金額七億七千五百万円というものを予算に掲げておる数字ということに見ておるのであります。この金をそれじやどういうように使うかといいますと、この解散團体が債務を負うておる。これを政府がやはり承継するということになりますので、その債務の償還金に一部を充当する。その金額が本年度といたしましては、六千八百万円でありますが、それから残つた残額七億六百万円という金額は全部これを貿易資金に繰入れる、かようなことにいたしておるのであります。
#15
○中西功君 それで非常におかしいのは、そういうような解散團体が持つている財産或いは動産、そういうものもここで処理するというふうな関係になつておつて、これは必ずしも外國貿易に関係があるとは限らないもので、先に申されましたように、これはこの資産その他のものは國庫に帰属せしめる、こういうことになつておつて、そこから出て來た剰余金をどうするかという場合に、一應貿易資金特別会計の方へ繰入れるということになつておるようでありますが、この名前を外國貿易特別円資金というふうに附けるのは、全く私は不思議だ、不可思議だ、そういう名前を附ける筈のものでないんじやないかと考えるのです。又國庫の剰余金を貿易資金特別会計の方へ繰入れるということを既定の事実のように、そういうようにされておりますが、これは飽くまでも、こういう國庫に帰属せしめた資金は、一般会計に入れて、入れた後、特別会計資金へ繰入れるのは、これはいいと思うんです。併しそうじやなくて、特別会計の間だけで遣り繰りしてしまうというのは、この資金が國庫に帰属せしめたという理由から言つても、私は合わないと思います。それで少くともこういうふうな金が貿易資金特別会計に繰入れるというならば、繰入れるについては、当然國会の審議を経べきだと思います。そうでなくて、このような特別会計の間で勝手に遣り繰りされておるというのは、非常ないわば不法的な行爲じやないかとさえ考えるのであります。ですから、私のまあ質問要点は二点なんです。一つは、問題の性質からして、この会計の名前を外國貿易特別円資金というのがおかしい。第二はこの剰余金を貿易資金特別会計の方へ恰も既定の事実かのように繰入れておるということは、これはおかしいのでないか。尤もこれについていろいろ事情もあると思うのですが、そういう点を説明して頂きたいと思います。
#16
○政府委員(福田赳夫君) これは只今お説もありましたが、外國貿易資金とこの解散團体との関連が必ずしもないじやないかという点につきましては、さような観察もあろうかと思うのであります。併しながらこの資金自体が関係方面の指令から出て来ておるのでありまして、今囘その指令によりまするところの解散團体の資産というものを、かようなふうに経理すべしという御指示に預つておるわけであります。この指示に基きましてかような予算を提出しておるというふうに御了承願いたいのであります。それからこれを法律か何か國会でさようなことは決めなければならないじやないかというふうな話でありますが、その点につきましては、外國貿易円資金特別会計というものを只今財政及び金融委員会の方で御審議願つておる。これに基きますると、外國貿易特別円資金が貿易のために使用するものとするというふうな規定になつており、別途御審議願つておる。さように御了承願います。
#17
○中西功君 貿易資金特別会計の一部改正案ですか。
#18
○政府委員(福田赳夫君) そうではありません。外國貿易特別円資金特別会計法案という新らしい法案を……。
#19
○中西功君 それを提出しておるわけですか。
#20
○政府委員(福田赳夫君) さようでございます。
#21
○中西功君 それでは関係筋の方から、この解散團体の資金の経理については、外國貿易特別円資金特別会計としろ、こういうふうな指示があつたわけでございますね。名前も……。
#22
○政府委員(福田赳夫君) これは正確な答弁をあとで報告いたします。
#23
○主査(岡本愛祐君) 先程の中西君の御質問につきまして、物價廳の方から政府委員が見えましたから、この際答弁をいたさせます。
#24
○政府委員(野田信夫君) 大分品目は沢山ありますが、主なる品目について申し上げます。
 石炭につきましては、公團の手持炭に発生します價格差益が、本年度は七億八千六百五十万円。これは値上り差益であります。
#25
○中西功君 ちよつと待つて下さい。これは石炭公團、配炭公團の手持だけですね。あとはないですね。
#26
○政府委員(野田信夫君) さうであります。あとはないのでございます。その差益額が七億八千六百五十万円。この中、年度内の收入が五億五千万円ばかり見積つてあります。それから石油でございます。この差益額が八億二千七百万円、その中、年度内の收入と見積もられておりますのが五億八千五百九十万円……。
#27
○中西功君 これは石油公團だけですね。
#28
○政府委員(野田信夫君) 今申上げたのは公團でございます。その外に生産者の手持がありますが、それは僅かでございまして、差額三千二百六十七万円、それの年度内收入は二千二百八十七万円……。
#29
○中西功君 その他はないですか。石油について……。
#30
○政府委員(野田信夫君) はあ。
#31
○中西功君 計上していないわけですか。
#32
○政府委員(野田信夫君) その他は計上しておりません。
#33
○中西功君 各会社でストツクして持つておるのは、見込んでないわけですね。
#34
○政府委員(野田信夫君) 各会社のランニング・ストツクは見ておらんのであります。つまり対象になりますのは主要原材料で、その工業における主要原材料となるものに限られておりますが、その他の副資材として手持ちしておるような場合は取つておりませんです。
#35
○中西功君 纖維、生糸の……。
#36
○政府委員(野田信夫君) 生糸は、これは生産者の手持、それから販賈者の手持、総計いたしまして、十七億三千八百七十五万円、これは差益額のその年度内の收入が八億六千九百二十七万五千円……。
#37
○中西功君 ちよつと途中ですけれども、その場合の生産者手持、販賈者手持の内訳、特に販賈者手持は誰の手に大体どれだけあるかということを……。
#38
○政府委員(野田信夫君) 内訳は今ちよつと資料を持ち合せておりませんので、内訳のところはちよつと分りません。
#39
○中西功君 販賈者手持ちで貿易公團が相当持つておる部分がありますね。それは勘定に入れてあるのかどうか。
#40
○政府委員(野田信夫君) ちよつと確かではありませんが、若し持つておれば入ると思います。
#41
○中西功君 それじや纖維の方は。
#42
○政府委員(野田信夫君) その他の纖維品やはりこれも生産者、販賈者両方込みの数字しか持つておりませんが……。
#43
○中西功君 それは困るなあ。二百億も……
#44
○政府委員(野田信夫君) これが五十六億三千二百八十一万円差益があります。その中、年度内の收入が二十八億一千六百四十万六千円となつております。
#45
○中西功君 それでこの生産者も、販賈者も大体のところ分りませんですか、実は先つきの主計局長からの報告よりちよつと少いような氣がするのですが、どうなんですか。
#46
○政府委員(福田赳夫君) これは先程申上げた通りでありまして、纖維品が一番多いので在庫品が百四十二億で差益が五十六億、それから年度内にそれを二十八億徴收する……。
#47
○政府委員(野田信夫君) あとは大きいものはありません。
#48
○中西功君 それで纖維品百四十二億のストツクのこの生産状況、生産者に大体どれだけ、販賈者にどれだけ、私の聽きたいのは、特にその中で貿易公團がどれだけになつておるのかということを聽きたいのです。百四十二億もあるわけなんですが。
#49
○政府委員(野田信夫君) あとで調べまして数字にして差上げることにして、大体……。
#50
○中西功君 その数字を要求しますが、この差益金の私の要求いたしました重要の項目についてのストツク量、それから差益徴收額と、特に公團のもの、それから生産者のもの、その他の販賈者の手持のもの、或る場合にはランニング・ストツクも或いは見ておられるものがあればそれもランニング・ストツクというふうなもの、これを一つ主要な品目について特に私は纖維品についてお聽きしたいのですが、至急出して頂きたいと思います。それでここで價格差益金が何故余り取れないかという大きな問題があると思うのであります。結局或る品目について生産者といわゆる販賈者、主として公團だと思いますが、それにどれだけあるかということだけで、個人につきまして、或いは個人の会社その他のものとして持つているものは全部これは見逃がされておるという結果になつておると思う。これでは確かに差益金は余り取れないことになるかとも思いますが、その方法自体に相当問題があるように思うのです。物價廳が一應これをやられておると思うのでありますが、こういう價格差益金の徴收方法についてもつと徹底的にやる氣なのか、或いはせいぜいこの程度で止めて置いて、あと私的に値上りした人はそれだけ儲けたというようなふうに放置して置くのか、その点をお聽きして置きたいと思います。
#51
○政府委員(野田信夫君) これは非常に物資の数がバラエテイが多いものですから、技術的にすべてのものに行渡つて取るということが非常に困難であります。それで主要な物資、主要資材、主要原材料、主要原材料を先ず対象にして行くということで勢力を主要原材料に集中しておるわけなんです。それでもなかなか場合によつて査定が困難であつた場合、或る時期その当時の手持というものを見なければならん。これは外の徴税と違いまして非常にむずかしいので、時がズレてしまいますと証拠を掴み得ないというような点がありましてなかなか査定が困難であります。非常な多人数の人を掛けて一斎檢査でもやれば別でありますが、困難でありまして、それで主要原材料にまあ勢力を集中しようという意味で、主要原材料に大体限つておる。あと公團その他の公共的機関は、これはもう直ぐ掴めますからよいんですが、各業者、工場その他に亘りまして、各副資材までも一斎にやるということになりますと、これは技術的に非常な困難を生ずるというところから主要原材料に限つておるというふうな措置をとつておるわけであります。
#52
○中西功君 それでは今の各会社、主として配給を受けておる会社になりましようが、そういう会社に対しては、或る一定の時期にストツク量を報告させるというふうな処置はとつておられないのですか。
#53
○政府委員(野田信夫君) それは主要原材料についてはとつております。やはり各品目副資材につきまして正確な統計を各所有者から採つておるということはいたしておりません。
#54
○中西功君 昨日の夕刊に山口シヅエ代議士のお父さんの自転車会社で八年分のストツクがあるというようなことが何か明瞭になつておるような記事がございましたが、ああいうふうなのは今まで報告を取つておられても分らなかつたのですか。それとも報告をさせなかつたのか、どちらなんですか。
#55
○政府委員(野田信夫君) そういう場合も沢山の中にはどうしても出て來ることは免れないと思いますが、これは今各地の物價事務局が各ブロツク毎に事務を執つておる、そこが各地域のストツクの調査、價格の査定というようなものの第一線としてやつておるのでありますが、非常に手薄でありますので、とても沢山の諸工場その他についての調査を綿密にして行くということにおいては非常に困難を感じておるような状況であるのであります。それで大体において大きいところを目掛けてやるということがまあ現実なのであります。それでそういうところのは往々にして逃れておるというようなことは現実にあるかと思います。それは今後段々人員を精々充実することによつて、その範囲を、正確さを段々増して行こうというということには努めておりますが、なかなか思うように人員も今増加できませんもんですから非常に困難を感じておるわけなんであります。
#56
○中西功君 往々にして逃れておるというのじやなくて、私は正確に取られるのが非常に少いのじやないかと思うんです。それで大きなところを目掛けておると言いますけれども、それは結局基礎資材についてだけまあ或る程度大きく追及せられるというだけのことなんですが、必ずしも大きな会社を徹底的に調べ取るということでもなかろうと思う。安本の機能としては、商工省の方にもあるかと思いますが、隠退蔵については特別な部局もあり何かやつておられる。そうして六ケ月以上のストツクはこれは隠退蔵と認めて、或いは遊休物資と認めて徴発する政令か何かもあるように私記憶しておるのですが、商工省の方は実際に資材を配給しておつて、商工省の役人の人にとつては、大体一應配給しておる物資についてはどの会社が大体どういう経理関係にあるか。即ち配給物資以外にどのくらいな闇的なものを使用しておるのかというふうなことも、或いはどのくらいのストツクがあるかということも、これは配給する建前からは分つておると思う。分つていなければ配給できない筈だと思う。そういうところと本当に協力してやれば正確なストツクはやれないわけはないと思います。大体そういう正確な調査がなくて配給をしておるとすると、これはどんな見地に基いて配給しておるか分らない。これの配給について安本も商工省も、特に直接な商工省として非常責任がある筈なんです。その大体のストツクが分らないで配給しておるとすれば全く盲判で配給しておるということになる。若し正確な基礎に從つて配給しておる、或いは又隠退蔵関係におても、そういう六ケ月以上のものについては嚴重な審査をしておるということになつておれば、それと物價廳が協力してやればすぐ……分らない筈はないと思います。又その機構を通じて正確な、遺漏……、即ち若しそれに遺漏があれば、罰則規定もあるわけなんですから、相当これを厳重な罰則規定にして報告させれば多少はやれると思うのです。そういう努力を全然していなくて恐らく私は公團にある程度くらいのものしか取つていないのじやないかと思うのです。だから私は公團のことを聞きたかつたのです。それじや実際にそれはいくら取ろうと思つていましたと言つたところでそれは取れんと思う。いつも政府自身の内部に協力関係がないのじやないですか。
#57
○政府委員(野田信夫君) 内部に協力関係がないことはありませんので、勿論担当の主務官廳としての商工省その他とは、事務官その他もしよつちゆう打合せをしておりまして、連絡は勿論取つております。
#58
○政府委員(福田赳夫君) 先程お尋ねの、指令はどういうものが出ておるかというお話でありましたのですが、本年三月一日附を以て日本政府に解散團体所属財産の処分に関する件という連合軍最高司令官の指令が出ておるわけであります。この連合軍の指令によりまして解散させられました團体の財産の処分に関する原則が詳細に書いてあるのでありまするが、その最後の段階に入りましたところに「日本政府は更に日本銀行内に外國貿易円口座なる名目の口座を設定すべきことを指令する。現に日本銀行内連合軍最高管理口座に解散團体の預金として預金せられてある金銭は日本銀行外國貿易円品座に移轉せられ、この移轉完了次第移轉された金額を記載した詳細な報告書を連合軍最高司令官総司令部に提出すること。本覚書の日附以後は解散團体口座への預金として連合軍最高司令官受理口座に対しなされる今後の拂込みは、すべて日本銀行外國貿易円口座に組入れすること。解散團体財産の賈却より得る賈却金はすべてこの口座に預金すること。」その次の項目といたしまして、「貿易廳はここに輸出入計画の実施の爲外國貿易円口座に預け入れられた資金を利用することを許可される。但し新たに採掘された貴金属中既に承認された國内むけ需要量を超過した部分を購入するため優先的に利用すること。但し貿易廳によりなされるこの資金からの支拂は、すべてあらかじめ連合軍最高司令官総司令部の承認を受けることを要する。」こういうことに相成つております。即ち預金は日本銀行内に設けられるところの外國貿易円口座に繰入れられる、この趣旨は解散團体の資産の経理をガラス張の中でやつて行くという趣旨に基いておるのでありまして、これに対應いたしまして、政府側の処理といたしましては、一般会計に入れて置くというようなことにいたしますると、他の財産との関係紛淆の虞れがありますので、ここに特別会計を設けて特別に経理する、かようにいたした次第であります。
#59
○中西功君 それで結構です。その指令の趣旨は分りますが、併しそれにいたしましても、外國貿易特別円会計というふうなものが設けられる、その資金を貿易資金特別会計に繰込むということにしましても、一應外國貿易特別円会計から一般会計に繰入れて、そうしてそれを貿易資金会計の方に繰入れるということの方が、問題の性質として私は適当でないかと思うのですが、その点どうですか。
#60
○政府委員(福田赳夫君) それはいろいろ見方があるであろうということは、先程も申上げました通りであります。併しながら本件は連合軍からの指令によるものでありまして、指令におきましては、この資金は貿易廳が使用することが許可されるということになつておるわけであります。而もその貿易廳が許可される許可の範囲も、貴金属に先ず優先的に充当するというような、非常に制限的な許可であります。この資金を一般会計において使用するということは許可されておらんわけであります。
#61
○中西功君 貿易廳が使用する……貿易廳というものは日本の官廳でありまして、私の言うのは、一般会計に使えということは別といたしまして、貿易廳に使えということは、必ずしも直接に直ぐさま貿易資金特別会計の方に繰入れてしまえということにはならないのじやないかと思います。なぜなら貿易廳というのは日本の官廳でありますし、それは一般会計の範囲に属しておる貿易廳なんである。ですからその資金を先ず一般会計の方に繰入れて、それを更に貿易資金の方にそのまま繰入れて行くというふうな手続のが、問題の性質から見て正しくないか。そういうあれは一般会計において、実際に公團の交付金と納付金との関係においてもなされておるのじやないかと思います。だから決してそういうことをすることは矛盾ではないような無がするのであります。
#62
○政府委員(福田赳夫君) それは一般会計の分身であるところの特別会計で受入れるわけでありまして、これは一般会計が受入れるのも、特別会計が繰入れるのも、経理の技術的な問題でありまして、その本質には少しも変りたいのであります。一般会計で受入れまして、そうしてそれを貿易資金に渡してやることにいたしましても、この新らしい特別会計で一應受入れてそうしてこれを貿易資金の方に渡してやるのも、本質的には全然違いはない、ただ技術的にその経理がはつきりするという観点の違いがあるだけであります。而も「貿易廳はここに輸出入計画の実施の爲外國貿易円口座に預け入れられた資金を利用することを許可される。」というふうになつておるので、これを貿易廳の役人の経費でありますとか、さようなものに使うわけには行かないのであります。「輸出入計画の実施の爲、」即ち只今の建前で言うと、これを貿易資金に受入れまして、そして貿易資金の運用財源にするということに相成るわけであります。
#63
○一主査(岡本愛祐君) この程度で質疑はよろしうございますか……別に御発言もないようでありますから、直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○主査(岡本愛祐君) 御異議ないものと認め、討論に入ります。御発言の方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
#65
○中西功君 私は日本共産党の意見を代表いたしまして、この分科会に割当てられた諸項目をいろいろ審査したのでありますが、全体の予算に対する非常に嚴しい批判を我々は持つております。更にこの個々の問題につきましても、いろいろ批判を持つております。私達は全体的な立場として、この度の予算案が非常に不健全な、非生産的な、同時に何ら日本の國を益しない、生産復興にも役立たない、卸つて悪い結果をもたらすというふうな予算案として見ておるわけでありまして、その点はこの分科会における諸項目を私が詳細に見た結果においても、結局同じ結論が出ておると思います。詳しいことは、予算委員会で全体的な見地から私は反対理由を述べたいと思いますので、ここでは省略いたしますが、ともかくも我々は全体としてこの予算を返上せざるを得ないというような結果に立つておるわけであります。その点だけ明白にして置きたいと思います。
#66
○櫻内辰郎君 大体この分科の担当の予算については、賛成であります。ただまだ軍事公債の利子支拂の特例に関する法律案が本院を通過いたしておりません。いたしておりませんが満々一利子支拂の特例に関する法律案が通過しないというような場合には、政府は適当な予算的措置をせられることと考えまして、私はこの原案に対して賛成いたしたいとこう考えます。
#67
○主査(岡本愛祐君) 他に御発言もないようでありますから討論は終了したものと認めて直ちに採決いたします。先ず中西功君の本予算返上論を議題に供します。中西君の本予算返上論に賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者少数〕
#68
○主査(岡本愛祐君) 中西君御一人の御賛成であります。
 次に、衆議院より送付されたる昭和二十三年度一般会計予算、昭和二十三年度特別会計予算の宮内府所管、國会所管、裁判所所管、会計檢査院所管、総理府所管、法務府所管、大藏省所管及び他分科所管外事項を一括して議題に供します。
 右衆議院送付の通り可決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#69
○主査(岡本愛祐君) 多数と認めます。よつて本案は衆議院送付の通り可決と決定いたしました。
 本日はこれで散会いたします。
   午後零時十二分散会
 出席者は左の通り
   主査      岡本 愛祐君
   副主査     石坂 豊一君
   委員
           波多野 鼎君
           櫻内 辰郎君
           岡部  常君
           西郷吉之助君
           帆足  計君
           中西  功君
  政府委員
   物價廳次長   野田 信夫君
   大蔵事務官
   (主計局長)  福田 赳夫君
ソース: 国立国会図書館
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