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1953/06/15 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 本会議 第62号
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1953/06/15 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 本会議 第62号

#1
第019回国会 本会議 第62号
昭和二十九年六月十五日(火曜日)
   午前十一時三十三分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第六十四号
  昭和二十九年六月十五日
   午前十時開議
 第一 国家公安委員会委員の任命に関する件
 第二 内閣及び総理府関係法令の整理に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第三 航空技術審議会設置法案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第四 元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第五 恩給法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第六 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第七 総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第八 裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第九 昭和二十九年度の揮発油譲与税に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一〇 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う地方税法の臨時特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一一 質屋営業法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一二 地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一三 地方公務員法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一四 市町村職員共済組合法案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第一五 奄美群島復興特別措置法案(衆議院提出)(委員長報告)
 第一六 行政書士法廃止反対に関する請願(委員長報告)
 第一七 冷害凶作に対する平衡交付金増額等の請願(二件)(委員長報告)
 第一八 地方公共団体の財政再建整備法制定促進等に関する請願(委員長報告)
 第一九 地方財政再建整備法制定に関する請願(委員長報告)
 第二〇 町村合併促進に関する請願(二件)(委員長報告)
 第二一 特別平衡交付金増額に関する請願(委員長報告)
 第二二 地方財政制度改革に関する請願(委員長報告)
 第二三 平衡交付金の積雪寒冷地域判定に関する請願(委員長報告)
 第二四 国庫納付金制度廃止に関する請願(三件)(委員長報告)
 第二五 洋服仕立業者等に対する事業税特別措置の請願(委員長報告)
 第二六 貨物自動車運送事業等の事業税の外形標準課税撤廃に関する請願(二十三件)(委員長報告)
 第二七 バス事業に対する事業税の外形標準課税撤廃に関する請願(二十件)(委員長報告)
 第二八 営業用トラックの自動車税軽減に関する請願(三十二件)(委員長報告)
 第二九 バスの自動車税軽減に関する請願(二十二件)(委員長報告)
 第三〇 地方税法第百四十九条改正等に関する請願(委員長報告)
 第三一 日本国有鉄道等に固定資産税を賦課するの請願(委員長報告)
 第三二 遊興飲食税の国税移管反対等に関する請願(委員長報告)
 第三三 遊興飲食税の一部を市町村に還元するの請願(十件)(委員長報告)
 第三四 すし業の遊興飲食税軽減に関する請願(委員長報告)
 第三五 簡易旅館等の遊興飲食税軽減に関する請願(委員長報告)
 第三六 洗張業の地方税に関する請願(委員長報告)
 第三七 中小商工業者の事業税に関する請願(委員長報告)
 第三八 事業税軽減に関する請願(八件)(委員長報告)
 第三九 事業税に関する請願(委員長報告)
 第四〇 地方税法中一部改正に関する請願(七件)(委員長報告)
 第四一 印刷基本美術家の地方税軽減に関する請願(委員長報告)
 第四二 理容師美容師の特別所得税引上げ反対に関する請願(二件)(委員長報告)
 第四三 水産業協同組合共済会の地方税非課税措置継続に関する請願(委員長報告)
 第四四 固定資産平均価格引下げに関する請願(委員長報告)
 第四五 入湯税の地域差設定に関する請願(委員長報告)
 第四六 寡婦世帯の市町村民税軽減に関する請願(委員長報告)
 第四七 警察法中一部改正に関する請願(委員長報告)
 第四八 古物営業法第一条第一項改正に関する請願(委員長報告)
 第四九 選挙違反の連座制強化に関する請願(七件)(委員長報告)
 第五〇 恩給法附則第二十四条第四号改正に関する請願(委員長報告)
 第五一 恩給不均衡是正に関する請願(四十四件)(委員長報告)
 第五二 恩給法中一部改正等に関する請願(委員長報告)
 第五三 恩給法中一部改正に関する請願(四件)(委員長報告)
 第五四 恩給金庫設置に関する請願(十六件)(委員長報告)
 第五五 時効にかかる傷病恩給の取扱に関する請願(委員長報告)
 第五六 元台湾州庁有給吏員の恩給に関する請願(委員長報告)
 第五七 元樺太特定郵便局長の恩給に関する請願(委員長報告)
 第五八 恩給の支給促進に関する請願(委員長報告)
 第五九 戦没者遺族の扶助料支給促進に関する請願(委員長報告)
 第六〇 恩給改訂等に関する請願(委員長報告)
 第六一 恩給改訂に関する請願(百六十四件)(委員長報告)
 第六二 奄美大島公務員の身分等に関する請願(委員長報告)
 第六三 行政制度改革に関する陳情(二件)(委員長報告)
 第六四 地方自治確立等に関する陳情(委員長報告)
 第六五 地方公務員の停年制に関する陳情(委員長報告)
 第六六 知事官選制反対に関する陳情(三件)(委員長報告)
 第六七 地方公務員の恩給に関する陳情(委員長報告)
 第六八 地方公共団体の財政再建整備法制定促進に関する陳情(委員長報告)
 第六九 地方財政再建整備法制定に関する陳情(委員長報告)
 第七〇 町村合併経費国庫補助増額に関する陳情(委員長報告)
 第七一 合併町村の育成に関する陳情(委員長報告)
 第七二 国庫納付金制度廃止に関する陳情(五件)(委員長報告)
 第七三 公共団体の電気起債わく拡大に関する陳情(二件)(委員長報告)
 第七四 地方財政確立に関する陳情(委員長報告)
 第七五 地方財政再建整備等に関する陳情(委員長報告)
 第七六 バス事業に対する事業税の外形標準課税撤廃に関する陳情(委員長報告)
 第七七 バスの自動車税軽減に関する陳情(委員長報告)
 第七八 営業用トラックの自動車税軽減等に関する陳情(委員長報告)
 第七九 地方税法中一部改正に関する陳情(二件)(委員長報告)
 第八〇 製氷、冷凍業の電気ガス税免除に関する陳情(委員長報告)
 第八一 消防機構並びに消防制度の改革に関する陳情(委員長報告)
 第八二 消防機構改革に関する陳情(三件)(委員長報告)
 第八三 消防施設費国庫補助に関する陳情(委員長報告)
 第八四 市町村消防施設費国庫補助増額に関する陳情(委員長報告)
 第八五 参議院議員全国区選挙廃止に関する陳情(委員長報告)
 第八六 恩給法等の一部改正に関する陳情(委員長報告)
 第八七 恩給法等の公務死亡範囲拡大に関する陳情(委員長報告)
 第八八 恩給法中一部改正等に関する陳情(委員長報告)
 第八九 恩給改訂に関する陳情(委員長報告)
 第九〇 恩給金庫設置に関する陳情(委員長報告)
 第九一 恩給法中一部改正に関する陳情(委員長報告)
 第九二 恩給不均衡是正等に関する陳情(委員長報告)
 第九三 在沖縄奄美大島出身公務員の身分引継に関する陳情(委員長報告)
 第九四 地方自治功労者の栄典制度確立に関する陳情(委員長報告)
 第九五 港湾行政機構簡素化等に関する陳情(委員長報告)
 第九六 北海道の国費事業予算早期令達等に関する陳情(委員長報告)
 第九七 北海道開発事業費増額に関する陳情(委員長報告)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(河井彌八君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(河井彌八君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、国家公安委員会委員の任命に関する件を議題といたします。
 去る八日、内閣総理大臣から、警察法第七条第一項及び同法附則第三項の規定により、青木均一君、小汀利得君、金正米吉君、高野弦雄君、野村秀雄君を国家公安委員会委員に任命することについて、本院の同意を得たいとの申出がございました。本件に同意することについて賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#4
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本件は、全会一致を以て同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、運輸審議会委員の任命に関する件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
 去る十二日、内閣総理大臣から、運輸省設置法第九条第一項の規定により、岩村勝君、中島登喜治君を運輸審議会委員に任命することについて本院の同意を得たいとの申出がございました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#7
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本件は、全会一致を以て同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#8
○議長(河井彌八君) 日程第二、内閣及び総理府関係法令の整理に関する法律案
 日程第三、航空技術審議会設置法案
 日程第四、元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第五、恩給法の一部を改正する法律案
 日程第六、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案
 日程第七、総理府令設置法の一部を改正する法律案(いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上、六案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。内閣委員会理事長島銀藏君。
   〔長島銀藏君登壇、拍手〕
#10
○長島銀藏君 只今議題となりました内閣及び総理府関係法令の整理に関する法律案以下六つの法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 先ず本法律案の内容を御説明いたします。この法律案は、内閣及び総理府関係の法令中、自治庁関係の分を除いて、すでにその実効を失つているもの、又は現行の法令として存置する必要性の極めて乏しいものを廃止して、法令の整理を行わんとするものでありまして、この案によつて廃止しようとする法令及びその概要は次の通りであります。
 この法律案は、廃止せられる法令を第一号から第二十号に亘つて列挙いたしておりますが、第一号から第三号までは、大礼服、通常礼服即ち燕尾服及び祭服に関する太政官布告三件であります。
 次に、第四号及び第五号でありますが、これは大礼服及び軍人、警察官吏等の制服を着用した場合以外に帯刀を禁止した太政官布告と、法律規則中に戦時と規定するは、外患又は内乱あるとき別に布告を以て定めることとした太政官布告でありまして、これらはいずれも現在においては実効性を喪失しております。
 次に第七号、第八号、第十号及び第十二号、即ち韓国に在勤する居留民団立在外指定学校職員の退隠料及び遺族扶助料に関する法律ほか三件の恩給及び扶助料関係の法律は、その内容がいずれもすでに他の恩給関係の法令によつて引続いて適用されている等、自然その存在の意義を失つているものであります。
 次に第六号、即ち内国官憲の管掌に属する事項につき統監の職権に関する法律は、当時の韓国統監の職権に関するものであり、第九号、即ち会計検査官及び行政裁判所高等官の休職に関する法律は、当時一時限り休職を命ずることができる規定であり、又第十三号、即ち震災地の行政庁の権限に関する処分に基く権利利益の存続期間等に関する件は、大正十二年の関東大震火災当時限りの特例を定めたものでありまして、いずれも今日においては実効を失つております。
 次に第十一号及び第十四号、即ち朝鮮における国勢調査に関する法律ほか一件の国勢調査に関する法律は、当時臨時の必要により、その時に限り国勢調査を施行しないことを定めたものであり、又第十五号の議院法の特例に関する法律は、第九十二回議会が第九十一回議会に引続き召集せられたため、第九十一回議会で議決された法律を、当時の議院法の規定によつて、次の会期までに公布することが不可能となつたのに伴う議院法の特例を定めたものでありまして、いずれも当時の一時限りのもので、すでに存在の必要のないものであります。
 次に、第十六号から最後の第二十号まで、即ち国家公務員に対する臨時年末手当の支給に関する法律外四件の給与に関する法律は、昭和二十四年度の臨時年末手当の支給、昭和二十六年の年末手当の額の特例、昭和二十七年六月の臨時手当の支給、昭和二十七年十二月の俸給支給方法の臨時特例、昭和二十八年八月の期末手当の支給等について規定したもので、いずれも当時一時限りの法律で、現在においてはすでに用済みのものであります。
 内閣委員会におきましては、委員会を二回開きまして本法律の審議をいたしました次第でございますが、別に質疑もありませんので、討論を省略し、採決をいたしましたところ、全会一致を以て、可決すべきものと決定せられました。
 次に、航空技術審議会設置法案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。
 政府が本法律案を提出するに至つた理由として述べるところによりますると、終戦によつて我が国の航空工業は解体せられ、航空に関する研究は禁止されたが、講和条約発効と共に、これらの制限は消滅し、航空輸送、航空機生産の事業再開のため、航空法及び航空機製造法がすでに公布されているのであるが、我が国の航空技術は、戦後の長い空白期間に加うるに、海外における著しい航空機の進歩と相待つて、現在甚だしい立遅れを来たしておるのみならず、我が国における航空技術研究の現状は、その基礎的研究は文部省、航空機の生産とその指導に必要な研究は通商産業省、航空保安に必要な研究は運輸省、又航空機使用に必要な研究は保安庁でそれぞれ推進しており、又民間に対しては、研究補助金、研究委託費等を交付して、民間における航空関係の研究、試作の助長をいたしている。政府は、今回総理府の付属機関として航空技術審議会を設け、航空技術を総合的に審議せしめんとするものである。これが本法律案の提案の理由であります。
 次に、本法案の概要を申上げます。航空技術審議会は、国家行政組織法第八条第一項に規定する機関として総理府に置き、内閣総理大臣の諮問に応じて、航空及び航空機に関する理論及び技術の向上に必要な研究に関する重要事項、その他航空技術に関する各省庁行政の連絡調整に必要な事項を審議することを任務とするものでありまして、その審議事項として第二条に掲げるところによりますと、航空技術に関する重要研究の目標及び方針、研究用重要施設の設置計画及び将来設置を予想せられる各省庁の共用に供する研究機関の運営方針並びに航空技術研究に関する関係各省庁の研究事項、研究補助金、研究委託費等の配分計画に関する連絡調整であります。第四条以下において、航空技術審議会の構成を規定しておりまするが、会長は内閣総理大臣、副会長は国務大臣を以て充て、又委員は、十五人以内とし、学識経験者及び関係各行政機関の職員により構成されることとされておりまして、その他専門委員、部会、幹事等に関する規定を設けており、審議会の事務は、科学技術行政協議会の事務局において処理せしめることとしているのであります。なお、この法律は、公布の日より施行することとなつておるのであります。
 内閣委員会におきましては、前後二回の委員会におきまして政府の説明を聞き、質疑を行なつたのでありますが、質疑応答で明らかになつた点を御報告いたします。「本審議会を設置するについては、これに必要とする経費を予算に追加計上する必要はないか」という質問に対し、政府当局の答弁によりますと、「本審議会設置の必要については、かねてより懸案となつて参つたのであるが、本年度予算に関する閣議決定を見るまでの間には、審議会設置に関する所要の手続が進捗せず、従つて本年度予算の面においては、名目上、本審議会に関する経費としては計上されていないが、本審議会の事務担当部局たる科学技術行政協議会関係予算中に航空研究部会経費としてこれに要する職員俸給、委員手当、委員等旅費、庁費等二百十八万六千五百円が計上されており、この予算経費を充当し得ることになつているので、改めて予算措置を講ずる必要がないものである」という点を明らかにしているのであります。
 本法案につきましては、六月九日の委員会におきまして質疑を終りましたので、討論を省略して、直ちに採決に入つたのでありますが、採決の結果、全会一致を以て可決すべきものと決定された次第でございます。
 次に、元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ず本法律案の提案理由として、政府の説明するところを御報告いたします。昨年第十六回国会において、昭知二十一年一月二十八日、即ちいわゆる行政分離の日の前日に北緯二十九度以南の南西諸島にあつた官公署の職員で引続き琉球諸島民政府職員となつた者については、恩給、退職手当、死亡賜金に関する法令の規定の適用上、その者をこれらの法令の適用ある職員として勤続したものとみなすという特別措置法が制定せられたのであるが、今回行政分離の日の前日において、その当時の法令に基いて組織されていた共済組合の組合員たる職員であつた者についても、共済組合関係法令のいわゆる長期給付、即ち退職給付、廃疾給付、遺族給付に関する規定の適用上、恩給の取扱と同様の身分継続を認めたいので、本法律案を提出した次第である。以上が本法律案の提案理由として政府の説明するところであります。
 次に、本法律案の内容の大要を御説明申上げます。先ず改正の第一点は、いわゆる行政分離の日の前日の昭和二十一年一月二十八日において官公署の職員の共済組合に関する法令に基いて組織された共済組合で政令で指定する組合の組合員たる職員として在職していた元南西諸島官公署職員が引続き琉球諸島民政府職員となつた場合には、奄美群島の復帰に伴うたばこ専売法等の適用の暫定措置等に関する政令第十一条の規定の適用を受ける者を除き、これを共済組合に関する法令の規定中、長期給付に関する部分の適用上、勤続したものとみなし、共済組合の退職給付、廃疾給付又は遺族給付を支給する取扱いとした点であります。第二点は、長期給付に関する規定の適用を受ける元南西諸島官公署職員が琉球諸島民政府職員として在職している間は共済組合の掛金は、これを徴収いたさないが、その代りに共済組合の給付の金額については、この改正法施行の日以後の引続き琉球諸島民政府職員として在職する者に対する支給額は、その在職期間に応じて定めた額を差引くことといたした点であります。第三点は、恩給の場合と同様に、元南西諸島官公署職員で引続き琉球諸島民政府職員となつた者について、その申出により、在職のまま共済組合の給付を受け得る途を開いた点であります。第四点は、琉球諸島民政府職員について支給すべき共済組合の給付に要する費用は、原則として国庫が負担する建前といたし、日本専売公社、日本電信電話公社の共済組合が支給する給付に要する費用については、その共済組合の運営規則で定める割合に従い、その団体が分担することとした点であります。第五点は、共済組合に関する規定を設けたことに伴う字句の修正及び奄美群島の復帰に伴う南西諸島の範囲の改正を行い、又共済組合の給付に関する所得税について、恩給、退職手当の例に準じ特別措置を講じた点であります。第六点は、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法の年金受給者の居住地の制限を改正し、同法の規定による元外地関係共済組合等からの年金受給者で、未だ行政権の復帰しない南西諸島の地域内に住所、又は居所を有する者に対しても年金を支給し得るようにいたした点であります。
 以上が、この法律案の改正点の概略であります。
 内閣委員会は、委員会を二回開きまして、本法律案につき審議をいたしましたが、その審議によつて明らかになつた主な点を御報告いたしますと、「本法律案によつて恩恵を受ける該当職員は何人くらいであるか。又行政分離後、琉球諸島民政府において採用された職員で、奄美復帰後日本政府に引続き勤務している職員が、復帰前の在職年数を恩給法並びに共済組合法の適用年数に通算されないのは如何なる理由によるか」という質問がありましたが、政府は前段の問に対して、「すでに退職している職員が八百七十八人、継続勤務している職員が五百五十八人、元外地の共済組合法適用の職員約一千人、合計約二千四百三十六人である。」又後段の問に対しまして、「行政分離後日本政府に採用された職員で、奄美復帰前の在職年数が通算されないのは、復帰前は、雇用人であつて恩給法上の公務員に該当しなかつたが、その後になつて恩給法上の公務員に移り変つた者も相当含まれていて、これらの実態が今日未だ十分把握できないためである。これら実情については南方連絡事務局の手で目下鋭意調査中である」という答弁がありました。このほか琉球諸島民政府治下における奄美群島出身職員の処遇等の問題につきまして、質疑応答が交わされました。
 去る六月九日の委員会におきましては、本法律案に対する質疑も終了いたしましたので、討論に入りましたところ、植竹委員より、「この法律案の内容は、当然の改正であるから賛成であるが、施行期日等について修正する必要がある。即ち原案では、この法律の施行期日は昭和二十九年六月一日になつておるが、この日がすでに経過しておるから、これを昭和二十九年七月一日に改めると共に、他に所要の改正を加える必要がある」という修正意見が述べられ、次の修正案が朗読されました。
  元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案
  元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  第四条の次に二条を加える改正規定のうち第四条の三第一項中「昭和二十九年五月三十一日」を「昭和二十九年六月三十日」に、「同年六月一日」を「同年七月一日」に改める。第六条の次に一条を加える改正規定のうち第六条の二第二項中「昭和二十九年六月一日」を「昭和二十九年七月一日」に改める。
  第十二条の改正規定中「昭和二十九年六月一日」を「昭和二十九年七月一日」に、「昭和二十九年五月三十一日」を「昭和二十九年六月三十日」に改める。
  附則の改正規定中「昭和二十九年六月一日」を「昭和二十九年七月一日」に改める。
  附則第一項中「昭和二十九年六月一日」を「昭和二十九年七月一日」に改める。
 修正案は以上の通りであります。
 他に討論もないので、直ちに採決に入り、先ずこの修正案について採決いたしましたところ、全会一致を以て可決せられ、次いで修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、これ又、全会一致を以て可決すべきものと議決せられました。
 次に、恩給法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 本法律案は、去る五月六日、政府より提出せられたものでありまして、衆議院におきまして修正が加えられ、五月二十一日本院に送付せられ、即日内閣委員会に付託せられたものであります。
 先ず政府提出の原案について、その改正点を御説明いたします。
 その第一点は、公務傷病関係の恩給の金額計算及びいわゆる多額所得者の普通恩給の一部停止に関する規定の改正であります。公務傷病関係の恩給は、退職当時の俸給年額によつてその金額、又は算定の率が定められており、又多額所得者の普通恩給の一部停止は、普通恩給の年額と恩給外の所得の年額との合算額により恩給の停止金額が定められておりますが、これらの年額はいずれも先般の国家公務員の給与水準引上げ前の俸給金額に基いて定められておりますので、これを現行の給与水準の俸給金額を基礎としたものに改めるために所要の改正を加えんとするものであります。第二の点は、恩給を受けることができない事由に該当した恩給受給者の届出義務に関する規定の新設であります。恩給受給者が恩給を受けることのできない事由に該当した場合におきましては、恩給給与規則によつて、その旨を届出なければならないことになつておるのでありますが、この届出は必ずしも十分に励行されていないために、とかく種々の混乱を生じ、恩給の円滑な給与が妨げられる場合も少くないので、この届出義務を法律を以て規定し、その完全な履行を図り、行政上の秩序を維持するための措置を講じようとするものであります。第三の点は、昭和二十八年法律第百五十五号、恩給法の一部を改正する法律の附則第二十九条第四項の恩給の停止に関する規定の改正であります。この第二十九条第四項の規定により、恩給を停止されている者に留守家族がある場合には、恩給停止を受けた者の指定する留守家族が、その支給を受けることができることとした点であります。
 次に、衆議院において修正せられた点について御説明いたします。衆議院において加えられた修正点は、政府提出の原案に追加して、恩給支給事務の促進を図るための措置に関し、新たなる規定を設け、又戦犯者として刑死したる者及び戦犯者として拘禁中に死亡したる者の遺族に対しては、戦死者の遺族に支給すると同額の扶助料を支給することとし、これがため所要の規定を設けんとするものであります。
 即ち、その第一点は、旧軍人軍属の第七項症以下の公務傷病については、昭和二十八年法律第百五十五号恩給法の一部を改正する法律の附則第二十二条の規定により、昭和二十九年四月一日における傷病の程度によつて増加恩給又は傷病年金が給されることになつておるのでありますが、旧軍人等の恩給が停止される以前において、すでに第七項症以下の増加恩給又は傷病年金を受けていた者については、昭和二十九年四月一日の実情を審査することなく、そのままこれを同日における傷病の程度とみなして、その程度に相当する増加恩給又は傷病年金を給しようとするものであります。その第二点は、戦傷病者、戦没者遺家族等援護法により、遺族年金又は弔慰金等を支給する場合には、厚生大臣がその死亡の原因を調査することになつているのでありますが、厚生大臣の調査によりすでに公務死と判定せられ、遺族年金等を受けている者については、そのまま公務に起因する傷病により死亡したものとみなし、この点、恩給局における審査を省略して、公務扶助料を支給し得ることにしようとするものであります。以上二点の修正は、恩給支給に関する事務の促進を図ろうとするものであります。第三の点は、いわゆる戦犯者として刑死又は獄死した者については、その遺族に対し、現行の恩給法においては、公務員の在職年数が普通恩給についての最短恩給年限に達していたときは普通扶助料が給されており、又は援護法においては、遺族年金及び弔慰金が支給され、ただ普通扶助料が給されるときは、遺族年金は給しないこととなつているのでありますが、これらの遺族には、公務扶助料と同額の扶助料を給しようとするものでありまして、即ち普通扶助料を受けている者については、その年額を改定し、又公務員の在職年が普通恩給についての最短恩給年限に達していなかつたために、扶助料を給されていない者には、公務扶助料と同額の扶助料を支給することとしようとするものであります。
 これらの改正に伴いまして、右のような扶助料を給する場合における遺族年金と扶助料との調整のために、所要の規定を設けております。なお、この法律は、公布の日より施行することとしているのであります。
 内閣委員会におきましては、去る六月三日の委員会におきまして、政府提出の原案につきましては、政府当局より、又衆議院修正の部分につきましては、衆議院議員高橋等君より、それぞれ提案の理由及び修正の趣旨説明を聞き、更に六月九日の委員会におきまして、質疑を行なつたのであります。今質疑応答の間に明らかになりました主なる点につきまして御報告申上げます。
 その第一点は、「年金恩給を受くる権利を有する者が、その権利を失う場合の一つとして、恩給法第九条に示しているところによると、「死刑又ハ無期若ハ三年ヲ超ユル懲役若ハ禁錮ノ刑二処セラレタルトキ」とあるが、これに関連して、戦犯者としてすでに処刑せられ、又は拘禁中に死亡し又は現に拘禁されている者に対する政府の考え方はどうであるか。国民感情の点等も考慮して政府の所見を問う。」こういう質疑に対し、政府当局は、「戦犯は特殊なものであつて、これを国内法による犯罪と同一に見ることができない。現に、これに関して何ら国内法的措置がとられていないのみならず、他方において戦犯者の遺族、留守家族等は、その生活が経済的に著しく窮迫しておる実情に鑑み、政府としても、でき得る限り、これら遺族、留守家族等の援護について従来意を用いており、今回の恩給法の一部改正についても、専らこの趣旨から、最も穏健妥当な法的措置を講ぜんとするものである」旨の答弁があつたのであります。第二の点は、「衆議院の修正によれば、恩給裁定事務の促進を図ることを目的として、昨年八月、旧軍人、軍属等の恩給が復活されるに至るまで、戦傷病者、戦没者遺族等援護法により、厚生大臣により公務死と認定されたものについては、恩給局が恩給裁定を行う場合、改めて死亡の原因を調査することを省略し、厚生大臣の認定した公務死を恩給局においてもそのまま公務死として取扱うこととなるのであるが、数多くの戦争関係死亡者の中には、厚生大臣の認定が、必ずしも過誤なきを保しがたいと思われるのであるが、かかる場合の行政責任は厚生大臣が負うべきであるか。恩給裁定官庁たる恩給局長が負うべきかであるか」との質疑に対し、高橋衆議院議員は、「昨年八月までの援護法関係の認定事項に過誤がある場合の行政責任は当然厚生大臣が負うべきである」と答えているのであります。第三点は、「前国会において、本委員会に付託された請願中に、巣鴨に拘禁されている戦犯者の処遇についての改善に関する請願があつて、その請願の審査に際して、特に外務省当局の所見を聴取したことがあるのであるが、その際の外務当局の説明によると、戦犯者の処遇改善に関する問題は、対外的に微妙な関係もあるので、この種の請願の取扱方については、特に慎重な考慮を加えられたいという希望意見もあつて、右の請願は留保せられたいという事実があるが、今回提出された本法案の内容を見るに、政府提出の原案並びに衆議院修正による戦犯者処遇の改善の点については、一応外務省当局の責任ある所見を質す必要がある」とし、外務当局の答弁を求めたのであります。これに対して、小瀧外務政務次官は、「対外関係の面から見て、前国会当時とは情勢が全く変つたというわけではないが、本法案の趣旨は、戦犯者そのものの処遇改善を目的としたものではなくて、戦犯者の遺族、留守家族等を援護する措置であるという点で、外務省においても、これに同意した旨を述べており、なお、外務省当局としては現在も引続き拘禁中の戦犯者の釈放を速かに実現できるように努力している」という答弁があつたのであります。第四の点は、「本法案を実施する場合、国庫の負担増となる分はどのくらいであるか」との質問に対し、高橋議員は、「これに関する調査に基く推定によれば、およそ五、六百万円になるという見込である」との答弁でありました。
 去る六月九日の委員会におきましては、質疑も終了いたしましたので、討論に入つたのでありますが、石原委員は自由党を代表して、本法案に賛成の意を表し、「本法律案は、政府提出の原案に加え、衆議院の修正により多数の恩給受給者に対し多大の便益が与えられる点、殊に戦犯者の遺族及び留守家族に対する処遇の改善は、誠に時宜に適する措置であつて、これまで対外的な関係もあつて遅延を重ねて参つた戦犯者の処遇についても、極めて慎重な配慮の下に処遇改善の途が講ぜられていることは誠に適切な措置と思う」と賛成意見が述べられ、竹下委員は緑風会を代表して、本法案に賛成の意を表し、「現行恩給法の欠陥については、従来しばしば指摘されて来たところであるが、今回その一部改正法案が政府より提出せられ、更に衆議院において適切な修正が加えられ、時宜に適したものであると思う。なお恩給裁定事務の促進方については、政府に対し、更に一段の努力を希望する」旨の希望意見が述べられたのであります。
 討論を終り、直ちに採決に入りましたところ、本法律案は、全会一致を以てこれを可決すべきものと議決せられました。
 次に、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、去る三月十五日、当院の本会議に上程せられまして、その際、塚田国務大臣より本法律案の趣旨説明が行われたのでありますが、本法律案の重要性に鑑み、先ず最初に本法律案の提案の理由として政府の説明するところを重ねて御報告いたします。
 戦時から戦後に引続き複雑厖大となつて来た行政を簡素化し、我が国情にふさわしい行政体制を樹立することは、政府が常に意を用い来たつたところであり、すでに数回に亘る行政整理を断行して来たのであるが、なお、現下の急務である自立経済を達成するためには、できる限り行政費の節約を行うと共に、行政機構を合理化し、且つ事務能率の向上を図ることが必要であるので、昨年来内閣に臨時行政改革本部を設け、鋭意これにつき検討を加え来たつたのである。その結果、ここに各省各庁の定員につき、その事務の実情に応じて、人員をできるだけ大幅に縮減することとした。本法律案は右の趣旨に則り、警察制度の改正に伴う定員の縮減をも併せて行政機関の職員の定員を約六万人削減すると共に、昭和二十九年度における各省各庁の事業予定計画に即応して、必要最小限度の増員を認め、以て行政機関全般の定員の適正化を図らんとするものである。併しながら我が国経済の現状を考えると、一挙に大量の整理を行うことは如何かと考えられるので、退職者に対しては、一定期間の臨時待命制度を設け、又各省各庁の事務の実情に応じ、整理期間に或る程度の余裕を与えることにより、この人員整理を円滑に行うこととしたのである。本法律案の主な改正要点は次の九点である。
 第一に、今回の改正によつて、第二条第一項の表において、各行政機関の職員の定員の合計を現在の六十九万四千三百四十七人から六十三万三千四十九人に縮減し、差引き六万千二百九十八人を減ずることとした。この定員縮減は、総括的に申せば、警察制度の改正に伴う縮減のほかは、主として各種行政事務の簡素合理化に伴う縮減が主なものであつて、昭和二十九年度の事業予定計画のうち、外務省の在外公館の新設に伴う増五十六人、大蔵省の入場税の国税移管及び繊維品奢侈税の新設に伴う増千百五十人、文部省の学年進行に伴う増三百九十九人、厚生省の癩療養所及び精神、頭部療養所の増床に伴う増百六十一人、農林省の保安林整備対策に伴う増百人、運輸省の海上保安大学校の学年進行に伴う増八十人、郵政省の郵便及び電気通信業務等の増大に伴う増三千九百九十二人、建設省の営繕関係職員の増百三十人等、必要最小限度の増員を差引いたものである。なお人事院については、国家公務員法の一部を改正する法律案が成立すれば、国家人事委員会となるので、本法律案においても人事院を国家人事委員会として改めた上、その新定員を定めることとした。第二に、大蔵省の職員のうち、保税倉庫等特殊の場所に派出せられる税関特派職員については、その特殊性に鑑み、その定員は政令で定めることとした。第三に、本法律案においては警察法の改正を予定しておるが、警察法の改正法律が施行される日の前日までの間は、現在の国家地方警察が存続するので、本法律案が施行されてから警察法施行の日の前日までの間における国家地方警察に関する必要な経過措置並びに警察庁における臨時待命の特例等については、附則で規定することとした。第四に、調達庁、文部省及び厚生省において、事務の縮小に相当の期間を必要とするものについては、それぞれの事情を考慮の上、必要な員数の定員を一定期間を限り、附則で経過的に新定員に附加して認めることとした。第五に、定員の縮小に伴い、附則で十五カ月を限り、新定員を超える員数の職員を定員の外に置くこととしたが、これは今回の人員整理は、昭和二十九年度中において行うことを原則としておるが、例外として事務の特殊性により、来年度にまたがる場合を考慮し、実人員の整理を円滑に実施するための措置である。第六に、今回の人員整理においては、定員又は配置定数を超えることとなる職員で、配置転換が困難な事情にあるものについて、必要がある場合に、臨時待命の制度を設けたのであるが、この臨時待命を承認し、又はこれを命ずることのできる期間、その身分と職務との関係、臨時待命の期間、その効力、臨時待命職員の受くべき給与及び恩給法上の取扱等について、附則で必要な規定を設けると共に、臨時待命職員を定員外とすることとした。第七に、国立大学の学長、教員及び部局長に、その意に反して臨時待命を行う場合には、教育公務員特例法第六条に規定する制限的規定の適用はないものであることを明らかにすると共に、郵政、国有林野、造幣、印刷、アルコール専売のいわゆる政府の五現業の職員で労働組合を結成し、又は加入できない職員が臨時待命となつた場合には、主として給与の関係から臨時待命期間中でも組合を結成し、又は加入できないこととした。第八に、会計検査院及び法制局についても、会計検査院においては予算の減少に伴い、法制局においては法制局設置法で規定する定員の縮小に伴い、配置定数を超えることとなる職員で、配置転換が困難な事情にあるものについては、行政機関に準じて臨時待命の制度を設けることとした。第九に、このたびの人員整理においては、定員法に定める職員のほかに、地方自治法附則第八条に規定するいわゆる地方事務官及び技官についても整理を行うこととし、又警察庁が発足した場合に、国家公務員である警察職員で都道府県警察に勤務するものについても整理を行うこととしたが、以上はいずれも国家公務員であるので、これらの職員に対しても臨時待命を行い得ることとし、会計検査院及び法制局と同様の規定を設けることとした。
 以上が、本改正案の主要な内容であるが、これらはいずれも現下の我が国力に相応する適正な行政機関の規模を定め、人員整理の円滑な実施を確保すると共に、各省各庁の事業予定計画を確保するために必要な措置である。以上がこの法律案の提案の理由として政府の説明するところであります。
 本法律案は、去る三月三十一日、衆議院におきまして政府原案通り議決せられ、即日当院に送付されまして、内閣委員会に付託になつたのであります。内閣委員会におきましては、予備審査をも含めまして、本月十四日までに委員会を十七回開きまして、本法律案の審議に当つて来たのでありますが、本法律案の審議を始めるに当り、案の重要と複雑な点に鑑みまして、委員長及び理事打合会において、本法律案の審議の方針を立て、この方針に基いて審議の歩を進めて参つたのであります。即ち、その審議の方針としては、先ず政府より、本法律案の提案の理由と法律案の内容とについて詳細なる説明を聴取した後、本法律案につき、総括質疑、一般質疑及び各行政機関別質疑の順序によりまして、周到なる審議を行わんとする方針であります。
 先ず内閣委員会におきましては、去る三月二十三日、政府より、先に申述べました通り、本法律案の提案理由と案の内容について説明を聴取し、次いで同月二十九日より四月十五日まで委員会を七回開き、この間におきましては、政府当局より本法律案の全体の構想について説明を聴取し、次いで各行政機関別の定員の増減について、主として各行政機関の政府委員より、資料に基いて詳細なる説明を聴取し来たつたのであります。内閣委員会は、これら政府当局よりの説明を全部聴取いたしました後、先に申述べました審議方針に基き、本法律案に対する質疑を行うこととなりまして、去る五月六日より五月十日までの間の三日間の総括質疑の段階におきましては、主として緒方国務大臣、大達文部大臣及び塚田行政管理庁長官との間に質疑応答が重ねられ、次に五月十一日より五月十五日までの間の三日間の一般質疑の段階におきましては、塚田行政管理庁長官及びその他の政府委員との間に質疑応答が行われたのでありまして、この間特に審議に慎重を期し、委員会に東京大学教授田中一郎君外六名の参考人の出席を求めまして、本法律案についての意見を聴取いたしました。なお内閣委員会におきましては、本法律案の審議のため、農林、電気通信、郵政の各委員会と連合委員会を一回開きました。以下総括質疑、一般質疑の各段階の審議において問題となつた主な点を御報告申上げます。
 第一に、総括質疑の段階において問題となつた点は、次の通りであります。第一点は、「行政改革や行政整理の問題は、内閣の重要政策の一つでなくてはならんと考えるが、今日のような政界の現状下にこのような重要法案を提出することは差控えるべきではないか。又この程度の行政整理では不徹底ではないか」という質問がなされたのであります。これに対し政府側から、「今回の行政整理が十分でないことは、政府もよく承知しておる。特に機構改革の点については、今回はほんの一部を取上げておるに過ぎない。併し将来新らしい政府が樹立されても、保守政権が続く限り、やがて取上げられる問題であつて、今回の整理と度合の違いはあつても、根本的傾向の違いはない。従つて多少なりともこの方向に進むことは間違つてはいない」という答弁でありました。第二点は、「行政整理の目的は、公務員をして本来の職務を忠実に遂行せしめ、行政能力を発揮させ、そうして行政事務の能率を挙げさせることにある。併し、この根本的な行政のあり方には、綱紀の粛正という大綱が確立されていなければならんと思う。然るに今日の行政部の乱脈な状態は憂慮に堪えない。官界の大改革を行う必要があると考えるが、政府は如何なる対策を有するか」という質問がなされたのであります。これに対し政府側から、「最近の汚職事件は、ひとり官界にだけ責任があるのではなく、むろし政界全般について反省すべき点がある。この点、選挙法の改正とか、国会の機構の運営等について、この機会を逸しないよう検討して、議会政治が国民の信頼を裏切らぬよう対処したいと考える」という答弁でありました。第三点は、「今回の行政整理は、機構改革や行政事務の整理と切離して行われるのであるから、無理な天引人員整理案に終るものではないか。その基本的な考え方はどこにあるか」という質問がなされたのであります。これに対し政府側より、「政府の基本方針は、国民負担の軽減を図るため、機構を簡素化し、事務を整理して能率化を図る点にある。従つて、行政整理も、機構の簡素化と事務の整理に伴つて行われるというのが理想であり、順序である。政府はこの趣旨を以て従来からも整理を進めて来た。今回も、如何にすれば機構を国力にふさわしい程度にまで圧縮し得るかについて、臨時行政改革本部で研究を進め、一応の成案を得たが、いろいろの面で予期以上の難点が生じ、満足し得る結論が出なかつた。そこですでに結論の出た人事院の廃止と警察制度の改正の問題だけを本年度は処理し、あとは引続き検討を続けるつもりである。併し人員整理案は、各省と十分に協議を遂げた結果の成案であつて、事務内容を無視して一律に天引整理をするものではない」という答弁がありました。
 第二に、一般質疑の段階において問題となつた主な点は次の通りであります。第一点は、「近年行政整理は年中行事の感がある。これでは公務員をして安心して職務に専念させることはできず、却つて事務遂行上支障を来たすものではないか。行政整理は余りにたびたび実施すべきでない。その代りやるときは機構改革をした後思い切つた大整理をやるべきではないか。政府の今回のような整理を引続き実施するつもりであるか」という質問がなされたのであります。これに対し政府側から、「人員整理を一時に大幅に行うのがよいか、少しずつたびたび行うのがよいかは問題である。毎年人員整理を行うのでは、公務員が落着かんという欠点があるが、これを除外して考えると、現状ではむしろ適切であると思う。即ち、機構を縮小し、事務を整理し、これに伴つて人員を整理することは、もとより理想であるが、実際問題としては実行しがたい。まして民間の受入態勢がない現状下では、無理な整理をせず、徐々に整理をして、民間に溶け込ませるほうが適切である。併し現状は、もはや人員整理も限界に来ておるから、機構改革等によつて将来余裕のある事態が出て来るまでこれ以上の整理は行えないと思う」との答弁がありました。第二点は、「本年度の臨時待命者の見込数はどれくらいであるか。又従来なかつたこのような取扱をすることは、一つの制度を作つたことになると思うが、これを国家公務員法の中に明文を以て規定するつもりはないか。又本年度一回限り適用するというのは不合理ではないか」という質問がなされました。これに対し政府側より、「二十九年度の整理人員は、警察関係の一万人を除いて、一万八千三百二十一人である。併し新規増員が六千五百七十四人であるから、差引き整理人員は一万一千七百四十七人となる。このうち、本法律案の施行に先だち、退職希望者に対しては一カ年の待命期間を認めるところの特別待命制度を適用して、去る二月十五日に締切つたのであるが、この数が警察関係の千六百四十二人を除き七千五百十九人であるから、この数を除くと整理人員は四千二百二十八人である。ところが二月一日現在の欠員が六千五百五十五人であるから、整理すべき人員は出て来ない。むしろ数字の上では二千三百二十七人ほど定員に不足であるということになる。併しこの数字は、被整理者が新規増員や欠員のほうへ振替えられた場合を仮定しての計算であつて、実際問題としては、このような配置転換は極めて困難な事情にあるから、相当数の強制的な臨時待命者が出る予想である。なお臨時待命は今回限りのものであるから、国家公務員法に常置制度として規定していない。併し昭和三十年度以降においても、同一条件のものを整理する場合には、事情の変更のない限りこの制度を適用する政府の構想である」という答弁でありました。第三点は、「定員法のほかに厖大な数に上る常勤労務者や常動的非常勤労務者が存在することは、定員法の趣旨から見て不明朗であるのみならず、人事全般に及ぼす悪影響は無視できぬと思うがどうか」という質問がなされました。これに対し政府側より、「現在常勤労務者の数は、全体として約三万四千人で、これらは実質上は定員法上の職員と変らない状態にある。又、非常勤職員のうち、毎日勤務して常勤労務者と実態が変らぬものが漸次殖えている。これらの不合理については、公務員制度調査会に諮問して、その答申を待つて早急に解決したい」という答弁がありました。
 なお、このほか本法律案の審議の結果明らかとなつた点を附加えて御報告いたしますと、第一に、今回の定員法改正によつて生ずる中央、地方の人員整理総数は、一般行政機関では六万二百八十人、法制局及び人事院が百四十八人、国会、裁判所、会計検査院が合せて八百十六人、専売、国鉄、電信電話の三公社が合せて三千四百八十六人、その他の政府機関は四十人、地方公務員は五万八千七十八人、以上を合計して十二万三千三百四十八人の整理数となつております。
 第二に、今回の人員整理による節約額は、平年度は約百五十一億円であるが、本年度は待命制度による退職手当の支給増と人員整理の節約額とが相殺され、大体節約額が出ないということでありました。
 去る六月十日には内閣、農林、郵政、電気通信の連合委員会を開きましたが、農林、郵政、電気通信の各委員長より、それぞれ農林省及び郵政省の機構と人員整理の点について塚田行政管理庁長官及び政府委員に対し質疑が行われ、特に原案で、「臨時待命を命じ、又はこれを承認することができる期間が本月三十日までとなつておるのは、多数職員の整理を扱う農林、郵政両省においては、事務処理上この期間は短きに失するから、適当にこれを延長する修正の措置を講ぜられたい」旨の希望意見が述べられました。
 同日の委員会においては、質疑も終了いたしましたので、越えて昨十四日に開かれました委員会におきまして、討論の段階に入ることになりましたところ、先ず、石原委員より自由党を代表して、「原案に賛成である。本案は行政運営に一段の合理化を図るものであるのみならず、国民負担の軽減という国を挙げての世論に応えるものである。被整理者に対し、整理期間の延長や待命制度の適用を図つたことは時宜に即した措置である。但し本案は、当初計画した案とは相当の隔たりがあつて、特に行政機構改革には触れていないから、この点は、将来の抜本的な改革に期待したい」旨の原案に対する賛成意見が述べられた後、「ただ原案中、四点において修正を要すると思うので、原案に対し修正案を提出する」旨が述べられ、その修正案が朗読されました。その修正案文は、お手許に配付になつておりますので、朗読を省略いたします。
 この修正案の修正理由として次の四点が挙げられておるのであります。
 修正を要する第一点は、この法律案の原案では、この法律は昭和二十九年四月一日から施行することになつておりますが、今日すでにこの日も経過いたしておりまするので、この法律は、公布の日から施行することに改めるのが適当であろうと思う。原案の附則第一項、第二項、第九項、第十項、第二十二項、第二十四項及び第二十五項の修正部分が、この関係のものである。修正を要する第二点は、この法律の原案では、臨時待命を命じ、又はこれを承認することができる期間が、昭和二十九年六月三十日までの間とあるが、この改正法律の施行期日の修正に伴い、これを昭和二十九年七月十五日と改めるのが、臨時待命制度運営の上から見て適当であろうと思う。原案の附則第十項、第二十二項及び第二十五項の修正部分がこの関係のものである。修正を要する第三点は、今期国会に政府から提出された国家公務員法の一部を改正する法律案では、人事院を廃止し、総理府の外局として国家人事委員会を設け、その職員は、行政機関職員定員法の適用を受けることとなつておるが、この国家公務員法の一部を改正する法律案は、只今のところ今期国会中に成立する見通しが付いておらないので、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案のうち、第二条の表の総理府の部中、国家人事委員会の定員に関する部分を削り、附則において、「国家人事委員会規則」とあるのを「人事院規則」に改め、人事院についても、臨時待命制度を適用し得る等、所要の改正をなすことが必要であろうと思う。第二条の表及び附則第十一項、第十四項、第二十二項、第二十三項の修正部分がこの関係のものである。修正を要する第四点は、今期国会に政府から提出された警察法案は、衆議院においてその一部が修正され、条文の繰下げがなされたので、これに伴い行政機関職員定員法の一部を改正する法律案中に引用されている警察法の関係条文の数字を改める必要があろうと思う。附則第二十四項乃至第二十六項の修正部分がこの関係のものである。
 以上が、修正案の修正の理由として述べられたところであります。
 次に、竹下委員より、「修正部分を含めた原案には賛成である。本案は、昨年の初め政府において考えられた案が縮小されて本案に落着いたものであつて、十分徹底した改革案ではないと思うが、なきに優る一歩の前進である。整理基準は業種によつて小分けがされているが、依然として天引整理案の感が強い。このため業種によつては、無理な整理が行われる部面もあると思うが、配置転換等によつて事務運営に支障なきよう善処されたい。警察関係の減員は相当多いので、本案施行については、相当骨が折れると思うが、特に留意して運営に遺憾なきよう期せられたい。又、待命制度は一応本年度一年限りとなつているが、来年以後の整理者についても、同一条件のものについては今回と同様の待遇をするよう、特段の配慮を願う」旨の希望意見を附して、賛成意見が述べられました。
 他に討論もないので、直ちに採決に入り、先ず修正案について採決いたしましたところ、全会一致を以て可決せられ、次いで修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、これ又全会一致を以て可決すべきものと議決せられました。(「簡単々々」と呼ぶ者あり)
 次に総理府設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 この改正法律案は、従来総理府本府の附属機関として設置されておりました国立世論調査所を廃止いたしまして、世論調査に関する事務は、総理府本府の大臣官房の所掌事務といたしますことと、在外財産問題の処理に関する基本的事項を審議するため、昨年閣議決定によつて内閣に設けられました在外財産問題調査会を改めまして、法律による総理府本府の附属機関として在外財産問題審議会を設けることの二点がその主な改正点であります。
 なお、この際の奄美大島の復帰に伴いまして、南方連絡事務局の所掌事務のうちから同群島に関する事務を削除いたします等、これらに伴う規定の整理をいたしております。
 以上がこの法律案の内容の概要であります。
 内閣委員会は委員会を二回開きまして本法律案の審議に当つたのでありますが、この審議によつて明らかになつた主な点を御報告いたします。
 その第一点は、この法律案によつて廃止される国立世論調査所の廃止の理由と廃止後における世論調査の事務運営の問題であります。国立世論調査所は、世論を行政面に反映せしめんとする使命を以て設けられたものであるが、「この世論調査所が、総理府の各種の機構改革のうちにおいてこの廃止のみが今回取上げられた理由は如何。又、廃止後、世論調査は如何に運営する方針であるか」という問に対しまして、政府当局は次のように答えているのであります。「世論調査所はその設置以来五カ年間、その実績は相当見るべきものがあつて、朝日、毎日、読売の各新聞社、時事通信社等の民間世論調査機関を今日まで育成指導して来たので、この世論調査所の使命は一応達せられたものとも言えるので、今回これを廃止することとし、廃止後は、世論調査の企画面の事務は内閣官房において引続き行い、世論調査の実施業務は民間の世論調査機関に委託する方針である。要するに世論調査所は行政機構簡素化の政府の方針に基いて廃止するが、世論調査の業務の重要性は政府においても十分これを認識して、その実体を残して行かんとする方針である。民間の調査機関に委託する場合、只今のところ具体的に政府はどこの調査機関に委託するかということはまだきまつていないが、個々の調査事項の性質によつて、最もそれに適した民間の機関を選んで今後委託したい方針である」と答弁をいたしております。その第二点は、「国立世論調査所の廃止による人員整理と予算の節約額」との問題であります。「この世論調査所の現在の定員は五十三名であるが、その廃止に伴い三十名の定員を整理し、結局、世論調査の企画面の事務は二十三名の定員で行う政府の方針であり、又世論調査に関する二十九年度の予算は二千八十九万一千円であつて、このうちには先に述べた調査委託費が含まれており、又、人員整理による人件費の節約額は三百四十五万円である」との政府の答弁でありました。その第三点は、「政府がこの法律案によつて総理府の附属機関として在外財産問題審議会を設置せんとする理由如何」という問題であります。「在外財産処理の問題は、問題点が広汎であり、且つ極めて重要な問題であつて、政府は昨年十一月に閣議決定を以て在外財産問題調査会を内閣に設け、すでに調査の結果の一部についてはこの調査会から政府に答申がなされておるのであるが、この問題の重要且つ複雑である点から見て、その最終的答申を得るまでにはなお相当の日時を要すると考えられるので、この際、法律に基いた正式の審議会の形にするのが適当であると考えて、この法律案で、総理府本府の附属機関として在外財産問題審議会を設けることとし、その庶務は大蔵省の理財局で行わせる政府の方針である。なお、この審議会の経費としては昭和二十九年度予算に四十九万円が計上されておる」との政府の答弁でありました。
 昨十四日の委員会におきましては、質疑も終了いたしましたので、討論を省略し、直ちに原案について採決いたしましたところ、全会一致を以て、可決すべきものと議決せられました。
 以上を以て報告を終ります。(拍手)
#11
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより六案の採決をいたします。
 先ず内閣及び総理府関係法令の整理に関する法律案
 航空技術審議会設置法案
 以上両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#12
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて両案は、全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#13
○議長(河井彌八君) 次に元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。委員長の報告は、修正議決報告でございます。委員長報告の通り修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#14
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て、委員会修正通り議決せられました。
     ―――――・―――――
#15
○議長(河井彌八君) 次に恩給法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#16
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て、可決せられました。
     ―――――・―――――
#17
○議長(河井彌八君) 次に行政機関職員定員法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。委員長の報告は、修正議決報告でございます。委員長報告の通り、修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#18
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て委員会修正通り議決せられました。
     ―――――・―――――
#19
○議長(河井彌八君) 次に総理府設置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#20
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#21
○議長(河井彌八君) 参事に報告いたさせます。
   〔参事朗読〕
本日議員から左の修正案を提出した。
 裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案に対する修正案(長島銀藏君発議)
     ―――――・―――――
#22
○議長(河井彌八君) 日程第八、裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 先ず委員長の報告を求めます。法務委員長郡祐一君。
   〔郡祐一君登壇、拍手〕
#23
○郡祐一君 只今上程されました裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案の委員会における審議の経過とその結果について御報告いたします。
 本法案は、先に奄美群島に設けられました裁判所の職員の定員を裁判所職員定員法に組入れることといたしますと共に、今次の行政整理に応じまして、裁判所の職員についても、司法行政事務の簡素化等により、その定員を減少せんとするものであります。即ち、前者につきましては判事及び簡易裁判所判事それぞれ二人及び裁判官以外の裁判所職員二十七人を増員せんとするものであり、後者につきましては裁判官以外の裁判所職員を四百二十人だけ減少すると共に、裁判所事務官のうちから命ぜられることになつておりまする検察審査会事務官を三十人減少せんとするものであります。
 なお本法案は、これに伴う手続等各般の事項について定めておりますが、これらは一般の行政整理に関するものと大体揆を一にしております。
 委員会におきましては、事案が司法の運営に重大な関係がありますので、慎重に審議を重ね、各委員より適切な質疑がなされました。その詳細は会議録に譲りますが、問題となりました主な点は、検察審査会の運営状況、裁判の遅延その他の問題であります。これに対しまして政府側より、検察審査会は昭和二十四年に発足し、同年百八十五件、昭和二十六年千二百余件と、取扱件数が増加したが、その後は増加せず、むしろ減少の傾向にあること、現在全国二百二カ所のうち、取扱件数の非常に少い所がある。かような事態は宣伝啓蒙の足りないことから起るという非難はあるにしても、検察審査会の数、所在地について整理の余地があること、検察審査員選定の方法に検討の必要があること、従つて検察審査会の事務官の知識教養に、更に高度のものを要すること、裁判の遅延は、裁判官や職員の能力や能率の問題ではなく、戦前に比し事件が殖えたこと、及び手続が複雑になつたためであること、その他今次の整理によつては、欠員もあつて、実際上の出血は殆んど見ないで済むであろうという趣旨の答弁がありました。
 質疑を終り、六月二日討論に入りましたところ、中山委員より、原案では施行期日が「本年四月一日」とあるが、今日においては、すでにその期日を経過しているので、これを「公布の日より施行すること」と修正し、これに伴い必要部分を整理し、更に人事院が現行のまま残ることになるのに伴い、これに合致するよう修正を要するとの趣旨において、修正案を提出され、原案を修正して賛成する旨の発言がありました。ついで、楠見委員より、修正案及び修正部分を除く原案に対し賛成ではあるが、今回の整理は、大体検察審査会にしわ寄せする形で行われるが、これは検察審査会を一層弱体化するもので、人権擁護を重視する建前から遺憾であるから、人事の運用において適切な考慮を望む旨の発言があり、亀田委員より、大体同趣旨に基いて反対の旨の発言がありました。更に上原委員は、デフレ政策により雇用の縮小が見られる折柄ではあるが、この整理によつて実際上の出血はないので、修正案及び修正部分を除く原案に賛成する旨の発言があり、棚橋委員は、楠見委員の希望の趣旨を必ず実現するよう政府に要望して、同様賛成の旨発言されました。
 討論を終り、採決に入り、中山委員提出の修正案及び修正部分を除く原案を問題に供しましたところ、多数を以て、修正可決すべきものと決定いたしました。
 右、御報告いたします。(拍手)
#24
○議長(河井彌八君) 本案に対し、長島銀藏君より、成規の賛成者を得て修正案が提出されております。この際、この修正案の趣旨説明を求めます。長島銀藏君。
   〔長島銀藏君登壇、拍手〕
#25
○長島銀藏君 私は、只今議題となりました裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案に対しまして、次のような修正案を提出いたしたいと存じます。即ち、
  裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  附則第三項中「六月三十日」を「七月十五日」に改める。
 以上でございます。次に、その修正の理由を申上げますと、この附則第三項中の六月三十日と申しますのは、臨時待命の緒手続をなす終期でありますが、原案は、本年四月一日より施行されることを前提といたしておりますので、その間三カ月の期間を見ておりますが、本法案がこれから成立いたすことになりますと、その期間は非常に短くなりまして、その間に、臨時待命の諸手続を済ましますことは、極めて困難となります。そこでその間の調節を図りますため、行政機関職員定員法の一部を改正する法律案にならい、本法案につきましても、これを七月十五日と修正せんとするものであります。
 以上、修正の理由について御説明を申上げました。各位の御賛同を得られれば、幸いに存ずる次第であります。(拍手)
#26
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。先ず長島銀藏君提出の修正案全部を問題に供します。本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#27
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて本修正案は、全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#28
○議長(河井彌八君) 次に、委員会修正案全部を問題に供します。委員会修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#29
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて委員会修正案は、全会一致を以て可決せられました。
 次に、只今可決せられました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#30
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。修正部分を除いた原案は、全会一致を以て可決せられました。
 よつて本案は、修正議決せられました。
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#31
○議長(河井彌八君) 日程第九、昭和二十九年度の揮発油譲与税に関する法律案
 日程第十、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う地方税法の臨時特例に関する法律案
 日程第十一、質屋営業法の一部を改正する法律案
 日程第十二、地方自治法の一部を改正する法律案
 日程第十三、地方公務員法の一部を改正する法律案
 日程第十四、市町村職員共済組合法案(いずれも内閣提出、衆議院送付)
 日程第十五、奄美群島復興特別措置法案(衆議院提出)
 以上、七案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事堀末治君。
   〔堀末治君登壇、拍手〕
#33
○堀末治君 只今議題となりました昭和二十九年度の揮発油譲与税に関する法律案につきまして、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 本法案は、政府が企図しております今次の地方税制の改正に伴う措置の一環として提案せられたものでありまして、その内容の概要を申上げますと、昭和二十九年度における揮発油税の収入の三分の一に相当する額を都道府県及び五大市に譲与することとして、そのうち四十八億円は道路整備五カ年計画に定められた都道府県道の面積に按分して譲与するものとして、残額は国道と道路整備五カ年計画に定められた都道府県道以外の都道府県道との面積に按分して譲与することになつております。而してその使途については、総額のうち四十八億円は、道路整備五カ年計画に定められた都道府県道の改築又は修繕に充てなければならないのでありますが、残額は広く道路に関する費用に充てればいいことになつておるのであります。なお、本法案は昭和二十九年度限りの措置でありまして、昭和三十年度以降のことは、今後政府において研究することとなつております。
 本法案は、他の地方税関係三法案と共に、三月十七日の本会議に上程されたあと、本委員会に付託せられたのであります。本委員会におきましては、三月二十二日、塚田国務大臣の提案理由の説明を聴取し、五月六日、同十八日の二回に亘つて建設委員会と連合審査を行い、六月九日質疑を終了いたしました。その間における質疑の要点は、揮発油税の徴収額の三分の一の額、その昭和二十九年度の見込額は七十九億円でありますが、これを地方に譲与する理由、二十九年度の揮発油税額を二百三十七億円と見込んだ根拠、本法案を二十九年度限りの時限法とした理由、三十年度以降の見通し、道路整備五カ年計画の内容、これが地方財政に及ぼす影響、譲与税額のうち四十八億円を道路整備五カ年計画のために充当しなければならないこととした理由及び右四十八億円の使途の内訳、地方財政計画策定後に生じた右の措置によつて、地方財政の受ける影響及びその補填方法、譲与税額の按分の基準となる道路面積を補正する係数等についてであります。
 本法案につきましてはすでに予算も成立しているのみならず、本法案に関連して政府が別途提出した道路整備費の財源等に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、交付税及び譲与税配付金特別会計法案もすでに成立を見ているのでありまして、ひとり本法案を放置するときは、地方財政に重大な歳入欠陥を生ずることにもなりますので、本委員会といたしましては、これらの点に鑑み、審議を進めることとし、六月九日、質疑終了後、直ちに討論を行い、小林委員から、「本法案は一年限りの臨時的措置であつて、譲与税の性質上、かかる措置は不適当と認められ、不満であるが、すでに予算並びに関連法案も成立したことであるから賛成する」旨の発言がありました。
  以上を以て討論を終り、採決の結果、全会一致を以て、原案通り可決すべきものと議決いたした次第であります。
 以上、御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う地方税法の臨時特例に関する法律案につきまして、地方行政委員会における審議の経過と結果を御報告申上げます。
 本法案は、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結に伴いまして、国際連合軍隊等に対する地方税法の適用につきまして、日米行政協定の実施に伴う地方税法の臨時特例法における合衆国軍隊等に対すると同様の特例を設けんとするものであります。
 その内容の概略を申上げますと、第一点は、国際連合の軍隊の不動産の取得については不動産取得税を、その所有する自動車、自転車、荷車及び固定資産に対しては自動車税、自転車荷車税及び固定資産税を、その使用する電気及びガスに対しては電気ガス税を、それぞれ課さないことであります。第二点は、国際連合の軍隊の軍人、軍属及びこれらの家族が軍人用販売機関等の施設で遊興飲食する場合には遊興飲食税を、これらの人々が使用する電気、ガスのうち、派遣国がその料金を支払うべきものについては電気ガス税を、又これらの人々が軍隊に勤務することによつて得る所得のみを有する場合には道府県民税及び市町村民税を、それぞれ課さないことであります。第三点は、軍人用販売機関等が、軍人、軍属及びこれらの家族の利用に供するためにのみ行う事業に対しては事業税を、軍隊の使用する施設内における不動産の取得に対しては不動産取得税を、それぞれ課さないことであります。第四点は、軍人、軍属等が個人として所有する自動車、自転車に対する自動車税、自転車荷車税は、納税の便宜上証紙によつて徴収することとしたことであります。
 本法案は、四月二十八日、本委員会に付託せられ、五月十日、塚田国務大臣から提案理由の説明を聴取いたしたのでありますが、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結については、すでに国会の承認を得ているのでありまして、右協定の実施に伴い必要な国内法上の措置を講じますことは、我が国の国際法上の義務でもありますと共に、本法案は現に実施されている合衆国軍隊等に対する地方税法の特例に準ずる措置を講じようとするものでありまして、その内容も明らかでありますので、本委員会といたしましては、早急に審議を進め、六月九日、小林委員の動議により、質疑並びに討論を省略し、直ちに採決に入り、全会一致を以て、原案通り可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告を申上げます。
 次に、只今議題となりました質屋営業法の一部を改正する法律案について委員会における審査の経過の概要並びに結果について御報告いたします。
 本法案の提案理由としては、政府の説明によれば、質屋の利息は純利のほかに質物保管料、質受手数料等を含んでおつて、一般の金利と異なる性質を持つておる上に、質屋は法律によつて各種の防犯上の義務その他特別の義務を課せられており、社会経済上の必要から、古来の商慣習として、月暦による利息計算方法を広く採用しているので、別途政府提出にかかる出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律案の日歩計算方式を刑罰法規の適用において全面的に採用することは不適当と考えられる。そこで質屋営業の実態に即した措置を講ずる必要があるというのであります。
 次に本法案の内容について、その要点といたしましては、一、質屋の利息計算方法については、暦による月の初めから末日までを一期とする月利計算方法、即ち入質から出費までの期間が同一暦月内であるときは一期、二以上の暦月に亘るときはその亘る月の数を期の数として計算することを高金利処罰規定適用の場合の最高限度計算の方法として認めることとし、二、利率については、一期について出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律に定める日歩の三十日分を超えないこととし、三、その他必要な経過措置を定めたものであります。
 地方行政委員会におきましては、三月十六日、政府の提案理由の説明を聞いた後、数回に亘り委員会を開き、政府側との間に質疑応答を重ね、殊に本法案に関連して公益質屋の実情について政府委員の説明を求め、質屋営業の実態について検討を加える等、慎重なる審査を行なつた次第であります。
 六月九日、討論に入り、小林委員は、「質屋業者は法案の趣旨に鑑み、国民の生活に対する質屋の使命達成に一層努力されたく、当局は業者の使命達成ができるように善処されたいことを要望して本法案に賛成する」旨を述べられました。
 かくて採決の結果、本法案は、全会一致を以て、衆議院送付案の通り可決すべきものと決定いたしました次第であります。
 以上、御報告いたします。
 次に、只今議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果の概要を御報告申上げます。
 地方制度の改革につきましては、幾多の問題を包含しているのでありますが、政府においては、これらの問題はすべて今後の検討に待つこととし、差当り警察法の改正に伴う技術的な規定の整備、その他必要最小限度の改正を行うため本法案は提出されたものであります。
 即ち改正の第一点は、警察法の改正に伴い地方自治法関係の規定を整備することであります。第二点は、市の人口要件を現行の三万から五万に引上げることであります。但し現に促進中の町村合併に伴う市の新設については、この改正によつて支障を生ずることがないように必要な経過規定を設けております。第三点は、財産区について、財政区の管理、財産又は営造物の処分、財政区をめぐる紛争の解決等についての規定を整備することであります。第四点は、市町村の助役が教育委員会の教育長を兼ねることができるのは、本年三月末日限りとなつておりますのを当分の間兼職できるようにすることであります。
 以上が、政府原案の概要でありますが、これに対し衆議院におきましては、警察法案の衆議院修正に関連して、これと歩調を揃えるため三点について修正が行われております。
 第一点は、五大都市、即ち指定市に、その所在する府県の府県警察事務を分掌させるために市警察部を置くこととしたため、別表第六中第三号に、「市警察部長」を加えることとしたことであります。第二点は、施行期日に関するものでありまして、指定市に市警察部を置くことは、警察法施行後一年を経過してから実施することとしたため、別表第六第三号の改正規定中、「市警察本部長」に係る部分は、警察法施行の日から一年を経過した日から、その他の部分は、警察法施行の日から施行することとしたことであります。第三点は、警察法施行後一年間は、地方自治法中、公安委員会、警察の職員その他、都道府県警察に関する規定の適用については、指定市をもつて一の県とみなし、この場合においては、指定市を包括する府県は、指定市の区域を除いた区域をもつてその区域とみなす旨の規定を附則に加えることであります。
 本法案は、五月八日、本委員会に付託され、同十三日塚田国務大臣の提案理由の説明を聞いたのでありますが、本法案は、主として警察法の改正に伴う技術的な規定の整備をその内容といたしているのでありまして、警察法もすでに成立いたしました今日においては、本法案はこれを放置し得ない状況にあるのであります。従つて本委員会におきましては審議を進捗せしめ、五月十三日の質疑に続いて六月九日質疑を行いましたが、その間における塚田国務大臣及び政府委員に対する質疑の要点は、財産区の実情、市の人口要件を五万に引上げる理由、この引上げが町村合併特に市の新設に及ぼす影響、市町村教育委員会の存廃についての政府の方針、市町村の助役の教育長兼務の状況、右兼務は不適当と認めるが、これに対する政府の見解、五大都市に警察を一年間存置することにより受ける地方財政上の影響等についてでありました。
 六月九日、質疑を終了いたしまするや、直ちに討論に入り、小林委員から、「本法案には賛成であるが、市町村の助役が当分の間教育長を兼ね得ることとしたことは改悪である。又、市町村教育委員会に対する政府の現在のような生半可な取扱をやめ、はつきりした態度を決定することを希望する」旨の発言がありました。
 以上をもつて討論は終局し、採決の結果、本法案は、全会一致をもつて衆議院送付案の通り可決すべきものと決定いたしました。
 右、御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました地方公務員法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 本法案は、政府が別途提出の国家公務員法及び行政機関職員定員法の改正に照応して、二、三の点について技術的な改正を加えようとするものであります。
 第一に、現在職員の採用又は昇任はすべて条件付となつているのを、採用の場合のみを条件付とすると共に、職員がその意に反して不利益な処分を受けたと思つたときは、任命権者に対して処分の事由を記載した説明書の交付を請求することができるのでありますが、その期間が現在無制限になつているのを、処分を受けた日から十五日以内とすることであります。第二に、今回の人員整理について、国家公務員に対すると同様、地方公務員についても臨時待命制度を実施できるようにすることであります。
 本法案については、五月十日、塚田国務大臣から提案理由の説明を聴取いたしましたが、本法案の中に含まれている地方公務員に対する臨時待命制度の規定は、警察法の成立に伴い政府が企図している警察職員三万人の人員整理の実施についても必要な規定であります。従つて本委員会といたしましては審議を進め、六月九日、本法案に照応する国家公務員法が衆議院において審議未了になつたことと本法案との関係について質疑を行い、質疑を終了するや、直ちに討論に入りましたが、別段の発言なく、採決の結果、全会一致を以つて、原案通り可決すべきものと決定した次第であります。
 以上、御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました市町村職員共済組合法案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 地方公務員法の第四十三条及び第四十四条におきまして、職員の公務に因らない死亡、廃疾、傷病、分べん及び災厄等の事故並びにその被扶養者のこれらの事故に関する共済制度及び退職年金並びに退職一時金の制度は速かに実施されなければならないとし、更にこれらの制度は国及び他の地方公共団体との間に権衡を失しないように考慮されなければならないと規定されているのであります。然るに現状は、市町村の職員でも、学校及び警察職員については、国及び都道府県の職員と同様に国家公務員共済組合法が適用され、雇用人に対しても、傷病等に対する短期給付のほか、退職年金又は退職一時金の給付が行われているのでありますが、一般職員については、傷病等に対する給付としては健康保険法が適用され、退職年金及び退職一時金の制度としては、そのうち吏員について国の恩給法の準用又は恩給条例による給付が行われているのに対し、雇用人については、清掃、交通等特定の事業に従事する若干の者に厚生年金保険法が適用されるほか、十三万人に近い大多数の雇用人については何らの措置がとられていないのであります。而も健康保険法の適用を受ける短期給付についても、同法による給付は、共済組合法によるものに比較いたしますと、財政力の豊かな一部特定の市が組織している健康保険組合は格別として、一般的には低い水準にあり、殊に災害時における罹災給付は健康保険によつて行うことができませんので、国及び都道府県の職員並びに同じ市町村でも学校及び警察職員と一般職員とでは甚だしく権衡を失する実情にあるのであります。而して市町村職員の共済制度につきましては、根本的には社会保障制度全般の問題の一環として考慮せらるべきものでありますが、同じ公務員の間において、以上のような不合理があることは長く放置することを許さない問題でありますので、当面の措置として、市町村の一般職員について、国及び都道府県の職員並びに市町村の学校及び警察職員なみの共済制度を設けようとするのが本法案の趣旨であります。
 従つて、本法案の制定により、第一に、何らの年金制度が実施されていない市町村の雇用人に対し、国、都道府県並びに市町村の学校及び警察の雇用人なみの年金制度を確立し、第二に、市町村の一般職員について他の公務員なみの短期給付を保障し、第三に、短期給付と長期給付との一体的運営により、給付業務の合理的運営と療養施設の整備等が期せられることになるのでありまして、以て市町村の一般職員の福祉増進と地方自治の進展に寄与せんとするものであります。
 次に、本事業経営の主体としては、都道府県の区域ごとに市町村職員共済組合を設置し、組合の機関としては、組合会、理事及び監事を置くこととし、又すべての組合をもつて組織する連合会を置くことになつております。
 なお本法衆中、組合の設定準備に関する規定は公布の日から施行せられるのでありますが、その他の規定は、明年一月一日から施行せられることになつているのでありまして、即ち組合は明年一月一日に成立し、業務を開始することになるのであります。
 本法案は、五月七日、本委員会に付託せられ、五月十五日、塚田国務大臣より提案理由の説明を聴取いたしたのでありますが、本法案の成立については市町村職員が熱望いたしているところであるのみならず、明年一月からの組合のスタートを円滑にいたしますためには、なるべく速かに本法案を成立せしめ、組合の設立準備をして遺漏なからしめる必要が痛感せられるのであります。従つて本委員会といたしましては審議を進め、六月九日、質疑を終了いたしました。
 質疑の主な点を申上げますと、健康保険組合に対しては事務費の国庫負担があるのであるが、本組合に対してはどうなつているか。現在その処遇が問題になつているいわゆる臨時職員は加入するのか。連合会の性格、使命は何か。積立金の予定はどうなつているか。積立金の運営管理、組合及び連合会の監督等の点はどうか等でありまして、これに対し塚田国務大臣及び政府委員からそれぞれ、事務費は市町村の一般財源で賄う。いわゆる臨時職員も組合員となる。連合会は、組合に対する各般の指導のほか、長期給付積立金及び罹災給付積立金を監理する。積立金の予定は、昭和二十九年度は二億三千万円であるが、三十年度十一億、三十一年度二十一億、三十二年度三十億、三十三年度三十九億である。積立金の監理は、確実有利な方法により、且つ組合員の福祉の増進又は市町村の公共の利益に資するように運用する。組合及び連合会は、自治庁長官が監督し、遺憾なきを期する旨の答弁がありました。
 質疑を終了いたしまするや、直ちに討論に入り、小林委員から、「本法案の趣旨には賛成であるが、成否は資金の管理運用の如何によるから、その監督の適正を期すると共に、機構の簡素化と事務費の節減を要望する」旨の発言がありました。又、石村委員から、「事務費については、将来政府において国費で面倒を見るようにせられたい」と要望し、賛成意見の開陳がありました。
 以上を以て討論を終局し、採決の結果、本法案は、全会一致を以て、原案通り可決すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申上げます。
 次に、只今議題となりました奄美群島復興特別措置法案について、地方行政委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 昨年十二月二十五日、奄美群島が正式に我が国に返還せられ、終戦後八年にして漸くここに奄美群島在住二十万同胞の祖国復帰の悲願が達成せられましたことは、八千万国民のひとしく歓喜おく能わざるところでありました。然るに、その後すでに半年を経過した今日、今なお根本的な復興対策は確立せられず、島民は疲弊因憊の中にあつて、政府の強力な施策を待望いたしているのであります。従つて総合的な復興計画の樹立と、その実施に関する事務の一元化及び計画の実施に要する経費についての国の援助は、緊急の要務として熱望せられているのであります。而してこれらの点につきましては、昨年十一月、第十七臨時国会におきまして、奄美群島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律案の審議に際しましても、その必要が痛感せられたところでありまして、附帯決議におきましては、そのために必要な特別法の制定と共に政府に強く要望をいたした次第であります。
 今般、衆議院提出にかかる本法案は、以上のような要望に応えようとするものでありまして、その内容の概要を申上げますと、第一に、奄美群島の特殊事情に鑑み総合的な復興計画を策定すると共に、これに基く事業を実施するものとし、第二に、この復興計画は、鹿児島県知事が計画案を作成し、内閣総理大臣が総理府に設置する奄美群島復興審議会の審議を経て決定するものとし、第三に、この計画に基く事業の実施に要する経費は、公共土木事業については国費の支弁とし、学校その他の復興事業については国の全額又は高率の負担とし、同地域の基幹産業である紬、黒糖、漁業及び電気事業の復興のため、これらの事業者に対する県の貸付金に対しては、国の財政資金から融資できることとし、第四に、事業の実施は、国費支弁事業については原則として鹿児島県知事、その他の事業については県又は市町村が行うものとし、第五に、復興事業を総合的一元的に実施するために、内閣総理大臣に総合調整権及び事業の実施者に対する指揮監督権を認めると共に、鹿児島県知事には現地における計画の総合的な実施のため、市町村長等に対する指揮監督ができることとし、第六に、事業の実施の事務に従事する鹿児島県の現地職員は国家公務員とすることとし、第七に、総理大臣の権限の行使に関する事務、審議会に関する事務、その他復興計画の策定及びこれに基く事業の予算の執行に関する国の事務は、一括して自治庁が所掌するものとすること等であります。
 本法案は、五月二十五日、本委員会に付託せられたのでありますが、本法案につきましては、現地の要望極めて切なるものがあるのみならず、早急に同群島の復興を図りますことは、八年間占領下にあつて、つぶさに辛酸を嘗められた同群島在住二十万同胞に対する国民の責務でもあるのであります。従つて本委員会におきましては、本法案につき速かに審議を進めることが必要であると認めまして、六月十日衆議院議員保岡武久君から提案理由の説明並びに法案要綱についての説明を聴取し、引続いて同日及び十四日の両日に亘りまして、同君及び政府委員との間に質疑を重ねたのでありますが、右質疑応答により明らかにせられました点は、左の諸点であります。
 即ち本法案は、昭和三十六年三月末日までの時限法である。従つて復興計画はおおむね五カ年間を目途とし、これに要する経費は約百五十億である。本年度の復興事業に要する経費は奄美群島復帰善後処理費二十億のうちで賄う、復興計画は、本年十月三十一日までに決定することになつているが、右計画決定前でも本年度において必要な復興事業はこれを行う、復興審議会の委員には関係各省の次官七、八名が入る。国会議員は国会議員としての資格においては委員とならない。国の負担割合は、例えば土地改良については十分の四から十分の八までというように幅があるが、復興計画によつてその割合が決定される。開墾、干拓事業は、土地改良事業のうちに含めて取扱う。本法案は、離島振興法ではカバーできない特別の復興計画を行うためのものであつて、復興事業完了後においては離島振興法によることになる。本法案は衆議院提出であるが、政府としては、本法案は適切なものと考えている。従つて本法案により復興事業を適切に実施する所存である。又、計画は地についた有効確実なものとし、水増しにならないように注意する。奄美群島復帰善後処理費の予算は、本法案が成立すれば、大蔵省所管から自治庁所管に付替えられる。現地で復興事業に従事する県の職員は、特に国家公務員とし、地方事務官、技官等である。又行政機関職員定員法との関係では、同法の枠外である。現地には別に国家機構を設けず、鹿児島県の大島支庁に配置する。鹿児島県知事は復興事業の実施について、これらの事業を実施する市町村長その他の機関等を指揮監督することになつていて、例えば教育について知事が教育委員会を指揮監督することは、教育基本法、教育委員会法等にもとりはしないかとのことであるが、これは教育の内容を指揮監督するのではなく、復興事業についてであつて、多額の国費を負担する関係上の特別の措置である。又知事は、あらかじめ教育委員会に協議し、支障のないようにする。国の補助事業に対する地元負担金については、交付税や起債で必要な財源を与える。復興事業の予算に関する見積り及び予算の執行に関する国の事務等は自治庁において掌理することになつているが、これは自治庁がまとめ役になり、窓口を一つにすると共に、現地の行政機構を簡素強力にする趣旨であつて、各省の意見は十分に反映せられることになつている。憲法第九十五条との関係については、本法案は大島郡の復興事業についての国の行政措置に関するものであつて、一つの地方公共団体のみに適用される特別法ではない。又先に成立した奄美群島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律も同様の取扱である等の点であります。
 六月十四日、質疑終了するや、直ちに討論に入り、小林委員から、「本法案は機宜を得たもので賛成であるが、とかくこの種の法案については、徒らに構えが大きくて内容がこれに伴わない傾向がある。本法案より適切な計画の樹立とその適切な実施を期待する」旨の発言がありました。又伊能委員からは、「同群島の急速な復興を図るため、本法案は機宜を得たものである。法文の体裁において整わないような点もあるが、本法案の円滑な施行を期待する。又復興事業を総合的一元的に実施することは、地方行政上の一つのテスト・ケースとしてこれに期待を寄せる」旨の賛成意見の表明がありました。
 以上を以て討論を終り、採決の結果、本法案は、全会一致を以て、可決すべきものと決定いたしました。
 右、御報告申上げます。(拍手)
#34
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより七案の採決をいたします。七案全部を問題に供します。七案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#35
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつて七案は、全会一致を以て、可決せられました。(拍手)
     ―――――・―――――
#36
○議長(河井彌八君) この際、日程の順序を変更して、日程第十六より第四十九までの請願及び日程第六十三より第八十五までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員会理事堀末治君。
   〔堀末治君登壇、拍手〕
#38
○堀末治君 只今議題となりました請願及び陳情について地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申上げます。
 本委員会におきましては、付託になりました請願及び陳情を、行政、財政、税制、警察、消防及び選挙の六部門に分類して順次審査を行いました。
 先ず行政関係から申上げます。請願第千二百八十三号は、行政書士法の廃止は反対であるというもの、陳情第百六十号、第二百九十八号は、国の事務を地方団体に移譲する場合は、必ず財源の移譲を行うと共に、原則として団体委任の形式とせられたいというもの、陳情第三百三十号は、地方自治の本旨に則り、地方制度の早急な改革を図られたいというもの、陳情第四百十一号は、地方公務員に停年制を設けられたいというもの、陳情第四百十二号、第四百九十号、第五百五十九号は、知事官選に反対であるというもの、陳情第六百二十一号は、陳情者が多年村吏員として勤務したにもかかわらず、年金恩給の支給に漏れ、遺憾であるから救済方について善処せられたいというものであります。
 次に、財政関係でありますが、請願第百四十八号、第三百五十九号は、冷害凶作に対する地方財政平衡交付金の増額及び地方債の枠の拡大を図られたいというもの、請願第二百九十五号、第五百七十九号及び陳情第五百二十五号、第百六十二号は、地方財政再建整備法を速かに制定せられたいというもの、請願第三百六号、第千九百六十八号及び陳情第六十一号、第四百二号は、町村合併促進上必要な財政援助をせられたいというもの、請願第三百五十八号は、冷害に対する特別平衡交付金を増額せられたいというもの、請願第四百五十九号は、普遍的財源の地方移譲、赤字対策等の財政改革を要望するもの、請願第千百八号は、平衡交付金の積雪寒冷地域判定の合理化を図られたいというもの、請願第千九百二十三号、第千九百七十号、第二千七号、陳情第三百六号、第四百七十九号、第四百九十七号、第四百九十九号及び第五百一号は、競輪等の国庫納付金はこれを廃止すると共に、廃止に関連して、その一部を自転車振興費等に吸い上げることは反対であるというもの、陳情第四百五十一号、第四百六十三号は、公共団体の電気事業に対する起債の枠を拡大せられたいというもの、陳情第五百二十四号、第六百三十九号は、地方財政の確立整備を図られたいというものであります。
 税制関係におきましては、請願第三百十号、第四百三十九号、第四百六十号、第五百六十八号、第五百九十五号、第六百二十四号、第六百四十五号、第九百七十号乃至第九百七十四号、第千七号、第千五十六号、第千九十号、第千百六十三号、第千百七十三号、第千百七十四号、第千二百八十一号、第千三百三十八号、第千四百六十二号、第千八百七十七号、第千九百三十八号は、貨物自動車運送事業等の事業税の外形標準課税を所得課税に改正せられたいというもの、請願第千二号、第千百七十二号、第千百八十二号、第千二百十四号、第千二百十五号、第千二百四十号、第千三百八十三号、第千五百三十九号、第千七百十一号、第千七百八十二号、第千八百十八号、第千八百六十六号、第千八百七十九号、第千八百九十一号、第千九百五号、第千九百十九号、第千九百二十七号、第二千二十五号、第二千九十二号、第二千二百十九号及び陳情第五百十九号は、バス事業の事業税の外形標準課税を所得課税に改正せられたいというもの、請願第三百十一号、第四百四十号、第四百六十一号、第五百十九号乃至第五百二十一号、第五百六十九号、第五百九十六号、第六百二十五号、第六百四十六号、第七百十二号、第七百十三号、第八百二十五号、第九百七十五号乃至第九百八十号、第千八号、第五十七号、第千九十一号、第千百七十五号、第千百七十六号、第千二百八十二号、第千三百二十三号、第千三百四十号、第千四百六十一号、第千五百号、第千八百七十八号、第千九百三十七号、第千九百五十一号及び陳情第五百三十八号は、営業用トラツクの自動車税を軽減せられたいというもの、請願第千一号、第千五十八号、第千百七十一号、第千百八十一号、第千二百十六号、第千二百十七号、第千二百四十一号、第千三百八十二号、第千五百三十八号、第千七百十号、第千七百八十一号、第千八百十七号、第千八百二十九号、第千八百六十七号、第千八百七十六号、第千八百九十号、第千九百四号、第千九百十七号、第千九百二十八号、第二千二十四号、第二千九十一号、第二千二百十八号及び陳情第五百十八号は、バスの自動車税を軽減せられたいというもの、請願第二千三百七号は、自動車税の納期は年四回に改められたいというもの、請願第五百七十七号は、日本国有鉄道等の直接その事業の用に供する資産に対して固定資産税を賦課できるようにせられたいというもの、請願第九百二十八号は、遊興飲食税は地方税として存置すると共に、その税率を軽減せられたいというもの、請願第九百三十八号、第千七百五十四号、第千七百五十五号、第千七百九十三号、第千八百二十五号、第千八百七十号、第千九百二十四号、第千九百六十七号、第千九百九十四号、第二千十五号は、遊興飲食税の一部を市町村に還元せられたいというもの、請願第千四百九十二号はすし業の、第千五百二十七号は簡易旅館等の遊興飲食税を軽減せられたいというもの、請願第百二十号、第千四十一号、第千二百二十六号、第千二百七十八号、第千二百七十九号、第千三百三十九号、第千三百五十五号、第千四百九十三号、第千五百十一号、第千五百十七号、第千五百四十号、第千六百三十五号、第千六百四十一号、第千九百六十三号、第二千六百八号は、事業税を軽減せられたいというもの、請願第二千百七十号、第千二百八十号、第千四百六十号、第千五百九十三号、第二千九十七号、第二千二百四十二号、第二千四百七十二号、陳情第三百四十六号、第六百十六号は、国都道府県等の発送変電施設等に対し固定資産税を賦課できるようにせられたいというもの、請願第千八百八十八号は、水産業協同組合共済会の地方税を非課税とせられたいというもの、請願第千八百九十六号は、群馬県の固定資産の評価基準を再検討し、低額修正の措置を講ぜられたいというもの、請願第二千三号は、入湯税に地域差を設定せられたいというもの、請願第二千五百八十五号は、寡婦世帯の市町村民税を軽減せられたいというもの、陳情第三百九十九号は、製氷、冷凍業に対し電気ガス税を免除せられたいというものであります。
 次は警察関係であります。先ず請願第二百九十四号は、今回の警察法案中、都道府県公安委員の資格要件として警察又は検察の前歴のない者という制限が設けられているが、これを緩知して、一般人と同一に取扱うよう措置せられたいというのであります。請願第千七百六十一号は、現行古物営業法の対象から書籍を除外せられたいというのであります。
 次は消防関係でありまして、陳情第七十四号、同第八十五号、同第八十七号、同第三百三十一号、同第二百三号及び同第二百八十七号の六件は、消防を警察に従属させようとする企てがあるとすれば、これには絶対反対し、国家消防本部の独立性の強化拡充、中央の防災活動一元化のため防災庁の設置、消防施設強化促進法による国庫補助金の増額等を要望するというのであります。
 次は選挙関係でありまして、請願第千九百三十四号、同第千九百五十四号、同第千九百五十七号、同第千九百五十八号、同第千九百八十三号、同第二千百四十七号及び同第二千四百四十九号の七件は、いずれも選挙を公明にし、政界の浄化を期するため、公職選挙法におけるいわゆる連座制を強化する改正を行われたいとの趣旨であります。陳情第二百四号は、参議院全国区選出議員については候補者が全国的に知名の者でない限り、一般有権者の投票に関する関心が薄く、地方区、全国区の混同記載、その他無効投票が多く出る等の欠点が認められるので、全国区制を廃止せられたいというのであります。
 以上の請願百六十件及び陳情三十四件は、慎重審議の結果、願意おおむね妥当と認め、これを議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたした次第であります。
 以上、御報告申上げます。(拍手)
#39
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#40
○議長(河井彌八君) 過半数と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、採択し、内閣に送付することに決定いたしました。
     ―――――・―――――
#41
○議長(河井彌八君) 日程第五十より第六十二までの請願及び日程第八十六より第九十七までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。内閣委員会理事長島銀藏君。
   〔長島銀藏君登壇、拍手〕
#43
○長島銀藏君 只今議題となりました日程第五十より第六十二に至るまでの請願及び日程第八十六より第九十七までの陳情につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 内閣委員会は、昨六月十四日の委員会におきまして、当委員会に付託になつておる請願四百九件及び陳情五十七件の審査を行なつたのであります。日程第五十より日程第六十一までの請願及び日程第八十六より日程第九十二までの陳情は、いずれも恩給に関するものでありまして、二、三の例を挙げますと、一、公務員の給与改訂に伴う恩給増額改訂を要望するもの、二、旧軍人軍属の恩給と文官恩給との間の不均衡を是正してもらいたいというもの、三、恩給金庫を設置してもらいたいというもの等であります。又日程第六十二の請願及び日程第九十三の陳情は、奄美大島公務員の身分等に関する請願及び陳情でありまして、日程第九十四より日程第九十七までの陳情は、地方自治功労者の栄典制度確立に関するもの、港湾行政機構簡素化等に関するもの、北海道の国費事業予算早期令達等に関するもの、及び北海道開発事業費増額に関するものでありまして、内閣委員会におきましては、これらの請願、陳情は、いずれも政府において、今後その施策及び事務処理上に、これら請願者及び陳情者の要望に副い得るよう十分考慮せらるべきものと認めましたので、これらの請願及び陳情は、当院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
#44
○議長(河井彌八君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#45
○議長(河井彌八君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。
 議事の都合により、暫時休憩いたします。
   午後一時四十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時二十七分開議
#46
○議長(河井彌八君) 休憩前に引続き、これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。法務委員長郡祐一君、大蔵委員長大矢半次郎君、文部委員長川村松助君、農林委員長片柳眞吉君、通商産業委員長中川次良君、運輸委員長前田穰君、郵政委員長池田宇右衞門君、電気通信委員長左藤義詮君、建設委員長深川タマヱ君、予算委員長青木一男君から、それぞれ常任委員長を辞任いたしたい旨の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#48
○議長(河井彌八君) つきましては、この際、日程に追加して、常任委員長の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#50
○松岡平市君 常任委員長の選挙は、いずれも成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#51
○上林忠次君 私は、只今の松岡君の動議に賛成いたします。
#52
○議長(河井彌八君) 松岡君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
 よつて議長は、法務委員長に高橋進太郎君、大蔵委員長に西郷吉之助君、文部委員長に堀末治君、農林委員長に森八三一君、通商産業委員長に石原幹市郎君、運輸委員長に高木正夫君、郵政委員長に上原正吉君、電気通信委員長に島津忠彦君、建設委員長に堀木鎌三君、予算委員長に小林英三君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#54
○議長(河井彌八君) この際、お諮りいたします。白波瀬米吉君から両院法規委員を辞任いたしたい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#56
○議長(河井彌八君) つきましては、この際、日程に追加して、両院法規委員の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#58
○石村幸作君 両院法規委員の選考は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#59
○上林忠次君 私は、只今の石村君の動議に賛成いたします。
#60
○議長(河井彌八君) 石村君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、両院法規委員に松岡平市君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#62
○議長(河井彌八君) この際、お諮りいたします。高橋進太郎君から裁判官弾劾裁判所裁判員を、島津忠彦君から同予備員を、それぞれ辞任いたしたい旨の申出がございました。いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#63
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#64
○議長(河井彌八君) つきましては、この際、日程に追加して、裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#65
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。予備員につきましては、その職務を行う順序を定めることになつております。
#66
○松岡平市君 裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員の選挙は、成規の手続を省略し、いずれも議長において指名することとし、なお、予備員の職務を行う順序も、議長に一任することの動議を提出いたします。
#67
○上林忠次君 私は、只今の松岡君の動議に賛成いたします。
#68
○議長(河井彌八君) 松岡君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に青柳秀夫君、同予備員に大谷贇雄君を指名いたします。なお、予備員の職務を行う順序は、第一順位といたします。
     ―――――・―――――
#70
○議長(河井彌八君) 五月十八日、内閣総理大臣から、北海道開発審議会委員堀末治君、北勝太郎君、若木勝藏君の任期満了による後任者を指名せられたいとの申出がございました。
 つきましては、この際、日程に追加して、北海道開発審議会委員の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#71
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#72
○松岡平市君 北海道開発審議会委員の選挙は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指命せられんことの動議を提出いたします。
#73
○上林忠次君 私は、只今の松岡君の動議に賛成いたします。
#74
○議長(河井彌八君) 松岡君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、北海道開発審議会委員に、堀末治君、石黒忠篤君を指名いたします。他の一名は迫つて指命いたします。
     ―――――・―――――
#76
○議長(河井彌八君) 四月二十二日、内閣総理大臣から、日本ユネスコ国内委員会委員徳川頼貞君の逝去による後任者を指名されたいとの申出がございました。
 つきましては、この際、日程に追加して、日本ユネスコ国内委員会委員の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#78
○石村幸作君 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#79
○上林忠次君 私は、只今の石村君の動議に賛成いたします。
#80
○議長(河井彌八君) 石村君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、日本ユネスコ国内委員会委員に杉原荒太君を指名いたしまする
     ―――――・―――――
#82
○議長(河井彌八君) 五月四日、内閣総理大臣から、飼料需給安定審議会委員藤野繁雄君、田中啓一君、岸良一君の任期満了による後任者を指名せられたいとの申出がございました。
 つきましては、この際、日程に追加して、飼料需給安定審議会委員の選挙を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
#84
○石村幸作君 飼料需給安定審議会委員の選挙は、成規の手続を省略いたしまして、議長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#85
○上林忠次君 私は、只今の石村君の動議に賛成いたします。
#86
○議長(河井彌八君) 石村君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて議長は、飼料需給安定審議会委員に、藤野繁雄君、田中啓一君、飯島連次郎君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#88
○議長(河井彌八君) この際、日程に追加して、委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。
 内閣委員長から、人権委員会設置法案の審査並びに行政機構の整備等に関する調査。人事委員長から、日本国との平和条約の効力の発生及び日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施等に伴い国家公務員法等の一部を改正する等の法律の一部を改正する法律案の審査並びに国家公務員の給与問題等に関する調査。
 地方行政委員長から、公職選挙法の一部を改正する法律案(市川房枝君外一名発議)、公職選挙法の一部を改正する法律案(館哲二君外二名発議)及び公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出閣法第七号)の審査並びに地方行政の改革に関する調査。
 法務委員長から、接収不動産に関する借地借家臨時処理法案の審査並びに検察及び裁判の運営等に関する調査、外務委員長から、国際情勢等に関する調査。
 大蔵委員長から、協同組合による保険事業に関する法律案、接収解除ダイヤモンドの処理等に関する法律案、銀行法の一部を改正する法律案、国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案、接収貴金属等の処理に関する法律案及び補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案の審査並びに租税、金融制度及び専売事業等に関する調査。
 文部委員長から、勤労青年教育振興法案及び学校給食法案の審査並びに教育、文化及び学術に関する調査。
 厚生委員長から、医師法、歯科医師法及び薬事法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、水道法案(内閣提出)及び水道法案(衆法第三五号、予備審査)の審査並びに社会保障制度に関する調査。
 農林委員長から、自給肥料増産特別措置法案、農民組合法案、繭糸価格安定法の一部を改正する法律案及び昭和二十九年四月及び五月における凍霜害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査並びに農林政策に関する調査。
 水産委員長から、水産政策に関する調査。
 通商産業委員長から、技術士法案、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案、中小企業等協同組合法の一部を改正する法律の施行に関する法律案及び砂利採取法案の審査並びに通商及び産業一般に関する調査。
 運輸委員長から、運輸一般事情に関する調査。
 郵政委員長から、郵政事業の運営実情に関する調査。
 電気通信委員長から、電気通信事業運営状況に関する調査及び電波行政に関する調査。
 労働委員長から、けい肺法案及び労働基準法の一部を改正する法律案の審査並びに労働情勢一般に関する調査。
 建設委員長から、建設業法の一部を改正する法律案の審査及び建設行政に関する調査。
 経済安定委員長から、日本経済の安定と自立に関する調査。
 決算委員長から、昭和二十七年度一般会計歳入歳出決算、昭和二十七年度特別会計歳入歳出決算、昭和二十七年度政府関係機関決算報告書の審査及び国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査。
 議院運営委員長から、議院の運営に関する件の審査。
 図書館運営委員長から、国会図書館の運営に関する件の審査について、それぞれ継続審査及び継続調査の要求書が提出されております。
 これより委員会の継続審査及び継続調査について採決をいたします。各委員長要求の通り、委員会の審査及び調査を閉会中も継続することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○議長(河井彌八君) 御異議ないと認めます。よつて、各委員長要求の通り、委員会の審査及び調査を閉会中も継続することに決しました。
 これにて散会いたします。
   午後三時四十三分散会
     ―――――・―――――
○本日の会議に付した事件
 一、日程第一 国家公安委員会委員の任命に関する件
 一、運輸審議会委員の任命に関する件
 一、日程第二 内閣及び総理府関係法令の整理に関する法律案
 一、日程第三 航空技術審議会設置法案
 一、日程第四 元南西諸島官公署職員等の身分、恩給等の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案
 一、日程第五 恩給法の一部を改正する法律案
 一、日程第六 行政機関職員定員法の一部を改正する法律案
 一、日程第七 総理府設置法の一部を改正する法律案
 一、日程第八 裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案
 一、日程第九 昭和二十九年度の揮発油譲与税に関する法律案
 一、日程第十 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う地方税法の臨時特例に関する法律案
 一、日程第十一 質屋営業法の一部を改正する法律案
 一、日程第十二 地方自治法の一部を改正する法律案
 一、日程第十三 地方公務員法の一部を改正する法律案
 一、日程第十四 市町村職員共済組合法案
 一、日程第十五 奄美群島復興特別措置法案
 一、日程第十六乃至第四十九の請願
 一、日程第六十三乃至第八十五の陳情
 一、日程第五十乃至第六十二の請願
 一、日程第八十六乃至第九十七の陳情
 一、常任委員長辞任の件
 一、常任委員長の選挙
 一、両院法規委員辞任の件
 一、両院法規委員の選挙
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員の選挙
 一、北海道開発審議会委員の選挙
 一、日本ユネスコ国内委員会委員の選挙
 一、飼料需給安定審議会委員の選挙
 一、委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件
ソース: 国立国会図書館
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