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1953/06/02 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 法務委員会 第53号
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1953/06/02 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 法務委員会 第53号

#1
第019回国会 法務委員会 第53号
昭和二十九年六月二日(水曜日)
   午後一時三分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員松永義雄君辞任につき、その
補欠として棚橋小虎君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     郡  祐一君
   理事
           上原 正吉君
           亀田 得治君
   委員
           青木 一男君
           井上 知治君
           小野 義夫君
           楠見 義男君
           中山 福藏君
           三橋八次郎君
           棚橋 小虎君
  政府委員
   法務大臣官房調
   査課長     位野木益雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       西村 高兄君
   常任委員会専門
   員       堀  真道君
  説明員
   最高裁判所長官
   代理者
   (事務総局総務
   局総務課長)  磯崎 良誉君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○裁判所職員定員法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○継続審査要求の件
○小委員会設置の件
○小委員の選任の件
○小委員長の指名の件
○検察及び裁判の運営等に関する調査
 の件
 (報告書に関する件)
○継続調査要求の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(郡祐一君) 只今から委員会を開きます。
 先ず裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案を議題に供します。本件につきましては去る四月十三日の委員会におきまして質疑は終局しておりますのでこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#3
○中山福藏君 私は本法律案に対しまして次のような修正案を提出いたしたいと存じます。即ち裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に対する修正案といたしまして裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
  附則第一項中「昭和二十九年四月一日」を「公布の日」に改める。
  附則第二項及び第三項中「昭和二十九年四月一日」を「この法律施行の日」に改める。
  附則第四項中「国家人事委員会規則」を「人事院規則」に改める。
 以上でございます。
 次にその理由を申上げますと、第一点は施行期日の変更でございます。即ち本法案によりますと、この法律は昭和二十九年四月一日から施行いたすことになつておりますが、すでに四月一日を過ぎておりますので、これを公布の日から施行することに改めようとするものであります。又これに応じまして、附則第二項及び第三項につきましてもそれぞれ職員の整理の開始期日及び臨時待命を行うための臨時定員と実定員との差の算定の基準日をこの法律施行の日からに改めることにいたしております。
 次に第二点は附則の第四項の国家人事委員会規則を人事院規則に改めた点でございます。第四項によりますと、職員の臨時待命につきましては行政機関職員定員法の一部を改正する法律の附則第十一項から第十七項までの規定を準用しておりますが、これらの規定中にありますところの国家人事委員会規則は最高裁判所規則と読み替えることになつておるのでありますが、然るに一方只今国会に提出されております人事院を廃止して、人事委員会を設ける趣旨の国家公務員法の一部を改正する法律案の審議がなるまで未定でございますので、取りあえずこの第四項中にございます国家人事委員会規則を現行法通り人事院規則と修正いたしておこうとするものでございます。
 以上が本修正案を提出いたしました理由でございます。委員各位の御賛同を得られれば幸いに存ずる次第であります。
#4
○楠見義男君 私は只今議題になつております裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案につきまして中山委員御提案の修正を加えて可決することに賛成いたしたいと存じます。この法案は奄美大島の裁判所の職員の定員を裁判所職員定員法の中に組入れるということと、もう一つは政府の行政事務の簡素化及び能率化の方針に即応して司法行政事務の簡素、能率化を図ろうというものでありますが、司法関係については、現在ある欠員の状況等とも睨み合せまして、この程度の欠員、この程度の減員をいたすことは差支えないと考えて賛成するわけであります。又修正の点につきましては只今中山委員から御提案になりましたように、極めて純技術的なこと柄で、当然これは修正しなければならん筋合いのものと考えますから、この点も何ら異存はございません。
 ただ、一点だけこの賛成するに当りまして、この運用の上において当局に希望を申上げておきたいのであります。それは整理される職員、裁判官以外の事務職員のことでありまするが、その中でなかんずくこの委員会でも問題になつたのは検察審査会の附属の事務官の問題であります。勿論各委員からも非常に問題にされましたように、検察審査会というものは現在十分に活躍しておるかどうかということを御覧になれば、必ずしもそれは所期の目的通りには活躍しておらないと思います。そのことの理由は結局この審査会の趣旨について政府が十分な国民に対する理解を深めしめるだけの努力をしておられない、不十分であるという点に大きな原因があるかと思います。一方においてそういうような態度でありながら、一方で今回の定員整理に当つても、事務官についてはそこに集中しておるということは、人権擁護をかねて最も大事な問題として取扱つておる我々委員会の立場からいたしましても極めて遺憾だと考えますると同時に、政府におかれても十分この点は猛省をして頂きたいと思います。事務官については裁判所の事務官が検察審査会のほうの事務官を兼ねておられる実情でありますから、運用に当つては、他の検察審査会附属の事務官以外の事務官と、検察審査会附属の事務官との間に相当彼此融通の可能性はあるものと私は考えます。従つてこの委員会における各委員からの御論議の点を十分当局はお開きになり、了解されたと思いますので、この法律成立後における整理の按配等については我々の希望の趣旨に副うように適宜取計らいを願いたい。
 この希望を付して修正案及び修正案を除く原案に賛成をいたしたいと思います。
#5
○亀田得治君 私はこの裁判所職員定員法等の一部を改正する法律案、これに反対をいたします。
 反対理由はいろいろありますが、端的に申上げまして、只今楠見委員も指摘されましたように、裁判所職員の減員という点について、提案者が考えておるのは、検察審査会の事務官を減らす、こういうところに考え方をきめてこれは出しております。で、こういう考え方で立案されたこの法律案は、根本的に間違つておる。こう考えるものです。これはもう多くを申上げるまでもなく、検察審査会の果すべき任務というものは非常に重い、国民が例えばいろいろな各種事件について検察官から十分な取扱いを受けない。それに対する一種の再審の制度です。でこれは検察機構というものを民主化して行くための一つの大きなてこなんですね。最近の傾向はこういういい制度を実際上は骨抜きにしていると、こういうことが、そういう傾向が見られるのですが、私はその一つがここに現われて来ておると思います。で、そういう立場からしても、この改正案というものは非常に不当である、こう考えます。楠見委員から只今強い御希望が付けられたわけですが、併しその希望通りに政府が処理するというような保障というものは、何も与えられておらないわけです。こういう意味でこの人員整理案というものは、実情に副わない整理案だ。こういう立場から反対の意思を表明いたします。
#6
○上原正吉君 私は只今議題となつております裁判所職員定員法の一部を改正する法律案の中山委員が提出せられました修正案、及びその修正部分を除く原案全部に賛成をいたします。
 修正案は誠に御尤もな御修正でありまして、議論の余地はございません。政府の一兆円予算がデフレーシヨンの効果を現わして参りまして、産業界にいささか雇用の縮小が見られておりまするような今日の時代に、政府の人員を整理いたすことは如何かと思うのでございますが、審査の際に政府当局の御答弁によりますと、欠勤者、それから長期欠勤者ですね、それから欠員等相当ございまして、実際には出血はなかろうという御答弁でございましたので、この御答弁を信頼して本案に賛成するわけでございます。従いまして、本案の施行に当りましては、配置転換等十分考慮、努力せられまして、一人でも真の失業者が出ないように努められることを希望いたしまして、本案に賛成する次第でございます。
#7
○棚橋小虎君 私は只今の中山委員の修正案に賛成いたします。
 修正の点はいずれも当然の修正でありますから、これに賛成いたしますが、只今楠見委員からの御希望に対しましては、政府も十分にそれに副うようにお取り計らうよう希望いたします。
#8
○委員長(郡祐一君) 他に御発言がなければ、討論は終局したものとして採決に入ります。
 先ず討論中に提出されました中山君の修正案全部を問題に供します。本修正案に賛成の諸君の御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#9
○委員長(郡祐一君) 多数と認めます。よつて中山君提出の修正案は多数を以て可決せられました。
 次に、只今可決せられました修正部分を除く原案全部を問題に供します。修正部分を除く原案全部に賛成の諸君の御挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#10
○委員長(郡祐一君) 多数と認めます。よつて本案は多数を以て修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、例によりまして、本会議における委員長の口頭報告の内容その他は、便宜委員長に御一任願います。
 本案を修正議決することに賛成の諸君の御署名を願います。
  多数意見者署名
    上原 正吉  青木 一男
    小野 義夫  井上 知治
    楠見 義男  中山 福藏
    棚橋 小虎
  ―――――――――――――
#11
○委員長(郡祐一君) 次に接収不動産に関する借地借家臨時処理法案の扱いについてお諮りいたします。
 ちよつと速記をやめて。
   〔速記中止]
#12
○委員長(郡祐一君) それでは速記を始めて。
 本法律案につきましては、先般来種々御協議をお願いいたして参つたのでございますが、会期が終りに近付きましたので、本案が国会閉会中も引続き審査を継続いたすことに決定して御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者なし]
#13
○楠見義男君 私は懇談会の際にも再々申上げたことでありますが、この種の法律案は時期が長引けば長引くだけ、法律の狙つておる効果を上げる上において不便を感じ、又摩擦を生ずる事態が逆比例的に多くなるということを懸念するものであります。従つてかねてくどいことを申上げましたように、できるだけこの国会で以て結論をつけたいということを念願いたしておつたものでありますが、皆さん方多数の御意見は更に慎重に審議するために継続審査にいたしたいということでございます。御尤なこととも存じますので、私は継続審査には同意するものでありますが、併し先ほど申上げましたように、時期ということを一番問題にしなければならん法律でありますから、継続審査ということが決定せられました暁におきましても、先ほど委員長がお述べになりましたように、できるだけ早く成案を得るように御尽力を賜わりたい。このことを特に、これは他の委員の方々にもお願いを申上げておきたいと思います。
#14
○委員長(郡祐一君) 只今楠見委員からの非常に御尤もな御希望がございました。本法案を継続審査にいたすことにつきましては、全員御異議ないものと認めて差支えございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(郡祐一君) 御異議ないものと認めてさよう決定いたします。委員長より議長に対しまして継続審査要求書を提出いたしますが、本要求書の内容につきましては、便宜委員長に御一任を願います。
  ―――――――――――――
#16
○委員長(郡祐一君) 次に、小委員の設置についてお諮りいたします。本件につきましては、先般大体委員各位にもお打合せを願つたのでありますが、検察及び裁判の運営等に関する調査中、裁判所制度に関する事項につきまして調査を行うため、裁判所制度に関する小委員を設けたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めてさよう決定いたします。
 なお、小委員の数及び人選でございますが、これは委員各位の御希望をも参酌いたしましたので、便宜その決定を委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めて次の方々を御指名いたします。青木一男君、楠見義男君、中山福藏君、亀田得治君、棚橋小虎君、一松定吉君、羽仁五郎君及び私の以上八名でございます。
 ちよつと速記をとめて。
   [速記中止〕
#19
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。
 なお小委員長の件でございますが、これも前例によりまして、その指名を便宜委員長に御一任願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めます。
 一松定吉君に小委員長をお願いします。
 本小委員会は、本期国会閉会中も存続して調査をお願いいたすことにいたします。
  ―――――――――――――
#21
○委員長(郡祐一君) 次に、検察及び裁判の運営等に関する調査の報告書についてお諮りいたします。本件につきましては、例によりまして未了の旨の報告書を議長に提出いたすこととして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○委員長(郡祐一君) 御異議ないと認めてさよう決定いたします。
  なお、本報臨書の内容につきましては、便宜委員長に御一任願います。報告書には多数意見者の署名を付するごとになつておりますから、御賛成の諸君の御署名を願います。
   多数意見者署名
    上原 正吉  亀田 得治
    青木 一男  小野 義夫
    楠見 義男  中山 福藏
   三橋 八次郎  棚橋 小虎
    井上 知治
  ―――――――――――――
#23
○委員長(郡祐一君) 又只今報告書を御決定願いました検察及び裁判の運営等に関する調査は、閉会中も引続いて調査を行うこととして、議長に継続調査要求書を提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(郡祐一君) 御異議ないものと認めてさよう決定いたします。
 なお、要求書の内容につきましては委員長に御一任願います。
 ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#25
○委員長(郡祐一君) 速記を始めて。それでは暫時休憩いたします。
   午後一時三十二分休憩
   〔休憩後開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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