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1953/04/05 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 地方行政委員会 第18号
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1953/04/05 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 地方行政委員会 第18号

#1
第019回国会 地方行政委員会 第18号
昭和二十九年四月五日(月曜日)
   午後二時一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     内村 清次君
   理事
           石村 幸作君
           堀  末治君
           館  哲二君
   委員
           伊能繁次郎君
           小林 武治君
           秋山 長造君
           若木 勝藏君
  国務大臣
   国 務 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   自治庁次長   鈴木 俊一君
   自治庁税務部長 奥野 誠亮君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永與一郎君
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○入場譲与税法案(内閣送付)
○昭和二十九年度の揮発油譲与税に関
 する法律案(内閣送付)
○地方財政平衡交付金法の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
○地方財政法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(内村清次君) それでは地方行政委員会を開会いたします。
 本委員会に付託されております地方税法一般関係につきましては、まだ予備審査の段階で、衆議院から一つも出ておりませんが、この点につきまして、自治庁の鈴木次長から衆議院の審議の状態を御報告願います。
#3
○政府委員(鈴木俊一君) それでは、衆議院の地方税法の一部を改正する法律業の審議の状況を申上げます。
 先週の土曜日に、地方税法の審議につきましての各派の小委員会を衆議院の地方行政委員会において開かれまして、この委員会におきまして、床次改進党の委員から、改進党の地方税法の一部を改正する法律案の修正案を説明されまして、それにつきまして、各派それぞれ質疑を取り交しました結果、改進党の修正案に大体異存がないというのが社会党両派のかたがたの代表の御意見でございました。自由党側の委員のかたは、これにつきましては積極的な御発言はございませんでした。そうして結局改進党の委員のかたからは、できるだけ一つこの案がまとまるようにしてもらいたいという要望がありましたのに対しまして、社会党左右の委員のかたがたは、やつぱりできるだけこういう線でまとめるようにいたしたいということを言つておられました。そこで先週の土曜でございますから、今週の月曜以後の日程について更に話合いがございまして、月曜はいろいろ党内の意見をとりまとめるために必要だから、余裕をみて一日体もうではないか、火曜に委員会を開こうと、こういう御意見が一部の委員からございましたが、又一部のかたは、参議院のほうは一地方を行政委会におかれても、衆議院から何ら地方税その他の財政関係法案が送付されて来ないために、徒らに審議の日が遷延しておつて、非常に相済まない状態ではないか。従つて衆議院としても一日も休むことなく、例えば税法以外の地方財政法とか、或いは地方交付税法というようなものについてもできるだけ審議を進めて、参議院のほうに一刻も早く送るように努力をすべきではないか、こういうような御発言がありまして、それは誠にそうだということになりまして、この点は野党の委員のかたがたもそういう点は考えなければなるまいというような、こういうような御意見でありまして、結局本日は午後一時から地方交付税の法案について審議を鋭意やろう、こういうことになりました。地方税法の一部を改正する法律案のほうは、今明日中に成るべく各党の意見をとりまとめるようにする。従つて今日明日はさようなことにしておいて、木曜日の衆議院の本会議に、地方税法の一部を改正する法律案を上程できるようにしたい、従つて水曜日に委員会を開いて、委員会としての態度がきめられるようにしたい、そういうふうに一つできれば取り運びを願いたいということを、これはその小委員会に列席をしておられました中井委員長から特に要望されまして、各委員のかたがたもそういう含みでそれで努力をする、こういうようなことでございました。なおその際地方交付税法、或いは地方財政法、即ち本来の地方税に直接関係のない他の二法案についても、地方税法、入場譲与税法、揮発油譲与税法等と共に木曜日の本会議に上程できるように成るべく努力をしようじやないかというような意味のことを言われた委員のかたもおられました。政府としましても、実は地方交付税法にいたしましても、この地方税法にいたしましても、地方の財政の関係の問題でございまするので、一つできるだけ早く御審議を願いたい、こういう要望をいたしたような次第でございます。
#4
○堀末治君 床次さんの修正意見というのはどんなような内容ですか。ちよつとそこを聞かして頂くといいのですが。
#5
○政府委員(鈴木俊一君) これは簡単に申上げますと、大体入場税を国税に移管することをとりやめまして、それの財源とその他の財源によりまして或る程度の減税をし、課税の実体に即応ずるようにしようというのが主たる狙いのようでございます。例えば事業税につきましては、基礎控除を政府案の六万円より更に七万円に本年から上げる、将来は十万円にするということで、政府案の三十年度から七万円というのを、政令で進める年度から十万円というふうに引上げるというふうにいたしております。それからなお教科書供給業、専ら教育の用に供する映画を製作する事業、或いは新聞広告取扱業というようなものは、政府案におきましては課税の対象になつておつたわけでございますが、そういうものを課税にしたい。
 それから輸出所得の損金算入の措置が今回の法人税法の改正によつて新らしく加わつて来たわけでございますが、それをそのまま地方税法において認める必要ないのではないか。これを若し従来通りの事業税の所得の算定方法にするなら、約十二億ぐらい余裕が出るから、そういうものを以て今の基礎控除の引上げとか、その他の財源に使おうということで、この点は輸出所得の損金算入を一応とりやめよう、こういうことにしようという案であります。
 それから不動産取得税にきましては、土地改良区とその連合会の本来の事業用資産の取得は非課税とする。
 又、公営住宅に入つております者が、その住宅の払下げを受ける場合は、新築の場合と同じように不動産取得税の負担の緩和措置を講じよう。
 それから入場税につきましては、いよいよ今年の七月の一日から適用するということにしまして、税率を、現行法では一本になつているわけでございますが、それを段階を分けて、丁度政府提案の入場税法案と同じような方式の、料金段階による税率区分というものをとることにいたしております。この点はいろいろ細かく分けておられるようであります。
 それからこの第三種の施設につきましては、政府案ではとらない建前になついているわけでございますが、これを例えば麻雀場は一卓について月に六百円、玉突傷は一台について月千二百円、パチンコ場は一台について月二百円というような工合に定額の課税をする。そうしてこれの徴収を確保するために風俗営業取締法を改正をして、常業許可を三ヵ月ごとに更新して行かなきやならないというようにして、滞納を防ぐようにしようということであります。
 それから第一種、又は第二種の場所への入場で、入場料金が二十円以下のものに対しては、入場税を課さない。又小学校その他政令で定める学校の先生の引率によつて教育に資するために学生、生徒が入場する場合においては、三十円までは入場税を課さないというようにしようということでございます。
 遊興飲食税は、大衆飲食店における一回の料金が百二十円以下の場合には課税しない。甘味喫茶店では、一回の料金が百円以下は課税しない。一品五十円というものをこの場合はとつてしまう。
 それから大衆旅館における宿泊につきましては、四百円から七百円まで、これは食事抜きというような意味のようでございましたが、四百円から七百円までの範囲内で課税をしないようにする。細部は政令で定めるということでありまして、それの実施も七月一日からやると、こういうのが遊興飲食税であります。
 自動車税につきましては、大体ガス、その他いわゆる揮発油以外のものを燃料とするものにつきましては、政府案は七割程度の増徴でありましたのを、それを五割程度にする。それからトラツクを自家用を一万四千円を一万五千円に上げました。その財源を以て今のようなことをやる。その他も若干調整をいたしております。
 それから狩猟者税につきましては、一本に政府案はいたしておるのでございますが、それも大体所得税を納める義務のない者と、農業を主たる業とする者に対しては、主たる業とする者で自家労力でやつておる者に対しては千八百円、その他は三千六百円という二段階にしよう。
 それから道府県民税と市町村民税の額などにつきまして、所得十万円までの者は市町村民税と府県民税は課さないということになつておりましたのを、十二万円まで引上げようということであります。
 なお、水産業協同組合共済会は事業税、道府県民税、市町村民税等は非課税にしよう。
 又固定資産税につきましては、地方鉄軌道、企業合理化機械、重要物産製造設備、航空運送正事業用航空機につきましては、いわゆる遡及をして三分の一とか三分の二とか課税標準を減ずる扱いをいたすのが政府案でございますが、そういう遡及をして適用することをとりやめて、今後新たに取得する、或いは新たに取得すると認められる、みなされるものだけにしようということにいたしております。
 それから大規模な償却資産の所在する市町村に対して、政府案におきましては、基準財政需要額の一・二倍までは府県に課税権を委譲することをしないで、それだけは保障しようということでございましたが、それを更に市町村に対する保障の度合を強くしまして、一、三倍までは保障をしようというふうにしようという案のようであります。
 それからなお固定資産税の制限税率を、政府案では百分の三になつておりますが、それを百分の二・五に下げようということであります。
 なお入場税を国税に移管しないことの結果として、いわゆる財源のロスと言われる部分が出て参りますが、そういうものの調整のために、道府県たばこ消費税というものにつきまして、基準財政収入額が基準財政需要額を越える道府県、即ち富裕な都道府県の超加額だけは、他の富裕団体以外の都道府県のほうに廻つて行くように、課税権を委譲するようにして、人口によつて按分して、これを配分するようにしよう、こういう案のようでございます。大体以上のような案のように承わつております。
#6
○石村幸作君 鈴木次長にちよつと伺いますが、今のそういう地方税の修正案が小委員会に出て、それを基にして速急に意見として行こう、こういうことなんです。それの根幹を成すものは、この入場税の国税移管をやめる、こういうことなんです。ところが長い間問題になつているこの同じ衆議院の中でも、大蔵委員会と地方行政委員会とは正反対な結論が出る、で今問題になつているそれと総合しまして、自治庁ではこれは一体今の見通しでどうなるか、お見通しは如何でございますか。
#7
○政府委員(鈴木俊一君) どうも私どもも法案の質疑説明にはずつと応じて参りまして、鋭意政府案の趣旨を解明するのに努力いたして来ておるのでございますが、必ずしも委員会等における話合いのみに限らず、いろいろ各派の間の御折衝もあるようでございまして、政府としては原案の通過を強く希望しておるのでございますが、只今のところどういうふうになるということにつきましては、私どももちよつと申上げるだけの情報を持つておりません。ただ先ほど申上げましたように、先週の土曜日の各派の模様では、床次改進党委員の私案、私案ではございませんで、改進党案を、できるだけ両派の社会党のかたがたは強力をしたいというようなことを言つておられましたが、予党の委員は勿論別の見解を持つておられるようでございまして、その辺今明日の話合いによつていずれかにきまる、今のところいずれになるとも私どももちよつと見当がつきかねておる次第でございます。
#8
○委員長(内村清次君) 只今堀委員、又石村委員から御質問になつたように、又政府のほうから御答弁があつたように、この税法に関する諸法案の衆議院の情勢というものが政府もまだどうなるかわからないという状態ですし、この参議院での予算問題にもその前提条件がやかましく言われたような情勢でもございますからして、当委員会としては成るたけ促進して行きたいというような考えは持つておりましたけども、只今言われたように、法案の情勢がわからない今日ですから、先ほど各委員の大勢のおかたがたは一時情勢を見究めた上において税法の問題に行こうというようなことになつて、他の法案の審議をやつて行こうというようなお気持ですからして、この点を政府のほうにおいても察しておいて頂きたい。本日は情勢を聞くだけのことでございましたから、これで散会をいたしまして、次には又選挙法の小委員会とも連絡をとりつつ他の法案の審議をして行くということで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(内村清次君) じやそのように取扱いまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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