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1947/06/10 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第27号
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1947/06/10 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第27号

#1
第002回国会 予算委員会 第27号
昭和二十三年六月十日(木曜日)
   午後三時一分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○公聽會開會に關する件
○分科設置及び擔當委員選定の件
○昭和二十三年度一般會計豫算(内閣
 送付)
○昭和二十三年度特別會計豫算(内閣
 送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より委員會を開會いたします。本日の議題は昭和二十三年度一般會計豫算案及び昭和二十三年度特別會計豫算案でありますが、先ず第一にお諮りいたしたいことは公聽會の件であります。これは國會法第五十一條によつて開かなければならないことになつております。會期の關係上先般打合會で皆様の御了承を願つた通り、本月十七日、十八日に公聽會を開會いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないものと認めます。尚報告によつて、申出のあつた方の中から何名を選ぶか、又公述人の選定は委員長及び理事に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。次に分野及び富委員選定の件をお諮りいたします。最初に分科の數及び所管についてお諮りいたしましす。去る七月の本委員会打合會におきまして皆様の御賛成を得て内定いたしまた通り、分科の敷は四個分科とし、その所管は第一分科は皇室、國會、裁判所及び會計檢査院、總理府、法務府、大藏省外分科所管外事項、第二分科は外務省、文部省、厚生省、勞働省、第三分科は農林省、商工省、第四分科は運輸省、逓信省と決定いたしまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。次に分科の擔當委員の選定についてお諮りいたします。これは委員各位の御希望を参酌して、委員長において選定することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それでは委員長において選定いたします。各分科の擔當委員の氏名を委員部長をして朗讀いたさせます。
   〔事務局員朗讀〕
 第一分科
  村尾 重雄君   波多野 鼎君
  石坂 豊一君   鈴木 安孝君
  木内 四郎君   櫻内 辰郎君
  岡部  常君   岡本 愛祐君
  西郷吉之助君   渡邊 甚吉君
  中西  功君   川上  嘉言
 第二分科
  カニエ邦彦君   木村禧八郎君
  小野 光洋君   左藤 義詮君
  入交 太藏君   小畑 哲夫君
  奥 むめお君   河野 正夫君
  姫井 伊介君   藤田 芳雄君
 第三分科
  岡田 宗司君   木下 源吾君
  西川 昌夫君   深水 六郎君
  鈴木 順一君   佐々木鹿藏君
  江熊 哲翁君   川上 嘉市君
  島津 忠彦君   島村 軍次君
  東浦 庄司君   池田 恒雄君
 第四分科
  小泉 秀吉君   中村 正雄君
  小串 清一君   寺尾  豊君
  油井賢太郎君   田口政五郎君
  飯田精太郎君   鈴木 直人君
  高田  寛君   村上 義一君
#7
○委員長(櫻内辰郎君) 次に兼務委員の件をお諮りいたします。この取扱いについては、第一回國會の例によりまして兼務委員を設けることにいたしたいと思います。併し兼務を無制限に許すということは、委員をそれぞれ専門の所管分科に分けて各所管事項の調査を願うという本來の趣旨を没却することになりますし、他方或る一つの分科にのみ委員が出席して、他の分科は定足數を缺いて、會議を開くこともできないということも生じますから、一、一人で兼務し得る分科の數は一個分科に限る。二、各分科の兼務委員の數は、原則としてその分科の擔當委員数の半数以上にならないようにする。三、尚兼務委員の議決權でありますが、これは兼務委員が議決權を持ちますことは、一人で二票の表決權を持つことになり、各分科における、當委員の表決權の、バランスを破ることにもなりますから、議決權を認めない。從つて兼務委員は分科會の定足数に加えない。以上の三件を條件として兼務委員を認めることにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないものと認めます。
 只今より議題について政府の説明をお願いいたします。
#9
○政府委員(森下政一君) 昭和二十三年度一般會計豫算案及び昭和二十三年度特別會計豫算案につきましては、本會議におきまして、大藏大臣よりその大要を御説明いたしましたが、豫算委員會の御審議に當りまして、更に豫算案の内容について御説明申上げます。
 昭和二十三年度一般會計豫算の歳入歳出はおのおの三千九百九十三億八千萬圓でありまして、これを前年度豫算額二千百四十二億五千六百萬餘圓に比較いたしますと、千八百五十一億二千三百九十餘萬圓の増加と相成つております。
 先ず歳入豫算の内譯について申上げますれば、租税及び印紙收入二千六百三十二億四千七百萬圓、專賣廳益金九百四十三億千七百六十萬餘圓、印刷廳益金及びアルコール專費事業益金十三億四千七百八十萬餘圓、國立病院及び刑務所收入十六億八千三百十餘萬圓、官有財産收入三十億三千百餘萬圓、日本銀行納付金八億圓、財産税等收入金特別會計受入金二十二億六千六百三十餘萬圓、公團納付金五十億六千五百八十餘萬圓、價格差益納付金百八十九億二千七百十餘萬圓、特殊物件收入九億千九百萬圓、籤等發行者納付金十五億圓、その他雑收入五十四億四千二百九十餘萬圓、前年度剰餘金受入八億三千二百萬餘圓、合計二千九百九十三億八千萬圓と相成つております。
 次に歳出豫算の主なる事項の金額を申上げますれば、終戰虚理經費九百二十六億圓、賠償施設處理費六十四億圓、連合國財産返還費十六億圓、價格調整費五百十五億圓、物資反物價調整事務取扱費六十九億千四百三十餘萬圓、公共事業費四百二十五億圓、地方分與税分與金四百四十九億千六百萬圓、地方警察費國庫負擔金二十八億九千七百九十餘萬圓、住宅復興資材費十八億九千七百三十餘萬圓、政府出資金百八十九億七千三百五十餘萬圓、國債費七十五億二千二百八十餘萬圓、同胞引揚費五十二億三千九百九十餘萬圓、小學校教員給與國庫負金八十七億四千百三十餘萬圓、新制中學校實施費四十四億四千二百七十餘萬圓、定時制高等學校實施費五億二千三百餘萬圓、盲聾唖教育義務制實施費二千百三十萬餘圓、生活保護費七十四億八百三十餘萬圓、國民健康保険關係経費五億六千四百八十餘萬圓、失業保険費十九億六千二百十餘萬圓、農地改革費四十二億三千五百四十餘萬圓、農業技術滲透費五億八百八十餘萬圓、大藏省預金部特別會計へ繰入四十五億七千九百九十餘萬圓、鐵道業務收支差額繰入百億圓、通信業務收支差額繰入五十億圓、國有鐵道事業特別會計へ鐵道行政費繰入十四億千四百四十萬圓、通信事業特別會計へ通信行政費繰入六億千四十餘萬圓、船舶運營會補助四十億圓、年金及恩給一億八千十餘圓、刑務所収容費十一億九千三百三十萬餘圓、價格補正特別補充費六十億四百二十餘萬圓、豫備費二十億圓と相成つております。尚以上の外、交付公債を以て損失補償をいたします豫定のものが二百三十四億七千三百二十餘萬圓でありまして、その内譯は金融機關再建補償百七十二億圓、生命保険及損害保險損失補償三十五億七千六百七十餘萬圓、簡易生命保険損失補償四億七千三百二十餘萬圓、國民更生金庫損失補償十三億六千八百四十餘萬圓、帝國鑛業開發株式會社損失補償二億二千百五十餘萬圓、産業設備營團損失補償六億三千三百二十餘萬圓と相成つております。
 次に特別會計豫算について申上げます。昭和二十三年度特別會計豫算は、地方分與税分與金外二十五の特別會計を合計いたしまして、その歳入歳出は歳入一兆一千八十三億四千九百十餘萬圓、歳出一兆二百二十七億千六百八十萬圓と相成つております。これを前年度豫算額歳入四千七百九十九億六千五百四十餘萬圓、歳出四千二百九十四億三千八百七十餘萬圓に比較いたしますると、歳入において六千三百八十三億八千三百六十餘萬圓、歳出において五千九百三十二億七千八百餘萬圓の増加と相成つております。
 特別會計におきましては、企業特別會計の獨立採算制の確立に努め、鐵道運賃、通信料金等の改訂を行うことといたしましたが、物價政策全般の見地から値上倍率を最少限度に止める方針の下に、從來特別會計負擔となつておりました鐵道、通信行政費を一般會計において負擔することにいたしました外、本年度におきましては、鐵道、通信兩特別會計に對し、その業務收支差額百五億圓を一般會計から繰入れることといたしました。國有鐵道事業、通信事業等の特別會計におきまして、建設費等の財源は公債又は借入金によることといたしましたが、その金額は、國有鐵道事業百七十四億四千八百二十餘萬圓、通信事業百四十六億二千九百三十餘萬圓、國有林野事業十四億六千七百二十餘萬圓、印刷廳四億五千萬圓、農業共濟再保険二十六億七千四百三十餘萬圓、開拓者資金融通二十四億千百七十餘萬圓と相成つております。尚、昭和二十三年度における國民資金蓄積の状況に顧みまして、以上申上げました各特別會計におきまして發行する公債又は借入金につきましては、二百十億圓までは日本銀行に引受けさせ、又は日本銀行から借入れることができることといたしますため、財政法第五條但書の規定によりまして國會の御承認をお願いいたしておる次第であります。
 最後に、本年度豫算の行上必要といたしまする大藏省證券の發行又は國庫金の一時融通のためにする一時借入金の最高限度額を、一般會計におきまして六百億圓、國有鐵道事業その他の特別會計におきまして三百四十億九千八百四十餘萬圓といたしまして、豫算の圓滑なる行を確保することといたしたく、これ亦財政法の規定によりまして御承認をお願いいたす次第であります。
 以上、昭和二十三年度一般會計豫算及び昭和二十三年度特別會計豫算の概要を御説明申上げました。尚、詳細の點につきましては、主計局長及び主税局長より説明いたさせます。何とぞ御審議をお願いいたします。
#10
○政府委員(福田赳夫君) 只今の御説明に補足いたしましてやや詳細に申上げたいと存じます。
 先ず歳入について申上げたいと思います。お手許に昭和二十三年度豫算の説明というのがあると思いますが、それの三十ページを御覧願いたいのであります。ここに昭和二十三年度の歳入豫算の内容がありまするが、これによりまして申上げます。
 先ず税でありまするが、税につきましては、別途法律案として御審議頂いておりまするところの税制改正の法案並びに取引高税新設の法案、この両法案によりまして、現行の税制が相當變つて來るのであります。その變つて來る税制を基礎にいたしまして、この金額を計算いたしておるのであります。今回豫算を編成いたすのにつきましては、政府といたしましては、當初三千七百億程度の豫算ということを考えたのであります。三千七百億ということは、大體税の收入を二千五百億、改正税法によりまして、税収が二千五百億、それから煙草が八百億、それからその他の一般の難收入を四百億、合計して三千七百億となるのでありますが、これは大體今年度の財政の財源として適當な額であろうというふうに考えておつたのであります。ところが、その政府の案を決定いたしましてから後におきまして、後の經過におきまして、歳出の方面におきまして、約二百二十億圓の増加となつて來たのであります。この二百二十億圓の増加の財源をどういうふうに調達いたすかということが、非常に困難な問題だつたわけでありますが、或いは輸出滞貨の賣拂をいたすという問題も考えて見たわけであります。又貿易資金から一般會計に財源を繰入れるというようなことも考えて見ました。又糖密を輸入して大いに酒を造るというようなことも考えて見たのであります。或いは專賣局におきまして、この特殊なビタミン菓子というようなものを造つて、これを販賣するというような、まあいろいろなことを考えて見たのでありまするが、結局これらの問題は、關係方面と非常に重大な關係がありまして、なかなか豫算の編成までに間に合わないということに相成つたのであります。從つて結局これは、ただ專賣、さような、又その他の雑收入というような、日本政府が當初に考えました三千七百億の収入の増加、この増加ということを考えないことには、どうしてもこの編成ができないというふうに相成つたのであります。そこで税収におきまして、若干の増加をいたし、又煙草の自由品の値段その他を當初考えたよりは高くいたしまして、專賣収入を殖やすとか、又價格差益納付金というものを、當初の考えよりは餘計に出すということなどを考えまして、二百二十億圓という額を決定いたしたわけであります。即ち結局税と煙草に主として、又その二百二十億が殆んど全部かぶさつて来ておるというようなことでありまして、從つて税の負擔というものは相當重くなつて來ておるのであります。税制改正におきましては、所得税におきまして約七百億を超える課税をいたしてあるのであります。併しながら他面取引高税を新設いたしますとか、或いは所得税におきましても徴税の充實を圖るとかいうようなことをいたしまして、結局税全體といたしましては、相當の負擔増加になつております。
 今年の、二十三年度の國民所得は一兆九千六十億圓というふうに大體考えておるのでありますが、これに對しまして租税負擔、即ちこの中には專賣益金も含めており、又地方税も含めて考えておるのでありまするが、その金額は四千二百十二億という金額に上つておるのでありまして、これをパーセントで示しますると、實にこの租税負擔額というものが、二二%に當る、國民所得の二二%が税として取られるというようなことに相成るのであります。然らば昭和二十二年度はどういう状況であつたかと申上げますると、これは一九%、一九%が二二%というふうに三ポイントも殖えておる。減税とは申上げるのでありますが、併しながら全體といたしましては、國民負擔というものは非常に増加しているというふうになつて來るのであります。
 所得税の金額は、本年度は千二百八十三億六千百萬圓というふうになつておるのでありまするが、その中で、これは源泉徴収と申告税と分けて見ますと、源泉徴收の分が三百八十億九千三百萬圓であります。それから申告税の分が九百二億六千八百萬圓というふうになるのであります。これを現行の税制で取つたら、一體どのくらいになるかということを申上げますると、源泉徴收の分が七百八十五億七千四百萬圓、申告納税の分が千二百三十四億圓というふうになります。
 從いまして、この税制改正による減税の金額というものは、源泉徴收におきましては四百四億圓となり、申告納税の分におきましては三百三十一億圓、合計して七百三十六億圓の減税というふうになつて來るのであります。
 源泉徴収の分について申上げますると、これは只今申上げました税額の基礎となる数字を申上げますると、課税の対象となる所得は、給與所得といたしまして二千五百七十一億圓であります。それから営業所得といたしまして二千六百二十六億圓、それから農業所得といたしまして千八百五十六億圓、辯護士、鑿者等の、諸業といいますが、諸業におきまして百八十三億圓、それからその他の難業といたしまして百二十億圓、合計して七千三百五十九億圓という課税所得と相成るのであります。課税所得は、最近の物價改訂の状況に織込みまして過去即ち昭和二十二年度の實行の實績等を参酌いたしまして、この額を算出いたしておるわけであります。これに対しまして、今回改正をいたしこの税率、これを適用いたしまして、税額を出しておるのであります。
 それから次に法人税につきましては、これ亦別途改正法律案が御審議に相成られておるのでありまするが、相當の減税をいたすのであります。この減税案によりますると、どういう結果に相成つて残るかということを申上げます。今回の法人税の見積りは百三十億というふうになつておるのであります。この百三十億、これを現行税法で徴收いたして見ましたならばどのようなものになるかと申上げますると、これは百四十八一億となります。從いまして税制改正によりましては十八億の減税となります。これはまあ金額といたしましては、大したことはないというように相成つておるのであります。
 次に重要な問題は取引高税なんであります。これは今囘新らしく新設するものでありまして、その見積りが本年度といたしましては二百七十億という收入を計上いたしておるのであります。取引高税というのは、御承知の通り数種類の免税の場合を除きまして、他のあらゆるものの取引に対しまして一%の税率を以て取引高に対して課税する、かようなことになつておるのであります。今回これを新設することになるのでありまするが、勿論すべての取引高を計算する、そうしてこれに税するというのでありますから、これは計算は非常にむずかしいのであります。これはどうしても國民所得でありまするとか、或いは日本の生産統計等、さようなものから大體の見積もりをしなければならんということに相成るのでありますが、大體當局が考えました二百七十億という見積りはどういうふうにして見積つておるかということを申上げて見ます。それは昭和二十三年度におきまするところの取引高というものを六兆一千二百二十六億というふうに考えておるのであります。これはどういうふうにしてさような大きな額が算出されるかと申上げますると、二十二年度の生産實績というものが大體分つておるのであります。二十二年度の生産實績に対しまして、生産の増加というものが二十三年度におきましては或る程度ある、これを一一%ぐらいは生産増加があるだろうというふうに見ております。それから價格が今回改訂になるのでありまして、この改訂というものが相當程度の規模になるわけであります。これを價格改訂の一般原則に從いまして七〇%というふうに見ておるのであります。さような要素を二十二年度の生産實績に織込みまして、そうして六兆一千二百二十六億という取引金額を算定いたしておるのであります。尤もさような方針でやつておるのでありまするが、その算定は非常に困難でありまして、腹雑な問題でありますが、これを掻い摘んで申上げますると、生産者の一番初めの取引高一兆九千二百七十七億、それからそれが卸業者に渡るのでありますが、第一次の卸業者の取引が一兆七千八百二十億、第二次の卸業者の取引が百億、それから小賣業者の取引が一兆九千八百四十三億、合計いたしまして物品の販賣に関する取引というものが五兆七千四十二億というふうになるのであります。その他個人の取引というものを二千五百億、又金融機關等の取引を千六百八十三億というふうに一應計算いたしますると、只今申上げました六兆一千二百二十六億というふうになるのであります。これに対しまして主食やその他特殊な数個のものは課税しない。これが一兆一千五百五十三億あるのでありまして、これを差引きますと、課税の対象になる取引というものが四兆九千六百七十二億というふうになるのであります。これに一%の税率を掛けますると四百九十六億になります。これに一〇%のゆとりを見るわけであります。と申しますのは、この中に徴税手数料等も含めておりますが、それは一〇%だと四十九億圓を引きますと、そうすると四百四十七億というふうになるのであります。この四百四十七億というのは二十三年度十二ケ月分でありまするから、これを假に九月から實施するという只今の計畫に從いますと、十二分の七の金額に該當するのでありまして、二百七十億というふうに相成るのであります。極めてむずかしい見通しでありまするが、さようなことで計算いたしておるのであります。
 その他間接税におきましては、今回田をいたしておるのであります。税制改正をいたすその結果並びに過去の實績等を見ましても、只今お手許に配付いたしてありますような数字が算定されておるわけであります
 それから次は官業及び官有財産収入でありまするが、第一に專賣益金、專賣益金といたしましては、本年度の煙草の生産計賣を大體五百五十一億本というふうに考えておるのであります。昨年度は大體只今までの實績といたしましては五百五億本でありますが、これを五百五十一億本というように生産の増強をいたす計畫であります。これに対しまして、これをどういうふうに賣捌くかと申しますると、配給品につきましては今回の債務改訂等の要素を織込みまして從來六圓でありました「きんし」は十一圓に引上げます。五圓でありました[みのり」というのは十圓に、同じく五圓でありました「のぞみ」を九圓というふうに引上げをいたすのであります。それから自由品におきましては、「ピ―ス」が從來五十圓でありまするが、これを六十圓にいたし、又「光」がこれは五十圓で曾て賣られておつたものでありまするが、この製造を一時中止しておりました。これを更に製造をいたすということにいたしまして、やはり五十圓で販賣いたします、それから「いこい」、「ハツピー」というのを新製品として作ります。「ハツピー」というのは大體「きんし」、「新生」に似ておるようなもので、細巻のものでありまするが「これを三十圓で賣ります。それから「いこい」というのはこれは太巻のものでありまして、四十圓で發賣する。それから更に「朝日」というのがありまするが、これは從來配給にのみ使つておつたのであります。從來三圓で配給をいたしておつたのでありまするが、今回これを二十圓の自由品といたし、それから「ききよう」という新製品を二十圓で發賣するということにいたしまして、大體只今お手許にあるような九百四十三億圓という益金を挙げる計畫であります。それから印刷廳の益金は、これは收入、支出の大體の差引残額を益金として般會計に取るとい数字であります。それからアルコール專實事業におきましては、アルコールの專賣の諸材料が今回の價格改訂で相當上りまするが同時に價格改訂に伴いましてまして、專賣品の價格改訂をいたします。その結果十二億圓の益金を一般會計に繰入れることに相成るのであります。
 それから刑務所收入でありますが、これは最近一ケ年間の實績等を参酌いたしまして、かような数字を積算いたしておるのであります。それから病院收入も同様に實績を抑えまして、今囘の價格改訂の要素もこれに組入れておるのであります。それから建築資材費拂代と申しますのは、これは歳出の方に出て来るのでありますが、地方團體でいたします庶民住宅の材料を、一般會計で歳出といたしまして買つてあるでございます。買つて地方團體に交付してある、そうしてその材料の確保をいたすということになつておるのでますが、地方公共團體にもの材料を賣ります場合におきまして、その賣拂代金というものが入つて來るのでありまして、その金額を掲げておるわけであります。歳出の方と大體において見合う金額であります。その他國有財産收入でありますとか、DDTの拂下代でありますとか、家畜の資拂代、さようなものが十二億圓ばかりあるのでございます。國有財産收入はその中で六億圓入つております。それからDDT等薬品拂下代が二億二千四百萬圓、家畜賣拂代が九千七百萬圓、この家畜は、本委員會におきましても、賣拂單價が非常に低いのではないかというようなお話がありました。さようなことも考慮いたしまして、今回は牛馬一頭當り三萬乃至四萬圓でこれを賣却する。これは發牛馬の場合でありますが、發牛馬でないような場合におきましては十萬圓ぐらいな値段でも賣るという計畫をいたしておるわけであります。他刊行物、地圓、圖書等の賣拂代の七千二百萬圓もこの、その他の中に入つておるわけであります。
 それから次に雜收入といたしましては、日本銀行の納付金、これは最近はなかつたのでありますが、今囘は八億圓を計上いたしておるのであります。日本銀行につきましては、戰争に伴いまして、或いは満洲中央銀行でありまするとか、或いは軍票價値維持のため統合銀行というような關係、或いは戰金融、金庫に対する融資、さようなことで約五十億圓の缺損を生じておつたのであります。それを最近まで償却いたしておりまして大體本年上半期におきまして、正金銀行に対する不良貸、即ち軍票價値維持の關係のものでございますが、これを十二億圓償却いたしますれば、先ず大體不良債権の償は一先ず終了したことになるのでございます。本年上期決算の結果、さよな償却は特別償却を見ましても更に八億圓の剰餘を生ずる見込であります、これを一般會計に納付することに相成るのであります。
 次に不正保有物資等特別措置特別會計受入金、これはこの前の國會におきまして法律案の御審議を願つたのでありまするが、いわゆる不正物資につきましては、これは公債で政府が買入れるのであります。公債で買入れまして、そうして而も公債で支拂う値段というものは、いわゆる不明物資にありましては、不正物資をその當該所有者が入手したときの價格でやる、即ち昔の値段で、而も公債で支拂うというのであります。それでの不正物資の會計が買いまして、これを賣拂うのでありますが、賣拂差額を差益といたしまして、一般會計に繰入れるのであります。その大體の本年度の計畫額は五億五千八百萬圓になるのであります。
 次は公共團體工事費納付金及び分擔金、これは公共事業費と關係があるのでありますが、歳出と關連いたしまして、公共團體から工事費の納付金、分擦金を一般會計に納めるという金額を計上したのであります。
 次に懲罰及び没收金、これは一體見當が付きませんので前年度の金額をそのまま踏襲いたしたわけであります。それから授業料及入學検定料は大體三倍ということになつておるのであります。その基本といたしまして、授業料は三倍にいたすわけであります。大學の授業料が大體六百圓でありますが、個これを千八百圓に改正する、千八百圓というふうに改正いたしましても、大學生一人の教育費というものを考えて見ます場合に、大體授業料の額というものはその二・五%くらいに該當するのであります。即ち大學生一人の教育費というものは、これは殆んど九七五%まで國費でこれをやつておるというような状況なんであります。生活費に対する授業料の點等から見ましても、この千八百圓といたしましても、昔の私共がやつておつた百二十圓に比べますれば、非常に低廉な金額というふうになるのであります
 次に辨償及返納金でありまするが、これは過拂いのものの返納金でありますとか、或いは税の延滞金でありまするとか、さようなものでありまして、これは見込額を計上いたしてあるわけでございます。それから償還金といた、しましては、これは昨年度より非常に激増いたしまして八億六千五百萬圓となつておりますが、これは昨年度心おきまして地方公共團體に給與して、財源を相當貸したのでありますそれが二年乃至三年の元利均等償還で返つて来る。その二十三年度の收入見込額を計上いたしておるというような次第であります。
 それから次は公團納付金、これは歳出の方と全然同じ金額がここに載るのであります。公圓から歳出と同額の納付金を取ることになるのであります。次は競馬曾納付金、これは昨年秋の競馬の賓績を見まして、それに、対しまして四〇%の増加を見込んで計上いたしておるのであります。次は價格差益納付金でありますが、百八十九億のうち百十六圓というものは昭和二十二年七月の物價改訂の分であります。昭和二十二年七月の物價改訂による價格差益は総額が百七十六億圓であるのでありますが、六十億圓が二十二年度中に收入になりまして、百十六億圓が残つおるのであります。この残つている金額を二十三年度中には收入するという計畫によりまして、これを百十六億圓、それから二十三年六月に行いまするところの價格改訂、この分を七十二億圓というふうに計算いたしております。この七十二億圓はどういう根拠でありますかというと、在庫物資を大體調べて見ますと二百五十五億圓あるのであります。六月現在の在庫物資が二百五十五億圓でありますから、値上りの差益は今囘の價格改訂によりまして百六十九億圓出て参るのでございます。それに対しまして國が差益として徴收する額は、生産者に対しましては三分のニ、それから販賣者に対しましては五分の四、それから公圓からは全というふうに徴収いたします。その計算をいたしますると、差益は百二十四億圓となりまして、そのうち本年度内に徴收可能の額は大體七十二億圓でおるというふうに考えておるのであります。それを合計いたしますると、百八十九億圓となるのであります。次に特殊物件收入、これは段々賣拂いも進行いたしまして、もうそういう残額がなくなつて來ているのでありまして、本年度におきましては昨年度よりは相當收入が減少いたすのであります。次に實籤發行者納付金は、これは大體發行額を三十三億九千萬圓と抑えまして、その四四%が國庫の收入になるというふうに考えているのであります。それから電力超過料金受入四億六千四百萬圓でありまするが、これは昨年の二十二年度に着いて調停濟になりました金額にして未だ收入になつのおらん金額をここに挙げたのでありまして、從いまして本年の冬にありますところの電力超過料金というものはここには算定しておりません。さようなことは出るか出ないか分らないものであるという見解に立ちまして、さようなことはここに見ていないのであります。その他恩給法の納付金でありますとか、特別會計の恩給負搭金、免許手数料、運輸建設本部納付金等の收入がその他として入つているのであります。それから前年度の剰餘金は、八億千二百萬圓となつておりまするが、これでに十一年度の剰餘金は全部拂い済みというふうに相成る次第であります。
 次に歳出について申上げます。歳出につきましては昭和二十三年度豫算の説明というのがありまするが、それを御覧願いたいのであります。歳出の細かい内容に入るに先立ちまして、歳出の全體に通ずる事項を申上げますと、この歳出の編成に當りましては、物價、賃銀というものをどういうふうに考えているか、又これをどういうふうに織込んでいるかということが非常に問題となつているのであります。即ち賃銀につきましては御承知の通り三千七百圓べース、三千七百圓べースということは三千七百圓ということじやないのであります。三千七百圓ということは鉱工業の勤労者の平均賃銀水準というものが三千七百圓であるということなんであります。それに準據いたしまして、官職職員は一體幾らになるかというひとを考えているのであります。その場合における官廳職員の、千七百圓べースの場合におけるところの官廳職員の給與は千七百九十一圓であります。これはどういうことでありますかと申しますと、本年一月におきまして二千九百二十圓という官廳職員の給與を決めたのでありまして、その時におきまするところの鑛工業の平均賃銀水準というものは二千八百五十圓であります。鑛工業の平均賃銀が二千八百五十圓であるが、鑛工業の勤労者はその外に實物給與を受けている、又時間外勤務手當を受けているというようなことを算定いたしますると、大體におきましてそれに一割五分加えた額が実際上の鑛工業労働者の收入ではないかというふうに考えるのであります。その一割五分を加えた額を基本にいたしまして、そうして官廳労働者と鑛工業労働者の勤務時間の差というものがあります。その勤務時間につきましては官廳職員が非常に短い、それを割引いたしますと三千九百二十圓という数字に相成るのであります。この金額を以ちまして、本年一月からの給與水準といたしておるのであります。同じ算式を以ちまして、三千七百圓ベースの官廳職員の給與は三千七百九十一圓であります。かような前提の下に豫算の人件費を計算いたしておるのであります。
 それから物件費につきましては、どういうふうに計算いたしますかと申しますと、物件費は今回の價格改訂に伴いまして、大體基本的な物資につきまして七割の騰貴があると見なければなりません。併しその七割の騰貴は品目、によりまして相當じくざくになるのであります。物件費を多額に要する経費は終戦處理費、公共事業費、それに鐵道、通信兩特別會計であります。この四つのものにつきましては特別に、この會計では石炭が幾ら要る、鐵が幾ら要る、木材が幾ら要るというふうに資材の計案いたしまして、それに対しまして、それぞれ所要の物價改訂の倍率というものを適用して、この金額を算定いたしておるのであります。それから終戰處理費、公共事業費、或いは鐵道、通信の爾會計以外のものにつきましても、できる限りの措置を講じまして、この物價改訂の影響というものを織込むように努力いたしたのでありまするが、何分にも豫算の件数というものは非常に多いのであります。細いものが五千件もあるというような状況でありますので、これを一々物價改訂の倍率を織込むというわけには参りません。而も五月二十日過ぎは物價の倍率というものが、正式に決まつておるというような状況でありまして、その倍率を基礎にして六月八日までに豫算の編成をすべしというようなことでありますから、なかなかそれを丹念に計算するわけには参りませんでした。從いまして、さような細かい雜件的な經費につきましては各省ごとに價格補正等特別補助金という一種の豫備金的のものを作りまして、そして實行上豫算の價格改訂の問題の調整ということをやつて行こうという計畫になつておるのであります。さような一種の豫備金的性質の金額は六十億圓各省に分散いたしまして計上されております。
 大體さような計畫でできておるのでありまするが、先ず豫算の内容につきまして御説明いたします。終戰處理費でありますが、ここに大體の趣旨が書いてありまするが、三本建であります。終戰處理事業費、終戰處理雜業務費、終戰處理事務費ということになつております。このうち終戰處理費の實體をなすものは終戰處理事業費八百八十八億圓であります。これはお手許に一兩日中に内容を詳細に區分いたしたものをお配りいたしたいと存じておるのでありますが、讀み上げますと、終戰處理事業費八百八十八億圓の内譯は、常傭者の給與が百大十二億五千七百萬圓、その次は日傭増給與が十八億六百萬圓、この両者は大體頭数は前半年度と同じであります。單價が相當上つておるというふうに御了承願いたいのであります。次に物件購入費は百四億七千九百萬圓、前年度は八十九億七千百萬圓、若干殖えておりますが、實質的には非常に減つているわけであります。物件の借上費、これは建物や船舶車輌というものを借上げているのでありますが、この經費は十五億一千萬圓、前年度は二十六億六千百萬圓でありまして、前年度に比べまして非常に減少となつているのであります。今まで非常に大きな項目をなしておりました住宅の新築でありますが、これは二十三年度には四十億一千九百萬圓、前年度は百四億五千五百萬圓、半分以下に減つているのであります。進駐軍の工事というものが非常に減つて來るのであります。金額にいたしまして大體半分以下であります。事業量といたしましては、大體二割の事業量になろうかというふうに減少いたしているのであります。兵舎の工事費も同様でありまして、前年度は八十三億八千五百萬圓でありますが、本年度は三十八億七千萬圓とこれ亦半分以下に減つておる。物を使う方面の建設は非常に減つて参つておるのであります。いずれこの内容につきましては、お手許に明細書を配付いたす豫定であります。雜業務費というものはどういうものかと申しますと、いわゆる補償金であります。例えば接收した建物を改造するというようなことになつた場合に、接收のための補償金を出してやるというような經費でありますとか、或いはどつかに火災が起つた、その火災の見舞金を出すというようないわゆる補償金、それから軍艦の解體でありますとか、或いは發兵器の處理で、あるとか、或いは水道の殺菌であるとか、さようなごちやごちやした経費がこの中に入つているのであります。終戦處理事務費と申しますのは、これは終戰處理費の支出監査でありますとか、終戰處理費の事務を取扱うというために必要な經費であります。
 それから次は賠償施設處理費でありますが、これは説明書にもあります通り総額六十四億圓でありまして、そうしてこの内譯は賠償施設管理費が大部分でありまして三十一億圓、賠償施設撤去費が二十七億圓というふうになつておりまして、賠償施設撤去費といふものが問題であります。これが今までの見通しといたしましては、相當多く出て來るのではないかと考えておつたのでありますが、實際は非常にノミナル程度である、昨年度の金額に対しまして倍程度であるという、非常に從來の見通しと違つた数字となつておるのであります。
 次は連合國財産返還費、これは連合國の財産でありまして、日本側が戰時中に押收するとか没収したようなものを元の形に回復する、そうして返すのだという問題があるのでありますがそのために必要な經費であります。そのうち大きなものは拿捕船舶、これは六億二百萬圓くらいになつております。拿捕した船舶を修理して返してやるというわけであります。それから掠奪物件、自動車なんか多いのでありますが、掠奪物件をやはり原状囘復をしてやるというのが六億三千六百萬圓ばかりあります。それから返すまでのこれも舊敵國即ち連合軍の財産を管理しなければならん管理費、さようなものがこの經費の内容となつておるのであります。
 次は價格調整費であります。價格調整費は御説明してありまするが、五百十五億圓でありまして、そのうち主なるものを申上げますると、今回の價格改訂に関係する分が四百三十六億圓ばかりあります。そのうち石炭が百五十億圓、肥料が百億圓、鐵關係が百四十億圓、その他非鐵金属でありますとか、或いはソーダ灰でありますとか、さようなものが四十六億圓、合計して四百三十六億圓というふうになるものであります。その他豫備的なものといたしまして十七億圓を留保しておるのでありますが、更に過去のズレの關係、即ち二年二年度の決算残額が二十億、それから二十三年度の四月、五月、六月十五日までの分が四十二億圓ばかりあるのでありますが、さようなものが價格調整費の内譯になつております。
 それから次は物資及び物價調整事務取扱費、これはここに詳しく書いてありまするから、御覧願いますればお分りになることかと存じます。
 それから公共事業費、公共事業費もここに詳細に書いてあるのでありますが、大體この四百二十五億圓というふうになつておりまするが、金額にいたしますると、相尚殖えておるのでありますが、事業量自體といたしましては昨年度の大體三〇%増加というふうに考えておるのであります。事業量は三〇%増加であります。それからこのうち六・三制の関係が四十七億四千七百萬圓、これは前年度即ち二十二年度におきましては七億圓あつたものであります。二億圓のものが四十七億四千七百萬圓にこれは殖えておるわけであります。
 それから次は地方分與税分與金、これも説明いたしておるのでありますが、大體このぐらいの額を出しますと、地方財政は大體収支の均衡を得るということに相成るのであります。尤もこの地方分與税分與金につきましては、只今政府では入場税の委譲ということを考えておるのであります。入場税の委譲というものは、本豫算におきましてはまだこれは實行しないという建前でできておるのでありますが、内部的にはもう實行するのだというふうに實は決まつております。從いましてその仲に豫算の修正をしなければならんというふうになろうかと思うのでありますが、その関係で分與税分與金が歳出の方から減りまして歳入といたしまして入場税が國税としてはなくなつて参ります。
 その次は地方警察費國庫負擔金、これは本年の六月までといたしましては、地方の警察というものは経費を一般會計が負擔するというふうになつておるのでありまするが、七月以降におきましては、中央地方を通ずる財政の調整をいたすのであります。その結果、自治警察に関する分は全部地方が金を拂う、國庫は補助もしないというふうに建前を變更する計畫であります。併しながら、その財源は勿論付けてやるわけであります。即ち事業税を創設いたしますとか、いろいろな税を地方自治體に附ける。附けた金によりまして、自治體警察の経費は地方で支辨するということになりますので、七月からは國庫負擔金は要らなくなりますが、六月までの所要金額をここに計上したわけであります。
 次は住宅復興資材費、これは先程も申しましたが、地方で庶民住宅を建てるという場合におきまして、地方公共團體では資材がなかなか入手できないのであります。そこで中央で一括して買つてやるのであります。瓦でありますとか、疊でありますとか、或いはガラスであるとか、木材であるとか、さようなものは中央で、一括して地方團體にやる、勿論賣るのでありますが、さような資材購入のために必要な金であります。
 それから政府出資金でありますが、百八十九億圓このうち復興金融金庫の出資金が百八十億入つておるわけであります。大體國家財政の現状等から見まして百八十億圓くらいというところで、別に大した根據もないのでありますが、このくらいの金額を拂込もうという計畫であります。それからその他は、ここにそのうち大體の豫定が書いてありまするが、特に一つ目新しいものといたしましては、國民金融公團というものを合同創設する計畫であります。即ち庶民の金融、貧困者の金融のために特殊な、復興金融金庫に似た機構を作る計畫であります。そのために政府は約三億圓を支出することになつておるのであります。それからもう一つは預金保険金庫というものを作る計畫でありまするが、これは預金保険というものをアメリカあたりでやつているのですが、日本には今までそういうものがなかつたのであります。預金保険制度というものを作る、その預金保険をやる手段といたしまして、預金保険金庫というものを作る計畫があるのでありまして、これに付しまして只今のところ一億圓の出資を考えておるのであります。
 それから次は國債費、これも内譯に詳しく載つておるのであります。
 それから次は同胞引揚費、これも詳細にこれに掲げてあるのであります。大體七十萬人程度の在外者がまだ残つておるのでありますが、これが二十三年度に全部帰つて來るという前提の下に各種の施設を講ずるのであります。
 それから次は小學校教員給與國庫負擔金、これも詳細にここに書いてあります。それから新制中學校實施費、それから定時制高等學校實施費、定時制高等學校というのは、これは義務教育じやないのであります。併しながら夜學でありますとか、さようなことをいたしまして、いわゆる青年學校式な教育をする機関でありまするが、従いまして、これに付しましては國家が補助をいたして雷でもこれを奨励いたしたいという計畫であります。その教員の給與、旅費などにつきまして四割の補助をするという経費がここに掲げてあるのであります。盲聾唖教育義務制實施費、これは今年度から初めて實施するものであります。
 次は生活保護費、これも内容を詳細ここに掲げてあるから御覧願いたいのであります。次に國民健康保険闘係費、これ亦ここに掲げてある通りであります。
 それから農地改革費、次は失業保険費、失業保険につきまして一言附加えて置きますと、失業保険の被登録者が四百七十萬人おるという前提であります。そうしてそれが一〇%の失業者が出るではないかというふうな前提でこの金額が書いてあるのでありますが、今までの失業保険を實施いたしました経験からいたしますと、殆んどこの失業保険の給付を受けるという人はいないのであります。昨年度の豫算では十一月から實施するというので十億圓を計上したのであります、ところが、實績を見ますと三百萬圓しか出ていないというような状況でありまして、失業者が出るかも知らん、その受入態勢を十分整備しなければならんということで、かような金額を計止しておるのでありますが、これはもう少し将来の推移を見ないと分らん問題かと考えておるのであります。
 次は農業生産技術浸透費これもここに書いてある通りであります。それから政府事業再建費、これも説明いたしておる通りであります。
 それから鐵道通信行政費繰入、これは今年度から初めてのものでありますが、鉄道、通信両會計につきまして獨立採算性を採つて、運賃の引上げをいたすという際におきまして、一般の行政に属するような監督経費をも含めるのはおかしいじやないか、それは一般的な経費だから一般會計から繰入れたらどうかという議論がありまして、鐵道會計に付しまして十四億圓、通信會計で本億圓、これは一般の監督行政に関する経費でありますので、一般會計からそれぞれ繰入れることにいたしたのであります。
 それから、船舶運営會補助、これは國鐵の方が三・五倍の値上げになるのであれます関係上、そのバランスからいいまして、どうしても三倍の値上げに止めなければならんというふうになつたのであります。從いましてこの計算ではまだ四十億圓程度の赤字が出るのでありまして、これも一般會計から繰入れるのであります。
 次は年金及び恩給、刑務所収容費、その次の物償補正等特別補充費、これは先程御説明申出げました一種の豫備金的な経費であります。それから二十八番豫備費、これは二十億圓、即ち前年度通りの金額を計上いたしたわけであります。
 次に特別會計でありますが、特別會計につきましては格別御説明を追加するようなこともなかろうかと思うのであります。特別會計全體を通ずる公債借入金の発行見込額は全部で三百九十六億圓となるのであります。この中にはいわゆる電話公債というものが入つておるのでありますが、電話交債五十八億圓を差引きますと、公債の発行額は三百三十七億というふうになります。大體只今の見通しといたしましては、三百三十七億圓のうち百三十億圓くらいは一般市中で消化し得る見通しであります。従いましてその差額の二百七億圓、この二百七億圓というものにつきまして端数を切上げまして二百十億圓、これを日本銀行に引受けて貰わなければならんというふうに相成ろうかと考えておるのであります。この點は豫算書において御承認をお願いいたしておるわけであります。
 以上によりまして大體豫算の概貌を御説明いたしたのでありますが、この機會におきまして更にお手許に配付いたしてありまする國家及び地方財政資金需要總合豫定表というのがありますが、これに一應お目通し願いたいのであります。それは二枚の紙に刷つたものであります。これは財政面から如何なる国家資金が必要となつて來るかということを大まかに見たものであります。
 即ち先ず第一に、國家財政におきましては、一般會計におきましては歳入歳出共とんとん、でありまして、赤字は出ない。それから特別會計におきましてはそれぞれ出入りがありまするが、結局におきまして六百十億圓の赤字になるというふうになるのであります。それから地方財政におきましてはまだ……ここに一應百八十一億圓というふうに書いてありまするが、これは一應のことでありまして、まだ多少の變動があるかも知れません。併し一應百八十一億圓ということになりますというと、七百九十二億圓というふうな財政面から数字が出て参るのであります。この數字と國家全體の産業資金との關係とを考慮いたしまして、いろいろ檢討しなければならん問題が出て來るわけであります。
 それからその備考に本表の外交付公債によるものが次の通りであるというふうに書いてありまするが、これは豫算には載つていないのであります。この數字は豫算には載つていないのであります、公債を政府が發行いたしまして、それをそのまま債権者に渡すその額が二百三十四億圓であるのであります。それは金融機關再建補償の関係で百七十二億圓、簡易生命保險關係で四億七千三百萬圓、それから帝國鑛業關係の二億二千二百萬圓、生命保險及損害保険、国民厚生金庫關係で相當の補償額があるわけであります。これらの額はいずれも法律の根據というものがあるのでありまして、法律の根據のなきものにつきまして、例えば簡易生命保険につきましては別途法律を今御審議願つておるのであります。その法律の根據、それから又その上に非常に丁寧なことになつておるのは豫算外契約ということが付いておるのであります。その豫算外契約は法律に根據いたしまして政府はかような支拂の義務を負つておるのでありますが、その金額が二百三十四億圓というふうになるのであります。尤もこれは大體におきまして政府は公債を發行しますが、これは殆んど全部金融機關に終局におきましては行くのであります。金融機關の手持ちになるのであります。資金の流れとは實際上の關連は起つて参りません。
 以上大體本年度の豫算の概貌を御説明いたしたわけでありますが、尚詳細につきましては説明書並びに豫算書をよく御覧願いたいのであります。
#11
○委員長(櫻内辰郎君) これより安本長官から安本に關する事項について御説明を願うことにいたします。
#12
○國務大臣(栗栖赳夫君) 本年度豫算編成の基本的構想についてその概要を御説明いたしたいと存じます。
 終戰この方我が國の經濟を不安定ならしめた最も大きな原因の一つは、財政が健全でなかつたという點にあると思うのであります。もとより經濟安定のためには生産の復興が根本要件でありますが、現在のようなインフレの危機の下にありましては、生産の復興は當然通貨の安定なくしては望み得ないのでありまして、通貨を安定せしめる最大の要件は財政を健全化することに存するのであります。申上げるまでもなく財政の健全化とは、一般會計においてその收支をバランスさせるだけでなく、一般會計、特別會計はもとより、復興金融金庫の融資や、地方財政まで入れた総合的な資金需要において適當な均衡を保持することでありまして、更に財政を實質的に健全化するには單に財政收支の均衡だけでなく、財政全體の規模を國民經濟の實力に照應せしめ、両者の間に適正な均衡を得させなければならないと存ずる次第であります。
 次に現行の債務體系は昨年七月設定されまして以来、各般の施策と相俟つて相當當時非常な速度を以て進行しておりましたインフレーシヨンの破局化を防止し、その速度を相当緩めることに成功いたしました。併し經濟の基盤はインフレーシヨンの進行を喰い止めるまでには囘復せず、闇價格は速度を緩めながらも騰貴し、實際支拂賃金も生産の増加、生麦能率の改善の程度を超えて上昇して参つた次第であります。これらの原因によりまして民間企業、特に石炭、電力、肥料等の基礎産業に相當赤字が發生するようになりまして、復興金融金庫を通ずる赤字融資だけでも最近は月三十億圓程度に達するものと認められておるのであります。又國鐵、通信、船舶等につきましては、昨年七月運賃料金をやや低目に決めた事情もあり、現在では月約五十億圓の赤字を重ねておるのであります、これに基礎物資に對して支出せられる價格補給金を加えますと、物價調整のための財政金融上の負擔は實に月百億圓、年間千二百億圓を超えることに相成るのであります。従つてこのままでは生産を停滞させ、流通の圓滑を阻害する虞があり、又赤字金融の面からするインフレーシヨン促進の懸念もありますので、この障害を取除くためこの際公定價格の改定を行い、企業連營を正常化して財政及び金融の健全化を圖り、經濟の圓滑な循環を期する次第であります。
 併し物價安定の基礎條件が必ずしも整つていない現段階といたしましては、公定價格を餘りに大幅に改訂いたしますことは、却つてインフレーションを促進する結果をもたらす虞のある一面を考慮いたしまして、國民經濟全體の見地に立つて、財政、物價、賃金の三者を総合調整し、健全財政の立場を貫き得る範囲において、公定價格の引上げを最少限度に止め、同時に勤勞者に對しまして概ね最近の實質賃金を維持することを以て根本方針といたした次第であります。
 價格決定の方式は、現行價格體系におきますると同様に、鑛工業品につきましては現價計算により、農産物につきましてはいわゆるパリテイ計算によることを原則といたした次第であります。その大綱を申述べますれば、先ず原價計算を行う場合の織込賃金の水準は、全國工業平均において、最近の實質賃金を維持することを目途とし、またこの際勤勞所得税の大幅輕減の措置を行うことといたしまして、月三千七百圓と決定した次第であります。次に一般物價水準が循環的に急上昇することを防止するため、石炭、鐵鋼、化學肥料、ソーダ、重要非鐵金属の基礎的價格の上昇を七割程度に止めることとし、このために本年度に支拂を必要とする從前の分と併せて五百十五億圓の價格調整補給金を國庫において負擔することといたしたのであります。
 その他の點につきましては、概ね從來の方式によるのでありますが、生産量、操業度並びに資材、勞務の製品單位當りの所要量等値關しましては、今日までの實績及び將来の計畫を参照し、國際債務、國内市場價格の推移をも勘案し、総合的に最も適正なることを期しておる次第であります。
 運賃及び通信料金につきましては、企業獨立採算制を回復することを目途としつつ他の物價への影響等をも考慮し、國鐵運賃は貨物、旅客共に三倍半、通信料金は四倍、海上運賃は三倍に引上げることといたし、尚且つ生ずる國鐵事業の赤字百億圓、通信事業の赤字五十億圓、船舶運營會の赤字四十億圓は、これは一般會計において負擔
 以上が豫算編成の基礎として考慮せられました物價及び賃金體系に關する構想であります。この基礎の上に立つて健全財政の趣旨を貫徹いたしますために、政府は一般會計、特別會計を通じてあらゆる冗費を節約し、特に一般會計につきましては一部の行政整理を斷行し、経費を專ら重點的に壓縮することに努力いたしました。又地方財政の窮乏しておる實情に鑑み、その自主性を確立する目的を以ちまして、地方財政法を今次の國會に提出いたしますと共に、國庫の乏しきを割いて相當の税額を分與し、又強力性のある税源を委讓いたした次第であります。税制につきましては經濟情勢の變化に即應して所要の改正を行い、特に先に申しましたように、所得税については勤勞者の負擔を大幅に軽減して實質賃銀水準の維持に資し、法人税につきましては外資導入等に備えて税率の引下げを圖り、一方間接税につきましては、物價體系と睨合せつつ國庫の減收を補う意味におきまして、或る程度の増徴を圖ることにいたしました。更に財政全體の規模を國民所得に適合した限度に策定すべく考慮を拂つたのであります。その結果特別會計及び地方財政におきまして資本的支出属に屬するものの一部を、經費の性質上公債又は借入金によることにいたしました外は一切赤字を生ぜしめないことを見通し得るに至つたのであります。又復興金融金庫の融資につきましても、價格改訂によりまして企業の運營が正常化した曉には、從來のような赤字融資はその後を絶つべきことを期しておる次第であります。
 國民所得に對する財政資金の割合は一般會計、特別會計及び地方財政を通じまして約二八%であります。前年度の二七%に比べますと僅かながら増加いたしておるのであります。併しながらこの際考慮しなければならないことは今年度の實質國民所得、即ち實質經濟力は約一〇%増加いたしておりますので、この程度の増加では、特に財政の規模に過大になつたことは認められないと存ずる次第であります。いずれにいたしましても、現下の我が國のように實質國民所得が低下しておる際には、右の割合は決して小さい率とは申されませんけれども、他面現在の物價事情から申しますならば、財政資金自身が實質的に必ずしも多くないのであります。殊に一般會計豫算の中で終戰處理に要する経費や、價格調整のための経費や、地方分與税分與金が半分以上も占めておる現在におきましても、生産的乃至社會政策的な経費は極めて乏しくならざるを得ない實情にあるのでありまして、この程度の財政負擔は眞に止むを得ないと存ずるのであります。ただ前年度に對しまして、本年度におきましては資本的支出に相當だと認められる経費が相當増加しておるのであります。即ち一般會計歳出豫算に對しまして、公共事業費は、昨年度の六・九%に對して七%、復興金融金庫出資金は昨年度の一・四%に對して四・五%と相成つておりますのでありまして、我が國の経済の復興に寄與する財政の役割も、それだけ増大して來たと思われるのであります。昨年度におきましては、財政資金の放出超過額は約七百億圓に達し、而も徴税が時期的に遅れましたために、昨年二月末までは相當巨額の放出超過と相成りておつたのであります。然るにこれに封して本年度は、特別會計公債借入金額六百七十五億、地方債増百億計八百七十五億圓と豫測られ、これより復興金融金庫に封ずる政府出資百八十億圓を差引きますと、純粋の財政資金安排超過は六百九十五億圓と相成るのであります。本年度は物價の改訂による單價の引上げを見込みましたのにも拘わらず、総額においては昨年度とほぼ同額に止まりましたことは、賞質的には相當の改善と認められるのであります。尚産業資金の増加は二千六百億圓、貯蓄の増加は二千三百五十億圓見當と見込まれますので、差引通貨の増發は九百四十五億圓程度に止まり、増發率は四三%と推定されているのでありまして、昨年度中の増發高千三十億、増發率八九%に比べますと、餘程増加の勢は鈍つておるものと豫測せられるのであります。
 以上におきまして、本年度豫算編成の基本的構想及び豫算の國民經濟に及ぼす影響の見通しについて概略を申述べたのであります。申上げるまでもなく、現在におきましては經濟安定の基礎條件が未だ十分整つておらず、インフレーシヨンの最後的終熄を期待し得ゐ段階に立至つておらないのであります。若しインフレーシヨンが急速に進行し、物價、賃金が更に惡循環を始めますようなこにとなりますれば、健全財政も結局はこれを維持するに由なく、財政の破綻は再びインフレーシヨンに拍車を掛けて、經濟を破滅に陥れることは必定であります。從つてインフレーシヨンの進行を最小限度に喰い止め、でき得る限り速かに物價の安定を、實現いたしますためには、全國民の協力を得て、先ずこの度の改訂物價體系の維持に、あらゆる努力を傾けなければならないのであります。即ち食糧、石炭その他の重要資材、日常必需品等の増産計畫の達成、生産せられた物資の適正な配給、財政の實行上における健全化、放漫融資の防止等、物資及び通貨の両面からする對策を強力に推進いたす必要があるのであります。この國内の努力が眞面目に懸命に行われますならば、我が國の經濟安定に封ずる外國の援助も相當早い機會に期待し得るものと信ぜられるのであります。かくして國内の努力と外國の援助とによりまして、經濟安定復興が一日も早く實現されることを期待するものであります。
#13
○委員長(櫻内辰郎君) これより專賣局長官から專賣局に關する事項について御説明を願います。
#14
○政府委員(原田富一君) 昭和二十三年度の專賣局特別會計豫算案につきましてその大要を御説明申上げます。先程主税局長からも大體のことを申上げたのでありますが、本年度の專賣益金の豫算は、總額九百四十三億一千七百萬圓でありますが、御承知のように專賣益金の大部分は煙草專賣より生ずるものでありまして、この内譯を申上げますと、煙草專賣による益金が九百四十三億一千二百萬圓、專賣費の益金は二百萬圓、樟腦專賣の益金は三百萬圓という数字でございます。
 煙草專賣におきまして全體の歳入を申上げますと、歳入總額が千百三十五億五千百萬圓、このうち專賣品の賣渡代金、これは大部分製造煙草でありますが、その外に輸出の葉煙草、或いは輸出用の巻紙の販賣代金も含んでいるのでありますが、これが合計千百三十二億四千八百萬圓であります。その外に雑収入といたしまて三億三百萬圓ございます。この合計が先程申しました千百三十五億五千百萬圓であります。歳出の總額が二百九十九億九千五百萬圓でございます。差引歳入超過が八百三十五億五千五百萬圓であります。この外に專賣局特別會計におきまする固定資産の増加額が二十二億八千萬圓でございます。尚運轉資産の増加額が八十五億圓でございます。これに原價償却額を二千五百萬圓見込みまして結局煙草專賣の益金が先程申しました九百四十三億一千二百萬圓となるのでございます。鹽專賣は歳入が百六十八億九千五百萬圓、このうち鹽の販賣代金が百六十八億六千二百萬圓であります。雑收入が三千三百萬圓、合せまして百六十八億九千五百萬圓、これに對しまして歳出總額が百八十二億七千九百萬圓、結局歳出の超が十三億八千四百萬圓であります。これに固定資産の増加額が二億三千六百萬圓、運轉資産の増加額が十一億五千百萬圓、原價償却を百萬圓計上いたしまして、結局二百萬圓の益金ということになります。
 樟腦專賣は歳入が六億二千六百萬圓、そのうち樟腦の賣渡代金、販賣代金が、四億九千百萬圓、難收入が一億三千四百萬圓であります。合計六億二千六百萬圓、歳出が六億九千百萬圓で、六千五百萬圓の歳出超過でございますが、樟腦專賣に屬する固定資産の増が四千三百萬圓、運轉資産の増が二千五百萬圓、原價償却は三十萬圓を見込みまして、結局三百萬圓の益ということになります。
 專賣金體を合せまして歳入總額が千三百十億七千三百萬圓、歳出の總額が四百八十九億六千七百萬圓、差引歳入超過が八百二十一億六百萬圓であります。殊に固定資産の増が二千五億六千萬圓、運轉資産の増が九十六億七千七百萬圓、結局專賣益金総額が四百四十三億千七百萬圓となる計算でございます。
 それで少しくこの專賣のうち主なものの煙草專賣の大體の計畫を申上げますと、主として販賣計畫についてでありますが、先程申しました煙草專賣の歳入の千百三十五億五千百萬圓のうち製造煙草の賣渡代金の合計は千二百八十八億八百萬圓であります。その外の七億四千三百萬圓と申しますのが、先程申しました葉煙草、巻紙の販賣代金と雑收入でございます。この一千二十八億八百萬圓の内容でございますが、本年度製造煙草の販賣計畫は一ケ年全體で五百五十一億二千萬本、これはきざみ煙草、巻煙草の一グラム一本という計算で換算いたしておるのでありますが、五百五十一億二千萬本の販賣計畫でございます。で、この代金が千百二十一億二千四百萬圓でございます。この外に進駐軍の放出煙草が少しございます。これは巻煙草、パイプ煙草、葉巻煙草等でございます。合わせまして代金合計六億八千三百萬圓、合計いたしまして一千百二十八億八百萬圓でございます。
 それで國産の煙草の内容を少しく申上げますと、自由販賣品、これは現在のところ「ピース」と「新生」を自由販賣いたしておるのでございますが、これに從來配給品でありました「朝日」を自由販賣にすることと、それから新製品の「いこい」「ハツピー」、それにきざみの「ききよう」を造る豫定でございます。それではこの内容を簡單に申上げますと「朝日」は從來家庭配給品で十本當り七圓五十銭でありましたが、これを今度只今國會に提出いたしております値上案によりますと、十本當り二十圓の自由販賣にする議定でございます。数量全體で八億本を計畫いたしております。「ピース」は五十圓を六十圓に値上げする案でありまして、数量は九十億本でございます。「光」の五十圓はそのままにいたしまして、三億二千萬本計畫いたしております。「いこい」は四十圓の定價の案でありまして、二十億本の豫定であります。「ハツピー」は三十圓の案でありまして四十四億五千萬本「新生」は昨年度賣れ残りが二十億近ありました、それと合せまして大體三十三億本を計畫いたしておるのであります。「ききよう」は二十圓でありまして、これは一グラム一本の割合で二十二億本、以上が自由販賣品であります。その数量の合計が二百二十億七千萬本、代金の總額が八百五十億三千二百萬圓、こういうことになるのであります。次に配給品は「きんし」を十一圓に値上げする計畫でありまして、數量では百二十八億五千萬本、「みのり」は十圓に値上げする案でありまして、本數に換算いたしまして百十二億本、「のぞみ」は九圓に値上げする案でありまして九十億本、この数量の合計が三百三十億五千萬本、代金の合計が二百七十億九千二百萬圓、それで自由品、配給品の全體の合計が、先程申しました五百五十一億二千萬本、代金が千百二十一億二千四百萬圓、こういうことになりまして、放出煙草を合せまして千百二十八億八百萬圓となる計畫でございます。
 それで五百五十一億本という数字でございますが、これを戰前の自由販賣をいたしておりました時代に比べまして、どの程度になるかと申しますと、これが六八%程度でございます。戰前に一番多く賣れましたときが八百億本をちよつと超える程度でございます。戰災によりまして、非常に煙草の工場も損失を被りまして、燒失したのが、能力において半分程度になつたのであります。その後段々に復興いたして参りまして、今年度この程度を計畫することができるようになつたのでございます。原料の面におきましても非常に不足を來たしておるのでありますが、その後段々擴張いたしまして、漸次戰前に近付いて参つておる状態でございます。事務當局の一應の考えといたしましては、向う三年或いは四年ぐらいで、戰前の八百億本に能力を復奮したいと考えて努力しておるような次第でございます。
 以上大體の御説明を申上げた次第であります。
#15
○委員長(櫻内辰郎君) 明日は運輸大臣、逓信大臣、地方財政委員長より所管事項に關する説明がある筈でありますから、明日午後二時から委員會を開會することにいたし、本日はこの程度で散會することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○岡田宗司君 議事進行について。いよいよ豫算も審議が始まつたわけでありますが、本豫算を審議するに當りまして、賃金と物價の關係を檢討いたしますことが極めて重要だと考えるのであります。然るに物價につきましては、七割増を見込んであるということでございまして、それぞれの重要なる物品の物價について何ら具體的なものが示されておらない。又賃金も三千七百圓べースということは言われておりますが、それに関しましての詳細なる資料が提出されておらないのでありまして、この二點は、豫算を審議する上におきまして極めて、何と申しますか、差さわりになると思いますが、この二つを急速に提出して頂きたい。こう考えるのであります。
 更にもう一つは、この豫算を検討しておりますのと併行いたしまして、運賃の値上げ、通信料金の値上げ、たばこの値上げその他各税金砂新設或いは税率の増加誓いろいろな問題がございまして、それらの法案が、それぞれの委員會において、目下審査をされておるのであります。これらのいろいろなる法案は、豫算と重大なる關係を持つておるのでありまして、それらの委員會におきまして、豫算と關係なく決定されるということになりますと、豫算の審議の上において、極めて支障があると考えられるのであります。從いまして、それらの委員會の審査と、この豫算委員會における審査とが相互に關連を持つて進められて行くことが必要ではないかと思うのであります。その意味におきまして私は、本委員會は委員長の名におきまして、それぞれの委員會に對しまして、本豫算委員會の分科會とそれぞれの委員會との連合委員會をやることをお願いして頂きたい、こう考えるのであります。それによりまして、兩委員會の意思が十分に疎通し意見が合致しました上で、初めて豫算の全體としての審議を終るようにしたいこう考えるのでありまして、その點を議事進行上是非ともやつて頂きたい。こう考える次第であります。
#17
○石坂豊一君 私共も、岡田君の議事進行として提唱せられましたことに全然賛成であります。尚それと同時に、先頃來資料の提出を要求いたしておりまして、多分委員長よりその手續をとつて頂いておると存じますが、政府より示す各種の資料に併せまして、我々の要求した資料が審議上最も必要を認めているのでありますから、急速に提出して頂くように、重ねてお督促を願いたいと思います。
#18
○委員長(櫻内辰郎君) 岡田宗司君の御發案に對しまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議なしと認めます。そういたしますれば、取敢えず鐵道運賃、通信料金の引上問題について第四分科の方々と運輸交通委員會及び通信委員會との連合委員會を申出ることにいたしたならばどうかと考えますが、如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(櫻内辰郎君) それでは運輸交通委員長と通信委員長と連絡をとりまして、これは議案が付託された委員會から議長にその要求をし、そうして議員運營委員會の決定を俟つて初めて連合委員會になるのでありますから、両委員長にそれぞれ協議をいたしまして申出の通りにいたしたいと、こう考えます。それではそう取計らいます。
 本日はこれにて散會いたします。
   午後四時五十七分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           木村禧八郎君
           西川 昌夫君
           岡本 愛祐君
           村上 義一君
   委員
           岡田 宗司君
           カニエ邦彦君
           中村 正雄君
           石坂 豊一君
           小野 光洋君
           左藤 義詮君
           寺尾  豊君
           入交 太藏君
           小畑 哲夫君
           鈴木 順一君
           田口政五郎君
           油井賢太郎君
           飯田精太郎君
           岡部  常君
           奥 むめお君
           河野 正夫君
           島津 忠彦君
           島村 軍次君
           鈴木 直人君
           高田  寛君
           姫井 伊介君
           藤田 芳雄君
  國務大臣
   國 務 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   大藏政務次官  森下 政一君
   大藏事務官
   (主計局長)  福田 赳夫君
   大藏事務官
   (主計局次長) 河野 一之君
   大藏事務官
   (主計局第一部
   長)      東條 猛猪君
   大藏事務官
   (主計局第二部
   長)      河野 通一君
   大藏事務官
   (主税局長)  平田敬一郎君
   專賣局長官   原田 富一君
ソース: 国立国会図書館
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