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1947/06/19 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第34号
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1947/06/19 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 予算委員会 第34号

#1
第002回国会 予算委員会 第34号
昭和二十三年六月十九日(土曜日)
   午前十一時三十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十三年度一般会計予算(内閣
 送付)
○昭和二十三年度特別会計予算(内閣
 送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より開会いたします。前回に引続き質疑を行います。木村禧八郎君。
#3
○木村禧八郎君 私は一つ大藏大臣に、二十三年度予算に関連しまして御質問申上げます。先ず御質問申上げる点は沢山あるんですが、時間の関係もありますので、成るべく今の直接の問題となる点について、御質問申上げたいと思います。一番最初にお尋ねしたいことは、たびたび大藏大臣或いは又総理大臣も言われましたが、追加予算が出るのか出ないのか、追加予算を出さずに済むかどうか。この点を先ずお伺いしたいんであります。
#4
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。実は本会議でも御質疑にお答え申上げまして、こういう動揺期に、年間を通じての予算を編成することは相当困難でありますので、その点随分いろいろと考えまして、そういうことのために予算の編成が遅れたとも申し得るのでありますが、今のところ非常に突発的なことが起こりません限り、これで大体実行できると、かように信じておる次第であります。
#5
○木村禧八郎君 異常な突発事故が起らない限り、大体今回提出した予算案で足りるというお話でございましたが、私は絶対にそれでは足りないと思います。若しこの追加予算を出さずに済むとすれば、今度の予算編成自体においても、これは後で具体的に御質問申上げたいと思うんですが、物價算定の基礎においても、賃金算定の基礎においても、これは非常に過小に推定しておるのであります。実際よりも過少に推定しておる。更にこの物價改定をした後においても物價騰貴は予想されるのでありまして、政府の算定の基礎になつている物價に対する基礎、それから賃金に対する基礎も、この予算の基礎となつているものとは、実際は違うと思うのであります。従つてそれにも拘わらず追加予算を編成しないとすれば、この予算案は、この内容に盛られている事業は、計画はそれだけできない。金額は追加しないとすれば、それだけ事業が縮小されるという、そういうことになる。そうしますと、物價がもつと上つてくるにも拘わらず、賃金がもつと上つてくるにも拘わらず、予算を増加しませんと、予算を増加しなければ、それだけ事業は縮小するわけですが、そういう意味合いにおいて、追加予算をお出しにならないという意味でございますか。
#6
○國務大臣(北村徳太郎君) 予算に盛りました事業量は、それを遂行するということを建前にいたしまして、予算を編成しましたのでありますから、從つてこの事業量が経るというような前提で、それでやつて行けるという意味ではございません。予算に編成されました事業量を遂行するに、大体これでやれると、こういうふうに考えておるのでございます。
#7
○木村禧八郎君 それではやれる根拠をお伺いしたいんですが、先ず第一に、今度の予算の編成の第一の基礎になつてあるのは物價でありますが、政府は今度物價につきましては、公定價格においては約七十%、闇價格の算定については、六月において三・六%というような基礎になつておるのでありますが、これは実際と非常に違うと思うのです。大藏大臣がこの点についてどういうふうにお考えになりますか。これは一番この予算編成の基礎になる重大な点でございますから、この予算を編成する場合に、前提となりましたあの公定價格七割、それから闇價格の算定三・六%、あれでよろしいと考えられましようか。
#8
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。こういう問題の見通しは相当困難な問題でございますが、以前に申上げましたように、國民経済の規模において予算を立て、その予算と賃金、物價との均衡的な点において、予算編成の根拠を求めたのでございます。從いまして、將來物價がどういうふうな上昇線を巡るかというふうなことは、一応考えて見たのでございますけれども、何といたしましても、この前の物價改定の場合においては、これは安定帯物資について一律に或る倍数を掛けたというようなことが、むしろ物價というものに対して、結果から見ますというと、あふりをかけたような感がないでもなかつた。今回私共はできるだけ低い所で安定をさせたいというような希望と又努力を以て、と申しますのは、今國民の熱望いたしておりますことは、どうしてインフレーションを終息させるかという問題でございます。政府みずからが、前途に物價は非常に大きく上昇するのであろうというようなことから來る心理的な影響も相当大きいと考えられますし、さような点等を勘案いたしまして、財政の許す五百十五億を以て一応この物價の上昇の波及を食止めることに努力をいたしまして、併しさようにいたしましても、賃金問題等もございますので、賃金、物價の悪循環が繰り返される限りはインフレーションの終息を容易に望めない。従つてこれについては、実質的な、実効的な裏付けに対しては十分の努力をする。又子のことについては相当な望みを持ち得るような可能性を現在私共は認めておるのでありまして、農産物の現在の世界的な動きとか、或いは救援物資の入り方とか、國内の現在の事情、そういうような点等々から考えまして、裏付けられる点においては、大体この賃金を維持することがむつかしくはないと、こういう考え方をしておるのであります。従つて又消費財の七割の上昇もこの程度に止めて、そうして通貨政策その他財政全般からこれを見まして、インフレーションの終息への、もつと強めて申しますれば、何とか安定の道を求めて行きたいというようような考え方から今回の予算を編成いたしましたので、今日この程度で予算は先ずやれると、こういうように考えておるのであります。
#9
○木村禧八郎君 將來の物價の推移についての見通しは、これは困難だと思いますが、差当りこの予算の編成の基礎になりました、この物價の基礎です。これは最近東京の非配給物資のいわゆる闇價格を見ますと、五月から六月八日までの闇價格の騰貴率は八%と出ております。にも拘らず、今度の予算の編成の基礎になつた闇價格の算定は三・六%となるのであります、すでにここにおいて、このような大きな闇價格の算定において非常に大きな差があるわけであります。大体闇價格というものは自由價格でありますから、これを数字的にそういうように算定して、あすこに織込むということ自体がおかしいので、それは非常に私はおかしいと思う。從つて悪く解釈すれば、大体答えが先へできておつて、そうして無理にそれに合うように闇價格を算定したものである。それはともかくとして、実際上これが違う。五月から六月八日までには、東京都の非配給物價は八%と上つている、ところが、予算の基礎には三・六%となつている。この点を一体どうお考えになりますか。
 それから、もう一つは、政府は七割のマル公の改定と言つておりますが、実際の、これは後でわかりますが、実際において七割で止まるかどうか。すでに安定帯物資では七割ではないようでありますが、大体安定帯物資は百十三倍ぐらいになるように、政府から提出された資料ではなつておりますが、又一般の消費財のマル公についても七割で止まり得るものかどうか。若し價格差補給金が五百十五億で足りないとするならば、もつと價格を上げなければなりませんし、價格を抑えればそれだけ價格差補給金が増えるわけですが、われわれの調べたところでは、実際に七割に止まらない、実際にです。そうしますと、この予算編成の基礎は狂つてくるのですが、非常にその点で私は基礎の薄弱な予算であると思うのです。まずこればかりではないのですが、賃金についても後で御質問申上げたいのですが、現実においてすでにもう八%、而も又マル公の改定も七割に止まらない。実際問題として後でこれを調べれば必らず分るのです。こういう予算を編成されるということは私は非常に不誠実ではないかと思うのですが、一番重要な点ですから、一つこの点をお伺いしたいのです。
#10
○國務大臣(北村徳太郎君) 物件費につきましては、これは無論闇は絶対に入れることが許されておりませんので、これはまあ我々の考えました物價の前途の推測に基づいて編成いたしました。それから賃金につきましては、これは実は賃金ベースを決めますときすでに入手し得た統計資料を本としてやりましたのでありまして、多少の変化はその後來るだろうと思う。無論凸凹はあると思うのでありますが、今後の生産の状態或いは收穫の状態或いは輸入の状態等々から、これは多少の変化が來るであろう。たまたまただいまお示しになりましたような八分上つたというような事実もあるのでありまして、私共が入手し得たその当時の資料としては三・六%の非配給物資の騰貴率を掛合せて、いろいろ修正をして出しましたのでありまして、その当時の根拠としてはそういうものを持つておつたのでありますが、そうしてこの問題は、要するに前途どうなるかということは、これはまあ將來の通貨の消長ということも重大な関係を持ちまするし、又我々の生活資料、特に消費財がどの程度に増産されるのか、どの程度生産されるのかということが問題となるので、單純にお答え申上げますことは極めて困難でありますけれども、私共の編成いたしました当時において、取入れ得る限りにおける資料を以ちまして編成いたしたのでありまして、騰るものも將來起こりましようし、下るものも起こるだろう、こういうふうな考え方をいたしておるのでありまして、この編成がきわめて不誠実であるというようなお叱りを受けましたが、私はそうは考えておりませんのであります。
#11
○木村禧八郎君 政府は想定し得るいろいろな十分な資料を以て、そうして物價賃金を算定して基礎にされたと言われておりますが、実は賃金の問題としては後で御質問申上げたいと思つておつたのでありますが、すでに四月において安定本部が賃金物價價格の推移について調査したものがあります。それによりましても五月における賃金及びその推定によりましても三千四百四十円ではないのであります。もつと上回つておるのであります。それからもうすでに御承知のように、総理府の全國総合工業平均賃金、これは四月においてすでに三千六百七十円というように発表されたわけであります。今大藏大臣のお話ですと、非常に正確におやりになつたと言いますが、正確ではない。それから闇が三・六%に止まるということは、我々として常識では考えられない。確かに常識から見ても過小に評價されておると思う。私の御質問申上げる趣旨は、本当はこの際物價改定を行うべきではなかつた、最初の当初予算の三千七百億、あれで押して行つて、そうして足りない分は他に財源を求める。財源はないわけはないのですから、或いは増加財産税その他終戰処理費の節約、そういうふうに非常に苦労した、非常につらい方法でありますけれども、物價改定を行わないで、ここで安定へ行くべき一つの準備を作るべきだというように私は思う。そういう意味合で物價改定を前提とするこの予算編成は非常に不健全であるばかりでなく、その推定の根拠において非常に重大な過誤を犯しておる。政府は十分そういう有り得べき状態を推定してやつたと言われますが、私はそうではない、答案が先に出ておつて、それに合うようにやつたものと、そういうように考えておる。これはもう見解の相違になりますが、然らば大藏大臣はその後政府の算定の基礎、その当時は仮にまあ正しかつた、政府ができる限り努力して、正確に推定したと言われますから、それは信用しますが、その後実際において闇價格の騰貴も、賃金も、政府の算定した時と変化が來ておるということは、政府はお認めになりますかどうか。
#12
○國務大臣(北村徳太郎君) 只今の御質問の趣旨は、これは物價廰或いは安定本部でお答え申上ぐべき筋合だと思いますし、安定本部長官がまもなく参りますと思いますから、むしろその方が妥当であると思います。ただ最近に安本か物價廰か存じませんが、賃金統計を発表した。これは実は閣議で誰も知らないのであります。どこから出たか今調べておるのでありますが、果たして信憑し得るかどうか、政府として公式に発表した覚えはない。それにしても信憑し得るものなら信憑しなければならん。その点は今存じませんが、安本長官が参りますれば、その点について御答弁することと思いますから、暫くお待ちを願いたいと思います。
#13
○岡田宗司君 この予算委員会が始まる時に当りまして、私は予算の審議に当りまして、もつとも根本的な問題としての賃金の問題につきまして、物價、生計費、賃金等に関する資料を要求した。然るに本日に至りますまで何ら資料が出ておらない。今木村委員からいろいろ御質問になつておりますような問題は政府におきまして当然今までに発表します。或いは入手し得らるる資料を予算委員に配布しておらなければならんと思うのであります。これが配付されておらないということは、私は政府側において甚だ怠慢と思うのであります。(「異議なし」と呼ぶ者あり)直ちにその点につきまして、政府側に委員長より資料を要求して頂きたいと思うのであります。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○國務大臣(北村徳太郎君) ちよつと速記をお止め願いたいと思います。
#15
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#17
○木村禧八郎君 賃金については実際に三千六百七十円、物價廰のあれによつてできておるのであります。これは確かだと思うのであります。したがつて非常にこれは問題だと思うのであります。三千四百四十円で想定することは、故意に過誤を侵して算定したというふうに我々は解したくないのです。それにしても四月において三千六百七十円です。それが政府の算定では五月に三千七百円のベースの決定の基礎がそうなつておるのですから、これは非常な大きな問題だと思うのであります。それから物價についても、実際において闇の想定が三・六%と八%とでは相当開きがあるのであります。それからマル公についても、実際においてはこれは七割に止まらない。事実問題としてそうした場合にどうしても……それにも拘わらず予算金額をこのままで大体行く。予測せざる突発事故が起こらない限り、大体これでいい、追加予算は大体出さなくてもいいということは、これは大藏大臣がもつと率直に、余りこれにこだわらないで、本当に日本経済の再建という者を本当にお考えになるならば、実際正直な見通しをお伺いしたいのです。そうしてどのくらいの追加予算が要るだろう。それについても我々はまたこれから考えて行かなければならないのであります。飽くまでも大藏大臣は追加予算はどうしても必要でない、而も現在予算に盛られておる事業を行うということになると、事実と非常に相違して來ると思うのです。その点率直に大藏大臣のご意見をお伺いしたいのであります。
#18
○國務大臣(北村徳太郎君) 私は極めて率直に申上げておるつもりでありますが、先程お示しになりました三千六百何十円というような統計は、恐らく全國の鉱工業平均だろうと思うのであります。これが仮にそうなりましたといたしましても、官公職員の場合、即ち政府の予算の場合にはこれの八分の六・六ということに相成りまするし、その他の修正を加えまして、やはりそれは今我々が算定しておるものよりも遥かに大きなものにはならん。大体今算定しておるもので抑え得るのではないか。これは意見はいろいろありますけれども、この技術的の点は物價廰から参りまして、詳しく申上げることができると思いますが、勤務時間等の関係から大体八分の六・六ということを標準といたしております。それからこの問題は一つには將來ますますインフレーションは上昇線を巡るのみであるという心理的な影響というものが、インフレーションを非常に大きくするということも言えるのでありまして、政府自体といたしましては、この程度でインフレーションをできるだけ力を注いで緩慢化さしたい。それにはどうするかというようなことは、物價の波及をできるだけ小さく止めることに努力いたしまして、同時に消費財の供給が多くなるように、これ亦努力しなければならない。従つてさような観点から、將來に対する消費財の供給量の見通しというものが、これが問題を決定する一つの大きな因子になると思います。さような観点に立つて見込みの立て方に相違がある、こういうことになると思うのでありまして、決して出鱈目な予算を作つて御審議を願うというような意図では毛頭ございません。主として消費財の将來の供給量というものが、今より増すということは考えられる。生産も若干増しつつあるということは事実として現れておる。それから四月の六・六は当時の統計でございまして、これはその停止することを知らず、どんどんインフレーションが進行するという考え方はいたしておりません。從つてその見方がお前の見方とは違うということを言われれば仕方がないのでありますが、前提を出すところの見方において、私共はこの点で以て漸次終熄に向わしめなければならないし、又努力次第では向わしめ得る。又國民の協力に訴えて、将來どうなるかわからんという不安感から、今は経済再建の安定の途へ皆協力して行こうという意味において、そのことが可なり可能ではないか、こういう考え方を持つておりますので、決して率直でない御答弁を申上げたり、或いは又いい加減なことで予算を作つたというようなことはございませんので、その点は悪しからず御了承願いたいと思います。
#19
○木村禧八郎君 只今の大藏大臣の御答弁は、將來の物價の見通しについて、又賃金の見通しについての相違であると言いますけれども、私はそうでなく、この予算の基礎になつておるこの数字自体が現実と間違つておる。こういう間違つておる賃金なり物價を基礎にして編成された予算を、我々はこれを承認することはできないのです。而も追加予算は出ないとおつしやるから、どうしても私は了解ができない。率直にと言うのは、もう常識で考えても、この予算で足りないことは分つておるのです。ですから、たとえば賃金においても、先程大藏大臣は官公吏の給與はこれより少くなるだろうというお話ですが、そうじやないのです。今度の三千七百円のベースにつきましても民間は実物給與があります。従つて四千二百円くらいに想定されて、したがつて官公吏よりも約十六%賃金が上回つておるわけです。従つて三千七百円に十六%加えて、それと民間と官廰の時間差、これで調整しまして三千七百九十一円ということになつておる。賃金ベースより九十一円多くなる。從つてさつき大藏大臣のお話では、四月の全國鉱工業の平均賃金が三千六百七十円になつても、大体今通りくらいで行けるだろうという、そういうお話でありますけれども、私はその点は承服し難いのであります。要するに見通しではなく、すでに現在の基礎が、こういうふうに実際と違うのです。予算編成の基礎なんですから、若しそれが違つておれば全部予算を組替えなければならん。組替えることが困難ならば、至急補正予算を出さなければならんわけです。そうでなければ予算に盛られておる事業内容というものは、できないわけなんです。その点、率直にお答えしておると、そう言うのでありますけれども、私は決して率直ではないと思うのであります。恐らく常識で考えて、或いは芦田内閣がいつまで続くか分りませんが、ずつと今後一ケ年間担当された場合に、そのときにやはり國民に対して追加予算は出ないということを言われて、後になつて情勢の変化上止むを得なかつたというわけには行かない。大体常識で想定し得る場合は、予算としてはそういう見通しを立てて置くべきである。それでなければやはり又ずるずると昨年みたいに追加予算を多く出して、却つてインフレ防止に逆効果をもたらすと思います。それから大藏大臣はこの予算がインフレ防止に役立つ、又それを目標として努力しておる予算であるように言われるのですが、どの点を見てもこの予算はそういうふうになつておりません。私はその点を明らかにするために、先ず最初この予算を作る前提となつた、十二月物價で作成されましたあの三千七百億の歳出入バランスを、簡單でよろしいのですが、どなたかお分かりになつたらお示し願いたい。若し物價を上げなかつたら、どういう予算が組めたか。その前に、賃金についてのさつきの大藏大臣の御答弁は間違いだと思います。民間よりも時間差があつて多いというお話でしたが、実物給與が民間にはあるのですから、官公吏の給與は民間より名目賃金は多くなければならんわけです。その点お間違いではないかと思うのです。
#20
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。時間給において八分の六・六というようにしなければ、なお修正して二部四厘ぐらいを更に物給等のことを勘案いたしまして、増して調整しているそうであります。その点私のほうに間違いがございましたから訂正いたします。それから結局の問題は今現実の賃金或いは現実の物價というものを抑えて、これで年間やれるかどうかということは結局見通しの問題であると思います。そこになりますと、現実にバランスの確実なものを把握いたさなければ、年間このとおり行ける確信は生れて來ないのでありまして、そこのところになりますと、見通しになります。私の見方に相違が或るということに相成ると思うのでありまして、これはどうしても年間の予算を立てるということになれば見通しを立てざるを得ないのでありますから、この点において一つの事実を抑えてから、後は見通し、それから後は見通し、こういうことでありますから、かような意味から私は前途に対していろいろお説がございましたけれども、先ずこれでインフレの縮小の途へ持つて行けるというような考え方をいたしておりまするし、從つて將來物價の上昇線が可なりなところで食止められるという、かような観点に立ちますから、從つておのずから観点が違つてくる。こういうことになるのでありまして、その点になりますと、これはいつまで経つても同じように並行していくものと思いますけれども、さように考えている次第であります。
#21
○木村禧八郎君 御質問申上げたい点は、実際問題として追加予算はもう必死である、而も若しかすると、出さないとなつたら私は相当な大きな問題がおこると思うのですが、物價の算定においても、それから賃金の算定においても、現実において大きな差があるにも拘わらず、大藏大臣は、どうしてもよほどの突発事故がない限り追加予算は出さなくて済む、そういうお話です。私は追加予算がすこしであるならば、百億や二百億ぐらいの追加予算で済むのでしたら、そう取りたてて問題にするものもないと思うのですが、昨年度の例を見ますと、非常に大きな追加予算が出ている。そしてインフレの見通しにつきましても、これは將來の見通しだから見解の相違だとすれば、それまでになりましようが、正確に判定して大体明らかなる場合には、それによるべきであつて、実は今年の前半期においてインフレが鈍化したのは、これは非常に無理をしてその原因が皺寄せして下期にずつと行くわけです。しかも物價改訂をやつてこの予算を実行しますと、必ず下期においては相当の物價騰貴が起る。一応この予算はバランスが取れているようでありますが、インフレーションの直接の原因となる通貨、これは当額が出る算定になるのであります。例えば大藏証券の発行減、これは短期の証券でありますから、赤字ではない。一時的な繋ぎでありましようがそうものを引括めて、通貨の増発額を檢討いたしますと、二千億近くこれがならなければならない筈である。非常に政府はその点については小さく見ているようで、私は下期においてインフレがこういうやり方では相当高進すると思う。私はインフレは高進してはいけない。どうしてもインフレは終熄させなければ、生産も上りませんし、國民生活も安定しないことは、私は前から言つて來た。それに対して大体政府もそういう方針になつてきたことは非常に同感なんでありますけれども、それならば、なぜここで價格改定をやるのか。昨日の公聽会でも、日鉄の小野氏からお話がありましたが、價格改定をやらなければ余り赤字が出ないのに、價格改定をやるから却つて赤字が出てしまう。而も政府の價格差補給金は少ないから困る。價格改定をやるために却つて事業は不振になり経営が困難になる。それなのになぜ物價改定をするか。今度の予算編成をする場合になぜ物價改定をしなければならなかつたか。それと全体の國民経済のバランスとの関係についてお伺いしたいのです。大藏大臣は、今度の予算は全体の國民経済のバランスを考えて御編成になつたというふうにご説明されておりますが、これは予算編成の一つの進歩だと確かに思います。併しながら國民経済のバランスの上においてはバランスは、合つていながらも、國家財政においても企業においてもいろいろな赤字が出ておる。今度の予算編成の前提として物價改定をしなければならなかつたのは、千二百億の赤字が出るから、こういうお話でありましたが、それでよろしいでありましようか。これを一つお伺いしたい。なぜここで物價改定をやらなければ予算編成ができなかつたかどうか。この点を一つ伺いたい。
#22
○國務大臣(北村徳太郎君) 先に申述べましたように、この財政と物價政策の一つの妥当点を求めまして、そして現在の財政力において五百十五億において物價の上昇の波及をできるだけ食止めよう、こういう観点に立ちまして、財政と物價政策の均衡的な立場をとつたのでございます。これは放つて置いてもいいじやないかというお話でありますが、毎月百億の赤字が出ておるからこのまま放置しておくことはこれは決して安全な行き方と申されません。といつて、一千二百億を國家の財政を以て負担することは現在の財政力ではできません。即ち國家の財政力とそれから現在における諸事情を勘案いたしまして、物價政策と睨み合わせまして五百十五億という限度に止めて、できるだけ物價上昇の範囲を縮めましてその上昇を抑えるというような態度をとりましたのでありまして、これをこのままに放置しいたして置くことは、企業の不健全を一層このままにして置くことになるわけであります。したがつてそのことが又結局國家財政を脅かす結果になるというふうに考えておりますので、この点は考え方に違いがあるというより外ないと思います。
#23
○木村禧八郎君 只今大藏大臣は千二百億の赤字を國家財政で負担できないといいましたが、併し私はそういうことはないと思う。前には十二月物價で三千七百億で一応作つてみたわけですね。ところが、その時も赤字は消えなかつた。千二百億の赤字が出た。ところが、物價改定をやればどういうわけで赤字が消えるのですか。前に物價改定をしないで予算を作つたところが赤字が出た。それで物價改定をすれば赤字が消えるというのはどういうわけで消えるのですか。その点をご説明願いたい。
#24
○政府委員(東條猛猪君) 係数の問題でございますから、代りまして私から簡單に申上げます。物價改定が行われなかつた場合予算の数字はどうなるかということは、極めていろいろの要素を含んでおりまして、推定が困難な点が非常に多いのでございますが、先ず歳入でございますが、租税收入におきまして今回の物價、賃金の高騰に伴いまして増收が出て参ります分を、増收が出ないということで増税分を減額いたしております。それから専売益金につきましては、御承知のように新製品を作りました。及一部製品につきまして値上げをいたしておりますが、値上げ前の金額を基礎にして参り、又その他の雑收入もやはり物價、賃金の高騰のない場合の水準を基礎にいたしまして一応の計算をして参る。又價格差益金もやはり物價改定が行われないものとして、一応の概算をいたして見ますと、約三千億の歳入になります。一面歳出におきまして、價格調整費におきましては物價改定が行われないのでございますから、今回見込んでおりまする五百十五億の金額よりは若干殖えて参りまして、一応私共といたしましては約六百五十億見当の價格調整費が少なくとも要るのではないかという推算をいたしておるわけであります。それから鉄道、通信に対するいわゆる繰入でございます。これは今回料金の値上げを別途御審議願つておりまするが、その結果鉄道、通信におきましては、何とか收支の赤字が縮まつて参るという関係で、料金の値上げの行われる前におきましては、鉄道、通信事業におきまして、赤字が殖えるということは当然のことでありまして、百五十億の代わりに約五百億見当の赤字が出て参るという推算をいたしております。同様、船舶運営会におきましては、海上運賃の今回一応決定いたしておりまする三倍の値上げが行われないということになりますると、一面いろいろ経費の減少もございまして、今度の予算に予想いたしておりまする四十億が、約五百億円見当になるというような関係もあります。つまり経費の増高の面がございます。それから一面終戰処理費でありまするとか、公共事業費でありまするとか、或いはいろいろの物件費、人件費におきまして経費が殖えて参りません関係もあります。又恩給費でありますとか、國債費でありますとか、一応物價に関係なくそのまま据置かれるというものも考えられるのでありまして、それらのものを集計いたしてみますると、約三千九百億円見当の数字が実は出て参つております。差引いたしまして、かれこれ九百億円見当の赤字が出て参るというのが、一応推算いたしました内容に相成つております。
#25
○木村禧八郎君 それで大体判明しましたが、若し九百億円の赤字が、他に何らかの財源があつて埋まれば、價格改定をやらなくても済む、そういうふうに解釈していいのですか。
#26
○政府委員(福田赳夫君) 只今第一部長から申上げました歳入三千億というものは、只今御審議を願つておる程度の財源措置を講じましても、三千億円にしかならん、かようなことでありまして、これは只今木村さんからおつしやられるように、政府が只今御審議願つておる案以上に、それ以上に、及財源措置を講ずるということになりますれば、それはそれだけ九百億の赤十減少する、かように御了承願いたいと思います。
#27
○木村禧八郎君 只今のご説明は、物價改定をしない場合のバランスシートを聞いたのですが、併し今の政府の予算は、物價改定をした後の物價を織込んだ予算になつておる。ですから、そこにおける増收というものは水ぶくれ増收になつておるのであります。したがつて今のお話は、その点おかしいと思うのであります。
#28
○政府委員(東條猛猪君) 私の説明が足らなかつたのでございますが、租税收入におきましては、取引高税の新設或いは各種の税制の改正を織込みました数字が、今回の予算に予定いたしておりまする二千六百億円に対しまして、約二千億になるという点でございます。今主計局長から申上げましたのも、從いまして税制の改正その他税制の増徴につきまして、お願いすべきものは十分お願いして、尚且つこういう結果になる、こういう意味でございます。
#29
○木村禧八郎君 そうしますと、そういうようにして赤字が出ることになつたのですが、この赤字を消すために物價改定をおやりになつたのですか。物價改定をやると赤字がなくなるわけですね。その点をお伺いいたしたいのです。
#30
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。先程來大臣からお話がありまする通り、復興金融金庫からの赤字金融であるとか、或いは鉄道、通信両会計の赤字であるとか、一般会計の補給金等を全部含めますと、現在の價格体系では月百億円の赤字になる。これが更にどんどん物價が上つて参りまして、そうしてそういう場合には更にその数字が大きくなるという傾向にあるわけでございます。從いまして月百億円と申しますれば、年にいたしますると千二百億円になるというような状況でありまして、このままで予算を編成いたしますということになりますると、どうしても通貨の増発ということを予算編成当時相当多額に予定しなければならんということに相成るのであります。これを赤字が出ると通貨が増発される、即ちその原因として財政の赤字が出る、赤字が出る原因であるところの價格差補給金というものをこの際なくしたい、なくすことにいたしますれば、大体予算もバランスが取れる、そういたしますれば、この予算編成の時におきましては、とにかく通貨の増発というものは、その不当に多額に予定せんでもよろしい。即ち價格体系を現在におきましては、この体系で維持して行けるのだという前提が立ち得るわけであります。これに反しまして、先ほどのようなお説によりますれば、どうも先高である、また追加予算を予定しなければならんというようなことになるのでありまして、予算編成自体として矛盾を包藏しつつ出発する、かようなことに相成るわけであります。そこで價格を改定いたしまして、そうして民間企業、又公の企業たる鉄道、通信その他の会計におきまして、赤字は打算という主義に則つたわけなんでありますが、併しながら一挙にそれができない、そこである妥協といいますか、折衷的な考え方によりまして、重要物資につきましては、從來と同じ主義の補給金を出す、併しながらその額は月百億というような大きな額でなくて、半額にいたしまして五百十五億である、かようにいたしたわけであります。
#31
○木村禧八郎君 結局今のお話ですと、價格改定をやらないと九億の赤字が出たのを、價格改定をやると價格差補給金が少なくなつて、バランスが合つて來る。それは結局價格の引上げという形で、これは税と違いましようが、價格引上げという形で、國民にそういう形で負担を掛けるということなんですね。
#32
○政府委員(福田赳夫君) 價格改定ということで、その結果どうなるかという問題でありますが、これは價格改定をいたした結果、終局的には消費大衆が高いものを買わなければならんというようなことになるわけであります。從いまして只今御質問がありましたが、その点につきましては、國民全体が赤字の解消に負担を負う、かような結果になるのじやないかというふうに考えております。
#33
○木村禧八郎君 もう一つお伺いいたしたい。それは國民全体がというのはおかしいのですが、國民の中には、價格改定をやつた場合、轉嫁できる人がおる。轉嫁できない人が最後には負担することになるわけですが、それは別問題として、赤字の原因、どうしてこういうように赤字が出てくるか、たとえば千二百億円という赤字がどうして出てくるか、前に福田主計局長にお伺いしたところでは、大体公定價格は据置であつて、賃金ベースが上つてきたというお話でありましたが、赤字の根本原因はどこにあるのですか。私は賃金ばかりじやないと思うのです。
#34
○政府委員(福田赳夫君) 赤字が出るという原因は、大体におきまして財政面から見当いたしますると、補給金的性質の支出が殖えることに主たる原因がある。その補給金をなぜ出さなければならんかということになりますと、これは企業におきまするところの採算が……一方收入の方面に置きましては公定價格で抑えられておる、併しながら支出の面は賃金、それからその他諸物價の高騰によりまして増高を來す、かような関係にあると存ずるのであります。それから私企業のほかに、鉄道、通信その他の特別会計というものが赤字の重大なる原因をなすのでありまするが、これまた私企業とまつたく同様でありまして、財源は公定價格、即ちその大宗であるところの鉄道運賃、通信料金というものは据置かれておる、しかしながら反面におきまして賃金その他の経費は増高しておる、かような結果に基づくものであります。
#35
○木村禧八郎君 この物價引上げの場合です。その負担は國民全体というお話だつたのですが、結局実際はその物價騰貴を轉嫁できない人が最後に負担するということになると思うのですが、それはまあ別問題として、今のお話の場合、この赤字の原因として、やはり私企業においては賃金が上つた、これも有力な原因であるというお話だと思うのです。それにも拘わらず実質賃金を確保される、そうすると実質賃金を確立するということは、物價が上つただけやはり賃金を名目的に上げるか、或いは何か配給を増して実質的に確保するか、どつちかしなければならんわけですね。実質賃金を確保するのに、配給のほうがきちんとできないとすると、賃金が上つただけ名目賃金を上げなければならない、そうしましたら赤字はどうして消えるでしようか。その場合賃金騰貴に基づく企業の赤字です。それは物價を上げることによつてこの赤字を消そうとしておるわけです。即ち賃金を総体的に切り下げることによつて赤字が本当は生まれるわけですが、その賃金騰貴によつて赤字は……やはり実質賃金を引き上げる、名目賃金をそれだけ引き上げてしもうから、その赤字は消えないわけです。実質賃金を確保されるということを言われると、その場合の赤字はどういう風にして減失するわけでしようか。
#36
○政府委員(谷口孟君) 今度の價格改定におきまして、最近の実質賃金を維持するという方針を採つておりますが、実質賃金の維持ということにつきましては、今おつしやつた通りに、方法が二つあると思うのであります。一つは物價の改定をいたしまして、そうして生計費が膨らむだけ名目賃金を上げてバランスを取るという行き方があると思います。その場合は相互に循環いたしまして、相当高い水準にならないと、物價の水準と名目賃金の引上げとが均衡を得られないことになるのであります。実際問題といたしましては、これは取にくい策であります。今度の改定におきまして採りました手段は、名目賃金の引上げはなるべく行わずに、支出のほうを減す、それは丁度今度は勤労所得税の改正がありまして、相当大幅にこれが軽減されるのであります。この勤労所得税の軽減ということと名目賃金の、今我々の持つておる基礎では、一分何がしかを引上げ、この両者によつて價格改定による実効價格の上昇をカバーして行くというやり方を採つたわけであります。お尋ねの趣旨の、本当の意味は、然らば今後これを維持するのにどうするかということにあると思うのであります。これは今後総合対策をやつて、そうして先程大藏大臣のお話もありましたが、生産を増強し、そうして配給の面をよくして行つて、さらにこの財政面からするインフレーションの原因をも阻止して、そうして物價の平準化を図るということに帰すると思うのであります。これは今後の対策となるのであります。
#37
○木村禧八郎君 一応お言葉上では合つておりますが、実際はですね、今度大幅に勤労所得税を引き下げる、勤労控除その他で勤労所得の税金を引き下げる。併し片一方で物價を上げてしまうわけです。その結果のバランスがどこに合うかということが問題ですが、それによつてとにかく誰かが生活低下をしなければこのバランスが合わないのです。物かが上つただけ國民は、誰がその生活低下の負担を負うかという、そこが問題で、無論敗戰國民でありますから、生活低下はこれは我々忍ばなければならんと思うのです。しかしそれが非常な不均衡ではいけないのであつて、先ほど主計局長は、みんながと言いましたが、実際みんながでないのです。今回発表されました二十三年度の國民所得の推定を見ましても、勤労所得は人数が多いに拘わらず全体の三六%、業種所得が六一%、御承知の昭和五―九年事変前五―九年の、あの当時封建的の残滓や独占資本の支配が強くて、非常に所得の分配不均衡といわれたあの当時さえ、勤労所得は四一%、業種所得は三六%、当時よりも非常に経済が小さくなつておる、全体として企業経済が小さくなつている時、しかも人口が当時六千六百万が今七千九百万、それでいてまるで五―九年当時の逆になつておる。まつたく逆の國家所得の分配状況になつている。そういう下で、ここで價格を改定して、その價格改定の最後の負担がです、どこにも轉嫁できないところの人のところに來ることは明らかです。そうしますと、もつと率直に言えば、結局実質賃金を切り下げることによつて、勤労大衆の賃金を引き下げることによつて赤字を埋めたのである。この点はどうしても私は否認できないのじやないかと思う。そういう意味でその建前に立つと、この予算の、税制の問題でも、税の問題でも、支出の問題でも、收入の問題でも、根本的に建前をかえなければならんと思うのです。大藏大臣はその点どういうようにお考えないのですか。この勤労所得、國民分配所得、こういう不均衡な分配所得を基礎にして、そうしてしかも今度の價格改定において勤労大衆の負担を非常に増加させるということを言われておるが、その点大藏大臣はどういうふうにお考えなのでしようか。
#38
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。税の表を手許に持ちませんので、後からこれによつてお答えしたいと思うのですが、これは恐らく勤労所得の切り下げ方はやはり大幅に相当思いきつて引き下げたのであります。ただお話は、この法人組織の企業の税が非常に軽減されておるという意味だろうと思いますが、これは即ち企業が、企業自体が非常な窮状にあるということがたまたま如実に現れておるものとみていいのじやないか。現在企業活動というものは赤字に赤字を続けておるというものが多くて、税收の対象になりにくい状態にあるのです。國家が價格補給を以てして漸く赤字を消そうとする現状に置かれておるのでありますから、極めて不健全な状態にある。從つて企業の再生産活動に相当に影響するというような点を勘案したからと考えておりますが、只今手許に表を持ちませんから、後から表によつて具体的にお答えいたしたいと思います。
#39
○木村禧八郎君 実は今お伺いをいたしますと、どうもこの予算編成の基礎についても、非常にあやふやな点があるわけです。現実にもう物價の算定の基礎についてもはつきりしませんし、賃金の基礎についてもはつきりしません。それでもう物價が政府が予定いたしたより上ることが……現実に上つており、しかも上ることが政府が予定しておるより明らかに多い。それから賃金も三千七百円ではやつて行けない。現在の算定において違つておるといいながら、追加予算は出さない建前である、その意味において、この予算は私は非常に危險であると思うのであります。本來ならばこれは根本的に編成替えしなければいけないのですが、こういう不正確な基礎において、こういう予算を出されることは私はいけないと思うのです。編成替えをできなければ、止むを得ずこれは補正予算、必ず補正を出すべきだ。それでなければこの予算に盛られておる事業内容というものは、計画的に、予定通りに行われない筈である。にも拘わらず大藏大臣は追加予算を出さない、補正予算は出さないで行く、大藏大臣は余程突発的なことがない限り出さないと言われるのですが、そこで私はこの補正予算を出されるのか、出されないのか、或いは根本的にこの予算を実際の正確な物價及び賃金の基礎に立つて再編成される御意志はないか、この点を一つお伺いしたい。最後にもう一点お伺いして置きたいと思うのです。
#40
○國務大臣(北村徳太郎君) 先程から申上げておりますように、再編成をする意思はございませんし、追加予算を出す必要はないと今のところ考えております。
#41
○木村禧八郎君 それから最後に、再編成は実際問題として、これは内閣の生命にも関わる大きな問題でありましようし、又この際全面的に再編成することは、國民経済上にいろいろ混乱が起りますから、できないと思います。そこで我々としては、この際止むを得ざる主張として、本來ならば、物價を改定しないでバランスを取る方法は決してないわけではない。その具体的な方法は我々としても社会党の政調会として檢討してみたわけですが、本当に日本経済の再建を日本國民が公平な負担においてやる、そういう非常な決意を持つて、ここで相当な社会改革をやるつもりでやれば、できないことはないと思うのですが、併しそれをやらないからできないのである。そういうことでできなければ我々としては止むを得ざる最低の案として、なるべく物價の騰貴を少なくしなければならない。從つて予算全体に対する修正として、これは所管大臣だけでなく、大藏大臣にもお伺いしたいが、この全体の予算とのバランスを考えなければなりませんからお伺いするのですが、鉄道運賃を貨物三倍半、旅客二倍、その他終戰処理費についての節約、これは大体二割程度の節約、それから取引高税、これは惡税として中止する、全廃する。それから通信料金は現行の四倍を三倍に止める。その財源として、大きなものとして増加財産税、これを実施して、そうして以上の運賃、通信料金引上率を少なくすることによつて生ずる赤字をそういう方法で埋める必要があるのですが、今この点について大藏大臣はどのようにお考えでしようか。今の政府原案について以上の程度の……運賃の改正点は旅客運賃二倍、それから通信料金を三倍、それから増加財産税の問題、それから終戰処理費の節約、この四点について最後に政府のお考えをお伺いしたい。それから法人税の据置と……。
#42
○國務大臣(北村徳太郎君) 私は、まあ政府の意見をということでございますので申上げるわけでありますが、政府の意見といたしましては、これは今回提案いたしました予算案につきましては相当檢討を各方面からいたしましたので、これで御審議を進めて頂きたいと、こう切に思つておるわけであります。殊に増加財産税を國家に吸收することをするか、しないかということをお尋ねになつたのでありますが、これはまだ十分に研究はいたしておりませんけれども、現下の実状で生産活動を阻害するような、或いは生産意欲を甚しく害するようなことをすることは、今漸く企業が軌道に乗り、或いはこれから企業整備を断行して新らしい体制を整えようとするときに果たしてどうであるか。この点については重大な疑問を持つております。それから取引高税を撤廃しないかというお話でございますが、この取引高税はこれは好ましい税とは思つておりませんけれども、これは現在の段階においてはこの程度のものを廣く國民全体に負担をして頂くということも止むを得ないんじやないか、かような考えから提案いたしましたので、これも直ちに撤回するかどうかというお尋ねに対しては、撤回することは困難であるということをお答え申上げたいのであります。鉄道運賃等につきましても、これはまあ全体を総合いたしましてのことでありまして、ただ今実は社会党からもお見えになつておるのでありますが、多分社会党の政務調査会でお出しになつた案が出されておると思うのでありますが、與党三派で鉄道料金等について集まつて檢討いたしております。それで私も出席せよということでありますので、ここが若し晝の休みになれば出て、それに與りたいと思つておるのでありますが、これはまだ與党三派の一致案というものができておりませんので、まだここでお答え申上げる段階に入つておりませんようなわけであります。
#43
○木村禧八郎君 最後に予算編成技術と関連してお伺いしたいのですが、例えば鉄道運賃を政府は三倍半値上げを予定しておりますが、その場合旅客だけ二倍になつたような場合、すると今度は物價へのはね返りというものが違つて参りますから、これはやはり予算全体をいじらなければならないもんかどうか。その点です。
#44
○政府委員(福田赳夫君) 運賃が旅客が三倍半から二倍になりますれば、政府職員の旅費がその割合で減額されるわけでございますから、それだけの余裕を現在の予算からは生ずるわけであります。だからといつて予算の編成替えをするかということになりますれば、非常に窮屈な予算でもあります際でありますから、予算の編成替えをするという程にも考えておりません。それからもう一つは、三倍半から二倍に下げた結果、通信特別会計において相当の経費の減少になるということがあるのであります。即ち逓信省で使うところの逓送費というものがあります。この逓送費において相当減少する。從つてその関係から一般会計から通信特別会計に繰り入れる金額が少なくなる、かようなことはあります。
#45
○木村禧八郎君 時間が大分経ちましたので、私は今後他の委員がまだいろいろ御質問される予定があると思うのでありますが、そこで私ばかりどうも質問しているというのも、まだ沢山あるのでありますから、そういうわけに行きませんので、一応外の方の質問が終わりまして、なお余裕がありましたら、そういうときを見計らつて又質問をさして頂くということにしてお許し頂ければ、そうして私の今日の大藏大臣に対する質問を一応これで終わりにして置きたいと思います。
#46
○委員長(櫻内辰郎君) 午後二時から再開することにして休憩をいたします。
   午後零時四十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時三十一分開会
#47
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より開会いたします。休憩前に引続き質疑を行います。中西功君。
#48
○中西功君 午前中木村委員がなされたこの予算案の根底となつている物價問題について、私も少し結論的に質疑をして置きたいと思います。私といたしましては主として、あと三千七百円ベース並びに税制の問題について質疑をしたいと思つております。今日午前中の質疑の重点はこうであつたと思います。このたびの全般的な物價改定をしなくても予算は組めたし、又却つて全般的な物價引上げをしないほうが負担の公平も期せられ、予算の編成も楽であつたのではないかというふうな点に重点があつたように思うのであります。しかもこの物價の値上げを基礎にして予算を組んだ結果、却つて全体のインフレが進むとともに、予算案そのものもインフレ予算になり、極めて不安定な、もう直ぐ追加予算を出さなきやならないような予算案になつている、ではないか、こういう点に重点があつたと思うのでありますが、それで最初政府はこの度一般的な物價改定を必要とした理由の中で、月百億の赤字があるためにこれを埋めなければならんというふうな話であつたのでありますが、その百億の内訳は、それでは大体三千七百億の予算を組まれた時の数字とあまり変わらないかどうか。若しできればその百億の赤字をもう少し詳しく教えて頂きたいと思うのであります。
#49
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。只今の前段の御質問は、午前中木村委員にお答え申上げた通りでありまして、それから三千七百億円の当初の予算というお話がございましたが、これは予算を研究いたしております過程において、三千億という予算は一旦やつたことがあるが、それは極く一應の試案であつたのですけれども、そういうことはありましたが、三千七百億というのは私共の記憶にないところであります。それから毎月百億の赤字が出るのはいつたいどういうわけかとお尋ねであつたと思うのでありますが、極く大掴みに申上げますと、大体補給金が十九億一千二百万円、これは各種補給金であります。それから一般会計負担に属するものが四十億二千万円、それから重要企業の赤字を清算いたしまするものが三十七億九千万円、こういうようなことで大体合計が九十七億二千何がしとなります。こういう数字に相成ります。
#50
○中西功君 そうすると、その重要企業の赤字のうち、或いは又その他全般を通じまして、この中には復興金融金庫が負担するものも入つておるというふうに見てよいわけですか。
#51
○國務大臣(北村徳太郎君) お答え申上げます。これは今回のこの價格補給をやりませんとはつきりしない。復金の決済するものが重要企業の赤字に入つておるわけであります。その内訳を御要求ですか。
#52
○中西功君 結構です。それでは新予算案で、即ち提示された予算案の中で、この價格調整或いは一般会計の負担分、或いは復興金庫の今後の見通しや、そういつた問題を入れますと、やはりほぼ同じ、或いはもつとそれを超した赤字が実際に我々にはあるように思うのですが、それは一体果たして解消しておるのですか。解消していないのじやないかと思うのです。
#53
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。價格改定を、即ち企業が完全に採算が取れるという程度にいたしますれば、企業では赤字はなくなる、それから同様な措置を運賃通信料金につきまして見ますれば、特別会計においては赤字がなくなるわけでありますが、そういうようなことをいたすということは、運賃料金の引上げ倍率、通信料金の引上げ倍率並びに物價の改定というものは、相当大規模にやらなければいかんというので、今回は先ずそこまではいかないが、その思想でやつておるという程度であります。從いまして結果におきましては、完全に赤字が拂拭されたというところまで行かない面があります。即ち企業につきましては、價格改定を完全に実施いたしますが、通信料金、鉄道運賃につきましては、これは一般会計から百五十億円の繰入をいたすということにいたしております。それから企業については完全なるバランスをとると申上げましたが、それを必要とするという意味におきまして、一般会計から五百十五億の赤字を出しておる。完全なる意味の物價改定といたしますれば、これらの繰入金も、一般会計からの繰入金も亦五百十五億の補給金も、全部赤字になるのでありましようが、まあ考え方はさようといたしまして、実際の措置といたしましてはさような多少中間的な考え方になつておるというふうに御了承願います。
#54
○中西功君 それが非常に私おかしいと思うのです。百億の赤字を埋めるために、物價改定をやつたところがですね、恐らく物價改定によつて一応企業は或いは赤字を克服しておるかも知れません。していないかも知れませんが、ともかくもやつた。やつたのに、依然として國家財政において相当な赤字がある。これは恐らく企業においても今後同じことがおこると思います。私はそれについては價格調整補給金のところでもつと詳しく聞きますが、ここに月百億の赤字を消すために物價改定をやつたと言つて置きながら、同じような赤字、これはちよつと見ましただけでも一般会計の中に七百億以上あります。更にこの復金出資金を入れますれば、これは九百億になります。復金の融資のほう、恐らく今後もこれが赤字融資になるということを想定することができるとすれば、千二百億じや済まない、もつと上の赤字が出て來ます。それじや何にもならない。ですから、予算面を我々見た時に、赤字を消すために物價改定をやつた筈だが、現実にはそれと同じだけの赤字があるということがはつきり言えると思うのです。それでそういうところに部分的にやつたとか何とか言われますが、併しそれならなぜ徹底的にやらないか、恐らく徹底的にやつても同じ結果だろうと思うのです。これは例えば石炭の採算の合うところまで物價を引き上げたならば、その他の物價は又非常に引上つて、やはり國家財政全体は又物すごい赤字だと思います。結局はそういうところに、赤字であるか、赤字でないかというところに問題がないのだと思うのです。例えばさつき午前中に発表された三千億の旧物價ベースにおける予算を見ますと、收入が三千億であつて支出が三千九百億である。それで九百億の赤字が出てくるので、どうしても今の会計ではやれないと、こういう点から如何に物價改定の問題が起つてくるというふうな数字的な説明がなされたのでありますが、これをもう一遍我々よく考えて見ると、即ち一方において三千億しか取れないというのでは、決して現実に取れないのじやなくて、昨年からもはつきり言われておりますように、政府の國民所得の推定と、それから所得税を取り、大体國民所得的なものの推定との間には五千億の差がある。それだけでは明らかに逃げておるというふうな点は指摘されておるのでありまして、それならば若し本当に税制を改革して闇所得を追及することができれば、これは收入の面で或る程度補うことができるわけであります。更に又支出の面で、價格調整費やいろんな点でこれは問題がありますが、そういう問題をもつと嚴密にやるとか、或るいはもつと根本的なふうに企業そのものを本当に健全化すると、こういうふうな努力、それはもつと根本的には本当にインフレ対策を行つて、インフレを阻止するということが起ればこの支出面におけるこういう支出増大も阻止し得るわけなんです。結果は現実の自分たちの政策の非常に無力な、無能な結果が結局において九百億という赤字になつて來ておるのであります。ただそれをいわば物價改定によつて物價引上げによつて結局水増ししてしまうというに過ぎないだろうと思うのです。それで私はもう少し具体的に政府が我々の手許にありますこの資料には、物件費と人件費との区別に従つて大体分けてあります。これを見ますと、人件費は大体三百七十億、それから、物件費が千二百億、それから補助費というのがあります。この補助費の内容は、ほとんどこれは物件費だと思われます。それが百二十七億ありますが、第一の質問はこの物件費をこの度計上するについてどんな倍率を掛けているか。人件費についてははつきり言われておりますが、物件費についてどんな倍率を掛けているという点が一つであります。若し旧物價の水準でやると仮定いたしますれば、一体この物件費、補助費、こうしたものから大体どれだけの計上しないでもいい部分が出て來るか。更に人件費を五千二百円ベースで組んだとすればどれだけ増大になるか。而もその後と先の差引はどんな計算になるというやつを一つ政府は簡單にできると思いますから、結論をやつてもらいたいと思います。
#55
○政府委員(福田赳夫君) 先ず物件費につきましてはどういうふうに今度の予算はやつているかというのでありますが、一般の物件費の中にはいろいろあります。即ち今回の價格改定、即ちマル公の非常にウエイトの高いもの、又マル公にほとんど関係のないようなものというような、各種類の物件費があるわけでありますが、予算の中でと句にこのマル公にウエイトのかかつているものにつきましてはマル公の改定を十分に織込んでやつたわけであります。即ちさようなものを具体的に申上げてみますと、刑務所及び少年矯正院の收容費というのがありますが、この経費につきましては基本額が五億六千二百万円、即ち價格改定をいたさない場合の金額が五億六千二百万円であります。それに対しまして食糧を七ケ月分七割増し、原材料を八箇月分六割増しというふうに考えまして、その増加額を三億二千二百万円を加えまして八億八千五百万円、この予算に計上している、かようなことをしているのであります。それから例えば住宅復興資材費というのが予算の中にありますが、その住宅復興資材費の原材料費につきましては基本額が十一億七千万円、それに対しまして六割五分増し七ケ月分の経費を織込んでおります。その考え方、なぜに六割五分を増したかということになりますと、セメントは二倍七分くらいになろう、鋼材は七割増しくらいになろう、砂利も七割増しくらいになろう、木材は六割増しくらいになろうという大体の見通しにより増して、さような倍率を適用するというふうにいたしております。かようにいたしまして、警察留置人の收容費でありますとか、或るいは船舶修繕費、船舶の燃料、燈台の燃料、病院、療養所の経費、それから特殊医薬品、即ちD・D・T等でありますとか、自治体の警察費、生活保護費、自治体の警察通信費、物件費とか、さようなものにつきましては各々右に準じた倍率を適用している、かようにお考えを願いたいのであります。それからこの物價の基本というものが決まりましたのが大体五月の下旬であります。予算案は六月の八日までに提出しなければならんという関係もありまして、非常にマル公の物資を準用することの少ないその他の経費につきましては、なかなかこれを数千件に及ぶものに一々織込む暇がなかつたのであります。これにつきましては大体それらの経費全般に亘りまして、人件費が幾ら、旅費が幾ら、消耗品が幾ら、役務費がどうであるとか、委託費、備品費、或いは原材料費がどうであるとか、さような経費の入り型を見まして、そうして大体のこれに対する價格補正による所要額というものを算出いたしまして、それを各省ごとに、各省の各個の経費に織込むことは、これは放棄いたしまして、各省ごとにこの物價補正を特別措置費というさような名称の下にこれを各省ごとに一本の数字で計上した、かように御了承願いたいのであります。それから人件費につきましては、基本の金額に対しまして、二千八百五十分の三千七百を乗じた数をこの金額といたしておる。かように御了承を願いたいと思います。
#56
○中西功君 それで私の二番目の問いは、一体その物件費の場合におきまして、若し價格の改定を見込まなかつたならばこの数字が、千二百億という数字がどの程度になるかということをお聞きしたわけです。これは恐らく現行の物價で、いろいろ考えられて、それに或る種の倍率が掛けられたと思うんです。新物價といいながら、本当にできていない。ですから、そういう逆算も割合に簡單に行くんじやないかと思うんです。それがどの程度になるのか、これをお聞きしたいのです。
#57
○政府委員(福田赳夫君) 個々の経費につきましては、只今申上げたものを逆算するということで御見当がつくと思うんですが、全体といたしましては、午前中に第一部長から申上げました通り、大体三千九百というくらいな所要額があつたんじやないかと想定いたしております。
#58
○中西功君 いや、その千二百億という物件費はここに上つておるわけです。これは新物價ベースで組まれておるわけです。ですから、これを改定を見込まなかつたら、一体どのくらいの数字になるのかというのが私の質問なんです。
#59
○政府委員(福田赳夫君) まだ物件費は價格補正前にありましては、幾らでもあるかという、この計算をしておりませんが、只今その基礎になる考え方を申上げたんですが、それで大体御推量を願いたいと、こういうふうにお願いいたします。
#60
○中西功君 これはもともとですね、おかしいと思うんですよ。新らしい物價というのは或る程度の倍率を以て出てくるのであつて、元々現実に或る物價、或いは現実のマル公、それが一応立てられておらなければならんと思うのです。それさえ分つておれば、それとその差をこれで見れば簡單に分ると思います。まあこれは一應保留いたしますが、私この点で、非常に物價改定それ自体が、この予算に対してどんな影響を持つておるかということを我々概観することができると思うのです。と申しますのは、それによつて結局物價改定さえしなかつたら、この物件費、同時に補助費、これは物件費と同じだと思いますが、そういうふうなものは、広汎に削減できると思うんです。たとい五千二百円ベースにしたとしても、それ程そのために狂わないということ、大きなことに剰余が出てくると思うのであります。だからそれはまあ後で計算して貰うことにいたしまして、次に價格調整費なんでありますが、さつきも木村さんが指摘されたのは、先々日の公聽会において、日鉄の専務取締役の小野という人が、こういうことを言われたわけであります。政府は、今度の新らしい予算で、鉄鋼の價格調整費は百四十八億ほど組んでおる。しかしそれは足らない現在の、いや、三千七百円ベースで、それから運賃三・五倍、或いは一般物價七〇%増し、こういうような計算で行くと、日鉄の経営では、價格調整費が二百二十億あつても足りないくらいだ。こういうふうな話でしたのですが、それならば、現行物價でやつて行つたらどうかといいますと、現行物價ならば、生産の増強が最近なされておるので、そういう好材料があるので、又輸入品、輸入原料という、効率が上るという関係もあつて、大体赤字が出たとしても、そういう大きな赤字ではない、こういう話です。むしろ物價値上げをしたために、價格調整費が非常に多くなつた。こういうように多くなつているような現実の……政府の計上しているのはこれじや足りない。もつと、少なくとも四五十億はどうしても鉄鋼だけでもなければならんというような話でありました。これはこの鉄鋼だけじやないと思います。あらゆる企業においてそうだと思います。企業を健全化するとか、何とかするというので、物價値上げがなされているという話でありますが、とんでもない私は間違いだと思います。物價値上げによつて、却つて企業が非常に悪化すると私は思います。そういう点から、一つ石炭とそれから肥料について、いわゆる改定しない以前の状態における石炭の原價計算勘定、或いは肥料のそういう関係、それから新らしい状態における原價計算勘定、特に政府の必要とする、恐らく石炭にして幾らでしたか、一百何十億か、百五六十億が出たような気がしますが、果して現実の計算から見て、それで済むのか済まないのか、そういう点を一つ詳しく答えて貰いたいと思います。
#61
○國務大臣(北村徳太郎君) この價格の補給を、赤字を全部解消するほどやつたほうがいいかどうかというようなことは、これは國家の財政力と見合つた問題でありますし、又全般の物價政策と関係がございますので、そうしなければならんと考えておりませんのであります。殊にこの物價の補給をいたしましても、價格の補正をいたしましても、なお赤字が残るじやないかというお話でありますが、これをやらないままにいたしまして、毎月百億の赤字の膨れて行くというような、或いは復金融資で賄われて行くということは、極めて不健全な状態であると思います。それで一部においても、これは全体の物價と勘案いたしまして、又財政力と睨み合わせて、どの程度の補正を行うことが妥当であるかということを考えて、こうしたわけであります。なお例えばそれくらいの價格補給をやつてもなお赤字が出る。これはそうでありますけれども、しかしながらこれは又日本の企業全体が、戰後いろいろ荒廃しておる事情もあるし、企業の内部に内包しているところの原因もあるし、いわゆる企業整備というような問題も起りつつありますが、それらのことを通じて、改善せらるべき道が相当に多いと考えますので、さような点等が、今直ちに諸般の事情から実行が困難でありますけれども、企業自体の中にあつて、当然排除せらるべき企業の弱体というようなものを是正する方向へも我々は今後努力を進めて行かなければならん。そういうことによつて漸次企業の赤字を解消させるというような方向へ向わしたい、かように考えておるのであります。なお石炭、肥料等の原價の問題が出ましたが、これは多分商工省方面から答弁をされ、或いは安本のほうから答弁あるべきが妥当であると、さように考えております。
#62
○政府委員(吉田清二君) 只今中西委員から御質問がございました石炭並びに肥料の原價の問題でございますが、只今直接担当のものが司令部のほうへ行つておりまして、私代りましてお答えいたします。昨年度の石炭の原價計算は、大体労務費は昨年の五月の協定賃金を見まして、月平均坑内夫千八百五十三円というものを見て、又出炭数量につきましては月平均大体二百十五万トン、能率につきましては在籍坑夫の一人当たり出炭量月平均五十七トン、こういうふうに押えました。そういう前提条件で見ますというと、石炭の一トンあたりの原材料費は二百五円になつております。労務費は五百七十九円、その他の費用が百七十一円、以上合計しまして、九百五十六円というのが生産者價格になつております。これに公團におけるプール運賃手数料二百五十二円を加えまして、需要者價格千二百八円ということにいたしておるわけであります。次に本年度の石炭の原價につきましては、只今関係方面と折衝中でありまして、いまだ決定しておりませんのでありますが、大体において労務費につきましては、今年の四月の協定賃金に多少の増加を見込んで行く、それから原材料につきましては、現在の物件費の値上り七割程度を見込んで、又出炭数量につきましては、現在年間三千六百万トンの出炭を見込んでおりますわけでありますが、これにつきましては、大体上期の状況を見まして、月平均に百七十万トンというふうに押えました。又能率につきましては月大体五・八トンになると思いますが、その程度を前提といたしまして計算をしておるわけであります。まだ何分にもこれは最後のところまで行つておりませんので、数字的に申上げる段階に來ていないのであります。次に肥料の点につきましては、御承知の通り、硫安につきましては、これは生産者別に各社の各工場別に生産費を出しております。それらを平均したものを價格として出しておるわけであります。従つてこれはその結果だけが出て來るわけでありますが、大体窒素分二十%のものにつきましては、原材料費五千三百九十九円、労務費一千百三十五円、その他の経費一千四百六十六円、以上生産者價格が合計八千円、これに公團におけるところのプール運賃手数料が五百三十円でありまして、この合計から價格調整補給金二千三十円を引きますと、需要者價格が六千五百円、これが需要者の受け取る價格になつておりまして、現在の價格になるわけであります。今年度のものにつきましては、これも先ほど石炭について申上げましたように、特に硫安のほうはなお石炭價格もまだはつきりしないわけであります。その他の硫化鉱その他の資材のはつきりした原價が出ておりませんので、まだここで数字的に申上げるところに達しておらんわけであります。以上お答えいたします。
#63
○中西功君 そういたしますと、石炭價格も決まつていない。その結果肥料やそうした重要物資も價格を決めるわけには行かない。こういうふうな状態にあるようでありますが、ところが、そういうような状態であるにも拘わらず、一應價格調整費というものは五百十五億と決まつておるわけです。さつき鉄の例を引きましたが、或いはこれが実際これ以上必要になるかどうか、それはまあ一応別といたしましても、石炭價格が一体決まらなくてこの物價を決めて行く、根本であるこれを決めないで、その他の物價をどうして決めたようなことにして予算が組まれておるのか。ですから、その物價の改定といいますが、この基本的なものを決めないで、どうしてこれが決まるのか、我々にはよう分らない。それから來る調整日の問題も我々これを突つ込んで行つても、調整費が、多いか少ないかということは当然議論になるのだけれども、そこまで石炭の原價計算が分らないでは我々議論のしようがない。そういうふうな点で実にあやふやなものなんです。これは石炭ばかりでないと思う。米だつてそうだと思う。労賃と米價と石炭、これは物價を動かして行く基本的な要因なんです。そのうち労賃だけは決めておる。だけれども、石炭も米價も決まつておらん。労賃三千七百円ベースというような、米價を決めないで大体決めておるわけです。こういうふうな点に、政府が今やつておる物價の改定の仕方というものは実に問題にならないルーズがあると思う。私は石炭においても、恐らく実際の原價計算やそうしたものを或る程度やつて行くということになると、これは相当多額の補給金が要るという勘定になつてきてやせんかと思うのです。若し今の徹底的な、或いは分らないかも……発表できないかもしれませんが、今まで各方面において、或いは物價廰とか、石炭廰とかその他においていろいろ大体の計算がなされておると思う。そうしてそれに基づく調整の額というものが一応要求されておると思う。そういうもので、もちろんこれはよいわけなんでありますから、ここで一つそういう過程で生れて來た数字をやはり少し発表して貰いたいと思う。
#64
○政府委員(吉田清二君) 只今お話のございました点尤もだと思うのでありますが、何分これは、價格というものはいろいろな要素が集まつて出來て参りますので、最終的の價格を出すためには、やはり價格調整金の額も決まつてこないと分らない。又労務費についてもいろいろ問題が出てくるわけであります。或る程度見通しをつけまして、そこで推算を立てなければならないわけでありますので、どうも最終的のはつきりした数字を今申上げる段階にないことを甚だ我々も遺憾とするわけであります。ただ石炭については、先ほども申上げましたように、大体基本となるべき出炭数量、或いは能率の点、労務費の点等については、かなりまあはつきりした数字が出ておるわけでありまして、ただ例えば抗外復旧費の関係であるとか、その他の点につきまして多少まだ最終的の決定ができないわけであります。
#65
○中西功君 今僕ら素人には分らないけれども、能率とか何とかいう点で、若しこれで現在の四月協定による労働組合とのあの賃金ベース、それに少しプラスしたもの、それから一般物價七〇%、年間二十七万トン等ということになり、これで行くとして、どんな数字が出て來るのですか。
#66
○政府委員(吉田清二君) これはどうも非常に仮定に基づくものでありますから、此処で数字を申上げまして或いは誤解を招いてはどうかと思うのでありますが、昨年の数字が大体先程申上げましたように千二百円ということになつておりますから、まあ大体のところが月間において二・六倍程度、或いは二・六乃至八倍というところに來るんじやないかというふうに考えております。
#67
○木村禧八郎君 今のは昨年の炭價ですか。これは調査團が調査に行つて調べた結果ですね、これは幾らですか。
#68
○政府委員(吉田清二君) 昨年十一月の実績調査ですが、その時の價格というものは、原價がどれくらい掛かつておるか、ちよつと今その数字を持ち合せておりませんですが、その時には現在の千二百円よりも相当高い数字が出ておつたと思うのであります。現在の現行價格の千二百円よりも相当高い数字が出ていました。
#69
○木村禧八郎君 我々の聞いたところでは、調査團の結果は大体一割くらい安かつた、こういうふうに聞いております。
#70
○政府委員(吉田清二君) それはよく調査いたしまして、後から……
#71
○中西功君 それでは石炭を別にしまして、鉄鋼の場合、我々は公聽会で相当責任ある言葉としてそれを聞いたわけですが、それが事実かどうか。政府側として鉄鋼業はどんな考えを持つておるのか、それを一つ伺いたいと思います。僕はこの前文書で資料を要求してあるのでありますが……
#72
○政府委員(吉田清二君) 資料が出せるようなあれがございましたら直ぐ出すことにいたしまして、さつそく調査いたします。
#73
○中西功君 詳しい資料でなくてよいのです。僕たちにとつて非常に意外というか、大切な問題は、價格改定をしなければ、赤字といつてもそうたいした赤字ではない、こういうことをはつきり言われた。それは実際経営をやつている責任者がそういわれた。價格改定した結果二百二十億……價格改定するとすれば二百二十億からの補給金を貰わなければ困る、こういう話であつた。ですからそういうことが実際あるのかないのか。また政府として有り得ると考えるのか、有り得ないと考えるのか、その点を聞きたい。
#74
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。只今のお尋ねは、鉄鋼関係においては價格改定をしなければやつて行けるけれども、價格改定の結果経営が苦しくなる、こういうことだというお話と思います。こういうことは結局鉄鋼関係におきましては、現在当初予定しましたよりも創業条件がよくなつておるのでありまして、そのために現行の物價関係におきましては、操業度の向上によつて諸経費の膨張を賄つて、そうして更にやつて行ける状態になつておるということを証明するものと思うので有ります。ところが、今度一般に物價の改定が行われまして、そうしてそのために全般の水準が上ることによつて、現在他の産業に比べて非常に優位にある、操業条件が非常によくなつておるものが、それが少し悪くなるということは、これは私は産業によつては有り得ると思うのであります。従いまして、産業によつては、自分の産業については價格の引上げをして貰い、他の産業についてはこれは据置いて貰いたいというのが、これは採算からいえば皆そういうことになるのであります。從つて多くの産業家は價格改定はして欲しくない、しかし自分たちの價格は上げて欲しいというような言い分は方々で聞くのであります。鉄鋼の場合も今申すような一つの場合に相当するものと思うので有ります。今度價格をなぜ改定しなければならんかと申しますと、石炭とか、電力とか、肥料とか、更に又原價要素として大きな部分を占めますところの運賃というものの引上げというものがおこるのでありまして、これらが動きますと、これは非常に基礎的でありまして、影響力が多いのであります。こういうような影響力の多いものが上つて参りますと、これは波及するところが広くなりまして、そうしてやはりここに所要の補正を加えなければならんということに相成つて、今度の價格の補正という問題が起きたわけであります。なぜそういうようなベーシックなものに赤字が出て、そうして價格の改定を必要とするか、こういうことは先ほどもちよつと申したのでありますが、結局経営が苦しくなつて赤字が出てくるわけであります。その赤字の原因は多々あると思います。能率の悪い点もありましようし、又支払賃金が嵩んだという点もあると思います。いろいろな要素が加味されまして経営が苦しくなる。そこで赤字をどうするかという問題であります。今日まで赤字々々で喘いできたのは、一つは補助金による援助もありましようし、一つは金融に頼つたということもあるのであります。しかしながらこの金融も、赤字金融を永遠に続けるわけには行かないのでありまして、やはり限度があるのであります、或る時期になれば、やはり國家の財政の面、又通貨金融の面、物價の水準の面、賃金家計の面と、そういつたようなものを総合して、一つここに一定の均衡を得て、今まで生じておるところの不均衡を是正して行く、段階的に行くというようなことは非常に必要になつてくるわけであります。この意味で、今度價格の補正をいたすわけであります。從いまして、先ほどの鉄鋼においては、操業度が他の産業よりも非常にいい、從つて現在ならばこのままでやれるが、しかし一般産業の方がやり切れなくなつて、價格の水準が全般的に上つて來て、そのために今度は自分の方が操業度を適正に見られて、適正な價格をつけられると経営が苦しい、こういうことは私はあり得ると思うのであります。
#75
○中西功君 この鉄鋼関係だけが特別であつて、その他は特殊な状態だというようなお話でありますが、これは私の考えておる根本は、たとえ物價をいくらいじつても、結局企業が赤字であり、そのため経営が苦しいということの根本は、單にそういう價格がどうだこうだということよりも、もつと根本的に日本の現在の経済体制、或いは政府が採つておる経済政策がいいか悪いかということに帰着するところから起つてくるのであります。だから價格改定によつて、それを償おうとするようなことは、却つて問題をこじらしてしまう。例えば現に一番いい例でありますが、製鉄の例を取つてもいいと思います。これは價格調整費の性質というものを我々が考えるのに非常にいい例だと思うのです。製鉄の場合がたとえ例外なものとしても、少なくとも現下の物價であれば経営が少し楽である。もちろん赤字はあるでしよう。しかしそう多くはない。こういうふうな状態のところへ、今度政府は物價改定をすることによつて、わざわざ百四重何億という價格調整金をやるわけです。それはこの價格調整金が果たすその作用が非常にはつきりすると思うのです。結局鉄鋼関係自体が非常にうまくいつておる。こういうことは事実だとします。これはそんなにうまく行つておる筈はないと思いますが、或る程度うまく行つておるといたしまして、それならば若しうまいよい價格関係を作れば、そこではうまく行つておるのだから、價格調整金なんか要らん筈であります。ところが、現実に價格調整金をやるということが予算に掛かつておるわけです。もつとよくそこを調べて、若し政府も鉄鋼関係がいいという調べならば、そこをもつと價格関係でうまく考慮して、價格調整金を減らせばいいと思う。それでこれは價格改定を一般的にやつても、その部門においてはそういうことはできると思う。そういうことをやらずに、徒らに價格調整金を高く上げておるという外に我々は見ようがないと思います。結局そういうことになつて、もつと石炭関係或いは肥料関係のはつきりした数字が出れば、私は必ずしも鉄鋼関係だけじやないと思います。その他あらゆる部門において大なり小なりこういうことが起つてくると思います。
 それは一應止しまして、次に特別会計の問題でありますが、私は特別会計として出されておる表を読んで見まして、一番最初に感じましたことは、何千億という予算が組んである。特別会計としては実に項目が杜撰といいますか、荒つぽいわけであります。実際のことを申しますと、これによつてさつぱり我々は分らない。例えば一つの項目が二千億、三千億というような項目が一つの項目になつておるわけであります。これは私は國家の提出資料としては非常に不親切といいますか、人を馬鹿にしたみたいな資料だと思います。それでこの中の実は貿易資金特別会計についてちよつと聞きたいのでありますが、これはどの所管でありますか、これは大藏省ではだめですか。……これを見ますと、貿易資金特別会計は歳入が十七億、歳出が十七億、こういうふうな非常に簡單な、非常に少ない会計になつておる。ところが、我々が貿易廰から渡された資料を見ますと、これが非常に大きな、何百億という数字なんです。これはもちろん会計の組み方に問題があるだろうと思います。即ちガリオア・フアンドの救済物資の收入が一応貿易資金特別会計を通るんだと私は思うんです。思うんですが、これには書いてない。そういう点が非常におかしいと思います点と、それからここをずつと見ておりますと、公團関係の方では大体公團の納付金が幾ら、公團への交付金が幾ら、全く額が同じなんです。この公團からの納付金と公團へ支給する交付金、これはもう必ず額が同じなんです。で、これは公團は或る物資を取り扱つて手数料を取つておると私は思うんですが、そこから或る種の利益が出てくる、それを納付するわけです。ところが、それは必ずそのまま今度別の名目でそのまま与えられておる。一体現実の問題としてこういう風なことが起つておるでしようが、結局もう公團のそうしたものは一定の額を決めて置いて、そうしてお互いがこの会計の間で相殺して行く。こういうことで公團の内容に対して実際に真剣に政府として監督して行くというふうな点がこれでは全然出てこない。むしろここに或る種の数字の差があつて初めてそういうことが言われるんじやないか。これはあれと同じであります價格調整金において、價格調整金の支給において、價格差益金は大体これだけ取らないから、價格調整金の方をこれだけ引いて置こうというような取引、これと同じだと思います。すべてそういうことで特別会計は非常にそういういろいろなことが私はあると思います。ですから特別会計を一つはこういうふうな杜撰な……杜撰というか、大雑把な項目で提出するということがいいかどうかという問題と、それから第二番目は貿易資金特別会計のガリオア・フアンドの資金というものは、一体政府としてどこに処分しておるのかという問題と、それから円資金――ドル資金ではありません、円資金はどこでやつておるのかという問題と、それからさつき申しました公團、或いは價格差調整差益金、そうしたものの、こういうなんといいますか、帳面ずらだけのこういう移轉、こういうことが果して正しいかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
#76
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。特別会計の予算が非常に荒つぽいというお叱りでございますが、これは誠に私共といたしましても、もう少し明細なものを用意いたしたいのでありますが、実は詳細なものは作つておるんです。おるんですが、印刷等の関係でなかなかお手許に届きにくい状況であります。印刷にいたしましても、厚さが二尺くらいの厚さになる明細なものでありまして、いまだにお手許に配付できないで、誠に遺憾と思います。しかしながらそのうち重要なものにつきましては、例えば貿易資金でありますとか、或いは鉄道でありますとか、通信というものにつきましては、お求めに応じまして、お手許にやや詳細なる資料が出し得るのじやないかと、かように存じております。それから貿易資金が商工省から出た資料によりますと、数百億円になるというお話でありますが、これは貿易資金の運用、收支の計画だろうと存じます。貿易資金特別会計の歳入歳出といたしましては、その特別会計に限定された收支だけが載つて來るというので、さような違いがあるのであります。御了承願います。
 それから公團の收支がとんとんになつておるということでありますが、これは公團の職員の経費、又事務費、これは一般会計から繰入れることにいたしておるのであります。一般会計といたしましては、公團に対しまして、さような繰入金をいたしますから、大体その程度の公團の経費を一般会計に納付して頂く、即ち公團が扱うところの物資の價格を決めるに当りまして、それだけの手数料を公團が取り得るようにいたしておるのであります。決して歳入歳出とんとんであるから、これはルーズにやつておるというわけではないのであります。先ず歳出が決まります。どうして歳出を決めますかと申しますと、これは公團と雖も一つの政府の期間の一部である。從つて政府機関と同様に嚴正に事務費、人件費というものを査定する、又よく檢討するという建前の下に、さような一般会計からの繰入れをいたすというようにいたしておるのであります。即ち公團の会計を一般会計の他の部門と同様に審査いたすという趣旨で、お尋ねの点とは反対のような意味合いにおきまして、さような仕組みにしておる。さように御了承を願います。
#77
○中西功君 その公團の問題でありますが、公團法では公團として剰余金が出れば政府に納入するということになつておると思います。決して公團の職員費を一般会計において負担するから、その部分について納付しろとは書いてない、と思うのであります。ですから、公團によつては納付金によつて職員費が賄える公團もありましようし、或いは又或る公團によつては、非常な利益金の結果、その職員の必要な一般会計から貰う金以上に納付金ができる公團もあると思います。それが普通の現状だと思うのであります。ところが、こういうふうにすべてとんとんになつておるということは、私の言うのは、如何に政府が公團に対して本当の監督をしていないか、又公團自身が本当の納付金をしていないということの表われじやないかというわけなんです。
 それからもう一つ私が聞いたのは、ガリオア・フアンドの救済資金を日本の円で売つた、その資金が政府に入つておるわけであります。そういう政府の資金は、一体どこの会計に入つておるのか、行方不明になつておる。私は探しきれない、それがどこに入つておるかということを聞きたいのであります。
#78
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。それは貿易資金の運用計画の中に入つておるのでありまして、それがお手許に商工省から出ておるという、数百億になるという收支計算の中に入つておる、かように御了承願います。
#79
○中西功君  それはこの予算計画に入つておるかも知れません。入つておるでしよう。例えば今度の計画においても、そういう輸出物資代金は五百何十億あるわけです。ですが、問題は、私が聞いておるのはガリオア・フアンド、これは救済物資として連合軍の方から政府に渡され、政府が責任を持つて配給して、取つておるわけです。政府に入つておるわけです。その入つておる資金が当然政府のどこかの会計に計上され、或いは消費されていなければならんわけです。ところが、この予算のどこに入つておつて、誰が持つておるか、訳が分らんということでは、一体政府はどんな会計をやつておるか、怪しまざるを得ない。國会に出すどの書類の中のどこに計上して、どこで使つておるか、はつきり出なければならん。決して少ない数字ではない。三百億を越える数字で、それを闇金融に一日使つても大変な金です。ですから私はそれを聞いておる。それを一体政府はどこに計上し、どういうふうに監督しておるのか。私は渡されたものの中で探しきれんわけであります。
#80
○木村禧八郎君 それに関連してもう一つ、國民所得の中にガリオア・フアンドは、どういうふうに出てくるのですか、その点も一つ。
#81
○政府委員(福田赳夫君) お答えいたします。先ずガリオアの資金が、フアンドの物資がどういうふうに國民所得に計算されておるか、かようなお尋ねでありまするが、これはガリオアの数字等が最終的に決定されておらん関係上、國民所得の計算としては一應度外視してやつておる、かようには御了承願います。それから予算面のどこを見たらガリオア・フアンドの金が出て來るのかと申しますと、只今の政府の会計の建前といたしましては、どこにも出てこない、かように御了承願いたいのであります。しかしながら政府の歳入歳出外、即ち貿易資金の運用といたしまして、経理いたしますね收支計画には、これは載つて來るわけであります。これがお手許に届けられてある商工省から出ておるという、その勘定じやないかというふうに存ずるのでありますが、それにガリオアの物資を売るための收入というものが、上つておるというふうに存じます。
#82
○中西功君 それは資金総合計画には、そういうものも載つて來ませんですね。ただ貿易の計画の中に載つておるだけで、僕の言つておるのは、そういうものが入る、入らんということではないのです。そういう物の面でなくて、少なくとも三百億円以上の金を、政府がそういうものを放出することによつて取つておる。少なくとも政府の金なんです。そのものについては政府の金、決して民間の個人の金ではない筈です。その金をどの会計で処理しているのか、僕は今まで貿易資金特別会計で処理しているというふうに思つていたし、この間も貿易局長官においてもそういうふうに私は聞いた。ところが、それを見ると入つておらん。今まで私は貿易資金特別会計でこれは処理している。これは貿易局長官もそういうふうに言つていたように思います。又我々もそう理解しておつたが、これを見ますと入つておらん。それで一体これはどうしたのだろうかというのが私の疑問なんです。こういうふうな抜穴があつたのじや非常に困るということなんです。
#83
○政府委員(福田赳夫君) 國庫に属する現金の收支にもいろいろあるわけです。例えば預金部の特別会計というのがありまするが、これは預金部の特別会計の歳入歳出というものは予算でちやんと決まつておりまして、そうして預金部の資金を運用するということは、これは歳入歳出でもない。ただ國庫資金の運用である。これは予算面には載つて來ない。同じような仕組が貿易資金に取られているのでありまして、貿易資金の歳入歳出といたしましては、法律で限られたる歳入、それから法律で限られたる歳出、これが歳入歳出としてお手許で御審議願つておるのであります。それから貿易資金で輸出物資を買い上げる、又輸入物資を例えばガリオア・フアンド、かようなものを賣拂うというのは資金の運用計画である。國庫金には相違ないのだけれども、予算面には載つていない。只今の貿易資金特別会計というものの建前がさようなことになつているので、これは法律を以て御審議をいただいて御決定願つている仕組に從いまして、その通りにやつているわけであります。御了承願います。
#84
○中西功君 それは趣旨が違つております。僕は何も貿易資金特別会計、それを組めと言つているのじやない。どこでもいい、組んであることが必要である。それはなぜかといえば、これは我々はつきり知つているが、この金は連合軍のそういう占領救済費で貰つているのでありまして、國民の或いは國家の負債になつている。決してこの行方を勝手に晦してしまつていたということはない。日本の借金になつているとして、はつきりどこかに計上して、そうして我々に示すことが当然だと思う。ところが、僕はそういうドル資金を言つているのじやない。円のそういうものを買い上げた資金、これを言つている。そういうものを、今までそういう実状にあると貿易計画の方に繰入れて、貿易だけで使つていると思う。ですから非常にこの使途が怪しくなつて、非常に乱雑に使われていると思う。
 まあそれは一應別にしまして、もう一つ次の点を聞きます。僕は労働大臣がこられたら、三千七百円ベースについて聞きたいのですけれども……。
#85
○委員長(櫻内辰郎君) 後で呼びます。農林大臣見えましたよ。
#86
○中西功君  次に序でに私税制について簡單に質問して置きたい。さつきも政府委員の人が言われましたが、大幅に所得税を軽減した、こういうふうな話で、これはもう大藏大臣も始終こういうことを言つている。ところが、これは公聽会に出てきた多数の人がはつきり指摘しているので、私詳しくは申しませんが、決して所得税の、少なくとも労働者にとつては決して軽減ではないということ、これはもうはつきりしている。数字は上げなくても分つている。政府は今度三千七百円ベース決定に際しまして、税抜きで全て決定しておる。そうして後、適当な税率をこれに掛けておる。どんな税率だつて同じです。労働者にとつて三千七百円ベースを決定するについては……。ですから、その点を見ましても、実際には三千五百二十一円という税抜きの数字を出してきておる。そしてこれは旧税制だつたら恐らく三千八百円以上になるでしよう。新税制だから一応三千七百九十一円となつておるのです。税率の如何に拘わらず、要するに、もう元は決まつておる。三千五百二十一円という数字は決まつております。こういうふうな計算をしておきながら、これを勤労大衆にとつての大幅の軽減だというようなことは人を食つておると思います。自分自身の三千七百円ベースの算定を振り返つて見れば分る。これは結局誰が得するかというと、企業家です。これは昨年の財政金融の公聽会でも東大の助教授がそう指摘しております。労働者でなく、企業家にとつては確かにそれだけの負担軽減になる、労働者にとつては何ら変わりないと、こう言つております。これが一つ。
 それから法人税の軽減に関連いたしまして、百万円ぐらいの利益のある法人と個人企業家において、法人課税と所得課税を比較して一体どれだけ違うか。私は非常に違うと思う。政府としてこの数字もあるだろうと思う。百万円の利益のある個人企業と法人企業で、一体今度の税制改革の結果どれだけ違うか、こういう点であります。
 それから第三番目は、今度の所得税改正によりまして、たしか五十万円以上の所得者は多少軽減されると思うのです。高額所得者は非常に助かる。これは法人税の引き下げというのと大体考え方が共通しておると思います。この以前にもありましたが、大体政府はこの五十万円以上或いは百万円以上、二百万円以上の大体の課税人口対象をどの程度に見積つておるか。そうして若し一億円というような税收入の人があると考えておるのか、ないと考えておるのかということもお聞きしたいと思います。
 それから物品税につきましても、我我は実に意外に思いますのは、日用必需品は今上つており、奢侈的のものは下つておる。実に今度の税制改革は我々理解し得ない。
 それから取引高税の問題ですが、この取引高税の回数は政府の算定取引回数は大体四回、五回という線で一應計算しております。そこからあの六兆一千億という大体の取引高の総額が出てきておると思います。あの六兆一千何百億という取引高の総額は多くこうして計算されたと思います。國民消費資金は一兆四千億だからそれに四・五・六倍を掛ければ大体六兆一千何百億という取引高総額が出て來ます。この四回或いは五回の回転回数というものは非常に問題がある。これは昨日の公聽会においても出て來ました。実際にはもつとひどく十回以上だと言われております。そうなると、あの六兆一千億の総取引額はもつと上りまして、十五兆或いは二十兆というふうな数字が出て來ます。それに一%を掛けますと、非常に高い税收入がここから出て來ます。ところが二百七十億しか取つておりません。そうすると現実には勿論取りにくいでしようが、そういう数字の面から考えて見て、結局政府が相当多くの脱税を現に予定しておる。即ち大体において取れる額の一割ぐらいが取れればいいという考え方があるのじやないかという気がするのであります。そういう点を政府はどう考えておるか、一応税制についてそういう点を聞きたいと思います。
#87
○政府委員(平田敬一郎君) 只今中西委員のお尋ねの点につきまして、本日今ここにあります資料の範囲内におきましてお答えをいたしまして、なお不足の点は他日の機会に補足して申上げたいと存じます。先ず勤労所得税の負担の問題でございますが、この点は私共今回の改正によりまして、少なくとも所得税に関する限りにおきましては相当思いきつた軽減ができるものと考えておる次第でございます。それで別途財政金融委員会に資料をお出ししておるのでございますが、各所得階層別に負担がどうなるかという計算を、御覧になれば分かりまするように相当大幅な軽減になつておるのでございます。で、例えば月收五千円クラスのところを取つてみますと、現行税法で参りますると、五千円に対しまして扶養親族三人の場合は千一円、即ち二割、そういう税の負担でございまするが、改正法におきましてはそれが九十一円、千一円の負担が九十一円、即ち一・八%の負担になります。それからもう少し大きくて六千円のところでございますと、現行税法では千四百七十一円の負担、即ち二割四分の負担でございまするが、それが改正法によりますると二百七十九円で四・六%の負担になる。で、五千円のところでございますると、從いまして十分の一以下に軽減されまするし、六千円のところでございましても六分の一程度に、少なくとも五分の一以下軽減になる、かようなことに相成るのでございます。それからなお角度を少し違えまして見て頂きまして、昨年の税制案ができました頃はいわゆる千八百円ベースでございまして、標準の一月の收入を大体二千九百二十円、つまり三千円程度に押えていたのでございますが、この三千円程度のものが昨年において負担しておりましたその負担率というものは、現行税法で計算いたしますると約一一・三%でございます。その賃金が名目的にただ單に二倍になつたと仮定いたしまして、今年六千円にその人がなつている、その場合にどうなるかという比較において考えて頂きますると、その場合におきましても、今申しましたようにその負担は四・六五%になる。つまり実質的にかように比較いたしましても、勤労所得税の場合におきましては、負担は半分以下に軽減されておるということも言い得ると考えるのでございまして、苟くもこの所得税に関する限りにおきましては、なかんずく勤労所得税に関する限りにおきましては、現行の財政需要の許す範囲におきまして、まあ最大限どの軽減ができておるものと私共は確信いたしております。ただ御指摘の、それじや全体の実質賃金はどうなるかという問題でございまするが、これは結局現在の経済情勢、或いはその他の一般の施策の結果どうなるかということに相成ろうかと思うのでございまして、現在考えられておりまする三千七百円ベースの場合におきましては、物價騰貴その他諸般の実状からしまして、大体四、五月頃に労働者が確保していた実質賃金を少なくとも下げない、家族の多い場合は若干よくなる、こういう建前でできておるように聞いております。所得税に関する限りにおきましては、少なくとも勤労所得税の負担は相当大幅な負担軽減ができておると、かように私共確信をいたしております。
 それから第二に法人と個人との負担の均衡の問題でございますが、これは負担の比較の仕方がいろいろございまして、精密にはなかなか計算が難しいのでございまするが、今御指摘は百万円という御指摘でございましたが、一応私共のところに五十万円の場合の負担の計算をいたしておりますので、それにつきまして申上げてみたいと思います。今日資本金は割合に会社が小そうでございますので、資本金が二十万円で利益金が五十万円上つた法人の場合と、そういう経営が最初から個人であつた場合と、法人税の負担と所得税の負担と全部それぞれ適正に課税されるものというふうに仮定いたしまして、それぞれ負担を計算して参りますると、法人の場合におきましては、営業税とその他一切の税を含めまして約三十四万円ほどの負担になるようでございます。それが個人の場合におきましては二十九万円の負担になる。若干個人の方が低くなつておりまするが、この程度でございますならば、概ね均衡を得ておるものと考える次第でございます。なお資本金が少し大きくなりますると、超過所得税の負担が軽くなりまするから、若干法人の場合の負担が低くなつて來る。個人の負担と差を接してくるということに相成るかと思いますが、かような一つの計算例を以ちましても、法人を特に軽くしているということにならないので、現在の税制に概ねバランスが取れている。若干法人に重課されているというふうに考えておる次第でございます。
 それから次は所得の分布のお尋ねでございますが、これは過去の実績といたしましては、私共のところに調査したものがございまするが、見込はなかなか正確な見込が困難でございまして、私ここで本日詳しく申上げる資料を持ち合わしておりません。ただ昨年の実際の決定から申しますると、確か一千万円以上に決定した納税者が若干いたかと思つておりまするが、なお他の機会に、決定の実績でございまするならば更に申上げても差支えないかと存じております。
 次に物品税でございまするが、物品税につきましては実は最近における物資の生産が大分殖えてきたということと、購買力が落ちてきたということからいたしまして、物品税の課税物品中で、実際上負担はなかなか……間接税でありまするが、転嫁しきれない。むしろ生産者に逆転して行くというような種類のものがぼつぼつ出て参りまして、かような状態はやはり一つの税としましては、如何に奢侈品、如何に必需敵性質の少ないものでありましても、負担が過重でありまして、その結果非常な無理を生じている。行政面におきましても調査を徹底させましてもよく徴收しきれないというような事態のものが若干出て参つておるようでございます。そういうものにつきましてこの際若干の負担の調整を図る、取引高税を創設する際でもありますので、さような調整を図るのが適当であると考えまして、ミシンその他一部の物品につきまして負担の軽減を図つた次第でございます。而も大部分は國会におきまして請願として提出されておりまして、採択になつたものが大部分でございます。さような趣旨もございまして、この際取引高税を創設する際でございますので、やはり無理な部面は一遍調整を図つて、適正な課税を実施して行くというのが正しい方向という考え方の下におきまして、若干の合理化を図つておるつもりでございます。それから取引高税につきまして見積りについてのお尋ねでございます。これは正確に申しますと、主な物資につきましてはそれぞれ大体の生産の状況、それから今年の清算の見込、それが大体何段階くらいに取引されるかというような調査を個別的にいたし、その他のものにつきましては若干推測的な調査をいたしまして、取引高を推計いたしてみた次第でございます。そういう調査と、それから今御指摘の國民所得の消費面から見た大体の高さ、そういつたような観点から兼ね合せまして、見積りに当りましては極めて適正を期すべく努力したつもりでございます。本年度は二百七十億でございまするが、私達の見積に基づく一年間の收入は、先般も申上げました通り約四百四十億程度になつております。今後この見込は、私たちといたしましてはむしろ過小というよりも、相当勇敢に見積つておる次第でございまして、取引高税の実施に当りましては、宣伝、それから調査の徹底等を十分に行いまして、この收入確保に努力しなければ、なかなかこの收入を確保することも困難ではないかと考えております。ただ努力次第では十分確保できる歳入額と考えておる次第でございます。甚だ簡單でありますが……。
#88
○中西功君 取引高税で、十分努力して取つて貰う、取つて貰うというなら賛成ではないのですが、(笑声)もともと困るのですが、私の指摘しましたことは、結局取引高税の算定においても、今非常に都合よく作つてあつて、実際は恐らく私は脱税が沢山出るだろうし、嚴格に取ればもつと取れる、取れるから余計困るのです。政府が今見積つておる六兆一千億ぐらいじやないと思う。十五兆、二十兆の取引高があると思うから、これを嚴格にやらないで脱税されたらとんでもないことになる。現実には相当脱税をする。そういうからくりの税金だということを、はつきりさしたかつたのでそういつたのです。これは東京の商工会議所のいろいろの資料を見ておりましても、決して四回、五回の回転ではないというのが大体一致した意見になつておると思うのです。これはそうならば相当かえてこなければならない。それだけに我々はこれが本当に訳分らずに、税務管理にやられたらとんでもない経済破壊になるから、それを指摘したので、何も一生懸命取つて呉れという意味で、まだ少ないという意味で言つたのでは決してないのであります。
 それから勤労所得税の軽減の問題にいたしましても同じであります。勤労所得税について私が言つたのは、軽減になつておるかなつていないか、数字の上でこれだけ軽減するということじやない、数字だけの上の軽減になつておる。特に五十万円以上の大口所得者は大変な軽減なんです。非常に軽減だと思うのです。問題は勤労所得税において、労働者だけはこの軽減に均霑していないということなんです。それは先に申しましたように三千五百二十一円という税抜きのもの、税抜きですべてが計算されておる。これは安本長官の方なんです。そうなつておる。その上に税金をいくら積み重ねてみたところで、幾ら高くたつても、幾ら減つたつて、大して関係がない。というのは政府のこの予算の計算で三千五百二十一円というのは、永久に決して変わらないと思うのです。そうすれば、税金が高くなれば名目賃金が高くなる。このくらいになるだけです。決してどうせ変わらない。その間に私は経営者、会社としては大きく儲かると思う。結局そういう労働者の生活は全体を貫いてそういう傾向が顕著に出てくるということを私はやはりどうしても指摘せざるを得ない。
 それから次に私は國民所得の問題でありますが、これは安本当局にお聞きしたいのです。それは確かこの前私達が第一回國会において國民所得九千億の質問をした時に、この國民所得は即ち生産量、各重要物資の生産量を中心に大体勘案して、それにマル公九割、闇一割というふうなところで一を掛けた数字がこの九千億である。こういうふうな説明を受けたと聞いておるのでありますが、この度のこの國民所得に関する資料を見ますと、そうじやなくて、結局こういうふうになつておる。三千七百円というものは、勤労者の数を掛けて、そうして勤労所得税というものが出てきておる。で、何か調査のやり方が、昨年説明を受けたのと今度の場合と非常に違うような気がするのですが、この点一つただ作り方だけで結構ですから、簡單に説明して頂きたいと思います。
#89
○政府委員(福田赳夫君) 國民所得はいろいろな作り方があるわけでありますが、生産の量から入つて行く行き方と、それからその生産した物から、又その他のサービスから所得が得られるという、その所得の配分される配分先から求めて行くという計算でありまするが、只今お手許に配布してあります資料は配分によつて作つた物であります。即ち昭和二十二年度の大体の國民所得の推計というものが出たのでありまして、この推計を基といたしまして、それに二十三年度にはどういう修正を施すべきか、修正の一番大きな点はこれは生産であります。生産には長期復興五ケ年計画というものがありまするが、これによりますると、大体二割の増産を來すようになつておりまするが、この國民所得の計画は予算その他の國家計画の根幹になるということから、それを低目に大体一割くらいに押えております。それから例えば石炭にいたしますれば、三千六百万トンという長期計画を第一年度に先ず三千三百万トンくらいに押える。農業について言いますれば、農業生産物には一割増産運動というものがある。一割を増加するということを期待しているのでありますが、この計画においては、五分増しにしているとか、そういう固く見るというような補正を加えまして、生産を見て、その生産歩合の修正は二十二年度の配分國民所得に加わつておる。又人口につきましては、これは人口統計の推定によりまして所要の修正を加えておる。賃金につきましては、今回考えておる賃金水準というものを勘案いたしまして、推計しておるというようなことでありまして、彈き出し方はどういうことかと申しますと、大体二十二年度の配分國民所得に対しまして、その基礎になるデーターが二十三年度にはこういうふうに違うであろう。それを而も固く見まして、そうして修正しておる。かように御了承願います。
#90
○中西功君 僕は國民所得についてまだあるのですが、時間がもう経ちますので、最後に三千七百円ベースについて安本当局に質問いたします。この三千七百円ベースについてはもうすでに沢山言われております。私も本会議で一応質問したわけでありますが、ただ基本的な二三の点についてもう一度質問したいと思います。これは今日木村さんも午前中に言われました政府が算定した毎月の勤労統計の数字、これは数字なんであります。これはたしか五月において三千四百四十円というように見積もったのでありますが、現にもう四月が出ておると思うのであります。それで四月の総理廰の統計が大体整理がついておつたら現実に四月はいくらになつておるかということを、ここで示して貰いたい。

#91
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。まだ四月の数字は総理廰統計局から発表になつておりません。いろいろ新聞等には出ておるようでありますけれども、正式発表としてまだ接しておりません。
#92
○中西功君 我々も新聞で知つたのでありますが、四月においてすでに四千六百円になつておる、こういうのが仮に集計の結果として出た、こういうような話であります。政府がそれを出されるか、出されないかは別といたしまして、それで実はもう一つの点は、臨時給與委員会におきましては、あの毎月の勤労統計の平均賃金は、資本家側の一方的な報告なんであります。これは常に低く見積られておるということは、又現物給與の問題、先に木村さんが指摘されました問題、そういつた問題を勘案いたしまして、大体一五%の修正をしたわけであります。ところがさつきちよつと聞きましたら、二%か何かの修正をしておるというお話でありますが、その点、修正率について一つ聞きたいと思います。
#93
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。今年の一月、臨時給與委員会におきまして、官公吏の給與を審議いたしました時分に、民間給與との均衡を取つたわけであります。その時の取り方は、今御指摘になりましたところの民間給與の申告漏れがある、それは一割五分見てあるわけであります。それから今一つは官府の人員構成、年齢別なり、男女別なり、そういつた構成比を考えて、それが民間よりも〇・〇八多いという修正率が掛けられております。ところが、勤労時間になりますと、民間の八時間に対して官府は六・六時間、こういうことになるのであります。この三つの修正率を掛合せますと、民間水準を一〇〇といたしますならば一〇二・四%という数字を得るのであります。先程大藏大臣が答えられました二・四%アップというのがその数字であります。
#94
○中西功君 それでこれはもう誰も指摘しておりますが、闇の騰貴率を、五月から六月の騰貴を三・六%と見込んだのであります。そうして今後闇は絶対にもう騰貴しないという仮定でこれが作られております。ところで、この点で私は安本長官にちよつとお聞きしたいのです。それはこの三千七百円の算定は私達が知つておる範囲でも極めて杜撰なものである。これは新聞に出ておりますように、政府部内においてさえ多少の異論があるといわれておるほど今度の場合は非常に杜撰である。片山内閣が千八百円ベースを決めます時には、ともかくも事前におきまして給與審議会を設けまして、そうして労働組合側と審議しましたが、結局折合がつかずにああいう結果になりましたが、一応ああいうことをやつた、そうしてそういうことをやつた結果、当時の片山内閣は、その当時の安本長官も、千八百円は確かに赤字があるのだ、これは食えないのだ、少なくとも五、六百円は政府が認める赤字がある、併しこれは今後配給物資やそうしたことで、よく行つて十一月には埋める、こういう約束で千八百円が出発したと思うのであります。ところが、このたび、この三千七百円ベースは千八百円と比べますと、こういうふうな比較になると思うのであります。千八百円の税抜きが一千六百四十五円、この一千六百四十五円を、政府が発表しておる第一次経済白書によりますと、当時の実効價格の倍率は七十倍、でありますから、この七十倍で割りますと、二十四円五十銭という数字が出てきます。これがいわゆる戦前における標準時における、今の千八百円ベースのいわゆる実質の賃金である。ところが三千七百円ベース、これは実質において手取り三千五百二十一円ですが、それは第二次の政府の発表しておる白書によりますと、実効價格二百倍、それで割りますと十七円五十銭になります。参考に申しますと、当時の標準時期における労働者の月收は、大体五十円八十四銭六厘というものなんであります。要するにこの政府が発表しておる数字によつて七十倍、二百倍、こういうような数字を我々がうまく使いますと、千八百円ベースは二十三円五十銭、三千七百円ベースは十七円五十銭、即ち二六%の切り下げなんであります。これは私が別に自分で作つた数字じやない、政府自身の経済白書による数字を使つただけのことであります。千八百円において実は当時の政府は、これには五、六百円の赤字がある、こう申した。それならば今の安本長官は一体この三千七百円ベースをどう考えられるのか。率直にこの中には赤字があるが、この際税制的なり或いは経済的な理由によつて、止むを得んからこれを一応設定して、後はいろいろの施策によつてこれを埋めるのだ、こういうふうにいわれるのか。それとも頭からこれでいいのだ、飽くまでこれを堅持すること、これでいいのだ、これで食えるのだ、こういうふうに言われるのか。その点どちらなのか、はつきりして貰いたいと思います。
#95
○國務大臣(栗栖赳夫君) お答えいたします。今回の物價に織込む三千七百円の水準を決めますに当りましては、現に勤労者が得ておりますところの生活の水準というものを維持する、少くとも維持する、こういうことで算定したものでありまして、現在においては、これによつて少くとも今日まで得ておりました水準は維持し得ておると考えておるのであります。それから尚本会議でも申しましたが、千八百円水準の時に比べますならば、尚実質的な人員は二割方上つておるものと、こう考えておる次第でございます。
#96
○中西功君 実に私とは全く逆の計算ができるわけであります。私は二六%大体下つておるという計算もできるというふうに申したのでありますが、安本長官はまだそうじやなくて、三千七百円ベースの方が二割方、即ち二〇%上つておる、こういうお話であります。私はその基礎を簡單な数字で一つ十分示して貰いたいと思うのであります。
#97
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。千八百円のベースの場合の税金は百八十八円、これは扶養家族が一・五人で、二・五人の世帯になりますが、百八十八円であります。從いまして手取額は千六百十二円になるのであります。これは昨年七月のベースでありますので、七月におきますところの全都市の消費者物價指数は二二二・九ということになります。これを以てこの手取賃金を割りますと、実質賃金の指数を得てそれは七・二三二という値になります。今度三千七百円ベースの場合の数字をここで出すのであります。三千七百円の場合におきましては先ず前に五月を推定しましたので、五月の高さを見る必要があるのであります。五月は賃金が三千五百円というふうに推定してありますので、これを現行税金をこれから差引きますと、税金が五百三十一円、從つて手取は二千九百六十九円ということに相成るのであります。今まで実効價格のつまり全都市CPSの実数といたしましては、四月の実数があるのでありましてそれは三二一・九であります。我々は過去の実勢から五月の全都市CPSを推定いたしまして、三三五・八と前月に比べて四・三%かの上の数字になると思うのでありますが、そういうような値を得ておるのであります。これで二千九百六十九円を割りますと、その値が八・八四二となるのであります。この八・八四二を先に申しました千八百円ベースの場合の七・二三二と対比するのでありまして、この七・二三二を一〇〇といたしまするならば、この場合の八・八四二は一二二・三こういう数字を得るのであります。これはみな実数に基づく計算でありまして、先程申されましたいろいろの大体何倍とか、実効價格が何倍というのとは少し立て方が違うわけであります。尚御参考までに申上げますが、昨年の千八百円ベースを一〇〇といたしました実質賃金の指数は昨年八月が一一五・四、九月が一一八・四、十月が一一七・八、十一月が一二四・八、十二月は特に年末の手当が加わりまして、これは毎年同じような傾向でありますが、飛び上りまして、一四六・三、一月は落ちまして、一二三・五、二月は一一九・〇、三月が一二三・四、こういうような数字を持つておるわけであります。
#98
○中西功君 それはCPSを基準とされたわけでございますね。
#99
○政府委員(谷口孟君) さようでございます。
#100
○中西功君 それではお聞きしますが、そういうふうな……私は経済白書に書いてある政府の数字からこれを計算したのです。結局こういう計算をすれば、政府の数字は私が言つたようになるし、CPSを以て論ずれば、私これを検算しておりませんが、或いはそういうことになるかも知れません。それならば私は序でに、丁度いいと思うのですが、そういうCPSを以て信頼あるものと、こう言われたのであります。勿論私はこのCPSを比較的信頼しておるのであります。それならばこの度官公府の労働組合、特に國鉄がCPSの数字を中心として実態生計費というものを計算し、大体五千二百円というものを、或いは五千百円というものを決定したと思うのであります。で、この國鉄が一応計算した数字、これは御存知のように、二十三年三月における東京都における内閣統計局消費者價格調の、東京都の五人世帯における現金家計支出というものを出し、それを今度は、それから三月から四月にかけての消費者物價指数の大体の簡單な上昇率を掛けて、更にそれを乙地に直して、これは乙地に直す一定の指数があるわけです。この乙地に直す指数は、これは決して任意なものではない、臨時給與委員会やそうしたところでみな使う数字です。更にそれを地域的な差を考慮して、平均地域係数で以て修正したものです。そういうふうなことでこの五千百円というものが計算されているのです。この計算に対して……。これは決して國鉄が勝手に作つた、というよりも、こういうふうな実態調査に基づいて作つたものです。而もその場合CPSはそうした数字を、基本的には使つているのです。そうならば、この数字に対して政府はどう考えているのか、それをはつきりお聞きしたいと思う。
#101
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。これは私から答える問題かどうか知りませんが、五千二百円の全官公労の要求の中には結局二千四百カロリーを基礎とした生計費が含まれていると思うのであります。今我々はそういうことは今日の日本の実力としては当を得ないものだ、なかなかそういうことはしたくてもできない実状にあるというふうに考えております。
#102
○中西功君 あんたはそれは國鉄を本当に知つているのか知らん。二千四百カロリーをやつているのは全逓だけです。國鉄は実態生計費からやつているのです。
#103
○政府委員(谷口孟君) この点は私の今申しましたのは全逓の見解であります。國鉄の方は私は実は存じておらんのであります。
#104
○中西功君 あんたは、CPSは正しい数字で、これが確実な数字だといつたから、CPSに基づいて作つている実態生計費をどう考えているかということを……
#105
○政府委員(谷口孟君) 私の申しますのは物價指数であります。今おつしやるのは毎月勤労統計の数字ではないかと私は思うのであります。
#106
○中西功君 それは違います。毎月勤労統計を作つているのは政府じやないですか。それも三千七百円を作つているのじやないですか。向こうはCPSの数字で以て、消費者價格指数の、これは東京では一應三月に九千なんぼになる、これで以て作つておるのです。
#107
○政府委員(谷口孟君) 私の申しましたのは全都市のCPS、つまり消費者物價調によつたわけで、指数を申上げておるのであります。生計費の面ではないのであります。
#108
○中西功君 價格指数から、そういうような点から東京都或いは各二十何都市の間の生計費が出ているのでしよう。
#109
○政府委員(谷口孟君) 生計費は又別個の調があると思います。
#110
○中西功君 だから、そこから指数が出てくるのじやないですか。
#111
○政府委員(谷口孟君) 物價指数と生計費の指数は違うのであります。ですから、これは恐らく何に取られたか存じませんが、私の先程申上げましたのは、消費者の物價指数でありまして、その指数を以て手取の賃金を、実質賃金を出すのに使つたのであります。
#112
○中西功君 私は二つあると思うのです。即ちそういうふうな消費者物價調というのと、それから内閣総理府統計局の消費者價格調による、これは本は同じだと思う。本は同じ計算で、東京都初めに十八都市か六都市の調査があるわけであります。これはもう今井給與局長がおれば非常にこの点ははつきりしていると思いますが、すでに今までは、政府は非常にこの統計を基礎として問題を展開して來た。ところが、平均賃金という問題が出てから、昨年來のこの統計を実際に捨てて、そうして毎月勤労統計の、賃金統計を採用することになつたのです。僕らとしては無論そういう勤労統計よりも、この統計の方が正しいと思うのです。そう思つたのです。ところが、あなたが先の数字をいわれて、実質賃金がこういうふうに上つておりますというふうな数字を言われた時、私達は自分の確実な統計はこうでありますと言われたから、私もそういう統計を使いたいと思つているのです。それがいいと思つておるのです。だけれども実際は現在の政府は三千七百円ベースを決定するには全然CPSの統計を使つていない、捨てておるのです。そうして毎月勤労統計というのを決めて杜撰な統計を使つておる、ここに問題がある。これはさつきのお話で、全逓は二千四百カロリーを中心として生計費を計算しておるかもしれません。併し國鉄は明らかに内閣統計局の消費者價格調を基礎にして五千百三十円というものを決定しておるし、而も自分自身の職員の家計調査、これは沢山行われた。この家計調査からも同じような結論を導き出しておる。更に全財においても、或いはどこにおきましても、日教組におきましてもやり方は違う。いろいろ生計費だとか、いろいろな全逓だけは二千四百カロリーを基礎にして出しておるのに、その外はそうではない。ないのでありますが、全財でもいわゆる実質生計費的に計算して、五千四百十八円、日教組五千三百三十八円、こういう数字を出しておる。いろいろ方法は違いますが、いわゆる実際において全逓の理論生計費といわれるものとみんな同じくないものが出ておるというところに、単なる理論生計費ではない、極めて実質的な生計費であるということを私は証明されたと思う。こういうふうな方法に対して、私はこれの方が、組合側の資料や組合側のやつておることの方が遥かに科学的だと思う。現状に即しておると思う。そうしてこの政府が作つた統計を要求しておると思う。それに対して私ははつきりここで答えて貰いたい。どう、どこが間違つてるか、この五千二百円の要求が無理だとしたら、どこが間違つておるか、それをはつきり言つて貰いたい。
#113
○政府委員(谷口孟君) お答えいたします。只今私の申上げました三千七百円のベースを申しますのは、これは物價の原價要素としての平均賃金を申しておるのでありまして、官府の給與の問題とは別問題なのであります。從いまして、この官府給與の問題につきましては、これは別途に考慮せられるべき問題だと思いますし、これは私の今担当する問題でないのでありまして、適当な方からお答えした方がよいと思います
#114
○中西功君 私はそのあと政府としてはつきりと答えてもらいますが、その前に物價廰の人に聞きます。これは物價決定の基準だというふうな意味で三千七百円ベースを決めておるのだ、これは現実の賃金ベースと違うのだ、こういうお考えのようでありますが、それならば、現在物價廰が各工場に対して、会社に対して恐らく新物價改定に対して原價計算を要求しておられると思う。その場合にどんな形式で要求されておるのか。私はここに現実に物價改定案にカバーする原價計算を要求される時、大体賃金三千七百円ベースで計算されると、こう言われると思う。現実に三千七百円ベースで行つてるじやないか。賃金ベースがそれで決まる。それは遁辞です。これは物價改定の基準だと思う。現実の賃金は違うのだ。これは一應は言えます。併し現実は物價改定をやつてる時、物價廰が一定の方式でやつてるじやないか、はつきり三千二百円ベースでやれと言つておるじやないか。それならば物價は三千七百円ベースまで行かざるを得ないじやないか。物價廰としてどんな通牒を出しておるのか、それを聞きたい。
#115
○政府委員(谷口孟君) 物價廰で現実に如何なる通牒を発しておりますか私は存じないのであります。私は安本の物價局のものでありまして、現実に如何に出しておるのか知りません。
#116
○中西功君 いや、安本長官に答えて貰いたい。それでは安本長官に……。國鉄或いはその他の組合が要求しておる五千二百円ベースが、こういう計算がはつきり出ておるのです。私達は非常に立派なものだと思うのです。政府は却つてより遥かに立派に、どこが悪いか、政府としてはつきり見解を表明して貰いたいのです。
 それからもう一つは物價廰として物價改定に関して通牒を発しておると思います。その通牒はどういう趣旨を含んでやつておるのか。それは即ちこういう関係から賃金の問題に直接私は問題になつておると思う。そういう点をはつきりさして貰いたい。
#117
○國務大臣(栗栖赳夫君) 國鉄、全逓のお話がありましたが、これはやはりここで私は直ちにお答えをいたし兼ねます。主幹大臣もおりますし、まだ十分いろいろ檢討しておる最中でありまして、改めて主幹の大臣からお答えをいたしたいと思います。
 それから物價廰の通牒というようなお話がありましたが、それは物價廰からもいろいろ通牒が出ておるのでございますが、どういう通牒があるかということが分れば取調べてこの次に必ずお答えをいたします。(笑声)
#118
○中西功君 それで私は、全官公府の五千二百円の要求に対して、政府がどういう態度を示すのかということを聞いておるのではなく、少くとも物價改定を三千七百円ベースで決められたとおつしやつたと思われる。安本長官は同じような観点から見て、彼ら達が要求しておる、こういう詳細な計算があるのですが、そういう計算に対してはどこが間違つておるのか、どういうふうに考えておるのかということを聞いておるのでありまして、これを拒絶するとか、しないとか、或いは要求をどういうふうに処理するかということは、それは或いは加藤労働大臣かと思うのでありますが、そこを聞いておるのではないのです。しかし私は結局三千七百円ベースの質問は、一応これで申しませんが、三千七百円ベースについては最後にもう一つ闇を三・四%にこれで決めちやつて、あと上らんということにして、こういうことが一体安本長官として常識を以て考えられるかどうか。これをはつきり言つて貰いたいのです。もう上らんと本当に考えておるのか。併し上るかも知れんが、たいしたこともないと考えておるのか。それとも上つた物に対してはあとで適当に善処しようと考えておるのか。それをどちらかはつきり聞かせてもらいたい。
#119
○國務大臣(栗栖赳夫君) 今の闇物資の三・四%でありましたか、その点のお尋ねでありますが、これは予算を組む場合、或いは物價を決める場合は現在の実数によつてこれをするということが一般原則であります。そこで現在我々が出しております実際上の平均見込というものでいたしたのでありまして、我々はこの実質賃金の充実と、それはまあ生産増強、輸入増加、こういうようなもの、その他によりまして物資の配給を増配いたしまして、これも中間安定策の中に入るわけでありますが、そうしてこれを極力いたしまして、闇の物資によつて國民の生活が依存せられる割合を下に切り落として行くと同時に、闇の價格を押えてこれでやつて行く、こういう方針で予算を立て、物價の補正をいたして出発しておるような次第であります。
#120
○木村禧八郎君 安本長官がお出でですから、序でにお伺いしたいのですが、國民所得の算定、それから國民経済のバランスですが、先程お伺いしますと、ガリオア・フアンドはこれから全然除外しておるというのです。ガリオア・フアンドは昨年度の輸出入において三億四千億ドルぐらい輸入超過になつておるわけです。それは仮に一ドルに百円としますと七百億近いものです。それが國民経済バランスから落ちておる。又國民所得にこれを算定しておらない。そして國民経済バランスを作つて、これに基づいて予算を編成し、これに基づいて個人消費、それから個人投資、財政、こういうものを作られて行くと、実際とこれは非常に違うと思うのであります。その点どういうふうにお考えになつておるのですか。それから今後もガリオア・フアンド、輸出入回轉基金、その外のいろいろな外資援助もありますが、それをどういうふうに織込むのですか、その点を明らかにして頂きたいのです。
#121
○國務大臣(栗栖赳夫君) このガリオア・フアンドの問題、その他の外資導入の問題あるのでありますが、それについては的確に掴み得ない点もありますし、その中の見込を如何にするかというような点につきましては、只今実は資料を持つておらんのでありますから、この次に改めて私参りまして、御質疑に答えたいと思う次第であります。これは秘密会か何かでお願いしたいと思う次第であります。
#122
○木村禧八郎君 二十二年度はすでにはつきりもう分つておるわけです。三億四千万ドルというバランスが出ておるわけです。二十二年度の國民所得の時にはこれは入れなかつたかどうか、その点も……。
#123
○國務大臣(栗栖赳夫君) この二十二年度の國民所得の概算を作ります時には、ガリオア・フアンドその他がどのくらい入るかということははつきりしなかつた点があるのでありますが、それを固く見積つてあの当時は入れたと記憶いたしておるのであります。しかしそれを二十二年度の総所得が幾らに実際なつたかということは、経過的に作り上げることは今まだ数字を得ておりませんから、ここでどうも申上げるわけにはいかんと思います。
#124
○木村禧八郎君 そうしますと、この点をもう少しはつきりして頂きたいのです。我々に國民経済バランスとして数字を出して、そうしてそれに基づいて個人消費、財政資金、それから産業資金、そういうふうに分けて非常に科学的なように出しておる。そこに一つ大きな項目が落ちておるというのでは、これはもう根本からバランスが変わつてくるのですから、この点はつきりした調査を御提出願いたいと思うのです。
 それからもう一つ重要な問題ですが、賃金の統制に関する問題です。これは安本長官にお伺いしていいかどうか分りませんが、これはまた安本に重大な関係があると思うのです。今後の賃金については統制されるのかされないのか。物價は統制されて、賃金は統制されないのかどうか。
#125
○國務大臣(栗栖赳夫君) その質問の前に、今の國民所得の見積とガリオア・フアンドその他の外資導入関係のことをもう一言附加えておきたいと思います。これは実は、この案を策定します時も、ここで私自身はその点質問も出しておるのでありまして、どの程度入つておるか、或いはどういうような関係になつておるかというようなことは、この次の委員会の時に改めて御報告申上げたいと、こう思つております。
 それから賃金安定でありますが、統制でなしに安定でありますが、これは理論的に申しますと、経済安定と賃金、物價の安定と賃金の安定というものは車の両輪でありまして、非常に必要なわけでありますが、しかし実際的にこれを行い得るかどうか。或いは行うのに如何なる方法を取るかということにつきましては、諸般の周囲の事情、殊に國民生活或いは物資の配給その他にも極めて重大な関係がございますので、関係大臣において別に協議を重ねておる次第でありまして、これを如何にするかどうか。或いはする場合にどういうような範囲でするか、方法でするかというようなこともまだ確定いたしておらんような次第であります。併しこの問題につきましては政府の態度は非常に急いで決定をいたしたいと、こう思つております。いずれかに決定すれば改めて御報告申上げたいと、こう申してお約束する外ないと思いますが、これが今政府が取つております現在までの状況であります。
#126
○木村禧八郎君 この賃金安定、統制とおつしやらずに、安定といつておられましたが、賃金安定をやるかやらないかと政府はまだ研究中というのですが、我々が聞くところによると、やることにもう決まつておるのであつて、ただその方法を直接統制によるか、間接統制によるか、その点を御研究中じやないんですか。
#127
○國務大臣(栗栖赳夫君) 新聞等にはいろいろ伝えられておりますけれども、実際は只今私が申上げましたような状態であります。
#128
○中西功君 実は賃金安定といいますか、統制といいますか、その問題と、私がさつき物價廰に聞きました今度のマル公改定に伴う原價計算のやり方とが密接に関連があると思うのです。これは先程の話ではもつと後で説明するというお話でしたが、実際に今取られておりますのは、決して単なる物價基準のベースとして三千七百円があるのじやなくして、現実にマル公改定という立派な政府の武器があるのです。その武器を利用して重要な工場、或いはそういう大きな工場においては賃金を三千七百円ベースにされるのです。ところが、現実に大抵の工場にすれば高いと思うのです。本当に高いと思うのです。高いから恐らくここで問題が起つて來る。だから政府の方針として、どうしても強烈に、強硬に三千七百円ベースでやる、それに應じたマル公改定しかしない、こうなりますと、企業家はそれなら私の経営も賃金を下げましよう、下げざるを得ない、或いは少なくとも上る予定のものが上らないというようなことになりまして、これは賃金統制をやらんとか、或いは安定策を今考えておるとか言いますが、私は現実にここではつきりなつておると思うのであります。そこから現在三千七百円ベースの問題は単に官公吏の賃金安定というだけではなくて、一般の労働者でもこれをなされたのではたまらんというので、三千七百円ベースに対しては相当の大きな反当があるのであります。それが一つであります。
 もう一つは、紛争処理機関を設置いたしますことの現実の問題になりまして、政府は重要な産業に融資をさせております。復金を通じても或いは自分自身いろいろ價格調整金なんかを通じて補給をしております。そういうような有利な立場にありますが、その結果この融資を、例えば紛争処理機関というようなものを設けたらこれを融資してやるが、若し設けないような組合の購買に対してはもうやらないと、こういうふうなことをよく言われたのであります。私はこの間北村大藏大臣に聞きましたら、そういうことは政府ではやらんのである、こう言うのです。やらんと言うのですが、水谷商工大臣ははつきり労働組合の前で言つておるのです。それはもう……ここの速記録には書いてありませんが、組合側の速記録に書いてあります。ですから、安本長官はそういう方面の恐らく一応の責任者になられると思うのでありますが、融資を通じて或いはこういう物價、賃金ベースを通じて賃金を統制するというような方向を取つておられるのかどうかということを、私は現に取つておると思うのであります。そういうふうなやり方は賃金を統制しようとするものでないのか、あるのか、或いは今後もこういう方向を続けて行くのかどうかという点をお聞きしたいと思つております。
#129
○國務大臣(栗栖赳夫君) 今までのところ、はつきり申上げたいと思いますが、金融で実際賃金統制をしておるかどうかというような点或いは補給金その他しておるかどうかという点であります。私は企業である以上は、そして又経済復興のために必要な企業である以上は、経営の合理化とか、或いは又生産の向上、そういうような各種の点を使いまして、そうしてこの生産費を切り下げるということは勿論必要であります。それに対して金融をいたすにいたしましても、ただ賃金を貸すんだというような意味じや毛頭ないのでありまして、必要なる資金は勿論賃金が含まれますけれどもしかしそれは或いはこの節約の面においてそれを吸收し、或いは生産の量を増加する、或いは質を上げる意味において吸收し、そういうようなあらゆる面で吸收し、尚足りないところは、この最小限度で金融ということによつて辻褄を合わしておるのでありまして、今後補正その他をいたしますれば、赤字金融というものは原則的に止めたいと、こう考えておる次第でございます。そこで企業の独自性からいいましても、この赤字、それも賃金その他から來る赤字を金融するというようなことは、いわば邪道でありますが、やむを得ない限りはいたさん、今度の補正ではそういうことは原則的にはなくしたいと、こう考えておる次第であります。金融の面から賃金を統制するかというようなことに、今までもそういうことの目的のために統制したとは私は考えておりません。それは経営の合理化、或いはこの生産コストの引き下げその他の面からいろいろ金融もいたしましたでしよう。又このその他のことも行われたと思いますけれども又それに全体的に見合つて必要な資金を供給したのであります。今日までそういうような統制的の意味は含まれておらんと思います。しかし企業が負担し切れん、或いはより以上の、自分の負担能力のない以上に賃金を払う、それを漫然と赤字金融して行くというようなことはこれは金融の本質に反することでありますから、それは金融をしないということはしばしばしておるのであります。そういう意味において、金融自体がそれ自体に拂つた形があり、方針があるのでありまして、こういう際においてもそういう物と見合して赤字金融をも今までにやつたような次第でありますが、今後は原則的には避けて、賃金なら賃金の補正によつて正当に賄つて行く、こういうような考えでおる次第であります。
#130
○岡田宗司君 安本長官にお伺いしたいのでありますが、安本長官は過日來いわゆる中間安定ということを盛に強調せられておるのであります。しかしながら私共はこの安本長官の言われておる中間安定なるものの具体的構想について、いまだ何らお伺いしておらんと思います。この中間安定という問題が本予算案の遂行と非常に関連があるように、私共は安本長官が考えられると思うのですが、この中間安定というものが本予算案を通じて、本予算案の施行される年度内において実現の方行に向うものであるかどうかは、まずその構想から具体的なものをお伺いしたいと思うのであります。
#131
○國務大臣(栗栖赳夫君) 中間安定につきましては、本会議でもちよつと申上げたのであります。片山内閣の危機突破対策、そうして芦田内閣における長期経済復興計画、それの橋架けといたしましても、又長期計画の一環としていわゆる中間安定策というものが是非必要だと思うのであります。その内容等については本会議で申上げましたが、その筋との間に極めて密接な関係があるのでありまして、これは能う限り速かに策定の上は御発表申上げたいと思いますが、まだ内容その他については申上げる時期に達しておらんのであります。新聞等にも一部出てはおりますが、これは或いは一部の私案であるか、或いは又いろいろな総合的な話を聞いて綴られたものでありまして、まだああいう形において申上げるまでの時期に到達していない、こういう次第でございます。しかしこれは物價の運行或いは予算の行使、運営という上においても極めて密接な関係がございますので、御審議ももう遠からず、策定の上はこれをいろいろな点の御試作と御批判になる材料に供したいと思う次第でございます。
#132
○岡田宗司君 まだ発表の段階に至らないと言われたのでございますが、それは発表せられる時にその内容は檢討いたすことといたしますが、この中間安定を策定せられまするに当りまして、今時期の問題でございますが、これは本予算案を時期の点についてどういう関係を持つか、その点だけ一つお答え願いたいと思います。
#133
○國務大臣(栗栖赳夫君) いわゆる中間安定をスタートするその時期と予算の時期との関係だろうと思うのでありますが、これについて今いろいろ議論いたしたのであります。或いは近くスタートをいたしますか、或いは数ケ月をおいてスタートするかというようなことにつきましてはまだ決まつておらんのであります。しかしあるものについてはその時期に初めてスタートし得るものもあると考えておりますので、その筋との関係等を考慮いたしまして、この予算の健全なる運行とか或いは國家の健全なる実行、こういうようなものに成るべく資するように速かにスタートをしたい、こういうように努めておる次第でございます。
#134
○石坂豊一君 只今の質疑應答を聞いておりますと、いかにも安本長官のいわゆる中間安定による政策の決定に伴いまして、当然予算と密接不可分どころではない、それは即ち予算の運行に全く合致することなんです。予算は申すまでもなく物價と賃金とによつて成り立つておる。それを改定するということになりますれば、予算の変更を來すことは当然であります。午前の北村大藏大臣に対する木村委員の御質問は、実にそれは適当な御質問で、又我々も非常にそれによつて將來の審議等について参考になつた点も多かつたのでありますが、どうもその本が余り、いわゆる砂上の楼閣よりももつと揺れておるものを見せつけて、そして後は追加も何もしないと、こう弁明をせられても、我々はどうしても合点が行かないのです。それで北村藏相の意見と違つて、さすがに安本長官は経済全般に亘り、総合的に按配をしておられる見地から、今中間安定のことが決まりますまで時期の問題で、この予算が出ておるので、それが決まれば当然補正予算を出すというお考えであろうと考えるのであります。その点は北村藏相と違いますけれども、我々は違うからといつて、それをどうこうと申上げるのではない。そうあるべきものと思うが、安本長官のご意見は如何がですか。
#135
○國務大臣(栗栖赳夫君) 私はこの予算を実施をし、又賃金の統制を円滑に運営して行く、実行して行くと、こういう上に置きましては、どうしてももつと実質賃金の裏付け、その他ということを申しますが、これには支柱を立つて行かなければならんと思うのであります。ただ一片の空理空論を行つてもいかんのであります。その支柱を立てるということは、これが健全に運営のできるように支柱を立てるのでありまして、そういう面で、安本として非常に苦労し、その筋とも頻繁に交渉いたしておるのでありますが、そういう意味でございますから、大藏大臣が職責上どういうような御答弁をなさつたかということは私存じませんけれども、追加予算を更に大きく組むかどうかという点においては、私ここでどうだとも申上げられないと思うのでありますけれども、しかし少なくともこの予算で足りるように支柱を設けて行く、その支柱のためにいろいろの施策、物資等の施策、懇請もしておる、こういうような次第でございます。先程來申しました趣意はそういう趣意でございます。
#136
○岡田宗司君 先程から賃金特に実質賃金の問題が非常に問題になつております。これは重大な問題なのであります。今後の実質賃金を確保して行くという政府の所信の裏には、この実質賃金を裏付けるところの物資の確保の問題が含まれておると思います。この点につきまして、特にその中で重要なのは私は主要食糧だろうと思いますが、この主要食糧を確保することが、実質賃金確保の上においても亦経済安定の上においても重大な役割を演ずる。ただいま農林大臣が出席しておられますので、その点につきまして、本米穀年度内におけるところの食糧の需給関係、特に輸入食糧の数量の関係についての御発表を願えれば幸いと思うのでありますが、更に十一月以降におきまして、どういう輸入状況になるかということについても、差支えなければ御発表願いたいと思います。実はここに発表せられております物資の輸出入に関する資料の中におきまして、輸入物資売却という資料の中に主要食糧百八十万トンということが、ここに掲げられておるのであります。本予算年度におきまして、主要食糧百八十万トンの輸入につきましては、すでにこれは了解済なのであるかどうか、そうして又百八十万トンを以ちまして、十一月以降政府が考えておりますところの主要食糧の増配が確保されるものなりやいなや、その点につきまして先ず農林大臣にお伺いしたいと思うのであります。
#137
○國務大臣(永江一夫君) お答えいたします。実はこの輸入食糧の今後の見通しにつきまして、数字によつてお答えをするということは、今関係方面とまだ未折衝な分がありまして、残念ながら発表の時期に至つておりません。併しながらお話のように、これが実質賃金の裏付けとして最も重要な部分でありますので、一應この機会に、本米穀年度におきまする需給推算の点について数字的にご説明を申上げて置きたいと思います。それは大体この七月から十月までの國内食糧の総供給見込高でございますが、大体これが八百八十八万七千石であります。その内訳を申しますと、七月一日の政府手持ちの食糧が百五十七万六千石であります。それから新しい麦につきましては大体四百二十八万五千石と推定いたしております。それから馬鈴薯につきましては七十七万四千石、早掘りの甘藷につきましては九十五万五千石、それから十月までの新米につきましては百二十九万七千石、これらのものを予想しておるのでありまして、この國内の供給高に対しまして、需要高は、來米穀年度に対する必要な持越高を含めまして千七百三十四万一千石でありました。従いまして差引不足高が八百四十五万四千石となります。この不足高に対しましては、七月以降國内の凍結米の放出許可を得る予定でありまして、その大体予定量が二百六十六万九千石といたしておりますが、これを予定通りに放出いたしましても、尚輸入食糧の補填を要する額は五百七十八万五千石であります。結局政府といたしましては、この五百七十八万五千石を、本米穀年度中に連合軍の放出を懇請をいたしまして、そうしてバランスを取ることによつて、本米穀年度中の基準配給量であります二合五勺を維持して参りたい、こう考えておるのでございまして、お尋ねの、この差引不足額五百七十八万五千石というのものが、完全に本米穀年度中に放出させらるるように目下具体的の数字につきまして、関係方面と折衝中であります。尚十一月以降につきましては勿論、しばしば私共がご説明申上げましたように、食糧の國内におきまする一割増産、その他の分に全力を挙げまして國内の食料増産を基盤といたしまして、更に連合軍の放出物資の予想数量をいうものを加えて、出き得べくんば十一月以降は、主食におきましては二合八勺程度のものを確保したい、こういうつもりで鋭意努力中でございます。
#138
○岡田宗司君 まだ具体的なる数字の御発表があり得ないわけなのでございますが、大体そうしますと、物資輸出入の資料の中に掲げられております主要食糧百八十万トンというのは、單に昨年度の、つまり二十二年度の実績をただ來年度もこのくらいであろうということで記されたものと解してよろしいでしようか。
#139
○國務大臣(永江一夫君) これは大体只今のところは百八十万トンの輸入は可能である、こう考えております。併し問題となりますのは、この数字ばかりではなくて、その内容に砂糖等を加えたものが主食としての輸入量に入るか、これを除外したものに入るか、というところに重要な分離点があると思います。私共は百八十万トンの中には飽くまでも主食を百八十万トンとして輸入が実現するというようにしたいとこう思つております。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#140
○岡田宗司君 この表を見ますというと、主要食糧百八十万トンといたしまして、別に砂糖が白五万トン、それから粗糖三十五万トン、別になつておるのであります。そういたしますと、この百八十万トンは主要食糧と解すると、穀物類と解するのが妥当であろうと思うのですが、若し今農林大臣の言われましたように、この百八十万トンの中に砂糖が入るか入らないかということになりますというと、ここに示されたところの資料と非常に食い違いが参りまして、さらにその上に今申し上げました二号八勺の問題、あるいは実質賃金確保の問題につきましても大きな食い違いが起こつて参るわけなんでありまして、この点についてさらに一つ確かめておきたいと思います。
#141
○國務大臣(永江一夫君) ただ今御述べになりました数字は、これは百八十万トン以外に調味料として輸入さるべき予定数量でありますが、すでに岡田さんもご承知のように、本年におきましても、主食であるものとしての砂糖以外に、主食以外としての砂糖も輸入されておるわけでありますが、ただこれはできるだけ主食でないように、主食の枠外に砂糖を退けるために、今までも政府と仕手関係方面と話を進めたのでありますが、途中で輸入計画にいろいろ齟齬がありまして、從つて砂糖が主食に入ります部分が段々と多くなりまして、今各地におきまして一月に五日分ぐらいの砂糖を加えるという結果になつたのであります。砂糖でありましても、その輸入総量の操作如何によりましては、主食にもなりあるいは調味料にもなりますが、私共としては十一月以降は砂糖は調味料として配給するようにしたいと、こういうつもりであります。
#142
○木村禧八郎君 一つ大藏省の方にお伺いしたいのですが、この配布されました昭和二十三年度の予算説明書でありますが、この三十ページをみましても、昭和二十三年度歳入予算内訳表でありますが、この中で官業及び官有財産收入、その中の「その他」が減つておるのですが、それから又一番うしろの所に來て又「その他」というものがございます。それで特殊物件收入、これも減つておるのであります。どうも我々常識から考えて、物價が非常に上つていくのにこういうものの收入が減るというのはこれはどういうわけですか。この点お伺いしたいのです。
#143
○政府委員(福田赳夫君) 「官業及び官有財産收入その他」というところにおきまして減つておりまするが、これは國有財産の收入において非常に減つておるのであります。即ち國有財産は昨年度は非常な意氣込を以ちまして、これを拂下げるというので、多分あれは十三ありましたか見たのであります。ところが、それが一向どうも埒が開かんというような情勢でありまして、本年度は総予算として多額に見積らなければならないというふうな措置をとつたのでありまして、それを今回六億円というふうに見ておるというようなことであります。それからこの昨年度の予算におきましては、御承知の追加予算という問題があつたわけであります。給與の追加予算が主でありますが、それに関連しましていろいろと財源を漁りまして、そうしてやつたわけでありますが、そういうようなものの中には、歳出が出るものだから歳入も出るのだというような関係もあるのです。それで只今といたしましては予備金の支出でありますとか、さようなものは具体的に考えるわけに行きません。併しながら年度末になりますれば、予備金が支出になつてその財源がついてくるというようなこともありまして、若干の増加を來すということがあり得るわけであります。即ち今年は予備金が二十億円であります。その他予備金的性質のものといたしまして、價格等調整特別措置という六十億円の金額があります。そういうようなものを支出するに伴いましてこの歳入が入つてくるというようなものを支出するに伴いましてこの歳入が入つてくるというものも多々あろうと思うのであります。もつとも金額にいたしますればそう大したものではありません。それからひとつは、電力超過料金というものは昨年の追加予算におきましては、追加予算でありまするからもうすでに昨年というか、今年の收入の実績がわかつておるのであります。今年の二月頃の收入の実績がわかつておるのであります。それを見て組入れたのでありますが、ただ今予算を組むといたしますれば、今年の冬の状況は分らん。それで今年の冬の電力超過料金というものこれは計上しない。出るか出ないかわからんからこれを計上しない。そういうようなことになつております。概観いたしまして年度末になりますると、年度末の歳入と関連し、又実績等と関連いたしまして、雑收入的な面におきましては、多少のこの増加というものは考えられるのでありますが、年度当初の分といたしましては、まずこの予算に計上してある程度がまあ確実な見方じやないかというふうに考えておるわけであります。
#144
○木村禧八郎君 そうしますと、これは相当彈力性があるものと考えてよろしうございますか。
#145
○政府委員(福田赳夫君) これは只今の段階といたしましてはこれだけしか計上できない。併しながら予備金が支出されるとそれに伴つて收入がありますとか、時間がズレて行くに伴いまして若干の増加が考えられる。この程度の彈力性はあると考える。
#146
○岡田宗司君 この二十三年度一般会計歳出予算重要事項別表の十九でございますが、失業保險費が二十二年度におきましては五億円計上されておつた。而もその実際に使いました額は極めて少い、こういうお話であつたのでありますが、二十三年度におきましては十九億六千二百万円から組まれておるのであります。かように本年度におきましてはほとんど使われなかつた費用を、來年度におきまして一挙に四倍までも見込んであるということでございますが、これは企業の整備によりまして、失業者が余計出るということを前提とされまして、かような失業保險費を組まれたものかどうかお伺いしたいのであります。
#147
○政府委員(福田赳夫君) 非常に激増したというお話でありまするが、激増はしておらないのであります。即ち昨年度の失業保險は準備的期間でありまして、十一月から始まりまして六ケ月間、即ち本年の四月まで、これは手当制度ということであります。五月から本格的な保険制度に移り変わつておるわけであります。それで昨年度は十一月からでありまするから五ケ月間であります。これは本年は十二ケ月になるという関係で、そこで五分の十二倍になつておるという関係が一つ。それからこの手当並びに保險金の計算の基礎になるところの標準賃金も、昨年度は千八百円ベースがやつておる、本年度はこれが三千七百円ベースになつておるという関係があるわけであります。さような関係でありまして、この基礎的な数字をいたしましては、登録失業人員が四百七十万人、これは昨年度もそういうふうに見たのであります。これは実際の失業登録人員を基礎にいたしまして、そうして計算しておるのであります。それから本年度も大体それと違いないと思つておるのであります。それから失業の率につきましても、その他基礎的データーにおきまして、大体前年度と同じような率でやつております。それから昨年は失業者が出まして失業手当を受けるという状況になりますれば、これは政府がこれを全部補給してやるというような建前でありますが、この保險制度が本格的に翌五月以降の問題といたしましては手当金の三分の一を政府が補給するのであります。そういう出たり入つたりを調整いたしますると、御手許に差し上げてあるような予算の数字になる。さようなことになるのであります。
#148
○委員長(櫻内辰郎君) 農林大臣に対する御質疑がございますか。
#149
○石坂豊一君 先程岡田君の質疑に対して、農林大臣から非常に我々は期待しなければならない重大なる発言がなかつた。私も実は農林大臣に食糧問題について、予算の面からの今年の食糧管理局の予算の立て方が多少違つているように思いますので、そういう質疑をしたかつたのであります。只今の主食の問題につきましての輸入物資五百七十八万五千石という、この不足を懇請している。これが可能になれば二号八勺も可能になるという御答弁のように伺つているのであります。このような御答弁のようであります。それは如何なる時期になさるお考えであるか。実は昨今都下の配給は、これは直接農林省のおやりになつているわけでないけれども、非常に悪くなつておりますので、露骨に申しますと、闇價格など日々奔騰しております。かく申す我々のごときも配給を受けているわけでありませんが、郷里から持つて來ている米を食いつぶしまして毎日々々お粥を嘗めているような状況であります。これは急速に配給をよくして頂かなければならないので、甚だ困つている。砂糖であるとか「なつめ」の干したようなものでは代用食が到底出來るものでないのであります。これらはみんないろいろ間食に投ぜられているということは、これは家庭の実状であります。非常にみんな困つている。いわゆる民に菜食あるのみで、菜食があるならばよいけれども、菜食の足しという実状までになつているのであります。この実状をなんと思つております。將來の遠き二号八勺より、近き足下の配給についてのご感想、並びになるべく早い時期に格別の配給ができますお見込でありますか。その点を明らかにしたいと思います。
#150
○國務大臣(永江一夫君) 先程岡田さんにお答えいたしました際に申し上げて置きましたが、今お尋ねの中で、若し誤解があるといけませんからもう一度申上げて置きますが、本米穀年度の十月までは二号五勺の基準量によつて配給いたします。そのために五百七十八万五千石というものがどうしても不足しておりますから、これを一日も早く輸入して放出して貰いたい。こういうことを今交渉中であります。従つてこれにつきましては大体見通しはありますけれども、正確な数字については、関係方面と折衝いたしました結果、これだけの毎月輸入の放出ができるという確乎たる数字ができました際に、政府は適当にこの数字を公にいたしたいと、こう思つております。この五百七十八万五千石が輸入されまして放出されまして、政府としてやり得ることは、二号五勺の今の基準量の完全なる配給ということであります。で、お尋ねの中に、この点が明白でなかつたのでありますが、二号八勺につきましては、十一月以降に政府はできるだけやつてみたい、こう思つております。それは本米穀年度におきまするいわゆる新しい米その他の食糧の増産と睨み合わせた上でなければ、十一月以降のことははつきり申上げることはできませんのでありますが、十一月以降における政府の希望としては、二号八勺に何とかしていたしたいということを今努力しておる。こういうふうに申上げたいのであります。二号五勺についても今十分ではない。その中には砂糖が入つたりあるいは乾「あんず」が入つたり、いろいろしておるではないかということはお示しのとおりでありまして、私共誠に残念でありますが、主食の中に砂糖あるいは乾「あんず」等を加えて辛じてカロリー計算によりまして、カロリー計算の上で二号五勺という基準量を今維持しておるわけであります。この点は前々から私はお尋ねにお答えをして参つたつもりでありますが、この二号五勺の内容をできるだけ米麦その他主食でいたしまして、砂糖とかその他のものはこれを主食の枠から外すために折衝をいたしまして、本年の春に問題になりました大豆粉のごときは、そのために相当問題が起きましたので、これは関係方面と交渉いたしまして、大豆粉は主食から外しまして、これは味噌醤油の原料に回しまして、次は砂糖でありますが、これもできるだけ砂糖を主食に回さないようにと思つていろいろやつておりましたところが、國際的な事情も影響いたしまして、どうしても船腹の関係で予定どおりに食糧輸入が行われなかつたために砂糖を放出せられまして、これがこれが主食の中に加えられて、カロリー計算で二号五勺を埋めておるわけであります。したがつてその点非常にご迷惑だということは重々私も了承いたしておりますけれども、どうしてもこの十月までは砂糖は毎月五日分ぐらいは主食代替として配給をしなければならないのではないか、こう思つております。しかし御承知のように七月以降はアメリカの予算が新たに切替えられますから、これで可なり多くのものが幸いにいたしまして輸入されるということになりますと、この砂糖の主食代替率がうんと下つてくるのではないかと、こう思つております。
#151
○岡田宗司君 ちよつと速記を止めて頂きたい。
#152
○委員長(櫻内辰郎君) 速記止めて。
   〔速記中止〕
#153
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を取つて……。
#154
○木下源吾君 時間も迫つておりますが、農林大臣に一つ二つお伺いして置きたいと思いますが、いろいろ数字に亘つたりその他のことは分科会あたりでもお尋ねする機会があろうと思いますが……
   〔委員長退席、理事中西功君委員長席に着く〕
今農村に政府では増産をさせねばいかん、こういうように、一生懸命になつております。増産をすることもさせねばいかんが、できるような方向を総合的に進めておらないということは、予算面にも現れておるのであります。なぜそう言うかといえば、大体第三次農地改革をやるというようなことは、到底今の場合望めないと思うのです。私は第二次までの農地改革は、少くも日本の封建制度を打破して、次にやはり農民は自由な商品生産者にするということだと思うのであります。そういうような方向に進めて参つておるのに、一方では強制の供出制度を、それは事前割当であろうと何であろうと、そういうことをやらざるを得ない現状になつておるのであります。ここに非常な矛盾ができておるのです。この矛盾は私から言うまでもなく、これを解消するためには共同生産、そういう方向でなければならないし、政府もそういう方向に若干手を染めて行つておるのでありますが、そういう方向に強力に今進めていかん限りは生産も増強しませんし、そうして常に憂うるところの闇もなくならない。闇の根本原因は、第三次農地改革をすることにおいても非常に関係がありますけれども、この予算にはこれらの根本的な問題に触れた数字はほとんど出ておらないのです。つまり農民をして共同生産を指導するというこの方向ですね、例えば土地の配分等について、あるいは立体有畜農業というような方向を進めるための、そういう予算は殆んどこれは見受けられないのでありますが、いつたい農林大臣は今のような場合においては、一つの方針を持つた農林政策というものは行われないと考えておるのかどうか。これは私は重大な問題だと思うのでお伺いして置きたいと思うのであります。
 そういうことに関連して、なお日本の現状において林野の整理ということについても、一定の方針も何も立つていないという実情であります。多少の調査費が会計上されておるようではありますけれども、牧野のことは、多少の民間の牧野の問題は解決しつつありますけれどもが、國有の牧野、そういうものに対しての方針も一つも確立しておらない、これを一体今の政府はどういうふうに考えておるのか。ただ増産をせい、科学的な方面で技術員を増せ、あるいは肥料の研究をするというような、そういうことだけでお茶を濁しておるのでは私は到底日本の再建もできませんし、食糧の増産等も到底できないと思いますが、この機会にその点を農林大臣からお伺いして置きたいと思うのであります。互細な数字等に亘つては又分科会等でお伺いしますから……。
#155
○國務大臣(永江一夫君) 只今政府でやつておりまするいろいろな計画はすでに御承知だと思いますが、各林業、水産或いは農産等につきまして五ケ年計画を立てましてやつて参つたのであります。又開拓につきましては当初五ケ年計画でありましたが、これが十二ケ年に延長されるというように計画は崩れつつありますが、若し基本となりまする点については、終戰以來我が國の農村の民主化という点において農村の制度及び機構は農地改革の線に沿いまして
   〔理事中西功君退席、委員長着席〕
これは非常な轉換をしておるのと思うのであります。この農村の民主化の線に沿いまして、農村経営の上におけるいろいろな御議論があろうと思いますが、その点について政府はできるだけ農村の協同組合化によりまして、経営が共同で行われるということに重点を置いて指導を行いつつあるわけであります。これらについての予算がどれだけあるかというような点については、これはその観点を異にいたしますれば、いろいろ理由が付くと思いますが、一応農村の民主化の線に副うての農地制度の改革を基盤といたしまして、どうして農村の経営が協同組合の精神によつて運営されるということで大体一つの途ができておるのではないか、ただそのことを完成いたしまするために、第三次農地改革の問題が取り上げられてきたのでありますが、これは先般來もこの席上で、第三次農地改革の点についてお尋ねがありまして、私がお答えをいたしておりますように、今第二次農地改革が進行中でありますから、三党政策協定の線に副いまして、第三次農地改革については特別な委員を関係の三党で挙げまして、そこにおいて具体化されたものを政府が実施して行くという方針を採つておるのであります。ただ何らの方針なしに農林省といたしまして予算を組んだわけではありません。勿論当面の私に課せられております一番大きな問題は、何としても食糧の増産であります。この点については土地の改良とかいうような費用をも加えまして、可なり厖大なものが食料増産の面に注ぎ込まれている。こう私は考えておるのであります。
#156
○委員長(櫻内辰郎君) お諮りいたします。農林大臣に対する御質疑もまだ大分残つておりますが、明後二十一日午前十時から再開することにいたしまして、本日はこの程度で散会することにいたしたらば如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#157
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。これにて散会いたします。
   午後五時三十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           木村禧八郎君
           西川 昌夫君
           岡本 愛祐君
           中西  功君
   委員
           岡田 宗司君
           カニエ邦彦君
           木下 源吾君
           小泉 秀吉君
           石坂 豊一君
           小串 清一君
           小野 光洋君
           左藤 義詮君
           寺尾  豊君
           入交 太藏君
           木内 四郎君
           小畑 哲夫君
           佐々木鹿藏君
           油井賢太郎君
           飯田精太郎君
           江熊 哲翁君
           奥 むめお君
           河野 正夫君
           島津 忠彦君
           島村 軍次君
           高田  寛君
           姫井 伊介君
           渡邊 甚吉君
           池田 恒雄君
           藤田 芳雄君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 北村徳太郎君
   農 林 大 臣 永江 一夫君
   國 務 大 臣 栗栖 赳夫君
  政府委員
   (経済安定本部
   物價局長)   谷口  孟君
   総理府事務官
   (物價府第一部
   長)      吉田 清二君
   大藏事務官
   (主計局長)  福田 赳夫君
   大藏事務官
   (主計局第一部
   長)      東條 猛猪君
   大藏事務官
   (主計局第二部
   長)      河野 通一君
   大藏事務官
   (主税局長)  平田敬一郎君
ソース: 国立国会図書館
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