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1953/04/01 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 建設委員会 第20号
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1953/04/01 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 建設委員会 第20号

#1
第019回国会 建設委員会 第20号
昭和二十九年四月一日(木曜日)
   午前十時五十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     深川タマヱ君
   理事
           石井  桂君
           三浦 辰雄君
   委員
           石坂 豊一君
           赤木 正雄君
           飯島連次郎君
          小笠原二三男君
           近藤 信一君
           田中  一君
  政府委員
   建設大臣官房長 石破 二朗君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       武井  篤君
   常任委員会専門
   員       菊池 璋二君
  説明員
   建設省住宅局住
   宅企画課長   前田 光嘉君
   建設省住宅局住
   宅経済課長   鮎川 幸雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○住宅金融公庫法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(深川タマヱ君) では只今より建設委員会を開会いたします。
 更る三十日、土地区画整理法案、同施行法案が予備付託になりましたことをお伝えいたしておきます。
 本日は前回に引続きまして、住宅金融公庫法の一部を改正する法律案の御質疑を続行して頂きたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(深川タマヱ君) では本日御出席の政府の方は、石破官房長のほか、住宅局長が御病気でございまして、鮎川住宅経済課長が説明員として御出席されましたが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記をとめて下さい。
   午前十時五十四分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時二十九分速記開始
#5
○委員長(深川タマヱ君) 速記を始めて下さい。
 なお御質問は総括質問が未だおありの方もあるかと存じますが、ここらあたりで一応御自由に逐条審議に入つて頂きたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(深川タマヱ君) それではさようにいたします。
 なお、前回の委員会におきまして住宅金融公庫法の一部を改正する法律案に関する参考人として、大阪市の住宅担当者を決定したのでありますが、その後の調査により、懇談中に申上げましたような事情により、この際大阪は市でなく大阪府の住宅担当者を呼ぶことに変更いたすことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(深川タマヱ君) 御異議ないと認めます。
 只今前田住宅企画課長のお見えになつたことをお知らせいたします。では順次御発言を願います。
#8
○田中一君 一応政府のほうから、提案者のほうから逐条説明を願います。住宅局長がお留守ならば官房長がいいのですが、官房長がおわかりにならなければ、止むを得ず鮎川君で了承いたします。しようがないから……。
#9
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記をやめて。
   〔速記中止]
#10
○委員長(深川タマヱ君) 速記を起して下さい。第二条の御質問おありの方は御質疑を願います。
   〔「進行」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(深川タマヱ君) それではその次は十七条第三項及び第四項になりますが。
#12
○田中一君 この住宅金融公庫は斡旋することができるというのですが、斡旋する斡旋料をどのくらい取るのですか。
#13
○政府委員(石破二朗君) 公庫の業務方法書によつて一定の斡旋料と申しますか、手数料を取る予定にいたしておりますが、大体今のところの考えでは、やはり方針としては一般の民間でそういう事業をやつておられる方よりか安く、大体のところは一分乃至二分程度にきめたらどうかと、かように考えております。
#14
○田中一君 宅地建物取引業法に基く斡旋は幾らになつておりますか。
#15
○政府委員(石破二朗君) 各都道府県によつて実はいろいろまちまちになつておりまして、一定の幾らというものはありませんが、大体のところは五分見当じやないかと考えております。
#16
○田中一君 今官房長から一般の斡旋業者よりも安いと言つているのですが、安いか安くないかの問題は、つまり条例できめられているところの宅地建物業決に基く斡旋料というものの府県のものがおわかりにならなければ、一分か二分か、安いか高いかということがわからないはずだと思うのです。従つて簡単にわかるのですから、各府県は幾らにきめているのかというものをお示し願いたい。それも額によつてきまつたものです。一億円の取引も一万円の取引も同じだと考えていないのですから、そういう点も一つお調べになつて報告して欲しいのです。そんなことすらつかまないで、こんな斡旋料を云々なんということを言うのはおかしいのです。常に僕は申上げるのだけれども、一つもあなたのほうでは調べるものも調べなくて、委員から一つの疑問が出ると、それに対する資料を何も持たずして言うのです。
#17
○政府委員(石破二朗君) 私の答弁が不十分でありまして、田中委員のお話の通り、取引される金額によつて率は変つて参ります。一番金額の低い百万円未満のところについて五分、それから取引金額が多くなるに従いまして順次低減いたしております。
#18
○田中一君 ですからあなたのほうが考えられている率というものを、無論条例できめるのでしようけれども、それを僕はお示し願いたいというのです。それからそういう民間でやつている宅地建物業法で決定されている料金の資料をお出しにならなければ判断がつかない。高いか安いか、いいか悪いか、そういうものをお出しにならなければ判断がつかないというのです。
#19
○政府委員(石破二朗君) 建設省の方針といたしましては、一般の民間の取引の場合の幹旋料よりか飽くまで低くというのは、それはそういうふうにいたすつもりでおります。御意見の中にありました一般の宅地建物の取引の際の手教料の実態につきましては、資料として提出いたしたいと考えております。
#20
○田中一君 で、この幹旋料というのでありますか、これがどこに入つて、それはどういうふうな形で以て国庫収入になるのですか、それとも住宅金融公庫の収入になるのですか。
#21
○説明員(鮎川幸雄君) 公庫の雑収入になる予定でございます。
#22
○田中一君 想定されている雑収入はどれくらい考えておりますか、この部分で。
#23
○説明員(鮎川幸雄君) この斡旋事業は従来も公庫の附帯業務として認められている事業でございますが、まだこれを従来においては余り活発にはやつていないわけでございますが、この際土地対策の一環としてこの事業もやるようになつたわけでございまして、この際には先ほど官房長からお話になつたような手数料を取ることになつておるわけでございますが、今のところこの斡旋にどの程度の申込があるか、どの程度の斡旋をやるかという点につきましては、私どものほうとしてもその実態がまだ判明いたしておりませんので、この斡旋のやり方と手数料とについては検討いたしておりますが、今のところ実態が判明いたしておりません。
#24
○田中一君 現行法では斡旋することができるということになつておるきりですよ。斡旋の料金の問題は出てないわけですね。そうすると今まではあの法文は全然生かしてなかつたということですか。
#25
○説明員(鮎川幸雄君) これは全然この法文が生きてなかつたわけではないのでありまして、公庫は過去におきまして或る期間この斡旋事業を若干やつた経験があります。
#26
○田中一君 その場合は手数料を取りましたか。
#27
○説明員(鮎川幸雄君) 取りませんでした。
#28
○田中一君 まあここでこだわるわけじやありませんが、本当に庶民のための宅地の取得を考えるならば、こんなものは手数料を取る必要はない。何も取る必要はないのですよ。取るのがおかしいくらいですよ。現行法で以てそういう条文がありながら活動しなかつた、金がもらえれば住宅金融公庫の職員は活動しようというのですか。
#29
○政府委員(石破二朗君) お話の通り公庫は飽くまでも庶民を対象とする業務をやつておる次第でございまして、こういう斡旋料もできるならば取らずにでもやるのが本筋だろう、御意見の通りだと思いますが、自分どもといたしましては、実費程度のものは頂いても止むを得んじやなかろうか、かように考えておるわけであります。
#30
○田中一君 そのために住宅金融公庫の事業予算、何というのか、住宅金融公庫の運営の予算ですね。これは現在の規模よりも増大されますか、されませんか。
#31
○説明員(鮎川幸雄君) この事業をやりますためには、一応最も土地の問題が非常にやかましい大都市、特に東京についてのみ只今考えておりますので、このために専従職員若干名を置くような考えをいたしております。
#32
○田中一君 そうすると若干名の専従職員を置くならば、公庫の経費というもの、経営費ですね。これが増すわけですね。増す場合には収入と見合わなければ増すことができないじやないですか、どういう見合いをしておるのか。さつきのあなたが説明できないということなら、現在の規模のほかに、定員でも増すならば、先ず支出というものを見比べて、そうして斡旋料で以てそれを賄うということにするのか。或いは全然斡旋料というものを別にして、入らんでもよろしいという前提の下に定員増をするのか、そこはどうなんですか。
#33
○説明員(鮎川幸雄君) この事業は先ほど申上げましたように、どの程度の分量の事業が実際に行われるかという実態をつかむことが甚だむずかしい問題でありますので、只今の予算要求におきましては、一応予定した範囲内の事務量に応ずる若干名の職員と、それに伴う事務経費を考えておるわけでありまして、若しこれに対する事務費が入らない場合は、当然既定のほかの経費の中から支出されなければならないというふうに考えておるわけでございますが、これが正常な規模に乗つて進みますならば或る程度事務経費に必要なものは収入として入ると考えられます。が、只今のところは既定の経費に食い込むということも若干考えられますが、非常にまあ規模も小さいのでございますので、その程度で出発したいと先ず考えておるわけでございます。
#34
○田中一君 私が先般も申上げたように、公営住宅を減らして公営住宅は家を借りるための手数料は取られていない。公営住宅というやつは手数料を払わなくても家が借りられる。周旋屋に頼むと家を頼むだけでも手数料を取られる。何も住宅金融公庫がそういうことをする必要はない。こういうものが手数料を取られるということになると、結局金持、持てる者に対する住宅供給ということになるのです。これは鮎川さんもこの前言つたように、住宅金融公庫の利用者が多い。だからこれに予算をたくさん付けるのだというようなことは間違つておることなんですよ。本当に金のない庶民住宅を建てるというのならば、大衆に家を提供するならば、手数料なんか要らないのですよ。当然サービスすべきですよ。国民に対するサービスですよ。だからこれはイデオロギーの相違であつて、今の政府と我々の感覚が違うのだから、少しでも持てる者から余計に取ろうというつもりでしようけれども、これは持てない者からも取ろうというのだから、これは不思議な考え方だと思うのですよ。一応予算も、予算というか経営費も余分にかかるのですから、一応のものはいいけれども、もう少し明確に、これは条例できめるのじやない、政令できめるのですから、政府の案があると思う。ほかのものと見比べた料金をきめて持つて来て下さい。
#35
○政府委員(石破二朗君) 承知いたしました。
#36
○三浦辰雄君 私はこの辺で関係して聞きたいのですが、これを見ますと、新らしく加わつた第三項、第四項と第一項第四号との関係ですが、新たに加えられたところの第四項です。「公庫は、貸付金に係る住宅の建設を容易にするため必要があると認める場合においては、土地を取得し、造成し、及び譲渡する事業」、こういつたものを行うための貸付をすることが新たにできることになりましたが、ここに特に「貸付金に係る住宅の建設を容易にするため」と書いてありますのは、その土地の上に造成された、初めの計画は貸付金にかかる住宅の建設のために提供する意味で土地を造成するために借りた金を、一部分はいわゆる公庫住宅の宅地として提供する、一部分は待てどもそこに適当なお客さんがないために、公庫住宅のお客さんがないためにその部分がその用に供されない。こういうときには一体政府はどういうふうな御指導をなさいますか。
#37
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問は、宅地開発事業は必ず公庫住宅を建設する者だけにしか譲渡しないのか、それとも場合によつてはそれ以外の者にも譲渡するのかというような御質問のように承わつたわけでございますが、この法律の趣旨は、飽くまでも公庫住宅の建設希望者のための土地の開発事業でありまして、その主たる事業の目的は、飽くまでも公庫住宅を建設する者のために考えているわけでございます。ただ併しながら非常に広大な土地を開発いたしましたり、又その利用の状況から申しまして、必ずしも全部が公庫利用者のみの住宅には工合が悪いという場合も、そうできない場合も考えられるわけでございますので、この点につきましては、いわゆるあとから出て参ります規定もございますが、省令等によりましてその基準等も規定いたしたいと思いますが、万止むを得ない場合については必ずしも公庫住宅の建設者以外についてもこれができるように考えておる次第でございます。
#38
○三浦辰雄君 そこなんですよ。主たる目的が公庫住宅を建てるためにということは、これは誰しも借りるために言うにきまつているのです。土地がないために来るのです、或る程度。けれどもことごとくその目的通りに行かない場合、その行かない部分が、償還されなければならない部分について、結局二十一条に飛びますけれども、いわゆる償還に関連してどういうふうに処置をなされるか。今御説明を承わりますと、そこは大らかに寛大に見て、査定の当初、住宅公庫の金を貸すために、貸した条件そのものにおいて、償還をすることの寛大なる態度をおとりになるやに聞えたわけですが、果してそれだけ寛大な御処置をおとりになるのかどうか、この点が私としては疑問だから聞きたいので、ただ公庫住宅を主たるものとして使えば、もうそれで余地があつたつてこれは問題にしない。これは端的な聞き方ですが、それなら仕方がない。併し住宅金融公庫の土地を造成すると言いながら借りつ放しにして、そしてその土地の状況に変化があるという、この状況の変化を、公庫、現行でいえば建設御当局の承認を得て他の有利なと言つては悪いが、他の用途に使わせる。そういつた場合も考えられるのですよ。その関係です。私のお聞きしたいのはこういう意味なんです。
#39
○政府委員(石破二朗君) 御疑問をお抱きになるのは誠に御尤もな点でございまして、この点をうまくやるかどうかが、現行案通り御決定頂くとした場合に、例えば民間会社がこの土地造成事業をやるという場合には非常な問題を起す実はもとにもなるわけでございまして、私のほうの現在の考えといたしましては、この制度は飽くまでも住宅金融公庫のほうから貸付ける場合には、建ちやすいようにするというのが狙いでございますから、先ず第一にこの土地造成事業を選定する、貸付けるかどうかを決定する際には、そういう点に誠意のある団体なり何なりをよく選ぶことが第一だろうと思います。それから造成しました土地を分譲する場合に、住宅金融公庫から建築資金を借りる者に、これは原則といいますか、これに貸す、それ以外の者にはもう分譲は許さんということを原則にしたいと思います。ただここで御質問の御設例にもありました通り、いつまで待てど暮せど買手が来ないというような場合には、或いはそういうものに土地造成資金を貸付けたことが間違いであつた場合にそういうことが起ると思うのでありますが、そういう場合には止むを得ず特別の方法を講じて、住宅金融公庫のほうから金を借りない者にでも或いは分譲を許すという途を残しておく必要があろうかと考えるわけであります。まあ事業主体に特別の負担を課するということもできないことでありますので、そういう処置をとつて参りたいと思います。
#40
○三浦辰雄君 そこがお互いに肝腎な点と認めているところなんですが、その際にはつまりこの法律の建前から言えば用途の変更なんだ、その土地の部分については。そこでこの二十一条関係ですね、これを使つてその部分についての償還を早めて、そうして更にその回収金を以て住宅公庫は更にその目的に驀進するような方法をおとりになるべきだと思うのだけれども、そういう考え方があるか。若しあるとすればこれは何号を適用するのでしよう、三号ですか。
#41
○説明員(鮎川幸雄君) 二十一条の三の三号におきまして、公庫の貸付金が貸付の際に定めました用途以外の用途に使われましたり、或いは只今御質疑がありました関係の点でございますが、省令によりまして譲渡の方法とか譲受人の資格等を三十五条の二で規定いたしておりまするが、その規定に違反するという場合も考えられるわけでございますので、かような場合には先ほど申しました第二十一条の三の第三号とか第十号の規定が働きまして、一時償還などをさせるようにいたしておるわけでございます。なお省令違反の場合は罰則の規定もあるわけでございます。
#42
○三浦辰雄君 その点は、まあこれは運用の問題ですから、特に私は慎重な御注意を願うことにおいて質疑を続けようとは思いませんが、これに関連して、住宅金融公庫がこの法案が通つた場合においてお作りになろうとする事業計画というものを先般資料として御提出を願つておきましたが、先ほど懇談中の資料の中にはなかつた。お忘れになつたようですが、私はこれをこの機会に改めて御提出を願うことを忘れないようにお願いします。
#43
○政府委員(石破二朗君) 今日提出いたしました資料の建設省関係の昭和二十九年度における主要府県における宅地造成、分譲計画案というもののその下の表、昭和二十九年度宅地造成計画案というのを誠に簡単なものでございますが御提出いたした次第でございます。
#44
○三浦辰雄君 私がかねて言つておつた四億というものの一応内訳、見込の見当なんですけれども、私のあのときの言い方が悪かつたのか知れませんけれども、当然年度に入りますれば住宅公庫としては、何条でありましたか、事業計画を出さなきやいけない、そしてあなたのほうの監督庁の認可を得なきやならない規定があると思うのですが、私はその認可を得ようと思うであろう原案……、まだ法律を審議中ですから、予算もまだ不成立なんですから、決定でないのですから、今確定のものを出すわけにいかんでしようが、審議の資料としての程度で出そうとするまあ試案ですね、今日としては全体の公庫としてのこれを私は実は要望したつもりだつたのです。言い方が悪かつたんだと思いますが、私はそれを要望したかつたのです。
#45
○政府委員(石破二朗君) ちよつと今日御提出いたしました資料について御説明申上げたいと思いますが、只今三浦委員の御要求になりましたのは、公庫法の現行二十五条によつて主務大臣が認可する事業計画でございますが、毎年やつております従来の事業計画なるものは、実は一般住宅とそれから産業住宅とに分けまして、こういう表によつてこれを事業計画として認可いたしておるわけでございますが、それに今度は今提出いたしました宅地造成という欄を一つ作りまして、大体こういう形式で認可して行きたいと、かように考えておるわけでございまして、中身につきまして詳しく御要求によりまして御説明を申上げたいと考えております。
#46
○三浦辰雄君 この点了解しました。
#47
○委員長(深川タマヱ君) 十七条はどうでございます。ほかに御質疑がないようでございますから次に進めますか。……次は十八条。
#48
○近藤信一君 十七条のアラビア数字の六、「公庫は、特別の事由に因りやむを得ないと認められる場合に限り、」とある。「この特別の事由」というのは一体どういう意味ですか。
#49
○説明員(鮎川幸雄君) この第六項の「特別の事由に因り」という点でございますが、これは五項と関連して御説明したほうがはつきりいたすかと思いますので、五項から先ず最初に申上げますが、この法律は申上げるまでもなく、この開発事業と高層住宅の建設の促進ということを一つの大きな眼目にいたしておるわけでございますが、そのための一つの手段といたしまして、第五項におきましては、多層家屋が建設される場合において必要な場合には、多層家屋を建設いたします人の居住の用に供する部分以外の部分につきまして、その主要構造部分につきまして建設するために必要な資金を貸すことができるというふうになつておるわけでございます。ところが第五項で申します多層家屋と申しますのは、最初の定義にございますように、居住の用に供する部分が三分の二以上を必要とするわけでございます。従いまして例えて申しますと、三階の建物がございまして、一階が店舗部分、二階、三階が住宅部分という場合が一番代表的な一つの例でございますが、併しながらそういうふうなとき住宅以外の部分に貸付けいたしますと、例えばこれは第六項の説明になるわけでございますが、非常に地盤の関係がございまして、基礎工事を十分やらなければいけない。従いまして地下室などを作るという場合も考えられるわけでございます。そういう場合には先ほどの例で申しますと、地下室が一階、それから地上一階が住宅以外の部分、それから二、三階が住宅部分という場合には、この規定には該当しなくなるわけでございます。そういうような場合、地盤の関係等のような場合には、三分の二以上の居住部分がなくても第五項の精神と全く同趣旨のような場合においては、この場合も住宅以外の部分についても貸付けができるというふうに規定されるというふうに考えておるわけでございます。そういう「特別の事由」というのは、地盤の関係等のような場合でございます。
#50
○近藤信一君 今地下一階、地上一階という話ですが、例えば地上二階、三階を住宅にして、併し二階、三階の住宅が狭くて例えば押入や倉庫などが使えない、そういう場合に地下を倉庫にした場合、これはどうなるのですか。
#51
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問は、例えば住居部分が地上四階ありまして、三、四階が住居部分で、一階が住宅以外の部分、或いは三階の建物で住宅以外の部分が住宅部分よりも大きい部分というふうな場合にはどうなるかというふうな御質問だと承わつておるのですが、そのような場合でございましようか。
#52
○近藤信一君 一階は店鋪にすると、二階、三階が住宅に使うけれども、例えば押入などを節約してたくさん部屋を作る。そういう場合に各家庭には物置なんか必要なんで、そういう場合に地階を住宅の延長として使うわけですね。物置や自転車置場や、いろいろそういう場合に、地階に対するあれは二階、三階と同じになるかどうか。
#53
○説明員(鮎川幸雄君) 要するに居住部分はどの範囲かという御質問かと思いますが、物置、倉庫等は或いは居住部分と一緒に考えてならない場合もあるかとも考えますし、又場合によつてはこれは居住部分以外と考えなければならん場合もあるかと思いますので、居住部分に当るかどうかということは第二条の定義の解釈の問題になると思いますが、これは従来の観念或いは社会通念によつて、具体的な例によつて判定をしなければならないかと考えております。
#54
○近藤信一君 例えば名古屋の市営住宅の例を引いてみるというと、日本は今大抵自転車を持つている。二階、三階まで担いで上るわけに行かない。その場合、地階をそれぞれ番号を打つて自転車を入れたり乳母車を入れたりなどに使えば、これは居住の一部ということになる。そういう解釈が成り立つかどうか。
#55
○政府委員(石破二朗君) 独立家屋でございますと自転車は玄関だとか庭にでも置けるわけでございますが、お話のような場合はそういう所に置けない。人が住む以上そういう仕事の性質上自転車が必ず要るものである。外に置けば取られるというような場合は当然住宅の一部として考えるべき問題じやないかと思いますが、よくこの点は、先ほど鮎川説明員からも申上げました通り、具体的の事例を判断いたしまして、住宅とは何かという解釈の問題になるわけでございまするから、本当の生活の実態をよく見極めまして、成るべくこの公庫資金を利用しようとされる方に不便にならないように運営して行かなければならん、かように考えております。
#56
○田中一君 十七条のですが、ここに敷地の規制はないのですね。例えば十坪に六階建ということも可能なのですか。
#57
○説明員(鮎川幸雄君) 敷地と家屋の関係の根本的な問題につきましては基準法によつて運営されることと思いますが、この法律は飽くまでも住宅建設のための資金の融通でございますので、住宅とその敷地、その環境等は特に高層化に従いまして多くの問題が提起されますので、特にこの改正案におきましても第十九条の二を加えまして、多層家屋等の敷地の基準という一項を設けたわけであります。多層家屋の敷地は、「安全上及び衛生上良好な土地で、且つ、当該家屋内の住宅の居住者が健康で文化的な生活を営むに足る居住環境を有する土地であるように特に留意されなければならない。」というふうに規定いたしておるのでございます。
#58
○田中一君 私はそんな寝言を聞いておるのでない。基準をどうしてきめないのかと言つておる。例えば片方では宅地の造成を一生懸命考えておる。然るに基準法によつて、空地の制限によつて当然使える土地が使えなくなつておる。これが共同建築ならばフルに使えるのに、地区々々によつて制限はありますけれども、共同家屋の敷地問題をなぜ規制しないのか。片一方で宅地の造成をしながら空地を遊ばせておる。この場合の規制はどうなつておるかということを聞いておるのです。
#59
○説明員(鮎川幸雄君) 一般的の問題につきましては先ほど申上げましたように建築基準法の原則に基いて実施されるわけでございますが、更に公庫におきましてはこの法律の範囲におきまして敷地、建築物、その他について基準を考えておるわけでございます。
#60
○田中一君 それは大きな間違いですよ。政令とか公庫の約束というものは基準法には優先しませんよ。当然共同建築というものは考えられなければならない。過小敷地に対してこれこれには貸さないといつたところで、それはあなたのほうは金貸しですから、貸さないと言えばしようがないけれども、建築物そのものに対しては共同化しなかつたなら、一方においては宅地の造成をしながら一方においては宅地を無駄にしているということになるんじやないかと思うんですよ。
#61
○政府委員(石破二朗君) 田中委員の御意見誠に御尤もでございまして、私どもといたましても、できることならばそういう実は小さい宅地が分れておる。それぞれがまあ建築を希望しておるのだけれども、独立したんじや少し狭過ぎるという場合の措置につきましては、実は未だここでは考えておらんのでございますけれども、将来の問題といたしまして御趣旨に副うように、実は公庫のほうなり住宅のほうも目下のところ手一ぱいでございますので、近い将来にそういうことも実現できるように本気で研究させて頂きたいと思います。
#62
○田中一君 そんな法律の出し方ないですよ。片方じや宅地の造成をやる片方じや無駄に敷地を捨てて行く、不燃建築をやつたらば、これはあなた鉄筋コンクリートなら百年持つと言われておるのですよ。永久駄目なんですよ。そのときに使うですよ。いいですか、過小宅地に対してはその手を加えずして宅地造成をするなんておこがましいですよ。実際言うと共同建築というものができなければこれは何もならんですよ。或いは震災後復興建築助成会社というものができて共同建築化を盛んにやつた。この三十年前よりももつと劣つているような案を出すというようなことでは間違いですよ、これは。
#63
○政府委員(石破二朗君) 実は今度のこの多層建築を若干でも有利にして、これを奨励するというようなのが今度の公庫法改正の一つの狙いにもなつておるわけでございますが、そういうお話のような場合には成るべくこういうことを利用して行けばうまく行くというようなところから行政指導と申しますか、目下のところではそういう指導によりまして成るべく多層建築ができ、過小宅地の利用も有効に行くようにいたしたいと考えておりますが、実はそういう合意が整わないような場合はこれをどうするかという点については特別の法律が要るわけでございますけれども、実は現在の段階におきましては法律で強制、一部は強制するというようなことまでもとるのはどうか、将来の問題として研究さして頂きたいと思います。
#64
○田中一君 それじや宅地造成はやめなさいよ。この法律は、こういう法律があると宅地はますます減るのです、ますます減るのです。あなた方は常に処女地にばかりものを狙つているんですよ、改良とか改革を知らない。過小宅地に対して百年間持つというような建築をしてしまえば、金を貸してしまえば、これはその隣りと隣りとの間の空間というものは永久これは死滅するのです。だから僕は言うんですよ。特定の者に対する、金持じやなければあなた方は金を貸そうとしない。住宅問題というものは自由党も社会党もない、全く国民的な見地からしなければならないのです。法律で規制するとか規制しないというのはおかしい話ですよ。それではもう一つ助け船を出しておきましよう。あなた方は全くここで以て敗北です。そういう観念ですべて庶民住宅を建てるのは敗北です。一つ教えましよう。あなた知つているかも知れないが、昭和二年の四月一日に法律第百四十号で防火地区内借地権処理法というのがあるのですよ、これを知つていますか。
#65
○説明員(鮎川幸雄君) 存じております。
#66
○田中一君 そうするとこれで見ると、一応その今もこの法律は生きているんです。これは現に生きているんです。これを適用すればその問題は解決するんです。あなた方はそれを立法化する立法化すると言つているけれども、ちやんとここにあるんです。これをここへ適用すればそれが可能に、少くとも前進するんですよ。立法化してあるんですよ、昭和二年に。どういう考え方であなたはそんなことを言つているのです、新らしい立法化を頼むんじやないんです。ここに立法化しているのです。
#67
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の法律は震災直後におきます借地権の問題の解決の一環として耐火構造で建築する場合にできるだけこの建築を容易ならしめるための裁判所の強制的な手続等のことを規定してある法律というように私ども存じておるわけでありますが、これは現在のところ適用地域が制限されておりますが、私どもの高層住宅或いは鉄筋の耐火の建物を建築促進するという面におきましてはこういう法律は十分に今後も活用しなければならんというふうに考えておるわけでございます。
#68
○田中一君 だから言うのですよ。御承知のように、あなたはよく知つておりましたよ、でも……。同じく五月二十六日に、昭和二年勅令第百三十六号、防火地区内借地権処理法の施行期日及び施行地区に関する件、これには、「朕防火地区内借地権処理法ノ施行期日及施行地区二関スル件ヲ裁可シ竝ニ之ヲ公布セシム(総理大臣、司法大臣副署)左ノ地区二八昭和二年六月一日ヨリ防火地区内借地権処理法ヲ施行スル東京府東京市神奈川県横浜市」とあるのです。この法律、勅令を変えればいいのです。これを削除すればいいのです。そうすればあなた方の御希望のように全国的にどこでもできるですよ。一体あなた方の考え方というのが不可思議でならないのは、こうした法律が現に生きておつて、石破官房長がこれを知らない。知らないから新らしく法律を作らなければ云々と言う。あなた方は好むならばこの勅令を変更すればいいです。こんな古い「朕」なんていう法律を改正してこれを変更すれば全国的に促進されるということはわけないじやないですか。どうも立法者の間に非常に何というか、不親切なものに対する考え方ですよ、これは。
#69
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御意見御尤もな点でございますので、建設省といたしましてもこれは法務省とも非常に関係のある法律ですので、今後の措置、その内容につきましては只今協議中でございます。
#70
○田中一君 そういうことをあなたがおつしやるならば、官房長の只今のはあるはずがないですよ。鮎川君は今官房長を助けるためにそういう発言をしているけれども、そんな馬鹿な話はない。私はちやんと法務省で調べて来ましたよ。相談ありませんよ。現にこれでやれば促進されると向うは言つております。法務省ではそう言つていますよ。若しも法務省とそういうあなた方折衝をしておれば、官房長がああいう答弁をするはずがないです。
#71
○政府委員(石破二朗君) 実は私迂闊でございましたが、まあ協議と申しますのは恐らくまだ聞いておりませんけれども、事務的な折衝をしている程度であろうと思います。従いまして私は今まで存じておらんのは誠に私迂闊でございましたが、そういう状況でございます。
#72
○田中一君 それでは政府に伺いますが、現在生きているところのこの法律を用いて、活用して、活動させて、そうしてあなた方が目的としているところの耐火建築に対する貸付の方針ですね、これを善処する、或いはこの法律そのものを修正することがあなた方自身では好ましいことだと思うのですが、その点は今官房長に伺つても困るから、省議できめてこの次に御答弁願いたいのです。こういう法律がちやんと生きておるにかかわらず、改めて立法化しようなんということを言つたり、又今鮎川君なり官房長の言つていることは、これを促進したいのですよ。促進したいなら新らしく提案しないでも、現在生きている法律を一部改正すれば全国的になるんですよ。それは神奈川県の横浜市と東京だけにきまつているからできないと言うが、そんなのはこれを改正すればよい。あなたの目的が達せられるのですよ。これは省議できめて御答弁願いたい。
#73
○石井桂君 今の問題に関連するのですが、共同建築というのは私も考えた、非常にいいものだと思うのです。これは大正十二年の震災後共同建築というのが防火地域内で指定されたときに、補助率が一般のやつよりも高率に貸付けられた例があるのです。ですから今の考えをまあこちらのほうへ応用すれば、公庫の貸付率を殖やして奨励するという途は開けて、或いは考えられる法律じやないかと思うのですがね。つまり、従来は防火地域内の高層建築の補助において共同建築だけ補助率が高かつたのです。ということは、やはり共同建築を奨励しているのだから、その思想は私は非常にいいと思うのですよ。これが一律にやつておられるらしいのですが、そういうことも研究すればまあできると思うのですがね。で、まあそういう今の田中さんの共同建築の奨励にいろいろ考るようなお約束をされるようですが、と同時にやはり貸付率を余計考えるというふうにすればなお奨励されると、こう思うのですがね。これからの問題ですが、それをまじめにお考えになるつもりがあるかどうか。防火地域内の補助金は前にそういう例があつたのです。金融公庫は新らしい制度ですから……。
#74
○田中一君 石井さんの関連で伺いますが、震災後にあつた復興建築助成会社の内容、定款、その他は御存じですか。
#75
○政府委員(石破二朗君) 承知いたしておりません。
#76
○田中一君 鮎川さん、それを十分調べてこの立案をなすつたかどうか伺います。
#77
○説明員(鮎川幸雄君) 復興助成会社の定款は調べてはいたしませんでした。
#78
○田中一君 私はこれで以て質疑を保留しておきますが、そのような杜撰なことで以てこうした国民大衆に大きな影響のある法案を出すというようなことに対しては、私は軽侮しますよ、言葉が過ぎるかも知らんけれども……。そんなあなた方自身が作つた今までのものを、それを全然見ないでそうしてこういうものをどかつと国会に提出して、我々から質問されて一つ一つ答弁もできないようなことは、これはとんでもない話ですよ。もう一遍この法案は省に持ち帰つて審議し直していらつしやい。そして私はまだまだ質問しますから、それに対してはつきり答弁して下さい。これは私ばかりでなく、恐らくどの委員も共通な心理と思います。今の石井君が伺つたところの貸付金の問題等もありましよう。併し私はその貸付金の問題につきましては、今ではこれだけの幅のある五十カ年の貸付をするならば、僕はこの程度でいいと思います。いいと思いますが、もう少し今まで日本が何十年来政府で住宅問題、高層建築問題について研究された史実をお調べになつて、そうして改めて提案して頂きたいのです。私が今まで質問したことは省議でおきめになつて御答弁願いたい。
#79
○石井桂君 続いて今の十七条の六項ですがさつき近藤さんがお聞きした「特別の事由に因りやむを得ないと認められる場合に限り、」その場合の中の、非常な盛り場で一階を商店にして上のほうを住宅にするという場合に、そうしなければなかなか土地が得られないというような場合には、その一階を商店にする部分にも貸付けられますか。
#80
○説明員(鮎川幸雄君) その貸付の対象になります建築物は一階だけでは判定できませんので、原則といたしまして貸付の対象となります建築物の三分の二以上を居住の用に供しておるかどうかという場合に先ず第一に判定されるわけでございまして、若し一階部分が店舗の場合は、普通の場合は二、三階が住宅部分の場合、或いは二階までが店舗の場合であつたら六階というふうになるわけでございますが、併し先ほど申上げましたように、地盤の関係等によりまして止むを得ない場合には、例えば四階建の場合におきまして、住宅部分が二分の一以上の場合、一、二階が店舗で三、四階が住宅に使用されておるという場合においても貸付ができるように考えておるわけでございます。
#81
○石井桂君 そうすると、例を取りますと、渋谷の宮益坂にあるアパートのようなもの、ああいう場合は一階が商店で、二階、三階、四階が事務所なんです。そうしてあと五階から十一階までが住宅なんですよ。そういう場合には三分の一以内でなければならないわけですね。
#82
○説明員(鮎川幸雄君) 原則として住宅部分が三分の二以上、地盤の関係等によつて止むを得ない場合には二分の一以上というふうに考えております。
#83
○石井桂君 そうすると「特別の事由」というのは地盤の関係だけですか。
#84
○説明員(鮎川幸雄君) 最も代表的に考えられますのは地盤の関係でございますが、例えば三階の建物がございまして、二、三階は住宅部分である。併し一階が少しいろいろな地形その他の関係ではみ出るとか、構造的に若干はみ出るということも考えられるわけでございます。そういう場合には、止むを得ないと認められます場合には貸付けてもよいのではないかというふうに考えておるわけでございます。
#85
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと速記をやめて下さい。
   〔速記中止〕
#86
○委員長(深川タマヱ君) 速記を始めて下さい。
 それでは休憩いたします。午後は一時半から開会いたします。
   午後零時二十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十九分開会
#87
○委員長(深川タマヱ君) 只今から建設委員会を再開いたします。
 五ページの十八条についての御質問から順次御発言願います。
#88
○石井桂君 私は標準建築費のことについてちよつとお伺いしたいと思うのですが、木造のほうはこの間資料を頂いたのですが、ですから鉄筋のほうで四階までの、普通公営住宅は四階で切つておりますですね。四階までのものと、それから多層のものもあるんですが、五階以上のものは非常に単価が高くなると思うのです。その単価と、それから地盤が非常に悪い場合に、特に基礎の悪い地盤に建つ建築物の基礎に、特にどのくらいの幅を持たせて余計に貸付けてくれるかと、そういうようなことを、構造別といいますか、お伺いできれば大変結構だと思うのですが。
#89
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問の中の耐火構造の標準建築費について申上げますと、二十九年度におきましては、これは勿論地域によつて、又階層によつて変つておりますが、甲地域といたしまして、これは東京などが含まれておる地域であります。甲地域について申上げますると、二階以下の場合は五万四千円でございます。三階及び四階までの場合は五万八千円、これらは坪当りでございます。五階以上の場合は八万一千円でございます。で、このほかに昇降機を付けた場合或いは特殊の基礎工事が必要な場合につきましては、このほかに若干程度附加して貸付けるようにいたしております。
#90
○石井桂君 その若干というのはどのくらいの幅がありますか。
#91
○説明員(鮎川幸雄君) 昇降機を付けました場合には、一台につきまして六百五十万円、それから暖房設備をいたしました場合には一台につきまして八万円、それから特殊基礎工事につきましては、二階から四階の場合には一坪当り一万五千円、五階の場合は三万円程度を考えている次第でございます。
#92
○石井桂君 その暖房のときには幾らですか、もう一遍。
#93
○説明員(鮎川幸雄君) 暖房のときには二一戸当り八万円でございます。
#94
○石井桂君 なぜ私がこれをお聞きするのかといいますと、木造の場合は割合にその単価が使い方によつて安くなると思うのですが、鉄筋の場合は非常に工事に困難を感じるような額じやないかと思うのですが、その辺はよく各土地の状況をお調べになつたのでしようか。例えば例をとりますと、五階以上八万一千円でできるかどうかという心配があるんです、私には。
#95
○説明員(鮎川幸雄君) この五階以上の八万一千円の建設費につきましては、実は率直に申上げますと、従来まで五階以上の建築につきましての資料が甚だまだ十分に整理されていないというような点もございまして、この八万一千円が果して妥当であるかどうかという点につきましては、公庫の建設指導部においても今詳細に検討いたしておるわけでございますが、現在までの資料に基きましては一応この程度が妥当であろうという点で八万一千円としてきめたわけでございます。
#96
○石井桂君 毎度のことなんですが、いつもその年度の予算というものは年度の当初にきめるものですから、物の変動や何かがありまして、実際は建主が余計自分で頭金を出さなければならないというのが実情と思うのです。この五階以上の実例がないという話ではありますが、相当の御勉強をなさつたと思いますので、間違いはないと思うのですが、これが若しできないという場合には、やはり予算の範囲内かで何か単価の引上げか何かのことはできますか、どうですか。
#97
○説明員(鮎川幸雄君) 現在の公庫法におきましても、この標準建設費につきまして「地域別及び住宅の構造別に、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設のため通常必要な費用を参しやくして、公庫が主務大臣の承認を得て定める。」というふうな規定がございまして、この通常必要な費用は、物価の変動その他いろいろな原因によつて変ることが予想されるわけでございます。過去におきましても、数回に亘つて改定を年度途中におきましても実施して参つたわけでございます。従いまして今後におきましても、各地の資料、その他物価の情勢等によりまして、これで無理である、或いはこれについては不十分であるというような場合でございましたならば当然これの変更ということは予定されるわけでございます。
#98
○石井桂君 今度の改正案によりますと、住宅公庫の仕事がどつさり殖えているようですが、さつきも同僚の委員から質問があつたようですが、その場合の仕事の殖えたのに伴う人間の、公庫の何というのですか、勤務員ですかの増加は見込まれておりますか、どうですか。
#99
○政府委員(石破二朗君) 今度の法律改正に伴うものばかりというわけでもございませんけれども、だんだんその貸付件数も累増して参つておりまして、金を取立てる業務も殖えているわけでございます。これは国の予算なり定員法とは関係ございませんけれども、百名前後の者を増員しようということを考えているわけであります。
#100
○石井桂君 この点は私はなぜ聞くかといいますと、公庫の申請者、公庫のお金を借りて家を建てる方の公庫以外の規則に関する審査を地方公共団体のほうにさせているのです。その場合に非常にまあ地方公共団体の仕事がどつさりあつてですね、地方公共団体のほうでも職員が殖やせないという現状なんです。だから若しかして公庫で以て仕事が殖えてできない場合には、又公共団体へいろいろなことを頼むのじやないかという虞れもあるので、そういうことを考えて、仕事を殖やされて而も人間を殖やさないことで行くのか、或いは仕事を殖やすに伴つて人間を殖やすということで行くのかがちよつと心配なものですからそれでお聞きしたわけです。そうすると増員をされるということですね。定員法にひつかからない程度で、増員をされるということですね。
#101
○政府委員(石破二朗君) 御質問の通りでありまして、定員法では縛られておらないので、若干殖やそうか、百名前後殖やそうかということを考えておりますが、ただまあやはり土地造成の業務を新たにやはり始めますと、地方団体のほうに少しはやはり重荷がかかつて行くのじやないか、まあかように考えておりますけれども、これは将来の問題としてはやはり考えなければならん問題じやないかと思います。
#102
○石井桂君 殖えた仕事のうちで、午前中に御質問があつたのですが、いろいろ斡旋をやられておるのに従来は無料であつたと、これからは有料にしようと思うというお話があつたのですが、やはり有料にされる計画なんでしようか、どちらでもいいのだが、はつきりしておいたほうがいいと思う。
#103
○説明員(鮎川幸雄君) 現在の公庫法によりますと、業務を委託した場合には準則を示しますことと共に手数料を必ず支払わなければならないというような規定になつております。従いまして新たに委託をいたします場合にはこの規定に基きまして……。只今のは質問を誤つて聞きましたので取消すことにいたします。
#104
○石井桂君 私が言つたのは、地方公共団体へ審査を頼むことじやなくて、今度新らしく殖える仕事はどつさりございますね。そのうちで土地の斡旋とかそういうものが新らしく入つたでしよう。それを有料にするかどうかということをはつきりしておいたほうがいいじやないですか、どつちですかと聞いておるわけであります。
#105
○説明員(鮎川幸雄君) 今度の法律によつて新らしく加わる事業としましては、土地につきましては斡旋をいたします場合ということと、それから土地の開発事業につきまして資金を融通するということが土地の問題についてはあるわけでございます。この土地の斡旋をいたしますのは現在、改正後におきましても公庫がみずからやるように考えているわけでございまして、この場合には斡旋手数料を徴収することができるというふうにいたしておるわけでございます。只今のところ午前中にも官房長から御説明がありましたように実費に要する程度の手数料は取れるように考えているわけでございます。
#106
○石井桂君 それでは今鮎川さんが間違えた御答弁のことに関して御質問しますが、地方公共団体に委託して公庫の基準に合うかどうか、或いは諸規則に合うかどうかということを審査していますが、それの公共団体へ委託するのに委託料というのですか、料金が非常に少いという声が地方公共団体にあるのです。それは今年度は昨年度と同じですか、幾ら値上げになつていますか。いろいろな官公吏の賃金のべース・アツプを去年されたのだけれども、手数料は余り上つているように聞いていないが……。
#107
○説明員(鮎川幸雄君) 公共団体に対します委託手数料につきましては昨年度の予算の範囲内において若干値上げをいたしたわけでございますが、今年度は恐らく昨年値上げをいたしました基準で実施するようになつておると私は記憶いたしておりますが、部分的には若干値上げをいたして改定したいというふうに考えていて、すでに実施いたしているものもあります。例えば産業労働者住宅資金の貸付の場合の手数料その他につきましては、従来のやり方を変えて手数料を取るようにいたしている……、手数料では、ございません、委託費をほかの基準でやるようにいたしておりますので、部分的には値上げというような恰好になつている点もございますが、根本的には昨年値上げしましたのでやるようになつていると記憶いたしております。
#108
○石井桂君 金融公庫のお金を貸出すのは非常に手続がやかましいということを、私が役人をやつているときも言われたのです。ところが同時に厚生年金のほうを借りて住宅を建てるという制度ができてから、地方ではこれと比較して、厚生年金を借りて建てるほうが非常に窓口は、あれはどこですか、金融公庫と違つて地方公共団体のようなふうに聞いているんですがね、そうして非常に手取り早く借りられる。こういうので公庫もそれ並みに同じようにしたらどうかという声が地方に随分あるということなんですが、その点はもつと御研究になつて今の公庫の制度を改める点があるかどうかということを検討されたことがありますか。
#109
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問御尤もな点でございまして、厚生年金によります貸付の場合と公庫による貸付の場合と相当異つている点もあるわけでございます。公庫におきましては法律に基きまして法律の趣旨に合致したように、国の資金が確実に使用され、確実に住宅が建設されるようにいたし、又一定の質を確保できるようにいろいろ手続等をきめているわけでございます。その目的に副います最小限度の手続を以てやつているわけでございますが、なお一般のいろいろ御意見もお伺いし、輿論等も聞きまして、公庫におきましてはその手続の簡素化につきましては従来から検討いたしておりまして、特に産業労働者住宅資金の貸付の手続につきましても本年度は昨年度よりも相当簡素化いたしてやるようにいたしておりますが、法律その他の要請に副うような必要範囲の手続は止むを得ないと考えているわけでございます。
#110
○政府委員(石破二朗君) 只今の石井委員の御質問、まあ私今日は申上げるのもおこがましい次第でございますけれども、やはり建設省としてはこの公庫の業務運営については将来とも十分検討して行かなければならん点であろうと思つて、内部でもその点は考えているわけであります。御承知の通り公庫という制度が発足いたしました当初の方針といたしましては、これは飽くまでも、単に手続だけではありませんが、貸付の基準にいたしましても固く固くというふうにやつて参りました関係上、若干御批判の対象になつた点も或いは多かろうかと思います。併し一方考えてみますると、お蔭様で公庫の一番恐れております不正事件とかいうようなものは先ず今日までのところはない状況でございます。我々として一番恐れておりますのは、申込者が多数あつた場合に抽せんに若干でも暗い影があるとか、経理に関して又暗い影があるというようなことになりますと、国民一般にも申訳ないわけでありますし、ひいてはこれが貸金の回収というようなことにも重大な影響を持つわけでありまして、当初の方針としては固く固くということで現在まで至つているわけでありますが、将来の問題といたしましては、貸付の基準の問題でありますとか、それから手続の簡素化というような問題についてこれからいよいよ改正して行つて、国民に対するサービス機関であるというふうにだんだんやつて行かにやならんものと、まあかように考えているわけでありまして、時を追い漸を逐うてこの点は御質問の御趣旨に副うように努力いたしたい、かように考えております。
#111
○石井桂君 貸付について一つ質問をしたいと思うのですが、非常に今までは抽せんが何といいますか当りが悪かつたものですから、住宅を建てたい人が知合の名前や何かを利用して、二人分とか三人分とか申込んであるようなのです。ところが実際に建てたい人には当らないで、自分の影に立てた人に当つちやつたというようなことがままあるのです。そういうような場合にはやつぱりそれはでき上るまでに名義変更などしたいという希望が随分あるのですが、そういう場合にそれをお認めになることができますかどうですか。実際のそれは世間にどつさり起つてることなんです。いけないといつて厳重にやれば、これは筋が通つた仕事だけれども、実際はどういうふうになつておりますか、その点。
#112
○説明員(鮎川幸雄君) 公庫の資金は申すまでもなく限られておりまして、申込者がそれに対して多かつたのが過去の状況でございますので、公庫におきましては原則として抽せん制度によつて従来やつて来ておるわけでございます。従いまして抽せん制度の欠陥といたしまして、本当に希望する人に当らなくて、そうでないような場合もままあつたことかとも考えられるわけでございますが、それは抽せん制度をとります建前上止むを得ないことだと考えるわけでございます。
 なお名義変更の点でございますが、公庫におきましては、抽せんに当りまして、これを途中におきまして権利を放棄するという場合には、当然その権利を放棄した人につきましては途中で中止をいたしまして、ほかのほうに資金を向けているわけでございますが、建設の途中におきましていろいろな個人的な理由その他止むを得ない理由によりまして、建てかけておつても途中で中止をする場合が若干あるわけでございます。そういう場合には住宅を完成させるということが必要なことでございますので、そういう場合に限りまして条件をいろいろ審査いたしまして、名義変更その他をやつておるわけでございます。
#113
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと私が質問させて頂きます。この法案につきまして丁度時局柄汚職が多うございますので、将来汚職の原因を作りたくないと大分苦慮いたすのでございますけれども、例えば法人が土地を取得し、造成し、譲渡いたしますときに、この土地を造成する費用などはこれはまあ大体標準もあることでございましようから、余り不正も行われないかと存じますけれども、ただ問題は土地を個人から買取ります値段でございますけれども、これは例えば坪四千円くらいで買いましても、それを八千円も一万円もで買つた形式を整えますことは余り困難ではないかしらんと想像いたしますので、そういうことをどうして防止する方法があるか、これを一つお尋ねいたします。
#114
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の土地の取得資金について不正なことが行われる場合にどうして防止するかという御質問のようでございますが、この法を潜りまして本当に詐欺的にやるという場合にはこれはなかなかこれまででも防止するということはむずかしい問題でございますが、公庫におきましてはこのような事業を実施させます事業主体を最初にきめます場合には、公共団体とか住宅協会とか、或いはこのような団体に類似した機関以外には先ずこういう事業主体として貸付の対象にしないように第一に考えたいと思つておるわけでございます。なお具体的な貸付につきましてはそれぞれ計画を提出させ、必要な資料を求めまして貸付をきめることになるわけでございますが、特に土地価格につきましては、公庫におきましては現在も土地の標準価格というものを全国につきましてそれぞれの地域においてきめておるわけでございまして、各地域全部について詳細な資料は勿論ありませんけれども、大体の標準的な価格といいますか、大体の価格の趨勢と申しますかはわかつておるわけでございまして、こういうものを参考といたしまして、取得費につきましても、その他造成費等につきましても、貸付を基準としてやるわけでございますので、そのような貸付の対象について留意をいたしますと共に、貸付を実施します場合には十分に審査をいたしてやるようにして、そのような問題が起らないようにいたしたいと考えておるわけでございます。
#115
○委員長(深川タマヱ君) その次もう一つ。この土地を取得いたし、造成し、譲渡させます適当な組織と能力を持つ法人の中に電鉄会社が入りますか。
#116
○政府委員(石破二朗君) その法律に書いてあります限り、抽象的に申上げますと、該当すれば電鉄会社でも何でも入つて来る、こういうふうに考えております。
#117
○委員長(深川タマヱ君) この事業は大して営利にならないというお言葉がどこかにあつたと存じますけれども、さように営利にならないものを営利会社が営む。殊に電鉄会社が希望するといたしますと、やはり電鉄会社は運賃のほうの収入を殖やそうという目的があるだろうと想像されますが、運賃で稼ぐといたしますと、当然遠距離から客を運ぶということのほうが営利の目的に適いますので、成るべく都市より離れた所に宅地を造成しようとしたがることは人情だろうと思うのでございます。そういたしますとだんだんだんだん都市が拡がりまして、通勤費というのですか、一般大衆の交通費が殖えます。のみならず先日以来の質問の中にありますように、一良果だんだんだんだんつぶされるというような懸念があると存じますが、すでにあります線路を利用いたしまして、その線路で通勤できます範囲でできるだけ空いている土地を住宅公庫なり或いは地方の公共団体が発見いたしまして、お役所の手で土地を取得し、造成するという方法がその問題に関する限りはよいのじやないかとも考えられますけれども、これはどういうものでございましよう
#118
○政府委員(石破二朗君) 御意見の通りの点も多々あるのでございますが、私ども全般の考え方はかように考えております。結果におきましては都道府県なり市あたりでこの活動をする、事業をやるのが多いだろうと考えておりますことは、前回も又本日も申上げておる通りでございますが、大体この土地造成事業に対して金を貸します際には、先ず第一に我々として考えなければいかん点は、大体これは都市に多いわけでございますが、それぞれの都市にはそれぞれの都市計画というものを持つておるわけでございます。それに先ず矛盾しないように、こういう都市の一定の計画にはこれは先ず適つたものでないと貸してはいかん、これはもう当然考えなければならんことだろうと思います。
 それから更に市民の、実際そこに住むであろう人々の便宜の問題もこれは先ず考えなければいかん。それから又お話もありました農地の問題につきましては農林省関係局の意見を十分に尊重して、仮にもこういうことで農地のほうを無理につぶしてもらうというようなことは避けなければいかん。当然まあ関係方面でもこれは拒否するだろうと思います。そういう点を考えなければいかんだろうと思います。従いましてお話のような電鉄会社にやらせますと遠距離にそれは設けるであろう、これは恐らくそうだろうと思います。従いましてこういうものは許可すべき、貸付を許すべきものじやなかろう、かように考えております。
 ただ私どもが、これは電鉄会社を例に引きまして、民間にも貸し得る途を開いておきたいと申上げておりますのは、都道府県なり市町村なり、又これらの関係する公益法人が土地造成を適当な地にやつてくれれば、これに越したことはないのでございますけれども、例えて申しますと、或る電鉄会社の沿線にはこれだけ立派な地区があつて都市計画の面からも農地の面からも、又市民の便宜からも非常にいい。ところがその公共団体ではそれをやつてくれそうもないというようなのが仮にあつた場合、そういう適地を民間会社が開発しようというような場合にはこれは貸してもいいのではなかろうか、まあこの程度に考えておるわけでございます。
#119
○委員長(深川タマヱ君) その次、住宅公庫及び地方公共団体でこういうふうに土地を取得し、造成し、譲渡することは結構できるだろうと存じますのに、こうした営利会社を選びますのは、武士の商法と申しますと失礼に当る節もあるかと存じますけれども、とかく官庁のお仕事よりも民間の営利会社のほうがこういうものでは能率が上るからというところが狙いなんでございましようか。
#120
○政府委員(石破二朗君) まあそこまで突き詰めて実は考えておるわけではありませんけれども、場合によりますとそういうのもあろうかと、まあ普通官僚は能率が悪い悪いと言われておるのは、これも或る程度我々も認めなければならんかと思つておりますので、会社にやらせれば手際よくやるというような場合もあろうかと思います。
#121
○委員長(深川タマヱ君) それからもう一つ、この東京都の例を見ましても、焼跡で今直ちに自分の住宅は建てないが、その宅地を維持しておけばだんだん値段が上ると思つたり、或いはまあ先祖伝来の宅地であるから売却したくないのも人情でか、所々に宅地に適当な土地が空いておりますようでございますが、将来政府のほうから若しその宅地に、何というのですか、売りますための住宅でも作るならば、資本金を出して住宅を作らす。而も一定の期限を切りまして、それにも応じないというようなときには、土地収用法というのですか、何かの方法でその土地を政府のほうで接収いたしまして、都市の住宅難緩和のために住宅を建設さすように何か御配慮なさつていらつしやいますか。
 なお付け足しますならば、終戦直後土地制度の改革などがございまして、地主の土地は皆小作人のために譲渡されておりますけれども、都市の宅地の場合はそれが行われないまま今日に及んでおりますので、多少そこに不公平な点もあるという声もあるようでございますけれども……。
#122
○政府委員(石破二朗君) お話の通り、終戦直後農地に関しましてはいわゆる農地解放ということが行われたのでありますが、幸か不幸か宅地につきましてはそういう措置がとられなくして現在に至つておるのであります。これが現在の宅地問題について非常な問題を起すまあ一つの原因にもなつておる。で、お話の通り将来の問題といたしましては、そういう点に関しましても十分検討を加えて考えて行かなければならんとは考えておりますけれども、現在のところはまだそこまで踏み切つてどうするとか、まあ平たい言葉で言いますと、やはり強制力を持つた法律でそういう措置をしなければならんと思いますが、まあそこまでは考えておらん、現段階におきましてはそういうことであります。
 なお地方公共団体なり国が一定戸数以上の家を建てるために土地がないという場合には、この土地取得のために土地収用法は発動する建前にはなつております。
#123
○委員長(深川タマヱ君) どちら様か何か御質問ございませんでしようか。十九条に参りましよう。
   〔「異議ありません」と呼ぶ者あり〕
#124
○石井桂君 多層家屋の敷地の基準のことがここに十九に出ておるようですが、私はその敷地の基準の中に入るかどうかはわかりませんが、多層家屋を公庫の費用で作る場合に、現在公共団体、いわゆる公営住宅などであれば適当な建物と建物の間隔、隣棟間隔を十分取つております。ところで土地を非常に制約して使おうとすれば、若し衛生条件を犠牲にすれば幾棟も作れるわけなんです。で、同僚の田中委員からしばしば多層建築を作れという話があるのですが、これをよく敷地面積と建て得る住宅の数とを比較しますと、若し陽当りなどを考えて多層建築をお作りになると、隣棟間隔を必ず例えば高さの十七割ぐらい離さぬと、どの家にも日光が当るというわけに行かんのです。そこで公営住宅などは戸山ケ原を例にとつて御覧になつてもおわかりになるように、建物と建物の間がべらぼうに空いております。そこで普通の人はあれを見てすぐ贅沢な配置だと、こう言うのですが、あれだけ空いていなければ国民の健康は保てない配置になつてしまう。そこで若しその距離を縮めるならば、暖房とか或いは冷房とか或いはその他の衛生施設を設備すればぎゆうつとこう建物と建物が密接して建つてもいいようになり得るわけです。その日は非常にまだ遠いと思うのです。
 そこでこの公庫の費用で多層建築を作る場合に配置の基準を一体どういうふうに考えられておるか。非常に技術的な問題なんですが、一番重要な問題だと思いますのでお伺いをいたします。
#125
○説明員(鮎川幸雄君) 極めて専門的な、又御尤もな御質問で、私から実は十分な御答弁はできかねるかと思いますが、只今公庫におきましても隣棟間隔、等に多層家屋ということを促進いたしますと日光、通風、その他の問題を考えまして配置を考え、且つ隣棟間隔についても十分に検討しなければならない問題が多々出て参るわけでございまして、私どもといたしましても、できるだけ理想的な配置、理想的な隣棟間隔というようなことも一応考えているわけではございますが、これは敷地の関係、その他戸数との関係もございますし、どの程度の線に落ち付くかなかなかむずかしいところと思いますが、只今配置、その他隣棟間隔その他につきまして、四階建、六階建、或いは十階建というような階層に応じまして、どの程度にすべきかということにつきましては、技術的に専門的にどうすべきかという点につきまして只今検討している最中でございます。
#126
○石井桂君 建築費と違いまして、二階とか三階とか、五階では日照問題には差がないのですよ。建物の構造配置には、建築構造なり……、建築費なりについては五階以上は、例えばビルデイングを作るときには五階以上は建築費は非常にかかる、こういう事実はあるのですが、日照とか建物の配置とかいうのは高さ如何によらないのです。一階ならば一階の高さの何割ぐらい空ければいいということで、これは余り研究の余地は本当はないのです。ですからたまたま鮎川さんがそれを知らなかつただけで、むしろそこにいる金融公庫の方なら大概知つていらつしやると思うのですが、併しそれは強いてお伺いしないでもよろしいと思います。ただ私が問題にしているのは、戸山ケ原に建つような公営住宅並みにやるのかどうか。あれは最小限度なんですよ。理想的な配置なんじやないのです。あれは暖房設備や何かない建物の、つまり附属設備が整わないところの高層建築の最小限度の距離なんですね。だから公庫の多層家屋を建てるときもあのくらいな標準をとるのか、もつとあれの半分くらいのものでいいのか、その程度のことを聞けばいいのです。
#127
○政府委員(石破二朗君) 今度の法律案に書いてあります通り、「家屋の敷地は、安全上及び衛生上良好な土地で」、この衛生上良好な土地と言いますのは、これはまあ余り湿地帯じやいかんとか、そういう意味も勿論ありますけれども、仮に普通ならば非常に衛生上良好な土地であつても、そこに密集して多層家屋を建ててしまうということになりますと、これは衛生上良好な土地とは言えなくなつてしまうわけでもありますし、その次にもなお「健康的で文化的な生活を営むに足る居住環境を有する土地」というような方面も、これも又家の建て方如何によつてその土地がまるで妙な土地にもなつてしまうわけでございまして、只今石井委員のお話になりましたように、この法律に従いまして、でき得る限り多層家屋の相互間の間隔は延長いたしますとか考えて参りたいと思います。お話にありました戸山ケ原の公営住宅、あれは公営住宅だと思います。あれなどもよく参考にいたしまして御趣旨に副うように努力いたしたいと思います。
#128
○石井桂君 只今の官房長のお話で私も安心しているのですが、ただここにあるお読みになつた条文は、そういうことが書いてあるのじやないと思うのです。官房長も言つておられたようですが、土地柄として湿地であるとか埋立地でないとかいうことなんで、それで建物の配置等の規則或いは基準というものは別にやつぱり公庫法から出ることができるかどうかわかりませんが、私は余り研究していませんのでわかりませんが、別にやはり必要じやないかと思うので、この条文を無理にこじ付けるのは少し無理のように思うのですが……。
#129
○政府委員(石破二朗君) お話の通りでございますが、まあ仮にここに多層建築が一戸ある。すぐそのそばにある土地はもう陽当りが悪くなつて、通風も悪くなつて、そこは衛生上良好な土地とは言えなくなつている。従いましてお話の通り、この条文は石井先生の御指摘の通りの点まで考えているかどうかと言いますと、実はあやしい次第でございますけれども、この法律によりましても、多層家屋を密集して建てちやいかんというふうに私は解釈いたしております。
#130
○石井桂君 それではもう一つお伺いいたしますが、その多層家屋を建てますときに、これはどんな住宅でも必要なんですが、住宅群には必要なんですが、日本のように湿度が多い国ではどうしてもお湯に入ることが必要だと思うのです。浴場なんというのはやつぱり家がどつさり建つているところには必要な設備だと思うのですが、浴場などを多層家屋の地下室に設けるというような場合には、住宅の附属施設として貸付の対象になりますか或いはなりませんか。その辺。
#131
○説明員(鮎川幸雄君) 御指摘のように多層家屋或いは集団住宅が建設されます場合には、そのような浴場その他厚生施設等は必要であるということは勿論私ども十分わかるわけでございますが、この法律は、現行法もさようでございますが、公庫の資金の貸付の対象になつておりますのは、「人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分」ということになつておりましてその考え方は、この法律におきましても全く同じでございます。で、ただ例外的に、この店舗になりました場合にも、若干主要構造において貸付けるということの例外はこの改正法律が通過いたしますとできるわけでございます。この人の居住の用に供するという概念に入りません場合には、まあ資金の関係もございますけれども、法律上といたしましてもこの浴場までには貸付けの対象にはならないわけでございます。
#132
○石井桂君 わかりました。
#133
○委員長(深川タマヱ君) 次は二十条、二十一条。
#134
○三浦辰雄君 二十一条の二ですが、「公庫は、地震、暴風雨、こう水、火災その他の災害で主務省令で定めるものに因り滅失した住宅に当該災害の当時居住していた者で」云々と、こうあるのですが、先ず第一番に主務省令というのは、これは住宅行政が今のところ単に建設だけでないということからの意味だろうと思いますが、その意味はどういう意味なんでしよう。
#135
○説明員(鮎川幸雄君) この第二十一条の二の規定は先般の、昨年の災害の際の特別立法でございまして昨年の災害によつて罹災者で公庫の資金を借り受けました場合には据置期間を設け、且つ償還期間を延長できるという規定がございましたが、その趣旨と全く同一趣旨の規定であります。あの特別立法におきましても、一応政令によりまして地域を指定いたしておるわけででありますが、この改正法案におきましては、一応災害の規模を主務省令で大体範囲を定めまして、そのような場合についてはこのような償還期間の延長とか据置期間を設けたらどうかというふうに考えておるわけでございます。この公庫の資金は個人にとつてみますと、必ずしも災害の規模によりませず、如何なる災害の場合におきましても同様でございまして、原則としましては個人の場合、如何なる災害の場合につきましてもすべてこのような制度を設けることが望ましいとは考えられるわけでございますけれども、公庫の資金にも限度がございますので、災害の場合に必ずすべての人に貸付られるかどうかという点も問題があるわけでございます。従いましていろいろな点を考慮いたしまして、このような規定が働きますのは一定の範囲の災害以上にしたらというふうに考えておるわけでございます。なお、この主務省令でやるという、主務省というのは建設、大蔵両省でございます。
#136
○三浦辰雄君 次に二十一条の三の貸付金の償還方法、この第一項によりますと原則を割賦償還の方法でやるというふうにして、但書で第十七条の第一項第四号、今度入つた条文ですが、それと今度新たに拡張したというか、新たに入れた第四項の土地造成でしよう。この規定による「貸付金の償還は、割賦償還の方法によらないことができる。」とあつて、その問題と、それから第二項に「公庫から貸付を受けた者は、貸付金の弁済期日が到来する前に、貸付金額の全部又は一部の償還をすることができる。」と、こういうところを見ますと、この「割賦償還の方法によらないことができる」という第一項については特殊な想定している事情があるのですか、それらの場合についての御説明を願います。
#137
○説明員(鮎川幸雄君) 御承知のように公庫の資金は長期低利の資金でございますので、従来まではすべて割賦償還を原則として参つたわけでございます。併しながらこの改正案で第十七条第一項第四号の規定による貸付金というのは、土地の開発事業のための資金の融通に関する問題でございます。このような場合におきましては必ずしも割賦償還によらなくても、例えば土地の開発資金を貸付けました場合には、その開発事業を行いますのは公共団体なのでございますので、公共団体におきまして資金を借受けましてそれを即時に分譲いたしました場合には、その分譲資金によつて得た資金を以て一時に公庫に弁済することができるわけでございますので、そういう場合には割賦償還によらなくてできる、よらなくていいようにいたしたいというふうに考えているわけでございます。
#138
○三浦辰雄君 そこなんですが、私がそういつた関係のことを知らないから、ただの疑問かも知れませんけれども、当然弁済の期間が来る前に返したいという者があれば、喜んで今の資金を国の関係上受けるのは当然だと思うんです。それだけであるならば二項だけでもいいのかと思つたものですから一項との関係をお聞きしたいのです。
#139
○説明員(鮎川幸雄君) 二項に規定いたします貸付金の償還を、弁済期日が到来する前に返還するという規定でございまして、第一項の但書は、その弁済を長期割賦によつて弁済するか或いは一時に返還するかという規定でございます。
#140
○三浦辰雄君 まあその辺だろうとは思うけれども、それならばお伺いしたいのですけれども、この長期に亘るものを、普通であれば割賦弁済で行くという形がとれるものを、そうじやなくて、その一般の方式によらないで償還の契約をする場合、一体それは条件が恐らく違うんだと思うんですが、その条件はどういうふうに違うのですか。
#141
○説明員(鮎川幸雄君) この長期の場合はそれぞれの規定によりまして、例えば木造の場合は償還年限十八年、利率五分五厘、その他条件がございますし、この土地の資金の場合にはこの償還期間は三年、それから利率六分五厘というふうに規定をいたしているわけでございまして、その期間の範囲内において一方では短期にやる、一方では長期に割賦をやるわけでございますが、土地資金の場合には、例えば半年借りまして、半年が期間が来ると一時に返すということができるようにしたいというふうに考えております。
#142
○三浦辰雄君 そこでそのときに、例えば利息はこの法律に従えば第四項の場合には六分五厘、それからその他の場合には五分五厘、それから償還期限は木造とか形態によつて違うということが法律で明示してあるから、その明示に従つて誰しも長く許される範囲において借りたいのでしようが、一応その時その時の事情で、その年の方針で、契約をなさるのでしようが、その際に今のそういつた形でない、普通の形でない償還計画を立てれば、償還の契約をすれば、一体割賦償還の方式によらないということならば一時金だと思うんですが、簡単な話から言えば、そういう場合には特別の便益を、借りる人と貸すほうとの間に契約ができるのかということを聞きたい。で更に言えば、二項というものに「弁済期日が到来する前に、貸付金額の全部又は一部の償還をすることができる。」という、つまり借受けた者の意思によつて、金繰りの都合によつてもつと早く、もう面倒だから納めるわいといつて納める場合は当然それに従つて受入れる、返してもらうということを作つてあるのだから、その二つの項の間に私は何か違つたものがあるんじやなかろうかと、あなたの説明に従えば、割賦契約というものが建前だけれども、そういうことを嫌つて今の例でいうと、半年だけ借りればあとは一遍にお返ししますということであるならば、それによつて契約をするのだということだけを二十一条の三は言つてるんだと、こういうのですけれども、それでは三カ年の期間があるのだから、半年で返せるか返せないかはわからないのだから、而もまあ六分五厘ですよ、だからして二年間にしてくれ、或いはまあ貸出しをうまくしてもらうために一年にしてくれ、まあ今日の金融の事情だから二年にしておこうといつて二年にしておくのだけれども、都合によつて半年もたたないうちに或いは一年以内に返したいと言つたら第二十一条の三の二項で当然返せるのだから、私はその間においてこの法律の条項を作つた、分けて作つたということは、或いは貸出のときの条件なり或いは何かそこにいわゆる採用の選定かなんかの関連を強く考えるからここに書いたのかとも思うんですが、その辺を聞きたいというわけです。
#143
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問にお答えいたします前に、この第二十一条の三の一項と二項と現行法の差を申上げますが、現在の法律におきましてはこの第二十一条の三の一項と二項が同じような規定で一緒に含まれておるわけでございまして、この改正法案において新らしく加りましたのはこの一項の但書以下でございます。この但書が加わりましたのは、これは特殊の場合でございまして、住宅の建設分譲をいたします場合とか、或いは土地の開発事業をいたしますという特殊の公共団体とか住宅協会などが土地を開発をしましてそれを個人に売渡す、そのために運転資金というものが考えられるわけでございます。そういうような運転資金というものにつきましては、ほかの貸付条件と異りました方法によつて貸付もいたし償還もいたしたほうがより便宜であろう。まあそのようないわゆる事柄の性質によつてこのように分けたわけでございまして、一時に貸付金を如何なる場合においても割賦償還でなくてできるというわけではないわけでございます。
#144
○三浦辰雄君 だんだんわかつて来ますけれども、そういういわゆる運転資金というかいわば短期融資ですね。そういうような場合の利率ですね。私は限られた、足らない資金の中から成るべく効率をよくして土地及び建物の造成をしたいという趣旨は、これは当然で私わかるのですが、こういう運転資金のような場合におきましてそれでは利率ですね、これは一体どういうふうに……、同じ割合ですか、どういうことになるのですか。
#145
○説明員(鮎川幸雄君) 土地の開発事業を行います場合の利率は一般の場合は五分五厘でございますが、この開発事業の場合には六分五厘といたしまして一分だけ異つておるわけでございます。
#146
○三浦辰雄君 それはもう法律の前の条項に書いてあるんだからわかつています。二十一条の二項にちやんとこれは書いてあるんだから六分五厘はわかつているんだけれども、そうすると六分五厘ということは変らないということは今の御説明でわかつた以上、この項目を作つたということは、前に述べた、私も理解したような趣旨でしているとなると、特に項目を作つたその必要の動機といいますか、目的は三年で以て、最高限度三年以内ですね。その三年で借りる人たちよりは二年で借りる人を尊重し、更には二年で行くより一年というものを尊重し、一年というよりは半年を以て行くものを尊重するといういわゆる貸出方針というものを御指導になるということをあなたのほうではつきり考えておられるのだと思うのですが、これはどうなんです。
#147
○説明員(鮎川幸雄君) 土地の開発事業の資金は三年間で一応決済を終るというふうにいたしているわけでございますが、必ずしも一年で返済するか或いは二年で返済するかということによりましてこの貸付のやり方、考え方を考えているわけでございませんので、この三年という期間を定めましたのは、開発事業が非常に広大な場合はなかなか半年、一年でこれを開発いたしまして、全部を譲渡してしまうということは困難な場合も考えられるわけでございます。併し小規模な開発でしたならば半年ぐらいで開発できる場合も考えられるわけでございまして、開発の対象となります地域とかその他の条件から見まして、半年で返したらいいか二年で返したがいいかということはきまつて来るわけでございまして、必ずしもそれによつて優先するとか、その他を考えているわけではないわけでございます。
#148
○三浦辰雄君 割賦償還とありますが、割賦というのは一体時間的な関係は、割賦は一年が単位なんですか。
#149
○説明員(鮎川幸雄君) 割賦と申しますのは、分割して返還をするというふうに考えております。但しこれはその分割が年限によつて平等に分割する場合もございますし、それを不平等に分割して何する場合もございますが、或る一定の年間に一時ではなくて分割して償還するというふうに考えております。
#150
○三浦辰雄君 それは今日手形でも六十日、九十日とあるというのが金融事情ですが、私常識的に考えれば、割賦というのはまあ半年ごとか或いは一年ごとのいわゆる間隔で割賦計画がされるのだろうと思うのですが、そこでそれではなおはつきりしてもらいたいためにお聞きするのですが、それでは同じ一万坪の土地造成についての要望があつた場合、或いは四号に当る譲与住宅でもかまいませんが、同じボリユームというか内容のものを競願……、資金がないから或る意味においては競願ですが、たくさんの申込者があつたときに条件のいい、つまり住宅公庫というものの設立の趣旨からいつてそれにふさわしい条件のものから或る程度採択というか、条件のいい群、次の群、それから条件の比較的悪い群と、こういう群別程度でやつて、その群別程度の中で選択する、或いはその条件のいいものを順に羅列しておいて、一番からその資金の許されるまでの番数といいますか、範囲内で以て貸付をする、或いは貸出をする、こういうふうにお考えになるんですか。私はここに生きた問題としてやつぱり伺わなければならない問題だと思うから、少しこれはややしつこいのですけれどもお聞きしたいと思います。何だつたらよく御相談なすつて返事して下さい。
#151
○説明員(鮎川幸雄君) 原則といたしまして御趣旨のように大体同じような坪数で出て参りました場合には、条件の整つたところから貸出されるという点は勿論でございますけれども、一方資金のほうにも限りがございますので、この住宅事情と申しますか、宅地事情がそれほど逼迫してないと申しますか、というような場合がございますならば、宅地事情その他から見まして考えるべきものが或いは先になるかと思いますが、只今御指摘のような場合には、原則としては飽くまでもそういうことになつて貸付けられることと考えておるわけでございます。
#152
○三浦辰雄君 今条件が整つたというけれども、あなたのほうの貸出条件が整つたというのはどういう条件が整つたというのか知らんけれども、それぞれ信用があり、そうして規定されたところの三年なら三年、土地造成で言えば三年以内、この中で以て割賦償還をするというような法律的な手続によつてそうして出たものは、役所的に言えば整つておるのですよ。ただこの限られた期限の法律運用というような点からいつて、これはより望ましい、これはさあとこう言つて、おのずから好もしい、次善のもの、好ましからざるもの、いずれも条件としては整つておるでしよう。いわゆる役所の立場、公庫の立場からの条件から言えば……。だからいわゆる選定に当つて、貸出の決定に当つてそういうようなことが影響するのか聞いてみると、それについてはあなた方のほうは答えたような答えないようなことなんですが、私は今これを早急にこの場で答えを何でもかんでもここにしろとあえて言わないのですが、これは私は建設省関係が御指導なさる場合にやはり一つの問題だと思うのです。土地造成についてはああいうふうな先般来いろいろな問題があるのです。私はこの点は一つ、今これにもう間違いないという答えであれば別ですけれども、すぐ必ずしも私は要求しようとも限りませんが、どうですか。
#153
○政府委員(石破二朗君) 只今の御質問の点は誠に重要な点でありまして、今後の四億何がしの資金運営についてもこれが非常にものを言つて来る。今の御質問の点をどうするかによつて或いはどつちかが借りられる、借りられぬというような具体的に非常に影響が来る問題でございまして、抽象的に申上げますと、今度の十八条の改正によつてまあ行くわけでございますけれども、これだけでは必ずしも明確でありませんので、次回までに方針をはつきりきめまして御答弁申上げたいと思いまする
#154
○石井桂君 二十一条のこれは文字の読み方をお聞きしたいのですが、表がございますね。表の三番目に「多層家屋等内の住宅以外の耐火構造の住宅の建設」と、こう書いてあるのですが、「多層家屋等内の住宅以外の耐火構造の住宅」、どういうように読むのですか、やはりむずかしいですね。
#155
○説明員(鮎川幸雄君) これは非常に表現がわかりにくい表現になつておりますが、耐火構造の住宅に二種類あると考えておるわけでございまして、まあこの法律におきましては二種類出て来たわけでございますが、一つは三階以上の建物の中の耐火構造の住宅と、二階以下の耐火構造の住宅とその二つが出ておるわけでございます。それによりまして三階以上の場合はこのように条件が、年限が延びて来たというためにそういうふうに変更いたしたわけでございます。
#156
○石井桂君 そういたしますとこれはあれですか、二階以下の耐火構造の住宅と、こういう意味ですか。
#157
○説明員(鮎川幸雄君) さようでございます。
#158
○石井桂君 そういうふうにやさしく書けないですかな、非常にむずかしくて……。
#159
○説明員(鮎川幸雄君) これはただ一階、二階という表現にいたしますと、地下室が入つておる場合、その地階で分けますとなかなか実際上、まあ法律技術上と申しますか、困つた場合も出て参りますので、少しわかりにくいと思いますが、まあそのような事情で階という字を避けたわけでございます。
#160
○石井桂君 もう一つ同じその次の欄に、ほかにもあるのかもわかりませんが、「土地又は借地権」とあるのですが、借地権は地価の何割くらいに普通は見ていらつしやるのですか。
#161
○説明員(鮎川幸雄君) はあ……。
#162
○石井桂君 大体予算で。
#163
○説明員(鮎川幸雄君) ここで責任のあるお答えをできないわけでございますが、私ども……。
#164
○石井桂君 大体でいいですよ。
#165
○説明員(鮎川幸雄君) 大体考えておるのは、私どもまあ普通の場合の六割乃至八割程度ではないかと考えております。但し従来公庫におきましてはいろいろな抵当権の問題その他がございまして、借地権につきましては、貸付をいたしておらないわけでございます。
#166
○石井桂君 普通例えば渋谷とか池袋とか東京に例をとると、盛り場の土地を借りようとしますと、まあ地代のほかにいわゆる権利というものがあるのですね、まあ何百倍かなんですよね。そういうものは全然公庫のほうでは相手にしないわけですか。
#167
○説明員(鮎川幸雄君) まあ公庫の貸付金は住宅か、まあ住宅建築のために必要な土地か、又はそれに附属する借地権だけでございますので、そういう権利というものは一応考えてないわけでございます。
#168
○石井桂君 その多層建築を作られるようなところは、従来の平家か二階建ならば住宅に向かないところが多いと思うのです。そうして従つて盛り場であれば一階か二階或いは地下室が商売屋になつたり、上がアパートになつたりすることは、これは自然考えられる形であります。そういう住宅こそ勤務地に近くて非常に通勤者から要望されておると思うのですが、土地は実際入手しようとすれば、公庫で土地を取得するのに非常に、あれは坪当り八千円が限度になつた貸付だと承知しておるのですが、そんな程度では到底望めないわけです。そこでそういう場合には何らか例外みたいなものがあるのでしようか。八千円かつきり、それを一文も越えてはもういかんというような制度なんですか。
#169
○説明員(鮎川幸雄君) この土地を取得する側から見ますと、勿論土地の値段の高いところを取得してもいいわけですけれども、貸付の限度はこの法律の定めておるところに従いまして標準価格をもととして貸しておるわけでございます。
#170
○石井桂君 そういたしますと実際は多層建築、多層住宅というものは盛り場では公庫の力だけに頼つていてはまあ建たないと、こういうことになるんですね。
#171
○説明員(鮎川幸雄君) この盛り場もまあいろいろの場合もあると思いますが、一応この十九条の二にもございますように、原則といたしましてこの住居環境だとか、その他敷地として適当であるかどうかというような要件を充たすところに多層家屋を建設して頂くというのがこの趣旨でございますので、必ずしもこの盛り場にこれを建てたらいいかどうかというようなことは、まあ具体例によつてこのいろいろな問題があると思いますけれども、先ず居住環境その他から十分によいというところをこの多層家屋の建設に敷地として考えておるわけでございます。ただそういうようなところにおきましても、この現行の標準価格から見ましてなかなか建設しにくいというような場合もあるかと思いますが、どうしても全体的に見まして、このような標準建設費が不十分であるという場合には、この標準建設自体につきましても検討をしなければならんかとも考えているわけでございます。
#172
○石井桂君 今度の改正案による多層家屋というのは三階以上ということになつておりますので、今までの公営住宅でも、四階の住宅というのはエレベーターなしでほうぼうできているわけですよ。それらは強いて多層、いわゆるこの法規で言う多層構造にしなくともいいところだと思うのです。土地が高い所などはやはり多層家屋を建てなければなかなかペイしない。そこで多層家屋にして、狭い所へ高いものを建てて行く、こういうことになるんですが、今鮎川説明員のお話では、盛り場などは何かその衛生環境等に合わんような趣旨の御答弁があつたのですが、そうするとですね、郊外のほうの余り人口も稠密していないような所へ多層家屋を建てるということにどうもなりそうになる。何か趣旨が一貫していない。まばらな家のところにどんどん多層家屋を建てて行つてしまうというような論旨に聞えたのですが、実際は普通多層家屋というのは都心に近い所で、そこは多少衛生環境が悪くても、例えば立川のほうまで行つて一時間半かかるよりも、少し家賃が高くても都心におつて、交通費もそこで浮べば、勤務にも疲れないで済むといつたこういう狙いで多層家屋を都心に建てられ、而も建物の構造からいつて不燃火になつていいという議論になるのですが、今の鮎川さんの御説明では、何か比較的郊外のほうへ多層家屋を建てられるような趣旨の説明に取れたのですが、そこはどうなんでしようか。
#173
○説明員(鮎川幸雄君) 甚だ説明が不十分でございましたが、地域的に申しまして純粋な商業地区とか、それに類した所を先ず目標にしているという考え方ではなく、この住居地域、又郊外というような辺鄙な所は、地価の関係から申しまして、なかなかそういう地点に多層家屋を作るということは又ほかの問題から工合が悪い点もあるわけでございます。ただ純商業地域でなく、住居地域であると同時にいわゆる商業地域として考えられるような中間の地帯という点も考えられるわけでございまして、この多層家屋或いは高層住宅というようなものの建設促進は、既存の市街地を高度に利用をするということが趣旨でございますので、而も住居環境を充たすといういろいろな注文が付けられるわけでございまして、そういうようないろいろな角度から見まして、条件に合つた所というふうに考えておるわけでございます。
#174
○石井桂君 よくわかりました。
#175
○委員長(深川タマヱ君) その次、二十三条に参りましようか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#176
○委員長(深川タマヱ君) その次は二十四条、よろしうございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#177
○委員長(深川タマヱ君) 次に、二十五条に参つてよろしうございますか。二十五条。……次は三十三条。
#178
○石井桂君 ちよつとあとに帰りまして済みませんが、二十一条の三の第三項第八号というのですが、十三ぺ―ジの八と書いてあるところで「第十七条第五項又は第六項の規定による貸付金に係る家屋の人の居住の用に供する部分以外の部分が公庫の定める用途以外の用途に供せられたとき。」という、「用途以外の用途」というのは何ですか。
#179
○説明員(鮎川幸雄君) この規定はこの多層家屋が建設されます場合に、一階が店舗として利用される場合もあるわけでございます。この一階が店舗になりましても、二階以上は住宅として使用されるわけでございますので、その一階の部分の店舗というものは飽くまでも住宅居住者のためにと申しますか、住宅居住者の居住に弊害のないようなふうな店舗、事務所、その他の用途に供されなければならないというように考えているわけでございます。例えば非常な危険な工場として利用されるとか、まあ風紀的に見てどうかと思われるようなことに利用されるということも考えられるわけでございますが、そういう極端に居住環境としてどうも工合が悪いというような場合に利用されるというのは、これは上のほうの住宅を利用する人にとつては非常に迷惑でございますので、そういう極端な場合についてのみその使用を公庫のほうで定めて、そういう場合には、そういう用途にはその住宅以外の部分が使用されないようにという工合に考えているわけでございます。
#180
○石井桂君 今の用途でちよつと例を挙げて御意見聞きたいのですが、池袋でアパ―トを建てた人があつたのですが、その一階が居酒屋、酒を量り売りする居酒屋になつた。そうするとそこへ来る人が……、それは未亡人なんですよ、非常に困られて居酒屋を開かれたのですが、飲みに来る人がそこでまあ立小便したり、甚だしいのは大までして行つてしまうというので、非常に困つて反対陳情が来たのがある。だからその飲み屋みたいなようなもの、上つて飲むのじやないのですが、坐つて、椅子に掛けて飲むような飲み屋みたいなものはこの「用途以外の用途」ですか。
#181
○説明員(鮎川幸雄君) まだこれについて確定いたしたというわけじやございませんが、このまあ居住環境を害するかどうかという判断が非常にむずかしいわけだと思いまして、必ずしも飲き屋とか居酒屋であるから悪い、こういう工合には考えられないのじやないかと思います。ただ常識的に又社会通念で考えて、どうもこれは住宅と一緒に結び付くのは工合が悪いというような判定の加わつた、極くまあ限定して極端な場合についてのみそれは制限したらどうかというふうに考えているわけでございます。
#182
○石井桂君 その建物は建設省がお世話して、処理に困つて、私どものほうで尻拭いしたビルだつたのですよ。その中に飲み屋ができて、その飲み屋を追い出すのに非常に骨折つて、出されないわけなんですよ。だからそういうものもこの例かと思つて聞いてみたのですが、いずれその場合に、個々の場合に応じて判断するというのですから間違いないでしようけれども、建設省でもそういうのをお世話して入れた例が、不燃化住宅組合とか何とかいうので、お宅のお世話したやつを引受けたので、私どもが苦しんだものだから、そちらにお任せしておいてもいいのかも知れんけれども、一応お聞きしたわけです。
#183
○三浦辰雄君 今のはつまり十九条の二のところに「多層家屋等の敷地の基準」として訓示規定のように「安全上及び衛生上良好な土地で、且つ、当該家屋内の住宅の居住者が健康で文化的な生活を営むに足る居住環境を有する土地であるように特に留意」せられたいという注意規定的な土地の選定の基準についての文句はあるわけですね。明らかにされているのです。ところがその三分の二以上住宅になるべきところの多層家屋の際にその地下の構造についてこれが鉄筋と申しますか、主要構造部分については補助するということを謳つているのですが、そのとき三分の一以下である部分についての使い方について何ら別段の制限が法規上はないわけですね、ないように思われる。そこへ以て来て今度は、これは御尤もだと思うのだけれども、今の二十一条の三において石井委員の聞かれた貸付金の償還方法のところに行つて一挙に居直つているかのごとく見える点があるのですが、これは私の読み方が悪いのかどうか一つ……。
#184
○説明員(鮎川幸雄君) 厳密な法規の建前といたしますれば、只今三浦委員のおつしやいますように、こういう用途に供してはいけないというふうにいたして、殊にそういう用途に違反した場合には一部償還とすべきであるかとも存じますが、まあそれを一緒にしたと申しますか、まあそれが一つ一緒になつて八号が出ているわけでございますが、なお公庫におきましては貸付をいたします場合に契約をいたしますので、その契約の際にこのような用途に供されないようにということを条件として貸付をいたしますわけでございますので、そういう契約で最初に約束いたしまするから、更にそれに反した場合というふうになるわけでございます。
#185
○三浦辰雄君 まあ契約で万事何でもすればそれは誤りなくできると言えばそれまでですけれども、今日はなかなかいわゆる民主主義とか何とかで以てうるさい連中がそう言つちや悪いけれども多い。ましてや多層、高層建築を建ててですよ、八階、九階とかやろうといつたような連中には相当にいうところの顔役とかにはまる場合が多いのですよ。現にあなた場所は言えないけれども、東京の三区の中の中央の道と結び付くような非常に重大な接触点にはそういう計画等が幾多あるやにさえ聞いておるのです。そういつた場合、それらはどこに一体法律にそういうことを明記しているのだ、それはいいということだ、逆に……。なぜならばこの土地の基準については、敷地の基準については成るほどこういうものは規定まで設けているけれども、片方は無条件で貸出すということを言つているじやないか、そうして三分の二以下を人に貸すことまさに間違いない、で償還はこの通り信用がある、何が故に我々を大体受付けないのだ、そういうことを契約等に名をかつて一体束縛するということはこれは甚だ不都合だ。なぜなら私は九階の家を建てて二階までしかほかの用途に使わないで二階以上は全部住む。その率からいえば五分の四近く住宅の解決に充てようというのに何だというようなことを言つて来る関係もあると思うのです。なぜなら償還規定のところに行つて居直つている形が出ている。この点どうかと思う。
#186
○説明員(鮎川幸雄君) 御尤もな点でございまして、或いはこれは法律において明示すべきが最もそういうような場合を防ぐ最良の方法かとも考えるわけでございますが、この原案におきましては一応こういうふうにいたしたわけでございますが、なお現在の公庫法におきましても業務方法書におきましていろいろな定めをいたすことができることになつておるわけでございまして、従いまして私どももできますればこの業務方法書等にはつきりこの点を明示いたしまして、そういうことがないようにいたしたいというふうに考えております。
#187
○三浦辰雄君 一体この私が前に事業計画の四半期分を出してくれといつて、私は事業計画事業計画とばかり言つたものだから、まさに事業計画は三行くらいで足りるようなものだつたのですが、私の言い方に足らん点があつたので、業務方法書をも併せて私はほしかつたのです。ところでこの業務方法書というものは主務大臣と公庫との間のいわゆる問題であつて、これを告示、公示して第三者に広く認知させて行くという性質のものであるかどうか、一体業務方法書というのはどういうことなんですか。
#188
○説明員(鮎川幸雄君) 現在公示いたしますのは、法律上公示しなければならないようになつておりますのは、標準価格とか標準建設費でございまして、この業務方法書は公庫が主務大臣の認可を受けて定めるというふうになつておるわけでございまして、これを公示しなければならないとか、その点の規定はございませんが、公庫におきましては貸付に際しまして、そのときの年度の資金の状況とか、その他諸般の条件を考えまして、貸付の方針とか貸付のやり方等につきましては、そのたびごとに新聞におきまして公告をいたしましたり、新聞発表を正式にいたしましたりして、周知宣伝を図つておるわけでございます。なお不十分な場合にはラジオ等その他の弘報機関を使いまして、できるだけ一般に周知させますことにつきましては、その都度具体的な問題につきまして考慮いたしておりますので、このような点につきましても、貸付の方針の一環にかかりますものにつきましては十分周知宣伝をいたしたいというふうに考えております。
#189
○委員長(深川タマヱ君) 次は三十三条に移りますか。十五ページの初めのところでございます。
#190
○石井桂君 住宅金融公庫法の資金を借りるのは、今でもたしか窓口は信用組合だとか銀行だとか、そういうものを通して借りるんだと思うのですが、そのうちに、信用組合なんかのうちに出入りの建設業者がありまして、その人にその仕事をさせなければ貸付けないというようなことがしばしばあるように聞くのですが、そういうようなことはありませんですか。ほかの自分のところの出入りの大工いやお前のところへは貸さないというふうに、自分の窓口に出入りのある、信用あるといいますか、出入りのある業者に限つて貸すというようなことがあるので困るという非難があるのですよ、町に……。そういうことはお聞きになりませんか。先ずお聞きになつておるかどうか……。
#191
○説明員(鮎川幸雄君) 只今のお話のようなことは私も噂においては聞いておりますが、併し必ずしも建てなければならないというように強制しておるということは聞いたことはございません。まあできるだけ自分のほうにやつてくれという宣伝はしておるということは聞いておりますが、これも度を過ぎれば甚だ迷惑になるわけでございますので、この点につきましては公庫におきましても十分この関係金融機関にそういうことがないように指導しなければならないわけでございますが、又そのように非常に強制して困らしたというようなことは聞いておりませんが、運動をいたしておるということだけは聞いております。
#192
○石井桂君 よろしうございます。
#193
○三浦辰雄君 どつちから聞いたほうがいいのかしら……。第三十五条の二のところですが、これはその前の三十五条の第二項の今度の改正とも関連があります。つまり今後新たに分譲住宅という制度を取入れたわけですね。そこでそれのいわゆる適切な分譲価額の問題、これは第三十五条の第二項をこういつた「住宅の建設に必要な費用」、その費用とは住宅の建設に附随して土地又は借地権の取得を必要とする場合においては、それらに要する費用を含む、その費用と、それから利息、公課、管理費、修繕費、火災保険料、その他必要な費用を参酌して主務大臣が定めるというように改める。又三十五条の二のところでは第一項として、「主務省令で定める基準に従い、譲渡しなければならない。」ということを規定しているわけなんですが、この分譲住宅のやり方というものはどういうふうに一体やらせるかですね。だから、法人を例にとつた場合に、法人が建ててから分譲する、まあいろいろなことを考えております。あらゆる方法を通じて住宅を殖やしたいのですとまあ言うかも知れないけれどもですよ、そう簡単にばかりは行かないでしよう。幸い説明員のあなたは専門なんだから、こうすりやこうなるということは、知るというか、見当を付けての御説明が得られるかと思いますが、そこで法人が建ててから一体分譲するのか。その分譲契約を先に結んでから法人がこれを建てて、そしてその完了後契約に基いて分譲するのか、こういうふうな点はどういうふうに考えておられますか。
#194
○説明員(鮎川幸雄君) 住宅分譲事業のやり方の問題でございますが、これにはまあ大体大きく分けまして二通りのやり方が考えられるわけでございます。一つは、公庫から公共団体に長期資金を貸しまして、これは公共団体の例でございますが、公共団体の長期資金を貸しまして、その資金によりまして公共団体が住宅を建てまして、その住宅を個人に長期割賦の分譲をやるというふうに考える場合も一つ考えられるわけでございます。もう一つは、個人に資金は貸しますが、住宅は公共団体が建てるわけです。そして個人に住宅を分譲いたしますのは即時この資金で分譲するわけです。まあ即時に分譲するわけですが、その資金をじや個人がどこから得ますかというと、公庫から長期の資金の借り入れをしてその資金で個人が買う。公共団体はその資金を受けまして即時に公庫に払うというふうに短期にやる。そして回収その他につきましては公庫と個人の場合との関係になるわけでございます。現在建売り住宅というのをやつておりますが、これはこれに類した例でございますが、公庫からは直接にその建設の主体には資金を貸しませんで、その建設主体が建てて上げまして、住宅を建てまして、そして公庫の利用者に分譲しておるわけでございます。併しながらこの法律が改正になりますと、その建設いたします事業主体に直接に資金を貸しますので、そういう方法によりまして分譲事業が行われると考えておるわけでございます。
#195
○三浦辰雄君 そういう方法はいろいろあろうと思われるのですが、一体その前に、前言葉のようにして話したものだから御説明なかつたのですけれども、家の建設に必要な費用、これには借地権といつたようなものだけで行く場合がある。これについては先ほどから場所によつては随分高いところもあるということになつておるのですが、事実そうでしよう。これらの大臣が定める、それらを斟酌して大臣が定めるところの価額というものの出し方ですね。これは、例えば前から資料をもらつておりますところの基準、建築の経費がありましたね、あれで行けばどういうことになるのですか、どのくらいな程度に定めようとするのか。それも、その元としては、初めから分譲契約の下に、今度新たにこの法律ができたことによつて借入れのできる法人がすべてやる、その契約に基く場合と、あらかじめいわゆる建売りでやる場合もあるでしようが、この監督としてその価額をどの程度で一体分譲をするのだかわからない、極端に言えば。抑える途はありますよ。法律はこの三十五条の二の二項においてここで抑えたいとあなたのほうは答えるでしようけれども、その標準、基準というものはどんなものか、一つ御説明願いたいと思います。
#196
○説明員(鮎川幸雄君) 譲渡価額をどのように定めるかという御質問でございますが、只今考えておりますのは、譲渡価額を定める定め方といたしましては、第一に建設費及び利息、公課等、その他必要な費用を参酌いたしまして、これを先ず基礎に置くことは申すまでもないわけでございますが、それにいわゆる建設費に事務費というものを加えまして、それ以上の、事務費以外の利潤は取つてはならないというふうに先ず第一に定めなければならないというふうに考えております。ただ事務費をどの程度取るか、定めるかによつて、これは利潤に含まれる場合もあるかとも考えられますが、この事務費につきましては、これは一定の基準その他によりまして算出いたしましたものによつて事務費というものの範囲と高さをきめたら如何かと考えておるわけでございます。要するに譲渡価額の第一の考え方といたしましては、この事業によつて利益が得られないようにということをいたしますために、いわゆる必要なコストと事務費を加えたものによつて抑えるということを先ず第一に考えるわけであります。ただそういたしましても、公庫の利用者の手に負えないような価額で売られるということも考えられますので、その限度につきましては、この前提出いたしました標準価額、住宅につきましては標準建設費、土地につきましては標準価額というものがございますが、この標準建設費及び標準価額において先ずその最高を制限するようになると思います。併しながらこの標準価額と標準建設費だけによつてすべてまあ一律に、それ以下は絶対にいかんかどうかという点につきましては、これもなかなかむずかしい点でございますが、その何割くらいの幅を更に見るかどうか、具体的な数字については申上げかねますが、この標準価額を中心として、或る例外的な場合には若干の幅も認めざるを得ないのじやないかというふうに考えております。要するにこれによつて利益を得られないように制限をいたしますと共に、又一方、利用者の立場を考えましてその最高を考える。又その最高だけで行かない場合には、成る程度の例外を考えざるを得ないのじやないかというふうに考えておるわけでございます。
#197
○三浦辰雄君 なかなかその辺むずかしいので、私も全く納得が行きませんが、これは運用上の問題にも亘りますので深くこの点はお聞きをしようとも思いません。御善処を願いたいと思いますが、ここで多少根本的な問題ですけれども、従来はいわゆる賃貸家屋というか、貸家屋については法人を許した、今までの方式は。今度新たに拡張して、資金源も豊かならざるに拡張して、今度は分譲住宅とまで行こうということになつたのです。併し普通通常中小の家なきサラリ―マン等の率直な感情というものは、入る家がない、借家がないから、どうも売家じやおれたちは金がなくてしようがないのだ、こういうのが一般なんですよ。それじや今日賃貸家屋が、法人によつて、従来の範囲の法律によつてどしどしできているかというと、これができない。だからあせるというか、住宅を心配する御当局としては、ああもしようこうもしようの一つとして、従来の分譲住宅の方式を頭に描いて、これを拡張して提出をされるのだと思うのだけれども、実際の住むに家なき人から言えば、勿論そういう自分の名を登記して自分の名になれば結構ですよ。これは望ましいにきまつているけれども、実際先ず第一の段階としては、住むに家なしだから、貸してくれる家はないか、貸してくれる部屋はないのか、こういうのが率直に言つて現状じやないかと思うのですが、何かここで拡張したからにはここに一つの或る意味の確信と申しますか、これを拡げればこういうふうになる、この住宅問題を解決するに当つて或る有力な一つの手である、こういうふうに信じたがためでありましようが、これについては一つどういう確信で、この途が、わざわざ資金が狭くなつた今日お拡げになつたか、土地の問題についてもそうだけれども、殊に分譲住宅は……。
#198
○政府委員(石破二朗君) 誠に御尤もな御質問でございまして、実は内情を申上げますと、住宅公庫の出資なり投資なりが減つておる二十九年度の予算におきまして、いろいろ新しいことを考えてみましても、実は我々が期待しておるだけの効果は、十分な効果の何分の一にも達成できないのであります。ここにいろいろ新しいことをやるということについては当然御批判もあろうかと思います。我々もその御批判は甘んじて受けなければならん点はたくさんあると思いますが、まあ少い金ではありますが、いろいろ家の分譲も考えて行こう、土地の造成も考えて行こう、これは計画しまして初年度から大きな金を付けてみましても、果してそれがうまく行くかどうかというような点についてもやはり疑問もあるわけであります。二十九年度の事業計画はあえて試験的なものとは申上げませんけれども、まあ一部はそういう意味も含めて新しい仕事を一つやつて行きたいと考えておるわけであります。
 なお賃貸住宅でございますと資金の回転は実は遅いわけでございます。分譲になりますとずつと回転が早いわけであります。現在家は買うわけには参らんけれども、貸すなら借りようという希望者が多いのは事実であります。そつちのほうを優先さす、借家のほうを優先さすというのも確かに一つの方法で、将来考えて行かなければならん問題でありますけれども、資金の回転の効率も早いわけでございますし、この分譲というような制度を新たに考えたわけでございます。なお技術的な点になるわけでございますけれども、集団的に家を建造して、これを分譲するというようなことになりますと、一戸当りの建造費、建設費というものも若干は低くなつて行くだろう。住宅政策全体から見ると若干のプラスではなかろうか、かように考えておるわけであります。
#199
○三浦辰雄君 そこで、分譲住宅についてはどのくらいお考えになり、貸出しなり、そうしていわゆる賃貸住宅にはどのくらい貸出しをされるか、これらのことは、私どもは事業計画というものに門外の私から見れば、それらのような基本的なものというものは私は載つておると思つたのですよ。当然載つておるものだと思つた。ところがそういうことは載つていないで、予算の説明書のようなものと同じようなものがいわゆる住宅計画であるということを聞いて、多少実は意外に思つたのですけれども、やはり公庫の性質から言えば、それは大いに全面信頼で、時勢の変化、状況の如何によつて融通無碍にお使いになるというような考え方もできようかとは思うけれども、やはり住むに家なき人の立場に立つて見れば、一体今年の住宅公庫というのはどういう仕事をもくろんでいるだろう、どういう事業計画なんだろうというときには、およそそれらの大きな枠の程度はあるのではなかろうか、私はこう思うのです。これは一つ是非御説明を願いたいと思うのです。
#200
○政府委員(石破二朗君) 分譲住宅のほうは二十九年度は目下の予定では五千戸程度と考えております。なお御意見のありましたこれを広く民間に知らせる、それがためには公庫の事業計画の中にそれをはつきり入れたらどうか、そうして一般の民間の人にもわかるようにしたらどうか、誠に御尤もであります。今の予定では土地造成は入れないような予定になつておる模様でございますけれども、御意見もありましたので、御趣旨に副うようにやつて、民間のかたによくわかるように徹底さす方法もとりたいと思います。
#201
○三浦辰雄君 さすがに官房長お察しがよくて、その業務内容は広く世間に知らせて、ややもすれば先刻来この委員会でやあボスとの繋りがあるじやないか、やあこれは利権法案じやないかと言われることの誤解を解くためにも業務内容を広く周知せしむる方法をとられるということは私は大変結構で、嬉しいと思う。是非お願いしたいと思うのですが、分譲住宅は今のところ五千戸の見当でいる、そうして賃貸のほうの関係はどのくらいに考えられておりますか。
#202
○政府委員(石破二朗君) 産業労働者住宅を除いた住宅建設の計画は三万戸になつておるわけでございますが、そのうち賃貸のほうに五千戸、それから分譲に五千戸、それから一般の個人の分が二万戸というふうに予定をいたしております。
#203
○近藤信一君 先ほど三浦委員がちよつと尋ねておられましたが、三十五条の二項中に地代家賃統制令、こいつは今度「住宅の建設に必要な費用」となつておりますが、この住宅の建設に必要な費用とこの前示されました資料、あの費用のことだと私は現在では考えておるのですが、併しこの土地を手に入れるにいたしましても、現在はこの間示されたような価額で買えるとしても、これがすぐ今日明日という結果ではないので、いわゆる土地の価額というのは固定していないので、この前から問題になつておる、もう毎日と言つていいくらいに価額がどんどんと釣り上つているのですが、そうした場合に、その釣り上つた価額の費用のことを言うのか、この間の示された資料、あれのことを言うのか、その点どうですか。
#204
○説明員(鮎川幸雄君) 住宅の建設に必要な費用と申しますのは、この通常住宅の建設に必要な費用でございまして、公庫におきましてはそれは住宅の標準建設費、この前呈示いたしました標準建設費と考えているわけでございます。ただ標準建設費はこれは経済の状況、その他の原因によりまして変動いたすこともございますので、その標準建設費が変りますと当然この住宅の建設に必要な費用というのも変つて来るわけでございます。
#205
○近藤信一君 そうすると経済的変動、又災害等があつて、建築木材等がぐんと釣り上つた場合には、そのとき標準価格は又切換えられるということですか。
#206
○説明員(鮎川幸雄君) さようでございます。
#207
○近藤信一君 そうすると、昨年あたり水害があつて随分ほうぼうにこれらの借入の申入があつて、当時私も質問したのですが、それが今度資材などが値上りしたそのときに、申入れるときには安い価格であつたが、いざ建つというときには三割から四割値上つて来ておつた。そのときの答弁では、申入れた当時の価格で作るということだつたから、それ以外に遡つて価格を、補助を釣り上げるということを考えていない、こういうような答弁があつたと思うのですが、それと違つて来ると私は思うのですが、その点どうですか。
#208
○説明員(鮎川幸雄君) 標準建設費は御承知のように全国的な状況を調べましてそのときの建設に必要な時価に最も近い線において常にこれとマツチいたしますように定めるべきが当然でございますけれども、この建設に要する費用、併しながらこの標準建設費を時価に常に的確に合わせるということは技術的にも非常な困難な問題がございまして、災害のような場合に、地域的に突発的に上つた場合に、直ぐそれに合わせまして標準建設費をそれに完全適合しますような定め方をいたしますことは非常にむずかしい問題になつて来るわけでございます。私どもといたしましては、そういう場合におきましても、できるだけそれを時価に合わせるように、又地域の特殊性に合わせるように努力いたすべきではございますけれども、先ほど申上げましたような事情で、場合によりましては若干の幅が考えられるわけでございます。従いまして、そういう場合にもやはり定められました標準建設費に基きましてこの額というものはきめられて来るわけでございます。
#209
○近藤信一君 更に先ほど石井委員がちよつと尋ねておられましたが、いわゆる住宅公庫に申入れると、一定の銀行なり信用組合及び相互銀行、こういうところが金を実際貸出すわけですが、従来石井委員も言つておられましたように、ブロ―カ―が入つて、抽せんに当らなくても、まあ五千円とか一万円とかくれれば優先的にこれを割当ててやるということで、今まであるのです、その事実、私も証拠を握つているのです。そういうので、建設省ではただ住宅公庫の法律をきめて、そういう面に対しての罰則があると思うのですが、今までそういうことで公庫の金の取扱いを禁止したというような金融業者はあるかどうか。
#210
○説明員(鮎川幸雄君) 公庫におきましては、公庫の申込を悪用されると申しますか、ブロ―カ―的に利用されることを防ぎますために、本人の米穀通帳とか、非常に一般においてはうるさいと思われるくらいにいろいろな必要な資料を提示を求めまして、できるだけ最も住宅の必要な方々にこの資金が利用されるような手続を定め、それによつて実施いたしておるわけでございますが、中にはそれを潜つて不正申込をいたしましたり、いろいろな方法をしているということは私どもも聞いておるわけでございますが、これにつきましては、まあ公庫といたしましても、できるだけそういうことのないような手段を講じているわけでございます。
 ただ最後に御質問のございました、そういうような事件のために金融機関を取消した例があるかというような御質問だつたと思いますが、そのような例は今まではございませんです。
#211
○近藤信一君 そういうのがどんどんあつても、住宅公庫は、それをまあ一応話は聞くがということで、それに対する何らかの処置をするという考えはないのですか。
#212
○政府委員(石破二朗君) 先ほども申上げましたごとく、まあ住宅金融公庫設立の当初でもありますし、うるさいと思われるほどのいろいろ煩瑣な手続を願うわけであります。にもかかわらず、近藤委員の御指摘の通り、過去において、地方のことでありますが、金融機関等の係の者が何ぼか若干かの不正の金を取つたというような事例があることを実は聞いております。その場合、金融機関の指定を直ぐ取消すというところまでは実は至つておらんのでございますけれども、過去の例におきましては、住宅金融公庫のほうと金融業者のほうとの協議の結果、それぞれそういう不当な行為をした職員はやめさせますとか、それ相応の処置をとつているように聞いております。今後は更に十分注意しなければならんかと考えております。
#213
○近藤信一君 私は随分そういうあれを私の身近で聞いておる点があるし、事実私もそういう証拠もありますけれども、今後そういう点は一つ厳重にあれしてもらわなければ、両方で流されるという結果になるので、却つて住宅公庫の金を貸してたくさん家を建てさしてやろうというのに、そういう結果でできない人もあるのだから、そういう点を一つ十分注意して頂きたい。
#214
○石井桂君 私も同じような趣旨なんですが、住宅金融公庫の貸付は、この前の機会にも近藤さんと一緒に質問したことがあるのですが、その貸金の回収を余りにも大事に考えてそうしてどうも返すことが確実な人だけしか貸さないきらいがあるという非難が非常に多いですね。一番お金に困つて是非借りたいという人には来ないで、税金をかけられてはたまらないから、一応金があるのだけれども、金融公庫の家を建てておこうという人が主に当るという非難があるんです。そういう非難がどうかして直されればいいと考えるのですが、そういうことに対してどういうふうにお考えになつておりますか。
#215
○政府委員(石破二朗君) これも非常な問題でございまして、勿論住宅政策と申すものは社会政策の大きな一部をなすものでございまして、これを成るべく収入の少い方々から貸して行くというのが、これはまあ当然考えなければいかんわけでございます。ただ一方まあこれも国民の税金なり預金の一部を以て賄つておる金でございまして、これが住宅金融公庫の不測の事情のために借りられなかつたものは、これは御勘弁願わなければいかんかと思いますが、或る程度そういうものを見越してやるというようなことになりますと、やはり法律なり何なりで国民なり国会の御了解を得た上でやらなければいかんことであろうと思いますし、又政策的に考えましても、或る程度これは予定しておるのだろうというようなことが非公式にでも公式にでも、若干でもそういうにおいが出ますと、今後これも又悪用する者が非常に出て来る危険があるということで、ここ当分は一つ固く固くやらして頂きたいと、かように考えておるわけでございます。
#216
○石井桂君 それじやもう一つ別なことですが、賃貸住宅のために貸す場合に、家賃や何かの標準がおきめになつておるだろうと存じます。多層建築では幾らとか耐火建築では幾らだとか、一応標準があつたらお教え願いたい。
#217
○説明員(鮎川幸雄君) 家賃の標準とは申上げかねるわけでございますが、多層家屋の場合に家賃が大体どの程度になるかという一応の資料について申上げますが、これは更に私どもにおいて十分に検討いたしまして、最終的な家賃その他の基準を出したいと考えておる点でございます。これは一戸当り十三坪の場合でございますが、五階以下の場合は大体二戸当りの土地費を二十万円と見ました場合には六千二十五円くらいになり、なお六階の場合は七千二百十七円、十階の場合は八千七百二十五円程度でございます。
#218
○石井桂君 普通四階建のものは坪当り三百十円とか六百何円というきめがあるとすれば、公営住宅のほうですか、やはり金融公庫のほうにもそういう坪当りのきめはないのですか。
#219
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の家賃の制限は原則といたしまして金融公庫の賃貸住宅の場合は坪当り三百十円にいたしております。ただ私が先ほど申上げました家賃は、いろいろな理想的な条件と申しますか、管理、修繕費、その他も十分見た数字でございまして、現在のものと若干異つておるわけでございます。
#220
○石井桂君 実は私のところへ或る人が相談に来られたのですが、それは正しく三百十円の家賃を取るためにアパ―トを作りたいというので相談に来られたのです。ところがその相談の内容が甚だ不まじめなものですから、私は憤慨して、怒つて帰したのですが、三百十円は取るのだけれども、電話のようなものを設備して実際は三百十円でなくて、坪当り五百円か六百円になるという取り方をやるのですね。家は普通まじめな住むだけの施設で三百十円で、坪当りできるだろうと思いますが、そういう電話や何か、特に値段のきまつていないものを施設して、余計に家賃を取るという場合には何らの罰則もないのですか、ほかのほうの設備や何かの理由で取るという場合に……。
#221
○説明員(鮎川幸雄君) 現在の公庫法に基きまして、主務省令で制限規定をいたしておりますが、その制限によりますと、賃貸人は、毎月の家賃と三カ月分を超えない範囲の敷金を受領することを除くほか賃借人から権利金その他の金品を受領してはならないという制限をいたしております。これに反しました場合には罰則等もあるわけでございます。
#222
○田中一君 東京と大阪に十階建のアパ―トを建てようという計画。これにも織込でありますね、高層アパ―トの十分の四の補助率のものは、これは入つておりますね。
#223
○政府委員(石破二朗君) 只今田中委員のお話の件は公営住宅としてやるほうだと心得えております。
#224
○田中一君 そうするとこういうわけですか。若し住宅金融公庫の資金を借りまして、御承知のような宮益坂のアパ―トのようなものは可能ですね、この枠内に入りますか。
#225
○説明員(鮎川幸雄君) 可能でございますが、必ずしもああいうものを奨励しているというわけではないのでございます。
#226
○三浦辰雄君 今可能ですと、こう言つた。私は前に質問したことにも関連するのですけれども、今度の三十五条の二、それから2、これらはいずれもいわゆる分譲住宅とそれから土地造成、宅地造成、これらに関連して、従つて多層住宅の問題も入つておりますが、関連してのいろいろな取りきめを言つているのですね。そうして先ほど問題になつたところのいわゆる一階乃至二階、つまり住宅として用いられる部分以外の部分については、あなたのほうとしては指導をして、下にバーのような住宅にふさわしからざる用途に使わんような指導をしようというか、石破官房長としてはそれは何とかして場合によつては業務保護とかで明らかにして、これをあらかじめ貸出しの際に厳重に何とかしてそういうことのないようにしたいと言つているのですが、今度裏を返して譲渡価額等の関係で見ますと、それらの住宅の部分として借入れる、造成として借入れられる、法律で言えば第十七条第一項第三号の規定に該当するもの及び第四項の規定によつて貸出しするもの、これについては非常な制約をしておるけれども、その下の基礎構造であつた部分、而もそれは貸出しておるのですよ、政府は。その関連における譲渡等に対する制約というものはしていない。これは相当高率な融資の対象ですね、したのにかかわらず、それらについては何ら制限してないという問題からも、やつぱりその住宅でない部分の用途についての問題があると私は思うのですが、どうなんですか。言葉を換えて言えば、早速分譲しちやつて三分の二、住宅に用いられる部分のものは皆分譲して、そうすればもうまるまる勝手自由なんだから、償還しちやつたし、何ら公庫との関係なんかありやしない。そこでどんどん営業に必要なところのというか、最も儲けの多い、社会的な悪であろうと何であろうとかまわない、それでやる。そうして住宅者が逃げて行けば又それで以てかまわない、自分の勝手だ。買い取つて又高く売り付ける。悪く考えれば切りがないけれども、法規的に、折角融資したなけなしの金を、融資した基礎構造の部分に関連するそのスペースのことについて何ら言及がないということは、やはりこの面からも不十分のように思われるのですが、改めてというか、重ねてお聞きしたい。
#227
○説明員(鮎川幸雄君) 住宅に関しましては譲渡価額とか譲渡の方法、その他につきまして主務省令で厳重に規定をいたしておるわけでございますが、住宅以外の部分はいわゆる商業その他いわゆる事業のために利用されるということが考えられますので、それを住宅と同じような立場で制限を加えるということはなかなか具体的に困難な問題が多いのじやないかというふうに考えておるわけでございます。併しながらこれを無制限に放任をいしておるわけではないわけでございまして、このようなものの貸付を受けた者がやはりこれを他人に譲渡いたしました場合には一時償還をしなければならない規定は第二十一条の三の第四号に規定があるわけでございます。
#228
○三浦辰雄君 勿論譲渡した場合はそういうふうになるのですけれども、今の基礎構造の部分ですね、基礎構造の部分というものは、すでに上の目的であつた多層家屋の場合ですよ。この法律上取締つておる住宅部分というものは完成全に法規通りに分譲したのですよ。併し残る部分ですね、もうこれはあなた取締の対象にならないというのが本当じやないのですか。もう完全にその人の所有のは返してしまつた、償還しちやつた。
#229
○説明員(鮎川幸雄君) 償還した後につきましては住宅につきましてもその他の場合におきましても制限はいたしてないわけでございます。
#230
○三浦辰雄君 そういうことになつて参りますと、そこで先ほどこの三十五条に関連しての質問にもう少し又疑問ができた。それは遡つていささか恐縮ですけれども、第二十五条との関連において疑問ができた。第二十五条の第二項でありましたか、二十五条の第二項は今度はやめた、従来の賃貸住宅については貸付金額の総額の百分の三十を一事業年度を通じて……、もつと初めから言えば、「公庫は、前項の事業計画及ば資金計画を作成する場合においては、一事業年度を通じて第十七条第一項第三号の規定に該当する者に対して貸し付ける金額の総額の当該年度における貸付金の総額に対する割合が百分の三十をこえないようにこれを定めなければならない。」と、これを縛つておつた。ところが今度これを外したのです。従つてさつき聞いたのでありましたが、一体内訳はどういうふうになるかと言つたらば、三万戸のうち五千戸を一応分譲住宅と考える、一応五千戸を住宅と考える、こう言つておるんですが、この外したというところの理由を先ず第一に聞きたいし、二番目としては、この五千戸のうちに多層住宅というものをどのくらい予想されておりますか。できればこのぐらいしたいのだ、この点を合せて一つ。
#231
○説明員(鮎川幸雄君) この現行の第二項の制限の規定は、いわゆる賃貸事業のために貸出される資金の総額は全体の資金の枠内で百分の三十を超えてはならない。約三割以下であるようにというような規定でございますが、これはこの法律の改正の根本の目的でもございますが、土地の開発事業と同時に住宅を高層化いたしまして、市街地の高度利用ということを考えておるわけでございますが、この高層化いたしますためにはどうしても鉄筋の賃貸住宅等というものを、従来の考え方よりもう少し高めなければならないというふうに考えられるわけでございます。従いまして従来のような制限、勿論一応の尤もな制限でもあると考えられますが、高層化というものを促進いたしますと、又高層化必ずしも賃貸住宅ではございませんが、この賃貸住宅を実施する場合もこの制限規定によるということが非常に困難になつて来た。又将来の計画を立てます際にも、高層化のための資金の枠を三分の一に抑えるということも非常に困難になつて来るということも考えられますので、この制限規定を全面的に否定するわけではございませんけれども、この規定の制限になかなかよりがたいというために今度この規定が削除された次第でございます。
 なお高層化のためのこの事業計画においてどの程度の戸数を考えておるかという御質問でございますが、これは先ほど官房長から御説明がございましたように、いわゆる賃貸住宅分として五千戸という御説明がございましたけれども、これは今度の規定によりますと、三階以上の耐火構造で三分の二以上を要しますものはすべて高層、多層家屋に入るわけでございます。従いましてこの五千戸は殆んど全部がいわゆる多層住宅、多層家屋と考えられるわけでございまして、なおこのほかに若干の鉄筋の住宅も個人で建てる場合も考えられるわけでございますが、この賃貸住宅は大部分はいわゆる多層家屋でございます。併しいわゆる五、六階以上の純粋に高いいわゆる高層住宅というものは、今のところまだ各地の現地の希望等も考えなければいけないわけでございますが、この点はまだはつきりいたしてないわけでございます。
#232
○三浦辰雄君 その分譲については、分譲の五千戸も大部分は多層であると、こう言うのですか。
#233
○説明員(鮎川幸雄君) 分譲の五千戸分は多層家屋ではございませんので、賃貸のほうの五千戸が多層家屋でございます。
#234
○田中一君 こういうことはどうなりますか。例えば個人で二十坪の土地へ三階の不燃建築を建てる。そうすると二階に一間自分の息子を入れる、これは息子世帯は別ですからかまわないわけです。二階に自分が入つて一階を商店にするというような場合には、親子とか孫とかという関係です。これはその対象になりますか。
#235
○説明員(鮎川幸雄君) 今のあれは三階を建てる場合に、一番上を人に貸して、二階を自分で使つて、三階を店舗等に利用されるわけでございますか。
#236
○田中一君 一階を店舗……。
#237
○説明員(鮎川幸雄君) これは多層家屋という概念には勿論入るわけでございますけれども、賃貸事業を行います場合には、会社その他の法人ということになつておりますので、個人ではこれはできないわけでございます。
#238
○田中一君 一族郎党大家族主義で、自分の娘や息子を皆法人にして、そうして皆部屋をおのおの持たしてやる場合にはできますか。
#239
○説明員(鮎川幸雄君) いわゆる特定の者だけを対象といたしました共同住宅というのはこの場合には考えていないわけでございます。
#240
○田中一君 特定の場合にはなつちやならないというのはどこに規制してありますか。
#241
○説明員(鮎川幸雄君) 法律の三十五条の二で、賃貸の方法とかその他賃貸人の資格等の制限を主務省令でいたしますので、その制限によつていたしたいと考えておるわけでございます。
#242
○田中一君 どういう工合にそれを規制しますか。
#243
○説明員(鮎川幸雄君) 現行法について申上げますと、賃借人の資格につきましては主務省令の第八条におきまして、賃借を受ける者は「現に住宅に困窮している者」、或いはそれから「親族又はこれに準ずる者と同居しようとする者」、「家賃の支払につき確実な保証のある者」、こういう資格をいたしまして、なお、その特別の場合には承認を得てその資格以外についてできるようになつております。又第九条におきまして、「賃貸人は、前条の規定による賃借人の資格を有する者について、賃借人を募集しなければならない。」というふうに規定いたしているわけでございます。なお、その募集の場合には、一定の期間の前に新聞等において掲載し、又これに代るべき方法によつて公告して行わなければならないというふうに今のところ規定をいたしておるわけであります。
#244
○田中一君 その今の法律になつておりますね、施行細則、それに合つている形でやればいいわけですね。
#245
○説明員(鮎川幸雄君) さようでございます。現行法についてはさようでございますが、この改正法律案が通過いたしますと更にこのほかにいろいろ新らしい問題も発生いたして参りますので、更に只今内容については検討いたしておるわけでございます。
#246
○田中一君 分譲の場合はどうなります。
#247
○説明員(鮎川幸雄君) 分譲の場合につきましてもほぼ同じような趣旨で、譲受人の資格とか譲渡方法とかその他について規制いたしますように只今準備いたしているわけでございます。
#248
○田中一君 ちよつと私わきに行つておつたものですから、或いは前に質疑したかも知れませんけれども、一点伺いたいのですが、不良住宅地区の改良法というものは御承知のようにできております。この法律はやはり事業主体というものは地方公共団体になつておるわけです。宅地の問題を随分政府は御心配になつていらつしやるけれども、不良住宅地区の宅地を高層化すれば、いわゆる共同建築ということになり得るのですよ。やはり法律というものは同じような観念がたくさんある、宅地の取得とか、宅地がないからとか、共同建築ができないとかいうことじやなくて、不良住宅地区に対してこれをこの法律によつて建て変える、恐らく広汎な敷地ですよ。私もたくさん知つていますがね。これを全部こわす、そうしてこの人間は無論要求する、一階なり二階なり三階なり、そして多層建築にする。そうすると土地の問題に対してはもう非常に楽に取得できるということが考えられますね。従つて不良住宅地区改良法というものとの関連をこの改正法律案を作る場合にお考えになつたことがありますか。
#249
○説明員(前田光嘉君) 現在の不良住宅地区改良法は、土地を清掃いたしまして、その上に建てる建物につきましても国が補助をするという規定でございますので、公庫の助けを借りなくても不良住宅地区改良法による事業として一応解決はできます。併し公庫が土地を取得し、適当な場所に高層家屋を作るためには、この法律を直ちに援用しなくても同様の趣旨の下に同様な所を選んで建てるということは望ましいと考えております。
#250
○田中一君 私はこの土地の取得が困難であるということを言うならば、あらゆる現行法を動員して可能な途も作らなければならんと思うのです。今言うこの不良住宅地区というのは他人の土地でもかまわない。現在地主の住んでいるものに作つてもかまわない。少くともそこえたくさん建築をすれば非常に買わないで済むような宅地が得られるということです。私は要求しますが、現在各府県から不良住宅地区として申請されておる個所を表でお出し願いたい。
#251
○説明員(前田光嘉君) 現在不良住宅地区改良法はございまして、その改良法規では住宅地区を指定することができるようになつております。この法律に基いた地区は今指定はございません。ただ地方におきましては将来この法律を運用するなり或いは公営住宅を作る、或いは住宅公庫で家を作る場合に、適当な候補地として改良すべき必要があると認めて、そういう事業計画的なもくろみの案はございますけれども、法律にいう地区は今のところ指定はございません。
#252
○委員長(深川タマヱ君) ちよつと申上げます。只今三十三条の審議中でございましたが、三十四条、五条に亘つて質問が行われておりますので、便宜三十五条までを一括御質問下さいませ。
#253
○田中一君 それでは私のさつきの質問はあと廻しにします。
#254
○三浦辰雄君 議事進行ですが、こうなればもうあとは大体罰則とか、或いは職員の検査とか、そういつたようなことですから、もう田中さんもすでに質問に入つていることでありますから、附則の前までを一括しておやり頂いたらどうかと思いますが……。
#255
○田中一君 罰則のほうですが、この間ちよつと聞いたんですけれども、契約違反を犯すということがありましたね。その場合その物件が第三者の手に渡つてしまつたものに対してはその物件に及ぼす制約はどういう形になりますか。
#256
○説明員(鮎川幸雄君) 只今の御質問の趣旨を或いは取違えておるかも知れませんが、公庫の貸付金にかかるものが第三者に譲渡されました場合には、貸付を受けたものは一時返還をしなければいけませんし、又貸付の譲渡その他が主務省令に違反いたしました場合につきましては、このような罰則が働くわけでございまして、第三者につきましてはこの規定は働かないわけでございます。
#257
○田中一君 そうするとその場合に相手方はもう金を支払う、何でもしてくれ、こう言いますね。何でもしてくれ、併しながら自分の金は十万円が最高になつておる、十万払つて五十万円儲ける場合もあるのですよ。十万円払えばいい、そしてあとで以て向うで三十万円儲けるということも可能なんです。こういうことはやはりそうしたものがあり得ることはどうです、お認めになりますか。
#258
○説明員(鮎川幸雄君) 法を潜りましてそのような悪い者も或いは出て来ることも考えられるわけでございますが、先ほどお配りいたしました資料にもございますように、土地の開発事業につきましても公共団体とか住宅協会とか、それに準ずる機関しか考えておりませんので、貸付の際に十分そういうことのないような者について貸付をいたしまして、そういうことができないように未然にできるだけの方法を講じなければならないかと考えておるわけでございます。
#259
○田中一君 だからおかしいのですよ。造船の利子補給の問題にしても、悪いことをしてはならないと言つて利子の補給をやつているのですよ。ところがあのような莫大な国費が、税金が脇に、政党に流れているのですよ。だからそういうものの機会のないような形のものにしなければならないというのです。今いろいろな監査機関があるでしよう。あるでしようが、そういうようなものがないような形にしなければならんのですよ。その点はどうです。
#260
○政府委員(石破二朗君) 田中委員の御懸念になる点は御尤もでございますが、実はこの法律の全体を通じます建前なり、特に罰則等におきましてそういう点を考え、更にこの金を貸出すところの住宅金融公庫のほうは公務員でありまして、そういうおかしな貸し方をするというようなことになりますれば、当然公務員として厳重な処断を受けるというようなことで、法律全体の建前並びに金を貸すほうの公庫の職員に対する監督、こういうもので遺憾のないようにして行きたいと思いますが、なお先ほども申上げました通り、お蔭様で公庫発足以来今日までさしたる汚職というようなものもなくて今日に至つておりますので、こういう途が開けましても私は別に新らしい問題は起るものとは考えておりません。
#261
○田中一君 私は公庫にそういう危険があるというのではないのですよ。公庫の金を融通してもらつた営利会社にそういうことが起り得るということを言つているのです。それでそういうところには運営上決して貸しません、そいうところにはいたしませんと言つても、若しそうならば初めからそういうものを対象として考えなければいのですよ。法律でちやんとそういうことを考えなければいいんですよ、だからもう少し……、法律があるのだから法を潜るのじやなくて法をそのまま敷衍して営利会社に貸した場合にはそういうことが起り得る。若しそういう危険をなくするにはそういう方法をとればいいのです。
#262
○政府委員(石破二朗君) 田中委員の発言の御趣旨は、恐らく営利法人に土地造成資金を貸付けること、この点についての御疑念だと思いますが、この点は当委員会におかれましても非常に重大関心を持つておられます点でありますので、建設省といたしましてももつとしつかりした御答弁を申上げたいと思いますので、そこで委員長にお願いいたしたいのでございますが、田中委員の設例になりましたこういう悪いことをする抜け道があるというお話でございましたので、そういう設例の点をもう一遍はつきり承わつておきまして、そういうことはないのだということをこの次の機会に説明さして頂きたいと思います。
#263
○田中一君 伺つているのは、その契約によつて、その物件の資金をあずかつて、その物件というものは一応この法律できめられたところの範囲の制約を受けているわけですね、こうしちやならない、ああしちやならない。併しその人間がその物件を他に売つてしまうんですね、或いは譲渡しちやう。譲渡しちやつた場合には、それは善意なものですよ、買つた人は……、その契約違反ということをやつたのはその公庫との契約の相手方なんです。その場合にその物件を取返すとか資金を取返すというようなことになつておりますけれども、善意の第三者に渡つた物件というものはこれは取返せないのですよ、これはね。そういう場合に契約の相手方が罰則を受けても、自分はそれで以て三十万円も、五十万円も、或いは大きな場合で百万円も利益を受けているんですよ、利益を受ければこれはもう平気で甘んじて罰則に触れるわけです。そういうことがある。抜け道があることを言つているんです。
#264
○三浦辰雄君 関連して、今のと同じことかも知れませんが、私もその点はこういうことかと理解しているんです。若し違つていたらこれも伺いたいのですが、つまり私が分譲住宅の金を借りるわけです。そうしてあらかじめ分譲住宅会社と契約をしているんです。そこで私は公庫に頼んでたまたま運よく借りられたわけです。そうして分譲住宅を作つたわけです。併しかねて契約していた分譲住宅には入らないで、そうしてそれも第三者に売つちやうんです。そうすると私はもう全く違反ですから罰則を受けますけれども、最初私と契約をしたその分譲住宅希望者、最初の契約者、これの受ける損害というものはどうなるかということではないかと思うし、若しそれでないなら、そういつた問題もあり得るということについてどう思われるか。一にこれは運用であると言われればそれまでですけれども……。
#265
○田中一君 それは運用じやない。これは買う人が善意な第三者ですよ。少しぐらい高くても買うという善意な者ですよ。そういう場合はそれに及ばないんですね……。
#266
○政府委員(石破二朗君) 田中委員及び三浦委員の御疑念の点につきましては、この次の機会にはつきりした答弁を申上げたいと思います。
#267
○田中一君 今の不良住宅地区ですね。ここに相当現実に宅地があるということだけは認めますか。
#268
○説明員(前田光嘉君) 不良住宅地区として私ども考えておりますものは、現在そこにスラムが立つております。土地はありますし、上に悪い建物がございますが、問題はその土地をうまく得られるかどうか。と申しますのはそこのスラムに居住している者が簡単に立退けるかどうかという問題、それからその土地がやはり他の一般の人の所有に帰しておりますので、それを安く買えるかどうかという問題でございます。
#269
○田中一君 私はね、あなたの言うのは不可能へ持つて行こうという仮説でものを言われちや困るのですよ。善政を布けば必ずわかつてくれるのです。現在スラムに住んでおる人、或いは現在平屋建のスラムがある。この土地の所有者は訴訟を起しても何してもなかなか立たない、立たないからそれを高度に利用するには、それに対して新らしく建ててやる。月賦で建ててやるのだ、地上権を持つておる人には建ててやる、そういつて持つて来れば、あなたはそれはできませんということも言えるし、それはできるとも言えると思うのです。承知するとも言えるわけです。従つてそういうものこそここでちやんと単行法で以てそういうスラムを駆逐して健全な土地を作る。本当にあなたのほうの条件はここに美辞麗句を並べてありますよ。その場合にはそのスラム街の宅地というものは利用する途はたくさんあるのですよ。二十九年度の予算では不良住宅の改良の費用は組んでありましたかね。
#270
○説明員(前田光嘉君) 若干組んでございます。
#271
○田中一君 若干組んであるなら指定されるべき土地はあるわけですね。
#272
○説明員(前田光嘉君) ございます。
#273
○田中一君 じや、それでは全国的にお調べになつて不良地区住宅は各府県ではどこを目指しておるかというものが少くともあなたのほうには来ておるはずなんです。来ているからこそこういう立法も出したと思うんです。そのスラム街というものの実態を把握しないでかかる法律が出るはずがないんです、観念的な議論では……。これは実に都市並びに都市周辺にはそうした不良住宅地区があるから、そこで単行法としてこれを出したものと思うのです。従つてあなたがたは少くとも全国的な、そこにちらばつておるところの不良住宅の地区というものはわかつておるはずです、指定するかしないかは別といたしましても……。その表を出して頂きたい、先ずその全国的なものが集つておるはずですから、その資料を出して頂きたい。そこで私は宅地の問題は改めて二十万坪の宅地を造成しないでも、全く各地にそういう活用し得る宅地がころがつておるということを申上げたいのですよ。この資料を出して頂きたいんです。
#274
○政府委員(石破二朗君) ちよつと資料の前に田中委員の御意見に対しまして若干の答弁をさせて頂きたいと思うのですが、建設省といたしましては勿論不良住宅地区、法律にいわゆる不良住宅地区に限らんわけでありますけれども、住宅環境の悪いところの住宅政策につきましては、決して疎かにしておるのではありません。心配はいたしておるのでありますが、それと今度の土地造成とまあ若干関係はあるわけでございますけれども、実は私どもはいわゆる住宅環境の悪いところにつきましては、そこに住んでおる方々の収入状況等も考えなければいけませんし、不良住宅地区改良事業でやるかどうかは別といたしましても、そういうところに適当な公営住宅を建てるということも先ず考えなければいかんことでありまして、具体的の例といたしましては、私ここに持つておりませんけれども、地方ごとにそういう土地を重視して公営住宅を建設しておることだろうと思います。更に今度の高層アパ―トにいたしましても、今度の賃貸住宅にいたしても、そういうところで事業が成るべくこの法律によつて、今度の改正案によつてそういうところにも高層建築なり賃貸家屋が建ちますことを希望もいたし、行政措置として指導もして行きたいと、できる限りのことはいたしたいと思つております。ただ私としましては午前中の御質問に対してもお答えいたしました通り、この法律上の強制措置を講ずるというようなところまでは如何かと考えておるわけであります。なおついででありますので、午前中お話のありました……。
#275
○田中一君 話中ですが、省議を以てきめられたもの、省の決定を御答弁願いたいとお願いしてありますから、それについては大臣が出て来たら省議をまとめて御答弁願いたいんです。
 それからもう一つ関連事項で伺いますが、二十九年度完成させる公営住宅十八万戸の計画のうち、五万戸は二十九年度予算に計上されておりません。従つてこの五万円に対する敷地の取得というものはどういう構想で建設省並びに地方公共団体は考えておられたか。五万戸の敷地というものはなくてはならないんです。恐らく政府が二十九年度に、もう残つている五万戸の予算を組めば地方公共団体は必ず五万戸の敷地というものは現在あるという見方をしていいと思うんです。若しもこの二十九年度で五万戸の公営住宅の予算を組めば、地方は必ず受けます。受けた場合には五万戸の宅地というものはあるんです。それになぜ二十万坪の土地を改めて造成しなければならないかと言うんです。
#276
○政府委員(石破二朗君) 成るほど十八万戸公営住宅建設計画を立てます際には、これに要する土地というものは当然考えておつたわけでありますけれども、その考える程度でございますが、具体的にどうこう、どこの土地を考えておつたとかというようなことは、当時はまだ考えていなかつた。これは予算が具体的に計上されて後にどういう土地を選んで建るかということは、それぞれの地方公共団体が考える事項であろうと思います。
#277
○田中一君 無論地方公共団体が考えておりますよ。政府がとにかく二十九年度までに十八万戸建るということを言つておりますから考えております。無論土地があることを前提として予算を計上しようとしたんですよ。ですから改めて二十万均の土地を造成しなくても、土地はあり得るということはわかると思うんです。それがあなたが、土地がないかつ、宅地がないから五万戸の予算を計上しなかつたと言うならこれは別ですよ。だから宅地の造成をするんだと、宅地というものは何も住宅金融公庫の融資対象になる宅地も公営住宅を建てる宅地も、宅地には変りがないんですよ。従つてその法律の宅地の造成というものは、これは何も住宅金融公庫の融資住宅を建てるだけの宅地とは考えておりませんよ、私は。この宅地の造成というものは、地方から来るのはみんな、その改めて作る二十万坪の宅地造成のところに融資住宅を建てるんだという前提の下の住宅規模にするのか、やはりそれを見ていないんで、その地方におけるところの宅地を余分にほしいから造成するんだ、そうでなければならないんだという前提の下に地方からのこれは希望があるんだと、その点を今おつしやるように金がないから予算に計上しなかつたのか、宅地がないから五万戸のものを公営住宅分として予算を組まなかつたのかどつちなんです。
#278
○政府委員(石破二朗君) 宅地がないから公営住宅十八五戸計画を縮小するのではありません。そのうち七割しか実行できないような結果に陥れた次第ではございません。
#279
○田中一君 そうすれば少くともあと公営住宅五万戸というものは、政府が国会の承認を求めてこの五万戸を実施するというならば、無論宅地の造成なんということは考えずして適地があると私は見ていいと思うんです。それにもかかわらずなぜ改めて二十万坪の宅地の造成をするか、私が先般の委員会から縷々として宅地がありそうなところを随分申上げている。資料の提出を求めています。政府が調査が杜撰で、宅地の造成をするのに四億の金を出さないでも済むようなところはたくさんあるにもかかわらず、それをしていないという工合に感ずるものですからたくさんの資料を要求しているのです。又聞いて見れば、一々そうした意味の調査はできません。それも調べません。あれも調べません。何も調べてないのですよ。ただ観念的に、或いは政治的なゼスチユアかも知らんですよ。宅地がない宅地がない。宅地が高い。これだから宅地の造成に四億を出して二十万坪をやるんだというと、国民が飛び付いて来ると思つてるんです。とんでもない話ですよ。もつとほかにたくさんあります。それならばあり余つている宅地、私は強いて言いますよ。得ようとずれば得られる宅地があるのだから、あるところに四億の金を以て家を提供したほうがもつといいですよ。
#280
○政府委員(石破二朗君) 未利用の宅地があることも勿論事実でございまして、それがあるのになお新規に土地の造成をするのはおかしいじやないかという御意見のように拝聴いたしたのでありますが、先般も申上げたかと思いますが、現にある宅地、やはりこれは個人が持つておる、それぞれの個人が持つておる宅地が多いだろうと思いますが、やはりこれはいずれも相当高い土地が残つておるわけだろうと思いますが、これを法律上の強制手段によつて取上げて、そうしてこれを安い値段で政府が分譲するとかというような方法をとればこれは別問題でございますけれども、現在の段階ではそういう方法はとりにくい。そこで新規に土地造成事業というものを計画して、旧市内とか目抜きの場所の高い空地が仮にあつても、それよりかこういう方法で土地造成をして、土地取得難で困つておる者を若干でも救済したらどうかということで今回の計画をいたした次第でございます。
#281
○田中一君 これもどうも平行線でね。感覚が違うんだからどうにもならない。又政府としては一遍提案した原案というものをどうしても押切ろうという意図が見えるのです。私は個人として、官房長も私どもがこうして申上げていることがわかつていると思うのですよ。今言う不良住宅地区を、この法律を活かしてそれに向つて宅地造成、宅地を取得するためならば幾らでも方法があるんです。農地局長も言つているように、成るべくそういうものは宅地に持つて行かんでくれ。三百万戸の宅地を造成しようとするならば一体日本の国土はどうなるんですか。先般の国土総合開発審議会で以て北九州地区の総合開発を計画している。それで十カ年間に二百七十万の人口増を見ておる。そうしていながら住宅に対する対策は一つもなかつたのですよ。これはおかしいじやないか。ああいう人口稠密の、濃度の非常に高い地区において、十年間二百七十万の人口が殖えると想定しながら、この計画に一つもないじやないか、住宅対策がと言つて僕は審議庁を多少叱つたわけなんですよ。そして計画を変更して住宅も織込むと、その場合に実は北九州には土地がございませんと言う。土地がなかつたらば立体化すればいいじやないか。土地がないところにも需要はあるのです。そういう場合には立体化するよりほかに何も方法はないのですよ。
#282
○政府委員(石破二朗君) 田中委員の御意見誠に御尤もでございまして、私どもといたしましては将来日本の狭い国土を如何に利用するかという点については、宅地問題としても大いに考えて行かなければならない問題で、将来の住宅政策の最も重要な問題は宅地の問題だろうと考えております。ただ先ほど来申上げております通り、現在の段階ではこの程度しかまだ政府として、政府の実際の政策としてはとりにくい次第でございますが、将来の問題としては十分研究して行きたいと、かように考えております。
#283
○田中一君 もう聞きませんがね。これは大臣は一体いつ出て来ましようかね。
#284
○政府委員(石破二朗君) 大臣は国会のほうに休暇のお願いがいたしてあると思いますし、私もいつになつたら果して出られるかということははつきり申上げかねますけれども、一両日前にお見舞申上げたときにもやはり病床についております。いつ出られるかということは私からちよつとここでは申上げかねます。
#285
○田中一君 私は、できますならばこの委員会の決議で、若し大臣の出席ができなければ、次官が大臣と同じような責任ある答弁ができるなら別ですけれども、何か代理の大臣でも作つて頂きたい。どうも先般議運でも我々が吉田さんに代る代理首相というものを求めておるのですが、今の国会くらい責任者がいないということはないのですよ。それもいつ治るかわからない。旅行中とか何とかなら別ですけれども、戸塚建設大臣の場合ならどうも顔色を見ても病気らしいからこれは信用しますけれども、どうも不可解な政府当局の行動なんですよ。若し長期に欠席するならはつきりと、私が大臣の代りに責任を以ていたしますということを法文化してちやんときめるならきめて閣議で決定して、この人が誰の代理をする、或いは同じような答弁ができるという人を出して頂きたいのですよ。
#286
○政府委員(石破二朗君) 我々政府委員に任命されております者の責任ではございますが、現にきようの御質問に対しましても帰つてしつかりしてから次回に答弁をさして頂きたいと申上げたような事例も多いのでありまして、大きなことは申上げかねますけれども、大臣不在中は次官以下でこれを代理するものと、こういうつもりでおります。
#287
○田中一君 ところがね、今言う通りあいまいな答弁ばかりで以てはつきりした答弁をしてくれないからですよ。イエスかノーできめてもらつてもいいですよ。私は次の委員会で総括質問をしますよ、イエスかノーで。
#288
○三浦辰雄君 どうですか、今まで逐条によつて午後からやつて参りました。その間、抜けた委員の方もおられまして逐条に参加する機会がない人もおられます。けれどもこれは当初委員長の言われた通りに、議事の順序として逐条に入る。恐らくその一応終つたところで総括的な質問をされるのでありましようが、その場合とてもこの段階になれば関係条章を引用しながらの質問になろうかと存じますので、今日はこの附則の前まで終つた、逐条の審議を一応終つた、そういうことにして散会して頂きたいと思いますが、お諮り願います。
#289
○田中一君 今三浦君から御発言がありますがね、我々はその点了承してもかまいません。併しそういうことを少数で決定することは私は将来に悪例を残すと思いますからね、この三浦君の御提案は尤もでありましようが、やはり定足数を以て、その過半数決定ということで以て議事の進め方をして頂きたい。そうせんと悪例を残す虞れがあると思います。三人切りできめることは。三浦君の言うことに私自身としては一応賛成します。
#290
○三浦辰雄君 一応それぞれ事情があつて、今この席におられない諸君も逐条審議で行くことについては皆さんの御同意の上にそれぞれ事情があつて退席をされて今日、今こそ少い数でありますけれども、そういう一致した趣旨から出たことなのでありますから、進行の性質上、私の申し上げたような線でお諮りを願つておきめを願つてれそうして総括質問においては、勿論する段階も来ようと思いますから、そうお取計いを願いたいと思うのです。
#291
○委員長(深川タマヱ君) 速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#292
○委員長(深川タマヱ君) 速記を始めて下さい。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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