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1953/02/01 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第2号
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1953/02/01 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第2号

#1
第019回国会 決算委員会 第2号
昭和二十九年二月一日(月曜日)
   午後一時三十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十日委員千田正君及び岡田宗司
君辞任につき、その補欠として平林太
一君及び高田なほ子君を議長において
指名した。
  委員長の補欠
一月二十九日東隆君委員長辞任につ
き、その補欠として小林亦治君を議長
において委員長に指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小林 亦治君
   理事
           植竹 春彦君
           島村 軍次君
           岡  三郎君
           菊田 七平君
   委員
           石川 榮一君
           入交 太藏君
           谷口弥三郎君
           飯島連次郎君
           奥 むめお君
           大倉 精一君
           高田なほ子君
           永岡 光治君
           東   隆君
           八木 幸吉君
  政府委員
   文部大臣官房会
   計課長     内藤誉三郎君
   文部省大学学術
   局長      稲田 清助君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       森 荘三郎君
   常任委員会専門
   員       波江野 繁君
  説明員
   国税庁徴収部管
   理課長     柿沼幸一郎君
   国税庁直税部法
   人税課長    吉国 二郎君
   会計検査院事務
   総局検査第一局
   長       池田 修蔵君
   会計検査院事務
   総局検査第二局
   長       上村 照昌君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員長の報告
○理事の辞任及び補欠選任の件
○小委員会設置の件
○小委員の選任の件
○昭和二十六年度一般会計歳入歳出決
 算(内閣提出)
○昭和二十六年度特別会計歳入歳出決
 算(内閣提出)
○昭和二十六年度政府関係機関決算報
 告書(内閣提出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小林亦治君) では、只今より第二回決算委員会を開会いたします。
 初めに、去る一月二十七日における理事会の経過について御報告いたします。只今本委員会に付託となつております昭和二十六年度決算三件につきましては、暫らく審議が中断されておりましたが、今国会より国税庁の続き、文部省、厚生省の部より審議を進めること、そのうち、補助金関係批難事項につきましては、前回委員会において決定されました通り、別に小委員会において審議することになつておりますので、念のために申添えます。
 次に、国鉄の民衆駅及び財産管理の件につきましては、第十六国会以来慎重調査を進めて参りましたところでありますが、これにつきましては、専門員に結論の原案を作つて頂き、これを又理事会において検討の上、本委員会の態度を決定すること、郵便逓送自動車の請負契約の件につきましては、前国会の十二月四日調査したところでありますが、これにつきましては、特に委員の請求があれば更に検討すること、又会計年度の改正の件につきましては、本日お手許に配付いたしました通り、一応の調査ができておりますが、これにつきましては適当の機会に調査検討すること、以上であります。
#3
○委員長(小林亦治君) 次に、本日の議題に入ります。初めに理事の辞任及び補欠互選の件についてお諮りいたします。理事大倉精一君より、一身上の都合により理事を辞任されたいとの申出がありますが、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。それでは大倉精一君の理事の辞任の件は許可されました。
 又理事でありました平林太一君が十二月三日委員を辞任され、十二月十日再び本委員に選任されました都合上、理事が二名欠員となりました。この際、理事の補欠互選をいたしたいと思いますが、先例により、成規の手続を省略し、委員長から指名選任いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。それでは委員長より、理事に大倉精一君の補欠として岡三郎君、平林太一君の補欠として平林太一君を指名選任いたします。
#6
○委員長(小林亦治君) 次に、決算審査に関する小委員の選定を行いたいと存じます。小委員の設置につきましては、前回におきまして、昭和二十六年度決算補助金関係批難事項の審査並びに補助金関係諸問題の調査のため、小委員を設けることに決定されておりますので、本日は前回の決定通り、自由党六名、緑風会、左右社会党各二名、改進党、無所属クラブ、純無所属各一名、合計十五名の小委員のかたを各会派の推薦に基き、委員長より指名選定いたします。
 自由党から谷口弥三郎君、植竹春彦君、長谷山行毅君、宮澤喜一君、松平勇雄君、宮田重文君。緑風会から飯島連次郎君、奥むめお君。社会党第四控室から岡三郎君、大倉精一君。社会党第二控室から山田節男君、小林亦治君。改進党から菊田七平君。無所属クラブから平林太一君。純無所属クラブより鈴木強平君。以上十五名のかたにお願いいたします。
 ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止]
#7
○委員長(小林亦治君) 速記を始めて。
 それでは決算審査に関する小委員長につきましては、次の委員会までに小委員会のかたぞれに御協議を願うということにいたしたいと存じます。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(小林亦治君) この際、ちよつと御報告しておきたいと存じますが、すでに審議を一応修了いたしてあります昭和二十六年度決算批難事項、第五十九号国有物件の管理当を得ないもの、に関し、国会に対する説明書について大蔵省管財局長より、その後調査の結果誤りであることが判明したという報告書が参つております。一応専門員をして説明させますが、この点御了承おき願います。
#9
○専門員(森荘三郎君) 管財局長から決算委員長宛の書面は次のようであります。
  昭和二十六年度歳入歳出決算検査報告に関し国会に対する説明書について標記の説明書中(五十九)には「本件は、本物件の引揚者(買受人)であるサルベージ株式会社が引揚物件のうち四五トンを保管の都合上、昭和二十七年四月二十二日住友金属工業株式会社の保管倉庫に預けたもので、売渡の手続が済まないうちに転買されたものではない。
  なお全数量に対しては昭和二十八年二月四日深田サルベージ株式会社と売買契約が成立した。」と説明し
 ているが、今川中国財務局よりの報告により、この説明は誤りであることが判明したので御報告すると共に、右の説明を下記の通りに訂正を御配慮願いたい。
  本件は会計検査院の御指摘の通り売渡し手続が遅れたため手続未了のうちに他に売却されたことは遺憾である。なお、全数量に対しては昭和二十八年二月四日二百五十一万円で深田サルベージ株式会社と売買契約が成立し、同年三月十二日全額収納済みである。
  ―――――――――――――
#10
○委員長(小林亦治君) それでは、次に昭和二十六年度決算三件を議題といたします。
 初めに国税庁の分に続いて、これは百三十三から百四十七であります。これを問題に供します。専門員の説明を求めます。
#11
○専門員(森荘三郎君) 只今議題になりましたのは、職員の不正行為に因り国に損害を与えたものというのでありまして、検査報告の九十七頁のところにその大体のことが説明されてございますが、その中で百三十号、百三十一号、百三十二号、この三つだけは大蔵省の本省若しくは財務局関係のものでありまして、前回に審議が済んでございますから、本日は百三十三号以下の国税庁関係のものだけについて御審議を願いたいと存じます。その中で検査報告の例えば九十九頁あたりを見ますると、真中のところに不正行為の期間、使い込みをやつたとか、金を盗んだとかいうようなことをいつ頃から始めていつ頃までそれが続いておつたというような日附がございます。これなどを見ますると、ほんの偶然やつたということもあるようでありまするが、中には相当長い間引続きやつていたのを上のほうの人が気がつかずにいたというような事件もあるようでありまするので、ちよつとそれだけを付加えて申上げておきます。
#12
○委員長(小林亦治君) 検査院から御説明を願います。
#13
○説明員(池田修蔵君) 只今の森専門員の御説明でおおむねよく要領を尽しておられますので、追加して申上げることもございませんが、この只今特に御引例になりました期間が長かつたとおつしやいますのは、恐らく百三十六号の横浜中税務署のことかと存じますが、こういう事件につきましては、私どもとしても早く発見するように非常に努力をしておるわけではございますが、やはり犯罪の手口、そのほかによりまして発見のしにくいこともたまにはあるのでございまして、これなんかがやはりその代表的なものではないかと存じておる次第でございます。これは人数も渡辺某外四名で、五名になつておりまして、この監査というものは相当内部で厳重にやつてはおりますが、監査をする者も租税の徴収のほうが非常に忙しくなりますと、多少そつちのほうの手伝いをするということもございまして、自分本来の仕事のほかに、こういう徴収というふうなものを兼務したりなんかしておるものでありますから、徴収事務が忙しくなると、監査のほうがちよつとお留守になるということもやむを得ないことかと存じまして、本件なんかもその例らしゆうございます。
 それからこういう税金を取つておいて、それを国に納めないで自分の懐に入れるというふうなものは、納税者のほうに督促状でも行きますというと、お前のほうは税金をまだ納めていないじやないかと言うと、いや納めましたということでわかるわけでありますが、そういう関係で督促状が行くのがどうかした都合で漏れることも、事務そのほかの多忙のためもございましようが、漏れる場合に発見しにくいというような関係であつたと思います。私どもとしましても、成るべくこういうものを早く発見しまして適正を期したいと思つておりますが、たまにまあそういうことがございますので、本件が少し長い間発見できなかつたという結果になつているわけでございます。
#14
○委員長(小林亦治君) 国税庁のほうから。
#15
○説明員(柿沼幸一郎君) 只今専門員並びに会計検査院のほうより御説明がございましたことに異存はございません。
 それで国税庁といたしましては、二十六年度におきましても、こういつた事案について御指摘を頂きましたことを誠に遺憾に思つておる次第でございます。で、国税庁といたしましては、引続き職員の資質の向上、それから内部監査の手続の確立、それから職員の厳重な監督に努めております結果、こういつた事件の発生件数は二十四年度を頂上といたしまして、その後毎年減つて参つております。最近におきましては、ほぼその跡を絶つようになつて参つておるわけでございますが、なお一層注意いたしまして、今後こういつた事件の絶滅を期するように更に一層の努力をして参りたいというふうに考えております。
#16
○委員長(小林亦治君) 何か御質疑ございますか。
#17
○奥むめお君 ちよつと伺いますが、そういう金は現金で持つて帰るのですか。その受取るときですね、それは持つて帰つたらどこかべ一旦保管するのですか。すぐに納めるのですか、正規のところへ。手続はどうなつておりますか。現金でないのか。その他いろいろなことをちよつと……。
#18
○説明員(柿沼幸一郎君) お答え申上げます。
 現金又は小切手でこれは税務署の窓口に持つて来ておる場合、或いは税務署員が徴収に廻りまして受取る場合が多いわけでございます。そのときには納税者に対しまして正規の領収証書を渡しまして受取り、その領収証書の管理を厳重にいたしております。領収証書がこれだけ納税者に渡れば、それだけの現金が必ず税務署員の手に渡るという面からチエツクするような組織になつております。で、その受取りました現金はおおむれその日のうちに、それから場合によりますと、金融機関が締つたあと等におきましては、税務署の金庫で監督者が保管いたしまして、翌日金融機関の窓口に納入するというような仕組になつております。
#19
○飯島連次郎君 例えば百三十六号の問題ですが、二年も続いておるということはどうも我々としてはちよつとけげんに堪ええないのですが、こういうことがやはり発見できないほどやはり監査制度というものは整つておらないのですか。
#20
○説明員(柿沼幸一郎君) 戦後におきまして、非常に職員の数が殖えましたことと、それからこれを監督する、直接監督の任に当ります係長クラスも戦後急激に殖えました結果、必ずしも監査事務に十分堪能ではない人が入りまして、それと納税の件数が非常に殖えまして、而も一回の納税につきまして何遍にも分けて徴収しなくちやならんというような情勢になりまして、その個別的な領収証書の監査が多忙の面と、それから監督者の能力不十分の面からいつて、的確に目を通すというようなことができないというような状態の期間が或る程度続いたというようなことを我々としては認めざるを得ないのであります。で、一方その公金横領をやるほうの側の人になつてみますと、うしろのほうから領収証書を抜いて、正規の領収証書を使います。或いは正規の領収証書を使わずに別途の仮領収書、これは納税者の側では政府がどういう領収証書を使つているというような点につきましては明確な知識がこれ又十分周知徹底していなかつた期間、仮領収証書というような恰好で領収書を用い、或いは何遍にも分けて徴収しております場合に、あとから領収証書を渡すからと言つて、顔を見て知つている税務署員がございますと、それを信用して金を渡す。で、領収証書は渡していないというような場合もございまして、監督者におきましても相当な期間どういうふうに不正が行われておつたかというようなことが発見できずに続いておつたというわけでございます。
#21
○飯島連次郎君 そうすると、そうした能率の点は漸次向上しているのですか。
#22
○説明員(柿沼幸一郎君) 資質につきましても、それから事務監査の方式につきましても、最近におきましては見違えるように向上、整備して参つております。
#23
○飯島連次郎君 そうすると、問題は制度の不備、現在でもまだ制度の不備が感ぜられておりますか。監査事務について不備がありますか、ありませんか。
#24
○説明員(柿沼幸一郎君) 制度につきましては、現在の制度が厳格に行われます限り、殆んどこういつた事件の発生の余地はないところまで来ていると思います。ただ職員の能力の問題でありますとか、それから実際問題としてその辺に不正が介在する余地が、ごまかしができないかと言いますと、それを絶滅を期するということはまだ申せないと思います。そういつた面につきましては、目下鋭意訓練、それから監査の実施等を督励して、絶滅を期するように努力しておるといつた状態でございます。
#25
○飯島連次郎君 最後に一言お伺いしたいのですが、つまり制度には不備はない、こういうことですが、結局人の問題に帰するわけであります。今、絶滅を期するためのいろいろなことを述べられましたが、こういつた問題が起る以前からも、このことについては考えられておつたはずだし、起つた後にも当然より以上に、こういう跡を絶つための方途が講ぜられておると思いますが、どういう方法で、どういうつまり処置をしておいでになるか、ここらを一つ経過的にお話を願いたいと思います。
#26
○説明員(柿沼幸一郎君) こういつた徴収面から起る職員の公金横領事件を防止するということは、税務機構が始まつたときからの問題でございまして、戦前非常にやかましく言われて参つておつたわけでございますが、戦後税務、税制自体が急激に変化いたしまして、監督者が注意しなければならない点といつたようなところ自体が、やはり相当戦前と変つて参つております。で、それと併せまして、税務機構自体が急激に膨脹いたしまして、職員能力、特に監督者の能力が低下しておつたというような面もございまして、二十三年度、二十四年度に急激にこういつた事件の発生を見て参つたわけでございます。それ以降におきますところの我々のとりました措置といたしましては、新らしい税制に基きまして、内部監査の制度を事務的に整備するという点に一番重点を置きまして、逐次具体的に内部監査制度の整備を図つて参つて来ているわけでございますが、それの一応の総仕上げといたしまして、昨年の夏、内部事務提要といつたものを体系的にまとめまして、それでこれの厳格な実施を目下督励中でございます。
 それから税務職員全般の資質の向上につきましては、逐次世の中が安定して参る、それから税務職員の経験年数も進んで参るに従いまして、毎年繰返し、内部的にもそういつた税務職員の訓練をいろいろな機会に行なつております。それから採用に当りましても、人員払底の時と違いまして、新規採用に当りましても或る程度資質のいい職員がとれるような状態になつて参つて来ておるわけでございます。
 それから、なお監督者の責任につきましても、一時税務の混乱時代におきましては、監督者の責任を追及すること自体が無理だと思われたような時代もあつたわけでございますけれども、現在におきましては、監督者の監督責任ということについても十分注意をいたしまして、不正事件が起つた場合には、監督者にも責任をとらせるという態勢で、監督者の督励に当つております。
 それから国税庁並びに国税局に監察事務を行う職員を置きまして、これが随次監察を行なつておるわけでございます。その監察状況につきましても、逐次徹底滲透するようにということで努力をしております。
#27
○委員長(小林亦治君) 何かこの採用に当りですね、それからその現金事務を取扱うのに、ふだん何か担保を取るというようなことをしないのですか。例えば保証人とか、或いはこれは非公式でもようござんすから……そういつたようなものの制度はないのですか。
#28
○説明員(柿沼幸一郎君) 現在税務職員には保証人をとつております。併し現在の税務職員の給与そのものの関係から、税務職員自体の資産なり弁済能力なりの問題がありますと同様に、保証人自体につきましても、必ずしも十分な信用能力のある人だけを保証人にした者を税務職員に採用することを以て現在の税務職員を充当し切れるというところまで参つておらない状況でございます。
#29
○委員長(小林亦治君) そこで何らかですね、今も質問があつたようですが、偶発的に一回やつたといつたような場合と違つて相当期間内に僅か二万円前後の月給を取る者が百何十万といつたような過ちを犯すのですから、特段にですね、何か根本的なものをお考えになつているかどうか。これは常識から考えて、上司はすぐにわかるのだと思うのですね。さつきもおつしやつたように、これは監察の方法だと思うのですが、それについて何か新らしいあなたがたの対策というものはありますか。
#30
○説明員(柿沼幸一郎君) お答えいたします。私どもといたしましては、事後的な、或いは外部からの監察ということよりも、内部事務の確立と申しますか、税務署の中でその職員がそういつた不正を行う余地のないように、直接その職員に接触しております係長なり、課長、部長といつたところで、具体的にチエツクできる制度を確立するということが一番重要ではないかという考え方に基きまして、昨年以来内部事務提要というものを作りまして、内部監査の確立に最大の努力を払つている次第でございます。
#31
○奥むめお君 私はこういう税金の取立役が不正をするということには非常に義憤を感ずるわけなんですね。ですからそれを一番必要な対策を早くしてもらいたい。これが私どもの願いですけれども、たまたまここに昭和二十七年度の報告がありますが、これを見ますと、もつと長いのが余計報告が出ているのですがね。そうすると対策をやつているとおつしやるけれども、それはそんなに長くわからないなんていうことは、全く事務の怠慢と言うよりほかない。一体どういうようなことをやつているのかという気持も持つのです。だから大体いま質問は飯島さんからもいろいろおつしやつていますから、あなたがたのほうへ厳重にまあ申入れるだけでやめておきますが、こういう件数は五十万円以上は全部調べてあるのですか。五十万円以上と五十万円以下と件数の割合はどんなものでございましようか。ちよつと検査院のほうから説明して下さい。
#32
○説明員(池田修蔵君) 只今の件数は全部調べてございます。それで二十六年度は九十七頁を御覧下さいますと、総額が二千九百万円、それからそのうち一事項五十万円以上のものを挙げると十八件です。二千二百万円というように書いてございまして、全部わかつておりますが、この領得されたものが二千九百万円というものの中には五万円未満のものを省略しまして、五万円以上のものを全部含めたものが二千九百万円そのうちの五十万円以上のものを代表的にここに挙げましたものが十八件で二千二百万円……。
#33
○奥むめお君 残額七百万円ですね。そうしてそれは幾つくらい、あと非常に細かいのが非常に多いのか、大きな金額のほうがそういう不正をするのが多いのでございますか。
#34
○説明員(池田修蔵君) そのほうは三十五、六件ございます。それからちよつと付加えて申上げますが、これは国税庁を別に弁護するわけでも何でもございませんが、事実ありのままに申上げますと、二十四年くらいが非常な頂上でございまして、その後二十五年、六年、七年とだんだん犯罪件数が減つていることは事実でございます。二十八年度は私どものほうに報告が来ておりますのは、まだ途中ではございますが、一件しか来ていないというふうな状況ではございます。
#35
○島村軍次君 検査報告に関する説明書によりますというと、只今の案件は各項目別に減少する見込みであるとか、求償手続中であるとかということで国税庁が報告になつているようでありますが、これらの結末はどういうふうになつておりますか。一々各件ごとに承つてもこれは意味のないことでありまするけれども、ここに挙げられている件で、二千九百万円のうち弁償額が大体ここに出ておりますようですが、その後の経過を一つ一応承つておきたい。
#36
○説明員(柿沼幸一郎君) 弁償未済額について只今幾らになつているという総計はちよつとそろばんが入つておりませんので、その概況だけお答え申上げることにいたします。
 非行者の資産なり、収入なりというものは非常に低い場合が大部分でございまして、こういう事件が発生いたしますと、国税庁といたしましては直ちにその弁償を命じますと共に、その後も訴訟その他の方法によつてこれを追及いたし、できるだけ弁済に努めているわけでございますけれども、弁済未済額が相当多額に上つているというのが実情でございます。
#37
○島村軍次君 非行が改められ、監査制度が厳格になつて、そうして順次この件数が未然に防がれておるということに対しては只今御報告頂きまして、大いにこれは多とする点だろうと思うのでありますが、ただいやしくも税務官吏のこういう問題に対して、この検査報告にあるような程度で求償中であるというのでは、これは国民がどうなつているのかということは非常に不安だと思うのであります。二十六年度に上つている件数の中で、その後の経過がどうなつているか、次の機会に簡単に書面でもいいのですが、一つ御報告を願いたいと思います。会計検査院としても一応決算の調査をされたのでありますが、その後に国税庁にこれらの問題に関する報告を求められているかどうか、併せて伺いたい。
#38
○説明員(池田修蔵君) この検査報告を出しましたあと、その後の補填状況なり、それから責任者の処分状況については、例えば一月に検査報告が出ますと、二月ぐらいでどういう状況になつておるかを一応調べます。その状況を参考として出して来るのもございますが、その後逐次処分が拡大し、又補填状況も多くなつて参りますので、その都度報告を頂くように相手官庁には要求はしてございますが、やはり多忙のためか何か知りませんが、その補填の都度逐次報告は実は参つておりません。私のほうでも実はその点については監督がなお不行届きかと思いますが、これはとればわかることでございますから、調べて後刻御報告いたしたいと思います。
#39
○島村軍次君 画龍点睛を欠くことになつて来るようになつてもいかんと思いますから、一つわかつておられるのならば、この次の機会に委員会へ委員長、報告を願うようにお願いします。
#40
○委員長(小林亦治君) かしこまりました。
 ほかに御質疑はございませんか……なければ、それでは百四十八から四百五十五、その部分を問題に供します。
 先ず専門員の説明を求めます。
#41
○専門員(森荘三郎君) 只今議題になりましたのは、租税の徴収の過不足を是正させたとか、それから源泉徴収所得税の徴収になつておらなかつたというものを徴収させたというような問題が、もうすでに是正はされていることでありまするが、検査報告に挙げられているのであります。それにつきましては、検査報告の六十八頁の終りから六十九頁へかけまして、租税及び徴税関係について横査院の御意見が詳細に記されておりまするので、それを御参照下されば非常に事情が明らかになるかと思います。
#42
○委員長(小林亦治君) では、検査院のほうから御説明願います。
#43
○説明員(池田修蔵君) この租税の個々の案件は只今専門員から御説明がございましたように百一頁以下にございますが、それを総括した意見としまして六十九頁に書いておるわけでございますが、これらの案件を概括して見ましたときに、どういうところにそういう徴収の不足とか、徴収過とかいうものが起るかという原因の一番多いものはやはりこの租税対象の経理の内容とか、取引の関係の調査が不十分であるということでありますが、それにつきまして、この租税には資料をお互いに交換することになつております。そういう交換される資料の活用が十分行つていない。或いはそういう資料の連絡が不十分であるというふうなことのために租税の取り不足があるというものを発見するのが非常に件数から言いまして多いわけであります。これはちやんとそういう制度ができておるわけでありますから、それを完全にやればこういう誤りは比較的事柄としては簡単に発見できることだと思いますが、その点が不十分であるという点に欠点があるのでございます。それから法律が最近非常に変りますので、殆んど毎年変りますので、その法律が変つたときに、前の法律とあとの法律の適用の誤りなどが割に多いわけであります。それから単純な計算間違いとか、桁の取違いというようなものもたまにはあるようでございます。そこで、税務署相互の間とか、或いは税務署の中で法人係と個人係の間の連絡を非常に密にやる。それから資料のあるものは十分活用するということをやつてもらえば検査院が発見する程度の、ここに発見されましたものの大部分が防止できるじやないかというふうに思つております。
#44
○委員長(小林亦治君) 国税庁の徴収部長がまだ見えていませんので、間もなく見えるそうですから、速記をとめて。
   〔速記中止〕
#45
○委員長(小林亦治君) 速記を始めて。国税庁の徴収部長が少し遅れるそうですから、文部省のはうの四百五十八を問題に供します。先ず専門員の説明を求めます。
#46
○専門員(森荘三郎君) 四百五十八号は、国立の多くの大学病院が予算以上に薬品などを買入れて、その代金を当年度の予算で払い切れないものですから、次から次へと順送りにあとの年度で支払つていると、こういう事件はこの前に二十五年度の検査報告にも五百二十四号で指摘されまして、今ここで各大学病院が列挙されておりまするのと殆んど内容の同じようなものが二十五年度にも挙つておつたのであります。
 それで、なぜこういうふうになつたのかということを聞いてみましたところが、勿論これにはいろいろな事情があるとは思いまするが、一つは予算の単価が安過ぎて予算の建て方が悪いのじやないかという話も聞いたのであります。予算の単価が安くて、実際にはそれ以上の高い費用をかけているから、自然お金が足りなくなる。勿論これは大学附属病院なものですから、学術の研究という方面がおのずから付きまとうて参りまするので、病気さえ直せばよいというだけじやなくて、自然いろいろな新しい薬品とかいうようなものを使つたりしまする点がまあここに関係があるのかも知れないと思います。
 それからもう一つは、患者の推定数が少きに失するのではないかという点でありまするが、ここに書きましたこの数字は私のメモのとり方が或いは多少誤つておるのではないかと思われる点もございまするが、いずれにいたしましても、多少これらの事情などが重なり重なつて結局一億五千万円余りの赤字がここに出て来たわけでありまするので、いずれにしてもこの赤字だけは消してしまわなければいけないというので、二十七年度に七千万円、二十八年度に八千万円をば特に支出しまして赤字をなくさせるということにしたという話であります。
 それでまあ将来は或いはよくなろうかと思われまするが、なおこの点に関連して検査報告に指摘されておりまする点は、このほかに物品の購入費を修繕費などに流用している例もあるということが記されてありまするが、これも相当の金額があるようであります。但しこの修繕費に流用したということは、若しこの病院の建物が相当しつかりしているとか、或いは修繕費が相当あるとかいうならば、こういうこともないはずでありまするが、何かそこに特別な事情でもありはしないかという点も考えられるのでありまするが、最後に薬局なり医局などにいる先生がたが、一々会計手続をやかましく守らないで、いきなり薬屋に薬を註文するとか、或いは又薬品を使つておきながら帳面に厳格につけないとか、或いはあれも持つて来いこれも持つて来いという無計画な買入などがあるのではないか。これらにつきましては、大学病院というところでありまするので、多少余儀ない事情もあるかとは思われまするが、毎年々々このような同じような検査報告が出て参りまするので、特に重要性があるというふうに考えたのでございます。
#47
○委員長(小林亦治君) それでは会計検査院のほうから御説明を求めます。
#48
○説明員(上村照昌君) 只今の四百五十八号でありまするが、この案件は今説明がありましたように、もともと予算を使います場合には、予算の範囲内で経理して行く、こういうことが建前でありまして、建前上から言いまして、予算を越えて薬品等を購入するということが穏当でないということ、なおこういうようなことを繰返しますと、例えば薬局のほうで勝手に買うというようなことがありまして、いろいろの問題を起す原因ともなりますので、避けたい、こういうふうに考えておるのであります。
 この原因につきましては、只今御説明がありましたように、根本的にはやはり予算が足りないということが原因であろうかと思います。只今説明がありましたように、患者の数が予算当時よりも殖えておる、或いは単価の点で予算の積算当時よりも殖えておるというような点が主なる原因かと思います。派生的には物品費の予算を他のほうに流用して使われる、使われたのが必ずしも要らない方面に使われているとも考えてはおらんのでありますが、そういう事態から起つて来るのでありまして、要は結局、或る程度予算を殖やして行かなければこういう事態は防げないと考えておるのでありますが、この点につきましては、只今説明がありましたように、或る程度予算が増額されてれこれを避けるような見通しがついているように思うのであります。最近はこういう例もだんだん少くなつて来るのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
#49
○委員長(小林亦治君) それじや文部省のほうから御説明願います。
#50
○政府委員(内藤誉三郎君) 只今会計検査院から御指摘のありましたように、予算の単価なり、或いは患者の推定数が実情に副わない点も多少ございましたので、それを逐年実績に合うようにいたしまして、単価につきましても二十六年に増額し、更に二十七年の十一月から入院が百五十円、外来を八十七円、或いは患者の推定数にいたしましても、成るべく実績数を押えまして、将来の患者の数の増加数を見込みまして、成るべく実情に合うように努力して参つたのであります。
 それから二十七年度末の赤字が、只今お話のありましたように一億五千万円ございますので、これを二十七年度に七千万円、二十八年度に八千万円を特に交付しまして、只今のところ大体赤字がないつもりでございます。これで一応解決するつもりでいますが、今後といたしましては、御指摘のように単価の点、或いは患者数の推定につきまして、できるだけ的確な予算を作つて参りたいと、かように考えております。
 それから今御指摘になりました物品費から修繕費の流用につきましては、特に最近は各所修繕費という項を起しまして、各所修繕費から出すように努めています。更に学校につきましては、こういう事情がございますので、特別に校舎特別維持費というのを新らしく項を起しまして、これも只今申しましたように各所修繕で参りますと、各省の修繕関係が共通でございますので、一律に坪単価三百円と見ておりますが、それではどうしても賄い切れませんので、別に校舎特別維持費として坪百円程度見込んでおりますので、そういう点で成るべく物品費から修繕費への流用をしなくても済むような予算措置を講じておりますので、今後こういうことのないように私ども全力を挙げて遺憾のないように期したいと考えております。
#51
○永岡光治君 ちよつとお尋ねいたしますが、やはりこれは各省に共通な問題ではないかと私想像するんですが、予算を編成するときの単価ですね、これが低いために、自然事業をやるためには数量でごまかすか何かしなければ辻棲が合わないという、殊にこれはひとり文部省のみならず各省でもこういう傾向をとられていることは指摘されていると思うのですが、この点についてはどういうお考えで今後臨まれるのか。そして例えば二十九年度の問題についてはその予算単価というものを、こういう数字上の操作をしなくても完全に確保されるような方向に行かれておるのかどうか。やつぱり私は問題はこれが一番大きな問題じやなかろうかと思うので、どうしても不正をせざるを得ないような予算の組み方そのことに実は私問題があるのじやないかと考えますが、それはどのように考えられますか。
#52
○政府委員(内藤誉三郎君) 単価と事務費の問題が一番薬品の問題については問題になるわけでございますが、私どもは一応二十八、九につきましては百五十円と八十七円という単価を使つたのであります。実際の単価にできるだけ合わせるように努力しておりますが、一方厚生省の国立病院との関連もあるのでございまして、特に大学の病院は相当高価薬を使いますので、勢い多少高くなると思うのでございます。患者につきましても、患者の推定数、この見込みがなかなかむずかしいのでございまして、過去の実績を取りまして、その推定数の伸びを取つております。単価と患者数の推定数でございますが、両方とも今までの実績を基礎にしまして、できるだけ実情に副うように来年の予算も考えておるのであります。
#53
○永岡光治君 これは会計検査院のかたにもちよつとお尋ねしたいのですが、ひとりこれは国立一病院の問題だけでなくて、いろんな各省の物品購入についての単価の問題ですがね。果してこれは実情に副つておるかどうかということになると、検査院のかたがらが見て、相当私は疑問に思うものがたくさんあるのじやないかと思うのです。そういう問題について予算編成に当つて、つまり各省と大蔵省と予算の折衝の際に、大蔵省に対して十分その点が生きて来るように、つまり単価が低ければ低いほど適切な価格まで引上げて欲しいということは申入れておるのだろうと思いますが、そういう措置は講ぜられておるのでしようか。
#54
○説明員(上村照昌君) 全体的の物品につきましては、これはどういうふうになつておるか詳細わからんわけでありますが、文部省のこの薬品等につきましては、従来こういう事態もあつたわけでありまして、予算が足りないので予算外に薬を買つて売るという、こういう事態があるわけでありますが、そういう事態につきましては、予算が足りないから大蔵省のほうで何とか面倒を見るべきじやないかというような点を申入れまして、或る程度予算を増額されて、解消するという方向をとられたこともございます。
 なお、本件につきましては、私の方から大蔵省のほうに実は申入れをしようかどうかという点もあつたのでありますが、文部当局のほうに連絡をとつてみますと、只今文部当局のほうから説明がありましたように、相当これについては予算的にあれが講じられておる、将来も問題が起りそうもないということで、本件については申入れをいたしておりません。
#55
○岡三郎君 いま単価の問題とそれから推定人員といいますか、外来者或いは入院の実際の人数を考えて予算を増額して来たと、大体現在赤字がないという点から、今後こういうふうな心配は起らないと文部省は思つておるのかどうか。
#56
○政府委員(内藤誉三郎君) ただ病院の特別な性格から見まして、一種の事業会計でございますので、予算通りぴしつとはまるということは非常に困難だと思いますが、予備金なり或いは補正予算の機会なりにできるだけ調整して、こういうことのないように私どもは最善の努力をいたしたい、かように考えております。
#57
○岡三郎君 薬局なり医局等の担当者が、会計法規によらないで直接業者から薬品を納入させ、又は薬品の勝手な使用ですね、こういつた面について何か注意か、そういつたことをしたことがありますか。
#58
○政府委員(内藤誉三郎君) この点につきましては、勿論文部省からも通達がしてありますが、私どもも病院長会議或いは事務長会議につきましては、その都度こういうことのないようによく話してあります。特に大学の会計課長が、全体的な立場から注意を喚起しておりますし、勝手に購入した場合には、大学としては支払の責任を持てないからということを、医局のほうに注意しておりますので、この点は私のほうもそういうことのないように、関係の学校及び病院には注意を喚起しております。ですから今後こういうことがまあ殆んどなくなるのではないかと思います。この一つの原因は、やはり予算が少いという点に原因があるようでございますので、予算の増額配当を行いまして、その際に同時にこういう点は厳重に注意しております。
#59
○岡三郎君 もう一つお伺いいたしますが、二十六年度に二千六百万円の物品購入費を修繕費等に流用した例があります。この点についてどういつたものにこれを使つたのか。
#60
○政府委員(内藤誉三郎君) これは非常に病院が雨漏りがしたり、便所の配管が詰つたり、それから非常に古い病院でございますから、蒸気の配管がいたんだり、これは病院においでになりますと大抵おわかりだと思いますが、非常に国立病院、大学病院は古くできておりますので、その予算の範囲内ではどうしても緊急なものの場合には処理がつかない。こういう場合は前は校費の中から出してもいいことになつておつたので、校費の中から出した。最近は各所修繕という目もできましたから、各所修繕の目から出しております。
#61
○岡三郎君 先ほどの薬品購入の場合ですが、こういつた場合に直接メーカーが大学病院等に行つた場合に、大学病院のほうとしては会計規程に基いてこれを購入して行くというふうになつておると思うのです。ただ問題は非常に煩瑣な問題で、大学病院自体が非常に複雑な機構になつておるので、なかなか文部省自体としては処理しかねる部面が多いというふうには考えますが、実際部面としては相当高貴薬等を使用するという面から考えて、予算の単価の問題、或いは患者の実人員を押えるということ以外に、やはりこういつた点も今後相当注意して行かないというと、案外塵も積つて大きい額になる心配が私はあると思う。そういう点について実際問題としてこの薬品製造業者が病院その他に納入して来るということになれば、いろいろと問題が起ると思うのです。そういつた点について十分留意してもらいたいと私は思う。
#62
○永岡光治君 これは本問題とは直接関係ないかも知れませんが、会計検査院のほうに私はどういう考えでおられるか、お尋ねしてみたいと思うのです。たまたまこれでも出ましたのですが、単価とそれから数量の問題ですね。これは恐らく予算が大蔵省との折衝をして思うような単価が取れない関係から、いよいよそれを実行する段になると、例えば労賃なんかでもいい例ですが、これは至るところの官庁にあるのではないかと思うのですが、なかなかその予算単価で雇えない。従つて結局その人員を殖やして雇つた形にして実は実際はとつたよりも少い人を雇つて実際の工事を施工しておるのがどこでも見られると思うのですが、これは私は明らかに善意のまあ何ではあろうと思うけれども、予算の建前として正しいやつぱり私はやり方ではないと思う。こういうことは会計検査院も恐らくどこでも見られる例だと思うのですが、そういうことについて何か一つ単価が適正であるかどうかということについて、二十九年度予算あたりに積極的に大蔵省あたりに指示するような意向を持つておるか。又今までそういうことをやつて来たのかどうか。今後私は若しそういうことが適正にならない限りは、こういうような例がたくさん出て来ると思うが、そういうことをしたつて、例えば工事をやらなきやならんという責任のある事業官庁としては、又その執行の責を負つておるそれぞれの担当者は、無理でもやつぱりやらざるを得ないので、それがたまたま非常に善意であつても、結果的には悪い工作をしておるということが不正を生む原因になつておるのじやないかと思うのですが、そういう点についてどういう考えでおられますか。我々はできれば私は一つそれを大蔵省に勧告すべきだと思うのです。
#63
○説明員(上村照昌君) 先ほども申上げましたように、全体的の単価と数量の点がどういうふうに違うかという点は私十分存じませんが、実際問題として予算編成上単価と数量とで組んだ場合に、実施面で相当違いがあるということもこれはあるだろうと思います。それでこれは成るべく合わして行つたほうが勿論いいことだと思いますが、その点については大蔵省も最近各省の実際の購入とか、そういうものを調べておられるようで、相当その点は順次実際に近いものにやつて行こうと努力しておられるのじやないか、こういうふうに私は考えております。正式に私のほうから実際の単価と、或いは実際の数量に睨合して予算を編成するほうがいいという申入れをしたかどうか、ちよつと私自身の記憶ではないように考えておりますが、大蔵省では大体そういうふうなお説のような方向に進もうと努力をしておられることは大体承知いたしております。
#64
○大倉精一君 ちよつとお伺いしたいのですが、今の御答弁によるというと、今後そういうことが起らないであろう、そういうことは起らないと思うという御答弁ですが、この問題は非常にこれは重要な問題で、国民の保健の問題、或いは大学病院という特殊の病院から学術の研究向上という面にも非常に大きな問題が出て来ると思うのですが、そこで今後予算その他において十分考慮して行く、こういうような御答弁があつたと思うのですが、その具体的に一体どういう対策を以て今後そういう場合が起らないという確信がおありになるのかということをもう一遍一つお伺いしたい。
#65
○政府委員(内藤誉三郎君) つまるところは、薬品の購入費が少なかつたということでございますので、薬品の購入費については、単価につきましても人員の推定数にいたしましても、成るべく実績に近ずけて来る、これが第一点でございます。
 第二点は、今まで物品費から、薬品の費用から修繕費に廻しておつた、これも御指摘の通りでございます。そこで修繕費につきましては校舎特別維持費として各省にある修繕費以外のものを、特別に学校については修繕費を認めて頂いておりますので、そのほうの関係から物品費から修繕費を出すことはなくて済むであろうということであります。
 更に経理上につきましては、たびたびに亙つて予算を配当いたしますからその配当するときに実績を見ながら十分そこで調整をして参りたい。そのときに、先ほど御指摘のありましたように医局のほうで勝手に買わないように十分注意いたしまして、できるだけ予算の範囲内で収まるように努力いたしたい。かように考えております。
#66
○大倉精一君 そこで、私の尋ねておるのは、例えば薬品を患者の実績に応ずる、そういうことの起らない予算を獲得するのだ、こういうお話なんですが、従来ともすれば予算の振割について、いわゆる政治性の弱い個所にしわ寄せされる、こういう傾向があるように思う。従つて問題はそういう薬品の単価なり、或いは患者なりの実績に応ずる予算というものを具体的に、今度の例えば二十九年度予算において獲得されるという一つの見通しがあるかないかということと、更に今度盛んに緊縮予算と言つて宣伝をしておるのですが、そういう面からも実際問題としてそういうことがやれるという確信を持つておられるかどうかということがまあ問題点だと思うのですが、この点はどうですか。
#67
○政府委員(内藤誉三郎君) 二十九年度予算につきましても、緊縮財政の中でありますが、病院、研究所、学校につきましては、総体で三十億ほどの増額をいたしまして、大学の教育、研究に支障のないように努力いたしております。
#68
○大倉精一君 大体御答弁はその程度だと思うのですが、いずれの場合においてもできるだけ努力するということは私は聞くのですが、特に一つ、できるだけじやなくて、本当にこういうようなことが毎年起るとすれば、こういうことを根絶できるということを具体的に一つ処置を講じて頂かなければならん。
 それからもう一点は、私も随分入院したり何かしていろいろ聞くのですが、薬品の買溜めという件もあるのです。こういう件について、或いは薬局の人とそれから業者との関係とか、そういうようなものがなきにしもあらず、そういう点についての監督と言いますかね、そういうものも今後十分に注意したいということで、従来も注意はされておると思うのです。おると思うのですが、そういうものも案外これは大きな額になつて来るのじやないかと思いますが、そういうものについて、例えば何かの買溜めの一つの何と言いますか、特別の手段を講じて、これをないようにするというようなお考えがあるのか、その点一つ何かあつたらお伺いしたいと思います。
#69
○政府委員(内藤誉三郎君) 今お話の買溜めとか、医局が勝手に買うということは、いつでも足らなければ国が見てくれるのだという安易な気持が一面にあるのかも知れないし、又緊急止むを得ない場合にどうしても必要があつたという場合もあると思うのです。その辺のところは、私どもとしてはなかなか見極めつけにくいので、一応予算の範囲内で経理をして欲しいということをたびたび伝えておるのであります。或る程度の買置きというものは、これは必然的に起ると思うのでございまして、どうしても必要なものは、特殊なものは別ですが、重曹とか、そういうようなものは或る程度は買置きしておかなければならん。ただ、無計画なということが今入つておりますが、そういう無計画なことは私はないと思うのです。
 それから業者とのの関連についてもいろいろ噂さがありますので、そういうことのないようには十分に注意してありますし、大体病院については、今まで主として病院長と事務長が当つていましたが、最近は特に本部の会計課長、事務局長にもその点をよく注意してありますので、今後こういうことは、私はないということは断言できませんが、ないように努力はいたすつもりでおります。
#70
○大倉精一君 大体質問はそれで終るのですが、病院について、薬品なり、それから必要な設備ということはこれは絶対なものだと思うのです。従つてそういうものを不正又は不当な支出によつて賄わなければならんというようなことは、これは私は絶対遺憾なことであると思うのですが、どうか一つ今の御答弁のように、具体的に、今後絶対にこういうものが起らないという確信がある措置と対策をとつて頂くということを私は特にお願いいたします。
#71
○八木幸吉君 病院の薬品の買入れの手続きを伺いたいと思うのですが、例えば一年に、或いは一カ月に重曹を幾ら使う、アルコールはどれくらい要る、繃帯は幾ら要ると、ところが今のストックは大体買入れの標準としていつも一カ月分なら一カ月分買つて置くいつたような、在庫品と買入れとの一定の基準というものを病院で立てるなり、或いはそれを基準として文部省で監督されるなり、何かそういつたような標準の手続きというようなものはございますか。
#72
○政府委員(内藤誉三郎君) 大体こちらのほうの予算も四半期ことに令達しておりますので、予算の範囲と見比べてやつておると思います。ただ、今お話のような在庫品とそれから購入の量というものは、大体今のところは実績によつて推定してやつている。そこに患者数、或いはそういう要素を入れているかどうかは私は存じませんが、大体今までの実績で在庫は大体これくらいのものが必要である、それで、それを或る程度買つておきませんと、先ほども御指摘のあつたように、緊急の場合に直接医局から買入れるようなことがありますので、或る程度の在庫品というものも置かなければならん。それについてはその目安の問題ですが、ちよつと私そこまでは存じておりません。そういうことで予算の令達をしていると思います。
#73
○八木幸吉君 現在非常に予算が窮屈な事情にあると思うのですが、今のお話、又大倉さんの質問に対する御答弁等伺つてみましても、どうも監督が少し不行届という言葉を使うと強いかも知れませんが、少しぼんやりし過ぎているように思います。で、私の希望するところは、各大学に照会をされて、一体在庫はどれくらいあつて、どれくらいの回分量で買つておる、又薬によつては変質するものもあるでしようし、長期の貯蔵に堪えるものもあるでしようが、もう少し、人が出て行かなくても書面で監督ができるわけですから、何百万円なら何百万円、何十万円なら何十万円の、このくらいの在庫を持つておつて、そうして何カ月分をあらかじめ手当するというふうな一応の基準をやはり文部省としてはおとりになる必要が私はあると思います。国立病院なんかを担当していらつしやる課も文部省の中にあるわけですから、ただ予算がこのくらいあるから、そこの事務長はその予算の範囲内で適当に買えというようなことでは、私は監督の実が挙つているとは思いませんので、もう少し具体的に存庫品と購入との関係に対する基準を文部省としてはお示しになるのがいい、かように思いますので、一つそういう資料を一遍お集めになつて、それが一定の集計ができましたら、この委員会に一つ御報告頂きたいと思います。
#74
○政府委員(内藤誉三郎君) 只今の点ですが、私のほうは、決して無計画にやつているわけではございませんで、大体病院の患者数、或いは単価の問題もございますので、患者数に応じて配分をしているのであります。ですからその場合に、在庫数というものをどの程度に持つかということになりますと、薬品によつては或る程度私は可能だと思うのですが、非常に大学病院の特殊性から高貴薬を使う場合もあるし、各病院、それぞれ病院の入院患者の質及び量によつて違つて来ると思う。ですから国のほうから一定の基準でやるということは非常に私は困難じやないかと思う。私どもが見るところでは、大体患者数等によつて一応配分して行く、できるだけ実績をとりまして調整を加えて行く、こういう措置は講じております。
#75
○八木幸吉君 病院の特殊性、患者の数によつて必ずしも一律にしがたいというふうな御答弁ですけれども、総合病院であれば、耳鼻咽喉科もあれば、或いは眼科もあるといつた大数観察で行くのですから、そう個人の病院と違うのですから、私はえらい問題はないと思います。のみならず、一カ月分の分量を買うか、それを四十日にするか五十日にするかということは、これは、ここでは非常にむずかしいとお考えになるようだけれども、病院の当事者に聞けば、それは既定の事実になつていることじやないかと私は思う。それは非常に御心配の御答弁をなさらなくても病院のほうに端的にお聞きになつたら、君らは少しストックを持ち過ぎるじやないか、もう少し減らそう、金を寝かすことですから……。国立病院だからあんなのんきなことを言つているわけだから、私立病院だつたら成るべく金を寝かさずに有効に使う。これは同じですから、やはり在庫を調べるということは、病院のみならず、官庁会計では非常に在庫品に対する頭の使い方が民間等と比較してルーズだと思うから、一つそこは御研究になつて成るだけ金を効率的に使う、寝かさないということで標準をお立てになるのがいいんじやないかと思う。
#76
○政府委員(内藤誉三郎君) 承知しました。
#77
○委員長(小林亦治君) それでは、次の四百五十九に移ります。専門員のほうから御説明を願います。
#78
○専門員(森荘三郎君) 四百五十九は、長崎大学で、練習船を買入れるについて、手続きその他いろいろな面白くないことがあつたという事件であります。これには二つの事件がございます。検査報告の百二十六頁の最初九行だけが先ず一つの事件でありまして、十行目以下のものが関連はありまするけれども、別の問題なのでございます。
 先ずその最初の部分から申上げまするが、事件がかなり複雑でありまするところへ、検査報告の文字が非常に簡単に記されておりまするので、これをそのまま読みますると、悪くすると誤解をする虞れがありはしないかと思われる点もございますので、少し長つたらしくなりましたけれども、事実の真相は別紙にガリバン刷にいたしましたような事情でありますので、このガリバン刷りのほうについて申上げます。長崎大学の水産学部には是非とも実習船を買入れなければ学生の教育に差支えるというので、船を探しておつたのでありますが、たまたま才川という人が自分の持つている船の第六豊洋丸を売却する意向のあることを知つたのであります。この船は、船の性能も非常によいし、価格も決して高くはない、地元の水産業者が大学を援助する意味で中に立つて世話などもしたので、船主の才川は、それでは売りましようということに話が進行しておつたのであります。そこで大学は文部省に七月五日に予算を請求しまして、それなら八月の末にはその予算をやろうというような内諾が得てあつたということなのであります。それは勿論文書によるものじやありませんが、嘘でもないようでありまして、実際八月三十一日には予算の伝達があつたのであります。ところがたまたま八月の十二日に船主の才川が国税を八百万円滞納しておりました関係で、国税庁のほうではその持つている船の第十豊洋丸及び第十一豊洋丸、これを競売に付することに確定しておつたのであります。ところが若しもこの二艘の船が競売されて才川の手を離れますると、もはやこの才川という人は事業を継続することがもうできなくなる、それでそうなれば今大学へ売ろうと思つている第六豊洋丸を売らないでおいて、そしてそれを用いて自分の事業に廻すに違いないということがもう明らかだなつたのであります。それで大学としましては、この船を是非とも買入れたい、又この時期を逸すればほかに適当な船が見当らないというような事情でありましたので、この船を是非とも買入れたいというために、それも裏から申しますれば、この第十豊洋丸及び第十一豊洋丸の競売を中止してもらうという必要がありまするので、そこでこの八百万円の金を長崎大学の期成同盟会というのが、県庁を中心にするものがありまして、そこからまだ当年度寄付すべきはずの金が支出になつておりませんでしたので、丁度いい幸いだというので融通をしてもらうということに話が進んだのであります。そして一時立替えておいてもらつて、予算が本当に届いたならば、それで以てその金は何とかするというつもりであつたということのようであります。ところで期成同盟会のほうではその話を聞きまして、尤もだとは思いましたが、すぐ手許に現金はなかつた。たまたまそこに二十六年度の長崎県の負担金と書きましたが、そう厳格な意味で負担金というわけでもございませんけれども、つまり県が支出をして、期成同盟会へ渡して、それを大学の設備の完成に充てるという、そういうような金が八百万円だけまだ受取つてなかつたものでありますから、県の当局と交渉をしましたところ、それではよろしいということではありまするが、手続上県会の議を経なければならない、県会は八月の中旬に開くことになつているから、その県会が開かれて議決されるまで暫くちよつと待つてくれ、それまでは県の出納室が保証をするから、県の金庫であるところの十八銀行から一時借用しておきなさいと言つて、もう必ず金はやるに違いないが、ただ十二日に競売がある、それを今日と言われても到底県の議決が間に合わないから、ほんの数日間のことだから、まあ然るべくやつておけという話があつたわけであります。そこで県の副出納長を保証人としまして、大学の会計課長が名義人となりまして、銀行から金を借り入れたのでありまするで、その間の関係がたつた数日間のことで非常にややこしいものですから、ここに日附を正確に書いておきましたが、八月の十日に銀行から借入れた、それを船主の才川に渡した、才川はそれを国税庁へ納めた、十二日には国税庁では金が納まつたものですから競売は取止めになつた、十三日に県会が開かれて議決されまして、その金を出して期成同盟会へ渡された、十四日にその金を以て銀行へ返した、そうしてその日に初めて大学と船主の才川との間に売買契約を締結という証書が作成されております。従つてその翌日の十五日にその代金は千二百万円でありますが、うち八百万円だけを支払いましたが、その領収書も出ているのであります。それから前に申しました通り、この月の三十一日に果して予期しておつた通り文部省から予算の示達があつたのであります。若しこれが無事に済んでおりますれば、関係者全体がまあ何とか一時の融通を付けたということで、事の善し悪しは別問題といたしまして、とにかくまあ事なく済んだと思われるのですが、この中間におきまして、その船が行方不明になつてしまつた。今日でもその船がどうなつたのだかわからないというふうの事件もありますので、これはそもそも初めから何か不都合なことがありはしないかといつたような大きい問題に到頭なつてしまつたのであります。
 それで、この日付を並べました通り、銀行からの借入れはたつた三日か四日ほど借入れただけなのであります。そうして、その利息はそれじや誰が払つたかというと、その金を受取つた船主の才川が自分で負担をするということになつたようであります。
 それから大学の期成同盟会とそれから大学との関係を申しますると、期成同盟会からは大学のほかの設備を充実するためにまあ機械を買入れますか、建物を建てますか、何か知りませんが、とにかく設備充実を援助するという会でありまするので、その寄付金がありまする、その寄付金を県庁からもらつて、そうして期成同盟会の会長というのはたしかこれは県の知事だと思います。知事が会長であつたように思います。その辺関係者の間は皆了解の上で、とにかくこの競売が取りやめにならなければどうにもならない、是非船が欲しいのだということで一時融通したものであるというふうに推定されるのであります。
 なお、そのあとへ書きました第六豊洋丸に抵当権が設定されておつたという、この問題が検査院の検査報告の中に、そういうふうな船であることを知つておりながら、その船を買うとはどうしたことかという意味の記事がありまするので、それに対する当局の弁明でありまするが、抵当権が設定されておつたことは知つておりまする、併しこれは船主の才川がその借金を払つて抵当権を消しまして、大学へ必ず引渡しをするということを確かに約束しておつたものでありまするから、抵当権の設定ということはこの際何も問題にはならないのでありますということが当局の弁解のようであります。その後、この船は大学がまだ正規の手続で引渡しを受けないうちに行方不明になつたのであります。
 なお、この才川は後に破産をしましたので、それで長崎大学長の名義でこの船を引渡さずに代金だけ、代金の一部を受取つたという関係がありまするので、その破産財団に向つて債権の申出をしているのであります。即ち大学としましては、船を引渡さないから契約を解除する、その契約解除に基く売買代金を返還しろと、そういう意味の請求を破産財団に向つてしているわけなのであります。
 そこで、この検査院の指摘もいろいろありまするが、又それに対する当局の弁明もいろいろ詳しく出ております。それでこちらといたしましては、その当時長崎大学と会計検査院との間に往復された書類、つまり検査院の推問状に対する当局の弁明というものなど、その他関係の書類を全部御提出を願いまして、なお、いろいろと質問をいたしましたところ、結局はこの最後に書きましたような二つの点になると思われるのであります。
 その一つは、支出負担行為、及び支払計画の示達がまだ文部本省から来ていないのに、国の債務を負担した、売買契約を締結したということはこれは会計法規に違反する。これだけは争う余地がない。次に、銀行から金を借入れたり、又期成同盟会から寄付をする約束になつておつたその金を利用しまして、善後処置をつけたわけでありまするが、そんなことも何だか公明正大、明朗と言えない点がないでもない。それから船の引渡手続を終らないうちに船が行方不明になるなんていうようなこともあつたり、要するに本件の処置を前後ずつと通じて見ると、何となくそこに不明朗なことが起つているので、甚だ事柄自体面白くない。特にどの点をつかまえて責任を問うというわけではないが、ただ全体として面白くないということが第二番目にあるわけであります。
 この二点に対する当局の答えは、第一の点は、まさに検査院の御指摘の通りで、甚だ遺憾に思います。第二の点につきましては、当時是非ともこの船を欲しいというようなわけ、而もそれがもう一両日後に競売が迫つている、それを何とかしなければならないというような急を要する事情があつたので、大学当局とそれから県の議会とそれから県庁自身、と言いまるすのは、県副出納長が保証人になつて県の金庫から金を借入れるといつたようなことをしてもおりまするし、期成同盟会のほうでもそれを承知の上で一時便宜を図ろうというような、その関係者ことごとくが集まつた上で余儀なくとつた処置でありますので、やかましく言われれば誠に不都合な点もあるかも知れませんが、どうぞ事情を了として頂きたい、こういうようなことなのであります。
 ついででありますから、そのあとのほうの部分も申上げまするが、これは今申上げました船が要するに行方不明になつてしまつた。学校としては教育上是非とも練習船が入用だというところへ、文部本省からもらつた予算の金は全然手がついておりませんので、その金で以て次の船を買入れるという段階へ進んで行つたわけであります。このときに、次の船は長崎丸というのであります。実はでき上つている船を買上げるのじやなくて、これより先き造船所で船が半ば以上造られておつたものが、何かの関係で中途半端になつておつた船があつたようであります。それを仕上げをいたしまして、でき上つたならば、そこで買入手続をとる、年度内には必ずでき上るということでこの船を買入れるということにしたのでありまするが、若しこの船が三月中に完全にでき上りまして、そうして引渡しを受けて代金を払えば、これでもう完全なわけでありまするが、当局では大体そういうようなふうに扱われたのであります。ところが、その四月頃になつても会計検査院の実地検査がありましたときには、出来高は八二%に過ぎないということを検査院はいろいろな書類によつて認定されたものであります。四月のときが八二%だとすれば、いろいろな書類によれば三月末には七〇%程度に過ぎない、こういうわけなのであります。そうすれば、結局これを会計法規に照せば、年度区分を紊つて金を使つたものだということになると思われるのであります。
 これに対する当局の答えは、この当時の長崎大学の学長とか、会計課長とか、事務長とかいつたような関係者は、現在のところもうすべて退職しておりまするが、それをその人々に問合せて見ますると、この船は農林省型の第三種漁船として完成しておつたものだ、三月二十日に船ができ上つたというので検収をやつた、そのときには船体、それから主な機関及び電気の部分が一応完成していたので、代金全部、即ち千二百万円をば船舶購入費で支出した、こういうわけなのであります。併し漁船としてでき上つておるので、これを学生の練習船とするためにはどうしても内部の補修改造を要するので、それで別に二十七年度には補修費という名義で予算六百万円を文部省からもらいまして、この予算に従つて六月十五日には補修を完了したのであると言つて、何ら手続上不都合はないというふうに一応の弁明をされるのであります。併し、今文部省のほうでも、検査院からいろいろ示されまする運輸省関係の証明書その他から推察をしますると、どうも会計検査院の指摘されるほうが正しいように思われる、そうすれば誠に遺憾なことで、申訳ございません、こういう案件のようでございます。
#79
○委員長(小林亦治君) 会計検査院のほうから御説明を求めます。
#80
○説明員(上村照昌君) 長崎大学の問題でありますが、これの起りました事情その他については、相当詳細只今御説明がありましたので、省略いたしまして、私のほうの問題にしておる要点だけを申上げます。第一点は、もともと予算の伝達がなければ契約はできない、こういうふうな建前になつておるわけでありますが、それがないのに第六豊洋丸を購入するという契約をされたということであります。これは会計法違反になるわけであります。
 それから、その購入に関連しまして、当時国税庁から八百万円について滞納処分が講ぜられておる、これを何とかしなければいかんということで、会計課長名義で市中銀行から八百万円を借入れられて一応払われた、こういう事態であります。これは当時の事情は先ほど御説明があつた通りと思いますが、いずれにしましても、会計課長個人でありましようが、会計課長そのものでありましようが、こういうふうな借入金でやるということはいろいろ問題が起り得る場合もありますので、こういう措置は面白くない、こういう点であります。
 それから第三の点は、予算が示達がありまして購入された長崎丸についてでありますが、購入契約につきましては全部ができ上つて払うのが当然でありますが、普通の年度区分のような場合には小切手を切つて官が持つておるというようなことも行われておる事態がしばしばあつたと思いますが、まだできていないのに全額払込んでしまうということは、将来に問題が、これは問題が最後には解決いたしましたけれども、問題が起り得る場合が非常にありますので、かかる取扱いは面白くない、こういう点を批難しておるのでございます。
#81
○委員長(小林亦治君) 内藤文部省会計課長。
#82
○政府委員(内藤誉三郎君) 只今お話のございましたように、私どもは文部省といたしまして、この支出負担行為及び支払計画の示達がないのに国の債務を負担したということは、仰せのように会計法違反であることを認め、甚だ遺憾でありますが、この点は確かに御指摘の通りであります。
 それから、いま銀行からの借入の話がございまして、これに会計課長自身の名義ではありますが、この手続をとつたことはよろしくないという御批難に対しても、誠に申訳ないと思つております。ただこの場合、先ほど御説明がございましたように、県の副出納長が御承認になつておりまして、非常にややこしく関係が複雑になつておりますので、たとえ個人であつても、ここに会計課長の名前が出たということは甚だ遺憾に思つておるのであります。
 それから第三の年度区分を混淆したという御指摘に対しましても、一応私どもの調査では、主要な部分は済んでおつたということでございますが、どうも関係者が全部やめておりまして、はつきり証拠をつかんでおりませんし、それから一つは、もともと漁船のものでございますから、これを練習船に改造するという問題があとに残つておつたわけであります。そういうような点から、十分な完成をしていないのに支払いをしたという点についても、甚だ私どもは申訳ないと思つております。
#83
○石川榮一君 これだけを聞きますと、何だかからくりをされているようで、普通の常識では考えられないことのように思われるんです。勿論これに悪意があるとは考えておりませんけれども、指摘されますように、年度区分を紊すということは勿論やかましく言わなければなりませんが、品物を引取らずして金を支払うということが、多くはこういう間違いを起すのではないかと思う。前にもそういうことがありましたが、要するに現品を受領せずして先に金を渡すということを、やはり会計検査院としては依然として認める方針ですか、将来こういうようなことがあつた場合にも、現品を受領しないで大部分の金を支払つてもよろしいということを言うつもりですか、或いはそういうことのないようにするんですか、それを伺いたい。
 要するに問題は、品物を受取らずして、急いだために金を支払う、そのズレを利用しようという悪どい者もあると思う。ですから学校当局のようなところは、要するに取引が、危うくするとこういうことに引つかかると思う。だから現物を受領しない場合には支払いのできないような強い規定を設けるというようなことをする必要があると思いますが、その意味で会計検査院ではどういうふうに考えておりますか。
#84
○説明員(上村照昌君) 私のほうからは特にその点で申上げる点はございませんが、物を購入する場合には当然物を引取つた上で代金を支払う、こういうことは当然でありますから、これは当然そういうふうに私のほうも事件関係者に対して指導もし、そういうふうにして頂くように考えております。で、只今、或いはお話の点は前の点であるか、後の点であるか、ちよつと勘違いしておるかも知れませんが、あとの点で千二百万円払いまして、そして出来高は千二百万円できていない、こういう事態について払つた、こういうことであります。手続上は実はできたということで一応手続は済ましてあるわけです。で、私のほうで行つて調べてみまして、これは先ほどから話がありましたように、この船は或る程度改装して金をかけなければ練習船としては使えないわけでありますが、最初の購入契約になつておるのが大体どの程度の出来高だということが一応きまつておるわけです。それと実際の工程と睨み合せてみますと、全部できたということになつておるが、できていなかつた、こういう次第でありまして、私のほうといたしましては、どこまでもできたものに対して物を引取つた上でこれは当然払うべきだと、こういうふうに考えて検査もし、そういうふうに各官庁にもやつて頂くように指導しておるのであります。
#85
○石川榮一君 私は前の第六豊洋丸も次の長崎丸も、この取引は非常に不完全な取引をしておる。第六豊洋丸でも大失敗をし、長崎丸においても非常に安易に代金を払うというような傾向があるようでありまして、こういうことが各官庁で行われましたらば、必ずこういう間違いを起して来るのじやないかと思います。それから緊縮予算等によつて、あらゆる行政を刷新いたしませんと、始終こういうものを起しやすい情勢が起つて来ると思います。第六豊洋丸のごときは、これだけ聞いたのでは尤ものように思いますが、何だか計画的にかかつたように我々には考えられる。常識では考えられないと思います。将来こういうことの再び起らんように、先ほど局長のお話によれば、必ず品物を引取らないうちは金を払つてはならないということになつておるそうでありますが、事実はかくのごとく紊れておる。こういうことについて文部省の会計課としましては、将来こういうことがないように、絶無を期するようなやかましい指示なり或いは規定なりを設けられまして、将来こういう失敗のないようにするような手配をしておりますか、どうですか。伺いたい。
#86
○政府委員(内藤誉三郎君) こういうふうな不祥事件が起きないように、私どももあらゆる機会にこのことは申し伝えております。厳重にいたしておりますし、更に今後とも十分注意するつもりでおります。
 ただ、この長崎大学の件につきましては、非常に異例だつたと私は思うのですけれども、当時の大学のいろいろな複雑な事情等もございまして、こういう事件を起しましたことは誠に申訳なく思つております。
#87
○石川榮一君 この第六豊洋丸が行方不明になりましたのは、この表を見ますと、代金の一部支払いを十五日にした。行方不明になることは当時もうわかつておるような状況に判断されるのですが、この間の事情はどうなつておりますか。十五日に代金の一部支払い、一部と言つても八百万円、そうしたらすぐこれが行方不明、何かここに介存するようなものがあるように思いますが、よく調べられましたか、文部省のほうに伺いたいのですが。
#88
○政府委員(内藤誉三郎君) この教官が発見したのは九月一日なんです。繋留してあつたんですが、どうも才川という男に聞いたのだが、はつきりしないし、才川が藤某に貸した、こういうことを言つております。藤某が又それを誰かに、中国人か誰かに転貸したというようなことで、どうも九月一日に船がいないことを発見した。長崎港にいなかつたということだけがわかつて、その間、いつだか、十五日から要するに三十一日までの間にいなくなつたことは事実なんです。
#89
○石川榮一君 十五日間にこの大きな船がいなくなつた……(笑声)行方不明になつた。どうも我々には判断がつかないのですが、代金を八百万円払つた後に、その船に対して学校は自分らのほうから係員なり何かを派遣して所要の手続をなぜしなかつたのでしよう。なぜ十五日も放つておいたんでしよう。もうすでにいろいろこの船を手に入れるまでには、ややもすればこういうことが起るのではないかというような予感さえあるような買い方なんですよ。八百万円という大金を払つて、あと十五日放つておいた、或いは一カ月放つておいた、二カ月放つておいた、それでは行方不明になる、行方不明にさせるようにやつておつたとしか思われない。こういう点は勿論学校当局でもよほど努力して調べたと思いますが、文部省のほうではこの行方不明に対して相当努力された事実がありますか。
#90
○政府委員(内藤誉三郎君) これは国警に依頼しまして、それぞれ手を尽したんですが、結局わからなかつた。どうもお話のように私どもも非常に不愉快な事件だし、会計課長としても、当時の会計課長は六カ月の懲役を受けていまして、私もお話のように、一体何をしていたのかと言いたかつたのですけれども、どうも国警のほうに頼んでも、文部省から依頼しても船はわからない。一説によると、中共のほうに行つておるとかという話もあるし、全然わからない。(笑声)GHQのほうに徴発されたという話もあるのだし、中共に行つたという話もありまして、全然杳としてわからない。
#91
○石川榮一君 もう余り追及してもしようがありませんが、初めに才川なる者が好意的に売つて下さる、大変こう感謝の意を表して、それほどに乗気でおるからこういう話を起すので、初めから抵当に入つておることを知つており、税務署から競売処分をされる船が出て来た、これを差替えなければならん、何でも彼でも第六豊洋丸を欲しくて追い廻しておる。結局行方不明まで追い込んだ。どうも普通の常識の判断では、この報告だけでは誠に我々は了解に苦しむ。併しできたことは止むを得ませんが、学校の先生必ずしもそう立派な人ばかりいないと思いますが、こういう点につきましては、特に御注意願いませんと、先生は人のよいだけに、欲しくなると、子供がおもちやが欲しいと同じように果もなく追い廻すようになりますから、御注意願いたい。どうもこれじや話になりません。
#92
○八木幸吉君 今の御答弁の中に、会計課長か六カ月の懲役ということを言われましたが、その事犯とこれと関係がございますか。
#93
○政府委員(内藤誉三郎君) 大変失礼しました。この事件とは関係ございません。
#94
○八木幸吉君 その会計課長の事犯は名前は聞かなかつたのですが、この事犯の性質というものはおわかりになつておりますか。又その事犯はいつ起つたのですか。
   〔委員長退席、理事岡三郎君委員長席に着く〕
#95
○政府委員(内藤誉三郎君) ちよつと正確な数字がございませんので、いずれあとで正確な数字は申上げたいと思いますが、二十七年の四、五月頃のことでございます。事件は公文書偽造で処分いたしました。
#96
○八木幸吉君 そのことと関連なしに、この船を買つたことに関連してのこの責任はどういうふうにとられておりますか。あれは誰かどういうような責任をとられましたか。
#97
○政府委員(内藤誉三郎君) 学長と事務局長は解職にしております。これは学長のほうは二十七年六月六日です。事務局長は二十七年五月二十八日に解職であります。会計課長は二十七年の七月五日にこれは失職でございます。以後失職をしております。
#98
○八木幸吉君 いや、失職は……官庁としての責任をどういうふうにおとりになつたのですか。文部省から例えば本人に減俸を言いつけるとか、或いは懲戒免職にするとか、何もしないとか、譴責にしたといつたような、このやり方に応じてそれぞれ官庁ではそれに対する何というか、たしなめるための手段、方法がとられているのだろうと思うのですが、それを私はお伺いしたいのです。自分が辞表を出してやめたというようなことじやないでしよう。
#99
○政府委員(稲田清助君) 代つてお答え申上げます。会計課長につきましては、只今申上げたような事実もございます。大学学長及び事務局長は人事法上の解職じやございませんけれども、諭旨退官といいますか、話合いの上で責任をとつてやめるという結果になつております。
#100
○八木幸吉君 それは公文書偽造でおやめになつたのですか。この練習船を買つたためにやめたのですか。
#101
○政府委員(稲田清助君) まあ相前後いたしましてこういう事件というか、問題が起つておりますので、学長も、事務局長もその責任を感じまして、全部関連いたしまして、当事者として監督不行届というようなことで退官を申出でられたのでございます。
#102
○八木幸吉君 おやめになつたのでございますか。
#103
○政府委員(稲田清助君) やめました。学長がやめ、事務局長がやめ、会計課長が失職でございます。
#104
○八木幸吉君 失職と申しますと……。
#105
○政府委員(稲田清助君) 失職というのは起訴された関係だと思います。会計課長は別の事件で失職しました。
#106
○八木幸吉君 本件に関しましては、会計課長は責任をとられなかつたのですか。
#107
○政府委員(稲田清助君) 失職が一番極度だと思います。本件につきましては。
#108
○八木幸吉君 今の御答弁ですと、失職は公文書偽造で起訴されたために失職したのであつて、若しその公文書偽造で起訴されなかつたらば、本件についての責任はとられなかつたように聞こえるのですが、さようでございますか。
#109
○政府委員(稲田清助君) そうではございません。その前にたまたま失職いたしましたので、如何とも処置ができなかつたということでございます。
#110
○奥むめお君 それの続きを聞かして頂きたいと思いますが、その前に公文書偽造事件がなかつたら、そのときはどの程度のことがあるのですか。
#111
○政府委員(稲田清助君) それは当局において十分適当なる、何といいますか、処分をするだろうと考えます。
#112
○奥むめお君 今現われておる法律規則の上ではどういうことが……。
#113
○政府委員(稲田清助君) 分限についての解職はかなり何というか、刑の量定の範囲がございますから、実際その機関が判断いたしませんと、どの程度であるかということを一応空で推定することができないのであります。
#114
○奥むめお君 大半は私はその答弁気に入りませんのです。事件はここではつきりしておるんですから、この事件に関して若しあなたのほうの罰則というものがあるとしたら、それはどうなるかということを、はつきり事件はきまつておるんですから、それについて答弁して頂きたい。そして私どもから言えば実にだらしない、笑うよりほかにない事件だと思うのですが、併しそれは何と言つてもまあ犯罪的な行為だと私はそう解釈するのですが、こういう問題が一つの事実としてここにあるんですから、この事件に関してどういうふうになるのですか。
#115
○政府委員(稲田清助君) 即座でございまして……実は船の行方不明というものが何というか、わからない状況でありますし、勿論会計検査院の御指摘になりましたような会計法上の不始末がございますから、私は何かの点で分限上の処置があろうと思いますが、それだけで解職の程度であるか、或いは減給の程度、減給の程度といつてもどの程度であるかということは、やはりその懲戒権者が十分審査いたしませんと、その判定はつきにくい問題だと思います。
#116
○八木幸吉君 今ここに関係者の処分調、昭和二十六年度会計検査院検査報告批難事項に関する関係者処分調(文部省)というのがありますが、これで拝見いたしますと、今の会計課長が失職になつたときは二十七年の七月五日ということになります。ところがこの第六豊洋丸問題が起きたのは二十六年の八月から九月にかけての事件でありますから、この問題に対して文部省が何らかの処置をとろうと思えば、一年間放つておいたような形になりますが、一体こういつたような事件が起つても何年も放つておくというのが従来の慣例なんであるか、こういう事件が起れば事件の内容に従つて何らかの処置をおとりになるというのか、そこのところをお伺いいたしたい。
#117
○政府委員(稲田清助君) 只今申上げましたように、何分国警その他に依頼いたしました目的物であります船の問題がはつきりいたしましたならば、処分いたしたいというのが長崎大学及び当時の文部省の考えでございました。
#118
○八木幸吉君 併し我々から言えば第一予算の示達かないのに勝手に買つた、銀行から金を借りた、又抵当の付いている船を買つたというようなことは、買つたその船が行方不明になろうがなるまいが、すでに購入契約そのものの中に譴責に値いすることがたくさんあると思うのですが、そういうことは文部省は譴責に値いしないと、こういうお考えであるかどうかということをお伺いしたい。
#119
○政府委員(稲田清助君) 先ほど会計課長から申上げましたように、誠に遺憾な事件でございます。ただその処置を失職に至りますまでいたしませんでしたのは、いろいろの点をよく突きとめまして、そうして処置をいたしたいという当初の考え方であつたわけであります。決してこれが正しいとか、見逃すべきものだといつて処分をいたさなかつた事情でないことを御了解頂きたいと思います。
#120
○八木幸吉君 今いろいろな点を勘案してといつた答弁ですが、いろいろな点というのはどういう点ですか。もう少し具体的にお伺いしたいと思います。
#121
○政府委員(稲田清助君) 一方この問題はどうも不思議に思う事件でございまして、検察当局或いは警察あたりでも問題を調べておつたわけでございますが、それらによりまして、この船の行方、或いは売主の考え方、人物というような点で、又それに対しまする会計当局のいろいろな罪の軽重というようなものも明らかになつて来るだろうと当時考えたような次第であります。
#122
○八木幸吉君 会計検査院のかたに伺いたいのですが、現物を全部もらわないで金を払うということは、無論これは常識上よくないのですが、そういうことはやつてはいけないという何か規則があつて、その規則に違反したときにどうする、或いは手附金は一割なら一割払うとか、抵当権のあるものを買つてはいけないとかいつたような何か具体的な会計法規のようなものはございますか。
#123
○説明員(上村照昌君) 動産でありますれば、引渡し前に代金を払つてはいけない、不動産でありますれば、登記前金を払つてはいけない、これは規定上ございます。不動産であれば抵当権がある場合買つてはいかんということは規定にはありませんが、これは普通の場合いろいろ問題が起きますので、抵当権を抹消した上で買うというふうに契約書に付けるのが普通かと思います。それが実行されて代金を払う、登記をされて払う、こういうのが建前になつています。
#124
○八木幸吉君 今の規定に違反した場合の罰則規定がございますか。
#125
○説明員(上村照昌君) 私のほうから申しますと、例えば法令に違反した場合には罰則規定といいますか、検査院として執行庁に対しまして処分要求ができると、こういうことがございます。故意又は重大なる過失がある場合には処分を相手方官庁に対して要求ができる、こういう規定がございます。で、その場合に戒告がよろしいとか、或いは減俸、或いはそのほかの重い罰則がよろしいというような点は、事案々々につきまして内部的に検査官の議決を経て相手方の官庁に通達をする、こういう仕組になつております。
#126
○八木幸吉君 今の処分要求をされた事例というのはしばしばあるのですか。例えばこういつたような場合には処分要求をする場合に至つておりませんか。その程度は……。
#127
○説明員(上村照昌君) ちよつと正確なお答えはいたしかねるのですが、或いは処分要求をしなければならない事態かと思いますが、普通の場合は何といいますか、処分要求をしなければならないという事態であれば、相手方官庁も大体そういうふうに見て処分せられるのが普通であります。現実の問題として処分要求したのは、一、二あるかと思います。この件ではございませんけれども。
#128
○八木幸吉君 一年にどれくらいございますか。正式の処分要求された数は御記憶はございますか。
#129
○説明員(上村照昌君) ちよつと正確に記憶しておりませんので申上げかねますが、二、三件か、十件を超えていないというふうに記憶しております。
#130
○理事(岡三郎君) ちよつと速記をとめて下さい。
   午後四時三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時二十九分速記開始
   〔理事岡三郎君退席、委員長着席〕
#131
○委員長(小林亦治君) 速記を始めて。
 それでは次の四百六十ですが、これは四百六十五まで簡単ですから、一括して専門員のほうから説明させます。
#132
○専門員(森荘三郎君) 四百六十は、東大の医学部で井戸水を使いさえすれば費用が僅かで済むのに、使いもしないで水道をどしどし使つておつたのだから、水道料金を高いものを払わなければならなかつた。甚だ怠けておつたのであろうと、面倒くさいからそんなことをしておつたのだろうということでありまして、確かに全くその検査院の御見解の通りであり、将来は十分注意をいたしますということであります。
 その次の四百六十一から四百六十四までは補助金関係でありまするので、小委員会で審議されますから、本日は見合せておいて頂きます。
 次の四百六十五は、九州大学、神戸大学、熊本大学、これらの所で職員の不正行為があつたという事件なのでございます。
#133
○委員長(小林亦治君) 会計検査院のほうから上村第二局長……。
#134
○説明員(上村照昌君) 四百六十号は特に御説明する点はございません。
 それから四百六十五号の点でありますが、これは九州大学の温泉治療学研究所とそれから神戸大学と態本大学の三件の犯罪でありますが、犯罪の因つて来ますところは、一口に申上げますれば、部下の監督が十分でなかつたということに尽きるかと思いますが、例えば収入金を受取りまして、そうして日本銀行へ払込む際に少いものを払込んで、その間の差額を横領したというような事態もございまして、結局書類を十分点検いたしますと、大体わかるような事態で、結局監督を十分にするということと、その間の牽制組織を十分やるということで、こういう犯罪も相当防げて行くのではないかと、こういうふうに考えております。文部省でもそういう考え方で処置をとられておるように聞いております。
#135
○委員長(小林亦治君) 文部省の内藤会計課長。
#136
○政府委員(内藤誉三郎君) 四百六十号につきましては、会計検査院の御指摘の通り大変申訳ないと思つております。
 それから四百六十五号の職員の不正行為によるものですが、これは第一は、病院の治療費のほうを収入をごまかした分でありまして、二、三は共に授業料をごまかした分であります。そこでこの三者とも懲役処分を受けております。そして私どもといたしましては、すでに起きたことは甚だ遺憾でありますが、止むを得ませんので、今後十分注意いたしたい。その方法といたしましては、只今第二局長からお話がございましたように、監督者の注意を厳重に喚起することが第一であります。第二番目は、例えば授業料の場合なら、領収書と現金収入との突き合せ照合を確実にやらせるとか、或いは滞納者の告示をすれば……。実はこれは結局滞納という形になつて残つておりますので、滞者者のほうから、いや払つたはずだ、こういうような申出がありますので、そういう牽制する関係を特に機構上にはつきりしたい。こういう点から二十七年度も指導しまして、幸いに二十七年度はこういう事件は一件もなかつたのであります。今後とも十分この点については注意をいたしまして、こういうことの絶無を期したいと考えております。
#137
○委員長(小林亦治君) 何かこれについて御質疑はありませんか。
#138
○島村軍次君 説明書によりますと、大体和解が成立した。それから損害を賠償したことになつているようですが、全部の始末はまだついていないのですが、その後の経過はどうなんですか。
#139
○政府委員(内藤誉三郎君) 第一の上田については二十八年末までに六千五百円納入されております。これは予定通りになつておりますが、百万円につきましては、これは和解のときに据置債権にしてありますので、残つた九万五千円、これを毎月払込をしておるわけです。二十八年末に六千五百円。
 それからその次の多賀某につきましては、これは三十九万二千円の横領でございますので、これを二十八年末までに四万八千円支払をしております。
 それから三の熊本大学の会計係の馬場某については、これは懲役に入つておりますので、まだ金額は入れておりません。一年六カ月の懲役です。
#140
○委員長(小林亦治君) ほかに御質疑はございませんか……なければ只今の文部省関係の四百五十九号の船舶と補助金関係のものを除いて、一応終了したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。それでは先ほど残しました国税庁関係の百四十八から四百五十五までを問題に供します。丁度国税庁から法人税課長の吉国君が見えておりますから、法人税課長から御説明願います。
#142
○八木幸吉君 その前に文部省に資料要求をしたいと思います。先ほどの薬品関係ですが、各国立大学の附属病院の在庫薬品の現在額の金額の表、それと月別の診療金額一覧表、過去一年間のものを頂きたい。
#143
○政府委員(内藤誉三郎君) この年度ですか、最近のですか。
#144
○八木幸吉君 一番最近のもの、とれる範囲でよろしゆうございますから……。それから同じ項目で医療消耗品の表、例えば繃帯とか注射針とかいうような、ほかにもあると思いますが、それの同じ表。それから入院及び外来患者の各科別の表、最近のもの、同じ月別で……。それからその次に各国立病院の一年の薬品購入予算と入院及び外来患者の表、何人くらい来てどのくらい予算を使つているか、各国立病院の一年間の薬品購入予算と同上入院及び外来患者数の表。
#145
○政府委員(内藤誉三郎君) 今おつしやつた各国立病院というのは大学ですか。
#146
○八木幸吉君 大学以外です、厚生省ですか。
#147
○政府委員(内藤誉三郎君) 私のほうではございません。
#148
○八木幸吉君 それではあとのは除きます。
#149
○委員長(小林亦治君) では吉国課長から御説明願います。
#150
○説明員(吉国二郎君) 昭和二十六年度におきまして国税におきまして徴収不足を生じましたものは、合計いたしまして一億四千二百八万六千六百七十八円、これに対しまして徴収し過ぎのものが千三百八十三万となつております。これにつきまして会計検査院から御指摘がありました点は、いずれも当方の調査不十分、或いは解釈違い等の誤りでございまして、誠に御指摘の通りでございます。これにつきましては、現在までに、この報告がございますまでに徴収決定を済ましております。鋭意収納に努めております。で今後この点につきまして、十分にかような誤りを繰返さないようにという点で、いろいろ施策を講じておりますが、この誤りのうち最も大きいのが、非常に遺憾なことでございますが、会計検査院の実地検査で調査書等をお調べの上発見されたものでございます。こういうものは全く当方といたしまして十分注意を欠いておつたのでございます。昭和二十六年の下半期以後におきまして、国税庁並びに国税局におきまして、事後監査制度を開始いたしまして、税務署におきまして徴収決定いたしましたもののうち、一定のものを任意抽出いたしまして、これにつきまして、事後に審査をいたしまして是正を図つておりますので、今後かような非常につまらん間違いはできるだけ排除して行けることになると存じております。
 又所得税関係におきましては、法人税の課税を受けた認定書等の源泉徴収漏れが相当あるのでありますが、これにつきましても、省内における連絡不十分という点で、如何にも申訳ない次第でございますので、二十八年度以降は制度といたしまして、法人税と所得税の連絡箋というものを作ります。それによつてさような徴収漏れを生じないように努力をいたしておるわけでございます。
#151
○委員長(小林亦治君) そうすると、あれですか、報告書の数字と、今あなたのおつしやる数字との間には開きはないわけですね。
#152
○説明員(吉国二郎君) 御指摘の通り間違つておつたわけであります。
#153
○委員長(小林亦治君) 何か御質疑はありませんか……それでは、この部分については御異議ないものと認めます。
 ほかに御質疑がなければ、大蔵省の部の御質疑に一応終了したものと認めて御異議ございませんか。
#154
○石川榮一君 大体了承いたしますが、私どもは国税庁に対しては絶対の信頼を持つている一人でありますが、それをいやしくも会計検査院から調べられればこういうものが出て来るということは、非常に不可解に思うわけであります。如何にも信頼を裏切られたような形なんですが、将来会計検査院が厳重に検査をなさいましても、こういう事態が起らないように、お気をつけ願いたい。国民の信頼を裏切ると、徴税上でも非常に支障を来して参りますから、他の省と違いまして、大蔵省の国税庁に対しては国民は絶対の信頼を持つていると思います。その点を一つお考え願いまして、間違いのないように願います。
#155
○委員長(小林亦治君) それでは本日はこれを以て散会しますが、次回はこの水曜日が丁度議運の申合せによつて体むということになつておりますので、まあ将来どうするかは別として、りあえず五日午後二時ということにしておきます。なおその当日午後一時に小委員のかたがたのお集まりを願つて、小委員長の互選を願いたいと思います。
#156
○奥むめお君 散会の前に、確認してもらつておいたらどうかと思うことがあります。それは将来共に各批難事項を審議しますに当りまして、その後の経過はどうかという質問を出さないでもいいように、この事後のこととか、或いは金の取立の問題とかいうふうなことは、それぞれできるだけ資料を持つて来てもらうように、専門員室のほうで取計つて頂いたら如何ですか。
#157
○委員長(小林亦治君) 承知いたしました。大体従来もそういうようなふうに専門員のほうでおやりになつていると思います。ただ一応報告しておいただけで、ここへおいでになつて、なお資料がないということもよくあることですし、一応専門員のほうではそれらをお求めになつても、全部揃えて見えるとは限らんので、なお念を押してその点は遺憾のないようにいたしたいと思います。
 それでは、これを以て散会いたします。
   午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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