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1953/05/14 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第28号
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1953/05/14 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第28号

#1
第019回国会 決算委員会 第28号
昭和二十九年五月十四日(金曜日)
   午前十一時八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小林 亦治君
   理事
           谷口弥三郎君
           島村 軍次君
           菊田 七平君
   委員
           青柳 秀夫君
           雨森 常夫君
           石川 榮一君
           小沢久太郎君
           宮田 重文君
           飯島連次郎君
           奥 むめお君
           久保  等君
           永岡 光治君
           東   隆君
           山田 節男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       森 荘三郎君
   常任委員会専門
   員       波江野 繁君
  説明員
   日本国有鉄道副
   総裁      天坊 裕彦君
   日本国有鉄道営
   業局長     唐沢  勲君
   日本国有鉄道施
   設局長     佐藤 輝雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○国家財政の経理及び国有財産の管理
 に関する調査の件
 (日本国有鉄道民衆駅に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小林亦治君) 只今から第二十八回決算委員会を開会いたします。
 本日、調査事件といたしまして、引続いて国鉄民衆駅に関する件を議題といたします。民衆駅の建設及び運営に関する基本的諸問題について、国鉄当局においての具体的の方針なり、方策なり、その後進展いたしているものがあれば、先ずお伺いいたしたいと存じます。
#3
○説明員(唐沢勲君) 前回及び前々回におきまして、民衆駅等の問題に関しまして、民衆駅等運営委員会の中間報告を申上げ、又固定財産管理規程の改正について申上げました。これらに関する御質問等につきまして御説明申上げて見たいのでございますが、なお、この機会に近々改正をすることといたしておりまする構内営業規則の要点と、なお、種々いろんな点で問題になつておりまする諸問題につき、主な点について私どもの考え方を申上げて見たいと存じます。
 構内営業規則の改正は、固定財産管理規程と同時に、早く進めたいと鋭意努力して来たのでありますが、いろいろ問題もございまして、大体成案を得たのでございますが、料金の率について、実地に当つて少し検討をいたしておりますので、多分来月の半ば頃には実施できると思いますが、その要綱をお手許に御参考に差上げてございますが、その中の二、三の点についてだけ申上げたいと存じます。
 この構内営業規則は、御承知のようにもともと旅行者のサービスを確保するためにありますところのホームの立売りであるとか、売店であるとか、或いは待合室附近の売店というようなものを主として対象とした規定でございますので、最近のように構内における営業が広くなつて参り、又民衆駅等が出て参つた場合には適当しない点が多多ございましたので、こういう点を考慮に入れて改正するというのが主なる目的でございます。
 その内容の主なる点、一、二について申上げますと、営業の種別を従来と変えまして、構内旅客営業と構内公衆営業と、それから構内旅客運送営業、列車船内食堂営業、こういうように分類をいたしまして、構内旅客営業というのは、従来から対象としておりますような本当に旅客を対象とした売店とか、立売りとかいうようなものを考えまして、この範疇に入れまして、これに対しては特に厳重な監督をし、指導をして行くということにいたしたいと考えております。それから構内公衆営業と言いますのは、旅客のみならず一般の公衆をも対象とする営業でございまして、これにつきましては料金の取り方とか、監督の仕方というものもそれに合うようなふうにして行くというような考え方で、こう分けたのでございます。あと構内運送営業とか船車内食堂営業については特に御説明することはないと存じます。
 次に問題によくなつておりますところの営業の経営の委任とか、又は営業施設の賃貸或いは貸室業というような問題でございますが、従来はそういうものを考えておらなかつたのでありますが、最近の実情に鑑みまして、こういうことも国鉄の承認を受ければ経営の委任も又営業施設の賃貸もできる、又貸室業というものも認める、こういうことにはつきりいたしまして、但しその場合に不明確な転貸ということのないように、この場合にははつきり国鉄の承認を受げ、又その貸室業を、する、或いは経営の委任或いは施設の賃貸をする者と国鉄当局の間におきまして、この実際に営業する者をして構内営業規則を守らせるということを契約させます。又同時に実際に営業をするそのものからも、そういう意味の請書を国鉄に出させるというような手段によりまして、この間の契約内容というものをはつきりさせ、明確を期することにいたします。
 それから次に営業料金の問題でございますが、この構内営業の中で一定の場所を占有しない立売業者のようなもの、それから場所をとりましても極く僅かな場所だけを以ちまして、旅客を本位として営業するというようなものにつきましては、これは営業売上代から一定の率をとるということだけを以てやつて行くということにいたします。これはその場所が極めて狭くて、それを正当に評価するということが非常に困難であるので、むしろ売上を主とした料金が適当であるという考えからでございます。
 それ以外の一般の営業につきましては、その財産の使用料というものを中心にしまして、その土地、建物の評価を、その場所にふさわしい適正な評価をいたしまして、これを主体にし、その上にその構内という特殊の事情を加味しまして、売上に一定の料率を乗じたいわば附加料とも称すべきものを加えて、そういうものを合算した額を営業料としてとるということにいたします。
 それから更にこの営業が大規模になりまして、その営業する場所を広く一体としてみて、その駅の特殊性による収益力を考慮して、その場所の評価が的確にできるという場合におきましては、その土地の使用料一本でとる、こういう特殊の例も認めることといたしたのであります。料金の建て方については以上のようでございます。
 そのほか二階以上とか、或いは地階の建物に対する営業料金などについて従来区々であつた点がありますので、これを一定の方針に定めたのであります。
 又延滞償金の問題につきましても、従来規定が不備でありましたので、これを明確に定めました。
 又売上額の過小報告に対する措置としましては、営業成績の報告を要するものにつきしましては、月ごとにこれを徴し、又そうすることによつて、売上額の査定を適正にして行きたいという考えでございます。又営業料金を免れる目的で、売上額の過小報告をしたような場合には、違約金を徴収するという制度も設けたのでございます。
 その他なおございますが主な点は以上のような点でございまして、近くこれを実施いたすことにいたしております。
 次に、民衆駅の問題について二、三申上げます。
 先ず民衆駅についての一つの問題は、民衆駅の構内営業において、中間搾取者の存在するものがあるではないかということでございます。これは出店者が幾つかございまして、その出店者が共同管理とか、或いは費用の共通負担というような立場からしまして、協同組合的な団体が生れたような場合があります。又或いはそういう必要のために、代表者を定めたという例が多いのでありまして、これらについてみまするならば、特にいずれも中間搾取というような事実はないように考えます。けれどもこういつた場合に、国鉄と建物の寄附者である市だとか、或いはその出店者、それから出店者等の今申しましたような団体とか、その代表者とか、こういつた関係が複雑でありまして明確を欠く点がありますので、今回の改正の規定に基きまして、これらにつきましては契約等も再検討して、この間の関係を明確にするのみならず、建前もでき得べくんばもつと簡単なものにして行くようにしたいと考えております。又殊にこういつた諸機関の間における経済的な関係というものにつきましても十分注意いたしまして、不当なことのないように改むべきは改めて行くようにして参ります。例えば福井駅の例について見ますと、福井ステーシヨン・ビルというのがございますが、これは国鉄との関係におきましては、他の十六出店者と同様に、営業の承認を受けているのでございますが、この出店者の代表として共同管理の事務を行なつているわけでございます。そうして市と各出店者との契約によりまして、株式会社福井ステーシヨン・ビルが市に代行して毎月徴収する金額がございますが、この金額は年間約百四十三万九千円になつております。これは賃貸料という名目で取つておりますが、実際は福井駅の民衆施設の共同管理の費用及び共通負担の費用でございましてその額は、年額約六百十五万円でございますが、その一部に該当しているわけでございまして、特に搾取というような言葉で表現することは適当でないと思うのでございます。ただこの国鉄と、市と、それからこの福井ステーシヨン・ビルと、それからその出店者というようなものの関係が明確を欠く憾みもございますので、これらの点につきまして契約等を明らかにする、又更に進んでは、この間をもつと単純な明確なものにして行くというふうに指導して行きたいと思います。更に又福井ステーシヨン・ビルの経営なり、その賃貸料そのものの額、使い方というようなものについても、十分に検討を加えて監督して行くことといたします。
 又秋葉原会館も問題になるのでございますが、この会館は国鉄から営業の承認を受けて、その施設の一部を賃貸しているというのでございまして、特に中間搾取機関というような表現は当らないと考えますが、その経営の内容とか、賃借人との関係におきましても、遺憾の点があるように考えますので、当事者に対しまして十分警告を発し、監督を厳重にして行くつもりでございます。
 民衆駅につきまして次に問題となりますのは、営業料金の問題でございますが、その料金は、一般的に申しますと、先ほど申上げました構内営業規則の改正の方針に基きまして、改訂をいたして参りますが、特殊の問題としまして指摘されておりまする問題の中に、市が表面上建物の寄附者であつて、営業者が別にあるという場合に、その営業者から建物の使用料を減額するということがいいかどうか。又その承継人に対しても、譲受人に対しても、減額することがいいかどうかという問題でございますが、これにつきましては、表面上市が寄附者でございますが、実際は市との話合で営業者が実際金を出しているという場合が多いのでございまして、従つて市との話合に基きまして、この営業者の建物使用料はやはり減額する、又その承継人も減額するということにいたします。但し、これには一定の控除期間を今回の改正によつて定めてありまするので、その期間内はそういう措置をすることといたしました。
 それから池袋駅の営業料につきまして、これについても御指摘がございましたのですが、この池袋駅西口のビルは、高層建築の民衆駅としての初めてのケースでありますので、特別の扱い方をして来たのでありますが、これも先に申上げました改正規則にのつとりまして、あの場所に適当したところの土地評価をいたしまして、この規則に定むるところによつて料金を改正する。なお、その土地評価につきましては、土地建物等評価委員会等の意見によつて、至急これを改正して行くということにいたします。
 民衆駅の問題につきましては以上といたしまして、次に鉄道会館について二、三申上げます。
 問題の一つは、名店街の出店者が会館に支払つているところのいわゆる家賃と、会館が国鉄に納める料金との間に非常に差がございまして、会館は中間搾取機関ではないかという問題でございます。これにつきましては、鉄道会館は本来駅舎として使用する部分や、国鉄の財産となる地下一、二階の部分について、総額約四億二千万円を負担しておりまして、これを国鉄に寄附するということになつております。この鉄道会館のこの事業を運営するためには大きな負担と努力をしているわけでございますので、従いまして名店街というそこだけをとつて見るというと、その間に相当の差額があるということも言えると思いますが、全体として見まして、不当な家賃を取つているということも言えないと考えるのでございます。
 なお、国鉄が収受する料金につきましては、先ほど申上げましたような改正規定の方針にのつとりまして、適正な評価をしまして、この料金の改訂は至急いたすことにいたしております。
 次に問題は、駅本屋、つまり会館の本館になるところと高架下の間の連絡上屋は、その工事費用を会館が出したので、会館の所有となつておりますが、それでは将来国鉄が高架線を増設する必要が生じた場合に、立退かせるのに困難を生ずるではないか、従つて国鉄の財産にすべきではないかという点でございます。この問題につきましては、すでに契約によつてその所有権が鉄道会館に帰属しておるのでございますから、これを直ちにこの契約内容を変更して、国鉄の所有とするのには、新たな予算措置を講ずるとか、その他いろいろな困難がございまするばかりでなく、実際問題といたしまして、連絡上屋は飽くまで仮施設でございまして、将来高架線増設のために移転撤去を要する場合には、鉄道会館との基本契約によりまして、会館の負担で行うということに定められておりまして、連絡上屋の所有権の帰属如何が、将来禍根を生ずるというようなことはないものと考えております。
 次に、工事費用の分担についてでございますが、これにつきましては基本契約を改訂いたしましたのでございますが、即ち当初の契約におきましては、二、三の点につきましていろいろ不明確な点がございましたので、これらの点につきまして、会計検査院からの御指摘もございまして、昨年二回に亙りまして改訂をいたし、なお、基本契約に伴う付帯設備、その他の細目事項についても契約を行いました。又現在鉄道会館の工事は、駅前広場計画との関連もありまして十二階建築の承認は、東京都で一応保留の形となつております。従つて目下の工事は七階の床までを区切つて施行中でありますが、広場計画も東京都を中心に着々進められておりまして、その決定を待つて承認を得られれば、十二階建築にするということになつております。仮にこの承認が遅れるということがありましても、国鉄が取得する財産部分が完成できる限りにおきまして、当初予定の工事費を国鉄は負担することといたし、逆に十二階建築の実施が遅れて、会社が損害を受けることがありましても、国鉄は一切その責に任ぜず、且つ現在予定しておる金額以上の工事費の負担をしないということにいたしまして、これを本年の三月、はつきりと覚書といたした次第でございます。
 次に、通り抜け地下道の広告の点でございますが、前回にも多少申上げましたのでございますが、この点について会館に不当の権利を設定しているのではないかというような問題でございます。この点につきましては、当初国鉄が予想していたよりも、相当高い料金を支払う広告主が現われたというので、こういつた結果も生じておるのでございますが、近く国鉄といたしましては、全国的に鉄道の広告料金の値上を行うことといたしておりまして、従いまして会館が国鉄に納めるこの広告料金も三倍以上となる予定でございます。なお、又この広告につきましては、一定の期間の経過した後は、一般の申込に開放するという措置をとることにいたしております。
 次に、国鉄財産となる地下一、二階の使用条件が基本契約に明示されていなく、又会館は自己の財産と同一視して扱つているのは不当である― この点についてでありますが、一階以下の国鉄財産となるものにつきましては、基本契約の使用区分の中において、鉄道会館に使用させることを認めておるのでございまして、この点については別に不明確であるというふうには考えておらないのでございます。従いまして鉄道会館が予め定めた使用区分に基きまして、大丸と交渉を行なつているということは、別に差支えはないという考えでございます。
 次に、国鉄の収受する料金の算定、及び徴収の適正化という問題でございますが、これは先にも多少申上げましたが、この営業規則を改正いたしまして、これに基きまして厳密な、あの場所を一帯として厳密な評価を行いまして、そしてそこの財産使用料を取るということにいたしました。なお、この基本となる財産の評価につきましては、土地建物等評価委員会に諮つて、至急改訂するということにいたしております。
 会館の問題の主たる点については大体以上のような見解を持つております。
 次に、交通公社の問題について、その後の措置について一言申上げておきます。日本交通公社の経理につきましては、鋭意その改善に努力をさせて参つておりまして、乗車券類の代売金につきましても、すでに昨年の十月分からは、確実に翌月末日という指定期日に納入されております。併し更に納期を早めることといたしまして、差当つの当月分を翌月の十五日までにその半額を概算納入させる、又翌月末に残額を精算させるという手段をとつております。併し今後更に経営内容を改善させまして、この納期を早めるということには、更に努力を続けて行くつもりでございます。又この債務の履行の補償といたしましては、代売業務によつて生じた取得金を特別預金としまして管理をさせます一方、当方に所持する資産を担保に供させるということといたします。又公社の経営改善を行わせるために、経理の監査監督を強化いたしまして、殊に事業資金の適正な運用を監査いたし、日本交通公社が新たに投資したり、融資をする場合には、又逆に融資を受けるような場合には、すべて当方の承認を受けさせるということにしたいと思つております。こういうような措置をとるためには、契約の更改が必要でありますので、これにつきましては今案が一応できておりますが、これにつきまして運輸大臣のほうの御了解も得まして、至急に契約の更改をいたしたい、かようにとり進めておる次第でございます。
 以上構内営業規則の改正の要点、民衆駅等につきまして、問題の二、三について私どもの見解なり、とつたことについて申上げた次第でございます。
#4
○委員長(小林亦治君) 御質疑のあるかた……。
#5
○島村軍次君 只今御説明を受けましたので、大体のアウト・ラインはわかつたのですが、構内旅客営業及び構内公衆衛生については、固定資産、固定財産管理規程による財産の使用料に、売上げ額に一定料金を乗じた額ということになつておりますが、固定財産管理規程はこの際改正されるのかどうか。
#6
○説明員(唐沢勲君) 固定財産管理規程は、すでに改正いたしまして、四月一日から実施しております。
#7
○島村軍次君 そうなりますと、例えば池袋のようなところでありますと、なかなか構内営業の総収入額の料金の算定と、それから財産管理規程による財産の使用との区別がつきにくいと思いますが、そういう点については、どういうふうに考えておられるか。
#8
○説明員(唐沢勲君) 池袋につきましては、先ほどもちよつと申上げたのでございますが、ああいうふうな大きなビルを一体として営業しているような場合におきましては、売上料金の何%ということは、事業上も、又慣習的に言いましても、不適当と思いますので、あの土地を本当にあの土地として活用すれば、どれだけの価値があるかという適正な評価に基きまして、そういう評価に基いた使用料をきめまして、それを一本で行くという考えでございます。
#9
○島村軍次君 固定財産管理規程によつてこの額をきめる場合には、何という委員会でしたか、委員会へ一々お諮りになるのですか。
#10
○説明員(唐沢勲君) 土地建物等評価委員会は、大阪の鉄道局と東京の鉄道局におきまして、局長の諮問機関という形で設置されておりまして、すでに各委員会とも数回に亙つて研究をしておりますが、大体一般の評価の方法、基準というものをきめるというのが原則でございまして、一つ一つの評価は鉄道当局においてやることとなるわけでございます。殊に大きなところ或いは問題になるようなものにつきましては、特にそこだけについて評価委員会の意見を徴して、きめるというふうにしてやることになつております。
#11
○島村軍次君 視察をしましてから大分期間が経過をいたしておりますから、或いは重複になるかも知れませんが、只今御説明のあつた池袋については大体わかりましたが、高円寺のほうの問題はどうなつておりますか、その後の経過は。
#12
○説明員(唐沢勲君) 高円寺の問題といたしましても、結局料金等につきまして、今度の改正方針に基いて適正な評価をして行く、又それと中の業者との関係というものにつきましても、今度の規定を適用して行くという原則でございます。
#13
○島村軍次君 小さい問題ですが、あすこの何と言いますか一番上の階は地方の団体で、映画館か何かにするという予定になつておつたようですが、それは今もう始めているのですか。
#14
○説明員(唐沢勲君) あれは映画館でなくて、あの財団法人が他の目的に使うということで承認しているはずでございまして、映画館にするということについてはまだ私ども聞いておりません。
#15
○島村軍次君 私がこういうことをなぜお聞きするかということは、この前のこの民衆駅の問題になつた時に、各地の民衆駅を視察して見ますというと、いろいろの形態がある。併しその中では京都のごとくまあ国鉄が主体になつて建物を建てて、あとの管理は地方のほうが主体でやつておる、割合はつきりしていると思うのです。なお、沼津とか或いは豊橋等を見ましての感じが、同じ寄附をするにしても、そこに地方の公共団体とか或いは商工会議所等が入つてやるということになる場合、個人の団体に比較しては、比較的土地の人も公明に見るし、又取扱者自身も比較的無理がないことでやつておるし、国鉄との話合が比較的スムースに行つておつたという考え方を持つているわけですが、今度の改正規定にはそういうことはまあ直接は出んにいたしましても、一般方針としてどういうふうに今後さような民衆駅等の申出のあつた場合には、公共団体等及び地方の特殊な団体を相手にするということのほうが適当ではないかと思うんですが、一般方針としてはどういうふうにお考えになつておりますか。
#16
○説明員(天坊裕彦君) 只今の御意見の通りでございまして、今までのを経過的に考えましても、大体において市、商工会議所というような公共団体が入つておりますところは、余り問題がなくスムースに行つておると言えると思います。ただ市或いは商工会議所等の公共団体が表に出て、民衆駅にしたいというお話は、地方の駅につきましては、殆んど大部分そういう恰好になつておるのでございますが、東京近傍等におきましては、なかなか市とか商工会議所とかいうようなところが、そこまで表へ出て要望されるということが殆んどまあ例としてないのであります。むしろその土地の近所の人たちとか或いはそのほかのその駅に特に関心をお持ちになつておる方々が寄られて、その団体としてこの駅を一つこういう恰好で民衆駅にして欲しいとこういうふうな御要望があつて、今まで高円寺でございますとか、或いはそのほか秋葉原におきましても、そうでありますが、でき上つておるのであります。そういうところにつきまして、でき上つてから案外まあ金も余計かかつた。思つたより中の店の売行きも悪いしということも絡んで、あとに問題が残つておるというのが事実でございます。そういう点も十分勘案いたしまして、今後民衆駅等を設置いたしますについては、その出願者の点について、十分そうしたいきさつを頭において判断して参りたいというふうに考えております。特に市、公共団体でない場合におきましては、そういうどれが実際適任者であるかどうかという判断につきましては、余ほど慎重に考えなければなりませんので、必要によつて第三者の意見というものも聞くというふうな措置も併せて考えて行きたい。全然公共団体以外の申出と申しますか、そういう御希望の場合に、それは認めないということも事実問題としてどうかと存じますので、そういう余地は残してございます。ただ公共団体が表へ出て参ります場合でも、実際問題といたしましては、その中の営業をやるについては、その町で特にたくさん寄附をされたかたとか、事実上のでき上がつたあとの営業をおやりになるかたというのは、又別のかたが多いのでありまして、まあそれとの関係で比較的に摩擦は少いと申しましたが、事実問題としては問題はないわけはないのであります。今後はそういう民衆駅の建設の承認をいたしますときには、このできますときに、市と同時にその後に運営の衝に当られる事業主体というものをはつきりきめて、でき上るときに、すつきりした姿で承認をやつて行きたいというふうに考えております。
#17
○東隆君 私、今島村さんのお聞きになつたことに関連するんですが、民衆駅で店舗をやつておるような場合に、矛盾があると思うのは、やはり公共団体が中に入らないでやつた所に非常に多いですが、協同組合ですか、それからもう一つ直接にやつた会社組織のようなものが一つあるわけです。その二つが喧嘩をやつておるんですね。例えば秋葉原のものも結局一つ主体がありまして、そうしてそこに店を持つておるものが協同組合を組織して、そうしてその間で以て喧嘩をやつておるのです。秋葉原の場合はそういう問題。それから高円寺の場合はデパートを持つて来ておる。たしか白木屋が入つておるはずです。そうしし結局白木屋が中に入つたことによつて、あすこに何か文化団体か何かあつて、それが斡旋した形になつておる。そういう場合に、どういうことになるかというと、高円寺の地元の小売商人だの何だの、そういうようなものは私は好意が持てんと思う、デパートがあすこに進出したことは……。だから地元の人が計画をした場合には、その地元のものが中に入つて、そして協同組合を拵えて中で店舗をやる、こういうような形ならば、私は地元の人との関連も相当結びが付くと思うのですが、デパートの出張所みたいなものをあすこに拵えて、そして鳶に油揚をさらわれるような、そういうような形のものは、これは非常にむずかしい問題を孕んで来ると思う。だから私はやはりああいうようなところでも、東京都が中に介在をして、そしてやればああいうことにはならなかつたかと思う。だから大抵なところで問題になつて来るのは、二つの問題が出て来るわけです。公共団体は中へ入つたつて、それが直接は仕事をしませんから、だから一つ会社ができて、そしてその中で会社だけじややれないからというので、中へ入り込んだ人が協同組合を組織する、そしてそれとの間に転貸の形の、形態が生れる、そういうような形で現わされる、こういうような形がたくさん出て来る。だから私はどうしても公共団体を中に今後入れてそして駅舎その他を拵えて、それに関連したところのそこの都市計画だの何だの、そういうようなものをやはり十分考え合せたものでなければ、これはやつちやならんというほどにしておかんともう恐らく問題は解決できないのじやないか。こういう考え方を持つわけであります。それで札幌を私は見ておりますが、札幌は勿論大部分は国有鉄道の関係で以て使用されますから、地下のほうだけを使つているのですが、その地下にあるデパートは、これは店を出したもので以て全部協同組合を組織してやつております。これに対して私は協同組合一本でやつておるときに、国有鉄道がその協同組合の組合員一人々々に対していろいろな指図を今やつておりますけれども、私はそれはやる必要がないと思う。一つで以て出ているときには、やはり協同組合の理事者に当然成る程度の権力を与えておかないと、内部における統制も何もできるわけはない。それをその札幌の場合には、鉄道で持つて、各個人は持つてないわけです。だから変な非難事項が起きたときでも、国鉄がそれを直接やらなければならん、そういうような形になつておりますが、そんな点なんかでも十分考えなきやならんと思うのですが、それでそういう例を持つて来ますと、一つの団体ができてそして転貸をしたような形で、協同組合なんかができているような場合、そんなような問題があるわけです。だから一つならがつしりしたものができて、そしてそれが転貸だの何だの一切しないのだ、その責任において皆やるのだ、こういうものならば一つのほうがいい。だから協同組合が若しやるのなら協同組合一本でやる、こういう形態をとつておかないと、転貸の形で以て大抵のところ皆動いておりますが、そういう気がいたしますので、どういうふうにお考えになつておるか、そんな点ですね。
#18
○説明員(唐沢勲君) 只今のお話については全く同感でございまして、寄附をするような場合に、市が介在して斡旋してもらう、或いは市以外の公共団体が介在してもらうということは極めて結構なことだと思います。ただその場合に、従来問題となりますのは、市は資金を自分で寄附したり或いは多くを民間から集めたりして、そして建物を寄附するのでありまするが、その場合にかげの出資者と言いますか、そういう人は大抵その駅で営業をするということをまあ条件と言いますか、そのつもりで勿論金を出しているわけでございますので、市が建物の寄附をした後は、みずから営業するわけじやございませんので、更に誰をその中で営業をさせるかというような問題につきまして、その後いろいろと問題がまあ起る点もあるのでございます。そういう場合におきましては、やはり先ほど副総裁から申上げましたように、今後の経営者はどういうものを選ぶか、又それと国鉄とはどういう関係にするか、又市との関係をどうするかというようなことを、はつきりときめましてやつて行かなければならないと思うのでございます。又市が入り、そういう斡旋をするようなときにおきましては、先ほど申しましたように、どういう人を入れるかということについてもよく相談する。従いまして今のお話のように地元のものとか、相当こういうものは入れたらいいのじやないかというようなこともよく相談できると思います。勿論問題は資金の収集でございますので、地元などで集らない場合には、或いは市がみずから寄附をするとか、或いは他の資本を見付けて来るというような問題も起るのでありましようが、それらの問題につきまして、当初において、市が中心となつて、はつきりときめてもらうというようなことにして行けば、将来ともそういう問題が少くなるのじやないかと思うのであります。そういうような点につきましては、十分御意見のような点を考慮に入れましてやつて参りたいと考えております。
#19
○東隆君 もう一つは、この前お尋ねしておつた例の八重洲口の場合なんかにおける会館の所有関係ですね。それを契約を結んでしまつているんだから、これはむずかしい、そうした先ほどのお話でありましたが、国鉄のものにそれを急速に移すという考え方のほうが、問題をはつきりとさせる趣旨で、将来全国のものを皆そういうケースに皆当てはめてしまつたほうがいいのじやないかと思います。ああいう地方のものは全部国有鉄道が所有する、そうして東京と近郊のものだけは国有鉄道が所有しない、こんな形になつているんですよ。それで八重洲口に関する限りは、これは非常に大きいから、それで分けたんだ、こういうような形なんですね。それで七階或いは十二階のものを国有鉄道でなかなか自分の所有にできないと、こういう考え方が出て来るわけです。私はそうじやなくて、これに対してかかつただけの金額というものは、これは国有鉄道がその金を出し得ないわけはない、将来に向つて使用料その他によつて十分に償還できる財源はあるんだ、だから私はその点もはつきりさせておいたほうがいいのじやないか、それで六十年間はなんとかというような、ただ期限を切つて、その後に所有権が国有鉄道に移る、こう申しましても、そのときには却つて今度は修繕費をかけなければならん問題が起きてくる。いろいろな問題が起きて来ると思います。だからそういうものをもらつたところで、これはしようがないという問題が起きて来る。だから私は所有権を国有鉄道が持つたほうがいい、こう思うのですが、そういう点はどうですか。
#20
○説明員(佐藤輝雄君) 今のお話でございますが、鉄道会館の場合は、先ほど申上げましたように、すでに契約ができておるというようなこと、又これに予算措置が要る。それから実際に移転撤去というときにもやはり鉄道会館の世話にならなければならないというようなことから、先ほど御説明しましたように、鉄道会館で持つていたほうがいいだろう、こういうふうに考えておる次第でございますが、一般の場合につきまして、只今お話がございました通りに、私たちの考えといたしましては、規模の問題とか或いはこれを経営する経営形態の問題、そういうものと関連して考えて行くのがいいんじやないかというふうに考えておる次第でございます。それで余り大きくなりまして、これを鉄道がしよい込むのもいろいろの面におきまして現在困る面も出て来るんじやないか、或いはこれに国鉄が金を投資するというのは、現在のどうも日本国有鉄道法から行きまして、例えば八重洲の場合のような例をとりまして、二階以上も全部国鉄がやりまして、それを大丸などのデパートに貸すというような仕事は、日本国有鉄道の仕事として現在においては私無理なんじやないかというふうに考えるのでございます。これは法律も直して行けばできないことはないと思うのでございますが、現在においては、どうも無理ではないかというような気がするのでございまして、私たちといたしましては、どうも余り大きな規模になりましたりしたときには、やはり現状におきましては事業をする人に財産を持たしておいたほうが有利じやないかというふうに考えておる次第でございます。
#21
○東隆君 私は今のような場合に、公社として国有鉄道が政府事業から移つて来た場合、私はもう少し私鉄だの何だのにおけるやり方をとつて来なきやいかんと思う。それで旅客にサービスをするだの何だのという点は、車をただ運転してそれだけの直接のものでなくて、それに関連をしたところのものが、これは広汎に受入れてやつて行けるのが、私は公社に変つたものだと思うのです。それにくつつけて考うべきものであると、こう考えますが、それで、これは満洲のあの南満鉄道を考えてみたときに、あれは株式会社でありますけれども、私はあの性格は公社に非常に似ておると思う、南満洲鉄道というのは。あれが業を附けると書いた附業局というのを中に持つておりましてね、で、附業局はこれは広汎な仕事をやつておる。あれは勿論あの沿線のたしかあれは何ですね、あれは一マイルか何ぼずつと沿線は南満鉄道会社が所有しておつて、そうしてその附近に村がたくさんできてそうして自警村をこしらえてやつておつたわけであります。だから農業の方面まで十分に入り込んで行つて指導をやつておる。現に日本の鉄道でも防風林だの何だのの関係で林業関係の仕事をやつておる。だから私は相当広汎に鉄道に関連をした仕事をやるべきではないかと思う。そうすると八重洲口のようなああいうようなところに、東京の玄関なんですから、だからそこへ国有鉄道が会館を持つて、そうして相当のお客さんが来たときに、その人をやはり所有の会館で以て接待をしたりなんかするというような場所も必要だし、いろいろな問題があると思う。そういうようなことをやつても、これは一向差支えがない問題なんです。だから私は国有鉄道そのものがそんなに直接の仕事だけやるのだつたら、これはどうも私鉄だの何だのにそつちのほうに移して行つたほうがやはり国民がサービスしてもらうのに都合がいい、こういう問題も起きて来ます。私はもう少し広汎に関係したことをやるべきだとこういう考え方を持ちます。そうして当然ああいうような建物は国鉄が所有すべきものだ、そうしてそれを所有したつて、何も公社としての国有鉄道は自分の領域を超えてやつておる、こういうような批評を受くべき筋合のものではないとこう考えますが、その点どうですか。
#22
○説明員(天坊裕彦君) 先ほど佐藤施設局長は、むしろ現状の国鉄の資金状態というようなもの或いは又現在の国鉄法の解釈というような点に重点をおきましてお答えいたしたのでありますが、只今の東先生のお話は、非常に今後の国鉄のあり方と申しますか、方向について非常に示唆に富むお話でありました。私ども個人として気持の上では非常に私同感いたしておるのであります。ただ何と申しましても、只今の国有鉄道法の解釈では、ああいうデパートを入れるたびにどうするということは、直正面からやや問題が必ずしもないとは言えない。それと同時に、あれだけの資金をほかに、とにかく当面の輸送力増強とかいうほうの資金に困つておるときに、すぐ出すことができるかどうかというような点等を考えますと、只今の段階ではやはりああした措置で行くよりほかに仕方がなかつたのではないかと考えておるわけであります。ただそれらに関連いたしまして、少くともその方向に近いというような考え方で、昨年の国鉄法の改正で国鉄も投資ができるというような措置を講じて頂きたいと思つて法案を出して頂いたのでありますが、不幸にしてそれが通らなかつたというようなことも事実でございまして、私どもといたしましては、なおそういう投資の条項というようなものも、今後も是非入れて頂くように努力はいたしたいというふうに考えておりますし、できますならば、ああしたターミナルの非情な地の利を活用いたしたものを、何と言いますか、広い幅で鉄道のほうに帰つて行くような措置というものは講じて行きたいというように考えております。只今の段階では一応ああいう措置でやるよりしようがなかつたのではないかということと、お話の通り国鉄が神の恰好から抜け出て、もつと企業的な意識をはつきりすべきではないかというようなお話もたびたび御意見が出ておるのでありますが、ただ何分やはり予算の項目でございますとか、或いは現在の国鉄法自身では相当制約も多いというのが実情でございまして、将来の問題といたしまして十分御意見を参考にいたして考えて行きたいと思つております。
#23
○東隆君 もう一つ。国鉄が資金を別な方向へ、もつと緊急なものに使わんければならん、こういうことはよくわかるのですが、その場合においても、私は公共団体が、東京都のようなものが中に入つて考えを進めて行くならば、私は国鉄自身が金を出さないでも或る程度のものはできる。これはささやかな例ですが、札幌に今駐留軍の病院にとられております電話局の建物が戦前にできた。それは市が簡易保険の金を借りたわけです。そうしてそれで以て建てたわけなんです。そうして逓信省関係から使用料をとつて、そうしてその使用料は直ちに償還の材料に充てられる。そうして札幌市の腹をくぐるだけなんです。で、たしか十五年くらいでもつて完全に償却をしてしまえば逓信省の所有になる、こういう契約の下に建物ができておるわけなんです。私はこれは国有鉄道がここまでやらなくても、その程度のものはできる。それから中に入つたものは、当然使用料その他はとれるのですから、これに対しては十分に支払もできる。だからそういうような、何もやかましくない形で以て公共団体と公社が取引をして、そうしてやつて行くというようなこと、それには勿論相当な人の支持がなければならんと思いますけれども、私はそういうような形でもやつて行くならば、まだ問題が公共団体との関連を以て進められて行つた形になると思う。今のところはどつちかというと、個人の形で、私人の形で以てでき上つて来ているものだから、そこで何かと問題が起きて来るわけなんです。殊にその前の何なんかは、池袋の場合なんかを見ますと、あれは違う形態ですけれども、恐らくあそこの立退きなんていうのはなかなか容易なことではないでしよう。地だの何だのと言つておりますけれども、小さな家がものすごくたくさん立込んで、それを区画整理をやつて立退きをさせるなんということはなかなかできないと思う。だからあそこの駅が中心になつてやろうとしても、これはなかなか無理だろうと思う。そういう関係を私はやはり確立させるためにも、どうしても東京都のような場合であればあるほど困難かも知れんけれども、やはり東京都を中に入れて、そうしてやつて行かなければ、これは解決つくはずがないと思うのです。それで地方のほうは自治体が割合に入りやすいけれども、東京の場合は入りずらいと、こう言うけれども、入りずらいやつを無理やりに、強引にでも入れておかないと、区画整理だのなんかできつこないと思う。将来それには相当な賠償金だの何だの、そういうようなものがくつついて来ると思うのです。そうするとそういうようなものを、今度は恐らく経営者は、八重洲口なら八重洲口の鉄道会館の株式会社は、その賠償金を払うはずがない。そうすると、やはり別な形で以て、国有鉄道のほうでなければ、都のほうで以てそれを出さなければならん、こんなような形が必ず出て来るのです。だから私はそういう点からも、最初からコンネクトをちやんとつけておいてやつて行かないと問題の解決にならないと思いますので、自治体を中に介在をさせることが困難だということは、将来を考えてその困難なやつをどうしてもやらなければならんのだと、こういう考え方になつて欲しいということを私は、島村さんの質問もそうだつたけれども、これを強調したいのです。
#24
○説明員(天坊裕彦君) 只今の御意見も全くおつしやる通りで、ございまして地方におきましては、やはり只今の御設例のように、多かれ少なかれ、市側のほうで寄附を受けてでき上つている、民衆駅ができ上つているということで、市が非常に積極的であるということでございます。更に又最近、今年から私どものほうで利用債券と称しておりますが、枠を約十億ぐらい持つておりまして、これで市関係で、積極的に応援をして頂く場合に、その債券を買つてもらつて特に市の関連のあるような仕事にはその金でやつて行きたいというふうなことを考えております。ただ、只今もお話が、ございましたように、東京都というようなところになりますと、全く地方の市、公共団体が鉄道に持たれる関心と、その関心の度合が非常に違うのでございまして、その点は私どもの努力が足らんところもあるかと思いますけれども、事実としてなかなか思うように、一緒に二人三脚に引張り込むのはむずかしい、むしろ何と申しますか、そういうところでは逆に一般の輿論というようなものも直接私どものほうに当つて参りまして、早く処置をしなければならんというようなことで、そのために逆に私どものほうから持出してやらなければうまく行かないというような事例も往々あるわけでございます。併し、そのような点も、あとの運営がうまく行くという点も十分考えなければなりませんので、今後できるだけそうした方向にも努力して参りたいと思います。
#25
○島村軍次君 今のに関連してですが、東京都あたり、都内はむずかしいことはわかりますが、全然相手のない問題ではないと思うのです。むしろその場合には、先ず順序として上から持つて行くのがいいか悪いかということは別として、都内の都市計画の関係、建設局の関係との間の問題は、都を通じ、場合によれば、区政があつて、区政はそういうことを直接扱つておらんのかも知れんけれども、そういう方面の連絡をとり、或いはなかなか東京都内では政治的にはよく働く人も相当おるわけですが、それらの人がたが区や都を通じてやりますれば、どうもあの秋葉原なんかを見ましても、あれだけ重要なところであつて、東京都の関係があつたかも知れんが、不十分であつたという点、それから高円寺あたりも、あれもどうも特殊な人が特に申出をして、そうして住民との間には、その関係者はよく知つているが、あとはどこか知らずにおつたというようなこと、及び都市計画との関係で早く道路がつくべきものがずつと遅れて、いつ施工になるかわからんというような点、その関係はなかなかむずかしいと思うのですが、今朝の新聞に東京都の八重洲口の駅前の立退の問題が出ておつたようですが、もつと積極的に、何か特別な、そういう方面は施設局長及び経理局長あたりは、なかなか実際に考えられても、決算委員会に出られて御答弁になるほど、又お帰えりになつてからその問題に対してなかなかやる余裕もないじやないかと私は思うのです。だから別途に、そういう問題に閲してのスタツフがあるかも知れませんが、特別な或いは課を作るとか、副総裁乃至総裁の直属機関でやられるということが、地方で非常にこの声の上つた場合に、それをキヤツチして、そうして早く解決つけてやるということの方策としては、そういう方法をとられることが私は一番必要じやないかと、こういうふうに思うわけでありまして、この問題はまあ希望を特に申上げておきたいと思うのであります。
 それからもう一つは、直接関係のないようなことですが、最近非常に交通量が殖えまして、まあ東京辺りへの陳情というか、上京する人、都市、中心への旅行者というものが非常に殖えて参つていると思うのであります。そういう際において、一面には民衆駅の設置に対して、まあ鉄道側では金がないから地方へ寄付を求める。併し収益の部分についても、まあ今年の予算の編成に当つては、料金の引上げ等というよう問題とからんで、なかなか経営上の問題が御苦心の点もわかるのですが、予算編成後における最近までの鉄道収支の関係というものは、一面にこの財政緊縮等の関係でどういうふうになつておりますか。アウト・ラインがわかりましたら、一つ知らして頂きたい。
 前段は希望を申上げておきまして、何か特別なお考えがあつたら承りたい。
#26
○説明員(天坊裕彦君) 前段の問題でございますが、私どもまあ特に八重洲口の問題等におきましては、問題が重大でございますから、東京都並びに建設省と私どものほうの施設局長と、これはしよつ中連絡いたしまして、この建設に当り手前からも、いろいろ密接な連絡をとつてやつているわけでございまして、その間連絡に遺憾があつたという点は、今まで私は必ずしも、問題はむずかしい問題でございましたけれども、連絡が不足であつたとは考えておりません。ただ高円寺とか、秋葉とかという問題になりますと、なかなか東京都といたしましても、電車駅殆んど各駅についても問題もあり得るわけでありまして、それらのところには十分な連絡が必ずしもなかつたのではないか。ただまあこうしたところでは、鉄道管理局というのがございまして、管理局の施設部長等もいろいろ連絡はするはずになつておりますが、今後とももう少し連絡を密にする方向でやつて参りたいと考えます。
 それで本年度の鉄道の収支の見通しなり、今までの実績はどうかというお尋ねでございますが、本年度は御承知の通り、私どもといたしまして、いろいろ終戦後の、或いは戦争中の戦災によりまして非常に壊われたものの復旧というふうなものも、まだ本格的に全部復旧ができているというわけにも参りませんし、その後老朽と申しますか、非常に陳腐化されました古い車輌施設というようなものもまだ大きくかかえておりますので、何とかこれらを本格的に直すと共に、新らしい近代化によりまして、できるだけ収入も上げて参りたい。そうして一方で殖えて参りました輸送力に対応して輸送力も殖やして参りたい。極く大雑把に申しまして、昭和十一年頃に比べまして、お客さん貨物も大体三倍に殖えているわけであります。ところが輸送力といたしましては、とても三倍におつつけて参りませんので、やつと戦前の恰好にかえつた程度、これはもう皆さん地方へお出かけになります列車の回数というようなものをお考え下さつても、殆んど戦前までに殖えていない、むしろまだ足りないという姿でございます。ただ回数はそういうことでございますが、一輌々々新らしくできます客車の大きさが、昔のやつよりも大きいというようなこと、或いは一列に少し長く引張つておるというようなことで何とか辛うじて何をいたしておるのでございますが、それでもまあ戦後の二十三、四年の一番混雑いたしましたときから比べますと、やや緩和したという姿になつております。貨物にいたしましても大体先ほど申しました二倍ぐらいの数量が殖えておるのでありますが、これが多いときには、貨物の輸送の申込みがたまりまして、一日に駅で抱えております滞貨が二百万トンというような時代がございまして、大体毎日貨物は四十万トン前後運んでおりますので、それだけたまる、それが特に地方によりましては大きな滞貨になりまして、いろいろ問題を起して、地方の荷主からいちいち何とか対策を特別に講じろというようなお叱りを受けておるのでございます。これらの問題を何とか解決いたして行くということは、鉄道の輸送の仕事がとにかく基本の作業でございますので、いろいろデフレというような問題になりましても、やはり貨物が早くつく、そうして金融の解決が、貨物がつくと同時に解決するというようなことによつて、金融そのもの自身も早く廻るという利益もございますし、或いは集金についても、混雑が緩和されますれば、その能率が遥かによくなるというようなことは当然でございまして、何とかそうした方面に金を投じて行きたい、或いは減価償却というようなものもできるだけいつぱいにやりたいと、大体私どもの資産が第三次再評価でもいたしますれば、一兆五千億近くになるわけでございます。これを正式に減価償却いたしますとすれば、四百五十億近くの金が要るのでございますが、只今のところ三百三十億前後の程度しかやらないというようなことで、一方この鉄道で購入いたします資材というようなものは、戦前に比べまして約四百倍近くある。これは一般の卸売物価指数で申しますと、大体三百二、三十倍でございますが、鉄道で買いますものが大体高いものが多い、石炭でございますとか、枕木でございますとか、セメントでございますとか、こういう資材は一般の卸売物価の値上りに比しまして割高に上つておるのでございます。そうしたものを買つてやつて参らなきやならん。而も運賃におきましては大体戦前に比べまして百二、三十倍という程度でございますので、どうしてもその幅に無理が起つて参るわけでございます。そうした点も考えまして、決して卸売物価に比例して運賃を上げるというようなことは申せません問題でありますが、何とかもう少しあげて頂いてもいいじやないかというふうに考えられて、運賃の値上げというような問題も一緒にお願いしたのでありますが、一般の産業政策から、そういう無理も要求通りお願いするわけにも参りませんでした。非常に切りつめた恰好でやつて参つておりますが、只今まで四月、五月殆んど四月一カ月のような恰好で、収支はまだ正確には申上げられませんが、大体四月には旅客におきましては私ども予期いたしておりましたよりも割合人は多く出ております。予想の収入よりも多いわけでございます。貨物も四月の上、中旬は割合に多くございました。ただ五月に入りまして、貨物がうんと減つて参りました。先ほど申上げました二百万トンの滞貨と言つておりましたものが、最近では四、五十万トンということでございまして、一日四十万トン弱運びますと、一日半分くらいしかないというのが現状でございますが、これが一般のデフレの影響であるかどうかという点につきましては、必ずしもまだはつきりいたしません。と言いますことは、五月、六月につきましては、貨物が一応夏枯れのような態勢になる、毎年そういう傾向があるわけであります。こういうカーブと、今年の特殊性ということが合うかどうかという点はもう少し検討を要するかと思います。旅客は五月になりましてもちつとも減つておりません。これは旅客につきましてはデフレの影響というものは比較的遅く現われるものではないかというように考えております。併し四月ほどの勢いはないという現状でございます。数字的には只今ちよつと材料を持ち合せておりませんので、抽象的に申したのであります。
#27
○島村軍次君 只今のお話の貨物は、計画は大体二百万トンと予定されておつたのが、五月に入つて五十万トンくらいしかない、こういうことですか。
#28
○説明員(天坊裕彦君) 私の説明がまずかつたのでございますが、滞貨を標準にして申上げましたが、実は多いときには、二百万トン近く溜つたこともあるのでございますが、常時の考え方といたしまして、大体毎日四十万トン前後運んでおりますので、二日分、三日分くらいを抱えておるのが普通の、我々としては非常に理想的な姿でございます。それが只今申しました一日半分くらいしかないというふうな現状であるという説明を申上げた次第であります。
#29
○委員長(小林亦治君) 構内営業規則の改正ですが、六月中旬というとまだ一カ月半ぐらい間がありますが、それくらいかかるのですか。
#30
○説明員(唐沢勲君) これは決定してから各方面に徹底をさせて実施いたしますので、その間若干猶予期間をおきまして実施するということになりますので……。
#31
○委員長(小林亦治君) 実施が六月中旬頃行われるということですか。
#32
○説明員(唐沢勲君) さようでございます。
#33
○委員長(小林亦治君) いずれにしても、国鉄のようにいろいろ利益を挙げ得べきヒンター・ランドがたくさんあるにかかわらず、それを外部に開放して国鉄自体はみずから赤字に苦しんでおる。この矛盾とまずさというものを国鉄当局が直せないとするならば、やはり先ほど副総裁がおつしやつておつたように、国鉄法の改正、そういうようなものに移行しなければ改まらないと思うのですが、現在の状態では、すでに問題となつたものが解決を見ておりません。従つて本会議報告というような域に達しておりませんので、この構内営業規則を実施せられて、既存の不合理を新しいところの規則に引直した、そういう現状を待つて、本会議報告に運びたいと思うのであります。従つて本日非常に熱意のある御抱負を伺いましたので、成るべく早期に営業規則の御実施を断行せられて、もろもろのものをその新らしい規則に引当てられるように願いたい。その成果をお見せ頂いて、直ちに本会議報告を以て、この問題を終りたいと思います。
 本日は質問はありませんでしたが、財産管理の問題なんかでも相当深い問題があるのであります。もう七、八回おいで願つた間にいろいろな質問がありましたので、その点すでに御承知おきと存じますので、それらを自発的に改正なさるような措置をお立てなさつて、来月中頃に成果をお知らせ願いたいと思います。只今のところ如何ですか、天坊副総裁。
#34
○説明員(天坊裕彦君) 前議会から引続きましていろいろ国鉄当局の財産管理に関しまして貴重な御意見を伺いました。私どももその点につきましていろいろ反省させられました。この前も申上げました通り、基本的な方針の問題並びにそれ併せていろいろ御指摘にあずかりました点、直すべきものについては逐次手をつけて参つておるわけでありますが、最後に構内営業規則というものだけが残りまして、これが先ほどもお話がございました通り、大体来月に実施に移したい、こうしたことで本年度私ども運輸雑収入と申しておりますこれを相当程度の額に伸ばして考えたいというふうに真剣に考えております。御指摘になりました問題でまだ未解決と申しますか、必ずしも十分御意思に副わない点もありますが、それらの点も逐次今後この問題と取つ組みまして、答えが出るようにして参りたいと考えておるのであります。
 只今委員長からお話のありましたような点はもう暫く時日をかして頂きまして、一つはつきりとした答えを出していきたいと考えております。
#35
○永岡光治君 この前からの委員会で問題になつておることで明快に国鉄当局から御答弁がないのでありますが、確かにこの予算等に制約されまして、思うように駅舎の建設ができない事情は私も十分わからないことはないのでありますが、そのために自然、民衆駅というような方向に進まざるを得なかつたというような事情もこれもわかるわけであります。ところでしばしば申上げておりますように、何と申しましても、国鉄はやはり国営企業です。国営であると同時に企業である。従つて国営の面と企業という面をどの程度調和させて行くかというところに、やはり当局も相当御苦心になつておるのだろうと思うのでありますが、何と申しましても、最近固定費の値上りというものはこれは相当大幅になつておりまして生活の面でかなり苦しい立場に立つておりますだけに、いわゆる民衆駅等で営業される方々が非常に不当な利益を挙げておるような印象を与えておつては、今副総裁は、国鉄料金の値上げ、そういうことも考えなければならんということまで言つておられるようでありますが、国民も容易に了解されないだろうと思います。あらゆる努力を尽して、なお且つ、こうなつたという、やはり結果がなければ、そういうことも国民は了解できないと思いますので、先般から問題になつておりますが、転貸乃至は直接に営業される方々の国鉄に対する権利金と申しますか、賃貸借と申しますか、そういう点について非常に不当に利益を得ておることは、これはしばしば私も耳にするのであります。従つて国鉄そのものでなくて、業者のほうで、国鉄の一つ管理規程を今考えて、ここにこの前の委員会で御説明になりましたように、民衆駅の建設及び運営に関する基本事項ということについて答申もしておりますが、その中でこの転貸等について、不当な利益を得て、他に貸しておるような、或いはその営業について何か不当な利益を得ているようなもの、こういう場合については、国鉄当局も断乎たる措置をとり、その営業を禁止する、或いは貸付けることを禁止する、こういうことを、是非ともこの項目の中に一項入れて考えて頂きたいということを申しているわけでありますが、その点は今度の営業規則等を考える際に、やはり考えておられるでありましようか。その点を念のために私はお伺いしたいと思うのです。
#36
○説明員(唐沢勲君) 全般の問題といたしまして、いろいろな財産の管理によつて収益を上げるというような場合につきましては、先ほど副総裁からも申上げましたように、特段の努力をいたす覚悟をいたしておるわけでございます。実を申しますと、こういう面につきましては、輸送方面に、つい、何と言いますか、手をとられたという関係もあり、又これらの問題が最近急に新らしい格好でいろいろ現われたというような点もありまして、手の廻りかねたような点から、十分なことをいたしておらなかつたということは誠に申訳ないことだと思つておるのでございます。それらの点につきまして、今後は一段と努力をいたして行くつもりで、ございまして、例えば構内営業料の徴収に当りましても、過少報告というようなものにつきましては、先般も申しましたように、直ちに特にその方面へ力を入れまして、調査して、大体一千万円程度の追徴もしているのでございます。又最近広告料金の値上りというようなことも考えております。その他いろいろな収入増につきましては、細かいところまで心を配つてその確保を図つておるわけでございまして、問題が財産使用料、土地の使用料、建物の使用料、構内営業料につきましても、先般来からしばしば申上げておりますように、固定財産管理規程も改正いたしまして、これによつて適正な評価をして、それを実施して行く、又構内営業規則も、只今申上げましたような方針で極力早く実施しまして、その料金の取り方を合理化すると同時に、収入の確保も図つて行くという考えで進んでおるわけでございます。又この転貸という問題につきまして、中間の不当利得云々の問題がございまして、これにつきましては、先ほど一般的な方針として申上げましたように、今後の問題につきましては、いろいろその建設を承認した市と、それからその実際の営業者という関係、又はその営業者の団体の関係、或いはその承認されたものが施設などを賃貸しているというようなことで、関係が非常に複雑になつており、又その間の金銭上の契約等につきましてもいろいろ不明確な点もありますので、これらに、新らしいものについては勿論、最善の注意を払つて明確なもにのすると同時に、従来のものにつきましても、新らしい規定に従つてその間の関係を明確にする。又料金等の関係におきましても、厳重に監督をいたして行く。こういう方針で善処して行きたいと考えている次第でございます。
#37
○永岡光治君 それでこの先般、何ですか、民衆駅の建設及び運営に関する基本事項についての答申が委員会でなされておりますが、何という名称か、ちよつと忘れましたが、この国鉄の総裁の諮問に応ずる、諮問の機関がございますね。その委員の構成等につきましても、やはり利用者を代表するような層から、是非これは選んで頂きたいと思うのですが、これは民衆駅等運営委員会ですか、委員会がありましたが、この委員の選定につきましても、そういう見地から是非ともメスを入れられるような立場にある人が出るように十分一つ考慮して頂きたいと思います。単なる学識経験というだけでは、やはりその点に欠くる憂いがあるのではないかと私も思いますから、そういう点も将来一つ十分考慮願いたいと思います。一つその点についてどのようなお考えでございましようか。委員の選定についてですね。
#38
○説明員(唐沢勲君) この民衆駅等運営委員会の委員につきましては、学識経験といいますか、或いは社会一般の情勢に通じ、又十分こういう交通機関を利用するという立場を理解して、その方面の意見も考えることができるというようなことも頭に入れまして、広く考えたつもりでございまして、大体そういう点は支障がないじやないかというふうに考えておりますが、なお、今後におきましては、そういつた点も頭に入れまして、その運営なり、或いは今後交替するような場合には、更に考えたい、かように思います。
#39
○委員長(小林亦治君) では本日はこれで散会いたします。
   午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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