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1953/05/25 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第31号
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1953/05/25 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 決算委員会 第31号

#1
第019回国会 決算委員会 第31号
昭和二十九年五月二十五日(火曜日)
   午前十時四十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小林 亦治君
   理事
           谷口弥三郎君
           長谷山行毅君
           島村 軍次君
           岡  三郎君
           菊田 七平君
           平林 太一君
   委員
           青柳 秀夫君
           植竹 春彦君
           小沢久太郎君
           飯島連次郎君
           久保  等君
           永岡 光治君
           東   隆君
           山田 節男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       森 荘三郎君
   常任委員会専門
   員       波江野 繁君
  説明員
   会計検査院事務
   総局検査第四局
   長       大沢  実君
   日本電信電話公
   社副総裁    靱   勉君
   日本電信電話公
   社経理局長   秋草 篤二君
   日本電信電話公
   社建築部長   中田 亮吉君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○継続審査要求の件
○継続調査要求の件
○国家財政の経理及び国有財産の管理
 に関する調査の件
 (報告書に関する件)
 (日本電信電話公社の民間資本によ
 る施設に関する件)
○議員派遣要求の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小林亦治君) 只今から委員会を開会いたします。
 議事の都合により、初めに継続審査並びに継続調査の件についてお諮りいたします。昭和二十七年度決算三件については、相当長期に亙つての審査期間を要しますし、慎重審議を要する事項も多々ありますので、これら三件については閉会中においても継続審査すること、並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査については、国費の効率的使用と不当の国損防止のため是正を図るべき、種々中断し得ない調査事項がありますので、同じく閉会中においても継続して調査することとし、この旨両件の要求書を提出いたしたいと存じますが、さよう取計うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。それでは継続審査並びに調査についてはさよう決しました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(小林亦治君) 次に調査報告書の件についてお諮りいたします。本件については勿論調査を終了いたしておりませんが、開会中の調査事項につき未了の旨の報告書を議長に提出いたさなければならないことになつておりすが、報告書の内容については委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(小林亦治君) 御異議ないと認めます。それでは本件につき、報告書の内容については委員長に御一任の方は、例により順次御署名を願います。
  多数意見者署名
  谷口 弥三郎
  岡   三郎
  平林  太一
  山田  節男
  長谷山 行毅
  植竹  春彦
  小沢 久太郎
  飯島 連次郎
  菊田  七平
  永岡  光治
  久保   等
  東    隆
  青柳  秀夫
  島村  軍次
  ―――――――――――――
#6
○委員長(小林亦治君) それから閉会中行う議員派遣については、先日来配布いたしました計画表の通り二十七年度の決算批難事項について、これを行うこととし、第一班、裁判所関係工事の批難事項及び農林省所管農業施設関係補助金の批難事項、大阪府、福井県下。第二班、厚生省所管水道事業国庫補助金の批難事項、愛媛、福岡県下。第三班、海上保安庁関係国費の不当使用並びに経理の紊乱につき宮城、青森県下にそれぞれ現地調査することにいたしたいと存じますが、要求書の提出その他については委員長に御一任願いたいと存じます。
  ―――――――――――――
#7
○委員長(小林亦治君) それではこれより本日の議題に入ります。日本電信電話公社の民資による施設に関し、前回に続き三ノ宮電話局の民資導入の件を議題といたします。協定書第九条の補償料、その他につき公社当局においてその後何か進展いたしておるものがあれば先ずお伺いいたしたいと存じます。
#8
○説明員(靱勉君) 前回の当委員会におきましていわゆる補償料、言葉は非常にまずい言葉なんでありますが、補償料ということで、又買収しました公社専用の建物部分に関する支払が完全に済まさない間におきましては、毎年二分ずつ補償料を出すというような覚書になつているという点につきまして、各委員からいろいろと御質問がありましたし、又御意見も拝聴いたしましたが、前回の委員会におきましても申上げました通り、本件につきましては私どもどうも借取ると非常に高い借料につくできるだけ安く民間資金を利用して、共同的な建物によりまして土地の有効利用、それから建物の早期完成、こういうようなところを狙つた次第なんでありますが、本日お手許に局舎建設要領というものを御覧に入れてあると存じますが、公社といたしましてはいろいろな方法、方式によりまして、どうしても都会の中心地等におきまして土地の有効利用或いは土地の獲得、或いは大きな建物を建てる場合におきまして、一般の御要望を相体しまして、工事費をできるだけ安く考えて行くという方向をとつたほうがいいという場合におきましても、三ノ宮の場合が唯一の例として考えて行くようなことでなく、或いはお亙いに共同して請負に出すとか、或いは又でき上つた分につきましてはできるだけ早期に支払をしてしまうとか、或いは又比較的小部分につきましては賃貸料の形で行くとか、いろいろな方法が考えられるわけでありまして、三ノ宮の例を今後継続していろいろな方面に利用して行くという考えはないのであります。のみならず三ノ宮の方式によりますことにつきましては、なかなか民間資金事実得られないというような点も考えて行かなければならないのでありまして、予算に示された範囲及び債務負担行為で認められた範囲におきまして、何と申しましても非常にまだまだ私どもの電話の五カ年計画の第二年度に入つたところでございまして、殊に第二年度は五カ年計画におきましても相当多くの経費を要する、一番ピークな時と考えておりましたが、御承知のような財政緊縮の方針に則りまして、七十億以上の私ども予定したものより低いところに予算の決定をみたという状況にありますので、何とかいろいろの方法を講じまして、極めて要望の熾烈なる方面にお応えいたしたいと考えておりますが、併しこれは勿論限度がありますし、従いまして予算の大きな枠の範囲内において、できるだけ予算を有効に使うという観念に立つてやつて参りまするといたしますれば、どうしてもこの幅というものは勿論そう多くを民間資金に求めることは望み得ない状態になつているということもはつきりわかつている次第であります。
 そこで三ノ宮の例に見ました二%の問題につきましては、時期を早めてやりますれば勿論三年になれば六%になりますが、時期が早ければそのパーセンテージもこの協定によりましては絶対額というものは低くなるような状況でもありますので、なお検査院等からもいろいろ推問を受けている次第でございますから、私どもといたしましては、なお当委員会の各委員からの御質問、御意見等も十分、私どもこの問題につきましては慎重に検討いたしまして、検査院等のよく御指示を得まして、当委員会において御心配のような事態のないように心掛けるような考えでおる次第でございます。
#9
○委員長(小林亦治君) 御質問ございませんか。
#10
○岡三郎君 今の靱副総裁の話で大体この前の問題との関連上一部わかつた点があるのですが、今断面図、局舎建設要領等を見せてもらつて、このように建物を利用するという点も一応図面上においてまあわかつたのですが、国鉄と違う立場をこの前局長のほうからも話があつたのですが、いわゆる公社関係に民間資本を導入するという考え方、これは急速な需要に対して立向うという建前からわかるのですが、併し国鉄等の例を見ても当初やつた方法とその爾後やつた例とを比べて、非常に問題点が多いことを我々は知つて来たわけです。初めこのような形で民間資本に殆んどおぶさつてやつた結果として池袋の駅というものがあるわけです。この池袋の駅の問題とここの三ノ宮の電話局とは違つておる点はよくわかるのです。それはこの三ノ宮のほうが時間がたつている点もありますが、十分研究しておる点は認めます。認めますが、一つの株式会社というものをここに作り上げて、その株式会社と提携してやるといつたような場合に、この公共建物株式会社というものが全然地元との関係がない、純粋なこれは営利を追求する団体に限定されてもいいのじやないか、そういうふうに公共的なものと言いながらも、やはりこれは純粋な営利企業の会社に過ぎない。ところがここにあなた方の報告書にもあるように、地方自治体でこういう問題についてまあ検討されたと思うのですが、例えば神戸なら神戸、兵庫県なら兵庫県、特に神戸市でしようが、こういつたところで建物の利用、そういつた面についても電電公社のほうで大分よく考えているだろう。この間こういう建物が建てられれば非常にその周りがさびれて来るというような話があつたけれども、この構想如何によつては従来のそういつた形を一掃することも私は不可能じやないと思う。
 そこに建物のいわゆる建築の設計、そういつたものが十分考慮されて行くということが必要になつて来ると思うのですが、そういつた点で、我々が考えていた点では、地方自治体との連繋というものをどの程度考えていられるのか、民間資本の導入についてこういうような形で行くというと、今後ずつとこの公共建物株式会社との連関が続いて、そしてまあ丁度電電公社の何か建物下請機関のような形になつて行くというふうに私は考えられるわけですが、そのような一つのここに他の会社ができれば競争せしめることも当然であると書いてありますが、併し当初計画してこういうふうにタイアップして行くということの特殊事情が絡んで行けばなかなかむずかしいというお話であればあるほど、このコネクシヨンというものはそう軽々に私は解消できないとも考える。そういう面で只今靱さんのほうからこの方式というものがこれを他に応用して行くということではないのだ、その都度々々いろいろな方式をとるのだというようなお話があつたのですが、いろいろ他に発展してお話を伺う前に、地方自治体関係との協力というか、そういつた点についての従来当つた点があるのかどうか、又そういう点について御検討があつたかどうかこの点についてちよつとお伺いしたい。
#11
○説明員(靱勉君) 御指摘の点私ども全く同様に考えておるのでございまして、できるだけ多くの機関と作る場合に相談いたしたい。殊に電話局でございますから、そこでまあいろいろ面白からざる商売をやられても敵いませんし、或いは一階とか、要するにいろいろ商品陳列所にするとかいうような要望があると私ども非常に結構で、これを第一の理想といたしておるわけでございます。
 実は具体的な例を申上げますと、現に小樽におきましてはなかなか北海道の電話がよくならん。而も小樽は御承知のような坂の多い町で、ございまして、なかなかいい土地が得られないということで、市は是非一階を使わしてもらいたい。それで公社が一つ二階以上を使つてくれんかということで、大体そういうような土地を得る場合におきましては、市当局或いは商工会議所等が所有者に対しまして、かなり一般で買えばなかなか足下を見られて買えないものを、市の全般のためだということで土地を安く手に入れる結果、そういうことで実は小樽は両者一体でやりたいと考えて、市のほうともいろいろ相談したのですが、なかなか市のほうで金が集らん。又いろいろそういう一つの建物を所有し、よそから金を自分のほうも借りて来てやるということになると面倒な権利義務関係を生ずるというので、何か公社のほうへ金を注ぎ込むから公社でやつてくれんか。而も一階というものは我々の所有にする、将来は無償で寄附するから、その代りその使用は或る程度相当長期に認めてくれというようなことでいろいろと話合つたのでございますが、市のほうとしましても一挙に一階分だけ出せん、これも三年ぐらいがいいんだ、できれば他の機関がそれを買つてくれれば、自分のほうは年賦払にできればなおそれでも結構だということで、地方公共団体等にお願いできるものは真先にそういう形態でやりたいと考えますが、なかなか市御当局の財政関係や何かからそれが実現されない地域があります。
 それから東北の福島におきましても現在相当これは繁華街でございます。そこに電報電話局を建てるということになつておりますが、市のほうの条件といたしましては、一階は是非商人に開放してもらいたい。併しそれまでは市としては商工会議所等と相談して一つの法人を作るから、それと一緒にやつてもらえるようにしてもらいたい。これは御要望が出ておりますので、そういう形になれば非常に結構だと存じております。
 大きいところとしましては大体そういうところでございますが、まあ中都市と申しますか、例えば名古屋におきまする、東海管内におきまする碧南市等におきましてはなかなか電話が改善されないので、せめて局舎だけは自分のほうで建てて貸してやるということで、実は相当長期に拝借の予定でお願いしたのでございますが、先年災害がございましてもう早速市としても困る。だから一気に払つてくれんかということをもうすでに二十八年度にも御要望がございまして、二十九年度に入りましても、できるだけ早く残金を払つてくれんかというような形になつておりまして、第一の見当は今御指摘の公共機関を用いる。それからこの公共建物会社が事実こういうものをやりますと長い関係になりはせんかという御指摘でございますが、不動産会社或いは建築会社等におきましてそういうような申込に応ずるところがありますれば、私どもはさつき申しました二%の問題より、むしろ全部をどの程度で請負うべきかということが競争できまつて参りますので、これは私ども非常に外へ対しましても御説明しやすくなりますので、そういうことを期待いたしておりますけれども、今はそういう形になつていない、そういうことを引受けようということをなかなか言つて頂けない。殊に本年度におきましては御承知のように資金難でございますから、もう前金を出す、既成部分についてはどんどん金を払つて行くというような形でなければ容易にできない。こういう状態になつておりますが、観念といたしましては、今御指摘のような観念に立つて処置して行きたい、こういうつもりでございます。
#12
○岡三郎君 御存じのように国鉄の問題は東京駅の問題から発展して行つたわけですが、結局決算専門委員室のほうから出ておるこの説明書を見て、この会社に対して役員が、公社関係の人が、技術者関係の人が一人というふうに出ておるわけですが、この点非常に結構だと思いますけれども、併しこれが仮に一つの杞憂になればいいけれども、公共建物というものが一つの外郭団体的に発展して、将来電電公社関係の退職した人がここへどんどん入つて行く、こういう例ができて、それから将来建物を作つて行くという場合においてやはり便宜を供するというような形が順次発展して、電電公社自体というものが或る程度犠牲になるような面が出て来ないかという一つの心配があるわけです。それが一つの杞憂であればいいわけですが、何でも新らしい計画をするときには相当思慮をめぐらして慎重に出発する。出発するがだんだんだんだん、俗な言葉でいうと深入りして結局は会社のほうも儲けなければならんというところからだんだんだんだんこちらのほうに重点が移行するというふうなきらいが見えるわけです。国鉄の場合においては初めに一つの過誤を犯したから順次改正して行くという方式で、大体主力を地方の自治体関係においてそうしてこれを計画しておる。国鉄と電電公社の場合は大分違いますが、利用範囲というものが確かに国鉄に比較して電電公社のほうが不利であるという点はよくわかるわけです。そういうふうないろんな心配が一つはあつて、なぜこういうふうに兵庫県なり神戸市に関係のない実業家ばかり、確かに大実業家だけれども、これを網羅して作り上げたか。こういう点について電電公社のほうはこういう会社を作ることに公社自体が努力したのかどうか、その点はどうなんです。
#13
○説明員(靱勉君) 今のお話のうち、役員としては一人も入つてないのでございまして、もと建築技術の方が社員として入つておるように私ども聞いておりますが、特に役員としてではないという点を一応御了解願つておきます。
 それからもう一つは、神戸の電話局をやるのに東京の実業家がやるのはどうかという点でありますが、これは私ども実は余り考えなかつたことでございまして、要するに不動産会社でございますから、又建築業者におきましても東京に本店を持つ建築会社等は、全国的にやつておるという形で、地元からそれに乗つて神戸に続々そういう形でやるということになりますと、或いはそういう投資家も出て来るかも知れないのでございますけれども、これは特に地元の繋りということでなくて、むしろ資金がどういうふうに集るかという問題かと私どもは考えておりますが、余りその点は実は気にいたしておりませんでした。
 それからもう一つ、公社が積極的に出たかという点でございますが、実はなかなか昨年の八月まで料金値上までの電話というものは、五カ年計画も立ちませんので、需要は大体二〇%から三〇%しか充足できない。毎年々々かなりの資金を大蔵省と折衝しまして、予算に盛込んでもそういう形であつたのでありまして、その間御承知のように公共企業体を民営にしたほうがいいのではないかとか、いろいろな意見もあつたわけでございますが、私ども機械設備等の設備提供ということも、現在の公社法乃至公衆通信法等を見ましても禁じられてはいないのでございますけれども、これは事業の本体でありまして、飽くまでこれは頂営で行くという方針を堅持いたしております。
 それで局舎くらいはできればというお話もあつた次第でございますが、それは戦後の状況において不動産に投資するということは先ずない。殊に外国あたりから金を借りて来るということも、いつ戦乱になるかわからんような日本に建物などに投資する馬鹿はないというような話で、これは日銀の方ともいろいろ前に話合つたことがある次第でございますけれども、そちらのほうでもできればそういう機関があつたほうがいいが、これはなかなか実現がむずかしかろうというような話が前々からあつたのであります。この公共建物としましては、御承知のようなメンバーの方々で、電話の復興については非常に強い関心を持つておられたわけです。それについて私どもが特にお願いしたところでできるわけでないのでございますが、電話を中心として将来、これは学校にしましても何にしましても、金さえ集まればやつて行きたいというような気持でスタートしたように聞いておりますが、資金が集まらんものですから、只今は三ノ宮一つというような状況になつておるようなわけでございまして、電電公社一つが目あてというものでもなかつたように承知いたしておるわけでございます。
#14
○岡三郎君 この取締役社長の伊藤謙二という人はどういう人ですか。
#15
○説明員(靱勉君) 元の興銀総裁のように承わつております。
#16
○岡三郎君 それから山本源太郎という人は……。
#17
○説明員(靱勉君) 元満洲の、要するに不動産の事業をやつておりまして戦後は国内におきまして主として不動産の事業をやつておりました。
#18
○岡三郎君 この中には山下汽船の山下太郎氏なども入つていますが……。
#19
○説明員(靱勉君) その山下太郎さんという人は例の山下汽船の太郎ではないのでございます。
#20
○岡三郎君 これは違う人ですか。
#21
○説明員(靱勉君) はあ。
#22
○岡三郎君 それでは一応将来の杞憂の点をお尋ねしたわけですが、今後やはりこういつたような民資の導入を図る場合において、長期に亙つてこれを遂行するということになれば、やはり当初計画した人及びそれを継承して行く人、こういつた方々が脈絡一貫してやらんと、ともすればこういうものは他の事業団体及びその他いろいろとかかり合が出て来ると思うので、その点は慎重にやられることを希望して質疑は終ります。
#23
○飯島連次郎君 この前質問いたしましたことは重複を一切避けまして、質問に触れてない点を一、二質したいと思います。
 それは協定書第十条の土地使用料及び第十二条の営業料ですね、これを改めて土地の使用料及び権利金というふうな説明がこの前あつたわけです。その権利金に関しては、これは返済をしないということでありますが、この土地に関しても、これはやはり一つのケースになるわけでございますから、この土地に関しては、そのおかれておる経済上の立地条件によつて、おのずから社会的な評価が違つて参ると考えるわけであります。そこでこの三ノ宮の土地に関しては公社で買入れたときにはどのくらいであつたのか。それからその後の買入後の地価の値上り、現在の地価等はどういうふうに変つておるかという点。その二点を先ず伺いたいと思います。
#24
○説明員(靱勉君) 当時買入れましたときには坪六万三千円でございまして、その後評価いたしましたときには……、その後いよいよ貸ずということになりまして、権利金を取るという場合におきまする評価は、お手許にも資料を差上げてあつたかと思いますが、七万五千円程度の評価に基きまして坪五万円という権利金を出した、こういう次第でございます。なおこの協定書にございます通り、地代等はそれの一般の値上り等、変動に応じまして修正して行くというような観念に立つております。
#25
○飯島連次郎君 この土地の現在の地価というものはどのくらいですか。
#26
○説明員(中田亮吉君) 最近評価を依頼したことはありませんのではつきりしたことはわかりませんが、想像して申しますと坪八万円はするのじやないかと想像されます。
#27
○飯島連次郎君 そうすると今の権利金の五万円というのはどういうつまり算出の仕方をされたのですか。
#28
○説明員(中田亮吉君) これはその当時におきまして信用を受ける不動産会社その他の二三の会社に評価及び権利金とした場合に幾らが適当であるかということを依頼いたしまして、その報告に基きまして両方とも五万円という権利金が適当であるという報告がありましたので五万円ときめたわけであります。只今申上げましたのを補足して御説明いたしますけれども、一つは住友信託銀行の神戸支店の評価であります。権利金といたしまして坪当り五万円、権利金を受領したときの借料といたしましては坪当り百七十五円という評価が出ております。それから一つは三井信託銀行の神戸支店の評価でありますが、これは権利金はやはり五万円とありまして、権利金を受領したときの借料は坪当り百円となつております。以上であります。
#29
○飯島連次郎君 今の参考事例を伺うと、公社と公共建物株式会社との間の取引は権利金五万円というのは返済しないという建前ですか……。返済しないという五万円とプラス土地の使用料として坪当り百七十五円を大体予想しているわけですか。
#30
○説明員(中田亮吉君) そうであります。
#31
○飯島連次郎君 そうすると、今の参考事例に挙げられた住友信託なり三井信託等の事例に比べて、五万円という権利金或いは坪百七十五円という使用料は比較的割高という感を持ちますが、それは何に基いて返済しないにもかかわらずそういう割高の算出をされたのか、その根拠を伺いたい。
#32
○説明員(秋草篤二君) 御指示の通り、この不動産会社の鑑定の権利金は、前提条件といたしまして民間で普通行われますように一度返還するという建前の下に地代月百七十五円ということであります。従つて私どもはこれを取り放しでもう返さないということになりますので、かなりこれは私どもにとつては有利であり、これを土地の価格に換算するならば五万円というものと、それから月々百七十五円、年にしまして約二千円、これが収益になるわけでございまして、これを元金に還元いたしまして、仮に七分とか八分の利息でその元本を幾らになるだろうかということを算定しますと、ちよつとこの権利金というものを利益と見るか、一時の収益と見るかによつて大分計算も違いますが、今の土地の賃借料ではなくて、土地の価格につきましては私どものやり方はかなり不動産会社が認定いたしました価格よりは高く付くことは間違いないと思います。大体やはり八万から十万ぐらいの間に落着くのではないかという感じがいたします。
 それから五万円の権利金を地代の観念として取るか、それとも元金を一遍に取つてしまうんだから、それを一遍に地代の中に入れてしまうか、或いは十年間ぐらいの利息に見るかということの計算の仕方でも少し違うと思いますが、総体論としてはそういうことが申上げられると思います。
#33
○飯島連次郎君 協定の建前としては地価の変動に応じて地代を改訂することははつきりしているわけですね。
#34
○説明員(秋草篤二君) 御指示の通りであります。これは三ノ宮の賃貸契約ばかりではございません。一般の私どもが不動産を借りる場合におきましても家賃にしましても土地の地代にいたしましても常々、殊にこの数年来地代の変動と共にかなり契約書を変えているのが通常の事例でございます。
#35
○飯島連次郎君 私の質問は打切つて、後の質問者の発言を見てからにします。
#36
○委員長(小林亦治君) ほかに御質疑の方ございませんか。
 大沢局長に伺いたいのですが、前回と本日との当局の説明に対して何か会計検査院として、国有財産の管理の点から御意見ありませんか。御見解なり何なり……。
#37
○説明員(大沢実君) この三ノ宮の電話局の件に関しまして、会計検査院でいろいろとまあ検討いたしまして、電電公社のほうへ文書を以て照会いたしました。まだ正式な御回答は得てはおりませんですが、いろいろと御説明は伺つているわけなんでありますが、この前ちよつと申上げましたいわゆる補償費の件は、今まで申上げた通りでありますが、そのほかにこうあるべきではないかと思われる点を多少検討中ではありますが、報告させて頂きますれば、先ず第一に、只今飯島委員からもお話のありました貸付料金でありますが、これは先ほど来御説明がありましたように信託銀行の評価よりも権利金はまあいわば有利に取つておられるという点はわかるのでありますが、この建物の図面で御覧になりますように、五階までが会社のほうで使つて、その上に三階ほど公社の建物を乗つけるということになつておる関係で、この信託銀行の評価五万円というものの大体八割ぐらいというので、実際に契約されております権利金は八割の権利金として四万円、それから地代としましては百七十五円の八割の百四十円ということで現在契約されまして、二十八年度分はこの年度末に徴収されているのでありますが、考えてみますると、上に乗つかつておるにしましても、五階建の建物を作らせるのだから、もう信託会社の評価通りの貸付料を取つていいのじやなかろうかという感じがするわけであります。これはまあ検討中でありますが、又権利金も五万円というならば五万円を取つてしまつていいのではないか。そうすると初めて時価と比べまして、大体その土地を売つたといいますか、八、九万円程度のものになるわけであります。今の八割になつたのでは、少し安いのではないかという感じがする点が一点であります。
 それからこれに関連しまして、将来まあ地価が値上りすれば地代を上げる、これは当然な話でありますが、この地価が値上りしたかどうかということを算定しまするのに、これは国鉄の場合も同じだと思うのでありますが、土地の地価というのは、なかなかこれは定めにくいので、結局それからどれだけの収益を生むかということがやはり客観的な一つの判定の標準になるであろうと思いますので、公共建物株式会社がここの土地を借りて、まあ五階建の自分の建物を作つて、それでどれだけの収益を挙げるのか。それでこれが非常に収益が多いということになりますれば、それだけ土地の価格というものは上つておると見て地代を上げなければならんのではないかという点を考えますると、何かこの協定書の中に公共建物株式会社の収益内容といいますか、収支内容といいますか、こういうものを電電公社として調査することができるような何か一つ規定を入れておく必要があるのではなかろうか、こういう感じがするのであります。これはこの前の委員会のときに工事費のことでも触れて申しましたのですが、この買収費といいますか、これを決定します場合にも、やはり公共建物株式会社が一体この建物にどれだけの工事費を投じたのかという本当の原価、これが調査できるというようなことを協定書に何か入れておく必要があるのではなかろうか。一般の際にそうしたことを一々協定書に入れるということは、一つの独立企業の内容を侵すことになるかと思うのでありますが、極めてこれは特殊なケースでありまして、まあいわば公共建物株式会社と電電公社と一緒になつてこういう仕事をやるというような状態でありますから、よほど会社の経理内容というものを会社として調査し得る権限というものを持つておられる必要があるのではなかろうかという感じがする次第であります。
 予算の点に関しましても多少検討を要する点があると思うのでありますが、これはまだちよつと固まりませんので省略させて頂きたいと思います。
#38
○委員長(小林亦治君) その点靱副総裁のほうは何か対立したお考えがあればこの際お聞きしたいと思います。
#39
○説明員(靱勉君) 今後におきましても、この問題につきまして検査院のいろいろ御指示を得たい、こういう考えでおりまして、先ほどそういう意味で申上げましたが、私ども観念としましては、工事費というものにつきましてはできるだけ実費というものを中心に考える。併しながら余りそれを全部実態に即してということになりましても、そうすると会社ができるだけ安くしようとする考え方、安くしようと高くしようと、どうも実費主義だろうということでもまずい。併し概算額の範囲内ということは私ども固くつかんでおりますので、それに関する調査というものはできるだけやるというふうに考えております。
 それから全体の営業状況を見ないと、今大沢局長のおつしやられたように、確かに地代の算定というものは、これは非常にむずかしいと思います。よそ様の例を用いては恐縮でございますが、鉄道会館の土地が今一体幾らするのだ、銀座の真中の土地が幾らであるといつても、売買がない以上は、坪百万円と言つても二百万円と言つても、これは話にならない。今おつしやつたように、確かにそこぶ非常に有利な営業をやつておるということになりますと、一つの対象になつて来るわけでございますが、どうも建物会社というものは、自分でそこに何か他の商業をやり或いは映画館を経営するとか、そういうようなことを、これはやるような形になつていないのでございまして、或いは将来何かの営業をやるのかどうか知りませんが、只今のところ全く貸室業だということになりますと、一時の建物の非常に好況時代と違つて来ると、どうも我々これと共同経営して危険負担なんかしたくないという考えがあつたものですから、若干高いような地代というものを以てスタートしているわけでございますけれども、非常にいい成績になれば、それは確かに地代に反映さして来るという考え方が一つの物差であると考えておりますので、まあ独立の会社でございますから、しよつちゆう手取り足取りというわけには参りませんが、第一の検査院のほうの御意見につきましては、できるだけこういう状態を睨んで地代の上に反映さして行くということは必要であるというふうに考えております。
#40
○委員長(小林亦治君) 山田委員が何か質疑があるそうですから、ちよつとお待ち下さい……。民衆設備のこういつたケースで今計画中のもの或いは申請を受理しておるものというものはありますか。
#41
○説明員(靱勉君) まあ前から問題になつておりますのは小樽なんでございますが、これもなかなか実は資金ができませんで、私どものほうも実は予算に入つていない、債務負担契約の幅でやればできないことはないのですが、これは実は資金難で、地元は非常に土地まで世話したのだから何とかしろという強い要望がございますが、話は今のところ確定を見ておりません。それでできれば市当局のほうと私のほうとやればこれも一つの方法である。殊に市のほうとしましては一階のほうは自分のほうが所有するということでございますから、不動産会社としては作つてすぐ買われちやえば余り利益はないのだということで、そう積極的に出ないという形になつております。
 それから岡山でどこかに大きなビルデイングを建てるが、一つ電電公社の電報局も一緒に入らんかというような話もあるわけでございまして、これは借料になりますと大きな面積だとなかなか大変なことになります。先日御説明申上げました通り、どうも借料となりますと二〇%から二五%程度取られてしまう。自分でやつてもやはり管理費というようなものは払つておるわけでございますから、それらを差引き計算すれば何も二割というほどじやないにいたしましても、大体今の高層建築物になりますと、まあ八年乃至九年ででき上つちやうという形になりますので、この点一応岡山のほうの民間の……あれは岡山のほうは第一相互でございますが、一緒にやろうというような話で、これも固まつておりません。私ども立地条件等を考えまして、或いはやはりこれは一応第一相互のほうで建てて頂いて買うというような形で採算が取れるかどうかということを検討せねばいかんと思つております。
 それからなお公社としましては、在来電話局の建物というものに勿論最重点をおいておりまして、一般の事務庁舎等につきましてはなかなか解決がつかんという状況にありまして、或いは職員厚生施設の関係から見ましても、これらにつきましては相当予算を取つて実施いたしたいのでございますけれども、結局最後の予算の結末の段階におきましてはがたつと落ちてしまうということで長年未解決の問題があるわけでございます。こういうものを建てる場合に或いは民間資金の利用ができるかどうか。共済組合資金はかなり在来も不動産投資ということで利用いたしておるわけでございますが、東京におきまして私どもの職員の厚生福利施設をやるような会館等の必要もあるわけでございますけれども、なかなか資金上困難でございまして、大体霞ケ関に非常にいい場所も取つておりまして、実はこれは本社が賛沢をして建物を建てようという考えではないのでありまして、すでに御承知のように東京、名古屋、大阪が即時通話にしておりますが、そうしますと市外交換台というものをたくさん列べなければならん。現在の市外ではとても一ぱいになつてどうにもならん。三十年度までには東京、名古屋、大阪、神戸、それから広島、福岡、それから北のほうにおきましては仙台、札幌というようなものを全部即時に三十年度末にはいたしたいということになりますと、これ又非常に大きな市外局を建設するようになる。そういたしますと現在の丸の内にある、昔からございます電話局の前に郵政局と関東電気通信局、これは私どものほうの関東地域の監理機関でございます。その建物の土地を使うことが市外局の建設には一番有利である。そういたしますとそういうものに退いて頂かなければならんというようなことで、私ども実は本社の建物もそういうような地方局の睨合いとその敷地を電話局にしなければならないということで、実は本社の建築も非常に急ぎたいのでございますが、到底予算で全額それを認めるような態勢にはここのところ到底行きませんし、一方市外局の建設がだんだん迫つて参りますと、これをどうするかという問題につきましては、やはりビルを建てる場合に、これは形態としましては共同して一緒に契約するか、或いは民間のを一時借りるという形式にいたしますか、これはなお検討を要しますが、どうしても本社の建築というものを要しまして、現在ある本社の地域におきましては或いは関東通信局、或いはあれを全部郵政省と取替えまして行かなければならんかというような、ここ二、三年の建物の計画につきましても、現在いろいろと経済的な而も長期的な計画は考えておりますが、まだ最終の結論には至つておりません次第であります。
#42
○永岡光治君 関連事項でちよつとお聞きしたいのですが、実は局舎とは直接関係ないかも知れませんが、勿論これはこの案件とは関係ありませんが、今日は副総裁がお見えになつておりますので、局舎関係としてお尋ねしたいのですが、最近町村合併が頻りにやられているのですが、その関係でやはり電話の通信局といいますか、それの設置を望む所もかなりあるように聞いているのですが、それについて方針か何かございますか、あれば一つ御説明を伺えれば幸いだと思います。
#43
○説明員(靱勉君) この問題は非常に各地から強い要望がございまして、非常な陳情を受けているわけでございますが、何か全国に同じ行政区域内におきます将来の態勢としましては、一つの電話交換区域にすべきところであるにかかわらず二つも三つも交換局があつて、同じ市内におきましても市外通話というような事態が生じている局所数というものが、この促進法で促進される前にも五百くらい全国にありました。今度も又六百以上になつてしまつたという形で、私どもこの問題の解決にも実は今後如何にして行くかという点について非常に苦労いたしておる次第でございますが、まあだんだんとやつて行かなければならんのですけれども、今のところとても一つに集める場合におきまして、その集める箇所の局が余裕があればいいのでございますけれども、中には、勿論直轄局のところへ統合できるものは統合いたしたいのですが、直轄局自体がもう一ぱいになつちまつておるということで、交換方式も変えて新たに建てにやならんというような状況で、先般も当委員会において御説明申上げましたが、この五カ年間に特定局等で直轄化されるものも含めますと、建物で一ぱいになりまして、一箇も電話が付かなくなる局所というものが四百以上ある。それで今五カ年計画で認められ、大体私どもが算定いたしておりますのは百七十局程度しかできないということで、勿論第一次の五カ年計画においてなかなか解決が付かないのでございますが、その間におきましてはできるだけ同一行政区域内におきますところの電話局相互間の回線を殖やすということで、ともかく一つの行政区画内における通話というものが一時間も二時間もかかるというような状態に置かないように先ずいたしましていろいろなな経済関係或いは行政関係、その他局舎の都合されるところにありまする電話局のいろいろな今後の計画等を睨み合わせまして、統合できるものはできるだけ統合して行くという方針を立てておりますが、どうもこれも数カ年計画でも立てまして、何か一つの方針を的確に立てませんと、各地域から殆んど百件以上もそれだけで陳情のあるような状況で、今後更にこの面の解決に努力いたさなければならん、こういうふうに考えております。
#44
○山田節男君 私ちよつと電通委員会に行きましたので、質問が或いは重複するかも知れませんが、重複しておりましたら御答弁の必要はありません。
 過日、前回の委員会で問題になりました三ノ宮の電話局の建設に関しての公共建物建築株式会社ですか、公共建物株式会社、あそこの協定の部面で問題になつた例の補償の問題、これについて会計検査院の御見解の説明があつたのですが、この件について、私もこれはどうも公社という建前から、而も今後こういう類型の協定書が結ばれるということになる可能性が多いということになれば、これは何とかやはり形式上のみならず、内容上においてもこれは一つの基準、標準となるものでありますから、何かこれを形を整えて、又内容もやはり公社としての民間会社に対する協定或いは契約としてもつと妥当な方法があるのじやないかということを申上げたのですが、これに対する何かこういう形を整えることについて電電公社なり或いは会計検査院としての御意見があれば一つお伺いしたい。
#45
○説明員(靱勉君) この問題につきましては、本日の委員会の当初におきまして、なお使用料の問題につきましては当委員会の各委員の御意見も十分私ども慎重に考えまして、又検査院との間にも現在この問題につきましてもいろいろとお打合せ中でございますし、検査院としては推問事項等になつておりますので、今後十分お打合せしまして解決いたしたい。修正を要すべきものがあれば修正したい、こう考えておりますが、一等初めに申上げたのでございますが、どうも要するに二%、二%ということになりますれば、一気に払つちまえば出るじやないか、一年で払えば二%だけで済むというような状況でありますので、必ずしもいい形ではないと、私ども今度の問題につきまして考えておる次第でございまして、これは将来の例にはなりませんし、現在におきましても修正できるものは修正いたしたい、こういう考えで進んでおります。
#46
○山田節男君 それから日本電電公社、日本専売公社、日本国有鉄道、これはまあ法律上一つの地位を与えられた公社でありますから、而も非常な莫大な額に上る財産を持つております。従つて国鉄の場合と同じくやはりこういう固定した資産或いは設備その他のものの一つの管理規程というものがはつきりしたものがあるに違いない。これはあると私は思うのです。
 それからもう一つはこの問題について権利金を取られたということなんですが、営業料を取らないで権利金に切換えて、権利金を取りつ放しなんです。こういうことになつておるように伺つたのですが、これは国鉄のように人の非常に集散する場所で、而も営業料を取るようなものはこれはまあないだろうと思います。併しこういつたようないわゆる民間資本を導入して電話局或いは電報局を建設するということは、これは私は今日の財政状態からいつて、社債を募集することはむずかしいということになれば、やはりこれも一つの方法であるに違いないと思うのです。ただ併し我々の憂えているように、今日の国鉄の民衆駅というような形になつて来るとこれは公社として困る。又公社としての正当な使命を遂行する上においても国会としてこれをどうかと考える、こういう一つの疑念が湧くわけなんです。そこでそういう電電公社の莫大な財産を管理する規程、それから権利金というようなことを、これがまあ将来二十年、三十年ということになるとすれば、こういうものに対する公社としてのはつきりした一つの法的な根拠を持てるようなものの基礎を私は持たなくちやいかんのだと思うのです。現行法で以てこれに類似しているものを将来結んで行かれて、いろいろなトラブルが起きるようなことはないかどうか、その点をお伺いしておきたい。
#47
○説明員(靱勉君) 国鉄の駅と違いまして、電話局におきましてはまあそう複雑な権利義務関係は発生しないように実は考えておりまして、又建物の使用部面につきましても、公社事業に絶対に支障を及ぼさん。而も十五年、二十年たちましても大丈夫のような形で、かなり第一のケースとしまして慎重に考えたつもりでおる次第でございますが、そこがこれはまあ部屋を貸しておいて営業によつて部屋の代金を変えるわけには、普通の不動産、殊に普通のビルディングでありますと、そういうわけには行かんと思いますが、ただやり方としましては、これは非常に儲かることは御承知のよえに権利の四分くらいなところであれしてもらえば、非常に一般公共のために利益であるというふうに考えますが、どうもそれは私ども危険性がありますので、只今御指摘のように国有財産管理上問題が将来起らんようにできるだけ分界をはつきりいたしまして、而もそれはそれとして地代等において考えて行く。私どものほうにしましてもやつぱり正確な計算をして、それで相当のものを貸すのだから、その代りにこつちを負けろというのではなくて、それぞれ計算を立てましてやつて行くというふうにしまして、何か訳のわからん繋りがあつて、これだけの、まあ何か金には換算できないが、利益があるのだから自分のほうの建物は安くしろとか、或いは借料をもつと負けろというようなあいまいじやないものにして行きたいということで実は本件は考えた次第でございますが、先ほど来御質問に対してお答え申上げておるのでございますが、又本日お手許にもお配りしてありますように、局舎の建設要領、即ち単独でできる場合にはこれは問題ないのですけれども、非常に贅沢な建物になりますので、場合によつては共同的に建てなきやならんということも予想できるのであります。地方公共団体をできるだけ主体として考える。又会社だけに限定するという考えでもありませんし、まあ方式としましてはお手許に配つてあるような建設要領によりまして、最も公社としまして適当と思われる、又第三者から見ましても妥当と認められるようなところにだんだんと決定して行きたいというような考えでありまして、国有財産管理上問題ないかという御質問につきましては私どもないものと考えておる次第であります。
#48
○山田節男君 そうするとこの電電公社の持つておる財産、これは施設、設備等の管理規程というものはお持ちなんですか。
#49
○説明員(秋草篤二君) 公社法によりまして私どもは曾つての会計法、財政法並びに国有財産法の適用はございません。従いましてこれに代わるべきやはり会計全般の規程をどうするかというのは法律上明記されておりまして、その基本原則について郵政大臣の認可を得ることになつております。その基本原則に基きまして会計規程というものを作りまして、これを検さ院と郵政大臣にお届けすることになつております。従いましてその中に固定資産の契約、固定資産の管理、即ち譲渡、売却或いは買収、そういうものの一般の規定は現在のところ公社ではその会計規程の中に網羅されているわけであります。
#50
○山田節男君 昨年でしたか、公衆電気通信法が国会において審議された場合に、これによりますと、まあ今度公社になつてからのことでありますから、例えば電信電話の架設設備等によりまして例えば土地を収用する場合、或いは土地を借りる場合、こういう場合も前の法律とは違つて非常に民間の財産を尊重する、その権利を尊重するという建前から、かなりこれは一面から言えば民主的になつたと言いますか、昔の時代とは違つて私有財産権を尊重するというような現状になつておるように私思うのですが、それと今日問題になつておるこういつたような場合の民間の資本と混つて或る一つの目的を達するために不動産、即ち建物を建設する。そこに民間と公社との権利関係が生じて来る。従つて契約或いは協定というものがそこに存在して来る。そういう場合には、これは私前にも申上げましたが、そういうときにはやはり公社としては、国家のいわゆる代行機関である公社は、国からの一つの委託を受けて事業をやつておる特殊のこれは法人である。であるからいわば公社の物件、不動産というものは公的な性質を持つている、一種のこれは公共物であるという見解は、これは私は正しいと思うのです。そういうことから私は考えまして、この今回の三ノ宮の電話局の建設問題、協定書或いは覚書、或いは実際に公共建物株式会社がやつております仕事の経過等を見まして、公社としてこういつたような場合の一つの不動産の取得、将来これは全部買つてしまうというようなことになれば、これは国会の承認は要らないでしよう。これを併し逆にこれを処分して売るとか或いは譲与するというような場合には、これは少くとも私は国会の承認を経なければならん問題だ。そういう一つのこれは取引なんです。そういうことになつて来れば、これは電電公社という公社の建前からもう少しいわゆる公的な立場と言いますか、殊に電信電話というような公共的な性質を持つておる施設でありますから、非常に重要であり、緻密を要し、而も堅牢でなくちやならんというようなことになれば、この契約書をもう少し私はビジネスライクと言つては語弊があるかも知れないけれども、いわゆる公社としての持すべき態度に少し、私は余りにも紳士的であつたというか、余りにやわらか過ぎた。他の公社の諸契約を見ても、官僚式にやれというのじやありませんけれども、ただ今問題になつている協定書の第九条のごときもそういうところから一つニュアンスから見ても少し紳士的過ぎる。こういう一つのこれは感じといいますか、疑じやなくて、感じかも知れません。こういう点は私は将来やはり公社として国家の代行機関という立場を忘れちやいかんと思うということになれば、決してそれを民間に不利をさして安くやれと、こういう意味で申すのじやない。公社という立場はこれは堅持して行かなくちやならん。国民に代つての契約ということにも私は解されると思う。ですから少くとも決算委員会において問題になつたことは、ニュアンスと言えばニュアンスとして済むかも知れませんけれども、併しこういう一つの権利内容を含む、又金銭の附随する問題でありますから、この点は一つ今後電電公社としてこういつたような契約、協定を結ばれる場合には十分考慮されて、いわゆる公社らしさというものをその場合に、この会計検査院においてもこの現存の三公社の会計内容を調べる上においても、私は一つの規格というものを作らなきやいかんと思うのです。そういう意味で私はつまりこの補償ということについてとくと御研究を願つて、会計検査院とも十分これを打合せされて、来年度の決算においてこういうことが問題にならんように、このことは電電公社ばかりでなくて、或いは国鉄或いは専売公社に対しても言い得ることでありますから、この点は一つ、今日はまだ結論が出ておらんようでありますが、これは大沢局長にお願いしたいのですが、こういう事件が起きないように会計検査院としてもこれは三公社に対して一つの画期的な、会計検査上検査のしやすいように関係公社に対して十分一つ意見を述べられ、又各公社の意見も徴して一つ規格をきめて頂きたい。かように私はお願いいたしたいと思います。
#51
○委員長(小林亦治君) ほかに御質疑がなければ、三ノ宮電話局の民資導入に関する日本電信電話公社に対する質疑はこれで終了したものと扱つてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(小林亦治君) では本日はこれを以て散会します。
   午後零時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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