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1953/03/08 第19回国会 参議院 参議院会議録情報 第019回国会 外務委員会 第6号
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1953/03/08 第19回国会 参議院

参議院会議録情報 第019回国会 外務委員会 第6号

#1
第019回国会 外務委員会 第6号
昭和二十九年三月八日(月曜日)
   午後一時五十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     佐藤 尚武君
   理事
           團  伊能君
           佐多 忠隆君
           曾祢  益君
   委員
           梶原 茂嘉君
           高良 とみ君
           羽生 三七君
           加藤シヅエ君
  政府委員
   外務政務次官  小滝  彬君
   外務大臣官房長 松井  明君
   外務省アジア局
   長       中川  融君
   外務省条約局長 下田 武三君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       神田襄太郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○外務省設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐藤尚武君) 只今より外務委員会を開きます。
 先ず外務省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。政府に提案理由の説明を求めます。
#3
○政府委員(小滝彬君) 外務省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容を説明いたします。
 本案は外務省設置法の一部改正、在外公館の名称及び位置を定める法律の一部改正、特別職の職員の給与に関する法律の一部改正及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部改正の四点に分れております。
 第一に本案第一条の外務省設置法の一部改正について説明いたします。
 第一条の要旨は、国際連合日本政府代表部の設置及び名誉(総)領事館に関する規定の改正の二点であります。
 先ず国際連合日本政府代表部設置について説明いたします。
 国際連合に対する協力は政府の基本方針であります。政府は昭和二十七年六月国際連合に対し正式に加盟申請をいたしましたが、今日に至るまで遺憾ながら加盟は実現しておりません。しかしながらわが国は同年十月オブザーヴアーの地位を認められて以来、国連の各種会議に出席すると共に、国連の経済、社会分野における諸事業、即ち国連児童基金、拡大技術援助計画等に積極的に参加しており、又、国連の専門機関には全部正式参加を認められるに至りまして、国連におけるわが国の地位は、実際上逐次確立されつつあります。政府といたしましては、昭和二十七年十月以来、在米大使館から所要の人員をニューヨークに駐在せしめ、対国連関係事務を処理せしめてきたのでありますが、わが国の対一連関係事務がますます増大し、且つわが外交上その重要性も加わつて参りまするので、在外公館の一として国際連合日本政府代表部をニューヨークに設置することといたした次第であります。
 本条におきましては、現行外務省設置法第二十二条第二項中に国際連合日本政府代表部を加え、同じく第二十四条に第四項を設け国際連合日本政府代表部をアメリカ合衆国ニューヨークに置く旨及び第二十五条第二項中に国際連合日本政府代表部の長は特命全権大使とする旨規定いたしました。
 次に名誉(総)領事館に関する規定の改正について説明いたします。
 名誉(総)領事制度とは、大、公使館又は(総)領事館が設置されていない土地の親日家、有力者、徳望家等の適任者に対して領事事務の一部を委嘱し、主として通商航海に関するわが国の利益の維持増進等のための職務を行わせるものであります。
 政府は平和条約発効後、大、公使館及び(総)領事館の設置に主眼をおいて参りましたので、未だこの制度を活用するに至つておりません。しかるに名誉(総)領事任命の必要も漸次具体化して来る一方、戦前わが国の名誉(総)領事であつた者で再任方を希望して来る者もあり、又、わが在外公館長からも候補者の推薦がありますので、政府といたしましては、昭和二十九年度から、必要な個所に適当な人を名誉(総)領事として任命したい所存であります。
 現行外務省設置法は、名誉(総)領事館を大、公使館及び(総)領事館と同様、在外公館の一として規定し、法律をもつて名誉(総)領事館を設置して後、名誉(総)領事を任命する建前をとつております。
 しかるに名誉(総)領事は外国人であり、身分上、国家公務員でも外務公務員でもありませんので、本任の(総)領事に比し、その職務は当然制限されており、従つて名誉(総)領事の勤務する名誉(総)領事館を(総)領事館と同様在外公館として規定することは必ずしも必要でなく、且つ、名誉(総)領事制度の運用上、甚だ不便であります。そこで今般の改正の趣旨は、名誉(総)領事制度の実体に則してその運用を簡便ならしめるため、名誉(総)領事飢を在外公館として法律をもつて設置せずに、名誉(総)領事を任命し得るようにするものであります。
 即ち、本条におきましては、現行外務省設置法第二十二条第二項から名誉総領事館及び名誉領事館を削除し、又同第二十五条第二項から名誉総領事及び名誉領事を削除し、新たに第六章として第三十一条第一項に名誉総領事及び名誉領事任命の根拠を明らかにし、同第二項において職務その他について必要事項を外務大臣が定める旨、規定したものであります。
 第二に本案第二条の在外公館の名称及び位置を定める法律の一部改正について説明いたします。
 第二条の要旨は在外公館一二館の設置及びエジプト公使館の大使館への昇格に伴い、これら在外公館の名称及び位置を定めることであります。
 政府は平和条約発効後、我が国外交施策の実施に必要な個所に在外公館設置して参りました。本年一月末までに開設済みのものは、大使館一八館、正使館二一館、総領事館二八館、領事一一〇館、在外事務所一館、合計六六館であります。このうち九館は兼轄公一であります。
 政府といたしましては、特に我が一の経済外交推進の見地から昭和二十九年度における新設公館につき慎重検討を加えました結果、在ホンジュラス、在エル・サルヴアドル、在コロンビア、在アフガニスタン、在イラク、在シリア、在レバノンの七公使館及び十シドニー、在ハンブルグの二総領事州並びに在トロント、在メダン、在レオポルドヴイルの三領事館、合計一二館を設置し、又在エジプト公使館の大使館への昇格方針を決定いたしました。
 なお、右新設予定の一二館のうち、在ホンジュラス及び在エル・サルヴアドル各公使館は在メキシコ大使館に、又在アフガニスタン公使館は在イラン公使館に、それぞれ兼轄させるものでありまして、この三館につきましては、当面人員と予算を必要といたしません。
 本条におきましては、在外公館の名称及び位置を定める法律(昭和二十七年法律第八十五号)の表に、前に述べました一二館及びエジプト大使館を加え、同表中からエジプト公使館を削除いたしました。なお、本条において、同法本則中、在外公館から国際連合日本政府代表部を除く旨規定しておりますが、これは、本案第一条によりまして国際連合日本政府代表部の名称及び位置が、外務省設置法に規定せられるためであります。
 第三に本案第三条の特別職の職員の給与に関する法律の一部改正について説明いたします。
 大使及び公使の俸給月額は、特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の別表第二の通り、一号から三号までおのおの三段階に分れておりますが、政府といたしましては、官民双方から新進気鋭の士を抜擢し、大使又は公使に任命し易くするため、大使及び公使の現行一号俸の下に、それぞれ新たに低い号俸を設けようとするものであります。
 本条におきましては、特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)別表第二を改め、新たに大使一号俸を七二、〇〇〇円とし、従来の一号俸七八、〇〇〇円を二号俸とし、以下順次号俸数を繰上げ、又新たに公使一号俸を六六、〇〇〇円とし、従来の一号俸七二、〇〇〇円を二号俸とし、同様号俸数を繰り上げた次第であります。
 第四に本案第四条の在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部改正について説明いたします。
 本案第一条の国際連合日本政府代表部の設置、第二条の在外公館一二館の設置、及びエジプト公使館の大使館への昇格に伴いまして、これらの在外公館に勤務する外務公務員に支給すべき在勤俸の額を定める必要がありますので、本条におきまして在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)の別表に前に述べました各在外公館に勤務する者の在勤俸の額をつけ加え、エジプト公使館に関する部分を削除いたしました。なお、これらの在勤俸の額は、既設の在外公館分について算定いたしましたのと全く同じ方法に基き算定いたしたものであります。
 以上をもちまして本案本文についての説明を終ります。
 なお、本案附則におきまして、本案の施行期日を四月一日といたしておりますが、在コロンビア、在アフガニスタン及び在イラク各公使館に関する部分につきましては、国交回復後、政令で定める日から施行するよう措置いたしました。
 以上をもちまして、外務省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由並びにその内容の説明を終ります。何とぞ慎重御審議の上速かに御採択あらんことをお願いいたします。
#4
○委員長(佐藤尚武君) 本件に関しまする質疑は次回に譲りたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(佐藤尚武君) それでは次回に譲ることにいたします。都合によりまして本日はこれにて外務委員会を散会いたします。
   午後二時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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