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1947/04/06 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 本会議 第30号
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1947/04/06 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 本会議 第30号

#1
第002回国会 本会議 第30号
昭和二十三年四月六日(火曜日)
   午後二時十八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第二十八号
  昭和二十三年四月六日
   午後二時開議
 第一 檢察廳法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第二 自由討議(前会の続)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は御異議がなけれぱ朗読を省略いたします。
#3
○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。日程第一、檢察廳法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。司法委員会理事岡部常君。
   〔岡部常君登壇、拍手〕
#4
○岡部常君 只今上程せられました檢察廳法の一部を改正する法律案の審議の軽過並びに結果について御報告申上げます。本案は檢察廳法の第二十三條の改正てありまして、同條には、檢察官が心身の故障、その他の事由に因り職務を執るに堪えないときは、檢察官適格審査委員会の議決を経てその官を免することかてきることになつております。併し檢察事務が國家の利害休戚に関係するところが非常に重大でありまして、これを処理する檢察官の能力や品質等は十分吟味されなければならないところでありますから、單に心身の故障及びこれに類する事由のみならず、職務上の非能率及びこれに類する事由によりまして、その職務を執るに適しないときにも、その檢察官を罷免てきることにいたしたのてあります。その手続といたしまして、從來通り検察官適格審査委員会の議決を経、その議決を相当と認めた法務総裁の勧告によりまして、内閣又は内閣総理大臣が免官の発令をするのであります。次に同様の趣旨からいたしまして、檢察官の定時及び随時審査を行うことにいたしまして、このことを檢察官適格審査委員会の権限といたしたのであります。即ちすべての檢察官につきまして三年ごとに定時審査を行い、又委員会の職権て、又は法務総裁の請求によりまして、各檢察官につき通時審査を行いまして、心身の故障、職務上の非能率、或いは重大なる非行等の有無について嚴密なる審査を実行し、該当者があれば、委員会て議決して法務総裁に通知し、前述のような手続で免官することにいたしたのであります。更に委員会の構成も権威あるものといたしまして、國会議員六名の外、檢察官、法務廳官吏、裁判官、弁護士及び日本学士院会員の代表とも目される人々から選任された合計十一名て組織することになつております。以上かこの改正案の内容の概咯てあります。
 本委員会におきましては、前後五回に亘りまして愼重なる審議をいたし、各委員より熱心なる質疑か行なわれたのでありますが、その慶答の詳細は速記録によつて御承知を願いたいのであります。
 かくて討論に入りまして、星野委員と松村委員から修正の御意見か開陳されたのであります。星野委員の修正案は、第三項中法務総裁が「委員会の議決を相当と認めるときは、」という部分を削除し、委員会の構成員といたしまして、代表的労働組合及び農民組合からも委員を二名すつ選任して、総計十五名とする案でありますが、採決の結果少数で否決となりました。次に松村案でありますが、この委員会か内閣総理大臣の「監督」に属し、とありますのを「所轄」に属し、と改め、予備委員として十一人を委員の選任分野に準じて選任することとし、各委員及び予備委員の任期を三年と限り、又委員中國会議員六人とあつた原案を、衆議院におきましては衆議院議員四人、参議院議員二人と修正して参つたのでありますが、この点を両院議員各三名ずつと改めたのでありまして、採決の結果は多数をいて松村委員の修正案は大委員会を通過いたしたのであります。尚右修正部分を除くその余の原案も多数をいて可決すべきものと決定せられた次第でございます。以上を以ちまして報告を終ります。(拍手)
#5
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければこれより本案の採決をいたします。委員長報告は修正議決報告でございます。委員長報告通り修正議決することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#6
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は委員会修正通り議決せられました。
     ―――――・―――――
#7
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加して、證券取引法を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議員(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず、委員長の報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君。
   〔黒田英雄君登壇、拍手〕
#9
○黒田英雄君 只今上程せられました証券取引法を改正する法律案につきまして、委員会の審議の経過並びに結果についてご報告をいたします。現行の証券取引法は昨年三月公布せられたのでありますが、その後同法中の証券取引委員会に関しまする規定が施行されまして、すでに委員の任命を見ておるのでありますが、その他の部分はまだ施行されておらないのであります。今、回アメリカの取引所法等に範を採りまして、全般に亘つて改正を行なつて提案されたのが本改正案であるのであります。この法案は、附則を除きましても、二百十條に及ぶ廣汎なものでありまして、改正されました点も僅かに十数條を除く殆んど全部に亘つておるのでありまするから、詳細のことを述べますには非常に時間を要しまするので、これを省略いたしまして、ただその中の主なる点を申上げたいと思います。
 第一が有償証券の募集又は賣出しに関しまする届出に関しまする点でありまして、現行法では株式又は社債の発行に際しまして、すべて届出を必要といたしておるのでありまするが、今回公衆に対して募集又は賣出をする者に之を限つたのであります。次に証券業者と証券取引所設立の免許制度を廃しまして、要件充足主義によりまして、証券取引委員会に登録することの制度といたしたのであります。次に証券業者の純資本額におきましても最低額を定めないことといたしまする代わに、他の制限を設け、又業者が有償証券の賣買その他の取引について、その顧客に供與しますことの出來る信用の額を制限いたしたのであります。尚銀行、信託会社等は、本法施行後六ケ月を限つて従來通りできるのでありまするが、その後は証券業を営むことができないことにいたしたのであります。又証券取引所の設立地区制度は廃止したのであります。次に証券業者又は証券取引所の会員の行いまする賣買その他の取引につきまして、相場の操縦、過当投機等を取締る詳細な規定を設けておるのであります。尚證券取引委員会の権限を強化し、これは大蔵大臣の所轄に属するのでございまするが、その相識及び権限は大体公正取引委員会に準ずるものとして、本法の施行に関し規則を制定することができるといたしたのであります。又会社の役員又は主要株主が、その職務又は地位によりまして得ましたところの秘密を不当に利用することを防止しまするために、その者が当該会社の株式を賣買して得ました利益を会社に提供せしめるという制度を設けておるのであります。その他罰則を強化いたしておるのであります。施行期日につきましてはいろいろ区別をしておりまするが、この法律の成立の日から三十日経過した日がら施行するということになつておるのであります。その外、第二章の規定とか第六十五條の規定というように分けて施行期日を定めておるのであります。
 本法案は只今申上げましたように大変浩灘のものでありまして、委員会も前後七回に亘りまして愼重審議をいたしたのであります。その御質問も各僚項に亘りましていろいろ御質疑應答があつたのでありまするが、これは速記録に譲ることをお許し願いまして、その主なるものを二三御紹介をいたすことに止めたいと思います。
 先ず第一は、第六十五條に関係することでありまするが、銀行、信託会社等が有償証券の賣買等を営業とすることはできないことになつておるのでありまするが、これらのものは、従来これを営んで健全投資層の育成、証券の民主化のたあに貢献し來つて、又それによつて相当利益を上げておつたのであるが、これを何故に禁止したかという質問に対しましては、金融機関及び有價証券業者には、それぞれ本來の目的があるのでありまして、これを分離しておのおの本質的な機能を発揮しむることが経済民主化の目的を達するゆえんでおるという趣旨で、さようにしたのであるということであつたのであります。又但書において、銀行が顧客の書面による注文を受けて、その計算において有償証券の貫買をすることを許して、何故に信託会社にはこれを認めないかという質疑に対しましては、銀行は当座預金等の短期の預金を持つておリまして、それで有償証券を買つてくれというような注文がありました時に。サービスといたしましてこれをすることを認めたのである。信託会社は財産の管理が本來の目的でありまするが、金銭信託以外の、金銭の信託をした者が、信託契約で、その金で以て会社が適当であると認める証券とか、又はどれを買つてくれというようなことを指定して証券を買つて貰いたいというような場合には、その信託契約に基いて証券を賣買することは差支えないという答弁であつたのであります。この点につきましては衆議院におきまして修正があつたのであります。即ち六十五條の第一項但書中に、「投資の目的を以て」とあります下に、「又は信託契約に基いて信託をなす者の計算において」ということを加えるということで修正があつたのであります。尚この本條に関しましては松嶋委員から、近く金融業法の制定されるような場合に、信託会社が銀行業務を兼営することを希望するような場合には、その兼営を認めるかという御質問に対しましては、銀行局長からいたしまして、將來新らしい情勢に感じて、金融機関についても金融業法というようなものを立案する必要を認めて、目下研究中であるのであるが、未だはつきりしたことを申述べるまでに達しておらないと思うのであるが、ただ自分としては、金融業法等で信託業者が銀行業務を兼営をやりたいという希望がある時にはこれを認めて行くのが適当ではないかと考えておるのである。若しさような方法が各方面で是認されることとなりますれば、信託会社も本法案におきまする銀行と同じ立場に立つて、六十五條第一項但書の規定がそのまま適用せられることになると考えておるという答弁であつたのであります。次に非常に問題になりましたのは第百八條に関する点でありまするが、先ずこの有償証券市場におきまする賣買取引の種類及び期限は、取引所の業務規程に定めるということになつておるのであるが、如何なる構想を只今政府としては持つておるのであるか、実物取引に限つて、清算取引を認めない考えであるか、というような御質問に対しましては、この法律案はアメリカの法律に範を取つておるのでありまして、従つて實買取引の種類もアメリカの取引所におきまするものを十分参酌して決定する措置を取りたいと考えておるのである。アメリカでは主として即日の取引即ちキャッシュと翌々日の取引即ちレギュラー・ウェイが行われておるのであるが、即日取引は純然たる実物取引であり、翌々日の取引は実物取引的清算取引であるのでありますが、この翌々日取引を行うためには、貸株の制度又は金融についての市場が必要であるのであります。我々が國の現状におきましてはこの方法を全面的に行うのは未だ適当でないと思われるので、当初は適当な或る銘柄を選んで実施して、順次拡張して行くのがいいではないかというふうに考えておる。以前に行われておりましたところの先物の清算取引は、有償証券につきましては、インフレ下の現在におきまして過当な投機を助長する作用が大きいと思われるので、今日は先ず行わない方がいいと考えておるというふうな答弁であつたのであります。それにつきまして、尚レギュラー・ウエイの方法に則るといたしましては、貸株の制度とかコール・マネJの市場とかいうような各條件が整わなければ、現物取引の名の下に清算取引が行われるようなことになると思うが、現在これらの制度についての見通しはどうであるかというふうな御質問があつたのであります。これには証券取引所委員長の徳田氏が説明員として答弁をしたのでありますが、今日の貸株の制度は、我が國に十分発達していないので、多少の懸念はあるのてあるが、全員同志か集つて相当貸株の準備をして、又は銀行、保険会社、信託会社等と連絡をして、その方面から株の融通や受けることもてきると思つておる、又信託会社等からも協力援助しようというようなお話も聞いておるのてある東京、大阪等におきましても、この貸株制度を完全にするように適当な措置を考究されておるということも聞いておる、又金融のことについては左程心配はないと思はれる、というふうな替えかあつたのてあります。又限月取引のような清算取引ても、これを嚴重に行わして行つたならば必らずしも適当投機とはならない、むしろ流通の円滑化又は暴騰暴落を防ぐに効果があると思われるが、どうであるかというふうなお尋ねに対しましては、限月取引のような長期的な清算取引は、多年我が國に培われて來ておるところの独得な制度てあるのであつて、弊害もあることはあるが、その長を採れば將來必ずしも排斥すべき制度ではないと考えて研究をしておるのであつて、他日関係方面の了解も得られれば大いに考究せらるべきものであると考えておる、というような答弁があつたのであります。その他証券業協会に関しましてのいろいろな問題、或いは証券取引委員会に関しまする問題であるとか、証券業者が各地に続出するような時に、これらに対して取締を如何にするかというような問題であるとか、それから証券は非常に沢山これから民主化されるべきであるが、それについて証券金融に関する問題であるとか、或いは法人課税の問題であるとか、或いは従來あつた取引所の担保というものがなくなるのであるが、これに対する政庁の考えとか、いろいろな点につきまして御質疑應答があつたのでありまするが、これらの点はすべて速記録に譲ることをお許し願いたいと思うのであります。
 かくて質疑を終了いたしまして討論に入りましたところ、別に御発言もありませんて、採決いたしましたところ、多数を以て衆議院の修正されましたる原案に対して、これを可決すべきものなりと決定をいたした次第であります。これを以て御報告を終ります。(拍手)
#10
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#11
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。本日はこれにて延会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。明日は午後二時より開会いたします。議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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