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1953/09/04 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 労働委員会 第36号
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1953/09/04 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 労働委員会 第36号

#1
第019回国会 労働委員会 第36号
昭和二十九年九月四日(土曜日)
    午前十一時四分開議
 出席委員
   委員長 赤松  勇君
   理事 池田  清君 理事 鈴木 正文君
   理事 持永 義夫君 理事 稻葉  修君
   理事 多賀谷真稔君 理事 井堀 繁雄君
      大橋 武夫君    倉石 忠雄君
      三浦寅之助君    宮原幸三郎君
      並木 芳雄君    黒澤 幸一君
      島上善五郎君    大西 正道君
      日野 吉夫君    矢尾喜三郎君
      中原 健次君
 委員外の出席者
        法務事務官
        (人権擁護局
        長)      戸田 正直君
        労働事務官
        (労政局長)  中西  実君
        労働基準監督官
        (労働基準局
        長)      亀井  光君
        労働事務官
        (職業安定局
        長)      江下  孝君
        専  門  員 浜口金一郎君
    ―――――――――――――
八月二十七日
 委員松井政吉君、辻文雄君及び川俣清音君辞任
 につき、その補欠として日野吉夫君、大西正道
 君及び川島金次君が議長の指名で委員に選任さ
 れた。
同月三十日
 委員並木芳雄君辞任につき、その補欠として佐
 藤芳男君が議長の指名で委員に選任された。
九月二日
 委員池田勇人君、廣瀬正雄君及び藤田義光君辞
 任につき、その補欠として三浦寅之助君、荒木
 萬壽夫君及び川崎秀二君が議長の指名で委員に
 選任された。
同月四日
 委員篠田弘作君、川崎秀二君及び川島金次君辞
 任につき、その補欠として宮原幸三郎君、並木
 芳雄君及び矢尾喜三郎君が議長の指名で委員に
 選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○赤松委員長 これより会議を開きます。
 本日証人として出頭を求めました夏川嘉久次君より、糖尿症のため当分の間出頭できない旨の通知が、診断書を添えて委員長に提出されておりますが、昨日私が確認をいたしましたところによりましても、本日出頭することになつておりましたので、ただいま主治医に照会中でありますが、委員長及び各派代表の委員を派遣して、臨床尋問を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○持永委員 本件につきましては、まずわれわれの考えをひとつ率直に申し上げて、尋問の際に特に留意してやつていただきたい。それは七月の二十八日でございましたか、この件について本委員会において私はこういう趣旨の発言をしております。それはあの工場における違法については、司法処分として徹底的に検挙し、それに相応する処分をしていただきたい、これが一つ。もう一つは、それよりもむしろ大事なのは、この事件を一刻も早く解決するということが、国家的立場から見ましても、また事業主にとつても、さらに従業員一万数千人の方々にとつても、非常に大事なことであるから、何とかして一日も早くこれを円満に解決してほしい、こういうことを私は率直に申し上げたのであります。そういう意味において、委員会が今度夏川氏の病床に行つて尋問されることについては、これは委員会の権限であり、また委員長としてそういう御意向のようでありますから、われわれとしてこれについて反対はいたしませんが、しかし、今やこの問題は、最後の非常な微妙な段階に来ておりまするから、どうか委員会とされましても、また委員各自におかれましても、特にその点を留意されまして、この進んでいる解決に支障のないように、ひとつ十分なる御配慮と御尽力を仰ぎたい。私は決して一事業主を助ける意味でそういうことを申し上げません、あくまでも大きな見地からこの点を特に御注意申し上げます。従つて、どうかせつかく進行中の今の話が支障を来さぬように、特に私からお願い申し上げておく次第であります。
#4
○池田(清)委員 持永委員から今発言がありましたが、私も同感であります。なお私は、臨床尋問については、すでに深瀬院長がこちらに見えることになつております。院長の話を十分に聞いて、はたしてここ当分は出席ができないかどうか、あるいはまた二、三日たつたならば、あるいはまた無理をすれば、短時間なら出頭できるというような情勢であれば、できるだけこの場において、国会において質問応答をする、このことが一番よいのではないか。臨床尋問は、なかなかこれは十分に意を尽し得ないと思う。ほんとうにわれわれが忌憚ない意見を述べ、向うからも十分なる意見を聞くためには、やはりこの場が一番よい、また本格である。これはやむを得ない場合に臨床の尋問をやるべきであつて、まず私はさつき申す通り、医者の話を十分聞いた上でその判断をしてもらいたい。私は臨床尋問に反対する意味ではありません。このことを申し上げておきたいのであります。
#5
○稻葉委員 深瀬医師の書いてよこした診断書を、ちよつと読んで聞かしていただきたい。どういう文言になつておりますか。
#6
○赤松委員長 夏川嘉久次君の病気につきまして、日比谷病院の院長深瀬周一君から診断書が出ておりまするので、稻葉君の御希望によりまして診断書を読み上げます。
    診断書
  住所 東京都品川区上大崎五ノ六三九
  氏名      夏川 嘉久次
        明治三十一年八月十八日生れ五十五才
  一、病名  糖尿症
 右によつて当分静養を要す
 右の通り診断いたします
   昭和二十九年九月三日東京都千代田区内幸町二ノ五
              日比谷病院院長深瀬周一
以上です。
#7
○稻葉委員 私は医学の知識はありませんから、糖尿症なるものの病状がどの程度かわかりませんが、その診断書は、委員会に出て尋問に応ずる健康状態でない、こういう意味に当委員会は解釈するのですか。従つて臨床尋問をしようというのですか。この点について委員長はどういう運営をなさるつもりか、重要なことですから……。
#8
○赤松委員長 最初に持永委員より御発言がございましたが、このことにつきましては、前回の委員会におきまして近江絹糸の争議、ことに夏川社長の労基法違反あるいは労働組合法違反、職安法違反等の法律違反事項につきましては、ストライキとは別個に、あくまで本委員会はこれを追究するということを確認しておるのでございます。しかしながら、持永委員の御発言も、いわゆる争議の円満なる妥結に支障を来さないようにという御希望もございまして、この点はおそらく全委員一致した見解ではないかと、こう思います。この点は十分に御意見の通り尊重して行きたいと思います。
 なお臨床尋問の件でございますが、ただいまも理事会におきまして、各派の申合せによつて、すでに理事会の決定を経ておりますので、ぜひ御賛同をお願いしたいと思います。私の意見という御質問でございますけれども、先ほどの理事会におきましても私の意見を申し上げました。そうして皆さんの御賛同を得まして、理事会におきましては臨床尋問をすることになつておるわけでございます。
#9
○稻葉委員 臨床尋問をすることに不賛成ではないのです。疑義が残るといけないから、確かめておきたい点は、その診断書をわれわれがこけ受けとつて、この診断書によつて、当委員会に引出して正式の委員会で質問をする、これに答えてもらうというためには、彼の健康状態が許さないのだ、この診断書を委員会は認めて、その上で、それではここには引出せないから臨床尋問をする、こういうふうにきめるわけですね。そういうふうに解してよろしゆうございますか。
#10
○赤松委員長 先ほど理事会におきまして、短時間の尋問ならば応ずることができる、東京の出張所の所長はそう言つておつたそうですけれども、私どもとしましては、この一枚の診断書で、ただちに出席が不可能であるということを断定するには早計ではないかと、こう思います。そこで医師の意見を確かめるという点につきましては委員長におまかせ願いまして、臨床尋問をするということにつきましては、理事会の決定通り御賛成をお願いしたいと思いますが御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○赤松委員長 さよう決定いたします。
 なおただいま各派より委員派遣の件につきまして御希望がありました。これを読み上げます。自由党の方は留保してもらいたいという御意見でございました。改進党は稻葉、並木両委員、左派社会党多賀谷、黒澤、嶋上の三委員、右派社会党は大西、井堀両委員、労農党の中原委員、以上の申出がございました。いかがとりはからいますか。
#12
○持永委員 私は先ほど申し上げました考えから、もし各派が御了解できるならば、各派代表一人ぐらいにしていただいた方がよくはないか。そういう点は委員長においてしかるべくひとつ御決定願うように、各委員の方が御賛同願うよう動議として提出いたします、
#13
○赤松委員長 それではただいま持永委員の御希望もございましたので、この点は各派と私とが折衝いたしまして、できる限り御希望に沿うようにしたいと思います。
#14
○赤松委員長 それでは委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。
 調査する事項は、近江絹糸紡績株式会社の争議問題調査のためとし、派遣期間は本九月四日とし、派遣委員の員数及び氏名の決定並びに派遣地名につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異、議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○赤松委員長 御異議なしと認めてさよう決します。ただちに議長に対しまして委員派遣承認申請の手続を行いますから御了承願います。
#16
○池田(清)委員 先ほど私が申し上げましたのですが、ただいま委員長のお話では、医者の話をよく聞いてとこういうような一話でありました。それはこういう意味でありますか、医者の話を聞いて、本人が短時間出頭ができればここでやる、こういう意味ですか。
#17
○赤松委員長 稻葉委員の御希望は、そういう点にありましたが、ただいま医師の方に問い合せたところ、午後にしてもらいたいという意見もありまして、医師にあまり迷惑をかけるのもいけませんから、これから医師のところに参りまして午前中は診療しておるそうです。私よく懇談しまして、そして医師の意見を聞いて、先ほど委員会で御決定願つた線で行動したいと思いますので、さようひとつ御了承願います。
#18
○池田(清)委員 それでは私希望を申し上げておきます。二、三日後にあるいは完全に出頭ができるということであるならばここでやつていただきたい。また明日でも短時間出頭ができるということであれば、ぜひここでやつてもらいたい。向うに行つて応答するということは、どうも先ほど申し上げる通り、十分に意を尽し得ないと考えます。どこまでも本筋で行きたい、こう考える次第であります。希望を申し上げておきます。
#19
○赤松委員長 池田委員の御希望は十分尊重いたします。それでは暫時休憩いたします。
    午前十一時十七分休憩
    〔休憩後は開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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