くにさくロゴ
1953/12/24 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 郵政委員会 第3号
姉妹サイト
 
1953/12/24 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 郵政委員会 第3号

#1
第019回国会 郵政委員会 第3号
昭和二十八年十二月二十四日(木曜日)
    午前十一時十八分開議
 出席委員
   委員長 田中織之進君
   理事 大上  司君 理事 羽田武嗣郎君
   理事 船越  弘君 理事 大高  康君
   理事 片島  港君    小林 絹治君
      坂田 英一君    武知 勇記君
      三池  信君    松浦周太郎君
      佐々木更三君    淺沼稻次郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 塚田十一郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
 委員外出席者
        専  門  員 稻田  穰君
        専  門  員 山戸 利生君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 郵政省関係機構に関する件
    ―――――――――――――
#2
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。
 郵政省関係の機構改革問題に関し、調査を進めたいと思います。郵政大臣は行政管理庁長官を兼ねておられますので、郵政省関係の機構改革案について、一応政府の案もできたように伺いますので、塚田行政管理庁長官より御説明を伺つた後、若干の質疑を行いたいと思います。塚田行政管理庁長官。
#3
○塚田国務大臣 実は政府の案というお尋ねでありますけれども、政府の案はまだ最終的な決定を見ておりません。機構改革は行政管理庁が一応所管の仕事でありますが、内閣におきまして、問題が重大でありますので、臨時行政改革本部を設けて、そこで作業等をするということになつておりますので、そこのところで一応作業をいたしまして、考えたものがあるわけであります。これをさらに各省の意向を聞きまして、いろいろと最終的な決定を見るということになつておるのでありますが、まだ各省そのほかからいろいろな意見を伺う段階が終末に至つておりませんので、最終的な決定を見ておらぬわけでありますが、大体今日の段階で、今申し上げるように、行革本部の一応の案という程度のもので申し上げたいと存じますから、そのようにお聞き取り願いたいと思うわけであります。
 郵政の方は、実は大きく機構の上についての変革を加える余地が、あまり見当らないように私どもも感ずるわけであります。と申しますのは、現在の状態で相当簡素にやつていただいておるというように感じておるわけでありますが、ただ全体の感じといたしまして、監察が非常に大きな部門を占めておる。人数も中央、地方を通じて約一千名あると記憶しており、また機構も、中央の局があり、地方の局があるというようになつておりますので、仕事の性質からいたしましても、この監察局をもう少し縮小してもいいのではないか。そうしてただ縮小しても能率が落ちるということではいけないと思うのでありますが、縮小しても能率の落ちないような何かのくふうがありそうなものである、こういうふうに考えて、一応監察局というものは、本省にありますものは廃止をいたしまして、監察官という制度にしたならばどうだろうか。それから地方の監察局は一応廃止をするという考え方にいたしまして、地方郵政局の中に監察官室というようなものでも置いて、そこに監察官を常駐させておきまして仕事をやらせて、行くという機構で何とかうまく人間を機動的に使つて行けるくふうがあるのではないか、こういう考え方をしておるわけであります。
 それから資材部、建築部というものが、現在大臣官房の中に人事部と併存してあるわけでありますけれども、建築部の方は、営繕機構を統一するという一つの考え方がありますので、その考え方に従つて、これを廃止して、一つの課程度にして大臣官房の中に残しておいたらどうだろうか。それから資材部は、事柄の性質上一応経理局あたりへつけておきまして、ほんとうに経理事務に非常に密接な関係があるものでありますから、内部のいろいろな指揮監督の面も経理局によくめんどうを見てもらうということの方が、大臣官房にあつて直接大臣にくつついておるという考え方より適切ではなかろうかという考え方で、これは経理局に持つて行こうという考え方をいたしておるわけであります。
 問題になりますのは、地方の出先機関のうちで電波監理局でありますが、これは実は先般もちよつと申し上げたかと思うのでありますが、一応今度の機構改革ではなるべく出先機関を整理したい。一つの省の出先機関をなるべく一本にしたい。そうして事務所なんかも一つにしたら、庶務、会計というような管理事務の面のむだも省けるからという考え方で、一つの省の出先機関は一本という一つの整理原則があるわけであります。そういう原則にのつとつて、郵政局の中に入れたらどうかという考え方を一応持つておるわけであります。この点につきましては、先般当委員会、電通委員会あたりの御意向がかなりありまして、私もいろいろ考えてみて、これは相当考えなければならない問題があるという感じは持つておりますけれども、まだ最終的な結論を得ていない、こういう状態であります。以上概略申し上げました。
#4
○田中委員長 ただいまの大臣の御説明に対して、御質疑はございませんか。
#5
○片島委員 大臣の御説明についてお尋ねしたいのでありますが、郵政省の建築部を、営繕関係を統一するという意味において、官房の中に一つの課程度のものにして持つて行きたい、こういうお話でありますが、そうすると、どこかほかの省か何かに統合して、それの出先といいますか、実行機関という意味で課というものを置かれるのかどうか。ただ今の建築部を小さくして課程度にしてしまうのであるか、この点をお尋ねいたしたい。
#6
○塚田国務大臣 その点は大体金額か何かでもつて切りまして――たとえば五百万ぐらいという線を考えておるのでありますが、切りまして、小さいものをそれぞれの省に残しておく。それ以上の大きな建築を一つの省へまとめるという考え方でありますが、どこへまとめるか、ちよつと問題があるのであります。大蔵省へ持つて行くか、建設省へ持つて行くかということでありますが、今一応建設省に営繕があるものでありますから、建設省にまとめたらどうかという感じがあるわけであります。これも実はまとめるという考え方をいたしました主たる原因は、まとめることによつて、技術者とかそういうものを高能率に活用するという考え方が非常に強くあつたわけでありますが、いろいろ検討いたしてみますと、なかなかこれもまとめらないという意味において考えられる理由も多々あるようでありますので、十分最終的な決定を見るまでにはなお検討を要するものではないか、こういうように考えておるわけであります。
#7
○片島委員 どこにまとめるかということはまだきまつておらぬというお話であります。なるほどまとめるという考え方もありますけれども、そういうふうに持つて行きますと、昨年の年度末において御承知のように営繕関係では金が相当残つておる。郵便局舎などの建築の状態が遅々として進まないで、これを十分拡張しなければならぬというときに、少い予算をすらなお便い切らないで翌年度に残すというように、能率が上つておらぬのでありますが、今年度も暫定予算が続いたために、年度末になつて相当仕事が遅れて来るのではないか。自分のところにあつて、自分のところの仕事でさえそういうように能率が遅れるのに、これをよそに持つて行くということになると、そこに頼みに行かなければ仕事がはかどらぬということでは、大きな疑問が残るであろうと思う。それともう一つは、今のところ行政官庁の上に立つ――たとえば給与問題については人事院が監督をする、あるいは予算関係については大蔵省が握つておるというような関係があるのでありますが、こういうことになりますと、一つの行政官庁がそれの上を握つている監督官庁に対して、ごきげんとりのために、非常なむだな招待といいますか、いろいろな経費を使つたりなんかする。非常に官紀も乱れて来るのでありますが、むだな経費を使うということが今までしばしば見られておるのであります。現業官庁の方では郵政関係の局舎だけで一万数千の建物を持つておるのでありますが、こういうようなものについては、やはりその特殊事情というものを十分に考えて検討さるべきものではないかと思うのでありますが、そういう点も十分お考えになつて曲られるかどうか疑問に思いますので、御説明を願いたいと思います。
#8
○塚田国務大臣 昨年の予算が使い切れなかつたという話でありますが、それが、人間が足りなかつたかということにそれほど関係があるかどうかということは、私どももまだ事務当局から話を聞いておらぬのでありますが、事務当局としては、別な意において統合すると、今片島委員の御指摘になつたようないろいろな困難が出て来るという話は、よくいたしております。私もよく聞いておるわけであります。おそらくそういう面において多分に考えなければならぬ点があるのではないかということを、先ほども申し上げたわけであります。ただどちらにいたしましても、機構を動かすというときには、ある形にすれば、こういう長所があるが、またこういう欠点が出て来るということは言い得ることなのでありまして、まあ全体として見て、プラスが大きいか、マイナスが大きいかということで最終の結論を出して行きたい、こういう感じであります。
#9
○片島委員 これは一長一短があるといつても、一長一短だけでそう大してプラスがないということならば、ただいじくつてみる、とりかえてみるということだけでは、大したことはないと思う。それをそういうように統合するということになれば、どのくらいの人間が浮いて来るというような見通しがついておりますかどうか。これは同時に、建築関係でなく資材部についてもそういう点を御検討になつて、人員の面において、能率を下げなくて従業員の数を減らすことができるというめどをつけて、そういう案を考えておられますか、お伺いしたい。
#10
○塚田国務大臣 私も機構いじりのための機構いじりはそんなにしたくないし、してもむだだという感じを強く持つております。従つて機構をかえようという考え方の場合には、これは相当節減になる、また節減にならないまでも、国民の方があつちこつちへ行つて頭を下げないでよくて、国民の立場から事務が非常に簡素に行くということが、今度の機構改革の生れる考え方であります。そうい意味におきましては、営繕の面は、いろいろ検討してみるとプラスというものとマイナスというもののバランスが十分うまく出て来ないような感じがいたしますので、これは十分検討いたさなければならない、こう考えておる次第であります。
#11
○片島委員 それからいま一つ、資材部が今大臣官房の中にあるのを経理局に統合するということでありますが、経理局の資材部というものにした場合には経理局長の監督の下に置くというだけのことでありますか。また資材部を解体いたしまして、経理局の中に今の資材部の中の課を幾らか統合して、経理局の課として持つて行かれるのでありますか、その点お伺いしたい。
#12
○塚田国務大臣 これは今の構想では、多少人間も減らして、経理局の中の一つの課でいいのじやないかという感じを持つてものを考えておるわけであります。
#13
○田中委員長 その点について伺いますが、そういたしますと、現在地方の郵政局の中にある建築部、資材部ですが、それもあるいは地方局の経理部なり、あるいは建築関係はどこの部にくつけるのか、地方の方も整理するお考えですか。地方の郵政局に資材部あるいは建築部というものがございますから、本省の例にならつた形で、支部の課に下げて存続することになるのですか。
#14
○塚田国務大臣 地方の支部部局の中の課、係というものについては、またそこまで私検討しておらないのであります。それから行政管理庁としてはそこまでさしずはしないという考えでおるのです。ただ全体の方針といたしましては、支部部局などにも課、係のわかれの非常に多いものは、なるべく少くするように、整理をしてもらいたいという考え方を一つ持つておるのであります。そういう考え方をいたしますのは、現在の地方の機構を見ますと、非常に課、係のわかれが多い。そのわかれの多いのは、多分に給与の職階制の関係から来て、非常に無理に裸、係をこしらえている。そうして人間をその課、係に固定してしまつて機動的な活用ができないようなものにしておる面がありますので、そういう点を頭に置きながら、できるだけ整理をして参りたいという感じを持つておるわけであります。しかしこれは一般方針として各省に提示して、それに御協力願うという考え方でおりまして、あとは各省の御判断にまかせるという大体の考え方であります。
#15
○片島委員 ただいまの課、係の問題ですが、そうすると、たとえば建築関係をある一箇所に中央の方でまとめて、大蔵省なりあるいは建設省でやるというようなことになつた場合に、やはり郵政局の中における建築部というものの立場が非常に問題になつて来ると思うのであります。中央においてはほかの省がやつておる仕事を、地方においての実行機関は郵政局の中に置く。そうして郵政局長に対して郵政大臣が指揮監督しないで、建築に関してどこかほかの省の大臣が指揮監督をするという形になるので、当然中央と地方というものはやはり調整をしながら持つて行かなければならぬ、その点はさしずをしないと言つてほつておかれたのでは、実行面においていろいろ疑問が出て来るのではないかと思います。
#16
○塚田国務大臣 その点はそうではないのでありまして、先ほども申し上げましたように、五百万円となりますか、六百万円となりますか、何ですけれども、相当大きな件数は郵政省に残るのでありまして、郵政省の建築部というものはそういうものを扱う、従つて地方の郵政局の建築部もそういうものを扱う、こういうことになる、大きなものだけが建設省の、たとえば営繕局というものにまかせてやつていただく、そういうものにつきましても、おそらく連絡その他の事務がありましようから、そういうものは中央に置いて残して、建築課となりますか、営繕課ということになりますか、営繕課なり建築線がいたしますと同じように、郵政省にある営繕課、建築課も、その土地にできる建設省の営繕局のやります大きな工事についても連絡をいたしましたり、調整をいたしましたり、そういう仕事をするというようになると思います。
#17
○田中委員長 大臣はほかの委員会の関係もありますから、一括して三点ほど伺います。
 行政管理庁が今御説明になつた案を立案せられるにあたつて、人員整理の点は大体どの程度を見込んでいるのか、その点が一点。
 それから臨時行政機構改革本部ですかの案が今できており、当然与党との間の調整を今やつておられるだろうと思いますが、大体政府案としてまとまつて国会に提案になる時期は、一体いつごろを見通されているかという点が第二点。
 それからこれは第一点の人員整理の問題に関連をいたすのでございますけれども、大臣は行政管理庁長官も兼ねておられるわけでありますが、郵政のような企業官庁、企業体については、一般行政官庁とは別個の考え方で進む。特に先ほど片島委員から質疑のありましたように、郵政省としては一万数千の局舎を持つているという関係から見て、またこの局舎は借入れその他の関係があるので、これの公有化の問題、あるいは不良局舎の改築問題等が、郵政行政の大きな問題で、企業体の経理の面から見ても非常に重要な面を占めていると思うのですが、そういう点で、たとえば建築部の統合ということ、かりに五百万円の線を行くといたしましても、最近の局舎の改築等の工事を見ますと、たいていは五百万円以上になるのですが、そういう関係にいたしますと、その点の特殊性が郵政の場合によほど出て参ると思うのでありますが、そういう企業体は別建に考えているというような考え方は、現在ではもうお持ちになつておらないのであるか。この三点についてお尋ねいたします。
#18
○塚田国務大臣 第一点の整理の人数ということでありますが、これは一応の考えがまとまつて、近く各省に内示をする段階に参つているわけでありますけれども、ここで申し上げるわけに行かない内部的なものでありますので、御了承願いたいと存じます。ただどういうぐあいに数を算定しているかというものの考え方だけ申し上げて御了承を得たいと思うのでありますが、今度は大体仕事の種類によりまして、幾らか整理の楽なものと楽でないものというものを考えて、三%、六%、一〇%、二〇%という四つの段階に一応考えているわけであります。もちろん整理のできない部分というものがその先にもう少しあると、自分としては観念的には考えているわけでありますけれども、一応郵政の場合には、そういうように四つの段階にわけたのであります。三%に属する一番大きなものは、十三万を越える特定局の従業員ということに大体考えておるのであります。しかしこれも美は非常にたくさんの郵便局舎に散在をしておる十三万人というものを、一律に三%――三%ということでありますと、百人のうちから三人だけ整理することになるわけでありますが、はたしてこれができるかどうだろうかということは、非常に困難ではないかという感じを一応郵政大臣として持つておるのであります。しかし全体として見ておりますときに、今度の整理というものは、国の状態がかなりこういうぐあいに困難なときであり、物件費の面でも、普通ならば切れないというものをなお切るという考え方になつておりますので、そういうものと平仄を合せるということになると、かなりできないというものもやつてみるという努力が必要なんじやないか、こういうように考えて、一応三%という感じを持つておるわけであります。そこでかりに特定局が一箇所平均十人くらいずつ人間がおられるということであれば、そういうグループの郵便局を十ぐらい頭に入れてみて、そうして百人の人間が十の特定局の中におられる。その中から三人でありますからして、比較的ゆとりのあるところから逐次三箇所だけ一人ずつ人間を減らして行くというぐあいにできないものだろうか、そういうような考え方で、非常に困難なことは承知しておるが、検討してみてくれ、こういう考え方になつております。それからあと仕事の質に応じ、種類に応じて、だんだんと整理の幾らか楽に行くのではないかという部面は高い率でありまして、一番高い二〇%という率には、本省の管理の要員、そういうような者、従つて本省の中でも低い率の特定の技術者のような人たちもあるわけであります。なおまた電波の関係の者は、若干特別に考えなければなりませんので、低い率を出しておつたと記憶しております。郵政の場合には、大体そんなことでありますが、しかしそういうぐあいに考えながらも、非常に困難があるということはよく考えておりますので、各省との個別折衝の段階に各省の意見をよく聞いて、ひとつ無理のない整理をして行くという感じを持つておるわけであります。
 それから企業の特殊性というものを考えないだろうかということであります。これは今までの幾たびかの委員会においてお答え申し上げましたように、私は企業の特殊性というものは考えなくてはならない、こういうように考えております。しかし今申し上げました、また行管が策定しております機構改革なり整理人員の数字というものは、一応現在の仕事の分量というものを頭に置きまして、そうしてサービスの低下をせずに、国家の困難な事情というものを頭に置いて、一ふんばりしていただいたならば、どれくらいなお人間を減らしてやり得るだろうかということを目安に置いておりますので、従つて仕事の分量がふえておる、もしくは郵政のように、先般労働省から返事をもらいましたが、断続勤務の方なんかで当然ふやさなければならぬ人員というものは、それは別途に考える必要がある、こういう感じを持つておるわけであります。従つて企業としての特殊性というものは、今委員長の御指摘になりましたような営繕の機構というようなものについても、やはり若干考慮しなくてはならないじやないだろうか、こういうふうに感じておるわけであります。
 それから第二番目の、機構改革その他を全体として国会に御審議願えるようになる時期は、少しずるずるに遅れましたので、再開国会後の一月下旬くらいになるというような見通しを今のところではいたしております。
#19
○田中委員長 郵政省の機構改革の問題については、特に企業の特殊性から、特定局等は国民全般から存置の希望が山積しておるような状況にありますので、そういう点を考慮に入れた上で、行政管理庁と郵政省の個別折衝のときには、特に郵政大臣の立場においてひとつ案を立てるよう願いたい、かように存じます。ほかの委員会の都合もあるようでありますから、本日はこの程度にとどめます。
 次会は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト