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1947/04/26 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 本会議 第33号
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1947/04/26 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 本会議 第33号

#1
第002回国会 本会議 第33号
昭和二十三年四月二十六日(月曜日)
   午前十時十四分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第三十一号
  昭和二十三年四月二十六日
   午前十時開議
 第一 自由討議(前会の続)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は御異議がなければ朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(松平恒雄君) これより会議を開きます。日程第一、自由討議、本日の自由討議は前会の続きでございます。
 各発言者はそれぞれ発言時間を遵守せられんことを望みます。これより発言を許します。
   〔門屋盛一君発言者指名の許可を求む〕
#4
○議長(松平恒雄君) 門屋盛一君。
#5
○門屋盛一君 民主党は油井賢太郎君を指名いたします。
#6
○議長(松平恒雄君) 油井賢太郎君に発言を許します。
   〔油井賢太郎君登壇、拍手〕
#7
○油井賢太郎君 私は與えられました極めて短い時間の間におきまして、國会も、亦國民も政府も一年間実に五百億円になんなんとする一大損害が年々生じておることに関し、極めて関心が薄いという点を指摘いたしまして、一大反省を促したいと存ずるのであります。今回成立いたしましたところの芦田内閣が、その劈頭におきまして、日本の再建は外資の導入によるところの生産増強にありということを絶叫いたしておるのであります。而も世界各國は今回のこの内閣に対し終戰後における如何なる内閣よりも大きな期待を以て見ておるのでありますが、この内閣組織されまして大臣がここで先ず施政方針の演説を行い、更に参衆両院におきまして各議員よりそれぞれの発言が謝つたのでありますが、私が冒頭に述べましたところの、一年間実に五百億円にもなんなんとするような、その大きな問題を取上げた議員がなかつたということは極めて残念千万に堪えないのであります。これは皆様方すでに御承知の火災の件でございますが、火災の発生というものは実に一年間約一万五千件、その損害が公表によりますと百十億円となつておるのであります。併しながら官廳の発表いたしておりますところの約百十億円の計算は極めて内輪でありまして、インフレの進行中の今日、実際にそれの復活を見ます場合においては、二倍或いは三倍になんなんとするところの額が要求されておるのであります。而も表面に現われないところの種々の損害、或いは貴重なる消防團員の動員その他の労力の消費等を見まする場合に望ましては、四百億乃至五百億の損失をみすみす煙にしておるということがはつきりと現われておるのであります。今日内閣の命取りが、歴代内閣の命取りが予算にありというようなことが言われております。而もこの議会におきましても例の軍事公債利拂問題が、恐らく今回の内閣に取つて致命的な問題となりはしないかというような話がぼつぼつあるのでありますが、この額を見ましても、僅かに一年間三十六億円、而も種々の観点からいたしまして、実際の問題になります金額は、僅かに十数億円に過ぎないのであります。それだけの金額を以ていたしましても、政府も國民も、議会も挙げて大問題といたしておるにも拘わらず、我々日常生活におきまして、常に現われますところの火災に対する関心が極めて薄いということは、甚だ残念なる点であります。皆様、この一大損失を生ずる火災が、官公廳の大きな建物が相当昨年多く燒けておるというようなことは、甚だ以て官紀の怠慢と言わなければならないところでありまして、而も政府みずからが或いは大藏省を燒いたり、又総理廳を燒失したりいたしました関係上か知れませんが、國民に対しましてこの火災の予防、或いは火災の処理というものに対し、何等見るべき手を打つておらないということが、甚だこれ亦遺憾に堪えないのでであります。
 國会議員といたしましての立場から、いろいろ取上げる問題も多々あるのでございますが、我が國におきまして天変地異が常に多く、而もその損害たるや実に莫大なものに上つておるということが現われておるのでありますが、火災は天変地異でもありません。又我々日常生活に、ほんのちよつとした注意で以てこれを予防することができ得るものであります。その火災防止につきまして、我々國会議員といたしましては、あらゆる立場より、あらゆる場合におきまして廣く國民に呼びかけ、又政府に一大反省を促すべきであると思います。皆さんも御承知のように、我が國におきまして、現在消防團員は約二百万人おるのでありますが、各府縣とも予算の関係上、一回出勤いたしますれば僅かに五円か六円、精々十円ぐらいの支給しかいたしておらないという実情であります。而も眞面目なあの努力、勤勉なるところの消防團員に対して、政府は一体何を保障いたしておるものでありましようか。必要なところの資材、器具、又は消防に使うところの地下足袋、或いは被服等の配給等も実に寥々たるものであります。我が福島縣等におきまして先般火事がございましたとき、草鞋がけで出動した消防夫を見たときには、私は唖然たらざるを得なかつたのであります。かような状態でありまして、立派な消防の精神を発揮したるところの実績を挙げ得ることは甚だ困難であると思うのであります。この際我々國会議員といたしましても、あの二百万人の團体、敗戰後に許されましたるところの一番大きな團体の消防團に対して、心から協力をすべきは当然であると思うのであります。(拍手)
 若し天災地変のごとく、この火災が一年間に、先程申しました一万五千件、或いは山林におきまして千数百件、その燒矢面積が実に五千万坪になんなんとするようなこういう大き事故が、五日か十日の内に若し襲つて來たといたしたならばどういう結果を招卒するでありましようか。国民は恐らくは恐れ、戰き悲痛のどん底に陷るのが当然であると思うのであります。我々國民といたしまして、毎日のように火事が出るということで慢性になつておるのであります。併しながらこれが一ぺんに他の天災地変のごとく出た場合に、どういう混乱状態に陥るかということを考えますとき、実に慄然たらざるを得ないのであります。よろしく政府も國民も、亦我々國会議員も、あらゆる場合におきまして、國民に対し、この火災の防止ということを眞劔に考えるように努めるべきが我々の責務であると存じまして、極めて僅かな時間でございましたが、皆様方に対しまして注意を喚起する次第でございます。(拍手)
#8
○議長(松平恒雄君) 本日はこれにて延会いたしたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(松平恒雄君) 御異議はないと認めます。次会の議事日程は決定次第、公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午前十時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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