くにさくロゴ
1953/05/25 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 農林委員会 第50号
姉妹サイト
 
1953/05/25 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 農林委員会 第50号

#1
第019回国会 農林委員会 第50号
昭和二十九年五月二十五日(火曜日)
    午前十一時二十二分開議
 出席委員
   委員長 井出一太郎君
   理事 足立 篤郎君 理事 佐藤洋之助君
   理事 福田 喜東君 理事 金子與重郎君
   理事 芳賀  貢君 理事 川俣 清音君
      秋山 利恭君    小枝 一雄君
      佐藤善一郎君    寺島隆太郎君
      松岡 俊三君    松山 義雄君
      吉川 久衛君    足鹿  覺君
      井谷 正吉君    井手 以誠君
      中澤 茂一君    中村 時雄君
      安藤  覺君    河野 一郎君
 出席政府委員
        農林政務次官  平野 三郎君
        農林事務官
        (畜産局長)  大坪 藤市君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (農林経済局農
        業協同組合部
        長)      谷垣 專一君
        農 林 技 官
        (畜産局競馬部
        長)      井上 綱雄君
        専  門  員 難波 理平君
        専  門  員 岩隈  博君
        専  門  員 藤井  信君
    ―――――――――――――
五月二十二日
 委員小平忠君辞任につき、その補欠として川俣
 清音君が議長の指名で委員に選任された。同月二十四日
 委員楠美省吾君及び松田竹千代君辞任につき、
 その補欠として町村金五君及び河野一郎君が議
 長の指名で委員に選任された。同月二十五日
 委員日野吉夫君辞任につき、その補欠として中
 澤茂一君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事小枝一雄君の補欠として足立篤郎君が理事
 に当選した。同日福田喜東君及び川俣清音君が
 理事に補欠当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 砂利採取法案について通商産業委員会に連合審
 査会開会申入れの件
 日本中央競馬会法案(内閣提出第一二六号)
 農林漁業組合連合会整備促進法の一部を改正す
 る法律案(足立篤郎君外十名提出、衆法第三七
 号)
    ―――――――――――――
#2
○井出委員長 これより会議を開きます。
 まず理事の補欠選任についてお諮りいたします。現在理事が二名欠員となつておりますので、この際その補欠を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○井出委員長 御異議なしと認め、従前通り福田喜東君及び川俣清音君を理事に指名いたします。
 次に小枝一雄君より理事を辞任いたしたいとの申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○井出委員長 御異議なしと認めます。つきましてはその補欠を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○井出委員長 御異議なしと認め、足立篤郎君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○井出委員長 次に連合審査会開会申入れの件についてお諮りいたします。目下通商産業委員会において、議員提出の砂利採取法案を審査中でありますが、本案は、年間約五十万トンに達する砂利の採取に関して必要な措置を規定いたしておりますが、特に本委員会の立場からいたしましては、砂利採取による農地、山林の壊廃等は看過すべからざるところでありますので、この際通商産業委員会に対し、連合審査会の開会を申し入れたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○井出委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 なおこの連合審査会は、本日午後開会の運びになると思いますので、御了承を願います。
    ―――――――――――――
#8
○井出委員長 次に、ただいまの理事会の申合せにより、農林漁業組合連合会整備促進法の一部を改正する法律案を議題といたし、審査を進めます。質疑を許します。――別に質疑もなければ、この際討論を省略してただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○井出委員長 御異議なしと認めます。これより採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔総員起立〕
#10
○井出委員長 起立総員。よつて本案は原案通り可決すべきものと決しました。
 なお本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○井出委員長 御異議なしと認め、さようにはからいます。暫時休憩いたします。
    午前十一時二十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時五十二分開議
#12
○井出委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
 日本中央競馬会法案を議題といたし、質疑を続行いたします。福田喜東君。
#13
○福田(喜)委員 大分時間がたちましたが、前会に引続きまして残つた問題を質問いたします。
 この法律案の中におきまして、国が中央競馬会に出資するものは動産、不動産であるわけであります。ところが中央競馬を運営するために投票券勘定、業務勘定等におきまして、ただちに現金を必要とするわけでございます。ところがその現金は、本法案の第二十四条によりまして、農林大臣の許可を受けて借入れを行うこととなつておりますが、国営競馬は国庫余裕金を使つております。今後はこういう法律の建前になりますと、市中銀行から借り入れざるを得ない結果に相なつて来るわけです。そうしますと、その利子負担による競馬の経理というものは、相当きゆうくつになると思いますが、その間の事情を計数的に御説明いただきたいと思います。
#14
○井上説明員 ただいまのお尋ねでございますが、国庫余裕金を使つておりますのは、年度初めに大体三億ないし四億くらいを使つておるわけでございます。ところで民営団体になりました場合には、私どもの見当では、ほぼ一億くらいの金で間に合うのではないかということを考えております。と申し上げますのは、従来年度初めに競馬場の賃貸料等を払つておるのであります。今後におきましては民営団体となりまして、そういうこともできかねますので、まず一億くらいの金を借り入れたらよろしかろうかと考えるのであります。この一億の借入金で競馬を開催いたしますれば、間もなく収入があるわけでございますので、その収入を充てまして、なるべくすみやかにこの金を返すことにいたしますが、運転資金といたしまして一億の金を借り入れますれば、当初のつなぎ資金でございますので、大体間に合うのではないか、そういうふうに考えております。
#15
○福田(喜)委員 一億の借入金を大体どういう金融機関から借り入れるか、また一億の借入れをもつて足りるという計数的の根拠を御説明願いたい。
#16
○井上説明員 銀行といたしましては、やはり市中銀行より借り入れることになろうかと思います。その市中銀行といたしましては、大体この競馬から毎日上りますものを銀行に一応預けておりまして、ただいまは三菱銀行に預けておりますが、それを現在では六日間とめて置ける法律になつておりますが、これが法律改正になりましても、やはり一週間や十日とめ置き期間があると思いますので、今後におきましても、ある程度預けることができるわけで、この市中銀行が預かつてくれるものと考えております。
 なおただいまの一億円の根拠でございますが、これは九月に切りかえることにいたしますと、大体この九月には東京地区と関西地区が競馬が始まるものと思いますが、大体われわれの今の計画では、中山競馬場と京都競馬場におきまして、九月十六日ごろから競馬を開催するのであります。この経費といたしましては、中山の二回と、東京の二回と、京都の二回と、阪神の二回ということになるわけでございまして、その総売上額を、中山におきまして大体三億の売上げを予定いたしております。それから京都におきまして二億五千万円の売上げ予定をいたしているのでありますが、御承知のようにそれの四分の一を取上げるわけでございますので、この両方のすべり出しの金でございますので、これから中山におきまして一億二千万円の収入があり、京都におきまして約一億円の収入があるわけでございますので、二億二千万円の収入を当て込みまして、それの大体半分あれば、従来の経験に徴しましてさしつかえないかと考えているわけであります。
#17
○福田(喜)委員 現行の国営競馬におきましては、昭和二十七年の売得金額は大体九十一億六千万円でありまして、一般会計の繰入金額は九億二千万円であります。その比率をとつてみますと、一割八厘くらいになると思います。昭和二十八年度は、売得金額が百十一億四千五百万円に対して、一般会計への繰入れ金額は十三億三千万円であつて、その比率は一一・六%となつております。しかるに今後中央競馬会は、国庫に対して売得金の百分の十を納付することとなるが、現行国営競馬の場合に比べて、わずかに軽減されておりますが、大体ほとんど差異がないと言つてもいいのでございます。以上の事情でございますから、今後中央競馬会は、今日までの政府委員の方々の御答弁によりますと、人件費のベース・アツプ、設備の減価償却の計上、それから利子負担というような問題が続々と出て来るわけです。そうすると、新たに発生する経営上の、今申し上げましたような要因のために、経理面において著しい困難が生ずるのではないかと私どもは思われますが、今後はたしてこういう姿において、中央競馬会はいわゆる健全なる発展が期待でききるかどうか。そこで中央競馬会の今後の経理上の見通しはどうなるかということを、およその数字をもつて御説明願いたいと思うのであります。
#18
○井上説明員 お尋ねでございますが、二十九年度におきましては、現在認められました予算で、発売金の総額を百三十七億三千四百九十五万一千円と見ておるわけであります。その収入と、そのほかに入場料、登録料、土地建物賃貸料、馬券、その他の収入を合計いたしまして、二十九年度の歳入合計は三十六億三千八百万円を大体考えております。それから支出といたしましては、人件費、積立金、開催費、施行の経費、新宮修繕費、その他研究費とかいろいろありますが、大体二十二億八千七百万円と考えておるわけであります。そういたしますと、差引十三億五千百万円というものが政府の収入金になるように考えておるのでありまして、差引額の売得金に対する率を出してみますと、九・八五九%になるわけであります。これはごく大まかな計算になつておるわけでありまして、今申し上げます通り、支出予算といたしまして従来ないいろいろなものを考えました結果こういうことになるのでありますが、なおこの支出予算のうちで、相当切り詰めて行ける面もあると考えますので、一割程度の政府納付金を出しましても、この経理はやつて行けるだろう。なおまた今後の見通しといたしましては、民間の団体になれば、現在の政府のやり方よりも融通性のある経営ができ得るものと考えますので、民間団体になりますれば、一割程度の政府納付金を納めましてもやつて行けるだろうと考えております。
#19
○福田(喜)委員 ただいま井上部長からのお話によりますと、民間団体になれば、国家機関でやるよりも融通性のきく面がある、人件費も切り詰め得るということですが、これはおおよそ想像されるところはどういう点でございましようか。
#20
○井上説明員 こまかい点になるかもしれませんが、人件費等で考えてみますと、ただいまの場合では土曜、日曜の開催で、旅費規程によりまして途中で帰つて来る往復の旅費等が出ませんので、やむを得ず一箇月間にわたつて、相当長い間の滞在を余儀なくされるわけであります。われわれの考え方によりますと、開催手当をある程度支給いたしますれば、これらのむだな金はある程度防ぎ得るのではないかと思います。これは個々の場合については割に小さい問題でございますが、年間の総額にいたしますと、相当大きなものになるのではないかと思います。それから施設その他の面にいたしましても、ただいまでは予算の関係で相当大破するに至らなければ手がつけられないような予算になつておるわけでございますが、これも予算がございますれば、大破に至らない間に適時修繕が可能だというわけで、ある程度の節約ができるのではないか。さらにまた開催費の面でございますが、たとえば人夫賃等にいたしましても、現在は単価がきまつておりますために、勢い人数をよけい使うようなことになりますが、これは現在の単価を増額することによつて人数を締めて行けば、ある程度の能率を上げさせることができますので、この点でも若干のゆとりが出て来るのじやないか。これは個々の場合では、ケースといたしましては相当小さいのでございますけれども、一年間の経営からいたしますと、相当厖大な金額になります。さしあたりお尋ねでございますから申し上げますが、そういう点で若干のゆとりができるのじやないか、こういうように考えております。
#21
○福田(喜)委員 ただいまの御説明によりますと、民間に移された場合に、国営の場合に比べて経理面において節約し得る部分を示されたわけですが、滞在費の問題、旅費の問題あるいは修繕費――国営の場合におきてましては、修繕費は融通がきかなかつたけれども、民間機関に移す場合にはそれが随時随所に、大破せざる前にできる、こういうことがございますが、これは今までの国営のときでも、現在の法規のもとでやろうと思えばできる事柄ではなかろうかと私は思う。それから開催費、人件費の点、これも現在の法規のもとにおいて、あながち不可能なことではないわけですが、こういうものがかりに節約し得る、随時随所に民間機関の機動性を発揮してこれができたとしても、人件費のベース・アツプと設備に対する減価償却費の計上あるいは借入金に対する利子負担等、新たに発生する経理上の要因の方がむしろ大きくて、こういう余裕が、今指摘されたような数字がはたして出て来るかどうか、非常に疑いなきを得ないわけです。はたしてそういうことは可能でございましようか。
#22
○井上説明員 今例示いたしましたのは、ささいなこととおとりになると思いますが、これはまた後日数字をあげて御説明申し上げたいと思います。今の国営競馬の場合でもできるというお話は、絶対にできないとは申し上げかねるのでございますが、私の考えでは、旅費規程等によつて縛られておる範囲で、そういつては何ですが、出さないでもいい場合もあり得るという考え方になるわけでございます。これは出さぬでもいいじやないかとおつしやればその通りでございます。しかし旅費規程があればその通り出さなければならぬというのが現状でございます。さりとて競馬の業態といたしましては、ある時期にたくさんの人間がいりますが、それが過ぎますと、それだけの人間はいらない。すぐ帰還を命じてもさしつかえないわけでありますけれども、取扱いがそう簡単にうまく行かないといつたようなことを申し上げておる次第であります。別に反駁しておるわけではございませんが、大体民間事業に比べて、いろんな面でやりにくいところがあり、むだな金が使われておると感じられる節が、こまかいことでいろいろあるわけでございます。これを寄せ集めますと、おそらく相当な金額が出ますので、民間団体になりましても決して楽ではございませんが、待遇改善等をいたしましても、現在よりも若干余裕のできるような経営が可能ではないか。これは民間になれば、従業員は非常に待遇改善になるとか、騎手も調教師も非常によくなるといつたような期待も相当あると思います。しかしこの事業の本体といたしまして、そういうわけにも行きませんが、現在あるいは現在よりも少し上まわつた程度の運営が可能である。先生の御心配になるような点は、今後経費の節約の面で、この団体が堅実に運営ができてますならば、十分やれるかどうかという御質問でございますので、やり得る、私はそういうふうに考えております。
#23
○福田(喜)委員 井上説明員があつさり御答弁になりましたので、私は実はこの点非常に疑問があるわけですが、これ以上追究いたしません。次に二十五条に移りますが、競馬会はその余裕金を金融機関に預け入れ、または有価証券の保有をなし得ることとなつておりますが、この運用面につきまして、畜産金融とか農業金融に役立ち得るような方法で運用されることが私は望ましいことと思うのでありますが、政府はかかる指導方針をとる意思があるかどうか。これは平野政務次官にお聞きしたいと思います。
#24
○平野政府委員 有価証券等の運用に関する点でございますが、これは政府関係の機関等で利用することはどうか、こういうお尋ねと存じますけれども、趣旨といたしましては少しもさしつかえないと考えるものであります。ただ従来の競馬運営の面から申しまして、相当研究を要する事項だと考えますが、こういうふうにすることが競馬会のためにもまた政府としても適当であるという場合におきましては、好ましいことと思うわけでありまして、十分研究をいたしたいと存じます。
#25
○福田(喜)委員 こういう金融機関の預け入れまたは有価証券の保有に関して、冒頭の提案理由の中で述べられましたように、農業金融なかんずく畜産金融に役立ち得るような資金の運用をなさる方針であるか、そういう指導方針をもつて政府は臨まれるかどうか、ということを私はもう一ぺんお聞きしておきたいと思います。
#26
○平野政府委員 たとえばお話は、農林中金に預託をして畜産資金の方にまわす、こういうような場合をさすかと存ずるのでありますが、これは非常に好ましいことでございまして、今回この法案が成立いたしまして、民間の特殊法人というような形においてするわけでありますが、実質におきましては、政府の厳重な監督下にあるわけでありますから、本質的には従来とさしたるかわりはないことになるかと思うのであります。従いましてその中央競馬会の余裕金の運用につきましては、できるだけこれをやはり国家の目的に合致する、特にこの競馬法案の目的でありまする畜産振興に資することは非常にけつこうでございますので、政府の関係機関等においてこれを運用するという場合におきましては何ら損失の心配ということはないわけでございますから、できるだけそういう方面に活用することは、むしろ必要であるとさえも考えるわけでありまして、その点慎重に研究いたしまして、善処をいたしたいと存じます。
#27
○井出委員長 暫時休憩いたします。
    午後三時十四分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト