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1953/03/26 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 電気通信委員会 第17号
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1953/03/26 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 電気通信委員会 第17号

#1
第019回国会 電気通信委員会 第17号
昭和二十九年三月二十六日(金曜日)
    午前十一時二十五分開議
 出席委員
   委員長 成田 知巳君
   理事 岩川 與助君 理事 塩原時三郎君
  理事 庄司 一郎君 理事 橋本登美三郎君
   理事 小泉 純也君 理事 原   茂君
   理事 甲斐 政治君
      齋藤 憲三君    中曽根康弘君
      廣瀬 正雄君    片島  港君
      三宅 正一君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      長谷 愼一君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  金光  昭君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  庄司 新治君
        専  門  員 吉田 弘苗君
        専  門  員 中村 寅市君
    ―――――――――――――
三月二十五日
 電話度数制度反対に関する請願(山下春江君紹
 介)(第三九七五号)
 非常無線通信協議会の保護育成に関する請願(
 松前重義君紹介)(第三九七六号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
同月二十三日
 電話料金度数制反対に関する陳情書(山形県議
 会経済委員鈴木伝六外一名)(第二二六三号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 日本放送協会昭和二十七年度財産目録、貸借対
 照表及び損益計算書
 電波管理に関する件
 電気通信事業に関する件
    ―――――――――――――
#2
○成田委員長 ではこれより開会いたします。
 日本放送協会昭和二十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題とし審査に入ります。
 まず本件について説明を求めます。飯塚政府委員。
#3
○飯塚政府委員 日本放送協会の昭和二十七年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書について概略御説明申し上げます。
 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基きまして提出されるものでありますが、昭和二十七年度につきましては、先般会計検査院の検査を経ましたので、今国会に提出して御審議願うことと相なつた次第であります。
 協会から提出されました昭和二十七年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類の通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、まず昭和二十八年三月三十一日現在における資産総額は四十七億八千余万円で、この内容は流動資産四億六千九百余万円、固定資産三十九億五千二百余万円、繰延勘定六千二百余万円、特定資産二億九千六百余万円となつております。
 固定資産をラジオ関係とテレビジヨン関係に区分しますと、ラジオ関係が三十七億三百余万円、テレビジヨン関係が二億四千九百余万円となつております。負債につきましては総額二十三億三千八百余万円で、この内容は流動負債二億千七百余万円、固定負債二十一億二千百万円となつております。固定負債をラジオ関係とテレビジヨン関係に区分しますと、ラジオ関係が十九億百万円、テレビジヨン関係が二億二千万円となつております。損益につきましては、事業収入は、ラジオ関係が六十三億七千百余万円、テレビジヨン関係が四十六万円、事業支出は、ラジオ関係が六十二億六百余万円、テレビジヨン関係が三千九百余万円で、ラジオ関係においては差引当期剰余金一億六千四百余万円、テレビジヨン関係においては差引当期欠損金三千九百余万円となつており、協会の事業収入全体がら見ると、差引当期剰余金一億二千五百余万円となつております。
 以上で概要の説明を終りますが、何とぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。
    ―――――――――――――
#4
○成田委員長 次に電気通信事業に関して調査を進めます。
 まず国際電信電話株式会社の経営状況に関して質疑を許します。質疑の通告がありますのでこれを許します。廣瀬正雄君。
#5
○廣瀬委員 国際電信電話株式会社のことについて二、三お尋ねいたしたいと思います。国際電信電話株式会社は、この問題につきまして第十三国会におきまして議決されたのでありますが、昭和二十八年の四月から開設いたしておりますが、その会社の設立の事由、民間で経営するという根拠につきましては、当時の御説明によりますと、列国の通信電波の獲得競争に伍して行くために、あるいはまた通信網の拡張の熾烈な競争に打ち勝つて行くために、さらにまた国際通信サービスの向上のためには、自由な機動性を持つ経営がよろしというような考えから、国営であつたりあるいはまた公社の経営であつたりいたしましたものを、あえて民間に移したというように承つているのでありまして、さような理由であるわけでございますが、ただいま申しましたような理由によつて、この会社が開設されまして以来、さような方向にはたして向いておるかどうか、さような経営をやつておるかどうかということにつきまして、一応政府当局の御説明をいただきたいと思うのであります。
#6
○金光説明員 お答え申し上げます。ただいま廣瀬委員より、国際電電会社設立の際における主たる理由をおあげになりまして、それが会社設立後においていかに実現されて来ておるかというお尋ねがございましたので、これを三つの項目にわけましてお答え申し上げたいと存じます。
 第一点は、ただいまお尋ねのありましたように、列国の通信電波の獲得戦に伍して、どの程度会社として新しい周波数を確保したかという点でございますが、会社ができましてから本年の一月末までに、電信用といたしまして周波数を二十六波、電話用といたしまして十波、写真用といたしまして一波、電信放送用といたしまして三波、計四十波の周波数を新たに確保いたしまして、それぞれの新規の回線等の開設に充てている次第でございます。一応このうちのおもなるものを申し上げますと、たとえば電信関係といたしましては、新たに大洋通信としてのロンドン向けの直通回線に充てる、あるいはテヘラン回線等に充てるためといつたようなものに利用しております。電話用といたしましては、ストツクホルムあるいはバンコツク、コロンボ向けの電話通信のために利用しているような次第でございます。
 次に第二点といたしまして、設立の理由の際にあげてございます通信網の拡張のいろいろな競争に伍して行くために、会社としてどういうふうな活動をしておるかということになりますが、先ほどの新しい周波数の確保と相並びまして、対外回線の新増設を会社設立後においてかなり急速度に進めて参つたわけでございますが、会社設立後現在までに、電信回線としては二回線、写真電信回線といたしまして六回線、電話回線といたしまして七回線の、対外連絡の新設または増設をいたしたわけでございます。このために現在までよりもそれぞれの地域あての電報の経過時分等も相当短縮され、それを同時に通信の通信率も増大されておる次第でございます。
 具体的に申し上げますと、電信回線の二回線と申し上げますのは、東京とアムステルダム間、それから大阪とロンドン間でございます。それから写真電信につきましては、東京と香港、東京とストツクホルム、東京とロンドン、東京とシンガポール、東京とハンブルグ、東京とジュネーヴという、これらの回線が大体新設されたわけでございます。東京・ジユネーヴ間は一応来る四月一日の予定と相なつております。それから電話回線でございますが、電話回線といたしましては、対米回線として東京・オークランド間の電話回線を増設いたしましたと同時に、東京・ストツクホルム間の新たな回線、東京・バンコック間、大阪・那覇間、それから大阪、コロンボ間、そういつたようなものを増設いたしているわけでございます。このうち大阪と那覇との間の無線につきましては、これは一応公社が行うことになつておるわけでございますが、送受所の関係上、国際電電会社が委託を受けてこの回線の設定に当つているわけでございます。そこで現在ただいまのような新しい対外回線の新増設を入れますと、三月一日現在におきまして、電信回線といたしまして三十六回線、写真電信回線といたしまして八回線、それから電話回線といたしまして二十四回線、それからPTSと申しまして、これは外国向けにラジオを送るためのサービスでございますが、このPTS回線といたしまして三回線、合計七十一回線というものが現在における会社の対外連絡回線でございます。
 それから次の第三点といたしまして、会社設立後におきましていかなるサービス改善が行われたかということでございますが、会社発足と同時にいわゆる営業所と申しますか、電報等の窓口業務、あるいは配達の業務等は、東京と大阪の従来の国際電報局だけが会社に移りまして、窓口の業務、配達の業務を実施いたしました。その後、会社設立後におきまして、たとえば大阪の新阪神ビル内に分局を持ち、あるいは大阪の船場に新しく窓口機関を置く、同じように神戸、名古屋それから東京の日本橋、それと横濱というように、それぞれこの会社自体の営業所を開設いたしまして、それによりまして利用者に対する便宜をはかる、またそれによりまして通信の速達もはかり得るごとになりまして、約二、三十分程度従来に比べまして電報を発信いたしまして、受取人に到達するまでの時間が短縮に相なつておる次第であります。なお近いうちに東京都内におきまして、さらに三箇所の営業所を開設する予定に相なつております。
 次に国内回線につきまして五単位の印刷化をする。これは日本と諸外国との間の対外無線回線が五単位の印刷電信機を使つておるわけでございますが、従来電電公社におきましては、国内回線には六単位の印刷機械を使つておりました。そのために外国から参りました電信のテープを、そのままただちに国内の回線の機械にかけられなかつたわけでございますが、これを国内回線につきましてもできるだけ五単位の印刷化をはかりまして、それによつてテープをただちに国内回線にかけることによつて、中継に要します時分及び誤謬率を減少することに努めておる次第でございます。現在この国内における五単位の印刷化というものは、全部で十八回線になつております。もちろんこの中には東京及び大阪等の市内の国内電報局と市外のものとの間のものも含んでおるわけでございます。
 なおさらに大口の利用者につきましては、電報配達人が電報配達をするということになりますと、それによりましてどうしても配達所要時分が相当かかるわけでございますので、昨年の十二月から大口の利用者につきましては発着の通信を、五単位の印刷機械を会社からそれぞれの利用者に貸しまして、それによつて電報の託送の事務を開始いたしたわけでございます。これによりまして現在東京におきまして十九、大阪におきまして十八の託送回線をつくることにいたしておりますが、その中で東京におきましては十三、大阪におきましては六つがすでに実施されておるわけでございまして、残りのものについてもできるだけすみやかに五単位の印刷化を進めることにいたしておるわけであります。また対外回線につきましても、できるだけ従来の手送りの通信を印刷化することによりまして、通信のスピード・アップをはかることができるわけでございますので、これにつきましても、ただいま申し上げましたように五単位の印刷化を、会社発足後四つの回線につきまして実施いたしました。それからまた主としてイギリス系統の国との間におきましては、やはりイギリス式の印刷化の計画を進める、これにつきましても五つの回線をそういつたような機械化をいたしたわけでございます。
 そういつたようなことで、会社設立後において着々それらの点につきましても、サービス改善を実施している次第でございます。もちろん現在の会社の状況をもつて十分満足だと言うことはできないわけでございまして、また会社発足後まだ一年でございまして、今後におきましてさらにこれらの点につきまして十分に督励いたしまして、会社設立の真の目的を達成するように、十分監督いたしたいと存じておる次第であります。
#7
○廣瀬委員 ただいま御説明を承つたのでありますが、回線の新増設のうちで、今まで回線の休止しておりましたものを転用したというものが幾つありますか、御説明を願いたいと思うわけであります。
 それからただいま、三点について着着改善して事業が進展しつつあるというお話があつたのでありますけれども、これが民間会社でなければどうしてもできなかつたのであるかどうか、公社の経営でただいま御説明のことができなかつたものであるかということにつきましての御見解を承りたいと思うのであります。
#8
○金光説明員 ただいまのお尋ねの第一点につきましては、こまかな比較対照の資料を本日持ち合せておりませんので、いずれまたその点正確に調査の上お答え申し上げたいと思います。
 第二の点につきましては、これは比較的の問題になると思いますので、公社であればただいま申し上げましたようなことが全然できないということはもちろんあり得ないと思いますが、会社になりましたために公社の時代よりもその速度におきまして、あるいはそのサービスの質において、やはり会社の場合の方が上まわるのではないかというふうに見られ得ると存じております。
#9
○廣瀬委員 あとの点でございますが、比較の問題であつてはつきりしたことは言えないけれども、公社よりも民間会社の方がそうした事業の進展がやりやすいのじやなかろうか、上まわるのではなかろうかというようなお話でございますが、私はしろうとでありますので、もう少し具体的にこういう点が公社経営ではまずいのだ、やはり民間会社であつたればこそかような仕事がやれたのだというようなことにつきまして、御説明を願いたいと思うのであります。
#10
○金光説明員 お答え申し上げます。ただいまの御質問でございますが、もちろん電電公社におきましてもそれらのサービス改善ができないというわけではないのでございますけれども、やけり電電公社といたしましては、国際通信以外に国内電信電話という非常に規模の大きな事業をやつておるわけでございます。そこでこの国際通信につきましてのみ公社の全勢力を集中することは、なかなかできがたいことであると存じます。方この国際通信事業のみに専念する会社ができますれば、やはり国際通信事業のみについてのサービス改善ということに努力するわけでございまして、ただいまのお尋ねで具体的の点をあげてみろというお話でございますが、たとえば大口の利用者につきましての印刷機械を貸しての託送回線等につきましても、もともとこれは電気通信省時代からこういつたものを進めなければいけないという計画はあつたわけでございますが、なかなかそれが実現に至らなかつた。もちろんこれにつきましては、何もそういつたような努力のみでなしに、機械設備等の関係もあつたわけでございますが、しかしそれらの点がなかなかできなかつた。あるいは国際通信の配達の面でございますが、電電公社において一緒にやつておるということになりますれば、いくら国際電報を早く配達すると申しましても、そのために専任の配達を置くということもなかなかできにくい面もございまして、やはり会社として特に通信量の多いところに営業所を設けまして、それによつて国際電報だけを配達するということになれば、配達の点においても短縮ができる。要するに国際通信事業をもつばら経営する主体としての国際電電会社ができて、それによつて国際通信事業のサービス改善ということを主たる任務にしたということによりまして、ただいま一例として申し上げましたようなこういうサービス改善ができる。やはり大きなところにおいては、もちろんそれをおろそかにするというわけではございませんが、そこまでなかなか手が届きかねるといつた面があるのじやないかと思う次第であります。
#11
○廣瀬委員 ただいまの政府委員の御説明はどうしても私には納得、共鳴ができないのでありまして、ただいまのような御見解を敷衍して参りますと、電信だけは民営にやらした方がいいとか、あるいは電話だけは民営でやらした方がいいとかいうような議論に発達しはせぬかと思う。私はさようには全然考えていないのであります。電信電話の経営は、国内の通信にいたしましても国際の通信にいたしましても、公社が経営すべきであるという考え方を持つております。どうしてもその点は納得が行かないのでありますが、その問題はその程度にしておきます。民営となりまして私どもがたいへん心配いたしておりまするのは、はたして通信の秘密が確保されておるかどうかというような問題、それから取扱いの公正がはたして期せられておるかどうかということであります。そういうような問題につきまして、これが民営になつて以来、国民その他の利用者の不平不満の申告というようなものがあつたかなかつたかということについてお尋ねいたします。
#12
○金光説明員 ただいまのお尋ねでございますが、通信の秘密の確保あるいは通信サービスについての公平ということは最も重要な点でございまして、われわれといたしましてもその点については慎重な態度をもつて臨んでおるわけでございますが、会社当局におきましてもこの点については従業員、職員の訓練等について鋭意努力をしておるわけでございまして、ただいままで会社発足後におきまして、今御指摘の通信の秘密の確保あるいは利用の公平等につきまして、一般利用者等からの非難あるいは抗議といつたようなものは、われわれとしましても一つも聞いていないわけでございます。それらの点につきましては、ただいまのところ、別に会社にしたからといつて特別に従来に比してそういつたような弊害が出て来たということはないというふうに存じております。
#13
○廣瀬委員 さらに私が国際的な通信の事業といたしまして特に心配いたしておりますことは、一旦罷業が起つたような場合に、はたしてどんな対策があるだろうかという問題でございまして、これにつきましては会社としてはいかようなことを考え、また監督官庁としましてはどんな指導をしていらつしやるか、その点をお尋ねしたいと思います。
#14
○金光説明員 この点につきましては、公務員また公社職員と違いまして、労働関係諸法におきましては、国際電電の職員についての罷業行為というものの禁止条項はないわけでございます。しかしながら通信事業の公共的な性質にかんがみまして、そういつたような罷業行為というようなものによりまして、通信の疏通が阻害されるということがあつてはならないことは当然のことでございます。しかしながり、現在のところ法的な措置によりますこれの禁止規定はないのでございますので、あとは会社経営者及び従業員諸氏の良識にまつて、これらの重要な事業を経営し、あるいはその事業に参加しているという気持で、そういつたような最悪の事態に立ち去ることをお互いに防止するということでやつて行く以外にないと存じております。
#15
○廣瀬委員 会社の損益計算書を拝見いたしますと、減価償却が三億六千万円以上計上されておるようであります。ところが国電の時代におきましては、億円程度の計上であつたので、あります。これははたしてどんな理由によるものであるか。一応私は私なりにその理由はこうであろうと考えておりますけれども、むしろ政府の御説明を承つておきたいと思います。
#16
○庄司説明員 お答え申し上げます。減価償却のやり方として、大きくわけまして二通りになるのでございますが、そのつは定額法という方法、もう一つは定率法という方法でございます。これは御承知のように定額法で行きますと、名目金額的には毎年同じ金額を償却して行きまして、その固定資産が全然使えなくなつたときに、その禎立てた金額が大体再取得価格になるというような方法をとるわけであります。定率法は毎年率を一定にしまして償却するのでございますが、固定資産り寿命が来てしまつたときの総額においては、定額法と同じでありますが、世年の償却の金額は初年度に非常に大さな金額が加わる、そうして最後に少い金額で、総合計としては同じような二つの方法があるのでありますが、電電公社におきましては定額法という方法を採用しておるのであります。それから会社におきましては定率法を使つております。なぜしからば定率法を使つたかということになるのでありますが、この定率法を使いますと、初年度に償却を大きくする、国際電信電話株式会社の場合には、今までの電電公社時代に使つておりました機械を、なるべく早い機会に新しい機械に置きかえる必要がある、技術の進歩に伴つて無線機なりを新しい機械にとりかえようという、早くとりかえてサービスをよくしようというねらいをもつて、初年度に償却費のたくさん出るいわゆる定率法を採用いたしております。サービスをよくしようというねらいで定率法を採川したということなんでありまして、この定率法を使つたことによりまして、三億六千八百万円という金額が上半期に出るのでございます。
#17
○廣瀬委員 会社と公社はまつたく異質のものでありますので、賃金とか給与あたりの比較は私はできないものとは思つておりますが、国際電電会社と電電公社との賃金ベース、あるいは期末手当がずいぶん懸隔があるのでありまして、その内容につきましては政府当局は詳しく御承知のことだろうと思うのでありますが、私どもは賃金、手当は多きに越したことはないのでありますが、ただ事業の本質が同じ電気通信事業をやつております両社の従業員の立場でありますために、必ず感情の上からは、公社の職員といたしましては、国際電電会社の職員の給料あるいは手当と比較したいという気持になることは当然だと思うのであります。その二つの業態におきまして非常に大きな開きがありますことは、よろしくないことだというような感じがするわけであります。こういうことにつきまして、政府当局のお考えになつていらつしやる御見解を伺いたいと思うのであります。
#18
○金光説明員 お答えいたします。ただいまのお尋ねの電電公社の職員、国際電電の職員の給与には著しい開きがあるのではないか、それについてどう思うかというお尋ねでございますが、もともと電電公社が電気通信省の時代におきましては、国際通信関係の従業員の給与ベースというものは、国内の通信従業員のベースに比べまして、あるいは学歴なり、あるいは勤続年数の点から見まして、相当高位にあつたわけであります。一例をとりましても国際電話の交換手というようなものは、これは従来から大学卒業者を採用しておつたわけでございまして、国内の電話交換手等とはすでに新規採用の場合におきましても、著しい初任給に開きがあつたのでございます。そこで電電公社の時代において国際通信関係の従業員と、それから国内通信関係の従業員とのベースが、どの程度開きがあつたか調べてみますと、大体国内通信関係の従業員に比べまして、国際通信関係の従業員の給与ベースは、約二八%程度高位になつております。そこでかりに現在の電電公社の一月以降の給与ベース一万五千円を基準にいたしまして、二八%アツプということを考えますと大体一万九千二百円程度になるわけでございます。もともと公社時代におきましてもそれだけの差があつたわけでありまして、現在におきます国際電電の従業員のベースと申しますのは、本年の一月で大体二万一千円程度になつております。そこでただいまの公社時代におきますものに比べて、若干会社のべースが上まわつておることは事実でございますが、それほどの開きがあるというふうには見ていないわけでございます。
 なお期末手当の状況でございますが、これにつきましては、同じ一箇月とか三箇月とか申しましても、その基礎になりますものが、公務員あるいは公社職員につきましては、基準内給与全部について一箇月あるいは一・二五箇月分というようなことを言つておるわけでございますが、会社の手当の何箇月分というのは、本俸と扶養手当のみに関します分でやつておりますので、それを基準内のものに合せますと、たとえば夏に出ましたものにつきましても〇・六八箇月分だとか、あるいは九月に出しました臨時手当でも〇・七一箇月、年末に出ましたものも二・一九箇月分というようなことになりまして、一般に、やれ年末に三箇月出したとかいうふうに伝えられるのは、ただいま申し上げましたように本俸と扶養手当を対象にして申しておるわけでございますが、いわゆる基準内に換算して比較いたしてみますと、それほどの大きな差というものはないように私どもとしても存じておるわけであります。
#19
○廣瀬委員 私の調べましたところによりますれば、ずいぶん開きが大きいようでございます。はたしてこの数字が違つておりますかどうか、基準内外合せまして会社の方は二万五千九百五十九円、公社の方は一万八千三百七円ということに、今年の一月一日現在なつておるのでございます。それからまた期末手当の比較でございますが、これは基準内に対します割合から申しますと、会社の方は三・五八、公社の方が一・八六というふうになつております。本俸の比較は多少違つて参りますけれども、さような数字になつておるようであります。非常に開きがあるように考えられるのでありますが、はたしてこの数字が間違つておるのかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#20
○金光説明員 ただいまお話の基準内外を通じての会社の賃金につきましては、大体今廣瀬委員のお示しになりました数字とわれわれの数字と違つてはおりません。ただ公社の点につきましては、正確な資料をきよう持合せておりませんので、ただいまお示しになりましたような一万八千余というものが正しいかどうか、ちよつとお答えするわけに参らないわけであります。
 それから期末手当につきましては、先ほど申しましたような点、会社につきましては夏のものが〇・六八、九月に出ました臨時が〇・七一、それから年末のものは二・一九というふうに私の方で調査したものによりますとなつておる次第であります。
#21
○廣瀬委員 今の賃金ベース、それから期末手当の比較につきましては、いま少し詳細に御調査おきを願いたいと思うのであります。
 それから、私よく存じませんけれども、イギリスのごときは、国際電気通信事業でございますが、一度民営に移しまして、また再び国営に移したというようなことを聞いております。はたしてさようであるかどうか。しからばどういう理由によつてそういうことになつたか。さらにまた国際電気通信事業について、世界各国は国営でやつておるか、民営でやつておるか、また公社のようなものでやつておるか、それらのことにつきまして、大体御説明いただきたいと思います。
#22
○金光説明員 諸外国の電気通信事業の経営形態がどうなつているかというお尋ねでございますが、ただいまお話のイギリスにつきましては、従来はケーブル・アンド・ワイヤレス会社という民間会社がこれを実施していたのでございますが、一連の労働党内閣の国有化方策に伴いまして、国際通信事業につきましてもこれを国有化するという方策に基いて、国有化されたと聞いております。その他の諸外国につきましては、アメリカ系の諸国におきましては、国内におきましてもおおむね同様でございますが、国際通信事業につきましても)民営形態をとつております。欧州諸国は国内通信事業につきましてはおおむね国営形態をとつておりますが、国際通信事業につきましてはやはり民営形態のものが多いわけでございます。最近フランスにおきましては、ラジオ・フランスという民間会社の経営を政府の方に移したという情報がございましたが、アメリカ系の諸国は、国内、国際双方を通じまして大体民営形態である。欧州諸国におきましては、ただいま申しましたように、国際通信事業は国営形態をとつているところもございますが、おおむね民間経営にゆだねているところが多いといつた実情でございます。
#23
○廣瀬委員 昭和二十六年度は国営と公社経営で年間十二億円の利益金を上げております。二十七年度は、会計検査院の決算報告によりますと、三十七億七千万円の利益を上げておるようであります。会社になりましてからは半期で七億三千六百万円というようなことになつておるのであります。かような損益計算を見ますと、こういうような事業は公社で経営いたしまして、国民全体に有効にその利益金を処分すべきである、かように考えるわけでありますが、これにつきまして政府の御見解を承りたいと思うのであります。
#24
○金光説明員 ただいま数字としておあげになりました。昭和二十六年の収支試算におきまして十二億の利益が出ておる、それから二十七年度におきまして、会計検査院の報告では約三十七億の利益が出ているというお話でございますが、これは両方ともあくまでも試算でございまして、従来の電気通信省時代におきましては、事業別の正確な累計を出しておらないので、一応いろいろな想定を加えましてこの数字を出したわけでございます。特に二十七年度の会計検査院の報告によります三十七億中、外国通信業者に対しての通信の日本からの支払金が実は国内の方に残つて、この計算から抜けておるわけでありまして、それが約十一億五千万円ばかりあります。あとさらに国内の伝送費と申しますか、二十六年度の試算のときには――電気通信省と電電公社とが分離した後には、国際電報電話で、国内における伝送部門は会社から電気通信省あるいは公社にそれだけの費用を払うということでやつたわけであります。ところがこの会計検査院の出しました収支差額のうちには、そういつた国内伝送費的な費用を見ていないわけであります。そこでそれらのものを差引いて考えなければならぬことになるわけでありまして、それを差引いて考えてみますと、約十六億円程度のものになるというふうに存じております。これらの点でそれだけ多額の利益が出るものについては、従来のような国内通信と一本のものにしておいた方がいいではないかというようなお尋ねでございますが、もともと会社設立の理由が、先ほど廣瀬委員からも御指摘になりました現在の劣勢な日本の海外通信を、列国との競争力においてもできるだけ同じところまで引上げて行きたい、あるいはサービスの改善をできるだけやりたいという趣旨から出たわけでございますので、ただいまお尋ねのような、出た利益金を国民全般に還元するという方途をどういうふうに考えるかというのと、若干その考え方に違いがあるわけでございます。それらの点につきましては、会社設立の際に、この会社設立によつて国内と国際とを別々に経営するということのために、従来一本で経営しておつた場合に比べて、相互に利用する点に欠けることになつている。それらの点は一応別としても、そういつたような、急速に会社をつくらなければならないという理由から、会社が設立されたというわけでございますので、会社設立後において、さらにこの利益金を他の方にまわすというようなことは困難ではないかと感じておるわけであります。
#25
○廣瀬委員 いろいろ疑点については御説明を伺つたのでありますが、長谷局長にお伺いいたしたいのであります。ただいま国際電気通信につきましては民間の会社が経営いたしておりまして、これは現在政府がとつておる方針であります。従いまして政府の側であります長谷局長としては、かような事業のあり方を擁護せられるという御見解であると思いますけれども、立法論的と申しますか、建設論的な御意見といたしまして、国際電気通信事業を現在の民間経営でやる方がよろしいか、あるいは日本に特殊なものとしてできております公社というような事業形態で経営する方がよろしいか、なかなか御見解は述べにくかろうと思いますけれども、一応お話を承つておきますと、たいへんいいのではないかと思います。
#26
○長谷政府委員 お答え申し上げます。国際電信電話会社の最近における業務の内容その他につきましては、ただいま金光監理官の方からのお話で御了解願つたと思うのでございますが、私どもの方としましては、直接会社の業務その他の監督にばタッチしておりませんが、会社が運営しておりますところの対外回線に使用される電波その他の面と申しますか、割当事務、その他混信問題等が起つた場合の処理、言葉をかえますると、電波管理に関する面は私どもが処理をいたしております。ただいま御指摘の問題でありますが、この点につきましては先ほども御説明申し上げましたように、その国のとつておられる政策によつて、対外通信も、国営あるいは準国営的な形をとつておるところと、純民営的な形をとつておるところとあるわけでございますが、日本においては御承知のように、日本無線電信株式会社がかつてできたときも同じようだと思うのでございますが、政府の予算によつて非常に急速に拡張を期さなければならない。対外通信の育成のためにはいろいろ支障があり、なかなか関係者の期待した通りの規模をもつて早急に基礎をつくるということは、政府の直営ではむずかしいということで、日本無線電信株式会社が設立されたのであります。その後御承知のように国際電話会社ができ、それと一体となりまして、国際電気通信会社という形になつて来たのでございますが、それが戦争後関係方面の意向もございまして、国と一緒になつたのでございます。戦争を通じまして対外通信は一切ストップされ、設備は残りましたけれども、各外国との通信は戦後数年間は全部を開始し得なかつたのであります。その後対外通信の日本側の開始を認められまして、当時の電気通信省の手によつて開始されたのでございますけれども、先ほど申し上げましたように、戦争後全部の回線がとめられて、これを早急に戦前の承準、あるいは日本として適当と思われる規模の国際回線を確保して、国際通信事業をそこまで持つて行くためには、やはり国が見てやるということよりは、民間の形の方がフレキシブルになつて、その計画を早急にとりまとめるのに、昔日本無線電信会社がつくられたときと、実際上においてはやや事情は違いますけれども、同じような考え方ができるのではなかろうか。従いまして私一個人の考えといたしましても、この対外通信施設あるいは通信回線を早急に拡張しなければならない現段階におきましては、この会社形態というのは一つの妥当な形でなかろう か、こう考えているのであります。
    ―――――――――――――
#27
○成田委員長 次に電波管理状況に関して調査を進めます。
 電波監理局における行政整理に関して質疑を許します。質疑の通告がありますのでこれを許します。齋藤憲三君。
#28
○齋藤委員 局長にお伺いしますが、きのうの内閣委員会でこの資料を渡されたのでありますが、これは郵政省の行政整理に関する人員の資料でありますが、これによりますと、本省内部局では差引減員が三百二十六、地方支分部局で三千百四十四、こういう差引減員の数字が出ている。これに今度の電波監理局のいわゆる人員整理はどういう配分で加わつておるか、わかりませんか。
#29
○長谷政府委員 手元に資料がございませんので、的確な数字でお答えできないのは残念でございますが、おそらくお手元にお持ちの資料につきましては、本省においては各局総計されておると思いますが、電波管理関係の減員もその数字の中に含まれております。なお地方支分部局におきましては、各局ごとにおそらく数字があげられておると思いますので、地方支分部局におきましては、地方電波監理局のところを御参照願いますれば、数字は明らかになると思います。
#30
○齋藤委員 この前から御質問を申し上げておるのでございますが、これは行政管理庁長官としての郵政大臣とそかれら郵政大臣としての建前で、非常に難問題な部面でございますが、この電波管理行政の人員からさらに二年間に二百十七名の減員をやるという行政整理案ができておるわけでありまして、これに対する内閣委員会との連合審査が今行われているわけであります。きのうも原委員が質問中途でやの、さらに明日からまた質問を御継続ばさるわけでございますが、局長のこり前の御説明によりますと、最初に三百五十名の増員を要求した。それがどうもうまく行かないので二百名に減らしてそれもけられて、それで今度は全部なくなつてしまつて、二年間に二百十七名の減員ということになりますと、局長のお考えによる本式の電波管理行政に必要とする人間というものは、おそらく二百十七名の減員を考えないで、さらに三百五十名を必要とするという建前にお立ちになつたのであろうと思うのですが、その点はどうなんです。
#31
○長谷政府委員 お答え申し上げます。その点はただいまお話の点と多少違うのでございまして、今回の行政整理は現在の仕事の量と現在員とを見まして、合理化と申しましようか、仕事の能率化によりまして数字が出て来たのが、今回の整理人員でございます。また別途に仕事がふえる分につきましては、その仕事を最も合理的にやることのためにどれだけの人間が必要か、プラスとマイナスとを別々に考えております。
#32
○齋藤委員 どうもそこへ相対性原理を持込まれるとわからぬのでありますが、今やつておる仕事の中で、整理をするものが二百十七名、ふえて行く量に対して三百五十名というのですか。そうなりますと、そういうふうに局長は考えられるのですから、そういうことをおつしやるのでしようが、われわれはそういうふうに考えられないように思うのです。それは何か二百十七名の中には、やはりどうしても整理しなければならないたちの人間がおるとか、あるいは長期欠勤者がおるとか、どうしても仕事の性質上不適格者がおるとか、そういうことの二百十七名と考えてよろしいのですか。
#33
○長谷政府委員 お答え申し上げます。この二百十七名というものの内容につきましては、今のお話のようなことではないのでございまして、これは先ほど申し上げましたように、仕事の合理化によりまして、このくらいまでは出るのではなかろうか、出すようにということで、政府全体としての行政整理の考え方から出て来た数字でございます。従いまして、電波監理局の対象となる仕事が今後もしふえなければ、この減員されたままのかつこうになつていいわけであります。私が申し上げました三百五十名云々というものは、現在からさらに仕事の分量がふえますれば、その処理のために人がいるわけでございますから、そのための人間は一応三百五十人という数字が出て参りましたので、その数字に基いて、大蔵当局と折衝したのだということを申し上げたのであります。
#34
○齋藤委員 今の局長のお説によりますと、現在の電波管理行政に対する人員というものは、さらに二年間二百十七名の減員をしてもやれる、こういうお見通しなんだと思います。そうするとますますロジツクが合わなくなつて参ると思うのでありますが、これは二年間に二百十七名を減員するのでございますか。そういう人員整理というものは、理論的にはできるかもしらぬけれども、実際的には不可能なんだというふうに私は考えるのであります。なぜかと申しますと、この前も数字をもつて申し上げたのでありますが、昭和二十六年から今日までの周波数の増加及び局の増加というものは、御提示になりましたところのものと私の手元にある数字が、大体この前一致しておつたのでございますが、周波数については二五四%、それから局については二二八%の増加を示しておる。それから人の数は昭和二十六年から昭和二十八年三月までですか、これは逆に七七%に減じておるのであります。そうしてこの事業内容を検討して参りますると、いろいろな支障が起きているということは事実なんでありますが、このいろいろな支障を一々列挙いたしますと非常に長くなりますから、これは申し上げる必要はないのでありますが、なぜこういう御質問を申し上げるかと申しますと、結局するところ、この委員会は電波管理行政の充実、発展に資しなければいかぬという建前に立つて論議を重ねて、その結論をもつて内閣委員会との連合審査に臨むのであります。でありまするから、ここは局長もひとつ腹を割つて、実際そういう人員整理というものはほんとうはむずかしいのだけれども、どうもやむにやまれずしてそういう数字を出したというならば、われわれもまた連合審査の際に言う言葉があります。どう考えて行つても、どんな角度から推して行つても、また実際問題に携わつている人をつつついていろいろな角度から調べ上げてみても、今日の急増したところの周波数ないしは無線局に対して、電波管理行政を十分にやるということにおいては、私たちはこれは非常に人手が足りない、しかもこれに携わるところの人々というものは、そこらあたりからいきなり雇つて来てタッチさせるわけには行かないのでありまして、相当の専門的な知識を持つてこれにタッチしなければならないのであります。でありますからいろいろな御事情もありましようけれども、この電気通信委員会の意思を体して、そうして連合審査にはわれわれも一つの心構えを持つて臨まなければならぬ。ことに、申し上げるまでもなく昨年十七国会におきまして超党派的な意見として、電波行政強化拡充に関するところの申入れを内閣委員会にやつておるのであります。「電波管理行政機構拡充強化に関する申入の件。電波管理行政機構は、一般行政機構の改革に伴つて最近四年間に四度に及ぶ変革が行われ、その司掌機関も逓信省電波局、電気通信省電波庁、電波監理委員会、郵政省電波監理局と数次の変遷を重ねているのであるが、過去における行政改革の線はおおむね時代に逆行する傾向をたどつているのである。」であるから、この際「本委員会としては、電波監理行政と電波機器生産行政との綜合一元化並びに電波行政の画期的拡充の実現を、当局において考慮されんことを要望し、この旨を行政機構を主管する貴委員会に伝達して貴委員会り善処を乞うものである。」という各党一致の申入れをいたしておるのであります。ところが強化拡充をやらなければならぬという電気通信委員会一致の申入れをしておるにかかわらず、なお現在において二百十数名の人員整理をやつてもいいという結論が出るということになつたならば、この申入れと逆行するのです。われわれ今日の国家の電波行政管理の態勢を考えてみるならば、そんなものではないと思つている。もし私の考えておるところの認識が誤つておるならば、これは私としては重大問題です。私はそうではないと思う。当局としても今日の電波行政拡充強化に伴うところの人員というものは、あくまでも増員して行かなければならぬ態勢にあると思う。ここで私はその最も尊敬する電波監理局長にお伺いをするのでありますが、良心的に考えて断じて人員整理を断行するのであつて、現実のままであつたならば増員する必要はなしと言われるのであるか、ここをはつきり伺つておきたいと思います。
#35
○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいま電波行政の重要性に御言及になり、またその趣旨から当委員会として全会一致をもつて、電波管理行政の拡充強化を要望されましたことにつきましては、私どもも非常に敬意を表し、かつ感謝いたしておる。ただ今回の行政整理につきましては、政府が国民に対する負担をできるだけ軽減するという考え方から、合理化によりまして、たとえば事務の手続の簡素化とか、そういうことによりましてできるだけ人員を、整理のできるところは整理をしよう、こういう線でいろいろ検討の上で行政整理の案ができたわけです。電波管理行政の重要性またこれの機構についての問題はもちろん別途考えて、われわれも御趣旨に沿うよう考え、かつその対策を立てなければならぬと存じますが、それはそれといたしましても、やはり電波管理の行政に携わる人間も、政府全体としてひとつの行政整理、仕事の簡素化あるいは能率化によりまして人員の整理ができるならば、率先同じ線に向つて協力しなければならぬことは当然でございます。それはそれといたしまして、ただいま御指摘のような電波管理行政機構の問題につきましは、検討いたして行かなければならぬと存じておるのであります。
 先ほどお話のように、過去数年間にわたりまして電波管理関係の機構が、数回にわたつて変化をしております。その間におきまして対象となる無線局等は非常な勢いでふえておりますが、御指摘のように従事員の数は逆に滅つて来ているような形になつておるので、この辺につきましては最も妥当な人数というのはどこか、どうするかということにも問題があるかと思います。はたして二十六年度当時における人数というものがどうであるか、あるいはその当時の仕事の分量、性質等とも見比べなければならないので、たとえて申し上げますと二十六年度、戦争直後のころには日本における無線設備等もきわめて老朽と申しましようか、戦時規格のものが大部分でございました。電波管理上あるいは検査とか監視とか、そういう仕事も非常に手数を要したのであります。しかし最近におきましてはそういう設備もどんどん進歩発達して参りましたので、国際基準にそう沿わないようなものはだんだんなくなつて参りました。従いましてある意味におきましては昔とは違つて、検査とかあるいは電波監視の方の仕事も、質的にあるいは量的にかわつて来ております。そういう点も所要の人数を考えるときには、考慮に入れなければならぬと思いますので、必ずしも数字だけから人数というものが出て来ない。無線局が倍にふえたから人数が倍いなくてはならぬ、こういうことにはならないと存じますが、それはそれといたしまして、確かに御引用になりましたように仕事が非常な速度で非常な量にふえておりますから、人間がふえなくてはならぬことは当然だと思います。そういう考え方で私どもとしましても、もつとも国の財政の問題もございますから、私どもの要求通り達成はできないかと思いますが、今までも努力をいたして参りましたし、今後も従業員の労働過重にならないように、人間の増員を必要な場合にはその増員が達成されるように努力をし、仕事の運行上において考慮すべき点があればそれも考慮いたして行きたい、こういうふうに思つておるのであります。
#36
○齋藤委員 監理局長の胸中はよくわかるのです。俗にいうすまじきものは宮仕えと申しまして、二言にして答弁のできるものを数百語を使わなければならぬということは、その苦衷の存するところよくわかるのです。その点で私の方でも御賢察を申し上げることにいたします。ただここで一点伺つておきたいのは、有線電気通信の監督行政機構であります。これはこの前もお伺いいだしたのでございまするが、これはその定員が二十名、これで有線電気通信法におけるところの一切の事務、監督をやる、こういうのでございますが、これはたとえて申しまするならば有線電気通信に関するところの電話、電話は鉄道の電話とかあるいは警察の電話、あるいは大きなビルディングにあるところのPBXに関係するところの電話のそういうものまでも、ある意味においてはその個数を調べて、どこにどういうふうに配置されておるかということも所掌の中に入るのでありますか、どうでありますか。
#37
○金光説明員 お答え申し上げます。有線電気通信の規律監督につきましては、昨年の八月一日より施行されました新しい有線電気通信法が現在その根拠規定になつているわけでありますが、新しい有線電気通信法によりますと、原則として一人の人が自分の事業遂行のために使う通信施設については、これは届出をすればいいというふうに相なつておるわけであります。特にそのうちで大きな施設を持つております警察だとかあるいは消防、電気、保安等の事業用の通信施設につきましては、その届出も不必要というふうに相なつておりますので、特にそれらの技術基準に合致していないというようなことで、こちらの方から検査に行くという場合におきましては、もちろん施設の検査をするわけでありますし、また必要な報告はもちろんこれを聴取することにいたしますけれども、具体的に一々の施設につきましては、これは届出も不要になつております。そのための検査監督の仕事というものはないわけでございます。
#38
○齋藤委員 そうしますと警察事務用とか、それから消防、水防、航空保安、気象、鉄道、軌道、海上保安、電気事業、そういうものは全然いらないのですか。
#39
○金光説明員 全然いらないかというお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、設備を新たに施設する場合には、特別にそれらについての届出あるいは許認可することは不要であるということを申し上げた次第でございまして、現在の有線電気通信法によりますと、たとえば他の者との共同設置だとか、あるいは他の設備との接続というようなものの場合には、ただいま例としておあげになりました鉄道、電気関係のものにつきましても許可を要します。あるいは一応他の通信に妨害を及ぼすという点と、それから他の人畜等に危害を及ぼすというおそれのないように、有線電気通信施設について技術基準を定めることに相なつております。この技術基準は、現在有線電気通信設備令というもので具体的に規定しているわけでありますが、その技術基準に合致しない、それによつて他の通信に妨害を与えるとか、あるいは他のものに危害を及ぼすというようなおそれのあります場合には、主務大臣としましてはそれに対する改策だとか、あるいは使用の停止というようなことを命じ得ることになつておるわけでございますので、具体的にはそれらの問題が起りました場合においては、もちろんその施設について、必要があれば現場まで出かけて行つて、それらの施設を検査するという必要が出て参るわけでございますが、一々それを新設するとか、あるいは変更する場合等のいろいろな届出事務等には、これは今のような大きな設備については、その必要を認めない建前になつておるわけであります。
#40
○齋藤委員 実際問題としてはどうですか。定員二十名でそういういろいろな所掌事務を地方の電波監理局へやらせるという場合に、仕事の量としては相当量が加重されて来るのじやないでしようか。
#41
○金光説明員 その点は、新たにこの有線電気通信設備の技術監督の仕事がふえたわけでありますが、それに対します定員はただいま齋藤委員の仰せの通りでございまして、ごく少数の人しか増員になつておりません。そのためこの法律を完全に施行するために、現在の定員で十分だとは決してわれわれも考えておりませんし、地方の方からもそういう要望は強くわれわれの方に訴えて来ておるわけでございまして、その点につきましては鋭意定員の増加を大蔵省方面とも折衝しておつたのでございますが、遺憾ながら二十九年度の予算においては、その増員が認められなかつたわけでございまして、さらに三十年度におきましても、われわれといたしましてはできるだけこの増員を要求いたしたいというふうに考えておるわけであります。
#42
○齋藤委員 私の手元で調べましたものによりますと、届出を要しないのが十三万個くらいキヤツチしている。それから届出を要するものが、わずかに八千五百しか届出がない。しかしこれを実際的に見ると、こういう数字じやないというのであります。でありますから、ここに厳密な有線電気通信法によるところの業務を遂行して行くということになりますと、今日のような態勢では、これはほとんどその実態が把握されていないと、こういうのであります。これは私が調査いたしたのでございませんから、よくわかりませんが、とにかくごの面でも非常にたくさんの人手がいるのに、人手がないという実態を示しておると思うのでございます。さらにこの際一つ伺つておきたいのは、郵政省全部で改正後の定員が二十五万二千人という数字になつておるのであります。これは仮定でございますが、今回電波監理局で行政整理が百三十名ある、その行政整理を受けたところの人員の欠陥というものは、この二十五万人の中でやりくりをして、十分所掌事務に支障を来さないような、郵政省内部におけるところの人員傑作というものができるのでありますか、できないのでありますか、これをひとつ伺いたい。
#43
○長谷政府委員 御承知のように郵政省全体としての定員は、ただいま御引用になつたような数字になるのでございますが、御承知のように郵政省の事業は郵政特別会計になつております。この人数の大部分はそうでありまして、それと一般電波管理及び電気通信の管理事務関係は一般会計でございますので、会計上からいいますとその間に有無相通ずるというわけには行かないのであります。ただ私どもといたしましては、電波についての整理の割合が、郵政省全体から見た場合、郵政の方と比べましてより少しきついというようなことで亙るならば、共通事務のようなところで、実際上電波の方の整理が少しでも軽減されるような方法を考えようということで事務的にいろいろ検討はいたしておりますけれども、今数字的に的確に申し上げる段階に至つておりませんので、その内容はその程度で御了承願いたいと思います。
#44
○齋藤委員 これは当局に何十回御質問申し上げましても、的確な御回答を得ることは私はできないと思つておりますが、この委員会といたしましては、電波行政というものは時局の趨勢にかんがみて、あくまでも強化拡充をしなければいかぬ、もしそれを怠るならば電波関係においてはさらに世界的に非常な遅れをとる。いわゆる国民の電波国宝という建前からしても、強化拡充しなければいかぬという意思表示を強固に内閣委員会に申し入れたのでありまして、われわれといたしましてはこれは思いつきでやつたのじやなく、各党の委員が熱心に質疑応答を重ね、研究をした結果におけるところの申し入れでありますので、今日の電波行政に逆行するがごとき行政整理というものには、断固承服することができないという意思表示をしなければならぬと思うのであります。それにはどうしてももう一度内閣委員会との連合審査で、この意思表示をいたしたいと思うのであります。委員長におかれましては、どうか各党の委員にこれを通知せられまして、明日適当の時間に委員会を開きまして、この申し入れに対するところの協議をお願いいたしたいと思うのであります。
#45
○成田委員長 お答えいたしますが、御承知のようにきのう連合審査をやりまして、審議の途中で本会議になりまして散会したわけです。稻村内閣委員長は、次会は追つて通知するということで散会したわけですが、きよう私の方から稻村内閣委員長に申入れをいたしまして、あす連合審査を開いてくれ、こういう要求をいたしておきましたから、御了承願いたいと思います。
#46
○塩原委員 今の質問に関連しておるのですが、とにかくどうやるにしても、こつちの申入れに対する内閣委員の方のあいさつをさせる必要があると思うのです。このままにしておいてはいかぬと思う。その点よろしくお願いいたします。
#47
○成田委員長 聞きましたら、稻村君もやるつもりなんですけれども、郵政、電通の方から正式の日時の通知がないものだから行き悩んでおつた、こういう話なんです。それで正式にあすやつてくれ、こう言つておきましたから、多分そういう運びになると思います。
#48
○塩原委員 委員長の方で、その精神で善処していただくように希望いたします。
#49
○齋藤委員 その問題はそれで解決いたしまして、もう一つお願いしたいのは、きよう実は石炭総合研究所の淺井という所長の来訪を私は受けたのであります。話を聞きますと、この淺井さんはいわゆるゲルマニウム、トランジスターの大家であつて、少しく誇張して言えば、世界的な名声を博しておる人であるそうであります。これは私は前から聞いておるのでありますが、きようお目にかかつていろいろお話を聞きますと、まことにおもしろいお話で、単にトランジスターのみならず、ゲルマニウムの効用というのは、人類に対して新たな幸福な世界を開いてくれるような感じもするのであります。この前中途半端になつておりますので、ゲルマニウム、トランジスターに関するとりはからいをこの委員会においてお願いいたしますその人員の中には、この石炭総合研究所の淺井所長も一つお加えを願いたいと思います。
#50
○成田委員長 承知いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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