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1953/10/11 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 電気通信委員会 第28号
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1953/10/11 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 電気通信委員会 第28号

#1
第019回国会 電気通信委員会 第28号
昭和二十九年十月十一日(月曜日)
    午前十時四十二分開議
 出席委員
   委員長 成田 知巳君
  理事 橋本登美三郎君 理事 原   茂君
   理事 小泉 純也君 理事 松井 政吉君
      青木  正君    加藤常太郎君
      中山 マサ君    片島  港君
      齋藤 憲三君    中井徳次郎君
      松前 重義君    風見  章君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  行広 清美君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      長谷 慎一君
        日本電信電話公
        社総裁     梶井  剛君
        日本電信電話公
        社理事
        (運用局長)  田辺  正君
        日本電信電話公
        社理事
        (営業局長)  吉沢 武雄君
        専  門  員 吉田 弘苗君
        専  門  員 中村 寅市君
    ―――――――――――――
十月十一日
 委員戸塚九一郎君及び三宅正一君辞任につき、
 その補欠として青木正君及び中井徳次郎君が議
 長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 マイクロウエーヴ施設問題に関する件
 電気通信事業並びに電波管理に関する件
    ―――――――――――――
#2
○成田委員長 それではただいまより開会いたします。
 前会に引続きマイクロウエーヴ設置問題並びに電気通信事業並びに電波管理一般に関して質疑を進めます。質疑の通告がありますから、これを許します。橋本登美三郎君。
#3
○橋本(登)委員 この間の調査報告に漏れておるのですが、当局に要求しておきましたことであります。せんだつての国政調査の際に大牟田市の調査をしたのですが、大牟田市は御承知のように工場がたくさんあるのです。これは昔からのしきたりになつているそうですが、各事業会社が私設交換局を設けておりまして、これは電電公社とかかわりなく、今の法律を適用しないものとして扱つておるようでありますが、これらの問題については電電公社当局もこれが解決の道を研究しておるようでありますが、その後の情勢はどうなつているか、お伺いいたしたい。
#4
○梶井説明員 こまかい問題でありますから、局長または次長から御説明いたさせます。――それでは後ほど御説明をいたさせます。
#5
○橋本(登)委員 それでは次に電波関係について伺います。これもやはり国政調査に関連してわれわれ九州、中国、四国、京阪神方面を調査したのですが、この前の各班からの報告にもありましたように、いわゆる民間放送が一箇年内において相当多数を一挙に許可されましたが、その結果地方においては相当数が経営上の困難もあり、かつまた混信状況が相当ひどいのであります。混信状況のことについてはもつと技術的な研究ができれば、あるいはそうした混信が防げるかもしれませんけれども、経営上の問題から考えると、御承知のように電波法の建前は必ずしも一県一局主義になつておらない。ただ実際の問題としていわゆる一県一局主義に準ずるような形で、免許が行われているようにわれわれは見るのであります。これも大きい問題ですが、最近の地方の民放の経営状況、あるいはそれに関連する電波事業、放送事業等について、御当局の方に何らかの調査資料がありますればお知らせ願いたい。
#6
○長谷説明員 お答え申し上げます。民間放送関係の経営状況全般にわたつて、特にまとまつた調査資料というものはただいま手元にございませんが、いろいろの面から検討し続けておりますので、まとまりましたならばお目にかけるようにいたしたいと思います。なおこの際ただいままで私どもの調査いたしました結果等に基いて、分明いたしております点等を二、三申し上げて御参考に供したいと思います。それはかねがね御説明申し上げておりますように、日本放送協会の放送局並びに民間放送局をいかに許可して行くべきか、あるいはどれだけの放送局を日本において期待できるかというような点につきましては、昨年の五月末に放送局の再免許を行います前に、約半年余りを費しまして実情調査、技術的な面、あるいはその他の面からの調査をいたし、数回にわたり公聴会等を開きまして、いわゆるチヤンネル・プランというものをつくりまして、それに基いてこれまで許可をいたして来たわけであります。現在まで放送局の免許をいたしておりますのは、すべてこのチヤンネル・プランに基いているわけであります。今後も放送局を許可して参りまする場合には、このチヤンネル・プランの範囲内でやる以外に方法はないと存じております。もつともこのチヤンネル・プランはちようど一年半くらい前になりますが、その時分において日本として放送局をできる限りたくさん置くのには、どういうふうな配置にしたらいいかというような考え方でございますので、別な面からただいま御指摘になりました経済上の面、あるいはその他の面からこれを見直さなければならぬことも、私どもその通りだと存じております。ただ最近緊縮財政の方針のもとに、各界においていわゆるデフレの影響を受けておりまして、民間放送連盟もその例外ではございません。私どもの予想したのよりは経営関係が困難になつているようであります。ただこの際申し上げたいのは、民間放送は広告収入によつているのでございますけれども、新聞、雑誌等における広告収入のデフレ経済による影響と比べますと、民間放送はさほどでないようであります。今年に入りましてから、たとえば新聞等の広告収入の推移を見ますと、一割から二割程度減少しておるような様子でございますけれども、民間放送の方は全然減つておりません。むしろ逆に毎月ふえている状態であります。これが今後も必ずしも続くとは限りませんけれども、いろいろ関係者の意見あるいは私どもの調査いたしました結果、あるいはアメリカその他外国の例等において、経済の変動が民間放送の収入にどう響くかという点をいろいろ調査して、データを集めてみておるのでありますけれども、あまり急激には来ないようなふうに見られます。しかし何と申しても、初期に期待したほどの収入はございませんので、特に地方の比較的規模の小さい民間放送局では、経営が楽ではない状態でございますので、その点も今後十分に考慮して行かなければならないと思つております。なお先ほど申し上げましたように、それらの資料がまとまり次第、お目にかけるようにいたしたいと思います。
#7
○橋本(登)委員 今の局長のお話でありますと、チヤンネル・プランが決定されて、そのチヤンネル・プランを基準にして免許の取扱いをしておるというお話でありますが、電波法の規定によれば、その方針が一応確立せられておるように考えるのです。ただそういうふうに、チヤンネル・プランがあればあとは書類審査において、可能であればこれを免許するという電波法の建前が、はたして十分な措置かどうか。というのは、御承知のように放送事業というものは、一面においては生産事業の面もありましようが、その大部分はやはり消費文化の面において考えられておる。でありますから、今日日本が当面しておる経済上の諸問題から考えれば、より優先的に資材を投じなければならぬような事業も、数多くあるわけであつて、従つてチヤンネル・プランによつてのみこれを許可して行くという電波法の建前が、はたして十分なものかどうかということについては、われわれは非常に疑問を感じておるのであります。ことに電波法ではそうなつておりますが、一応許可事業でありますから、政府が許可した場合においては、それに要する資材あるいは資本等については、積極的にこれをあつせんする――もちろん義務は持つておりませんが、政府が許可したということは、それらの投資が行われてもさしつかえない、こういうような見解に立つておるわけである。しかし現在の諸情勢から見て、結局七千万円もしくは一億円を要するような、非常に多額な投資を必要とする事業が、いわゆるチヤンネル・プラン、技術的な方針によつてのみといいますか、大部分はそれに基準を置いて許可をして行く、こういう考え方にどうも無理がありはしないか、こういうふうに考えるのですが、その点についての局長の御見解を承りたい。
#8
○長谷説明員 お答え申し上げます。先ほど私が申し上げましたことに、多少言葉が足りなかつた点もあるかと存じます。御案内のように電波法の第七条には、無線局の申請がありました場合に、郵政大臣がこれを審査する基準がきめられています。技術的な条件及び電波の割当ができるかどうかということのほかに、その仕事を維持するのに十分な財政的基礎があるかどうかということを、十分に検討しなければならぬことになつておる。これらの点は、従来も十分意を用いて来た点でありますけれども、御指摘のように最近における経済界の動向を考えますと、この財政的な基礎があるかどうか、あるいは業務を満足に行つて行くことができるかという点を、特に十分に考えなければならぬと存じておるのでございます。先ほど申し上げましたように、比較的経済界の最近の動向の影響は、形の上ではないようには見えますけれども、民間放送関係の経営が非常に困難を来しておることは事実でございますし、また一方お話がありましたように、設備資金あるいは運転資金が相当制限をされて来ております点等を考えますと、今後その点は一層気をつけなければならぬというふうに私は感じておる次第であります。
#9
○齋藤委員 関連して……。初めから根本的なと申しますか、今当局で考えられております民放の許可は、最低は五十キロワットですか。
#10
○長谷説明員 お答え申し上げます。最低幾らというふうに電力をきめておりませんが、やはり事業をやりますためには、ある程度最小限度の電力と申しましようか、規模があり得ると思います。大体現在では百ワツトというのが一番小さな電力のものでございます。それ以下のものは民間放送関係ではございません。
#11
○齋藤委員 民放、無線局の放送局の許可を申請しているところが非常にたくさんあるということを聞いておるのですが、今どのくらい許可申請が出ておりますか。
#12
○長谷説明員 お答え申し上げます。大体九月初期現在におきまして――その後今月までの間に二、三件ふえておりますが、大体のところを申し上げますと、ラジオ放送関係につきましては八十八件ほど申請がございます。大体八十八件のうちの大部分のものは、新聞関係者が自分の関係のニュースを放送するための特別の放送局を設けたいというもの、それからすでに民間放送が免許を受けてある程度の放送をやつておりますものが、さらにその放送区域を拡充したいというので、いわゆる小さな中継局を設けたいというのが大部分でございまして、独立の放送局を設けたいというのは数件にすぎません。そのほかにテレビ放送を行いたいというのもやはり二十数件出ておる状態であります。
#13
○齋藤委員 もう一点だけ、たとえば和歌山あたりは新しい放送局の設置を申請してあるという話を聞いたのですが、その実情を調べてみますと、あそこは普通ならば大阪のサービス・エリアの中に入る。対岸の徳島の電波もよく和歌山に来ている。そこに百ワットなら百ワツトの新しい放送局をつくりたい、こういうときにこれを許可するしないという問題が起きて来るわけです。そういうときに、当局は周波数の割当をどういう基準によつてきめて行くのですか。たとえて申しますならば、そういうふうに大阪なら大阪の電波が和歌山一帯をおおうておる。それからNHKも大阪の民放もサービス・エリアとして包含しておる。四国のは海を渡つてどんどん電波がやつて来る。そこに今度は和歌山がまたさらに民放をつくつて行く申請をする、そういうときに民放を許可するかしないかという問題に対して、電波のあり方は一体どういうふうに基準を置いてお考えになるのですか。参考のために伺いたいと思います。
#14
○長谷説明員 お答え申し上げます。ただいま和歌山という特定の地域の問題を取上げての御質問でございましたので、具体的にその場合のことについてお答え申し上げた方がわかりやすいと思いますので申し上げますが、実は民間放送も含めまして、日本全体の放送局の電波の割当計画をいたしました場合に、予測できないいろいろな問題が起ることもございますし、あるいはまた補助的なものとして、地勢その他の関係から所期のサービスができない場合の補助的な局として、小さな局をある程度実情に即して置けるように、幾つかのそういう目的の電波を用意しておつたのであります。私どもはこれを電波中継局用の電波という考え方で用意しておつたのでありますが、その場合に、その電波が使えるところには、相当地域的な制限もせずに、実情に即して補助的に置ける、こういうふうに考えて来ておつたのであります。関西地域においては放送関係の電波が割合にたくさんございまして、相当以前から民間放送局をなおたくさん置きたいという要望はあつたのでありますけれども、ほとんど使用可能な電波が残つていない状態でありましたので、これ以上民間放送局を設置することはできない状態になつたのであります。ところがたまたま今申し上げました、われわれがもともと中継局用として考えておつた電波のうちの一つが、和歌山県下では使えるという結論が出て来たものですから、関係者の方でそれならばぜひ小さなものでもかまわないから設けたい、こういうような出願が最近出て来ておるのであります。しかしお話のように和歌山県下では、大阪初め方々の民間放送も十分聞えるところでありますし、さらに百ワットというような放送局をつくりましても、そのサービスし得る範囲はきわめて局限したものでありますし、そういうものの必要性、あるいはその有効性、それらの点も十分考慮の上で決定しなければならぬというふうに存じまして、目下慎重にそれらの点を検討しておる次第でございます。
#15
○齋藤委員 私のお伺いいたしましたのは、周波数というものは限定されておる。ところが出力によつてサービス・エリアが違う。でありますから、それを全国的に調べてみて、一キロとかあるいは十キロ放送というものがあつて、ある地域にいろいろな放送の波が行つておるけれども、さらに出力を百ワツトにして、そこで小さく放送すれば、他の電波に影響を与えないという周波数がその土地に残つておるとすれば、そこへ小さな放送局ができるわけなんです。そういうものは今後一体どんどん許可し得るものであるか、そういうものもやはりこの際営業状態とか、あるいは将来性を考えて許可しない方針をとられてるのか。ですから全国を再調査いたしまして、いろいろな周波数がある。しかしここにサービス・エリアの小さいものをつくつて行けば、ほかの波に影響しないで放送ができる。そこに対してその土地の要求が非常にあれば、放送局を許可する、こういうものですか。しかしその他の条件を勘案して、それは許可しないというふうに法的に処置できるのであるか、その点を伺いたい。
#16
○長谷説明員 お答え申し上げます。先ほどもちよつと言及いたしましたように、電波があるということだけで認可はできないのであります。電波があるかどうかということはまず先決問題でありますので、電波があるかどうかという点を調べ、さらにこれを許可すべきかどうかという点につきましては、財政的な基礎があるかどうか、あるいはその事業を運行して行くだけの見込みがあるかどうかということを、十分検討した上で認可をすることになつております。従いましてただいまお話になりました後段の配慮を十分に加えて裁断を下す、こういうことになつております。
#17
○橋本(登)委員 これは営業局の方の仕事だと思うのですが、大牟田市の各工場、これは戦時中の特例のようですけれども、各事業体が異なつておるにかかわらず、それらを連繋して私設電話を持つておるわけであります。これは現在の公衆電気通信法からいうと当てはまつておらぬようでありますが、昔からの慣用でそのままになつておる。もちろん地元においてはこれが解決方について努力はしておるようですが、ただわれわれは、これを電電公社関係の交換局に組み入れるならば相当の施設を要するので、そういう厖大な費用をかけてこれを法的なものに引きもどすことが、現状においてははたしてプラスになるかマイナスになるか、あるいはマイナスになるのじやないかと見ておるのですが、それは別問題として、一応公衆電気通信法なり有線電気通信法なりという法律があつて、その法律に適合しない状態がそのまま放置せられておる、こういう状態にあつては、今後公衆電気通信法を守るという建前から考えても、非常に危険がありはしないか。せんだつてから問題になつておるマイクロ・ウエーブの問題も同様ですが、法的に根拠を持たないものがたとい慣例として扱われておつても、それを何らか法的に措置することが必要でないかと思うのでありますが、これらの問題について営業局長なり何なりの方からお答え願いたいと思います。
#18
○吉沢説明員 お答え申し上げます。実は工業特設電話は旧電信法時代に専用電話として許されておつたのでありますが、昨年の八月公衆電気通信法並びに有線電気通信法ができましたために、有線電気通信法にいう私設の設備であるということになつたのであります。従つて有線電気通信法で許されました条件に合致する限りは、私設が許されることになつたのであります。事実問題といたしまして、共同に設置され、あるいは設置者を異にする場合に接続するというのは、いずれも有線電気通信法の示す条件に適合しない限りは、それは違反であるわけであります。そこで従来の大牟田のみならず、各所に工業特設電話としていろいろな形態のものがあつたのでありまして、有線電気通信法の施行に際しましてそれに適合するかどうかということは、もちろん調査を進めておつたのであります。ことに大牟田におきましては御指摘のように、非常に広範囲の私設の電話があるということは存じておる次第でありまして、これに対しましても先般調査をいたと、一応の結論といたしましては、やはり施設を異にしておることは事実であるけれども、その接続の範囲におきましては有線電気通信法に示すところの、特に緊密な関係がある、あるいは共同施設を許された範囲であるという中間報告を得たわけでございます。しかしこれとても一応の報告でありまして、なお事実をしさいに点検して、お示しのごとく公衆電気通信というものの行き方なり、あるいは有線電気通信法本来の趣旨に合致する立て方に沿う意味におきましても、なお一層の調査を要すると考えておる次第であります。これは実は公社の立場におきましては、この監督権がないのでございまして、御存じの有線電気通信に関する限りは、郵政省の監督下にあるわけであります。この点も十分郵政当局と連絡をとつて、なお一層慎承に調査をいたしまして、お示しのごとき弊害の起らぬように処置いたしたいと考えております。
#19
○橋本(登)委員 法律の建前から言えば郵政省の仕事だろうと思うのですが、実際上の問題として、電電公社の方であの問題の折衝を重ねておるようでありますから、この点お聞きしたのです。ただ密接な関係と言いましても、実はわれわれ行つて見たのですが、われわれの観念から言えば、どうも全然違つた事業会社が連繋しておる。もとをただせばある一つの大きな会社がわかれて、三つか四つの会社ができておるようですから、歴史的な関係においてはわかるのですが、現在の公衆電気通信法なり、あるいは有線電気通信法で示す意味での事業の密接なる連絡ということに当てはまらぬのじやないか、こういうように考えるのであります。ただ問題は、法的にはそういうことで、しかも何らかの措置をとらなくちやならぬ、こう言いましても実際上は産業の一環として電話が扱われておるのでありまして、非常な不便を生ずるというようなことも考えられますので、もしそういうものがどうしても産業開発あるいは工業生産の上において必要だというのであれば、法律自体をある程度まで適合するように直して行つたらどうか。ただ現在どう考えても、われわれ現場を見ていて今の法律では適合しない、こういうように考えられますので、それらをどういうふうに解決して行く御方針か。私は、今のように密接なる関係があると思われるというのでは、どうも現場を見て納得行きかねる。監理官の方ではどういうように考えられるか、それについて御意見を承りたい。
#20
○行広説明員 ただいま御指摘の問題につきましては、ただいま営業局長からもお話があつたのでございますが、当方におきましても一応現地において調査をしておるわけでありまして、ただいままでのところでは、一応五つの関係会社にわかれておるのでございますが、この間におきましては一応緊密な事業の関係があるのではないか、こういうように考えて帰一してはどうか、中間的にはそういう考えでおるわけであります。なおこの点につきましては、詳細に検討して一層慎重にやつて参りたいと思います。
#21
○橋本(登)委員 別の問題でありますが、われわれ国政調査の際にいろいろ問題になりましたのは、私設無線、つまり超短波なり極超短波の無線関係でありましたけれども、これは公社の公衆無線といいますか、公衆電気通信事業に必要のある無線との関係において、大分地元から誤解もあり、いろいろな意見が言われておつたのでありますが、その後公社当局においては郵政当局と十分なる協議を遂げられて、公衆電気通信の範囲内においての無線通信網の確立という点が御相談になられておるようでありますから、大体まとまつたものができておりますれば、その構想について御説明を願いたいと思います。
#22
○長谷説明員 お答え申し上げます。一般の事業者がその専用のために、いわゆる私設無線を設けたいという考え方なり計画なりというものは、実は数年来非常にふえて参りました。従前はこの無線局の免許関係の仕事をいたしますのに、無線局を許可する場合の基準をきめてございました。その基準は法律の定めるところに従いまして、関係者の間の公聴会等を開き、十分慎重を期してその基準をきめてあるのでございますが、大体法律上保安通信のように、その施設を義務づけられている場合を除きましては、公社のいわゆる公衆通信設備を利用することが不可能であり、かつ不適当な場合だけ私設無線を許す。しかもほかの通信手段、たとえば有線その他でこれが目的を達し得ないような場合、そういう場合には無線局を許す、こういう考え方になつておりまして、従来からそのような申請がございました場合には、個々にその場合々々につきまして電電公社側といろいろ御連絡をして、公社の方の施設を提供することができない、あるいはいろいろの点から不適当だ、こういうような判断が下されたものについて、免許を与えて来ておつたのであります。しかし最近、これらの私設無線の出願が非常に多くなりました一方、電電公社の方におかれてもいわゆる五箇年計画等の工事の進捗状況によりまして、次第に設備が整われて行つたものでありますから、私どもといたしましては将来のこれらの無線局の許可方針、あるいはまたそれに対する電波の割当計画、そういうものを立てる上から、今後これらの私設無線局の許認可を行うにあたりまして、場合々々にいわゆるその場その場の処理として、公社側と御連絡の上できめて行くのでは不十分であると考えましたので、昨年の末ごろから全般的なこういう方面の需給状況を調べると同時に、電電公社側に、今後私設無線の要求に対してどれだけ公社側がこれを受入れる態勢を整えておられるか、今後のお見込みはどうかということを伺つておつたのであります。その後公社側からも相当将来にわたる御計画と同時に、現在の具体的な申請に対する処置の案等も示されましたので、それらも勘案いたしまして、従来の無線局の開設の根本的基準の条項を改めるという必要は起りませんけれども、これの解釈にあたりまして、こういうものはこういう基準で行こうというぐあいにはつきりいたしたのでございます。その結論的なことを御参考に一応申し上げてみますと、防衛用あるいは海上保安用、警察用、気象、消防用、その他国家事務と思われるような種類のもの及び航空機、船舶関係の航行安全のための通信、それから鉄道及び軌道用の安全を確保するための通信、あるいは送配電関係の安全を期するためのいわゆる保安通信、それから非常災害の場合の通信の確保を目的としたいわゆる非常通信関係、こういうようなものはその性質上からいいましても、公社の関係と一応別個にこれを処理して来ておりました。今後もこの線は根本的にはかえる必要はないと思われますが、最近における電気通信施設の動向から考えまして、特に超短波、マイクロウエーブというようなものを使用することがだんだん多くなつて来ておる実情等から考えまして、こういう種類のものもできるだけ公社の電気通信設備を利用することが適当だと思われる場合も出て参りますので、そういうような場合にはできるだけ二重施設にならぬように、相互の間に御連絡もし、御計画の調整も場合によつてはしていただいて、総合的にむだのないようにして行くように、許可にあたつても考慮しよう、こういうことにいたしております。それからこれらの種類のものに準ずるものといたしましては、自動車の安全運行に関する通信、あるいはガス、水道事業その他公益的性格の多い通信でございまして、あるいは地方公共団体の行政上のために必要ないわゆる事務連絡のための通信とか、こういう種類のものは、やはり相当公共性を持つておるのでありますが、先ほど申し上げたもののように、法的に義務づけられておるというような種類でもございませんし、これらの通信は、公共的な事業でありますけれども、その通信内容が、比較的一般事務用に使われるものが大部分でございますので、これらのものの申請につきましては、できるだけ公衆電気通信設備を利用してもらうように指導をして行こう。どうしても公衆電気通信設備を利用したり、あるいはこれによることが不可能であつたり、不適当な場合には、無線局の認可ということも考えられますけれども、できるだけこれの利用をはかるようにしたい。そういう意味から、これらの申請に対しては、申請者側の希望なり、計画なりあるいはその意見なりを十分に聴取しますと同時に、公社側へも御連絡を十分にして、できるだけそれらの要望は公社の設備によつて、満足してもらうようにしたい、こういうふうに思つております。そのほかそれ以外の一般的な事業関係に専用通信を持ちたいという計画もあるわけでありますが、これらはできるだけ公社側の施設を使つていただくようにしたい、こういうふうに考えております。いずれにいたしましても、公社の五箇年計画の進行に伴つて、漸次サービスも改善されると思いますので、従来端的に申しまするならば、一般の通信の需要に対して遺憾ながら公社側のサービスが不十分であつたというようなことから、これらの多くのものがみずから私設無線局を持ちたいという要望も出て来たように思われます。またその性格上、全然公衆通信系統とは別個のものを持たざるを得ない場合もございます。たとえて申しますと、電力会社の発電所と変電所等との問の通信とか、その他のものもございますけれども、最近非常にふえましたのは、先ほど申し上げましたように一般の事業会社が、公衆電気通信に十分より得ないために、みずからのものを持ちたい、こういう考えから出て来たように思われますが、先ほど申し上げましたように、公社側のいろいろな準備の進捗に従つて、私どもはいずれこれらのものは公社施設に移行されるべきもの、公社施設によつてこれは行われるべきものと存じておるのであります。しかし現在におきましては、まだそこまで行き切れない問題もございますので、十分公社側と御連絡をとりつつ、相互の関係も考慮いたしまして、遺漏ないようにして行きたい、こういうふうに存じております。
#23
○橋本(登)委員 大体今の局長のお話で、その原則が確立せられたことについては、たいへん喜ばしい次第であります。同時にまたいわゆる公衆電気通信施設の保護のために、たとい公衆電気通信関係以外の波長があつても、公衆電気通信関係でもつてまかなえるものは、できるだけその方にまかなわしめるように、各事業者を説得あるいは指導して行きたい、こういうようなお話で、たいへんけつこうでありますが、たとえば現実の問題としては、電力会社が電源開発等にマイクロウエーヴ等が利用されることについては、これはやむを得ないと思いますが、東京と現地をつなぐあるいは東京と支社をつなぐというような相当大規模なマイクロウエーヴが、実際上すでに施設をされておる。こういう状況は将来の公衆電気通信もしくは日本のいわゆる電信政策の一環から考えても、はなはだ行き過ぎがありはしないか、こういうように感ずるのであります。この点特にひとつ今のお話のような方針で御善処願いたいと思います。
 なお質疑はほかにありましようが、その前に、緊急動議として提案いたします。
 先ほどから各委員から質疑がありましたいわゆる民間放送事業についての免許について、この際、国政調査の結果及び当委員会における数次にわたる質疑の結果から見まして、将来の免許については当局が慎重にやつてほしい、こういう考え方が委員会の全体の空気でありますので、私どもといたしましては、一応決議申入れというようなものをいたしたいと思います。これを提案いたします。
 それでは一応案文を朗読いたします。
  最近一般放送事業者の放送局の免許されるものが極めて多数に上り、ために一般放送事業相互間における競争を激化し、国内経済の諸情勢と相俟つて事業経営の困難を招き、混信その他放送の質の低下を来す等の事態が漸く顕著になろうとしている。且つ、放送局の免許基準については、目下懸案となつている放送関係法令の改正と併せて根本的に再検討を要するものと認められるので、政府は右に関する諸般の事情を考慮し一般放送事業者の放送局の免許については此際特に慎重を期すべきものと認める。
  右決議する。
 御賛同を願いたいと思います。
#24
○成田委員長 お諮りいたします。ただいまの橋本委員の動議は、一般放送事業者の放送局開設免許に関する決議に関するものでありますが、同君の動議のごとく、本委員会において決議することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○成田委員長 御異議なしと認め、左様決定いたします。
 なお本決議に関しましては、議長に報告いたすとともに、郵政大臣に参考送付することにいたしたいと存じます。
 引続いて質疑を続行いたします。原茂君。
#26
○原(茂)委員 一昨日マイクロウエーブの問題で質問がありましたに引続いてお伺いしたいわけですが、大臣がおいでにならないので二、三にとどめて、簡単にお答えを願いたいと思います。最初に長谷さんにお伺いしたいのですが、電波法の第四条第二項について、昨年末、たしか十二月八日ごろの当委員会だつたと思いますが、この問題で大臣あるいは局長等からいろいろ御意見を聞いたわけです。法解釈上では疑義はなかつたようでありますが、実際の運営上における疑義があつて、その統一が政府部内でまだとられていなかつたと記憶いたしております。問題の焦点は、マイクロウエーブ施設等をつくるのに、施設をするまではだれがかつてにどこへ施設しようとも自由だ。これに対しては何ら制肘あるいは管理、監督をすることは不可能だ。しかしそれを実際に運用をし始めるときになると、そこに初めて四条第二項による取締り等が開始されるのだというふうに御答弁があつたように聞いたわけです。しかし前の問題の起きた原因というのは、例の正力さんのテレビの問題からそのことが起きたわけですが、大臣の集約したお答えは、しかし正力さんがあまり厖大な費用を使つてしまつて、しかもそれが許可にならないというようなことになると、非常にむだをかけることになるから、早期にこの疑義に対する考え方を統一して、おそらく正力さんがあまりむだ金を使わないうちに、この問題の解釈をはつきりさせる方針だ、こういうふうに聞いたのですが、その後この問題に対する解釈の統一等に関して何か話合いが進められて、施設をするまではかつてであるという解釈をそのままとつて行くのが、やはり国全体から見れば、大きな国費が使われる問題ですから、その施設の始まる前に、これに対する何らかの政府としての意思表示をすべきであるとするか等の、何か決定がなされておるのではないかと思うのですが、今日までの経過をひとつ御説明願いたい。
#27
○長谷説明員 お答えいたします。この電波法第四条第二項の解釈及び公衆電気通信法の解釈に関連する問題と存じますが、このことにつきましては、実はこの前の委員会におきましても、大臣とこの委員会において、いろいろ御審議がございまして、政府として統一した考え方をお目にかけましよう、こういうことになつて、実は政府部内で法制局等との連絡もございますので、今慎重に法律上の解釈についての結論を得べくやつておりますので、もうしばらく御猶予願いたいと思います。なおもしも電波法上、その解釈から、国の通信政策上いろいろな面から不都合な点がありまするならば、できるだけ早い機会に法律の改正も場合によつてはお願いしなければならぬと思つておりますが、ただいまのところでは、現在の法文の解釈上、どういう結果になるかということを確かめるのが第一でございますので、はなはだかつてでございますが、もうしばらく御猶予を願いたいと思います。
#28
○原(茂)委員 この点も大臣がおられないので、はつきりつつ込んでお伺いできないのですが、もう爾来約一年たつわけなんです。その間に正力さんはむきになつてやつておられますから、大分むだな金を使うのじやないか。結果においてはそうならないかもしれませんが、大臣ははつきりその点を言明されたわけですから、ひとつ次の委員会あたりまでに、もう少しつつ込んだ意見を出せるようにしておいていただきたい。これがおそらく中心になるのじやないかと思うのです。
 その次にお伺いしたいのは、これはしろうと考えで、たとえばの話ですが、公社の持つておる今のマイクロ施設ではなくて、他が持つておるマイクロ施設というものを、そのまたほかのところに貸すというようなことが可能かどうか。現在の法解釈上そういうことをしてよろしいのかどうか、その点をひとつ。もしいけない場合でしたら、その根拠になる法を示していただきたい。
#29
○長谷説明員 お答え申し上げます。ただいまの御質問の点は、結局この第四条第二項の解釈問題にかかるわけでありますが、少くとも私ども考えておりますのは、無線局として、ある目的をもつて郵政大臣の認可を得たものが、その中のその施設を他人に貸すということは、いずれにしてもこの電波法は許していないと思います。つまり免許人がある目的をもつて無線局の免許をもらつておるのに、それがその施一設を他人の用に供するということは、第四条からいつても明らかであると思いますが、禁じておると思います。結局免許人にならないで、設備だけをつくつて提供することも禁じておるかどうかというところには、いろいろ疑義があるようにも思われますが、一旦無線局を許されておるのを、その施設を他人に貸すということは、電波法の四条からいつても、明らかにこれは禁じておると思います。
#30
○原(茂)委員 免許後に他人に貸すことが許されていない。それでは当初から、もし二目的のために使うことを申請した場合には、これは許されますか。
#31
○長谷説明員 お答え申し上げます。その点が現在の法文の字句の上からやや疑義がございまして、二通り考えられる点もありますので、先ほど申し上げましたように、法制当局とも十分打合せまして、その点を明らかにして申し上げたい、こう思つております。
#32
○原(茂)委員 これは蛇足になると思いますが、たとえば防衛庁がこの施設を新たに施設したいと考えたとき、どういう順序でこれを許可されるものでしようか。
#33
○長谷説明員 お答え申し上げます。防衛庁関係がもしかりにマイクロ施設を持ちたいというようなことを考える場合に、第一は電電公社の持つておられるものをそのままそつくり利用するという考え方があります。第二には防衛庁みずからが設備を用意しまして、郵政大臣の承認を得まして、防衛庁がみずからその施設をつくる。しかしこのみずから施設をつくることにつきましても、一部分を電電公社に委託する、あるいはある部分の施設を電電公社のものを利用する場合と、全然公衆電気通信施設とは別個につくり上げるという形とがあります。いずれにいたしましても、必ずしも防衛庁が自分の用のマイクロ施設をつくり上げますのに、自分が必ずすべてをやらなければならぬということにはならないと思います。
#34
○原(茂)委員 もう一度念押しに伺いますが、そうすると防衛庁が独自の施設を持ちたいと考えたとき、ある一つの目的は自己使用、もう一つ余裕があるところを電電公社に使わせるという、この二つの目的で申請がなされても、これはやむを得ない。その場合でも許可が正当であると認めればおりる、こう解釈してよろしゆうございますか。
#35
○長谷説明員 お答え申し上げます。そういう場合は認可ということにはならないのじやないか。つまり公社以外には、他人に施設を貸すという目的で無線局の免許を得ることはできないことになつておりますから、防衛庁といえども、みずから使つた残部のものを他人に貸すということで、免許にはならないわけでございます。
#36
○原(茂)委員 そこで明確にちよつとお伺いしたいのですが、公社は今五箇月計画で、四千メガサイクルで七バンド建設中だと思います。昨年お伺いしたときから、今日になつてどの程度進んでいるか、お伺いしたいと思います。その焦点は、当時電話線に使つた場合、たしか四千八百回線が理論的には可能だが、実際上はどの程度まで入るようになるかわからないというふうなお話があり、それが根拠で何バンド一体電話線に使い、何バンドをテレビに使うかということは、まだはつきり計画ができていないというような御説明があつたように記憶しておりますが、その後の進行状況からいつて、現在その点、もう少しはつきりして参つておりますかどうか、その点をひとつ伺いたい。
#37
○梶井説明員 公社のマイクロウエーブにつきましては、すでに御承知の通り東京・大阪間は一応建設いたしました。使用しておりますのは電話を一ルート、テレビジヨンを一ルート使つております。そのテレビジヨンはNHKのテレビジヨンの中継に使つております。電話の方は、最初トランジツトの需要がさほど多くないだろうというような意味で、小規模にいたしまして、三十六回線を創設いたしました。しかしその後東京・大阪間の即時通話がだんだんふえて参りましたので、チヤンネル数をふやさなければならぬということで、現在百二十チヤンネルにふやしております。それを引続いて二百四十チヤンネルまでふやそうという計画になつております。理論的には四百八十チヤンネルまでできます。東京・大阪間のマイクロウエーブを実験した結果、現実に四百八十チヤンネルまで使えるという見込みを持つております。東京・大阪間は、将来だんだんトランジットがふえるに従つて、ルートをふやして行こう。その結果七ルートをつくろう。そのうちニルートをマイクロゥエーブの中継に使用しよう、五ルートを電話の回線にして使おう、一応かりに二百四十チヤンネルとしまして、五ルートということになりますと、千二百数回線になります。それくらいつけますならば、当分は一応やつて行けるのじやないか。その後の拡張に対しましては、それを四百八十チヤンネルにふやして行こうという考えでございます。続いて現在大阪・福岡間の工事に着手をいたしております。そうして第一次には広島、続いて福岡まで延長して行こう、これも東海道と同じように七ルートをやるつもりでございます。そのうち二つをテレビジヨンの中継に提供しよう、あと五ルートを電話回線に使おうという考えでおります。これは英国の機械を買うことにいたしまして、近く機械が到着いたします。建築の方はすでにその前に着手いたしておりまして、機械が到着し次第、装置することにいたしております。大体三十年度終りにはなるまいと思いますが、秋ごろまでには広島までは完成したい、そうして福岡までを年度一ぱいにやつて行きたい。あるいは工事の進捗状況によつて、多少延びるかもしれませんが、大体その目標で進んでおります。
 それから続いて東京・札幌間の工事につきましては、実際には測定をみないたしまして、どの辺に置局するかということも全部決定いたしまして、これは三十年度の工事になつておりますので、明年度になりましてから道路並びに建築に着工いたすつもりでございます。そうしてこの機械は国産の機械をもつてやろう、但し英国から買いました機械を十分参考にしまして、さらに進歩した機械でやろうという考えでおります。これは三十年度の工事でありまするが、どうも北の方は冬になりますと工事が非常に困難になりますので、この中で三十一年度にどうしてもまたがつてしまう――これも三十一年度一ばいにはなるまいと思いますけれども、三十一年の秋まで、あるいは冬までには完成して行きたいという考えでおります。これもやはり七ルートの設計をいたしまして、二つはテレビジヨン、あとの五つは電話という考えでございます。大阪・福岡間に対しましては、一応電話の方は二百四十チヤンネルをすぐできるようにいたすつもりであります。そういう順序になつております。さらにわれわれといたしましては、札幌・福岡間の幹線路をマイクロウエーブによつて連絡するばかりでなく、相次いで三十一年度以降においては、枝線路といたしまして、各方面にやはりマイクロウエーブを施設して行こう。但しこの計画は幹線路と違いまして、トランジツトが相当多くありません。従つて方式も従来の四千メガを使いません。二千メガあるいは六千メガというようなものを使おう。その方式も従来のようなFM方式でありませんで、PM方式を使つて行こう。PM方式では二十三チヤンネルが一単位になつております。必要に応じてそれをだんだん重ねて使うということになつております。ただこれは波長の利用の上から言いますと不経済でありますので、大体その限度は百五十チヤンネルくらいが回線の限度じやないかと思います。ですから比較的トランジツトの小さいところでそれをやつた方が、中継区間も延ばすことができますので、経済的に行くのじやないか。ただ回線が非常に多くなつて、来ますと、PM方式はFM方式に比較して不経済になりますから、現在幹線路に使つておりますようなFM方式になります。
 なお全国にわたつて、おもな都市にはマイクロウエーブで連絡するという計画でございますが、これはとても第一次の五箇年計画では完成する見込みはございません。従つて第二次五箇年計画にわたつて、漸次やつて行こうという考えでございます。
#38
○原(茂)委員 そうしますと大体三十一年度末には、東京、札幌、南は九州から北海道に至る大体の計画が完成する。そのあかつきは、電話ルートは二百四十チヤンネルに全部なる。こう解釈してよろしゆうございますね。
#39
○梶井説明員 はあ。
#40
○原(茂)委員 そこでちよつとお伺いしたいのは、もしここで急に自衛隊が独自の専用線がほしい、こういうような要求が今出たといたしますと――来年、再来年あたりにその要求が出たと解釈したときに、今テレビとマイクロウエーブの二ルートだけに全部限定しておるようですが、このほかに一ルートの電話の方の自衛隊用のものを、専用線にまわそうというようなことを考えるときに、技術的には四百八十チヤンネルに電話のルートをすれば、その余裕が出るものか、そういうことは不可能なんですか。そういう点をひとつ、余裕が出るか出ないかを伺いたい。
#41
○梶井説明員 もし防衛庁からわれわれの考えております回線以上に要求がありましたときには、防衛庁が多分予算をおとりになることとわれわれは思うのです。その予算によりまして、現在のものにふやして行くという方法によつて行けば、行けるのじやないかとわれわれは考えております。それは東京・大阪間で申しますれば、両端の装置は新たに増加しなくちやなりません。しかし中継所におきましては、大体建物であるとか、アンテナであるとか、電源であるとかいうものは共通使用ができます。あと中継に増加する部分がありまするが、それだけをふやせばいい程度であります。これは二百四十チヤンネルを四百八十チヤンネルにいたしますときも、またさらに現在二ルートやつておりますのを三ルートにし、その第三ルートを防衛庁に全部お貸しするという場合においても、同様に附加することによつてできまするから、非常に経済的に行くというわけてあります。
#42
○原(茂)委員 最後にもう一点お伺いしたいのですが、その経済的とおつしやいますのは、新設する場合と比較して何パーセント程度ぐらいで行けるとお考えですか。
#43
○梶井説明員 防衛庁が別に新設される場合とは、われわれは比較してはおりません。ただ防衛庁が新設される場合と、われわれの計画そのものとの比較はいたしておりますが、われわれの方の回線を利用されるのと、防衛庁の新設される場合との比較は困難だと思いますけれども、一応われわれの研究しました結果、四千メガで二百四十チヤンネルあるいは四百八十チヤンネル利用します場合と、それからPM方式で百五十チヤンネルぐらいつくりました場合との経済比較は大体しております。そうしますと、一回線当りの総体との比較はちよつとおかしいのでして、一回線当りに換算して比較するわけでありますが、その場合において創設費はわれわれの方が三分の二で済む。それから維持費その他年経費と申しまして、償却その他みな入れまして、その場合におきましては大体二分の一で済むということになりますので、経済比較から申しますると、こまかい数字は別問題といたしまして、われわれのやつている四千メガのFM方式の方がはるかに経済的だ。従いましてわれわれといたしましては、このPM方式を他の人がつくつて、それを貸すと言われましても、それを使うことはわれわれは不経済だという考えでおるわけであります。
#44
○原(茂)委員 もう一点お願いしますが、公社ではPM方式はいずれ取入れるお考えですか。それともどこかのルートに今取入れつつありますか。先ほどの御説明の中にたしかちよつとあつたようですが、私聞き漏らしたのですが、PM方式によつてやるつもりだということがちよつとあつたようですが、どこでしたか。
#45
○梶井説明員 先ほど申しましたのは、札幌・福岡間の幹線路はFM方式でやります。その他の支線に対してはPM方式を利用するつもりであります。こう申しましたのでありまして、現在そのためにPM方式を公社におきましても、試験研究をいたしております。しかしPM方式につきましては、すでに日本においても相当電力会社等が利用しております。そしてまた日本のメーカーが生産しております。そういう意味におきまして、これは外国のものを使わないでも、国産品で十分可能だという見当はついておるのでありますが、われわれとしましては公衆通信とそういう私設専用通信との差異がありまして、われわれとしてはできるだけ安定な回線を得なくちやなりませんので、そういう意味ですでに経験はありまするけれども、さらに十分調査したいという考えでおるわけであります。
#46
○齋藤委員 きようは大臣がおられませんから私は質問をいたしません。ただただいまの原委員の御質問に対して、関連的に政府当局に要請をいたしておきたいと思います。それは昨年十二月七日に正力さんがここに来られまして、いわゆる正カプランというものの説明がありました。結論においては風声鶴涙の跡形もなきものになつてしまつたのでありますが、最近また防衛庁と正力さんとの関係において、マイクロウエーブの利用ということが問題になつて、また世間の話題となつておるのでありますが、私が聞きましたところによりますと、大臣が参議院の電通委員会において、電波法第四条第二項の解釈は依然として曖昧模糊たるものである。何か施設はかつてにできる。施設をして、ただそれを他人に貸すというようなことも、ある法的解釈においては可能であるがごとき答弁をされたという風評があるのであります。私速記録を見ておりませんからわかりませんが、それにつきましてただいま原委員からも要請があつたのでありますが、これは私は自分の質問に対して責任を持ちたいと考えておる建前から、この十二月八日の私の質問を調べてみますると、これは正力さんの問題に対しての結論は、電波法の第四条第二項において問題がはつきりするということ以外に、今世間で流布せられております問題に解決を与える方法はない。ただこの問題は事務当局と大臣のお考えに統一結論を出すのに、今早急に出してくださいということは無理だろうと思いますから、年が明けましてからゆつくりお考えを願つて、御結論を出してくださることをお願いする。同時にこういう問題が起きるのは、大臣が確たる電波行政に対するところの統一的認識、観念がないからこういう問題が起きるのであつて、それを直すにはどうかひとつ全体的な電波行政に対するところのはつきりした答えを出してくれというので、この電波行政についてという答えが出て来たわけです。これを読みますと、わが国の電波管理の仕事は、細部の手続その他の点は別といたしましても、その根本である電波統制の面が厳として一本に統一されている点は、今後保持さるべきものと信じておるのでありますとも書かれておるのであります。そういうことで私たちは、いずれはこの電波法の第四条第二項に対しても、大臣並びに関係官庁、いわゆる電波監理局長の統一された答えが出て来て、それが明示されて、そういう問題はもう二度と起きないだろう、こう考えておるとまた起きて来るのであります。いろいろの人の意見を聞きますと、依然として大臣と事務当局との間に統一されたところの結論がないのだ、そのためにこういう問題が起きて来るのだ、たとえて申しますならば、ただいま長谷局長からの御答弁によつても、もう少しそれに対するところの統一的結論を出すことに時日をかしてくれと、こういうことを伺いますと、依然としてこの電波法第四条第二項に対しては、大臣と事務当局との間に食い違いがある、こう推定せざるを得ないのであります。そういうような重要な問題に対して、大臣のお考えと事務当局のお考えが、一年もたつてもまだ結論が出ないということは、結局行政というものに対する大きな欠陥があるのじやないか、こう考えるのでございまして、われわれはこれもまた風声鶴唳に終るだろうと思つておりますけれども、こういうようなことはもうこの委員会で貴重な時間をつぶす必要はなく、厳としてその根本を解決しておく方がよい、こう考えるものでございますから、原委員からも要請の通り、次の委員会が開かれるまでには、これに対して大臣とあなたが責任をもつて統一した結論を出してくださるように、特に強くこれを要望しておきます。
#47
○長谷説明員 ただいまの御要請よくわかりましたので、そういう御趣旨に沿うようにいたします。
 なお私が原委員に対してお答え申し上げたときに、誤解されるような発言をしたかと心配するのでありますが、大臣と事務当局との間の何は別にございません。ただ参議院におきましても文書をもつて明らかに解決を出すようにと、こういうお話でございましたから、文書をもつて明らかに表現をするには慎重を期したいので、ちよつとお時間をおかし願いたい、こういう事情でございます。なお当委員会の席上においても、同じようなものを当委員会に大臣がお出しすることをお約束されましたので、それはちよつと一両日中の間でけつこうでございますので、お待ち願いたい、こういう意味でございます。
#48
○成田委員長 ただいまの問題の解釈は、早急にひとつ統一していただきたいのですが、原委員の質問に対しまして、マイクロウエーブ設備を設置してこれを貸与することは、電電公社以外には法制上できない、自衛隊自体がマイクロウエーブを設置して貸与することはできない、こういう御答弁があつたのですが、その通り解釈してよろしゆうございますか。
#49
○長谷説明員 お答え申し上げます。私が申し上げましたのは、この電波法に基きまして、郵政大臣の免許あるいは承認を得た人が、その施設の一部を貸すことは明らかに禁じておる、そういう意味で免許という言葉を特に申し上げたのであります。
#50
○成田委員長 そこで今度のいわゆる第二次正力構想といわれるのは、御承知の通りであろうと思いますが、日本テレビがアメリカの資本と技術を導入しまして、マイクロウエーブ設備をつくつてこれを自衛隊に提供するわけです。その問題ば第四条第二項の解釈で私たちはできないと思つているのですが、まだ統一ある解釈はできないわけですが、百歩譲りまして自衛隊に貸与することができたとしても、正力構想によりますと、自衛隊に提供して自衛隊の管理下に置いて、そしてその管理下にあるマイクロウエーブの一部を、日本テレビが中継用として使用するというわけですから、さらに自衛隊から正力テレビに貸与されたという形になる。これは四条二項の解釈いかんにかかわらず、ただいまの御答弁では不可能だ、こう解釈されると思うのですが、どうでしよう。
#51
○長谷説明員 ただいまいろいろいわれております民間のマイクロウエーブの計画と、防衛庁のマイクロウエーブの計画との関係につきましては、どういう構想のものか私どもはつきりしたことは全然存じません。従いましてそれについて御答弁申し上げるわけにいかないのでありますが、先ほど申し上げましたように、初めから人に貸すということを目的で無線局を開設をして、郵政大臣の免許あるいは承認は得ることはできない。つまり私どもが申し上げましたのは、無線局の免許あるいは承認を得た者がその施設を他人に貸し、あるいは貸す目的で無線局の免許人にはなり得ない、こういうことを申し上げたのでありまして、免許と全然別に施設提供だけをやるということを、はたして電波法は禁じているかどうかということについては、かねがね大臣からお話申し上げたような解釈をとるわけでございます。
#52
○成田委員長 そこで施設の提供だけをやる場合が、第四条第二項の場合にからんで来るわけですが、これについてはまだ確たる解釈はきまつていないが、百歩譲つて、施設の提供だけをやることができ得るとしましても、今度の正力構想によりますと、日本テレビはマイクロウエーブ設備を設置しまして、これを自衛隊に提供するわけです。そうすると自衛隊が自衛隊法に基いて、郵政大臣の免許に関する承認を得るわけです。その承認を得たマイクロウエーブ設備の一部を、日本テレビが中継用として使用するということになるわけです。これは法律の解釈からいつても当然できないものだ、こう私は思うのです。内容については御存じないと言われるのですが、一昨日の当委員会の質疑でも、片島委員が、正力構想に対して大臣は不可能である、こういう正式の文書による回答をしたかどうかという質問に対して、大臣は単にメモ程度を持つて来てお話になつたものだから、文書によるそういう回答はしていない、こういう御答弁だつたのですが、私たちの聞いたところでは、正式の免許申請ではございませんが、文書による正式の申入れがあつたはずです。これは長谷さん、御存じないですか。
#53
○長谷説明員 お答え申し上げます。正式に申入れがあつたということは、私ども存じておりません。ただかねがねいろいろ伝え聞くところによる構想というものは、はつきりとどういう形式をとつて行くものやら、その辺のところは全然わかりませんので、たとえて申し上げますと、だれが免許申請人になるのかということも全然わかりませんので、その点についてはお答え申し上げかねます。
#54
○成田委員長 正式の文書による申入れがあつたということは承知されていないというのですが、これは怪文書かもわかりませんか、私たちの入手したところによりますと、九月六日に日本テレビ株式会社から郵政大臣塚田十一郎あて正式に出ているわけです。その構想の一部を申しますと、今私が指摘した点ですが、つくりました施設を防衛庁の専用に充てると同時に、防衛庁の管理のもとに日本テレビの中継用として使用せんとするものである、こう書いてあるのです。だからマイクロウエーブをつくりまして、防衛庁の専用に充てると同時に、防衛庁の管理のもとに日本テレビのテレビジヨン中継用として使用する、こういう方式がはたして現在の電波法のもとで許されるかどうか。これは怪文書かもわかりませんが、これが事実とした場合、このような構想が許されるかどうか、局長の御説明を伺いたい。
#55
○長谷説明員 お答え申し上げます。先ほど申し上げましたように、防衛庁と申しましようか、自衛隊であろうと、官であろうと、民であろうと、何人でも、他人にその設備を貸す目的で免許人にはなれない、それははつきりしておると思います。ただ電波法上において、――ほかに例もございますが、私ども二重免許といつておりますけれども、一応施設の所有と免許というものとは別に考えられておりますために、一つのものを利用して二人の複数の者が免許人になつておる場合がございます。しかしそれが第四条第二項の場合にも適用できるかどうかは別問題といたしまして、電波法そのものには施設の所有と免許人とは一応わけてございますので、ただいま申し上げましたように、二重免許の場合が現実にございます。
#56
○成田委員長 非常に技術的になるのでぴんと来ないと思われますので、端的にお尋ねしますが、今言いました日本テレビがマイクロウエーブ設備を施設いたしまして、これを防衛庁の専用に充てて、同時に防衛庁の管理のもとに日本テレビのテレビジヨン中継用として使用するということが許されるかどうか、非常に常識的な質問でありますから、常識的にお答え願いたいと思います。
#57
○長谷説明員 お答え申し上げます。第四条第二項にいういわゆる公衆通信業務に関連して、無線設備を用いて他人の通信を媒介して、その他無線設備を他人の通信の用に供する業務であつて、政令で定めるもの以外のものをいう、こういうことになつておりまして、いろいろうまいこと書いてあります。従つて政令を援用すれば、マイクロ施設のようなものは、今お話のようなことはできない形になつております。
#58
○成田委員長 それから、先ほども申しましたように、正式の文書で申入れがあつたと私は見ておるのですが、御存じないそうですけれども、大臣も単なるメモ程度のものを持つて来ての話合いだつたから、正式の文書による回答はしなかつた。一昨日の大臣の御答弁では、法律の解釈は別として、現在の日本テレビの構想については、自分は納得が行かない、こういう御答弁であつたことは御承知の通りと思います。そこで正式の文書による申入れがあつたとすれば、正式の文書で御回答なさつた方が、正力さんに対しても親切だと思うのです。もしそういう事実がございましたら、大臣と御協議の上、正式の文書でそういう意味の御回答をなさつた方が、将来問題を起さないと思う。人間というものは希望的観測を持ちたがるものですから、正式の文書で申入れがあつたとすれば、ぜひ正式の文書で、一昨日大臣の御答弁になつたような意味のことを御回答願いたいと思います。
#59
○長谷説明員 御趣旨の点は大臣によく伝えます。
#60
○成田委員長 松井政吉君。
#61
○松井(政)委員 関連する問題でありますが、この前の委員会のときに私が要求いたしました電波法第四条、公衆電気通信法の八条、九条、その他第四条第二項並びに第一項の省令に関連を持つところの郵政省令、並びに政令、この関係の法律解釈の統一した資料をいただきたいという要求をいたしたのでありますが、きようはまだ資料をいただいておりませんから、それに対する質問を行うことはできないのでありますが、ただいままでの同僚議員の質疑応答の中で大分はつきりして参りましたけれども、この際参考までにお伺いをいたしたいのでありますが、第四条の第二項に基く政令の第一条で、政令に定めるものは左に掲げるもの以外のものとする、その左に掲げるもの以外のものの内容について第一点としてお伺いしたい。
 それから第二点は、第四条第一項の郵政省令で定めるものについてはこの限りでない。これは電波が著しく微弱な無線局でということになつておりますが、その微弱な無線局でありましても、参考でございますから、郵政省令で定めるものについては、その郵政省令に定めるもののこまかい内容について御説明をお伺いしたいと思います。
 それから第三点は、第四条の第二項において、「第十六条の二の許可を受けた場合及び政令で定める場合は、この限りでない。」とありますが、その第十六条の二の法解釈の内容、条文でなくて具体的に取扱つております内容について御説明を願いたい。この三点について説明をしていただきたいと思います。
#62
○長谷説明員 お答え申し上げます。もしも今御質問になりました点の全部をお答えしてありませんでしたら、御注意を願つて追加御説明申し上げます。電波法第四条の第二項に相関連いたします政令についての御質問でございますが、この政令の第一条では、いわゆる公衆電気通信業務と考えられるものは、第一条の第一号から第三号までのものが、いわゆる公衆電気通信業務で、それ以外のものは公衆電気通信業務でない、こういう意味だとお考え願つた方が早いと思います。電波法の第四条の表現と政令の表現が、お互いに定めるもの以外をいうというふうになつておりまして、両方そういう表現を使つておりますので、何か非常に表現が複雑しておりまして、御了解できがたい点があるのでございますが、今申し上げましたように、結論的には政令の第一条の一号から三号までにいつておるのが、ここでいう公衆電気通信業務の中に含めたもの、こういうふうにお考え願つた方がよいと思います。従つて、公衆電気通信業務でないと考えられるものは、具体的にどういう場合かという御質問に当るかと思うのでありますが、たとえば第二号の「相互に通信をすることができる二以上の無線設備を設置してこれらを他人の通信の用に供する業務」、これは、公衆電気通信でありますが、相互でなくて片方からだけ出すようなものは、公衆電気通信ではない、こういうふうに考えていただいた方がいいかと思います。しかしそれにも限定がございます。たとえばまた「船舶、航空機その他の移動体の無線設備を設置してこれらを他人の通信の用に供する業務」等は、いわゆる公衆電気通信業務ではないと考えます。なお第四条の第二項の但書で、第十六条の二の許可を受けた場合はよろしいということになつておりますが、これは公衆電気通信法の八条及び九条によりまして、いわゆる私設の無線設備を許可されている者に、公衆電気通信の業務を委託する場合がございます。たとえば船とかそういうものに公衆電気通信の委託を、公社がその免許人に特に委託する場合には、その無線局が公社の代行をするものと考えまして、公衆電気通信の業務を行つてもよろしい、こういう条文でございます。
#63
○松井(政)委員 第二点はそれでわかりましたが、第三点の質問に対するお答えがいただけなかつたのであります。それに関連をいたしておりますから申し上げますが、ただいま説明をお伺いしました政令の第一条の第二項の括弧の中に、「郵政省令で定める規模以下のものを除く。」それから第四条の第一項の「電波が著しく微弱な無線局で郵政省令で定めるものについては、」こうなつておりますが、その微弱なものであつて郵政省令で定める、すなわち政令を実際に取扱つているその取扱いの内容について説明を聞かせていただきたい。
#64
○長谷説明員 お答え申し上げます。電波法第四条第一項の但書の微弱な無線局で郵政省令で定めておりますものは、具体的に申し上げますと、標準電界発生機と申しまして、研究所その他において電波関係のいろいろな測定に用いるために電波を出す機械がございます。非常に小さな電力のものでございまして、これは測定用、研究用のものでございます。それからヘテロダイン周波数計と申しまして、これは周波数つまり波長等をはかるのでございますが、はかる手段としてそれ自体が微弱な電波でございますが、出さざるを得ない性質のものでございます。そういうようないわゆる測定用の小型の発振機と申しますか、電波を出すような種類のもの、及びワイアレス・レコード・プレアーと申しまして、日本ではあまり使つていないようでありますが、ある個人なり事業者の邸宅内だけで、線を使わないで各部屋ごとにレコードの演奏を聞き得るように、小さな電力の発振機を使つておる場合がございます。しかしこれもある限度内のものは微弱なものと認める。現在においては今申し上げた二件だけのものを、第四条第一項の但書に言う微弱な電力の無線局と考えております。
#65
○松井(政)委員 そうすると、これはきわめて幼稚な質問になつて恐縮かもしれませんが、政令の第一条第二項に「船舶、航空機、その他の移動体の無線設備」というところがございますが、かりに船舶の一般無線設備の中にオート・アラーム等が入りましようか。一般無線設備以外のものでございましようか。
#66
○長谷説明員 オート・アラームは一般無線設備に入ります。
#67
○松井(政)委員 日本の船舶におけるただいまの警急自動受信機ですか、この設備状況がおわかりになりましたら、ちよつとお聞かせ願いたい。
#68
○長谷説明員 船舶につきまして警急自動受信機を設置することは、電波法の三十七条で定めがございますが、これは郵政大臣の行う検定に合格したものでなければならないということになつておる。ただいま郵政省として型式検定その他を行つておりまして、過去一年ばかり実地の検査と申しましようか、調査をした上で最後的にきめようというので、実際に船に係官も乗りまして、実際の試験をやつております。従つて現在まだ郵政大臣の型式検定を十分に経たものが、たくさん船舶に敷設されるというところまで行つておりません。現在試験的に用いておるものが数隻あるにとどまつております。
#69
○松井(政)委員 最後に公社の方にお伺いをいたしますが、本年度第十五号台風までにおける設備の破損、損害、それに対する復旧の方法、考え方といいますか、その状況についておわかりになりましたらお聞かせ願いたい。
#70
○梶井説明員 第十五号台風までの被害に対しましては、まだ本復旧の準備はできておりませんが、一応応急復旧といたしましては、約十億の経費が必要でございます。それは応急復旧をいたしますために必要な建築並びに業務上の損害、これに要するところの救護その他あらゆる経費を含んでおります。
#71
○松井(政)委員 おもなる被害の地域が具体的におわかりになりましたら、お聞かせを願いたい。大体の推定損害十億と今御答弁になりましたが、その十億の損害に対する建設費はこれに含まつておりますか。損害費だけが十億であつて、それを復旧する場合の費用というものがこの中に含まれているかどうか。含まれている、いないにかかわらず、この復旧に関する予算からのひねり出しの方法はどのようにお考えになつておるか、お聞かせ願いたい。
#72
○梶井説明員 台風によりまして被害の地域はそれぞれ違つておりますが、十五号台風を除きまして、ほかの台風に対して最も被害の大きかつたのは四国、九州でございます。十五号台風はほとんど北海道のみに集中されておりまして――もちろん十五号台風でもかなり広い地域に被害を受けておりますが、その被害の程度はさほどひどくありません。先ほど申し上げました十億というのは応急復旧の経費でありまして、これは本復旧の経費は含んでおりません。従つて応急復旧の支弁は予備費のうちから出すつもりであります。
#73
○成田委員長 松前君。
#74
○松前委員 電波関係でありますが、大分テレビのステーシヨンができておるようですけれども、全部外国製品ばかりであるようでありますが、この内訳についてちよつと話していただきたいと思います。
#75
○長谷説明員 お答え申し上げます。現在御承知のように、東京にはNHKのテレビと民間テレビと運行いたしております。もう一局が建設中でございます。それから大阪と名古屋にNHKの放送局が運営を続けておりますが、日本放送協会の施設につきまして先に申し上げますと、東京の施設の一部分及び空中線関係は輸入によつておりますが、本体は国産品であります。なお名古屋と大阪の日本放送協会の施設は全部国産品でございます。一部分輸入したのもございますが、それは非常に少い部分でございます。一方民間放送の方は、現在運行中の日本テレビ放送網の施設は、ほとんど全部が輸入でございます。また現在建設中のラジオ東京の施設は、大部分と申し上げた方がよろしいと思いますが、大部分のものがやはりこれも輸入にまつております。もしもお時間をいただきますならば、詳細の点を参考資料としてお目にかけてもよろしゆうございますが、大体のところは今申し上げたようなことでございます。
#76
○松前委員 今の資料につきましては、あとで少しまとめて詳しいものを頂戴できれば幸いだと思います。
 そこである会社、あるいはある団体は、最初のある分は輸入をしても、だんだん国産化の方向に向つておる。あるところは全部何から何まで輸入にまつ、こういうように非常にまちまちな方法によつて建設が行われておるように承るのですが、大体こういうものに対しては、郵政省としては国産的な機械の愛用といいますか、そういうふうな日本の貿易なり、あるいはまた将来の経済問題に非常に重要な関係があるようなものに対して、具体的な考え方を持つてやつておられるのでありますか。それとも野放図に向うの言いなりにやつておられるのでありますか、それをお伺いいたします。
#77
○長谷説明員 お答え申し上げます。東京におきます民間テレビ関係が、ほとんど大部分が輸入にまつておる関係になつておりますが、これは御承知かと存じますが、計画そのものが相当前でありましたので、ある程度その時分には、はたしてあの程度のテレビ放送機ができるかどうかということの技術上の問題と価格の問題から、輸入品にまつたような次第でございます。一方NHKは長い間研究をしておりまして、東京においては最後のいわゆる電力増幅器の部分だけが、その当時どうしても日本でできなかつたので、その点を輸入いたしまして、その後国産品ができるようになりましたので、その後できました名古屋、大阪は全部国産品によつておるわけであります。一方ラジオ東京はまだ建設中でございますけれども、先ほど申し上げましたように、計画それ自体が二年数箇月前のことでありまして、その時分からの経緯から輸入にまつようでありますが、今後各方面で考えられておりますテレビ放送については、ほとんど国産品で行つておるように承知しております。また私どもの方といたしましては、事情の許す限り、できるだけ国産品によるようにということは内面指導的にはいたしておりますが、法的に表面から輸入を禁ずるというわけにも参りませんので、実際問題としましては、内面指導という程度にとどまつております。今後の見込みとしましては、先ほど申し上げましたように、ほとんど国産品で行くように思われます。ただ価格の点では多少まだ問題があるように思われます。
#78
○松前委員 今伺いますと、どうも根本的な方針は政府としては持つておられない。外国の品物を使うようであるというような表現のようてありますが、大体の傾向としては国産品の方向に行くであろう、また内面的なある程度の指導はしておる、こういうお話でありますが、外貨の統制については政府でやつておるはずです。だからして外貨の統制の場合に、そういうテレビの免許その他に関連しまして、何かあなた方専門家の方に具体的な諮問がありそうなものだと思うのでありますが、そういうことはありませんか。
#79
○長谷説明員 お答え申し上げます。外貨の関係は御承知のように通産省で決定をしておりますが、その決定に先立つては郵政省に十分連絡がございまして、従来ともその線に沿つてやつております。ただ先ほど申し上げましたように、日本テレビ放送網及びラジオ東京の場合は相当前の話でございましたので、その時分には万やむを得ないだろうということで、外貨の手配も許された次第でございます。
#80
○松前委員 それでは最後に伺います。しからば今後においてそのような外国品を輸入したいという目的のもとに、外貨の申請があつた場合において、この放送、テレビその他のあなたの主管の業務に関し、そのような申請があつた場合において、郵政省としては具体的に国産品を使えという一つの方針をおきめになつて臨まれるつもりであるかどうか。あなたの方にただ諮問して連絡するだけであつて、単なる通産省の参考資料にすぎないというのであれば別問題でありますが、強いあなた方の意思表示があるならば、そのようなことは実現しないと思うのです。従つてこれに対して郵政省の態度はどうでありますか。国産でなければわれわれとしては許されないから、外貨の申請があつてもそれを受付ける必要なし、こういう態度でお臨みになるかどうかを承りたい。
#81
○長谷説明員 テレビジヨンの放送につきまして、全部の施設を国産品でということは、なお多少の問題が残つておるようでありますが、原則的には私どももお話の通り進もうという考えを持つております。
#82
○松前委員 電電公社にお伺いいたします。マイクロウエーブを外国から購入しておやりになつておられるようでありますが、だんだんブランチの方向に伸びておいでになる、こういうことになりますと、国産化の方向に向つてある程度努力しておられるということも聞いておりますが、一体いつごろから純国産においてやられるのであるか。あるいは多少の真空管その他を輸入しなくちやならぬことも考えられますけれども、一体国産的な技術は現状においてどの程度まで伸びておるのであるか。どの会社がそういうことをやつておるのか。それとも電電公社の研究所でやつておられるのか。それらの模様について簡単に伺いたい。
#83
○梶井説明員 先ほど申しました通り、大阪・福岡間に対しましては英国のSTCから輸入いたしまして、その後電電公社の研究所におきましても、また製造会社におきましても研究を重ねておりますので、今後は国産でもつて全部まかない得るという確信を持ち得るようになりました。現在マイクロゥエーヴはいろいろな会社でつくつおりますが、われわれが幹線に使いますFM方式の四千メガのものは、これは日本電気において製造しております。またその他のPMの方式のものは数社ありまして、日本電気それから東京芝浦、日立、日本無線、国際電気、富士通信機、そういうふうに数社ございます。多少その方式に差異はありますけれども、いずれも大体のプリンシプルはPM方式でやつておりますので、小規模のマイクロウエーブとしては相当な経験を持つております。現在実際に実施されておるのが、民間において十数箇所ございます。従つて将来われわれがPM方式をやる場合においても、十分国産をもつて問に合うと存じております。
#84
○松前委員 大体わかりました。いろいろな会社がつくつておるようでありますが、これらの会社は日本独自の特許権を使つておるかどうか、その点をお伺いいたします。
#85
○梶井説明員 FMの方式は元来ウエスティングハウスの特許でありまして、それを三菱が特許権を譲り受けたのであります。従つてFM方式に対する特許は、外国の特許を使つております。それから真空管の一部分に、やはり外国の特許を使わなくてはならないものがあります。しかしそれ以外はほとんど外国の特許を使わないで済むようであります。
#86
○松前委員 けれども富士電機はジーメンス・ハルスケと契約をしております。それから東芝はゼネラル・エレクトリツクとかRCAもあります。そういうふうにそれぞれ裏には特許の外国の倉庫を控えて、その特許料はどんどん吸収されて、しかももしその特許を使つた場合においては、日本だけしか売れない、外国に輸出はできない、こういうような条件のものが電気関係に非常に多いので、長い問多くの人たちが努力して来ておられるのでありますけれども、これらの会社がつくつたマイクロウエーブの施設を、たとえばビルマなりインドなりが買いたいというときには、それらの会社は堂々と、彼らの技術の本国に問い合せることなく売れるでありましようか、どうでありましようか。これは通産省がやるべきことであると思うのでありますが、通産省はそういうことは何も考えていないようでありますから、最も技術的に造詣の深い電電公社にお伺いしたい。
#87
○梶井説明員 確かにただいまのお話のようなことは、戦前において相当行われておつたようであります。終戦後は状況が非常にかわりまして、日本の経済の再建のためにという意味で、数多くの会社が外国の会社と技術提携をいたしておるようであります。その技術提携の内容は、中には特許だけを、いわゆる道を開いたのもありましたし、さらに進んでその特許に伴うノー・ハウまでやるというのもございました。またさように明らかに特許というものを限定しないで、全面的に技術援助を受けるというような協定を結んでおるのもあるようでございます。はなはだ残念でありますが、終戦後さような技術提携その他につきましては、すべて通産省に願い出て許可を受けているようでありまして、その都度われわれの方に何ら報告がなかつたのであります。従つて協定の内容について今日われわれはあまり詳しくは知つておりません。しかし戦前と多少違つておると思われるのは、日本を技術的に援助するという意味ですが、国内だけに販路を制限するということは、必ずしも限定されておらないようでありまして、たとえば東洋方面には輸出をしてもさしつかえないというような協定になつているというように聞き及んでおります。しかし正確にその範囲がどこまでかということはよくわかりません。インドを境とするとか、あるいはビルマを境とするとかいうことがあるだろうと思いますが、協定そのものをわれわれは知つておらなくてはならないのでありますけれども、過去において結ばれたものについて全然報告を受けておらぬ。最近になりまして、私どもは、今後会社に物を納めます会社が外国の会社と協定を結ぶ、あるいは技術的提携をする場合には事前に話してもらいたい、また工場を拡充したりあるいは近代化するために計画を持つた場合においては、それを実施する前に必ず公社に一応話してもらいたいということを申し入れております。そうでないといたずらに技術提携が重複しまして、外貨をむだに払わなければならない。またあるいは工場そのものにつきましても、必要以上の生産拡充がやられて、二軍投資になり、非常な不経済になる。従つてそういうことはみなはね返りといたしまして、公社の品物の値段に影響して来るという考えから、そのことを申し入れてありますが、過去のものについてみな出せとはまだ言つておらないのであります。従つて過去のものについてはまだよくわかりません。
#88
○松前委員 郵政省で今後はテレビその他の機械類は外国から買わさない、そういう方針をとるというお話でありますが、もう大体テレビなんというものはこれ以上たくさんステーシヨンもいらないと思うのでありますが、まるでどろぼうを逃がしてからなわをなうようなものでありまして、ほんとうに残念でしかたがないと思つております。しかし今までのはしかたがないといたしまして、今後においては海外からのものは、それが借款であろうと何であろうと、外資であろうといかなる形をとろうと、借りて来ればどうせ払わなくちやならない。ただでもらうわけのものではないのでありますから、そこのところはひとつふんどしを締めて、断固としてやつてもらいたい。かの防衛庁その他電電公社との関係もありますけれども、私はそれも重要であると思うが、この問題は特に重要な問題であると思うのです。外資導入によつて入れられるようなものが日本に出現し、しかもそれが外国の機械であるという場合においては、これをあなたは断固としてはねつけるだけの準備があるかどうか、最後に伺いたい。
#89
○長谷説明員 ただいま特に今後の無線局の免許に際しての心構えの点をおさとしになつたようで、私どもまつたくその通りと存じております。御承知のように電波関係のいろいろな施設が、残念ながらまだ相当外国に遅れておるところがございますので、今後とも全部を国産品でまかなうことはあるいは不可能かと思いますが、私ども御趣旨の線に沿いまして、少くとも国産品で現に間に合つておる、また近い将来に間に合うようなものは国産品によるように、私どもとしてもその職責からできる範囲において努力をしたい、こういうふうに考えております。
#90
○松前委員 どうも郵政大臣の教育よろしきを得て、非常に上手な答弁をなさいますけれども、ひとつ、今からやりませんということを言つてください。
#91
○長谷説明員 お答え申し上げます。先ほど来申し上げておりますように、原則としては私どもは国産品で行くようにできるだけしたいと思います。ただ例外の場合があり得ますので、全部を国産品でということまでは申し上げかねるかと思います。
#92
○松前委員 何度も立ちたくないが、例外とは何であるか。私は日本にはどうしてもできないというものについて言うわけではありません。日本でできるというのは、今のマイクロウエーブその他についても大部分でありまして、電電公社総裁の話によつても日本でできるのであります。ほとんどすべてできる。そうして行つて攻め込んで行かなければ、国産品はいつになつてもできません。従つて日本ではどうしてもできないというのを例外とおつしやるのか、日本でできるものは全部日本品を使う、こういう建前をおとりになるかどうか、これを伺いたい。
#93
○長谷説明員 私の申し上げようが足りませんでしたが、ただいまお話の通りであります。日本としてどうしてもできないようなものは万やむを得ないであろうけれども、日本で現にできているもの、あるいは近い将来にできるようなものはすべて国産品による、そういうふうに考えております。
#94
○松前委員 もう一つ国産問題のほかに、外資の問題でありますが、それが外資であろうと何であろうとにかかわらず、あなたのただいまの御発言通りに承つてよろしゆうございますか。
#95
○長谷説明員 外資によるかどうかということは、また別な観点から考慮していただかなければならぬ問題だろうと思いますが、私どもは外資であるといなとにかかわらず、日本でできることは日本自体がやるべきだ、こういうふうに考えます。
#96
○成田委員長 次会は公報をもつてお知らせいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後零時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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