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1953/05/10 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第20号
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1953/05/10 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 人事委員会 第20号

#1
第019回国会 人事委員会 第20号
昭和二十九年五月十日(月曜日)
    午前十一時七分開議
 出席委員
   委員長 川島正次郎君
   理事 赤城 宗徳君 理事 田中  好君
   理事 舘林三喜男君 理事 櫻井 奎夫君
      山口 好一君    池田 清志君
      小山倉之助君    石山 權作君
      加賀田 進君    森 三樹二君
      池田 禎治君    受田 新吉君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 加藤鐐五郎君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房審議室統轄
        参事官)    田上 辰雄君
        人事院事務官
        (事務総局給与
        局長)     滝本 忠男君
 委員外の出席者
        専  門  員 安倍 三郎君
        専  門  員 遠山信一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関
 する特例法案(内閣提出第一六五号)
    ―――――――――――――
#2
○川島委員長 開会いたします。
 国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法案を議題といたします。質疑の通告がありますからこれを許します。赤城宗徳君。
#3
○赤城委員 加藤大臣にお尋ねしたいと思います。主として予算に関係してのお尋ねでありますが、二十九年度の予算は本法案が出る前に議決されておりますので、この法律が通ることを予想して組まれてはいないのじやないか、こういうふうに思うのであります。ところでこの法律が通ることになつて――この法律は公布の日から施行することになつていますが、かりに六月一日なら六月一日から、公労法適用者と非適用者との給与のアンバランスを解消する措置をとつて行くという場合に、郵政、林野、造幣、印刷、アルコール専売のいわゆる五現業の官庁において、給与のアンバランスの措置をとることになると思いますが、給与総額の上においてあるいは不足を生ずるのではないか、こういうふうにも考えておるのでありますが、今の予算のままで行きました場合に、不足を生ずるかどうか。
    〔委員長退席、田中(好)委員長代
  理着席〕
不足を生ずるということであるならば、どの程度に不足を生ずる見通しがあるのだろうか、この点を最初にお尋ねいたしたいのであります。
#4
○加藤国務大臣 今回従来の被適用者との均衡をはかるために、この特例法案を提出いたしました。その結果といたしまして、各特別会計において不足を生ずるようなことはなかろうかという御指摘でございますが、ただいま私どもの見るところによりますれば、各特別会計においてあんばいよろしきを得ば大体不足を生ぜず、その間において均衡がとれることでなかろうか、こう思つている次第でございます。具体的の数字に至りましては、まだここでお答えするほどに達しておりません。
#5
○赤城委員 具体的の数字にはまだ到達していないというお話でございますが、私の方の計算では、不足を生じない現業もあるし、不足を生ずるものもある、郵政などは相当不足を生ずるのではないか、こういうふうに見ておるのであります。数字の点は避けますが、この給与総額の不足はある、私の方ではこういうふうに見ておるのですが、その補充を行う場合に、別に補正予算を組まなくても、各現業の収益金とか、経費の節約金、こういうものの流用または転用によつて、昨年からかわつて来たように、大蔵大臣の承認を得た場合には給与総額の変更をし得る、こういうことになつておりますので、そういうことによつてこの不足を補い得ると私どもは考えておるのでありますが、これにつきまして大蔵大臣の承認を得て、収益金あるいは経費の節約金等から流用あるいは転用によつて不足を補い得るという可能性があるかどうか、これをもう一ぺんお伺いいたしたい。
#6
○田上政府委員 予算的措置の問題につきまして私からお答えいたしたいと思いますが、ただいま赤城委員のおつしやいました通りに、いわゆる非適用職員全部にわたつて完全に不均衡是正を行おうとするならば、現在の状況において当然必要なる予算は不足額を生じるようであります。さしあたり二十九年度の分につきまして、お話の通り予算もすでに決定しておるわけでありますが、これが現在の各五現業の特別会計においてそれぞれどの程度の予算的措置ができるかという点につきましては、五現業それぞれ事情は異なつておりますけれども、なお各五現業におきましてできるだけの予算的措置を講じまして、また必要な手続をいたしまして、この特例法のねらつております、いわゆる公労法を適用されません二万余名の職員に対するできるだけの不均衡是正の措置を講ずることに全力をあげたいと思うのであります。さしあたりただちに不均衡が是正されます点と申しましては、御承知の通り公労法適用職員に現在行われております俸給表と、非適用職員に適用されております俸給表は違うのでありまして非適用職員の方は各級ごとの号俸の幅が非常に狭くなつておつて、頭打ちになつておる連中が相当あるのであります。これらの連中のいわゆる頭打ちになつた号俸が、公労法適用職員と同じような扱いを受けます関係上、これはただちに俸給の号俸の上において是正されるということがこの不均衡がただちに是正される点の一つであります。なおいわゆる業績手当につきましては、現在の非適用職員には適用されないのでありますけれども、この特例法が実施されますならば、他の公労法適用職員と同じように業績手当を受けられるということになりますので、しかもこの点につきましては、申すまでもなく予算措置を要しない点でありますから、これだけはただちに救済されるということが申し得るのであります。このほかに、予算的措置を講じまして待遇のバランスをできるだけはかつて行くという措置が講ぜられるわけでありますが、この点につきましては、各五現業ともそれぞれ努力いたしましてできるだけ不均衡の是正をはかり、しかもできるだけすみやかにこれが実現を期するように努力をいたして参りたいと思うのであります。
#7
○赤城委員 田上政府委員の今の御説明によつて、全力をあげてこのアンバランス是正に努力する、こういうことに対して大臣もただいまの御答弁と同様のお考えを持つておるかどうかということが第一点。
 それから非適用者について政府委員にお尋ねしておきたいのですが、今の俸給表の号俸が頭打ちをしている、これが非常に問題になつている、それについていろいろ考慮するというような御答弁でありましたが、それについてはどういうような方法でアンバランス是正をしようというお考えを持つているか、これをもう一度聞いておきたいと思います。
#8
○加藤国務大臣 各特別会計において、それぞれ違いますが、能率の向上によつて収入を予定より増加するように努力するとともに、また経費を節約し、この予算をできるだけ実行するように進めたいと思う次第でございます。
 それから俸給表の頭打ちの問題でございますが、これは政府委員より答弁いたさせます。
#9
○田上政府委員 お手元に、「五現庁における給与の不権衡の概況」と申します参考資料を差上げてあると存ずるのでありますが、その資料の中に「公労法適用外職員と同法適用職員の俸給表の比較」というのが出ております。これは郵政省の場合の例でございますが、この表によりまして、ただいま赤城委員の御質問になりました号俸の頭打ちの是正の点を具体的に御説明申し上げたいと思うのであります。
 この表の波型の線のありますのが、一般職の給与の俸給表でありますが、それに対しまして、点線でわくをつくつてありますのが企業官庁職員の級別俸給表であります。そうして大体において一番外わくのような形になつておりますが、実線を引いてあります俸給表が、郵政省における公安法適用職員の各級号俸の表であります。これをごらんになりますとおわかりになりますように、現在いわゆる非適用職員としてアンバランスに泣いております連中は、この点線の俸給表によつておるのでありますから、今度この特例法によりまして、給与準則が具体的にきまり、公労法適用の職員と同一の俸給表の適用になりまするならば、一番外側の実線の線までただちに号俸の幅が伸びて行くわけであります。従つてかりに、縦線における二級のところをごらんいただきますと、七号の段の九のところでとまつておりますのが、これがただちに十五まで幅が伸びて行くということになるのでございます。これは一般の俸給の昇給という点につきまして、一応の予算的準備もありまするので、この号俸の頭打ちはこの特例法によりまして取除かれて、現在まで不均衡になつておりまする被適用職員が、十五までは続けて一般の標準通り昇給して行ける、これがしかもただちに実施されるということを申し上げた次第であります。
#10
○赤城委員 今のお話でわかりましたが、これは今出ております法律第四条の給与準則によつて定めることになりますか。
#11
○田上政府委員 その通りであります。
#12
○赤城委員 なお次にお尋ねしたいのですが、今二万余名の人々がこのアン・バランスの是正の恩典――恩典とは言えますまいが、アン・バランスの是正によつて是正されるということになりますが、そういうことになつた場合に、本省とかあるいは地方においてどういうところまで入るか。たとえば地方で言えば特定郵便局長というようなところなど入るかどうか、そういう点も具体的な一つの方針がありましたならば説明を希望しておきます。
#13
○田上政府委員 どの程度被適用職員として今回救済されるのか、具体的には地方の郵便局長という点につきましてのお尋ねでございますが、この特例法の第二条の第二項に職員の定義がございますが、この第二項のうちに括弧して「管理又は監督の地位にある者のうち政令で定める官職にあるものを除く。」というのがございますが、この政令で定める官職によりましてその範囲が決定されるわけでございます。その政令はただいま関係各省と協議をいたしまして準備中でありまして、いまだ決定されていないということを前もつて一応お断り申上げておきますが、大体内容につきましてただいま検討いたしました一つの線を、未決定であるという条件のもとに申し上げますならば、各本省におきましては、課長以上が管理監督の職にある者として残されて行く、地方のブロックにおきましては、局長、部長が残されて、課長以下はこの被適用職員として今回の救済される部分に入る。お尋ねにもありました地方の郵便局長等は、これは現場における現業的な職務にある者として、管理監督の地位にある者のうちから、政令で定める官職からはずすということにしておりますので、お尋ねの郵便局長であるとかあるいは営林署長と’う連中は、一応これは他の被適用職員と同一な取扱いを受けて救済される、こういつた線で話を進めているのであります。しかしこれは大体の輪郭でありまして、具体的には各省の人事交流の点等を考慮いたしまして、具体的に一つ一つひろつて検討されております関係上多少例外を生ずるということはあらかじめお断りしておかなければなりませんし、なお全般としまして今の方法も最後的な決定的なものでないということを重ねてお断りしておく次第であります。
#14
○赤城委員 なお法律の条文の点についていま一点だけお尋ねしておきたいと思います。第七条でありますが、第七条は国家公務員法のうち第十八条、第二十八条第一項後段、第二項、第三項の適用除外をうたつているのでありますが、現在の国家公務員法第二十八条では第三項はないのでございます。もつとも国家公務員法の一部改正法律案が提案され、その改正法律案によれば第三項はあるのですが、現行のものでは第三項はないのであります。この改正法律案が通過するか通過しないかは、まだ審議中でありますのでどういうふうになるか、わかつていないのであります。そこでこの国家公務員法第二十八条第三項というところでありますが、これを国家公務員法第二十八条、そのうちで第一項前段を除く、こういうふうに修正しておくとするならば、今提案されている国家公務員法の一部改正法律案が通過しても、あるいは通過しなくても、両方にかかつて来るので、その方が私どもとしては非常にいいように考えているのであります。すなわちまだ通過するかしないかわからぬ法律の適用除外をするということよりも、私どもが考えているように二十八条のうち第一項前段を除いた者を適用除外ということにしておけば、法律案が通つても通らなくても法文の体裁上よいじやないかというように考えるのでありますが、またそうすることによつて政府の立法の趣旨にもかなうと思つているのでありますが、この点につきまして当局の所見を承つておく次第であります。
#15
○田上政府委員 ただいま赤城委員のお話になりました第七条第一項一号の一部改正の問題でございますが、ただいま赤城委員のおつしやいました通りでありまして、第二十八条のあとを括弧して、第一項は前段を除くとされますならば、この法案の内容に全然変更を加えるものでありませんので、政府当局といたしましても全然異存のないことをお答え申し上げたいと思います。
#16
○赤城委員 今国家公務員法の改正法案かまだどうなるかわからない場合でありますが、そのほかにこの法文の中で不都合な箇所があるかどうか、一応お聞きしておきたいと思います。
#17
○田上政府委員 そのほかの点につきましては、事務当局としまして十分審議をいたしており、なお法制局の当局もこの点につきまして相当慎重な審議をいたした結果でありまして、お尋ねのような御心配は全然ないとお答えいたしておきます。
#18
○赤城委員 これで私の質疑を打切ります。
#19
○田中(好)委員長代理 櫻井君。
#20
○櫻井委員 大体この前の委員会におきまして、この法案の内容につきしましては田上政府委員の方から説明を詳細承りました。私は本日はその点を大臣に確認をしていただきたい。大体私は田上政府委員の説明によつて了承はいたしておりますけれども、なお大臣の責任ある裏打ちがほしいのであります。
 この法律案は、御承知の通り国の経営する事業、いわゆる五現業の中における公労法適用職員と非適用職員との間における非常な不合理、矛盾、こういうものを除去せんために提案された法律案でございますので、この法律案の提案にあたりまして給与担当の加藤国務大臣に非常なお骨折りをいただきました点につきましては、われわれはここで感謝の意を表するにやぶさかでないのでございますが、ただ非常にこの法案の中に危惧される点が二、三ございましたので、この点をこの前確認をちようだいしたわけでございます。従つて本日は大臣からはつきりまた御答弁をいただきたいと思うのであります。
 特に危惧される点は、第四条と第六条の問題でございますが、これは第四条においては給与準則、それから第六条はいろいろな勤務時間、休憩、休日、休暇、こういうようなものをおのおのその主務大臣が規程を定める、こういうことになつておりますが、この規程を定めていわゆる非適用職員にこれをあてはめるわけでございますが、この際の主務大臣の定める規程というものは、いわゆる公安法適用者の職員が団体交渉によつて締結したところの条件、これと別個のものではない。言葉をかえて申しますと、これより下まわらない、すなわち主務大臣がつくつたいろいろ規程というものが、逆にこの公安法適用者が団体交渉によつて得たところのものを制約しない、そういうことでないということを田上政府委員からはつきり答弁をいただきましたが、その点について大臣も同じようなお考えでございますか。ひとつお答えを願いたいのであります。
#21
○加藤国務大臣 この法案の趣旨としておりますところは、従来の非適用職員が比較的不均衡な悪い立場に立つておりますがゆえに、これを是正するのでありますがゆえに、ただいまのような場合はもちろん団交によつて得たところのものがすべて適用されるということであるのでありまして、法律の趣旨もそこにあるのでございます。この点は政府委員が答えた通りでございます。
#22
○加賀田委員 加藤大臣に関連して質問いたしたいと思います。法案の提案理由の説明の中では、今申し上げたように、国家公務員法が適用され、一般職の職員の給与に関する法律が適用されているということで、団交権を持つ五現業のいわゆる公安法適用者の給与と非常な不均衡が生じている。そのためにこの法案を別個につくつて 一般の国家公務員からはずして、主務大臣の決定によつていわゆる公安法適用職員の給与に合せて行きたい、こういう趣旨で提案されたと思うのですが、この法案全部を見て参りますと、単に人事院等が決定する諸条件に対して今度主務大臣が決定するということで行こうとしているだけであつて、しかもその法案の中では、全部国家公務員あるいは民間の事業の従業員の給与を対象こするとか、なお第六条第二項等、おいても、一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける国家公務員の勤務条件を考慮しなくてはならないとなつておりまして、こうして大臣に権限を委譲しながらもこの法案は全部国家公務員の勤務条件を対象として出ているわけです。もしこの提案理由の説明の通り、公安法適用職員の諸条件、勤務条件を対象としてそれに準ずるという考えであつたならば、この法案ではなぜ公安法適用職員の給与を考慮して決定されなければならないという法案にかえなかつたか。一般職の国家公務員からはずされながらも、法案ではまたその国家公務員の給与を対象として考慮しなければならないという規定になつているが、提案理由の説明ではいわゆる公労法適用の職員を対象として進むんだということになつている。こういう矛盾のあるので、その矛盾の中から将来運営上いろいろな不安が生れて来るのじやないかと思いますから、どうして国家公務員を対象としてこの法案というものが提出されているか。大臣の説明では、今櫻井委員に対する御説明の中でそういうように説明されていながらも、この法案は国家公務員を対象にして出ているというところに大きな矛盾を来しているのではないかと思いますが、その点に対して大臣の御答弁を願いたい。
#23
○加藤国務大臣 ただいま職員の給与に関する適用のことに関して御質問がありましたが、これは従来の各特別会計の方をそのまま踏襲いたしたのでございまして、別に大した意味を含んだことではございませんで、たとえば印刷局の特別会計の第十四条の二のごときは、今度の特例法の第三条と同様の文句を使つてあるのでございまして、ただこれを踏襲したというにすぎぬのであります。
 それから第六条の二項に至りましては、これは訓示規定でありまして、決して団交を制肘しもしくはこれをかれこれ制約するという意味では毛頭ないのでございます。
    〔田中(好)委員長代理退席、川島委員長着席〕
#24
○加賀田委員 もちろん公安法適用職員の給与条件も、一般職の職員の給与を考慮してきめなければならないという規定になつていると思うのです。しかし従来の中間職員と申しましようか、いわゆる公安法適用者でない人は、国家公務員とのバランスでずつと諸条件が決定されていた。ところが公労法適用者は団交によつて決定される。そこに一般職の職員の給与を考慮して決定されなくてはならないにかかわらず、団交によつて決定されたので少し不均衡が生れた。その不均衡が同じ企業の中で同じ職場で働いている非適用者に生れて来た。こういうことで公安法適用職員に準じてその矛盾をなくそうとしたわけです。そうして法案が出たにもかかわらず、その対象が国家公務員の給与その他を条件として考慮されなければならないということに矛盾があるのであつて、もしその提案理由の趣旨通りであれば、公安法適用職員に準じて決定されなければならない、こう規定されれば、団交を制約するとかあるいは今後の公安法適用職員に対しての交渉過程におけるいろいろな危惧というものは生れて来ないのじやないか、そういうところにいろいろな問題が起つている。逆にこの団体によつて、一般職よりも少し勤務条件あるいは給与等がよくなつているのが、今度一般職に非適用者が準じられて来るために、公労法適用職員が一般公務員に今度引きずりもどされるような危惧を起すということがこの法案の中に含まれているのじやないか、この点に対して大臣として明確な答弁をお願いいたしたいと思います。
#25
○加藤国務大臣 ただいまも申し上げました通りに、これは印刷局、たとえば特別会計法のごときの文句をそのまま踏襲したのでありまして、決してただいま御心配になるような意味は少しも含んでおらないのでありますから、この点は杞憂にすぎぬことであろうと思います。
#26
○加賀田委員 私が頭が悪いのか、どうもその説明はぴんと来ないわけなのですけれども、この非適用者は団交権がないわけなのです。公安法適用職員は団交権を持つていて、しかも法案の中では国家公務員の勤務条件等を考慮してきめなければいけないということになつているわけです。ところが団交権があるからやはり国家公務員よりも少しいい条件が現在与えられている。そのいい条件に準じてこの非適用職員をきめなければならない、こういう趣旨で出しているにもかかわらず、団交権のない非適用者に対して、同じように一般職の職員との勤務条件を考慮してきめなければならぬというところに――これは主務大臣の意思によつて自由になるということが団交権のない非適用職員としてはやはり危惧されるのではないか、やはりそういうことで主務大臣が決定されれば、その条件とにらみ合せて公安法適用職員の団体交渉の内容――交渉権があるとかないとかいう問題でなくて、内容に自動的に一つの制約が生れて来るという危惧も起つて来る。だから私はやはりこの提案の趣旨通りにこの法案をつくるとするならば、やはり公労法適用職員に準じた形としてこの法案を出さなくてはこの法案の趣旨がないのじやないかと思います。だから現在公安法適用職員の方でそう載つているからこのまま載せたので、公労法適用職員と同じような条件になるだろうという考方えは、一方は団交権があつて団体交渉によつていわゆる協約を締結することができる、一方は何ら団交権を持たない、そういう形で主務大臣の権限で自由になるという危惧があると思う。この点が非常に大きな法の欠陥じやないかと思うのです。私は出していただいた趣旨に対しては賛同いたしますけれども、運用面においてはそういう危惧が起り、また先般の田上政府委員の説明の中でも、団体交渉によつて決定される前に、非適用者には自由に給与準則等も主務大臣が決定されるということは、事実、法の建前からできる、そういうことになると団体交渉中にまだ給与準則が決定されてないのに、主務大臣がかつてに非適用職員に給与準則を決定されれば、同じ職場の中だから、これに準じてもらいたいという圧力が必然的に加わつて来るというおそれがある。私はこの法案の趣旨から言えば、公労法適用職員の給与を考慮して決定されなければならないということにすれば、そういう危惧も必然的に起つて来ないのじやないか、こう考えるわけであります。もしそういう危惧がないとするならば、大臣にこの席上で明確に議事録に載せていただきたいと思いますが、そういう公労法適用職員の団交権によつて決定される給与準則その他の労働条件  この団交権で決定される前に非適用者の給与準則または勤務諸条件を決定して団交そのものに影響を及ぼさないような運営をするということを大臣としてこの席上で十分明確にしていただきたいと思います。
#27
○田上政府委員 ただいま御質問になりました点を二つにわけてお答えしたいと思うのでありますが、第一は団交権の問題とこの特例法の関係でございます。これはただいま加藤大臣からお答えになりました通り、第三条の第二項は現在各特別会計法にある通りであつて、何ら現在の団交権に対しまして制圧を加えたものではない。第二段の第六条第二項の点につきましても、加藤大臣からお答えになりました通り、これは主務大臣の訓示規定であつて、何ら団交権を制圧するものではない、これはお答えになつた通りなんであります。問題は非適用職員との関係でございますが、非適用職員は身分上は一応一般職なんであります。ただたびたび申し上げます通りに、その給与その他の待遇上これを公労法適用の連中とのバランスをとりたい、これに準じてそれに合したものにして行きたいというのがこの特例法の趣旨なのでありまして、しかも現実にはこれは各五現業の職員のみならず監督者一同もその実現を強く熱望しておるのであります。従いましてこの特例法の提案に至つたのでございますが、その趣旨から申しまして、一般職の身分を持つておる非適用者の給与準則も、これは団交の結果に基いた条件に準じて取扱われるということは一貫した方針なのであります。従つて団交の結果を待ちましてその後給与準則は決定されて行くということも現実でございます。ただし過渡的な状況下におきましては、一応できるだけすみやかに、これらの非適用職員の待遇を一日も早くよくしてやりたい、できるだけの措置をいたしたいという精神から、過渡的には団交の結果を待たずに、この非適用者のみに一つの給与準則がきめられるということはあり得ることを、申し上げておかなければならないと思いますが、精神においては加賀田委員のおつしやいました通りでありますことを、私から一応お答えいたしておく次第であります。
#28
○加藤国務大臣 ただいま政府委員から御答弁申し上げた通りでありまして、この一般職の非適用職員のことでございますが、それが団体交渉の結果でき上つた後に準則を決定することもあり得ますし、前になることもあるだろうと思いますが、要するに団交によりました協約と申しますか、その決定に準じて行くことは当然なことでありまして、ただいま政府委員からお答えしたように過渡的に、時間的に少しずつずれがあるかもしれませんけれども、これはいい条件に行くということは申すまでもないのでございます。
#29
○加賀田委員 どうも明確にならないと思うのですが、ぼくは経過処置そのものに対しての質問をしているわけじやないのです。経過処置は、きつちりと公労法適用職員に合わすまでにはいろいろな点があるだろうと思うのです。ただ今も田上政府委員からの説明のあつた通り、公労法適用職員に合わすということになれば、これは団交で決定され、労働協約を結んだその勤務諸条件が決定されなければ、それに合わすことはできないわけなのです。加藤大臣の、いわゆる経過処置としては今すぐそのことは困難な場合があるということ、これはわれわれとしても大体了承するわけなのですけれども、経過処置の問題でなくして、将来やはり合わすということになれば、まず団交で決定された公労法適用職員の勤務諸要件、これに合わして行くものですから、やはり時間的にあとになるわけですね。この点だけ大臣として明確に御答弁願えればこの法律の運営上私はうまく行くのじやないかと思います。
#30
○加藤国務大臣 すべて団体交渉の結果できました協約に従う、こういうことでございます。
#31
○櫻井委員 私は今の点で明瞭になりましたから質疑は打切りますけれども、要するに団体協約に非適用者が右へならえするということでございますね。それが一番大事なところなんです。そこに不安があるから今まで質疑を続けたわけですが、団体協約による締結、それによつて非適用者がそれに右へならえして行くのだ、こういう確認があれば、われわれは全面的に賛成いたすのでございます。
 それからなお先ほど赤城委員からの質疑がございました第七条の点でございますが、これは政府の方におかれても、第二十八条第一項前段を除くというふうに改めてもよろしいということでございますので、私どももこれはまだ法案ができていないのですから、できていないような法律をここに明記することはよくない。従つて赤城さんの説に全面的に賛成でございます。なおこの実施にあたつてのいろいろ詳しい内容につきましては、先ほど赤城さんの方から質疑があつたようでございますので、私の質疑はこれで終了いたします。
#32
○川島委員長 受田新吉君。
#33
○受田委員 立法技術の上で加藤国務大臣にこの法案の考慮の余地はないかをただしてみたいと思います。ことに給与総額の問題に触れてみたいのですが、大体特別会計予算には予算総則があつて、それなんかに給与総額や、あるいは業績賞与の規定が掲げてあります。ところが公労法の三十五条及び例の十六条は今まで国会でしばしば問題にされて、政府が仲裁裁定の決定に対して、当事者双方をはつきり拘束しているときに、十六条の予算上、資金上の立場から支出が不可能であるというので、国会にその承認を求めて来るというようなことをしばしばやつて来たわけですが、ちようどその規定がこのままここへ出てあるのじやないかと思います。こうなると、私たちの今までの経験から見ましても、国会で例の公労法十六条が論議の中心になつているときにも、公労法十六条のような規定があることが団交権の上に大きな支障を起しておる、労働者擁護の立場からもこれははなはだ実態に即しない規定である、三公社の当事者からもこういう規定は廃してはどうかというような意見さえ出ておるくらいなのですが、これが非適用の公務員にもせつかくこうしたアンバランスを是正する法律案ができたときにも再びここへ顔を出しておるのです。この規定は、結局給与総額がこれだけであるからということになると、当然給与の改訂などが問題になつてももう手がつけられないことになるのです。従つてこの五条の給与総額の規定をせつかく三公社当局から、もうやめてしまつたらどうかというような声さえ起つておるときであるから、そういうものにこたえる意味からも、こうした新立法をする場合には、こういうものに一つ新しい道を開くという意味からも、輿論の大きな反撃を受けているようなこういう規定は取除いた方がいいんじやないかというような感じを持つのですが、この点について大臣はいかがお考えですか御答弁願いたいと思います。
#34
○加藤国務大臣 今度の給与の点でありまするが、給与総額の点に関しましては、この第五条を置かなければならぬということは、各特別会計でございまするがゆえに、努力の結果増収もあることもありますし、また経費を節約してその一部分をその他手当の方に向ける道もあるのでございまして、この五条は、特別会計自体の立場よりいたしましても、これをここに挿入いたしておかないというとめどがわからぬので、どうしてもここに五条を加える必要があると思います。
#35
○受田委員 めどがわからないという問題ですが、各特別会計予算の中に予算総則がきめられ、さらに給与総額や例の業績賞与の規定があげられておる。それが一つのめどをつくるという意味であること、そのめどをつくる必要上ここにもまた掲げたんだという御答弁じやないかと思うのですが、今私がお尋ねしていることは、この予算総則の給与総額については非常な問題が包蔵されているのです。これは毎国会例の仲裁裁定の後における公社側の強力なる要望を、大臣も議員の一人として御体験されたろうと思う。幾たびかこの問題は公社側が強力に要望しているにもかかわらず、政府としては予算上、資金上支出不可能だというようなことで、十六条による国会の承認を求めて来ておる。昨年もなまなましい体験をされておる。こういうようなことでは仲裁裁定というものが無視されて、せつかく法的基礎を持つた仲裁に対する権威を失墜させることにもなるし、また公社側に対しても、公社側としてはこの裁定をのむことができるという決定を見ておるにもかかわらず、政府がこの予算総則に基く予算上、資金上支出不可能ということをかつてにきめて来るわけですが、こういうものをこの公労法非適用の人々にまでここでわざわざ適用する必要はないじやないか、ひとつそうした公社自身の尊い体験を生かして、政府自身も悩み抜いたこの問題を、ここの五条からは削除したらどうかという政府に対する要望を私は申し上げておるわけです。それに対して答弁を願いたい。そうした立法技術の方からの問題です。
#36
○田上政府委員 御要望の御趣旨はよく了承いたすのでありますが、しかし公労法の一つの建前という根本問題につきましては、現在のところ私から何とも申し上げられないのであります。ただ予算的な問題については、国の予算全体としての一つの建前もありますし、その予算の建前から、事実問題としてこの予算を無視して措置するということは、実際上不可能な点が生じますので、かかる規定が設けられてあると存ずるのであります。従つて予算的措置は措置としてできるだけこの不均衡是正の問題なり、職員の給与の問題なりを将来別個に根本的に研究して、これの合理化をはかるということは、これは当然考えて行かなければならぬ問題であると存ずるのでありますが、ただいま具体的にお話の出ましたこの五条の内容については、従来設置されておる他の各特別会計にありまするこうした規定をここに重ねて準用するということは、この特例法としては当然必要な法文であると考えておるのであります。
#37
○受田委員 公安法適用の職員にわくをはめたようなものを全部準用するようにここに網羅してあるということになつて、これは結局公安法の適用職員の適用事項をまる安しにしたような形になるわけです。これは法律をつくる立場、ことに法律を提出する立場の人は時の流れもよく見なければならないし、またことに公安法の適用以外の職員を、バランスをとるためにこういう優遇策をとろうとするのであるから、何か新鮮味を盛る規定が必要だと思うのです。何もかも公安法の職員と同じような立場でこれを処理しようという考え方が、政府としてははなはだ退嬰的であるという意見を私は申し上げておる。どうですか、もつと進んで時の流れも十分くみとつて、そうしてこれは公安法の適用職員じやないのだ、非適用者であつて、立場が違う職員をただ給与のバランスをとるための措置であるから、ひとつ新しい角度から立法をしようじやないかというような、そういう努力を政府としてはなさらなかつたのですか、これをお答えいただきたいのです。
#38
○加藤国務大臣 ただいま五現業の財務会計制度等につきましては、公共企業体等合理化審議会というものがございまして、それで今審議しておるのでございます。それで本法案は現行制度のもとでアンバランスの是正をはかつたものでございますが、さらに公労法の根本的問題につきましては、公務員制度調査会でもう一応検討してみたい、こう思つております。
#39
○受田委員 努力をしようという熱意はおありのようです。また公務員制度調査会などに対しても、公務員のいろいろな身分関係、給与関係等についても研究をしようという政府の熱意もある程度了承しますが、常に政府はそうしたものに対しては、そういうものの答申をまつまでもなく、ある程度筋の通つたものであるならば、勇気を奮つて法案をお出しになる方がいいのです。常に新しい時代の息吹きを法案に盛るように、その努力を私は今要請しておるわけです。法務大臣となられた加藤さんにしても、ただ前の犬養さんの意見を踏襲して可もなく不可もないというような考えでなくして、あなたは多難なる法務行政の最高責任者になられた以上は、自分はこの法務の危局をどうするかという一つの積極的な熱情がほしいのです。退嬰的な法務大臣じやなくて、進歩的な新しい観点に立つ法務大臣としてがんばつていただきたい。それを私はわれわれの給与担当の国務大臣に対して心ひそかに待望しておるのです。これをはつきり申し上げておく。その意味で私はこの法案のどこかにすつきりしたものをお出しいただきたいと思うのです。
 さらにその次の但書なんですが、「職員の能率の向上により収入が予定より増加し、又は経費を予定より節減した場合」またその次に行くと、「その収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する金額」というようにいろいろとここに裁量のゆたかな規定が出ておるのですが、何を基準にこれをきめて行くのか、はなはだ曖昧模糊たるものがあるのです。そこで能率の向上というものはどういうところに基準を認定するのか、「収入が予定より」という予定というのはどういうものなのか、こういう点についてひとつ政府の御意見をつまびらかにお伺いいたしたいと思います。
    〔委員長退席、赤城委員長代理着席〕
#40
○加藤国務大臣 ただいまの御質疑でありますが、私に対する御注意の点は謹んで拝聴いたしました。
 それからただいま能率の向上でどう収入が増加するか、節約はどういう場合であるかというのでありますが、特別会計におきましては、御承知のごとくそれぞれ予算を組んでおることでありまして、もし一例を申しますれば、郵政省のごときは年賀はがきが非常に売れて成績が上つたというように、能率の向上によつて収入が上つたという判定は常識で行くほかいたし方ない一思つております。またそういう場合にはいろいろ団交もあるであろう患いますがゆえに、これは一々基準はありませんが、その事実に基き常識で決定して、従来も支障なく来た、こう思つておりまして、今後もその方針をもちまして、できるだけ増収をはかつて、従業員の諸君の収入を多くするように考えておる次第でございます。
#41
○受田委員 給与は常識で決定されるということになる、理論的背景を持とうとする文化国家としてははなはだ恥かしいことなんです。この点第五条は常識規定であるということになるおそれが多分にあると思うのです。
 私はここでひとつさらに鋭く追究申し上げたいことは、「収入が予定より増加し」というこの「予定」はどういうふうに立てられるのか。また「予定より節減した場合」の「予定」ですが、政府の「予定」の立て方を御説明願いたい。
#42
○加藤国務大臣 これはそれぞれ特別会計に、初めにおきまして計画もできておりまして、予定の収入もどれだけだということが出ております。その予定の収入よりふえた場合のその一部分、こういうことでございます。
#43
○受田委員 「その収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する」という「一部」というのはどういうふうに認定されるのですか。一部というのはやはり常識で行くわけですか。
#44
○加藤国務大臣 これは従来もいろいろこういう場合の実例があると存じます。その実例を踏襲して行くほかしかたがないと思います。
#45
○受田委員 これは大事な問題になりますので、人事院としてはいかなる解釈をするか、関連してお尋ねを申し上げたいと思うのですが、給与に対して常識的な支給規定――規定は別ですが、常識的な給与、これは例の業績手当に当る問題であると思いますが、その増加額、節減額の一部というようなものがそのときの情勢でどうにでもなる。出さなくてもいいのだというような規定で、やつてもやらなくてもいいのだ。この規定だけつくつておけば何とかなるというような給与の仕方は筋として通つた仕方であるかどうか、この点について人事院としての御解釈を御説明願いたいと思います。
#46
○滝本政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、現在現業職員が人事院の管轄からはずれておりまして、従いまして人事院の関します限りにおきましては、一般職の職員につきましては、能率の測定というのは非常に困難になつております。従いまして人事院の所管の職員につきましてはこういう方法でやることは非常に困難でございます。しかし現業等におきましてはやはりそういう規定もでき得るのではないだろうかというふうに思います。しかしこれは理想論を申しますと、その支給される基準というようなものはあらかじめ団体交渉なり何なりによりまして明確なる基準が立てられるということが好ましいというふうに考えます。しかしその実際のことにつきましてはそれぞれ当局でおやりになつている方法があろうと思いますから、むしろそちらの方にお尋ねいただくのが適当であろう、このように考えております。
#47
○受田委員 大臣の裁量で何でもできるように規定ができておることだし、また三条、四条、六条すべて先ほど加賀田君から質問された通り行政的措置で団交権が侵害されるおそれが多分にあるような形になるのです。ことに第五条の給与の総額についてもある程度はつきり線を確保しておいて、給与総額がこれだけしかないのだから給与の方はだめなんだ。別に諸君の能率が上らなかつたから、能率の向上があつたものと認めることができないからというようなことで、かつてに常識で裁量されては、はなはだ不届きな結果が起ると思うのです。この点ついては今の給与総額の問題につきましても、そうした融通がつかぬような、総額の範囲を逸脱するようなことのできないような形のものをとり去つて、そうしてあるいは収入が予定より多い場合とかいうような規定につきましてももつと明瞭な区分をつくつたり、能率の向上に対する判定ははなはだ困難であるが、その能率向上の基準を政府は考えておくべきだと思います。こうした漠とした規定を掲げるよりは、そうした筋を通した規定が私は必要ではないかと思うのであります。この点についてまず今年二十九年度の給与総額に一つ例をとつてみたいと思いますが、二十九年度の予算は確定しておる。予算はもう実行しつつあるのですから、この中で給与準則を今度つくろうとすれば、今年できた予算のわくの中で、給与準則をつくる以外にないわけです。その場合には、今後一年間本会計年度の中で給与に充てられている予算のわく内操作ということになるわけですが、この点まず本年度の分について給与準則に対する政府の意図するところを承つておきたいと思います。
#48
○加藤国務大臣 いろいろ御意見もありますが、第五条のおもなる点は、業績手当であろうと思います。根本給与の問題でありますと、今おつしやるようにいろいろ基準を設けなければならぬということはお説の通りでありますが、業績手当でありますと、従来の実績もあることでありますがゆえに、これは主務大臣の自由裁量にいたしたならばよかろう。従来においてもたいした弊害はなかつただろうと思いますので、従来の実績によりまして利益があつた場合、あるいは能率が上つて節約された場合、その一部を業績手当の方へまわすというふうにして行きたいと思います。それから本年度におきましては、この法案を出したのでありまして、まだこれをはつきりここでお答えするようには参つておりません。
#49
○受田委員 今こうして公労法の適用職員がバランスをとつていただくことになるわけですが、まだ実態はいろいろなところにアンバランスがあります。公社上現業との間においても、たとえば電電公社の職員と郵政職員との間におきましては、よしこれがこの法律の適用で一部救われたにしましても、なお相当の不均衡があります。こういうところで公社の職員とかあるいは現業の職員とかいうものが、それぞれの持味に応じて、人事交流されるというようなこともしばしばあるわけなんです。あるいはまた一般職の職員との間の人事交流、さらに公社、現業、一般職の国家公務員というようなものの間に、給与の差等が生じておるということになると、そこに働く人々に対する能率にも私は影響すると思います。こういう問題は政府はどういうふうにそれを調節されようとされるのですか。人事管理の上における重大な問題としても御答弁願いたいと思います。
#50
○加藤国務大臣 受田さんの御質問のように、ただいまのところではそういう不均衡が生ずるであろうと思うのであります。できるだけ調整はとりたいと思いますが、五現業のうちにおいても、そういう不均衡な場合があるし、また他との交流の場合にも、そういう不均衡が一時的に生ずるのは、これはやむを得ないことだと思いますが、そういう問題につきましても、ただいま申しました公共企業体等合理化審議会等においても今後研究をいたしまして、不均衡をなるべく是正し、人事交流の上においてもさしつかえないように、できるだけ努力をいたしてみたいと思つておる次第でございます。
#51
○受田委員 私はそういうふうに、政府が研究機関の結論を待つということを考えておられるようでありますので、これ以上はのれん押しになりますので、質問をやめますが、せつかくこうした政府としては、善政をしこうという法案が出たわけなんで、こういう際には、勇気をもつて、さきに御注意申し上げたような諸点について、新鮮味をもつて、輿論を代表するような条文がどんどん入るように努力されることを、この際特に要望しておいて私の質問を終りたいと思います。
#52
○加賀田委員 人事院にちよつと質問してみたいと思います。これは今質問のあつた特例法案に関する問題ではないのですが、たしか昨年の人事院の給与勧告は七月十二日だつたかと思うのですが、あと二箇月余りたつと一年を経過するわけです。国家公務員法の二十八条に基いて、人事院は年に一回俸給表が適当であるか適当でないかを、調査の結果国会並びに内閣に対して報告あるいは勧告をしなければならないということになつておるわけです。国会は御存じのようにあと十二、三日で終了するという当面の目標なんですが、そういうことになりますと、あと休会中に報告をする、あるいは勧告をしなければならないという時期になると思うのです。こういう情勢の中で、人事院としては、いつごろ国会に報告をされる予定ですか。年に一回の義務づけがあるので、あと二箇月までにはそういう報告並びに勧告をしなければならぬと思うのです。昨年は三月現在における諸条件の調査の結果勧告されたので、相当調査も進行して、あるいはある程度の目標もついておると思うのですが、そういう報告の時期あるいは勧告をなされるかどうかということに対して、現在までの調査の結果並びに目標に対して御説明を願いたい。
#53
○滝本政府委員 ただいま御指摘が、ございましたように、公務員法の二十八条によりますと、俸給表が適当であるかどうかということについて、年に一回報告する義務が人事院にあるわけでございます。従いまして人事院といたしましては、昨年は七月十八日に、報告にあわせまして勧告をいたした次第でありますが、その後昨年末にベース・アップが一応ございました。ただいまわれわれといたしましては、例年のことでございますが、民間の職種別給与調査ということを、三月現在におきまして調査いたしまして、大体その実地調査の結果表も集まつておるのであります。こういうものを集計いたしました結果、いろいろ検討して参りたいと考えております。なお生計費等につきましても、種々の資料を集めまして、目下研究をいたしておる次第でございます。繰返して申し上げますが、昨年は七月十八日に報告にあわせて勧告をいたしたわけでありますので、本年も七月十八日までには、少くとも報告はしなければならぬ義務があるわけであります。
#54
○加賀田委員 これは要望でありますけれども、閉会中になりますと、われわれ公務員の生活条件あるいは勤務条件を擁護する立場に立つ者として非常に困難になり、また時期も相当遅れることになるので、できれば本国会開会中に勧告あるいは報告の事務を終えて、実施されるように要望いたしまして、私の質問を終ります。
#55
○赤城委員長代理 次会は公報をもつてお知らせいたします。本日はこの程度で散会いたします。
    午後零時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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