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1953/04/23 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第41号
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1953/04/23 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 厚生委員会 第41号

#1
第019回国会 厚生委員会 第41号
昭和二十九年四月二十三日(金曜日)
    午前十一時三十一分開議、
 出席委員
   委員長 小島 徹三君
   理事 青柳 一郎君 理事 古屋 菊男君
   理事 岡  良一君
      越智  茂君    助川 良平君
      高橋  等君    田子 一民君
      降旗 徳弥君    山下 春江君
      滝井 義高君    柳田 秀一君
      杉山元治郎君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 草葉 隆圓君
 出席政府委員
        厚生事務官
        (保険局長)  久下 勝次君
 委員外の出席者
        専  門  員 川井 章知君
    ―――――――――――――
四月二十二日
 医師法、歯科医師法及び薬事法の一部を改正す
 る法律の一部を改正する法律案(苫米地義三君
 外四十名提出、参法第一〇号)(予)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 船員保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一三一号)
 厚生年金保険及び船員保険交渉法案(内閣提出
 第一三九号)
 厚生省関係法令の整理に関する法律案(内閣提
 出第一五九号)
 厚生行政に関する件
    ―――――――――――――
#2
○小島委員長 これより会議を開きます。
 船員保険法の一部を改正する法律案並びに厚生年金保険及び船員保険交渉法案の両案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。御質疑はございませんか。――御質疑もないようですが、両案にいての質疑は終了したものと認めてよろしゆうございますか。
  「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○小島委員長 御異議ないようでありますから、本案の質疑は終了したものと認めます。
 次にただいま委員長の手元に船員保険法の一部を改正する法律案に対する自由党、改進党、日本社会党両派共同提案になる修正案が提出されておりますので、その趣旨弁明を求めます。青柳一郎君。
#4
○青柳委員 両法律案に関する各派共同提案になる修正案を御説明いたします。
 まず朗読いたします。
  船員保険法の一部を改正する法律案
 船員保険法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
 第二十一条ノ六の改正規定の次に次のように加える。
 第二十三条ノ三中「十六歳以上」を「十八歳以上」に改める。
 第二十三条ノ六第一項の改正規定中『「五十五歳未満」に』の下に『、「十六歳未満」を「十八歳未満」に』を加え、「第四号を第六号とし」を『第四号中「十六歳未満」を「十八歳未満」に改め、同号を第六号とし』に改める。
 第三十五条の改正規定中「一万八千円」を「二万四千円」に改める。
 第三十六条の改正規定中「十六歳未満」を「十八歳未満」に、「十六歳以上」を「十八歳以上」に改める。
 第四十一条ノ二第一項の改正規定中『二千四百円」を「四千八百円」に』を『「十六歳未満」を「十八歳未満」に、「二一千四百円」を「四千八百円」に、「十六歳以上」を「十八歳以上」に』に改める。
 第五十条ノ四の改正規定中「同条中第三号を第五号とし」を『同条第三号中「満十六歳」を「十八歳」に改め、同条中同号を第五号とし』に改める。
 附則第八条中第一項但書及び第五項を削る。
 附則第十一条第一項中「一万一千四百円」を「一万四千四百円」に改める。
 附則第十八条を第十九条とし、以下順次一条ずつ繰り下げ、附則第十七条の次に次の一条を加える。
 (遺族年金、加給金等)
第十八条 この法律の施行前に十六蔵に達したことによりこの法律による改正前の第二十三条ノ三、第二十三条ノ六、第四十一条ノ二、第四十九条ノ五又は第五十条ノ四の規定の適用を受ける者に関する保険給付の支給については、との法律による改正後の第二十三条ノ三、第二十三条ノ六、第四十一条ノ二又は第五十条ノ四の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 ただいま朗読いたしました船員保険法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、簡単に説明を加えます。昨日議決になりました厚生年金法におきまして修正いたしましたと同様に、老齢年金の定額分を年に一万八千円でありましたものを二万四千円に引上げることといたしたのであります。次に遺族年金、寡婦年金、遺児年金に関する受給要件であります子供または孫の年齢を十六蔵とありますものを十八歳に引上げることにするのであります。さらに加給金の対象となる子供の年齢を十六歳から十八歳に引上げることとし、また従前の遺族年金額の最低を一万一千四百円から一万四千四百円に引上げることといたすのであります。以上がこの修正の趣旨でございます。
#5
○小島委員長 ただいまの趣旨弁明について御発言はございませんか。――なければ次に船員保険法の一部を改正する法律案及び同法律案に対する修正案と一括して討論に入るのでありますが、本案の討論につきましては通告もございませんので、これを省略し、ただちに採決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本案の討論は省略し、ただちに採決に入ります。
 まず自由党、改進党、日本社会党両派共同提案になる修正案を可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本修正案は可決いたされました。
 次にただいま修正いたしました残りの原案について採決いたします。本部分を原案の通り可決するに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本部分は原案の通り可決され、本案は修正議決せられました。
 次に厚生年金保険及び船員保険交渉法案に対する修正案が提出されておりますので、その趣旨弁明を求めます。青柳一郎君。
#9
○青柳委員 まず修正案を朗読いたします。
  厚生年金保険及び船員保険交渉法案に対する修正案
 厚生年金及び船員保険交渉法案の一部を次のように修正する。
 第十二条第一項第二号及び第二十六条中「一万八千円」を「二万四千円」に改める。
 この趣旨といしまするところは原生年金保険並びに船員保険法案におきまして、既往の年金中の定額部分を一万八千円より二万四千円に引上げたに伴う修正でございます。
#10
○小島委員長 ただいまの弁明に関する御発言はございませんか。――なければ次に本案の討論に入るのでありますが、本案の討論につきましては通告もございませんのでこれを省略し、ただちに採決することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本案の討論は省略し、ただちに採決いたします。
 まず自由党、改進党、日本社会党両派共同提案になる修正案を可決するに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本修正案は可決いたされました。
 次にただいま修正いたしました残りの原案を可決するに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○小島委員長 御異議なしと認めます。よつて本部分は原案の通り可決され、本案は修正議決いたされました。
 なおただいま議決になりました二法案に関する委員会報告書の作成に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○小島委員長 御異議なしと認め、そのように決します。
    ―――――――――――――
#15
○小島委員長 次に厚生省関係法令の整理に関する法律案を議題とし、審査に入ります。まず厚生大臣より提案趣旨を聴取したいと存じます。厚生大臣。
#16
○草葉国務大臣 ただいま議題となりました厚生省関係法令の整理に関する法律案につきまして、その提案の理由そ御説明いたします。
 政府におきましては、昨年以来法令の改廃整理について鋭意検討しておりましたが、今日までに一応の結論を得ましたものにつき、この際整理を実施することとなりましたので、ここに当省関係の諸法令のうち整理すべきものの改廃に関する法律案を提出する次第であります。
 この法律案は、すでに死文化した法令または存在の意義を失つた法令を廃止するとともに、行政事務の簡素化と行政事務処理方式の改善とをはかるため、若干の法律の規定を整理しようとするものでありまして、その内容は次の通りであります。
 第一は、国民体力法、有毒飲食物等取締令・伝染病届出規則、及びあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法に関する持例の四件の法令を廃止しようとするものであります。
 第二は、精神衛生法、伝染病予防法、「トラホーム」予防法、寄生虫病予防法、予防接種法、理容師美容師法、死体解剖保存法、保健婦助産婦看護婦法、薬事法、覚せい剤取締法及び児童福祉法の十一件の法律の一部につき行・政簡素化の見地から若干の改正を加えようとするものであります。
 以上がこの法律案を提案いたしました理由であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。
#17
○小島委員長 厚生大臣の提案理由の説明はこれで終りました。本案についての質疑は次会以後に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#18
○小島委員長 次に皇居前広場使用に関する問題について、滝井委員その他より発言を求められておりますので、これを許可することにいたします。滝井義高君。
#19
○滝井委員 先般当委員会において、多分三月二十日であつたと思いますが、皇居前広場の使用に関して、たびたび問題が起るので、具体的な使用許可の限界及び今後こういういろいろの紛争の起らないように、大臣の解決の方針を至急決定してもらいたいという要望もいたしておつたのでございます。当時大臣の御答弁は、滝井さんの御質疑、御趣旨ごもつともでありますので、十分検討をするということでございましたが、また五月一日がやがて参ろうとしておりますが、どういう解決の方針で行かれるのか、それをまず御答弁願いたいと思います。
#20
○草葉国務大臣 皇居前広場の使用に、つきましては、原則といたしまして、あの国立国民公園の性格にかんがみまして、一般の使用を原則といたしまして、つとめて特定な使用はこれを取扱わないという方針で参りたいと存じております。但し規定等にもありまするように、特別の使用をいたしまする場合におきましては、原則といたしまして、国家的行事の場合に限るようにとりはからいたいと存じております。
#21
○滝井委員 お尋ねしますが、政府は五月三日に例年憲法の記念祭典を行つておつたと思いますが、本年もこれをやられる準備を整えておられますかどうか。
#22
○草葉国務大臣 本年はまだその準備を整えておるところまでは行つておらないと存じております。なおこの点につきましては、内閣等との連絡をまだ十分いたしておりませんから、はつきりとは承知いたしておりませんが、大体本年は五月三日の憲法記念式典は、現在ただいまの段階では取進めるというところまでは行つておらないのではないかと存じます。
#23
○滝井委員 きわめて政局不安定であるので、おそらく憲法記念祭典を内閣としてはなかなか行いにくい段階じやないかと推定されるわけですが、そうしますと、現在おそらく憲法擁護国民連合から、国民公園である皇居前広場を使用して、憲法記念祭典をやりたいという申出が出ておると思いますが、出ておりましようか。
#24
○草葉国務大臣 先般私の方にそれらの代表の方がおいでになつて、書類を出したはずであるが、書類は書類として、一応御相談をしたいということで御面会いたしたのであります。そこでただいま申し上げました皇居前広場の今後の特別使用の場合のあの管理の大体の根本方針をお話申し上げまして、御懇談いたしましたら、そういう次第であるなら、今回は五月三日に皇居前を使うことはとりやめようというので、お帰りになりました。
#25
○滝井委員 どうも私が関係者からお聞きしておる話とは少し違うようでありますが、関係者の方としては、五月三日に政府の方で憲法の記念祭典をやらないとするならば、当然現在の憲法に対して非常に国民の関心が高まらなければならない時代にも来ておるので、ぜひこれはやりたいということで、何とかその許可方のとりはからいをしてもらいたいという要請さえも実はわれわれにあつたのでありまして、ちよつと大臣のお話と食い違つておるのですが、それはそれといたしまして、先般私の御質問に対しまして大臣は、政治的、宗教的目的のために、あるいは治安を乱すおそれある行事、こういうものは許可させない。これが第一。それから第二には、小区域、短時間でない行事はこれは許可しない。国家的行事なら許可をする。こういう三つの原則をお示しになつた。国家的行事とは何かと言つたら、国家的行事とは国の主催するものだ。その場合に、消防団の出初式に使つた、これは非常な例外の場合で、今後そういうものも使用させる方針はないという趣旨の御答弁であつた。そうしますと、この憲法を擁護すると申しますか、とにかく現在の憲法をより大衆に徹底せしめ、そうしてその成長を記念する式典というものは、これはこの三つのうちのどれにも当らないでしようか。それとも国家的な行事、的がついておるのだから、これは一つの国の大法典を記念する式典ですから、やはりこれは国家がやらないでだれがやるにしても、国家的な行事にもなると思うのです。しかもそれが憲法擁護国民連合、これはおそらく政治的な届出をしておる団体ではないと思うのです。従つてこれは必ずしも政治的な行事だとも言えないような感じもするわけなんですが、こういう憲法の式典というものはどうですか、この大臣のおきめになつておる三つのわくの中にこれは入るような気がするので、私はむしろ許可してもいいようなものだと思うのですが、こういうものまで国民公園として公共の福祉のための財産であるということで国会が議決したものを、いたずらに管理権をたてにとつて使わせない。吉田内閣は裁判権さえも制限をして行く内閣ですから、このくらいのことをやるのは平気かもしれませんけれども、私たちはあつものに懲りてなますを吹くという政府の萎縮した措置にもどうも納得できないところがあるのですが、大臣はこの憲法の記念祭典を憲法擁護国民連合がやるということは、大臣の基本方針である三つのわく内で許可ができないものだ、こう断定できますか。それともなお考慮をされるとでもおつしやいますか。その点ひとつ御答弁を承りたい。
#26
○草葉国務大臣 ただいま申し上げましたように、先般私の方へお見えになりました五月三日の憲法擁護記念の会合について、一種の憲法擁護であるから、当然現行憲法の擁護の立場に立つ国家的行事と認められるのでこれの使用というお話がありました。その心持はわかりますが、ここでわれわれが考えておりまするのは、国家または国家に類似する行事、国家の主催にひとしい行事というので、憲法擁護そのものということよりも、主催という問題もありましようし、そういう点から考えて、むしろこの際は、メーデーのときに、いろいろ議院、参議院で御答弁申し上げた線から考えましても、他の適当なところでおやりいただく方が、皇居前の広場全体の使用管理という点からいたしております方針から申し上げても適当ではないだろうかというので、それならば今回は他の適当なところでしようというのでございましたので、従つてただいま御質問にありました点におきましても、そのように私どもとりはからい、根本の方針といたしましては、先ほど申し上げましたように、皇居前の広場は特定の場合においてもなるべく使用しないというのが建前であつて、やむを得ざる場合においては、特別の行事として考える場合においては、国家的行事の場合に限るという、ごく縮めて取扱つて行く方が適当であるし、従つてまた管理の根本方針としてはさようにありたいと考えております。
#27
○滝井委員 どうも大臣の答弁では曖昧模糊としておるのですが、そうすると、この前の第二の原則である小区域で短時間のものならば許すということなんですか。小区域、短時間の行事というようなものは、これは国家的な行事でなくても、第二項でいいことになるはずだと思いますが、そういう場合にはさしつかえありませんか。
#28
○草葉国務大臣 これはこの前もたしか御答弁申上げたいと思いますが、皇居前広場の管理につきまして三原則を私どもが打立てましたのは、昭和二十七年の初めであり、さらにその後におきましては、今後の方針としては国家的行事というものにしぼつて参りたい、かように考えておそ次第でございます。
#29
○滝井委員 そうすると、国家的な行事というのは、国家が主催する行事以外はこれから一切使わせない、こういう方針と解してさしつかえありませんか。
#30
○草葉国務大臣 国家が主催し、なお国家が主催すると同等なと思われるというので、的という字を入れたわけなんですが、従来の点等も考えまして、必ずしも主催そのものが国家でなくちやならないという場合もあるいはないかもしれません。しかし大体におきましては御指摘のような場合が多いだろうと存じますが、一概に国家の主催以外は絶対にいけないという意味ではないので、的という字を少し広くする意味において入れておるわけでございますから、根本は御指摘の精神をくんでおると存じます。
#31
○滝井委員 そうしますと、国家主催が第一、国家主催と同等なものというのは、どういうものですか一、二例をあげてもらいたいと思います。
#32
○草葉国務大臣 新憲法の発布等におきましては、憲法発布記念何とか会という名前でやつた、あるいそういうふうなものでいろいろ取扱つたことがあるような気もいたします。さような場合におきましては、国会も入り、政府も入るというような場合があつたと存じますが、そういうことがあり得ると存じます。今後におきましても、政府だけではなく、あるいは国会、政府というものが一緒になりましてやるような場合も、一つの主催者というようなことで、あるいは国会の衆議院議長なり、あるいは総理大臣なりというものが一緒になつて何かの行事をやるということもあり得るのでございますから、そういう意味を考えまして、国家だけではなく、さような統合した、あるいは連合したと申しますか、あるいはそれらの人々が中心になつて一つの新しい形における行事をやるような場合もあろうかと存じますので、そういう意味において的という字を入れたのであります。
#33
○滝井委員 そうしますと、衆議院議長とか総理大臣というような、いわゆる非常に国家的な公職にある人が主催をする場合、これを国家と同等のものと認める、こう解釈してさしつかえありませんか。
#34
○草葉国務大臣 そこでいろいろこまかくなつて来る場合もありましようが、私が申し上げましたのは、いわゆる衆議院を代表し、国会を代表して、あるいは政府を代表して、それらの方々の中において話がまとまつた行事があるいは今後ある場合において、国家だけの行事でないといけないという国家行事とする場合においては、あまりに狭過ぎる場合がないとも限りませんから、根本はそれでも国家の行事と認められるといえばそれまででございますけれども、そういう意味において国家的という表現の形をとつておるのであります。
#35
○滝井委員 どうも今の答弁では、公共の福祉の財産というものの管理権をあまりかたく考え過ぎて、一方的な解釈のみをわれわれに押しつけているという印象が強いのです。それでは国民はどうも公共福祉財産の使用の限界というものがはつきりしない。国家の主催の場合、あるいは国家と同等のものがする場合、同等というのは、それでは一方的に厚生省の方の認定によつてこれは自由になつてしまう。そこでどうせこれは厚生省の所管なんですから、ひとつ公共福祉用財産の使用規程とでも申しますか、だれでも客観的に見て、こういう場合ならば、出せば許可してもらえるのだというものを出してもらいたいと思う。そうしないと、懇意的にあなたの方で、これなら許可してよかろう、これはどうも少しくさいぞというものは許可しないというふうにやりやすい。なぜ私がそう申すかと言いますと、少くとも現在の日本の国に行われている一番大事な憲法を守ろうという会、これは当然日本の国民として守らなければならぬものである。ところが現在の自由党政府というものは、憲法をむしろ改正しようとする動きがある。そういう改正しようとする動きの人とむしろ逆な立場に立つて、現在の憲法を守ろうとする人がやるならば、これは国家的の立場でないということになる。ところが吉田総理がやるならば、憲法改正のための大会でもあそこで開いてよいということになる。時の総理大臣だからとか、そういう一方的のものでなくして、だれでも普遍的に、こういう条件を備えるならば使うことができるということにしてもらわなければ、総理大臣がやる、議長がやる場合というならば、その当時の総理大臣や議長が憲法改正の方向なら、憲法改正の大会に使つてもいいということになつてしまう。主催者が時の権力者であるということによつて左右されるということになれば、ちつとも客観性がない。少くともこれは公共の福祉の行事に使用するものであるならば、客観性を持つた使用の基準をつくつてもらわなければ、一方的な厚生当局の認定によつてこれが左右されるということは重大な問題である。だからそういう基準が出せるかどうか、御答弁を願いたい。
#36
○草葉国務大臣 現在の基準におきましての制定のもとでやつておりますから、従つて現在の基準でも私は別にさしつかえないと考えております。その基準におきましても、解釈が、厚生大臣の解釈によつてまちまちになるんじやないかという場合も、御指摘のような場合が、最後になりますと判定でありますから、起り得ることがないとも言えぬ。これはいかにこまかくいたしましても、やはりその判定をしなければならない場合もあると存じます。現在の管理規程におきましても――もつとも現在は現在の管理規程でやつておるわけでありますから、これでもさしつかえないんじやないか。根本としては、あの皇居前の広場は一般に開放する、一般に国民の公園として使う。従つて持別な使用というのは、原則としては特別の使用でありますから、使わないのが原則である。やむを得ず使う場合には、今申し上げたような方針で進めて行く、こういうのでございます。
#37
○滝井委員 それは今までたとえば消防なんか利用したわけです。あるいはメーデーも過去においてはやつたわけです。いろいろな会が、今までの管理規則であそこで行われた。ところが、その後政治情勢の変化によつて、それを非常にきゆうくつに解釈する状態が出て来たわけです。それでは今までのものはなぜ使用さしたかということになるわけです。消防やなんか今までなぜ使用さしたかということになるわけです。
#38
○草葉国務大臣 この前も実は、消防の場合はこれは別だといつてお話申し上げた。それでは今後はどうするか、今後の場合は考えますが、消防は実は徳川時代からあそこでやつておる。それならそういう古い歴史があつたらいいかという話もありますけれども、皇居のできる前から消防はやつておつたというような事実もあるのでございますから、これは特例中の特例として今まではやつておつたということを申し上げたつもりでおります。そこで今度の規程及び規程に基いた取扱い後におきましては、メーデーは許可しておらない。それまでは、規程だけのときは一回やつたかと思いますが、方針の、規程の解釈のはつきりした後におきましては一回も許可していない。それまでは御承知のように、終戦直後いろいろあそこの管理の方針がかわつて参つた。最初はむしろ一つのステージでもこしらえてやつて行こうという時代もあつたわけでございます。それがだんだんとかわりまして、むしろあそこは特定のものに使うということは、また特定の施設をしてあの広場でやるということはやめて、さような点はもつと違つた意味で考えて行くべきものではないか、皇居前の現在のような広場はむしろもう少し整理をして、もつと東京都民その他全国民が自由に散策し、自由に使い得るように、特定の者が使う場合においては、あの位置以外のところで今後考えて行くべきじやないか、こういうようにだんだんと管理方針自体がかわつて来ていることは事実でございます。その段階におきまして許可をしましたこともありますし、あるいはメーデー以外にいろいろな行事に許可をしたこともございますが、方針を打立てて参りました後におきましては、右にしたり左にしたりいたさずに参つております。
#39
○滝井委員 これでやめますが、しからば今後皇居前広場は、国家主催の場合あるいは国家主催と同等の場合以外は大体使用不許可である、こういう方針を確立して行くのだ、こう了解してさしつかえありませんか。
#40
○草葉国務大臣 お示しの通りでございます。
#41
○柳田委員 それでは具体的にひとつ伺います。たとえば駐留米軍が、皇居前広場において分列式等を行いたいという場合は、厚生大臣はどう処置されますか。
#42
○草葉国務大臣 今後は許可をしない方針でございます。
#43
○柳田委員 それに関連してさらに保安隊、自衛隊がそこにおいて分列行進をするような場合はいかがでございますか。
#44
○草葉国務大臣 許可をしない方針であります。
#45
○小島委員長 本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつて通告いたします。
   午後零時五分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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