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1947/01/29 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第2号
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1947/01/29 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第2号

#1
第002回国会 決算委員会 第2号
昭和二十三年一月二十九日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件、
○賠償廳臨時設置法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○連絡調整事務局臨時設置法案(内閣
 提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
   午後一時三十二分開会
#2
○委員長(下條康麿君) それでは只今から決算委員会を開きます、連絡調整事務局臨時設置法案外一件につきまして、どうぞ質疑をお続け頂きたいと思います。
#3
○国務大臣(芦田均君) 昨日委員長からの御質問に対して、政府委員から計数その他について説明をいたしたいと思います
#4
○政府委員(下田武三君) この度の新機構発足に当りまして経費の裏付けでありまするが、これはまだ確定いたしておまませんが、本日只今司令部の方と折衝いたしておりますので、全然確定いたしておりませんのでございますが、当局の希望額を申しますと、連絡調整事務局、賠償廳、外務本省に入る特殊財産局、特別資料部以下その他すべての新機構の費用として、全部で千四百七十八万六千円を要求いたしております。この追加要求額に対しまして節約額が一方にございます。この節約額は先程申しました新機構になる母体、つまり終戦連絡事務局の各部すべてを入れまして八百九十八万二千円でございます。解体します終連の節約額に加えるに外務本省から五十六万七千円、これは外務省の研修所の定員を新機構に入れます結果、外務省研修所で要らなくなりました費用であります。その外に経済安定本部で旅費その他を、賠償部関係の旅費を負担しておりますのを、これが節約に立てまして四十九万四千円ございます。最後に内閣所管の俘虜情報局で三万四千円、これは俘虜情報局の事務が減少いたしました結果、節約になります人件費でございます。只今申上げました節約額をすべて合せますと、一千七万七千円となります。この節約額と追加要求額との差は四百七十万九千円と相成ります。この四百七十万九千円という差は、これがすベて新たな要求額であるかと申しますと、そうではございません。実は旧機構におきましても、配付既定予算では賄い切れなくなりまして、終連の寄附等によりまして、予備金といたしまして百三十八万九千円を要求いたして、大蔵省の承認を経たものがございます。この旧終連の百三十八方九千円の予備金は外務本省から外れることになりますので、これは新機構の財源として外務省の予備金要求を差引きますので、結局四百七十万九千円からこの予備金として確定しておりました百三十八万九千円を引きますと、三百三十二万円というネットが出て参ります。これが新機構発足のために必要となりました純然たる増加額でございます。
 何故人員も殖えないのに経費だけが三百三十二万円殖えるかという点、御不審にお思いになるかと存じますが、これは実は同一の官廳で、外務省所管でやつておりますれば掛からない経費がございます。例えて申しますと、新たに長官、部長、いろいろな官職ができまして、そのための部屋の設備をしなくてはなりませんとか、自動車を買う必要がありますとか、外務省の中に一緒におりますれば、外務省の文書課にタイプを頼まれる。内閣に参りますとそういろわけにも参りませんので、タイプライターを買わなくてはなりません。そういうような、どこの役所ができます際にも必要といたします新営費という経費がございますが、結局これらの新機構ができます結果、その新営費だけはどうしても殖やして頂かなくてはならない。この三百三十二方円というネットの増額は、新機構の新営費と考えてよろしい経費なのでございます。大体私の御説明はそれで終ります。
#5
○委員長(下條康麿君) ちよつとお尋ねしますが、そうしますと、來年度からは新営費は要らないわけですから、そういう関係がなくなつて、今の三百三十二万円という式のものはないわけですね。
#6
○政府委員(下田武三君) そうなると思います。
#7
○委員長(下條康麿君) 平年分は幾らすですか。
#8
○政府委員(下田武三君) 平年分は、只今節約に立てました一千七十七万円というのが平年分でございます。但しこの平年分は今年の予算が確定しましたときの物價水準でできております。当時に比べますと、鉄道運賃、通信費、すべて高くなつておりますので、若し來年度予算を建てますとすると、どうしても昨年の單價で彈き出しました一千七十七万円では、たとえ新機構が継続いたしましたとしても賄い切れないという結果になつておるのであります。
#9
○委員長(下條康麿君) それから連絡調整事務局と賠償廳との内訳はどういうふうになりますか。今の一千七十七万円の平年度の中でどういうふうになりますか。
#10
○政府委員(下田武三君) 賠償廳に移ります前の、終連賠償部の予算五十六万円と先程申しました数字でございますが……。
#11
○委員長(下條康麿君) 五十六万七千円……。
#12
○政府委員(下田武三君) 失礼いたしました。
#13
○委員長(下條康麿君) 一千七十七万円の中でどの分が連絡調整事務局であり、どの分が賠償廳であるかということです。
#14
○政府委員(島津久大君) これは八百九十八万二千円と一番初め申しましたのは、終戰連絡事務局全部の費用なのでございますが、これを分けるということはできませんのでありますが、これは実績によりまして、本來でありますれば人件費も旅費も給料もすべて二ヶ月分を彈き出しまして、その二ヶ月分に該当するものを節約額として立てるべきでございますが、実際の物價の変動等によりまして、或る分は二ヶ月分節約しようといたしましてもすでに使つておるものもございます。人間の点におきましても或る部においては人が減る、或る部では多くなるという結果になりますので、これを機械的に彈き出しまして、これだけの節約がどこから出たかというふうには申上げられません。
#15
○委員長(下條康麿君) 新らしい予算として幾らが賠償廳であり、幾らが連絡調整事務局の分かということです。
#16
○政府委員(島津久大君) これは要求額の二ヶ月分になつておりますから、その半分と御了解下さればよろしいと思います。その半分に若干の新営費を含んでありますから、賠償廳で申しますと二百七十三万円が二ヶ月の費用でございますが、その中で新営費的なものが五十万円と御了解願えればよいと思います。そうしますと大体二百二十万円、月百十万円という見当になると思います。
#17
○委員長(下條康麿君) 二ヶ月分は……。
#18
○政府委員(島津久大君) 二百七十三万五千円
#19
○委員長(下條康麿君) その内訳が分らないですか。内訳はどうかということです。どこが幾ら掛かるということを、連絡調整事務局に幾ら、賠償廳に幾ら……
#20
○政府委員(島津久大君) それは確定次第予算書といたしまして配付することになつておりますが、それがまだ確定いたしておりません。
#21
○委員長(下條康麿君) 総額だけは分つておりますか。
#22
○政府委員(島津久大君) 総額だけは希望額として分つております。先程の数字も決して確定したものではありません。従いましてこれを如何に細分して予算的に計上するかということも決まつておりません。
#23
○伊達源一郎君 ちよつと一つ伺いたいのですが、私昨日遅刻したのですでにお話が済んだことと存じまするけれども、この賠償廳の第一條のところに一番初めの賠償実施の基本的事項、この基本的事項ということはどういうふうに解釈をしたらよろしいのですかという点と、もう一つは前の終戰連絡事務局の官制の中には賠償の準備事項を取扱うということが書いてありますが、準備事項と基本的事項とそういうふうに、こつちの方が拡大されて來てゐるのか。どういう必要からそういう工合になつたのか。その点をちよつと伺つて置きたいのであります。
#24
○政府委員(島津久大君) 終連の賠償部の所管事項は賠償の準備一般ということで、賠償の実施の準備に関する事項全部を含めた意味で謳つておるのでございます。ところが安定本部の生産月の所管事項といたしまして、賠償の実施の基本的事項計画というものに関しまして、立案綜合調整という規定であるのであります。ところが実際から申しますと、安定本部の賠償関係の人員は別にないのであります。終連の賠償部の人員が全部兼任をいたしまして、安定本部の職員としてそういうような企画的な仕事もしておつた。今度賠償廳ができますと、安定本部の所管と終戦連絡事務局の賠償の所管と両方合せまして、全部一本にいたしまして、実施の基本的事項ということにいたしたのであります。基本的事項と申しますと、賠償の実施に関しましては、一切司令部の方から詳細な具体的な指示が参るのであります。その指示の解釈とか、指示に基いたいろいろな企画立案ということを賠償廳が担当することになつておるのであります。基本的事項というのは司令部の指示ということと大体一致するものと御承知願いたいと思います。
 ちよつと一つ伺いたいのですが、私昨日遅刻したのですでにお話が済んだことと存じまするけれども、この賠償廳の第一條のところに一番初めの賠償実施の基本的事項、この基本的事項ということはどういうふうに解釈をしたらよろしいのですかという点と、もう一つは前の終戰連絡事務局の官制の中には賠償の準備事項を取扱うということが書いてありますが、準備事項と基本的事項とそういうふうに、こつちの方が拡大されて來てゐるのか。どういう必要からそういう工合になつたのか。その点をちよつと伺つて置きたいのであります。
#25
○伊達源一郎君 もう一つ経費の問題で伺いたいのですが、只今のお話によると、この新らしい機構を運営されて行く経費と存じますが、この賠償に関してはいろいろな賠償実施自体の経費が相当掛かるのですが、その賠償実施の仕事の経費と賠償廳の事務の経費との境はどういう工合になるのですか、ちよつとお伺いいたします。
#26
○政府委員(島津久大君) 先程経費の方の説明がありましたが、賠償に関する実施に必要な経費はすべて作業責任を持つております官廳で取扱う。賠償廳では賠償実施の費用そのものは一切取扱わないのであります。軍工厰の撤去の経費でありますとか、維持管理の経費でありますとか、こういうものは大藏省とか、民間工場関係は商工省とか、それぞれ所管官廳が分けて取扱うと思つております。ただそういうものを算定いたしますとか、その間の調整を図りますとかいうことは賠償廳の監査課というところで綜合調整をいたすのであります。ただ経費自体は取扱わんのであります。
#27
○伊達源一郎君 その区別はすべてはつきりしますか。
#28
○政府委員(島津久大君) はつきりいたしております。
#29
○国務大臣(芦田均君) 賠償実施に関する費用は終戦処理費から出るのであります。それからこつちの方は一般会計の俸給、人件費、内閣内の俸給費から出て來る。こういうことは区別して予算に載るわけです。
#30
○伊達源一郎君 例えばですね、生産物賠償というようなことで、その評價をするに当つて委員会を設けるとかいうようなときの、その委員の行動に関する費用などというようなことが複雑な結果を來すだろうと思いますから、そういうような、それは一例でございますけれども、どういうようにして処理できるものでありましようか。
#31
○政府委員(島津久大君) 生産物賠償の関係は現在のところ何も決まつておりませんので、考慮はいたしませんが、施設関係の評價は現にやつておるのであります。これは終戰処理費の中からそれぞれの所管の官職に出しておるのであります。例えば軍工廳の機械の評價をいたしますときには、民間の委員を集めまして、評價委員を作るわけであります。それは大藏省の所管で、大藏省の國有財産で取扱つております。民間関係の工場の評價もその所管によりまして、商工省のものは商工省、運輸省のものは運輸省それぞれの官廳で取扱う。すべて終戰処理費の賠償撤去費というものから出すことになつております。
#32
○竹中七郎君 この賠償廳というものは、丁度安本のような関係になつておりまして、現実は各省がやられて、総合調整というようなことをやられるのでありますか。
#33
○国務大臣(芦田均君) お了解の通りであります。
#34
○委員長(下條康麿君) 外に御質問ございませんか。……ちよつと法制局長官にお尋ねがあるのでありますが、昨日山下委員から出ました質問でありますが、連絡調整事務局というのがあつて、その中に中央と地方の二つの区別があり、官廳としては中央事務局と地方事務局があるので、別に連絡調整事務局という総稱的なものはないので、これは書き方が、これも一つの方法だと思いますが、明瞭でないかのように思いますが、これはやはり非常に分りよいように書くということが必要であると思いますので、将來はかような書き方でなく、通常の書き方と申しまするか、中央事務局があつて地方のために地方事務局が存在するという書き方の方がいいのではないかと思うのでありまして、その点に対してどういうようにお考えになつておりますか。
#35
○政府委員(佐藤達夫君) 先日來のお話のことにつきましては、今度こういう案を立案いたしましたについて、先例は沢山ございますので、一應それに従つてかような形の法案を立案したわけでありますけれども、我々の一般的の態度といたしましては、法令は成るべく分り易くという趣旨で、体裁、字句等を大いに努力して現在おるのであります。又將來ますますその方向に理想を遂げて行かなければならないと考えておる次第でありますので、この委員会その他あらゆる機会において、皆様のお言葉の出ましたことは十分、我我の今申上げましたような態度の上から申しましても、採り入れまして、我我の理想を遺憾なく達成して行きたいと考えておる次第であります。
#36
○委員長(下條康麿君) 別に他に御質問がなければ質問を終つたことといたしてよろしうございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(下條康麿君) それでは直ちに討論に入ります。御発言ございませんか。
#38
○太田敏兄君 私は一言希望を附しまして本案に賛成いたしたいと思います。それは新らしく設置されまする連絡調整事務局及び賠償廳の新職員は、最近問題になつておりまする行政整理とも十分睨み合されまして、昨日外務大臣から御説明のありました通り、人員の配置轉換によつて、少くとも結果において増員にならないこと、及び経費の点におきましても、でき得る限り冗費を省くという建前を堅持して行かれることを希望いたしまして、原案に賛成いたします。
#39
○委員長(下條康麿君) 他に御発言ございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○委員長(下條康麿君) それでは討論は終つたことと認めます。本案に対して御賛成の方の舉手をお願いいたします。
   〔総員舉手〕
#41
○委員長(下條康麿君) 全会一致と認めます。本案は決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によりまして、予め多数意見者の承認を経なければならんのでありますが、それは適宜委員長にお委せを願いたいと存じます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に報告する報告書には署名が要りますから、順次御署名を願いたいと思います。
   〔多数意見者署名〕
#42
○委員長(下條康麿君) それではこれにて散会いたします。
   午後二時三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     下條 康麿君
   理事      太田 敏兄君
   委員
           吉川末次郎君
           今泉 政喜君
           中川 幸平君
           竹中 七郎君
           谷口弥三郎君
           平野善治郎君
           深川タマヱ君
           小野  哲君
           鈴木 憲一君
           伊達源一郎君
           千田  正君
           岩崎正三郎君
  國務大臣
   外 務 大 臣 芦田  均君
  政府委員
   法制局長官   佐藤 達夫君
   内閣官房次長  曾禰  盆君
   外務事務官
   (総務局長)  太田 一郎君
   外務事務官
   (外務大臣官房
   会計課長)   下田 武三君
   外務事務官
   (終戰連絡中央
   事務局政治局
   長)      山田 久就君
   外務事務官
   (終戰連絡中央
   事務局管理部
   長)      磯野 勇三君
   外務事務官
   (終戰連絡中央
   事務局賠償部
   長)      島津 久大君
ソース: 国立国会図書館
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