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1953/05/18 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 経済安定委員会 第25号
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1953/05/18 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 経済安定委員会 第25号

#1
第019回国会 経済安定委員会 第25号
昭和二十九年五月十八日(火曜日)
    午前十一時三十四分開議
 出席委員
   委員長代理理事 加藤 宗平君
   理事 小笠 公韶君
      木村 俊夫君    岸  信介君
      迫水 久常君    西村 久之君
      根本龍太郎君    平野 三郎君
      前田 正男君    南  好雄君
      楠美 省吾君    菊川 忠雄君
      水谷長三郎君
 出席政府委員
        経済審議政務次
        官       深水 六郎君
        総理府事務官
        (経済審議庁次
        長)      長村 貞一君
 委員外の出席者
        専  門  員 圓地與四松君
        専  門  員 菅田清治郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 原子力利用審議会に関する件
    ―――――――――――――
#2
○加藤(宗)委員長代理 これより会議を開きます。
 去る十一日の閣議におきまして、原子力利用審議会の設置が決定された次第でありますので、本日は本審議会設置の経緯並びに運営の構想という点について政府当局より説明を聴取することといたします。経済審議庁次長長村貞一君。
#3
○長村政府委員 ただいま委員長からお話のございましたように、先般の閣議で原子力の利用につきましての委員会を設けることにきまつたのでございます。御承知のように原子力の利用の問題は、わが国といたしましても、非常に大きな問題であろうと思うのでございます。問題も非常に広範囲にわたりまするので、またどういうふうにこれを今後取扱つて行きますかということ自身も一つの問題であろうと思うのでございます。関係いたす面といたしましても、今後どういう組織でこの種の問題を取扱うかということも問題でございまするし、どういう順序でどういう問題を研究して参るかということも調査いたさなければならぬと思うのでございます。かように問題といたしましても非常に広範囲でもございまするし、また問題といたしましてもまつたく新しい問題でございますので、いわゆる関係省としましても、今までもこの種の問題を特別に具体的に取上げて検討をいたしておりません。この際この種の問題をどういうふうに調査研究して参つたらばよろしいかという準備をいたす必要があるということから、ただいま申しました原子力利用に関する審議会というものをこの際つくりまして、ここで原子力利用についての今後の問題、あるいはそれを取扱いまするにはどういうふうにしたらいいかということを準備的な意味で調査いたそうというので、ここにこの審議会を設けようということに相なつたわけであります。従いまして今後この審議会につきまして、どういう問題がこういう順序で提案されますか、これもただいまのところまだ確たる案というようなものはできておらぬのでございます。すべてこれらのことは今後私どもといたしましても、事務的にも検討し、またこの審議会と申しまするか、調査会と申しまするか、ここにおきましてもいろいろ検討を願うということなろうと思うのでございます。原子力利用審議会と申しまするか、原子力の利用につきまして、非常に根本的な構想なりあるいは根本的な各種の問題を直接審議会で審議決定するかのような感じもちよつといたすのでございますが、本旨といたしまするところは、ただいま申しましたように、今後原子力利用しに関しての各種の問題を取上げるにつきましての一つの準備をここでするというきわめて準備的な段階のお打合せなり御相談をするというだけの程度でございまして、その結果に応じまして、それぞれまた適当な組織なりあるいはその他の制度を確立しながら問題の検討が進められるということになろうかと思うのでございます。従いましてまだ私どもといたしましても、この審議会と申しまするか、調査会と申しまするか、これにつきましての準備をただいま事務的に検討しておるという段階でございます。ただいまのところはその程度のことに相なつておるのでございます。
 なお申し上げますと、まだ調査会なり審議会なりができておりませんが、ただいまのところ、問題が広範囲にわたりますので、どの省ということもいたしかねますので、一応内閣にこの会を置きまして、副総理、経審長官、大蔵大臣、通産大臣、文部大臣、関係の官庁としましてはこの程度、それからいわゆる学識経験者としましては、原子力の学識といいますか、その方面に特に御造詣の深いと思われまする東大の茅誠司先住、教育大学の藤岡由夫先生、それからこの原子力の利用ということが考えられまするのはいわゆる産業的な利用ということになろうと思いまするので、さような意味からも石川一郎さんにその意味の学識経験者としてお入り願う。まあ先ほど申しました準備段階の集まりでもございますので、以上申しましたような構成で御相談を進めて参るということになろうかと思うのであります。
 ただいま委員長からお話りございましたように、先般の閣議で原子力の利用につきましての委員会を設けることにきまつたのでございます。御承知のように原子力の利用の問題は、わが国といたしましても、非常に大きな問題であろうと思うのでございます。問題も非常に広範囲にわたりまするので、またどういうふうにこれを今後取扱つて行きますかということ自身も一つの問題であろうと思うのでございます。関係いたす面といたしましても、今後どういう組織でこの種の問題を取扱うかということも問題でございまするし、どういう順序でどういう問題を研究して参るかということも調査いたさなければならぬと思うのでございます。かように問題といたしましても非常に広範囲でもございまするし、また問題といたしましてもまつたく新しい問題でございますので、いわゆる関係省としましても、今までもこの種の問題を特別に具体的に取上げて検討をいたしておりません。この際この種の問題をどういうふうに調査研究して参つたらばよろしいかという準備をいたす必要があるということから、ただいま申しました原子力利用に関する審議会というものをこの際つくりまして、ここで原子力利用についての今後の問題、あるいはそれを取扱いまするにはどういうふうにしたらいいかということを準備的な意味で調査いたそうというので、ここにこの審議会を設けようということに相なつたわけであります。従いまして今後この審議会につきまして、どういう問題がこういう順序で提案されますか、これもただいまのところまだ確たる案というようなものはできておらぬのでございます。すべてこれらのことは今後私どもといたしましても、事務的にも検討し、またこの審議会と申しまするか、調査会と申しまするか、ここにおきましてもいろいろ検討を願うということ鋳ろうと思うのでございます。原子力利用審議会と申しまするか、原子力の利用につきまして、非常に根本的な構想なりあるいは根本的な各種の問題を直接審議会で審議決定するかのような感じもちよつといたすのでございますが、本旨といたしまするところは、ただいま申しましたように、今後原子力利用しに関しての各種の問題を取上げるにつきましての一つの準備をここでするというきわめて準備的な段階のお打合せなり御相談をするというだけの程度でございまして、その結果に応じまして、それぞれまた適当な組織なりあるいはその他の制度を確立しながら問題の検討が進められるということになろうかと思うのでございます。従いましてまだ私どもといたしましても、この審議会と申しまするか、調査会と申しまするか、これにつきましての準備をただいま事務的に検討しておるという段階でございます。ただいまのところはその程度のことに相なつておるのでございます。
 なお申し上げますと、まだ調査会なり審議会なりができておりませんが、ただいまのところ、問題が広範囲にわたりますので、どの省ということもいたしかねますので、一応内閣にこの会を置きまして、副総理、経審長官、大蔵大臣、通産大臣、文部大臣、関係の官庁としましてはこの程度、それからいわゆる学識経験者としましては、原子力の学識といいますか、その方面に特に御造詣の深いと思われまする東大の茅誠司先住、教育大学の藤岡由夫先生、それからこの原子力の利用ということが考えられまするのはいわゆる産業的な利用ということになろうと思いまするので、さような意味からも石川一郎さんにその意味の学識経験者としてお入り願う。まあ先ほど申しました準備段階の集まりでもございますので、以上申しましたような構成で御相談を進めて参るということになろうかと思うのであります。
#4
○加藤(宗)委員長代理 御質疑はありませんか。
#5
○菊川委員 実はきようはいろいろもつと具体的な、われわれが今後参考になるお話を承れるものと期待しておつたのですが、どういう打合せであつたか知りませんけれども、こういう機会ですからこれだけで済むのはなんでありませんから、今の原子力の審議会としては今述べられた構想の程度ということのようですが、しかし具体的に何から始めようというような、仕事のプログラムとか見通しは、やはり当局としてはお持ちであろうと思うのですが、そういうのをもう少し御説明願いたいと思うのです。
#6
○長村政府委員 先ほど申しましたように、問題が非常に広いのでございまするので、どういう問題から取上げて参りまするか、そのこと自身もこの審議会なり調査会の御相談によつてきめられなければならぬと思うのでございますが、結局この審議会が、今申しました一つの準備的な意味の集まりでございますので、おのずからこの御相談も、今後問題を本格的に取上げて行くについては、どういうふうな組織なりあるいは構成を持たなければならぬだろうかという御相談がいろいろ出ることと思うのであります。同時にまた私どもといたしましては、この原子力の平和的利用の問題につきましては、各国でいろいろと例がございまするのでただいまこれらの例も事務的に集めております。これらの点も申し上げまして、それらを参酌しながら、この原子力の平和的利用の問題につきましての今後の行き方の問題を御相談申し上げることになろうと思うのであります。この各国の原子力問題、特に原子力の利用関係の例も多少集まつておりますので、あるいはこの際御参考にさようなことを申し上げてみてもどうかと思つております。
#7
○菊川委員 今の審議会というのは、いつから出発する予定ですか。それから出発すれば、そこで集まつてもちろん形式的には何をやるかということが審議委員の間の意見によつてきまるのでしようけれども、何かやはりそこに出すべき原案とか腹案がなければならぬと思うが、そういうものをお漏らし願いたい。それから今のお話だと、各国のいろいろの例も調査しておられるということでありますが、それの中で日本がこれからやる場合に参考になると思われるようなものを二、三つけ加えて御説明いただきたいと思います。それからなおそういう参考資料がそろつておりますれば、あとの機会でよろしゆうございますから、われわれにも配付していただきたい、これは希望であります。
#8
○長村政府委員 審議会のスタートにつきましては、先般閣議でこのお話がきまりましたばかりでございますので、ただいま事務的に準備を進めております。少くとも一週間あるいは十日ぐらい以内には発足いたしたいものだと思いまして今急いで準備をしておる次第でございます。
 委員会と申しますか、審議会が始まりましてからの手順なり、かけるべき事項でございますが、これはただいまのところではとりあえず私どもの方で今調べております原子力問題につきましての各国の現状等をまず御報告申し上げまして、それらもまた御参考に願いまして、どういう問題から取上げて行きますかということをおきめ願いたいと思つておるわけでございます。
 各国の原子力問題の現状でございますが、実は本日はお手元に差上げます程度にまとまつておりませんので、印刷配付を御遠慮させていただいたのでありますが、たとえば原子力に関しますいろいろな立法措置講じております国を見ますと、現在原子力についての立法措置を講じております国は二十箇国でございます。アメリカ、イギリス、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、国民政府、キューバ、フランス、イン、ド、メキシコ、ニュジーラン、ノールウェー、スペイン、スエーデン、スイス、南阿連邦、ヴェネズェラの二十箇国が原子力についての立法措置を講じております。立法措置を講じていない国は、日本を含めまして二十二箇国ばかりあるわけでございます。原子力の平和的利用の面につきましては、いわゆる原子力発電その他で実用化せられておりますものが、現に建設中のものがアメリカ及びイギリスにあると聞いておるのであります。それから現在建設中の工業用の実用的な原子力――言葉がちよつと熟しないかもしれませんが、工業的な実用的な原子炉について申し上げますると、御承知かと思いまするが、アメリカでは六万キロワツトの発電所が建設費三千万ドルで建設中と聞いておるのでございます。ただこの運転開始は三、四年後になるのではないかと思います。イギリスではやはり五万キロワット程度の発電所が建設されておりまするが、この方が運転の開始はアメリカの先ほど申しました六万キロワットの発電所よりもあるいは早くなるのではないかと言われておるようでございます。その他各国のこの方面の研究に関しまする支出等の問題がございまするが、この辺の教字はとりまとめまして、別途印刷しましてお手元へ差上げるようにいたしたいと思います。
#9
○菊川委員 これは非常に重大な問題と思うけれども、今まで程度のお話では私も非常に心もとない感じがするのですが、もう少し審議会が出発する出発してみなければわからぬということもありましようけれども、本来ならばああいう出発を政府がされる以上は、もうすでにもつと基本的な具体的な方針がきまつておつて、そうしておやりになるべきだと思うが、その点はまた具体的な方針がきまりました場合に御説明願つて、われわれも研究させていただきたいと思います。
 次にお尋ねしたいのは、この機構の問題ですが、審議会ができてそしてその機構は、経審庁でお預かりになるのか、それとも通産省でお預かりになるのか。予算関係は通産省が今握つておるように聞いておりまするが、もしこれがまだ今のような調査研究中ならば、これは経審庁がおやりになるべき仕事であろうか、しかしむしろ学者方面、科学者の協力と動員を要するという意味においては、今の機構から言えば文部省というものが相当積極的でなければならぬ、こういうことを考えるわけなんです。そういうふうな一体取組みはどうなつておるのか。
 それからもう一つついでにお尋ねいたしますが、たとえば日本学術会議の中に原子核特別委員会があります。この委員長の朝永博士などはこの問題について、非常な関心を持つておられることはもちろんですが、特別な角度からいろいろと心配しおられる。私ども新聞で見ますると、先般これはちよつと前ですが、四月五日ですか、例のビキニの灰の問題があつたころに、新聞にこういうことを言つておられるわけなんです。「学者が原子力研究を行うのに、良心の圧迫なくそれがやれるためにも、兵器の研究は行わないという保証が必要なことは言うまでもない」これはおそらくこの原子科学を研究せられるところの学者のほとんどすべての人が、こういう良心上の煩悶をしておられると思う。また国民も日本国民に関する限りはこの問題を心配しておるわけなんです。ところがこういう問題については、こういう原子力利用という建前で出発されるけれども、一体政府にどういう見解を持つておるのか。私は日本の場合においてはむしろこのことの方が重要な問題じやないかと思うのですけれども、こういうことには今まで政府は何ら言及をしておられない。この審議会の出発にあたつて、そういう点はどういうふうに一体今までお考えなのか、そういうことについてもお尋ねしたい。これは特にあのビキニの灰以来、灰そのものが非常に効果のある兵器なんですから…。だから灰を保存しておけば二、三年たつてもその灰さえ取出してまけばよろしいのですから……。従つてアメリカ学者の意見もわれわれ見ましたが、今になつてはもはや原子兵器の製造を禁止するという段階になつて、原子力を平和的に利用するその結果起るそういう灰のごときものまで、戦争のために使えるものを使わないというとが前提でなければならぬ、こういう段階になつておる。このときに原子力利用の審議会として出発されるのですから、どうしてもこの問題を割切つおかないで、ただ単に原子力の工業的利用をどうのこうの、原子炉をつくればそういう問題が工業的に利用されるとこう考えるのは、これは少し根本的な問題を政治的に扱うのを忘れたのではないか、こう私は考えたものですから、こういう二、三の点をあわせてお伺いしておきたい。
#10
○長村政府委員 まず第一のお尋ねの予算の関係でございまするが、この原子力利用審議会の予算はただいまのところはございません。通産省の予算と仰せられましたのは、例の原子炉の建設に関しまする予算であろうかと思いまするが、これは通産省の関係だけでございまして、この審議会関係の予算とは別のものでございます。この審議会の庶務と申しまするか、幹事役は経済審議庁でさしあたりお預かりすることになつておりまするが、原子力の利用、これはむろん平和的利用が根本でございます。原子力の平和的な利用ということを根本にしまして事を考えると、自然これが経済的あるいは産業的な利用ということになろうと思うのであります。さような意味から、経済審議庁が経済政策の全般の総合調整というようなことをやつておりまする建前上、経審で一応この事項をお預かりするということになつておるのでございます。もとより学術面にも非常な関係がございまするので、先ほど申しましたように、委員としては、文部省と申しまするか、文部大臣もお入り願う、あるいはまた通産省もお入り願うということで、これらをとりまとめまして、経審で幹事役をするという考え方になつておるのでございます。学者の関係といたしましても、先ほど申しましたように、茅先生なり藤岡先生なり、とりあえずこの方々に御参加願いまするので、これによりましていわゆる学界方面との連絡も、御意見も十分承ることができるのではないかという見当をつけておるのでございます。この原子力の利用につきましては、今申しました平和的の利用ということを根本といたしまして、今後すべての問題を考えて参るわけでございます。その根本に立ちましての問題もいろいろあるのでございます。この委員会では各種の準備的な検討をいたしまするが、一応問題として考えられまするものをいろいろ考えてみましても、たとえばこの基本的な問題としましても、原子力の研究開発の態勢をどうするか、あるいは原子炉の形式その他の生産部門をどうするか、あるいはまた制度的な問題といたしましても、いわゆる原子力法と申しまするか、原子力憲章と申しまするか、そういつた意味の法制的な問題をどうするかというような問題、あるいは調査研究につきましても、その資料の収集整理等、どういう方法で行うという問題、次にまた私どもといたしましても、産業的に原子力を利用いたしまする場合に、これが日本の産業経済にどういうように影響するかという問題、その他各種の問題があろうと思うのであります。かような問題をどういうような手順なり態勢で今後進めて参ろうかという準備をここでいたしたいというのが本旨であるわけでございます。
#11
○菊川委員 私最後の質問の点で重ねてお尋ねしたいのですが、結局原子力の平和的利用ということを目的にしての審議会である以上は、その前提としてあくまでも平和のために使われるということなんですから、従つて平和的利用とは一体何であるかということです。これはやはりそれぞれの専門家が集まるのですから、これが横にそれてどういうぐあいに行つても戦争のためには利用される心配がないものだということを前提として審議して、国民に理解を求むべきだ、どうもこの点について今まではあまりされてないような感じがいたします。いわんや今申しましたように、単に原子兵器をつくらないということだけで平和的利用だとのものであります。その点においては、われわれはもつと専門的な立家から、平和的利用とは一体何であるかということを、もちろん立法的な措置も講じなければなりませんが、その前提としてはつきりとさしていただかなければならない。そうしないと、おそらくこれが平和的利用といいなから、実は戦争のために利用されるというおそれがある。そうすれば学者の良心から考えて、それに協力してよいかどうかということは大きな煩悶を与えるわけですから、その点について一体審議会はそういうことについてもはつきりと究明することを目的としておるかどうかということをお尋ねしておるわけです。この点重ねて御答弁願いたいと思います。
 それからそれに関連して、この審議会を出発される当時には、新聞その他によりますと、原子力平和的利用審議会というふうな構想であり、名前もそういうふうに発表しておつたとわれわれは見ておるのです。これは新聞の早のみ込みであるかどうかわかりませんが、今になると原子力利用審議会といつて、平和的という字が落ちているわけです。これは初めからなかつたのであるか、それとも途中からこういうものは抜いたのか、われわれは今になると、小さいことですけれども、そういうことが気にかかる。これはどちらが出発においてはほんとうであつたか、またその事情はどうであるか、これについてお伺いいたします。
#12
○長村政府委員 平和的利用という言葉は、この審議会の初めの考え方から、文字としては私どもは入れてございませんでした。初めに平和的利用という字を使いまして、後にこの平和的という字を削ったたわけではまつたくございません。これはまつたく当然過ぎるほど当然という意味で、ただ平和的利用であるというふうな扱い方をいたして参つたのであります。従つてそこからこれを当然平和的利用ということを大前提としましての会合ということになつておるのであります。御質問の平和的利用の保証をどうするかという問題は、当然最も大きな問題の一つとして、この審議会として現段階におきまして取上げられ、検討されることになろうと存じております。
#13
○菊川委員 通産省の方は、原子炉の予算として予算を持つておるが、この審議会は、そういう予算には関係がないということですが、この審議会ができて、いろいろと審議会の意見がまとまれば、何らか具体案を持つて予算を要求することになるだろうと思いますが、その場合には、仕事の計画としては、次年度からの予算としてお考えになるのか。それとも本年度中にそういう必要があれば、何らかそれを政府に、要求するということで仕事を始めるのか。通産省の持つておるところの原子炉関係の予算は、この審議会の意見がきまらない間は使えないということになるべきであるとわれわれ考えておりますが、通産省は原子炉という予算を持つておつて研究調査をするのですが、一方審議会はまだ出発しないでおる。同じ政府部内において、一つの原子力利用という問題について、一方は予算を握つておるが、一方の計画を立てる方の審議会はまだ出発しないということは矛盾であると考えておりますが、どういうふうに考えておりますか。
#14
○長村政府委員 原子炉の建設に関する予算は、昭和二十九年度の通産省所管として決定しておるわけであります。この予算は、通産省予算として通産省がこれをどうお使いになるか、すでに検討されておることと存じますし、またそれで御検討をお進め願つてよいのではないかと思つております。もとよりこの審議会において非常に基本的な全般にわたるとを討議いたしますので、当然この原子炉の建設につきまして、通産省から御相談を受け、また基本的なものの考え方といたしまして、いろいろな意見を申し述べることがあろうと思いますが、当面の予算の使い方につきましては、これをいかようにお使いになるか、通産省がその検討は始めていただけることと思つております。この原子力利用の問題は、御承知のように、原子炉の築造あるいは原子炉築造に関する各種の調査に大きな関係があることは当然でありますが、むろんそれだけではない。それよりも根本的な問題あるいはその他の各種の関係等もございます。また基本的に、法律制度的に今後どういうふうな方向に進むべきかという準備的な調査をもここでいたさなければならぬのでありまして、さような見地からいたしますならば、この審議会なり調査会自身といたしましては、基本的な調査研究を進めて参るのと並行して、二十九年予算としての通産省の原子炉築造の予算もまたその使い方を御検討願つて実施していただくということは、両々相まつて進み得るのではないかと考えております。
#15
○加藤(宗)委員長代理 ほかに御質疑はありませんか。――ほかに御質疑もないようでありますので、次回は公報をもつてお知らせすることといたしまして、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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