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1953/04/10 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 本会議 第35号
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1953/04/10 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 本会議 第35号

#1
第019回国会 本会議 第35号
昭和二十九年四月十日(土曜日)
 議事日程 第三十二号
    午後一時開議
 第一 戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院回付)
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した事件
 犬養法務大臣不信任決議案(加藤勘十君外百三十四名提出)
 日程第一 戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院回付)
    午後三時十四分開議
#2
○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 犬養法務大臣不信任決議案(加藤勘十君外百三十四名提出)
     (委員会審査省略要求事件)
#3
○荒舩清十郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、加藤勘十君外百三十四名提出、犬養法務大臣不信任決議案は、提出者の要求通り委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(堤康次郎君) 荒船君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加ぜられました。
 犬養法務大臣不信任決議案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許し
    〔中村高一君登壇〕
#6
○中村高一君 私は、社会党を代表して、ただいま上程せられました社会党両派共同提案の法務大臣犬養健君不信任案の提案の理由を説明いたします。(拍手)
 まず決議の案文を朗読いたします。
  本院は、法務大臣犬養健君を信任せず。
  右決議する。
    〔拍手〕
 趣旨弁明に入る前に一言申し上げたいことは、本決議案を提出いたしましたのは三月二十五日で、本日までに実に十六日を経てようやく上程せられるに至つたことであります。大臣の不信任案は内閣の構成に関するもので、すみやかに上程して審議をすることが国会の慣例であります。(拍手)内閣は連帯して国会に対し責任を負う内閣法の精神からして、国会こそ内閣に対する最高監督機関であります。与党の諸君や改進党の諸君が、本決議案を、党利党略によつて、延期に延期を重ね引延ばして来たことは、国会の有する権能をみずから軽んずるもので、まことに遺憾千万であります。(拍手)
 決議案の趣旨弁明をいたします。
 相次いで続出いたしまする汚職疑獄事件は、まつたくどろ沼のごとくにさらに拡大発展の様相を呈しておりまして、事態はまことに遺憾千万であります。吉田首相はしばしば綱紀粛正を口にしておるのでありますが、吉田内閣ほど綱紀の紊乱した内閣はかつてありません。(拍手)大臣や与党の幹部が連日捜査線上に名を出すがごとき不始末で、吉田首相を初め大臣諸公は国民の前に恥ずるところがないかどうか。事件の徹底的な糾明は国民のひとしく要望するところであり、われわれのまた望むところであります。司法権の公正なる発動に期待するまた大なるものあり、司法の元締めでありまする法務大臣の責任もまたきわめて重大であります。しかしながら、犬養君はこの重責を担当する法務大臣として遺憾ながら不適格者であります。(拍手)
 検察庁法によりまするならば、検察官の事務に関して検察官を一般に指揮監督することが法務大臣の責任であり、また個々の事件の取調べまたは処分については検事総長のみを指揮することができるとありますが、いずれにしても検察官の最高の指揮監督者であります。この点においては、他の大臣に比しても一層厳正公平に、司法の番人としてふさわしい行動をとることが職責上の義務であります。(拍手)犬養君は、みずからの行動を顧みて、この重要な地位に恥ずることがないかどうか。部下多数の検察官をはたして指揮監督する資格があるかどうか。
 犬養君が法務大臣に就任をいたしましたときに、世間では、あまりに似つかわしくない大臣であると、奇異の感を抱いたのでありましたが、杞憂は事実となつて現われて来たのでありまして、はたせるかな、海運、造船、日平産業等の疑獄事件に関連して国会の論議の的となり、その清節を疑われております。すでに新聞紙上に、犬養君は関係事件について部下の検事から取調べを受けたことが報道せられておりまするが、記者の問いに対しまして、事情を聴取されたというなら、そう思われてもかまわない、一切は検察当局から聞いてもらいたいと答えております。しかし、私は不明確なる事実で犬養君を責めようとは思わない。犬養君自身が認めておりまする事柄でその責任を追究するのであります。
 まず第一は、三月十九日の予算総会において、佐竹晴記君の質問に対しまして、あなたは病中書面をもつて回答せられ、井本刑事局長が代読をいたしておりますが、それによると、本年一月十三日、赤坂の料亭中川で、山下汽船の会長山下太郎君と酒席をともにいたしております。この点犬養君も認めておりますが、しかし、この一月十三甘が問題となるのは当然でありまして、その一週間前の一月七日には、同じ山下汽船の専務吉田二郎、監査役の菅朝太郎の両君が逮捕されております。二日後の一月十五日には社長横田愛三郎君が引続いて逮捕せられておるのであります。その間におきまして、法務大臣と疑獄の会社の者とが待合で会食するなどということが、はたして許されることでありましようか。(拍手)ある新聞は、法務大臣の精神状態を疑いたくなると極論をいたしております。犬養君は逮捕の側に立つ検察の指揮監督者であり、相手の会社は重役が相次いで検挙されつつある最中であります。これを綱紀の紊乱と言わずして何でありますか。(拍手)
 佐竹君は予算総会におきまして述べておりまするが、その言葉があまりに適切でありまするから、これを引用するのでありますが、「おまわりさんが亭主をひつぱつておいて、今度は家内とどこか飲食店で飲食してごらんなさい、そのおまわりさんは首でしよう。検事やあるいは警察官などが取調べ中の被疑者の親戚と料亭あるいは待合で会合などいたしましたならば、それだけでこれは首になりましよう。」と質問をいたしておりまするが、まつたくその通りであります。(拍手)しかし、その点に関しまして犬養君は弁明をいたしておりますが、何と弁明をしておるかというと、その点について、犬養君は、「踊りの会の切符と松の屋のまんじゆうを入手したかつたため、」だと言うております。(拍手)しかし踊りの会の切符やまんじうを入手するのは法務大臣のお役目ではございません。(拍手)そんなことは女中か書生のやることであつて、法務大臣が待合へ切符をもらいに行くなどというようなばかなことが許されまするか。この点からしても法務大臣たる資格はありません。
 当時同じく犬養君は答弁をいたしておりまするが、その中に、「二、三日後に横田社長が検挙され、さらに事件が発展して後に、世に喧伝されたような疑獄の事件になろうとは、まつたく予想もつかなかつた次第です。」と答えているが、これが検察の元締めであるところの地位にある法務大臣の答弁ですか。(拍手)もし真実とすれば、うかつ千万でありまして、この点からも法務大臣たる資格はありません。だが、犬養君が中川における会合は、山下との一月十三日に限らず、八月、九月、十二月と、浦賀ドツクの多賀社長らと数回に及んでおりまして、この時期は、今回の海運造船疑獄発覚の端緒となりました森脇将光君の猪股功に対する告訴事件が進展をいたしまして、このために、十二月十七日には志賀米平が、十二月二十三日には猪股功が起訴せられ、すでに海運造船疑獄の全貌が明らかとなり、重役検挙の重大発展に入らんとする時期で、法務大臣が知らぬ存ぜぬなどというようなことは断じてあり得ないはずであります。(拍手)浦賀ドックの常務小田千万木君も二月八日には遂に逮捕せられております。
 さらに許しがたいことは山下汽船の山下会長と専務及び監査役が検挙の翌日、所もあろうに法務大臣室において、あなたは山下太郎と会見をするというようなことは、盲へびにおじずというか、大胆不敵と言わなければなりません。(拍手)これに対する書面回答を読むと、重役検挙の報告を受け、一部重役が浮貸しをやつて、二、三日前に検挙されたというので、あなたが関係ないならそのままにせよと、あなたは答えておりまするが、かくのごとき指示をいたすことも奇怪しごくでありまして、法務大臣として明らかに職務逸脱であり、綱紀の紊乱であります。(拍手)
 以上は、いずれも犬養法務大臣の書面による答弁書に基くものでありまするが、中国のことわざに、李下に冠を正さず、瓜田にくつを入れずという言葉がありますが、犬養君の行動は、中国式に言うならば、李下に冠を置き忘れ、瓜田にどろぐつの跡を残したたぐいでありまして、これだけの事実でも犬養君に退陣を求める理由は十分であります。
 さらに、日平産業の問題についても、予算総会において佐竹晴記君から犬養君は質問を受け、宮嶋社長から多額の現金を受けた事実を追究されております。この論議のあつた数日後には宮嶋社長もまた逮捕せられておりますることは、御承知の通りであります。しかし、この点については与党の諸君から懲罰の要求が出たのでありまするが、何ゆえか、諸君は懲罰の要求は当時お取下げになつておるのであります。(拍手)事実がないならば、大臣諸公の名誉に関することでありますから、懲罰においてあくまで争うべきであるのにもかかわらず、遂に取下げをいたしたのでありまするが、これでも犬養君の潔白はいまだ証明をされておりません。日平の宮嶋社長は、犬養君との間は俗に言う義兄弟だとみずから称しておるのであります。宮嶋社長もすでに逮捕せられまして、全部ばらしてしまつたと豪語しておるのでありますが、この宮嶋社長も、彼は、検挙に際しまして、犬養さんは遊び友達で、二人で銀座のダンス・ホールに出かけたり、赤坂などの料亭で五、六回飲んだことはあると語つておりまするが、まるで法務大臣を遊蕩児扱いでありまして、(拍手)事実とするならば、国民に耐乏生活をしいている内閣の閣員にあるまじき行為であると言わなければなりません。(拍手)
 次は有田二郎君の逮捕状請求に関してでありまするが、犬養法務大臣は検挙を事前に漏らした疑いを受けたり、(「うそを言うな」と呼び、その他発言する者多し)あるいは逮捕状の許諾を求めるにあたりまして、法務大臣としての職責をあなたは果しているかどうか。検察の最高責任者として、当然無条件の承諾を求めるため、与党たる自由党に対してはもちろん、国会に対して最善の努力をすべきが当然であるのにもかかわらず、国会において十日間もさらしものにされて――――の機会を与え、(発言する者多し)無為無策、これを放任して、(拍手)遂に国会においては多数を頼んで捜査権を妨害する意図に出でまして、(発言する者多し)前例のない一週間の期限を付せられ、訴訟法規を無視した決議のため、これが裁判所に認められずして国会の権威を傷つけ、国会においては多数を頼んで捜査権を不当に制限する悪例を残したのであります。(拍手)しかも、犬養君は当日、みずから採決に当つて賛否の態度に迷い、一旦入つた議場から逃げ出して投票を棄権し、法務大臣としての職責から逃避して、与党の横車に屈服をする醜態を演じたのであります。(拍手)さらに、検察側の勾留延長の請求が裁判所に認められず、取調べの途中において有田君釈放のやむなきに至り、検察当局をして取調べに一大支障を来したと慨嘆せしめる結果となり、また釈放せられた有田君をして、部下検察官を、しいて私憤をまじえて侮辱罵倒せしむるに至り、一般検察官に威圧を加え、衝撃を与えたことも、法務大臣の不手ぎわであつたと言わなければなりません。(拍手)
 さらにまた、第三次の岡田、關谷両議員の逮捕と加藤武徳君参議院議員の逮捕許諾に関しまして、法務大臣の行動は公正な態度を疑わしめております。(拍手)新聞紙の報道によれば、五日の検察会議では三名に対し同時に逮捕要求をすることを決定したものを、同日午前十時半ごろ佐藤検事総長を招き、衆参両院の議院運営委員会で同時に説明することは困難だというて圧迫を加え、その間二回にわたり緒方副総理と会見、打合せの上、井本刑事局長をして加藤参議院議員の逮捕要求を延期せしめるに至つたのであります。(拍手)逮捕要求提出前に一々政府と打合せの上その了解工作を行うごとき法務大臣では、今後政府の大官検挙のごときはとうてい不可能だと言わなければなりません。(拍手)これがため、犬養法務大臣は、佐藤検事総長からすみやかに上程するよう催促の要求を受けたことも、これまた報道されておりまして、まことに重ね重ねの醜態でありました。(拍手)この検事総長の催促の中には、犬養法務大臣は早く退陣せよとの部内の声が含まれておることを忘れてはなりません。(拍手)
 吉田内閣歴代の法務大臣は、不幸にしていずれも問題を起しております。大橋法務大臣は二重煙突事件について、また木村法務大臣は霊友会事件について栗田代議士から告訴まで提起せられ、目下行政監察委員会に提訴せられておりますが、今また犬養法務大臣が疑獄問題を起しておるのでありまして、かくのごときは吉田内閣の司法権軽視のそしりを免れることは断じてできません。(拍手)
 今や、法務大臣と料亭に酒食をともにした海運造船の重役諸君はいずれも囹圄の人となり、小菅刑務所において、たよりなき法務大臣を恨んでおります。このとき、ひとり犬養君は便々として司法の栄職にとどまつております。道義を忘れては政治の存在はあり得ない。疑獄事件の発覚前に犬養君はみずから退陣をせられるのがよがつた。惜しむらくは時機を失した感があります。政界浄化のため、国会の威信を高めるためにも、事件の摘発は断じて中止すべきではございません。この任務は、部下の限りなき信頼と、国民大衆の信頼と支持を受け得る者こそなし得る仕事であります。重ねて言うが、遺憾ながら犬養君はその任ではありません。(拍手)司法の威信と国会の権威保持のため、すみやかにその職をしりぞくべきことを要求して、提案の説明を終ります。(拍手)
#7
○議長(堤康次郎君) ただいまの中村君の発言中、もし不穏当の言辞がありましたならば、速記録を取調べの上、適当な措置をとることにいたします。
    〔発言する者多し〕
#8
○議長(堤康次郎君) これより討論に入ります。押谷富三君。
    〔押谷富三君登壇〕
#9
○押谷富三君 私は、自由党を代表して、ただいま提案されております、犬養法務大臣に対する不信任案につき断固反対の意見を表明せんとするものであります。(拍手)
 およそ一国の大臣宰相に対する不信任案のごときは、その結果のいかんを問わず、提案することそれ自体によりまして、国の内外に相当大きな影響を及ぼすことを考えてもらわなければなりません。従いまして、かような大きな波紋を描き、重大な影響を与える不信任案については、特に慎重な上にも慎重な態度をもつて、その事実の真実性と価値判断に絶対誤りなきことを期してもらわなければならぬのであります。(拍手)単なるデマや、えたいの知れないメモなどを取上げて、荒唐無稽のでたらめを列挙して大臣に対する不信任案を提出せんとするがごときは、天下の公党として最も恥ずべき態度であると言わなければなりません。(拍手)
 この提案の理由説明を聞いておりますと、有田議員逮捕許諾要求に関する法務大臣の責任を取上げておるのでありますが、この問題に関しては、去る三月六日の本院における鈴木義男議員の緊急質問に対して、緒方副総理や犬養法務大臣からきわめて明快なる説明がありましたので、ここでは重ねて申し上げませんが、ただ一言言わなければならないことは、鈴木議員の質問中に、さらに顰蹙すべきことは緒方副総理以下司法権を干犯せんとするがごとき決議に賛成投票をした閣僚の責任を問うと言つておるのであります。こうして期限付の逮捕許諾要求の決議に賛成投票をした閣僚の責任を追究して器りますが、これと同じケースの問題で、昭和二十三年第二国会において、本院に対し議員原侑君の逮捕許諾要求がありましたが、このときには、鈴木議員は、司法大臣として議運の委員会に出席しておられまして、当時わが党の山口議員の質問に答えて、こう言つております。山口議員は、私は司法大臣に尋ねたいことは、司法当局が一旦きめたことは絶対変更しない考えであるかどうか、また鈴木さんは、司法大臣の立場を離れて、一人の国会議員としてこの問題を考えて、当局の考え方がいいか、態度がこれでいいかをはつきり答えてもらいたい、議員の立場からお答えを願いたいという質問に対して、鈴木さんは、私はここに司法大臣として出席をしているのであるか、同時にまた国会議員としての考え方、国会議員としての立場があることは、これを認めなければならぬと、はつきり答えているのであります。(拍手)そうして、鈴木君自身は、大臣であつても、また他面国会議員としての考え方がある、国会議員としての立場があることを認めておりながら、立場がかわれば手のひらを返すがごとく、かつての主張を捨てて、現内閣に対して司法権干犯などと論難をして、あまつさえこの問題を犬養法務大臣に責任あるがごとく言われることは、鈴木君はもちろん、中村君におきましても、まつたく議員として、公人として、一貫せる理念の欠如せるを物語るものであつて、(拍手)これはやがて社会党の附和雷同性を如実に表現している好個の事例だと考えなければなりません。(拍手)
 次に、今提案者は、いわゆる佐竹メモを取上げて、山下汽船の問題や日平産業の問題を非難しておりますが、この問題については、一昨々日の法務委員会において、佐竹君みずから質問に立ち、法務大臣がこれにはつきりと答えておられるのでありまして、もはやこの問題は一点疑惑を残す余地がありません。(拍手)きわめてはつきりいたしております。かかるはつきりした事実を取上げて、これをまた法務大臣不信任などに使おうということは、まつたくその軽率とその無謀さに驚くよりほかはありません。
 私はここに諸君に対して深く考えてもらわなければならぬことは、最近政界にいろいろな問題を投げかけておりますいわゆるメモ事件なるもののメモの真実性であります。メモはあくまでメモです。その作成者の名義人も明らかでないのでありまして、この単なるメモがどんな信憑力を持つておるかということは、これはくろうとでなくても、しろうとでも、普通人の常識をもつてただちに判断ができるところでありまして、(拍手)メモは証拠力がありません。一片の紙片です。かような証拠力の乏しい、真実性の確度の薄い一片の紙片に基いて、いかに言論の自由が保障されておるとはいえ、事の真相をもきわめずに、いたずらに他人の私行にまで言及して法務大臣を政治的に失脚せしめんとするがごときは、きわめて悪質なる政治的陰謀である。(拍手)同時に、法務大臣個人にとりましても、また許しがたき基本人権の侵害と断ぜざるを得ません。(拍手)
 法務大臣は、就任以来すでに一年有半にも及んでおられるのでありますが、その間、国家治安維持の重責に任ぜられ、また検察当局の最高の責任者として、その重責を全与しておられるのであります。御承知のごとく、就任当初におきましては、法律専門家でないしろうと大臣として、とかく省内や法曹間には批判のあつたことは間違いございませんが、しかし、就任後日ならずして、法相の嵩高な人格と豊富な知性、そうして常に理路整然、物事に対する正確なる判断とは、法務大臣として最適任者であることは、一人の異論者もございません。(拍手)在朝、在野法曹間においては、法務大臣の好評はますますすばらしさを加えているのであります。省内はもちろん、所管の国警、消防庁に至るまで絶対の信任を博しているこの法務大臣に対して、一体不信任の理由がどこにあるか、さつぱり判断に苦しむ次第であります。(拍手)
 申すまでもなく、旧憲法時代における司法大臣の権限は相当大きなものでありまして、検事に対しても広汎な指揮監督権を有しておつたのでありますが、終戦後は、この司法大臣の制度が法務総裁の官制に改められ、さらに法務大臣になりまして、一段とその権限が縮小されて参つたのであります。今日の法務大臣は、検察官を一般に指揮監督はいたしておりまするけれども、個々の問題になると、検事総長のみ指揮することができることになつておりまして、指揮監督権は非常に狭く局限されていることは、諸君御承知の通りであります。かように制約されました権限の上に立ちながらも、法務大臣は部内で絶大な統制力を有しておられますることは、まつたく法務大臣の偉大な人格の現われだと考えておるのであります。(拍手)犬養氏の透徹せる頭脳、洞察力あるいは政治的識見、時代感覚は、円満にして公正なる人格とともに、われわれは法務大臣対して絶対の信任をささげておることを御承知願いたいのであります。(拍手)
 顧みて本日の不信任案の内容を承れば、その根拠のない風評や、あるいは悪質なデマにおどらされておる感を深くするのでありまして、まつたく諸君はあやつり人形そのままの姿であろうと私は思うのであります。(拍手)一犬虚をほえて、万犬実を伝えておる無責任なる誹誇であることを御承知願いたいのであります。
 私はここに社会党の諸君に特に申し上げたいと存じますることは、大よそ国会議員の言論は憲法に保障されておるところであります。憲法第五十一条によれば、議員は、院内において行つた演説、討論、表決については、この問題では院外で責任を問われることがないのは明らかでありますが、この保障あるがゆえに、議員は何を言つてもよいとか、どんな迷惑をかけてもよいなどというような切捨てごめんの治外法権的な言論の自由を与えられたのではありません。この自由にはおのずから限界があります。それは、政治家としての正しい良心と正しい良識とによつてその限界を判断しなければならぬのであります。最近とうとうとして流行しているあのメモ発言のごときは、明らかにこの限界を越しているものであり、最も慎むべきものでありまして、かかるどろ試合的な暴露戦術は、お互いの品位を傷つけ、国会の威信を失墜せしむる以外の何ものでもありません。(拍手)また、同時に、この種の発言から生れるデマの集積は、やがて国民大衆の議会政治に対する不信を買い、国会否認の思想に連なつておることを考えてもらわなければなりません。重大なる民主政治の危機であります。諸君はこれを考えて、院内における言論の秩序を確立するために、特に諸君の猛省を促したいのであります。(拍手)
 今や、日本の政界は、暗雲低迷して深い疑惑に包まれております。国民大衆の視聴は政界、財界あるいは官界の汚職事件に集まつておるのであります。この成行きいかんによつては、ここからも民主政治の破局を招き、議会政治否認の思想につながることを思えば、われわれは断固身をもつて国会を守り、民主政治を守らなければなりません。それがためには、悪質な、すでに化膿しかかつておるような腫物は断固外科手術によつて、一日も早くすつきりした姿をとりもどしたいということは、諸君とまつたく同感でありますが、この手術は専門家にまかせたらよろしい、すなわち、厳正公平なる司直の活動こそ議会政治の尊厳と民主政治の保持の唯一の頼みであると信ずるものであります。公正なる司直の活動のためには、最も正しい有能な法務大臣の指揮監督が望まれるのであります。われわれは、この重大なる民主政治の危機に当面して、犬養法務大臣のごとき嵩高なる人格者の公正妥当な処置を深く期待いたしておる次第であります。(拍手)
 ここに、私は、自由党を代表して現法務大臣犬養氏に対して絶大なる信任の意を表するとともに、社会党両派から提案されておりますこの無責任きわまる不信任案に対しては断固反対の意を表明いたしまして、私の討論を終ります。(拍手)
#10
○議長(堤康次郎君) 古屋貞雄君。
    〔古屋貞雄君登壇〕
#11
○古屋貞雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となつております犬養法務大臣の不信任案に対しまして賛成討論をなさんとするものであります。(拍手)
 国民は、今や捜査過程にあります今回の疑獄事件に対しましては、非常な関心を持つてこの結末を見守つておるのであります。しかも、この事件が、捜査をすればするほど拡大いたして参りまして、今やまさに政界、財界、官界に拡大いたしまして、その問題の帰するところがわからないほど増大いたしております。特に今後、政界に振りまかれました多額の金の問題の捜査につきましては、いかに発展するか想像が及ばない状態に置かれておるのであります。(拍手)しかも、これらの疑獄事件は、政治権力と財力と官僚とがかたく結びつきまして、国民の血税でございますところの国家の財産を計画的に盗み取つておるという、近来まれに見る特異な重大事件であるのでございます。(拍手)しかして、かかる歴史的な疑獄事件は占領政策の落し子でございまして、すなわち、賄賂主義、宴会政策に基因することもいなみがたい事実ではございまするけれども、その直接の原因は、利益のためには国民生活はおろか民族の発展を犠牲にするもあえて顧みない資本主義政策を一枚看板とする吉田内閣の積年の悪政の結果であると考えます。(拍手)すなわち、アメリカの国際資本主義と、これに協力する買弁資本家と、その代弁者である吉田自由党内閣の末期の醜状そのものであると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)わが国の勤労大衆は苛斂誅求に苦しみ、数百万の戦争犠牲者と失業者等は、耐乏生活どころかその日の生活に窮し、名状すべからざる悲惨な状態に追い込まれておるのであります。しかるときに、数百億円に上る血税を、政治家と資本家と官僚とが結託して盗み取り、これを山わけをいたしまして、きようは築地に、あしたは赤坂にと、酒池肉林の間に湯水のごとく浪費する状態は、断じて許すぺからざるところであつて、その罪はまさに万死に値するものがあると言わざるを得ないのであります。(拍手)
 今や、八千万国民は、これら汚職事件を徹底的に爬羅剔抉いたしまして、国民に事件の真相が究明せられ、各界が根本的に粛正せられんことを強く要望し、公憤をもつてその結果を見守つておるのであります。係検事に対しましでは、全国から、あるいは激励の手紙、あるいは金までも入れて、いたいけな少女が為替までもこれを同封して激励をいたしておる姿は、これすなわち、今回の事件を徹底的に爬羅剔抉してもらいたいという国民輿論の現われでなくて何でありましようか。(拍手)従いまして、この汚職事件の糾明が不徹底に終つたり、ざこばかりがひつかかつて、大きい魚が逃げてその責任をのがれ、正直者がばかを見、まじめな者が損をするが、ごとき結果に立ち至りまするならば、国民の憤激は税金不納同盟運動となり、また政党に対する反撃あるいは不信が強力に推し進められることは、まことに火を見るよりも明らかでございます。ひいては議会制度否認の思想が全国内を風靡するでありましよう。その結果暴力革命が推進せられ、はては国民憤激の爆発となり、遂には、かつてその惨劇が行なわれましたかの二・二六事件のごとき問題が、すなわち流血をもつて国会の殿堂が塗りつぶされるがごとき不祥事が発生するやもはかりがたいのでありまして、われわれは、かかる暴力革命を心より憂えるものであります。われわれは、民主主義政治の理想的運用に努め、暴力革命とその残虐より国民を守り抜かねばならない。議会制度を通じまして、国民生活の安定と民族の限りなき幸福をはからねばならぬのであります。これがためには、政党政派を超越いたしまして、国家的立場からみずから進んで政界の粛正を実行し、役人は公僕といたしまして公僕精神に徹し、国民の要望でありまするところの各界の粛正を断行しなければならないのであります。もしそれ、国政の運用を指導いたしまする立場にあるところの政党が、党利党略のために、政界の粛正はもちろん、疑獄事件の捜査に協力せず、かえつて妨害をなすがごとき行為をあえてなすことあらんか、これ天下の公党にあらずして徒党の集団なりと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 なかんずく最も緊要なことは、司法権の独立とその公正なる運用でなければなりません。すなわち、目下捜査中の一切の汚職事件に対して、事件の核心に深くメスを差入れまして、事の真相を徹底的に究明し、責任の所在を明確にして、今後かかる不祥事件の再び起らんことを防止するとともに、国民をして司法に対する絶大なる信頼を高からしめなければならない。従つて、今回の事件のかぎは今や司法部の手中にゆだねられておると言うても過言ではございません。国民はあげて厳正公平な司法部の活躍に信頼をし、絶大なる期待を持つておるのであります。ところが、政界等の一部にありましては、いたずらにその処罰を免れんことにこれ努め、はては、権力と財力等を利用いたしまして、これが捜査にあらゆる妨害を加えんとしておるのであります。よつて、司法部の最高責任者である犬養法務大臣は、身を持すること謹厳にしてかつ公正、下僚の信頼を高め、職員また上下不離一体となりましてその機能を十二分に発揮し、いかなる妨害も圧迫もこれを排除いたしまして、全力をあげて事件の糾明に当らなければならないと存ずるのであります。しかるに、犬養法務大臣は、下僚検察官があらゆる捜査の妨害に抗しまして、あらゆる悪条件を克服いたし甘して、涙ぐましい真剣さをもつて、広汎にして複雑な事件と取組み、身を挺して捜査に従事しておるにかかわらず、特に藤井検事のごときは劇務のために生命を失うがごとき悲痛な実情にあるとき、その苦しみをよそに、ひとり法務大臣のみは、天下の待合であるところの中川にしけ込んで、多数の芸者をあげて豪遊するがごとき、無責任もはなはだしい行為であると言わなければならぬのであります。(拍手)しかも、その料亭において遊興いたしました主人役が、当時すでに家宅捜査を受け、その会社の重役が二人までも逮捕されておる山下汽船の会長であるに至つては、ただただ驚くのほかありません。(拍手)しかのみならず、その翌日社長の横田氏が逮捕せられ、造船汚職事件の捜査の中心をなした横田メモ、吉田メモが同会社より発見せられた事実に至つては、まことに言語道断の限りであると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)そればかりではありません。犬養法相が御自分から認められているように、昨年の四月選挙の際に、この山下汽船の社長であり、すでに起訴せられておる山下会長より……
    〔発言する者多し〕
#12
○議長(堤康次郎君) 静粛に願います。
#13
○古屋貞雄君(続) 金二十万円を受取つたといわれておる。その事実自体は重大でございます。(拍手)しかも、事件の捜査の対象となるものであるとともに、待合中川における会合のごときは、どうも山下汽船の事件のもみ消しのために会合をしたのではなかつたかと疑義を抱かざるを得ないのであります。(拍手)いかに法相が弁明いたしましても、国民の常識から考えましてもさように断ぜざるを得ないのであります。(拍手)しからば、犬養法相は、今次の疑獄事件糾明の最高責任者である法務大臣といたしまして、まつたくその資格を欠くものであると断ぜざるを得ないのであります。
 右の事実に対しまして、犬養法務相は、予算委員会における私の質問に対しまして、踊りの切符とまんじゆうを買うためであり、たまたま山下汽船の会長と出会つて冷たいものを飲んだのみであると言つておる。さらに佐竹委員の質問に対しましては、冷たいものを飲み、芸者二、三いたにすぎない、遊興をしたのではないと弁明しております。皆さん、芸者がおつて、天下の待合で酒を飲んでおつたことが遊興でないというようなことを言われても、国民だれ一人も信用する者はないのであります。(拍手)従つて、かような子供だましの答弁では、おそらく国会のあなた方もこれを承服はしないでしよう。もちろん国民は絶対に承服できません。以上のごとき数々の深い疑惑を解くことは絶対にあり得ないのであります。
 以上の法相の珍妙な答弁は、新聞紙上に取上げられて有名になり、まんじゆう答弁というて世の嘲笑を買つております。(拍手)政治家が白を黒と言いまるめるには、ああいう珍答弁をしなければならないと、世間では話題になつて、ちまたにおいては御承知の通り潮笑しております。かかる不謹慎な、国民をばかにいたしました答弁こそは、破邪顕正をモツトーとする司法部の長である法務大臣の答弁といたしましては断じて認容できないのであります。(拍手)私は、ここに、あえて、白樺派の同人でございました犬養法相に対しまして、李下に冠を正さずという金言をどうぞいま一度思い出してお考えいただきたいことを進言するのであります。
 さらに、犬養法相は――今次事件の捜査が昨年の春提起せられました森脇将光君の告訴に端を発して、捜査の結果、被告訴人志賀あるいは猪股は、昨年の十二月中にすでに起訴されております。昨年の七、八月ごろは、造船汚職に対する検察官の捜査は相当広範囲に進展しておりまして、法相自身は該事件の全貌を知らないはずはないのであります。従いまして、後日浦賀船渠会社が捜査の対象となるくらいのことは予知しておられたことは、これまた当然の帰結でなければなりません。しかるに、犬養法相は、問題の外航船舶建造利子補給法案等の審議の当時より、計画造船によつて各会社がその割当に狂奔いたしておりまする昨年の七、八月の候に、浦賀船渠の多賀君あるいはその他の人々としばしば待合中川で遊興しておるのでありまして、その後浦賀船渠の小田常務は逮捕せられ、すでに起訴せられておるのであります。かくのごときはまことに不可解な行動であつて、国民の大臣に対する疑惑というものはいよいよ深められるに至つたのであります。かかる事実に徴するとき、これまた犬養法相は法相としての資格がないと断ぜざるを得ないのであります。(拍手)もしそれ、造船汚職のごとき組織的な大がかりな事件を、犬養法相の弁明のごとく、当時全然承知しておらなかつたということが事実でございまするならば、犬養法相は、法相とは名のみであつて、これロボツトであると言われても弁解の余地はないと思うのであります。(拍手)はたしてしからば、ロボツト大臣では、今回のような組織的な疑獄事件というものに快刀乱麻を断つごとき快腕を振うがごときことは断じて望み得ないのであります。これまた犬養法相が法務大臣としての資格がない一つの証左であります。
 犬養法相が待合中川に招かれて、その主人公がいずれも疑獄事件の中心をなす山下汽船の重役であり、浦賀船渠の多賀社長であり、日平産業の宮嶋社長であり、その時期が事件発生前後であり、特に山下汽船横田社長より昨年四月二十万円を贈られておるという事実に思いをいたすときに、国民の疑惑は法相に強く向けられるのは当然である。その責任は断じて不問に付するわけには参らないのであります。
 さらに三月の十九日の日本経済新聞を拝見いたしますと、犬養法相二十万円収受認むという見出しがありまして、造船疑獄追究中の東京地検では、三月初めから山下汽船の横田社長、同吉田専務の横田メモ、吉田メモを中心に政治献金追究を始め、連日のように政界人々を召喚、すでに国会議員十数名が極秘裏に事情を聴取された、このメモの中には、緒方副総理、石井運輸相、岡崎外相、犬養法相、愛知通産相等の閣僚初め、池田自由党政調会長、松野頼三副会長、益谷秀次同総務会長等自由党幹部の外約四十名の政治家の名がずらりと並んでおる、この献金は数千万円に上つて、いわゆるこの金の性格について関係者はいずれも政治献金と主張しているが、捜査の焦点は造船利子補給法通過や造船割当獲得のための運動資金であるかどうかの点に置かれておるが、さらに贈収賄罪あるいは公職選挙法違反かと掲載されておりまして、今次汚職事件の捜査がいよいよ政界の……
    〔発言する者多し〕
#14
○議長(堤康次郎君) 静粛に願います。
#15
○古屋貞雄君(続) 幹部級に及ぶ段階に突入いたしまして……
    〔「時間だ、時間だ」と呼び、その他発言する者あり〕
#16
○議長(堤康次郎君) 古屋君に申し上げます。申合せの時間が参りましたから、結論をお急ぎください。なお、発言の終らなかつた部分の原稿は、議長にお申出があれば会議録に掲載することといたします。
#17
○古屋貞雄君(続) 多数の政界人はもちろん、犬養法相自身下僚の取調べを受けることが必至となつた旨を報じております。この報道真なりとするならば……
    〔発言する者多く、議場騒然〕
#18
○議長(堤康次郎君) 静粛に願います。
#19
○古屋貞雄君(純) 今後の捜査につき法務大臣の断固たる決意と、下僚検察官に対する指揮督励がいよいよ緊要となつて来たのであります。しかるに、この重大な時期に際し、疑惑に包まれた犬養法相自身、以上の事件について被疑者として下僚に取調べを受くるがごときことがありますならば、法相の下僚に対する指揮監督は困難となり、その結果は、司法権の独立と、その公正にして厳正なる運行は断じてできません。よつて、犬養法相に対しましては即時辞職すべきものであると勧告いたします。われわれは、犬養法相が事件の推移を明察されまして、みずから司法権の健全化と国民の疑惑を解くために辞任されんことを信じ……
#20
○議長(堤康次郎君) 古屋君、結論をお急ぎくだざい。
#21
○古屋貞雄君(続) かつ、その実施の早からんことを期待いたしておりましたが、いまだにそのことがないのを遺憾と存じます。もしそれ犬養法相においてすでに辞任の意を固められ、しかもその辞任が吉田内閣瓦解の動因となつたり、はたまた自由党に対する国民の反撃をおそれるの理由によるものであるとするならば、これ党利党略のために司法権の独立を蹂躪するものであつて、断じて許すべからざるの態度であると言わなければならぬのであります。
 われわれは、犬養さんに対する私情といたしましては、まことに忍びがたいのでございます。しかしながら、公人として泣いて馬謖をを切るの決意のもとにその理由を開陳いたしまして、犬養法務大臣不信任決議案に対して賛意を表するものであります。(拍手)
#22
○議長(堤康次郎君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決いたします。この採決は記名投票をもつて行います。加藤勘十君外百三十四名提出、犬養法務大臣不信任決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。
 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
#23
○議長(堤康次郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣、開鎖。
 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#24
○議長(堤康次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔務総長朗読〕
 投票総数 三百五十九
  可とする者(白票)  百二十三
    〔拍手〕
  否とする者(青票) 二百三十六
    〔拍手〕
#25
○議長(堤康次郎君) 右の結果、加藤勘十君外百三十四名提出、犬養法務大臣不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
    〔参照〕
 加藤勘十君外百三十四名提出犬養法
 務大臣不信任決議案を可とする議員
 の氏名
   阿部 五郎君  青野 武一君
   赤路 友藏君  赤松  勇君
   飛鳥田一雄君  淡谷 悠藏君
   井手 以誠君  井谷 正吉君
   猪俣 浩三君  石村 英雄君
   石山 權作君  稻村 順三君
   小川 豊明君  加賀田 進君
   加藤 清二君  片島  港君
   勝間田清一君  上林與市郎君
   木原津與志君  北山 愛郎君
   久保田鶴松君  黒澤 幸一君
   佐々木更三君  佐藤觀次郎君
   齋木 重一君  櫻井 奎夫君
   志村 茂治君  柴田 義男君
   島上善五郎君  下川儀太郎君
   鈴木茂三郎君  田中織之進君
   田中 稔男君  多賀谷真稔君
   高津 正道君  滝井 義高君
   楯 兼次郎君  辻原 弘市君
   永井勝次郎君  成田 知巳君
   西村 力弥君  野原  覺君
   芳賀  貢君  萩元たけ子君
   長谷川保君   原   茂君
   古屋 貞雄君  穗積 七郎君
   細迫 兼光君  正木  清君
   松原喜之次君  三鍋 義三君
   武藤運十郎君  森 三樹二君
   八百板 正君  安平 鹿一君
   山口丈太郎君  山崎 始男君
   山田 長司君  山中甘露史君
   山花 秀雄君  山本 幸一君
   横路 節雄君  和田 博雄君
   淺沼稻次郎君  井伊 誠一君
   井堀 繁雄君  伊瀬幸太郎君
   伊藤卯四郎君  池田 禎治君
   稲富 稜人君  今澄  勇君
   受田 新吉君  大石ヨシエ君
   大西 正道君  大矢 省三君
   岡  良一君  加藤 勘十君
   加藤 鐐造君  甲斐 政治君
   春日 一幸君  片山  哲君
   川島 金次君  川俣 清音君
   河上丈太郎君  菊川 忠雄君
   小平  忠君  小林  進君
   河野  密君  佐竹 新市君
   佐竹 晴記君  杉村沖治郎君
   杉山元治郎君  鈴木 義男君
   田中幾三郎君  竹谷源太郎君
   長  正路君  辻  文雄君
   堤 ツルヨ君  土井 直作君
   中井徳次郎君  中居英太郎君
   中崎  敏君  中村 高一君
   中村 時雄君  日野 吉夫君
   細野三千雄君  前田榮之助君
   松井 政吉君  松平 忠久君
   松前 重義君  三宅 正一君
   三輪 壽壯君  門司  亮君
   矢尾喜三郎君  山口シヅエ君
   山下 榮二君  吉川 兼光君
   吉田 賢一君  黒田 寿男君
   館  俊三君  中原 健次君
   中村英男君
 否とする議員の氏名
   相川 勝六君  逢澤  寛君
   青木  正君  青柳 一郎君
   赤城 宗徳君  秋山 利恭君
   淺香 忠雄君  麻生太賀吉君
   足立 篤郎君  天野 公義君
   荒舩清十郎君  有田 二郎君
   伊藤 郷一君  飯塚 定輔君
   生田 宏一君  池田  清君
   池田 勇人君  石井光次郎君
   石橋 湛山君  今村 忠助君
   岩川 與助君  宇都宮徳馬君
   上塚  司君  植木庚子郎君
   内田 信也君  内海 安吉君
   江藤 夏雄君  遠藤 三郎君
   小笠 公韶君 小笠原三九郎君
   小澤佐重喜君  小高 熹郎君
   尾崎 末吉君  尾関 義一君
   緒方 竹虎君  大上  司君
   大久保武雄君  大西 禎夫君
   大野 伴睦君  大橋 武夫君
   大橋 忠一君  大平 正芳君
   大村 清一君  岡崎勝男君
   岡田 五郎君  岡野 清豪君
   岡本忠雄君  岡村利右衞門君
   押谷 富三君  加藤 精三君
   加藤 宗平君  加藤常太郎君
   加藤 錬五郎君 鍛冶 良作君
   金光 庸夫君  川島正次郎君
   川村善八郎君  河原田稼吉君
   菅家 喜六君  木村 武雄君
   木村 俊夫君  木村 文男君
   菊池 義郎君  岸  信介君
   岸田 正記君  北  吟吉君
   久野 忠治君  熊谷憲一君
   倉石 忠雄君  黒金 泰美君
   小枝 一雄君  小金 義照君
   小坂善太郎君  小平 久雄君
   小林かなえ君  小林 絹治君
   小峯 柳多君  佐々木盛雄君
   佐藤 榮作君  佐藤善一郎君
   佐藤 親弘君  佐藤洋之助君
   坂田 英一君  坂田道太君
   迫水 久常君  始関 伊平君
   塩原時三郎君  篠田 弘作君
   島村 一郎君  首藤 新八君
   助川 良平君  鈴木 仙八君
   鈴木 善幸君  鈴木 正文君
   瀬戸山三男君  關内 正一君
   關谷 勝利君  田口長治郎君
   田子 一民君  田嶋 好文君
   田中伊三次君  田中 角榮君
   田中 萬逸君  田渕光一君
   高木 松吉君  高田 弥市君
   高橋 英吉君  高橋圓三郎君
   高橋  等君  竹尾  弌君
   武田信之助君  武知 勇記君
   玉置 信一君  津雲國利君
   塚原 俊郎君  土倉宗明君
   綱島 正興君  坪川 信三君
   寺島隆太郎君  徳安實藏君
   苫米地英俊君  富田 健治君
   中井 一夫君  中川源一郎君
   中川俊思君   中村  清君
   中村 幸八君  中山 マサ君
   仲川房次郎君  永田 良吉君
   長野 長廣君  灘尾 弘吉君
   夏堀源三郎君  南條徳男君
   丹羽喬四郎君  西村 英一君
   西村直己君   西村 久之君
   根本龍太郎君  野田 卯一君
   羽田武嗣郎君  葉梨新五郎君
   馬場 元治君  橋本美三郎君
   橋本 龍伍君  花村 四郎君
   濱田 幸雄君  濱地 文平君
   林  讓治君  林  信雄君
   原 健三郎君  原田  憲君
   平井 義一君  平野 三郎君
   福井  勇君  鶴田 赳夫君
   福田 篤泰君  福田  一君
   福田 喜東君  福永 健司君
   藤枝 泉介君  船越  弘君
   船田  中君  降旗 徳弥君
   保利  茂君  坊  秀男君
   星島 二郎君  堀川 恭平君
   本多 市郎君  本間 俊一君
   前尾繁三郎君  前田 正男君
   牧野 寛索君  益谷 秀次君
   増田甲子七君  松井 豊吉君
   松岡 俊三君  松崎 朝治君
   松田 鐵藏君  松永 佛骨君
   松野 頼三君  松山 義雄君
   三池  信君  三浦寅之助君
   三和 精一君  水田三喜男君
   南  好雄君  宮原幸三郎君
   村上  勇君  持永 義夫君
   森   清君  森 幸太郎君
   八木 一郎君  安井 大吉君
  山口喜久一郎君  山口 好一君
   山口六郎次君  山崎 岩男君
   山崎  巖君  山崎  猛君
   山田 彌一君  山中 貞則君
   山本 勝市君  山本 正一君
   山本 友一君  吉田 重延君
   吉武 惠市君  渡邊 良夫君
   有田 喜一君  五十嵐吉藏君
   池田 清志君  岡部 得三君
   加藤 高藏君  楠美 省吾君
   小泉 純也君  小島 徹三君
   齋藤 憲三君  笹本 一雄君
   志賀健次郎君  椎熊 三郎君
   白浜 仁吉君  鈴木 幹雄君
   高瀬  傳君  中野 四郎君
   廣瀬 正雄君  古井 喜實君
   古屋 菊男君  本名  武君
   町村 金五君  松村 謙三君
   三浦 一雄君  三木 武夫君
   粟山  博君  吉田  安君
  早稻田柳右エ門君 只野直三郎君
     ――――◇―――――
#26
○議長(堤康次郎君) 日程第一、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案の参議院回付案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#27
○議長(堤康次郎君) 本案の参議院の修正に同意するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて参議院の修正に同意するに決しました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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