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1947/06/07 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第20号
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1947/06/07 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第20号

#1
第002回国会 決算委員会 第20号
昭和二十三年六月七日(月曜日)
   午前十時五十七分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○昭和二十一年度歳入歳出總決算(内
 閣提出)
○昭和二十一年度特別會計歳入歳出決
 算(内閣提出)
○特殊財産資金歳入歳出決算(内閣提
 出)
 (厚生省、大藏省、農林省、運輸省
 所管)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(下條康麿君) 只今から委員會を開會いたします。厚生省所管の昭和二十一年度決算について御説明願います。高田政府委員。
#3
○政府委員(高田正己君) 昭和二十一年度厚生省所管經費決算の大要を御説明申上げます。昭和二十一年度厚生省所管一般會計經費の豫算額は經常部におきまして三億四千四百七十三萬千餘圓、臨時部におきまして六十九億四百十二萬三千餘圓、計七十二億四千八百八十五萬五千餘圓でありまして、豫算現額は經常部におきまして三億六千二百七十萬十餘圓、臨時部におきまして七十一億九千八百四十三萬千餘圓、計七十五億六千百十三萬千餘圓であります。而してこの豫算現額を前の豫算額に比較いたしますと三億千二百二十七萬六千餘圓増加いたしております。この増加額の内七十六萬八千餘圓は前年度より繰越致しました金額でありまして、一億六百七十一萬七千餘圓は豫備金より支出いたしました金額でありまして、二億四百七十九萬餘圓は經濟安定費より支出いたしました金額であります。豫備金支出の内、第一豫備金より支出いたしましたものは、經常部諸支出金の項へ二千六百二十五萬二千餘圓でありまして、第二豫備金より支出いたしましたものは臨時部臨時勞働對策諸費外十項へ八千四十六萬五千圓であります。
 次に、本年度の支出濟額は經常部におきまして三億六千八十八萬七千餘圓、臨時部におきまして六十五億三千五百四十萬五千餘圓、計六十八億九千六百二十九萬二千餘圓でありまして、これを豫算現額に比較いたしますと六億六千四百八十三萬九千餘圓の減少となつております。この減少額の内二億九百二十六萬九千餘圓は、明治四十四年法律第二號によつて、翌年度繰越いたしました金額でありまして、残餘の四億五千五百五十六萬九千餘園は全く不用となりました金額であります。
 次に、昭和二十一年度厚生省所管厚生保險特別會計について御説明申上げます。先ず厚生保險健康勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の収入濟額は二億六千百萬八千餘圓でありまして、これをその豫算額三億四千五百八十六萬六千餘圓に比較いたしますと八千四百八十五萬八千餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は二億三千二百八十九萬九千餘圓でありまして、これをその豫算現額三億四千五百八十六萬六千餘圓に比較いたしますと、一億千二百九十六萬六千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと二千八百十萬八千餘圓の収入超過となりますが、この金額は厚生保險特別會計法第七條第一項によつて積立金に組入れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。尚この積立金は昭和二十一年度末におきまして二億六千六百七十六萬一千餘圓となつております。
 次に、厚生保險年金勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は五億九千五百十萬八千餘圓でありまして、これをその豫算額十七億四千二百九萬九千餘圓に比較いたしますと、一億四千六百九十萬餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は一億二千七百九十七萬七千餘圓でありまして、これをその豫算現額一億五千十七萬六千餘圓に比較いたしますと、二千二百十九萬九千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと十四億六千七百十三萬千餘圓の收入超過となりますがこの金額は厚生保險特別會計法第八條第二項によつて積立金に組入れて、この年度の決算を結了いたしたのであります。尚この積立金は、昭和二十一年度におきまして二十九億二千二百九十四萬餘圓となつております。
 次に、厚生保險船員勘定歳入歳出決定計算書に掲出した收入濟額は六千七百七十九萬五千餘圓でありまして、これをその豫算現額八千百二十一萬八千餘圓比較いたしますと千三百四十二萬二千餘圓の減少なつております。又歳出の支出濟額は二千六百二十萬餘圓でありまして、これをその豫算現額三千二百十五萬五千餘圓に比較いたしますと五百九十五萬五千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと四千百五十九萬四千餘圓の收入超過となりますが、この金額は厚生保險特別會計法第八條第一項によつて積立金に組入れて、この年度の決算を結了致したのであります。尚この積立金は、昭和二十一年度末におきまして九千二百二十九萬七千餘圓となつております。
 次に、厚生保險業務勘定歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は六千三百四十四萬六千餘圓でありまして、これをその豫算現額六千三百十八萬餘圓に比較いたしますと二十六萬五千餘圓の増加となつております。又歳出の支出濟額は六千二百六十九萬四千餘圓でありまし、これをその豫算現額六千三百十八萬餘圓に比較しますと四十八萬六千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較しますと七十五萬二千餘圓の収入超過となりますが、この金額は厚生保險特別會計法第九條第一項によつて健康勘定積立金に七十二萬九千餘圓、船員積立金に二萬二千餘圓を組入れてこの年度の決算を結了いたしましたのであります。
 最後に、昭和二十一年度厚生省所管勞働者災害扶助責任保險特別會計について御説明申上げます。勞働者災害扶助責任保險歳入歳出決定計算書に掲出した歳入の收入濟額は千十七萬餘圓でありまして、これをその豫算額三千五百三十八萬餘圓に比較いたしますと二千五百二十一萬八餘圓の減少となつております。又歳出の支出濟額は九百六十八萬八千餘圓でありまして、これをその豫算現額三千五百三十八萬九千餘圓に比較いたしますと二千五百七十萬千餘圓の減少となつております。この減少額は全く不用となりました金額であります。而して右の歳入歳出を比較いたしますと四十八萬二千餘圓の収入超過となりますが、この内未經過保險料に相當する金額二十二萬千餘圓支拂備金に相當する金額二十五萬餘圓とを翌年度の歳入に繰入れまして殘餘の九千餘圓は勞働者災害扶助責任保險特別會計法第三條第一項によつて積立金に組入れてこの年度の決算を結了いたしましたのであります。尚、この積立金は昭和二十一年度末におきまして二千二百八十萬五千餘圓となつております。何とぞ御審議の上御承認を御願いいたします。
 次に、厚生省關係の檢査報告に擧げられました批難事項につきまして御説明申上げます。
 第一は宮城縣が昭和二十一年度内に引揚者等越冬用布團綿を収納しないにも拘わらず、これに對し小切手を振出したものを、經費の年度所屬を紊るものとして批難されたものでございますが、當時の状況を申上げますと、昭和二十一年度において實施いたしました引揚者等の越冬用寝具配給事業は海外よりの引揚者を對象としまして、急速に商工當局と打合せの上第三四半期分とし割當てられました布團七十萬組を各府縣に割當て日本寢具統制組合とも連絡をとりまして、早急なる現物化を各府縣に指示いたしましたが、何分にも相當厖大なる數の布團でありましたので、短期間に製品現物化することは困難でありましたため、最後の手段といたしまして、各府縣保有の製綿が相當數あるとの關係當局の見通しもありましたので、各府縣自體で縫製の上支給することにしまして、綿の購入代金としまして昭和二十一年度内に所要の豫算を配賦したのでございます。宮城縣におきましても豫想通り現物化し得る見通しで諸般の手配をしたのでありますが、擔當者の事務不慣れ等のため御指摘のようなことが生じましたことは、まことに遺憾に存じている次第でございます。
 第二は、厚生省が官舎用土地、建物の購入費として傳染病豫防費から支出しているが、これらは豫算の目的外に經費を使用したものとしまして批難されたのでございますが、當時の状況を申上げますと、傳染病豫防竝びに防疫關係事務は細大を問わず關係方面の指示に基いて一段と擴充強化されるに至りましたが、これらの諸施策は事務の性質上急速處理を要するものでありますことは御承知の通りでありまして、これが責任擔當官であります防疫官等が一定の地域におりまして、常に關係方面と緊密な連絡をとり、事態の推移に即應した防疫措置を臨機指揮督勵することが最も緊要であります。これにつきましては昭和二十一年四月下旬浦賀への引揚船に「コレラ」發生以來特にその必要を痛感されましたので、萬全の防疫措置を講ずる必要上官舎を買入れ、一定の地域に住居せしめますことといたしまして、本科目より支出いたしたのでございます。
 第三は、京都府に對しまして生活保護法による補助金の交付多額に失したものとして批難されたものでありますが、御指摘の通りでまことに遺憾に存じております次第でございます。當時の状況を申上げますと生活保護法施行直後のことでもあり、又民生委員の改選などもありまして、本法の趣旨及び手續きが十分に關係者の間に徹底しなかつた上に京都市が非戰災都市でありました關係上、戰災者引揚者等の轉住移動が他に比べて相當頻繁でありましたために、要保護者の人員の調査等に種々困難が伴いまして、その正確な數字の把握に非常に困難を感じたことと、且つ昭和二十二年度當初から府市を通じまして各種選擧の施行に伴い、これが準備に忙殺されて、概算交付の過不足調整を圖らねばならない年度末においてその必要を痛感しながら遂にその期を逸し、できなかつたような次第でございます。
 第四は引揚者等越冬用寢具賣拂代金の徴收に當り措置緩慢に失するものとして批難されたものでありますが、當時の状況を申上げますと配給系統機關における現物の在庫量偏在等が豫期に反しましたことと、輸送状況におきましては石炭事情竝びに雪害等が禍いいたしまして、配給に非常な遲延を來しました關係上、地方機關が引揚者等によりその毛布代金を領收し、中央機關を經て國庫に納入するまでには相當の日數を要するような状況でありまして、尚取扱者たる日本織物株式會社が昭和二十二年十月一日閉鎖機關令の適用を受け、閉鎖機關整理委員會の手に委ねられましたために、今尚收入未濟として残つているような次第で、まことに遺憾に存じている次第でございます。
 第五は、秋田縣の職員の犯罪により國に損害を與えた事項でありますが、これも御指摘の通りでありましで、十分なる監督を怠つたために右の事態を生じましたことは、まことに遺憾に存じている次第でございます。
 以上申上げましたごとき次第でありますが、かかる事態を生じましたことにつきまして、當局はこれらの監督者、決定者、執行者等にそれぞれ司法上或いは行政上の處分をいたしまして、今後は監督を一段と嚴にしこのような遺憾なことがないようにと期している次第でございます。尚犯人木谷一雄は昭和二十三年六月四日徴役二年に處せられ、又責任者である保險課長坂口そう長は退官いたした次第でございます。以上を以ちまして厚生省所管の部の御説明を終ります。
#4
○委員長(下條康麿君) では大藏省所管一般會計經費決算の内、第一復員局関係の御説明を願います。熊谷説明員。
#5
○説明員(熊谷卓次君) 只今から第一復員局に關する昭和二十一年度大藏省所管一般會計經費の概要につきまして御説明申上げます。
 第一復員省は昭和二十一年六月十五日官制改正により、内閣所屬の復員廳第一復員局となつたのでありますが、そういう改正を見越して豫算は年度頭初より大藏省所管として編成せられたのであります。第一復員局に關する昭和二十一年度大藏省所管歳出の豫算額は二十四億二千二百七十一萬三千圓でありまして、豫算決定後増加額はありませんので、豫算額即ち豫算現額であります。かくして、この年度におきまして支出濟となりました總額は二十億七千三百五十二萬八千四百六十四圓餘でありまして、これを前に申上げました豫算現額に比較いたしますと、三億四千九百十八萬四千五百三十五圓餘の減少と相成つております。この減少額の中、六十七萬八千七百九十三圓餘は昭和二十一年計發第一四八號によつて建築材料、備品、消耗品等の特殊物件の保管替受けに要した經費を不用額に計上したものでありまして、差引純不用額は三億四千八百五十萬五千七百四十一圓餘となります。右の不用額を生じましたのは外地部隊の復員歸還が豫定より少かつたのと經費節減の結果豫定の費額迄を要しなかつたために生じたものであります。
 以上が本國會に提出されました第一復員局に關する昭和二十一年度大藏省所管經費決算の概要でありますが、その詳細につきましては御手許の決算關係書類により御承知をお願いいたします。
 尚右の決算に關する會計檢査院の檢査報告について御説明いたします。檢査院より指摘せられました事項は四件もりありますが、第一は、收入未濟額に上るもの、檢査院報告三九頁であります。その事案は、終戰に伴つて民間會社等との契約を解除いたした際返納を要する前金拂、概算拂の精算返納額や軍需品拂下代金及び過誤拂金等の囘收すべきものが合計三億一千七百八十萬八千圓あつて未だ収入に到つていないというのであります。本件は檢査院の指摘の通りでありまして、復員局といたしましても終戰以來全力を擧げてこれが囘收に盡力して參つたところでありますが、關係官の復員による手不足に加えて經濟界の混亂、金融緊急措置、補償打切等の一連の經理措置のために、これらの債權取立に非常な困難な事情になつたのであります。併しながら復員局といたしましては、いつまでもこれを遲延せしめることはできませんので、昨年秋以來從來の穏和な督促による方法を改め、法的手段に訴えてもこれが囘收を圖り、直ちに囘收ができないものについても、これが債権確保の措置をとるように進めて參りました。その後調査の結果囘收の要がなくなつたものへ新たに發見した債權及び囘收濟になつた額等がありまして、本年三月末日現在の未囘收額は二億八千二百四十一萬九千圓であります。その内二億二千八百四十萬圓は確定したものであり、五千萬圓以上は即決和解の準備完了しております。今後も既定方針によつて進捗せしめ概ね二十三年度中には一應その處理を完成したいと努力しておる次第であります。
 第二は、三重地方世話部及び福岡地方世話部における經理關係者の官金詐取事件であります。報告書七四、七五頁、この兩件の犯人は起訴せられ一つは既決、他は未決中であります。從來金銭取扱については教育指導及監督を嚴にして參つたのでありますが、職員の中からこのような犯罪者を出したことは誠に遺憾の極みでありまして、深く將來に注意を喚起しておる次第であります。
 第三は、大分地方世話部における給與の支拂に當つて、分類所得税を控除しなかつた件であります。これは昭和二十二年十一月二十九日全額國庫に納付濟であります。以上概要を御説申上げましたが、尚御不審の點につきましては、御尋ねに從つて御答え申上げたいと存じます。何とぞよろしく御審議の程御願いいたします。
#6
○委員長(下條康麿君) 第二復員局關係決算について御説明願います。初見説明員。
#7
○説明員(初見盈五郎君) 昭和二十一年度第二復員局關係決算につきまして私から概要を御説明申上げます。
 昭和二十一年度大藏省所管一般會計の第二復員局關係經費の歳出豫算額は二十億五千三百八十二萬八千圓でありまして支出濟額は十六億二千二百七十七萬八千四百四十二圓餘であります。これを豫算額に比較いたしますと四億三千百四萬九千五百五十七圓餘減少いたしているのであります。この減少額の内、翌年度に繰越した金額は千六百九十二萬七千二百六十四圓餘でありまして、全く不用となつた金額は四億一千四百十二萬二千二百九十二圓餘であります。右の決算額に對する會計檢査院の批難事情は二件あります。即ちその一つは、第二復員局で昭和二十一年度末において翌年度分の家族渡給與として前拂した額四千六百六十四萬五千二百九十九圓であります。本件は會計檢査院の檢査報告の通りであります。説明書によつて説明しておりますように家族渡給與についてとつた措置でありますが、法令牴觸の事實は甚だ遺憾でありますから將來十分注意いたします。他の一つは、阪神掃海部で職員の犯罪により國に損害を與えた額十四萬四千三百八十二圓であります。本件は會計檢査院の檢査報告の通りでありまして甚だ遺憾とする次第であります。將來は一層注意しまして、この種事故の根絶に努力いたします。尚犯人森川某に對しては損害恢復の附帶私訴を提起し、昭和二十二年十月十四日和歌山地方裁判所田邊支部において、被害金額十四萬四千三百八十二圓八十錢を國に支拂はなければならないことに確定判決を得ております。而して本年四月において、犯人森川の兄より三萬圓を辨償收入濟であります。
 次に、元臨時軍事費特別會計所属の歳入金又は歳出金で第二復員局で整理を取扱つたものについて申上げます。昭和二十一年度において、昭和二十一年勅令第百十號の規定により、臨時軍事費特別會計整理收入として、一般會計の歳入に掲記された金額の内、第二復員局で整理した顧は千二百四十七萬三千七百十六圓餘であります。臨時軍事費特別會計決算において收入未濟となつておつた額は四億四千四百九十二萬九千六十九圓餘でありますから、これから右の整理額を差引いた四億三千二百四十五萬五千三百五十二圓を未整理額として翌年度へ持越すこととなりました。又元海軍省所管臨時軍事費特別會計整理支出として第二復員局で整理した額は十八億二千五百八十四萬五千七百七十七圓餘であります。臨時軍時費特別會計の決算において支拂未判明額として控除した金額は二十二億四千六百九十七萬九千九百十五圓餘でありますから、これから右の整理額を差引いた四億二千百十三萬四千百三十七圓餘を未整理額として翌年度へ持越すことになりました。
 尚右の外昭和二十一年度決算につきまして第二復員局關係のものに對する會計檢査院の批難事項が二件あります。その一は、收入未濟が多額に上るものであります。本件は會計檢査院の檢査報告の通りでありまして、未囘收債權の囘收には鋭意努力を續けております。その二は、元海軍省所管の臨時軍事費特別會計において物品の購入に當り檢收の手續を怠り納入の事實を確かめないで、代金を支拂つたものであります。本件は會計檢査院の檢査報告の通りであります。未囘收債權の囘收については本人が死亡したので相續人の資力等を調査し取立に努力しておりますが實情は相當困難なる状況にあります。以上を以つて昭和二十一年度第二復員局關係決算につきまして大要を御説明申上げました。
#8
○委員長(下條康麿君) 速記を止めて。
   午前十一時三十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後零時十分速記開始
#9
○委員長(下條康麿君) 速記を始めて。午前中はこの程度にいたしまして只今から休憩いたします。午後は一時三十分より委員會を再開いたします。
   午後零時十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時四十七分再開
#10
○委員長(下條康麿君) 只今から委員會を再開いたします。農林省所管の昭和二十一年度決算について御説明願います。伊東政府委員。
#11
○政府委員(伊東正義君) 昭和二十一年度農林省所管經費決算の大要につきまして御説明申上げます。
 先ず一般會計について御説明申上げます。昭和二十一年度農林省所管の豫算額は歳出經常部におきまして一億九千三百八十九萬餘圓、歳出臨時部におきまして八十一億七千五百九十四萬餘圓、合計八十三億六千九百八十四萬餘圓でございまして、豫算決定後の増加額は歳出經常部におきまして五億六千六百五十九萬餘圓、歳出臨時部におきまして、二十八億三千五百二十八萬餘圓、合計三十四億百七十九萬餘圓でございますから、合計額は歳出經常部におきまして七億六千四十萬餘圓、歳出臨時部におきまして百十億一千百二十三萬餘圓と相成るのでございます。この増加を生じましたのは前年度から繰越しましたる金額が一億二千三百二十萬餘圓、又豫備金におきまして第一豫備金支出が二百四十九萬餘圓、第二豫備金支出が七千三百十七萬餘圓、又經濟安定費支出におきまして三十二億二百九十一萬餘圓がありましたことによるのでございます。これら豫備金の内第一豫備金におきまして支出いたしましたのは獸疫血清製造費、家畜傳染病豫防費等でございまして、第二豫備金におきまして支出いたしました主なるものは開拓營農資金融通補助、種畜牧場事業費補足、試驗研究機關事業費補足、繭檢定設備整備費補助、水産試驗場試驗船その他建造及修繕費、農業綜合研究所廳舎その他買收諸費でございまして、經濟安定費におきまして支
出いたしました主なものは農山漁村公共事業、緊急開拓公共事業、林業關係公共事業等でございます。
 次に、支出濟額、翌年度繰越額及び不用額について御説明申上げます。支出濟額は歳出經常部におきまして七億五千八百六十九萬餘圓、歳出臨時部におきまして百八億三千九十三萬餘圓、合計百十五億八千九百六十三萬餘圓でございまして、これを先程申上げました豫算現額に比較いたしますと、歳出經常部におきまして百七十萬餘圓、歳出臨時部におきまして一億八千二十九萬餘圓、合計一億八千二百萬餘圓を減少いたしているのでございます。この減少額の内翌年度に繰越しました金額は財政法第四十二條但書によりまして五百二十一萬餘圓でございまして、差引全く不用となりました金額は一億七千六百七十八萬餘圓でございます。これをもちまして一般會計についての御説明を終りたいと思います。
 次に、特別會計の決算につきまして申上げます。先ず最初に食糧管理特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は二百四十六億五千六百二十一萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は二百四十一億五千六百十三萬餘圓でございます故に、歳入歳出差引が五億七萬餘圓の剰餘を生ずることと相成ります。この剰餘金は食糧管理特別會計法第八條によりまして翌年度の歳入に繰入れまして、本年度の決算を結了いたした次第でございます。
 第二には、薪炭需給調節特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は二十億五千三百二十七萬餘圓でありまして、これに本年度におけるところの收入未濟額一億六千六百九十萬餘圓、前年度より繰越しましたる支出未濟額にして、本年度におきまして支出濟額となりましたる金額四億二百萬餘圓、翌年度に繰越したる薪炭の價格十一億八千七百八十七萬餘圓、翌年度に繰越したる機械及び器具、備品、建物及び工作物の價格九百三十七萬餘圓、本年度における借入金償還額五千五百萬圓を加算いたしますと、收入の合計は三十八億七千四百四十二萬餘圓と相成るのでございます。歳出の支出濟額は十九億八千九百七十九萬餘圓でございまして、これに本年度における支出未濟額十三億四千六百一萬餘圓、前年度より繰越しました收入未濟のもので本年度で收入濟となりました金額一千八百十四萬餘圓、前年度から繰越しました薪炭の價格四億六百七十六萬餘圓、前年度より繰越した機械及び器具、備品、建物及び工作物の價格二百四十五萬餘圓、本年度におきまして借入いたしました金額三億圓を加算いたしますと、支出の合計は四十億六千三百十七萬餘圓と相成るのでございまして、收入支出の差引は一億八千八百七十四萬餘圓の缺損を生ずるのでございますが、この缺損金につきましては損失としてそのまま本年度の決算を結了いたした次第でございます。
 第三には、農業家畜再保險特別會計について申上げます。先ず農業勘定について申上げます。この歳入の收入濟額は三千百三十五萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は三千百三十二萬餘圓でございますから、歳入の歳出に超過いたしますこと三萬餘圓でございますけれども、經過再保險料に相當する金額が百六十七萬圓ございますので、差引百六十三萬餘圓の不足を生ずることと相成るのでございますが、この不足金の内二萬餘圓に對しましては農業家畜再保險特別會計法第七條によりまして、農業家畜再保險業務勘定の決算上の剰餘より本勘定の積立に組入るべき金額がありますので、これより補足いたし、残額九十八萬餘圓に對しましては、同法第六條によりまして積立金より補足いたし、殘額六十二萬餘圓に對しては同法第六條によりまして補足いたします積立金がありませんので、そのまま本年度の決算を結了したのでございます。
 次に、家畜勘定について申上げます。この歳入の收入濟額は三百八十四萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は三百九萬餘圓でございますから、歳入の歳出に超過いたしますこと七十四萬餘圓でございますけれども、未經過再保險料に相當する金額が三百八十五萬餘圓ございますので差引三百十萬餘圓の不足を生ずるのでございますが、この不足金の内二萬餘圓に對しましては、農業家畜再保險特別會計法第七條によりまして農業家畜再保險の決算上の剰餘より本勘定の積立金に組入るべき金額がありますので、これより補足いたし残額三百八萬餘圓に對しましては同法第六條によりまして補足いたすべき積立金がありませんので、そのまま本年度の決算を結了したのでございます。
 次に、業務勘定について申上げます。この歳入收入濟額は六十五萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は六十一萬餘圓でございますから、差引四萬圓の剰餘を生ずるのであります。この剰餘金に對しましては、農業家畜再保險特別會計法第七條によりまして、二萬餘圓を農業勘定二萬餘圓を家畜勘定のそれぞれの積立金に組入れまして、本年度の決算を結了したのございます。
 第四には、森林火災保險特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は百十一萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は九十一萬餘圓でございますから、歳入の歳出に超過いたしますこと十九萬餘圓でございます。けれども、翌年度の歳入に繰入れするところの未經過保險料に相當する金額が二十萬餘圓、支拂備金に相當する金額が八萬餘圓この合計二十八萬餘圓を控除いたしますと結局八萬餘圓の不足を生じたことと相成るのでございます。この不足金に對しましては森林火災保險別會計法第三條によりまして、積立金より補足いたし本年度の決算を結了いたし次第でございます。
 第五に漁船再保險特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は千二百二十一萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は千百六十九萬餘圓でございますから歳入の歳出に超過いたしますこと五十一萬餘圓でございますけれども、翌年度の歳入に繰入れするところの未經過再保險料に相當する金額が三百四十一萬餘圓がありまするから、これを控除いたしますると二百八十九萬餘圓の不足を生ずることと相成ります。この不足金に對しましては、補足いたします積立金がありませんので、このまま本年度の決算を結了いたした次第でございます。
 第六に、自作農創設特別措置特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は六百六十七萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額はありませんので、歳入の歳出に超過いたしますこと六百六十七萬餘圓の剰餘を生ずることと相成ります。この剰餘金に對しましては、自作農創設措置特別會計法第八條によりまして翌年度の歳入に繰入れまして本年度の決算を結了いたした次第でございます。
 最後に、開拓者資金融通特別會計について申上げます。この歳入の收入濟額は四億一千三百九萬餘圓でございまして、歳出の支出濟額は四億一千百萬餘圓でございますから、歳入の歳出に超過いたしますこと二百九萬餘圓の剰餘を生じたことに相成ります。この剰餘金に對しましては、開拓者資金融通特別會計法第八條によりまして、翌年度の歳入に繰入れまして本年度の決算を結了したのでございます。
 以上を以ちまして農林省所管の一般會計及び特別會計の決算についてその概要を御説明申上げた次第でございます。
 尚昭和二十一年度決算におきまして、會計檢査院の批難を受けました事項は六件ございますが、この批難の點につきまして、當省といたしましてはまことに恐縮に存じている次第でございます。詳細の點につきましては辯明書に詳しく記載しておきましたが、順序を追うて御説明いたします。
 先ず最初に、昭和二十一年度におきまして各都道府縣の農業會その他に對しまして土地改良事業に要する揚水機一式の購入費等としまして補助金を交付したのでありますが、年度末に至つても豫定量の揚水機が納入得なかつたのは、その措置當を得ないとの御批難でありますが、當省といたしましては最善の注意を拂つたのでありますが、御承知のごとく機器の製作發送は相當の製作準備期間を要するものでありますから、メーカーの受注後相當期間を過しまして始めて大量の製作が實現される状態でありまして、會計檢査院の報告の通り昭和二十二年三月末までに委託先に發送いたしたのは百八十七組でございましたが、残部につきましては二十二年八月までに九二%完納いたしておりまして、殘りの八%は發注者側の機種の變更に因る分でございます。これを用途別に見ますと、植付期までに用水目的の機械揚水機約七〇%におきましては六月までに發送せられておりまして、秋の増水期までに必要とする排水目的の機械揚水機約三〇%は八月末までに發送せられており、ほぼ本事業遂行上支障なきを得たのでありますが、今後資材及び資金難等の悪條件が緩和された場合におきましては、御指摘のごとき事態は發生しないものと存じますが、今後かかる事業の圓滑な遂行にはより一層の注意をいたしたいと存ずる次第であります。
 次は、昭和二十年度豫算の勞力調整施設費補助から財團法人農事振興會に同年六月二千七百三十萬七百圓、二十一年四月一千九百萬圓、計四千六百三十萬七百圓を交付したのでありますが、その内一千九百萬圓についてはその交付が多額に失したものがあり、ために多額の殘額を保有させるに致つたのは適當でないとの批難でございますが、農事振興會には昭和二十年度當初ににおきまして補助指令額一億三百十一萬五千八百八十圓の處、同年六月二千七百萬圓、二十一年三月一千九百萬圓を指令交付した次第でありますが、戰後の情勢に鑑みまして、同會の事業を十分調査すると共に、十九年度繰越額をも考慮いたしまして、補助申請額を嚴重に査定すると共に、二十年度限り打切となつたものでありまして、大部分殘務整理のための必要な現度を認め交付したのでありますが、戰後の諸悪條件のため同會の最善の努力にも拘わらず、多額の翌年度繰越額を生じ金融緊急措置令の改正によりまして、その一部が第二封鎖預金となり、事業の實施に困難を來し、更に同會の財産が接收されるに至り、全く事業が停止されるに至つたのでありまして、その實情は會計檢査院より指摘された通りでありまして、まことに遺憾なことと存じております。
 次は、昭和二十年度におきまして緊急財政處分竝びに第二豫備金の經費から農地開發營團竝びに日本開拓協會及び都道府縣等に交付いたしました經費につきまして、その交付の時期が適切を缺くとの御批難でございますが、本件につきましては終戰前後の人心の動搖、通信の混亂遲延、當時の急激な經濟事情の變動、事業當初の行政機構の人的内容の不整備等の諸悪條件に禍されまして、會計檢査院の檢査報告の通りの結果を生じましたことは、まことに遺憾なことと存じております。今後におきましては會計檢査院からの御指示のありましたように、交付は時期と年度の實施程度又は必要の限度とに應じて適當とする金額に止めまして、豫算の殘額は翌年度に繰越し、或は不用額とする等の措置を講じますと共に、交付後の補助金の使用保管につきましては嚴重な指導監督をいたしたいと存ずる次第であります。
 次は、昭和二十年度末に集團歸農者就農施設に對する補助金といたしまして農地開發營團に四百三十四萬一千二百圓、日本開拓協會に十萬圓を交付いたしたのでありますが、右の補助金は事業施行の實情に副わない交付であるとの批難でありますが、本補助金は疎開者就農應急施設費としまして戰時中要求された經費でありまして、終戰後九月中旬に閣議の決定を見ましたものを、終戰後の情勢の變化に應じまして集團歸農者就農施設として使用したものでありますが、然しながら本經費は戰時中編成された豫算の關係上、終戰後の國土再建には必ずしも適應せず、愼重審議の結果、新情勢に對應する開拓政策の強化策としまして、開拓指導農場設置、沖繩縣引揚民集團歸農、岩手縣六原青年道場開拓農場施設等のため、それぞれ農地開發營團等に補助いたしまして、補助目的達成のため努力いたしたのでありますが、會計檢査院の檢査報告のごとき結果となりましたことは、まことに遺憾なことと存じております。
 次は、奈良縣食糧檢査所で昭和二十二年三月諸手當として本項の政府職員給與特別措置費目から、所長以下職員三十餘名に對しまして二十萬六千六百二圓を支給したことに對する批難でありますが、奈良縣におきましては、委員會手當とか、増産手當とかの若干の手當を支給しておりましたことは、從來の例となつておつたようでありまして、奈良縣廳の一部課であります所の檢査所におきまして手當を支給いたしたことは事情止むを得なかつたことでありまして、その際支給不十分でありました旅費や紛失した俸給、給料の額等をも考慮いたしまして支給いたしたような次第でありますが、支出科目を誤つたこと及びその額が縣廳の他の部課に比べまして多過ぎましたことは認められますので、今後は十分注意して監督をいたしたいと存ずるのであります。
 次は、出資團體でありますところの日本蠶絲統制株式會社が、昭和二十一年三月一日解散いたし、二十二年十月二十二日一應清算事務を終つたのでありますが、その清算に當りましてその處理が適當でないとの批難でございますが、絹製品に關する件につきましては、同社が蠶絲類に關する統制機關でありますと共に、蠶絲類の増産確保に關しましては主務官廳と協力いたし、或いはこれに代つて各般の助成施設を實施して參つたのでありまして、たまたま繭増産の一助とすべく同社に在庫中の規格外生絲を以ちまして、養蠶者報償用の絹織物を製造配付いたすべく、生絲配給統制規則に基きますところの例外許可を得まして著手いたしたような次第でありますが、種々の情勢の變化によりまして製品は二十二年八月に至り完納を見たのであります。併しながら本件の發足の趣旨に鑑みまして、右の還元用としまして八千五百點を處分いたし、殘餘につきましては同じく還元用としまして目下手續中であります。又當日華僑總會その他に對しまして約三千點を賣却いたし又社員に對する解散記念品代及び交際用としまして四千四百四十七點を大部分無償による處分を行ひまして、後におきまして同社の責任者より右の件に關する陳情を受けたのでありますが、職員の同社解散に至るまでの獻身的努力のあつたことと大多数の者の失職等の事情もありまして、まことに同情すべきものがありますとはいえ、適當な措置ではなかつたので關係者に對しましては嚴重なる注意を與えた次第であります。尚絹織物を帳簿外に整理したとのことでございますが、これは規格外生絲による規格外製品でありましたために、例外價格の指定を受ける必要がありましたので、それまで原絲代と加工費を支出に計上しておつたためであります。
 生絲檢査所復舊費の件につきましては戰後設備を急速に整備しなければならぬ實情にありましたのと、會社の清算も剰餘金を生ずる見通がつきましたので、このような措置をとつたのでありまして、當時の情勢としましては眞に止むを得ない措置でありましたが、會社の清算目的に照しまして多少無理な點もありましたので、關係者に對しまして以後かかることのないように十分注意を與えた次第であります。
 尚製絲業整備資金及び帝國蠶絲組合の融資辨償金肩替の件につきまして、これは昭和七年の蠶絲恐慌の結果生じましたものでありまして、生絲恐慌に際しましての絲價對策は、第一次大正四年及び第二次大正九年の帝國蠶絲株式會社が所期の目的を達成いたしました上に、それぞれ剰餘金を生じましたので、これを政府竝びに關係團體に寄附を行つたのでありますが、第三次昭和四年には前二回のような效果はなく、遂に絲價安定融資補償法等等一連の法律の發動を見た次第であり、未償還金を生じましたので、これは輸出された生絲から一定額一俵七圓を積立てまして償還を行なつて來たのでありますが、今次の戰爭によりまして生絲の輸出が杜絶いたしましたために、未償還のまま持越されて、參つたのであります。製絲業整備資金は全國製絲組合連合會及び全国産業組合連合會におきまして昭和十一年及十六年の二囘に亙る釜數の整理のためにそれぞれ借入れたものでありまして、生産された生絲から一定額昭和十一年一俵一圓三十錢、昭和十六年は一俵六圓三十錢を積立てまして償還に當てて參つたのでありますが、昭和十八年蠶絲團體の改編によりまして兩連合會は解散を命ぜられ、右の債務の引受者がなくなつたのであります。ところが日本蠶絲統制株式會社は生絲竝びに繭の一手買取機關でありましたので、今後の蠶絲政策上の影響等を考慮いたしまして、昭和十九年蠶絲業統制法第三十一條第二項に該當するものとしまして、大藏省竝びに關係銀行とも交渉の結果了解を得まして、右の二件の債務を同社に肩替りさせると共に、積立金の徴收をもさせることとしたのであります。併しながら昭和二十一年に至りまして同社は解散を命ぜられましたので、同社清算の結了を圖るため清算剰金を生ずる見通しも付いておりましたので、右の債務の引受けを認可いたした次第でありますが、會社本来の業務に照らしまして、必ずし適當あつたと考えられない點もないことはありませんので、關係者に對しまして注意を與えた次第であります。
 以上御説明いたしました六件については、或るものは補助金の返納を命じましたし、關係者にそれぞれ嚴重な注意を與えますとか、訓告いたしますとか、所要の措置を取つた次第であり、今後再びかかる事態の發生せざる様十分注意いたしておる次第であります。以上を以ちまして農林省關係の説明を終りたいと思います。何とぞ審議の上御承認を御願いいたします。
#12
○委員長(下條康麿君) 速記を止めて。
   午後二時二十分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時四十分速記開始
#13
○委員長(下條康麿君) 速記を始めて。では引續いて運輸省所管の昭和二十一年度決算について御説明願います。荒船政府委員。
#14
○政府委員(荒船清一君) それでは唯今から運輸省所管各會計の昭和二十一年度に於ける決算の概要に就きまして御説明申上げたいと存じます。
 先ず一般會計より順次申上げます。昭和二十一年度運輸省所管一般會計歳出の豫算額は經常部、臨時部を合計致しまして二十八億二千百三十一萬餘圓でありますが、これに前年度からの繰越額と豫備金及び經濟安定費からの支出額を加えました豫算現額は三十億四千百三十五萬餘圓となるのであります。之に對しまして支出濟額は、二十九億五千九百四十二萬餘圓でありまして、之を豫算現額に比較致しますと、八千百九十三萬餘圓の減少となつて居ります。此の内一千五十六萬餘圓は財政法第四十二條によつて翌年度に繰越したものでありまして、殘餘の七千百三十六萬餘圓が不用となつた金額であります。これは主として實行上豫定の費額までを要しなかつたためであります。
 次に帝國鉄道鐵道會計の昭和二十一年度決算に就いて御説明申上げます。先ず資本勘定に就いて申上げますと、資本勘定の歳入豫定額は五十一億四千二百五十八萬餘圓でありまして、これに對しまして、收入濟額は五十億八千九百三十五萬餘圓でありますから、差引五千三百二十三萬餘圓の減收となつて居ります。これは主として公債金特別會計よりの受入及び地方鐵道及軌道會社よりの納付金が豫定よりも少かつたのに因るのであります。又歳出の豫算額は五十一億三千七百二十五萬餘圓でありまして、これに前年度から繰越した金額を加えました豫算現額は五十二億九百十八萬餘圓となるのであります。これに對しまして支出濟額は四十五億八千五百三十三萬餘圓でありますから、差引六億二千三百八十五萬餘圓の減少となつて居ります。此の内五億六千八百四十八萬餘圓は國有鐵道事業特別會計法附則第五條及び財政法第四十二條によつて、翌年度に繰越したものでありまして、殘餘の五千五百三十六萬餘圓が不用となつた金額であります。これは主として實行上豫定の費額迄を要しなかつたのに因るのであります。尚資本勘定の收支計算の結果を申上げますと、資本勘定の收入濟額は五十億八千九百三十五萬餘圓、又支出濟額は四十五億八千五百三十三萬餘圓でありまして、差引五億四百二萬餘圓の收入超過を生じましたので、これに前年度からの繰越資金六千九百六十五萬餘圓を加えました五億七千三百六十七萬餘圓が本年度の殘餘資金でありま
す。右殘餘資金のうち八萬餘圓は地方鐵道及軌道における納付金等に關する法律第二條により地方鐵道及軌道特別資金として積立てた金額でありまして、殘餘の五億七千三百五十九萬餘圓は、前記積立金とともに、國有鐵道事業特別會計法第三條によりこれを翌年度の資産に組入れまして、本年度資本勘定の決算を了したのでしります。
 次に、用品勘定について申上げます。用品勘定の歳入豫算額は七十五億七千五百三十四萬餘圓でありまして、これに對しまして收入濟額は五十三億六千七百八十二萬餘圓でありますから、差引二十二億七百五十二萬餘圓の減收となつて居ります。これは主として用品賣拂代等の收入が豫定よりも少かつたのに因るのであります。又歳出豫算額は七十五億七千五百三十四萬餘圓でありまして、これは豫算現額も同額でありますが、これに對しまして、支出濟額は五十九億六千四百七十三萬餘圓でありますから差引十六億千六十一萬餘圓の減少となつて居ります。之は全額不用となつた金額でありまして、主として實行上豫定の費額迄を要しなかつたのに因るのであります。尚用品勘定の收支計算の結果を申上げますと、用品勘定の收入濟額は五十三億六千七百八十二萬餘圓でありまして、これに本年度の收入未濟額一億十三萬餘圓、前年度より繰越した支出未濟額七千三萬餘圓、本年度の前拂金未精算額七千八百七十三萬餘圓、翌年度に繰越した物品の債務十七億四千三百二十一萬餘圓を加えました收入の合計は七十三億五千九百九十三萬餘圓となります。これに對しまして、支出濟額は五十九億六千四百七十三萬餘圓でありまして、これに本年度の支出未濟額七億六千五百五十八萬餘圓、前年度より繰越した收入未済額二千百七十二萬餘圓、前年度より繰越した前拂金未精算額二千七百二十六萬餘圓、前年度より繰越した物品の價格三億二千二百六十三萬餘圓を加えました支出の合計は七十一億百九十四萬餘圓となりますから、差引二億五千七百九十八萬餘圓の利益を生じましたので、この利益金は特有資本に加算致しまして、本年度用品勘定の決算を了したのであります。尚本年度末における鐵道資本総額の内用品資金に屬する額は十二億七百萬圓であります。
 最後に、收益勘定について申上げます。收益勘定の歳入豫算額は一百十一億二千五百三十九萬餘圓でありまして、これに對しまして收入濟額は一百九億三千六百八十七萬餘圓でありますから、差引一億八千八百五十二萬餘圓の減收となつて居ります。旅客收入が豫定より多かつたのに、尚このような減收を見ましたのは主として連絡運輸收入及び借入金の收入が豫定より少かつたのに因るのであります。又歳出豫算額は一百十一億二千五百三十九萬餘圓でありまして、これは豫算現額も同額でありますが、これに對しまして支出濟額は一百四億千二百四十七萬餘圓でありますから、差引七億千二百九十二萬餘圓の減少となつて居ります。この内四億三千九百三十三萬餘圓は國有鐵道事業特別會計法附則第五條によつて翌年度に繰越したものでありまして、殘餘の二億七千三百五十九萬餘圓が不用となつた金額であります。これは主として實行上豫定の費額迄を要しなかつたのに因るのであります。尚收益勘定の收支計算の結果を申上げますと、收入濟額は一百九億三千六百八十七萬餘圓、支出濟額は一百四億千二百四十七萬餘圓でありまして、差引五億二千四百三十七萬餘圓の收入超過を生じました。而して右の收入濟額の内四十二億四百六十萬圓は、昭和二十一年法律第五十五號により借入れた金額で、又四億五十四萬餘圓は、昭和二十一年勅令第百十一號及び同年勅令第百八十號により昭和二十年度において借入れたものの内、同年度の歳入剰餘金として昭和二十一年度の歳入金に繰入れられた金額であります。尚収入超過金は國有鐵道事業特別會計法第三條により、これを翌年度の資産に組入れまして、本年度収益勘定の決算を了したのであります。
 以上は揮輸省所管昭和二十一年度一般會計歳出及び帝國鐵道會計歳入歳出の決算の概要でありますが、その詳細につきましては、御手許に差上げてあります書類に依りまして御了承を願いたいと存じます。
 次に、今まで申し上げました各會計の決算に關しまして會計檢査院の檢査報告に擧げられました批難事項について申し上げたいと存じます。昭和二十一年度決算に對しまする會計檢査院の批難事項は、運輸省において取扱つた一般會計歳入において歳入金を受託工事の運轉資金に流用するなど措置當を得ないもの一件、一般會計歳出において經理上の措置特に當を失しているもの一件、帝國鐵道特別會計歳入において用品勘定の過剰金を資本勘定の歳入に繰り入れなかつたもの一件、收入未濟多額に上るもの一件、歳入金の徴収措置よろしきを得ないもの一件、調定未濟多額に上るもの一件、物品費拂代金を物資購入資金として流用しているもの一件、帝國鐵道特別會計歳出において豫算の目的外に經費を使用したもの一件、不急で而も割當のない統制品を大量購入したるもの一件、物件の購入に當り措置よろしきを得ないもの一件、食糧増産のため豫算に認られた以上に多額の經費を使用したもの一件、一般會計及帝國鐵道會計を通じて計十一件であります。
 以下順次にこれらの批難事項に對する當省の説明の要旨を申し上げます。先ず一般會計から申し上げます。運輸省において取扱つた一般會計歳入に關しまする運輸建設本部の臨時部第二款臨時雜收入の歳入金を受託工事の運轉資金に流用するなど措置當を得ないということであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸建設本部は昭和二十一年勅令第五十一號の規定により、一般の委託を受け工事を施行するもので、事務費を除き工事費を歳入歳出外で經理する建前であるが、その經理實情は昭和二十二年十一月會計實地檢査當時、昭和二十一年度の歳入歳出外現金出納計算書もまだできていないものもあるし、一般會計歳入に納付すべき委者からの納付金及び特殊物件の賣拂代等約二千四百萬圓はこれを歳入に納付せず、そのまま保有して受託工事の運轉資金に流用するなど會計法規に違反する事項又は不當と認められる事項があつたというのであります。これに對まして當省と致しましては、運輸建設本部戰時中地下施設の建設のため、鐵道技術陣を以て構成組織された運輸省地下建設本部と舊海軍施設部が合體して、終戰後における民間業界の工事體制、能力の混亂、弱體に對處して急速な戰災の復舊、戰後の復興を圖る目的を以て昭和二十一年一月勅令第五十一號によつて匆々として創設せられたものでありまして、組織そのものにも諸般の關係において不備の點なしとしなかつたのであります。特にその創設が昭和二十一年度開始直前であつたため、豫算を編成する準備の暇なく、事務費の一部のみを歳出豫算として掲上し、工事費其の他大部分の經費は歳入歳出外として經理する建前をとつたため、その運用竝びに整備に遺憾の點が多かつたのであります。
 昭和二十一年度は只今申上げましたように運輸建設本部は設立匆々のため、事務態勢が完備しないままで緊急受託工事の實施を要請せられ、その施工工事費は豫納金に頼る外なく出納官吏の支拂に際しては調査確認に手間取るものが多く、自然事務が常に錯綜し、これの整理に相當苦心する状況でありまして出納計算書の作成も可なり遲延したもので誠に遺憾であります。併しその後昭和二十二年十二月までには未提出の分も提出し、一切の事務處理を終了したのであります。運輸建設本部の會計事務は、勅令第五十一號第三條及第四條に基いて運輸建設本部會計事務取扱細則を制定してこれが處理に努力して來たのでありますが、前に申述べました通り受託工事の多くがその急速なる實施を要するために、收支の事實が事務處理に先行する結果となりまして、その整理乃至決算が遲れ、延いては工事全體の決算も完全を期し得なかつたもので、目下著々複式簿記法を採用して、企業的採算の實情を明確にするよう努力中であります。尚又勅令第五十一號第三條は委託者より事務施行の費用に充つべき資金を國庫に納付せしめることとなつているのでありますが、すべての工事費は當年度受託工事の工事費を綜合決算した後でなければ事務費として支出した經費相當額を決定することが困難で、而もこの事務費中には一般會計豫算より支出する經費と歳外會計で支出した經費とがありまして、國庫に納付すべきものは前者相當額であります。從つて國庫への納付金は年度末を俟たねば決定しかねるため、これを他の工事費と共に歳外會計として受領したものでありまして、その後決算の確定と共に納付金も決定致しまして、昭和二十二年九月までに全額一千三百五十八萬一千九百六十六圓五十四錢を納付濟であります。又運輸建設本部の特殊物件處理につきましては、數量的には整理しているのでありますが、その價格について關係地方廳よりの指示が遲れたため、帳簿を完全に整備し得なかつたもので其の後逐次關係地方廳より價格決定を受けつつあるので順次明快な整理をいたして居るのであります。併し昭和二十二年度歳入豫算に一千萬圓を計上せられた關係もあつて、昭和二十二年九月までに取敢えず内金の意味において特殊物件收入四百萬圓を調定收納し、殘額六百萬圓も昭和二十二年度末までに完納したのであります。
 次に、一般會計歳出に關しまする中央氣象臺の臨時部第一款一般費より支出の經費支拂方法等が經理上の措置特に當を失しているということであります。會計檢査院批難の第一の要旨は中央氣象臺で昭和二十一年六月杉素材千石の購入において納入の能否について十分調査することなく、現品は直ちに完納したものとして書類を整え契約直後代價の全額を支拂つているが、實際は二十二年二月及同年七月にその一部を納入したのみで、殘餘は結局履行不能に陷り、會計檢査院の注意により昭和二十二年十月契約を解除し、未納品の代價相當額を返納させ又昭和二十一年三月板硝子二百箱代價七萬圓の購入についても、同様に完納したものとして昭和二十一年四月全額を支拂つているが、その後全く納入なく會計檢査院の注意により二十二年十月契約を解除し、代價相當額を返納させたもので經費の支拂方法について不法であるというのであります。これに對しまして、當省と致しましては杉素材購入の件は終戰後急速に復興用木材の必要な際であり、永年出入の加藤某よりの申出で且つ現品の檢分も了したので、確實にに納入あるものと信じ、且つ代金は前金渡でなければ購入困難な状態でもあつたので、前渡ししたものであるが、現品の盗難等の事故のため會計檢査院より注意される結果となり、誠に遺憾であります。その後未納部分については契約を解除し、この部分に對する支拂濟額の代價は二十二年十一月四日歳入として徴収濟であります。又板硝子購入の件は價格も低廉であり當時契約者木村組とは別途工事請負契約中でもあつたので、現物は直ちに納入するものと信じ且つ當時は前金渡でなければ購入困難の状態でもあつたので、前渡したのであるが、その後契約者が刑事事件で拘禁せられる等の事故のため、會計檢査院より注意される結果となり誠に遺憾であります。その後木村組とは契約を解除し、支拂濟の代價は二十二年十月二十九日歳入として徴収濟であります。
 次に第二の要旨は、中央氣象臺で昭和二十年四月株式会社實組に請負わせた鐵筋コンクリート造暗號書庫新築工事が空襲等によつて意のごとく進捗しない内に終戰となり、僅かに基礎工事を施行したのみで一時中絶していたところ、その後同年八月右契約の設計變更をなし、既濟の基礎工事を利用することなく別箇所に木造平家建を新築することとし、その請負代價は當初契約價格をそのまま踏襲し、結局前の基礎工事費を差引いた殘高の範囲で木造倉庫の新築を圖つたが、殆んど著工の有無を疑わしめるような状況であつたののに、二十年度完成したもののように書類を整え代價全額を支出しその小切手をそのまま保管していた。二十一年度に至りたまたま從業員用炊事場等を設備する必要があつたので、その模様替工事に便乘し、併せて二十年度工事遲延の未完成木造倉庫の工事費不足を補いこの工事を施工したものと認められるというのであります。これに對しまして當省と致しましては、暗號書庫新營工事に關する本件は基礎工事施行後終戰となり、その必要もなくなつたので、一時工事を中止したが、一般書庫及倉庫は絶対に必要であつたのと、その後經濟事情激變により物價騰貴のため、鐵筋コンクリート造りから木造平家建に變更の餘儀なきに至り、次いで食堂炊事室及從業員の控室と醫務室員の宿直室の必要を生じ、本倉庫の一部を模様替をなす等、種々工事が錯綜したのであるが、時節柄業者においても資材難その他のため工事遲延のものを生じ、會計檢査院より注意を受けるようになつたもので、世情の激變に伴う各種の事情にも因るとはいいながら、誠に遺憾であります。
 次に第三の要旨は、中央氣象臺で昭和二十一年度内完成又は納入濟のものを豫算額を顧慮することなく、無計畫な經理をした結果豫算に不足を來し、二十二年度の豫算で支拂つたものが夕汐丸修理外十件及び各種用紙類等五十萬三千五百五十三圓あり、又同臺復興部總務係長運輸事務官阿部濤司が、同部保管の板硝子二箱を勝手に市中に運び出し、その賣却代金三千圓を著服したり不法不當の措置が多いというのであります。これに對しまして、當省と致しましては本件工事の施行又は物品の購入は元來昭和二十一年度の要請に基く支出ではなく、昭和二十二年度早々必要なものにつき、その準備を手配せしめたものであるが、誤つて昭和二十一年度内にその手續きが進められ會計檢査院より注意される結果となり誠に遺憾であります。尚又運輸事務官阿部濤司の不正事件については、物品保管出納に對する監視不行届に因るもので誠に遺憾でありますが、同人よりは持出硝子の賣却代價三千圓を辨償金として昭和二十二年十月二十八日歳入に納付せしめた外、その行爲につき懲戒委員會の議決に付し、昭和二十二年九月四日懲戒免官にしたのであります。以上のことは中央氣象臺に於て戰時中より事業第一主義に重點をおいた結果、會計諸法規輕視の惰性が未だに殘り、加えてその業務が時に豫め準備するの暇なく、急速實施を要請せられるものがありましたために、經理上その措置特に當を失するもとが生じましたもので誠に遺憾であります。併し檢査報告に掲載の通り、昭和二十年度決算檢査報告に指摘せられながら尚重ねて昭和二十一年度においてもこのような事態を惹起するに至りましたことについては、事實は昭和二十年度決算に對する會計檢査院の實施檢査の行われた時すでにこれらの事項は主として實施濟のものであつたのであります。併しながらかかる事故は偏えに責務者竝びに監督者の不行届に因るもので、將來を戒めるため、關係者をそれぞれの參畫の程度に應じ處罰したる外、會計檢査院からの注意もありましたので、人事を全般的に異動いたしまして、今後この種事故の再發防止に萬全を期しつつあるのであります。
 次に、帝國鐵道特別會計について申し上げます。帝國鐵道特別會計歳入に關しまする第一の問題は、用品勘定の過剰金を資本勘定の歳入に繰り入れなかつたものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年度用品勘定の決算上生じた過剰金二億五千七百九十八萬九千六十六圓を、帝國鐵道會計法第六條第二項によつて同年度の資本勘定の歳入に繰入れなければならないのに、これをしていないというのであります。これに對しまして當省と致しましては、本件は帝國鐵道會計規則第十二條第三號による繰入期日の二十二年五月三十一日に至つても會計制度の改正その他の理由により、決算上の資料が整備されなかつたため、止むを得ず繰入れしなかつたのであります。その後七月に至り過剰金が確定しましたので、帝國鐵道會計規則第十七條第三項の規定によつて、同過剰金を特有資本に加えて、決算を完了したものでありますが、誠に遺憾であります。尚責任者に對しては注意致して置きました。
 次に第二の問題は、用品勘定の歳入において收入未濟多額に上るものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年度の用品勘定の收入未濟額が一億十三萬一千百四十二圓あり、概ね委託調辨物品代、修繕料等であるが、その代金の徴收には相當期間があり、又委託調辨の取扱は代金の完納後受託調辨品の引渡をなすべきものに、そうしなかつたというのであります。これに對しまして當省と致しましては、本件は會計檢査院の檢査報告の通り遺憾でありますので、昭和二十二年度からに官公署以外の分に對しては、豫納金を徴收することに改めて、このようなことがないように注意いたします。尚責任者に對しては、相當處分に付しました。
 次に第三の問題は、收益勘定において運輸收入の歳入金の徴收措置よろしきを得ないものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年度に日本通運株式會社から收納すべき後納運賃は、會社經理應急措置法による棚上額を除いて、二十一年八月十一日から二十二年二月末日までの分として総額三億五千三百二十九萬五千五百九十七圓あるが、この内年度内に收納濟となつたのは一億五千八百二十五萬九千九百七十八圓で殘額一億九千五百三萬五千六百十八圓は年度内に收入未濟となつたのは不當の措置である。尚この殘額は二十二年七月までに收納したが、二十二年三月から九月までの運賃の総額十七億七千四百八十一萬一千九百七十三圓に對し、二十二年十月末現在で十億三千八百三十三萬四千三百九十圓、十一月二十日現在で五億四千九百三萬二千七百十二圓の收入未濟がある。その外、地方鐵道及び軌道における二十一年度の連絡運輸の收支で、省の受取勘定は二十二年一月までの分八千九百九十三萬三千三百六十九圓に對し年度末において三千九百九十四萬三百九十九圓收納未濟があるというのであります。これに對しまして當省と致しましては、日本通運株式會社の後納運賃の納付遲延の防止については、省は日通本社と協議の上昭和二十二年十月分から從來各支社が所管各支店の分を取り纒め、各鐵道局に納付していたものを、各地支店から直接各鐵道局、管理部又は驛に納付させることに改めましたので、納付は促進され、昭和二十二年九月までの運賃未納額五億四千九百三萬二千七百十二圓は、翌年二月十一日までに全額納付濟であります。尚今後このような遲延を生じないように注意いたします。又地方鐵道及び軌道の連絡運輸收支で、省の受取勘定となつている昭和二十二年一月までの分で、同年度内に收納未濟のもの三千九百九十四萬三百九十九圓中には、特別經理會社に屬するもの四百十九萬七千九百六十二圓を含んでおり、これを除いた三千五百七十四萬二千四百二十七圓は、その後運賃の値上や督促の結果、大部分は納入されまして、二十三年三月十五日現在で二百五十一萬百五十圓の殘額を生じていますが、昭和二十三年二月一日連絡運輸契約書を改訂し、所定の期日までに債務不履行の場合は、延滯償金を徴收することとし、極力督促中であります。尚責任者に對しては注意して置きました。
 次に第四の問題は、用品勘定の歳入の調定未濟多額に上るものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年度に用品勘定から資本、收益兩勘定に拂出した貯藏物品の賣拂代、用品修繕料及び電力料の内、五千九百一萬二千八百三十六圓は年度内に用品勘定への振替整理ができなかつたため、右金額の調定未濟を生じ、同金額を用品勘定の缺損としているというのであります。これに對しまして當省といたしましては、昭和二十一年度における用品勘定の決算整理については、新會計制度への移り變りと輸送中の事故等によりまして、貯臓物品費拂代、用品修繕料及び電力料の決算資料の報告書類が著しく提出遲延し、所定の期日まで調定に立てることができなかつたのであります。而も本件振替未濟金額は新會計制度においては振替整理の方法が取れなかつたため、昭和二十一年度の用品勘定缺損として整理したものであります。その後調査の結果本件振替未濟額は七千百九十四萬四千五百三十七圓が正當であり該當額は昭和二十二年度に用品勘定の用品收入として計上したのであります。尚責任者に對しては注意して置きました。
 次に第五の問題は、用品勘定歳入において物品賣拂代金を物資購入資金として流用しているものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年七月戰災職員に賣却するため、蚊帳及び布團を價額九十七萬七千八十九圓で東京鐵道局總務部勞働課職員生活相談所に引渡したが、本件物品は業務用物品として購入したものであるから、職員救濟用に賣拂つたのは不當である。尚同相談所では前記物品賣拂代金を二十一年十二月までに徴收濟であるのに歳入に納付せず、同所で物資購入資金に流用している。殊に同相談所においては、二十一年十一月から二十二年二月までの間に疊表、砂糖、軍服などの購入契約をなし、その手附金として四十五萬五千圓を業者に交付し、現品納入がないため手附金の返納方を交渉したが、十四萬餘圓の外は未だ返納されていないのは不當の措置であり、その外同相談所では二十一年十二月同所勤務運輸事務官黒岩某が、職員に配給用の麻布二十反を業者に十二萬五千圓で闇賣し、その内一萬百四十二圓を歳入に納付し、その差額を著服費消し、又二十二年二月引揚軍屬に無償で配給するため引渡を受けた航空服五百着を單價二百五十圓で戰災者に賣却して、同所の物資購入資金に流用している。尚二十一年七月現場職員へ貸與の地下足袋二千足を隅田川用品庫から引渡を受け、貸與資格のない一般職員に單價四十圓で賣却して同所の物資購入資金に流用しているというのであります。これに對しまして、當省と致しましては、職員生活相談所は、戰災職員中困窮特に著しい者及びその家族を應急救濟し、業務能率増進に専念させる目的を以て、二十一年六月に發足したものでありますが、本事業の目的達成上止むを得ず業務用物品の一部を同相談所を通じて、該當職員に拂下げたのであります。而して各人から集金した代金は、歳入に收納未濟でありましたので、二十二年度未までには囘收する豫定でありましたが種々の都合によりまして二十三年五月十七日に國庫に收納しました。又疊表、砂糖、軍服等の購入契約による手附金の殘額三十一萬五千圓は、そのうち二萬二千圓を囘收し、同金額は二十三年三月二十七日國庫に收納し、殘餘の分は二十二年度未までには囘收する豫定でありましたが、種々の都合により二十三年五月十七日に國庫に收納しました。その外同相談所に於ける配給用麻布に關しての運輸事務官黒岩某は、本件發覚以前の昭和二十二年八月十日一身上の都合により退職しました。尚本人は、東京検察廳で取調中でありますから、右裁定を待つて差額を處理いたします。又航空服五百着に對する代金は、事務處理上種々遲延し、昭和二十三年一月二十日國庫に納付しました。尚、又地下足袋二千足に對する代金も事務處理上遲延し、昭和二十三年一月二十日國庫に納付濟であります。本件責任者に對しては相當處分に付しました。
 次に、帝國鐵道特別會計歳出に關しまする第一の問題は、収益勘定歳出において豫算の目的外に經費を使用したものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、東京鐵道局で管内職員講買會が、昭和二十年十二月から二十二年三月に至る間に運用資金として鐵道共濟組合から總額二百六十七萬五千二百二十五圓の借入をしたのに對する利息金を、事業費で二十一年度に二萬五千八百二十圓、二十二年度に二萬六千二百三十三圓支拂つているが、本利息金は會員が自ら負擔すべきで國費を以て豫算を目的外に使用したのは違法であるというのであります。これに對しまして當省と致しましては、本件は當時の情勢上忍び難い實情があつたため省費負擔としたのでありますが、檢査報告の通り會員の負擔とすべきものでありますから、すでに國費支辨とした利息金五萬二千五十三圓については、國庫に納付させました。尚責任者に對しては相當處分に付しました。
 次に第二の問題は、用品勘定歳出で不急で而も割當のない統制品を大量購入したものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、東京鐵道局で昭和二十一年度中、不急で割當のない統制品を大量購入し、又は製作請負に付し、その大部分を長期間退藏し、又は他に賣却し、豫算の使用不當のものが八百七十二萬四千六百九十一圓あるが、そのうち第一の繃帶地外三點の代價三百九十二萬五千二百圓は、急速に調達の必要があるとして、二十一年四月三囘に亙り、栃木縣西那須野町中島某から正規の手續によらず數口又は二十數口に分割し、主務課長決裁で即金拂により闇價格で購入し、二十一年九月から十二月の間に漸く受入手續を終え、同期間内に拂出したように整理しているが、事實は二十二年二月頃まで隅田川用品庫流山派出所に在庫していたものであつて、この内綿帆布の外は現品保轉受した大宮工機部では、二十二年十月現在で半數以上を貯藏しているのによつても、急速大量に調達の必要があつたとは認められない。又その内第二の布團二萬七千四百十九枚の購入又は製作請負金額四百七十九萬九千四百九十一圓は、東鐵管内戰災驛區等の宿直用寝具として前號同様急速調達の必要があるとして、京都市小栗某外八名から、本來一契約のものを数日に分割し、主務課長決裁で即金拂により購入したものであるが、二十年度すでに大量購入しているので、別途調達の毛布三萬三千五十二枚を加えれば東鐵管内全職員數約十萬人分よりも多いので、著しく過大の調達である。尚前項調達の布團中一萬四千四枚は、二十一年度中東鐵職員生活相談所を通じて職員に賣却し、二十二年度には前年度繰越しの内七千五百枚を鐵道弘濟會に賣却しているのに徴して、二十一年度中は布團の購入又は製作は全然必要がなかつたものと認められる。即金拂の制度は、戰時中即決即金でなければ容易に必需の事業用品が入手できなかつたため臨時分擔繰替拂出納官吏に資金を交付して購入させたもので、終戰に伴い當然廢止すべきに拘わらず繼續し、東京鐵道局では二十年度五千七百九萬八千三百九十七圓、二十一年度二千十八萬一千六百二十圓の即金拂をしている。終戰後一時即金拂を繼續する必要があるとしても、二十年度の檢査報告でも指摘した通り、本件のように一定の計畫もなく、急需に名を借りて不急の物品を割當のないのに大量調達するのは、即金拂制度の濫用で豫算の使用當を得たものでなく、又その外同鐵道局において二十年度に即金拂で二十年十二月三協工業社から航空機用時計二百二十個を十三萬二千圓で購入し、その大部分は一年餘を經過後會計檢査院の注意により拂出しの整理をし、又二十一年二月小佐野某から眞綿チヨツキ三千二百枚を十九萬二千圓で購入し、その大部分は二十二年十二月まで退藏しているというのであります。これに對しまして當省と致しましては、第一の物品は醫療用應急品であつて、驛區等の現場各個所にも常備して置かなければ、その目的が達せられないものであるが、戰時中から割當が少く、手持は皆無の状態であつたので、急速に常備する必要に迫られ、止むを得ず即金拂の方法によつて購入したものであります。購入に際しましては、從來の實績を参考とし需給計畫を建つべきでありましたが、これらの資料は殆んど燒失していたため、現場からの請求通り拂出したことが本件のような結果となつたのでありまして、誠に遺憾であります。その後實情に即應するよう配給することとしました。本件についての責任者に對しては相當處分濟であります。
 第二の、東京鐵遭局において二十一年度に布團二萬七千四百十九枚の調達をしたことは、當時の情勢では將來の入手見込が立たなかつたので、第一と同様即金拂扱いで購入しましたが、購入當時における需給計畫及びその後の措置が適切でなかつたことは遺憾であります。即金拂の取扱については、昭和二十年度檢査報告において批難されましたので、東京鐵道局においては、二十二年度は即金拂扱で物品を購入しないこととしました。又その外、同鐵道局において二十年度に購入した航空機用時計は、檢査報告通り二十二年三月までに拂出整理し、又眞綿チヨツキ三千二百枚は、二十二年十二月以降各管理部に拂出整理しました。第二についても當時の責任者に對してはそれぞれ處分濟であります。
 次に第三の問題は、用品勘定の歳出において物件の購入に當り措置よろしきを得ないものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、廣島鐵道局で大阪市大阪航運株式會社から、亜鉛メツキ鋼板九千六百枚を購入し、代價四十七萬四百圓を昭和二十一年五月封鎖拂をしたものとして證明しているが、事實は同年七月から十二月までの間に、アキラ産業社外三者から同種品を五千五百九十五枚購入した代價三十五萬一百圓と封鎖拂として證明した四十七萬四百圓の小切手の割引手數料である十二萬三百圓とに充當したものである。これは雨期までに二萬枚の鋼板が必要のため、同局施設部員は、大阪航運会社から前記物品九千六百枚の購入契約をなし、代金引換條件のため、取敢えず現品は四月三十日受領濟のものとして、支拂要求の手續をなし、これに對して繰替拂出納官吏は五月三日四十七萬四百圓の封鎖小切手を發行したものである。然るに同社には現品が無かつたことが判明し、係員が現品調達に奔走中、六月二十日の金融緊急措置令の改正に伴い、五月振出の右小切手は、業者が事業資金としては受取らなくなつたため、日銀廣島支店の了解を得て同小切手の振出目附を七月六日に書き換え、割引手數料十二萬三百圓で三十五萬一百圓を現金化して大阪市アキラ産業社外三者から當初購入豫定九千六百枚に對し、五千五百九十五枚を入手し得たものであつて不當の措置であるというのであります。これに對しまして、當省と致しましては、廣島鐵道局管内において、戰災及び未曾有の大暴風雨による被害諸施設の急速な復舊整備の完遂に邁進しつつあつた際、雨期までに最小限度二萬枚の鋼板を急速調達する必要に迫られたので、關係係員が何よりも先ず迅速に現品を獲得することをあせつたため、本件のような結果となつたことは遺憾であります。併し當時市場において封鎖拂で購入するとすれば、鋼板一枚當りの單價は百圓から百二十圓位の相場でありまして、これに比べまして本件において最後にアキラ産業外三者から購入した五千五百九十五枚は割引手數料十二萬三百圓を含めて、一枚當りの單價は八十四圓であります。而してこれらは屋根材として直ちに建物復舊に活用されています。市場の物資需給關係が順次平常に復しつつある今日では、このようなことは起らないと思われますが、今後は十分注意いたします。尚この責任者に對しては、相當處分に付しました。
 次に第四の問題は、食糧増産のため豫算に認められた以上に多額の經費を使用したものがあるというのであります。會計檢査院の批難の要旨は、運輸省で昭和二十一年度に食糧増産のため事業費で一億一千百十七萬九千百九十三圓支出しているが、その内食糧増産のための豫算は事業費中厚生費で一千七十六萬七百九十七圓で、厚生費豫算の超過決算額九千九百五十七萬五千五百七十八圓は他からの流用により、又事業費中補充費で八十四萬二千八百五十八圓支拂つたのは全く豫算に積算されていなかつたものであつて、結局豫算額の十倍餘の經費を使用しているのは、その措置甚だしく當を缺いている。殊に食糧増産用として三十一萬五千八百十圓で用地買收をしているが、用地買收は本項豫算に全く積算がないものである。尚二十一年度食糧増産の實績は良好でなく、生産物の賣拂代金一千八十五萬八千四十九圓は共濟組合物資部に積み立て、随時これを使用しているのは、法律に根據なく特別の資金を保有しているもので違法である。その外門司鐵道局で二十年度及び二十一年度において、下關地方建設部に委託した熊本縣菊池郡黒石原外四ヶ所の増産用地の開墾費、百五萬八千六百六十二圓を資本勘定鐵道改良費で支辨しているのは、本項豫算に積算のないもので、豫算を目的外に使用したものである。尚この開墾面積五十一町七段餘の中、十五町六段餘は未使用のまま放置してある。又運輸省で二十一年度に用品勘定用品及び工作費で一千一百八十五萬八千八百六十六圓を以て寝具、蚊帳及び被服等を購入し、概ね購入價格の三分の一程度の値引をして、戰災職員に賣却したものがあるが、これは國の負擔で現物給與をしたもので、本項豫算に積算がなく、豫算を目的外に使用したものであるというのであります。これに對しまして、當省といたしましては、收益勘定の事業費中厚生費で食糧増産のため認められた豫算一千七十六萬七百五十七圓は、單に農耕器具及び種苗代のみを計上したもので、その他の物件費や人件費は一般經費の節約によつて充當することとしたため、食糧増産關係經費の決算額を超過したものであります。併しながら、本件用地を事業費支辨で買收したのは遺憾であります。又生産物の賣拂代については創業早々のため實績が挙がらなかつたのでありますが、二十二年度は同年十二月末すでに三千萬圓を突破し、好轉しつつあります。尚この賣拂代金の處理方については善處いたします。又増産用農地の開墾費を改良費で支辨したことにつきましては、食糧増産事業の經費は、昭和二十年度においては各項豫算の節以下を節約使用することとし、二十一年度においては收益豫定の事業費中厚生費で至辨すべきでありましたが、本件工事が二十年度からの繰越工事である關係上、鐵道改良費で差支ないと誤認したのと、本工事の本屬科目である前記厚生費の豫算の配布が年度途中であつたため、會計制度改正による事務輻湊等により遂に年度末までに科目更正の手續ができずそのままになつたことは甚だ遺憾であります。今後は豫算上の正當科目で支辨することといたします。尚現在末使用の内黒石原第二農場の十町餘は、地味が悪く、酸性も強く直ちに耕作するには適當でないので、暫く風化させるため使用していないのであります。又その他の未使用地は、それぞれ有効適切に使用すべく努力しております。又二十一年度用品勘定歳出の用品及び工作費で購入した寝具その他については會計檢査院の檢査報告の通りで遺憾でありますので、昭和二十二年十二月一日から國有鐵道共濟組合規則を改正し、同組合から災害見舞金を職員に支給することとしました。なお當時の責任者に對しては相當處分に付し、又は注意いたしておりました。
 以上を以ちまして昭和二十一年度決算に關しまする會計檢査院の批難事項について、その概要説明を終ることといたします。
 次に、昭和二十二度といたしまして、會計檢査院より概要説明のあつた事項について申上げます。昭和二十二年度國有鐵道事業特別會計歳出において通行税の納付を遲延したものがあるというのであります。會計檢査院の是正要求の要旨は、運輸省において昭和二十二年四月から九月までに旅客から徴收の通行税一億五千七百四十九萬三千八百十二圓を一般會計の歳入に納付していなかつたので、同年十月の會計實地檢査の際注意し、十一月までに完納させたのであるが、又その外二十一年三月から二十二年三月までに徴收した通行税についても二ヶ月乃至六ヶ月遲延しているというのであります。これに對しまして當省といたしましては、本件は會計檢査報告の通りでありましたが、その後これが適時納付について、關係者に對し注意を喚起し順調に納付されるに至つたのであります。
 次に、會計檢査院の檢査報告に擧げられました法令、制度又は行政に關する改善意見の事項について申上げます。會計檢査院から運輸大臣あて意見を表示し、處置を要求されましたものは、運輸建設本部の經理に關する件についてであります。會計檢査院の改善意見の要旨は運輸建設本部は運輸省の一部局でありながら獨立して特殊物件を保有し、委託により工事を施行するという異例な制度の下に、一定の資金もなく、その受託工事に關する計算を歳入歳出外で經理しているため、經理上種種不當な事項があり、又この種工事の請負業者の工事引受態勢もすでに整備されている現在では局部の解體につき、具體的檢討を加え、保有する資材等を適宜の措置を取るように、二十二年十一月要求したが、まだ具體的措置が取られていないというのであります。これに對しまして當省といたしましては、運輸建設本部の制度の内容乃至これが存廢について檢査中のところ、漸く本年五月十四日閣議で運輸建設本部を建設院に移管するについて、次のようなことが了解事項として決定されたのであります。
 第一としまして、建設院に移管する人員については、昭和二十一年勅令第五十一號によるもの及び一般會計支辨の雇傭人とし、その外に現存同部内に勤務し、鐵道事業特別會計で支辨されている運輸省職員を建設省兼務の形式でそのまま引繼ぐこととなるのであります。
 第二に現在の運輸建設本部は、一應建設省設置法案の規定によつて、本年度中に限つて、各官職及び公共團體等の所管に屬する、土木建設工事を受託し施行する建前でありますが、これについてはその機能を十分活用させるため、國鐵を始めその他の諸官廳も從來通り極力工事の委託について、協力することとなるのであります。
 第三に運輸建設本部の經營については、二十四年度以降から根本的に改變せざるを得ない状況でありますから、これが豫算的措置につきましては、別途善處するよう大藏省その他の各省で協議することとなるのであります。以上によりまして、運輸建設本部は運輸省から離れ建設院に合流して建設省となるのであります。尚兩部が現在持つております技術資材等も、現状のまま建設院に引繼がれて、これが活用を圖ることとなるのであります。以上が運輸建設本部の移管することにつきましての説明であります。
 次に、昭和二十一年度決算に關しまして會計檢査院の決算未確認となりましたものについて申し添えたいと存じます。昭和二十一年度決算に關し會計檢査院が檢査未確認といたしましたものは帝国鐵道會計におきまして、資本勘定歳入鐵道建設費の外四項であります。又この外昭和二十年度以前の決算で今尚會計檢査院で未確認となつておりますものが、帝國鐵道會計の用品勘定歳出、用品及び工作費において、一項あります。これらはいずれも當省におきましての調査に相當時日を要しておりまする結果であります。
 以上を以ちまして昭和二十一年度決算概要の説明を終りたいと思います。何とぞよろしく御決議の程御願い申上げます。
#15
○委員長(下條康麿君) 速記を止めて。
   午後三時二十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十八分速記開始
#16
○委員長(下條康麿君) 速記を始めて。これを以つて委員會を散會いたします。
   午後三時五十九分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     下條 康麿君
   理事
           西山 龜七君
           山下 義信君
   委員
           堀  眞琴君
           北村 一男君
           中川 幸平言
           竹中 七郎君
           深川タマヱ君
           小野  哲君
           駒井 藤平君
           山崎  恒君
           千田  正君
           小川 友三君
  政府委員
   厚生事務官
   (大臣官房會計
   課長)     高田 正己君
   農林事務官
   (大臣官房會計
   課長)     伊東 正義君
   運輸事務官
   (大臣官房會計
   課長)     荒船 清一君
  説明員
   厚生事務官
   (第一復員局經
   理部勤務)   熊谷 卓次君
   厚生事務官
   (第二復員局殘
   務處理部經理課
   長)      初見盈五郎君
ソース: 国立国会図書館
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