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1947/06/28 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第25号
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1947/06/28 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 決算委員会 第25号

#1
第002回国会 決算委員会 第25号
昭和二十三年六月二十八日(月曜日)
  ―――――――――――――
  委員の異動
六月二十五日(金曜日)理事西山龜七
君の辞任を許可し、中川幸平君を理事
に互選した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政官廳法等の一部を改正する法律
 案、内閣提出、衆議院送付
○國家公務員法第十三條第二項及び地
 方自治法第百五十六條第四項の規定
 に基き、臨時人事委員会の地方の事
 務所の設置に関し承認を求めるの件
 (内閣提出、衆議院送付)
○法務廳設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○行政管理廳設置法案(内閣送付)
○昭和二十一度國有財産増減総計算書
 (内閣提出)
○昭和二十二年三月三十一日現在國有
 財産現在額総計算書内閣提出)
○厚生省官制の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
   午後二時五十二分開会
#2
○委員長(下條康麿君) これより委員会を開きます。行政官廳法等の一部を改正する法律案、これは先に御審議を煩わして済んでおります。大体質問が終つておりますのですが、衆議院を通過いたしまして正式に本付託になりましたので、この際御決定を願いたいと思います。この法案に対して別段御発言ございませんですか。行政官廳法を更に延ばすのでありますが、六月三十日まで行政組織に関する法律の制定施行せられる日の前日までと延期するわけでございます。別段これは御意見ございませんければ、原案通り決定いたしたいと思います。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(下條康麿君) それでは原案通り決定いたします。それではこれにつきまして多数意見者の御暑名を願いたいと思います。
   〔多数意見者署名]
#4
○委員長(下條康麿君) 尚これの委員長報告は、この委員会の状況を報告することにいたしまして、委員長にお委せ頂きたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕
#5
○委員長(下條康麿君) それでは次に國家公務員法第十三條第二項及び地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、臨時人事委員会の地方の事務所の設置に関し承認を求めるの件、これもすでに質問が終つておりますので、衆議院を一昨日通過いたしまして、本院に正式に回付になりまして本付託になつております。これについて御意見ございませんですか。別に御意見ございませんければ原案通り決定いたしてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(下條康麿君) それでは原案通り決定いたします。これについても多数意見者の御署名を願いたいと思います。
   〔多数意見者署名〕
#7
○委員長(下條康麿君) 尚委員長の報告も適当に報告したいと思いますが、お委せを頂きたいと思います。
 それでは法務廳設置法等の一部を改正する法律案、予備審査でありますが、これはやはり日附に関係あるものでありまして、これを議題としまして政府の説明を願います。
#8
○政府委員(岡咲恕一君) 只今上程になりました法務廳設置法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。
 政府は昨年第一回國会に法務廳設置法案を提出して御審議を仰ぎ、同法律は両院を通過成立して本年二月十五日から施行せられておりますことは、御承知の通りであります。そうしてこの法律案を提出した当時は、昭和二十三年三月三十一日まで厚少年の保護に関する機構を根本的に改革し、少年法等を改正して少年裁判所を設立することとすると共に、同年四月一日から少年の保護に関する法務総裁の権限の一部を縮減することを前提として、同法第十條第五項第二部及び第三号において〔少年裁判所によつて保護処分に付された少年犯罪人の保護に関する事項及び〔少年裁判所によつて保護処分に付された少年に対する司法保護事業に関する事項」を法務廳少年矯正局の所掌事務として規定し、同法第十五條第一項において、「法務総裁は、昭和二十四年三月三十一日までは、從来司法大臣の管理に属した私立の矯正施設に関する事務を管理する」が、「昭和二十三年四月一日からは、政令の定めるところにより、右施設の運営について、厚生大臣と協議しなければならないことを定め、同條第二項において、「法務総裁は、昭和二十三年三月三十一日までば、從來司法大臣の管理に属した少年の保護に関する事務を引き続き管理する」が、「罪を犯す虞のある少年に関する事務は、少年裁判所によつて保護処分を受けた少年に関するものを除いては、同年四月一日から、これを厚生大臣の管理に移す」ことといたしたのであります。併しながら諸般の事情により、右期間内には少年法等の改正法律案を國会に提出してご審議を願うことができなかつたので、本年二月政府より法案を提出して両院を通過成立した昭和二十二年法律第六十五号(裁判官の報酬等の廳急的措置に関する法律)等の一部を改正する法律(昭和二十三年法律第十号)によりまして、法務廳設置法第十五條第一、二項に規定する法務総裁が私立の矯正施設の運営につき、厚生大臣と協議し、又罪を犯す虞のある少年に関する事務を、厚生大臣の管理に移すべき時期を三ケ月間延期し、同法第十條第五項第二号及び第三号中「少年裁判所」とあるのは、昭和二十三年六月三十日までは、これを「少年審判所」と読み替えることといたしたのであります。そうしてその後も鋭意少年保護機構改革につき研究を重ねた結果、この程漸く成案を得、少年法改正法案は数日前これを國会に提出いたしたのでありますが、右改正法及びこれに関連して提出されるべき他の法令の制定及び施行準備のためには、今後尚相当の日時を要し、本月三十日までにこれを完了することは到底望み得ないことが明らかになりましたので、ここに更に法務廳設置法第十五條第一、二項に定める、法務総裁の厚生大臣との協議開始及び同大臣への所管事務移轉の時期を六ケ月間延期し、同法第十條第五項第二、三号中に「少年裁判所」とあるのを、「少年審判所」と読み替える期間を昭和二十三年十二月三十一日までとすることといたしたく、この法案を提出いたした次第であります。
 何卒愼重御審議の上速かに御可決あらんことをお願いいたします。
#9
○委員長(下條康麿君) お尋ねがございましたらどうぞ。
#10
○小野哲君 只今政府から提案の理由の御説明を拝承したのでありまするが、少年法の改正法案との関連があるように見受けられるのでありますが、これとの関係は國会においては、当該常任委員会と関連処理する必要があるのではないかと考えられます。その点について政府は、これは厚生委員だつたと思いますが、何かこの問題について政府の方から申入れをされておりますかどうか、この点を伺つて置きたい。
#11
○政府委員(岡咲恕一君) 只今お尋ねのことでございまするが、少年法の改正法律案は國会にすでに提出いたしておりまして、目下司法委員会において審議中でございまするが、今お尋ねの点につきまして厚生委員会或いは本委員会との関係はどういうふうになつておりますか、そこは詳らかにいたしませんが、成るべく御希望に副うようにいたしたいと存じますので、何か御希望がございますれば承わつて置きたいと存じます。
#12
○小野哲君 只今の御説明で私も一應わかるのでありますが、この少年法の改正法律案が施行されるまでは、一應このままで行こうというのがこれに必要ないろいろな準備等もありますために、この法務廳設置法中の所要の点を改正しようということだろうと思います。從つてこの点は極めて明白なことであろうと私は思うのであります。で実体的に少年法をどうこうという意味ではございませんが、この法務廳設置法案を進める場合に、只今私厚生委員会と申しましたが、司法委員会に付託されているようでありますので、司法委員会と本委員会と連絡をおとりになつておりますかどうか。これは委員長に伺つて置きたいと思います。
#13
○委員長(下條康麿君) 別に連絡とつておりません。これはまだ衆議院を通過しておりませんから、通過した後においてもう一度開いて御審議を頂きたいと思います。御質問でもあればこの際願つて置きまして、衆議院通過後に改めて……。或いは今日はこの程度にして置いてどうかと思いますが。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
#14
○委員長(下條康麿君) 次に行政管理露設置法案、一應御審議願つたのですが、まだ質問が残つていると存じますので、願いたいと存じます。これもまだ衆議院を通つておりません。
#15
○小野哲君 政府委員に伺いますが、行政管理應の設置は國家行政組織法の基準に基いて御提案になつているのじやないかと思うのですが、從つてあの法律が確定しませんと、例えばこの中にも総理廳というような言葉が使われておりますし、行政管理廳にされたことは、國家行政組織法案の審議の模様を御参酌になつて、こういうふうにされたのではないかというふうにも推察するのでありますが、まだ予備審査でありますので、一應國家行政組織法の趣旨に基いて御提案になつたということは了承しておりまするが、尚それならばもう少し字句を正確にして置く必要があるのじやないか。こういうふうに思いますので、この点をちよつと簡單なことですが伺つて置きたい。
#16
○政府委員(前田克巳君) 行政管理職の設置といいますことは、現在の行政調査部と行政監察委員会事務局の現状から考えまして、永く現在のままでおりますることは、いろいろ不便、不都合が多いので國家行政組織法の成否に拘わらず、これは今回御賛成を得たいと思いまして提案をした次第であります。その内容字句等も勿論國家行政組織法に成るべく準拠してこれを書きました次第でありまして、只今御指摘になりました名称のごときは、やはり官廳の名前が途中で変りますことは、外への響き、それから卑近な問題としましては、判こなど作るのは今なかなか不自由でございまして、避けたいと思いますし、急遽これを院でありましたのを廳に変更した次第もありますが、併しその外の点につきましては、例えば先般委員長から御指摘のありました定員の問題のごときは、現在のところではまだこの中に書いておりませんので、國家行政組織法が施行になりまするときには、当然これらの点は書き改めなければならんわけでございます。御質問の趣旨に合つておりますかどうか、一應お答えして置きます。
#17
○小野哲君 只今政府委員の御説明で了承しておりますが、國家行政組織法の成否に拘わらず、これを設置したい、こういう御意向のように伺つたわけで、ただ或いはミスプリントかも知れませんが、この第一條を見ますと、「この法律により、総理廳の外局として、」こういうことになつておるので現在の國家行政組織法の成立以前において行政管理廳を作るということならば、総理廳の外局ということが分るのでありますが、若し準拠してということになりますと、もう初めから総理府というような考え方でこの法律案も立案されて行く方がいいじやないかというふうにも考えておるので、ただもう一つは、総理廳の外局として行政管理廳を設置するというので、何だからよつと何といいますか聞えがどうかというふうな感じもいたしましたので、その辺のところを伺つて置きたいと、かように思う次第です。
#18
○政府委員(前田克巳君) 只今申上げましたように、これは六月一日施行を規定しておりまするから、そういたしますと現状を基礎にいたしますので、総理廳というより外ございません、それから総理廳に行政管理職を設置するというのは変なのでありますが、こういう変なことが起きますので、先般の國家行政組織法では名称の点を多少、又一方でいろいろの御批判がありましたが、企画を統一いたしまして、こういう二重なことがないようにいたしたわけでありまして、現在でも総理廳に例えば賠償廳というようなものがありまして、その上下の関係等がよく知らん人には不分明な点があるのであります。現在といたしましては、こういたしまするより外仕方がないのであります。行政組織法が大体今の程度で制定施行されれば、こういう変なところもそのときに当然法令の整備をして直しまして、これ亦整頓したいと思います。
#19
○委員長(下條康麿君) それではこの行政管理廳設置法案も大体質疑が終つたように思いますが、まだこれは衆議院を通つておりませんから、いずれ又改めてもう一度御審議願います。
 次は國有財産増減総計算書の問題ですが、政府委員の御説明を願います。
#20
○政府委員(今泉兼寛君) それでは昭和二十一年度國有財産増減総計算書及び同年度末現在額総計算書につきまして御説明申上げます。
 最初に増減総計算書の方から申上げますと、昭和二十一年度におきまして増加いたしました國有財産の総額は、一般会計におきまして二百十三億二百七十七万余円、特別会計におきましては百七十一億六千七百二十七万余円、合計いたしまして三百八十四億七千五万余円になるわけでございます。減少いたしました國有財産の総額は、一般会計におきましては十億二千四百三十五万余円、特別会計におきましては百五十六億九千八百十七万余円、合計いたしまして百六十モ億二千二百五十三万余円になるわけでございます。この増加と減少とを差引いたしますれば、一般会計におきまして二百二億七千八百四十二万余円、特別会計におきましては十四億六千九百十万余円の増加であります。結局差引増加額は二百十七億四千七百五十二万余円と相成る次第でございます。
 この増減額を財産の区分別に申上げますと、増加額の方では、土地が六十一億八千六百四十万余円、立木竹百五億八千九百三十八万余円、建物二十五億一千二百つ十七万余円、工作物六十二億三千二百八十一万余円、機械器具三十八億五百五十三万余円、船舶五億七千六百九十二万余円、鉱業権、砂鉱権併せまして二百四万余円、株式持分七十四億六千四百五十四万余円、合計いたしまして三百八十四億七千五万余円になるわけでございます。又減少額では、土地が二十二億九千九百六十万余円、立木竹二十二億六千七百五万余円、建物十三億九千三百五十万余円、工作物五十一億八千七百八十九万余円、器具機械二十億八千五百四十五万余円、船舶二億三千九五万余円、鉱業権、砂鉱業権併せまして、二百四万余円、株式持株三十二億四千七百九十一万余円、合計いたしまして百六十七億二千二百五十三万余円であります。
 次に昭和二十一年度末におきます國有財産現在額総計算書について御説明申上げます。昭和二十一年度末における國有財産の総額は、一般会計において二百七十六億四千三百四十七万余円、特別会計において百四十七億六千六百六万余円、合計四百二十四億九百五十四万余円であります。これを財産の区分別に申上げますと、土地が七十二億五百式十二万余円、立木竹百二十三億五千六十八万余円、建物四十一億二千六百八十二万余円、工作物六十一億七千九百八十八万余円、機械器具四十四億三千五百三十六万余円、船舶六億七千二百二十一万余円、鉱業権、砂鉱権合せて百三十七万余円、株式持分七十四億三千七百五十七万余円、合計いたしまして四百二十四億九百五十四万余円であります。
 尚念のために附し加えて置きますが、この國有財産増減総計算書及び現在額総計算書には、道路港湾河川、堤塘等即ち公共用財産につきましてはこれを計上してありません。これは國有財産法第二十八條の規定によりまして、当分の間総計算書の中に加えないことになつておる次第でございます。
 又神社、寺院、教会等の供用地、及び公共團体の公共用地につきましては、國有財産法施行規則第二條の規定によりまして、その面積のみを掲げて、價格は計上してございません。故に公共用財産並びにこれらの財産の價格を記載しないものをも合算いたしまするならば、國有財産の総領は更に多額に上るものと考えられる次第でございます。
 而してこの國有財産増減総計算書及び國有財産現在額総計算書は、國有財産法第二十六條の規定によりまして、会計検査院の検査を経ましたのでありますが、会計検査院はその員額を正当と認められまして、その検査報告が提出されてある次第であります。
 何卒御審議の上御承認あらんことをお願い申上げます。
#21
○委員長(下條康麿君) この國会との関係は何になるのですか。財政法ですか。
#22
○政府委員(今泉兼寛君) 國有財産法です。
#23
○委員長(下條康麿君) その規定はどういうふうになつておるのですか。國会に関する規定は……
#24
○政府委員(今泉兼寛君) 國有財産法の第二十六條ノニに、内閣ハ敵條第三項二依リ會計検査院ノ検査ヲ経タル國有財産増減総計算書及國有財産現在額総計算書二曹計検査院ノ検査報告ノ外各省各廳ノ國有財産増減報告書及國有財産現在額報告書ヲ添付シ之ヲ翌年度開會ノ國會ノ常會二報告スルコトヲ例トスとあります。
#25
○委員長(下條康麿君) 何かお尋ねになりますことはありませんか。
#26
○小川友三君 この國有財産法ですが、総計算書というと、全部の國有財産が漏れなく掲載せられてあるかどうか、相当洩れがあるように風聞されておりますが、これで政府は全部の財産であると断言せられるかどうかということを先ずお伺い申上げます。
#27
○政府委員(今泉兼寛君) その点につきましては只今御説明申上げました通り、道路、河川、港湾といつた公共用財産、これは計上してございません。と申しますのは、これの許價等につきまして非常に面倒な問題でございまして、それを強行してまでの実益があるかどうかという点においても、これはないことはないのでございますが、この評價を全面的にやるということは非常に、不可能に殆んど近いというような困難な実情が伴いますので、從来ともこれに対してはやつておりません。それから次に神社、寺院、教会の共用地、神社用地については從来公有財産でありましたのが、これは寺院と同じように現在は雑種財産ということになつておりますが、これは無償で社寺側に貸してある。こういう経緯もございまして、これも面積だけは掲げてございますが、價額の方は計上してございませんので、全体から申しますと、今申上げた点が價額として正規には載つてないわけであります。
#28
○小川友三君 その点はよく分りました。次に会計検査院で政令違反であるという放出物資の問題、並びに違法であるという放出物資の問題が、相当莫大に決算委員会で報告せられて、本員も了承いたしております。それに対して資産をどういう工合に評價したか。恐らくしていない点も多々あると思つておる点は、先ず第一に政府は支拂うことが適正であるというような場合は、支拂わせるという答弁を政府自体がやつておるのであります。國民が血税を拂い、そして獲得した軍の物資を、軍服においても十一万着を某方面において放出をして代價を取つていない。これは当然國民に返しすべきものであるが、取つていないが、それもこの財産には勿論載つておる筈はないと思います。その外に沢山の不当なるところの財産を放出をし、処分をし、そうして夢だ現金化される財産が相当ございます。その点を政府はどういう工合に評價せんとするか、それを具保的に責任ある御答弁を賜りたいのであります。
#29
○政府委員(今泉兼寛君) 只今お尋ねになりましたのは、いわゆる特殊物件についてであろうと思いますが、特殊物件と称されておる大部分は、いわゆる動産でございまして、これを会計学上から申しますと、いわゆる物品に相当するものでございます。國有財産法におきましては大体國の不動産、それから政令を以て定める國有の動産及び権利ということになつております。その政令で以て定める國有の動産及び権利と申しますのは、般とか、それから不動産等の從物、それから事業所における機械とか重要な器具、それから地上権、地役権、鉱業権といつたような権利、それから株式及び出資による権利、これが國有財産法上の國有財産でございまして、大藏省として所管いたしておりまする、國有財産法の國有財産には今御指摘になりましたような特殊物件は入つておりません。從つてこういつた國有財産増総計算書の問題、現在額報告書の問題からは、全然別個の問題であるということを御承知置き願いたいと思います。
#30
○小川友三君 それは大き手落ちだと思います。勿論軍服拂下げとか、トラツクを拂下げるということはあり得なかつたことでありますから、それで付け落ちになつておると思います。それに省にある而も何百億と称せられる財産を、そうでなくても評價するのが当然であろうと良心的に考えるのでありまして、又あなたのおつしやつた國有財産法は第二十六條でも何んでも動産「等」という文学が恐らく入つておると思います。「等」の中には軍の放出物資も入れるのが芦田内閣の正当なる政治でいらつしやる、かように考えますが、「等」という文学がどつかにありまして、その「等」によつてこれらの物件が相当含まれるであろうと想像しますが、それにつきまして國有財産法のどつかにそれらの含まれる「等」という文字が入つておると思いますが、一つお伺いいたしておきます。
#31
○政府委員(今泉兼寛君) そういつた動産につきましては、全然何か規定がないかとおつしやいますと、そうじやございませんで、現在これは各省とも物品会計官吏というものがございます。物品会計規則ということで、それぞれそういつた法規は規定されておるわけでございますが、國有財産、いわゆる常識上の國有財産という中には、國のあらゆる所有物が入ることになるかと思いますが、國有財産法はそういつた覆い動産まで規定している法規ではございませんで、而も所管関係も大藏省として、総括大臣とし或いは管理大臣として総括いたしますのは、そういつた物品会計法上の適用を受ける動産を除外したものでやつております。動産につきましては、各省それぞれ物品会計官吏というものがございまして、その物品会計規則によりまして規定せられておる、こういう次第でございます。
#32
○小川友三君 國有財産法はそうであつても、この報告であるところの國有財産現在総計算書……総計算書というと、國民は誤解いたします。これが日本中の財産である、勿論軍の放出物資に対するものも入つておると解釈いたしますが、これは國有財産法によつて編成をするということでありますが、実際は正味財産であるということに解釈いたしてよろしうございますか。
#33
○政府委員(今泉兼寛君) この総計算書には今お尋ねのような特殊物件、その大部分は動産でございまするが、これは從来ともそういつたものは載せておりませんし、この計算書の中にも全然載つておりません。そういつた特殊物件たる動産については、又別個の見地から、又現在そういつた報告を法律で以て議会に報告しろというようなことは、外に特別の規定がございませんので、現在法規上の取扱としてはやつておらない次第でございますが、少くともこの総計算書現在額報告というのは、從來國有財産法上の國有財産についてやつておる、こういう次第でございます。
 尚先般來國有財産法の全面的改正の問題が起りまして、すでに両院の御協賛も得ておる筈でございますが、國有財産法を改定する場合に、そういつた物品までこの法の中に取入れたらどうかというような御意見もあつたのでございますが、非常に種々雑多な動産まで全部この國有財産法の中に入れるということになりますと、國有財産法の出発点が大体不動産法規ということで今まで進んでおりますし、そういつた関係もあり、余り複雑多岐なものになる。そこで動産は別に、或いは次の議会あたりになると思いますが、物品会計法といつたもので、別個に又規定しようじやないかということに大体話が今進んでおる次第でございまして決して物品的なものであるからこれをないがしろにしよいという次第ではございません。ただ法的体系において不動産関係は不動産関係として進みたい。動産関係は又物品会計法という別樹の法の体系で進みたいということで研究が進められておりまして、或いは次の議会等にそういう物品会計法の法案というものが出て参るのでないか知らんと考えております。
#34
○小川友三君 御報告は頷ける点は沢山ございますので、拝承いたしましたが、併し過去の時代は不動産は非常な資産として評價できる時代であつたのでございますが、現在は物品の方、いわゆる動産の方が非常に資産的に高いのでありまして、國家の所有せられるところの動産が非常に高いものである、沢山な金額になつておるということは、何人も想像ができると思つております。そこで政府はこの國有財産法で動産を非常に軽く取扱つておられるように思います。何百億という資産を非常に軽く、國有財産法がこうなのだからと軽く取扱つておられましで、無償でこれを配給してしまう、無償で出してしまうという例が非常に多うございまして、そこに忌わしき取引があり、闇財閥、新興財閥が刻々とできておりまして、それが横暴を遅しうしているというのが現実でございますから、政府は動産というものに重点を置いて、日本の全國の動産の評價をする意思があるかどうか、これだけで結構ですから伺いたい。
#35
○政府委員(今泉兼寛君) これは所管をちよつと離れておる問題でございますが、この次の物品会計法というものを制定するに当りましては、御指摘のような趣旨に基きまして、今立案を進めておる状況でございますし、恐らく御意見の通りに進むものと確信いたしております。
#36
○委員長(下條康麿君) 外にこの問題に対して御質問ございませんが。これは御承知の通り、國有財産に関する不当な処分につきましては、別に決算の方に全部現われておりまして、この方はただ計算だけの問題でありますから、御承認があればこれで異議ないものとして置きたいと思いますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
#37
○委員長(下條康麿君) 御異議ないと認めます。この際ちよつとお諮りいたしたいのですが、土曜日に衆議院を通過した案で、厚生省所管に藥務局を作る案がありまして、向うから廻つて來たのであります。これは関係方面の要請で非常に急ぐということでございますから、日程に載つておりませんけれども、厚生大臣がお見えになつておりますから、この際御審議を願つたらどうかと思いますが、如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(下條康麿君) それでは御説明を願います。
#39
○國務大臣(竹田儀一君) 只今議題となりました厚生省官制の一部を改正する法律案について、提案の理由を御説明申上げます。
 本法律案は從來の厚生省における衛生行政機構は、公衆保健局、医務局、予防局及び引揚援護院検疫局の四局でありましたが、その後の衛生行政の進展に伴い、この一部を改める必要が生じて参つたので、ここに厚生省官制の一部を改正しようとするものであります。
 本法律案の要点は、先ず藥務局の設置であります。現下の医療問題の溢路の一つは医薬品の不足と高價な点であり、良質低廉な医薬品の生産供給は、國民の医療を確保するため最も重要な問題であるのみならず、医薬品及び医療器具機械の生産は有望な輸出産業の一つであつて、今後積極的に生産の増強を図る要があるのでありますが、このためには、薬学的又は医学的見地からの指導、監督に止まらず、生産に必要な金融、資材及び配給、輸出入等に関する経済的な問題について、もつと積極的な措置を講ずることが要望されておる状態でありますので、医薬品その他医療資材の専管局を局け、薬事行政の強化を図らんとするものでございます。又現在医務局の課題となつておりまする医療制度の改善と、全國二百五十に上る國立病院、療養所の管理処置等の問題の合理的解決のためにも、医務局から薬事行政を切離すことが適当である次第であります。
 第二に、現在全國六百七十五ヶ所に上る保健所は第一回國会を通過した保健所法の全面的改正によりまして、性格が予防行政の第一線行政機関となつた点に鑑み、保健所に関する事務を公衆保健局から予防局へ移し、
 第三に、公衆保健局の名称を、より実態に即した公衆衛生局に改め、水道、下水道、汚物清掃の事務は、今後共いよいよ重要性を加える点に鑑み、公衆衛生行政の一環として行うことがより適切であると考えられまするので、これを予防局から公衆衛生局に移そうとするものであります。
 第四に、薬務局を新設しても、厚生省全体として行政機構を拡大せず、且つ、定員及び予算の増加を來さざるごとき措置を講ずるため、引揚援護院検疫局を廃止する次第であります。尚、検疫局の廃止につきましては、内局たる復員局を解散して引揚援護院に吸収する措置を、総司令部の昨年十二月の指令により、本年五月三十一日までに処理する必要かありましたので、すでにポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く政令として廃止済みでございます。
 以上の行政機構改革案は、内閣に設けられております臨時行政機樺改革審議会におきましても、愼重なる審議の結果可決せられておる次第でございます。
 以上提案の理由を御説明申上げた次第でございますが、何卒よろしぐ御審議下さるようお願い申上げる次第であります。
#40
○今泉政喜君 只今大臣から御説明がありましたが、実はこの法案は我々厚生委員の方にもありましたのですが、この問題が衆議院も済み、本日これを先議するに当りまして、予算面の関係もないと考えますので、この委員会において山積しておる法案がありまして、その中で特にこれは簡単な問題と思いますから、至急この法案の審議が済むようにお取計らいを願いたいと思います。
#41
○小川友三君 厚生省官制の一部を改正する法律案につきまして、わざわざ厚生大臣が臨席されまして、特にこの第五條に薬務局を作り、日本の薬草或いは化学薬品を以て、幾千ドル、幾億ドルの外貨を獲得する方針も加わることと思いまするので、特に竹田大臣が藥務局を設置するに持しまして協力せられました御厚志に対しましては、誠に不滅な名を残すものであると本員は感激いたしまして、特にこの法律案通り、この薬務局の問題につきましては、技術者を採用下さいまして、その技術者につきましての待遇の條件もでき得る限りの範囲内においてよろしくお願いいたしたいと思いますが、簡單で結構でございますから、大臣の御所見を一つお伺いいたしたいと思います。
#42
○國務大臣(竹田儀一君) ここではつきりお答え申上げますことは、少し軽卒な感もありますので、でき得る限り小川委員の御希望の線に副いまして善処いたしたいと考えております。
#43
○竹中七郎君 藥務局が新設されまして、その他いろいろ管内の異動があるようでございますが、現在の医療費材、医療薬品というようなものにつきまして、現在のこの世相におきまして、医師の立場におる者が非常に世間からいろいろな批判を受けるのは、余りに薬が高い、資材が高い、そうして外の労働者に対しましては、いろいろの被服その他を配給しておりますが、現在のこの医師方面におきまする配給、いわゆる公定價格の配給品が非常に少いのであります。この点につきまして、この藥務局ができましたならば、こういう方面におきまして、現在では大体五〇%或いは四〇%ぐらいしか公定價格による配給はなくてあとは闇價格で買う、特に看護服或いはその他の必要資材などの入手が少いのでありますが、この藥務局を置かれまして拡大していろいろの方面にやられるときにおきまして、厚生大臣はそういう覚悟を持つてしつかりやつて頂きたいと思うのでありますが、やれますかどうかお伺いしたいと思います。
#44
○國務大臣(竹田儀一君) 竹中委員の御希望の点は御尤もな点でありまして、私共も全然同感でございます。でき得る限り街希望の線に副つて努力しますことをお約束します。
#45
○委員長(下條康麿君) 外に御質問ございませんでしようか。簡單な法案でありますから、御質問がなければ直ぐに討論に入りたいと思います。
#46
○山下義信君 討論を省略しまして直ちに御採決下さいますように希望いたします。
#47
○委員長(下條康麿君) それでは討論を省略して直ちに採決いたしたいと思いますが、本案に対して賛成の方の挙手を願いたいと思います。
   〔総員挙手〕
#48
○委員長(下條康麿君) 全会一致と認めます。よつて本案は可決せられました。多数意見者の御署名を願いたいと思います。
   〔多数意見者署名〕
#49
○委員長(下條康麿君) 尚本会議におきまする委員長の報告につきましては、委員長にお任せを願いたいと存じます。
   [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○委員長(下條康麿君) 御異議ないものと認めてさよう取計らうことにいたします。それでは委員会はこれで散会いたします。
   午後三時四十二分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     下條 康麿君
   理事
           太田 敏兄君
           伊達源一郎君
   委員
           岩崎正三郎君
           今泉 政喜君
           西山 龜七君
           竹中 七郎君
           谷口弥三郎君
           平野善治郎君
           小野  哲君
           山下 義信君
           千田  正君
           小川 友三君
           西田 天香君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 竹田 儀一君
  政府委員
   総理廳事務官
   (行政調査部総
   務部長)    前田 克巳君
   法務廳事務官
   (法務廳調査意
   見第一局長)  岡咲 恕一君
   大藏事務官
   (國有財産局総
   務課長)    今泉 兼寛君
ソース: 国立国会図書館
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