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1947/02/21 第2回国会 参議院 参議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第15号
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1947/02/21 第2回国会 参議院

参議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第15号

#1
第002回国会 議院運営委員会 第15号
昭和二十三年二月二十一日(土曜日)
   午前十一時二十六分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○河川港灣道路砂防戰災地復興状況等
 調査のための議員派遣要求に關する
 件
○議員派遣期間變更の件
○内閣總理大臣の指名に關する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木内四郎君) それではこれより委員會を開きます。
#3
○参事(河野義克君) 國土計畫委員會から議員派遣要求書が出ておりますからお諮り願います。
  議員派遣要求書
 一、派遣の目的 河川港灣道路砂防戦災地復興状況等を調査して國土計畫に資する。
 一、派遣議員 原口忠次郎 石坂豊一 石川一衞 安部定 久松定武 國井淳一
 一、派遣期間二月二十五日より三月四日まで
 一、派 遣 地 名古屋 岐阜 京都 大阪 尼崎 神戸
 一、費   用 概算二一、六〇〇圓 内 譯 議員派遣旅費(一名一日に付四〇〇圓)六名九日分
右本院規則第百八十條により要求する。
  昭和二十三年二月二十日
     國土計畫委員長  赤木 正雄
   
   參議院議長 松平恒雄殿
#4
○委員長(木内四郎君) 御意見ありませんか。
#5
○天田勝正君 派遣先が尼崎周邊ばかりに集中されたようにも聞いたのですが、何かそれについて向うにはそういうものがあるのですか。委員部長聞いておられますか。
#6
○參事(河野義克君) 名古屋、岐阜それから京阪神であることもおつしやる通りと思いますが、國土計畫委員會で全國各地を順次に見たいという希望を持つておられることは承知しておりまするが、その第一着手として、こういうところに行かれるのだろうと思いますが、今度ここを選ばれた具體的事情については承知しておりません。
#7
○委員長(木内四郎君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。
#9
○參事(河野義克君) それから勞働委員會、治安及び地方制度委員會、厚生委員會及び司法委員會から、先に議員の派遣を要求し、議場で許可の議決があつたのでございますが、丁度首相指名、その他にぶつかるような慮れもあるので見合わしておつたり、或いは見合わせたいという希望を持つておつたりしていたのでありますが、大體首相指名の日にち等も決つたので、派遣期間を變更して、大體委員によつて違いますが、この下旬から行くような恰好に派遣期間の變更をそれぞれ許可を求めたいという要求がございますが、御必要ならば、各委員會について一々派遣期間を申上げますが、お諮りを願いたいと思います。
#10
○委員長(木内四郎君) 期間の變更のところだけを一應言つて貰いたい。
#11
○參事(河野義克君) 勞働委員會は派遣期間を二月二十五日から三月二十五日までの中の十七日間、それから治安及び地方制度委員會は派遣期間を二月二十二日から三月三十一日までの中、それから厚生委員會は派遣期間を三月一日から三月二十日までの中、それから司法委員會は派遣期間を三月十五日より三月二十六日まで、そういうふうにそれぞれ變更になつております。
#12
○委員長(木内四郎君) 御意見はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。ちよつと速記を止めて貫いたいのですが……。
   〔速記中止〕
#14
○委員長(木内四郎君) 速記を始めて下さい。こちらから議題として申上げることはこれだけですが、今日は總理の指名の日取りになつておりますけれども、衆議院の方はいろいろな事情もありますので、萬一の場合に備えまして、この委員會は散會にしないで休憩にしておきたいと思いますから、そのように願いたいと思います。それでは暫く休憩いたします。
   午前十一時三十三分休憩
   ―――――・―――――
   午後八時三十七分開會
#15
○委員長(木内四郎君) 只今より委員會を開會いたします。總理大臣の指名の手續に關しまして、議長から御諮問を受けましたので、夜分ではありますが運營委員會を開催いたしたわけであります。この運營委員會を開催するにいたる前に、議長から各派交渉會にいろいろ御相談になつたのでありますが、各派交渉曾における模様の概略については事務總長から御報告願うことにいたします。
#16
○事務總長(小林次郎君) 各派交渉會におきましては、大體二つの議論に分れたのであります。第一は法理的に解釋して、それを前提にいろいろこれを考えたらよかろうということ、もう一つは政治的に考える、こういう二つのことがある。法理的に解釋いたします場合には、やはり十日間このまま経過を待つのが一番妥當ではないか、こういうのがある。それから又、それではこの參議院といたしまして、一日も早く總理大臣を指名するということを主張した建前上、國民の期待に背くものである。何とかここで今日の中に打開の途はないか、こういうことでいろいろ御議論があつたのでありますが、遂に御両論の間に打開の途がつきませんので、これは運營委員會の方へ一つ議長からお決めを願つて、最も國民の期待にも副い、法律的にもいい方法はないかということを御研究を願いたいということでお願いしたわけであります。
#17
○委員長(木内四郎君) 只今事務總長からいろいろ經過の模様をご説明があつたのでありますが、この總理大臣の指名の問題につきまして、今後どういう手續によつて行つた方がいいかということについて御意見を伺いたいと思うのであります。御意見がありましたら……。
#18
○塚本重藏君 私はくどくどしい理由は申上げません。すでにもうこれは言い盡された問題であります。長い間の議院連管委員會、並びにその後におきまする各派交渉會等の經過等についていろいろ考えたことがありますけれども、それは今は省略をいたします。ただ結論といたしまして、今事務總長からお話になりました中のいずれを取るべきかという問題でありますが、これはやはり嚴として憲法第六十七條に規定してあるところのこの法理というものは枉げることはできないと思います。繰返してしばしば私が申上げましたように今日の投票の結果、それから又その他行ないましたことについて何らの疑義はありません。事實あつたがままに我々はそれを認めることが妥當であると思います。從いまして、憲法第六十七條の「内閣總理大臣は、國會議員の中から國會の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。衆議院と參議院とが異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議會を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決した後、國會休會中の期間を除いて十日以内に、參議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を國會の議決とする。」この他に國會法並びに参議院規則の第二十條、或いは國會法の第六十八條でありましたか、これらによつて勘案して我々決めなければならんのでありますが、いずれにいたしましても、根幹となるべき憲法の第六十七條、この規定は飽くまでも我々は嚴守しなければなりません。從いまして、今日の參議院におきまする議事の經過から見ますると、候補者たるべき者の指名は決定いたしましたけれども、遂にこれを議決するに至らなかつたという事實は我々認めなければなりません。而して指名の議決がなかつた場合には両院協議會を開くこともできないのであります。從いまして、遺憾なことではありますけれども、最後のこの「十日以内に、參議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を國會の議決とする。」ということにrつの外はないと考えます。社會黨といたしましてはこの法理に基いて處置せられんことを希望したいものであります。
#19
○佐々木良作君 今提示された憲法から見ましても、今日の選舉の投票以後の議決につきまして議員の中に或いは事務局のこれまで考えておつたのと法律上の解釋に疑義があつたということは私事實だと思います。それは今日の各派交渉會におきましてもいろいろ甲論乙駁されたようであるが、解釋に疑義があつたということは事實であると考えます。それと、それからもう一つは、このような状態における國民生活を見た場合には一日も早く後繼内閣を成立させなければならないということは、これは現在の國情から見て何としてもこれはやらなければならんことだと思うのであります。而して實際には衆議院であのような議決を繼ておつて、まあ形式上いろいろの議論があつたところで、大體そこに行くということは參議院の議員が殆んど實質的に了承されておることだと思います。從つて、ここに決議のときに一應疑義があつたということを前提としましてともかくもこの議決を取消して、そうしてもう一遍議決をし直して新らしく議決をして、今日中に飽くまでもこの問題を成立させるというふうにやつて頂きたい。これは私は參議院議員としてよりもむしろ國會議員として國民のために果すべき絶対の義務だと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(木内四郎君) 外に御意見ございませんか。
#21
○佐々木良作君 その場合に私の取消しと言いましたのは、私自身の解釋によりますと投票後と言いましようか、選舉の記名投票、それよりも後の一番最後の議決を取消せば私は足れりと思います。併しながら若しそこに大多數の意見が一致しなければ一番元に歸つてもよろしい。取消しによつて實質上の内閣を成立させるということに持つて行くことがよいと考えます。
#22
○藤井新君  これはやはり法律論と政治論との問題でありますが、我々の議會運營というものは大體法律論で行くと思います。そういう立場を我々が考えた場合はやはり憲法六十七條、國會法八十六條、參議院規則二十條を我我は遵奉しなければならない。而も憲法六十七條には十日以内ということを謳つてあるのはそもそもこういう政治的な問題が起つた場合解決すべき一點として置いてあるのであります。これを無観して社會一般の人が我々が期待しているからという理由でこの十日を無視することは絶對にできない。その意味において十日ということがあるのですから、絶対に憲法を維持するということにおいて強く法律論を主張します。
#23
○島清君 どなたの御意見を拝聽いたしましても今晩のうちに結論を得たいという御議論のようでございまするが、私は今晩のうちに結論を得られまして何んとか收めたいというお気持に對しましては至極御同情申上げる者ではありますが、併しながら、こと、憲法の解釋と、それから將來に先例を殘すかどうかという非常に重大な問題に私たちは立つておりまするので、今晩の中にこの問題を決定をしなければならないという事情はないと思うのであります。從いまして、明日は日曜日ではございますけれども、明後日は月曜日でございますから、明後日更に又考え直して案を練り直しまして更に又冷静なる氣持でこの問題の最善なる解決の方法に皆が全力を盡して行くというような意味におきまして、本夕はこれで御散會を願いまして、日を改めまして更に御協議をし直すというふうにお取扱いを願いたい。さような意見を持つております。
#24
○岩間正男君 只今の御發言もありましたが、實質といたしまして、參議院としては、一時間の時間さえも問題にして今まで論じて來たような次第であります。今のように日曜日を挟んで明後日に延ばす、これは國民の期待から見ても疑わしいと思います。そういう點からして斷じて時間がある。尚憲法解釋にいろいろ、可能性を成立させる根據が全然ないということに立つて議論しているのでない。だからそういう點で十分にさつきから意見があつたのですから、これについて十分な反對論も成立つのですから、是非今晩にやつて頂きたいと思います。
#25
○塚本重藏君 今のお言葉ですが、そういう憲法に違反しない方法に副う趣旨があるならば、その具體的な方法をお示し願いたいと思います。
#26
○佐々木良作君 それなら明後日になつたらという理由を示して貰いたい。
#27
○塚本重藏君 私は明後日と言つていない。憲法六十七條の十日を待つて後に事が決定を見る條文があるわけですから、それに從いたいと言つているのです。
#28
○佐々木良作君 憲法に從いましても、一旦行なつた議決を國會において取消すということはできないということは絶對ないと思います。衆議院においてもたびたびやつておることであります。一旦行なつた議決を取消すことは十分可能であります。
#29
○島清君 只今無所屬の方から、國民に對する政治的責任というお話がありましたが、私はそもそも衆議院より先に指名をしようとしたところに無理があろうかと思うのであります。その點は、議論が紛糾すると思いましたので、遠慮して申上げませんでしたが、これは明らかに去る九十議會におきましても、金森國務大臣は、佐々木惣一さんの質問に對しましてお答えをしておるのであります。豫算の問題、法律の問題、それから總理指名の問題、不信任案の問題につきましては、衆議院の方に優先があるということをはつきりと言つておられるのであります、そういうことを私たちは承知の上でありながら、尚且つ何かしら衆議院の方に先んじて、指名をしようとしたところに何か無理があるように思えるのでございますので、從いまして、私は議論の紛糾を避ける意味におきまして、そういうことは申上げませんでしたが、國民的責任云々ということになりますならば、私は衆議院より先んじて、私たちがこの事實を無視して指名しようとしたところに私たちの無理があつたろうかと思います。(「ひやひや」と呼ぶ者あり)その無理によりまして生じたところの結果は、お互いの共同責任によつて解決しなければなりませんので、今晩の中に、別に急ぐ必要もなかろうかと、かように申上げた次第であります。それは、あなたが言われております通り、國民に政治的な責任を感ずればこそ、かようなことを申上げましたので、御了承願いたいと思います。
#30
○佐々木良作君 參議院が先にやるということについては、島委員の言われた通りですが、併し參議院が先にやるということは、むしろ衆議院を一日も早く急がせるという實質的な意味から出ておつたと思うのです。そういう話があつた時、同時にやるといろ話があつた時、私の方から議長宛に、同じするならば、一時間やそこら待つてくれ。そうして各派交渉會を開いてくれということを申出でた。それで決定したら止むを得んということであつたのであります。すでにそれはそこで敗れたのであります。今の結果によれば、大體あの時に間違いをしておるということを島委員が認められておるならば、尚更、恥の上塗りをすることなく、早く解決するのが當然だと思います。それから憲法第六十七條についてでありますが憲法第六十七條は、たしか今塚本委員かち言われた意味から言いましても、むしろこの參議院自身がサボタージュ的な扱い、これを牽制する意味だと解するのであります。從つてこれに則つて、延ばす方がむしろいいということには、私は飽くまでも反對です。憲法解釋論から言つても、そういうことをむしろ推奨しているのではない。そういうような、仕方がなくなつた場合にやろうというわけであつて、初めから延ばすという意味では絶對に私はないと思います。
#31
○塚本重藏君 何か私が、佐々木さんの今お話によると、私が何か殊更に十日間延ばすということに言つておるようでありますが、そうではありません。私の言うのは、法律の解釋によつて、今晩中にこれが解決できるような條文があれば、何おか反對する者ではありません。私は、その條文を發見するのに、先程から非常に苦心しておる。國會が一旦議決をしたことを、取消すことができるということを佐々木君は言われたが、それは一體どういうことを前提として取消しをするか。或いは聞違つておつたというのであるか。違法であつたというのであるか。然らばそれは、どの條文によつて取消すことができるか。ただその理由がなくちや取消すことができない。何を根據としてこれを變更することができるか。その具體的なところを伺いたい。
#32
○佐佐弘雄君 各派交渉會で、この法律諭と、政治論が鬪かわされており、それが運營委員會に、この主題のために問題を移して、ここで解決すべく、問題を移されたと思います。それで、法律論と實際論が鬪かわされておれば際限ございません。各會派でも皆さん相當おやりになつて練つておいでになつておられることと思います。法理諭としましては私は塚本さんのお考が正しいのじやないかと思います。我々の會派でもそういう意見が法律家の間に件倒的であります。併し政治論といたしましては、できるだけ早くということは、これは皆の同感するところでありまするので、一應こういうふうな種の妥協案かも知れませんけれども方法で皆さんが御一致で……多數が御支持下されば、それでかたずけるかと、思うのでありますが、會議を開いて頂きまして、そうして最後の決選投票があつて、指名すべき者ということが決定して、その後に動議が出て、そうして起立に問うて異議ありということで又青票、白票で投票する。その最後の議決の性質についての誤解といいますか、十分その内容を知らなかつた點があるかと思います。例えば議長があの際にこの決選投票の結果を確認するかどうかというふうな御諮問でありました場合には、恐らく決選の結果を確認するということで落着いたのではないか、これは議長をお誉めするんでも何でもない、言葉の上のことであります。それであの際に吉田さんに贊成か反對かということであつたために、質的に吉田さんに贊成しないという方は青票を投じたのではないかと思います。だからあの最後の議決というものは決選の結果を確認するかどうかというような性質の方が重いのではないか、こう思うのであります。從つて決選投票のところまでの手續はそれとして、最後の議決のところを、あの議決の性質についていろいろの誤解があり、その誤解を前提にして青票、白票が投ぜられたと思いますので、最後の仕上げのところだけを簡單に會議を開いて即座に決めて頂きまして、そうして両院協議會を開かれる場合になるのが一番プロパーでありますが、之の両院協議會に選ばれた人が明日なり明後日なり即座に衆議院の委員を會同されて論議、まあそれを極く形式的に扱いまして、實質上衆議院の議決が優先するわけでありますから、一日も二日も議論に日を送るというようなことをしないで、即座に衆議院の議に同ずるという了解の下にですね、最後の議決だけのところをやり直して頂いたらどうかと思います。ここで法理論、政治論を鬪かわしておりましたならば、佐々木さんの今言われたできるだけ早い時機に決定して國民を安心させる、國會の面目を保つという、言わば法律手續以上の熱烈な要求が、日に日に延ばされて行くことは考えものです。法理論としては重ねて申上げますが、塚本さんの御意見が一番筋が通つておると思います。我々の曾派でもそうでありましたが、そういうような一種の妥協案でありますが、議長、如何でございますか。
   〔「贊成」と呼ぶ者あり〕
#33
○天田勝正君 私は只今の佐佐さんの御意見には遺憾ながら贊成ができない。というのは議長がお諮りになつたときにああいう諮り方でなくして、この只今の結果を賛成か不賛成かという問い方でなければならないという根據が一つもない。どういうふうに……ああいうさつきの議長の諮り方であつても、又只今佐佐さんのおつしやるような諮り方であつても一向違法ということはないのでありまするから、結局違法でない限りは議長がそういうお諮りになつたことが正しいと私共は解釋したいのであります。それが違法であるということになりますと、却つてその方が悪例を殘すと思うのであります。こう私は解釋をいたしております。更に第二の點は佐々木君並びに岩間君がいろいろ御心配になりまして、政治的責任を參議院が負うべきでないという御心配については私も同感いたします。併しながら結局政治論からいたしますれば、衆議院の決定というものが優先するということが明らかになつておりまするので、結局はこれは最後は法理論で私共はその進退を決すべきである。こういう解釋からいたしますれば、先程塚本委員がおつしやつた通り私は解釋いたしたいと思います。
#34
○伊東隆治君 やはりこの問題の焦點は最後にやりましたあの議決が單なる儀禮的な確認的なものであるか、それともこれが最後の決定をする重大なるいわゆるあすこに書いてありまする議決であるかという割にすべての問題はかかつておると思います。議決ということは即ち過半數を得るということでありまして、どこの條項にも過半數という言葉は成る程ありません。ありませんが、指名せらるべき者につき議決すということについては、即ち過半數を得べきであるということを明らかに言つておることだと私は思います。この點からしましてとにかくさつきも交渉曾で話がありましたが、とにかく二つの事實がここに示されておる。一つは指名することが不可能なる事實がここに現われて來ておるという、ことと、もう一つは吉田首班反對という事實が現われて來ておる。この二つの事實は過半數を以て何らの手續上の不備もなく決定せられた參議院の尊い議決てある。この議決は成る程それはやり直し得ることも考えられましよう。併しそういうことは、こういう重大なる議決をやり直すということはこれ又考うべきことでありますからして、我々はさつきから議論がありました通り、あつた姿はあつた姿としてこれを認めてやるべきである。そこで政治論で政治上の責任を負うべきか、又は飽くまでも憲法の條項を守つて法理論を貫くべきかの議論がそれから到達するのでありますが、我が民主黨におきましてもその點につきましての議論は只今までの議論と全然同一でありまして、十日間議事を延ばすことは、これは話合だけれども、やはりこの際純法理論を貫くことが將來のために遺憾ながらいいのではないかという氣持であります。そこで今さつき島委員から提案されました時間も過ぎておるし、いろいろの點から考慮しまして、月曜日までもう一遍頭を冷やして、考えて見るということは、我々參議院の性格上からも適當ではないかというふうに思うのであります。その意味からしまして、島委員の提案に贊成するものであります。
#35
○佐佐弘雄君 私一つお斷りいたして置きますが、私は議長の言われたことが違法だといつた覺えはないのです。よくあの規則を呑み込んでいない、議決の性質の呑み込んでいないために誤解を生じたといつておるのです。從つてあれは違法だからやり替えろという意味で申したのではないのであります。
#36
○天田勝正君  ちよつと速記を止めて貰いたのですか……。
#37
○委員長(木内四郎君)  速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#38
○委員長(木内四郎君)  速記を始めて……。
#39
○藤井新一君 社會黨の島君、及び民主黨の伊東君より頭を冷静にして明後日考えるということは、誠に結構な案であるが、その前に佐佐委員は最後の決議に對するいい仕上げの方法はないかと、こう言われておりますが、それに對して私は、佐佐委員はそれに對する何かの代案か或いは私案があつたら、一應私はお述べ頂きたいと思います。
#40
○佐佐弘雄君 それはさつき申し上げたつもりでおるのでありますが……。
#41
○藤井新一君 一應具體的に……。
#42
○委員長(木内四郎君) 速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#43
○委員長(木内四郎君) 速記を始めて下さい。いろいろ御議論がありましたが、初めからやり直すという御議論と、最後の議決だけをやり直すという御議論がありましたが、初めからやり直すという説に御贊成の方の御舉手を願います。
   〔舉手者少數〕
#44
○委員長(木内四郎君) 少數と認めます。それでは最後に議決だけをやり直すということに御贊成の方の御舉手を願います。
   〔舉手者多數〕
#45
○委員長(木内四郎君) 多數と認めます。
#46
○島清君 最後の確認の問題が單なる儀禮的のものであるかどうかという問題でございますが、私たちはやはり議事でありまする以上は過半數を取らなければ議事は成立たないのだという建前を取つたのでありますが、更に先刻來から衆議院の例が引かれておるようでございまするが、衆議院の方は指名投票の方も過半數を取つておられるようでございますので、この際衆議院の例をお取りになりまして、以てここで參考にすることはちよつと贊成し兼ねるのであります。從いまして先刻來から衆議院の例をお取りになつておりましたが、私共は衆議院の例を以てここに参考にするに足りないと思います。更に又やはり議事であります以上、過半數の支持を得なければ議事は成立たないという法律論に立ちまして、單なる儀禮的のものではない。形式的のものではないというふうに法律は解釋すべきものであるとかように考えます。
#47
○委員長(木内四郎君) 議事である以上は多數を取らなければ議事にならないと思います。
#48
○伊東隆治君 さつきの議事の性質ですが、これは確認ということは、荀くも指名投票をした者は、形式的なことをやるべきではない。形式というようなことをやる必要はないのであつて、それはもう確定的な方法を以てやつた。その投票についてもう一遍やり直すということは、それ以上の重い手續をここに規定しておるのであつて、それ以下の輕い手續をやる必要はない。
#49
○佐々木良作君 選舉をしたのだ。その選舉の結果、これは重大なことでありますから、或いは手續上間違があるかないかということを確めるために、というふうに解釋されます。それで若し初めから議事は本當に決つたものであれば、それは参議院規則の間違ですよ。初めから過半數でなければそれが取れないということであれば、それは間違いですよ。
#50
○伊東隆治君 過半數ということは、ちやんと議決するという言葉で、議決ということは過半數でなければ決まらない。
#51
○委員長(木内四郎君) それではお諮りいたしますが、今晩議決をすることに贊成の方の御舉手を願います。
   〔舉手者多數〕
#52
○委員長(木内四郎君) 多數と認めます。それではそういうふうに議長の方に御報告いたします。速記止めて…。
   〔速記中止〕
#53
○委員長(木内四郎君) 速記を始めて……。それでは委員會はこの程度で散會いたします。
   午後九時五十一分散會
 出席者は左の通り。
   委員長   木内 四郎君
   理事
           藤井 新一君
           河井 彌八君
           竹下 豐次君
   委員
           天田 勝正君
           島   清君
           塚本 重藏君
           松本治一郎君
           淺岡 信夫君
           黒川 武雄君
           左藤 義詮君
           平沼彌太郎君
           伊東 隆治君
           稻垣平太郎君
           櫻内 辰郎君
           梅原 眞隆君
           木下 辰雄君
           佐伯卯四郎君
           佐佐 弘雄君
           鈴木 憲一君
           徳川 宗敬君
           堀越 儀郎君
           板野 勝次君
           岩間 正男君
           佐々木良作君
  事務局側
   事 務 總 長 小林 次郎君
   參     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   參     事
   (法制部長)  川上 和吉君
   參     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   參     事
   (委員部長)  河野 義克君
ソース: 国立国会図書館
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