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1953/10/22 第19回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第019回国会 運輸委員会 第46号
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1953/10/22 第19回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第019回国会 運輸委員会 第46号

#1
第019回国会 運輸委員会 第46号
昭和二十九年十月二十二日(金曜日)
   午前十一時三分開議
 出席委員
   委員長 關内 正一君
   理事 關谷 勝利君 理事 山口丈太郎君
      天野 公義君    岡本 忠雄君
      西村 英一君    有田 喜一君
      臼井 莊一君    並木 芳雄君
      青野 武一君    楯 兼次郎君
      正木  清君    吉川 兼光君
      館  俊三君
 委員外の出席者
        文部政務次官  赤城 宗徳君
        運輸事務官
        (大臣官房長) 山内 公猷君
        運輸事務官
        (海運局定期船
        課長)     岡田京四郎君
        運 輸 技 官 水品 政雄君
        運 輸 技 官
        (自動車局整備
        部長)     津守  巧君
        日本国有鉄道副
        総裁      天坊 裕彦君
        日本国有鉄道参
        事
        (総裁室法務課
        長)      鵜沢 勝義君
        日本国有鉄道参
        与
        (自動車局長) 石井 英一君
        専  門  員 堤  正威君
        専  門  員 志鎌 一之君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 嬉野線国鉄バス事故及び相模湖遊覧船沈没事件
 に関する件
    ―――――――――――――
#2
○關内委員長 これより会議を開きます。
 嬉野線国鉄バスの事故及び相模湖における遊覧船沈没事件に関し調査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。山口丈太郎君。
#3
○山口(丈)委員 私は、ただいま議題となつております嬉野の国鉄バスの転覆事件及び内郷丸の相模湖における覆没事件、それからもう一件伺いたいのは木更津鉄道における電車の転覆事件がございますので、これについて当局にお尋ねをいたしたいと存じます。
 まず私はこの質問をいたします前に、運輸省民鉄部長の権山氏の御令息を初め、二十二名の若い青年を失いましたその御家族に対して、またなくなりましたそれらのいたいけな犠牲者に対しまして、心からお悔み申し上げ、そうして今後再びかかることのないようにするために、誠心私は研究をいたして万全の措置を講じ、もつてこれらの霊に報いたいと考える次第でございます。
 そこで私はまず国鉄バスの転覆いたしました事件についてお尋ねをいたしたいと存じます。これは去る十月七日に佐賀県の嬉野町の不動山というところで、およそ乗客八十名を乗せた国鉄バスが転覆をいたしました。そして死亡者を十三名も出し、その乗客のほとんど全部が重軽傷を負うに至つたのでございます。この転覆事件の真相は、国鉄当局から本委員会に報告がありました。その報告によりますと、これは運転士の過失に基くことがほぼ明らかである。従つて国鉄としてはこれに対して全責任を持つて、事後処理をいたす考えであるということを述べられました。その迅速、的確なる責任所在の宣明と、そしてその処理に対する心構えにつきましては、敬意を表する次第でございます。しかしここに死者に対し、またあらゆる犠牲者に対しましての、いろいろの具体的な弔慰の方法については、いまなお明らかになつておりませんので、従つて私はこの死者を含む犠牲者に対する弔慰の具体的な方法について、お伺いをいたしたいと思う次第であります。
 そこでまず死傷者に対してはもちろん、負傷者には医療及び慰藉の方法がとられるわけでありますが、それらの慰藉、弔慰の方法等の具体的なものは、どういうふうに処理をされつつありますか、お尋ねをいたしたいと思います。
#4
○石井説明員 ただいまご質問がございました嬉野線の事故につきましては、最初事件の起りました十月七日に私ただちに参りまして、なくなられた方々には香奠を五万円ずつ差上げました。それから負傷されました方々には、入院患者に一万円ずつと、軽傷されました方々に五千円ずつ差上げました。それからその後責任関係が運転士の目測の誤りであるということに大体きまりまして、この十四日に佐賀の検察庁で起訴されました。従つて国鉄側の責任がはつきりいたしましたので、ただちに死者に対します弔慰の方法を考えまして、一昨日から現地に担当者が参りまして、各個別にお話を申し上げまして、昨夜の十八時に弔慰金は全部お渡し済みであります。大体最低が三十五万円、最高が百万円の範囲で平均五十三万円ということで各個にお話ができまして、昨日電報が現地から参り、私ども十分満足行く程度とは思つておりませんが、できる限りのことはいたしまして、また各家族のいろいろな生活状況なりをよく打合せいたしまして、鉄道側なり弘済会側でいろいろめんどうを見ることができればめんどうを見たいということで、いろいろ十分にお話を尽しております。ただ負傷者に対しましては三十名入院の中で、現在入院しておりますのが十四名でございますが、これもだんだん退院をして行くことになりまして、非常に長くかかるのが二箇月くらいでございます。治療は国鉄の嬉野病院で十分にいたしておりますが、退院されましたあとでそれぞれの負傷の程度に応じまして、またいろいろなお見舞の方法は講じて行きたいと思つておりますが、現在まだ入院中の人もございますので、その手続はその病気のなおりぐあいによりましてして行きたいと思つております。
#5
○山口(丈)委員 ただいま詳細な御答弁をいただいたのでありますが、死者に対する香奠及び慰藉料としては最低三十五万ないし最高百万、平均は五十三万円であるということでありますが、これは今現に処理されつつある洞爺丸等の犠牲者、あるいは今までにありすした桜木町事件、あるいは大阪におきまして片町線におけるガソリン・カーの転覆による焼死事件等、いろいろの犠牲者があつたわけでありますが、これが一貫した計画に基く弔慰の方法であるか、ひとつお伺いしたいと思います。
#6
○鵜沢説明員 ただいま嬉野線の死傷者に対する弔慰の方法は、従来国有鉄道で起つた死傷事件とどういう関係になつておるか、ことに洞窟丸の遭難者に対してどういう割合、どういう関係になつておるか、こういうお尋ねでございますが、嬉野線と洞爺丸の閣議了解事項との線は、今回嬉野線の事件でおなくなりになつた方々に弔慰金を出すのと、洞爺丸の事件が国鉄の有責となつて将来損害賠償を払う場合にへんぱのないように、こういう点は十分考慮いたしました。
 なお嬉野線の方々にお払いをいたしました今回の弔慰金と、従来今お尋ねのありました桜木町あるいは安治川口のガソリン・カーの焼けた事件でおなくなりになつた方々とは、計算方法はほぼ同じでございます。そのころのいわゆるホフマン式の計算の基礎となり得べかりし利益、賃金ベースと申しますか、当時の収入状況と今日の収入状態、いわゆる賃金が違つておりますので、そのころよりもずつと高くなつておりますけれども、計算の方法としては同じでございます。
#7
○山口(丈)委員 今の御答弁によりまして、事故に対しての弔慰は従来からの方針とほぼ一貫しておるようでありますので、それにつきましては非常にけつこうだと存じます。しかし問題は、私の聞いておるところによりますと、この嬉野におけるバス事件等は、その土地の事情によりまして、あまり科学的に機械的にあるいは事務的に処理されて、弔慰金に非常な差等がつくというようなことでは、どうもあとに釈然としないものが残るような状態がある。従つてそういうことのないように、万全の措置を講ずるようとりはからつてもらいたいということを、私の手元に申して参つておるわけであります。それは私も従来からの慣例によるそういう慰藉の方法等につきましては、それが必ずしも不当とは申さないのでありますけれども、あらゆる方面からこういうものは計算をされるであり幸しようけれども、しかしただそれは単なる理由にすぎないのでありまして、犠牲を払えば、その犠牲者に対しまする遺族等の気持というものは、あるいは精神的負担というものは、これには少しもそのような有形的な差等はないのでありますから、従つてそれらの不満のないように極力善処せられるようお願いをしたいと思います。
 次にお伺いをいたしたい点は、かくて死亡された方に対します慰藉の方法は講ぜられるといたしましても、今承りますとさらに負傷者が十四名入院されているようでありまして、それには最高二箇月以上の負傷もあるということであります。また洞爺丸においても同じことであると思いますが、二箇月以上というような負傷になりますと、どうしても負傷の傷害というものは取除くことのできないような状態があるのではないか。そういたしますと、それに対しましては一時的な問題としては済まされない問題がそこに伏在して、いろいろと問題を持ち込まれることがあると思うのであります。同時にまだそのことはその人の一生を通じて、こういうことのためにこういうことになつたのだということで、非常に卑下する向きが多いのであります。従つてそれらについても十分な補償といいますか、それは単にその人が働けなくなれば、その働けなくなつたということだけではなくて、死者と同じように、それらの家族に対する職業の補導あるいは就職のあつせん、その他生活に必要なる援助等も、有形無形において与えられるべきだと考えるのでありますが、これらについてはどういう措置をとられておるか、お伺いしたいと思います。
#8
○鵜沢説明員 嬉野線の負傷者につきましては、先ほど石井自動車局長が御説明申し上げましたように、まだ入院しておる方が十四名ございまして、そういう方々がどういう機能障害を残しますかということは、まだ病院の方でもはつきり御明言くださらないのであります。私の方はそういう長い方に対しましては、当然機能障害が起るものだ、それに対しましては労働基準法の機能障害の損失補償というような考え方をもちまして、もちろん将来その人が不具、廃疾になりますれば、それに対して金銭でお手当をするということははなはだ申訳ないことなのでありますけれども、そういう点も十分見、かつ入院中働けなかつたという休業損害、それから負傷いたしましたことによつて精神上非常に苦痛をこうむつた、いわゆる慰藉料というものを合せまして、今現に入院している方に対しましては、退院の際考慮いたしたいというふうに考えております。それからすでに退院された方につきましては、二、三日前からとりあえずおなくなりになつた方に対する慰藉料をお出しするべく現地に行つておりまして、引続きもうすでに退院した人に対しましてはけがの程度、それから治療した期間等を勘案いたしまして、お見舞金を今交渉している最中でございますが、具体的に幾らになりまするか、たくさんの方々で個々に御交渉申し上げなければならないので、ここで明確に申し上げられないわけであります。
 なお将来不具、廃疾になつて御退院になつた方に対しては、その機能障害の程度によりましてお見舞を出す。金額は違いますけれども、そういう方々に対しましても国有鉄道としてはできるだけ御相談に応じまして、将来そういう人たちの生活に対する御相談というか、お手当と申しますか、そういうことについては個々具体的に御相談に応じて、しかるべく善処したいと考えております。
#9
○山口(丈)委員 私も交通事業の一従事員として、二十年来現場で働いて来たのでありますが、交通事業者の心構えとしては、それがたとい過失であつても、あるいはこちらに責任のない、いわゆる被害者の方に過失があつて犠牲となつた場合におきましても、少くも一家の支柱を交通禍によつてなくし、あるいはその身体の自由を失うようなものの生じた場合におきましては、やはりそれらに対しては極力その機能をあげてそれが救済に当るような措置をとり、そういう心構えをもつて善処していただきたいと思うのでありまして、どうか洞爺丸におきましてもあるいはバスにおきましても、これだけではなくて、年々歳々こういう交通事故における多数の犠牲者があるのでありまして、それらの犠牲者の遺族あるいは子弟等に対しましては、これだけ老大な事業場をかかえて日常の業務を運営しておるのでありますから、どうかそういう場合にそれらの犠牲者の方々を優先的にその事業場に入れて、救援の手を延ばすような措置を講じていただくようお願いしたいと思います。
 それから機能の面に入りまして、二、三事故に関連して御質問を申し上げたいと存じます。およそ交通事故の発生は、純然たる人為的な過失に基く場合と、不可抗力の場合との二つに大別できることは御承知の通りでございます。しかしそのうちでも不可抗力に属するものと見られるものでありましても、その努力いかんによりましては、これが防止をすることができることもあると考えるのであります。現在の国鉄バス路線の運行状況を見ますと、道路その他の自動車運行の条件を具備していないようなところへも、特に国鉄バスは犠牲的に運行せしめられているようなことが見受けられるのであります。こういう無理な連行をさせておりますことは、交通事故を非常に続発いたすのでありまして、それは現伊においてどのように事故防止のために努力をし、業務遂行のためにどれだけ細心の注意を払いましても、なおかつ防止することのできないものだと思うのでありますが、これらの無理な地点に運行をしておりますバスについて、路線その他の運行条件、いわゆる業務環境をよくして行くためには、どういう計画をお持ちでございますか。ひとつ承りたいと思います。
#10
○石井説明員 国鉄バス路線につきましては、国鉄バスの性質上、相当山の中とか、運転上非常にむずかしいところが多いことは、お説の通りでございます。それでそういうところにつきまして、私ども何よりも事故を起さないようにということで一生懸命やつておるのでございまして、九州でも事故が起きましたが、九州でも南の方に行きますと妻線等は非常に危険だといわれておりますが、そういうところにおきましては、いまだかつて全然事故も起されませんし、また九州も十日で七百万キロ運転無事故を完成するという直前にああいう事故を起しまして、私ども非常に努力いたしておりますが、まだ足らぬところがあると反省いたしております。今度の事故にかんがみまして、特段にやらなければならぬと思つておりますのは――現在までもやつておりますが、まず何といいましても運転士自身にやつてもらはなければならぬのでありますが、運転士は一生懸命にやつておりますし、その能力増強を常に考えておりますが、やはり運転士の安全運転できる態勢に環境をしてやるよう、一生懸命協力してやらなければならないということが一つと、もしも最悪の場合に事故が起つたならば、その結果をできるだけ小さくするということ、この二つの道があると思つております。それで第一の方につきましては、何よりも道路をよくするということであろうと思いますので、その点はしよつちゆうやつておりますが、しかし日常の問題といたしましては、道路をつぶさに状況を日々見まして、ここが危険だ、毎日の状況がかわるところでございますし、また雨が降つたり何かするとかわるのでありますが、そういうところにつきましては注意標を建てるとか、一旦停止標を建てる。たとえば地方事務所等もこの九月中に七百箇所くらい、そういう注意標を建てたのです。それで運転士はここはあぶないという注意をする。それから防護柵を建てる。そういう道路を常によく見て、運転上安全な措置を講ずる。これは私の方だけではできないところもありますが、道路管理者の方とも打合せ、また私どもの方も自衛上積極的にやつております。それからまた何といいましても常時監査する方法が必要だろうと思いますので、そういう点につきましても専門の監査員もおりますが、同時に交通事業は安全が全従事員の仕事だということで、運転関係の人でなくても、だれが出ましても運転上道路を見たり、また運転のやり方を見たり、そういうことを監査のとらの巻を持ちましてやつております。それからもう一つは運転士と車掌との連繋を強化いたしまして、車掌が客扱いとともに運転協力をやるということで、その点も強化いたしております。それからさつきちよつと言い忘れましたが、道路なんかにつきましても、道路の基準図をつくりまして、図面をこしらえまして、ここはこういう危険がある、ここはこういうふうになつておるということをつくつて、常に教育をいたしております。こういうことをやつておりますが、まだまだ足らぬところがありますので、来週早々事務所長をみな集めまして具体的にこまかに、今度の事情にかんがみましていま一段、絶対事故の起らぬような態勢にいたしたいということでやつております。
#11
○山口(丈)委員 国鉄当局の自動車バス路線における事故の防止については承つたのでありますが、しかし私はこれらの国鉄バスのみではなく、あらゆる交通行政を担当している運輸省としても、当然これについての対策を十分に講ぜられていなければならぬと思うのでありますが、私はその観点からいえば、いわゆる地方開発の要素、すなわちわが国の産業開発の一番重要なる要点を受持つておるものは交通以外にないと思う。従つてその交通が地方開発の最先端を行つておる。しかしながらその最先端を行く交通に一番重要な問題は、やはり何といつてもその路線の安全確保でございます。その路線の安全確保がいまなおできないで、しかも今日の全国の道路状態は、自動車交通がますます頻繁度を加えるに反しまして、その道路はますます荒れるにまかせるというような状態にございます。運輸省はそれらの道路の問題は建設省の所管であるから、従つてその所管の方でやればいいのであるから、関知しないというような態度では済まされない重要問題であります。事違えばただちに人命、財産に重大なる影響をもたらすことは、類似の交通事故において証明せられるところであります。大臣はお見えになりませんが、運輸省としてはこれらの道路交通網の完備について、どのような措置をとられようとするか、あるいはそれについてどのような所見を抱いておられるか、ひとつお伺いしたいと思います。
#12
○山内説明員 ただいま御指摘の通り、運輸省は交通を担当しておる省でございまして、交通機関の第一の要請は安全ということを度外視しては、いかなるサービスもあり得ないところであります。お尋ねの、運輸省は交通に関係しておつて道路に関係していないので、道路に関する関心はどの程度持つておるかということでございますが、御承知の通り自動車局にも道路調査課というものを持つておりまして、利用をする立場から見ました道路のあり方につきまして研究を進めておりますとともに、道路管理者であります建設省あるいは各府県、町村というようなところには、それぞれわれわれの方の希望なり意見なりを申し述べまして、それぞれの所掌の官庁によりまして、そういう道路を良好な状態に置いていただきたいということを言つております。またこれは山口先生は交通界の大先輩であり、権威でありますので御承知の通り、バス路線を開きます場合におきましても、まず第一に道路が良好な状態でなければならない、これはもちろんのことでございます。しかし道路の状態がいいか悪いかということは、われわれが考えることももちろん当然のことでありますが、それぞれの道路管理者の御意見も十分尊重いたしまして、それぞれの御意見によりまして、運行の許可あるいは免許の取消しということもやつておるわけでございます。従来の例の免許から申しますと、それぞれの道路管理者の御意見がありました上で、すべてやつておるということを申し添えます。また今後そういう安全につきましては、最近いろいろ起ります事故にかんがみまして、昨日大臣から御答弁がありましたように、運輸大臣名をもちまして、各交通機関にさらに交通の安全を確保するようにという戒告を下しましたとともに、われわれ事務当局におきましても、現在交通事故の起ります原因を専門的に分析研究をいたしまして、それぞれの分野でそれぞれの各機関に、さらに十分注意するような指示事項を目下検討し、あるいはまたすでに出してあるところもあります。また現地の陸運局、海運局その他の下部機関に対しましても、先般緊急に局長会議を招集いたしまして、運輸省の考えておる点、特にまた各交通機関に徹底すべき点というようなものを指示いたしまして、それぞれの局におきましては、またそれぞれ関係業者にその旨を通達いたしておりまして、省をあげて最近の事業にかんがみまして、交通安全にさらに一層努力するよういたしております。
#13
○山口(丈)委員 非常に努力をされておるようでありますけれども、交通安全確保の面からいたしますと、国鉄バスあるいは民営バスを問わず、いわゆる新線路線、あるいは新しく競願があつてそれを審議する場合においても、幅員拡張等不適当な道路の場合においては、それを許可する場合においても、その環境条件を具備するということを一つの条件とするような措置をとらない限り、地元民もただいたずらに便利を追求するために、国鉄バスあるいは民営バス等の条件を具備しないところに、無理な運行をしいて参るのであります。しかしそれが実際に必要だといえば、その必要だという条件のみをもつて、これを許可しなければならないというようなことになりますから、従つてそのあとにおける問題は、ただいたずらに運転士の運転操作の誤りであるとか、あるいは経営責任であるということで、あとの責任は一切その業者に負わされるというようなことになるのであります。しかしその責任を負つたということだけで、その人命、財産を失つたものが取返せるかといいますと、決してそうではないのであります。百の責任を負いましても、決して失つた人命を元に返すことはできないのであります。そこでこういう明白な事実の前には、もう少し運輸行政上これらの点を勘案して、いわゆるバス運行等に対しては、その道路環境等も一切が近代的な条件を完備しておるということを条件にするような措置を、強力にとるべきではないかと考えるのでありますが、それらについての所見を承りたい。
#14
○山内説明員 お話の通り、一つの事故の起りました原因は不可抗力の場合もあり、過失の場合もあるわけであります。過失の場合におきましても、交通関係の過失におきましては、設備あるいはその他の条件が良好であつたならば、その過失があつても事故が起らないということもあり得るわけでありまして、十分なる施設あるいはその他の条件を備えるということは、われわれも常々念願をいたしておるところでございます。もちろんそれには相当いろいろな施設、あるいは車の面におきましても道路の面におきましても、いろいろそういうことを十分やらなければならないわけでございますが、あまり条件を高くいたしますと、現在日本で走つております自動車の相当多くの部分が、運行停止というような事態もあります。しかしわれわれは、何もそういう事態をそのまま捨てておくというわけではないのでありまして、逐次計画を立てまして良好な状態に持つて行きたいという念願のもとに、建設省ともその面におきまして現在いろいろ御相談を申し上げておるわけでございますが、国の財政の状態もいろいろあるわけでございますから、現在ただちに四メーター程度の道路を八メーターに直すということもいたしかねるとも思いますが、逐次安全の見地から、各道路につきまして建設省にも十分御協力をいただくよう、目下御相談申し上げておることを申し添えておきます。
#15
○山口(丈)委員 私は環境条件についてはこのくらいにいたしまして、その努力をされている点については賛意を表したいと思います。
 文部政務次官がお急ぎのようでありますから、まず内郷丸の沈没事件についてお伺いをいたしたいと存じます。最近たまたまこの内郷丸の沈没事件によりまして、いたいけな児童の犠牲を出したのでありますが、最近学校の修学旅行等に事寄せまして、春秋には非常に学生の旅行、児童の旅行が多いのであります。ところが見ておりますと、どうもこれらの旅行に非常に計画性がない。無計画に、そしてきわめて無準備に、軽々にこれが行われる。ためにそれが一般家庭に対する過度の経費の負担はもとより、精神的にも非常な負担となり、ひいてはこのような悲惨事を起しておるのでありますが、一体文部省はこれに対してどういう措置をとられておるか。それは現在の学校教育上から見ては、直接の所管ではないというように言つておられるとも聞くのでありますけれども、私どもはそういうことで文部省の責任というものがそのまま済まされるものではない。また政治的に見ましても、文部省の存在がそのようなことでは許されないことであると思いますが、ひとつ所見を承りたいと思います。
#16
○赤城説明員 ただいまの御説の通りでありまして、直接の関係は御承知の通りないとは申しながら、教育上重大な問題であります。特に相模湖事件などにつきましては、非常に遺憾であると同時に、私どもも心を痛めておる次第であります。そういうことでありますので、文部省といたしましてもあの事件につきましては、さつそく調査に出しました。御説の通り修学旅行等について無計画、あるいは父兄の費用負担、その他いろいろありますので、これは御承知と思いますが二十八年の七月十日に文部省の事務次官名をもちまして、都道府県教育委員会それから都道府県知事に対しまして、厳重な通達を出しておるのであります。その要旨を、御承知と思いますが、簡単に申し上げますと、最近修学旅行地の事故が非常に多い、それには周到な計画がないのじやないか、周到な計画を配慮して行かなくてはならぬ、こういうことが一つであります。それから今おつしやられましたように、父兄の経済的負担の過重、児童、生徒の過労、こういう点も非常に多いというように文部省としても認めておりますので、こういう点につきましても周到、慎重なる考慮を払うべきだ、こういうのが第二点であります。第三点といたしましては、旅行中の児童、生徒の行動が放縦に流れたり、平素のしつけを破るという事例が多いというふうに見ておりますので、指導の厳正を期してもらいたい、こういうことであります。それから第四は、責任を持つている教師も多いのでありますが、中には無責任に陥る例もないとは言えないと思うのであります。これは一般的な傾向かもしれませんが、そういう傾向があるといたしますれば、大いに考えなくてはならぬことでありますので、教師としても、その責務にかんがみまして、深く注意をしてもらいたい、こういうことで、実は厳重な通達を二十八年七月十日に出しておりまして、その後もこの通達の趣旨に従つて注意を喚起しておつたのでありますが、この間のような事件が起りまして、私どもとしてもまことに遺憾に思い、心を痛めておる次第でございます。
#17
○山口(丈)委員 通達を中心にして懇切丁寧な御答弁がございましたが、しかし私は今日の学校旅行の実情から見ますと、きわめて無計画である。しかも児童の行動に対する責任あるいは旅行の計画に対する責任、こういつたものはただその学校当事者だけにまかしていて、それを指導する立場にある教育委員等は、一切直接の関係をしていないように見受けるのであります。しかもそれらの旅行の中には、修学旅行という本来の目的にそぐわないような地点にも、ただ旅行いわゆる物見遊山の団体に勧誘をされたり、そういうようなことで、修学旅行本来の目的地と思われないようなところへも、しかも非常な遠距離で、児童の疲労とか、そういつた条件などは一向に顧みないで強行される向きが非常に多い。これを指導監督、統制をすることは、当然それらの衝に当る者が責任を明確にした上、行わるべきだと考えるのであります。そうでないと、このようないたいけな児童のこういう悲惨事を防止することはできないと思うのでありますが、これらについて、いわゆるその旅行の計画及びその実行にあたつての指導等、責任ある措置を、文部省が直接できなくとも、文部省は地方の教育委員会を指導し、教育委員会はその所管事務の一つとしても、当然これらの学校の監督を厳重にして、そのような事故を防止するような措置をとることが、私は文部省の責任ではないかというふうに考うるのでありますが、それについて文部省は現在どういうことをやつておられるか。私が知つている範囲内におきましては、この通達をもつてしましても、なお私が今申しましたような責任の所在、学校のこういう旅行等における計画性についての責任所在というようなものは、一向に認められない。こうなれば私ども子弟を学校に預けている者としましても、安心して学校に預けることができないのであります。また旅行へやつても、一体無事でうちへ帰つて来るだろうかというのが、現在の父兄の実情だろうと考えます。これを救つてもらう、あるいは安心をさせてもらうのには、やはり何と申しても文部省当局の当然の責任として、措置をとらるべきだと思うのでありますが、それがただいたずらに文部省は、地方の委員会の責任であるから、従つて直接の責任がないのであるからというようなことでは、私は済まされない問題だと思いますが、もう一度それらの点について、今後に処する明確な御所見を承りたいと思うのであります。
#18
○赤城説明員 地方教育委員会の責任だというようなことは全然考えておりませんで、文部省も教育上の重大な責任を持つておるということを強く考えております。ただ御承知の通りこれは職務上の問題として、今の文部大臣の権限としては指導、助言、勧告ということで、強い指揮命令権というものは持つておりません。しかしながらこれは職制上の問題でありまして、こういうような社会的な問題につきましては、文部省といたしましても指導、助言、勧告の最大限度におきまして、指揮、監督の線に近いところまで強く打出して、こういうことがないように常にこれからも心がけて御趣旨に沿うように極力やる、こういう考えでみな進んでおります。
#19
○山口(丈)委員 非常に適切な御答弁をいただいたと思いまするが、しかしその助言、勧告等の言葉は、戦後いわゆるアメリカ式に用いられた言葉でございます。しかし私がアメリカ人等に接触をし、常にそれらの人たから実際に話を開いておるところからいたしますと、その助言あるいは通達等による勧告等のことは、従来行われておりました日本の機構と何らかわらないのであります。ただ言葉がかわつているだけでありまして、別にそれで大きな変革を来しておるということではないと私は考えます。ところがただそれを日本人の旧来からの感覚で受取つて、ただ助言をする、あるいはそれに対する勧告だけしかできないのだというふうに、単にこれを軽く受取つているところに、行政上の非常な誤りがある、こういうふうに考えるのであります。これについて次官はどういうお考えでありますか。
#20
○赤城説明員 ただいまの御説を承りまして、非常に心強く感じておるわけであります。私どももその線であるべきだ、こういうふうに考えて、単なる文字上の指導、助言、勧告ということでなく、誤つた場合には強い指導権といいますか、そういう権限も含まれておるもの、こういうふうに私も考えて、今のお考えに対しましてはまつたく同感であります。そういう点で責任を今文部当局としても探究中であります。そうすればそういう面におきまして、それぞれの法律もありますし、行政的な問題も起きて来ると思います。そういう問題につきましては、問題の責任がはつきりいたしますならば、責任のあるところは大いに責任を持つてもらう。また文部当局としても教育全般に対しては大きな責任を持つておる。反省し、再びこういうことを繰返さないということを強く痛感しておる次第であります。
#21
○山口(丈)委員 文部省に対しましては、本来文部委員であればもう少し御質問申し上げたい点もありますが、事運輸委員会でありますので、質問はこの程度にいたしまして、関係当局に直接の質問をいたしたいと思います。
 まず内郷丸が沈没したということは、これは沈没したのではなくて、いわゆる過負荷による覆没だ、こういう考えを持つておるのであります。しかしこの内郷丸についての、いわゆる船体そのものの欠陥等については、せつかくその筋の糾明が続いておるのでありますから、従つて私は専門家に譲るといたしまして、承りますと、内郷丸の検査は六月十日ごろに行われて、その後に人員の収容力を増加する意味でかつてに船体を改造して、きわめて不完全な改造を行つたままで、検査を受けないで使用をしておつたということが明らかになつておるようでありますが、そういうことになりますると、これは私は海運局の所管になるのではないかと思いまするが、事人命を取扱いますこのような機関を、常時監督するの責任をあるいは欠いていたのではないか、一体その検査というものは、ただ定期的に事務的に検査をして、そのあとは船主がかつてにそういうようなことをやつておつても、一向それに関心を寄せないでおつたというふうに考えるのでありますが、一体この監督行政はどういうような行政を行われておるのか、私はそれをひとつお尋ねしたいと思うのであります。
#22
○水品説明員 検査についてでございますが、現在海運局のやつております検査は、実際の船そのものの検査をやつておりまして、検査が済んで後に検査証書を交付いたします。そうしてその検査証書の記載事項は、たとえば定員を何人にするとか、航行する区域はどの範囲であるとか、いろいろなこまかいことが証書に書かれますが、その証書通りに運用されておるかどうかは、海上においては海上保安庁、陸上においては警察にお取締りをお願いしておるわけでございます。もちろん検査官も随時そうしたことが励行されておるかどうか、臨検する権限は持つておりますけれども、実情といたしまして、現在私どもの検査の組織といたしましては、百八十名の人間が年に一万八千隻の検査をいたしております。その百八十名も、船体関係、機関関係というふうに専門にわかれますので、簡単にいえば五十人で一万八千隻の検査をしておるというような実情でございまして、権限はございますけれども、実際にそういう現場の取締りをやる余裕はございません。従つて証書記載上の取締りその他は、それぞれの警察並びに海上保安庁にお願いしておるわけであります。
#23
○山口(丈)委員 私は御答弁の言葉じりをとらえて追究しようとは毛頭考えません。しかし事件が起ると、その責任当局は、あるいは人員が少いとか、あるいは機構が不十分であるとか、そういうようなことが非常に多く唱えられて、本来の使命を常時どういうぐあいにやつて行くか、少い人員であつても、どういう方法によつてこれを行うかという、そういう建設的な御答弁を、私はいまだ国鉄においてもあるいは運輸省関係においても、ちつとも承らないのです。もちろん機構の不備、人員の不足等に対しましては、本院においてその政治を見ておる者としまして、当然私どもも一環の責任のあることは間違いのないことでありまして、私ども深くその責任を痛感いたすのであります。しかしながら現場においてその国家業務を遂行する責任を有せられまする当局は、そのようなことではなくて、平素これだけ人員は足らないが、しかし足らない人員をもつてこのようにカバーしておるのだという、もう少し積極的な御意見によつて、国民を納得させてもらいたいと思うのであります。そういう点において、私は今の御答弁は非常に遺憾に思います。
 そこで私は再度お尋ねをいたしますが、検査証書を交付して、そしてその運航を許可しておるのでありますから、そうすれば、これはたとい検査官が不足をいたしておりましても、問題は、このような事件が起れば、刑事事件となり、あるいは警察権の発動ということになるのでありますが、そのような国家的権利の行使は、すなわち犯罪をつくるということではないのであります。犯罪を未然に防止するというところに、国家権力の発動の意義があり、そしてそれらの機関の存在する重要なる意義があると私は思うのであります。そういたしますと、これはまた所管が違うというようにお答えになるかもしれませんが、内郷丸のごときは検査後船を改造し、そして、検査官が責任を持てないような状態で、いわば陰に隠れた営業をしておる。不法な営業をしておると申してもさしつかえない。こういうような不法営業等を取締るためには、やはりそれぞれ取締り官署がある。それらに十分なる連絡をとつて、常時監視の目を注いでいることが、これがあなた方検査官の役目ではないかと思いますが、それらの点についてどういう措置をとつておられたか、私はもう一度お伺いしたいと思います。
#24
○水品説明員 仰せの通り、率直に申しまして、この相模湖のような、あるいはダムのようなところにあります遊覧船につきましては、検査官の所在地と距離が非常に離れておつたり、またその地区のいろいろな事情で、従来検査官とそこにおります警察官等の連絡が十分であつたとは申されませんので、この点は先刻からいろいろお話があつたと思いますが、次官の命令をもちまして、あるいは直接私ども検査関係のルートを通じまして、早急に連絡をとり、緊密な連絡のもとに運営して行く。また国警の方におかれましても、積極的に、そういうことを連絡をおとり願つているわけでありまして、今後はそういう不連絡のために間違いのないよう、十分処置いたしたいと思つております。また改造等につきましては、検査証書記載の内容と少しでもかわつた場合は、規則によつて届出をしなければならないことになつておりますので、現状といたしましては、届出のないものに一々実際目を光らすということが抜けておつたように思います。こういう点も、今後関係方面と十分連絡をとつて、できるだけそういうことのないようにしたい、こういうふうに考えております。
#25
○山口(丈)委員 今後関係方面と連絡をとつて、遺憾のないようにするということでありますが、もちろんそのようにしていただくことは当然の措置だと思うのであります。しかし今までとられていた措置としては、いわゆる検査を行つて検査証書を交付して、そして営業をしている。ところがその成規のものでも、内郷丸のように、いわゆる成規のことをしないようなものがあるのではないか。ところがそれらを取締るのに、その監督官署とあるいは地方警察等の犯罪予防措置をとる行政官署との間において、十分な、緊密な措置がとられていなかつたのではないかというふうに私は思うのでありますが、もしそれについて機構上の欠陥があるということなれば、すなおにその欠陥をごひろう願えればよろしいが、しかし私は、ただ機械的に、事務的にそういうことを考えるのじやなくて、当然地方警察においても、そういう不法な行為を行つているということがわかれば、取締つてしかるべきだと思うのであります。ところがそれらが実際には行われていない。そこにこの相模湖における観光事業者は、きわめてルーズなやり方をやつているのじやないか。こうなれば、その地方において今後もどれだけの人命を失うような不祥事が起らないとも限らない。私はそういう点で非常に心配いたすのでありますが、これは今までどういう措置をとつておつたのか、地方警察との間においても、これらの取締り関係について連絡がされていなかつたのか、あるいはされておつたのかどうか、その点を承りたい。
#26
○水品説明員 これは申訳になりますが、この規則ができましたのは昨年の暮れでございまして、実際に検査を開始いたしましたのはことしの春からでございますので、さつきも申しましたように、海上保安庁等の関係は、従来の関連で十分な連絡をとつてやつておりますが、この種の船は、従来船にあまり関係のなかつたようなダムとか、そういう離れたところに多い関係もございまして、連絡に抜けている点があつたわけであります。しかしこれもそのまま考えておつたのじやなくて、実は検査をまだ全部済ましておらないという面もございまして、全部の検査の励行並びに関係方面との連絡等、いろいろ計画はいたしておつたのでありますが、不幸にしてこういう事態が先に起つたというような実情でございます。
#27
○山口(丈)委員 今の御答弁を聞きますと、私は非常に重大な欠陥をその監督行政上に見出すことができると思います。少くとも私は、こういう重大な事件を引起し、しかも一瞬にしてかくも多数の人命、財産を失わしめた、このような業者に対しては、特にそれを所管いたします警察においても、十分その許可要件を厳守せしめるように、もちろんやらなければならない。また警察をしてそういうような取締りをやらしめるように、その監督官庁は十分な連絡をとる必要があると私は思う。それが欠けているとすれば、私は事重大だと思う。従つてこれについては今後十分なる措置をとられるよう、警告したいと思うのであります。
 この問題はこのくらいにしまして、次にお尋ねしたい点は、この相模湖におきましては、同種業者が九つもあるということを聞いております。今度の事件を引起しました重大なる原因の一つは、この狭隘なる地域において同種業者を非常にたくさん免許いたしまして、競争を非常に激化せしめておる。それがひいては何も知らない遊覧者が乗船をする場合に競争がはげしいために、しかもその業者は船をわずかに一ぱいや二はいしか持つておらないというよう弱小企業者でありますために、危険等の伴うことも顧みないで、いたずらに他のものとの間における競争のみに没頭しておる。そうしてその結果は、この競争のはげしい中で自分の利益をどうするかということだけが本位に考えられて来ることになる。
  〔委員長退席、西村(英)委員長代
  理着席〕
 こういうところに私は一大原因があり、このいたいけな人々の犠牲を出したのだというふうに考えるのでありまして、こういう点から行きますと、この種の、特に遊覧等の関係において、こういう条件のあるところにおける競争については、十分なる措置が考えられてしかるべきではないか。競願を免許した。この点について非常な欠陥を蔵しておるのじやないかと思いますが、これについて当局としての所見を承りたいと思います。
#28
○岡田説明員 私から御説明申し上げます。私海運局の定期船課長でございます。事業の監督の方を受持つておるものであります。今仰せの点はまさにごもつともの点でございます。ただ従来は湖あるいは川の場合におきましては、二十トン未満の船舶をもつてこういつた運航事業を営んでいます場合には、法律の適用が全然なかつたのであります。こういつた事業につきましての法律は、海上運送法というのがございます。これは旅客定期航路事業というものを免許制にする。そして運賃なり運航計画なりにつきまして認可制をとつているのでございますが、ただ従来は、今申し上げましたように、湖の場合には二十トン未満の船舶をもつて営みます事業には、全然適用がなかつたのであります。従いまして戦前でありますと、大体県が、警察規則に属しますところの営業規則というようなものをそれぞれつくつて、そして実際上の取締りをやつていたというふうな実情であつたのでございます。これは新憲法におきましては、警察がそういうことをやるのはいけないということで、この方がなくなりまして、一応法制的に空白状態になつていたわけでございます。その後各府県におきまして、特にこういつた事業を規制する必要があると認める府県では、条例をつくりまして一定の取締りをやつていたわけであります。それは全国でも数が少く、幾つかの県に限られておりまして、実際上十分な監督ができなかつた面が多かつたと思うのでございます。そういうことから昨年、海上運送法の一部改正をお願いいたしまして、その結果、河川湖沼、すなわち川や湖におきましては、旅客定期航路事業という概念、これはちよつとむずかしくなるのでございますが、常識的に言いまして定期にやつているということと、それから旅客船といいまして、旅客定員十三人以上を持つている船でやつているものにつきましては、今度は河川湖沼におきましても海上運送法を適用するということになつたわけでございます。この改正法律の施行が十月二十日でございまして、その後それに基きまして、実際に行う事業につきまして、関東海運局長から免許なされましたのが本年の六月の十六日でございます。一応この免許に際しましては、海上運送法に免許基準というものがございすして、その事業に使う施設が十分でなければいけないとか、適格でなければいけないとか、その他いろいろな要求がなされております。その点につきましては、先ほど御説明がありましたように、船舶安全法に基きますところの検査もあらかじめやりまして、一応それに合格している船を適格船ということで、それを使つているものはよろしいということであつたわけであります。ただこの相模湖におきまして、今御指摘のような従業者がありましたのは、これはみな従来からやつていたわけであります。前からやつていたものは、施設等における特別大きな欠格条項がなければ、一応既得権的に免許してやるべきではないかということで、昨年の改正にあたりまして国会の方からの御要望もありましたし、また当初海上運送法ができましたときに、それ以前からやつていました事業者に対する経過措置といたしましても、同じような扱いをとつていた例もございます。そういうことから今度の場合も、一応施設が特別悪いというふうな欠格条項に該当しないものは、既得権的にこれを認めようということでありました。できましたらこの際に事業者の統合と申しますか、そういうことも一番望ましいと思つて、一部のところではそういつたことも進めて来たところもございます。しかしこれはもちろん法律に基くものではございませんので、行政指導と申しますか、できればそういうことをしたい。しかし皆さんがそれぞれ権利を主張された場合には、そこに限界があるということであります。一方こういう事業者も、全然ばらばらにやつているのではございませんで、一応組合をつくつております。この場合も相模湖遊船連合会と申しましたか、そういうような組合をつくつておりまして、組合内部では、自主統制ではございますが、お互いに話し合つて、お客さんを受けるのにも大体輪番制のようなものをとつております。一般的にはそういうことで、ある程度自主的に秩序を保ちながらやつて行くということでやつているわけであります。私たちの方も、そういう組合による自主統制のいいところは、十分これを助長して行くということで今後も進めて行きたい、またうまく話合いができて統合ができれば、それがまた一番望ましいというふうに考えておる次第であります。それから交通統制的なものにつきましては、取締り当局の方の所管になりますので、直接運輸省とは関係ないのでありますが、こういうものにつきましても、取締り当局の方に何か一種の規則のようなもの、条例になりますか、そういうものをつくつていただいて、今後の水上における交通統制についても十分完璧を期していただくように、運輸省の方からも今後具体的にお話を進めて行きたいというように考えておる次第でございます。
#29
○山口(丈)委員 今の御答弁によりますと、昨年法律の一部改正法を施行いたしましてから後の、一つの過渡的な時代に起つたものということもできるかと思います。しかしその過渡期におきましても、免許にあたつてはいたずらに今御答弁のような考えで行きますと、既得権だからというので、そういう業者の濫立に伴う競争の激化を阻止することはできないことになりまして、この相模湖におきましても、連合会等をつくつて自主的な統制を行つておるということでありますけれども、しかし連合会をつくつたといたしましても、その連合会に加盟しておる業者が、個々にその収益を上げるために営業をやることになれば、これは何ら効果を発揮しない。同じ結果になると思うのであります。ただ船を輪番制で次から次へと、甲の者が乗せて出れば次は乙の船、こういう船着場における秩序を保つに役立つだけでありまして、船の定員を守るとか、その他運航に必要な免許要件の条件を守るというところまではなつておらないと私は思う。従つて六月十日に検査を受けた後にも、定員をふやすために改造をやつて、弱小な企業者でありますために、その許可を受けるまでには、また検査を受けるためにも、一箇月も二箇月もかかるが、そういうようなことをやつておられぬというので、そういう不法営業をやつて、しかも輪番で船が船着場に出るように統制だけはしたといたしましても、自分の船に乗せられない者は、次に出て来る他人の船に奪われる。だから船主としては勢い自分の身の危険も忘れて、わずか十九名しか乗れないような船に、八十名もの人間を乗せる。なおかつ船主の話を新聞紙上で見ますと、そのときはたくさん子供が出て来るものだから、二十円か二十五円か、とにかく金をとつて、その金が入るということだけに夢中であつて、一体何人乗つたのかもわかつていない。引率者の先生もあとにならなければ、即座にそこで何名乗つたかもわからない、こういうような不規則な事態をそこに招来しておるのであります。私はこれが事故の一大原因であるというふうに見るのであります。そうすればたとい法律を施行して、その法律に基く秩序を保つ過渡期であるからといつて、それをそのままに見のがしておくわけには参らない。また将来に対しまするこれらの事故を未然に防ぐためには、早急にそれに対応する措置をとらなければならぬと私は思います。これについてどういうお考えをお持ちですか。ひとつ重ねてお伺いしたい。
#30
○岡田説明員 当の事業者に免許を与えます際には、一応船舶安全法なり船舶職員法なり、その他いろいろな海事諸法令について説明いたしまして、こういつた趣旨は十分了解してもらう、そういつた上で免許したわけでございます。ただこういつた事業者が、実際に今まで法律の適用を受けることが全然ございませんでしたので、どうも法律に対する感覚と申しますか、そういう点でまだ不十分なものがあつたのじやないか。また一方われわれの方といたしましても、そういうおそれのあるものについて、十分それだけ特に念入りに常時説明もして行くという点が欠けていた、この点については私どもも大いに反省しなければならないことと思つております。しかし今後の措置といたしましては、さつそく一般的には、先ほど官房長などからも御説明申し上げておりますように、運輸大臣からの警告、あるいはそれぞれの海運局長を通じての事業者に対する警告、あるいは実際上の指導をやつておるわけであります。特に旅客を扱いますこういつた事業者に対する説明といいますか、こういつた海事諸法令の周知徹底につきましては特に気をつけまして、今後それぞれ現地ごとに業者の会合などを催し、そうして各法令について具体的にわかりやすく十分説明する。そうして今後こういつたことを二度と起さないように十分注意したい、こういうことで現在地方の海運局に、特にそういつた具体的な指示条項を書きまして、その周知徹底に努めております。
#31
○山口(丈)委員 爾後の措置についても考えられているようでありますが、私はこの種の事件は天災ではなくて、人災によることであつて、防ごうと思えば幾らでも防ぎ得る犠牲であります。そこでこのような惨事を起したものについては、私は一応免許を取消す等の処分を行うべきであると思う。また先ほどるる申しましたように、このような過度の競争は、ただ相模湖だけではないと存じます。全国各地にそういうような過度の競争と思われる競争が行われておるのではないかと思います。このような過度の競争が惨事を起す重大原因であることは、相模湖がよい例としてわれわれの前に示したものと私は思うのであります。従つてこのような特に観光船の競争の状況から見て、業者の免許に対して再検討を加える意思はないか、この二点についてお伺いしたいと思います。
#32
○岡田説明員 第一点の当該事業者あるいはこれに類するものに対する事業の免許の取消しと申しますか、この点につきましては、本件についてはとりあえず免許の取消しの前提と申しますか、事業の停止という処分が海上運送法にございます。それに基きまして事業停止処分はいたしております。その免許の取消しにつきましては、捜査当局その他の事業者に過失があるかどうか、こういう点の決定を待つてから考慮をいたしたいということで、まだこれは現在はいたしておりません。それからそれ以外のものにつきましては、具体的に特にその使つております船舶が不適格船であるといつたような、非常に事業設備が不十分で、今後経営がやつて行けないというようなことが予想される場合に限つて、免許の取消しが発動できるわけでございます。従つてこれは免許の取消しというようなことでなくて、今後行政指導によつて、できれば自発的な統合と申しますか、あるいは実際の合併までは行かなくても、組合統制その他の面で自主統制をできるだけ強化する。それには監督官庁のいい意味での意向というものを、なるべく反映してもらうというようなことで行政指導して、できるだけそういつた濫立と申しますか、非常に無秩序な状態が放置されるようなことがないように努めて行きたい。それから現在の海上運送法で取締つておりますのは、先ほどちよつと申し上げました定期旅客航路事業というものに一応限定いたしております。こういつた相模湖における事業者のような場合には、一つには一応定期の運航をやつております。しかしまた一方においてはこういう場所の性質上、観光客は団体などが臨時に次々とやつて来るという方がむしろ多いわけであります。そういうお客の需要がありましたときは、そういう定期便のほかに臨時に船を出すわけであります。この点については現行法では、直接法律による取締りということがないわけであります。しかし一応定期航路の事業者ということで縛りまして、その使用する船舶につきましても、一応定期航路に使用するという船につきましては認可制になつております。従つてやたらに船をふやしまして、新しくそれに充当して行くということは、許可なくしてはできないというふうな形になつております。事業者の濫立はございますが、船をどんどん必要以上にふやして行くということは、そういつた面から規制できるわけであります。そういう点については今後とも必要以上に船をふやすことによつて、交通の安全を阻害されるというようなことのないように、十分に努めて行きたいと考えます。
  〔西村(英)委員長代理退席、委員
  長着席〕
#33
○山口(丈)委員 このたびの事件は、学生を引率して行つた教員の責任、これは当然重大な責任を直接に負つておる、これは申すまでもないことであります。しかしながら一つには今申しますように監督官省として、たといそれがどのような条件にあつたといたしましても、九つもの業者を競争させるような、こういう競争の激化を誘引するような行政的措置は、当然その監督官省も一半の責任を負わなければならぬと思うのであります。しかもこの船主等は、あのいたいけな犠牲者を出した遺族等に対しても、経営上から見て何らの措置もとり得ない弱小業者であると思います。従つてこのような船に乗つて犠牲になられたことは、まことにお気の毒だということだけで済まされない一半の責任も、監督省として、国家として負うべき問題がそこにひそんでおるのではないかというふうにも私は思うわけであります。こういうところから見ますと、やはり国としても、いわゆる監督官省の責任からいたしましても、これらのお気の毒な御遺族に対して、何らかの慰藉の措置が講ぜられてしかるべきだと思うのでありますが、これについてどういう措置がとられたのか、あるいはまたとられていないとすればどのような措置をとろうとなさいますか、私はこれを承りたいと思います。
#34
○岡田説明員 こういつた事業者の中に弱小業者が非常に多いという点でございますが、これは今非常にむずかしい点でございまして、海上運送法の免許基準の中に、幾つかいろいろな条件が入つてございます。その一つとして、たとえば「当該事業の経理的基礎が確実性を有すること。」というふうな条項が入つておるわけでございます。これをどの程度に厳格に解して行くかという点は、非常にむずかしい問題であろうかと思います。と申しますのは、一つには営業の自由と申しますか、やりたいもの、特別欠格条件に該当しないものは、できるだけ免許してやるべきじやないかという、むしろこれは憲法に保障されておる営業の自由というところから出て来る要請、一方においては公共的な機関であるから、その事業を十分に遂行するに足るだけの能力を持つていなければいかぬというふうに縛る方の要件、この二つの兼ね合いをどの程度のところに見出して行くかという、むずかしい問題であろうかと存じます。ただ具体的に、たとえば法人でなければいかぬ、そして資本金は幾ら以上でなければいかぬ、あるいは船は全部で何トン以上持つていなければいけないというふうな基準を、機械的につくつて行くということはできないわけであります。それはそれぞれの地方の土地柄によつて、それぞれに適した程度のものでいいということはございますから、それに合うようにやつて行かなければならないということであろうと思います。従つてこれは何か機械的な基準を設けてやるわけには行かないかと思います。一方におきましては、先ほども申し上げましたように、これらの事業者が前からずつとやつて来ていた。もう一つこれは法律の不備と申しますか、旅客定期航路だけが免許制になつている。実際に旅客を扱う場合にも、それが不定期でやつている場合には、届出だけでいい。従つて法の強度な規制は受けないというのが現行法の建前になつております。それから旅客定員十三人以上ということになつていますから、わざわざ脱法的にといいますか、十二人の定員をとつて運送をして行くという場合には、やはり法の適用を受けないで、実際自由かつてにやれるというような、これは法制上の欠陥もある。従つてむしろ厳密に縛つて、定期航路事業として免許しないといいましても、幾らでも抜け道がある。そこで全然かつてないことをやられるよりは、むしろある程度前からやつているものにつきましては、免許基準の方を多少は緩和してみて、一定の秩序に乗せるというふうに考えた方がむしろ実際的でないか。こういう点もあわせて免許について考えているというのが現状でございます。
 その次に慰藉の問題でございますが、これにつきましては今御指摘のように、こういつた小さい事業者の場合には実際負担能力がないので、いくら申訳ないと思つても、ないそではどうにも振れないというようなことでございます。これに対して国として直接何か考えているか、あるいは考えるべきじやないかという点につきましては、こういつたものに国が直接に国費を支出するというかつこうでは、ちよつとむずかしいのじやないかと考えます。そこで私たちが現在考えておりますのは、旅客に対する傷害賠償保険制度と申しておりますが、こういつた旅客を殺しあるいは傷つけた場合に、その賠償ができるように保険制度を活用しようということでございまして、これは全国のこういつた定期船業者の有志でもつて、団体で一括して加入する。保険会社の方も団体になつておりまして、それと契約して団体保険制度で傷害保険をやつて行くという制度を昨年開いたわけです。これは全国業者の有志だけでございまして、全体の事業者の数から見ますと、現在加入しておりますものは約一七%でございます。その輸送しているお客さんの数からいいますと、一年間延べにした場合に大体二五%でありまして、この輸送をやつております事業者、これが各事業者の率からいいますと、先ほど申し上げましたように一七%でございます。その他のものにつきましては、運輸省といたしましても、かねがねこういういい制度が開かれているのだから、できるだけ加入するようにということを強く勧奨しているわけであります。しかしなかなか船主経済も一般的に悪く、運賃を上げるということもなかなかむずかしいということで、各業者ともこの保険の必要性は十分痛感しながらも、実際に保険料を払う負担が苦しいということで、延び延びになつているというふうなことでございます。しかし私たちといたしましては、今度のような事件にもかんがみまして、なおこの保険制度を活用するように、特に強く未加入の業者に対して現在呼びかけを行つているわけであります。
#35
○山口(丈)委員 私はそれがどのようになつているかを尋ねたかつたのであります。今の答弁の中に、船主がその保険金の支払いにも困難なような状態のものがあつて、なかなか思うにまかせないということですが、そういうものに人命、財産を預けることはなおさら危険なのであります。従つてこの免許の要件としては、少くともこのような保険加入等の措置が十分に何の憂いもなしにできるということが、重大な要素として考えられてしかるべきではないかと思います。そういう措置によつてでも競争の無用の激化を避けるように、特段の努力を払つていただくことが、これら犠牲者の霊を慰める、今後生命、財産を安全にする一つの方策だと思うのでありまして、十分御勘考を願いたいと思います。私は旅客、観光客の運輸事業はもちろん、これらも含めたすべての運輸事業は、その事業者の目先の利益だけではなく、生命、財産を安全に保つことが、交通事業者としても交通従業員としても、第一義的な重大使命だと私は考えるのであります。私ども交通従業員としてまず第一歩を申しましたときに、すでにそういう教育のもとに業務に携わつて参つたのであります。しかし最近においては、ややもすればそれが行政面において軽んぜられているのではないか。いかほど現場において人命、財産の安全保持を最上の使命として業務を運行いたしましても、行政面においてそれにマッチする措置がとられませんと、生命、財産の安全保持ということは困難であります。そこに私は非常な疑問を持つのであります。今御答弁にありました憲法に保障された営業の自由については、何らの原則的制限を加えることはできないのであります。いわんや人の財産についてもしかりであります。しかしながらその自由とは単なる野放しではない。いわゆる憲法上の諸種の自由保障は、そこにそれぞれの人人の基本的責任という、この責任の上に立つての自由はあるのであります。責任を全うせない業者が、ただ単に自己の利益を追求するということのみを目的として、あるいはそれによつて他を顧みないような行為をする者も含めて、それが一切の自由であるという考えは、大きな間違いであります。往々にしてそういう間違つた自由を考える者があればこそ、事前にそれらについて憲法に保障されている以上の、いわゆる不自由さを味わなければならないようなことを自分自身で引起しておるのであります。為政者もまたそういうような自由を誇張してはならぬのであります。そこにある種の制約が加えられるところに自由があると申しても、逆に言えばさしつかえがない。今日これを労働組合等の運動にとつてみましてもしかりであります。何ゆえに公共企業体等労働関係法によつて、国鉄あるいは専売等の労働者諸君が、基本権であるスト権を剥奪されておるか。そこにいわゆる憲法に保障する自由と、その自由の責任を遂行するための一つの責任としてとられておるものだというふうに考えなければならぬのです。そうすれば私は何らこのような障害に対しても、そのときに営業しているから、そのものについては営業の新規免許については厳密なる免許要件を強制するが、しかし今まであつたものに対しては、その免許要件は多少そこにそぐわないものがあつても許可して行くのだというようなやり方は、これはみずからの自由を剥奪しておるものである。そのような誤つた自由のために、この人々が犠牲になつたとすれば、これこそ私は時代の悲劇だと考えるのでありますが、一体そういう考えをどうあなた方は解釈されて、そうして行政面に携わつておられるか。私はそういう点について非常に遺憾に思うのでありますが、もう一度それについて的確な御答弁を私は要求したいと思います。
#36
○山内説明員 ただいまの御質問は運輸行政の全般につきまして、この件のみでなく御指摘のあつたものと考えるわけでございますが、先生のおつしやいましたように、戦後自由という思想が非常に強くなりまして、交通におきましても、ある一定の免許基準をつくりまして、それに適合するものは自由に免許しなければならないというような意見も、いろいろ言われたことがございます。しかしその結果現在におきましては、一部におきましては、不当競争の情勢があるというようなこともありまして、現在交通界におきまして最も重要なものは、交通関係の調整と申しますか、統制ということではないのでございますが、統制をどうするかということが、欧米各国でも輸送調整という問題が非常に大きな政治問題になり、あるいは行政上の問題を起しておるのが各国の通例でございます。来年度の予算その他の基本政策におきましても、まず第一に運輸省で大都市における交通調整という問題を取上げまして、また委員会に御説明をさせていただきたいと思いますが、運輸省におきましても、その点におきまして十分現在考えておりまして、将来における交通のあり方、その間の各業種間の調整、あるいは自動車、鉄道、船舶というものの調整はいかにあるべきかということを、国民経済的な考え方、あるいは交通学的な基礎的な考え方におきまして、十分検討してみたいということは、現在御指摘のありました点につきましては十分目下考えております。またもう一つ先ほどからのお話がございまして、われわれといたしましては、交通におきましては安全が第一でありまして、免許もそれに基いて十分なる審査をいたしておりますことはもちろんでございますが、不幸にしまして災害の起りましたあとの慰藉というものも、十分考えなければならないことでございます。それで来年度におきましては、まずその中で自動車の保険制度というものにつきまして手を染めまして、次の国会には当委員会におきまして御審議を願うべく目下検討をいたしておりますが、これはただ自動車だけの問題ではないのでございまして、交通各般にそういうことを考えなければならないと考えまして、順次目下研究いたしておりますが、御批判を仰ぎたいとかように考えております。
#37
○山口(丈)委員 大分時間もたちましたので、私はなお質問したい点がたくさんありますが、希望として申し述べておきたいと思います。過般草軽鉄道の電車転覆事件が惹起いたしまして、非常に多数の死傷者を出したようであります。私どもの承知いたしておりますところによりますと、このようないわゆる弱小会社であつて、そうして非常に設備の悪い施設が非常に多く見受けられます。しかもそれらは自分の力においてそれを修復する能力を有しない。そこで地方鉄道整備法等の法的措置が講ぜられまして、そうしてそれに対する万全の措置をとろうとされておることも私は十分承知をいたしておりますが、しかしこのような事故の続発する現在において、なおこの整備法によるいわゆる補助等もきわめて微々たるものであります。これを今日のような経済状態においてそのような弱小施設を放置せんか、ゆゆしい事故がいつ勃発せんとも限らない状態で、非常に不安にたえないのであります。これについても私はこれらの交通惨禍にかんがみ、運輸省は特段の措置を払われるよう希望いたしたいと思います。
 第二の点は、昨年あるいは本年に引続いて異常な風水害が続発いたしまして、そのために自動車道路網は致命的な損傷をこうむつておるところもあるのであります。しかるにそれに対しても交通の持つ特殊性、公益性から考えて、どうしても運行を停止することのできないような事態にあることを考えますと、これは一刻も捨て置くわけには参らぬ重大問題であります。ところがややもすればそれらのことがわが国においては政治面において、あるいは実際の社会面においても軽んぜられ過ぎないか。もう少し私はこれらの諸点について、他の鉄鋼やあるいは石炭やそういつたような重要産業以上に関心を寄せられて、万全の措置を講ぜられることが当然のことであると思います。これは即人命に関する重要問題であります。ところが日本は悲しいかな、それらの人命に関する重要なる問題につきましては等閑に付して、いたずらに自己の目先の利益のみを追求するようなことにふけつておるように考えられてなりません。こういう点につきましては、私は政府当局者に向つても十分に勧告せられて、そうして万遺漏のない措置をとらるべきであろうと思うのであります。また私ども政治に携わる者といたしましても、これらについては十分なる措置をとつて、今までに払われました洞爺丸を初め、このバスの転覆事件、あるいは相模湖におきまするこのような事件等、幾多の事件の犠牲者に対して、私どもは十分に報いるための努力をいたす覚悟であります。どうか当局においてもこれらの犠牲を二度と繰返さないために、重ねて申しますが、万全の措置を講ぜられるよう希望いたしまして、質問を終りたいと思います。
#38
○關内委員長 天野公義君。
#39
○天野委員 今回の相模湖の問題を中心にいたしまして、若干お伺いしたいと思います。すでに山口委員から大分詳細に御質問がありましたので、なるべく重複を避けてお伺いいたします。簡潔に要点を御答弁願いたいと思います。
 まず第一は、もう新聞その他で常識的になつていることでありますが、事故の原因は定員過剰にある。また内郷丸の船体の不備にある。そして定員過剰の責任は船主、船長にあり、また引率者の教官にもその責任があるのではないか、こういうふうに言われておるわけでありますが、これらの根本的な原因になつたのは、結局定員に対する考え方の問題ではないかと思うのであります。運輸省はこの交通機関における定員について、一体どういうお考えを持つておるか、これについてまずお伺いしておきます。
#40
○山内説明員 定員と申しますものにつきましては、海陸に統一した考え方は現在ないのでございまして、船におきます定員は、安全定員といたしまして、それ以上乗せてはいけないというふうに解釈をいたしております。陸におきます定員も、これは昔から営業法その他で議論されておるところでございますが、安全定員というよりはサービス定員と申しますか、そういうふうに従来解釈いたしております。陸におきましても、もちろん定員はシートの数とつり皮の数が定員になつておるわけでございますが、自動車あるいは特に電車におきましては、安全性ははるかにそれより何倍か多いことになつておるわけでございます。しかし行政指導の面におきましては、陸におきましても、定員をできるだけ守ることはもちろんでございまして、事業者自体が積極的に定員を超過させるように詰め込むことは適当じやない、かように考えております。
#41
○天野委員 どうもこの定員の問題は、陸と水上を一般にごつちやに考えておるのではないかという気が非常にいたすわけであります。その最大の原因をなしているのは、言うまでもなく国鉄及び私鉄が満員電車で毎日行われる殺人的なラッシュ・アワーで、定員を何倍するような人間を押し込めて、そして平気で運行しておる。陸上の電車、汽車の場合には、非常に安全度が高まつておりますから、それでも事故もなく済んでおるのでありましようが、あれが一旦どこかにひつかかつてぶつ倒れるということになりますと、非常な惨事を起すわけであります。そこで陸の交通機関については今お話のようにサービスであつて、そして安全度を見たある程度の定員というものはあるけれども、それならばもう少しつつ込んで言いますならば、陸上の交通機関、電車、汽車については定員はないのではないかという逆論法も立つて来ると思うのです。こういう点についてどうでございましよう。
#42
○山内説明員 お説のように逆説的に考えますとそういうこともありますが、実は交通機関のあり方を、釈迦に説法のきらいがありますが、させていただきますと、一応船のような場合には、一定の定期便がありまして、それで大体旅客の旅行要請を満たすわけでありますが、旅客の旅行要請が陸の場合と大分違うわけでございまして、陸の場合には、大体輸送のピークがどこにあるかと申しますと、ただいま御指摘になりましたようなラッシュの場合でございます。現在の東京都内の情勢を考えますと、大体平常の輸送の込み方は、定員に満たないという状態が多いわけでございますが、ラッシュの場合には二倍にも三倍にもなるということでございます。そういたしますと交通関係者といたしましては、そのラッシュの客をできるだけ輸送するために多くの車両、多くの人員を持つわけでございますが、完全にラッシュの客をはきますために人員なり施設なりを持ちますと、中間におきましてはほとんど客のない車、あるいはそれを車庫に入れますか、そういう輸送の態勢を持たなければならないことになるのでありまして、ひつきようそういたしますことは経営者の負担になりますか、あるいは利用する方々の負担になりますか、そういう問題にも響いて参りますので、御指摘のように陸上におきましてもぴたつと定員をきめて、それ以上乗せないということは、われわれ行政官庁としては望ましいことではありますが、社会の実情がこれを許しません。また特に大都市におきましては、今の線が、輸送を増強するにいたしましても限度がございます。特に東京のごときにおきましては、早くも各線詰まつておりまして、現在お茶の水・池袋間の地下鉄工事が終りまして、爾後東京駅に延ばすという漸増の計画をいたしておりますが、これも一小部分にとどまつておりまして、東京の輸送の緩和をいたしますためには、あと七十数キロの地下鉄線をやりませんと、私の申し上げておりますように、少くともラッシュにおきまして、二倍くらいの定員増の込み方という状態にはならないわけでありまして、われわれといたしましても陸上の定員も、これは乗車の最大限度であるということを言いたいのでございますが、どうも実情に適しない現在、われわれとしては、ラッシュにおいての込み方を少くするのが、行政官庁及びそれぞれの関係交通機関の責務であると考えまして、微速ではございますが、停車場の延伸、あるいは車両の増強等、現有施設の増強を戦後現在までやつて参つたわけでございます。これからにおきましては、それらのいわゆる輸送増強策もある程度底をついて参りましたので、新しい線の増強を見ない限り、いかに法律をもちましてそれを縛りましても、社会の実情としてそれが適用できないということになりますので、この点は将来ともできるだけ交通業者に定員を守らせるようにやつて行きたいと思いますが、それを裏づけする情勢、あるいは財政の面のめんどうも将来十分考慮いたしまして、定員問題の解決即交通難の解決になるわけでございまして、非常に大きな問題でございますので、その面におきまして運輸省におきましても十分努力をいたして行きたいと考えております。
#43
○天野委員 今のお話の点はよくわかりますが、結局陸上においては、時と場合によつては、電車なり汽車なり、その箱の中の空間を満たすだけの人間を押し詰めたのが、最高限度の定員である。現在の社会情勢また交通機関の情勢ではやむを得ない、こういう状況に追い込められて、実際そうあるのだろうと思うのでありますが、そういうようなことが一般に黙認をされ、それがやむを得ない場合にはしようがないのだというような考え方は、今度はほかのそれほど安全度を持つていない交通機関にそういう考え方で臨まれた場合には、非常な誤りを生ぜざるを得ないわけであります。自動車におきましても、このごろはあまり見受けませんけれども、バスの入口にぶら下つて乗つておるというようなこともありますし、またラビットの横つちように腰かけて、自動車の錯綜しておる中を縫つて飛ばしておる。われわれから見てもはらはらするような状況が、諸所に見られるわけであります。こういう面については、安全度という面を見て人命を失うことのないように、運輸省としては今後できるだけ指導していただきたいと思うのであります。
 続いて今度は船の方の問題でありますが、船の方の定員というものは、それ以上乗せてはならないという定員なんでありますか。その定員を幾から越てしも、それは許されるというような意味の定員なんでありましようか。
#44
○水品説明員 船舶で定員をきめます場合を簡単に申し上げますと、まず容積、面積等の関係から一つ数字を出しているわけでございます。もう一つは船の復元力、特に小型船の場合は、復元力は非常に大きな問題でありまして、復元力の方からその数字を出して参ります。そしてまた、救命艇その他の設備の方からも定員を出して参りまして、その最小数をもつて定員といたしておるのでありますが、これは法規によりましても、定員を超過すると一万円以下の罰金というような罰則のついている定員でございます。また実費的にもそれ以上乗せてはいけないというのが限度と考えております。
#45
○天野委員 そうすると船における定員というものは、それ以上乗せてはいけない最高限度を示したのが定員である、こういうふうに法規上からも、いろいろな点からも勘案してあると了解してよろしいわけでございますね。
#46
○水品説明員 さようでございます。
#47
○天野委員 今回の相模湖の悲劇が起つた点は、そこに対する認識の甘い点があつたのではないか。水上における交通機関に対して、あたかも陸上における汽車、電車と同じような考え方で、先生もそれから船主側も人間を乗せたのではないか、このように考えられるわけでありますが、ここにおいて内郷丸等の相模湖の遊覧船は、平時定員をまつたく無視して営業しておつたというような状況でございまするし、船長も、定員とかそれを掲示したものが、船内にあるかどうかということも知つておらなかつたというような状態にあるわけでございます。こういうような状態というものは、監督官庁の明らかな手落ちではないかと思う。船に対してそういうような表示もせず、船長が何人が定員であるかもよく知らない。そうして船における定員の性質がどういうものであるかということも、まつたく知つておらないということは、明らかに監督官庁の手落ちではないかと思うのでありますが、その点いかがでございましよう。
#48
○水品説明員 その点でございまするが、定員の表示は、あの種の船の場合は検査証というのがございまして、検査証にはつきり書いてございます。また規則によりましても、これを船内の見やすいところに張り出しておけということになつております。また特にこういう船は、船長、船主が、そういう意味で船というものをよくまだ知つておらないということも考えられますので、特に規則の上で船内の見やすいところに定員を書いておくようにというようになつておりまして、検査の都度それは十分確かめておるのでございます。この場合におきましては、検査後に改造いたしておりますので、そういう表示がなかつたのじやないかということをおそれております。
#49
○天野委員 そういう点に対する取締りは、地方警察がやつておると思うのでございますが、どうでございましようか。
#50
○水品説明員 そうです。
#51
○天野委員 そうすると地方警察というものは、一体どの程度水の上のことについて知識を持つておるか、これは非常に疑問に思うのでございます。東京都では水上警察というようなものがあつて、大体水上の取締りをやつておりますけれども、山の中に入つてしまうと、海をあまり見たことがない、水に対してあまり関係がないというような警察官あるいは監督署が、これらの船について監督をする。ここに非常に危険が伴つているのではないかと思います。従つて、こういうような水上に浮ぶ船を監督するような警察署に対して、運輸省といたしましては今までどういう指導をされておつたか、そういう点をお伺いしたいと思います。
#52
○水品説明員 私は安全性の関係の例以外に申し上げられませんが、安全性の関係といたしましては、今もお話にございましたように、従来海に面しておるところは海上保安庁なりあるいは水上警察がございまして、連絡もよく、また船というものをよく理解されておりますので、万全を期しておると思うのでございますが、小型船規則ができまして、ダムとか湖水等に新たに校査の適用される船が相当できて参りましてから、たとえば富士五湖等は相当たくさんこの種の船が動いております。それから十和田湖というふうな辺鄙なところの湖において相当船のあるものには、特に検査官とかそれぞれ適当な人を派遣しまして、警察あるいは県庁等と連絡をとり、講習会を開くというような措置を、具体的に数回にわたつて講じておりましたが、相模湖の場合は遺憾ながら連絡に不十分な点があつた、こう考えております。
#53
○天野委員 全国にこういうところがたくさんあると思うのであります。従つて監督をする者が船のことについて何も知らない、定員の性質も何らわからない、こういうような状況で監督をされたのでは、それに乗る人々は不安で不安でたまらないということになるわけでありますので、こういう小型船舶が陸上にあるというような地区については、この監督官庁に対して十分指導するように、今後方針をきめて万遺漏のないようにしていただきたいと思うのであります。
 それからもう一つは、このような遊覧船の定員制度と、その定員を守つた場合に運賃、料金がそれで出て来るわけでありますが、そうした場合に、定期航路をやつてその企業が成り立つかどうか、そういう点までよく考えられて免許されておるのでございましようか、どうでございましよう。
#54
○岡田説明員 ただいまお尋ねの点につきましては、運賃を定めます場合に、あるいは経理的な収益性、採算性が十分あるかということを見ます場合には、大体どれくらいの輸送需要があるか、それに対してその事業者の計画している場合の供給力はどれだけあるかということを見まして、その運賃で採算がとれて行くかどうかということを判定するわけであります。その場合の供給力というのは、あくまでも定員を限度として見ておるわけでございます。
#55
○天野委員 次にお伺いしたい点は、五トン未満の船舶に対する監督の問題でありますが、昨年十一月、小型船舶安全規則というものが省令で出たわけです。このような小型船舶について、どういう監督行政を今までやつて来たか。それから船体の検査は先ほどまだ済んでおらないというようなお話でありましたけれども、今後は一体どういう方針で進まれるか、お伺いしたい。
#56
○水品説明員 監督という面は広くなりますが、私は検査を中心とした面をお答え申し上げたいと思います。この規則ができまして、先ほどまだ検査の済まないものがあると申し上げましたが、それはたくさんはございません。九州地区等に一部ございましたが、これはこの事件にかんがみまして早急にやりまして、もうすでに全部済んでおるはずでございます。それから従来のこの種の検査は県で規則をつくつて、運輸大臣の認可を得て検査取締りを行うことができるという安全法上の規定がございまして、それによつて取締られて参つたわけでございますが、その実際は各県とも運輸大臣の認可を得た規則を持つておるところはございません。ただ条例等で、たとえば青森県とかその他数県において、条例で検査あるいはそれに関連した取締りをやつておるということは聞いておりますけれども、安全法に基く検査をやつておる県はございませんでした。私どもとしては、一応簡単なサンプルをつくつて、そういう規則による取締りをしてもらうことを、県庁と従来も連絡をとつて参りましたけれども、県でつくるようになつておりますため、私の方で一方的にはきめられませんので、従来までやつておりません。
#57
○天野委員 先ほどの山口君の質問に対する御答弁を伺つておりましても、また私どもちよつと調べた面からいたしましても、この小型船舶について法の不備な点が非常に多いように見受けられるのであります。従つてこの小型船舶について法を整備して、その安全度を高めて行くというような、新たな小型船舶に対する立法というものを、運輸省としては考えておられないのでございましようか。もし考えておられないとするならば、すみやかにその作業に着手されて、小型船舶に対する法的整備をする必要があると思うのでありますが、その点いかがでございましようか。
#58
○水品説明員 小型船舶の検査等の規則の整備でございますが、実はこの規則の一つの欠点は、たとえば一年たてば必ず検査しなければならぬという建前をとつておりませんで、運輸大臣が必要と認めたときに検査をする、こういう法律になつております。これはほかの五トン以上の客船の場合ですと、毎年一回検査を受けて、一年間有効の証書を出すわけでありますが、これを施行いたしますにあたりましては、そういう大型船とほぼ同様な扱いをいたしますと、三千隻くらいの船をやるのに、どうしても最小限度二十人くらいの人が年間いるような勘定になつて参ります。そういうことはとうてい今日の段階では、これはもちろん十分折衝いたしましたけれども、人員の増員等望むべくもありません。それでこの運輸大臣の必要な時期ということにいたしております。その必要な時期というのは、検査の繁閑等を考えて行く。つまり船主が自主的に都合のいいときに来てくれ、こういうふうに指定されたのではとても手がまわらぬ。しかし検査をみずから計画してならやれるというわけで、そういうふうになつておりますが、今何といたしましても人手の見通しがつきません関係もございます。またこれも始めたばかりでございますから、当分はこのままで実際の状況を見て、今後あるいは要すれば改正を考えるにいたしましても、その上で考えてもおそくないのじやないかというふうに考えております。また実際に検査を毎年やることにはいたしております。
#59
○天野委員 検査の面ばかりでなくて、先ほどのお話もありましたように、不定期船についても法的規制がないというような問題もあるわけでありますので、それらの諸般の状況を勘案されて、小型船舶の問題についての法的整備をすみやかにいたして、今後相模湖の事件のような悲惨な事件の起らないように、万全の措置を講じていただきたいというのが私のお願いであります。
 それからもう一つお伺いしたい点は、船長は中学校の卒業生で、三週間の講習で丙種航海士の免許を与えられた青年であつたわけであります。この人が定員についても何も知らなかつたというような状況のように聞いておるのでありますが、この両極航海士というのはどういう内容のものでありますか。
#60
○山内説明員 本日ちよつと船員関係の者が来ておりませんので、後刻御説明申し上げたいと思います。
#61
○天野委員 常識程度でもよろしゆうございますから、何かお知りでございましたら……。
#62
○水品説明員 沿海航海、つまり瀬戸内等に動いている帆船、それから平水航海をやつている汽船等の船長は丙種の船長でございまして、これは点測等はできないが、実際上船を動かすに支障のないだけの実際的な知識は持つているわけでございます。
#63
○天野委員 そういうようなりつぱな航海士には、たつた三週間でなれるのでしようか。
#64
○水品説明員 新たにそういう仕事を始めて三週間ですと、これはなれないのでございますが、これには経歴の条件もついておりまして、現在の職員の試験制度は、技能というよりも知識的なことを相当中心にやつて試験をやつておりますし、技能は経験に基く、技能、経験年数をとつてやつておりますので、三週間あれば十分やれると思います。
#65
○天野委員 そういうような経験を基礎にして、三週間の講習で丙種航海士の免許を得られた人が、船長をやつておつたわけでありますが、そうすると、先般来から伺つております洞爺丸の事件のときのいろいろな船長の権限なり良識なり、そういうような点を伺いますと、船長は非常な権限を持つている。また定員その他についても、また気象の判断等についても権限を持つて、あの暴風雨時でも出港しているような状況である。ところが今回のこの船長は、同じ船長であつて、小さいとはいいながら、十九人しか乗れない定員のところに七十人も八十人も乗せて走り出したような船長だ。航海士について、運輸省としては一体どういう教育をされておるのでありましようか。船は、湖でありましても、また内海であつても、人命に関する重大な運航業務を扱うものでありますから、この定員については、厳守をしなければならない一番重要な問題であると思うのであります。丙種航海士になるのには、こういう定員を守るとかなんとかいうことについて、何ら教育がされておらないのでありましようか。そういうことは要件になつておらないのでありましようか。
#66
○水品説明員 この丙種航海士の資格条件として当然最小限度必要な、たとえば定員を守らなければならぬとか、安全法、職員法あるいは船員法等に基く基本的なものの条件は入つているわけでありますが、この場合は、定員を守らなければならないことを知らないで守らなかつたか、知つておつて守らなかつたか、その点は私存じておりませんけれども、当然定員は守らなければならぬものということは知つているはずでございます。それからいろいろな御質問がございましたが、その他の点は、きよう船員局関係から参つておりませんので、的確な御返事は申し上げかねます。
#67
○天野委員 丙種航海士の免許を与える場合に、ここに重大なる欠陥を蔵しているような気がするわけでありますが、この問題はまた折がありましたら伺いたいと思います。
#68
○山内説明員 洞爺丸の船長と平水航路の船長と同じだというようなことでございますが、私もよくわからないのでありますけれども、船員法におきましては、五トン未満の船舶及び河川湖沼の船員は除かれておりますので、その点は違うのでございます。後刻それは十分関係の者から御説明申し上げたいと思います。
#69
○天野委員 洞爺丸の船長とこの内郷丸の船長とは、資格も違い、今までの経歴その他も違うわけであります。違うことはわかつておる。しかしながら同じ人間を乗せて、人の材物を乗せて運ぶという点においては同じである。従つて定員を守らなければならない。また積載物のトン数はある程度制限されておるなら、その制限を守つて行かなければならない。その基本的な船長としての考え方、船長としてのとるべき措置は何らかわらないわけです。従つてその基本的な線についての教育がおろそかにされておる、監督、指導がおろそかにされておるのじやないか、こういう点を強く痛感せざるを得ないわけであります。従つてそういう点については関係の方がいらつしやらないと言いまするけれども、ひとつ官房長からそれをよく伝達されて、万遺漏のないように今後措置をしていただきたいと思うわけでありますが、この点についてもう一度御答弁願います。
#70
○山内説明員 ただいま御指摘の点はまことにごもつともでございまして、私から船員局に天野委員の御趣旨を伝達いたします。
#71
○天野委員 それではこの問題は別の機会にもう少し掘り下げて、人の生命に関する問題でありまするから、お伺いしたいと思います。
 もう一つお伺いしたいことは、相模湖の問題とはちよつと離れるようなきらいもするのでありまするが、これも同じ関連性のある問題でありますので、お伺いしたいと思います。大体大都市、特に東京都などではまつたく交通地獄、特にタクシーによる交通地獄という観が非常に強いわけでございますが、一体交通事故によつてどれくらいの人が死んでおられましようか。それをちよつとお聞きしたいと思います。
#72
○津守説明員 自動車で申し上げますと、二十八年度の数字ではお客さん、それから自動車にひかれた人、合計全国で一年中に四千四百五名という数字が出ております。
#73
○天野委員 二十八年度で四千四百五名という、洞爺丸事件に三倍するような人が一年間に死んでおる。そのうちの大多数はおそらく東京であるとか大阪であるとかいう、自動車の非常に多いところに起つておると思うのであります。そこで先ほども山口君の質問にあつたように、過度競争というもののもたらす恐ろしさというものを、われわれは非常に痛感しておるわけでありまするが、昨今において東京都内を見ましても、タクシーの非常な増加というものは目ざましいものであります。目ざましいものがあるけれども、逆にそれによつてぶうぶう雑音が町中に広がるばかりでなくて、今日自動車に乗ることが非常な危険を感ずるような状態になつておるわけであります。この自動車の問題については、いずれ運輸大臣がお見えになつた場合に、この問題についてよくお伺いしたいと思うのでありますが、特に今日の実情からいたしますると、一日交代二十四時間勤務というのが、タクシー業界の一般の常識になつておるようであります。そうすると二十四時間あの車をもつて、ぶうぶう東京中の車の多いところを走られておるのでありまするから、交通事故というものはますますふえて行くばかりであります。こういう状況に対して運輸省としては、一体どういう考え方を持つておられるのでありましようか。これは大臣にお伺いしなければならない問題であると思うのでありますが、一応お考えがありましたならば承りたいと思います。
#74
○津守説明員 私たちも自動車の事故防止に最重点を置いて仕事をやつておるわけでございまして、取締りの面、検査の面において、非常に心を痛めながらやつておるわけでございます。実は今回九州の嬉野線の事故が起る前にも、最近の事故の傾向を見まして、各陸運局長の方にも最近の事故の傾向に基き、特に重点的な対策の通牒を出したわけでありますが、さらに先般陸運局の局長会議を開催したときも、特にあとで自動車関係の事故につきまして、陸運局長だけにお集まり願いまして、いろいろと対策をお願いしますし、さらに現場の意見を聞いて、いろいろと対策を講じておるようなわけであります。
#75
○天野委員 これらの問題は大臣にお伺いしたいと思いますが、要するに運輸省でどんどん自動車の増車その他を認めておつて、自動車がふえて来て、その後の安全の取締りは陸運局長にお願いしますといつても、これは筋が通らない。相模湖の問題だつて、結局たくさん免許をしておいて、不完全な車もしくは船を出さしておいて、事故が起つてから取締りをするといつても、これはもうあとの祭りなんです。それよりももつと基本的な交通に対する考え方をきちつときめて、立法措置その他もきめ、そして乗る人の安全を第一に考えて、運輸行政、交通行政を考えて行かない限りは、いつまでたつても百年河清を待つような状況ではないかと思うのであります。幾ら交通取締りを厳重にしても、今後またタクシーをどんどんふやし、過度競争で二十四時間勤務し、ぶうぶう飛ばし、半分居眠りをして運転されておる状況では、交通事故をなくすということがむしろおかしな話で、事故はどんどんふえて行くことは当然であります。従つて今までの運輸省のやり方は、あるいは自由というものも認めたかもしれないが、どんどんふやして行つて監督は行き届かない。また過度競争をやつても、それについてはわれ関せずえんというような状態である。従つて企業者としては、幾らかでも収益を上げたいというので、無理せざるを得ない。そこに例年交通事故が累増し、また相模湖のようなああいう悲惨事が起きたのではないか、このように私は考えるわけであります。従つてこれらの諸問題についてもう少し掘り下げた問題、もしくは運輸省の今後の方針については、大臣に機会があつたならお伺いするといたしまして、これらについて官房長いかがでございましよう。
#76
○山内説明員 大都市におきます交通地獄という面のお尋ねでございますが、戦後非常に自動車がふえましたのには二つあるのでありまして、ただいま御指摘のタクシー、ハイヤーの面がふえたのが一つと、もう一つ自家用の自動車がふえたこと、この二つあるわけでございます。都会におきますこういう交通地獄というものは、自動車の両数がふえたことによりまして非常に混雑を来しておるということは、東京、大阪あたり非常に適例でございますが、諸外国におきましても、特にアメリカにおきましは現在それが問題になつております。それでわれわれといたしましても、これをいかに解決するかということを常々研究しておるのでございますが、まずどうして輸送要請を少くするかということが、一番大きな問題でございます。と申しますことは、普通ハイヤーでございますと、いくら何といいましても六人きりしか乗れない。六人でああいうスペースをとることが、道路を混雑させる非常に大きな原因であつて、まずどういうわけでそういうハイヤーを利用しなければならないかという根本原因を突きまして、それを解決して行くことが一番重大な問題でございます。それには現在アメリカで研究して、その結果の報告を私読んでおるのでございますが、まず第一に定期に走つておる公共用バス、普通のバスでございますが、そういうバスのサービスをもつと向上させて、今までそういうバスでは得られなかつたために流れた客を、まずそこへ吸収することによりまして、個人当りの輸送をするために要する交通機関の道路に占める比率が非常に下つて来る。それをまず第一に考えなければならないことでございまして、そのためにはまず交通事業者に十分そういう輸送要請に応ずるだけの施設を持たせるということが、行政の根本に考えられなければならないことであると考えております。次にまたただいま御指摘のように、タクシー、ハイヤーというものが飽和状態あるいはそれ以上になつて、輸送と需要とマッチしないために無理をするのではないかという御指摘でございますが、これはどうもはつきりしないことでございます。われわれ携わつております交通機関におきまして、景気の変動を最も受けるものはタクシー、ハイヤーの面に多いわけでございます。あるいはある一部の方におきましては、いわゆるバス、あるいは電鉄というような一般のそういうものにつきましては、一応どうしても必要旅行の面が多いのではないか。ところがタクシー、ハイヤーに行かれるような方々は、やはり自家用車を持たないが、さればといつてラッシュにぶら下つて乗られる方でない中間的な方々が多いのであつて、こういう面が非常に不景気になりますと、客が一般の公共の機関に流れるので、客が減るのではないかといわれておりますが、現在タクシー、ハイヤーの営業状態が相当下つておることは御承知の通りでございまして、あるいは御指摘のようなことも各地に行われておるのではないか、かように考えておりますが、そういう面に輸送力が余つて参りますと、新らしい免許のこと、あるいは増車というものも、輸送要請あつて始めてのことでございますから、そういうものにつきましては当然に整理して参らなければならないと思つております。また現在タクシー、ハイヤー業界におきましては、大型車の増備ということはほとんどやつておりません。全部小型にかえつつありまして、それぞれそういう経済的な要請にも即しておりますし、近年の統計を見ましても、自家用車の両数は相当ふえておるのでございますが、営業用車両の両数は全体としてはそうふえておらないのでございます。もちろん経済によりまして営業しておられる方々でございますから、無法にそういうものをふやすこともないわけでございますが、われわれといたしましても十分御趣旨を体しまして、今後の新規事業の免許あるいは増車の免許につきまして、輸送要請をマッチさせるように気をつけて参りたいと思います。またただいまのお話の大臣にお伝えしろということは、帰りましてただちに石井運輸大臣に御報告申し上げます。
#77
○天野委員 今の官房長のお話は、もう大体われわれの知つておるところであります。問題は過度競争になつて、非常に危険な逆転を至るところでやつておる。しかもその労働条件といいますか、それが大体二十四時間一日交代のような勤務の形になつております。従つてそういうようなことが、交通事故の一番大きな原因になつております。自家用車の方はそんなふつ飛ばすような運転は、おそらくしないのが常識です。交通事故の原因は、タクシーの運転手が乱暴な運転をするというようなところに大体あるのではないか、そのように推察されるわけであります。事人命に関する問題でありますから、今後その点もよく関係官庁に連絡をして、そうしてまず人命第一に交通行政を考えていただきたい、これを要望して質問を終ります。
#78
○關内委員長 臼井君。
#79
○臼井委員 相模湖の問題につきましては、すでに各委員から御質問がございましたが、私も一、二点お伺いいたします。湖水や河川等における定員の取締りは、警察署でやるということになつておりますが、これは励行されていないように思うのです。これらについては、あらかじめ運輸省と地方の県庁や警察部あたりに、特に連絡することはやつておるのでございましようか、その点をひとつお伺いしたい。
#80
○水品説明員 小型船の検査を実際に始めましたのは本年の初めからでございまして、それ以来各海運局とも相当この種の船の多いところについては、積極的に県庁、警察と連絡をとつて、講習会まで開いておるのでございます。たとえばさつきも申しましたが、富士五湖方面は数回にわたつて、相当な数の係官が行つております。あるいは諏訪湖、洞爺湖、十和田湖等、従来非常に海の関係に縁の薄いというようなことで、計画的に連絡をして参つておりますが、相模湖については遺憾ながら十分な連絡がとれておつたような報告は受けておりません。
#81
○臼井委員 そうすると相模湖の管轄の署に、私は取締りの責任が当然あつた思う。ところがいろいろ新聞等で見ますと、船長あたりも従来もこの程度は乗せていたからさしつかえないと思つた、こういうような話を聞くのでありまして、どうも警察方面が十分責任をもつて取締りをやつていないように思う。今回の事件についても、私はその地方の警察の責任が十分あるのじやないかと思うのでありますが、しかし本日その点について責任を問う方々も見えないし、ここで警察の責任を問うてみてもしかたがないと思います。これは今後十分連絡をしてやつていただきたいと思うのであります。
 それから定員の問題でありますが、先ほど御答弁を伺いますと、見やすいところに表示する、こういうことになつております。この問題については昨年の七月六日の当委員会において、海上運送法の一部改正の法案がかかつた際に論議されまして、私も定員の励行はよほど注意すべきであるということを、特に発言を求めて言つておるのであります。そこでその際にも取締りは、河川については警察にある、海上については海上保安庁だ、こういうことになつておりましたが、今私の申し上げましたように、どうも警察の取締りというものが十分行われていない。そこであの人がめいめい自分で守るよりしかたがないというふうに、私はつくづく感じておつた。ところが見やすいところといいますけれども、どうもそれが乗つてしまつてから定員が何名であつたから、それではおりようという人はない。その際にも船の外から見えるところに、船に乗ろうとする際に、すでに外から見えるところに明示するように要望しておいたのでありますが、どうもそういう点が励行されずに、単に見やすいところ、こういうふうになつていたと思うのです。これはたとえば自動車のうしろのナンバーが、つける場所も大きさも一定している。そうして夜間においては規定の照明を励行するように求めている。それに比べると、どうも、小型船舶等においては、従来そういう点の取締りが私は不完全であつたというふうに思うのです。この点はやはり政府にも責任があるように思うのでありまして、われわれがここで論議いたしました後において、そういうふうな大きさ等の指定はせずに、ただ見やすいところということになつていたのでありますか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#82
○水品説明員 御指摘の定員の表示でありますが、これはこの規則では船内の見やすいところとされてございますが、しかしこの事件が起きましてからは全部に指令をいたしまして、船外の見やすいところにもさらに表示をするというふうに指令をいたしておりますし、また海運局によつては、この規定にかかわらず、船外にも定員を書かしておるところも相当あるのでございますが、規定自体は船内の見やすいところになつております。
#83
○臼井委員 こういう相模湖みたいな問題は、いつかこういうことが起るのじやないかということは――私どもたとえば奄美大島あたりへ行きましても、定員が励行されてない。選挙の際などは無理やりに乗られるので、船長自体さえひやひやするというような言葉を聞いて、実はぞつとしたのです。それは後でありましたが、昨年七月これが問題になつたときに、われわれはすでに今日あることを心配してこの論議をかわした。ところがせつかくわれわれが論議をかわして、船外の見やすいところに表示してくれということを特に希望しておきまして、その際には西村運輸政務次官もおられたし、それから岡田海運局長も甘利船舶局長もおられたのですが、せつかくこういうことを論議しても実行されないということはまことに遺憾で、それで事件が起きてからあわててこれを方々へ知らせるということになつて、未然に防ぎ得ないことは私は非常に残念だと思う。あの際に表に定員何名ということが何人にもわかるように表示がしてあれば、たとえば定員十九人ですか、そう書いてあれば、七十人なんということは非常識だということがすぐわかるのですが、そういう点が私は今度の問題については遺憾にたえないのであります。たとえば河川等に割合になれていれば、常識上すぐこれは無理だということがわかるのですが、先ほど天野委員等からお話のあつたように、船に経験のない人ばかりだと、つい船長あたりの営利主義の言に惑わされて、ふらふらと乗つてしまう。それともう一つは群集心理で、大勢乗つていれば何となく安全のような気がするのですが、いかに大きな船でも一人乗つていては心細い、大勢乗つていれば大丈夫だという群集心理が非常に手伝うと思うのでありますが、この点ひとつ明確に、でき得れば形、大きさ――大きさ等も当局で適当に考えられて、定員は、どのくらいの大きさのもので、赤い字でもつて明示すべしというくらいのことを、ぜひこの際やつていただきたいと思います。そのお考えがありますかどうですか、お伺いしたい。
#84
○水品説明員 御指摘の点は、先ほども申しましたが、船外にできるだけ大きく表示するようには指令をしておりますが、大きさの数字を書きますのは、御承知のようにこの種の船は屋形船あり、あるいは部屋らしいものを持つておるものもあり、書く場所のいろいろな都合もございますので、なるべく書けるだけの大きいものを書かすようにというふうな指導を現在もいたしておりますが、またさらに徹底いたすような処置を講じたいと考えます。
#85
○臼井委員 それではこの点は重ねてひとつ、再びかかることのないように、少し厳重過ぎるぐらいに励行をさせて、間違いのないように希望いたしまして、私はこれで終ります。
#86
○關内委員長 以上をもちまして、嬉野線国鉄バス事故、相模湖遊覧船沈没事件に対する質疑は一応終りました。
 なお洞爺丸事件に関する質疑がまだ残つておりますが、これは次会に譲ることといたします。
 次会は来る二十五日午前十時から開会することにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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