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1953/12/08 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第3号
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1953/12/08 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第3号

#1
第018回国会 郵政委員会 第3号
昭和二十八年十二月八日(火曜日)
   午前十一時三十四分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長    池田宇右衞門君
   理事
           柏木 庫治君
   委員
           瀧井治三郎君
           中川 幸平君
           深水 六郎君
           永岡 光治君
           三木 治朗君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○公共企業体等労働関係法第十六条第
 二項の規定に基き、国会の議決を求
 めるの件(郵政事業)(内閣提出・
 衆議院送付)(第十七回国会継続)
○郵政事業の運営実情に関する調査の
 件
 (報告書に関する件)
○派遣議員の報告
  ―――――――――――――
#2
○委員長(池田宇右衞門君) 只今より郵政委員会を開会いたします。
 本日は公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(郵政事業)を議題といたします。
 なお、衆議院より送付いたして参りました案は、右の件は公共企業体等仲裁委員会裁定中第一項は昭和二十九年一月以降実施するものとしてこれを承認するという議決であります。これについて御質疑がございましたら質疑を願います。
#3
○三木治朗君 この裁定の問題とは離れておりますが、いわゆる年末手当の問題が非常に紛糾しておつたのでありますが、今朝ほどのラジオで聞きますると、妥結に至つたという報告でありますが、その経過、結果等についてちよつと御報告を願いたいと思います。
#4
○国務大臣(塚田十一郎君) それでは私から簡単に御報告申上げたいと存じます。
 当委員会におきましても、非常に御心配を願つて私としても感謝をいたしておるわけでありますが、委員会の御意向を尊重して、政府部内におきまして、大蔵当局との折衝に努め、又組合側とも幾たびか交渉を重ねまして、実は今朝方五時五十五分頃に話合いが漸くついたわけであります。政府の考え方は、御承知のように先般表明されましたように、一・二五の線を大体目標に他の一般公務員に劣らないように話合いできめろということであるわけでありますが、そういう気持を体しまして、こういう確認の条項に達したわけであります。確認の条項は三項目あるわけでありますが、第一項目は、「年末に際し、一般公務員と同額の手当を十二月十五日に支給する。」第二項は、「年末始繁忙事務についても適切なる措置を講ずる。」第三項が「今後とも両者協力して業績の向上による給与の改善に努める。」こういう三項目の話合いによつて妥結を見たわけであります。従つてこの趣旨を今日閣議におきまして報告をいたしまして、一応了承を得たわけでありますが、この申合せによりまして、例の予算総則の中に規定してあります給与総額の枠は、郵政省の場合におきましては一・二五に達するまではこれは拡げなければならないと、こういうことになるわけでありますが、郵政省の実情は、御承知のように六月行いました改訂是正の関係がありますので、食い込んでおりまして、今度の予算で以て衆議院を通つて、今参議院で御審議中の予算で措置されました部分を加えまして、〇・九しか残つておりませんので、従つて一・二五に達しますためには〇・三五の措置をしなければならん。一・二五を十五日に支給するということは、従つて〇・三五をプラスして措置をするということであります。
 それから「年末始繁忙事務についても適切なる措置を講ずる。」ということは、これは勿論既定の予算の枠内の話でありまして、例年そのようにやつておるので、又現実に忙がしい場合には超過勤務等が出るのはこれは当り前のことでありますので、それを当り前のことを確認をいたしたということであります。
 第三項は、これは今後の一般的な経営の方針として、今後とも両者協力して業績の向上による給与の改善に努力する。これは特別会計の本来のあり方、ものの考え方をこの機会にはつきりと確認をしたのだ、こういう工合に了解をしておるわけであります。
#5
○三木治朗君 聞くところによると、どの公社かわかりませんが、超過勤務の前貸しをするというような話も聞いておりますが、そういうことについて団交では触れなかつたのですか。
#6
○国務大臣(塚田十一郎君) 超過勤務というものは、私は超過勤務をしたあと計算をして出すべきものと思つておりますので、前貸しというものは事務の運営上されていないと、こういうふうに考えております。
#7
○三木治朗君 他の公社にはそういうことはありませんか、お聞きになつておりませんか。
#8
○国務大臣(塚田十一郎君) そういうものは聞いて承知しているものは一つもございません。
#9
○三木治朗君 そうしますと、今のお話ですと、団交始つて以来一・二五という最初からの線から一歩も出ないということですか。そういう解釈になると思うのですが、如何ですか。
#10
○国務大臣(塚田十一郎君) 一歩も出ないのか、何がしか出たのか、とにかく只今申上げました三項目で組合側とも話合いがついた、こういうように御了解を願いたい。
#11
○三木治朗君 その年末年始の繁忙事務に対する適切なる処置を講ずるということでありますが、これは甚だ抽象的でどれほど従業員に均霑するものなのか、一向不明な問題だと思うのですが、そういう点で組合側が納得するように何かもう少し具体的な説明、或いは含みといいますか、というようなものが、あるんじやないかと思うわけですが、これはどうなんでございましよう。
#12
○国務大臣(塚田十一郎君) これは私が先ほど御説明申上げましたように、要するに忙しいときに大いに働く、働けば出せる、時間通りに行かない超過勤務もあるでしようから、それは今の予算の総枠の中で、予算給与の準則の中で措置できる範囲において措置するのだというように了解をしておりますので、従つてこれから働いて数字が出て来るのでありますから、あらかじめこれだけの枠ということはないものと、自分といたしては承知いたしております。
#13
○三木治朗君 なお一つお伺いしますが、これは国鉄の問題ですが、国鉄は一・二五にプラスのコンマ一ですかで妥結に語らないというのが今朝のラジオも報ずるところなんですが、その後どういうことになつておりますか。その点おわかりでしたら一つ一つ…。
#14
○国務大臣(塚田十一郎君) この件は今朝ほどの閣議で運輸大臣が極く大ざつぱなやはり報告をしておられましたけれども、まだ妥結に達しておるという報告はございませんでした。
#15
○三木治朗君 全逓等も団交が妥結したことは非常に結構なことだと思いますし、又郵政事業が何といいますか、何らの遅滞することなく年末年始を迎えられることに至つたことは御同慶の至りだと思うのですが、国鉄のほうがすでに上廻ることは事実なんですな。そういうような点等も考えますと、いわゆる年始年末のものに対しては十分に何といいますか、理解ある態度で以て臨んで頂きたいということを切望いたします。
#16
○国務大臣(塚田十一郎君) お考えの趣旨は全く同感でありまするので、私といたしましても全力を挙げて努力をいたしたいと存じます。
#17
○委員長(池田宇右衞門君) 他に御発言がございませんか。
#18
○永岡光治君 今大臣のお話を承わつて、年末手当について、更に団体交渉等でこれも決定することになると思うのでありますが、どうか一つ今後十分努力をして頂いて、この暮を円満に切抜ける態勢を作つて頂くように要望いたしますが、この公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件というのが今ここへ議題になつておるわけでありますが、一応ここで質しておきたいのでありますが、政府はこの前の国会においてこの法律案を議決、承認を求めたいということを国会に提案されたのでありますが、その後今度の国会になつて一部予算が見付かつたということで、それの一部実施をすることに相成つておるようでありますが、そういたしますと、その意味では精神からして当然これは財政が許すならば実施しなければならない性質のものである。従つて今後といえども、この義務が生じておるから政府はこの国会においてもやりたいということで申出たのだろうと思うのでありますから、私はこの裁定を実施しなければならないという義務は将来もずつと続くものだと、こう解釈せざるを得ないのでありますが、この点はどういうふうな御所見を持つておられましようか。
#19
○国務大臣(塚田十一郎君) その点は先般来しばしば申上げおるように、三十五条、十六条の関係で、法律的には十六条二項の制約付で承認する義務が出ておるということに私どもは了解をしておる。併しそれとは別個にああいう裁定が出た場合には、いろいろ経理状況もなお再検討してみて、可能であるならば十六条二項の考え方とは別に、やはりそういう考え方を尊重して、と申しますのは、私の気持を平たく一言で申上げますならば、十六条二項、このほうの建前からして法律的に義務がある義務がないということはない、十六条二項の制限内にはあるのですが、併しそれとは別個にやはり十六条二項にとらわれずに政治的な義務があるからして、その考え方でなお経理状況を検討して資金上可能な面があればやはり尊重して予算の再提出を求める、そういうような今回も措置だし、今後もそういうような考え方で行きたいと、こういうように考えております。
#20
○永岡光治君 私の質問している趣旨が、喋べることがまずいために何かよく御理解願つていないのではないかと思うのですが、こういうことであります。先の国会で政府が予算がないから実施できないのだ、国会でその承認をしてくれという、平たく言えばそういう趣旨のことで提案された。ですから政府は予算上、資金上という十六条の二項を盾にとつてすれば、すでに先国会で義務がなくなつておると見なければならないにもかかわらず、政府はこのたび十八国会において予算の工面がついたから実施するということは、この裁定というものが政府をまだ義務付けるものだ、こういう解釈に立たなければ法的な効果は生じないではないかと、こう思うので、その意味では一部これは実施であります、今回は……。従つて今後も予算が許すならば残りの分も実施する、こういう法的な拘束を受けるのではないかということを私は質問したのであります。
#21
○国務大臣(塚田十一郎君) そういうお考えであるならば、実は私どもの考えは、これはしばしば申上げたと思うのでありますが、十六条二項の予算上できないという状態は今もなお続いておるのでありまして、ちつとも変つておらんのであります。併しそれとは別個に、なおこれは予算上でありません。今度は本当の資金上、而も十六条二項に言う資金上ではなくて、現実の状態としての資金上を検討してみて成るほどと思われる面があるので、あの裁定の精神を尊重して、あの趣旨に基いてできるだけの予算措置をしたのだ。従つて今度予算措置をしたということは、十六条二項の予算上今まで不可能だと考えておつたのが可能になつたということでなしに、十六条二項の予算上可能だという状態は依然として続いておるのであります。あれはもう十六条二項に言う予算というものは、これから資金上可能であれば提出するという未来の予算、不確定の予算を含めての意味ではないので、確定予算を言つておるのでありますから、そういう意味においてはあの状態は続いておる。従つて法的の義務はないのでありますが、そういう意味ではないので、現実の資金的な考慮を再検討した結果このような措置をしたのである。恐らく今後もこういう事態があるならば、今の公労法があのままで行きます限りは、同じように政府は絶えず措置するであろうということは、そういう意味においては又永岡議員の御指摘に同感であります。
#22
○永岡光治君 この論議はまだ十分しなければならない問題でありましようけれども、時間がありませんから、私は一先ずこの質問をこれくらいにいたします。質問は終ります。
#23
○委員長(池田宇右衞門君) 他に御質問もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。
 なお念のために申しますが、衆議院から送付されたるものは即ち、公共企業体等仲裁委員会の裁定中第一項は昭和二十九年一月以降実施せらるるものとして承認することが原案であります。これより討論に入ります。
#25
○中川幸平君 私は自由党を代表いたしまして、本案に賛成の意を表したいと思います。
 本案は前国会に提案されたものでありまして、公労法の精神を尊重する意味合いにおいて直ちに仲裁裁定を実施するように議決するはずでありますが、国家の財政を勘案いたしまして、いろいろ検討する意味合いで継続審査になつた案件であるのであります。その間委員会におきましては、政府に対して仲裁裁定を公労法の精神に基いて何とかできないかという要望も出したのであります。その後政府においていろいろと苦心をされて、今回昭和二十九年の一月から実施するように予算措置を苦心されました。その点については我々も政府の苦心を非常に諒とするのであります。その間においてこの公労法を完全実施せんければならんじやないかという意見も聞くのでありますが、国家財政の緊迫状態、並びに本年は異常の災害を受けた年柄であつて災害の復旧に多大の国費を要する状態であります。殊に冷害等の異常な農作物の凶作であつて、米穀の輸入にも非常な出費を要する年柄であります。この間においてひとり勤労者だけが苦しいのではないのでありまして、国家全体が苦しい年柄であるのでありまして、政府の考え方について我々は諒といたしまして、衆議院送付の原案に対して賛成の意を表したいと存ずる次第であります。
#26
○永岡光治君 私は只今議題となつております公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求める件のこの案について反対し、私は次の修正の動議を提出いたしたいと思うのであります。
 それは公共企業体等仲裁委員会の裁定になつております昭和二十八年十月二十七日の仲裁裁定第十七号、郵政に関するものでありますが、この仲裁裁定を実施する、こういうことを承認するという動議であります。
 その理由を申上げますと、先ず第一に、私は本公共企業体等労働関係法の法の精神からして実施しなければならんという観点をとるものであります。
 第二の理由は、政府の言うところの財政的に困難だという、つまり予算がないという理由は、私たちの観点からすれば予算はあると、こういう観点が第二の理由であります。
 第三の理由は、公務員の生活は、実にこの仲裁裁定を受けているこの郵政職員の給与の実態は気の毒な状態であつて、生計費も上昇いたしておりますし、政府のとり来つたところの政策の無能によつて今日物価の上昇を来たしておりますが、この困窮に喘ぐ職員の生活を改善して、真に国民のための郵政事業の務めを果してもらいたい、こういう三つの理由から私は反対するものであります。
 その第一のこの法の精神でありますが、すでに私から申上げるまでもなく、これはこの適用を受ける職員からは罷業権を奪いまして、その代償といたしまして物事を円満に解決する意味においてこの法律ができておるのであります。特にこの本髄と言われておるところの法の第三十五条の規定を見ましても、両者は最終的にこの裁定に服従しなければならないということが明確に謳われておるのでありまして、この裁定がいいとか悪いとかいうことを論議する余地はないのでありまして、ただ政府に与えられておる一つの免責の条件というものは、予算が、或いは資金があるかないかということだけに限られておるのでありまして、そういう意味からは立法府がこのような法律を作り、立法府みずからがこの法の権威を無視するということは、国民の代表である立法府として絶対に許すことのできないものであるという観点から、先ず第一に申上げなければならんのであります。
 第二の、政府は予算がないということでありますが、これは今日の予算の状況を眺めて参りましても、すでに昭和二十七年度において成立を見ました安全保障諸費、これを見ましても、昭和二十八年度に繰越されているものが二十七年度において六百億の予算であつたものが五百三十一億という莫大な金を繰越しております。で、この経費の内容についても、その当時予算審議された当時にも問題になりましたように、極めて不確定な性質のものでありまして、このことは他の保安庁の経費、或いは平和回復善後処理費等を見ましても、言わば不要不急と認められる経費に属するものでありまして、それが証拠には保安庁の経費を見ましても、昭和二十七年度の成立予算が二十八年度に繰越されたものが二百八十億という莫大な金を擁しておるのであります。而もそれらの経費はこの生活難に喘ぐところの職員から有無を言わさず税金として取立てられたもので賄われておるという状況を考えるときに、私たちはこれを座視することができないのでありましてこのような莫大な経費を残しておるとすれば、私はまさに不要不急の経費と言わざるを得ないのであります。そういう経費こそ、先に救農国会と言われた場合においても然りでありますが、民生の安定のために、日本の経済の再建のためにこそ私は使うべきものだと考えておりまして、従つてこの不急不要の経費は残すことなく、十分真に日本のこの経済の再建のために、民生安定のために使用すべきものであるという観点から申上げるのが第二の理由であります。
 第三は先ほど申上げましたように、公務員の諸君のそういう生活の実態というのは、日々物価は上昇いたしております。三月と比較いたしましてもすでに八月において七%以上の物価の上昇を来たしておる状況でありまして、これこそがまさに私は政策の貧困によつて生ずるものと言わざるを得ないのでありまして、このような事情が存する限り、ひとり俸給生活者のみが、公務員のみが低賃金に甘んじてよろしいということには相ならないのでありまして、民間の給与の状況等を見ましても、これはまさにその都度公務員以上の上昇をいたしております企業はたくさんあるのでありまして、そういう観点から見まして、郵政事業というこの企業体の実態を見るときに、私は少くともこの裁定で出された程度のものは支給するのが妥当である、こういうように考えておるものであります。勿論給与を引上げることによつてインフレを来たすというこのことは、一応の言い分にはなるかも知れませんけれども、今日までペース改訂をしないけれども、諸物価は急騰いたしておるのであります。なお今日もまだ、なお且つ上昇の一途を辿つておる状況であります限り、特に政府において物価の引下げを私たちが希つておるのでありますが、その引下げが実現できない今日においては、止むなくこれらの公務員の生活の窮状を救わなければならん。こういう実態にあるのでありまして、その観点からも、第三の理由として私は衆議院から回付されましたこの本案の一月一日という実施を八月一日に実施することが最も国会の権威を尊重し、生活の実態に即したものとして、私は本案に反対し、修正動議を提出するものであります。
#27
○三木治朗君 只今の永岡君の動議に賛成いたします。
 大体今のお話にもありました通り、私どもも賃金を上げて物価が追つ駈けて来るいわゆる悪循環を繰返しておることの愚はよくわかるのであります。で私どもは、政府がこの労働者の生活の安定のためには賃金を上げるのでなくして物価の引下げ、税の軽減、こういうことによつて安定を図るべきだと信じております。ところが遺憾ながらそういう政策が行われませんで、いつも賃金と物価のシーソー・ゲームを繰返しておるのは甚だ遺憾に堪えないのであります。
 なお又、仲裁裁定というものは先ほどもお話がありました通り、これは国の立法府で以てきめた制度であつて、罷業権を取つて、その間に生活安定のために仲裁委員会が出すものは、これを実施するのだという建前で各官公労の人々が承知しておるわけでありまして、それを実施しないということになると、そのよし悪しは別として、その約束が履行されないということになると、働く人々の心理的影響、これはなかなか無視できないものだと思います。でありまするから、少くともこういう法律のある以上はこれを実施するのが正しい。いろいろの事情があるでありましようけれども、その事情というのは政府のいわゆる政治の貧困から来ているんだと言わざるを得ないと思う。そういう意味におきまして、私は只今の動議に賛成いたします。
#28
○柏木庫治君 私は仕方がないという意味において原案に賛成するものであります。
 只今永岡、三木両委員の仰せになられた精神、心持にはそのほうに賛成でありますが、実行面においては止むなく原案に賛成をいたすものであります。成るほど永岡委員も述べられたるごとく、民間には年末手当その他公務員に比べて非常に有利な立場におる者も相当にありましよう。けれども公平に広く日本全体の働く者を見ましたならば、公務員はまだ温かい褥に抱かれておるようなものでありまして、それと比べて悲惨な者の数が決して少くないことは御覧になる通りと思うのであります。でありますから、仲裁裁定の通りにやることが望ましいことではありますけれども、又インフレ云々も考えられまするし、予算上止むを得ないことを十二分に考慮に入れまして、私は二十九年の一月以降実施するこれにどんなに政府が努力しておるかということは十分認められるのであります。幸いにして年末の問題も朝の五時に至るまで討議を続けまして両方が涙の中でこの協調に達し得たと思うのでありますが、こういう精神で参りますならば、やはり二十九年一月以降の実施もこれと同じ心持が盛込まれておると私には感じられるのであります。でありますから、望ましいことは三木委員の仰せられた通りでありますけれども、仕方がない、止むを得んという意味において実行面においてはこの原案に賛成をいたします。
#29
○委員長(池田宇右衞門君) 他に御意見ございませんか……御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより採決に入ります。先ず討論中にございました永岡委員の修正提出の動議、即ち公共企業体等仲裁委員会裁定、昭和二十八年十月二十七日仲裁裁定第十七号はこれを実施する、であります。これに賛成のかたは御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#31
○委員長(池田宇右衞門君) 少数と認めます。よつて永岡委員提出の動議は否決されました。
 次に、本件を衆議院議決の通り賛成のかたの御起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#32
○委員長(池田宇右衞門君) 多数でございます。よつて本件は衆議院議決通り決定いたしました。
 なお本会議における委員長の報告の内容等、爾後の手続については委員長に御一任願います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○委員長(池田宇右衞門君) それから本件に賛成されたかたは例によつて多数意見者の署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    柏木 庫治  瀧井治三郎
    中川幸平   深水 六郎
  ―――――――――――――
#34
○委員長(池田宇右衞門君) お諮りいたします。本委員会は郵政事業の運営実施に関する調査を行なつて参りましたが、本調査は未だ終了いたしませんので、この際調査未了報告書を議長宛提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。手続については委員長に御一任願いたいと思います。
 それから調査未了報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますので、順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    柏木 庫治  瀧井治三郎
    中川 幸平  深水 六郎
    永岡 光治  三木 治朗
#36
○委員長(池田宇右衞門君) 速記をちよつとやめて下さい。
   〔速記中止〕
#37
○委員長(池田宇右衞門君) 速記を始めて下さい。
 この際第一調査班の代表、永岡委員から御報告を願います。
#38
○永岡光治君 去る十二月四日、本員は池田委員長、中川委員及び最上委員と共に、主として電信電話業務に関する服務状態を調査する目的で、埼玉県内の上尾、北本宿、大井の各局へ臨局いたしました。結果はおおむね次の通りであります。
 先ず上尾では、本局の定員は三十九名で、そのうち電信電話は九名の定員であります。電話の加入者数は、二百二十でありますが、近々百個増設せられることになつております。交換台は市外一、市内四座席で、これに六名を配置しており、宿直が二名で、夜間の取扱いをいたしております。一日平均呼数は千九百、一加入当り九となり、午前八時より午後六時までは繁忙を極めております。電信は配置一名で、一日平均の通数は発信二十八、着信三十、中継一、合計五十九通であります。
 次に北本宿局では、定員二十一名で、内四名が電信電話の定員であります。電話加入者数は単独八十七、共同四十六で、合計百三十三であります。交換のために三省を配置しており、夜間は二名を宿直させております。なお夜中の一時に就寝し、五時勤務につくという状態になつております。一日平均呼数は九百三十六で、一加入当り七回であります。電信は配置一名で、一日平均発信七通、着信十通、合計十七通であります。
 大井局におきましては、定員二十五名、そのうち五名が電信電話の定員であります。加入者数は単独五十八、共同十で、合計六十八でありまして、交換のために四名を配置し、夜間は二名が宿直いたして取扱いをいたしております。一日平均呼数五百七十四で、一加入当り呼数八回であります。電信では一日平均四十通であり、一名を配置しております。
 以上が各局における個々の勤務状態でありますが、電信電話の従事員は郵便と総合服務をいたしていること、及び宿直者はいずれも午後十二時以後に就寝していることは各局共通の状態でありまして、余裕ある服務となつておらないのは勿論、調査局の状況からは断続勤務の指定の要素を認めることができないのであります。なお調査各局共に定員の不足を訴えておりまして、この辺郵政当局において早急に実情調査の上、善処を要望いたします。
 以上御報告をいたします。
#39
○委員長(池田宇右衞門君) 一時休憩いたします。
   午後零時十六分休憩
   〔休憩後開会に至らなかつた。〕
ソース: 国立国会図書館
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