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1953/12/04 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第3号
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1953/12/04 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第3号

#1
第018回国会 電気通信委員会 第3号
昭和二十八年十二月四日(金曜日)
   午前十一時一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     左藤 義詮君
   理事
           島津 忠彦君
           久保  等君
   委員
           津島 壽一君
           石黒 忠篤君
           新谷寅三郎君
           小林 孝平君
           山田 節男君
           三浦 義男君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   郵政政務次官  飯塚 定輔君
   郵政省電気通信
   監理官     庄司 新治君
   郵政省電気通信
   監理官     金光  昭君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       後藤 隆吉君
   常任委員会専門
   員       柏原 榮一君
  参考人
   全国電気通信労
   働組合中央執行
   委員長     鈴木  強君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○公共企業体等労働関係法第十六条第
 二項の規定に基き、国会の議決を求
 めるの件(日本電信電話公社)(内
 閣送付)(第十七国会継続)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を開会いたします。
 公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、日本電信電話公社関係を議題といたします。
 昨日の決定によりまして、参考人として全国電気通信労働組合中央執行委員長鈴木強君においでを願つております。御質疑のおありの方は御発言を願います。
#3
○山田節男君 仲裁裁定の実施に関して遺憾ながら争議に入つて、すでに三公社の一つとしての電電公社も、過日来まあ合法線上での最大限度の線を出して一つの仲裁裁定実施の圧力を加えておるわけですが、このことについては、本委員会でも一昨日も大臣を呼んでいろいろ話を聞いたのですが、大体電電の代表者が電電公社の当局、或いは郵政大臣、或いは大蔵大臣等に若し折衝して、おられれば、大蔵省に関しても大体電電公社側からやつている交渉の経過を一応一つ我々に簡明に御報告願いたいと思います。
#4
○参考人(鈴木強君) 山田委員の御質問にお答えいたします。
 かねてから私どもの仲裁裁定の問題につきましては、本委員会におきましても格段の御協力を頂いておりまして、過ぐる閉会中においてもわざわざ私どもの意見も聞いて頂いたわけでございます。私どもはその席でも申上げておきましたように、公社発足一年有余でありますが、非常に劣悪な作業条件の中で、而も大衆の輿望を担う電気通信事業のサービスを是非とも改善して参りたいということで非常に努力をして参りました。その陰には電通の労働者が、やはり従来の国営から公共企業体に変りまして、何とか我々の待遇の是正も併せて当局に考えて頂けるだろうということで鋭意努力をして参りまして、すでに皆さん十分御承知の通り昨年度の収支結果によりましても、約四十八億程度の利潤を上げておるわけでございます。その間勿論国際電電会社の移行に伴う十九億何がしという固定資産への取入れはありますが、それにしてもまだ仲裁裁定を実施すべき財源は、二十四億から二十五億でありますので、完全にあるという判断を我々は持つております。このことは、公社当局もすでに八月実施の一万五千円案を大蔵省にも提案し、そうして当局とも折衝した過程を我々はよく存じております。従つて財源があるのに、ストライキ権を奪つた我々公労法適用下の電電通の組合に対して、その闘争権、その与えられた仲裁裁定適用に確信を持つておるわけでございます。従つて仲裁裁定が、我々はやはり法律を守つて行きたいし秩序を保つて行きたいという労働組合ですから、法律に従つて裁定は是非実施してもらいたい。その財源はあるという考え方で今日までいろいろと政府の副総理なり、或いは官房長官なりにもお願いをして参りましたが、御承知の通り閣議の決定もございますし、我々は今年特に風水害の問題もありますし、冷害の問題もありますし、国民全般としての非常に異様な問題があることも十分承知しておるわけでございますが、政府がもう少し親切に、例えば一月実施に、そして年末手当はこうだという恰好で十分我々が納得できるような形の説明をしてくれるならいざ知らず、もう頭から一月実施だ、而も年末手当につきましては、御承知の通り昨年の調停案実施のときに〇・五を繰入れておりますので、その際使つた〇・三六というのはすでになくなつておる。従つて第二補正として政府がお組みになつておる〇・二五を入れましても僅かに〇・七一しかないというのが実情でございます。従つて電通の労働者としては、先に申し上げましたように資金があるし、而もこの年末を〇・七一で越せるかどうか、これは公企体のほかの組合から比べても、又一般公務員から比べても、これでは、我々が怒るのは私は当り前だと思います。従つて中央闘争委員会としては、こういつた情勢を組合員にも十分抱握して御報告を申上げておるわけでございまして、その中から三年間乃至四年間のストライキ権を奪われて来よして以来の組合員の力の蓄積というものは徐々に盛り上つております。我我は今年から仲裁裁定を初めて受けたわけですが、曾つての国鉄なり、専売なりの制度を見ておりましても、政府はこれが完全実施ということをやつておらないということがだんだんとこう忿懣の種々になつております。従つて今年はそういうものが結集して、我々法を守つて行く組合として、何とかして仲裁裁定だけは政府も実施してもらいたいということが、実は我々の強い意見でございます。そこで、今御質問の具体的な点、団体交渉の経緯はどうなつておるかということでございます。我々勿論すでに仲裁裁定は国会の議案として、議案といいますか、裁定の例の十六条二項によつて政府は不承認ということで出しておりますし、勿論これは国会の意思の御表明があつて、そこで決定されるのと考えております。団体交渉の主たる議題は当然年末手当になつおります。年末手当は御承知の通りに我々はニカ月分を要求しております。そこで団体交渉の中では、我々は勿論事態を一日も早く収拾したいといこことは基本的に考えております。従つて我々の考えおる要求が満されるならば、我々はいつでも闘争はやめて、そうして一生懸命事業のために、而も年末を控えて、国民の皆さんの電信電話の仕事をスムースに更にうまくやつて行きたいという気持は持つておるわけですが、なにせニカ月分の要求に対して〇・七一しかないということが現状の段階でございます。従つて我々ニカ月分の要求なんだが、公社は一体どこまで肚をきめてやつてくれるのかと申しましても、公社のほうはまだそれは見通しがついておらない。今ここではつきり言入ることは〇・七一、これは補正が組んであるので、国会を通るものとして、これしかないのだ。そういう恰好で交渉は全く前進をしておらないというようなことでございます。我々は三十日以来闘争を一日、二日、三日として参りまして、その間深更に亘るまで、或るときは一時、二時、三時という朝まで団交は続けておりますけれども、そういうことで問題のポイントが今のところ全然つかめない。要するに〇・七一、これは大丈夫だろう。そのほかそれじやどこまで出せるのかということになると、さつぱり確信は持てない。御承知の通り〇・二五というものは弾力条項によつて政府がやつたらどうか、団体交渉に入つたらどうかということを福永官房長官から聞いております。従つてそれなら団体交渉でそれが確認できるかと言えば、まだそれもきまつておらない。ですから交渉の場を求めようとしても、全然進捗しないというような状況で、実は過去三日間参つております。我々は〇・七一より伸びぬとすれば、そこで断じて我々はこの正しい要求を獲得するための闘争をやめられないということで、昨日闘争委員会は、七、八、九の三日間、昨年もやりまして大変御迷惑をかけましたが、二割の年次休暇、更に超勤拒否、それに法に基く規正通信を三日以降我々は実施するという指令を出したのであります。こういつた状況は我々も非常に遺憾だと存じますけれども、併し、現状の団体交渉は幾ら我々が積極的にやろうとしても、仮に政府の〇・二五の弾力条項でやりなさいということすら固まつて来ないということであれば、団交は一歩も進みませんし、こういう状況では必ず我々としては与えられた合法の線の最大限の闘いをやらなければならないという状況にあることを卒直に御報告いたします。
#5
○山田節男君 その電電公社との団体交渉の問題ですが、今停滞の形にあると、そうすると私さつき御質問申上げたように、この主管大臣は郵政大臣である。又その監督機関は大蔵大臣である。で、政府当局に対しての全電通としての交渉というか、そういう経過はどうなつておるのですか。
#6
○参考人(鈴木強君) 先ず政府のほうでございますが、これは九公労といいますか、九つの組合が八公社の、三公社五現業と言つておりますが、そこに九つ実は組合があります。その九つの組合がまあ統一闘争といいますか、一諸になりまして政府に当つておる。ただ遺憾ながらその団体交渉が政府と我々のその公企労の組合とないというのが法的に言えば現状でございまして、我々は何とか政府と我々と交渉するような場を開きたいと考えておるわけですが、二十八日の日に緒方副総理から呼ばれまして、お前らのやるやつはまずいからやめろというような嚇かし的な警告をもらつて帰りましたが、そのときでも、じや具体的に何か、我々が闘争をやめるというには何か条件があるだろうということになると、それはまだ考慮中だと、こういうことになるのです。三十日にも実は私ども一日からの闘争を控えて、福永官房長官とも首相官邸でお会いしました。その際、福永官房長官の言われたには、とにかく〇・二五というのは弾力条項で何とか政府としても認めて行きたいのであるというようなことを考えておるので、どうかまあ積極的に団体交渉に入つてもらいたい。まあ仲裁についてはこれは絶対に動かせない。こういう回答であつたわけです。これではどうも、〇・二五なら二五が完全に政府としてやるときめたのだ、だから君がたも団体交渉に入れということならいざ知らず、そういうことでもなかつたわけです。で、それでは問題は解決しないということで物別れになつて引揚げて参りました。大体政府はそういう恰好であるわけですが、その後我々としては、一方郵政大臣に対しても再三に亘つてお会いもし、お願いをしておるわけですが、とにかく〇・二五はじや固まつたのか、或いは弾力条項について確信を持てるのかということになると、いや、まだこれは実はぎまつておらない、まあまあ一つ何とか努力するからということになつておりますし、本委員会において塚田大臣がづいう御答弁をなさつたか知りませんが、恐らく〇・二五については一応明るい見通しがあるというような御答弁がなされておるというようなことにも聞いておるわけですが、そういうことで、郵政監督当局のお考え方自体も、これは政府と同じように、まあこれは政府の膝下ですから当然だと思いますが、結局弾力条項の問題についても、じやここまで来たから安心して一つ団体交渉やれというようなことは全然言つておらないということでございます。
#7
○山田節男君 今までこの電通委員会として塚田大臣や電電公社の最高首脳部にもいろいろ話を聞いたのですが、こういう段階に入つて電電公社の経営者側、それから政府、郵政省、大蔵省と団体交渉の場が持てないと、で、これはまあ言われる通りのその事情だと思うのですが、組合として、少くとも公社として、殊に電電公社として、これはもう組合の諸君も知つておられるように、国鉄とか専売公社とは違つた、と言つては語弊があるが、かなり伸縮性を持つた公社法を作つている。この事態を認識は十分しておられるだろうと思う。今回のベース・アップの問題、或いは年末手当の問題或いは年末手当の問題については、三公社五現業という、いわゆる仲裁裁定に関しては共同闘争を展開しておる。ところが我々の調べたところの国鉄の経理内容と電電公社の経理内容とは相当違う。又これは総体的な闘争としていわゆる仲裁裁定実施を目標とする闘争の形態としたらば、三公社五現業という形態は正しいと思う。併し実際の団体交渉というものは、総合的な団体交渉もあるかも知れないが、実際上は各公社各現業ごとの団体交渉になつている。又それが私は正しいと思う。私がお聞きしたいことは、少くとも三公社間においてこの仲裁裁定ということに関してのベース・アップ、それから又年末手当という問題については、飽くまで共同闘争であつて、個別的な闘争というか、自主的な団体交渉、換言すれば経理内容が違うのだ。例えば国鉄は一・二五は出せない、これが電電公社は出せる、こういう経理だ。併しそういうようなことでも国鉄、専売、電電公社一律に共同歩調でやらなければならない。率も同じでなくちやいけない。そういうような有機的な不即不離の関係で闘争をやつているのか。若しやつているとすれば、そういうような戦術が、実際の全電通の自主的な闘争をするためには、共同戦線を張ると同時に、かなり協力的な、自主的な団体交渉というものについて全電通は闘い得るのか。これをお聞きしたい。
#8
○参考人(鈴木強君) お答えいたします。これは最初に統一闘争の問題ですが、問題が、これは現在国会において審議中であるということが一つあるわけです。ですからこれは各公社とも完全実施ということについては変りありませんし、それからそれぞれ年末手当、国鉄は一・五ヶ分要求いたしておりますが、我々はニヶ月分要求しているということで目標額が違つておりますが、現在国会でその問題が討議され、政府の予算案は御承知の通り一月からの実施という恰好で出ているのですが、併し八公社とも八月からの完全実施については完全に意見が一致いたしております。ですからそういういつた点で仮に国会が終つたということになりますと、当然労働組合としても裁定がどうなるか、年末手当の予算がどうなるかは、これは当然或る程度企業内においての交渉になるわけでありますが、裁定に関する限りは、我々としてはどの公社としても八月からの完全実施を強く要望いたしております。
 ただこういうことは組合の内部的の問題で、ここで私は申上げていいかどかわかりませんですが、政府との交渉においても言つておりますから私はいいと思うが、例えば専売裁定とか、或いは林野、造幣という所は僅かに二千万円乃至六億円あれば八月実施が完全にできる。而もそれは大蔵大臣が肚ときめればできるような予算措置になつているらしいのです。こういうものまでも一緒くたにして一月だというふうに画一的に一月の線に揃えたことは、これは公企労の組合としては非常に不満なんです。今の状態から言えば、例えば資金的に各企業ごとに直ちに実施ができないのでありますから、専売は例えば六億があればできる、これについては財源がある。国鉄は非常にむずかしい。これはいろいろおつしやる通り企業ごとに違つておりますが、アルコールは予算があるから八月から実施いたしましよう、国鉄は零であるが、十一万なら十一から実施いたしましよう、こういう恰好でどうかと親切に出して来るならいいが、一番むずかしい国鉄にしわ寄せされる恰好にして一月からだということに対する不満はありますけれども、併しそうも言つておられないで、労働組合としては、仲裁制度というものは我々は活かして行きたいことなんです。だからたとえ三つでも、四つでも、できる所は完全に八月から実施したらどうか。そうしてできない所は実施時期がずれて十一月になり十二月になることも、組合としては止むを得ないのではないかということも我々は交渉の中で、むしろ国鉄の委員長あたりも言つておりますし、専売の委員長あたりも言つておりますし、そういつた意見がこれはもう緒方福総理のところにも、福永官房長官のところにも出ているわけです。ですから必ずしもそういつた理路整然に経理の内容な詳細に我々に説明してくれれば、これは実施期日がずれて行つても、企業の特殊性からいつて或る程度やむを得ない点もあるのじやないかという点で今は割り切つて政府にも話をしております。ただ国会にかかつている段階ですから、それじやどこへ時期を統一するかということになれば、八月実施の線で統一しなければならない。それから年末手当は御承知の通り〇・二五だけが補正に組んであります。ですからこれではもう全然問題にならないのであつて。これは何とか一つ国会の予算の中にやはり組んでもらいたいということです。そうしないと、弾力条項でやりなさいということになると、これは確かにおつしやる通りアンバランスといいますか、そういうものも出て来るのかも知れないと思います。これは大企業の特殊性から或る程度組合も理解するでしよう。ただ国会の中で今予算が審議されておるときに、その予算を我々としてはどうしても修正してもらつて、早く言えば、何としても公務員並みのものは先ずここで突破口としてはとつておかなければならない。而も公企労法という形の中でそれぞれ收入を上げているのだから、そういうものも加味して行くならば、それは予算を一つ修正してもらつて、そこで全体としては、公共企業体としては一・五ヶ月分組むのだ。あとは弾力条項で或る程度やるということになれば、話はわかるのであります。そういうことで国会で予算を殖やしてもらいたいということをやつておるわけでございますから、それぞれ八つの組合が考え方は一致しております、目標は。ただその中のそれぞれの単産が考えている点は今申上げたように、必ずしも我々はむちやを言いませんが、そういうところで我々の意のあるところも政府の当局には十分に申上げてあるということでございます。
#9
○山田節男君 僕の質問した理由は、もつと具体的に言えば、要するに公社と現業とはこれは本質的に違うのです。併し仲裁裁定を中心としての問題で、三公社五現業共同戦線を張つており、実際問題として今政府は、これは三公社五現業は勿論ですが、三公社のベース・アップを仲裁裁定通りにするということは、要するに公務員との睨み合せということになる。予算においても専ら公務員との均衡上非常に考えていろいろ譲歩して来年一月から実施するということになつて来ている。そこで私のお聞きしたいことは、いわゆる組合としてこういう仲裁裁定に対する国会の審議の過程において行う戦術として、三公社五現業一体で行くとうこと、これは正しい。それと併せ或いは電電公社としての経理内容は国鉄よりもいいという立場から言えば、そういつたような一律的な政府のやり方に対するベース・アップの問題なり、或いは年末手当の問題に対しても主張を貫徹するためには、全電通独得のもつとフリー・ハンドであなたのほうで公社のほう、或いは政府に交渉するというそういう戦術の一つの転換は考えられなかか。今あなたが言われるように、国会で予算上、政府の出している補正予算に組めないということは、これは公務員並みということを非常に頭に考えておるがために、全電通に対しては殊に気の毒な状態にあるから、戦術転換としてそういうことは考えられないか。飽くまで三公社五現業の協定というものに対して束縛されないで、そういうような戦術転換ということは考えられないか。
#10
○参考人(鈴木強君) 基本的に簡単に答えれば、今のとこはそれはできません、率直に言つて。ただ団体交渉というものが政府の言われているように〇・二五を中心にして団体交渉をやるということですから、我々は頂けるものは頂こうじやないかということで団体交渉を進めておりますが、これは各企業ごとにやつておりますので、我々は我々は大体どこの公社がどういうような恰好でやつているということも、組合は組合なりに情報も集めておりまして、お互い連絡をしつつ各企業の団体交渉を進めて行つております。これは年末手当が重点であつて、それに仲裁の問題をからめて、クロスして交渉しようじやないかということに実はなつておるわけであります。ですから今の段階で直ちに各企業ごとに団体交渉に入れるということは、今ここで私は卒直に言つて申上げられません。ただ現実には年末手当の問題について、各単産とも団体交渉に入つておるわけですが、問題は仲裁の問題がからんでおることと、それからもう一つは、年末手当は我々としては予算を増額してもらわないことには、これが弾力条項でやられると、特に全電通あたりは相当の収益も上げておりますが、御承知の通り能率向上参対策施設費というものがありまして、そんなものと振替えられたら、もらうべきものが年末手当に肩代りされては我々としては困りますから、飽くまでもやるとすれば行政措置でやるということになりますと思いますけれども、要するにそういうような特殊的な問題もあるわけですが、問題は我々は今の予算が〇・二五は組んでいる。併し〇・二五を出す財源があるなら、これは堂々と予算の中に組んでやつて下さい。これは組合は各公社とも一致して、今このことを国会でやつておるわけですから、だからこういう段階で、その点まで団体交渉に持込んでやりなさいということはちよつと無理じやないかというふうに私どもは考えるわけですが。
#11
○山田節男君 これは私まだ正確というよりは、確信を以て申上げる資料とはならないかも知れませんが、日本放送協会はやはりベース・アップの問題についていろいろ団体交渉をした。極く最近私が聞いたところによりますと、べース・アップは二十九年度からやるということにして、本年度の、即ち来年の三月末まで、この十月から来年の三月の末まで、即ち半ヶ年間これは給料の五割というものを一時金として出せと、いうことを要求して、大木給与の三割を一時金として出すことに妥結したというようなことを私は聞いておる。これは勿論特殊法人の日本放送協会と公社の電電公社とは勿論違います。違うが、昨日も塚田郵政大臣からいろいろ話をお聞きした一つのニュアンスから見ても、今も委員長が言われるように、弾力条項というものを容れ得る、と、予算は変更できないという立場になつて来る。弾力条項というものを、何か二つあなたたちの要求を容れ得る、あなたたちが実際的に考えます実質的な方向、公社としてもそういう方面に考えられるべき余地があるのじやないか、そういうふうに感じるのですが、全電通としては、もう出ている補正予算は変更できないということになつて来れば、実際闘いとしては、残されている問題は、この弾力条項を経営者側に受容させて、実質上の実をとるというような戦術が正しいのじやないか、私はかように考えるのですが、この点について、もう一度委員長の見解があれば御参考のために聞いておきたいと思います。
#12
○参考人(鈴木強君) 私の申上げたのは、やはり基本的な立場で言つておるので、その点一つはつきりしておきたいと思いますが、当だおつしやるように、例えば国会で仲裁と手当の増額がきまつてしまつたということになれば、これは山田先生のおつしやるように、当然そうなると思います。まだ我々としては予算を修正してもらいたいという闘いを挙げてやつております。そのための合法的な実力闘争もやつているという段階でございますから、今ここで私はそのことについて、それがよろしうございますということは申上げられないわけでございます。特に電通委員会として、直接に国会の中でいろいろ我々を御指導して頂いている本委員会が特に我々の給与争議について深く御心配を頂いて、本日もこういつた委員会の席上で私どもの意見を聞いて頂けることは、私ども非常に嬉しく存じます。そういうわけでかすら、何とか委員会として今後この事態を収拾するために最善の御努力をして頂けることを私どもは期待し、又そういう意図で本日も私をお呼び願つたのではないかと考えておるわけでございまして、もつと本当に突つ込んでの話というものは、これは或る程度我々も現在の国会の審議の見通し、現在の国民全般としての立場というものを我々十分考えておりますので、そういう点については、私もこういう公の席上で今申上げる段階ではないというふうに判断をしておりますので、一つそれ以上突つ込んで、国会が終らぬ前に団交をしてそういうことをしたらどうかという質問は勘弁してもらいたいと思います。
#13
○山田節男君 私は速記をつけてやる質問はそれで終ります。
#14
○委員長(左藤義詮君) 他に鈴木参考人に御質疑ございませんか。
 ちよつと速記とめて。
   午前十一時三十三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後零時十七分速記開始
#15
○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。
 暫時休憩をいたしまして午後一時半から再会をいたします。
   午後零時十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時六分開会
#16
○委員長(左藤義詮君) 只今より委員会を開会いたします。
 公共企業体等労働関係法第十六条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件、日本電信電話公社関係を議題といたします。
 前回に引続き質疑を行います。質疑のおありの方は御発言を願います。
#17
○久保等君 この前に大臣に御出席を願つて政府のお考え方を一応お聞きしたのですが、連日何か閣僚懇談会を持たれて、当面の労働問題についていろいろ打合せを閣内においてもやられておるようなお話だつたのですが、特にここのところ一日或いは半日といつた時間も非常に重大な段階だろうと思うのですが、特に本日午前にもそういつたような懇談会を持たれたのじやないかと思うのですが、当委員にかかつておりまする電通の仲裁裁定、或いは期末手当の問題、こういつたような問題について、閣内においても具体的な収拾策についている努力をしておられたと思うのですが、今朝ほどの閣僚懇談会等でのお話合いなり、あるいは又事態の収拾についてのその後の動き等について一つお話を願いたいと思います。
#18
○国務大臣(塚田十一郎君) 本日九時から閣議前に閣僚懇談会をいたしたことは事実なんでありますけれども、今日は何ら新らしいこの事態の発展は話の上でもありませんでした。ただ国鉄総裁から、昨日の夜遅くから今日にかけての鉄道の状態をお話があつて、まあもう暫らくこのまま静観する以外に方法がないのじやないかということで、それじや既定方針を変えないで、とこのままもう暫らく情勢を見ようということで、今日は散会になつたわけであります。
#19
○久保等君 その様子を見ようということは、単に労働組合の動きだけを見ていようということではこれはないと思うのです。労働組合自体、或いは又従業員にしても、単に好ましいことだということで勿論ああいう状態を醸し出しておるわけじやないのでして、むしろ極力回避したいという気持、素直な気持として私は持つておるだろうと思うのです。従つて問題の解決は、やはり政府が具体的に誠意を持つた具体案を示されることが、これは労働組合として最も希望するところでもあるし、それから又当面の問題の牧拾の私はポイントだと思うのです。従つてまあ様子を見ようということは、労働組合が更にもう少し活溌に動いて来れば、これはまあ政府としても何とか考えざるを得ないというふうに考えておられるのか。そうではなくて国会の当面の予算案審議、そういつたような国会の仲裁裁定に対する考え方といいますか、そういつたような問題、或いは又予算審議、そういつたような問題との関連性を考えての様子を見ようというふうに言われたのか。その点ちよつとお伺いしたいと思います。特にやはり私は問題なのは、そういつた労働組合の強くまあ闘つて来れば来るほどというようなことはまさか政府も考えておらないと思うのです。やつぱりこの際は政府が肚をきめて、而も誠意を持つた具体案を示すということが、何をおいても私は重要な問題だと思うのです。従つて様子を見ようというのではなくて、むしろ政府がそのために如何に閣内においていろいろ協議をされるなり、或いは又予算的な問題について打合せをせられるなり、私はそういつたみずからの動き、みずからの判断、みずからの決意、こういつたことに問題の解決のすべてがかかつて来ておるのじやないか。従つて他の動きがどうとかこうとかということは、組合の意向なり、或いは又従業員の希望なり、それから又先般大臣が輿論の協力を得なければならないということも言われておつたのですが、少くとも仲裁裁定の問題については、先般も衆議院のほうで何か公聴会を開いて各界のそれぞれの権威ある筋の意見を聞くというような機会も持つたようですが、少くともあそこで出て来ておる結論というものは、私は相当それこそ権威のある、根拠のある輿論の一つの現われだと思うのです。少くとも先般の公聴会での空気は、これは圧倒的というか、全会一致と見てもいいほど、少くとも仲裁裁定については完全に実施すべきじやないかというようなことを各界各層の代表の方々が意見を吐かれておつたようです。そういうようなことになつて来ると、もはや輿論なり、或いは一般的な情勢の判断ということも、私はすでに政府としては当然持つておられるというふうに理解をしたいのです。そうなつて来ると、まあ様子を見られるというもはや段階はそういう意味からいつてもなくなつて来ているので、政府そのものの意中に実はかかつて来ておるのじやないか。電通の問題であれば、特に大蔵当局との関連があるのですけれども、併し電通の場合は他の一般二公社或いは五現業と違つて、郵政大臣の意中に特に大きばウエイトが私はかかつておるのだろうと思うのです。そういう点でやはり事態を一日も早く明胆な形で収拾するこいう意味からいつて、郵政大臣の決心という点が相当強く私は要請せられる段階に来ておるのじやないかというふうに判断をいたすわけなんですが、大臣のその様子を見ようということも、そういう意味からどんなことを指しておられるのか。一つお尋ねをいたしたいと思います。
#20
○国務大臣(塚田十一郎君) これは勿論閣僚懇談会ではいろいろと話合つておるのでありまして、或る程度のものの考え方もあるわけでありますけれども、これはまだお話申上げる段階でありませんし、現に電通の問題に関しましては私も或る考え方というものを勿論持つておるわけでありますが、これは私としてもまだ皆様がたに申上げる段階でないのでありまして、併しどのような措置をいたすにいたしましても、おのずから時期があるということで様子を見ようということに今日もお話がきまつて、新らしい進展を見なかつたということは、仮に何か考えるにしても、まだその時期でないという判断でおると、こういうことに御了承願いたいと思います。
#21
○久保等君 重ねてお尋ねしますが、そうすると、その時期という時期はどのあたりの時期に一応置いておられるのか、一つお聞きいたしたいと思います。
#22
○国務大臣(塚田十一郎君) これは最も大きく、而も実質的に影響するものは国会における予算の審議の状態だと思うわけでありまして、聞くところによりますと、予算は衆議院における審議は今日明日二日、六日には参議院に回付して予定の日に上げて頂きたいという考え方でおるのだということでありますから、やはり当面の問題もこの国会の予算審議の動きというものの時期が一番大きく影響するだろうと思うわけであります。従つて今日明日というような段階において急速に進展を見るのじやないかという、こういうふうに考えております。
#23
○久保等君 まあ当面のこの仲裁裁定と、それから期末手当の本当に個々の段階をどう収拾するかという問題についての私の質問は、今日のところ大臣のそういう程度の答弁しかできないということであれば、これはいたし方ないと思うのです。併しまあ今朝日というあたりにめどを置いておられるようですが、私もその点ではできれば本日中にでも事態の解決のために、一に政府の誠意のある結論を出して頂くことを実は期待したいと思うのですが、なお電通の問題としては、政府の今度のこういつた第二次補正予算の組み方から考えますと、明年度の予算についても相当危惧される点もありすので、まあその点については更に又後ほど御質問するとして、まあほかの委員のお方々で御質問があれば、そちらの方へ一つ議事を進めて頂きたいと思います。
#24
○委員長(左藤義詮君) 郵政大臣に対して御質疑ございませんか。
#25
○三浦義男君 どうも遅れて参りまして甚だ済まんのでありますが、そうしますと、昨日お話になつたような線で今明日中に何らかの結論が出るというようなことなんでございますか。私達れて来てどうも初め聞かなかつたのですけれども。
#26
○国務大臣(塚田十一郎君) どうもそうおつしやると、どういうことを具体的にお指しになつておるのか。
#27
○三浦義男君 事柄は秘密会議でお聞きしたような線なんですか。
#28
○国務大臣(塚田十一郎君) まあこれは秘密会議の言葉をこの委員会において引用して頂いても誠に困るわけでありますが、まあ余り違わない線での考え方で進んでおるわけでありますけれども、今申上げたように、ただ時期がまだ政府としても態度を表明する時期でないのじやないか、こういうふうに考えております。
#29
○三浦義男君 併し今のお話で、時期で今明日というお話がまあその時期だと私どもは解釈してよろしいのですか。
#30
○国務大臣(塚田十一郎君) 大体そのように考えております。
#31
○新谷寅三郎君 私は法律論をやつたりしてみても始まらないので、結局大臣が昨日秘密会でお話になつたことを中心にしていろいろまあ懇談的に話を聞く以外に審議が進まないだろうと思うのですが、そういたしますと、勢い今お話のように秘密会でお聞きした内容に多少触れてお聞きしなければならないということになりますと、やはり秘密会議にでもして頂かないとお聞きすることもできないですね。ところが大臣は秘密会にしたところで別に改めてお話することもないというようなお話ですが、そうすればもう今日の段階としては、これ以上お聞きしてもしようがないということになるのですが、若し許されれば私は秘密会にでもして頂いて二、三他の現業との関連においてお聞きしたいことも実はあるのでございますけれども、そういつたことを秘密会で成る程度お話を願えるのなら秘密会にして頂きますと非常に結構だと思います。
#32
○委員長(左藤義詮君) 只今新谷委員から御要望もございましたが、昨日の関係もございますので、この際秘密会にしてもう少しお話を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○委員長(左藤義詮君) それではこれより秘密会に移ります。傍聴の方は御退席を願います。
   午後二時二十分秘密会に移る
#34
○委員長(左藤義詮君) 速記をとめて下さい。
   午後二時二十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五分速記開始
#35
○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。
#36
○委員長(左藤義詮君) それではこれにて秘密会を終ります。
   午後三時六分秘密会を終る
#37
○委員長(左藤義詮君) 本日はこれにて散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(左藤義詮君) これにて散会をいたします。
   午後三時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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