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1953/12/07 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 人事委員会 第3号
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1953/12/07 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 人事委員会 第3号

#1
第018回国会 人事委員会 第3号
昭和二十八年十二月七日(月曜日)
   午前十一時二十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員紅露みつ君辞任につき、その
補欠として松原一彦君を議長において
指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     村尾 重雄君
   理事
           宮田 重文君
           千葉  信君
   委員
           松岡 平市君
           溝口 三郎君
           岡  三郎君
           松原 一彦君
           後藤 文夫君
  衆議院議員
           永田 亮一君
  政府委員
   内閣官房副長官 田中不破三君
   人事院事務総局
   給与局長    滝本 忠男君
   自治庁次長   鈴木 俊一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       川島 孝彦君
  説明員
   大蔵省主計局給
   与課長     岸本  晋君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○一般職の職員の給与に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣送付)
○特別職の職員の給与に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣送付)
○一般職の職員の給与に関する法律の
 一部を改正する法律案(衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(村尾重雄君) 只今より人事委員会を開会いたします。
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、(第一号)特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題に供します。本案について御質疑のあるかたは御発言を願います。
#3
○岡三郎君 これは前に官房長官にも一応説明を願つたのですが、今回の一般職の職員の給与に関する法律の改正要項の中において、十五日に期末手当を支給するということに一応期日をきめてありますね。この法案がこの臨時国会において上らない場合、政府は一体どういう措置をとるのか。それを一応聞いておきたいと思います。
#4
○政府委員(田中不破三君) 私ども何とかして努力をいたしまして、皆さんの御了解を願つて、この法案が工合よく御決定頂きまして、十五日までにここに提案いたしました通りに支給されるようにと望んでおりまするし、又努めて御審議に際しましては理解して頂きまするように努力をいたしたいと存じております。併し万一これが通らない場合にはどういうことにするつもりかというお尋ねでございまするが、そうなりますと、差当つては、只今法規上許されておりまする範囲しかこの十五日には支給ができないのではないかと存じます。従いまして、それでは支給額が少くなりまするので、私たち政府といたしましても十分御理解を願つて、何とか十五日には只今政府が考えておりまする通りに支給ができるようにいたしたいものと念願しておる次第でございます。
#5
○岡三郎君 只今質問した点は、今回の法案提出自体が非常に内容が杜撰であるということは、内閣審議室の事務官等に質問した場合、或いは官房長官に対する質問の中においてもはつきりした事柄なので、事実は本日から一応この法案に対する本格的審議に入るといつても差支えないと思う。そうするというと、我々が考えても、今明日二日でこれを上げろと、こういうふうな要請になるかと存ずるのであります。で、従前の国会においてもそうであつた通りに、いつでも、衆議院と参議院の審議というものの関連を考えてみると、誠に参議院というものはトコロ天式な審議に終る傾向が非常に強かつたのです。そこで、まあ本日から十分説明を聞き、或いは質問申上げて、我々としてもでき得る限りこれを早急に通すことに異議はないのだけれども、内容が明確でない、或いはごまかしの点が多いという点について、本日はまあこれから聞くということで、一応仮定として、審議未了の場合にどうするかということを聞いたわけですが、そうするというと、只今の副長官のお答えから推定して、十五日にはこの法案の中に示されている増額分だけは支給されない。こういうことですか。
#6
○政府委員(田中不破三君) 只今の岡委員の御質問の中に、参議院のほうの審議日取が少きに失する点の御批判がございましたが誠に申しわけない次第でございまして、政府といたしましても、衆議院において努めて早く御審議を願つて、成るべく早く衆議院からこちらに回付されるように努力をしなければならなかつたのでありますが、努めて努力はいたしてみましたものの、只今お話の通りに、昨日ようやく衆議院の人事委員会で採決になるような次第になりまして、従いまして正式に参議院側へ法律案が回付される日取が大変遅れて参りました。ずい分、政府はその間努力をしたつもりでございましたが、そういうふうに衆議院のほうに審議日数をこの会期から見まするならば相当部分がとられまして、従つて参議院側での御審議の日数が極めて短かくなりましたことについてはお詑び申上げるよりほかに方法はないのであります。なお、お話の後段にありまする、若しこの法案が審議未了になつた場合に、或いは審議継続として本会期中に決定されなかつた場合に、年末に支給する手当等については、現在残された額で法規上それ以外には何もないかというお尋ねでございまするが、この点はお尋ねの通りでございます。
#7
○岡三郎君 継続審議で、まあ通常国会が直ちに開かれると思うが、十五日以前にこの法案があげられた場合についてはどういうふうに処置されるか。
#8
○政府委員(田中不破三君) 大体これか決定されまして、全国に通達が参りまして、手続をいたしまするのに、およそ五日を考えております。従いまして、この法律案が決定されまして支給されるまでに五日と申しますると、政府といたしましては、どうぞ願わくばこの会期中に御決定を願えると大変実際の手続の上におきましても工合よく運ぶことと存じます。五日間と申しまするのは、大体辛うじて手配を完了いたしまする期間でございまして、これがまあ最低限であるという考えであります。
#9
○岡三郎君 そうすると、まあ十五日に一応これがあがつたとすると、二十日には公務員の手許へ行くということになるのでありますね。
#10
○政府委員(田中不破三君) さようでございます。
#11
○岡三郎君 一応それだけ確かめておいて、私、本質問に入りたいと思います。消費者米価が十キロ当り八十五円一月から増加する。これは一升について大体十一円の値上りになると思う。その外に、まあそれに伴つて、多少の時期がずれるとしても、運賃なり郵便料金等の値上げが行われるわけですが、今までの物価の値上げというものは大体米価に比例して上つて行くということは常識だろうと思う。結局今回の給与の水準の引上げというものは、いろいろと操作してはありまするが、結局九・三%の値上げということに止まつておるわけです。ところが米価のほうは、一割を遥かに越えて値上げされておる点について、これは重大な関心を持たざるを得ない。これは農林次官の答弁を聞いても、意見を聞いても、従来一割を越した米価の値上げというものは、非常に重大な関心を持たれて来た。そういうふうな点から、農林当局は、一升について七円程度、本当に一割以内の値上げにおいて食管特別会計との兼ね合わせから低率に押えようとして来たが、大蔵当局との関連でそのような高額になつたということを言われておる。そうすると、給与ベースの改訂というものが一割以内に止まつて、名目的な人事院勧告の実施ということで、最も重要な米価が一割強に上つて、将来物価の水準がそれに追随するということになるということは、果してこれが現行の公務員の給与を改善することになるのかどうかという点について、当委員会において相当質問を重ねて来たわけです。この点について、果して、官房副長官として、今回の給与の改訂に伴つて、低額所得者、特に低額所得者等が、二百五十円なり、三百円なんというこの改善によつて、実質賃金が下廻るのか、下廻らないのかという点が、非常に大きな問題になつておると思う。そういう点について、今回の改訂が公務員全体に対して、果してその実質賃金の向上になるのかならないのか。その点を一つ御説明願いたいと思う。
#12
○政府委員(田中不破三君) 只今お尋ねになりました通りに、消費者米価を上げなくてはならないという点につきましては、お話の通りに、農林当局、又大蔵当局間におきましても、いろいろと折衝が交わされまして、そうして過般、政府の考え方としましては、七百六十五円というところに消費者米価を落着けたいというふうな考えを持つたのでございます。そうして、それが家計に及ぼしまする影響等につきましても、勿論その過程におきまして、十分審議が交わされまして、その結果、只今の消費者米価の方針を決定いたしたのでありますが、それが勿論家計に及ぼす影響は、只今お話の中にありました通りでありまするが、併し今度の給与の引上げと、その米価との関係ということになりますると、この米価そのものの値上り分は、十分今度の給与の引上げの中に吸収し得るという考え方を持つておるのであります。只今お一話の中にありましたように、米価が上つて来れば、勢いその他のものの値段が上つて参つて、家計に影響を及ぼすのではないかという御質問でございまするが、この点につきましても、勿論そのような懸念もなきにしもあらずということができましようし、従いまして、大蔵大臣等がしばしば機会あるごとに声明を出し、或いは話をいたしておりまする通りに、努めて物価上昇の傾向を何とかして喰いとめたいと、あらゆる努力を今後これに傾注するのだというふうに話しておられまする通りでありまして、岡委員の御懸念の通りに、米価の値上り或いはその他いろいろな物価値上りの原因になりまするようなことについては努めてこれを十分に抑制いたしまして、消費者米価の値上りが直ちに他の物価に影響することのないように今後も努力を続けて参りたい。折角の給与の引上げがこれらの物価値上りで水泡に帰してしまうことのないように十分な努力を続けて参りたいと、こう思つておる次第でございます。
#13
○岡三郎君 人事院の勧告は、申すまでもなく民間給与或いはその他物価の値上りに伴う公務員の給与の是正という意味で、物価にあとからこれは追随してその赤字を埋めて行くという趣旨の勧告であり、改訂であるわけです。それを改訂のときに物価の値上りを先行させ、或いは同時にやるということは、事実、赤字を埋めるということにならんと思う。で、そういう点で我々としては、給与改訂と同時に物価の改訂をするという行き方について、これは多大な関心を持つているわけなんですが、運賃の値上げですね、これは衆議院の運輸委員会等においてもいろいろと運輸大臣のほうから説明せられておるようですが、政府当局としては運賃の値上げについてどのような考慮を持つておられますか。
#14
○政府委員(田中不破三君) 鉄道の運賃につきましては、これは岡委員も御承知の通り、戦前の諸物価の戦後におきまする高騰の割合、上つておりまする割合と比較いたしますると、鉄道運賃の今までの値上りは他の物価に比べてそれほどでもないわけでありまして、又、他の物価の値上りほどには及ばないわけであります。けれども、鉄道運賃の値上げということになりますると、実際上それによりまして家計費等に及ぼしまする影響もありまするが、一方只今岡委員が御心配になりまするように、他の物価への影響が、精神的にと申しまするか、あるわけでございまして、その点におきまして、この数年来、政府又は当局におきましても、できるだけ運賃の値上げによる他への影響を少くしようというので、遠慮がちな運賃の引上げを行なつております。従いまして只今においてもその考え方は変つておりません。運賃の引上げということはできるだけ避けたい、又やるにしても生計費に直接大きく響かないようにということをいつも考えておるのであります。今度の、只今お話にありまする運賃を引上げるんではないかという点につきましては、昨今の国鉄の財政状態から見まするならば、どうも運賃を引上げなければ収支が償わないように思われるのでありまして、従つていきおい運賃の引上げを行わなくてはならないかと政府は考えておりまするが、併しそれにしましても大衆に大きな負担をかけるような方法をできるだけ避けて参りたいという考え方でやつております。
#15
○岡三郎君 大衆に負担をかけないという方法は一体どういうことですか。
#16
○政府委員(田中不破三君) まあこれはその当局からいろいろと考え方について詳しく御説明を申上げたほうがよろしいと思うのでありまするが、そして又その考え方は、そういうふうにできるだけ大きな負担が大衆にかかつて行かないようにというふうな考え方で行きたいという点については、皆同様の意見だと思いますが、併しそれが実際の実行方法についてどの運賃がどういうふうになつて、どういう種類な料金をどういうふうにいたさなければならんという点につきましては、これはまだきまつてもおりませんし、又その当局者のほうが御説明にはよろしいかと思つているのであります。
#17
○岡三郎君 まあ、都電が十五円に又値上げをしようという気配であります。それにつれて私鉄も国鉄との関連を離れて増額に動くことは必至だと思います。地下鉄然り、バス代然り、これはもう立ちどころにはね返つて、而もその内容がまだはつきりしないということになれば、将来大衆に負担をかけないように措置するといつても、従前の経験から言えば、直ちにこれが大衆負担に転嫁されて来ることは明瞭だと思うのです。そういう点で公務員の気持を察すれば、我々自体もそうでありますが、給与の増額を無理に我々はお願いしているわけじやなし、賛成するわけでもない。要するに日本も負けたのですから、誰も贅沢しようとは思つていない。ただ真面目に働いて自分の妻或いは子供を扶養して行くことの正当な勤労に対する保障というものを皆期待しているということが、大多数の公務員の願いだと思うのです。そういう角度でものを判断すれば、鉄道運賃のインフレに伴う値上げというものは倍率が少いといつても、公務員の給与そのものが如何に低率であるかということも、これはもう説明はいらないと思う。そういう点で、公務員自体としては、名目賃金が上ることを期待しておらない。だから今回の法律についても、一応九・三%程度の内容があるとしても、下級職員は四%程度しか上らないわけなんです。そういうふうな中において諸物価が上つて行くということになれば、生活の脅威は実際そのほうが大きいというふうに皆考えている人が多いと思うのです。そこで、私は今、副長官に、一体物価の値上りの傾向を促進するものは米価であり、或いは運賃であり、そのほか再軍備費等も相当大きな影響を与えて来ているわけですが、端的に言えば、今の二つの要素というものが立ちどころに影響を与えると思う。そういう点で、米のほうは一応一月からするというのではつきりしたけれども、運賃とか郵便料金とかがはつきりしていないので、誠に不安を持つているわけです。政府当局の言明を信用するとしても、従来の経験から言つてこれは真ちにはね返つて来る。そういう点で、これはあとで運輸当局にもお聞きしたいわけですが、一つ先ほど副長官が言つたように、実質賃金が低下しないようにして行くことが能率を増進させる根本であるということを我々も考えているのでありますから、その点は一つ十分今後措置される場合にお考えを願いたいと、こういうふうにその点だけはお願いしておくわけです。
#18
○政府委員(田中不破三君) 只今岡委員のお話でございまするが、全くその通りでございまして、私の只今のお答えの前のほうのときにも、お話申上げました通り、折角給与を上げましても、それが実質的には、逆に下つて行くような傾向になりましては、これは何の努力かと言いたいところでございまして、岡委員のお説の通り、むしろ名目だけでなく、名目はどうでもいいから、実質をとにかくできるだけ確保したいというお話につきましては、私どもも同感と申しまするか、それを大いにやらなければならないというふうに考えております。ただ勢い止むを得ず、こういうふうな止むを得ない点につきましての引上げ、物価の引上げという点がどうしても考えなくちやならないのであります。これらにつきましても、只今お話の通り、何とかして喰い止めて、物価の上昇の原因に、できるだけさせないように努力をいたしたいと思います。
#19
○岡三郎君 そういう点から考えて、先般の衆参両院の人事委員会の決定等から考えても、衆議院のほうは、苦慮の一策として、十二月三十一日、一日のみ、無給地を一級地に上げるというような処置をされたように聞いておるのです。全くあれは悪法の上に悪を重ねると言いますか、善をなしたとは私は思わない。そこへお米の値段が一割以上も遥かに上つているということ、その他を考えて見るというと、あの決議を生かすということは、結局はつきりと、今の一級地から五級地まで、地域指定されているところの予算を、本俸の中から元へ戻して、そうして今の零級地を一級地に上げるところの予算を明確にして、そうして今回は一応それに伴う一万五千四百円になる予算をもう少し出して、明確に人事院勧告というものをやるため、地域給は追つて早急に今言つたように予算手当をして、これを本俸に繰入れる。こういうふうにやらないというと、どうも片手落ちのように考えられるのですが、政府のほうとしては、地域給を増額するなり、本俸予算を増額するなりそういつたような考え方はないですか。
#20
○政府委員(田中不破三君) 政府といたしましての考え方は、事前に御審査を願つたときにも、政府側からお述べ申上げたかと思うのでありますが、政府といたしましては、今回の政府提案は、御承知の通りに、地域給と、それから扶養手当と、それに本俸というものを合せまして、一万五千四百八十円の給与基準に合わせようと、考えたものでございます。御承知の通りに、人事院の勧告一万五千四百八十円と申しますのは、只今申上げましたように、本俸、扶養手当、或いは勤務地手当等を入れまして、これの平均一万五千四百八十円と勧告いたしておる次第でございます。従いまして、政府が今度考えておりまするものも同じでございます。従いまして、政府といたしましては、従来この勤務地手当が、数段階に分れて、勤務地手当のできました当時におきましては、これらの数段階は意義を持つており、有効な働きをいたしたわけでありますけれども、今日の状態におきましては、一応制定当時の理由も大分薄らぎましたし、殊に勤務地手当を実施しました過去の経過等から見まするならば、非常な煩雑に陥つておつて、一方には迷惑をかけておるようなこともありまするし、何らかの機会に速やかに、この勤務地手当の段階を整理して参りたいと、このように考えておつたのでございまするし、又政府のみならず、多数のかたがそのようにお考えになりました。従いまして勤務地手当を何らかの形において、何らかの機会に早く除きたいと考えておる。そこで政府の考え方といたしましては、とにかくせめてできる範囲において、五段階を一つ四段階に減らしたいと、このように考える。その考え方の過程といたしましては、只今勤務地手当の付いていないところにも、五分の手当を付けて、そして一様に一級地から五級地までにつきまして、そのうちの五分づつを本俸に組入れるという方法をとりまして、この法案となつた次第でございます。従いまして、このような過程をとつて、この法案を作りましたのでありますが、衆議院におきましての、相当期間の御審議の最中におきまして、その説明には了承する点もあるけれども、実際にその形が直ちに現われて、その考え方の過程が形に現われていないという点で、表に向つての表現方式というものがやや十分でないという点もあるので、衆議院におかれましては、そのけじめを、きちんと、はつきりさしておくほうがよかろうというので、只今お述べになりましたような修正案となつたわけでございまして、その点におきまして、修正案と政府の原案とは、その考え方におきましては同様のものでございまして、政府の案は、修正案の考え方がいきなり政府の原案に織込まれておつた。そのうちから修正案はそれを引出して、改めてはつきりけじめをつけたという形になつておるのでございます。
#21
○岡三郎君 大分今の答弁と前回の答弁とは食違つておるわけです。官房長官の回答は、従来の詭弁の方式から一歩も出ていない、誠に不正直そのものの釈明だと思うのだが、なぜ、そういうことを言うかというと、明確にそうでない御答弁が先の人事委員会においてあつたわけです。これはいずれがいずれを主張するということになつたなりば、いずれもこの主張を曲げないということになつたならば、政府の見解不統一ということになるので、この点については政府のほうから一遍回答を聞きたいと思う。今のそれでは了承できない。
#22
○政府委員(田中不破三君) 今までの当委員会におきまして答弁の内容がどういうふうなことになつておりましたかは十分承知いたしておらないのでありますが、併し只今の考え方を私が申しましたことと、前回のこの委員会での他の政府委員なり、その他からの答弁の内容とが、さほど食い違つているようにも私は思わないのでありますが、それは改めて調べてお答えをいたしたいと思います。ただ表現の仕方が或いは違つておるのかなという気もいたしまするが、内容自体と、それから政府の考え方というものにつきまして、別に違うはずはないように思うのであります。いずれ調べましてお答えを申上げるつもりであります。
#23
○岡三郎君 この点は後刻速記録を取寄せて検討した上で、副長官のほうへやつたほうが、審議の都合上宜しいと思うので、一応この点はここで止めます。
#24
○千葉信君 田中さんにお尋ねいたしますが、政府のほうから提案されておるこの法律案の審議に対しては、政府は公正妥当な審議を御希望になられますかどうですか。
#25
○政府委員(田中不破三君) お答え申上げるまでもなく、国会といたされまして十分公正に御審議をお願いすることは、これは国民の要望いたすところでございますので、公正に十分に御審議を願い、而も政府の、私どもの苦心いたしましたところを十分御同情を以て御理解下されますならば、これに越す幸いはないと思います。
#26
○千葉信君 そこでお尋ねをしたいのですが、田中さんをはじめ説明員もおいでになつて、いろいろ私どもの質疑に対してお答えの準備をされておるようですが、今までの委員会の状態から言いますと、例えば政府は国会に対して公正妥当な審議を望むと言いながら、その出されておる参考資料等のごときが、若しも国会として公正妥当なる結論を生み出すことのできないような歪曲された資料、若しくも国会の審議を一方的に支配できるような資料を出すということでありますと、これは実に重大なる問題だと思うのです。そこで、お尋ね申上げることは、提出されている資料がどこで誰に委嘱されて作られたにかかわらず、やはりこれはその資料を提出することに対する、それから内容に対する責任が明確でなくちやならないと思うのです。そういう意味で、これから私の御質問申上げるいろいろな資料の内容についての問題は、そういう公正妥当な審議を望むという政府の態度からいつて、その希望にふさわしくないような資料を出したりすることの責任について、はつきり今日ここで、従来の人事委員会で行われた責任回避の形でなくて、今日お揃いになつておる方々で明確に責任を持つて御答弁願い、その点をはつきりしておいてもらいたいと思います。
#27
○政府委員(田中不破三君) 総体的にお答え申上げまするならば、御要求になりますいろいろな資料ににつきまして、当然公平、正しい資料を御提出申さなければならないのは当然でございまして、お言葉の中に歪曲したような節もあるような資料があつたらというお話もございましたが、政府自体といたしまして、考え方といたしましては、そういうような不公正なものを提出することは全然考えておりませんと申しますか、ありませんと申しまするか、でありまして、万一千葉委員が御覧下さいまして、又客観的に見まして、歪曲されたかのごとき観のあるものがありましたとしたならば、それは政府の本意ではありませんので、勿論御要求になりまして早々の間に作りまする資料でございまするので、全く資料の不十分の点から、或いはそういうとかうなお考えをお持ちになるような原因を作つておるのかも知れませんが、この点は政府の本意ではないことは勿論でございまするし、なお私どもとしましては、勿論十分御審議を願つて、御理解、御同情を深めたいという点においては、最善の努力をいたすつもりでございまするが、資料を曲げてまで最高権威であられる国会の各議員の公平なる御審議の邪魔をする或いはそれを曲げてしまうというような考えは、私どもとしては毛頭持つておりません。若し資料につきまして一々御指摘がありまして、これはどうだ、これはどうだという、その御審議の過程におきまして間違つております部分につきましては、勿論はつきり間違つておる……、先ほど申しましたように非常に手の少い、而も時間の短かい間に資料を作つております関係上、そういう点は或いは人間のやることでありますから、あるかも知れませんが、そのときは、はつきりその通り御返答申上げたいと思います。
#28
○千葉信君 今日、勿論、田中さんは官房長官の代理として御出席になつておられるという観念に立つて、只今問題になりましたその資料に関して御質問申上げます。そこにある勤務地手当の本俸組入れに関する参考資料、その資料を御覧になつて頂きたいのですが、ここにありますように、そこに上段にABCと分類してございます。二十九年一月現在における改訂前の現給が、そこに本俸一万千二百五十二円、それから扶養手当が九百九十六円、勤務地手当が千九百十一円になるという計算で記載されている。その次には、この現給に対して、無給地を一級地にし、ベースアツプした場合の平均賃金である。そうして本俸一万二千二百六十五円、扶養手当は同じ、勤務地手当は二千百十二円、無給地を一級地としてベースアツプすれば、その平均賃金は一万五千三百八十三円になる。こういう参考資料です。そうして、その次には勤務地手当を一段階本俸に組入れた場合の政府の今度提案しました一万五千四百八十三円になる。無給地を一級地としてベースアツプした場合に、一万五千三百八十三円で、百円だけ下廻る給与の引上げになるという、こういう資料です。若しうつかりこれを見た場合に、無給地を一級地にするというやり方をするために、平均賃金百円だけ公務員が損をすることになるじやないですか。だから、これは成るべくこういう方法はとらないほうがいいだろう。むしろCのほうにあるような、現在の政府が提案しているようなやり方をしたほうが有利じやないか。こういう結論になりがちなんです。ところがですよ。実際はこのB。この欄の作成は甚だ作為的なんです。なぜかというと、どうして本俸で百円落しているか。なぜ本俸に百円加算してやろうとしないのです。明らかに百円ここで本俸で落しておいて、総体の給与引上げが一万五千三百八十三円に計上しているからこういう資料になつて来る。どうして一体こういう惑わせるような資料を出したのか。どうしてこういう作り方をしたのか。こういう惑わぜるような、本当に公平に審議することに障害を与えるような資料を出すということは、公正妥当な審議を望むという政府の態度とは甚だしく食い違うじやありませんか。一体どうしてこういう資料を出したのか。
#29
○政府委員(田中不破三君) 只今千葉委員から、この数字の表につきましての専門的の御質問でございまするが、これは岸本給与課長に十分御説明させるといたしまして、この表、只今の千葉委員の御説明では、如何にも作為的に政府が作つたかのようなお尋ねでございましたが、これは、実は衆議院においていろいろと審議をいたしておりまする過程において、衆議院においてこのような趣旨の表を作つてもらいたい、またほかにもいろいろと資料の注文がございましたが、こういうふうな表を作つてもらいたいというので作成いたした次第でございまして、衆議院の御意向を十分織込んで作り上げた表でございます。従いまして、ここにも参考資料というふうに表題が載つておりまするが、衆議院側に提出いたしました参考資料でございまして、この点、この表そのものにつきまして、只今の御質問の御趣旨のような御批判をこうむつてはおりませんので、事実を事実として、或いはその過程に立つた過程を基礎として忠実に作り上げた表でございます。そしてなお私どもとしましては、衆議院側でも、委員の各位の中に、こういうふうな表がほしいと言つておられるかたもありいたしましたから、参議院のこの委員会においても、勿論こういうふうなお考えになられる委員もあるだろうと存じまして、私のほうとしましては、千葉委員からおつしやいますと余計なことかも知れませんが、努めて衆議院側において出しました資料のようなものについては、十分知つておいて頂いたほうがよろしいだろうと思つて、こちらのほうにも御提供申上げた次第でございまして、政府が作為的に何らかの数字のひねくりをしているというふうな御批判は、衆議院側におきましても一度も頂いておりませんし、勿論、内容に対する御検討はありますでしようが、政府のこの提出資料について、その提出する態度について、只今千葉委員のお話になりましたような御批判は頂いておらないのでございます。なお且つそういう意味で、参議院側にもこれを私どもの心持ちから差上げたような次第でございまして、なお只今の御質問に対する数字的の説明につきましては、岸本給与課長から説明をいたさせることこいたします。
#30
○千葉信君 ちよつと待つた。衆議院のほうでこの資料を、特に内容等について論議があつたかなかつたか、これは私、知りませんが、田中さんのおつしやる通り、或いは衆議院の人事委員会は、この資料に対して深く検討したり論議をすることに敬遠の態度をとつたかも知れませんが、そんなことはこの際、問題じやないです。どうしてかというと、これは田中さんからお話もありましたように、衆議院のほうにどうしたこうしたということじやなく、私どもこの資料がどこで要求されて出したにしろ、本院にも提出され、おまけに二十八年の十二月四日という目附も消し、大蔵省という署名もわざわざペンで消してこつちのほうに提出しているんです。ですから、この委員会で、私が心配しますように、この資料によつて惑わされる委員がないことを私も知つておりますが、併し国会全体としては、やはりさつき申上げたような点については、余ほど慎重に考えなければならないと思うのです。衆議院のほうでこの資料を要求した場合に、こういう資料を作つてくれと言つて頼まれたから出したのだというお話でありますが、全体としての資料はとにかくとして、このBに該当するトータル、一万五千三百八十三円の、この引上げるという賃金水準の構成の内容の中で、特に問題となる本俸の引上率については、百円安く計上してくれと言つて衆議院で注文されたのか。いいですか━━百円下げて本俸の金額を計上してくれと言つて頼まれたのか。それとも百円安く初めから計上したほうがいいと思つて作つたのか。若し衆議院のほうから百円下げて計上してくれという注文があつたとしたら、なぜ特にここに百円を引下げた資料を出したのか。この点はどうなんです。
#31
○政府委員(田中不破三君) 非常に数字的な比較で、ちよつと私にもなかなか……専門でないですからわかりませんので、岸本君に一つ説明させます。
#32
○説明員(岸本晋君) 只今千葉先生の御質問がございました本俸百円わざわざ下げてあると申しまするのは、この下の備考欄の口のところをお指しになつておられるわけでございますか。それとも上の表自体でございますか。この資料の百円の問題についてちよつと御説明申上げますと、これはもともと今回のベース改訂は、ベース改訂と勤務地手当の本俸組入れを併せて行なつておりますので、そのうち具体的に勤務地手当の本俸組入れ分が幾らになつておるか、それからベース改訂はどれくらいになつておるか、これを分離して調べたいというのが、もともと衆議院の人事委員会の考えのようでありました。それの資料といたしまして、当初大蔵省といたしましては、先ず現行ベースによりまして勤務地手当を本俸に組入れ、そのあとでベース改訂をやると一万三千百六十三円、これがどういう姿になるかと、こういう資料を御提出申上げたわけであります。その場合、現行ベースで勤務地手当を本俸に組入れた所要財源百三十八円という数字が出ておつたわけであります。その百三十八円という数字は備考の一番下に書いてあります。その資料に対しまして、それはわかつたが、もう一つこういう見地から作つてほしい。つまり今度のベース改訂のとき無給地も全部五%付けるような形にして、つまり零級地のないベース改訂をやりまして、そのあとで新らしい一級地をなくして勤務地手当を四段階にしたら、どういうベースの姿になるか。最終は一万五千四百八十三円ベースであるが、一段階落し、前の姿はどうであろうかということで要求されました資料が、これであるわけであります。従いまして、いずれにいたしましても、この勤務地手当と本俸と、勤務地手当の組入れ分とベース改訂分と区分するというのは、一つの仮定計算に相成るわけでございまして、このABCの欄、Aはもとより実数でございます。Cは最終の予想欄でございます。途中のBという数字は、一つの、何と申しますか、仮定上出て来た計算上の数字ということになるわけであります。Bという数字はどういうふうにして出て来たかと申上げますと、今度の給与改訂でC欄の一万五千四百八十三円、これはいずれにしても動かない数字でございまして、一月一日からこうなる。それからB欄をどう導き出したかと申しますと、これは逆算になるのでありますが、勤務地手当を一段階落しましてこれを全部本俸に組入れるということは、勤務地手当の一番少い、つまり五%の地域を標準といたしまして、本俸においては一律に五%殖やさなければならないわけであります。従いまして、そのことを念頭に置きまして、この一万二千八百七十七円というものを五%元に繰り戻した数字が、一万二千七百八十八円という数字が出て参るわけでございます。この表には途中の計算は省略いたしましたが、一万二千七百八十八円という仮定の計算の数字が途中に入つて参るのであります。Cの一万二千八百七十七円でございますが、これは五%本俸に組入れた最後の姿でございます。その五%組入れない前の姿はどうなるかと申しますと、一万二千七百八十八円、それから扶養手当は九百九十六円、それと勤務地手当を、これは一一・六%ではじきますと、千五百九十九円、ベースとしては一万五千三百八十三円となるわけでございます。つまりそれが姿になるわけでございます。これとA欄との比較からこのBの数字が出て来たということになるわけでございます。 つまり、このB欄は、勤務地手当を一六%、一律一六%と申しますのは、無給地を全部一級地にしておいて、その上に今回のベース改訂が含まれておる姿ということになるわけでございます。今申上げました一万二千七百八十八円と一万二千八百七十七円との差が約百円でございますが、これは後に本俸をそれだけ膨らまさなきやならんという前提で百円が退けられておるわけであります。これは計算上の逆算から出て来た数字でございます。故意に財源を除いたわけじやないということになります。実際問題として、若しBのべースを施行した、仮にこういうBのようなやり方をとつた場合に、C欄に移る場合に金が全く要らないかと申しますと、これはやはり要るのでありまして、俸給としては一律五%俸給表は形としては増すわけであります。そうなりますと、現在の五級地、四級地、三級地、二級地につきましては、現在より以上の手取のものが行くわけでございます。又扶養手当に対する勤務地手当の財源というものも考えますと、やはりそれだけの財源は別個に要るわけでございまして、このB欄とC欄の間にベースとしての差が出て来る。これは故意の計算でなく、仮にこのBを実施したとすれば当然必要になつて来る金である。かように考えるわけであります。
#33
○千葉信君 あなたの答弁から言つても、そのBを実施するためには、これに更に百円を必要とすることは、はつきりしてるんでしよう。
#34
○説明員(岸本晋君) さようでございます。
#35
○千葉信君 どうしてその大事な説明をこの資料から除いているのですか。それを除いているところに問題があるじやないですか。あなた幾ら説明したつて却つて事態がはつきりしない。その百円が入らずに給与改訂が行われる虞れがあれば困るというので、このBのようなやり方は成るべくとらないで、Cで行つたほうが却つてよろしいじやありませんか。つまり無給地を一級地にするというようなやり方をしないで、政府原案のようなベース改訂をしたほうが却つて有利になるという印象を与えることがはつきりしておるじやないか。その点が問題なんです。どうしてその一番大事な点を、故意か、偶然か、忘れたのか知りませんが、どうしてそういう点を抜いておるのですか。そういう点が問題なんです。ですからそういう点を、資料を作つたその経過については、わかるけれども、そういう大事な点を註釈を加えずに出しておる資料が、国会の審議上、若しこれが参考にされるということになると、問題の公正妥当な審議はできないということになる。田中さんはその点について、あなたは今日は責任者として出席しておられますが、責任をお感じになりますか。
#36
○政府委員(田中不破三君) 私がお答えいたします前に、もう少し岸本説明員が補足いたしますので、お許し願います。
#37
○説明員(岸本晋君) 政府案のほうをやつた場合がBのようなやり方をするよりは得である、こういうような作為に以て勿論作つたものではございません。仮に政府案のほうを最後の姿とと、途中の段階においてBという姿をとつたとすれば、これは備考にございますように、これだけの財源を一応除けて置く。最終の姿ではやはりCの姿になるといたしますれば、これは、やはりそれだけのベースアツプがあとで行われるわけでございます。故意にBをとるよりCをとつたほうが有利だ、政府案のほうが有利だということを印象づけたわけでもございませんし、又衆議院の人事委員会におかれましてもB案を最終の姿としてもとよりお考えになつたわけでもない。B案のような考え方をとる場合に一体どういう俸給表ができるのだろうという御質問がございまして、そうした御要求に基いてこのBのような俸給表を考えてみたわけでございます。特に政府案を有利に展開させるために故意に作つた資料というわけではございません。この点は御了承願いたいと思います。
#38
○千葉信君 事務当局として説明する場合にはそれは勿論今の説明でいいと思うのですが、これを給与法の立場から見ますと、これだけを切り離して考えることはできない。それはどうしてかというと、今回の法律案の提案に当つて、政府のほうからこういう説明をされておるのです。勤務地手当につきましては、現行の無給地をすべて一級地に引上げた上……これは今度の衆議院のほうで自由党のほうから変な修正案が出て、その修正案が可決される前のことです。この法律案が提案されるときにこの説明が出ておるのです。現行の無給地をすべて一級地に引上げたる上、一級地相当分の勤務地手当を本俸に織込む、こう説明しておる。そうすると、こういうやり方をしたという政府の説明は、一応これは、こつちの委員会ではこれは問題になりました。そうしてそこには説明書にはそう書いてあるのですけれども、実はそういうことをやらなかつたのだという御答弁もはつきり取つてある。そういうところまで糾明してある、こつちは。併し糾明はしてあるけれども、やはりそう質疑応答は全部に知れ渡つておるわけでもないし、依然として政府の今回の提案に当つてはこういう措置がとられたという印象で、皆今度の法律を審議することになる。そういうことになりますと、政府の提案理由の御説明通りのやり方をするということになると、これは完全にB案に該当することになる。そうするとB案に相当するということに印象づけられれば、これは、やはりC案のような恰好の法律案をもう練り直したほうが有利だという印象が出て来るのは当然なんです。これは田中さんはどうお感じになりますか。
#39
○政府委員(田中不破三君) 只今岸本説明員から縷々この内容について又……。
#40
○千葉信君 これは事務当局だけの説明です。
#41
○政府委員(田中不破三君) 又どういうふうな考え方を以てこれが作られたかということについて御答弁申上げた通りでございまして、千葉委員も只今の御説明で御了承願えたように思うわけでありますが、たまたま註釈の点その他について或いは何か抜けておつたようなお話もありましたのですが、いずれにしましても、この参考資料そのものが、先ほどお話しました通りに、すでに目的を持つてこういうふうな表を作つてくれというふうないろいろの点が御注文がはつきりしておつて、それに基いて作りました表なわけであります。たまたまこちらでの御審議の御意向を伺つて作つた表でないために、或いは千葉委員のお話の通りに、千葉委員にとつてみますると、或いは少し註釈等について深切でないといいまするか、もう少し附加えておけばよかつたような節もあろうかとも思いまするが、それは、やはりこういうふうに委員会でのお話ができるわけでありますので、資料そのものが完璧でなければいけないのはもとよりでありますけれども、先ほど申上げましたような理由で、でき上つておりまするので、その点はこういうふうな委員会のときに又その足らざるを政府は補つて御説明申上げるということで一つ御了承を願いたいと思うものであります。
#42
○千葉信君 委員会で突つ込まれたら、数字の点なんかを明らかにかして、そうして辻褄を合わせようということだつたのですか。
#43
○政府委員(田中不破三君) 今とんでもない御質問を受けまして、誠に工合が悪いのでありますが、先ほども申上げました通りに、そういう点は毛頭ないのでございまして、この点は一つそういうふうな信不信等の点につきましては、どうぞ一つ御信用を頂きたいと思うのであります。
#44
○千葉信君 政府が信用できればこんなことは問題にならないのですが、引下げよう引下げようという恰好で、公務員に対して実際に必要な給与を与えようとすることのない政府ですから、なお更その政府から出て来る資料なんかに対しては厳重な目を光らせなければならないし、従つて、今後資料なんかについては、できるだけ註釈を必要とするものについては註釈を省略しないで資料を出されるように、この点については副長官にはつきり駄目を押しておきますが、そうして頂けますか。
#45
○政府委員(田中不破三君) 先ほども 申上げました通りに、国会の御審議に便利なように資料を作るのは、これは政府の当然の義務でありますから、この点につきましては、努めてあらゆる点について手落ちのないようにいたしたいと思います。ただそういうふうな事情で、何しろ時間が少い中に作りますために、ときに、今おつしやいますように、十分でない点も出て来るかと思いまするが、その点は一つ政府の気持だけは一つ御了解願つて、今後は、只今千葉委員のおつしやいましたような方向で最善を尽したいと思います。
#46
○千葉信君 まあ時間も余りなかつたことであるし、加うるに、総理府の内閣審議室が弱体のために、我々の要望通りの資料がなかなかこれはむずかしかつたろうと思いますが、併しこの際、附加して申上げておきたいことは、審議室の機構については官房長官のほうでも十分将来考えるというお約束でありますし、その根本的な解決は別として、この際、特にその現状において、スタッフが貧弱であるとか、人員が揃つていないとか、時間がないとかいう問題だけで、こういう重要な資料の作成を大蔵省の事務当局なんかに任せつ切りにするようなことをして、而もそれを様々検討もしないで出すということは、これは総理府の責任上誠に遺憾だと思いますので、これは飽くまでも、委員会の席上等においても、事務当局の手を煩わす必要のない程度にまで総理府としては十分消化して、今後こういう資料なんかを出して頂くことを、重ねて附加して要望申上げておきますから、そのおつもりで。
#47
○政府委員(田中不破三君) 只今千葉委員から、内閣の審議室の機構等につきましての御理解のあるお話がございましたが、千葉委員もしばしば折衝にお見え下さいまして御承知の通りに、審議室の只今の陣容を以てして非常に手広い仕事を内容といたしておりますために、御懸念のような点が間々起きまして、皆さんに御迷惑をおかけする点は誠に恐縮でございます。只今千葉委員の御意見もありました通りに、陣容もできるだけ強化いたしまして、御期待に副うように努力いたしたいと考えております。
#48
○千葉信君 次に進んでお尋ねしたいことは、今回の政府提案によりますと、人事院の勧告を一応尊重するという態度でこの法律案を提案されたということになつておりますが、遺憾ながら、人事院の勧告は、給与の引上げを勧告すると同時に、国家公務員法に基く給与準則の合理的な給与の決定を同時に併せて念願しながら勧告しているわけであります。それは今回の勧告では、給与準則の法案化については、非常に切迫した時日の中で検討を加えたので、給与準則に対する十分なる検討乃至は結論を出すことはできなかつたという、そういう御答弁を久田説明員のほうから承わつておりますが、この際、この問題に関連して、田中副長官にお尋ねを申上げたいことは、七月の十八日に提出された人事院の給与準則の勧告について、政府としては一体四カ月間のこの期間の中で、この給与準則の勧告の内容等について如何なる検討を加えて、そうして又如何なる結論に到達されているのか。これを先ず承わりたいと思います。
#49
○政府委員(田中不破三君) 千葉委員の御質問の中にもありましたが、すでに事前に政府の関係者から御説明を申上げてあるようでございまするが、いずれにしましても、人事院から給与準則の制定等についての勧告を受けておりまするので、当然、政府はこれに対して十分検討を加えなくてはならないと思います。そうしてすでにしばしばこの給与準則についての研究、検討の会合も重ねております。けれども、一方御承知の通りに、非常に広汎な職種、職階がございまするために、なかなか意見の一致と申しまするか、研究の結果もなかなか出にくいわけであります。又一方、行政機構の簡素化という点では、只今臨時行政改革本部を内閣に設けまして、行政機構の簡素化の実施に懸命の努力を続けております。彼此眺めましたときに、なかなか人事院の勧告の給与準則通りに直ちに行えるかどうかという検討も加えましたが、只今のところではまだ結論を出し得る段階には至つていないのであります。行政簡素化の方向もはつきりわかりまして、又各省間におきましてこの職種、職階というふうなものについての考えもまとまりますれば、勿論これに基いて御審議を願わなくてはならないと存じておりまするが、只今までの段階では、人事院の勧告案の検討を加えるにとどまつておりまして、法案の提出までに至つておりません。併しお話の通りに、これはなかなかむずかしい問題、非常に困難を伴う問題ではありまするけれども、今後も十分検討を加えて参りたいと思つておる次第でございます。
#50
○千葉信君 おつしやる通り、給与準則については、なかなか内容等については生やさしいものではない、かなり厖大なものということが言えるとは思いまするけれども、併し今まで四カ月間も時日が経過しているのでありまするから、その四カ月の間に一応のこれに対する検討や結論を出せない程度のそんなに厖大なものではないことは、これは、はつきりしております。が、併しその問題はそれとして、一体、行政機構の改革等の関連で、職種の決定その他の条件があるために、そのためにも今回給与準則を採用できなかつたという理由の一つになつておりますが、それは一体どういろ意味ですか。
#51
○政府委員(田中不破三君) この点は、御専門の千葉委員は十分御承知のことと思いまするが、やはり給与準則と申しましても、行政機構と表裏になる関係にあることはもう千葉委員の御承知の点であります。その行政機構が只今の政府の方針としましては、何とか簡素化して行きたいというふうな方針で懸命な努力が続けられているわけでございまするので、これらも眺めまして、それと歩調を合せながらやつて参らなくてはならんという考えであるわけであります。この点につきまして、先ほどのお話にもありました通りに、これに対して取組んで行く内閣側の陣容と申しまするか、これもなかなか先ほどのお話のように十分ではありませんので、その点も考えますると、相当懸命な努力をしましてもまだ追いつかないという状態にもなるし、殊にこれが関係各省に跨がつておりますのは御承知の通りであります。従いまして関係各省の意見を十分に審議に審議を尽して最後の線にまとめ上げて行くという点につきましては、なかなか日数を要すると申しますか、非常に努力を要する点でございまして、この点につきましては、勿論千葉委員のおつしやるように、今後もできるだけ奔走努力を重ねなくてはならんと思います。只今までの状態は、今述べたような次第でございます。
#52
○千葉信君 お前は専門家だからわかるだろうと言われたつて、私は実はわからないから……、そのわからない一番直接の関係のある点は、今行政機構を改革して、それぞれの職種等についての検討を加えようとしているのだから、その点からもこれはできなかつたということに答弁をされておりますが、一体今度の行政機構の改革の場合に、例えば行政職に改廃が行われるのか。行政職なんというものはなくなつたりするのか。そんなことはないと思う。それから又技能職なんというものは、もう今度の行政機構の改革では全然そういうものはなくなるという条件があるのか。そのほかどれをとつてみても、公安職だつてこれはなくなるはずはないと思います。人事院の勧告しよ給与準則を見れば見るほど、一体そういう行政機構の改革に伴つて職種なんかが改廃併合されるはずではないと思います。これ以上、職種が改廃併合されるような行政機構の改革を政府は考えているのですか。
#53
○政府委員(田中不破三君) これは又行政機構の考え方としましてどういうふうになりますか、また勿論、臨時行政改革本部におきまして決定を見ていないわけでありますから、何ともお答えのいたしようのない、内容をまだ決定していないのでありますから……。内容を決定しておりませんために、なお更、給与準則等の決定もいたしかねる。これは何もそれが全部でありません。先ほどのお話の中にもありました通り、非常に現在の職種そのものを見ましても、なかなか政府の考え方というものがまとまりにくいものでありまするから、行政機構そのものが全部の理由ではなしに、又一部の理由ではありません。けれども、真実を申上げるために付加えたのでありますが、各般の職種の非常に複雑なために、それの検討のためと、それから又一方には行政機構の改革も、只今その方針が決定しておらないためにというふうなことで、検討が十分に尽されていない。こういうことを申上げたのでありまして、行政機構が全部の理由でないことも御承知の通りであります。各般の職種が非常に複雑でありまして、各省の意向をまとめますためにも、意見が一致しますためにも、非常な日数を要しておるという点があるということを御了承願いたいと思います。
#54
○千葉信君 答弁を聞いていると、ますますわからなくなつて来るのです。さつきの答弁では、非常に給与準則自体が厖大なものだから、これは一朝一夕にはなかなか検討を加えることができなかつた。これは理由の一つです。もう一つの理由については、それも理由の一つとして付加えたと言つておりまするけれども、実はもう一つの理由というのは、行政機構の改革の問題に関連してこれが実施できなかつたのだ、こう言つておるのです。その他の理由については、理由を述べて私どもに了解を求めるような答弁はされていないわけです。而も行政機構の改革に関連した問題については、今の答弁を承わつてますますわからなくなつてしまう。一体、給与準則の中で勧告されているこの職種のうちに、今度の行政機構改革に伴つて改廃併合されるものがあるかどうかについては、これは常識でもわかることなのです。どんなに機構を改革しても、こういう職種がちやんと残ることは、はつきりしているのです。当然じやありませんか。この中に含まれているどの一つの職種でも、どの一つの俸給表でも、これが全然不用になるとか、この給与準則を適用しないということは確実には出て来つこないのです。それが給与準則の制定をすることができなかつた理由の一つだというのは、これはますますわからなくなる。常識でもはつきり指摘することができると思う。こんなものは直接的な理由になる筈はないと思います。まあ併しこの問題で余りこれ以上お尋ねして見てもしようがないことですから、田中さんにはこのくらいにしておきますが、併しもう一つの問題でお伺いしたいのです。
 この問題について、実はこの給与準則の中で、例えば隔遠地の給与の引上けですね。それから宿、日直の給与額の引上げ、或いは委員会顧問手当の引上げ、こういう問題があります。それから特別調整額を今度は特別執務手当こいうふうに切替えて、現行の率を下げりという勧告も出ているのです。こういうことに実は大きな問題があるのです。一体、政府のほうでは、予算がどうのこうのと始終言つて、予算のために給与引上げができるとか、できないとか言つていますが、人事院の勧告では、下げろということを言つているところもあるのですよ。而も最もずるいことには、今度政府のほうじや七十一号以上の人事院の勧告の俸給額は切下げるが、勧告として、俺達は上級官吏に対してはそんなに重点を置かないで、下級官吏のほうに重点を置いて、非常に従来の上厚下薄のあくどいやり方だという非難をこの際避けるためというような方針で、俸給法律案の中の俸給表が提出されておりますが、ところが一方ではそういう見せかけをやつているけれども、超過勤務に振り替わる特別執務手当の勧告については、これは率を下げろと勧告しているのだ。この点なんか全然給与準則を採用しないばかりか、こういう条件を取入れるということもやつていないのですね。こういう部分については、こういう点については、一体政府はどういう検討を加えたのですか。今度の給与法の提案に当つては、どういう立場からこれをオミツトしたのですか。
#55
○政府委員(田中不破三君) 給与準則につきましては、先ほど来申上げた通りでございまして、只今折角検討をいたしておるところでございます。従いまして、その中に盛られました内容については、まだ十分検討を加えていない状況でございまするので、今回は給与法の改正そのものについては、御提案申上げた通りの結論で、政府の方針を決定して、御提出申上げておるわけでありまするが、給与準則そのもの、又その内容等につきましては、只今検討中であることは、先ほども申上げた通りであります。
#56
○千葉信君 四カ月間もかかつて検討中検討中じやなくて、もう少しスタツフの如何にかかわらず、やはり責任ある立場にある人は、もつとこういう問題に対しては真剣に取組む必要があると思うのです。今日は昼食時間も迫つたようですから、午前中の質問は以上で打切ります。
#57
○委員長(村尾重雄君) 暫時休憩いたします。
   午後零時五十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時三十七分開会
#58
○委員長(村尾重雄君) 休憩前に引続き会議を開きます。
  一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法案について、御質疑のあるかたは御発言を願います。
#59
○溝口三郎君 岸本さんにお伺いいたしますが、先般給与改訂の内訳の表を配付して頂いたんでありますが、給与改訂が九・三%引上げになる。そのうちの中だるみ是正分が三・九%で五百五十七円に当る。その五百五十七円の算出なさつた根拠をお伺いいたしたい。
#60
○説明員(岸本晋君) 今回のベース改訂の総体の増加額は、この中欄、差引増減の欄にございます千三百二十四円でございますが、そのうちから、現行ベースの下において勤務地手当の本給一段階繰入れに伴う財源百三十八円、これを差引きました残りの千百八十六円、これが、純粋と申しますか、純粋な意味のベース改訂になるわけでございますが、この一律引上げ分と、中だるみで、その千百八十六円を更に分けて、一律引上げ分六百二十九円、それから中だるみ是正分五百五十七円と分けてございますが、これは一体どうして分けたかという御質問であろうかと存じますが、これは実は、今回の俸給表を見まして、俸給増加率一〇%以上の部分、これが中だるみ是正の分に該当する分である。一〇%までの分はすべて一応一律引上げの分である。かように考えまして、その一〇%を境として分離した。それで一〇%以上の部分に当る金額は五百五十七円ということで出したわけでございます。
#61
○溝口三郎君 昨年の給与改訂の場合に、参議院で修正可決いたしましたときの根拠は、これは改訂の号俸表によつて標準生計費を計算してみますと、四級から七級ぐらいの間の国家公務員が約十九万七千人ぐらいいるのだ。その階級の職員は標準生計費が不足するのだ。その総計が計算いたしますと五十七億ぐらいが不足している。世帯が二人から五人なりある四級から七級までそういう計算をいたしまして、その分がどうしても公務員には足りないのだ。これは是非是正をしてもらわなければ困るというようなことから、修正可決いたしまして、成るべく速やか合理的な改訂を加えることという修正をいたしたのでございます。先ほどの説明で一応わかりました。一〇%以上のものがこれは一律に引上げる分に加算する、一〇%以下のものが中だるみなんだということの御説明でございますが、大蔵省から配付されました給与月額新旧比較表、これからみますと、昨年の修正をいたしましたときと今度のこの改訂が余り変つていない。よほどまで是正はされたようでございますが、変つていない。そこで、この表はこれは非常に疑問があるのです。なぜこういう表をお使いになつたかということに問題があるのでございますが、その一番初めの欄にある九号、一級の三号、それから二級の三号、そこで四級四号までは扶養家族がないんだ、人事院の月報では、四級の四号は二欄に書いて、四級の四号から扶養家族は一人殖えて来るのだ、五級の五号は二人になつて来るが、なぜ四級の四号、扶養家族が一人そこに出て来るのか、その表をここにお書きにならなかつたかどうか。それを入れまして無給地のところの勘定をして、四級の四を、これは号俸で十四号でございますが、扶養家族を一人として、そして七級の五号、これは号俸で三十二号でございますが、その間を昨年の改訂のときの標準生計費と給与との比較をしたのが、五十七億昨年は足りなかつたのであります。今度の改訂の無給地で同じ計算をいたしますと、五十八億不足しているのです。無給地では四級の四号の増率が九・四%になつている。七級の五号の増率は一五・九%くらいになつている。無給地のところでは人事院の勧告にほぼ近い程度の増加率になつているのでございます。それでも十九万何千人そこに若しいる人たちの給与を計算して見ますと、五十八億も不足している。それから標準生計費が昨年に較べて一人世帯のところでは一二・八%くらいだが、五人世帯のところでは一五・三%標準生計費は上つているというところから、折角給与改訂はやつたけれども、やはり標準生計費に不足している分は去年と同額だということなんです。私どもの言う中だるみというのは、一律に一〇%とかいうのじやなくて、国家公務員の生活の実態を考えて見ても、その辺のところをできるだけ上げてもらいたいのだというようなことを昨年から念願をしていたのでございますが、この表から言いますと、これは昨年と余り変りはないんだということなんでございます。そこで問題は、この表をお出しになつたからこういう計算をしたんだ。この表はあとで人事院に出席して頂いて説明を伺おうと思つておりますが、号級表と、扶養家族のこの表は、これは昨年まで人事院は使つていたんですが、それが二十四年の九月の公務員の実態の数字だと称してやつていたんです。ところが、この数字は本年の勧告では非常な違いが出て来てしまつたんです。なぜこういう古いのをお取りになつて、こういう誤解を招くような資料をお出しになつたかと、私は不思議に思うのでございます。どつちがいいか。どつちが人事院では自信がある表なのか。それは人事院に伺つた上で、この表は撤回して頂かないと、公務員に対して非常な誤解を招くことになるんじやないか。例えば四級の四号は、この表で言いますと二十五歳の人で扶養家族が一人ということになつている。ところが今度人事院は新らしい調査をしたんです。二十八年の三月一日現在で生活環境臨時調査というものをやつたんです。そうすると、三十歳で二十五号という号俸のものがこの表に出ているが、年齢は四・八歳上廻つている。号俸では十一号上廻つたところが実態だと称している。だからまるつきり建つているが、今年の生活環境の臨時調査に基いてやつて来ますと五十八億なんという赤字は出ないんだ。もつと黒字になつているんだ。そこで、私は、昨年の改訂の場合には、ここに只今お出しになつたような数字が出ていたから、これを信用して、そうして中だるみということを言うて参議院では修正可決までして頂いた。ところが一人の扶養家族のところでは、今度は年齢が四・八歳上廻つて来た。号俸では十一号も上廻つて来たのだ。一人の扶養家族のところでは年齢は三歳六分上廻つて来た。号俸は十一号上つて来たのだ。三人の扶養家族では年齢は三・一、号俸は七号上つて来ているのだ。以上こういうふうに非常な違いが出て来た。そうすると、一体、標準生計費を割つているのか割つていないのか。この大蔵省のこういうものを配付なさると、これは明らかに四級から七級までは五十八億の標準生計費は割つているのだ。ところが新らしい生活環境調査で言えばみんな黒字なんだ。それじや一体どこを信用していいいか、非常に誤解を招きやすい点があるのでございます。私は人事院が今年調査をやられて、そうして今度はこれによるべきなんだ、昨年のは非常に資料が古くて間違つていたのだということをはつきり言うてもらつて、そうして中だるみという解釈を変えてもらう必要があると思つているのです。なぜこういうものを大蔵省はお出しになつてわざわざ誤解を招くような資料を配付されたのか。この点については、人事院のかたに一遍お伺いして、どつちを採用すべきか、そうして又新らしい調査のほうがいいのだというのだつたらば、将来のために、又国民諸君の安心のできるように、今度の号俸表によれば決して標準生計費は割らないのだという資料を配付して頂く必要があると私は思つておる。その点で、どういうお考えでこういうものを軽卒にお出しになつたか、それをお伺いいたしたいと思います。
#62
○説明員(岸本晋君) 只今御質問のこの給与月額新旧比較表を提出いたしました理由でございますが、これは衆議院の人事委員会におきましてこういう御質問があつたわけでございます。今度の給与改訂では俸給表を大体中間或る程度膨ましておる。勤務地手当を一段階圧縮して本俸に織込んでおる。そういたしますと、この級別に、或いは勤務地別に各人の手取増加額がさつぱりわからないから、それを一覧表にして出してみてくれということだつたわけでございます。その際、特にベース全体から言いますと、政府は九・三%上つたと言つているが、結局いろいろな要素を引いてみると、給与月額の増加額は二%にも達しないのじやないかという御質問さえあつたわけでございます。それに対しまして、いや、そうではない、まあ平均四%は確実に上つておる。つまり一律ベースアツプは四・四%でありまするし、又級地別に見ると中間がよくなり、無給地のほうが特に増加率がよくなつている。そういうことを御説明いたしたいというわけで出した資料でございまして、その結果こうした表が出ておるわけでございます。従いまして、問題の焦点は、主として旧勤務地手当の増加率が、つまり今回の政府のようなべースアツプ率に確実にマツチしているかどうかということに、まあ主として主眼点があつたわけでございます。従いまして扶養手当の欄をこの中に入れたのは蛇足のわけでありますが、ただ勤務地手当の変化に対して扶養手当が或る程度変つて参ります、そうした変化も若干反映するためにこの扶養手当を入れたわけなんでございまして、まあ只今溝口先生の御指摘のこういう標準生計費をカバーしておるかどうかという、そのことを証明するために出された資料ではないわけでございます。従いまして参考のために入れました扶養手当の計算基礎になる想定家族数につきましても、いささか資料は古いのでございますが、最近まで人事院で用いておりました資料をそのまま使わせてもらつたわけであります。最近におきます生活環境調査による結果、これは勿論私ども知らされておりませんので、はつきりわかりませんので、それは使わず、一応従来の扶養家族数を使つたという意味でございまして、この資料作成の意味が、あくまでもベース全体が少くとも四%上つておるという証明のために作られたということと、標準生計費をカバーしておることを証明するために作られた資料ではないということを一つ御了承頂きたいと存じます。
#63
○溝口三郎君 岸本さんから御答弁がありましたが、それは御答弁にならない。古い資料を持つて来てこういう標準生計費を割つたか割らんかということを目的にしたんじやないというけれども、結論といたしますと標準生計費を五十八億も割つておるんだ、それじや納得が行かないんで、新らしい資料が配付になつていないということも、人事院の月報を私は見ている、それによると、標準生計費は割つていないような計算になつて来る。そこで、お出しになつておつて、それは目的が違つた、標準生計費は五十八億を割つておる、大蔵省はそんなことは構わないんだというのでは、私は御答弁にはならないんだと思うのです。どこまでも修正して、この資料は一応整備した上でお出しにならんと、このまま記録に残つていたら、これは国家公務員は、大蔵省はこれでいいのか、標準生計費を割つておるような資料でと言われたら、いや、それは別の考えで出したというんじや、私は納得は行かんと思う。これはあとで人事院の答弁をして頂いて、そして、それを調整してもう一遍作り直して頂くのがいいんじやないかと思いますから、その点を一遍保留いたしておきます。
 その次にもう一つお伺いいたしたいのは、今の中だるみの是正分と勤務地手当の繰入れ分とを引くと、一律引上げ分というのが四・四%で六百二十九円になるんだ、これが一律に引上がるということになりますが、これで一万五千四百八十三円の改訂ベースで公務員に皆これを配分して行つた場合に、将来年間に約六百円くらいの定期昇給があるのじやないか。その定期昇給は何で賄うんだという問題が残るんじやないか。一律引上げ分の六百二十九円くらいは一応保留でもしておかんと、定期昇給が二十八年三月一日から二十九年の一月一日までの間にでも大蔵省の資料によれば五百七十何円ある。そういうのは何を財源にして定期昇給というのはやるようになるのですか。それをお伺いしたい。
#64
○説明員(岸本晋君) ベース改訂のほかに、現行の給与制度の下で、御承知のように定期昇給と申しますか、或る年限に達したら昇給ができるという規定がございます。これによつて昇給いたさせておるわけでございますが、この昇給財源というものは予算上見るべきものかどうか、これは非常にいろいろ議論もあるかと思うのでありますが、或いは定員で予算は弾いておけば、欠員が出て来るから、その総額で昇給ができるんじやないか、或いは新陳代謝の関係で、やめた人のあとで補充する関係で、その間に時期のズレがあるからいいじやないかという考え方もあるようでありますが、まあ現在の段階におきましては、と申しますより、二十八年度の予算編成までにおきましては、まあ或る程度の、定員一ぱいの予算を組みました上に、若干の昇給原資というものは余分に見ておつたのでございまして、まあ二十九年度の今後の予算におきましても、欠員その他の関係も頭におきながら、まあ或る程度の昇給はできるという昇給原資はやはり見て行く必要があるのじやないかというふうに今のところは考えております。
#65
○溝口三郎君 私は金曜日に大蔵省へ資料を要求していたのですが、まだお配りになつていない。明日は是非頂きたい。それは二十八年度の予算に計上した人件費、そうして二十八年度の予算定員、人件費の総額が、一般会計、特別会計、政府機関というふうに出て来る。そうして、その基本給の内訳を予算定員で割ると、ベースが予算に計上したのは幾らになるのだということを資料を要求してあつたのですが、未だないので、二十八年度の分はわからないのでございます。二十七年度の分は、これは人事院の月報に出て、おりましたが、一万六百五十一円ベースになつておる、一般会計と特別会計……。ところがそれは二十六年の十月一日に給与改訂をやつたんだが、一万六十二円計上しておくはずのやつが五%か六%予算はいつでも大きく計上するようになつておるのじやないかと思うのであります。その分が定期昇給か何かの財源になるのかどうかというと、ここで給与ベースが一万五千四百八十円が多いとか少いとかなんということを言つていますが、予算に計上するやつは、その本俸も扶養手当も地域給もみんな率が違つてしまつて、そうして五%くらいはいつの間にか殖えたものが計上されておることになつておる。予算を編成するときに、この給与ベースに対して調整率というようなものを各省、ことに大蔵省は作つたのじやないか、五%くらい……。それを適当に運営して行くようになるのなら、二十九年度の予算もやはりそういうふうに弾き出した一万五千四百八十円のベースのほかに、調整率が五%か六%は計上しないと、このベースでは運用ができないのだというふうになるのじやないかと考えるのでございますが、二十九年度予算を編成する場合に、一万五千四百八十円に対して五%くらいの調整額を計上するつもりなのかどうか。事務的に考えられて……。そうでないと、一律増加分の六百二十九円ではこれは一人も定期昇給ができないのだという結論になりはしないかと思うのでございます。その辺の見通しをお伺いいたしたいと思います。
#66
○説明員(岸本晋君) 最初の御要求の資料の点でございますが、これは実は私ども承わりましたのは土曜日の午後でありまして、土、日と係員が出ておりませんので、今朝から着手いたしておりますが、明朝には必ず間に合うようにお届けいたしたいと思います。第二の来年度の予算について昇給原資を見るかどうかというお話でございます。大蔵省主計局でやつておりますこの人件費の単価の積算方法を率直に申上げますと、二十八年度、本年度におきましての場合を先ず申上げますと、大体一応定員定額、人員は定員で弾く、金額は各級別に一応の定額をきめまして、それは各省共通の定額で弾く、その定員、定額をかけ合わしたものを人件費として出す、こういう考え方を一応基礎においたわけであります。これで参りますと、昇給原資というものは全然頭に入れないという考え方になるわけでありますが、現在の段階で非常に欠員も少いのでございますし、人員の新陳代謝も余り行われない。そうした場合に、厳格な昇給原資を一文も見ない予算を組むということはなかなか昇給に事欠いて来る。現在のベースと睨み合せますと、定期昇給はそう縛るのはいささか酷ではなかろうか、こういう意味で、定員定額を或る程度緩和するための調整率というものを各省ごとに見ておるわけでございます。この調整率は、結局、各省の現員現給を参酌いたしまして、その厳格な定員定額は或る程度緩めるという意味のものでございます。これは大体何パーセントくらいまで見ておるかとおつしやいますと、これはなかなかやはり各省の欠員状況だとか、それぞれ特異の事情がございますから、そうした点を噛み合せて見ておる、こう申上げるよりいたし方ないのでありますが、二十八年度のこのベースの積算につきましては、やはり一応定員定額というものを基礎におきながら、俸給が或る程度昇給し得るような原資をやはり或る程度見て行かざるを得ない。併しこの場合にも、溝口さんの只今のお話は恐らく例示だと思いますが、五%、六%ということをおつしやいましたが、そんな莫大な金額は勿論必要ではございませんので、そうした過大な金額は決して計上いたさない。かように考えておるわけでございます。
#67
○溝口三郎君 先ほど私が申しましたのは、二十七年度の予算は、ベースは一万六十二円のところで一万六百五十一円計上してあるから、これは六%調整したのだ。二十八年はまだ資料が来ないからわかりませんが、これは昨年の十一月一日一万二千八百二十円のべースのときに、公労法を抜かして引き直してみたやつが一万三千四百七十七円だということを大蔵省で資料をお出しになつたから、それに対して二十九年一月一日の一万四千百六十円というのは、やはり五%になつておるのだが、この分が昇給になつておる。だからその分が予算に計上してないと昇給できないのじやないか。二十七年度、二十八年度の実績から言つて私はそう申上げたのです。その程度の調整というのは、この給与ベースと別に大蔵省でおきめになればいいのかどうか。そうすると、給与ベースの実際に行われているのは、いつもそれよりか上廻つておるような給与ベースなのだというと、一万五千四百八十円というのは、余り細かいことをいつてもどうか……中味は又別なんだという印象があるので、その点をお伺いしたのです。五%、六%になつておるのじやないか、予算の計上で……。
#68
○説明員(岸本晋君) ちよつと細かいことを申上げて恐縮でございますが、二十六年の十月一日一万六十二円で、二十七年度一万六百五十一円の予算が組んであるのじやないかというお話でございますが、ちよつとこれを詳しく申上げますと、例の一万六十二円は、御承知の通り特殊勤務手当をも含んでおります。又十月一日のベースでございますから、翌年の二十七年度の始まります前の二十七年三月末までには、やはり五%強ベースとして上つておるわけでございますところが二十七年度には特別勤務手当は平均が若干増加いたしておりまするし、それと、もう一つ只今申上げました三月の末にはベース自体が相当上つておるという関係もございますので、その三月のべースと二十七年度のベースを比較いたしますと、これの今詳しい資料を持ち合せませんので恐縮でございますが、たしか昇給原資としては三百円そこそこのものが載つていたのじやないかと、かように考える次第であります。
 それからもう一つは、昨年のベース改訂のとき一万三千四百七十七円であつたものが、来年の一月には一万四千百五十九円になり、やつぱり六百円も上る、確かにベースとしては上つておるのでございます。ただ財源といたしましては、六百円は余分には勿論組んでないのでございまして、ベースの高さとしては、六百円余り……、年間を通じての所要財源はそんな五%も六%も要らないというように先ほど申上げたわけであります。
#69
○溝口三郎君 今の二十八年度の分について、明日でも、予算に計上した総額と、それを予算定員で割つたものと、それとベースとの関係を通じてはつきりしておいたほうがいいと思います。この点も明日資料を出して頂いた上でお伺いいたしたいと思います。
 それから一応昨日配つて頂いた表で、この表の上でお伺いいたしたいと思います。この表で、私は、四級の四号で扶養家族数一人という分がこの表に落ちておりますから、それを付加えたので計算をいたしたのですが、その点を含んでおいて頂きたい。この表をそのままで計算をして来ますと、先ほど申したように、無給地の所では、四級の四号の扶養家族の一人から七級の五号の扶養家族の四人の所までで、五十八億ぐらい標準生計費を割つている分があるのだというのでございます。無給地の所では、これは四級の四号で扶養家族の一人の所は増加額が五百五十円になる。これは九・四%ということになる。そして七級の五号はここに書いてあるように一五・九%になつている。これは無給地は比較的非常によく上つているのだ、これは俸給を大体五%上げてあるからこうなつている。ところが一級地にいた人は一番これは損をしているのだ。一級地の二人世帯になるところは、私の計算したところでは、増加額になるのは二百二十八円なんだ。七級の五号のところは千三百六十七円で、この表にあるように九・九%上つておりますが、四級の四号で扶養家族一人のところは二百二十八円で三・四%しか上つていないのだ。隣村で無給地でいたところの人は五百五十円増額になるが、今まで隣の町にいた人は二百二十八円しか増額にならない、ところが二百二十八円とは世帯が二人なんだ。二百二十八円で、米価の値上り、運賃値上りを見て行つたら、これは一つも改訂にはならんという不合理なことが出て来ると思うのです。米価の改訂は六百八十円から七百六十五円になり、八十五円上る。これは岡委員が先ほど官房副長官とお話になつていた。いろいろなことを離して言われたけれども、まだ私ども納得が行かない。昨年の給与ベースの改訂のときには、米価は六百二十円から六百八十円に上つて、六十円上つておるわけなんです。それと、ガス、運賃等が上つた。地代も少し上つた。だから一人の標準生計費は百円その値上げのためにどうしてもやらなければいかんというようなことから、人事院では五号の人に四千七百円という勧告をしたのを、政府のほうはそれを四千八百円に計上して出しておる。先ほど話を聞くと、さつぱり官房副長官の話は納得ができないのですが、一級地にいた人が二百二十八円増額になつて、米の値上りや運賃の値上げだつたら却つて改訂に一つもならないのだ。併し先ほどお話を聞いても、まだどうもはつきりしないのですが、低額の昇給では、この一律のうちから半分持つて行つたら自分が頭打ちになつてしまうような結果が出て来るのじやないか。無給地で二人世帯のところは五百五十円、一級地のところは二百二十八円しか上らない。五級地のところへ行つても三夏二十八円しか上つていないのだ。今までの級の付いておつたところは最大が一〇%ぐらい、最小は三・八四%ぐらいにしかなつていない。この給与改訂のやり方から言うと、職級別では扶養家族の数によつて非常に不合理が出て来るのと、そうして地域的にも非常な不合理が出て来るようなことになつて来る。私はそのたびに不合理是正で、今予算はどうしろと言つても、これは間に合わないことなんだけれども、こういう不合理をそのまま頬被りをしてしまつて行くことはこれはよくないのだ。そのために将来どういうことをして、今財源がなくて、止むを得ないなら止むを得ない。併しここまで政府は努力して来たけれども、やつてみたら一万五千四百八十円の人事院の勧告通りにはなつたけれども、その中で地域給の整理をやつて、そうして無給地の人だけが一六%、七級の階級の人が上つた。ところが、隣の、前から一級地にいた人は一・〇%以下しか上らないという不合理が出てしまつた。これを将来どういうふうにして公務員に納得してもらうようにしたらいいのだろうかということを私は考えたいので、今この表から申上げたのです。この表を使うと今のような不合理が非常に出て来てしまう。だから、どうしてもこの表は一つ訂正してお出しになつたほうがいいのじやないかと私は考えているのであります。岸本さん、どういうふうにそれをお考えになりますか。
#70
○説明員(岸本晋君) 溝口先生の非常に御好意ある御忠告を頂きまして、この表について考え直したいと思いますが、ただ先ほど申上げましたようないきさつででき上つた表でございます。只今の溝口先生の御指摘になりました観点からこれを考え直してみたらどうかということでございます。これは一つ至急研究をさせて頂きたいと思います。
#71
○岡三郎君 自治庁の鈴木さんに御質問いたしますが、今回の国家公務員の一般職の給与法の改訂に、国家公務員の期末手当、勤勉手当等が謳われているわけですが、その国家公務員に準ずる地方公務員の財源の措置について一応御説明を願いたいと思うのです。
#72
○政府委員(鈴木俊一君) 今回の給与の引上げ並びに期末手当の増額関係の、地方公務員につきましての所要の経費でございますが、これは給与引上げのほうが六十四億、期末手当の増額のほうが九十二億、合せまして百五十六億というのが必要な財源でございます。この百五十六億の経費を賄う財源としましては、義務教育職員につきましては半額国庫負担がございますので、半額国庫負担といたしまして二十九億五千三百万円参るわけでございます。それから更に平衡交付金の交付を受けないいわゆる俗に富裕団体と申しております、この表現は正確でございませんが、平衡交付金を受けないような団体の給与改善の経費もこの百五十六億の中に入つておるのでございます。そういう団体の経費の財源といたしましては、これは一般の税財源で賄えるわけでございますから、それは差引いて計算をいたすことになるのであります。そういうものが三十億ございます。その三十億と義務教育半額国庫負担金の二十九億になるのを差引きますと、結局九十七億というものが所要の財源になるのであります。この九十七億に対しまして、先ず地方団体でございますから税の増収を立てなければならんわけでございますが、これが国の法人税の増収その他の客観的な基礎によりまして増収が定まつて参りまするので、その増収の二十一億を見込みまして、二十一億を引きました七十六億というものが、これは地方が純粋に不足いたす経費になるのであります。その七十六億に対しまして地方財政平衡交付金を七十六億今回増額いたす、こういう関係になつておるのであります。
#73
○岡三郎君 財政措置で七十六億のうち府県の増額と市町村分を分けて答えてもらいたいと思うのですが。
#74
○政府委員(鈴木俊一君) 七十六億の振分けは、府県五十一億、市町村二十五億であります。
#75
○岡三郎君 それから不交付府県分の三十億の内訳を大体どういうふうに措置しておりますか。
#76
○政府委員(鈴木俊一君) これは府県が十六億、市町村が十四億ということになつております。
#77
○岡三郎君 不交付府県分が十六億で、市町村分が十四億と今答えられたのですね、この不交付府県分が十六億というこの内訳はどうなつていますか。
#78
○政府委員(鈴木俊一君) 正確に申しますと、府県の不交付団体分は十六億四千万、市町村が十三億六千万ということでございます。
#79
○岡三郎君 で、どういうふうに富裕県を見積つて十六億四千万円になつたか、その内訳を……。
#80
○政府委員(鈴木俊一君) これは財政計画の上におきまして、新規の財政需要として出て参りますものを一定の算定の方式によりましてはじき出しまして、十六億の数字を出したのであります。これは少し技術的になりますので、今、私からここで御説明申上げることは遠慮させて頂きたいと思います。
#81
○委員長(村尾重雄君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#82
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて下さい。
#83
○岡三郎君 只今の説明の中で、税の増収分ですね、この見積りをもう一遍一つお答え願いたい。
#84
○政府委員(鈴木俊一君) 税の増収につきましては、今度の全体の財源措置としましては五十四億七千万というものを見込んでおるのでありますが、その増収の内訳は、府県が十三億、市町村が四十一億ということであります。これだけの五十四億の増収のうち、二十一億が今の給与関係のほうに廻るという建前になるわけでございます。そのどの税がどういうふうに殖えるかということは、必要があれば更に申上げてもよろしうございます。一
#85
○岡三郎君 その二十一億のうち府県の分と市町村の分をちよつと分けて御説明願います。
#86
○政府委員(鈴木俊一君) 府県が七億、市町村が十四億であります。
#87
○岡三郎君 自然増収分については国税のほうでも見積つているから、当然このようだ見積り方は不当ではないというふうに鈴木さんのほうからお答えになると思うので、あらかじめその点は予防線を張つて御質問申上げますが、今回の財政措置は、例年に比較して、地方の財政計画と言いますか、地方の財源というものとのかね合せから、相当程度財源措置はしたということを言つてもやぶさかではない面もあると思う。併し全般的に考えてみるというと、凶作地なり或いは風水害地というものを我々が考えてみた場合に、都道府県の財政力というものが非常に凹凸があると思うのです。そういうふうな点で、政府のほうとしては、明確に最小限度一・二五を措置するような財源措置をしたと、こういうふうに言つているけれども、只今申上げた通りに、地方の財源の点と睨み合せて考えると、非常に窮屈な府県が出て来ることも考えられる。そういう点についてどういうふうにお考えになつておるかということをお聞かせ願いたいと思います。
#88
○政府委員(鈴木俊一君) 今回の財源措置のうちで税収というものを二十一億見込んでおるという点が若干御心配のようでございますが、この点については、法人税とか、法人税に見合います法人事業税、市町村民税の中の法人税割というようなものは、これは国の法人税の算定の基礎になる法人の増で、当然殖えて参るわけでありますが、地方独自の税につきましても、例えば固定資産税の中では償却資産が非常に殖えて来ている。そういう償却資産の増、土地家屋の増は見ておりません。償却資産の増というようなものが十一億程度ありますし、或いは又市町村民税の中で均等割の納税義務者が明らかに殖えて来ておりますので、そういう関係の十億とか、それぞれの理由があるのであります。或いは自動車税につきましても登録台数が急激に殖えて来ている。或いは電気ガス税などにつきましても電気ガスの生産増加によつて当然に殖えて参るといつたようなもので、増の原因がはつきりしているというものだけをここに見まして、一方、事業税の中でも、前年度の所得を基礎にしています個人事業税、こういうものは十九億減収を立てております。そういうようなプラス・マイナスをいたしました結果が五十四億という税の増収になるのであります。そのうち二十一億を給与財源に廻すと、こういうことであります。それで一方、御指摘のように、災害等で税の減収が相当あるわけでございますが、こういう税の減収を大体三十五億財政計画上は見ておりますが、かような団体に対しましては如何ような措置をするかと申しますと、いわゆる特別平衡交付金という制度がございまして、これも昨年は約十八億程度の特判平衡交付金をかような災害関係のほうに廻しておるのであります。その中に、勿論、税の減収が見込まれまするので、本年は総額から申しますと、平衡交付金は昨年の千四百五十億に対して千三百七十六億ですから少し減つて来ておりますが、これは最小限度二十億までは出したい、でき得れば三十億くらいの線までいろいろな災害関係のほうにこの特別平衡交付金を廻したいと、こう考えております。一方、又災害に関する起債の特別法というのが先般の国会を通過いたしまして、その災害の起債の特例法の関係では五十億の起債の枠が見込まれておるのであります。これは元利を国が補給するものでありますから、実質的にはもう交付金と同じような性格のものになつております。そういうようなもので、この起債特例法による国の起債はやはり税の減免を補填することができるようになつておりますので、そういつたようなものの運用によりまして、税の減免による減収によつて財源措置が困難な面は緩和できるというふうに考えておる次第でございます。
#89
○岡三郎君 一応鈴木自治庁次長のほうから財政的な話があつたのですが、併しそれでもまだまだ不安を採用する段にはならんと思うのです。そこで今御説明があつた趣旨を付度すれば、結局国家公務員に準じた財政措置をして、それで大体増税分と減収分を相殺して計画を立てて行けば大体間に合う、だからやれるというような裏付けの御説明だと思うわけです。そこで先ほど申上げた通りに、対象となつている地方公務員等においては、なおそれでも心配があるという点から考えて、万一、そういうふうな財政計画に地方が不如意を生じた場合には、必らずその分については措置するというふうに、これは田中さんのほうでもいいからお答え願いたいと思います。
#90
○政府委員(田中不破三君) 只今岡委員からのお尋ね誠に御尤もでございますし、当委員会の各委員の方々も同様な御心配をされましようし、又地方自治体の方々は勿論大変な関心を有しておられることと思うのであります。只今鈴木次長から縷々申述べましたように、万全の処置をとつてこれに対処をいたしたいと政府は存じておるのでございますが、先ず昨年のごときことは起らないだろうとは思いますし、固い確信を持つてこの地方財方に対する措置をとつておるのでございます。併し万が一にもこの岡委員の御心配になりますような傾向がございましたならば、政府におきましては十分これに対して対処いたしたいと存じております。
#91
○岡三郎君 十分対処をするということは、明確に保障することであるか。くどいようですがもう一遍。
#92
○政府委員(田中不破三君) 表現の方法が少し不明確のようでございましたが、お説の通りこれが解決に対して十分措置をいたしたいと存じます。
#93
○岡三郎君 どうもまだ不明確なんですが、必ず保障するとお答え願いたいと思うんです。そうでなかつたら、その趣旨は一貫せんから……。
#94
○政府委員(田中不破三君) まだ不明確のようでございますが、お説の通りに必ずこれに措置をいたします。
#95
○岡三郎君 大体自治関係においてはその点が不明確だつたのですが、まあ一応明確になつたので、その点は終ります。
 もう一点は、現在義務教育費半額国庫負担のあの富裕府県に対する打切りの法案が提出されて、まあ衆議院のほうでは審議未了の気配が濃厚ですが、こういうふうな段階で、前にこれは大蔵政務次官にお尋ねしたことにも関係するのですが、富裕府県分の打切りということが、この法案が通過しないということから、当然年末手当に関しては措置すべきだ、こういうふうに言つたときに、大蔵政務次官はまさしくその通りであるという御回答があつたことを私は確認しておるわけでございます。その点についてお答えを鈴木さんのほうからお願いしたいと思います。
#96
○政府委員(鈴木俊一君) 只今提案をしております義務教育費国庫負担の特例法、あれが通過しなかつた場合を仮定しての御質問でございますか。
#97
○岡三郎君 そうです。通過しないということは、只今では、はつきりしている。
#98
○政府委員(鈴木俊一君) この点については、若しもさような法律が通らないということになりますると、それは政府としてはやはり何らかの財源措置はしなければならん結果に相成ろうかと思います。
#99
○岡三郎君 当然この財政措置は、この給与法が仮に通過するとすれば、十五日にそれが公務員に支給しなければならないということになつておるのです。国家公務員がそうなれば、地方公務員もそれに準じて当然措置される、こういうふうに確認してよろしゆうございますね。
#100
○政府委員(鈴木俊一君) 今の教育公務員につきましては、さような関係の財源措置は現在の予算ではないわけでございますから、従つてその法律が通らなくても、通らなかつたという場合において直ちにそれに対する財源措置をする途はないはずであります。従つてそれは更に将来の何らかの予算措置或いは立法措置によつて解決するほかないと思います。
#101
○岡三郎君 どうもその点、不明確なんで、明確に一つお答え願いたいと思うのですが、将来それを措置しなくてはならんと言つても、現在までのしきたりから言つて当然出すべき金が要請された場合において、政府はいろいろな方式をとつたと思うのですが、そういうふうな便法を講ずるというわけには行かないのですか。
#102
○政府委員(鈴木俊一君) これは地方財政平衡交付金等の配分は、今回提案をしておりまする法律が通過いたしますれば、それによつてすべて処理をいたしまするので、地方財政平衡交付金の配分によつて只今のような事情を考慮するということは困難であります。従つて何らかの財政措置をせよということでございますが、併しこれらの団体は地方団体の中ではどちらかと申せば、弾力性がある団体でございますから、従つてさうよな団体といたしましては、何らか一時的な資金措置によつてこれを賄うというほかはないのではないかというふうに考えております。又それも富裕団体ならばできるのではないかと考えております。
#103
○岡三郎君 金がある府県も又使うことも考えているので、やはりそれについては、我々が聞いたところでは、やはり財政措置をしてもらわないというと、各都道府県においてはそれぞれ困難性があるという返答を理事者側はしているのです。そういう点で、自治庁のほうは、鈴木次長のほうは大体できるだろう、こういうふうな観念で、いずれにしてもその補償は政府が明確にするわけですね。
#104
○政府委員(鈴木俊一君) さような事態が起つて参りました場合においては、将来の立法或いは予算措置が行われて、最終的に解決せられることになろうと思いますけれども、それまでの間といたしましては、その団体の資金的な措置によつて解決するほかはないと考えております。
#105
○岡三郎君 これはもう明確に愛知大蔵政務次官がそれを返答しているので、不明確になるというと問題があるので、あとで措置する、措置すると言つて、いつの間にかあいまい模糊となつては困るので、もう一ぺんお答え願いたいと思うのです。つまり現行の地方公務員に対する財政措置としては、一応今鈴木次長から言われたように、それぞれ割当をして、富裕県として不交付府県分が大体十六億四千万円削られているわけです。そうすると、これは給与費も含めて中に入つているわけですが、その中で当然法的に裏付けのなくなつた場合には、十六億四千万円のうちの期末手当、年末手当分は、政府としては明確に補償するのですか。
#106
○政府委員(田中不破三君) 愛知政務次官もいろいろと御答弁申したようでありますし、又只今鈴木次長からもお答えを申上げたようでありまするが、いずれにしましても、岡委員の御懸念の点は、富裕府県分、簡単に申しますれば、富裕府県分について財政的措置がとられていない期間の部分について、義務的教育者関係に今度の年末手当を支給するについて支障を来たす虞れがないか、又その支障を来たす虞れに対して、政府は十分な措置を講ずるつもりかと、こういうお尋ねだろうと思いますが、お話の通りに、十分に措置を講じたいと思います。
#107
○岡三郎君 ちよつとピンぼけな答えなんです。私の言つているのは、当然法案の裏付けがなくなつた場合に、措置すべき金をすぐ補正を組めと言つてもこれはできないのですが、併しいつまでも、いつかそれをやりますでは、だめなんです。だから、それについて必ずこの金は法の裏付けがなくなつた場合には払うのだから、もう都道府県で払つた金は補償すると、それをちよつと言つてもらえばいい。当然の話です。
#108
○政府委員(田中不破三君) 先ほどお答え申上げました通り、今度の年末手当という差し迫つた問題に対する御懸念でありますが、それに対しては政府は十分措置いたします。
#109
○岡三郎君 鈴木さんは差し迫つたのかもわからんと言つている。私の言つているのは差し迫つたり、差し迫らなかつたりしたことじやなくて、当然政府の法案が通過しない場合においては、その裏付けの措置をすべきが理の当然であるから、それを確実にするや否やということを言つている。
#110
○政府委員(田中不破三君) 岡委員のお尋ねも御尤もでございます。又鈴木次長のお答えにつきましても、これは御承知の通りに、平衡交付金その他で一応地方自治体に対する資金というものが流されているわけでありまするので、鈴木次長の答えましたのは、差当りその資金から手当ができるであろうと、非常にその資金すらも手当ができないような地方団体につきましては、これは勿論年末に際しての十五日の問題でありますから、直ちにこれをしなくちやならん。(「そんなことを聞いているのじやない」と呼ぶ者あり)従いまして、政府としましては、仮にその年末の十五日、只今のお話の年末手当が出し切れないような財政状態にあり、資金状態にあるといたしまするならば、これは直ちに財源措置をしなければならない。かように考えております。
#111
○岡三郎君 私の言つているのは、もうちよつと筋を出して来ているつもりなんですがね。現在、地方都道府県並びに市町村に対して、給与改訂のために或いは年末手当のために財政措置をしているわけなんです。ところがこの財政措置の中で、これこれの県は富裕県であるから、この金を配当しないという金額が十六億四千万円ある。ここの中には勿論給与ベース改訂費も入つているわけです。とすると、結局打切りということがなくなれば、いわゆる交付しないという理由がなくなれば、交付すべきが当然、誰も皆そう考えるのが当然、当然な金の裏付けを政府はいたしますでしようか。こう聞いておるわけです。
#112
○政府委員(田中不破三君) 岡委員の只今の御質問は、只今の関係の法案が成立しない場合に、当然出すべきものは出すのかというお尋ねだろうと思いますが、それは又当然でございまして、法律が仮にそういうことになりますれば、これは当然出さなくてはならないと思いますから、出さなくちやいかん。併し只今現在におきまして政府の考えを申しますると、大蔵大臣の参議院におきまする予算委員会におきましての御発言は、この法案は成立するという確信を持つているというような表現で、只今予算委員会に臨んでおられるわけです。従いまして、我々といたしましては、一応この法案は成立するだろうと思つておるのであります。併し今、岡委員の御心配もありまするので、万一の場合にはそれに対処いたしたいとは心得ております。
#113
○岡三郎君 今の御回答の中で必ず措置するということが明確になりましたので、以上で質問を打ち切ります。
#114
○千葉信君 田中副長宮に御質問申上げます。政府の提案した法律案によりますと、期末手当、勤勉手当の年末に支給される手当の額についてですが、〇・五カ月分殖えて、そうして一・二五カ月分になつております。これは御承知のように、期末手当或いは年末手当という従来からの給与のあり方を見ますと、一般職職員等の場合には、大体これが基準になつて、そうしてその他の例えば公共企業体の従業員、特に国鉄なんかの場合では、団体交渉で公務員に支給される年末手当の割当の中から〇・五カ月分を本俸に繰入れるという措置をとつて、従来国鉄の職員等はその支給率が低かつたのです。で、実際支給されるときにはおのおの年末或いは夏期に分けて、その支給時期において団体交渉その他の方法を通じて、一般職の職員と同額になるというのじやなくて、同額程度の引上げが行われて来たことは、これも副長官御承知の通りであります。ところが今回国鉄等の場合には、引下げられた年末手当の分は、これは本俸の増額を図るという方法をとつて来たわけです。ところが今回国家公務員に対しては一・二五カ月分、公共企業体の職員等は、当初一カ月分であつたものが、その後のいろいろな条件の変動に伴つて、大体現在の見通しとしては一・二五カ月分は確実視される段階に来ているということが言えると思うのです。そういうことになると、一体、国家公務員のほうは何らの措置も加えないでいいかどうかということを十分考える必要があると思うのです。おまけに国家公務員の場合或いはこれに準ずる地方公務員等の場合を考えてみますと、仲裁裁定による八月からの給与の改訂が遅れた場合よりも、人事院の勧告に伴う給与改訂の四月から実施しなければならないはずの公務員の場合のほうが、より不利益、こういう給与改訂の遅延が禍いしておるということが言えると思うのであります。そうして、今仮に四月から給与改訂が行われた場合、その場合における公務員諸君等が従来支給されて来たそれ以降の給与の総額において、およそ概算で一万九千百円程度の不利益をこうむらされております。改訂の時期が八月であるという仲裁裁定の場合における公共企業体従業員の場合よりも約四〇%多い不利益を国家公務員並びにこれに準ずる地方公務員が負つておるということが言えると思うのであります。
 一体、政府では、今の情勢の中で、この国家公務員に対する年末、手当の問題をどう処理されるお考えですか。
#115
○政府委員(田中不破三君) 一般職の公務員の期末手当並びに勤勉手当につきましては、諸般の条件を勘案いたしまして、只今御提案申上げておりまするような法律の改正案を御提出申上げました。なお企業体の公務員につきましては、これを各企業体の団体交渉に委ねるのを本旨にいたしております。これによつて、各企業体において、その企業の実態に応じてそれぞれ団体交渉が始まると思います。
#116
○千葉信君 田中さんに重ねて伺いますが、私のお尋ね申上げておるのは、こういう不均衡に対して、一体、政府はどういうお考えを持たれ、それから又どういうふうに今処置されようとお考えになつておられるか、この点をお聞きしておるのです。
#117
○政府委員(田中不破三君) 国家公務員につきましては、今も申上げました通りに、各般の条件等を十分考えまして、政府もできる限り努力をいたしました結果の今回の改正案でございます。公共企業体につきましては、各企業体でそれぞれその企業内容に応じてそれを定めるべきだと、かように考えております。
#118
○千葉信君 休憩の動議を提出いたします。
#119
○委員長(村尾重雄君) この問題については後刻御懇談申したいと思つておつたのです。又衆議院のこの問題の取扱いについてもお尋ねしたい問題がありますが、その前に滝本さんに対する溝口さんの質疑が残つておりますので、そのほうを続けたいと思います。
#120
○溝口三郎君 滝本さんにお伺いしますが、今度の給与改訂ですね。中だるみという問題が出て来たわけです。中だるみというのは号俸の非常に少い点と頭打ちの問題と二つあると思います。人事院では七月十八日に勧告をやられた場合に、平均一三・九%ですか、両翼は九%くらい、一番大きなベースアツプは一八%くらいになつております。その問題は今度の新らしい給与体系で非常に是正されて来たと思います。
 もう一つの問題は中だるみの問題があると思います。七月十八日の勧告の場合に、給与ベースの引上げと、もう一つ重要な問題は給与準則の制定だということになつて、給与準則をやれば一応頭打ちが解消できるように俸給の幅を拡げるのだということで、中だるみの頭打ちの是正ができるというような改訂になつておると思います。給与準則を実施しまして、頭打ちの改正はできるのだというのだが、実際のあの給与法の適用を受ける公務員の数と、そのうちで頭打ちになつておる数と、頭打ちの平均は何号俸になつておるかというお調べがあるかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#121
○政府委員(滝本忠男君) 枠外者の現在の概数は、我々考えておりますのが、国家公務員が約四十七万人で、一般俸給表適用者について申上げまするならば、四十七万人程度というふうに考えております。それで頭打ちになつております者と、枠外者の数でございまするが、先ずパーセントから申上げまするならば、おおむね一七・三%程度のものが枠外者並びに頭打ちなつているだろうこのように考えております。従いましてまあ数を概算いたして見ますると、おおむね枠外及び頭打ちは約五万二、三千人くらいではなかろうか、このように考えております。先ほど申しました四十七万というのが、ちよつと私が今手持ちいたしておりまする資料では、これではちよつと数字が合わないのでありまするが、率で申しますと、枠外頭打ちのパーセントは全体の約一七・三%くらいでございまして、その実数はおおむね五万二、三千程度のものではなかろうか、このように考えております。
#122
○溝口三郎君 頭打ちの平均の号俸はどのくらいになつていますか。
#123
○政府委員(滝本忠男君) 頭打ちの平均の号俸というものがちよつと今はつきりいたしておりませんので、明日でも早速計算いたしまして提出いたします。
#124
○溝口三郎君 あんまり詳しい資料じやなくてもよろしいのですが、大体お見込みが今の五万二、三千人が頭打ちになつているが、それを給与準則を実施して俸給の幅を拡げて予算がつけば、この頭打ちが解消するんだということになつて、その五万二、三千人で頭打ちが解消になるには、およそ幾らくらいの財源が要るかということを私は知りたかつたのです。
#125
○政府委員(滝本忠男君) まあ頭打ちがこの枠を飛び出しまして何号辺にばらまいているかという資料は、あることはあるのですが、今手持ちいたしておらない次第でございます。我々が申上げ得ますことは、人事院が勧告いたしました給与準則の俸給表によりますれば、これが全部すつぽり入ることに相成るのです。まあこの全部すつぽりはまりますると、号俸の上のほうの人は又直ぐ頭打ちになるという可能性もないではありません。併しそういう人人は又直ぐ昇格の機会もあるのでございまするから、おおむね給与準則の俸給表が実施されるといたしますれば、これはこの頭打ち、枠外という問題は解消するだろう、このように見ているわけであります。それで、そういう場合でありまするが、我々といたしましては、制度改正ということは、まあ既往には遡つてやらないというふうに考えておりまするので、まあそういう人が今後においては正常な昇給ができて行くと、こういうことに相成るのではなかろうかというふうに考えます。従いまして、まあそういう場合に頭打ち枠外をなくしました場合にどの程度昇給するか、一回につきまして職員一人当りどの程度この昇給類が増額するかと申しますると、我々の見当では三十五円くらいの増になるのではなかろうかというふうに考えております。従いまして、そういう場合におきましては、職員一人当りの平均昇給額というものが、現状でありますれば百四、五十円程度のものが、百八、九十円程度になるだろう、このように考えております。まあそのために起りまする年間の経費増というものはおおむね二億円程度であろう、このように考えておりす。
#126
○溝口三郎君 給与準則が七月十八日に勧告されて以来、それが実施されれば給与体系が合理化するんだというので、人事院も是非早急に実施してもらいたいというような希望を持つておられたと思うが、なぜ今までそれが実施できなかつたかということを、この前の人事委員会でも伺つたのです。提案理由には、諸般の事情から給与準則は当分の間見送つて……諸般の事情ということは何が事情かということを伺つたときに、行政機構の改革も関連しているからというような点を答弁していられた。今朝田中官房副長官からも、そんな点があつたのですが、行政機構で、人事院できめていられる職種別ですが、そういうようなものか何か整理されて、そうして、そのためにあの給与準則の実施が非常に又むずかしいのだというような事情があるのでございますか。私は、人員全体の四十七万人に対しまして、経費の増加の分というのは年間で二億かそこらだ、これならば、その経費ぐらいのものは二億ぐらいのものだから、どうでもやつてもらえるのだ。そのほかに何が理由で給与準則が実行できないか。だんだんに伺つていると、総理府では一人か二人でやつているので、あの大部なものは今まで検討したことがなかつたのだと、甚だ遺憾な答弁をしておられた。何か人事院は、折角お出しになつたらば……何か行政機構との関連があるのでございますか。
#127
○政府委員(滝本忠男君) 溝口委員からの御質問でございまするが、まあ人事院としましては、国家公務員法に規定してあるところに従いまして勧告いたしたわけでございます。又この給与準則というものは職階制に基くということになつております建前上、その基礎に職種職級というものがあることは当然なわけでございます。最初人事院が研究いたしましていろいろ査定いたしました職種職級の数は相当多かつたのでございまするが、我々は、この人事主任官会議、これは公務員法に定められておる会議でございますが、おおむね各省庁の人事関係の課長さんを以て構成されております。その会議で何回かそういう問題は討議いたしまして、そうして職種の数などもこれを減少するとか、職級の等分を図るというような措置を講じまして、おおむね現在に立ち至つておるわけでございます。これはまあ人事院側だけのことを申すわけではありませんし、又総理府側はどういうふうであるかということは又別になろうかと思うのでございます。まあ一応我々の従来の考えでありますれば、職種の数も相当これを最初人事院が企図しましたものよりも減らしておるわけでありまするが、まあ各省側におかれてもおおむね納得されておる線ではなかろうかと、これは人事院側では解釈いたしておるのです。従いまして、この給与準則を実施いたしますることに対しまして、それほど大きな困難はないのではなかろうかというように我々は考えておりまするけれども、まあ人事院は勧告する権限があるだけでございまして、これは各方面に説明は十分いたします。併しこれを取上げて法律案として国会に提案されるということは、これは内閣側のことでございまして、いろいろ内閣側に御都合があるということで延びておるのではなかろうかというふうに思うのです。人事院のほうとしましては、何としても、これはこの中だるみだけに問題を局限いたしましても、これはただ号俸表の真中を上げたということだけでは事実上解消しない問題ではなかろうかと思いますし、現行給与表も、仮に職務の級の段階を整理しまして、そうして俸給表の幅を伸ばすというようなことを仮にやつて見ましても、それは一般俸給表の範囲では或る程度それに応ずるようなことはできるかも知れません。これとまあ現行給与法で言つておりまする特別俸給表、あれと対応いたしまする職務の級というようなものになつて参りますると、相当関係が複雑になつて参りまするが、現行給与法では処理し得ないのではないかというふうに考えておるわけでございます。まあ今回給与準則が取上げられなかつたということは、我々としましては非常に遺憾なのでありまするが、まあ期間が短かい臨時国会のことでありまするから止むを得ないと説明されれば、いたし方がないといたしましても、次期国会においては必ずこれが取上げて頂けるように、すでに人事院か成案を以ちまして勧告いたしておることでございまするから、そういうふうに政府側のほうもやつてもらいたいと、これは希望を述べておる次第でございます。
#128
○溝口三郎君 給与局長の御説明でよくわかりましたが、私は官房長官に先日も質問いたしたのです。今度の給与改訂は、財政の上から人事院の勧告通りに一万五千四百八十円ベースを実施したのだというけれども、その間にはいろいろなからくりもあるようなんです。そこで財政上止むを得ないなら、是非とも給与準則はせめてこの通常国会にでも出されたらどうなんだ。ところがいろいろな理由を言つて、なかなか出すということは、はつきり言わない。私は財政の点から非常にむずかしいのじやないかというように想像はしていたのですが、今の給与局長のお話でも、そんなものは一億かそこらあれば差支えないのだということなら、これは我々としても、政府に、どこまでも、できるだけ早く成案を得て、そうして通常国会にも出して、そういう給与体系の合理化を政府がやつているのだからということで、国民に納得してもらうような方法を私はとりたいと考えておるのです。もう一点お伺いしたいのですが、こういう資料を給与局長にちよつと見せて頂きたいと思います。それは、給与局長のお手許に、大蔵省が十二月四日に当委員会に配付された資料、給与月額新旧比較表があるのでございますが、それにつきまして、先ほど私は大蔵省の給与課長に質問をいたしたのでございます。中だるみの問題についてですが、昨年の給与改訂のときに参議院が修正議決したのは、あの俸給表は不合理だから成るべく早く法的な改訂を加えるようにという備考を付けた。その理由は、四級から五級ぐらいのところが特に中だるみなんだ、そうしてそれは標準生計費さえも償うことができない。その階級の間に在職する公務員は十九万七千人ぐらいある。で、各級ごとに標準生計費と給与額とを比較して行くと、総額で五十七億不足になつているはずだ。その分はせめて速かに改訂を加えて、そうして標準生計費は補えるようにしてもらいたいという趣旨から修正をいたしたのでございますけれども、ところがお手許にある大蔵省の資料によりまして、同じ算定の方法をやりますと、この無給地のところで四級の四号まで扶養家族がゼロになつておりますが、これはもう一つ、四級の四号には、扶養家族一人の場合、それを入れて勘定いたしますと、四級の四号の二人の世帯から七級の五号の五人の世帯までの間に、十九万七千人で、標準生計費と給与額とを差引をいたしますと、今度の改訂では五十八億の不足が出て来るのだ。これは標準生計費が昨年より二人世帯のところは一〇%ぐらい、五人世帯のところでは一五%ぐらいの標準生計費の値上りをいたした。だからあの俸給表を使いましても、やはり去年と同額ぐらいの標準生計費を割つたような数字がこの表に出て来た。そこで先ほど大蔵省に伺つたのですが、この表は昨年まで人事院が使つておられた、二十四年の九月十五日の公務員の給与実態調査に基いた表だつたのです。二十七年の十一月一日の改訂の場合に、私はこの表を使つて四級から七級までが五十七億不足しているのだということを指摘していたのです。ところが本年の人事院の勧告では、本年の三月一日の公務員の生活環境の臨時調査によつて、扶養家族数、年齢、号俸が昨年まで使われたのと非常な違いが出て来た。そこで扶養家族一人の場合、昨年は年齢が二十五歳、二十八年の生活環境の臨時調査では三十歳、そうして扶養家族一人のところの号俸は、昨年は十四号が今度は二十五号になつた。年齢で四・八歳上廻つて、号俸で十一号上つている。扶養家族二人のところでは、年齢が三・六歳上廻つて、号俸も十一号上つている。三人の家族のところでは、年齢が三・一上廻つて、号俸は七号上つているのだ。その標準でやりますと、二人から五人までの世帯のところでは、給与のほうが標準生計費よりか上廻つて黒字になる。この表でやりますと、四級から七級までの間で五十八億不足になるものが今年の生活環境調査の扶養家族の標準でやると黒字になるのだ。一体どつちを本当にしたらいいのだ。大蔵省はそんなことに関係なしに、どういうのだか、こういうものを出されたわけです。これは去年と同じやり方です。私は去年もこういうやり方でやつて、中だるみというものを指摘していたのです。今度は只今申したように、年齢が三歳以上、号俸が十号以上上廻つたような標準になつて来たから、それで勘定してみると黒字なんだ。去年のやつに引直して考えても黒字になる。それじや一体、この標準生計費を上廻つたのか、それとも不足しているのか、非常な大きな食い違いがある。どつちか統一して、公務員にはこういうのでやつて、扶養家族一人のところから四人になつても標準生計費は割りはしないのだというのか、標準生計費は割つているのだという、こういうこの表を出して非常な誤解を受けるかどつちだが、非常に大きい食い違いがあるから、これは私は大蔵省にもはつきり申上げたのです。人事院は、今年のあの調査が正しいのだから、それをこの標準生計費に当てはめてやつてもらいたい。そうすれば標準生計費を割るようなことは解消するのだということをはつきり言うことができるなら、この表は撤回してもらいたいということを私は申上げておるのです。どういうふうに給与局長お考えになるか。
#129
○政府委員(滝本忠男君) 今いろいろお話がございましたが、人事院に対する質問の点だけをお答え申上げたいと思います。本年我々が公務員の生活環境調査というのをやりました。これはいわゆる人事院所管から抜けて参りました五現業というものは対象になつていないことは勿論であります。それから三公社というものも勿論その範囲に入つておりません。昨年まで用いておりましたものは、二十四年の九月十五日に出しました公務員の実態調査の数字を用いておつたわけなんであります。そのときとは職員構成が非常に変つておるということがあるわけなんであります。去年の勧告のときにはまだ五現業の関係がいろいろございましたが、今年の勧告の際には、人事院所管というものはすでに五現業が抜けておりますので、そういう対象だけについて考えまする際には、本年求めました生活環境調査の結果の数字というものが、やはり的確なのではなかろうかというように考えておる次第であります。去年も一昨年もやりたかつたのでありますけれども、こういう調査をやる予算手続と申しますか、いろいろの事情でできなくて、止むを得ず二十四年九月の数字を使つておつたわけであります。今年はこういう調査をやることができましたために、新しい資料に基いて、それを使つた、こういう次第であります。それから標準生計費につきまして、話が、平均値で申しておるわけでありますから、実際には幅のある問題であります。従いまして、我々の場合はいつも平均の話をしておる、このように考えております。
#130
○溝口三郎君 平均値でやつていられるようなお話ですが、二十六年までは、平均値でなくて、四級の四号の十四号というところの俸給と、そうして標準生計費ときつちり合わしたそのあとの中央号俸のところに標準生計費をきつちり合わして、昨年の勧告のときからは、それはとうとう標準生計費を割るようになつたから、あれはブランクにしてしまつた。今年は只今言つたように、年齢も三歳から四歳上廻つた。号俸も上廻つたから、非常に標準生計費という問題がわからなくなつて来た。中だるみという問題が非常に大きくなつたものですから、その点はつきりしたほうがいいと思いますので、それで、今、給与局長のお話では、公労法の適用者も除外したりして、本年三月の生活環境調査が、現在の給与法の適用者にはこれが適用すべきなんです。そういうことになると、大蔵省で出されたこの資料は、昔の公労法というものが入つたりして、その扶養家族の標準でやつて、そこでみんなこの給与額を当てはめて行つた。それでこの表から見ると、四級から七級までの間が五十八億不足して来るのだ、それは訂正しないと、非常に誤解を招くのではないかというように私は考えるものでございますから、人事院がはつきり、本年以後の給与について、標準生計費等の関係は、本年の生活環境調査に基く年令と、号俸と、そして扶養家族数、それを用いて行くべきなんですということをはつきりなされば、私は大蔵省のこの資料をもう一応訂正して出して頂かないと、非常に誤解を招く。そして、それならば標準生計費を害らないで済むのだということを、官公労の給与ベースの完全実施ということに対する政府の改訂案について反対を言つておるのも、明らかにそういうことを言つておる。何人家族は標準生計費を割つているんだというのが、これと同じような手法で言うているのではないかと思うから、その点を私は、はつきりしたほうがいいと思います。どうもいつの間にか余り食い違いが出て来るものだから、中だるみの問題が混乱して来ますので、大蔵省にもう一遍そういう趣旨で、この五十八億では足りはしないのだという資料を出して頂くつもりでおります。その点で、人事院の根本的な考え方をお伺いしたいと思つたのです。
#131
○委員長(村尾重雄君) 速記をとめて。
#132
○委員長(村尾重雄君) 速記を始めて下さい。暫時休憩いたします。
   午後五時二十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後五時五十一分開会
#133
○委員長(村尾重雄君) 休憩前に引続き会議を開きます。一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(衆第二号)を議題に供します。
 先ず提案者から説明を求めます。永田君。
○衆議院議員(永田亮一君)提案者一同を代表いたしまして、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由並びにその要旨を御説明申上げます。
 先に衆議院人事委員会におきましては、今回の給与改訂を機会として、先ず現行無級地を一級地に引上げ、然る後一級地の勤務地手当相当額を本俸に組入れるよう、政府に対して要望を行なつたのであります。
 然るところ今回の政府の給与法改正案によれば、その提案理由において、現行の無級地をすべて一級地に引上げ一級地相当分の勤務地手当を本俸に織り込み、これに伴い支給地域区分を最高二割、以下五分刻み四段階に改めることにいたしたと説明しておるのであります。
 なるほどこの改正案によりますと、計算上、現在の無級地は給与月額において有級地よりも五%程度増額となり、結局一級地に引上げたと同様の結果になるのでありますが、しかし、考え方によつては、現在の有級地が一様に五%勤務地手当を引下げられることになり、いわば、既得権の侵害になるようにも感じられるのであります。
 従いまして、我々は、無級地の一級地への引上げと本俸繰入れとを明確に分離し、先ず、現在の無級地をすべて一級地に引上げるべく本改正法案を提出いたした次第であります。
 何卒、御審議の上、速かに御賛成あらんことをお願いいたします。
#134
○委員長(村尾重雄君) 本法律案については、本日は説明を聴取するにとどめ、質疑は次回に譲ることにして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#135
○委員長(村尾重雄君) 御異議ないと認めます。
 ほかに御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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