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1953/12/04 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 経済安定委員会 第1号
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1953/12/04 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 経済安定委員会 第1号

#1
第018回国会 経済安定委員会 第1号
昭和二十八年十二月四日(金曜日)
   午後一時二十九分開会
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     早川 愼一君
   理事      高橋  衛君
   理事      八木 幸吉君
           泉山 三六君
           岩沢 忠恭君
           奥 むめお君
           岡田 宗司君
           永井純一郎君
           笹森 順造君
           鮎川 義介君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     早川 愼一君
   理事
           高橋  衛君
           八木 幸吉君
   委員
           岩沢 忠恭君
           奥 むめお君
           笹森 順造君
  国務大臣
   通商産業大臣  岡野 清豪君
  政府委員
   経済審議政務次
   官       深水 六郎君
   経済審議庁調整
   部長      松尾 金蔵君
   経済審議庁計画
   部長      佐々木義武君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       桑野  仁君
   常任委員会専門
   員       内田源兵衛君
  説明員
   経済審議庁調査
   部長      須賀 賢二君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○日本経済の安定と復興に関する調査
 の件
 (報告書に関する件)
 (経済自立政策の基本構想等に関す
 る件)
 (経済の見通しに関する件)
 (電源開発計画に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(早川愼一君) それでは只今から経済安定委員会を開催いたします。
 この際お諮りをいたしたいことがございます。日本経済の安定と復興に関する調査につきましては、先に第十七回国会に引続き閉会中継続審査をいたして参つたのでありますが、今期国会の閉会に当り本院規則の定めるところにより調査報告書を提出いたさねばなりませんので、これは調査未了報告書として、その内容は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(早川愼一君) 御異議ないと認めます。
 それでは報告書に附する多数意見者の御署名を願います。
  多数意見者署名
    八木 幸吉  岩沢 忠恭
    奥 むめお  笹森 順造
    高橋  衛
  ―――――――――――――
#4
○委員長(早川愼一君) 次に日本経済の安定と復興に関する調査に関連しまして、去る十六回国会において経済自立政策の構想について岡野経審長官から御説明を承わつたのでございますが、その後の経済情勢の変化、又今回の補正予算に関連いたしまして所管事項についてこの際御説明を承わりたいと思うのでありますが、長官の御都合に上りましてこれはあと廻しとしまして、それまでに経各審議庁において各種経済の見通しについてどういう作業の状況でございますか、これについてお伺いしたいと思います。又電源開発関係につきましてどの程度の進捗があるか、それらのことに関連しまして政府委員の説明を聴取いたしたいと思います。
 先ず各種経済の見通しについて調整部長の松尾金蔵君。
#5
○政府委員(松尾金蔵君) 最近の経済関係で御承知のように産業活動のほうはいわゆる鉱工業の生産指数等も漸次上昇してこの九月におきましては九年―十一年の基準に対しまして一五一という高い生産指数を示すことに相成つたことは御承知の通りであります。これを昨年二十七年度の平均と比較いたして見ますと「生産面においては約一六%を上廻るような結果になつておるのであります。これは御承知の通りでございますが、このような生産活動を刺激した経済的な要因がどういう点にあるかという点は、いろいろ議論のあるところだと思うのでありますが、片方の輸出のほうは後ほど御説明いたしますように、思つたほど伸展を示しておるわけでもございませんし、むしろ一般に言われておりますように、生産を刺激する要素としてかなり国内の消費か殖えておるということが言われておることは御承知の通りでございます。そういう面か又生産面の刺激になり、これが各企業の立場から申しますと、設備の拡張或いは操業度の引上げというような傾向を見まして、これがいわば投資活動の奨励ということから、その面からも又はね返りまして、消費面に刺激を与え、相互に刺激し合つて生産活動が上昇して来たのではないか、こういうふうに一般に言われておるのであります。併し今後のことを考えて見ますと、輸出の将来の見通しは必ずしも楽観を許さないでありましようし、又米軍の予算削減等の関係もございまして、特需の関係も今後そう順調に伸びて行くとは考えがたいのではないかと思います。又今後の物価の動向等は又後ほど触れると思いますか、そのような点を考えて見ましても国民所得全体としては殖えて参りましも、国民消費の傾向がややもすれば停滞の傾向になつているのではないかこいうようなことを考えますれば、今のよう調子で生産がどんどん伸びて行つた結果は或いは過剰生産というような結果になるのではないかというような懸念もあるのではないかと思うのであります。併し勿論これには当面この冬の渇水期に向います関係から電力の制約等もございましようし、今後の生産指数が今までのような傾向で伸びて行くとは必ずしも言えないのではないかと思うのであります。こういう生産活動の状況に相対応しまして消費の面におきまして現在の国民生活水準の現状と今後の見通しについて若干数字を御説明いたしますと、生活水準の関係で都市と農村に分けて数字が出ておりますが、都市の傾向といたしましては二十七年の平均水準は戦前に対して八〇・二%という数字が出ております。これが二十八年に入つて参りますと上半期において八四・一%、上半期の平均が八四・一%という数字になつております。これが七月、八月九月と更に上昇の傾向を示しまして、九月には八八・九%という数字で都市においてもだんだん戦前の水準に近付いて参つているのであります。一方農村におきましては、これはすでに二十七年度におきまして御承知のような二十七年度の豊作等の影響もあつたのでありましようが、すでに二十七年度の平均の消費水準におきまして戦前の一一九・八%という数字を示しておつたのでありますが、本年の上半期におきましてもその平均はすでに一二九・三という数字を示しております。併しその後の状況では御承知のような凶作等の関係もございますから、若干この傾向は落ちて行くであろうと思われまするし、すでに七月におきまして一一七・二という数字で若干低下の傾向を示しております。このような都市と農村との消費水準の総合された水準といたしましては二十八年の上半期におきましては一〇〇・六、大体戦前の消費水準に到達いたしたわけであります。
#6
○高橋衛君 二十七年の一年では……。
#7
○政府委員(松尾金蔵君) 一年は九六であります。勿論消費水準がこのように一応戦前の水準に達したというふうに考えましても、ほかに住宅の問題でありますとか、その他の事情がございますから、国民の生活感情から言つて戦前並みになつたということはなかなか言えないと思いますけれども、水準の示すところでは一応戦前の数字に到達したということになつているのであります
 このように国内の生産、それから国民の生活というようなことから考えて見ますと、戦前に比べまして殆んどその一〇〇を超える数字を示しているのでありますが、片方このような国内の経済を賄う関係で、対外的な関係でどういうふうになつているかということが当然大きな問題として現われて来るわけになると思います。そうなりますと当然輸出の面はどうかということになるのでありますが、これは先ほど申しましたように全体としましては余り伸びないほうで、まあ横這いになつておるのでありますが、本年度の輸出総額は大体十二億ドルの見込であることは御承知の通りであります。勿論これは昨年度の輸出実績と比べれば増加を示しておるのでありますが、十二億ドルの輸出達成には相当な努力が要るはずであります。
 本年度の特徴といたしましては、上半期等の実績を調べて見ますと、鉄鋼の輸出が相当減少を示しておることが一つの特徴を持つておると思います。繊維でありますとか、雑品は先ず先ず順調に伸びておりますけれども、昨年度に比べて世界の何と申しますか、世界の経済、世界の政治情勢を反映した結果だと思うのでありますが、鉄鋼の輸出が激減、相当大幅に減少いたしております。最近若干オープン・アカウントの地域における輸出は伸びる傾向を示しておりますけれども、本年度十二億を超えて輸出をすることは相当な努力を必要とすると思うのであります。
 これに対しまして輸入の面におきましては、本年度の輸入は大体二十億という目標が立てられておつたのでありますが、最近の情勢で、特に食糧の関係で主食の特別緊急輸入をしなければならないという関係が大きく問題として浮んで来たわけであります。もともと輸入の構成で申しますると、食糧と繊維原料が輸入の大部分でございまして、従来の構成でもこの二つの項目で四割以上を占めておるのでありますが、それに更に加わつて今回すでに御承知のように主食、米において従来の九十万トンから百四十五万トンまで米の輸入を殖やす、この関係で輸入面において一億三千六百万ドルの輸入増加が米、麦等において加わつて来るということに相成つて来るわけであります。
 そのような関係から申しまして、本年度の国際収支の見通しがどういうふうになるかという点でございますが、従来の輸出入の見通し等を勘案しまして、一応八千万ドル程度の輸入超過で本年度を経過するだろうということにいたしておつたのでありますが、現在のところでは食糧の緊急輸入等の関係から先ず一億九千万ドル程度の赤字になるのではないかというふうに予想されております。
#8
○高橋衛君 いつ現在ですか。
#9
○政府委員(松尾金蔵君) 本年度の、本会計年度で一応推定をいたして見ると、かように相成るのではないかと思います。
#10
○高橋衛君 何ですか、二十九年度予算編成及び税制改正に関する意見書の提出についてと書いてありますが、これには八千万ドルと書いてありますが、これは暦年ですか。
#11
○政府委員(松尾金蔵君) それはやはり会計年度で……。で、従来八千万ドルとか、八千百万ドルぐらいの赤字が出るだろうという想定でありましたのが、只今申しました食糧の輸入において一億三千六百万ドルの緊急輸入をしなければならない。それから最近の傾向といたしまして輸入の面で相当輸入の何と申しますか、スピードがかかつて来ているようであります。勿論輸入の総枠は外貨予算できちんと縛られておりますから、そうむやみに外貨が使われることはないのでありますけれども、最近のL・Cの立つ状況、或いは外貨の落ちて行く状況は従来で申しますと、月平均で、一億六、七千万ドルぐらいのところが平均であつたようでありますが、最近の傾向はL・Cのほうはまだこの十一月の実績は出ないのでありますけれども、十一月の上旬、中旬ですでにL・Cは一億三千万ドルを示しておりますから、その伸び方で行きますと、或いは十一月の実績は二億を超えるかも知れないのであります。勿論L・Cが立つてから現実に外貨が落ちるのは時間のズレがございますが、こういう傾向を見ましても相当輸入の速度がかかつて来ておるような傾向が見られるのであります。そういう意味から見まして、本年度の輸入は最初約二十億ドルと言つておりましたものが、外貨面においては二十一億七千万ドルくらいの輸入と、更にそれに二十一億七千万ドルぐらいの輸入面における外貨が落ちるだろうというふうに考えられるのであります。
 片方、輸出は先ほど申しましたようなことで、さほど大きな変動を示さない、又特需の関係は現状のところ確たる見通しはつかないのでありますが、これも若干減る傾向は予想されましても、増加する傾向は現状では見付けがたいと思われるのであります。そういう関係から本年度の国際収支の見通しは従来約八千万ドルと言われておりましたものが、一億九千万ドルくらいになるだろう。更にこの中には国際通貨基金からポンドの調達をいたしまして、五千万ドルを調達いたしております。この五千万ドルを調達いたしました結果、而もなお一億九千万ドルの赤字を予想される、こういうふうに考えられるのでありますが、併しこの点はよく考えて見ますと、その大きな原因は何と申しましても、食糧の緊急輸入という、本年度の日本国内の凶作という、恐らくまあ凶作は本年度限りだろうと思うのでありますが、本年度における凶作という特別の事情によつて、こういう結果が出ておるというふうに考えていいのではないかと思われます。
#12
○高橋衛君 国際通貨基金のやつは全然別ですか、一億九千万ドル……。
#13
○政府委員(松尾金蔵君) それが入つて一億九千万ドルの赤字が……。
#14
○高橋衛君 こめてですね。
#15
○政府委員(松尾金蔵君) はあ。なお、お手許に資料が配付してございます。国際収支及び国際収支関係資料という資料を配付してございますが、これは実は従来の資料を取りあえず御参考までに配付したのでありますが、昨日今日あたりの作業で只今申しましたような数字に変つて来たわけであります。従いまして第一項目に国際収支という表が附いておりますが、ここでこの表を訂正さして頂きたいと思います。
 二十八年度の上期の実績は勿論この通りでございます。下期の見通しという見積りも、まあ差引計算をするのは面倒でございますから、これは一応伏せて頂きまして、最後の合計欄において本会計年度の国際収支の見通しのところがAの欄が合計欄でございますが、ここが七千九百八十万ドルという数字がマイナスになつて出て来る。Aの欄の一番下、バランスというところであります。ここに七千九百八十万ドルという数字が出ているのでありますが、これが先ほど申上げましたようにマイナス一億九千万ということに相成るわけであります。ここで訂正して恐縮でございますが、御参考までに上の欄、Aの収入の欄が二十五億五千万ドル、それから輸出のところが十二億二千万ドル、それからずつと下から三段目のところになりまして、輸入という欄がございますが、これが先ほど申しましたように二十億となつておりますものが二十一億七千百万ドル、あと貿易外とかいろいろございますが、これは大した変動はございませんから、いずれこれを訂正したものを印刷してお手許に差上げたいと思います。要するに一番大きな原因は輸入のところが一億七千百万、一億以上増加しておるということが大きな原因をなしておるというふうにお考え願いたいと思います。只今申しましたように貿易の関係等を見ますと、国際収支の見通しは本年度限りの特殊事情が手伝つたのではございますけれども、必ずしも楽観を許さない状況にあるようであります。外貨の状況は、手持外貨は御承知のように約十億ドルの手持外貨があるわけでありますが、このような国際収支の赤字のままで続けて行けるかどうかという点は、今後の経済施策で重要なポイントになるであろうと思われます。併しさればと言つてここで輸入を思い切つて切つてしまつていいではないかというふうには勿論参りませんで、それは国内の物価の関係から申しまして、必要な国民生活安定のための物資の輸入は食糧の輸入その他も勿論確保いたさなければなりません。各生産に必要な原材料の輸入等もこれを無理やりに切ることは、又同時に国内のいわゆるインフレ気がまえと一般に言われておる点に対しても悪影響を及ぼすわけであります。そういう点からもこの辺の施策に相当むずかしい点があるように思うのでありますが、なお最後に物価の関係におきまして今回御承知のような米価の、消費米価の引上げがございます。又公務員等の給与ベースの引上げもございます。その他の点等と関連いたしまして物価の状況及び影響について最後に若干御説明を補足させて頂きたいと思います。
 物価は御承知のように二十七年度におきましては順次下つて行く傾向を示しておりまして、本年度に入りまして若干当初から強調を示して参つたのであります。これも生産財と消費財に分けて考えて見ますると、生産財につきましては今年の四月におきましては朝鮮動乱前との比較におきまして一五二という数字を示しておつたのでありますが、九月では一五六という数字になつております。これだけを見ますと生産財にかなりの上昇があつたように見えるのでありますが、その大部分は災害その他の関係を反映いたしました建築関係の、建築材料関係の指数の値上りが入つておるのでありまして、その建築関係の指数を除きますと、四月と九月を比べて見ましてむしろ九月のほうが若干下つておる。四月を一〇〇といたしますと九月は九八・七、僅かでありますがむしろ生産財は下つております。今後の傾向といたしましても御承知のような国際的には生産財を輸入する面から言いましても、国際的な物価の値下り等を反映いたしますと生産財は今後やや弱含みの傾向にあると想定してよろしいと思います。木材が勿論問題になりましようが、木材の絶対量の不足があるのでありますけれども、すでにその値上りも頭打ちを示しておるようであります。消費財の関係でございますが、消費財は本年度の特殊の事情としての凶作も反映いたしたでありましようが、又天候の関係等を反映いたしたと思うのでありますが、食糧関係を中心としまして全般的には強い上昇を示しております。C・P・Iにおきまして四月に一三一でありましたものが、十月には一四二、大体夏頃以降から若干上昇の傾向を示しているようであります。こういう際に消費者米価の値上りが御承知のように六百八十円から七百六十五円となつたのでありますが、これがどういう影響が来るであろうかということが先ず問題になる点であります。併し御承知のようにC・P・Iの中で占める米価のウエイト、又生産費の中で占める米価のウエイトというものは必ずしも大きくはございませんので、その関係から申しますと、現状で直ちに物価或いは生計費に重大な影響を与えるとは考えられないようであります。消費者米価の引上げによりまして家計の支出の増加となります点は、大体の推計で二百二円という数字が弾き出されるようであります。これを家計支出総額に対する比率をとつて見ますと、〇・八六六の上昇の程度でございますから、その意味から家計支川に対して直ちに重要な結果を来たすというふうには考えられないのであります。尤もこれは平均についての話でございますから階層別に見て参りますと、勿論ずつと下のほうの収入の低い面におきましてはその比率は相当の聞きはございます。又C・P・Iに対する影響を見ましても、今の推算では東京のC・P・Iで一・一六の上昇ということにとどまるようであります。この程度のことで、これだけの関係から物価或いは生計費に重大な影響が来るとは考えがたいのではないかと思われます。勿論こういう点は消費者米価の引上げという、その点だけを捉えて、それだけから全体の結論を、全体の考えをきめるわけには行かないので、全体の経済政策なり或いは現在の全体の経済環境と申しますか、というようなものと併せて考えなければならないのでございますが、消費者米価の引上げの点はその数字だけから見ますと僅かなこの程度にとどまつているようであります。公務委員の給与ベースの引上げも、その引上率は御承知のようにそう大した率ではございませんし、これも先ほど申上げました全体の経済環境と政策を併せて今後物価に対する興影響を及ぼさないように進めて行かなければならないのではないかと思います。大体最近の状況をかいつまんで御説明いたしたのでございますが、御質問等がございますれば……。
#16
○八木幸吉君 今消費者米価の引上げが家計費に平均して二百二円の膨張だというお話だつたのですが、その所得の階層別、その他の成るたけ詳しい表を一覧表にしてお配り願いたいと思います。
#17
○政府委員(松尾金蔵君) 資料を用意したものがございますから……。ちよつと今部数が足りないようでございますが、用意したものがございますから……。
#18
○高橋衛君 一番低い階級と高いところでどの程度の……。
#19
○政府委員(松尾金蔵君) 負担率から申しますと、平均で申しまして先ほど申しましたような〇・八六六、まあ八七とこういうところでございます。一番高いところでは一・二三、これは収入の平均が一万二千円ぐらいのところでございます。この辺になりますと一・二三ということになります。それからずつと高いところでは、例えば四、五万円のところでは〇・五ぐらいになつております。現在では御承知のように収入別で、階層別で大体世帯の三割ぐらいが家計収入で赤字だと普通に言われておるようであります。その赤字の部分にこれだけの負担率がかかつているということは、まあそれだけの負担は勿論免れないと思います。
#20
○奥むめお君 三割というのは何でございますか。
#21
○政府委員(松尾金蔵君) これは正確な数字ではないのでありますが、世帯数の例の家計収入支出で調査の範囲で、大体三割ぐらいのところが、世帯数の三割ぐらいが家計に赤字を出しているだろうと言われております。
#22
○奥むめお君 米と麦の輸入のずつと推移といいますか、全額と数量を一覧表にしたものを一度頂きたいと思いますが……。
#23
○政府委員(松尾金蔵君) 本年度の分でございますか。
#24
○奥むめお君 いえ、ずつとここ二、三年のもの。それから来年度の計画も出ると思いますから、実績と予想と、金額、数量などを整えまして……。
#25
○政府委員(松尾金蔵君) 一番問題は数量だと思いますが……。
#26
○高橋衛君 消費者米価の引上げの影響を平均して〇・八七%ということになつておりますが、その前に本年の凶作によつて闇物価が相当上つているという事実があるわけなんですが、その闇物価が上つたということによつて、消費者米価を上げる前にすでにどの程度の家計に対する影響があつたかということを……。
#27
○政府委員(松尾金蔵君) その計算はまだやつておりませんが、闇物価の、闇米ですか、闇米の数字はございますが、そこまでは、まだ闇価格の捉え方がまだ……。
#28
○高橋衛君 大体家計費調査なり、C・P・Iの内容の計算について詳しいことをよく承知していないからですけれども、大体これについては実効価格を或る程度とつておるのではないかと思うのですが……。
#29
○政府委員(松尾金蔵君) 従来はそうでございます。
#30
○高橋衛君 実効価格をとるとすれば、闇価格がどういうふうに影響するかということがわかる。当然闇価格が動かないという前提に立てば〇・八七というのが一つの数字になりますが、闇価格がどう動くかということによつて変つて来ると思いますが……。
#31
○説明員(須賀賢二君) 私から補足的に申上げます。
 今回の消費者価格改訂以前においてどの程度C・P・I、いわゆる消費者物価の実際の動きが影響しておるかということでございますが、C・P・Iは今年の年初から現在判明いたしておりまする大体九月頃までの傾向といたしましては、全都市で約六%程度上つております。この上りました主な原因は主として生鮮食料品と主食の闇価格の上昇が響いておりまして、今年は御承知のように気象条件が変調でありましたので、一般の野菜なども作柄が悪かつたようであります。それから水産の関係も海況異変その他収穫高にかなり影響いたしましてこれも価格に響いておる。それから御承知のように九月以降大幅に闇米が上りました関係がございまして、主として繊維も若干上つておりまするが、大きなところではその辺が作用いたしまして六%程度上つております。従いましてやはりこれだけは実質的に家計費に影響をいたしておるというふうに見なければならないと思います。併しながら一面その収入の増加、所得の増加に伴いまして家計費の支出増加の割合が非常に大幅に上つておりまして、特に今年は六月、七月、八月あたり、対前年度同期の二割を超すような上り方をいたしておるようなわけでございます。そちらの上り方も相当大幅でございますので、物価の値上りを織込みましても、なお実質家計費、いわゆる消費水準の上昇はかなり高い傾向を辿つておる実情でございます。
#32
○高橋衛君 その中で闇米のC・P・Iの上昇六%を及ぼした影響というものは区分して考えられませんか。
#33
○説明員(須賀賢二君) これは主食の価格指数をちよつと……、それは主食の価格は御承知のように公定と闇と両方を混ぜました実効価格の値上りで出しておるわけでございますので、その指数を調べますればその点だけははつきりいたしますので、すぐ調べます。
#34
○高橋衛君 今の問題と全然別ですけれども、先ほどの輸入が二十一億七千万ドルになつておる。大体予定されるということでありますが、これは主として食糧並びに繊維原料のことであるというのですが、そのうちでいわゆる生産の増と申しますか、事業分量の増に伴うところのランニング・ストツクの増というものが考えられるが、言い換えれば必ずしも不健全でないと思われるものがあると思うが、そういうものはどの程度あろと計算されておりますか。
#35
○政府委員(松尾金蔵君) 生産指数は先ほど申上げましたように、大体一六%くらい上つておることは、輸入金額だけでいきなり比較することはできないと思いますが、特に在庫が殖えてないところを見れば決して不健全な輸入であつたとは生産面においてはないのです。
#36
○高橋衛君 その即ち消費に直結する意味であるか、それともつまり日本経済の拡大に伴うところの在庫の増、そういうところに現われるところの理由であるかという点の分析ができないかというのです。
#37
○政府委員(松尾金蔵君) 生産の伸びと輸入原材料との比較を、両方照し合せて行けばそれ以上の輸入増加がまあできるのでしようわ。今すぐそういうあれも……。
#38
○委員長(早川愼一君) 只今長官がお見えになりましたけれども、長官のほうの時間の余裕が極めてないようでありますから極く簡単に、十六国会でいわゆる経済自立政策に関する構想を経審長官として御発表になり、又御説明があつたのですが、その後の経済情勢の変化等に上りまして、若干この際どういうお考えでありますか、一つ概要を御説明願いたいし思います。
#39
○国務大臣(岡野清豪君) 先の国会におきまして昭和二十九年度予算の編成等に関する意見の御説明をいたしますようにお申出がありましたが、予算編成につきましては経済審議会の結論も出ましたのでここに御説明申上げます。
 昭和二十九年度予算編成につきましては、最近の我が国経済の現状から、国際収支の逆調の状況、引続く災害などによる国費の巨額の負担、国際物価に対する国内物価の割高、消費物資中心の価格の高騰などの物価の不健全様相等、極めて重大な時期にあることに鑑みまして、通貨価値の安定と輸出の振興とを図り、経済の定安と自立とを期するため、特に財政の健全性を強く貫くことが期せられねばならないことと考えるのでございます。
 即ち中央地方を通ずる財政におきまして、安易な財源調達を排し、経費の総花使用を厳に戒め、効果的、重点的使用に徹し、健全財政、均衡財政の確立に邁進すべきものであると存じます。これがため二十九年度予算においては税制の改正とも相待ち、特に歳出の膨脹が予想せられ、且つその支出効果の点におきまして問題の多い公共事業費、災害対策費、地方平衝交付金、各種補助金、食糧増産対策費などの費目については特にその総花支出を抑制し、査定を厳にし、経費使用の合理化重点化を図るようにいたしたいと存じます。又経済自立化のための財政投融資については、必要最小限度のものを重点的に、優先的に確保するようにいたしたいと存じます。この財政投資の方針としては、電力については二十九年度は電源開発、新組着工は原則として取止め、継続事業に中心を置き、食糧増産については増産余力の大きい地域について既着工事業の速かな完成を図ることを重点とし、海運についてはその現況と船舶会社の現状とから見て、海運自立四カ年計画の一部後年度への繰延べを考慮し、又石炭については竪坑開発、必要な新坑開発に限定し、鉄鋼についてもいわゆる第一次合理化計画分の補完関係のみにとどめ硫安、合成繊維についても融資対象を厳選し、やはり重点的施設投資を行うことといたしたいと考えます。その他の開銀融資は経済自立に必要な分野に限り財政資金に余力ある範囲で考慮いたすことといたしたいと思います。更に中央、地方を通じ行政機構を簡素化し、特に地方財政については徹底的縮減を図りたいと思います。なお租税制度の改善に当りましては、経済自立の見地から輸出の振興、資本の蓄積、奢侈的内需の抑制などにつき強力な措置を図りたいと存ずるのであります。
 次に我が国経済の自立構想に関する基本的な考え方について御説明申上げます。この試案は立案当時における内外の経済情勢を基礎にいたし、昭和二十八年度分からおおむね五カ年間に正常輸出の増大と国内自給度の向上により、できる限り特需等の臨時収入に頼ることなく、経済自立の体制を確立することを目標とし、そのために必要な諸施策とその実施による約五カ年後の日本経済の構図を示して見たものであります。
 その性質は計画と呼ばれるものでも、又単なる見通しといつたものでもなく、いわば或る程度理想を加味した見通しと考えていいと思います。
 以下この試案を作成いたしますに当つて留意した点、又問題と考えられる点について述べて見ることにいたします。
 約五カ年後の経済の構図を描くに当つて、先ず出発点となるのは、比較的確定的と見られる人口増加の推移であります。これは生活水準を維持するため、どれほどの物資を供給する必要があるかを算定する基礎になります。
 次に輸出の伸びの推移であります。これは過去の推移、現在及び将来の動向を検討するのでありますが、特に地域別、品目別の輸出可能限度を検討いたしたのであります。併しながら如何に輸出の増加に努力いたしましても、現在の輸出規模から見まして、その輸入資金をすべて輸出代金でカバーすることは困難であります。このため一方におきまして国内自給度の向上を取上げざるを得ないのであります。ただこれにも資金面、技術面よりして、おのずから限度がありますので、この点どの程度に見込むかに苦心した次第であります。このようにして国内自給度の限度が算定せられまするならば、輸入必要量もきまつて来ることに相成ると同時に、生産規模、国民所得も算定せられるのであります。併しながら、これらはいずれも仮定なり推定なりが入つて組立てられておるのでありまして、特に次のような諸点に問題があろうかと存じます。
 一、先ず輸出の推定でございますが、これは輸出商品の価格、品質に左右せられるところが大きく、これに対する対策を講ずべきことは言うまでもありませんが、一方世界経済の動向等によつても著しく変化しますので、正確に輸出可能限度を測定することは困難と言わねばなりません。
 二、自給度の向上については、資金調達の問題があるばかりでなく、これによつて輸入を削る場合、その反作用として輸出増加を阻害する面がないとは言えないのであります。
 三、これに関連して最近問題になつておる輸入節約の点でありますが、不安不急物資は別といたしましても、その他の必需物資の輸入を削減することはインフレ、乃至物価高を招来する危険もあり、なかなか困難なことであろうと思うのであります。
 以上経済の自立を考えるに当つての考え方なり、問題点なりを述べたのでありますが、この試案の作成当時と比較して、その後の二十八年度の推移を見ますと、農林水産業部門を除き、産業活動は大幅に上昇し、又国民の消費水準も上昇し、このため当初考えました基礎となる初年度の経済水準が大きく変化して参つたのであります。殊に輸入の増加が著しいことは注目すべきことと考えられるのであります。又他面国際収支の面におきまして、二十七年度は若干ではありますが黒字を示しておりましたのが、本年度は主食の緊急臨時輸入の関係を除きましても、約五、六千万ドルの赤字になりそうでありまして、むしろ自立とは遠ざかる懸念があるのであります。勿論当面の現象のみを以て一概に将来を律することは、極めて危険でありますし、私ども必ずしも現状を悲観的に見ておるわけではありませんが、長期の見通しの下に、如何にして経済自立の目標を達成するかにつきまして、更に検討すると共に、これがための施策の推進に努めて参りたい考えであります。
 なお、ここで申上げました経済自立方策試案につきまして先に経済審議会より意見の具申のありました「経済自立のための三目標、四原則」との関連であります。
 「三目標」というのは、輸出の振興、自給度の向上、資本蓄積を柱とするものでありまして、これは先ほど申上げました経済自立のための基本政策をスローガン化したものと言うことができるのでありますが、次の「四原則」と申しますのは、この三目標を達成するために当面何が最も必要とされるかを謳つたものであります。面してその中心となつている考え方は、経済の安定を第一の条件とするということであります。
 即ち輸出の振興にいたしましても、資本の蓄積にいたしましても、又自給度の向上にいたしましても、一方においてインフレーシヨンが進み、通貨価値が下落して行つたのでは、到底これらの目標を達成することは望み得ないのであります。そして現状におきましては、本年度の第二次補正予算案、来年度の予算案の編成に当り、厖大な予算要求が予想され、これを如何にして健全財政たらしめ、延いて経済の安定を確保するかが当面の大きな課題となつているのであります。私どもといたしまして、我が国経済の自立達成の基盤を培うために、今後特に来年度における財政経済政策の方向如何が極めて重大な意義を持つものと存じておる次第であります。
 三、貿易の現況とその問題点について。次に貿易の振興、特に輸出の増大が経済自立構想の中心をなすことは前にも述べた通りであります。ところで、本年度の外貨収入について見ると、一月乃至十月において、一億三千五百万ドルの支払超過であり、二十八年度としては異常の米の不作による緊急臨時の主食輸入が一億三千六百万ドル増加するため、先ず差当り輸出の急速な増大は望まれない状況にあるのでありますが、この原因といたしましては、当面各国の輸入制限、我が国物価の割高等が指摘されるのでありますが、これに関しましては特にポンド収入の改善とも関連して英国との直接交渉により、制限の緩和及びその効果の確保を期待すると共に、国内物価の抑制、輸出価格の引下げにつきましては、思惑による物価の高騰を防止しつつ、合理化の促進等総合施策を推進して参る考えであります。先頃の下期外貨予算の編成に当り、主食原材料の確保を図りましたのもその一環にほかならぬのであります。
 貿易の振興を図るためには、近隣諸国との貿易の拡大を期することが必要であります。
 東南アジア地域との貿易につきましては、賠償問題の解決、正常外交の回復、政治的の問題が中心となりますので、これらを考慮しつつ、これら諸国との技術提携、資本財の輸出等を通じて貿易の拡大を図つて参りたいと存じます。
 中共貿易につきましては必ずしも多くは期待し得ないと思われますが、漸進的に施策を講ずることといたしたい考えであります。
 国際貿易の現況は各国における収支均衡の回復によつて正常貿易への動きが看取され、ポンドの自由交換、為替管理の緩和などが議論されつつある模様でありますが、これらの情勢に対処するためにも我が国経済の安定、国際競争の激化に対応し得る経済基調の速かな確立が要請せられるのであります。このためには最近成立を見たガツトヘの仮加入など対外的な貿易条件の改善を期することは勿論でありますが、国内的にも前に述べました三目標、四原則の線に沿い、総合的な自立政策の推進を図ることが肝要と存ずるのであります。
 四、電源開発につきまして。最後に、電源開発について簡単に申述べることといたします。
 電源開発の進捗状況は、極めて順調で、本年度は約百二十五万キロワツトの新規設備が完成する予定になつており、前例のない盛況を示しているのでありますが、問題は、来年度以降引続いてこの開発が円滑に行われるか否かにあるのであります。
 即ち、昭和二十八年度以降の長期計画につきましては、去る十月、第十一回電源開発調整審議会の議を経て昭和三十二年度までに出力約五百十万キロワツトの開発を完成することを目標にすることに決定いたしましたが、これによりますと、二十九年度乃至三十年度において約七十万キロワツトの新規着工を行うこととなつておるのであります。
 然るに、最近の電力需要の趨勢を見まするに、その増加傾向は予想以上に著しく、右の計画につきましても、に再検討を加えたいと存じております。いずれにしましても、電力需給のバランスを図つて行くためには、来年度においても、継続工事に重点を置き開発を進めて参る考えであります。
 以上を以て一応御説明を終りますが、なおお手許に資料をお配りしてありますので御覧願うと共に、詳細につきましては御質問に応じ政府委員をして御答弁させることにいたしたいと存じます。
#40
○委員長(早川愼一君) 余り長官に時間がないそうでありますが、この際御質問がありましたら……。
#41
○八木幸吉君 財政規模の拡大を極力抑制するという御方針だと思いますが、今現在政府でやつてらつしやる行政整理の問題について新聞紙等で私は拝見いたしておりますが、あの程度で一体いいと長官お考えになつておりますか。もつと徹底的にやる必要があるというふうなお考えであるか。この辺のことを一つ伺つておきたいと思います。
#42
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。新聞に出ておりますのは我々もやはり通産省なり経審に関連がございますので、いつも管理庁長官に質問しているのでございますが、まだああいうものは想像の域を脱しません。非常に極祕裡に作業を進めているようでございます。まあ方向といたしましては先ず事務整理をし、それから機構の改革をし、そうしてその上で相当な整理ができる、こういうふうな見込で塚田君はおると言つておりますが、併し各省格別に詳しい方策を練りまして、そうして各省に検討を願う。ところがそのところまでまだ参つておちん。こういうことでございますから、新聞に出ておりますのはそれは大体想像が主じやないかと、こう考えております。
#43
○委員長(早川愼一君) 衆議院の予算委員会から出席要求があるそうでございます。
#44
○奥むめお君 ちよつと消費者米価のことで伺いたいのですが、今長官がおいでになります前に米価の問題、この値上げが生計費に及ぼすいろいろな影響について経済審議庁の統計を中心にして伺つたところなんですけれども、米価の問題は、これは国会の審議にかからないものですから、まあ政府が発表していらつしやる通りにきめておいでになるものであろうと察するよりほかないのですが、今も統計に出ておりますのは三割の世帯は赤字である。そうすると赤字の家計の上に米価値上げによつて又一割六分乃至二割六分の赤字が更にかぶつて参ります。便乗値上げも出て参る。これはもう経済審議庁長官に骨を折つてもらうよりほかに、ほかに途はないと思うのでございますが、如何でございますか、これもまだ脈があるというお話、御意見だと非常に嬉しいと思います。
#45
○国務大臣(岡野清豪君) 実は私経済審議庁の長官としましては、これは米価なんかは消費者価格は上げないほうがいい、これは原則として考えております。ただ問題は今の情勢が非常なインフレ気がまえになつておりまして、それでこのインフレはどうしたつて阻止しなきやならない、こういうことが原則として大きく打出されるわけであります。そこで生産者米価というものが相当上げられておりまして、そうして若し米価をそのまま六百八十円を据置きますというと、相当の財政資金を出さなきやならない。そういたしますというと、その財政をここにも今申上げました通りに、うんと緊縮するという方法で以て行かなければインフレは防げない、又財政の規模を、均衡予算にいたしまして十分切詰めて行くということになれば、インフレはほかの物価が仮に個々別々のものが上りましても出て来ない。こういうような私どもの結論に達しておりますので、そういたしますというと、まあ米価はあの程度の家計費が平均でございますけれども、〇・八六六ぐらいな家計費の負担になる、これが悪いか、若しくはインフレを激成してそうして元も子もなくなるような経済情勢に追込まれる可能性を作るのが悪いか、ということを比較検討しますというと、財政をうんと均衡をさしたほうがいい、こういうまあ結論でございます。それで無論今の御家庭の中ではいろいろ赤字もありましようし、又米価が幾分高くなりましてもすぐ応えることもあると思いますけれども、大きな審議庁の観点から見ますというと、この際はインフレは是非阻止しなきやいかん、こういうことから財政の緊縮と、収支を合せるということにまあ左袒したわけでございます。これ又いずれ時間がございましたらお聞きを願いたいことがたくさんございます。今日は時間がございませんので……。
#46
○奥むめお君 今日は質問だけでございまして、意見を申述べる時間もございません。
#47
○委員長(早川愼一君) それでは又次回に岡野長官に対する質疑を継続することにして、どうぞ……。
#48
○説明員(須賀賢二君) 先ほど全都市で大体一月から五月までに六%程度上つておるということを申上げたのでございますが、今高橋委員からお話の点は、私の手許に今東京都の数字しかございませんので東京の数字で申上げたいと思います。東京の数字で申上げますと、二十八年の一月から五月までにC・P・Iの総合、いわゆる全体では八・一%上昇いたしております。これを費目別に分けて、主食について見ますと、主食につきましては一一・一%の上昇でございます。それから非主食は約七%の状況になつております。十月に、御承知のように闇米が非常にいわゆるピークに達したときでございますので、このときはもう少し高く、主食だけで見ますと約二割程度、二割以上上昇しております。これは東京だけが御承知のように特に闇米が高かつたのでございまして、東京の十月はいささか異例でございます。それから先ほど調整部長から、今の消費者家計調査から集計いたしまして三割程度赤字になつておるという説明があつたのでありまするが、これは総理府統計局が毎月家計調査の収入階層別の集計をいたしておりまする統計からさようにお話しになつたのであります。大体全都市勤労者の世帯数が、今調査いたしておりまするものは大体二千世帯ぐらい調査いたしておるのでありまするが、九月分結果で見ますると、大体一万六千円から七千円ぐらいの階層から以下の者が一応収支の面では赤字ということになつております、その世帯数の概数が約六百世帯ぐらいございまして、三〇%程度が赤字ということになるわけであります。ただこれはこれをこのまま読みとりますことは非常に問題がございまして、これは単純に当該月の実収入を四千円あたりから小刻みに集計をいたして行くわけでありまするが、月々一定の収入のありません家庭というものがかなりあるのでございます。例えば文筆業でありまするとか或いは芸人でありますとか、いわゆる毎月の安定した一定のサラリーで生計を維持しておらない世帯がかなりあるのでありまして、そういう世帯が当該月に収入が零といたしますとその世帯は零と出て来るわけであります。これがやはり平均で計算して参ります場合には零としてその分がその階層へ入つて行くわけでありまして、これが前からこのFIESの集計の方法としてかねてから問題になつておる点でございます。従いまして年間の家計収支ということで見ますと、その三割がそのまま全部赤字世帯というわけになるのではないのでありまして、その三割のうち年間収支としては黒字になつて行く世帯がかなりあるという部分はこれは除外をして見なければいかんのであります。ただ現在の調査方法ではそれを排除して見る集計ができるような方法で調査されておらないのでありまして、その点は問題がありながら、そういう調査の方法を続けておる。一万六千円以下の者が、当該月一万六千円以下の収入の者が全部恒常的に毎月赤字を出しておるという関係ではありません。その点は御了承願つておきたいと思います。
#49
○委員長(早川愼一君) 速記をとめて下さい。
   午後二時三十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時三十六分速記開始
#50
○委員長(早川愼一君) それでは速記を始めて下さい。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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