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1953/12/05 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 予算委員会 第2号
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1953/12/05 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 予算委員会 第2号

#1
第018回国会 予算委員会 第2号
昭和二十八年十二月五日(土曜日)
   午前十時三十九分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     青木 一男君
   理事
           西郷吉之助君
           高橋進太郎君
           小林 武治君
           森 八三一君
           中田 吉雄君
           木村禧八郎君
           三浦 義男君
   委員
           石坂 豊一君
           泉山 三六君
           伊能 芳雄君
           小野 義夫君
           鹿島守之助君
           佐藤清一郎君
           白波瀬米吉君
           高橋  衛君
           瀧井治三郎君
           中川 幸平君
           宮本 邦彦君
           吉田 萬次君
           岸  良一君
           新谷寅三郎君
           高木 正夫君
           江田 三郎君
           小林 孝平君
           佐多 忠隆君
           三橋八次郎君
           湯山  勇君
           天田 勝正君
           加藤シヅエ君
           永井純一郎君
           武藤 常介君
  国務大臣
   国 務 大 臣 木村篤太郎君
  政府委員
   人事院事務総局
   給与局長    瀧本 忠男君
   経済審議庁調整
   部長      松尾 金藏君
   大蔵省主計局次
   長       原  純夫君
   食糧庁長官   前谷 重夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       野津高次郎君
   常任委員会専門
   員       長谷川喜作君
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十八年度一般会計予算補正
 (第2号)(内閣送付)
○昭和二十八年度特別会計予算補正
 (特第2号)(内閣送付)
○昭和二十八年度政府関係機関予算補
 正(機第1号)(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(青木一男君) 委員会を開きます。湯山君。
#3
○湯山勇君 人事院のかたにお尋ねいたします。
 今回の政府のほうで考えておられるベース・アップの内容と、人事院勧告のベース・アップの内容とは相当大きな違いがあると思うのです。それにつきましては昨日頂いた資料の中に、人事院勧告と政府の給与改訂案との比較という資料があるのですが、これについてお尋ねいたしたいと思います。この資料によりますと、現行、勧告並びに政府案の給与ベースの内訳はおおむね次の通り推定されるというその推定が最後についておりますが、これを見て参りますと、前に大蔵大臣が人事院勧告をそのまま実施すれば大体七百五十億、七百四十九億要るというような御説明があつた。今回は又全部実施すれば平年度において四百四十四億四千万の財源が必要である、このような御説明があつたわけですが、以前に御説明になつた場合は七百四十九億、今回は四百四十四億、こういう違いが出て来た根拠はこの表ではどういうふうに現われておるでしようか。その点から先ず御説明頂きたいと思います。
#4
○政府委員(瀧本忠男君) お答え申上げます。今問題になつております表は昨日提出いたしました資料の第三頁でございまするが、人事院が勧告いたしましたものはいわゆるベースではないのでございまして、本年三月現在におきまして、政府の場合と同様な職務と責任を有するような職員が民間においてはどういう給与を支払われておるかということと、それから単身成年者の標準生計費が本年三月現在においてどういうふうになつておるか、ということから俸給表を作つております。その俸給表を勧告いたしておるわけでございます。その俸給表を本年三月で適用いたしてみまするならば、それが平均一万五千四百八十円、こういうことになる。こう申したのでありまするが、政府側はこの一万五千四百八十円という数字に着目されまして、この一万五千四百八十円を来年の一月現在で実現しよう、こういうことを言われておるように承知いたしております。それでその表にも示しておりまするように、一般職の公務員の来年の一月現在における給与は、ベース・アップいたしません現在の状況におきましても一万四千百五十九円、一万四千百六十円程度になるわけでございまするから、従いましてこの来年一月で一万五千四百八十円というものを実現されるわけでありまするから、平均的には千三百円乃至四百円程度上がる、こういうことになろうかと思います。只今お話の七百四十九億、或いは四百四十四億という数字につきましては、予算の点でございまして人事院でよくわかりませんので、これは大蔵省のほうにお聞き願いたいと思います。
#5
○湯山勇君 今の点は大蔵省のほうからお聞きするといたしますが、人事院の勧告された給与表の平均額はやはり一万五千四百八十円になつておるのでございますか。
#6
○政府委員(瀧本忠男君) 今回政府側から提出されました給与法の改正によりますると、俸給表の額はおおむね人事院が勧告いたしましたものと同額のものをお使いになつております。ただ特別職との関係がございまするので、十五級の辺になりますると若干落ちた数字をお使いになつております。但し形の上では従来五段階制でございました地域給が四段階になつておるということがございまするので、俸給表は人事院と同じものをお使いになつておりまするが、人事院の考えております五段階制の場合とは違いがあるわけでございます。それで政府側のこの提案になつておりまする給与法改正における俸給表並びに地域給を適用いたしてみますると、来年の一月一日で一万五千四百八十円になるのでございますが、併し人事院勧告の通りに若しやつたといたしまするならば、俸給表は同じでございまするが、地域給のところが五段階でございまするので、従いまして来年の一月現在におきましては一万六千円を若干は超える数字になるのではなかろうかとこのように考えております。本年の三月現在でこの人事院勧告の俸給表並びに地域給を適用いたしてみますると、一万五千四百八十円になるのでございますが、その後昇給昇格ということがございまして、この公務員全体の級別、号別人員分布というものは若干ずれておりますので、おなじ俸給表並びに地域給を適用いたしてみましても来年の一月には一万六千円を超える、こういうことになるのではなかろうか、このように考えております。
#7
○湯山勇君 それではこの人事院勧告と政府の給与改訂案との比較という資料になつておりますけれども、正確に言えば人事院勧告と政府の給与改訂案との比較ではなくて、今おつしやつたように人事院勧告とは全然違つた成る別の仮定のものと政府案との比較というのが正しいことになるのでございますか。
#8
○政府委員(瀧本忠男君) 第三頁に参考として掲げておりますものは、まあ人事院勧告と申しますより一般によく言われておりますべースと申しまするか、そのものを参考までに比較にここに掲げた次第でございます。御指摘のように勧告の内容ということになりますといろいろ違つた点がございます。
#9
○湯山勇君 今の点はそれでよくわかりましたから、続いて次のことをお尋ねいたします。
 地域給を四段階にすることによつて、地域給を人事院が当初お考えになつたのと同じように五段階で置くのとの間には、パーセンテージにしてどれくらいの差がございますか、ちよつと重ねて。お答えしにくいかも知れませんが、一三・九%になるということが言われておりますが、そのパーセントの中でどれくらいの違いになりますか。
#10
○政府委員(瀧本忠男君) 本年三月現在で若し人事院勧告が実現されたといたしまするならば、本年三月現在の状況から平均的に一三・九%の増になるのであります。で一万五千四百八十円が来年の一月現在で実現されたといたしまするならば、先ほど申述べましたようにもう少しこの平均給というものが昇給昇格で上つて参りまして、来年一月現在において一万四千百六十円程度になりまするので、おおむね九・三%の増にしかならないと、このように考えております。
#11
○湯山勇君 九・三%になるということのもう少し内容を区分して伺いたいので、地域給だけでどう、それから定期の昇給昇格でどれだけの影響があるということを順々に区切つてお聞きしたいわけです。
#12
○政府委員(瀧本忠男君) 来年の一月現在におきまして一万四千百六十円平均になるということを申上げたのでございまするが、そのうち俸給は一万一千二百五十円程度でございます。扶養手当は九百九十六円程度でございます。勤務地手当が千九百十一円、こういうことに相成ります。でこの勤務地手当は俸給と扶養手当の一五・六%に当つておるわけでございます。で政府側が提案されておりまする俸給表並びに勤務地手当の体系によりますると、来年の一月現在におきまして俸給は一万二千八百七十円程度になるように推算いたしております。扶養手当は変りませんで九百九十六円、勤務地手当は千六百十五円ということになります。これは本俸と扶養手当の一一・六%に当つておる、このようなことになります。その合計は一万五千四百八十円程度、こういうことになります。それでこの政府側が言つておられまするところは、先ず現行零級地を一応計算の過程においては一級地並みに五%上げまして、そうして全部の地域につきまして少くも五%の地域給は付いておるわけでございまするからそれを本俸に繰入れるという操作をやつて、でその後におきましていわゆる中だるみということが問題になつておりますので、そのために財源を使いまして残つたところを全体にばらまくと、こういう操作をやつた結果がこうなるという御説明を受けておるわけでございます。で本年の三月現在におきましては我々おおむね平均給は一万三千五百八十七円程度であるというふうに抑えておりまするので、俸給はそのうちで一万七百九十三円ということになります。従いまして来年の一月までには一万一千二百五十二円から一万七百九十三円を引きましたものが現実に昇給をいたして来ておる、昇給の平均がこういうことになる次第でございます。
#13
○湯山勇君 次にお尋ねしたいのは……。
#14
○委員長(青木一男君) ちよつと湯山君に申上げます。一段落いたしましたら食糧庁長官は他の委員会の都合があるそうでございますから、この際食糧庁長官に説明を求めてあとで継続して頂きたいと思います。
#15
○湯山勇君 じやそういたします。
#16
○政府委員(前谷重夫君) 昨日予算につきましては大蔵省から概要を御説明申上げましたので私から昨日の御質問の需給の状態について御説明を申上げたいと思います。ただその前にお断わりいたしておきますが、需給につきましては本年度におきましては作柄等の状況によりまして、例えば農家配給等の問題につきましても非常につかみにくい点がございまするので、目下各県別に打合せをいたしておりまするからして、最終的な決定は各県別におきまする需要量の決定によつて最終的な計画ができ上るわけでございます。只今は一応食糧庁として全国的な見通しにつきまして申上げたいと存ずるのであります。
 先ず昨年度と比較いたしまして申上げたいと思いますが、本年の当初の持越高といいますか、つまり十一月一日におきまする持越高は九百八十三万九千石になるわけでございまして、昨年より百八十二万七千石の増加になつております。これは昨年二十七年産米の供出が御承知のように二千八百七万石でございまして、外米は約百万トンの輸入が実現いたしましたために、この持越高が二十八年度の当初持越よりも増加いたしたわけでございます。そのために本年の作遅れの状態がございましたが、本年十月の端境期がこれによつて操作し得まして支障なく経過をいたしたわけでございます。で本年度におきまする買入は総体といたしまして三千二百三十四万五千石でございまして、これは内地米を二千百万石の集荷といたしまして、それから外米の輸入を百六十万トンということに計画をいたしておるわけでございます。御承知のように昨年度におきましては生産が六千六百十五万二千石でございまして、供出数量が二千八百七万石でございますので、農家に残つたと推定される保有高は三千八百八万二千石となるわけでございます。本年度におきましては二十八年産米は生産高が五千三百四十八万石でございます。でこれから二千百万石の集荷を予定いたしておりまするので、農家に残るべき保有は推定いたしますると三千二百四十八万石ということに考えておるわけでございます。でなおこのほかに本年度におきましても二十八年産米を十月末までに買入れた数量は約八百万石ございます。これに対しまして二十九年産米がやはりこの買入計画の中に入つておりまするが、本年度とほぼ同様に考えておるわけでございます。ただ本年度は作遅れの関係がございまして、買上げましたものは十月の末に相当集中いたしておりまするので、十月までにいわゆる早食いとしてその年度内に消費いたしまするものは三十四万八千石程度でございまして、非常に作遅れの関係上少い数字になつておるわけでございまするが、明年度におきましてはこれを百三十二万石程度に持つて行きたいということを考えておるわけでございます。この百三十二万石は相当早食い数量としては多量のものでございまするが、過去におきまする成績がやはり百三十万石程度のものがあるわけでございまするので、これは不可能の数字ではない。来年の作況にもよりまするが本年度の凶作状況にも鑑みまして、相当早生種が栽培されることと思いますし、我々も種もみの加工等を通じまして相当早生種の奨励をいたしておりまするので、そういう計画を考えておるわけでございます。この本年度の買入二千二百三十四万五千石は昨年度に比較いたしますると約二百六十五万石程度の減少になつておりまするが、これは御承知のように昨年度の買入が二千八百七万石でございまして、本年度の買入数量との間の七百万石の差があるわけでございます。一方外米につきましては六十万トンの増でございまするが、この内地産米の買入の減と外米の量と操作いたしまして一本年買入といたしましては只今申上げたような数字が減少することになるわけでございます。で合計いたしますると本年度の供用といたしましては八十二万八千石、当初持越が増加いたしておりまする関係と、そうして年々買入が減少いたしまする関係とを操作いたしまして、総体といたしまして八十二万八千石の供給の減となるわけでございます。
 主食用につきまして申上げますると、昨年度の主食用の実績は三千百十七万六千石ということになつておるわけでございますが、人口増がございまするし又奄美大島が返還されるに伴いましての需要がございます。本年度の作況からいたしまして、従来供出農家でございましたものが今年度におきましては配給を受けなければならない。つまり転落農家が相当増加いたしまするので、農家配給も相当増加することが予想されておるわけでございます。この点につきましては先ほど申上げましたように、更に具体的に各県別にいろいろ調査をし、協議をいたしまして、具体的に数字をつかんで参る段取になるわけでございますが、そういう需要増加が予測されておるわけでございます。一方におきまして昨年度におきましては、或る程度の配給辞退があつたわけでございまするが、本年の作柄を考えまして、又他の食糧、農産物の減産等もございまするので、配給辞退も相当量昨年度と比較いたしまして減少することが予想されるわけでございます。そういう事情を考えまして、現在におきましては、昨年度より約百三十七万石程度のものが需要増として考えられるのではなかろうかというふうに現在考えておるわけでございます。一方におきまして年度末の繰越の関係が、供給が減になりまして需要が増になりまするから当然これが減少して参るわけでございますが、先ほども申上げましたように本年度の当初持越は昨年度に比べて相当増加しております。更に過言いろいろな状態を勘案いたしまして遅場地帯に対して最小限度の必要量を残すということによりまして、相当量翌年度への繰越を減少するということを検討いたしたわけでございまして、大体当初持越が九百八十三万九千石より二百十七万石程度のものを持越を切詰め得るというような結論に達しておるわけでございます。従いまして二十九米穀年度の終り、つまり三十米穀年度に対しまする持越高は現在のところ七百六十六万石程度の予想をいたしておるわけでございますが、これにつきましては御承知のように、この中には先ほど申上げました八百万石程度の二十九年産米を買入れまして、約百三十万石程度の早喰いをいたしておりますので、その差がこの持越に入つておるわけでございます。従いまして、遅場地帯に対しまする現実に使い得る米は二十八年産米の残りと外米とでございまして、約八十二万石程度が現実の操作可能な持越ということになるわけでございます。これによりまして、遅場地帯の最小限度の持越を残し、更に外米につきましてもできるだけ早期に到着するように取計らいますと同時に、二十九年産米の早期の確保を図る等によりまして、過去の実績等も勘案いたしまするとこの持越高で操作が可能であるというふうに考えておるわけでございます。
 次に本年度におきます国内の集荷状況について申上げますると、十月二十日現在、つまり早場供出の第三期の末日に当るわけでございますが、その十月二十日現在を前年同期と比較いたしますと、前年同期は千四百一万石を買入れておつたわけでございますが、本年度におきましては十月二十日現在の買入実績は千三百二十三万石、約八十万石の減少となつているわけでございます。本年度の作柄の状態から申しますると、品種的に申しましても、早生種の作柄は他に比較いたしまして良好でございまするし、又地帯的にも早場地帯が良好でございまするので、現在までの成績状況から申しますと、さして昨年度と比較いたしまして悲観をする必要はないと考えているわけでございますが、ただ今後関東、東海、近畿等の災害地帯が集荷の最盛期に入つて参りますので、今年度におきまする国内集荷の問題として今後の推移が注視されるわけでございます。
 なおそれに関連いたしまして、外米の状況について申上げておきたいと思いますが、昨年度におきましては外米の輸入実績は百万トンでございました。その国別はタイが三十五万トン、ビルマが二十三万トン、米国が十七万トン、欧洲が八万トン、中近東が八万トン、中南米その他の諸国が八万トンということに、昨年度の二十八米穀年度におきます実績がなつているわけであります。御承知のように本年度におきます米の主要輸出国が、生産並びに輸出量も増加いたしておりまするし、又一方におきまして主要輸入国の輸入需要が減少いたしておりまするので、我が国の作柄は不良でございますが、全体的には米の国際的な需給関係は、昨年度に比較いたしまして相当緩和をいたしているわけでございます。現在におきましては、十月三十一日から以降におきまして、つまり二十九米穀年度におきまして、手当済と申しますか買付契約を行いましたものが約六十八万トンございます。更に目下いろいろ引合をいたしているわけでございます。この二十九米穀年度におきます六十万トンの計画は、例えばビルマにおきましては長期契約といたしまして三十万トンの長期の年間の買付数量が決定いたしておりまするし、又タイにつきましても、通商協定及びそれに付随いたしまして交渉の途中におきまして、タイ政府といろいろ交渉をいたしました過程からいたしまして、約昨年度実績に対して十五万トン程度の増加は可能というふうに考えているわけでございます。又アメリカにつきましても、昨年度は十七万トンでございましたが、これはアメリカにおきましてま国際割当を実施いたしておりまして、輸出統制を実施いたしておつたわけでございますが、御承知のように本年度におきましてはこの輸出統制が解除されました関係上、これも相当のものが予想されるわけでございます。そのほか台湾でございますとか、仏印でございますとか、こういうものが本年度におきましては新たに対日供給国として登場して参りますので、そういう事情を考えますると、百六十万トンの輸入は私どもの考えといたしましては可能であるというふうに考えているわけでございます。
 なおそれに附加いたしまして、昨日大蔵省から予算の御説明があつたわけでございますが、二十八年度におきまする食管の会計の収支につきまして申上げますると、当初の繰越益が三百四億ございました。これに対しまして二十八年度中に予想される損失といたしましては二十八会計年度中に買入れました二十七年産米の超過供出分が増加いたしておりまするので、この分の損失が十六億予想されるわけでございます。次に二十八年産におきまして麦の買入の数量が増加いたしましたためにとのコスト価格と標準売出価格との善によりまする損失が二十五億ございます。更に二十八年産米につきましては供出完遂奨励金八百円のうち四百円が食糧特別会計において処理するということになつておりまするのでこれが五十六億あるわけでございます。又二十八年産米の減収加算額を五百円基本価格に追加いたしまして支払つておりまする関係上、この年度内におきまする政府の買上予定二千七十五万石に対しまするものが百四億ございます。又二十八年産米につきましてコストと予算に予定いたしておりまする消費者価格七百六十五円との差額が五十五億ございます。そのほかに甜菜糖、澱粉、生切干し甘藷等それぞれの法律によりまして買上げいたしておるわけでございまするが、これと現在の時価との予想される損失が甜菜糖につきましては二十四億、澱粉につきまして十億、甘藷生切干しにつきまして四億あるわけでございます。そういたしますると二十八会計年度中に予想されまする損失は約二百九十四億の損失となるわけでございまして、この当初繰越しの利益三百四億が年度末におきましては約十億になる見込みでございます。
 以上昨日の大蔵省の予算の概略に附加いたしまして需給の状況及び損益の状況を御説明申上げた次第であります。
#17
○委員長(青木一男君) 湯山君に申上げますが、先ほどこのあとあなたの質疑を継続する予定でありましたが、衆議院の人事委員会の法律案の関係で給与局長が止むを得ず退席いたしましたので、又要求を新たにこちらからいたしますから、その間出席の政府委員の質疑をいたしたいと思います。
#18
○木村禧八郎君 今の報告の点について。繰越益の三百四億の内容をちよつと説明して下さい。
#19
○政府委員(前谷重夫君) 二十七年度におきまする当初の繰越益が四百四十七億ございました。二十七年度中におきましては御承知のように超過供出数量、早場米供出数量、数量の減によりまする内地米の損失、それから輸入食糧につきましてはその年度末の評価は、補給金の基礎となりまする基準を国内基準価格を元にして評価いたしました関係上、評価減が出て参りました。総体で百四十億の二十七年度中の損失が見込まれるわけでございまして、それから差引きまして三百四億の繰越益ということになつたわけでございます。
#20
○木村禧八郎君 この益というのは前のインベントリーとの関係はどうなんですか。
#21
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、インベントリーは百七十億のインベントリーが含まれているわけでございます。
#22
○木村禧八郎君 そうしますと四百四十七億の二十七年度の益の中で百七十億がインベントリー関係で、あとは評価益というのですか。
#23
○政府委員(前谷重夫君) 御承知のように、過去におきまする米価決定の場合にはリプレース方式をとつております。その場合におきまする評価益等が出て参ります。更にその他の損失が出ておりますが、その差がインベントリー以外の益として現れているわけでございます。
#24
○木村禧八郎君 今度三百四億の繰越益ですか、これを使つて結局十億しか残らんということになるのですが、そうするとインベントリーを食うわけですね。その食う形はどういうふうになるのですか。結局食糧証券の発行増ということになるのですか。
#25
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、現実の形としましては食糧証券の発行増加となります。ただこの損失は長期におきまして今後の食管会計の健全性のためにどんどん取戻して行くということで、今回の只今申上げました損失は今回の消費者価格に織込まなかつたという関係になつております。
#26
○木村禧八郎君 そうするとこれは食糧証券の発行限度とは関係ないのですか。
#27
○政府委員(前谷重夫君) 食糧証券の発行限度は二千四百億でございます。年度末におきまする糧券の発行は現在千九百五十億と予定いたしております。
#28
○永井純一郎君 この数字をずつと品の説明で聞いたのではよくわからないのですが、先ず今木村君からお尋ねの繰越利益金の点ですがね。これはあれですか、よく新聞でいう食管に含み資産というのは別にないのですか。その都度評価益を出して計算して行つてやるのですか。或いはここの帳面ずらの三百四億というもののほかに更に資産があるのですか、含み資産というものが。
#29
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、いわゆる含み益というものは、この繰越益のことを指しているのじやなかろうかというふうに考えられます。
#30
○永井純一郎君 そうすると現金のほかに食糧がこの貸借表の中にあつて、その持つている食糧が一番の大きな財産の勘定になつているのじやないかと思いますがね。その持つている食糧、含み食糧やなんかは値が上つたものは上つたように計算して評価して、古くて値が下つているものは下つたように計算をして出た繰越利益が三百四億、こういうことなんですか。
#31
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。現実の売買におきまする損益の関係は二十七年度の決算として現れているわけでございます。従いまして三百四億の場合におきましては持越食糧の評価ということにその他の損益という形になるわけでございます。持越食糧の評価につきましては取得価格と生産者に支払われた価格を基準として評価いたしているわけでございます。
#32
○永井純一郎君 そうすると三百億という言つている利益がまあぎりぎりのものだということに大体お答えはなると思うのですね。そうするとそういう建前で二十九米穀年度に行つたら十億しかなくなるということは、これは食糧庁の立場から言つてあれだけの厖大な会計の特別会計のやりくりに繰越余裕のある金が十億やそこらになるということでは、私は到底食管特別会計を維持することはできないと思うのですね。そういうことは不可能なことだと思うのです。いつこの十億はマイナスになるか、それはもう全く危険な状態にあると思うのです。而もこのままの十億に二十九米穀年度のおしまいになるということになると、実際の食糧の操作において相当古いものは、価格を今度の評価のときには又下げなくちやならんというものが相当あると思うのです。そうしてもう十億というものは必ずこれは二十九米穀年度のおしまいにはなくなつてしまう。これは大蔵省でも非常に考えなくちやならんことで、食糧特別会計のような厖大な会計の中にはかに評価すべき含み資産というものもなくて、正味の十億程度しか残らんということはあの特別会計の操作上私は到底それはできないことだろうと思うのです。これを補うために何かはかに例えば私一番大きなものはやはり砂糖等の問題があると思うのですが、いざの場合はそういうものの値上げをするとか、政策的には別としてそういつた方向ででもやらない限りは、そこから非常に利益を生み出す、或いは一手に、あなたのほうで輸入して、一定の僅かの加工業者に独占のように加工さしているようでありますが、私はここからこの操作によつて利益を生み出すというようなことはできると思うのですが、そういう安易なところにいざの場合は持つて行こうというような話合いでも大蔵省としているのですか。じやなきやこれは十億じや食管特別会計の操作なんというものはできないのです。よくその点がちよつとわからないのですが。
#33
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。永井委員のお話の自己米の問題とか、古い米でございますが、御承知のように従来の二十七年度におきましては二十六年産のものは売り尽して参る。二十八年度におきましては二十七年度の米は売り尽して参る、こういう建前になつております。先ほどの需給で申上げましたように二十七年産米の本年度の十月三十日におきまする持越しは極く僅かでございまして、これはもうすでに売却という形になつております。現在持ち越されておるものは二十八年産米と輸入食糧という形になるわけです。なお食糧特別会計の操作の問題は損益の問題と、それからキャッシュのバランスの問題と両方あるわけでございまして、操作といたしましては買入費及び売却費でキヤツシユの関係がどういうふうになるかというその点につきましては食糧証券の関係になろうと思います。損益の問題につきましては財政の堅実性から申上げますると、これは利益の多いほうが勿論いいわけでありまするが、食糧特別会計といたしましては多額に利益をここで持つておるということは、特別会計の性質としても是非そうなければならないということはないのではなかろうかと、こういうふうに考えておりまして、むしろ理想的に申上げますればパーパーに行くということが最もいいんじやなかろうかと、ただ現金の操作の面、つまり買入費その他に影響しないように、その操作の面につきましては糧券との関係がある、こういうふうに考えております。
#34
○永井純一郎君 いやその点私は専門家でないのでよくわからないのですがね。食糧証券は時期別、その時期その時期の食糧の買入のために使うところの証券である、併しこれはこういうことじやないのですか、最後の年度末には食糧証券というものはこの持つておるいろんな資産と見合つてびしやつと合つて行かなければいかんのでしよう。そのあと繰越して行くわけには食管会計は行かんわけですね。ですから結局最後に何ら一つもそのキヤツシユとは別に最後の年度で一つも見合うところのものもなければ、含み資産というようなものもなしにパーパーになつてしまう。余裕の剰余金というようなものがないというような操作は結局できないのであつて、まかり間違えばそれは食管特別会計が赤字になつて行くという危険が非常にあるということじやないのですか。その点大蔵省からもあとで聞きたいのですがね、まあそれは主計局次長から。それはよくわからないのですが。
#35
○政府委員(前谷重夫君) 勿論食糧証券は食糧特別会計の借入金でありまして、それに見合う食糧はあるわけでございます。我々といたしましてはまあ過去にも食糧特別会計におきましては、損益の状態というものがそのときの状況によりまして損失が起り或いは又利益が起るという場合がやはりあつたのですが、今年のような状態におきましては作柄におきましては相当損失が生じるわけでございます。これは長期均衡的に考えて行かなければならんと思つております。
#36
○永井純一郎君 まだよくわかりませんが、これはもけちよつと……。
#37
○木村禧八郎君 それにちよつと関連して二十九年度の見通しはどうお考えですかね。一月一日から消費者米価を上げますが、将来又食管関係から消費者米価を上げざるを得なくなるのじやないか、こういうことを言われておりますが、どうお考えになりますか。
#38
○政府委員(前谷重夫君) 我々といたしましては二十九年の一月の予定いたしました消費者価格におきましてバランスがとれて行つて十億残るということになるわけでありまして、ただ二十九米穀年度の生産者価格等の関係は明年度の生産者価格と消費者価格の関連として考えなければならんというふうに考えております。
#39
○木村禧八郎君 一応この一月一日からの消費者米価はあの値上げだけでバランスがとれる、こういう見通しのわけですね。
#40
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、先ほど申上げました三百九十四億のうち約今年度の米によりまするものが二百十五億ございます。これを年間に米穀年度にいたしますると二百二十億ということになるわけでございます。従いまして一月からの消費者価格の値上げによりまして、二十八年産米についての損失によりまして食管会計が赤字になるというふうなことはないというふうに考えております。
#41
○中田吉雄君 今日でなくてもいいのですが、三百四億の繰越の内訳を一つはつきりできないものですか。
#42
○政府委員(前谷重夫君) 内訳と申しますと、その過去のそれぞれの繰越益でございますね、それからその年度を通しましての損益の関係からしました総計でございまして、これが内容的にその年度におきまする損益ということは、これはわかりまするけれども、利益の内容がどういうものかということは……、これは総体でございますので。
#43
○佐多忠隆君 今の点にちよつと関連して。繰越利益、食管の特別会計創設以来各年度にどういうふうに変化して来たか、特にこの最近数年ですね。
#44
○政府委員(前谷重夫君) 先ほど申上げましたように二十七年度の当初の繰越益を申上げたわけでございますが、その前年度の二十六年度におきましては四百七億の益であつたわけであります。この二十六年度中におきましては、砂糖の統制廃止によります政府手持砂糖の売却益或いは又価格決定時におきまする持越食糧の値上益というものがありますのと、バツク・ペイの関係の益があつたのでありまして、差引きまして三十八億の益ということになつておるわけであります。二十五年度におきましては、当初の繰越益が三百八十二億ございましたが、先に申上げましたと同様な理由で二十五億の利益が出て参りました。
#45
○中田吉雄君 一つそれをはつきり年度別にしてお願いしたいことと、もう一つは二百九十四億の損失ができるというその内訳ですね。特に砂糖の問題とか屑米の問題とか或いは黄変米等の問題もありますし、甜菜や澱粉に十億とか或いは甘藷切干に四億というような、それを、はつきり二百九十四億の内容を知るに足る資料を、一つ数字のはつきりした基礎を、今日でなくても結構ですからお願いしたいと思います。
#46
○政府委員(前谷重夫君) 二百九十四億の内訳は資料として提出してございます。
#47
○木村禧八郎君 それに関連して。これはしよつちゆうあれなんですが、つまりインベントリーはどういう形になつていたのか、食糧証券の減いという形になつていたのか、その関係も合せて、ついでにあれしてもらいたいのですが、インベントリー関係はどうもそこのところよくわからない、今まで何回質問しても……。それを請け出すときは、食糧証券の増というものは、然らば今までは食糧証券の発行減という形でそのインベントリーを処理しておつたのですか。
#48
○政府委員(前谷重夫君) インベントリーの問題は、御承知のように年度間におきまするキヤツシユ・バランスの問題として、米の買入れは前半期に集中いたします。回収が後半期に集中いたします。それでありますので、その年度で切りますと、そこのところにキヤツシユが足りないということで、食糧証券の補充と申しますか食糧証券の限度を一定に、年度末の限度を一定いたします関係で、そこにキヤツシユの不足が生じますので、そのものをインベントリーとして一般会計から繰入れたものでございます。それに見合うものは食糧として残つているという形になります。
#49
○佐多忠隆君 何か新聞によりますと、中共の米がセイロンに行つて、そのセイロンのものを又日本が買入れるというようなことが出ておりますが、これはどういう事情だつたのかということを一つ聞きたい。それからそれに関連して今後中共或いは台湾、朝鮮等からの米の輸入の余力をどう見ておられるか、値段の関係と合せてお聞きしたい。
#50
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げますが、セイロン政府から中共米を三万トン買入れることを交渉いたしまして、大体妥結の段階になつております。これは従来、昨年でございましたか、セイロン政府が相当食糧の買付が困難になりまして、一時我が国が他国から買う予定になつておりますものを、日本政府が買付けまして、セイロン政府に貸したという経緯がございます。これは勿論その後に返してもらいましたが、そういう関係がございまして、セイロン政府としても非常に日本にその当時としては感謝をいたしておつたわけであります。本年におきましてセイロン政府は、ビルマと長期の契約をいたしました。同時に中共とも長期の契約をしているわけであります。そこでセイロン政府の需給状況からいたしまして、ビルマ政府と長期契約したというふうな関係で、米の需給状況が楽になつ農現在、セイロン政府が買付けて手持しております中共米を、セイロン政府から三万トン買つたわけであります。
 なお、第二の朝鮮米の点につきましては、目下朝鮮米の集荷状況等も明白でございませんので、我々としましては百六十万トンの中には考慮はいたしておりません。台湾米につきましては、現在第一期のものとしまして四万トンを買付けているわけでございまして、二期の作柄等を考えて参りまして、更に買付が増加し得るというふうに考えているわけでございます。中共につきましては取引その他の関係で、まだこの百六十万トンの計画の中には考えておらないわけでございます。
#51
○佐多忠隆君 その中共米の値段は、セイロンが買品付けた値段と、それから更にセイロンから日本が買付けるその値段とはどういうことになるのか。更に中共から若し仮りに日本に直接入れるとなれば、値段はどういうことになるのか、その辺を伺いたいと思います。
#52
○政府委員(前谷重夫君) 現在日本政府がセイロン政府から買付けた値段は、ちよつと正確には覚えておりませんが、約百七十ドル程度だというふうに記憶いたしております。若し間違つておりましたらあとで訂正いたします。このセイロン政府との交渉におきましては、セイロン政府が中共からゴムとのバーターで買付けておりますので、むしろゴムの価格の関係等の関連があるように承知いたしております。具体的にはどの程度の価格で買つたかということは、私承知いたしておりません。ただ御承知のように中共からセイロン政府に持つて参りまして、積下したものを買つておりますから、チヤージの関係ではそこに差が起るということは考えられると思います。
#53
○佐多忠隆君 今度の生産者価格は平均手取り一万三百二十五円という御報告でしたが、輸入価格では百九十八ドルということになつているので、トンで換算すると日本の米の値段と輸入米の値段との開きはどれくらいになるので十か、今後その価格の差はどういうふうに変化して行くと見ているか。
#54
○政府委員(前谷重夫君) 勿論昨日予算につきまして御説明申上げました百九十八ドルは、これはいわゆる内地米に近いといいますか、似た品質の台湾米とか加州米とかというものと、普通の南方米との平均でございますが、その価格に違いがございますが、これがトンでございますると、ちよつと詳しく知りませんが、一万一千トン前後だというふうに考えられます。従いましてまだ内地米との価格の間には差がある、勿論普通外国米になりますと、一トン百七十ドルだとかということでございまして大分違いますが、全体の平均としては少しまだ差があるのじやないか、今後の価格の推移は、国際市場の状況との関係、国内の今後の生産者価格の関係とかというような関係がございますので、見透しはちよつと困難でございますが、まあ殆んど接着をしている、しつつあるということは言えると思います。
#55
○木村禧八郎君 関連して。セイロンの輸入価格は幾らですか。
#56
○政府委員(前谷重夫君) 大体百七十ドル程度と記憶しておりますが、あとで正確な数字を申上げます。
#57
○永井純一郎君 先ほどから食糧庁長官の大体説明を聞いてわかりましたが、そこで今食糧庁長官の話で行きますと、二十九米穀年度において、結局はまあとんとんで剰余金のようなものは殆んどなくなつてしまう。そういたしますと、従来の食管特別会計の収支をとつて行けば、二十九年度以降からは、当然生産者価格を上げれば、必ず消費者価格を引上げざるを得ない、食うところがないのですから、そこでそういう方向をとるか、或いは生産者価格も抑えてしまうか、消費者価格も抑えてしまうというよりほかには行き方もないと思うのです。それが、はつきり二重米価を取つて行くか、どつちかということで、もうごまかしがつかなくなる。そこでこれは事務的には、私は生産者価格を据え置いてしまうということは、これはなかなかできないことだと思うのです、実際上。そこでもう二十九年度以降からは、全部消費者価格に持つて行つて、食管特別会計のバランスを合せるようにして行く方針なんですか、これは大蔵省として事務的な意見でよろしいのですが。
#58
○政府委員(原純夫君) おつしやる通り考えております。
#59
○永井純一郎君 その場合、いろいろ問題が起つて来てごたごたする場合には、私は利益を生み出す途は砂糖だと思うのです、砂糖は相当取扱つておりますから。百万トンぐらいたしか取扱つていると思うのです。そういう必要が起つた場合は、砂糖の値上げというようなことも又考えられるわけですね。こういうことも止むを得ない場合は、やつぱり砂糖の値上げということもやるわけですか。それより事務的にやりようがないということになろうと思うのですよ。
#60
○政府委員(原純夫君) こういうふうな成行きになつて来ておりますこと、つまり米価につきまして具体的に政策がこういうふうになつて来ておりますことは、いわば一般の物価と非常に違いがありまして、抑えられておつた米価がだんだん上つてくると、これはやはり生産農家の見地から言つても、いわば経済の中での衡平というようなものが、そういうところに出て来ているのだというふうな感じで我々はみます。その意味で、大きく言つて止むを得ない。で、まあその大きな勢いを財政で遮断して、消費者に渡す場合には安くするということも、とてもできないというふうに考えております。なお、まあそういう場合に、若干でもこの消費者米価を抑えるために砂糖の値上げ、その他の財源で措置をするというような気持も一応は出るかと思いますが、いわば秤にかけますと、米のほうが圧倒的に大きいことでありますから、極く稀な場合に便宜そういうことが行われるにしましても、制度としてそういうふうになることは如何かと、これはまあむしろ農林省側が先ず当面第一に案を考えられなければならないわけですが、私どもとしてはスケールが余りに違いすぎるという考えから、制度としてそういうふうにするのはなかなか辻褄が合わないといいますか、長続きもしないのではないかというふうな感じをいたします。
#61
○永井純一郎君 もう一つ食糧庁に、これは人造米のことですが、人造米は大体やることになつておるのかどうかということですね、食糧庁としては。それからやる場合にはどういうふうなことでやるようになつておるのか、それを大体知りたいのです。
#62
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。人造米につきましては、我々昨年度からの麦の統制撤廃以来の麦の消費状況等も勘案いたしまして、麦の数量の増加といたしまして、やはり日本人の食習慣としての粒食傾向というものも考えなければならん。又一方におきまして日本にできます甘藷の製品であります澱粉の量から申しまして、従来食糧と申しますか、主食として供給に上つておらないものが、上り得る可能性があるというような点からも、この人造米につきましては我々としても進めて参りたいというふうに考えております。人造米につきましては、一つは工業生産でございまするから、而も発展の過程がございまするために、その品質等につきまして、相当粗悪品が出るということが今後の発展に非常な影響がございます。そういうことのないように、農林規格によりまして規格をきめまして、そして検査を、これは任意検査でございまするが、やつて参りたい。これは一般の任意検査の場合と同様に、団体を指定いたしまして、この検査を実施して行きたい。規格は農林規格法に基きまして規格をきめていたすわけでございます。そのほかにもう一つ問題がございますのは特許の問題でございます。特許の問題につきましては、現在相当多額の特許料を取つて、而もその特許料を徴収する方法として、機械につきまして特許料を加算してあること、機械を特許料との関係が不可分になつておるわけでございます。こういう工業生産におきましては、今後の発展を考えて参りますると、一定の規格で以つてその機械の使用が統制されるというふうなことは思わしくないわけでありまして優秀なメーカーが今後だんだんに優秀な機械を造りまして、それによつて生産されるということが必要だと考えております。従いましてこれを解放する措置を講ずるために、現在政府といたしましては、これを借りるということにいたしたらどうかということが研究いたしておるわけでございます。ただこの特許につきましては、他の特許権がこの特許に触れるかどうかというふうな点についての確認の審判といつたようなこともあるようでございます。この進行状態も考えなければなりません。そのためには仮に借りるといたしましても、そういう事態におきましては、これを解除し得るように、従いまして借りる場合におきます借料も内払いで払つて行くというふうなことが必要じやなかろうかというふうに考えておるわけであります。
#63
○永井純一郎君 それで、もうちよつとそこのところを聞きたいのですが、まあ人造米は大体やると、そうして又協会か何かみたいなものを作つて任意検査をやる、その場合ですね、まあ値段の点や何かありますから、奨励金を出すのかどうかという点ですね、まあ工場を指定したりして、そうしてこれに奨励金を出すという方法をとるかどうか、それから政府の持つている澱粉とか何とかそういう材料を全部使うとして、どのくらいの件数が、政府が奨励してやるとすればできるのか、その二点について……。
#64
○政府委員(前谷重夫君) お答え申上げます。工場に対して奨励金を出すという考えかたはいたしておりません。澱粉の使用量の問題でございますが、仮に三十万トンの人造米ができますると、これは澱粉の混入工合によりまするが、これは一つは栄養的な見地もございまして、余りに多額に澱粉を入れるということは、そのものの栄養価値を落す結果になります。同時に技術的な問題もございまするから、最高三割、二、三割程度が澱粉混入量の数字じやなかろうかというふうに考えておるわけであります。そうしますと、澱粉といたしまして三割とすれば、九万トン、二割とすれば六万トンということになるわけでございます。六万トンということになりますると、澱粉の使用量としては、仮に六万トンといたしましても一億数千万貫ということになるわけでございます。これは澱粉の用途としては相当大きなものであります。ただ現在の過程におきましては、馬鈴薯澱粉はこれに使用し得ることができまするが、甘藷澱粉につきましては、まだ現在の甘藷澱粉の生産は屋外乾燥でございまして、相当砂が入つております。従いましてこの砂を除去することを考えなければならんということが一点と、もう一点は甘藷澱粉につきまして、やはりまだいわゆる灰汁が残つておるわけでありまして、更にこれを精製していわゆる灰汁抜きと申しますか、脱湿気と申しますか、そういう装置を加えないと、直ちに人造米の原料にするということには無理がある。その点につきましても研究を進めておる次第でございます。
#65
○永井純一郎君 それでそのトン数がどのくらいか、まあ仮に三十万トンという話がありましたが、若し人造米を今やるというお話ですが、やつて行くとすれば、今まで持つておつた澱粉が非常に悪い、そして人造米に使うとすれば、それにいろいろ又加工しなきやならんというようなことで金が要ると思うのですが、食糧庁としてはそれをやる場合、若しそれを火力加工なんかして高く払下げたのでは、私は人造米をやるつたつて売れないと思うのです。だからどうしても安くしなきやならん。併し補助金は出せない、メーカーに対して一というようなところに、私は非常に矛盾があると思うのです。まあ補助金は出すとすればなお更のことですが、出さないとしても、今持つている澱粉に、今後の澱粉も相当厳密な加工をするということになれば、相当高いが、その場合に補助金は出さないが、実際は食管会計が損をして払下げを適当にやるというようなことをやつて行く、まあやつて行くのじやないかと思うのです、それでなければ売れませんからね。そうすると先ほどの十億というのは人造米をやることによつて食い潰してしまうのじやないかと思いますがね、計算まだやつてないのでわからないけれども、人造米を本当にやつて食生活の足しにするというならば、相当食糧庁は肚をきめてやらなければ売れませんよ。高かつたら、安くしないと……。本当にやるならば、先ほど言う十億というような二十九年度の繰越金というものを、私はそんなことじやとてもできない。先ほどの計算の損失の中には、そういうものは入つていない。ですからそういう点を本当にやるのかどうかですね、ちよつと疑問を持つのですがね。そういう計算はまだしていないのですね。
#66
○政府委員(前谷重夫君) 人造米につきましては、つまり主原料が小麦と澱粉と砕米でございます。我々といたしましては、先ず澱粉価格というものは小麦の価格とほぼ現在におきましてはパーになつておると思います。そういうことになりますると、これで以てやつて行けるのじやなかろうか。現に政府の手持ちは二千万貫程度でございまして、この政府の手持ちを以て若し三十万トンの人造米ができる場合におきましては、これはとてもそのもので以てやつて行くという考え方ではなくして、一般的に澱粉の新規用途が拡大する、又澱粉精製につきましても、その用途に応じて精製された澱粉が生産されて参るというふうに考えておるわけでございまして、ただその生産の過程における精製その他について十分な指導を加えて参りたい、かように考えておるわけでございます。
#67
○委員長(青木一男君) 何か食糧庁長官は衆議院のほうから要求がありますそうで退席を……。
 只今残つておるのは主計局次長とそれから経済審議庁の調整部長が出ておりますが、これに対しての御質疑があり事すればこの際願いたいと思います。
#68
○永井純一郎君 経済審議庁にお伺いしたいのは、年末に近付いたわけですがね、大蔵省もおられるから両方にお聞きしたいのですが、第一四半期、第二四半期の国庫対民間収支の実績ですね、それから第三四半期、この暮の第三四半期に来ておりますが、この指定預金の調を要求したら出て来ておりますが、非常に引揚げて来ておる点も余りないのですね。それとの見合いもあるわけですが、第一、第二の実績と、それから第三四半期の現在の状況とを説明してもらいたいと思うのですがね。
#69
○政府委員(松尾金藏君) お答えいたしますが、第一四半期と第二四半期の実績ちよつと私持参して参りませんでしたから、必要でございますれば、後ほど資料を整えまして……。
#70
○永井純一郎君 大体はとんとんに行つているのですか。
#71
○政府委員(松尾金藏君) 第一四半期におきましては……。
#72
○永井純一郎君 揚超になつているでしようけれども、僅かで……、大体とんとんですか。揚超でも僅かなものでしような。
#73
○政府委員(松尾金藏君) 二百四十四億の揚超になつておるはずでありますし、第二四半期におきまして二百九十五億の揚超という数字になつております。
#74
○永井純一郎君 それでこの年末第三四半期が一番問題だと思うのですがね、それを聞きたいのですけれどもね。指定預金はどんどん引揚げて行つても殆んどもらつたやつはないですね、何でチエツクして行くのか、大蔵大臣はいつも指定預金のことばかり言つておりましたが。
#75
○政府委員(松尾金藏君) 民間収支の関係では、例の為替特別会計の関係で輸入が非常に殖えて参りますと、そこでかなりの揚超が出て参ります。年間から行きますと、そうひどい揚超にならないで済むのではないかというふうに現在では推定いたしております。
#76
○永井純一郎君 年間の見込みは経済審議庁も大蔵省もこの為替関係はとんとんだという説明をいつもしていますよ。まあそれは輸入の関係で相当揚超になつたときでも、それだけで調整できるような数字になつているのですか。それ少し数字的に知りたいと思うのですが。今すぐわからなければ、月曜日でもいいですがね、成るべく正確な数字が欲しい。
#77
○委員長(青木一男君) 今の問題は……。
#78
○永井純一郎君 資料を月曜日までに出して下さい。
#79
○委員長(青木一男君) なお調べた上に……。
#80
○佐多忠隆君 今の大蔵省から頂いている資料は、昭和二十八年度予算補正による国庫収支の年間の見込みが、第一次補正の場合と第二次補正の場合と大雑把に書いてあるのですが、今永井石の言うように第一、第二四半期はどういう実績だつたのか、第三四半期をどう予想されておられるのか、更に第四半期はどうなるのか、それらの点を詳しく表にしてわかるようなものの御用意を願いたいと思います。
#81
○委員長(青木一男君) 政府でそういう準備を……。
 他に御発言がなければ、予備審査はこの程度であとは本審査に入りたいと思います。
#82
○中田吉雄君 資料の要求なんですが、地方税の徴収状況について、昨年同期との比率ですね、今度の公務員の給与のベース・アップにつきまして、やはり自然増を相当見てあるようですが、その伸びがどうなつておるかということを知りたいと思いますので、一つ自治庁のほうに昨年同期と今頃との徴収のパーセントなんか、各税品目ごとにお願いいたします。
#83
○委員長(青木一男君) 本年度の地方税の徴収状況と昨年同期との比較ですね。
#84
○中田吉雄君 そうです。お願いいたします。
#85
○森八三一君 もう一つ資料なんですが、二百二十億の営農資金の貸出の進行模様と、それから府県別にきめられたところは、府県別の配分の状況ですね、それを一つお願いしたいと思います。
#86
○委員長(青木一男君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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