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1953/12/07 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 内閣委員会 第2号
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1953/12/07 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 内閣委員会 第2号

#1
第018回国会 内閣委員会 第2号
昭和二十八年十二月七日(月曜日)
   午後一時五十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小酒井義男君
   理事
           上原 正吉君
           竹下 豐次君
   委員
           井上 知治君
           松本治一郎君
           矢嶋 三義君
           松原 一彦君
           野本 品吉君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   行政管理庁次長 大野木克彦君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
   常任委員会専門
   員       藤田 友作君
  説明員
   総理府恩給局次
   長       八巻淳之輔君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○巣鴨刑務所拘禁中戦犯者の恩給に関
 する請願(第二六号)
○恩給法中一部改正に関する請願(第
 一〇六号)
○恩給金庫復活に関する請願(第一〇
 七号)(第二一〇号)
○行政機構の整備等に関する調査の件
 (行政機構改革に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小酒井義男君) 只今より内閣委員会を開会いたします。
 先ず請願陳情を審議いたします。それぞれの内容については杉田専門員より説明をして頂きます。
#3
○専門員(杉田正三郎君) 十八国会に当委員会に付託になりました請願と陳情は、今お手許に配付しておりまする表で件名を御承知おき願いたいと思うのでありまして、請願が五件、陳情が二件でございます。そのうち恩給に関する請願、陳情は五件でございまして、あとの二件は行政機構に関するものでございます。以下順を追うて御審査の便のために御説明申上げておこうと思うわけでございます。
 先ず第一は請願文書表の二十六でございまして、この請願の趣旨というものは、これは巣鴨刑務所拘禁中戦犯者の恩給に関する請願というのでありまするが、その趣旨は、先般改正になりました恩給法によりまして、旧軍人軍属並びに、ソ連、中共等に抑留されておつた戦犯者に対しては恩給が支給せられることになつたのであるが、現在巣鴨刑務所に拘禁されている戦犯者に対してのみ恩給の支給が停止せられているということは不合理であるから、これらの戦犯者に対しても、一般旧軍人軍属と同じように、今年の四月一日に遡及して恩給の支給を願いたいという趣旨のものでございます。この法律関係について一応御説明いたしておこうと思いまするが、御承知のごとく軍人軍属に対する恩給は昭和二十一年のいわゆる六十八号のポツダム勅令によりまして禁止又は制限せられておつたのでありまするが、このポツダム勅令がその後廃止になりまして、新らしくでき上りました恩給法の一部を改正する法律即ち今年の八月の法律第百五十五号によりまして、一般の軍人軍属及びその遺族に対する恩給及び遺族扶助料というものは原則として支給せられることになつたのであります。ところがその新らしい改正法律の付則の二十九条におきまして、こういう規定が設けられているのであります。改正前の旧勅令第六十八号、いわゆる今申しましたポツダム勅令の六十八号でありますが、その八条の規定に該当して拘禁されておる者については、その拘禁中は年金たる恩給を停止し、又は一時金たる恩給の受給を差し止めるものとするという規定がありまするので、従つて、今日巣鴨刑務所に拘禁されている人たちは恩給が支給せられていないという関係になつておるのであります。それがこの二十六号の請願であります。
 その次の文書表の百六号の恩給法の一部を改正する法律中一部改正に関する請願、その請願の趣旨は、今回の恩給法の一部改正はこういう点において不均衡がある。即ち、第一点は、個々の勤務の通算を排除せられているのでございます。前に日露戦争において一定の期簡単務に仮に服しておつた。それから後、或いはそんなに古くはなくても、一応大正時代に軍務に服しておつた。それから除隊になつて、それから今度召集せられて、太平洋戦争、或いは支那事変などにおいて二年、三年という勤務があつた。その二年、三年という勤務は通算しないということになつているのであります。それから第二は、戦時加算というものがこの改正法律では排除せられておりまして、戦時加算は全然認めない。第三は文武官の基礎俸給年額に差があるのであります。これは誠に不公平、不均衡であるから、この三点を速やかに改正せられたい。これはこの前、恩給法の審議の際には、政府は、主として、これらの点は財政状態から見て一応ここに挙げましたような三点は尤もではあつても、これを今日直ちに支給することはできないというような答弁がございました。
 それから第三は、この請願文書表の百七号の恩給金庫復活に関する請願、それから二百十号の同じ請願でありまして、これはこの恩給についての別個の独立した金融機関が今日ないのであつて、これは誠に受給者にとつては不便であつて、恩給制度の完璧を期するためにもこの恩給金庫というものを復活せられたいという請願でありまして、これは前国会におきまして同じ趣旨の請願が出ておりまして、これが当委員会においては採択せられて、内閣に送付すべきものという御決議があつたのであります。
 それから次の請願は三百三十九号でありまして、北陸財務局存続に関する請願というものでありまして、この請願の趣旨は今日金沢にあります北陸財務局というものは、創立せられてから北陸三県の産業経済の推進母体でもあり、又今後とも地方文化発展のために必要欠くことのできない機関であるから、これが存続を図られたいという趣旨でございます。そこで御参考のために金沢にはどういつたような大蔵省の出先機関が今日存在しているかと申しますと、御承知のごとくこの北陸財務局が一方にあり、又大蔵省の他の出先機関としては北陸国税局が存在しておるのであります。この財務局は今日大蔵省の出先といたしまして、全国に九つ存在しております。その九つ存在しておりまする財務局の一つが北陸財務局であります。そこで、この前、地方制度調査会の前田会長がこちらに出席せられまして、地方制度調査会の政府に対する答申について説明せられました際に、この財務局の整理の問題についても触れられまして、これは答申においては、財務局はこれを地方に委譲してこれを廃止するということになつておるのであります。又一方におきましては、政府の機構改革の案として新聞に現われておるところによりますると、財務局はこれを国税局に統合するということになつておるのであります。そういうところから、この種の請願が現われたものと推測せられるのでございます。
 それから今度は陳情のほうに移りまするが、陳情の第三号、これは恩給の不均衡是正等に関する陳情でございまして、その趣旨とするところは、昭和二十三年以前の退職者の恩給額は、そののち退職した者の恩給額に比して著しく低額となつておる。尤も本年この両者の不均衡の是正は一応法律を是正せられたのでありまするが、なお今日この不均衡を是正するために昭和二十九年度において適当な予算措置を講ぜられると共に、今後給与ベースが改訂せられる都度、恩給の仮定年俸もこれにスライドして調整して頂きたいという趣旨のものでございます。
 それから最後の陳情第六号は、長崎県の対馬島の防衛体制確立に関する陳情でありまして、その趣旨は、外部勢力の我が国に進出の足がかりとして対馬が狙われているが、万一この島を失えば、日本の防衛というものに重大危機が来ることになり、又この対馬を強固な防衛基地とすれば、我が国の護りは一層固くなるから、この対馬の防衛体制を確立せられたいというのでございまして、この陳情者の言わんとするところは、要するに対馬に対して外敵の侵入のあつた場合において、これが防衛体制を確立せられたいという趣旨のものと思われます。そこで、今日対馬においては、まあ対馬と言わず日本の防衛体制はどうかと申しますと、これは私から説明するまでもなく保安庁が担任しておりまして、保安庁におきましては、一方においては陸の保安隊、それから海の警備隊、この両者で防衛の任に当つております。そこで保安隊はどういう状態かと申しますると、これを大きく分けまして、一方に方面隊という一つの独立部隊がございます。それから管区隊という大きな、まあ仮に軍隊で申せば軍団、或いは師団に当るものが四つございまして、その管区隊の第一が東京、第二が旭川、第三が大阪、第四が福岡となつておりまして、九州方面はこの福岡の管区隊の支配になつております。九州におきましては、その下に駐屯部隊というものが大体十一あろうと思います。九州の各地におかれてございます。これが或いは連隊或いは大隊に相当するものではなかろうかと思いまするが、そこで対馬にはこの駐屯部隊というものは今日存在してないという状態です。それから警備隊、海の関係はどうかと申しますると、全国を四つに分けまして、地方総監部というものが置かれておりまして、横須賀、舞鶴、大湊、佐世保、元の海軍鎮守府又は要港に当るところに総監部が置かれております。そこで、前には対馬の竹敷には要港があつたのでありまするが、今日はそういうものはない。従つてこの陳情者の言わんとするところは、かくのごとき保安隊、警備隊を対馬の方面に向けてほしいという趣旨のものであろうと考えられるのであります。そこで、なお御参考のためにちよつと一言申しておきまするのは、この請願のうち、機構に関係するもの、行政機構に関係するものは、請願陳情に各々一件でございまするが、この行政機構に関するもので、そういうものの請願陳情は、従来、当委員会の取扱いといたしましては、これを直ちに採択せずして、即ち結論を出さずして、一応保留しておきまして、他日の当委員会の行政機構の整備に関する調査の際、その結論を出すときにそれを譲るという取扱いになつておるのでございます。即ち今直ちに結論を出した場合においては、将来機構改革の際に、こちらがその際結論を出すときにも支障を来すであろうというようなお考えから、一応保留という形をとつておりますことを一言申添えまして、一応御説明を終ります。
#4
○委員長(小酒井義男君) それではそれぞれの案件について一つ政府側の意見をお願いします。では先ず請願の二十六号を議題といたします。
#5
○説明員(八巻淳之輔君) 請願の二十六号は巣鴨刑務所拘禁中の戦犯者の恩給に関する請願でございますが、この問題は、戦犯の拘禁中は、普通恩給法ならば、これは裁定はいたしますけれども支給をしない、支給をストップをするという規定になつたわけでございます。これはまあこの前の国会で御審議頂いたときにも、内外の諸情勢を考慮してと、こういうふうな結論になつたわけでございまして、只今のところ、こういうふうな状態になつておるということだけしか事務当局としては申上げられない。こういうことでございます。
#6
○竹下豐次君 文官が恩給を受けておる。その途中で犯罪人になつて拘禁されている。その取扱いはどういうことになつているんですか。恩給関係では……。
#7
○説明員(八巻淳之輔君) お答えいたします。お尋ねの文官の場合におきましても、同様に拘禁中は停止されておる、こういうことになつております。
#8
○竹下豐次君 そうしますると、戦犯であるからというだけでなくして、普通の恩給権者と同じ取扱いを受けておるということになるわけですね。
#9
○説明員(八巻淳之輔君) 形式的に申しますと、拘禁中という点におきましては同様でございますから、その意味におきまして停止されるということになると、こう考えます。ただ併しこの拘禁というものが国内法に基いた拘禁であるか、或いは平和条約に基く義務として行われる拘禁であるかというところに、前提が違つて来ると、こう思つております。
#10
○矢嶋三義君 政府委員の説明は妥当と考えます。そこで意見ですが、請願者の心情はわかりますけれども、この案件を採択することは適当でない、こう私は考えます。
#11
○委員長(小酒井義男君) ほかに御意見ございませんか。
#12
○竹下豐次君 これと同じような請願を前に取上げたことがありますか。
#13
○専門員(杉田正三郎君) ございません。
#14
○上原正吉君 政府委員にお尋ねしたいんですけれども、外国の拘置所で拘禁されている、いわゆる外国からまだ帰つて来ない戦犯ですね、この戦犯は明らかにその氏名がわかつているんですか。ただ単に帰つて来ないだけか、戦犯として拘禁されておるかということがはつきりわかつているんですか。
#15
○説明員(八巻淳之輔君) 戦犯として拘禁されておるという者は、すでに連合国司令部のほうから通報が参つておりまして、その名簿もできておりますから、これに該当する者にはできないということはわかつております。
#16
○上原正吉君 その人たちは、恩給を受けているのですか。
#17
○説明員(八巻淳之輔君) その人のうちで、どういう御質問かわかりませんが、そのうちの中で、普通恩給を受ける資格があり、権利のあるというかたは、こういうかたの恩給権が発生しておれば、今度の軍人恩給の関係は、改正法によりまして恩給は受けられるようになりますけれども、拘禁中はストップする、こういうことになります。
#18
○上原正吉君 拘禁は、外国における拘禁でも……。
#19
○説明員(八巻淳之輔君) 何か外国において拘禁されておる事情があるかどうか、私ちよつと知りませんが、外国と申しましても、ソ連、中共あたりのいわゆる戦犯でございますと、これは連合国最高司令官から、戦犯として犯罪の判決を受けたわけじやございませんから、これはいわゆる戦犯として恩給法上扱つておりません。ただ併し現在外国におります者と言えば、恐らくマヌス島の戦犯者だろうと思いますけれども、それ以外に私ちよつと記憶がないのですが……。
#20
○上原正吉君 わかりました。
#21
○矢嶋三義君 この問題は、戦犯者の釈放の運動を積極的に展開し、政府もそれに努力することによつて解決できるわけですし、国際的な背景のある問題です。ともかくも戦犯者として拘禁されておれば、お気の毒だけれども、いたしかたないと思うのですよ。現に国会も政府も、戦犯者の釈放に努力して、それを通じて解決するようにするのが妥当と考えます。
#22
○委員長(小酒井義男君) 他に御意見ありませんか。他にないようでしたり、本件は議院の会議に付するを要しないものといたすことに御異議ございませんか。
#23
○上原正吉君 私は、これは留保しておくくらいのところで、情勢が変れば取上げ得る時が来るんじやないかと思いますので、留保するということにどうでしようか。
#24
○竹下豐次君 この問題は、普通の恩給受給者も拘禁中は押えられているのだと、この場合には、国内の犯罪人じやないわけで、この戦犯とされていることが果して適当であるかどうかということから判定してみるというと、普通の受給者とは違つた考え方が成立つわけだろうと思いますね。今矢嶋さんのお話の通りに、国際関係もあるから慎重に取扱わなければならない問題ではありますが、併し私などの聞いたところでは、実際迷惑な判決を受けている者が相当に多数あるように聞いておりまするし、まあそういう事情を聞いて、私としてはやはりこの際請願を受入れてやりたいような気持が、私はしますのですがね。で、そうして又外国に対する関係としても、悪く言えば角が立つて工合が悪いというふうにも見られるか知れませんけれども、国会の意思としても、やはりそういじめてほしくないというような気持も外国に知らせるという意味で、政府が一方この釈放等の運動をしているのと併行して、相当効果的な部面もあるのじやないかとも考えますが、私はむしろこの請願を受入れることに、採択することに賛成であります。賛成という考え方を持つております。
#25
○野本品吉君 竹下さんの御意見がございましたが、私も実は拘置所に参りまして、相当多数の個々人につきまして、どういう状態において裁判されたかということを調べましたことがあるのですが、それによりますというと、殆んど裁判の名に値いしないような裁判で、十把一からげ式に、実に無茶な判定によつて刑がきめられたのが相当多いらしいので、そういう決定の結果として今あそこへ拘置されているわけで、そこであの人たちの事情を聞いてみますと、外国で終戦当時不当な裁判で戦犯に指定されたものが多い。それと同じような考え方で、気持で、あの人たちを見るに忍びないものがあるので、やはり私もこの問題は採択することに賛成しておきます。
#26
○矢嶋三義君 私もその戦犯のかたが、その裁判の云々というような、気の毒だというようなことは皆さんと同感です。併しそういう裁判を受けて、戦犯として拘禁されているかたは、国会の力においても、政府の力においても、国際的な問題を解決し得ないで、その戦犯者釈放については国際的な了解が必要であるわけですが、そういうものもなし得ないで、今度は国内法だけで恩給だけは支給すると、どうも私は筋が通らんように思うのだね。それらに対する同情のなにと、ともかく戦犯者としている人たちに対する処置、給与のような問題というようなものは、僕は別個の問題だと思いますね。
#27
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#28
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。それでは請願二十六号についてはこれを改めて審査することにいたします。
 次に請願の第百六号恩給法中一部改正に関する請願を議題といたします。これについては先ほど趣旨は杉田専門員より説明をしておりますので、政府側の意見を承わつて見たいと思います。
#29
○説明員(八巻淳之輔君) 第百六号の請願の内容は、軍人の在職の個々の切れぎれの短かい在職を認めろというのが一つ、それから戦時加算を認めろというのが一つ、それから文武官の基礎俸給の差を撤廃しろ、こういう三つでございますが、この問題は前国会でも相当問題になりまして、結局個々の細かい切れぎれの勤務を通算するということであるとか、或いは戦時加算を認めないとか、或いは文武官のベースの違い、こういうような問題は、前ニ者につきましてはそれを立証する資料が十分でないということで、これを関係資料のあるものだけを認めるのは不公平になる。もう一つは国家財政の見地からとても持てない。まあこれは全部三つに通用しますが、そういうような観点から、現在の恩給法の一部改正となつたような次第でありまして、現在の段階におきましてもその状態は同じでございますから、又これをこの請願の趣旨のように改正するというところの見通しは現在としては立つておらない、こういうわけでございます。
#30
○矢嶋三義君 ちよつとお伺いしますが、私はこの現行法がある以上、不均衡という点があればこれは直さなけりやならんと思うのです。従つてそういう不均衡という点から問題点があるかどうかという点を伺うわけです。その私のまあ基本には、恩給による国庫予算の増額という点については、これは私は原則的に将来相当に考慮しなけりやならん問題だと、こういうふうな私は基本的な考えがあるのですが、併し現行法に不均衡というような点があればそれは是正せなけりやならんと考えるのです。先ほどの請願の趣旨説明を専門員がされたのを承りますと、そういう不均衡というような点はないじやないかというふうに聞こえたのですが、そうですがどうか、その点伺いたいと思います。
#31
○説明員(八巻淳之輔君) 只今のお尋ねの点で若しも不均衡があるということを請願の中で言つておられるとすれば、文官と武官、武官のほうは四号下げましたから、その点を指摘しているのであろうと思います。
#32
○井上知治君 只今の恩給法中一部改正に僕する請願、これは勿論不均衡があるからというところからこの請願は出たことだと思つておりますが、これは第三号の恩給不均衡是正等に関する陳情、これと殆んど請願の趣旨において同じじやないかと思つております。恩給法が、私よく調べておりませんが、ちよつと調べただけで直ぐ不均衡というのが目につきます。でございますからして、どうしてもこれは不均衡だけは是正して頂きたいということで、この請願は採択して頂きたいと思つております。
#33
○矢嶋三義君 ちよつと速記をとめて下さい。
#34
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて。
   午後二時三十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時五十七分速記開始
#35
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。
#36
○井上知治君 ちよつと漫談みたいな話ですけれども、恩給金庫を廃止するとき、もう今から十何年前の議会でしたが、なぜ役人や軍人だけに対して恩給金庫というものを設けてあるか、一般庶民にも金庫を作れというので、恩給金庫は廃しました。そうしてできたのが国民金融金庫でございます。私も、それで恩給金庫をやめてから、やむなくこれは実に軍人や役人に対して気の毒なことをしたということを常に考えておりました。ところが、幸いに今度は軍人恩給金庫が復活するということが出ましたので、非常に私は喜んでおるような次第でございまして、そこで金庫を作つたらば相当の資金というものがなくちや十分の恩恵に浴することができません、てき得る限り余計に資金を出して頂きたいということをあらかじめ申上げておきます。
#37
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#38
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。それでは請願百七号及び二百十号はこれを一括して採択することに決定をいたします。
 なお先ほど再び審議をすることになつております二十六号及び百六号の請願と、あとに残つております三百三十九号の請願及び陳情の第三号、第六号は、明日これを審査することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(小酒井義男君) ではさようにいたしまして議事を進めます。
  ―――――――――――――
#40
○委員長(小酒井義男君) 次に行政機構の整備等に関する調査を議題といたします。行政機構改革に関する政府の構想について塚田行政管理庁長官に御説明を願うわけですが、それに先立つて私から少し申上げておきたいと思います。去る十月二十二日の当委員会の行政機構の整備等に関する小委員会におきまして、塚田長官より政府の行政機構改革の方針の大綱についての御説明を伺つたのでありますが、当時、機構改革の具体的の構想についてはまだ発表し得る時期に達していないとのことでありました。然るにその後相当日時も経過いたしまして、近く通常国会も開かれようとしております今日の段階におきましては、機構改革の具体的な案もほぼ政府の手でできているのではないかと考えられるのであります。少くとも機構改革の中の大きな問題については必ずや成案を得ているのではなかろうかと考えられます。例えば総理府について申上げるなら、人事院、学術会議、保安庁、特別調達庁の機構を如何に改革するかという問題、又、各省について申せば、法務省の人権擁護局、大蔵省の国税庁、農林省の食糧庁、水産庁、林野庁、通産省の中小企業庁、運輸省の海上保安庁のごとき内局又は外局の機構改革の問題のごとき、或いは出先機関及び附属機関の整理統合の問題のごとき、機構改革の中心となるべき問題につきましては、政府の構想はすでに固まつていると思われるので、政府の構想を御説明願いたいと思うのであります。過日の衆議院の予算委員会におきましては、緒方副総理は、政府の行わんとする行政機構についてみずから発言を求め、その際、人事院の機構改革に論及し、人事院はこれを解体して、総理府内に、人事委員会なる外局と、人事局なる内局を設ける構想ある旨を明らかにしておられるのであります。このようなところを以て考えます場合に、行政機構に関する政府の具体的方針は、もはやできていると見るべきではなかろうかと思いますので、政府はその成案を当委員会にお示しになつて、国会とともに最良の機構改革の実現を図るように努力をして頂くように特に希望を申上げておきます。
#41
○国務大臣(塚田十一郎君) 今いろいろ世上に伝えられておりますものがありますので、まあできているだろうという御想像なんでありますが、まあできているということを言えばそれもできておる、又考えようによつてはできていないということにもなるので、ただこういう段階に今あるわけであります。御承知のように行政管理庁が主たる所管の官庁でありますけれども、機構改革は、事、各省に亘る重大な問題でありますので政府としましても内閣にこの問題を扱う行政改革の臨時本部というものを作つておりますから、従つてここで第一次草案を検討いたしておるわけであります。そこで次の段階にどういうようにするかという問題なんでありますが、これが第一次草案を作る段階に一々各省の意見を聞いておつてはなかなか進みも遅い上、まとまりもむずかしいと思いますので、第一次の段階は行革本部だけで検討いたしまして、各省の意見はまだ実は聞いておらん。従つて今進めつつあります段階は、各省の意見を聴取するという段階、そうしてそれと併行しまして一応の案から来る人員がどれくらい整理ができるだろうかという計数の検討を今しておるというのが現在の状態であります。従つて、これから申上げます部分も、実はその程度のまだ政府としてのほんの第一次草案という程度のものであるという考え方でお聞き願い、又まあこのくらいの段階からお尋ねの問題点のあるところぼつぼつ申上げて、国会側にもお考え願い、それから又御意見も参考にしながら検討するのが正しいと思いますので、お尋ねの点につきましてぼつぼつ断片的に申上げますが、ただ、今申上げた程度の案であるということを頭に置いてお聞きとりを頂きたいと考えるのであります。
 総理府では人事院が問題になつて御指摘のようでありましたし、私どもも又その通りだと実は思つておりますので、人事院の大体の構想、機構改革の構想は、先般緒方副総理から衆議院の予算委員会が発言のありました構想に従つておるわけでありまして、そういう考え方をいたしました基本の考え方は、どうも占領政治期間に多分にアメリカの構想で作つた人事院が、その後、何年かの運用で、あの行き方自体には非常にいい点もあるし、又あの点があつて国家公務員というものが或る程度落ち付いて仕事をしてくれておるという長所があるけれども、ただこの給与ベースの勧告なんかの際にしばしば見られますように、あまりに政府の考え方といつも考え方がかけへだたつて判断の結果が出て来るので、どうしても勧告通りに行けないという事情があるわけでありまして、こういうことは、もう少し何かすれば、そう同じような公務員の給与の実態を見、又物価の指数を見、生計費の指数を見ておつて、別の、大きな判断の違いというものが出て来ないはずなんじやないか。おのずから人事院も全然財政面の考慮をしないというわけではないはずなんでありますから、多少の違いがあつても、ほぼ政府の考え、判断と同じような線が出て来るわけじやないだろうか。こういうように考えられます面もありますので、もう少し政府と十分意思の疏通のとれるような形のものにしてみたらどうかというのが基本の考え方で、今の人事院を一応改組いたしまして、そうして人事院として特有の権限と考えられますもの、そういうものを人事院に残して、そうしてそれを人事委員会という形の一つの行政委員会として、その他の部分は総理府の中の人事局というものにして、ここで今大蔵省が持つております主計局の給与課というものを併せて、給与関係全般の事務を扱つたらどうだろうかと、こういう大体の構想になつておるわけであります。
 それから次に、今御指摘になつておりましたものの中では保安庁がございます。これは実は非常に特殊の性格のものでありますので、今度の機構改革では、一応私どもとしては検討はまだいたしておらない段階なんであります。勿論保安庁内部の機構自体について、若干部課の制度その他に意見があるわけでありますけれども、これも今後予想されます保安隊の漸増計画などとも睨み合せて考えなければなりませんので、今急速に単なる機構改革の考え方からだけこれを検討するということは少し無理があるのじやないかというので、これはまあ保留の形になつておるわけであります。
 それから調達庁は、これは実は御承知のように、仕事の性質が占領軍の一つの暫定的な任務を持つた仕事でありまして、現在なお相当、過去の残務の整理やそれから当面の問題などあるようでありますけれども、どちらにしてもそう長い将来のものじやないと考えられますのと、それから人間がまだ四千人近く、相当厖大な数がおるわけであります。それで実は今度の改革にも非常に困難をしておるのでありますけれども、こういうものを今のような総理府の中の本当の孤立した形で置くということ自体、今後これがなくなつたときの政治が円滑に行くか行かないかということも考えると、非常に問題が将来に残るのじやないかというので、今度の機会にこれを保安庁の外局にしてみたらどうか。ところが今までの考え方では外局に外局はないという考え方になつておりますので、今、保安庁は総理府の外局になつておりますので、その外局の又外局という形は少しおかしいのじやないかという考え方が一応あるわけでありますけれども、これは一つ今度は外局に外局があり得るという形に機構面の根本の原則を変えて行く、そうして保安庁の外局にする。仕事の性質が大体軍に関連した仕事でありますからして、仮にも将来保安庁の機構というものは、或る程度形の変つたものになるとすれば、仕事の性質がやはりあそこで引継がれるのが一番いいのじやないか。そうしてこれから保安庁の場合には多少人間も殖えるという段階にあるのでありますからして、あの中に取込んでおいてもらつて、大きな人数の中で逐次整理をして行く、人間を消化して行くほうがよいのじやないか。そういう仕事の性質かり来る観点からして、将来これがなくなつた場合の政治の円滑化ということを併せて考えて、保安庁の外局にしたらどうだろうと、こういうような実は構想を持つておるわけであります。
 それから警察庁という新らしい考え方が一応あるわけであります。この考え方は、先般もうすでに政府がこれだけは国会に提案した経緯もあり、事柄自体が非常に特殊なものでありますから、これもやつぱり餅は餅屋という考え方で、一応私どもとしては警察庁という構想は考えておりますけれども、試案程度にして、これは当該の専門の所管省、法務大臣が所管大臣でありますが、法務大臣と国家公安委員会あたりに細かいことは御検討願うことがいいのじやないかと、こういう構想でおるわけであります。
 それから学術会議の点を御指摘になつたのでありまして、これは実はいろいろこれも案が外に伝わりましてから、学術会議自体からも御意見の陳情があつたりいたしましたものですから、いろいろな意見を伺いました結果、今までのところでは、やはりこれは一応廃止をして民間団体にして、従来の補助金を差上げて自主的な民間の運営にして頂くほうがいいのじやないかということに今の段階ではなつております。
 それから次に法務省に入りまして、御指摘になりました例の人権擁護局でありまするけれども、これも過去の幾たびかの整理で政府が提案し、国会が御修正になつてというような経緯があつて、随分考えさせられた問題点の一つなんでありますけれども、併しまあおのずから一つの省の中の一つの局という場合には或る程度の大きさというものが考えられるべき性質のものなんでありまして、現在のように局全体で十四名しかおらないというような局は、どうもこの機会に局として置くということには無理があるのじやないかということで、一番性格の近いと思われます民事局に統合して、民事人権局というような局にでもしてみたらどうだろうかと、こういうことを考えておるわけであります。併しこれは人権擁護というものが非常に大事だという観点から、相当強い反対意見がありますことは、陳情でも伺いましたし、又新聞紙上でも私どもは拝見をしておるような状態であります。
 それから外務省は今のような状態でありますから、余り手を加えておらんのであります。
 大蔵省では、問題は国税庁なんでありまして、これは外局として今あるのでありますが、これを内局に取込んだらという考え方がかなり強くあるわけであります。併し又仕事の性質上、外局に出ない前ならばとにかく、一度外局に出て、殊にああいう工合に厖大な機構になつた以上は、あのままにしておくほうがいいのだ、考え方としても正しいし、運営の上からもいいのだという相当強い意見がこれもあるようであります。ただそういうことを考えながらも、なお且つ今度の案には、内局に入れて、そうしてこれを収税局というようなものにして一応回答を出しておるわけでありまして、そういうことを考えましたのは、一つは、やはりかなり厖大な機構がああして外にあることによつて、管理事務などに相当重複しておる無駄があるし、現在の税関係の仕事全体を見ておりますと、相当部分の仕事が主税局の仕事と国税庁の仕事とが重なつておるということが無駄に考えられますので、この収税局にした機会に、現在国税庁が主税局で当然すべきと思われるような仕事をやつておるものは全部主税局のほうに移して、そうして収税局は収税本来の仕事のみを担当するというようにしたらどうだろうかというのが、ここに取り込んだところの一つの大きな理由であります。それからいま一つ、今度の大きな機構改革は、外局というものは内局に取り込もうという行政整理の考え方の基本の線を踏襲いたしました意味におきましても、これを内局に入れたほうがいいのじやないか、こういう結論に到達したわけであります。
 それから文部省におきましては、あれだけの機構にしては少し局が多過ぎるというような感じもいたしましたので、各局の職務内容を検討いたしました結果、調査局を一つ廃止したらどうだろうかということに一応考えております。調査局の仕事は、一部分は官房、一部分は初等中等教育局、それから他のものは大学学術局というように、仕事の性質によつて移管をする。それからなお、この監理局の中にございます教育施設部、これは実は今度の機構改革の一つの考え方に営繕統一という考え方があるのでありまして、営繕統一の考え方とは、各省に散らばつております営繕の或る程度の規模以上のもの、例えば五百万というようなものを全部一本にまとめる。これは現在営繕を主としてやつておる建設省へまとめたらどうだろうか。建設省にするか大蔵省にするか、かなり議論があつたので、今のところ一応建設省という案になつております。それも小さい部分だけを各省に残しておく、こういう考え方にまあいたしております。これもなかなか過去いくたびかやつて、やはり成就しなかつたものだけに、異論が相当ありますようであります。そうして、その異論の中に、実はまとめてもそんなに能率的に又経費の節約にならないじやないかという、かなりな議論があるのであります。この点、私は、考え方としては、今度そういう工合に観念の上で一本にまとめて、本当に経費の節約にもならない、又仕事の運営の便利にもならないということを、無理してするということは考えものだと思います。その点、私も、一応の案は営繕統一という考え方になつておりますけれども、なお、まとめてどれくらいの利益というものが得られるかということについては、相当検討をして見なくちやならんではないかという考え方でおるわけでございます。今のところでは、各省が人間の一人頭数について営繕の仕事を担当しております金額を見てみますと、建設省の場合には一人で二千万ぐらいのフルの能力になつてやつておるわけです。各省は四百万だの三百万だのというような非常に能率の低い人の使い方をしておるようなところもあるようでありますので、まとめたら相当程度やはり経費の節約になる面があるのではないかと、かように考えておるわけであります。
 それから厚生省も、実はこれは最近になつてめきめきと仕事が殖えて来た役所の一つであり、元の機構から言いますならば、厚生省、建設省、労働省、これはみな内務省一本にまとまつておつたもので、ああいう前身で考えると、実は厖大な機構になつておるわけなのでありまして、ただ考え方として、一種の時代の動きがこういう省に現われておるものですから、そういう旨からして、膨脹しておるからという考え方ばかりでは政治はできないという考え方で、一応整理を考えられる面だけを考えて、部局の統合では、医務局と薬務局を医薬局という考え方に統合して局を一つ減らすという考え方にいたしておりますが、これはなかなか、どうせまとめるならば公衆衛生局をなくして医務局と薬務局にその仕事を配分したほうがいいというような意見もあり、なかなかいろいろのようであります。
 それから農林省でありますが、農林省では、一番問題になりますのは、現在の食糧庁、林野庁、水産庁という三つの大きな外局をどういう工合にするかということでありますが、これは先ほども申上げましたような外局を内局に取込むという考え方で、一応、内局の食糧局、林政局、水産局、こういうことにいたしておるわけであります。林野庁を林政局という名前にして取込みましたのは、御承知のように林野庁のやつております仕事の一部分が現業的な性格を持つているものがありますので、農林省の内局に取込むのは林政面の部分だけでいいのじやないか、林収面を担当する部分だけでいいのじやないかという考え方で林政局にしまして、そうして残つた現業的な部面を附属機関として国有林野部という形でおいて見たらどうだろうか、こういうように実は考えておるわけであります。
 それからなお各省を通じて、御承知のように、農林省、厚生省、その他に統計調査部というものがあるのでありますけれども、これはどうも今の国家公務員全体の中で見ますと非常に統計事務に携わつている人間が比率をはずして少し多いように思うのでありまして、御承知のように、統計の仕事は、第一段の仕事は地方が、自治団体がやつておるものでありますからして、自治団体にも相当統計職員がおるはずでありますが、国家機関の中にも統計に従事しておる人たちが多いわけであります。併しまあ統制経済をやりました過去の必要がこれを生んだ原因になつて居ると思うのでありまして、ただ、これからのだんだんと国の政治行政のあり方は、統計を重視しなければならんということは間違いないのでありますけれど、それにしても、少し重点がかかり過ぎておる。不当に機構が大きくなり過ぎておるという面も考えられますので、各省を通じて統計調査部の部制というものを廃止して、課制ぐらいにして機構を縮小し、そうしてただ現実の仕事を監督するものとして統計監というもの、「かん」は俗に「さらかん」と言つております監でありますが、統計監というもので現実の仕事を監督してもらい、且つ各省がしておる統計の仕事の中で、一本にまとめたら能率の上がると思われる集計の部分なんかは、まとめて見たらどうかという構想で、これをまとめるとすれば統計局へ当然まとまるわけでありますが、そんな一応の改革の構想になつておるわけであります。ただこれもその後各省の個別の検討は、人員整理の面でいたしておりますと、どうも各省の現在持つております集計機構というものが、一応現在の各省の統計の大きさと大体釣合いがとれている。従つて機械の数にしても、従事している人間にしても、これを一場所にまとめたからと言つて、どこにも能率を上げるという面が出て来ないというような、どうも一応の見通しになつているので、そういう状態であると、果して、まとめるということを、ただ観念にだけ担われてやるということが適当であるかどうかということについては、先ほどの営繕と同じような実は問題点が出て、もう一度再検討して見なくちやならんのではないかと考えているわけであります。
 なお農林省の場合におきましては、実は支分部局――出先機関にかなりの問題点があるので、農林省は、ずつと見ておりますと、戦争から戦後にかけて一番機構の厖大になつた国家行政の部面でありまして、大ざつぱに言いまして、昭和六年頃の数字と、それに対応する今日の農林省の機構の中にある数字を比較検討いたしますと、四・八倍くらいになつているわけです。ところが、調べて見ると、どこにもそういう厖大になつた原因があるのか、なかなか具体的に摘出ができない、今申上げた四・八倍という数字は、食糧を国家統制をしているという関係からあります機構の部分は一応別に考えているわけですが、そういうような観点もありまして、今度の機構改革によりましては、かなり農林省に重点をおいて真剣に検討しているのでありますが、その農林省の機構改革の一つの面として今の農林省の出先機関である食糧事務所と統計調査事務所をどういう工合にしたらいいかということを真剣に考えているのであります。御承知のように、食糧事務所と統計調査事務所の人間を合せますと四万人いるわけであります。七万七千の農林省の全体の職員のうち四万人が食糧事務所と統計調査事務所という形で出先に散つているわけであります。相当大きな食糧の国家統制という仕事、出来高の、産米高の統計から、それの集荷、それから配給という大きな仕事をしているわけでありますけれども、それじや、その面において、全然、県以下の自治団体が力添えをしていないか、又農村にある農業協同組合その他が力添えをしてないかというと、これも相当に力をかしてる。それだけのたくさんの人間が働いている、いわゆる仕事に従事しているにかかわらず、国の機関としてこんなに大きな機構を持つていなければならないかどうかということについては、かなり私は疑問があると思つておりますので、統制を撤廃するかしないかは政策の問題でありますから、今度の機会には一応度外視して考えて、今のようにやつて行くにしても、これだけの機構を、国が、殊に農林省が出先として持つていなければならんことはないのではなかろうかということを、ここの面はかなり重点をおいて検討しておりますのでありまして、今の構想といたしましては、食糧事務所と統計調査事務所は一場所にまとめることができるのではないか、出先機関の数も非常に多いのでありまして、どちらも二千五、六百あつたと思いますが、そして大体同じ場所にみな置いている。一つの省の一つの目的を持つた仕事に従事している出先機関が二本なければならないということは、私は絶対ない。これはまとめられるはずなんだ。殊に食糧事務所の事務も、それから統計調査事務所の事務も、時期的に非常に仕事に繁閑がある。統計調査事務所の事務は統計を集約的にまとめる時期が一番忙しい。食糧事務所の事務は今度集荷をする時期に一番忙しい。そして、どうも漠然と考えておるのでありますが、この二つの時期に時期的なズレがあるはずだ。先ず統計数字がわかつて、次に集荷をするのでありますから、お互いに仕事のピークがずれて食違つておる関係上、かなり人間の融通した利用ができるのじやないかというようなことも考えて、これはまあ是非一本にまとめてその面から整理をして見たいと、こういう構想を持つておる。統計調査事務所なんかは、そういう工合に主食の統計でスタートしましたものが、だんだんと仕事とに慣れたりしまして、それから時期的に人間に余りがあるものですから、そのほか今いろんな雑穀その他馬鈴薯、そういうものにまで統計調査をしておるようでありますけれども、そういうものは、統計調査ができていれば、できているに越したことはないのでありますけれども、必ずしも、しなきやならんかどうかも問題であるし、そうして仮にやるにしましても、そんな仕事こそ府県の統計機構で以てやつてもらつて十分役に立つ統計が出るんじやないか、こういうようにも考えられますので、やはり農林省の出先機関としてやるものは主食に重点を置いて、そうして食糧事務所と統計調査事務所一本になつて最も能率を挙げて是非やつてもらいたいものであると、こういうように考えておるわけなんです。
 それから通産省でありますが、通産省は……、何か本会議が頭数が足りないのだそうで大臣も一緒になつて入れという通知が来ましたので、通産省の説明を抜きにして、構想だけちよつと……。繊維局を軽工業局に、それから石炭局を鉱山局に、それから鉱山保安局を鉱山局に統合して保安部にしたらどうか、中小企業庁を内局にというような構想が、通産省におきましては主な改組の構想であります。
 それから次に運輸省におきましては、船舶局及び船員局を廃止して海運局にしたらどうだろうか。それからして、海上保安庁は水路及び燈台の仕事を除いて保安庁の機関たる海上公安局というふうにする。これも運輸百からとつて行つて保安庁へ持つて行つたらどうかという構想になつております。
 郵政省におきましては、郵政監察局が局としてあるほどの必要ないのじやないかというので、監察官制度というものにして局を廃止し、それと同時に、現在この官房にあります資材部と建築部を廃止しまして、建築部は今の営繕統一の構想で課にして官房に残す、資材部は課にして経理局のほうに統合したらどうだろうかと、こういう構想をいたしております。
 労働省はいろいろ検討いたしました結果、もう現在一官房四局しかありませんので、ここでまあ一番問題になりますのは婦人少年局、これが殊に厚生省の児童局との関連でまとめられないかということも随分検討いたしましたのでありますけれども、これも実質的にはそうたくさんの人間がおられるわけでないのでありまして、婦人問題、児童問問題というものがこれから先の問題でありますので、一応機構として存置しておこうかということで、ここに残つております。従つて労働省は中央機構については手は付けられておらんわけであります。ただ出先機構につきましては、この出先の労働基準局というものが労働省の機構として必要ないんじやないだろうか。御承知のように都道府県に労働部というものがありますので、むしろ都道府県の労働部とまとめる構想で、仕事を都道府県知事に機関委任をしてしまつて、労働大臣が都道府県の労働部を通して、労働基準監督署、職業安定所、そういうものを監督するという機構、従つてこれが俗に言われております地方事務官制というもので、国家公務員の身分を持つた職員を府県に置いておこうと、こういう構想であります。
 それから建設省では、今のところ一応まだこれは実は手が着いておらんのでありまして、これは、御承知のように、自由党内部に国土省という構想が、今度の治山治水の根本政策と関連してそういう構想があるのでありまして、その国土省をどういう工合にどの仕事をまとめるかということによつて、各省にかなり影響するところが大きいものでありますから、一応幾つかの案を検討いたしてみましたけれども、まだ最終的な行革本部としての案は、これについてはまだ出るところまで行つておらん状態であります。
 なお細かい部分はここで次長が御説明できると存じますので、ちよつと暇を頂いて一つ。
#42
○矢嶋三義君 ちよつと一分間。ちよつとさつき聞き落したのですが、通産省をもう一回御説明頂けませんでしようか。
#43
○国務大臣(塚田十一郎君) 通産省は、繊維局を軽工業局に統合、石炭局を鉱山局に統合、鉱山保安局を鉱山局に統合して、これは保安部という形にする。それから中小企業庁は内局にする。こういう構想。それから統計調査部は、部をやめるということは、これは各省と同じであります。
#44
○政府委員(大野木克彦君) 鉱山保安局は、その中に特別の部を設けようという考えにしております。
#45
○矢嶋三義君 その鉱山局の中にね。
#46
○政府委員(大野木克彦君) そうでございます。
#47
○委員長(小酒井義男君) 速記をやめて下さい。
   午後三時三十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後四時十一分速記開始
#48
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて。
 それでは本日の委員会はこれにて散会いたします。
   午後四時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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