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1953/12/08 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 内閣委員会 第3号
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1953/12/08 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 内閣委員会 第3号

#1
第018回国会 内閣委員会 第3号
昭和二十八年十二月八日(火曜日)
   午後二時三十二分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月七日委員松原一彦君辞任につ
き、その補欠として紅露みつ君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小酒井義男君
   理事
           上原 正吉君
           長島 銀藏君
           竹下 豐次君
   委員
           白波瀬米吉君
           矢嶋 三義君
           天田 勝正君
           野本 品吉君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
   常任委員会専門
   員       藤田 友作君
  説明員
   外務省参事官
   (大臣官房戦犯
   室長)     古内 広雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○巣鴨刑務所拘禁中戦犯者の恩給に関
 する請願(第二六号)
○恩給法中一部改正に関する請願(第
 一〇六号)
○北陸財務局存続に関する請願(第三
 三九号)
○恩給の不均衡是正等に関する陳情
 (第三号)
○長崎県対馬島防衛体制確立に関する
 陳情(第六号)
○行政機構の整備等に関する調査の件
 (報告書に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小酒井義男君) これより内閣委員会を開会いたします。昨日保留になりました請願二十六号を議題といたします。先ずこの内容について杉田専門員から一応御説明をして頂きます。
#3
○専門員(杉田正三郎君) この請願二十六号につきましては昨日一応この当委員会で御説明いたしたのですが、外務当局が見えておりまするので念のためにもう一度御説明申上げます。この請願は巣鴨刑務所拘禁中戦犯者の恩給に関する請願と題するものでありまして、その趣旨とするところは、先般改正せられました恩給法の一部改正によつて旧軍人軍属並びにソ連中共等の抑留戦犯者に対しては恩給が支給せられておる。ところが現在巣鴨刑務所に拘禁せられておる戦犯者に対してのみ恩給の支給が停止されておるということは両者の間に権衡を失しておる。そこでこれらの戦犯者に対しても一般の旧軍人軍属と同じように今年の四月一日に遡及して恩給の支給をされたいというのであります。
 恩給関係につきましては或いは外務当局のかたは詳しくは御承知ないかも知れませんが、昭和二十一年のポツダム勅令六十八号によりまして、御承知のように軍人軍属に対する恩給は禁止又は制限せられておるのであります、原則として。ところがこのポツダム勅令は廃止せられまして、今年新らしく改正せられました恩給法によりましてはこの軍人軍属に対する恩給は復活したのであります。ところがその恩給法改正規定の附則の二十九条でありまするが、その規定によりますると、改正前の勅令六十八号、先ほど申しましポツダム勅令の六十八号でありまするが、その第八条の規定に該当して拘禁されておる者については、その拘禁中は年金たる恩給を停止し又は一時金たる恩給の支給を差止めるということになつておるのであります。そこで今挙げました元のポツダム勅令の六十八号の第八条というのにはどういうことを規定しておるかと申しますると、公務員若しくは公務員に準ずべき者又はこれらの者の遺族、連合国最高指令官により抑留又は逮捕せられ、有罪の判決確定したるときは、抑留又は逮捕のときより恩給を受くるの資格又は権利を失うというのでありまして、結局これらの規定によりまして現在巣鴨刑務所に拘禁せられておる戦犯者に対しては恩給の支給を差止めるということになつておるのであります。そこで昨日の委員会におきましてはこの巣鴨刑務所に拘禁せられておる戦犯者に対して拘禁を解除するような途がどういう場合に講ぜられるのかといつたようなことが問題になりまして、そういう見通しなどについて外務当局から御意見をお伺いしたいというので御出席を願つたわけであります。
#4
○委員長(小酒井義男君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#5
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。
#6
○説明員(古内広雄君) お答えいたします。只今の恩給の問題でございますが。外務省の立場より結論から申上げますと、現在巣鴨に入つておる戦犯者に政府が恩給を支給するということについては、関係国が異議を申立てる可能性が十分にあると思われます。と申しますのは、この夏の未帰還者家族援護法の制定のときに、関係国の大使館は外務省に参りまして、今度の法律によつて戦犯者に直接政府が金を払うよりになるのか、それじや困るということをはつきり言つたのであります、その当時外務省としては、いや戦犯者に直接やるのじやなくて戦犯者の家族が非常に困つておるのを助けるという趣旨なのだと、こういうような話をした経緯がございまして、それからいくばても期間が経過してない今日、恩給法を改正いたしまして戦犯者に直接政府の金を出すということになれば、又その前の抗議が繰返される公算が非常に大きいのじやないかと考えております。私どもとしては戦犯だけの問題じやなくて日本の当面するいろいろな外交問題の解決を考えてみますれば、成るべくそういうふうな摩擦は避けたいと考えるのでありまして、ほかの方法で戦犯者の待遇の改善というものを何とかやれないかということを今考えておるのであります。
#7
○委員長(小酒井義男君) 速記をとめて下さい。
   午後二時四十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時二分速記開始
#8
○委員長(小酒井義男君) それじや速記をはじめてください。
 それでは請願二十六号につきましてはそれぞれ質疑も終りましたようですし、又皆さん方の御意見も総合しましてこの案件は当委員会としては保留するということにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(小酒井義男君) では保留と決定いたします。次に請願百六号を議題といたします。速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#10
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。それでは請願百六号につきましてはこれを保留することに決定いたします。引続いて請願三百三十九号、北陸財務局存続に関する請願を議題といたします。速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#11
○委員長(小酒井義男君) 速記を始めて下さい。請願三百三十九号北陸財務局存続に関する請願はこれを保留することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#12
○委員長(小酒井義男君) さよう決定いたします。
 次に陳情第三号恩給の不均衡是正等に関する陳情を議題にいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#13
○委員長(小酒井義男君) それでは陳情の三号はこれを採択することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#14
○委員長(小酒井義男君) 採択と決定いたします。
 次に陳情第六号長崎県対馬島防衛体制確立に関する陳情を議題といたします。
#15
○矢嶋三義君 現行法律の枠内において対馬の治安維持という立場において適当な体制を確立する、こういう意味における問題であるという意味において採択に賛成いたします。(「賛成」と呼ぶものあり)
#16
○委員長(小酒井義男君) それでは陳情第六号を採択することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
#17
○委員長(小酒井義男君) 御異議ありませんので、これは採択と決定いたします。以上で請願、陳情の審査を終ります。
  ―――――――――――――
#18
○委員長(小酒井義男君) 続いて調査未了報告の件を議題といたします。行政機構整備等に関する調査事件に対する調査報告書につきましてお諮りをいたします。本件につきましては今国会会期中も十二月三日には東京都陸運局事務所を視察し、十二月四日には法務省人権擁護局より説明を聞き、それに昨日は行政制度改革案について塚田長官等から説明を聞きましたが、未だ調査を十分行うということができておりません。調査を終了することができなかつたのであります。本院規則によりまして承認された事件の調査を終えたときは報告書を議院に提出しなければならないことになつておりますし、又議院運営委員会の決定によりまして、調査を終了しない場合にも調査報告書を提出することに相成つております。本件につきましては調査報告書を提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。なお報告書の回答などにつきましては委員長に御一任を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(小酒井義男君) 御異議ないと認めます。それでは委員長の提出する報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますので、御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    上原 正吉  長島 銀藏
    竹下 豐次  白波瀬米吉
    矢嶋 三義  天田 勝正
    野本 品吉
#21
○委員長(小酒井義男君) 御署名漏れはございませんか。御署名漏れないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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