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1953/12/04 第18回国会 参議院 参議院会議録情報 第018回国会 地方行政委員会 第1号
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1953/12/04 第18回国会 参議院

参議院会議録情報 第018回国会 地方行政委員会 第1号

#1
第018回国会 地方行政委員会 第1号
昭和二十八年十二月四日(金曜日)
   午後二時十八分開会
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     内村 清次君
   理事      石村 幸作君
   理事      堀  末治君
   理事      館  哲二君
           伊能 芳雄君
           西郷吉之助君
           高橋進太郎君
           長谷山行毅君
           小林 武治君
           島村 軍次君
           秋山 長造君
           若木 勝藏君
           松澤 兼人君
           苫米地義三君
           加瀬  完君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り
   委員長     内村 清次君
   理事
           石村 幸作君
           堀  末治君
           館  哲二君
   委員
           伊能 芳雄君
           西郷吉之助君
           高橋進太郎君
           長谷山行毅君
           島村 軍次君
           秋山 長造君
           若木 勝藏君
           松澤 兼人君
           加瀬  完君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 塚田十一郎君
  政府委員
   自治庁次長   鈴木 俊一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   自治庁行政部長 小林与三次君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方行政の改革に関する調査の件
 (地方財政計画に関する件)
 (町村合併促進に関する件)
 (風水害による起債の特例に関する
 件)
 (報告書に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(内村清次君) 只今から地方行政委員会を開会いたします。
 地方財政計画に関する件を議題に供します。政府委員から説明を願います。
#3
○政府委員(鈴木俊一君) 今回の第二次補正予算に関しまする二十八年度の修正地方財政計画につきまして御説明申上げます。
 今回の第二次補正予算におきまして最も重要な点は給与のベース・アツプに対しまする経費と、期末手当の〇・五カ月の増額と、それから特別道路鋪装整備事業に要する経費並びに昭和二十九年度の中学校生徒増に伴う建築費の増、この四つが一番中心の項目でございます。お手許にお渡し申上げました昭和二十八年度修正地方財政計画に従いまして御説明を申上げたいと思います。
 先ず第一頁の一番上のところでございますが、給与引上に伴う給与関係の経費の増六十三億九千九百万円、これは国庫負担額十二億四千三百万円、差引五十一億五千六百万円、このベース・アツブの経費は、一般都道府県市町村の職員、教員、警察職員、消防職員等すべてを含んでおるのでございます。従いまして義務教育職員につきましては、半額の国庫負担がございまするので、十二億四千三百万円という国庫負担がこのうち当然に見込まれるわけでございまして、それ以外の経費が地方の純粋負担ということに相成るのであります。
 二番目の期末手当と〇・五カ月分というのは、過般六月に〇・二五カ月分だけ繰上支給いたしましたので、その穴埋めをいたしますと共に、更に〇・二五カ月分を増額いたすわけでございまして、他に勤勉手当が〇・五カ月分ございまするので、合せまして期末手当が〇・七五カ月になりますので、合せまして一・二五カ月分の手当が計上せられることになるわけでございます。その額は九十二億七千二百万円でありまして、これも同様にすべての地方公務員に必要なる期末手当の増額の経費であります。そのうち十七億一千万円は義務教育職員に対する半額国庫負担の分であります。従つてそれを差引きますと、七十五億六千二百万円ということに相成るわけであります。これを両方通算をいたしますると、教育関係の経費としましては百二十七億千八百万というものが地方の純参に負担をいたしますべき経費に相成るのであります。
 次に、公債費の増でございますが、これは本年の当初の財政計画におきまして、地方公共団体に対する地方債の利子を六分五厘から六分に減らす、こういう計画で財政計画をいたしておつたのでございますが、その後六分五厘減額しないということになつておりまするので、その不足分を見ております。それが一億八千万円。この三億二千五百万円のうちで、一億八千万円というのが更に利子引下げの行われなかつたことに対する所要の経費増でございます。
 それから二番目には、先般の第一次補正予算の際におきまして、百八億の政府資金の増、それから二十億の公募債の増がございました。それらの所要の利子負担を一億四千五百万見込んでおります。これらを合せますと三億二千五百万に相成るわけでありますが、ただ先般の第一次補正予算の際に、地方債の総額のうち、いわゆる地方債の起債特例法によります分が五十億ございますが、この五十億の起債特例法によります地方債は、政府が元利を補給いたしますものでございますから、地方に対しては特に利子負担がかからないのであります。その分が、この国庫負担額としまして千三百万出ておりますのが、その分でございます。従いましてそれを差引きました三億千二百万というのが公債費の新たなる増になる分でございます。
 四番目の法令の改廃等に伴う経費の増一千万円。これは各種の経費がございまして、それらを操作いたしました結果さようなことに相成るのであります。これは九ぺ一ジのところを御覧頂きますと、九ページの一番上のところに、法令の改廃等に伴う増加経費調というのがございます。中小漁業信用基金協会出資金、これは中小漁業のための信用制度として、中小漁業信用基金協会ができたわけでございますが、これに対しましては、地方団体が出資をいたすことになつておるのでありますが、若しも地方団体が二十九年の六月三十日までに出資総額の三分の一を出資いたしますならば、国の補償率を百分の五十から百分の七十に引上げる、こういうことになつておりますので、出資は任意でございますけれども、事実上出資を強制されるような形になつておるのであります。この二十億総体といたしまして地方団体が出資いたすことになつておるのでございますが、その三分の一の額は六億六千七百万でありますが、それを二十八年度と二十九年度に出資することになつておりまして、即ち六億六千七百万の半額の三億三千四百万というものを本年度の財政計画の上にすでに組込んでおつたのでございます。ところがその後実際の状況を見ますというと、二十億という総体の枠をオーバーするような出資の状況でございまするので、更に十億、即ち総計三十億の出資を地方団体がいたすものと計画いたしまして、その三分の一の額となりますと結局十億であります。地方団体が十億出資しなければならんのでございますが、それを二十八年度と二十九年度に半分ずつ出す。即ち五億ずつ出すということになるのであります。既定の計画で、三億三千四百万だけ見ておりますので、五億からそれを引きました一億六千六百万円というものが新たなる財政の経費の増になるのでございます。
 二番目の農業委員会選挙費でありますが、これは先般の国会で来年の一月、二月に都道府県の農業委員会の委員の選挙及び市町村の農業委員会委会の選挙を行うことになつておりまするものを、来年の七月及び八月にそれぞれ延期することにいたしたのであります。即ち二十八年度内の、二十九年三月までには選挙が行われないことになりましたので、当初見込んでおりました二億二千三百万の経費が不要になるわけであります。
 民生委員法の改正、これは前国会で民生委員法が改正になりまして、民生委員推薦会の委員の関係の経費が殖えて参りましたので、その関係の経費は四千万円。
 四番目の六、七月災害及び八月九月災害による中小企業信用保険法施行に要する経費、これは当初六、七月にのみ適用されることになつておりましたのが、八月九月の災害に適用されるようになりましたので、その関係の増三百万円。その他が二千四百万。合せてプラス、マイナスいたしますと一千万ということであります。
 初めに戻りまして、五番目の国庫補助負担金の増減に伴う経費の増減七億五千八百万、これは同じく只今説明を申上げました九ページのところに細部の表があるわけであります。これは二つに分れておりまして、一つは節約による減、一つは補正予算による増、イ、ロに分れております。節約による減のほうは五億九千万であります。九ページの表の中ほどに計というところがございますが、その第一行目のところを御覧頂きますと五億九千十三万七千円という数字が出ております。各省別にそれぞれ節約額があるわけでございます。それは経費でありますが、国庫補助額におきましては、その結果、中ほどの総額の計のところに三億四千七百五十万八千円というのが減になりまして、地方負担額といたましては、又、二億四千二百六十二万九千円というものが減になるわけであります。補正予算による増のほうでありますが、これは一番下の二行目にございますように、十三億四千八百万余り殖えるわけでありますが、国庫補助が十一億余りありますので、結局地方負担としては二億二千百万増える。両者を相殺いたしまするというと、結局この第一ページに返りまして、五番目の一番終りの欄に二千二百万だけこの関係では地方負担が軽減されるということに相成るのであります。
 六番目の失業対策事業費の増でございます。これは四千五百万総体として減になるのでありますが、なお国から八千万の国庫負担分がございまするので、一億二千五百万だけ負担が緩和されるのであります。緩和されます理由は二つあるわけであります。(イ)のほうは災害特例法に伴う国庫補助率改訂による地方負担の減。これは失業対策事業の経費の国と地方との負担区分の割合いは、現在労務費が三分の二国が負担する。事務費が同じく三分の二負担する。資材費は三分の一国が負担する。こういうふうに一般原則がなつているわけでございますが、それを災害関係につきましては、特に労務費の三分の二負担を五分の四に引上げる。事務費が三分の二負担から五分の四負担に引上げる。資材費も三分の一負担から二分の一負担に引上げるということになりますので、それだけは緩和されることに相成るのであります。補正予算による増と言いますのは、結局労務費の単価が引上げられまして国が負担を多くいたすことになるのでありますが、なお地方負担としては四千万円だけその分が殖えて参るのであります。その結果として一億二千五百万円だけ失業対策事業の地方負担が緩和されることになるわけであります。
 それから七番目の特別道路舗装整備事業に要する経費、これはアメリカの駐留軍の施設等に参ります道路の関係の経費でございますが、新らしく道路を取付ける、或いは付け換えるというようなものは、これは全額国庫負担でございますけれども、安全保障費から支弁されるわけでありますが、そうでなくていわゆる道路の舗装、今のような道路の舗装の経費でありますが、これは四分の三だけ安全保障費から支弁されまして四分の一は地方負担になるわけであります。その関係の経費が全体として四十一億二千四百万でありますが、四分の三の三十億八千五百万が国の負担になりまして十億三千九百万だけ地方負担ということになるのですります。
 それから八番目の昭和二十九年度中学校生徒増に伴う建築費の増、これも戦時中の人口増産奨励の影響が今日来ておるわけでございまして、二十九年度におきましては中学校に新らしく入りますものが五十二万余りになるのでありますが、そのうち人口五万以上の都市につきましては、既存の建物で収容できまするような部分を除きまして、どうしても新らしく若干校舎を建築しなきやならないということになりましたので、その関係の経費を二十億見込んでおるのであります。
 それから九番目のいわゆる新規財政需要、地方税収入の増減及び義務教育費国庫負担法の施行に伴う超過財源の増減であります。これは今般の給与の引上げ、或いは期末手当の増額というようなことで、各富裕団体等におきましても給与関係の経費が増嵩いたして参るわけであります。一方地方税の増収も若干見込まれておりまするので、それらの相殺によりまして、結局地方の負担から申しまするというと十三億だけ少くなる。少くなると申しますか、緩和されると申しますか、そういうことに相成るわけであります。
 以上で今回の第二次補正予算といたしましては二百三十九億の地方の財政規模の膨脹に相成るわけでございますが、国庫負担が九十三億八千六百万でありまするので、百四十五億七千万というのが純粋の地方負担になるわけであります。
 この新たなる地方財政需要をどういうふうに補填するかということでございますが、その一つは地方税であります。地方税の増収といたしましては法人の事業税、これは国の法人税の増益が見込まれておりますので、法人税算定の基礎になりました法人増益の分を法人事業税並びに市町村民税中の法人税割に当然見込むことに相成るわけであります。そういうようなものを中心といたしまして、事業税におきましては約七億の増収、特別所得税等を上げますと十二億余り増収になるのであります。なお府県税におきましては自動車の登録台数が殖えたりいたしましたので、結局府県といたしましては十三億六千百万円の増収が見込まれるのであります。一方市町村におきましては四十一億九百万の増収が見込めるのであります。これはやはり市町村民税中の均等割の納税義務者が殖えたり、或いは所得割が殖えたりいたしました関係と固定資産税の償却資産が増して参つた並びに電気ガスの生産増加があつたというようなことに基きます増であります。それが五十四億七千万円であります。この税を以て賄いまするほか、特定道路の舗装事業に要する経費或いは学校の建築に要する経費等の一部は性質上起債を以て賄う面があるわけでございまするので、地方債を十五億見込んでおります。この地方債は政府資金五億、公募債十億という振り分けであります。かような税及び地方債を以て賄いますほか、一般財源の補填の措置として七十六億の地方財政平衡交付金を計上いたすことにいたしているのであります。
 なお二ページ以下の点を簡単に説明漏れの点もあるかと思いますので申上げますと、二ページにございますのは、昭和二十八年度修正地方財政計画全般の規模を御参考に示したものであります。即ち一番初めの既定財政規模、昭和二十八年度当初とございますが、これは八千五百八十億であつたのでありますが、第一次補正の結果、中頃に第一次補正計というのがございますが、三百二十九億一千六百万円加わりまして、更に一番下から二行目のところに第二次補正計二百三十九億五千六百万円とございますが、これらを合せますと九千百四十九億三千三百万というのが二十八年度の地方財政規模の全体に相成るわけであります、道府県のほうが五千百五十五億三千二百万、市町村が三千九百九十四億ということになるわけであります。
 それから歳入のほうにおきましては、真中の二行目のところに第一次及び第二次の修正予算によります増減額がございます。それを以て調整いたします。額が三行目の二十八年度収入見込額であります。地方税は五十四億七千万円殖えまして三千百二億になるのでありますが、これは下から二行目の欄に災害による地方税の減免減収額というのがございます。これは三十五億でありますので、三千百一億から三十五億を引きましたものが本年度の地方税の相当額に相成るわけであります。それから二番目、地方財政平衡交付金、これは七十六億追加になりまして千三百七十六億になります。国庫支出金は三百三十億殖えて二千七百十四億であります。それから四番目の地方債中頃でありますが、これは当初九百五十三億というのが百四十三億加わりまして、この百四十三億というのは第一次補正予算の関係で百二十八億、今回十五億、合せまして百四十三億であります。その結果千九十六億になるわけであります。以上で大体歳入も同じような九千百四十九億という規模になるわけであります。
 それから地方債の計画でありますが、これは今申上げましたのは一般会計普通会計でありますが、公営企業の会計もこれは含めまして地方債計画を例年作つているわけであります。即ち二十八年度当初計画は普通会計は今申上げましたように九百五十三億で百四十三億加わりまして千九十六億、上から二行目の一番右の欄でありますが、そういうことになつたわけでありますが、これに公営企業の会計の起債がございます。これは補正では何ら増減ございませんので、当初計画通り二百三十五億であります。それらを総計いたしますと、総括としては政府資金が当初八百八十五億であつたのが、百十三億、これは第一次補正関係が百八億、今回五億で百十三億になるのでありますが、その結果九百九十八億というのが今年度の政府資金の総額であります。それから公募資金のほうは当初二百五億でございましたが、第一次の際に二十億加わり今回第二次で更に十億加わりまして三十億、従つて二百三十五億が公募債の総額であります。そのほかに交付公債と申しますのは国が直轄事業を施行いたします際に、地方団体に対して分担金をとるわけでございますが、その分担金は地方団体が国に対して公債を公付して借金の形にする、こういうような建前を本年度から認めることになりましたのであります。その分担金の関係での公付公債が九十八億あるわけであります。それらを総計いたしますると、結局一番下の右の欄の千三百三十一億というのが本年度の地方債の総額に相成るわけであります。
 昭和二十八年度新規財政需要として五ページにございますのは、給与関係の経費でございます。給与関係の経費として基本給とございますのは、本俸家族手当、勤務地手当、この三つを合せたものであります。これが五十七億(2)の共済組合費、恩給費、市町村吏員健康保険組合費、超過勤務手当、公務災害補償費、退職手当、市町村教育委員会事務局費、こういうふうなものは、それぞれ本俸或いは基本給を基礎にいたしておりますので、給与費が殖えて参れば当然に殖えて来るわけであります。そういうものを総計いたしますと、ベース・アツプの関係の経費は六十三億九千九百万、道府県が四十二億九千六百万、市町村が二十一億三百万であります。
 六ページは今の基本給の内訳であります。これは一番最初の欄が人員でありまして、一番下の欄にございますように百三十三万というのが地方公務員の総数であります。給与改訂の単価として改訂前、改訂後、差引増加額というのがございますが、都道府県の一般職員では月千二百八円だけ殖え、小学校は千六百八円、中学校は千七百七十四円というふうにずつとあるわけであります。それによつて増加経費を算定しているのが五十七億、一番右の下の欄にあるわけです。
 それから七ページのほうは基本給の月額単価調であります。これも今の表の参考表でありまして、新らしい基本給がどういうふうになるかということを示しております。一番右の欄のところを御覧願いますと、新俸給が出ておるわけです。大体ベースアツプの率は昭和二十九年の一月一日を基礎に考えておるわけでございますが、国の場合は九・四%というのが全体のベース・アツプの率でございますけれども、地方の場合におきましては、国と職員構成が違いまして、中だるみ是正をいたしますような、いわゆる職級の比較的低い公務員が相当おります。要するに今回のベース・アツプ率は上のほうに薄く、下のほう、中頃は最も厚いわけであります。そういうところに相当する職員構成が地方においては比重が多うございますので、そういうような関係で、国の九・四%のアツプ率に対しまして、この俸給表を適用して計算いたしますと大体一〇・二%程度の平均的なべースのアツブ率になるのであります。
 八ページの期末手当でございますが、これは算定の方式といたしましては、本年当初におきましては、勤勉手当と期末手当とを合せまして即ち六月と十二月に交付いたしますもの、合せまして一・五カ月分だけ財政計画上見込んでおつたのでありますが、それが二行目の二十八年度当初額であります、これは一・五カ月分を組んでおつたわけであります。ところが今回〇・五だけ増加するということになりましたので、一番右の欄にございますように基本給に掛ける十二カ月分の二カ月、要するに二カ月分だけ今度出すことになりまして、そうして、算定いたしましたものが一番左の欄の二十八年度修正額であります。これは即ち二カ月分の経費であります。この二カ月分の修正額から一・五カ月分の当初額を差引いた〇・五カ月分というのが、今回新しく〇・五の増のために要する経費でありまして、三行目の一番下の欄にあるように九十二億六千六百万円要るわけであります。
 (ロ)の所の市町村教育委員会事務局でありますが、これは特にこういう別建に計算をしたわけであります。これは市町村教育委員会の分と両方合せて一番下の九十二億七千百九十五万四千円というのが期末手当増の必要な増額であります。
 それから3の所は先ほど御説明申上げましたので省略いたします。
 一番最後の昭和二十八年度収入、地方税収入見込額でありますが、これも先ほど若干附言しましたが、改めて申上げますと、昭和二十八年度当初収入見込額に対して、昭和二十八年度補正後収入見込額、差引増減、こういうことになつております。即ち道府県法定普通税では、道府県では十三億六千百万円の税の増収を見ております。このうち事業税でありますが、これは個人については十九億余の減収でありますか、法人については二十六億八千四百万円の増収に相成りまして、差引き七億七千八百万円の増になるのであります。特別所得税につきましては、当初の所得の見込額を更に上回つて参りましたので、四億五千四百万円と増になつております。それから都道府県税では、入場税が六千万円程度に税率の引下等で落ちております。自動車税でありますが、これは自動車の登録台数が殖えたので一億七千四百万円と殖えております。市町村法定普通税でありますが、これは四十一億九百万円の増であります。その増の主たるものは市町村民税と固定資産税でありまして、市町村民税は十九億七千五百万円、その内訳は均等割が十億四千八百万円、所得割が七億一千九百万円、法人税割が二億八百万円というふうに、均等割、所得割、法人税割、いずれについても増収が見込まれておるのであります。固定資産税については十一億八千二百万円でありますが、土地家屋の増は見ておりませんで、償却資産の増は十一億八千二百万円と見ております。電気、ガス税については税額が変更して増加されることになりましたので、その相当分九億五千二百万見込んでおります。以上で五十四億七千万円税の増収が見込まれる、こういうことであります。
 以上であります。
#4
○若木勝藏君 今の御説明でちよつとお伺いしたい点がありますが、今度の財政計画について、非常に自治庁としては詳細な資料を御提出されまして、在来と少し変つて来たように思うが、まあ結構だと思います。ところが、これについては今日もらつたばかりで詳細の点について十分検討できませんが、重要な点で、私が一つ伺いたい点はベース・アツプ給与改訂ですが、給与改訂並びにその期末手当のいわゆる増額に対する財源の措置がどういうふうになつているかということの資料がない。その財源措置について御説明を願いたいと思います。
#5
○政府委員(鈴木俊一君) 今回の給与改訂、期末手当の増額等に要しまする地方財源措置の点についてお尋ねによりまして更に御説明を申上げたいと存じます。所要経費の総額は先ほど申上げましたように給与改訂が六十四億でございます。期末手当が九十三億、まあ繰上げまして九十三億、両方で百五十七億というのが概算の給与の所要財源でございます。これに対しまして、財源的にはどういう措置を講じておるかということでございますが、この百五十七億の所要財源としましては、いわゆる東京とか大阪のように平衡交付金が交付されない団体があるわけであります。これは府県にも市町村にもあるわけでありますが、そういう団体の給与改訂、期末手当増額に要します経費は、やはりそこの自己財源で賄つてもらうことになりますので、そういう分を財源措置としては差引いているわけであります。その分が百五十七億のうち三十億ございます。三十億の内訳は、都道府県のほうが十六億、市町村のほうが十四億でございます、次にそれを差引きますると、結局百二十七億というものが処置しなければならない経費になるのでございますが、これに対しまして、義務教育費国庫負担金が半額ございます。それが二十九億五千三百万円、繰上げますと三十億ということでございますが、これを差引きまするというと、結局地方財源の所要額といたしましては九十七億ということに相成るのであります。この九十七億の給与改訂の所要財源に対しまして、地方税を以て充当し得るものを二十一億見込んでおります。これは道府県のほうが七億、市町村が十四億であります。従いまして、残りの七十六億というものが補填を要することに相成るのでございますが、これを地方財政平衡交付金から出すと、こういう建前にいたしておるのであります。
#6
○若木勝藏君 そうしますというと、今の財源措置としては七十六億の平衡交付金と、それから地方税の二十一億と、これによつて解決がつくと、こういうことになりますですね。そこで地方税の二十一億というようなものは、これは間違いなくこれで賄えるという見通しがあるのかないのか、その点をお伺いしたい。
#7
○政府委員(鈴木俊一君) この地方税の二十一億を今回の給与改善のための財源の一部に充てておるわけでございますが、これは先ほど申上げましたように、国が法人税の増収を見込みまして、その算定の基礎になつておりまする法人の増益というものは、現在の地方、財政計画の建前といたしましては、やはり当然に地方の法人事業税の中に反映をいたして来るわけでありまして、それを地方財政計画の上に見込まざるを得ないわけになるわけであります。法人税割も同様な趣旨で当然にこれに見込まざるを得ないわけであります。又償却資産の増でございまするとか、或いは自動車の登録台数の増でございまするとか、或いは電気ガス税の、生産計画の変更による増加でありまするとか、かような種類のものはやはり税といたしましては当然に出て参りまするものでございまするので、これもやはり見込まざるを得ないわけでございまするし、又前年度の所得実績によつておりまする個人事業税の関係でございますとか、市町村民税の所得割というようなものにつきましては、それらの前年度所得の実績が所得税の関係でだんだん明確になるに従いまして、これもおのずから明確になつて参りまするので、先ほど申上げましたように、個人事業税のほうにおきましては十九億余りの減を建てますると共に、市町村民税の所得割におきましては七億でございましたか、増をみておるわけでございます。そういうようなことで、かような税の増収を見込むことにつきましては、それぞれ私どもも実質的な、客観的な理由があると存じておるのでございます。地方団体によりましては、すでに今年度災害等、いろいろの特別の財政需要を要するものがございましたし、或いは税の減収或いは免除といつたようなことのために、計画通りの税収がないというようなこともあつたわけでございまして、そういうような団体ではなかなか困難であろうかと思いまするが、これに対しましては、別途特別平衡交付金、並びに先般の国会で御制定になりました災害の起債特例法によりまする元利補給のある地方債がございまするので、元利補給による地方債は五十億、又特別平衡交付金等で、かような税の減収補填、災害の特別充当に廻し得るものが、昨年大体十八億程度みておりましたので、本年は災害をできるだけ重く考えたいと思つておりまするので、最小限度、如何に少くみましても二十億以上のものを災害のほうに廻したいと考えておりまするから、さようなことで税の減収の面は補填が或る程度できるのではないか、そういうふうにいたしましたならば、この増収の点だけを考えますると、年度途中で、財政計画上別に見込むということは、若干無理の点もあろうかと思いまするけれども、別途の措置が今申上げましたように講ぜられておるのでありまして、かような措置で、地方としましては処理してもらえるのではないかというふうに考えておるのであります。
#8
○若木勝藏君 今の次長さんの説明の中にもありましたが、私も非常にこの地方税の二十一億ということに対しては危惧の念を持つておる。そこで次長さんもよく知つておられる通り、昨年においてもこの年末手当については、地方の財政上到底赤字のために地方公務員に期末手当をやることができないで、特にそれらに対して政府として起債などの措置をしたにかかわらず、奈良県のごときは今以てそれが渡つておらん、こういうふうなのは奈良県以外にまだ二、三の県があるようでございますが、市町村に至つては殆んど渡つておらないところが多いのであります。夏期における〇・二五すらなおまだ渡つておらない、そういうふうな実情から考えまして、この地方税二十一億は、きつとこれが問題の点になるだろうと思う。そのために又今度の期末手当が渡らんところが出て来るだろうと思うのであります。この点については十分自治庁として保証できるかぎりか、私はこういう途中における二十一億というような大きな数の地方税を見込むということは、すでに非常に無理がある、殊に今年度においては災害、そういうふうな点もありますが、その点は私は非常に不安に思う。特にそれらのうちで事業税などを相当見込んでおるのでありますが、これについては今個人事業税と法人事業税との間に非常な、四倍かの開きがある、こういうことで、個人事業税のほうの方々は非常に問題にしているときでもある、そういうふうなところを睨み合せて考えて、この点一層不安の感を抱くのでありますが、本来ならば、これは当然七十六億の平衡交付金にプラスして、平衡交付金一つでなければならん。これでなければ昨年と同様な問題が私は起つて来るだろうと思う。この点について自治庁として如何なる保証によつてこれをやられるか、これをお伺いいたしたいと思います。
#9
○政府委員(鈴木俊一君) 昨年度の年末の給与改善の措置でありますが、この点につきましては、只今御指摘がございましたように、県によりましては、必ずしも期待せられたような措置が講ぜられなかつたというようなところもあることは、私どもも承知いたしております。ただ昨年の年末におきまする給与改善の措置は、今回の給与改訂或いは期末手当の増額措置とは全く性格を異にしておつたわけでございまして、国家公務員につきましては、既定予算の範囲内において超過勤務手当を繰上げて支給するといつたような実際上の措置がとられたやに聞いておりますが、地方につきましては、国家公務員についてそのような措置が講ぜられまする以上は、同様なことがやり得るように、財源的に国としても考えろというような国会のほうの御意向も強く反映をいたしまして、結局におきまして非常に変態的な措置ではございましたけれども、地方債の増額というようなことが、従来地方債の代りに一般財源に充てておりました事業経費の財源に地方債を廻すことによりまして、浮いて参りました一般の財源を給与改善のほうに使えるようにする。こういうような財源措置を講じたわけであります。これは国について特別な財源措置が行われなかつたのに、地方について特に行われたような恰好になりましたので、さような変態的な財源措置でも当時としては止むを得ないということを私ども考えたのでございますが、今回の給与改訂、期末手当の増額は、これと全く性格が違うわけでございまして、先刻来御説明申上げましたように、地方財政計画におきまして、すでに見込んでおりまするのみならず、地方財政平衡交付金法の単位費用を改訂をするつもりでございまして、この点改正法律案の提出が遅れておりまするのは甚だ恐縮でございますが、遅くも明日には提案できると思うのであります。この地方財政平衡交付金法の改正の法律案におきましては、二十八年度の単位費用につきまして、地方公務員について一〇・二のベース・アツプの経費と、又〇・五の期末手当の増額をそれぞれの人件費を含んでおりまする費目の単位費用について見込みまして改訂をいたしておるのであります。その法案を早急に提出する予定でおりまするので、これら財政計画並びに単位費用の改訂等によりまして、今回の給与改訂の趣旨は財源上も法制上も明らかに相成りまするので、大体御心配御懸念がございましたようなことはないと私どもは考えておるのであります。
#10
○若木勝藏君 それでですね。今の単位費用の改訂によつて平衡交付金が相当確保されるのでそれで心配はないというふうなことは、この七十六億に対して心配がないということであつて、依然として二十一億のいわゆるあやふやな税の収入見込ということに対しては関連は持たないように私は考える。いずれにしても、こういう大事な公務員の待遇を、こういう見込というふうな一つのあやふやなものによつて決定すべきでない。国から交付すべきところの平衡交付金というようなはつきりしたものによつて私は賄うのが本当だと思います。そうでなければ保証がつかんように思う。この点もう一遍くどいようでありますけれども……。
#11
○政府委員(鈴木俊一君) 御承知のごとく、只今の地方財政平衡交付金制度の建前といたしましては、やはり地方自治でございまする以上は、先ず第一次に自己財源でありまするところの地方税を以て所要の経費に充てるというのが、これが当然の建前であるわけであります。今回の給与改訂等につきましては、新たなる財政需要が生じました場合におきましても、自然増収等のございまする地方税を以てその所要経費に充てて、それによつてなお足らないところを今の地方財政平衡交付金制度の活用によりまして補填をするというのが、今日の建前であるわけでございまして、さような点から申しまして、二十一億の地方税をこの財源の一部として見込むということは、これは今の建前から申しまするならば、理窟の上では当然のことではないかと思うのであります。ただ実際の問題といたしまして、年度途中にさような給与改訂が行われまする場合におきましては、やはりさような税がすでに団体によりましては、これを他の経費に充当いたしておるというようなところもなきにしもあらずであろうと思うのであります。そういうところでは若干窮屈があろうかと思いまするけれども、併しさような税の増収がはつきりと見込み得るような団体は、多く財政上の弾力性の多い団体でございまして、財政上のやりくりといたしましては、むしろ運営の如何によつては処置しやすいのではないかと思うのであります。問題はやはり災害を受けた団体でございまするとか、或いは災害を受けませんでも、財源の、非常に税収の貧弱な団体等であると思うのでありますが、これらにつきましては、新たに見込むべき地方税の増収等もない場合が多いでございましようし、又災害等で税の減免を講じましたようなものにつきましては、先刻申上げますような特別平衡交付金或いは起債特例法による元利補給の地方債を以て減収補填が行い得ますので、それらの総合的な措置として考えまするならば、今回の給与改善に必要なる経費は何とかやりくりつくであろうというふうに考えておるのであります。
#12
○若木勝藏君 この点につきまして大臣がお見えになりましたから、なお大臣にはつきりした御答弁が願いたいと思います。私が今質問しておるのは地方公務員の給与改訂並びに期末手当につきまして、財源措置としては、今鈴木さんから説明があつたわけです。平衡交付金の七十六億と地方税の二十一億、この二十一億を見込むということが、大事な待遇改善に対して私はあやふやである。これはむしろ十分なる平衡交付金というような確定したものによつて決定すべきである。そうでなければ、昨年の奈良県のごとき、これは赤字のために到底やれない、そういう事態が起り得ると思う。それに対して今鈴木さんは、地方自治の本質から言つて税で賄うというのが当然で、これらの補填として平衡交付金、これは一応私は筋が通つていると思うのであります。けれども、その趣旨によつてやつておつた場合に、昨年のような問題が常に起つて来る。それで大臣に伺いたいのは、私は本来ならば、二十一億の地方税の見込ということではなしに、これをも平衡交付金できつぱりやるべきだ。ところがすでに財政計画が立てられておるのであるから、若し二十一億の見込額が不十分である、十分これをくり得ない場合に、如何なる保証をして地方公務員の待遇を全うするつもりであるか、この点を大臣から……。
#13
○国務大臣(塚田十一郎君) これは常識的な考え方としては、何かそういう場合に措置を考えるべきではないかということなんでありますが、併し自治庁といたしましては、それではそういう措置を予算の上で、つまり公の形において措置をするという場合に、何か方法が考えられるだろうかということになると、考えられない平衡交付金で仮に計上するといたしましても、平衡交付金というものは、本来どれだけを計上するかということ自体が、どれだけ一体今度は支出が殖えるのだろうか、それに対して独自で殖える財源が又どれだけあるだろうかということを見て、そうしてその支出の殖える見通しの分と、収入の伸びる見通しの分、場合によつては収入が減るかも知れません、減収の見通しになるかも知れませんが、とにかく税収の動きと、それから支出の変動というものと睨み合せて、相関的に平衡交付金というものはきめるように、自治庁としては義務ずけられておるわけでありますからして、どうもこれでは税収の延びが非常に危険性があるということだから、足らないときに措置し得るかというわけには行かん。本当にもう税収の伸びが、これでは危険性があるということであれば、その税収の伸びを財政計画において直さなければならないという考え方にならざるを得ないのでありまして、私どもとしましては、そういう意味においては、この税収の伸びというものは確実性を持つておるものであるという考え方から、こうしておる以上は、これをやつてみて、足りないから何か別の方法を考えるということは考えられない。
#14
○若木勝藏君 大臣の今の御答弁は又私は一つの筋が通つておると思います。ところが筋は通つておるけれども、実体は今までの例から言えば、そのように行かない。行かない場合、どういうふうに保証するかということを私は聞いておる。若し行かなかつた場合、又これも仮定には答えられないということを言うかも知れませんが、いつでもそういうことで、実体と筋が合わない。又再び昨年のことを繰返すかどうかということになると思いますが、ここは重大なことだと思いますので、それに対するはつきりした大臣の保証を与えて貰いたい、こういうふうに考えております。
#15
○国務大臣(塚田十一郎君) これは政府が総体として見て、新らしい需要に対して必要な財源措置をいたしまして、そうして現実の個々の地方団体において、その通りの措置ができないということが仮に出たとした場合、その原因が配分の方法にまずい点があつてということであれば、これは責任が政府にあるのであるから措置をしなければなりませんが、併しその場合にはそういう配分を直すということ以外には考えられませんし、又その他の面でそういう事態が出た、例えばさつき鈴木次長も申上げましたように、成るほど増収はあるのだ、又減収である場合でも、その減収の見積り方も政府が見つもつたと変りがない。従つてその基礎に応じて平衡交付金は配分してもらつたのであるけれども、現実にはその他のいろいろな財政上の困難があつて、給与の引上げに使う金がないのだということで、それが行われないというような場合には、それまで措置をしないということが、むしろ私は自治というものの本質である、こういうように考えておるわけであります。
#16
○若木勝藏君 そこまで参りますると、やつぱり私は昨年のような事態が起ると思います。奈良県のような場合が出て来る。折角政府として、そういうふうな手当を考えてやつているにかかわらず、これは地方自治の本質から、おれのほうに主体があるのだからおれのほうは赤字だから、これはやり得ない、そういうふうなことで、突つ張れば、それをどうするという、拘束する法律も何もないのであります。再びそういうことが繰返されるであろうということを私は懸念する。それで更に私は伺いたいのは昨年の奈良のような場合、赤字のためにこれは何と言つて私のほうでそういうふうにやるよりしようがないのだ、こういうことが起つて来た場合に或いは起る以前に、大臣としてはそれに対する何らかの一つの措置をするか、或いは手当をするか、こういう点について伺つております。
#17
○国務大臣(塚田十一郎君) この点も実質的に何か考えるかということと、四角張つて法的に何か措置をするかということと、いろいろお答えのしようが、あると思いますが、実質的に言えば、折角国の公務員が上り、そうして国の公務員と同じように、地方公務員も給与をするようにというのが本来の考え方でありますから、それに応じて政府が必要な財源措置をしたのだから、何とか同じようにやつて欲しいというようなことを希望し、その希望も又相当強い形で表明するということは考えられないというほどのものではありませんけれども、併し形式的に、それではそういうものに対して、例えば勧告の方法なり何なりで、このようにしなさいということまで言えるかということになると、やはりそこまで言うことになると、むしろ自治というものをその面から侵害してしまう結果になるのではないか。だからやはりそこまでは言えない。実体の面としてそういうところがあれば知事さんを呼んで、どうですか、何とかしてやつて下さらんかということになるのが普通の行き方ではないかと思います。
#18
○加瀬完君 若木さんと関連する問題でありますが、二、三伺いますが、一点は、ベース・アツプの分だけは全部平衡交付金で賄う、期末手当のほうは、一般職員は二分の一、地方職員は四分の一ですか、これを地方負担といたしまして、これをこれのほうに税を廻すということは間違いございませんか。
 それから二番目は、現在の地方の財政事情というものを考えますに、特に今年なんか災害などを受けておりますから、義務的支出のほかに、いろいろ支出しなければならないという悪条件が重なつておると思います。而も相当平衡交付金などの問題もありまするので、或る程度水増し予算と言つては悪いのですけれども、予算を相当膨らましているんじやないか。で、増税分というものがあれば、こういうふうな方向に振り向けられるということが第一になつて来やせんか。そうすると期末手当のほうに増税分を第一に廻すということは、地方自治団体の現状においては、恐らく地方団体でもなし得ないんじやないか、そういう点も、どうお考えになられるか。
 三番目は、府県の増収分を七億とみて、市町村を十三億とみておりますけれども、市町村の十三億に対して府県の七億というのは比率的に考えて少し余計に過ぎていやしないか。府県の七億というのは無理なく増収されるという数字であるかどうか。
 それから大分長くなつて恐縮ですが、四番目に、若木さんからも出た問題でありますけれども、それでは実際税の増収分のない府県或いは増収分の少い府県は、その分だけ平衡交付金で見てやるということになつておるのかどうか、先ずこの点伺います。
#19
○政府委員(鈴木俊一君) 第一のお尋ねの点でございますが、義務教育関係の職員について半額国庫負担の建前でやるという点、これは明らかでございますが、その余の半分の地方負担になる分につきましてその半額を国が見る、こういう建前であるかどうかというような、そうじやないですか。
#20
○加瀬完君 そうじやないですよ。あのベース・アツブ分は平衡交付金で見る、期末手当分は一部を税で見立てる、こういう建前だと承わつておりますが、さようですか。
#21
○政府委員(鈴木俊一君) 今お話の通りであります。これは先ほど申上げた通り、総体の経費として給与改訂の関係が、これは時期的に予算が非常に分かれていろいろ成立しました関係もありまして、当初予算を折衝いたしましたのが期末手当でございます。給与関係の改訂の分はあとから出たわけでありますが、そういうような関係がありまして、便宜そういうような御説明を申したほうが或いはよいかも知れませんけれども、今回の第二次補正予算全体の問題といたしましては、先ほど申上げたように、給与関係の経費なり、その他各種の新規財政需要を見まして、それに対して税を以て先ず第一義的に補填をし、足りない部分を平衡交付金なり起債を以て補填する、こういう建前にしておるわけであります。ですから理論的に申しますと、給与分だけ別というわけではありません。
 二番目のお尋ねの、税を二十億程度給与改善のほうに見込まなければならない恰好になつておるわけでありますが、それが果して給与のほうに廻つて来るだろうかどうかという御心配のようであります。この点は先ほど若木委員のお尋ねについて申上げました通り、私どもといたしましては、総体五十四億の税の増収のうち、今申しました二十億程度の税の増収を給与のほうに廻すと、こういうことでありまして、これはそう無理ではないのではないか、殊にこの税の増収を見込み得まするような団体は、財政の弾力性もほかの団体に比してあるようなところでありまするから、そういうことを若干見込みましてもやつて行けるのじやないか。半面非常に税も減る、災害で財政需要も余計要るというようなところには、これは別途の税の減免を補填する措置が、先ほど来申上げまするようにありまするので、まあ税の問題についてはそういうようなことで一応処理できるものと考えております。
 それから三番目のお尋ねの、税の増収……増収と申しますか、税の増収を以て給与関係の改善経費を処理いたしますべき割合が、府県については七億、市町村については十三億程度になるが、これは府県について少し負担が余計かかつておりやせんか、府県の増収の見込額が多くありやしないか、こういう御趣旨のようでありますが、これは先ほど申上げましたように、国の法人税の自然増収が今回のやはり財源の一つでありますが、従つて法人税算定の基礎になりました法人の増益というものは、これは当然に府県税でありますところの法人事業税、これは申告納付でございますから、会社としては国税と同じような算定基礎によつて申告納付をするわけでございまして、当然にその点は殖えて来るのであります。半面先ほども申上げましたように、前年所得を実績にいたしております個人事業税、これは所得がやはりその後所得税の徴収の状況から参りまして減収が明らかになつて参りました。先ほど申上げましたように、減収の点は減収として十九億六千万個人事業税については減収を立てまして、法人税が二十六億八千四百万殖える、差引七億七千八百万、こういうように見ておりまして、それぞれ殖えるものだけを見ておるわけではないのでございます。まあこういう見方は、相当増収の見方としては、私どもも合理的な客観性のある見方であると考えております。
 それから四番目の、増収の少いところは平衡交付金で給与改善関係の経費を見るかどうかということでございますが、これは先ほど申上げましたように貧弱県、即ち税がもう非常に少いというようなところは税の伸びなんというものもやはり少いわけでございます。そういうところは財政需要だけが殖えて税の収入が少いわけでございますから、結局平衡交付金がより多く参る、こういうことになるのであります。で、平衡交付金の基準財政収入の算定上一定の基準でいたしまするから、災害団体等についても或る程度の客観的基準による税収があるものと推定されるわけであります。ところが実際上は税減免をそういう災害団体がやつておりますから、平衡交付金の算定上はバランスが合うはずでありますが、減免をやつておるから合わない、こういう団体があるわけでありますが、そういうところに対しましては、先刻申上げましたように、特別平衡交付金及び元利補給をいたします起債特例法による起債によりまして、そういうものの補填をいたす、こういうふうに考えておりまするので、先ず御心配ないだろうというふうに考える次第であります。
#22
○加瀬完君 法人税の自然増収による事業税の増収というものを見当てにしておるようでありますが、そうすると、増収の比率というものが、平衡交付金を交付する団体と未交付団体とを比べ合せたときに、交付団体のほうの七億という比率は少し強過ぎやしないかというのがさつきの質問の一つであります。
 それからもう一つ自然増と言いますが、この地方の予算計画そのものに相当初めから無理をしているのじやないか。そこで自然増があつても、その膨らましたものの、穴埋めに先ず流すという方法を地方はとつておる。そうしますと、ベース・アツプと期末手当を含めて平衡交付金と税で賄うというけれども、少くもその給与のほうに税を廻すということは、どうしても地方自治団体としては後廻しにするという方法をとらざるを得ないだろう。そうすると税で賄うと言つたところで、税で実際に賄い得ないということになつて、若木委員の指摘するように、そうするとベース・アツプは一応やるとしても、期末手当は一時打切るという形に表わさざるを得ない。そうなつてみると、こちらの計画というものは、必ずしも地方にはそのまま精神が活きて来ないという心配がありますけれども、その点はどうなんですか。
#23
○政府委員(鈴木俊一君) 第一のお尋ねの、要するに平衡交付金の交付を受ける団体について七億の税が給与財源として考えるという点は、交付団体の税の増収の割合に比較して負担がきついではないか、こういう御趣旨のお尋ねのようでございますが、これも先ほど申上げましたように、それぞれ実際の基礎に基いて算定をいたしたわけでございまして、更に実際問題といたしましては、資本金一億円以上の法人につきまして、九月の決算の状況というものがやがて判明をいたします。そういうような現実の要素を更に織り込みまして、この点ははつきりいたしたいと思いまするので、決して富裕団体に甘く、交付を受ける団体に辛いというようなことでなく参ると思うのであります。平衡交付金の算定につきましては、すべてさような特殊な要素を考えないで、一般的な客観的基準で考えておりまするので、そういうふうなことはないものと考えております。
 それから第二のお尋ねの、まあ災害とか或いは公共事業その他の関係で、地方の予算が非常に膨脹しておる。而もそれに対する財源が必ずしも十分でないではないか、従つて折角殖えた税の増収がそちらに廻つてしまつて、給与のほうに廻らないじやないか、こういう御心配のようでございますが、勿論本年は地方財政全体といたしまして、ああいう多額の災害を受けたわけでございますが、一方併し従来例のないような手当、国の言わば補助負担という特例法が二十六もできたわけでございまして、そういう点では成るほど災害の絶対額は殖えて参りましたけれども、地方負担といたしましては、やはり相当手厚く中央から見られるということになつて来ておるわけでございます。まあ殊に先ほど来申上げましたように、起債特例法というような、いわば税の減収を起債で補填するというようなのは、これは本当に新らしいと言いますか、従来に類例を見ない取扱いの制度でありまして、税の減免を起債で補填をする場合、その起債の利子も含めてやる、元金を返すとか、その元金の償還分も国が保証してやるのでありますから、これは起債であるが、実質的にはただもらう金でありますが、そういうようなものが起債計画上五十億あるのであります。それから災害関係の特別平衡交付金といたしましては、昨年千四百五十億の平衡交付金の場合におきまして、十八億余りを災害関係の税の減収或いは特別の財政需要のほうに充てるために出しておりますが、本年は平衡交付金の総額は今回の七十六億を加えて千三百七十六億であります。昨年よりは若干少いわけでありますけれども、同じ比率を以ていたしますれば、大体二十億程度の平衡交付金が災害関係に廻し得るわけであります。併しそれを更に考えまして、本年のような異例な災害の年におきましては、平衡交付金の配分についてできるだけ災害のほうに重点を置いて配分して参りたい。二十億を更にできれば三十億程度までに持つて参りたいと思つておりますので、そういう起債の特例法による五十億、或いは災害関係に廻すであろう二、三十億の特別平衡交付金を以て補填をするということを考えまするならば、そう給与のような一般の経常的な経費に対して本来充てるべき一般財源を使わないで、事業費のほうに廻してしまうということは、先ず万々ないのではないか、殊に給与費につきましては、先刻来申上げまするように、今回は昨年のいわば一種の闇的な給与改善の措置と違つて、はつきりとした法的根拠のありまするものでございまするから、そういうふうなまあ御心配はないのではないかというふうに考えております。
#24
○加瀬完君 で、そういつた点を一応防ぐために平衡交付金の単位費用を改訂するというお話がありましたが、これは平衡交付金の単位費用というのは、ベース・アツプ分の単位費用なんでございましようか。
#25
○政府委員(鈴木俊一君) 単位費用の改訂は、ベース・アツプとそれから期末手当の増額、それから更にこれは別の問題でございますが、例の高等学校の教員の給与三本建て関係の単位費用の改訂、この三つを含んでおるのであります。
#26
○加瀬完君 一応災害についての対策を政府は講じてあるとおつしやるのですが、併し実際の災害の額とこれが復旧の追加された予算の額というものでは、相当隔りがあると思うのです。率直に言うならば、災害復旧の費用としては前国会の費用というものは非常に少い。併しながら災害を復旧しなければならない。で、地方の要求というのは市町村なり府県なりにそれをかぶせて来るのじやないか。そうすると、国のしわ寄せというものを地方が皆かぶるという形になつて、例えばベース・アツプは一応止むを得ないとしても、災害地で期末手当を当り前にもらうというふうなことは怪しからん、そういう費用があるならば、災害復旧に廻せといつた素朴な億見というものが相当出て来るのじやないか。或いはそれに藉口して期末手当の率を下げるといつたようなことも考えられるのです、若木委員の指摘している通り、そうなつて参りますると、非常にこの期末手当というものに対しては、国家公務員と地方公務員が同率で支給されるということについては、まだまだ危惧の念を持たないわけに参らんと思うのです。その点如何でしよう。それで大臣のおつしやるように、地方自治というのは確立しておるのだから、地方自治体がそういう結論を出すならば、仕方がないであろうということであるならば、これは結論は出ておるわけですけれども、仕方がないであろうでは済まされない問題があるのではないか、そう思いますので、念のためにもう一度伺います。
#27
○政府委員(鈴木俊一君) 大臣先ほど申上げられましたように、根本の考え方は大臣が仰せになつた通りでございまして、実際問題としてこれを考えますると、義務教育の職員につきましては、半額国庫負担制度という制度があるわけでございますから、やはり給与改訂についての、或いは期末手当等につきましての措置は、いわばいずれかと申しますと、一番こうはつきりといたしておると思うのであります。又実際の問題といたしまして、都道府県の職員につきましては、かような給与改訂或いは期末手当増額の措置というものが、政府として今回とりましたような財源措置を講じまする以上は、恐らくそのまま行われるであろうということを私自身信じております。又市町村につきましても、大部分そういうような措置が行い得るものと、これは実際上の趨勢として私ども判断いたしますが、山村等におきまして、非常に災害の結果疲弊をいたしておる、他の一般市町村民との関係におきまして、今御指摘のような事実がある。そういつたような村民の批判が一部にあるといつたようなことのために、一般の市町村なり或いは市町村議会において、さような批判があるというようなことも或いはあろうかと思います。これは必ずしも今回だけでなく、過去のベース・アツプ等の際におきましては、一部の山村等におきましては、さような措置の行われなかつた所もあるかと思うのであります。そういうようなことが今回全くないということは私ども断言いたしかねまするけれども、併し政府といたしましては、さような状態から申しまして、それに対して財源措置をしないということは、これは適当でないわけでありまして、市町村がやろうと思うならば、国家公務員と同じような給与の改善措置ができるだけの財源措置は、これは財政計画上も平衡交付金の算定においてもはつきりみる、こういう考え方をとつておるわけであります。
#28
○加瀬完君 最後に別の問題を一つ、この地方債の十五億というのは特定道路鋪装整備事業に要する経費、昭和二十九年度中学校生徒増に伴う建築費の増、この二つに充てるのだ、こういうお話でありましたが、この二つのうちどういうことでお充てになるのですか。
#29
○若木勝藏君 関連してちよつと……。先ほどの財源措置についていろいろ伺つたのでありまするが、この資料によつて、つまり給与引上に伴う給与関係経費の増とか、期末手当の増加とかいうようなことが、片方においては地方負担として五十一億なんぼ、それから片方は七十億なんぼ、こういうふうに示されておりますが、この根拠になるところのものは資料に示されておる、いわゆる給与の単価とか、そういうものになつて来るのです。この給与単価はどういう資料によつて、これはこういうふうにきまつたものであるか、その点を伺いたい。というのは、在来、知事会あたりで調査したところのものと自治庁のほうとは違う。そうしてきまつたように、自治庁のほうは低く見ておる。従つて出す金も少くなるということになるので、それはどういう根拠にして、こういう単価を出したか、この点を伺います。
#30
○政府委員(鈴木俊一君) 今回の給与のベース・アツプの関係の財源の算定の方法でございますが、これは土台といたしまして今年の当初の地方財政計画の算定の基礎に使つておりました給与単価を使つたわけでございますが、ただ御承知のように前国会、前々国会におきまして、平衡交付金で五十億増額になる。それから、その際同時に旅費物件費等を四十八億節約いたしたわけでございますが、それをこの五十億の平衡交付金の増と四十八億の節約とを以ちまして、従来、只今御指摘のように地方公務員の財政計画上の給与算定の単価が実際の実情よりも低過ぎる、こういう御批判があつたわけでございまして、その九十八億を以ちまして、さような本年当初の財政計画の基礎に使いました給与単価を改善いたしたのであります。その改善いたしました単価を今回の算定の基礎にいたしたのでございます。それを更に来年の一月一日がベース・アツプの基準日でございますから、それまでの昇給等を国家公務員なみに見込みまして、来年の一月一日の地方公務員の単価を出したわけでございます。これはそれぞれ職種別に、又その級別にどれだけアツプされるか、ベース・アツプになるかということを、あの国家公務員の俸給表を基礎にしててれぞれ算定いたしたわけであります。一方又勤務地手当につきましては各級別にどれだけ人がおつて、その勤務地手当の地域、ことにどれだけアツプになるかということの率を出しまして、そういう平均の率を全体として加重平均をしまして出したのであります。そういうようなことで教育公務員、警察公務員その他全部ひつくるめました地方公務員の総合的な平均の単価を算定いたしたのでございますが、それは来年の、即ち二十九年の一月一日におきまして一万四千九十五円というのが基礎になる数字でございまして、これを一万五千五百四十三円にまで引上げるのであります。これが大体千四百四十八円の増になるわけでございます。これも先ほど申上げましたように、一〇・二%のベース・アツプになるのであります。これは国家公務員の場合には、二十九年一月一日の暫定推計のベースが一万四千百五十九円で、それを一万五千四百八十円に上げる。従つてそれは千三百二十四円になります。国のほうは九・四%の増加になるわけでございますが、これはなぜ若干かような開きが出たかと申しますれば、これは先ほどもちよつと申上げましたように、地方公務員の場合におきましては、比較的今回の俸給表の改訂におきましては、中だるみの是正をやつておりまするから、七、八、九、十あたりが一番アツプ率が多いのであります。その辺に相当するものが地方公務員については、相当多いというようなことで、このアツプ率が国の場合と比較しまして、高くなつておると、そういうことであります。これはいずれもそれぞれ実質的に算定をいたしました結果、かようになつて来ておるのであります。なお、これは本俸、扶養手当、勤務地手当、それらをすべてひつくるめての数字でございますが、本俸だけについて見まするというと、国の場合には一四・四%の平均の昇給増加率になつておりますが、地方は一四・九%の平均増加率になつております。これは先ほど申上げましたように職員構成の違いに基くものと考えております。勤務地手当のほうでは国と地方は逆でございまして、国のほうはやはり大都市とか、県庁所在地といつたようなところに、出先機関が多いわけでありますから、これは一五・六%の割合の勤務地手当の平均支給率が、今回はあの繰入れの結果といたしまして、一一・六%に下つておりますが、地方の場合は現在一一・五%のものが八%に下げるというような状況でございます。それで総体の計算の結果が、先ほど申上げましたような単価になるわけであります。
#31
○若木勝藏君 甚だどうも御迷惑でしようがそういうことに関する資料を、私頂きたいと思います。資料については、いろいろ検討してみたいと思います。これを一つお願いいたしたいと思います。
#32
○加瀬完君 先ほど申上げました、地方債十五億の内容を御説明頂きます。
#33
○政府委員(鈴木俊一君) 今回増額いたしました地方債の配分でございますが、これは中学校の生徒増に伴ないます建築費の財源といたしまして十二億を見こんでおります。この十二億のうち五億は政府資金でございます。政府資金は先ほども御説明申上げましたように、人口五万以上の都市の中学生の生徒増については、或る程度校舎の新築を必要とずるであろうと、こう考えましたので、大都市その他いわゆる有力な団体の財政状況よりも、むしろ中小の財政状況の相当逼迫しておるようなところに今の政府資金の五億を廻すようにいたしたい。残りの七億の公募債は一般的なさような有力な団体等を中心として配分したいというふうに考えております。併しながらその残りの三億でございますが、これは安全保障費を以て支弁いたします。駐留軍の施設等に参ります道路の舗装の事業費に当てる予定でございますが、これも全国大体二十数府県関係のところがあると思いますが、そういうようなところで、特に必要性の多いところに廻すようにいたしたいというふうに考えております。なお、中学校の生徒増に伴う校舎の建築費につきましては、若干窮屈かと存じますので、将来公募債の状況等とも勘案いたしまして、更にこれが可能であるというようなことでございますならば、若干これを増額するように努力いたしたいというふうに考えております。
#34
○加瀬完君 順序を逆にいたしまして、三億の安全保障費で、補修を行う道路費に充当するということでありますが、安全保障費からそういつた必要道路の経費は今まで全額出ておつたのではないかと思う。枠の狭い地方債というものまで、そういつたものに使うということは、非常に地方自体から考えれば、何か枠を横取りされたような感じを持つのです。なぜ今までの通りの方法で資金源を探さないか。地方債をも軍需道路と言おうか、安全保障費による道路と言おうか、その方向に振り向けるかということなんです。それから十二億の中学校の建設費でありますが、人口五万以上の都市と言いますけれども、人口五万以上でなくても、例えば大都市の近郊の町村というものは、相当膨脹をいたしておるのではないか。そういうところには充てないのか、この二点をお伺いいたします。
#35
○政府委員(鈴木俊一君) この特別道路補修整備の事業でございますが、これは安全保障費で支弁をしておりますものには二種類あるのでございまして、一つは駐留軍の施設等に参ります道路の新たな取付けとか、付け替えといつたような経費、これは全額国の支弁、安全保障費の支弁、になつておるのでございますが、ここに出ておりますのは、いわゆる舗装の経費でございまして、これは四分の三国が負担し、地方が四分の一負担するということになつておるのであります、これはやはり地方もその道路の舗装によつて裨益するところ少なからずということで、四分の一程度の地方負担がかかつて来るのではないか。これはまあそれのいろいろな性格は別といたしまして、現実に地方の負担になつてくるわけでございます。ただ東京とかその他の非常に財源の豊かな団体につきましては、勿論さような起債が廻るわけではないのでありまして、先ほど申上げましたような青森県とか或いは山形県だとか、そういつたような駐留軍関係の施設があるわけでございまして、そういうような団体については若干これを見るほかはないと思うのであります。殊にこの学校のほうは市町村を中心とする経費でございますが、この道路のほうは府県を中心とする経費でございますので、やはりさような振分けは止むを得ないのではないかと、かように思うのであります。ただ先ほども申しましたように、この生徒増に伴います建築費は若干確に窮屈であろうと考えまするので、本来ならば、これが補助金が出るのならなお結構でありますが、補助金がないために、全額地方負担、起債その他一般財源の負担ということになつておるのでありますが、私どもといたしましては、先ほども申上げたように、本年度は相当公募債の財源に期待いたしておりまするので、公募債を、市の起債に仮に学校関係のものでこれを多く振り当てましても、果してそれが有効可能であるかどうかということも若干心配でございまして、実際の消化状況と見合せて、若し消化がなんであるならば、更にこれを若干なりとも増額するように考えて行きたいというふうに考えておるのであります。それから町村についても同じような事情がありはせぬかということでありますが、財政計画の算定上、大体人口五万というところで抑えて、そういうようなところでは主としてどうしても一学級新らしく新設するという必要が生ずるであろうという考えでございます。一般の町村等につきましては、若干の特例はあろうかと存じますが、まあ学級の定員を若干殖やすとか或いは何らかの既存の建物を利用するというようなことで、何分年度の今頃になりまして、急遽問題が起つて処置しなければならんということになりましたようなものでございますから、十分な措置はできないかも知れませんが、そういう便法を今年のところは我慢をしてもらいたいというふうに考えておるのであります。
#36
○加瀬完君 この十五億というのは、初め中学校生徒増に伴う建築費に当てるというようなお考えであつたというふうにも聞いておるのですが、そうじやないのですか。それが一つ。
 それから五十万以上の学童が殖えているわけでありまするから、これはどの町村でも、それぞれ隔りはあつても、校舎の必要というのは相当程度例年に比して増大したわけであります。そういう点について、それを或る程度補助対象にするような或いは又起債の枠を更に拡げてもらうような御交渉は関係筋に自治庁としてお取り運び頂いておるのですか。どうですか。その点。
#37
○秋山長造君 ちよつとそれに関連して、
   〔委員長退席、理事堀末治君着席〕
 今の加瀬委員の御質問ですが、私もそういうことを聞いているので実は先ほど十二億では若干実情にそぐわないと言われましたが、これは若干でなく、大いにそぐわないと思うのです。これはまあ言うまでもないのですが……。で、自治庁のほうでは文部省等といろいろ打合せをされて、ぎりぎりのところ十五億という原案を作つておられたところへ、あとから保安庁のほうから強力な割込みがあつて、結局十二億程度に譲歩をして、三億を舗装道路のほうに譲つたというような裏話を聞くので、合せて御答弁願いたい。
#38
○政府委員(鈴木俊一君) 今の起債の関係でございますが、これは十五億増額するという話が起つて参りましたのは、今御指摘のように学校建築費の関係と道路の関係であります。これにはそれぞれ文部省及び建設省が所管の省として相当強く要望をしておつたわけでございます。まあ私どもといたしましては、生徒増の学校の建築費については、やはり半額は国が補助金を出して、半額は地方が見るという今までの建前が趣旨ではないかと、こういうふうに考えておつたのでございますが、まあなかなかそういうことは実際上の問題としてできなくて、地方で皆学校の関係を持つ、こういうことになつたのであります。十五億という数字が過程において出ておつたということも私ども記憶いたしておりますが、これはやはり東京都等のかような関係の部分を四億その中に見込んでおつたというようなこともありまして、それと一方建設省のほうにおきましては、この特別道路舗装事業というのはやはり是非、地方が必ずしも欲しないのにもかかわらず、やらなければならんという、こういうような事実上の強制を受けるわけであります。又貧弱なる府県、先ほど申しましたような青森とか或いは山形とかといつたような府県も、皆かような措置を講ぜざるを得ない羽目に入つているわけでございまして、平衡交付金の配分もさることながら、地方債の配分につきましても、十五億今回殖えるということでございまするならば、やはりこれが府県と市町村との間に十二億と三億というような形で配分されるということは、今申しましたような事情から申しても適当ではないということで、大蔵省等の関係当局と話合いました結果、かようなことにいたしたのであります。
#39
○加瀬完君 中学校の生徒増に伴う地方債として十五億程度要るというお考えであるならば、この十五億という線を飽くまでも崩さないようにして、その上に別な方法でのつけるということならば、或いは方法としては考えられないでもないと思うのですけれども、十五億というものを必要として、それでも足りないところへ、三億ほど脇のほうへ割るということは、どうも中学校の建築費というものからすれば、何か他に食われたような感じを受けるのです。
 もう一つ、道路舗装についての起債というものは別な枠でできるはずだと思うのです。で、地方自治体が起債をしてでも舗装をしなければならないという必要もないような道路を、国の必要でやるというならば、これは全額国で賄う方法を講ずるのは当然で、それを地方に四分の一賄わせるというのは、そうでなくても財源枯渇に喘いでいる地方自治体を更にいじめることになるのじやないか。若干意見が加わつて恐縮でありますが、例えば年末手当なら年末手当というものは出せるか出せないかわからんが、お前のほうで是非賄えと言て、これは自治体任せにしておく。こういう問題にすると、やれないところならば、国で賄つてやるということではなくて、今度は強引に地方に負担をさせる。負担をさせるために別枠で又地方債を考えている。こういうことでは、どうも国の重点というものが、地方自治というものの存在を認めてもおらなければ、地方自治というものの財源に対して地方自治を主体に考えて必要な考慮を払つてくれているというふうにも思われないのでありますけれども、こういう点なぜ一体別枠で三億やつたか。
#40
○政府委員(鈴木俊一君) 御意見は御意見として拝聴いたしますが、私どもの政府としての今の建前といたしましては、学校の建築費につきまして、財源として更に政府資金が出せるならば結構なんでありますけれども、結局は公募債によらなければならないということになりますると、やはり市町村の公募債というものは、府県の場合よりも更に消化が困難であります。実際の消化状況と見合つた上で、更に消化可能でありまするならば、御指摘のように今十二億というものを更に三億殖やして十五億といつたような線に持つて行くということに私どもは努力はいたしたいというふうには考えております。
#41
○理事(堀末治君) 御質問はございませんか。
#42
○若木勝藏君 私一つ提案があるのですがね。この地方財政計画について御質問がなければ、これは今度の地方財政計画の財政の面で、地方は特に事業税に相当重点を置いておる。ところが事業税については法人の場合と個人の場合が非常に不公平である。こういうことで相当問題になつているわけです。何と言いますか、課税標準、課税の仕方におきまして、そういうことで非常に個人事業税を払つている方面の人たちは法人税の場合より約四倍の税金を払つている。同一所得に対して、そういうことでありまして、この歳入の方面にそれが関係して参りますので、それらのことについて委員会として、もう少し参考人などを呼んで十分調査して見る必要があるのじやないか。参考人を呼んで一ついろいろ意見を聞いて見る必要があるということを私は提案します。
#43
○理事(堀末治君) それでは理事会に諮つて理事会できめることにいたしましよう。
#44
○若木勝藏君 それではそのように一つ。
#45
○理事(堀末治君) かしこまりました。
  ―――――――――――――
#46
○理事(堀末治君) それでは地方財政計画に関する委員の質問は、今日はこれでひとまず中止をいたしまして、そうして町村合併促進に関する件について、政府当局から予算その他の御説明を受けて御質疑に移りたいと思います。
#47
○説明員(小林与三次君) 町村合併促進関係の予算の御説明を申上げたいと思います。資料はお配りしておいたはずでございますが、大体総額におきまして七億が大蔵省と話合いの結果きまつた数字でございますが、このうちの自治庁の経費が五百二十四万四千円でございましてその他の経費は府県並びに市町村分でございます。それでこの府県分は七千五百万余り、市町村分は六億一千九百万余りになつておりますが、大体この数字をきめました大掴みの見当を先ず申上げてみたいと思うのでございます。それで市町村につきましても府県につきましても、前に従来合併が行われましたところにつきましては、特別交付金からその必要経費を一部出しておつたのでありますが、その過去の実績を目途にいたしまして、このたび促進法によりまして合併を強力に推進する以上、従来の金額を上廻る或る程度の金額を確保する必要があるこういうことで我々といたしましては考えて参つたのでございます。それで大体の見当といたしましては、一府県当り平均本年度におきましては、三百万があればおおむね所期の目的を達し得るであろう。それから市町村につきましては一市町村当り最小限度六十万平均の金額を何としても確保いたしたい、こういう考えでおつたのであります。そたでいろいろの事情がありまして、予算といたしましては先ほど申しました金額を確保することにいたしましたのでありますが、これは従来特別交付金で一部経費を出しておりましたので、大体従来出しておりました金額をおおむね限度といたしまして、今回の場合におきましても特別交付金から一部廻すことにいたしまして、それで大体併せて合計先ほど申しました一府県三百万、市町村平均六十万見当の経費を出すことにいたしまして、この仕事を遂行いたしたい、こういう考えで数字がきまつたのでございます。で、今年の計画は御承知の通り大体全計画の一五%を達成する意図の下に仕事を進めておつたのでございまするが、それは関係町村の数にいたしましては千四百ございまして、千四百分につきまして只今申しましたような根拠で予算を計上することにいたしたのでございます。
   〔理事堀末治君退席、委員長着席〕
 なお、その経費の内容を多少御説明申上げますと、本庁関係の経費は、本庁において町村合併推進本部を設けまして、合併の基本計画その他基本的な方針をきめることにいたしておりますので、この推進本部に要する経費。それから本庁において地方にいろいろ合併の事情を指導し、斡旋し、その他関係資料を流して、啓蒙宣伝に努める、そういう関係の印刷製本費を中心にいたしまして、本庁の経費を組立てたのでございます。都道府県の経費は都道府県におきます町村合併計画の作成に関する経費と、それから町村合併の促進の指導が相当広範囲に行われる必要がありますので、この指導関係の経費並びに町村合併促進審議会の経費というものを中心に全額を組んだのでございまして、大体補助率は都道府県分は三分の二、市町村は一般の事務費につきましては二分の一ということで予算が組まれておるのでございます。この仕事は主として国としてその必要性を痛感して強力にやる関係上、都道府県自体の仕事と申しますよりも国として重大な関心をもつておりますので、但し都道府県におきましても、合併によつて都道府県の構成上合理化が促進される面がありますので、都道府県が三分の一を負担するという建前で都道府県の補助費を組んだのでございます。それで大体この補助費の内訳として一都道府県当り予算に組みましたのは百六十三万円見当になつているのでございまして、そのうち町村合併計画作成費補助が大体百万円、それから町村合併促進指導費が四十二万円、それから審議会の経費が約十二万円、そういうことで一応補助費を組みまして、先ほど申しました通り総額の約一府県当り百十万円程度は特別交付金からこれを支出いたしたいと考えているのでございます。それから市町村分は総額で一町村当り四十四万二千五百円という経費を計上いたしておりますが、その中の一部は町村が合併に際し必要な調査を行つたり、或いは町村内部における啓蒙宣伝を行つたり、町村合併促進協議会の経費のために必要ないわば事務的な経費が四万二千五百円、これは先ほど申しました補助率二分の一で計算いたしております。それ以外の分に町村の合併前後措置に必要な経費といたしまして四十万円を一括して町村に交付することにいたしまして、こ前後措置費四十万円で直接町村の合併に伴いまして必要ないわゆる事業費に当るもの、例えば役場の庁舎を修築改造いたしましたり、或いは必要な橋を作つたり、道路を作つたり、その他必要な諸施設を作り得るようにするために四十万円の金を一町村当り出そう、大体この補助費の経費はなるべく後に残る仕事に当つてるような形で使う、単なる諸雑費に消えて行くよりも、後に残る一番大事な事業費的なものを中心に補助しようという建前で以て、今申しました捕り一町村四十万円、一般の事務費には四万二千五百円ということで組んだのであります。これにつきましても先ほど申しました通り、大体平均して一町村六十万円、になる見当で、あと十五、六万円の金額は特別交付金のほうからこれを支出いたしたいという考えでいるのでございます、ただ本年組みましたこの七億の金は、本年度分の経費に当てるために作つた金額でございますが、これからまあ三、四カ月の間に一千四百の合併が、我々といたしましてはおおむね仕事は済むと考えておりますが、場合によりましては四月一日現在で合併が行われる場合もあり得るので、そういうような場合につきましては、この経費を来年度に繰越して使用し得るように、繰越明許の手続を定めてやつておるのでございます。
 大体以上申上げましたのが、今回提案になつております合併促進関係の経費の概要でございます。
#48
○石村幸作君 ちよつと伺いますが、今一町村六十万円見当とおつしやつたが、ここでは四十四万円で、そうするとその差は、六十万とおつしやつたのはどこから……。
#49
○説明員(小林与三次君) この予算の上では、四十四万円でございますが、あと差額は特別交付金で穴埋めたいという考えでおります。
#50
○石村幸作君 これを見ますと、まあこういうふうに四十四万まあ六十万というのを目標に置いて、その金額を出すために内訳を作つたならいいのですけれども、これを一カ町村に、例えばその一の場合に手当が九千円、旅費が五千二百円、まあ事実ちよつとこう的外れなように見えるのですが、そうしてこのしまいにある四十万円、これは雑費に使うのではない。残るものに、つまり役場の庁舎の補修費、建設費、そういうふうなものに四十万円使うのだ、まあ親心として結構ですがそうすると、雑費四万二千円ですね。
#51
○説明員(小林与三次君) 実はこの四万二千円は又小さく分けますというと、細かい話でありますが、これは大体二分の一の補助という考え方でありますと、補助金といたしましてはできるだけまとまつたものに補助金を出すことにして、平衡交付金のほうで十四、五万円参りますから、そういう経費は、これはまあ正直に申しまして、割と自由に使える経費でもありますので、補助金はこういう形で組み、平衡交付金は、そうした経費にも充当し得るような建前にしたほうがうまく行くたろう、こういう考え方で、こういうふうに出したわけであります。
#52
○石村幸作君 それから今年度内が千四百合併するものとみなして、この補正予算で取つた金を割当ているようですが、そうすると千四百、例えば五、六百に過ぎなかつたという場合に、そういう場合にこれをどういうふうにいにしますか。やはりこの標準でやつて金を余してしまいますか。
#53
○説明員(小林与三次君) 実は今ちよつと申上げましたのは、これは言葉が足らなかつたかも知れませんが、千四百の見込みでありまして、そのうちで仮に一部しかできなかつたということにすれば、あとの経費は来年に繰越す手続をとつてございます。
#54
○石村幸作君 私はこの法案が通るときに、自治庁の説明を聞いたのをはつきり覚えているのです。まあそういうふうな自治庁の御説明を根拠にして、各市町村にも話を機会があるときはしていたのだが、今まででも特別平衡交付金等で一関係町村に対して五十万ぐらいの金を出していた、これはもう殆んど雑費ですがね。だからあのときのいろいろな内訳というか、まあ陰に陽に百万ぐらいは、これは雑費、準備費というか雑費、そういうものがどうしても要るというようにお互いに了承し合つていたはずなんです。そうすると、こういうふうなものをはつきりこの意味で出されると、あの法律特に国の補助金という一条項を作つてまであるあの何条でしたか、まあ国の補助というやつ、それとこれとが丁度合うのだろうと思いますが、それと余りにこう当初の気持と違つているのじやないか。勿論国からの予算が補正予算で取つた金が、自治庁の要求した金よりも非常に減つているから、これは止むを得ないですけれども、そうしたら、この千四百村に割振つてこの数字が出たというのは、少しあの法律を作るときの精神と、そのときの気持と違つちやいないですか。それからもう一つは、こういうのが、内容がはつきりされると、この町村をこう一つ何とか欺購だましたというような、これは事実上の問題ですね、理窟は抜きで、そういうことになりはしないかと、こう思われるのですが、如何ですか。
#55
○説明員(小林与三次君) 結局まあ一町村へ行く総額が幾らかという問題と、あとはその金の使い方をどうするかという問題と、両方あるだろうと思うのでございます。我々といたしましても、この仕事をやるためにはできるだけ町村あたりに行く分をたくさん確保したいのはやまやまであつたのでありますが、まあいろいろな情勢でこうした金額におさめざるを得なかつたのでありますが、これによりましても、従来の金額を下廻つては勿論いけませんし、これを或る程度上廻ることがどうしても必要である。それと共に促進法によつていろいろな他の面におきましても、相当従来よりも違つた手厚い方法も考慮され得るので、まあ余る金額でもありませんし、不満足でありながら、我々といたしましては、一応こういうことで納得せざるを得なかつたのでございます、ただこの経費のもう一つの使い方の問題につきましては、実は法律を作つたときからもいろいろ議論が、政令を作りましたときにいろいろ議論があつたのでありますが、実際経費で要るのは、まあ諸雑費だろうと思うのでございます。諸雑費と共に、そうした必要な事業費も要るのでございまして、その割り振りをどういうふうに考えて行くかという問題がいろいろ議論になりまして、特に補助費として恰好をつけて出す場合におきましては、余り恰好のつかないものに国の、補助金を出すというのもいろいろ無理な面もありましたので、補助費としては成るべくまとまつた事業費的なものに使うような形にしよう、まあその他一般の雑費や特別交付金で一部補填をいたしますので、そういう面で或る程度考える。それからこの経費も、実際の運用につきましては、それほど堅く縛る気持はないのでございまして、事情に応じて使い得るように補助の手続をきめたいと考えております。一応の算定の基礎として、こういう形で計上したというふうに御了解を願いたいと思うのでございます。
#56
○石村幸作君 いや、今の予算の数字を作る基礎として、まあこういうふうな内訳けにして体裁よくやつた気持はよくわかつております。それで、では補助金は二十七条の国の補助というものと解釈してよろしうございますか。
#57
○説明員(小林与三次君) その通りです。
#58
○石村幸作君 あの二十七条の制定の当時は、あれはまあ当面の諸雑費のような気持だつたのです。たしかあの政令の中に詳しくいろいろ出ておつたようであります。この一番終いの四のこれはこれでいいのですね。合併善後措置費とうまい名前がついておる。だけれども、特にあなたの御説明でこれを雑費に使うのじやない、役場の庁舎に残るようなものに、まあ建設費、修繕費、拡張費、そういうふうなようにはつきりおつしやつた、そのまま聞いていた。今見てみると、善後措置費、こういうふうに書いてありますから、そのまま解釈して行きたい。それでこれを実施する場合に、まだ予算が通らない。予算が通つて実施する場合だつたら、この補助と、市町村数というもののの千四百、これとの掛け合せですね。これを逆算になつて来るのです。が、一町村当りの金額が、この町村数のこいつの予想によつて、これの一町村当りの補助額が、これが予算が通つたあと、これを殖やしても、まあ実情に鑑みて殖やしてもと、逆算になつて行くのですか。そんなふうな措置はお考えになつておりますか。
#59
○説明員(小林与三次君) 大体の気持は、個々の一関係町村に平均まあ六十万円、予算の上では四十四万円でございますが、ただこのうちでも、やはり町村がたくさんに集まつて新らしい町を新設する場合、或いは市などに編入になる場合、いろいろある思うのです。そうすると編入になる場合などは、それほど経費は同じにやる必要がないのじやないかと考えております。多少差等を設けまして、そうではない場合に余計行くという形で行いたいとこう考えております。
#60
○堀末治君 ちよつとさつきあなたのお話ですと、一府県ごとに三百万円とおつしやつたが、その一都道府県当り百六十三万六千円、それから一関係町村補助額の四十四万二千五百円、これの一部は平衡交付金で出すと、こういうわけですか。
#61
○説明員(小林与三次君) さようでございます。
#62
○堀末治君 そうすると、特にこれがために平衡交付金を増額してないのじやないのですか。
#63
○説明員(小林与三次君) 今お話の通り特別平衡交付金は特別に増額しておりませんが、従来から特別平衡交付金の一部を合併のために割いておつたわけでございまして、大体従来割いておつた金額程度を今度もまあ……。
#64
○堀末治君 大体そうしますと、このくらいのことで、要するに今までの額と見合うのですか。
#65
○説明員(小林与三次君) 今申しました額で大体一億七、八千万円になると思いますが、大体見合うと思います。
#66
○堀末治君 私の尋ねたのは、これがために特別平衡交付金が食われて、在来もらつているのがこれまでよりも減らされたということになると、ちよつと困るから私はこれを尋ねるのですが、そういうことはないのですか。
#67
○説明員(小林与三次君) 今のお話は御尤もで、我々といたしましても、そういう点を一番考慮して、特別平衡交付金は大体従来通り程度、そのあとは補助金で十分賄おうという見当で、この金額をきめたわけでございます。
#68
○堀末治君 それじやもう一つお伺いいたしますが、これはそのあとのほうをこう上げるのじやないでしような。
#69
○説明員(小林与三次君) 大体町村は今申しました通り、新設の場合と編入の場合と段を付けまして、県によつて町村の数も違いますししますし、それから仕事の進んでいるところと進んでいないところもございますので、そういう点を考慮して、だから多少県によつて差等ができると思います。大体平均して三百万円、こういうことでやつているわけであります。
#70
○堀末治君 大体三百万くらいで行きそうな算盤が出るのですか。
#71
○説明員(小林与三次君) 大体今までの県の実績とその他の実情を考えまして、これでまあ大体目的を達し得るだろうと考えております。
#72
○堀末治君 これは一種の投資ですし、必らず将来戻つて来る金なんです。経費と違うんだから、投資なんですから余り大蔵省はけちなことを言わないで、張り込んで一日も早くやらしたほうがいいのです。そうしてあと平衡交付金を減額すればいいのですから、決して無駄な経費にならないのですから、余り財政の辻棲を合せるとか、けちなことばかり言わないで、この際張り込んで、仕事をやらしたほうが得な計算が出て来ると思うから、余りけちなことを言わないで、何年間でやらなければこれをとれないのだぞと言えば、皆ちよつと金の欲に釣られて一生懸命になりますよ。けちな金だというと、なかなか話が進まない。私どもこの法案に賛成したのも一種の投資だから、私は大いにやるべきだと思つてやつたのに、どうもこれは少しけちだと思うのだが、あなたがたは本当にけちだと思いませんか。
#73
○政府委員(鈴木俊一君) 町村合併の経費につきましては、大変委員長又理事の方々に大蔵省まで足を運んでおいでを頂きまして、特に私ども予算要求をいたしております際に、さような御努力を頂きましたので、七億という大変当初の目的から申しますと、やや遠い数字でございますが、併しこの補正予算の際におきまして、ここまで参りましたのは偏にこれが議員立法で、殊に当委員会で発案をせられました立法であり、又従つてその予算につきましても特に強く御進言を頂きましたので、実はかような数字が出て参つたのであります。当初は大変心細いような話でございまして、閣議等におきましては三、四億というような話が初め出ておつたのですが、結局最後の段階におきまして七億になりました。私どもも多々益々弁ずるとは思うのでございますけれども、これで参りますと、やはり来年度は四十億前後の経費になりはしないかと思いますが、国全体の財政の面におきましても、なかなかこれは重要な施策の経費になると思うので、大蔵省も一般の補助金等と違つて、これは非常に何と言いますか、率のいい経費である、こういう意味のことを申しておりまして、非常に従来の大蔵省の感覚から申しますと、よくもまあここまで考えたというふうにも思われるのであります。来年のこともありますので、一つ特に重ねて御支援のほどをお願いいたします。
#74
○堀末治君 そこで私この前も出ておりましたけれども、もう一遍よくこれを早くすることにおいて、要するにどれだけ得が行くかという、私ら実業家たからすぐ損益計算を出して、そして大蔵省に迫るほうが得だと思う。何としても早ければ早いほど得なんですよ。今僅かな補正予算ですから、七億程度のものだけれども、来年度四十億くらいになつたら無理しても四十億を、三年なら三年で完成させれば、果してどれだけ得が行くかというようなことを、成るべく大蔵省の顎をつかないような、詳しい数字を出して下さいませんか。事によつたら来年度の準備のために大蔵大臣にもわざわざここに来てもらつて、大蔵大臣に委員会としてただ頼みに行くというようなけちなことをしないで、ここで強く要請したほうがいいと思うので、私はそういう考えで尋ねたのですが、できたら資料を出して下さい。又この国会中にも大蔵大臣を呼ぶ機会がございましたら、大蔵大臣も呼んで、成るべく一つ全員揃つて強く要望しておきましようじやありませんか。
#75
○石村幸作君 そこでもう一つ希望だけ、気持のなにを申上げておきますが、今年度といつてもこれが実施されて殆んど三カ月なんですが、今年度にこの法律を理解して合併が促進した場合に、これはまあ日本全国の合併しようとする動きの見本のようなものでして、そこで従来でも五、六十万もらつていた、それを大がかりに、この法律ができて、この法律の内容等を見て、法律を信頼してそして合併を促進したというけれども、何だ案外中身はつまらんものじやないかという観念を与えると、僅かなことで今後の促進に支障を来す。これははつきり現地の各町村の気持を見ても、私はそう思いますので、そこで七億と一億で九億、九億五千くらいになるのですか、それを実施の面に十分そこの点を考えて頂いて、まあ余りここでは言いませんが、一町村に従来でさえ五、六十万円措置費として来た。これによつて法律を信頼して実施してみた場合に、それに比べて余りに法律の内容が馬鹿々々しい、羊頭狗肉というように思われないように、批判されないように、同時に促進に今後支障を来さないように、この運用の面で御考慮願いたいと思います。こう要望しておきます。
  ―――――――――――――
#76
○委員長(内村清次君) それでは町村合併の予算関係はこれで一応打切りまして、次に冷風害対策に関する件、これを取上げて質疑を行います。先ず政府側の説明を……。
#77
○政府委員(鈴木俊一君) 大体御説明申上げますと、今までの災害関係の起債特例法によりまして認められます起債の枠は、先般大蔵省と話合いをいたしました結果、五十億ということにいたしたのであります。起債特例法によります起債で政府資金から参りますので、何ですが、これは五十億というふうに総額をきめました。この五十億の起債につきましては、五年償還、五年以内の償還で、政府が元利を補給する、こういうことになつているわけであります。そういたしまして、今年度この五十億の五年据置きがございますから、本年度は利子だけでございますが、その利子のために要しまする経費一千三百万円は、これは予備費から出すことにいたしております。これは今回の補正予算には載つておりませんが、予備費から出すことにいたしておるわけであります。先ほど御説明申上げましたように国庫負担額が一千三百万円とございましたのがそれであります。
 大体そういうふうなことになつておりますが、これの実際の配分の方法は特別平衡交付金を本来ならば災害の関係で特に増額をして配分をするというのが、或いは一つの行き方であつたかと思うのでありますが、それに代るような形のものでございまするので、特別平衡交付金の配分とこの起債特例法の適用を受けてやりまする起債と同じ一体的に勘案して配分をいたしたい。言い換えまするならば、例えば起債特例法によりますると、地方税の税を減額したもの或いは免除したものが対象になつておりまするし、その他災害関係の対策費が対象になつておるわけでございますが、そういう税の減収ということになりますと、これは一方平衡交付金を以ても補填できるわけでございますから、これは起債特例法なり特別平衡交付金なりどつちかで考えて、総体としてはその税の減免が補填されるようにする。又災害のために特別に要した財政需要につきましても同様に起債か、特別平衡交付金か両方を通じて考えまして、それができるだけ補填できるようにしようと、こういうふうに考えております。従つて配分の時期といたしましては、特別平衡交付金が法律上二月に配分することになつておりますから、従つて起債特例法による起債も来年の二月に特別平衡交付金と同時に決定をして割当てる、こういうふうに考えております。大体そういうような予定でこの点は処理いたしたいというふうに考えております。
#78
○委員長(内村清次君) 質疑ございませんか。
#79
○堀末治君 もうこの五十億を何ぼか分け出しておりますか。
#80
○政府委員(鈴木俊一君) 今申上げましたように、今の起債の五十億と特別平衡交付金と一体的に勘案して配分するつもりでおりまするから、まだやつておりません。今各地方団体から只今の税の減免でございまするとか、災害の特別対策に要しました経費でございまするとか、そういう資料を集めております。そういうものを全部取り揃えまして、特別平衡交付金の算定の基礎を作るわけでございますが、そういう基礎によつて出て来ました税の補填額、或いは特別財政需要の見てやらなきやならないものを勘案しまして、特別平衡交付金とこの起債で、両方で賄つて行きたい。特別平衡交付金は然らばかような種類のものにどのくらい廻るかということでございますが、これも先ほど申上げましたように、去年は十八億でございましたが、今年は平衡交付金の総額の八%が特別平衡交付金でありまして、総額が去年より減つておりますから、少し十八億より減るというのが率からいうと当然でございますが、それをやはり災害を重点に特別平衡交付金は配分いたしたい。そういう関係で三十億くらいの線まで災害のほうに廻せないだろうかというふうに考えております。そこで今の五十億と三十億くらい、八十億程度ものをそういうような方面に廻るように配分をしたい。これは一体的に計画して処理してやりたいというふうに考えております。
#81
○堀末治君 もうすでに申込みはありますか、まだありませんか。
#82
○政府委員(鈴木俊一君) これはもう要望はたくさんございまするが、今申しましたように、全体として勘案しまして、不公平のないように取り扱いたいというふうに思つております。
#83
○堀末治君 要望の額はどのくらいでありますか。
#84
○政府委員(鈴木俊一君) まだこういうような場合にやつてくれるか、それはやると、こういうような程度の話でございまして、具体的な数字の点まではまだ出て参つておりません。
#85
○委員長(内村清次君) ほかに質疑ございませんか。
#86
○石村幸作君 町村合併促進法が施行されたのですが、これが実施に当つてなお一応改正を要する問題点が大分出て来ておるように聞いておりますが、それに対して自治庁方面でも改正を希望しておるような点もある。この点につきまして今日はもう遅くなりましたから、どういうふうにして、至急ここで扱うかどうか。それから扱うとしてもこの会期中殆んどあと日曜をおいて三日間しかないのでありますが、この三日のうちに衆参両院を通過することができるかどうか。それからこの法案の準備、作業等と睨み合わして一つ明日朝からこれを検討する。これをおきめ願いたいと思います。
#87
○委員長(内村清次君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#88
○委員長(内村清次君) それでは速記をとつて下さい。
 次に調査報告書の件についてお諮りいたします。本委員会においては地方行政の改革に関する調査を行なつているのでありますが、閉会中の期間も短かく、未だ調査を終了いたしておりませんが、参議院規則第五十五条の規定に基いて会期の初めに当り閉会中の調査未了報告書を提出することにいたします。
 なお報告書の内容については委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(内村清次君) 御異議ないものと認めます。それではさよう決定いたします。
 それから委員長の提出する報告書には多数意見者の署名を付することになつておりますので御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    石村 幸作  堀末  治
    伊能 芳雄  島村 軍次
    若木 勝藏  秋山 長造
    加瀬  完
#90
○委員長(内村清次君) それでは本日の委員会はこれを以ちましてやめます。
   午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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