くにさくロゴ
1953/12/02 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第1号
姉妹サイト
 
1953/12/02 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第1号

#1
第018回国会 郵政委員会 第1号
昭和二十八年十二月二日(水曜日)
    午後一時三十八分開議
 出席委員
   委員長 田中織之進君
   理事 羽田武嗣郎君 理事 船越  弘君
   理事 大高  康君 理事 片島  港君
   理事 吉田 賢一君
      小林 絹治君    武知 勇記君
      櫻内 義雄君    松浦周太郎君
      井手 以誠君    淺沼稻次郎君
      中村 高一君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 塚田十一郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部長)     八藤 東禧君
        郵政事務官
        (経理局主計課
        長)      佐方 信博君
        専  門  員 稲田  穰君
        専  門  員 山戸 利生君
    ―――――――――――――
十一月三十日
 委員大上司君辞任につき、その補欠として苫米
 地英俊君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 国政調査承認要求に関する件
 郵政行政の説明聴取に関する件
    ―――――――――――――
#2
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。
 この際お諮りいたします。本委員会の活動を一層活発ならしめるとともに、遅滞なく運営いたすために、国政調査の承認を要求いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
#3
○田中委員長 御異議なしと認めます。それでは衆議院規則第九十四条によりまして、国政調査承認の要求書を議長に提出いたさねばなりません。要求書の内容につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○田中委員長 御異議なしと認めます。よつてそのように決定いたしました。
    ―――――――――――――
#5
○田中委員長 それではただいまより郵政行政の近況について、当局より説明を聴取いたします。塚田郵政大臣。
#6
○塚田国務大臣 それでは私から所管事項について概略御説明申し上げます。
 去る十月に開かれました本委員会におきまして、一応業務につきまして御報告申し上げましたので、本日は主として今国会に提出いたしております昭和二十八年度の郵政省所管補正予算等について概略を説明申し上げたいと思います。
 まず郵政事業特別会計の歳出予算について見ますと、第一は、取扱業務量の増加等に必要といたします経費でございますが、最近におきます郵便事業の取扱量は逐次増加して参つておりますので、この増加取扱量の処理に必要といたします経費、及び特定局において取扱つております電信取扱量の増加並びに電話の施設増加等に対処いたします経費、並びに国内財政上の要請によりまして郵便貯金の募集目標額七百二十億円を八百億円に増加するための諸経費等が八億五千九百余万円、第二は、政府職員の給与改訂に必要といたします経費でございますが、明年一月一日より実施を予定いたしております郵政従事員のうち、公企労法適用者に対する仲裁裁定一万四千二百円ベースの実施及び一般職員の給与ベースを約一〇%程度引上げるために必要といたします経費が十七億七千百余万円、第三は、従事員の期末及び勤勉手当をそれぞれ〇・二五箇月分増額支給するための経費が九億八千八百余万円で、合計三十六億一千五百余万円を追加計上いたしているのでございます。
 これらの歳出予算に対する歳入予算といたしましては、郵便事業におきます取扱量の増加により二十八年度に見込み得る収入の増加が十九億一千四百余万円でありますが、反面、為替貯金業務収入及び雑収入におきましては、最近の収入実績から推測いたしまして三億四千二百余万円程度の減少を予定いたさなければならない実情にありますので、これらを差引きいたしますと本年度内に十五億七千二百余万円の増収となる見込みであります。このほかに郵便貯金、簡易保険、郵便年金、電気通信の各業務におきます歳出経費の増加に充てるために、それぞれの会計から繰入れを受ける収入が二十億四千三百余万円で、合計三十六億一千五百余万円を計上いたしているのでございます。なお、国家財政の現状にかんがみまして、前々国会で成立いたしました歳出予算を四百万円程度節減することにいたしている次第でございます。
 以上が郵政事業特別会計の二十八年度補正予算の概略でございますが、これらの経費を本予算に加えますと、その総額は歳入、歳出ともに九百九十四億九千六百余万円と相なつている次第でございます。
 次に、郵便貯金特別会計について申し上げますと、歳出予算の追加額は郵便貯金の支払い利子の不足額が六億一千三百余万円、郵政従事員の給与改善及び貯蓄募集目標額の増加等に必要とする経費の財源に充てるために、郵政事業特別会計に繰入れを要する経費が六億一千七百余万円で、合計十二億三千余万円を計上いたしておりますが、この歳出経費の財源は、全額一般会計から赤年補填を受けることにいたしている次第でございます。
 なお、簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、保険年金事業従事員の給与改善等のための財源として、郵政事業特別会計に繰入れを要する歳出経費として六億二千二百余万円を計上いたしておりますが、この経費は余剰金をもつて処理することにいたしているのでございます。
 次に、郵政省職員の断続勤務等につきましては、前国会に引続き休会中、当委員会におきまして御審議をいただき、御決議を賜わります等、格別の御配慮を煩わしているのでありますが、その御趣旨を十分尊重いたしまして、適切妥当な措置を講じたいと存じておりますので、今後ともよろしく御指導を賜わりますようお願い申し上げる次第であります。
 以上で、昭和二十八年度の郵政省所管各会計の補正予算等の概略を御説明申し上げたのでありますが、なお御質疑によりましてお答え申し上げたいと存じます。
#7
○田中委員長 これより質疑を許します。
#8
○片島委員 昨日から全逓の一組合におきまして、仲裁裁定の完全五実施とそれから年末手当の問題を中心として、昨日からきよう、また明日にかけて三割の賜暇戦術をやつておるのでありますが、新聞ではいろいろと報道せられておりますけれども、現在全逓のこの賜暇戦術によつて、いわゆる郵便物などの停滞状況といつたようなものはどういうことになつておりますか、おわかりになつておりましたらひとつお願いいたします。
#9
○塚田国務大臣 実は昨日までの分は資料をもらつて承知しておつたのでありますが、今ちよつと用意して参つておりませんので、本日の状況をまだ事務当局から承知いたしませんので、今さつそく事務当局の者を呼びましてお答え申し上げさせたいと思います。
#10
○井手委員 私は断続勤務についてお尋ねをいたしたいと思います。ただいま大臣の説明によりますると、当委員会が決定いたしました決議を十分尊重するということを言われたのであります。前の委員会では、郵政省はすでに方針を決定して、一切を労働省の決定にまかしておるという話でありましたが、ただいま大臣からあらためて御趣旨を尊重するというお言葉もございましたので、労働省に提出されたあの申請を撤回されて、あらためて当委員会の決議に基くそれを尊重した申請をなさるということが、今の御説明の内容ではないかと私は考えるのであります。そういうふうに解釈されるのでありますが、その点についての大臣のお考えをこの際承つておきたいと存じます。
#11
○塚田国務大臣 その点につきましては、先般労働省に出してありますあの考え方を撤回いたしませんでも、その後の本委員会におきましての御趣旨を十分伝えまして、労働省においても考えてもらいまして、そういう趣旨が十分くんであるような解決を労働省にしてもらうという形において、当委員会の御趣旨の尊重をした結果が現われますようにちやんといたしてあります。
#12
○井手委員 私聞き漏らしたようでありますので、恐縮でありますが、それでは当委員会が決定したあの決議を郵政省は十分尊重するということを、大臣から、郵政省から労働省の方にお伝えくださるという意味でございますか、その点を承りたいと存じます。
#13
○塚田国務大臣 当委員会におきましての御趣旨は、私の方からも労働省に通じてあるわけであります。また当委員会からも直接労働省にも申入れをしていただいておりますので、労働省におきましては、当委員会の御決議の御趣旨は十分承知して判断をしておる、従つて労働省から出て参ります判断は、当委員会の趣旨が十分くまれた判断が出て来て、それに従うことによつて私ども郵政省といたしましてはそういう措置ができるようになると、こういうふうに考えております。
#14
○井手委員 大体わかつたようですが、もう一つ念のために恐縮ですが承りたいことは、郵政省の方から本委員会の決議を尊重するという旨を、すでにお伝えになつておるわけでございますか。
#15
○塚田国務大臣 さようでございます。
#16
○田中委員長 それでは八藤人事部長が見えましたので、先ほどの片島委員の質問のお答えを願いたいと思います。
#17
○八藤説明員 現在の郵政部内における争議状況の現状について、概括的な御報告をいたします。
 御存じのように、裁定完全実施及び二箇月の年末手当の二つの要求項目をもちまして、ただいま郵政省の職員の中核体組合でございます全逓信従業員組合が争議と申しますか、闘争状態に入つておるわけでございますが、これにつきまして実は本年の十月に、全国中央委員会が全逓信従業員組合で持たれまして、その当時から、この裁定というものは諸般の状況から必ずしも楽観できない、従つてこの年末に対して相当これは重大な決意を持つて行かなくちやならぬというふうなことが、中央委員会において論議せられた模様と聞いております。その際私たちが漏れ聞きましたところによりますれば、闘争の形態としては、傾斜闘争のやり方に行かないで、統一闘争の形式をとつて行くのだということがいわれたと伝え聞いております。これは何かと申しますれば、あるところだけでもつて突き進んだような、行き過ぎたような闘争をしないで、全国歩調をともにして、この裁定の実施及び年末手当の要求の闘争をしようという行き方をしようというものだと、私たちは了解しておつたわけであります。たまたま十一月の下旬から、裁定の完全実施及び年末手当二箇月の要求という共通の題目をもちまして、三公社、五現業官庁、並びに数十を数えますところの一般国家公務員の職員組合が、共同闘争の形をもつて現在闘争に入つておる次第であります。このことと、それから十月におきます全逓中央委員会の決定と、二つともはなはだ符節を合せておるのでございまして、これはひとり逓信従業員だけの問題ではない。全公務員及び公労適用職員の共通の問題である。従つてそれは全国的に、しかも各企業、事業、官庁共通して闘つて行かなければならぬという行き方を現在しておる次第でございます。従いまして、たとえばすわり込みであるとか、あるいは定時退庁であるとか、あるいは賜暇戦術であるとか、それも一割賜暇、二割賜暇、三割賜暇というふうな段階を用い、あるいは遵法闘争と申しまして、諸取扱い手続等を最も正確に遵守してやつて行くというようなやり方、こういうような幾つかのやり方をもつて、現在いわゆる闘争態勢に入つておるわけでございまするが、これもただひとり全逓信従業員組合員だけがこれを云々ということでなしに、ただいま申し上げましたように、全公務員及び三公社、五現業官庁共通の題目のための共通の共同の闘いの姿というふうに、これらの戦術方式の採用及び実施にあたつてやつておるようでございます。部内におきましても、すでに定時退庁とか、あるいは休暇戦術等が行われておるのでございますが、昨日の状況をもつていたしますると、大体におきまして最高三割の実欠勤には数字が及んでおりません。大体におきまして二割を中心といたしました線において、休暇者が出ておる次第でございます。しかしながらこの数字と申しますのは、御存じのように多数の職員を持つているところの現業官庁でありますので、平常の場合におきましても、休暇の差繰りとかあるいは病気欠勤とかその他のことで、大体最低のところでも四、五分から、大規模のところになりまするとほぼ一割に近いようなパーセンテージのものが常時存在いたしておるのでありますが、これらの数字を含めての数字と御承知おきを願いたいのであります。のみならず、また私のところの郵政職員の場合におきましても、休暇というものについては、承認制という原則が現在はつきり守られております。従いまして、たとえば職員の三割休暇という問題になつてみましても、局長に休暇の承認を求めて行く。その場合に局長は、現物の運行上支障があると思つたときには、申し出た人間全部には休暇を与えておりません。申し出た人間はそれぞれ三割を申し出て参つておるのでございますけれども、実際に承認を与えた数字は、ただいま申し上げたような数字になつている次第でございます。従つてその際承認を申し出たけれども、承認せられなかつた者は出勤しております。それからまた、なおかつ一部において出動しない者に対しましては、業務命令を発します。その業務命令にはみな従つて出勤しております。従つて今日におきましての休暇というものは、いわばすべて成規の休暇という形になつておるのでございまして、これらを考えますと、劈頭申し上げましたような全公務員の共通しての共同闘争という形、そして共通の闘争目標というものを持つており、しかも裁定が現在のような段階にありまして、全逓信従業員組合といたしましては、自分たちとしても何とか希望通り行きたいという強い要求を持つておりまするし、また他管庁、他企業の組合と緊密な連携という組合の立場としての、いわば億議と申しますか、さようなこともございますし、一方国民の郵便物等の取扱いにつきましても、極力一般国民に被害を与えないようにということは、全従業員も心からこれを心配しておるようでございまして、一方においてさような郵便物に対して国民の負託にこたえたいという熱意と、一方においてはあくまでも要求ば通させたい、しかも闘争は、全官公各組合の共同の信義に結ばれての闘争をやつて行かなければならないというような立場に立ちまして、私どもが見ておりましても、組合の幹部諸君、また一般組合員諸君も、まことに苦しい闘いをしておるようであります。しかし幸にして私どもは、まだ国民の皆さんに対しまして、及びもつかぬ被害や損害などはおかけしていないという状況に相なつておる次第でございます。はなはだ概略でございますが、現在の状況を申し上げました。
#18
○片島委員 私が先ほどお尋ねしたのは、実は今の争議の性格というものでなくして、一日から三日間にわたるところの戦術第四号という指令に基いて、現在賜暇戦術をやつておるのであるが、それによつて新聞がまちまちの報道をしておりますけれども、実際の郵便物などの停滞状況といいますか、そのために業務が非常に停滞しておるという実情を、ここでお聞かせ願えるならば非常にけつこうだと思つて、質問したのです。
#19
○八藤説明員 お尋ねの趣旨を取違えたような御答弁を申し上げて、まことに恐縮でございましたが、しかしやはり何としても今の職員たち、あるいは私ども管理者の立場を御理解願いたいというところから、つい申し上げたような次第でございます。
 ただいまのお尋ねでございますが、全国にちらばつております事業場でありまするし、また郵便物のごときものならばただちに行嚢の山となりまして、目の前に高く積まれるからすぐわかるのでございますが、保険、貯金その他の書類の処理ということになりますと、これがどの程度この闘争によつて遅延したかという遅延状況のつかみ方が、なかなかむずかしゆうございまするし、またこれを私どもの手元で全国的に集計いたしますためには、相当時間がかかりますので、今ただちに何パーセント、何万通でございますと申し上げる段取りになつていないことを、はなはだ恐縮に存じます。これは片島先生御存じの通り、郵便物が便によつて到着する。到着したときには、郵便局のフロアーに山のようになつているけれども、その山が逐次くずされて行つて、また便が到着すると山ができるということになつておりますので、新聞紙上に何千通と出ますけれども、あれは一体どこの時点をとらえての数字であるかということは、私ども正式に発表した覚えも全然ございませんし、どういうやり方であの数字を押えたのかということも、私ども納得していないのでございます。その時間のとりようによりまして、山が高かつたり低かつたりするというのが、郵便の状況であります。しかしこれははつきり申し上げられますことは、現在において第一種、第二種においては全然遅延状況はない、これは申し上げられるのじやないかと思います。
#20
○片島委員 お話を承つておりますと、三割賜暇戦術というけれども。局長が認可をしないものは、やはり業務命令によつて仕事についておるということになりますれば、当該局長がこの程度は賜暇をやつてもよろしい、業務上さしつかえないというものに対して認可を与えたものが、約二割程度である。これは成現の手続によつて休んでおるものであるから、何も不法な争議の形態として、こういう賜暇が出て来たというふうには考えないでよいというのでございますか。
#21
○八藤説明員 ただいまのところは、先生のおつしやる通りだと私ども存じております。
#22
○片島委員 またこれも私たち新聞で承知したことでありますが、郵政当局から各地方の郵政局に対して警告を発したというか、文書を発送して、争議に対する取締りなどについて通達を出されたということが出ておるのでございますが、それはどういう内容でございますか。この点について……。
#23
○八藤説明員 私どもといたしまして、組合に対してさような申入れないしは警告を発し、あるいは地方の郵政局に対して通達をしたことは、事実でございます。組合に対して申し入れましたことは、この闘争がいよいよ幕開きになるという前ごろでありましたか三割休暇あるいは遵法闘争と、相当シヴイアな遵争形態がとられるのではないかということが、非常に懸念されましたので、私どもは必ずしもパーセンテージということにとらわれない、ただそれが現実に業務の遂行に阻害を来すかどうかという点に、非常に私どもは懸念をしておるわけでございます。それがいわゆる公労法上禁止せられておるところの罷業になるとするならば、これはやはり法規に基くところの手続が必要になる、さようなことになりたくない、なるべくさようなことなしに、ひとつお互い円満に業務の運営をやつて行きたいから、その点業務を阻害するようなことをしないようにされたいという申入れは、全逓信従業員組合に私ども発しました。また地方に対しまして私どもが発しました通牌は、同様の趣旨でありまして、時あたかも年末にあたり、この裁定問題等は相当はげしい問題になつておるけれども、管理者も職員も相ともどもひとつ業務の円滑なる運行を確保して、国民に迷惑をかけないようにいたしたいものである、その趣旨を管下全員に徹底さしていただきたい、かような通牒を出しておる次第でございます。
#24
○片島委員 仲裁裁定と年末手当の問題について、今までこれは案件としては労働委員会に付託をせられておるのでありますけれども、実際上行企業別にそれぞれの経理状況がかわつておるのでありまして、たとえて一言いますと、郵政と電電公社の二つを見ましても、いずれも郵政大臣の所管には属しておりますが、その経理状態が異なつておる。これをどうしても同じようなやり方で行かなければならぬということになると、なかなか解決が困難になつて来るものがあるかと思うのであります。この前人事部長におきましては、やはり均衡論といいますか、ほかのところと同じようなやり方で行くということを主張せられておりましたし、聞くところによると、組合の方もやはり共闘組織を備えておるが、管理者の側も共闘態勢を備えて、いろいろ打合せをしながらやつておるという話でございます。私たち格企業別の当局者にそれぞれ当つてみますと、それぞれの意見が違うのであります。各意見の違うものをこれを何とかして同じでやろうということになると、例の企業努力によるところのいわゆる給与の方に分配するという弾力ある給与の条件も、これを認めることができぬような状態になり、ひいてはできるところは何とかしてこれを少しでもよけい獲得したいと思うし、できないところは何とかしてそれに食い下ろうとします。早く言いますならば、できるところ足をひつぱり、手をひつぱりするような形で、結論が長引くようなことになる。ところが長引けば長引くほど、組合の方もなかなか取まりがつかぬようなことになつて来る。これは郵政省は郵政省の独自の立場から、自分のところの予算状態、あるいは努力すべきことは努力して、大体の見通しを自主的にきめて、そうして組合の方と急速に団体交渉を再開せられるのがいいのではなかろうか。私はきよう組合の幹部にも会つてみたのでありますが、郵政当局は今人事部長の話を聞いておりましても、新聞では、これは新聞が悪いのでありましようが、大きな騒動のように書いておりますけれども、人事部長の話を聞けば、あれはもう合理的な賜暇であつて、しかも停滞もさしたることはない、問題にならぬというようなお話でございました。そういうふうにきわめて安心をしておられる結果かどうか知りませんが、団体交渉も何もやらないで、そのまま現在は毎日を過しておられるような状態であります。しかしこれはあすになり、あさつてになつて、そのままにやはり手を打たないで、どこかが解決すればそれと一緒に解決をするであろうというような安易な考えでおりますと、やはり今のような安心した状態でなしに、もう一歩突き進んだ状態が来ると思うのであります。郵政当局としては、やはり郵政当局独自の立場から、組合の方と十分話合いをし、経理の内容等についても、十分お互いが納得し得るような方法において団体交渉をやつて、自主的な解決の方に邁進すべきであると私は考えるのでありますが、その点について人事部長はどういう考えを持つておられますか。
#25
○八藤説明員 ただいま、郵政従業員の給与のあり方一般について、また現在当面している問題の解決方につきまして、非常に御懇篤な、熱心な御指導をいただいたことをありがたく存じます。私たちも、おつしやるような気持でおりますし、またおつしやるような立場においての努力は、いろいろな方面において微力ながらやつている次第でございますが、ただ一点だけ御了解願いたいことは、今日まで団体交渉をしていないということでございますが、それは組合側においてもおそらく理解しているのじやないかと思うのでありますが、もしも裁定完全実施ということでございますと、これは今日の段階においては、団体交渉事項でないというふうに私たちは考えております。すでに裁定が出て、それが実施せられるやいなやということは、政府の政策と国会における審議によつて決定されることで、当事者聞においてこれを解決しようもないのであります。つまり現在まで組合の方では、裁定通り完全に実施せよというのが、最も強力な主張点でありました。従つてこの限りにおいては、これは郵政当局との団体交渉というよりは、政府全般を相手にしての、裁定の完全実施という段階であります。しかしながら他の一点の手当二箇月分という問題になると、これは何としても裁定問題でありません。これは当然当覇者間の団体交渉事項でございます。しかしながら今までの全般的な動きが、裁定の完全実施という点に全力が注がれて来ておつたのであります。その点においては大臣も政務次官もたびたび組合側と会見、交渉をやつております。同時に私たちもその点につきましては、交渉ではなくともいろいろ話合いをしているのでございますが、お話のように後段の手当の問題につきまして、いよいよ問題の焦点がそこら辺の方にはつきりして参ります段階に従いまして、二箇月分手当をよこせということが、政府側といたしまして、御承知のように閣議決定をもつて〇・二五を見るということによつて、すでにスタートが与えられたのでありますから、この〇・二五をもつてよろしいか、あるいは閣議決定もありましたように、企業業績その他の報償手当によつて、この上にどれだけのものを積み重ねるべきか、つまりまだ積み重ねる原資があるかということが、団体交渉としてクローズ・アップして参りまして、その限りにおいて鋭意努力したいと思つております。今日すでに組合の方と私どもの方と交渉を持ちましたが、今後もさような点の解決を急速にはかりたいと、かように思つている次第であります。
#26
○片島委員 八月からの完全実施と二箇月分を要求しておるのであつて、特に完全実範に重点がある以上は、なかなか手がつけられぬと言いますが、官公労全体の問題であるというふうなことは、やはりきわめて形式的な論議であります。組合としても、私たちもそうでありますが、組合運動をやつて来た体験から見まして、要求がそのまま通らなければ、われわれは最後まで、どんな混乱が起きようとあくまで闘い続けるということは、特に破壊的な思想を持つた者以外には、そういうことをやる者はおりません。私たちも組合の幹部とも会つて話しておるのでありますが、オール・オア・ナツシングというよなことは、今組合がとるところではありません。従つてやはりいかにあなたが政府当局だといいましても、きわめて抽象的でありまして、郵政従業員に対しては郵政当局がやはり主になつて、そしてオール・オア・ナツシングではなくして、どの程度まで歩み寄れるか。特に仲裁裁定の問題については、この実施期日を繰上げるという問題は一般的な問題であるからということならば、せめて年末手当の問題についてでも急速に話を進めて行くならば、二箇月分全部をとりたいという希望は希望であり、要求は要求でありますが、しかしながら郵政会計の現状から見て、これだけのところがぎりぎりである。また大蔵省当局ともいろいろと折衝をしてみて、最後の段階がこうである。これは委員会で発表すべきではありませんが、事務次官にもお会いしてみたのでありますが、きわめて一般的な問題であるというふうな印象を受けたのでありますが、やはりもつと積極的に歩み寄りの点を熱心に交渉していただけるならば、各組合と各当局者側との間に一つの手を打つことが一組合でできますれば、次の組合へとそれが影響して早く収まる。みんなの問題であるからと言つてこれをほうりぱなしにしておきますと、なかなか解決の糸口がどこからも出て来ないと思うのであります。その点は、私は郵政従業本員は、特にじみな闘争といいますか、理解のある組合だというふうに考えておりますので、やはり私はこれを一般的問題としてほうつておかれるのではなくして、独自の立場から自主的に、人のところがよくなるならば自分のところもよくなるだろうというような手放しではなくて、急速にこの問題を解決すべく積極的に進めていただく方がよろしい。こういうふうに考えましたので、実は人事部長の意向を聞いたわけであります。どうかその点について、またきようの状態、あすの状態については、さらに組合の方の動きなども明確につかんでおかれて、この解決の糸口をひとつ急速に御努力をしていただくようにお願いしたいと思います。その他大臣に私は二、三お尋ねしておきたいことがありますが、これは次の機会に譲ります。
#27
○小林(絹)委員 私は片鳥委員の御質疑には全然同感であります。それで人事部長にお伺いしたいのは、二割とか三割とかいう人が休んでおるというために、業務執行十に支障があるのかないのが、それを開きたい。
#28
○八藤説明員 お答え申し上げます。現在休んでおります者は、先ほど申し上げましたのが大体の数字でございまして、若干平常よりは欠勤者が多数になつておる実情でありますが、これはそれぞれ承認制に従つての休暇でございまして、現場の長におきまして、極力現在のむずかしい状況下におきまして、業務の巡行を確保するという考え方でやつておる次第であります。
#29
○小林(絹)委員 それを聞いているのじやない。二割なり三割なり休んでいるために、郵便物の配達とかその他がどれほど遅滞しているかということを聞きたい。
#30
○八藤説明員 先ほど申し上げましたように、第一種、第二種郵便物等において、私ども最も注意を払いまして、これらの点においては、全然遅滞の状況はない。その他についても、現在鋭意全国的な調査をやつている次第であります。
#31
○小林(絹)委員 人事部長は、新聞はいい加減なことを書いているのだというような意味の御答弁がありましたけれども、新聞を見ると、一千万通も一千五百万通もの郵便物が遅滞していると書いている。それらを、新聞も全然うそは言わないだろうと思うが、とにかく二割なり三割なり休んでおれば、数にしてどのくらいな遅配等が出ているかということは、今から調べなくても大体わかりそうなものだ。それを聞きたい。
#32
○八藤説明員 お言葉でございますけれども、いかにせん先ほど申しましたように、新聞紙上の発表の数字は数字でございますが、どこで押えたのか私は納得しがたい数字でございます。しかし新聞紙としては、それぞれ信ずるところをお書きになつただろうと思いますが、東京中郵においての状況は、ただいま申し上げたような状態ですが、全国的にも、私どもの方としてはもちろんさような調査はすることになつておりますが、それを集計して先生にお答えするだけの全国的集計は、今ございません。
#33
○小林(絹)委員 全国的に調査をしなくても、三割なら三割の人が休めば、これだけくらいな郵便物の配達に障害ができるということくらいわからぬでは、責任が済むまいと思いますが、その点どうですか。
#34
○八藤説明員 何割休めば何割という想定、想像等はできると思いますけれども、事今日重大であります。想像、想定の数字を申し上げるのは不適当と思います。
#35
○小林(絹)委員 先ほどからの人事部長のお話を黙つて開いていると、いかにもこれはあたりまえのことで、合法的なことなので許したのだ、大した障害はないのだというふうに聞えるが、そういう平易な考えでは、これはなかなかうまく行くものではない。私は由来逓信従業員に対しては、非常な尊敬と同情を持つている。でありますから前国会においても、逓信従業員の給与の引上げについては率先して賛成したのは御承知の通りです。また逓信省――現在の郵政省ですが、逓信省というところは非常にお互いの間の人情の厚い省であるということは、私どもは二十年前からよく聞かされ、実例もよく知つております。地震内閣で犬養さんが入閣をするときに、一番楽な省へ入つてくれ、省はどこでもいいということであつたが、それなら逓信省がよかろうというので、それにしてくれということで入つたことがある。それは逓信省の人たちは、次官以下末端に至るまでが非常に熱心、忠実によく働くから、大臣ば楽である。私どもはそういうことをたびたび聞いておりますが、今の人事部長のような考えで――こういう事態に対して、弁護をしておられるような言い方だとまでも申しませんけれども、いかにも物事を楽に見ている。あたりまえのことだ、大して損害はないというような、そういう頭でこれは行きませんぞ。だからその二割なり三割なり休んだ、これは他省の労組とのつき合いであるというようなことで平易に見て、責任者がこの事態に処して行こうと思うと、非常な困難が起りはしないかと思うのです。これは御答弁は要求しませんけれども、そういう心がけでやつているとうまく行かない。よほどしつかりしなければならぬ。八方美人のような考えでいてはならない。従業員のうしには心がけの悪い者もあるに違いない。いい人は大丈夫でしようし、それが大部分でしよう。しかしそれに迎合するような態度を政府の方でとるということはいかがかと思う。その点は大臣、次官等ともよくお打合せになつたのか、人事部長一個の考えであるか、その点を承りたい。
#36
○八藤説明員 私の所見でございます。
#37
○小林(絹)委員 あなたの所見なら――それは重大なことだから、いずれ大臣が出席されたら、これは大臣にも質疑をいたしますが、あなた一個の考えですか。
#38
○八藤説明員 さようでございます。
#39
○小林(絹)委員 あなた一個の考えはここで発言をしても役に立たない。政府を代表し、郵政省を代表して答弁をしなければならない。一個の人事部長だけの考えで、これは何でもないことだ、規定によつて請暇は許しているのだ、郵便物の配達等についても大した損害はありません、まだ全国的に調べておらぬけれども大したことはない、これをやつているのは他省とのつき合いだ、そういう点全部をさすのだ。あなたの発言の初めからしまいまでをさして私は言つている。人事部長一個の考えなら聞く必要はない。政府を代表し、郵政省の説明員、として、よく大臣なり次官なりとも打合せをして、あらためて答弁してください。それだけです。
#40
○八藤説明員 私見を述べたことではございません。八藤なる者が、郵政省の人事部長になつております。人事部長の職責として私の意見を申し上げておるのでありまして、省議をもつて決定した御意見ではございません。
#41
○小林(絹)委員 それならそれでもよろしいから、大事なことだからよく打合せをしてもらいたい。あなたの発言は人事部長の発言である。これは新聞にも載るのだ。速記録にも載るのだ。郵政省はこういう考えを持つて、人事部長がこういう発言をしているということになるのだ。そこを聞違いのないように、よく打合せをしなさらぬと、これは重大なことですよ。御注意しておきます。
#42
○田中委員長 この際委員長からも申し上げます。私先般断続勤務の問題で、各郵便局等について人員配置等の実情も調査いたしました。平常の場合におきましても相当定員に不足を児受けられるような状態であります。従いまして休暇の点は、成規の手続をとつておるといたしましても、平常の場合ですら休暇も十分とれないような定員のもとに、平信時よりも相当多い休暇が与えられるということになりますれば、勢いあとの人が労働過重になるということが考えられます。従つて今度の問題は、仲裁々定が完全実施されようとしておらないところに起つた問題でもありますので、裁定の実施が完全に行われるかどうかということについての省側の意見は現在の段階では現に出されている予算の範囲をつ越えることができないという実情のもとに、確かに小林委員の指摘されるように、政治的な含みを持つた答弁とも委員長も受取れますので、この点については明日引続いて審査を進めたいと思いますから、省側としてもまとめた意見をそのとき出していただきたいと思います。
#43
○小林(絹)委員 一言だけなお足らざるところを注意します。これは好意による注意です。三制も人が休んでも支障がないと言われるなら、郵政省は三割減員してもやれるということにもなりますから、それをよく考えておきなさい。
#44
○飯塚政府委員 ただいまの小林委員の御説もごもつともでありますけれども、現在までの賜暇による障害と申しますか、それは現在までどれだけの支障を来しておるかということは、あるいは将来相当な結果が現われて来るかもしれませんけれども、現在の情勢ではさしたる支障がないということを人事部長が言われていることと思いますし、われわれも受取つている情報等に等よつても、大体そのような気持でそれを受取つております。決して組合に対する人事部長の弁護という意味ではないと私も思つております。現在でもなお末端の郵便局等においては、先ほど委員長の仰せられたような実情調査にわれわれも最近参つたのでありますけれども、平常の場合でも仕事に対しての定員が足りないというような状態であり、さらに断続勤務等によつて今日の賜暇を全国の局において相当実行しているとすれば、必ず小林委員の仰せの通りの支障が起るということはわれわれも予想しております。しかし現在までの情報等を総合して、御心配の程度の問題は起きておらない。しかも何千通滞貨しているというようなことも先ほど人事部長から説明があつたことと思いますれけども、これはその時間によつて中央郵便局に荷物の集つたとき、あるいは鉄道によつてこれを輸送するその前、あるいは鉄道の支障によつてそれが時間通りに行かなかつたような場合も当然想像されることでありりますから、そういう場合の滞貨の状態を新聞等によつて発表せられたのではないかと考えるのでありますが、なおこれらつの点については、政府としては十分に検討し、さらに御質問に対してのお答えを申したいと思つております。
#45
○田中委員長 なおこの際委員長から一点だけお伺いをしておきます。仲裁裁定の案件そのものは労働委員公に付託されておるのでありますが、先般本委員会としても連合審査をいたしたのでありますが、われわれが連合審査をいたしました当時の案件は、御承知のように予算上、資金上不可能だということで、その意味でいわば裁定が実施できないといこうことについての国会の承認を求めるような形で、裁定が提出されておるのであります。一昨日第二補正予算が提出されましたことによりまして、また本日の郵政大臣の本委員会における郵政行政に関する説明においても、来年一月一日から実施することに必要な予算的措置を講じたということも述べられておるのでありますが、案件そのものといたしましては、今申しましたように予算上、資金上不可能だということで、その理由がついておるのでありますが、一月から実施するということになりますれば、部分的にではありますけれども、実施することに予算上、資金上可能だということに、内容に変更を来したものと思います。
 この裁定を国会に議決を求める提案は、郵政省の責任だと思うのでありますが、議定に対する理由の変更については、修正その他の手続を現にとられておるのかどうか、その点についてお伺いいたします。
#46
○八藤説明員 ただいの御質問でございますが、ただいま前国会に提出いたしましたあの案件にかわりまして、今次提出せられる第二補正予算に合せるところの提案理由書その他を、着々準備中でございます。
#47
○田中委員長 それは国会の方には提出の手続はまだとつていない、準備中ということですね。
#48
○八藤説明員 結局申しますれば、閣議の了承を得まして内閣から国会に提出になると思いますが、内閣と各省との間の提出予定書には入つておるはずであります。
#49
○片島委員 主計課長もお見えになつておりますから、お尋ねしておきたいと思います。やはり団体交渉をやろうと思うからには、大体数字の見通しを持つておらないと、団体交渉にも臨めないことになるわけでありますが、今日まで経理当局として安閑として組合の動向などをながめておられたのではなくして、おそらく相当積極的に経理面の打開について努力をせられたことと私は推察しておるのでありますが、経理の面から見て最大の努力を払えば、大体どのくらいまでは出せるのだ、これはもちろんべース・アップの問題と、それから年末手当の問題がからんで参りますので、両方を一緒に考えるということになると相当問題でありますが、かりに仲裁裁定の方は一月一号から実施になるということになつた場合に、郵政当局が経理面として最大限の努力を払えば、どの程度まではできるという見通しを持つておられるか。さらにどういうところに今大きな難関があつて、大蔵当局なりその他の関係から問題になつておるところがあるのか。経理の面から見てこの年末手当の問題について、ひとつ御当局の御意向を聞いておきたいと思います。
#50
○佐方説明員 郵政会計は御承知のように非常に複雑な形をとつておりますので、ほかの単一事業のように簡単に幾らまでというものが出ないので非常に閉口いたしておるのでありますが、郵便については今度の仲裁裁定を実施すること、あるいは公務員のべース・アップをすること、それから年末手当のこと等につきまして大体この前委員長からお話がありましたように、うまく行くならば二十四億くらい行くんじやないかという気もいたしますけれども、去年三月の収入が悪かつたというせいもありまして、一応予算には約二十億程度歳入として計上いたしておるのであります。従いましてその二十億計上いたしました予算の範囲内においては、全部歳出に組んでおりますから、それは従つて全部使つてしまつたというかつこうになつております。あと保険関係あるいは電気通信関係につきましては、郵政関係に幾ら出すかということをきめることによりまして、保険や電気もさらに国から言われるようにきめなければならぬ。そういたしますと、大蔵省と私の方と話し合つて、できることなら私の方の委託金を幾ら出すかという話合いも必要になつて来る。それで本質的にはあの行政事務というものは事業体に応じたものであるかもしれませんが、やはりその間にどうしてもある程度の均衡性というものは出て来るんじやないかというような考えで、今鋭意資料をつくつておるようなかつこうでございます。
#51
○片島委員 一〇というような場合には、これはできる。あるいは昨年のようにまた大蔵省の方から通達をして差繰りでできるだけのことならできるだけやつてよろしいということもありましようし、それから企業努力によつて収益をかち得た場合には、その弾力条項を発動して、企業内部において手当の給与の方にまわしてもいいということもありますし、そういうことをあれこれ合せてみまして、今一〇というようなことになつておりましようとも、それを郵政当局として最大限の努力をいたすならば、そうして収入などについても最大限に見積る――全然できないものはしようがありませんが、見積りによつてどの程度まではできるのである、それから先はどういうふうな方法を講じてもらわなければできないのである、そういつたことをお伺いしようと思つたのであります。
#52
○佐方説明員 決して隠しているわけじやありませんけれども、たとえば電通事業一本でありますと、収入が幾ら出るから弾力条項が幾ら出るということがぽんと出るのでありますけれども、私の方はそういうかつこうでなく、非常に複合的なやり方をしておりますので、今幾ら出せばどうということははつきり申し上げられないというようなかつこうであります。それからどういう方法でどうするかということも、これから団体交渉の経過をたどりならいろいろと解決がつていて行く問題でありますので、どうもはつきり金が幾ら出て、幾らあるからどこまでで収まるんだということはちよつと言えませんので、今のところはあくまで政府が発表しております通りのことを予算に組んでおつて、あと収入状況とか業務状況等を見て業績賞与の道は開かれており、従つてその範囲内においてできるだけの金をつくつて行こうという段階であります。
#53
○片島委員 そのできるだけの金というのは、大体どの程度の見通しがあるのでありますか。
#54
○佐方説明員 それが非常にむずかしいので、電通が今一体幾ら持つているのか、それから一般会計がどうなつているかという問題にからんで来ますので、郵便だけなら先ほど申し上げたような程度の金が将来見込めるんじやないかという気もいたしましたけれども、そのほかのものについて、一体お前幾ら持つているんだという話は、ちよつと私としてもはつきり申し上げられないような形でございます。それは私自身もわかつていないということになるのであります。
#55
○片島委員 それでは正式に予算の当局からこういうふうにやれとか、閣議などでこういうふうにやれということをきめてから、それから先いろいろと努力を始めるのであつて、今のうちには、まだそういうことがきまらない間は、事務当局としてはどうにも手が出ない、こういうふうに解釈してよろしゆうございますか。
#56
○佐方説明員 そうばかりも実は言えないのでございまして、全然金がないのに閣議でぽんとつくられましても、これは御承知のように法律事項で、給与総額ははつきり予算できめられておりますから、行政措置だけでできないという問題もありますので、やはり両者相寄つてきめて行く問題じやないか。非常にあいまいのようでお気に召さぬじやないかと思いますけれども、そういうふうに考えております。
#57
○田中委員長 ちよつと主計課長に伺いますが、弾力条項に基いて各企業体から支出する特別給与の問題は、いわゆる給与総額の外に出ても、大蔵大臣の承認さえあれば、支出は可能にはなつているのでございましようか。その点いかがですか。
#58
○佐方説明員 御承知のように給与総額を破るわくを越えてやる方法といたしましては、今おつしやいました弾力条項、の問題、それから弾力条項と少し違うようであるけれども、ある程度ダブリもいたしますが、今度問題になつている業績賞与の問題があります。この場合には、増収があつた場合あるいは節約した場合、その分は大蔵大臣と協議いたしまして、給与総額をふやして行こう、こういう方法があるわけであります。その方法を今つくつて行きたいと考えております。
#59
○田中委員長 本日はこの程度にとどめまして、明日午前十時より開会いたしますが、今会期は御承知のように通常国会との関係で、非常に短かいのであります。しかもただいま審査を進めておりまする問題は、非常に解決を急がれておる問題でありますので、明日からの委員会には、関係政府委員は努めて出ていただきたい。なお本日郵便事業の業種別の原価表を資料として提出されておるのでございますが、これも裁定実施に関連する郵便料金の引上げ問題との関連で、本委員会としてぜひとも審査しなければならない案件でありますので、特にこの点については、各種別ごとの取扱数を出していただかないと、その面でかりにどの程度値上げをして、どの程度の増収が期待されるかという点を押えるわけに参りませんので、この点、経理局の関係かとも思いますけれども、この資料をさらに完璧なものにして、追加提出していただきたいことを委員長からお願い申し上げておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト