くにさくロゴ
1953/12/04 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第3号
姉妹サイト
 
1953/12/04 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第3号

#1
第018回国会 郵政委員会 第3号
昭和二十八年十二月四日(金曜日)
    午後零時二十五分開議
 出席委員
   委員長 田中織之進君
   理事 羽田武嗣郎君 理事 船越  弘君
   理事 片島  港君 理事 吉田 賢一君
      飯塚 定輔君    伊東 岩男君
      松浦周太郎君    井手 以誠君
      佐々木更三君    淺沼稻次郎君
      土井 直作君    加藤 鐐造君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 塚田十一郎君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部長)     八藤 東禧君
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部給与課長)  土井 滋久君
        郵政事務官
        (経理局長)  中村 俊一君
        専  門  員 稲田  穰君
        専  門  員 山戸 利生君
    ―――――――――――――
十二月三日
 委員中村高一君辞任につき、その補欠として加
 藤鐐造君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 郵政従業員の待遇問題等に関する件
    ―――――――――――――
#2
○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。
 郵政行政に関する件及び郵政従業員の待遇問題等に関する件について、前会に引続き調査を進めます。井手以誠君。
#3
○井手委員 大臣にお伺いしたいのですが、まだお見えにならぬようですから、担当の政府委員にお尋ねいたします。年末手当について公共企業体の三公社、五現業の関係は、一般公務員に対して大分分が悪いというので、少くとも公務員の一・二五と同率になるように、その差額は弾力条項による団交によつて行わせるということは、各委員会において、副総理、官房長官の談話によつて、既定の事実になつておるようであります。その経理の面において、また郵政省の団交に対する考え方についての郵政省の所信を承りたいと思います。
#4
○八藤説明員 ただいまのお尋ねの年末手当の問題でございますが、私の方の二十五万の従業員中、御承知の通り二万一千名ほどは公労法は適用されており生まん。従つてこれは一般国家公務員でございまして、ただいま井手先生のおつしやつた通りに、一・一五支給されまして、残り約二十三万名が、いわゆる公労法適用職員であります。それに対しましては、今次補正予算等におきまして年末に、本年の夏繰上げましたところの〇・二五を新たに計上いたしまして、合計一箇月分になるという、他の一般公労法による職員と同じような金額が、予算に計上されている次第でございます。そこで一般国家公務員が一・二五をもらい、そして公労法適用職員が一箇月になる、その間の差額について、これは適当と認めるやいなやというお尋ねでございますが、実は御承知の通り今度の年末手当の決定、あるいは人事院勧告の実施及び公労法の裁定問題等は、ひとり郵政省職員についてのみの政府の決定ということではなしに、各企業及び一般国家公務員共通の問題として政府においてお取上げになり、そしてその共通の線によつて決定になつて、ただいま申し上げましたように、予算第二次補正の計上ということになつているのでありまして、これが適当なりやいなや、また適正なりやいなやということは、実は郵政省の事務当局の立場としては、御説明申し上げなりあるいは答弁を申し上げたりすることは、差控えさせていただきたいと思います。
#5
○井手委員 事務当局だからということで、御遠慮なさることはいるまいと考えております。ほかの委員会あたりを聞いておりますと、言明はいたしませんけれども、大臣なりあるいは事務当局から、確実性を持つた答弁が行われておるのであります。電通においてはあるいはそれ以上〇・三九くらいは加えてもいいくらいの話さえ出たということも承つております。これは同じ郵政大臣の所管であります。一般公務員と均衡を失しておるので、公労法適用の職員にも少くとも同率くらいになるように団交でやらせようということは、政府の統一した考えのようであります。ほかの委員会で各省が信頼するに足る答弁をしておるのに、郵政省だけが御遠慮なさることはない。むしろふしぎくらいに考えるのであります。おそらく内部の話も進んでおるだろうし、資金上の考えもある程度立つておるだろうと考えております。重ねてお尋ねをいたします。
#6
○八藤説明員 資金上のことに関しましては経理局長から、あるいはお尋ねに従いまして逐次御説明があるかと思いますが、今井手先生のおつしやいましたお言葉の中に、まことに私どもの肯綮を貫くところが拠るのでありまして、私の答弁は決して不謹慎、ふまじめな意味で申し上げたわけではないのであります。決して臆病な意味で申し上げたのではないのであります。ただおつしやいました言葉の中に、財政上資金上どうかということでありますが、御存じの通り国鉄並びに郵政が他の公社、現業官庁に比較いたしまして、相当資金上苦しいということは疑いない事実でございます。なおまた私どもはただいま組合と団体交渉を開催しております。これは先日当委員会において御決議もございましたし、また種々御質問中の御鞭撻もありまして、ただいま団交をやつておるのでありますが、その席上におきまして私どもは組合にかように申しておるのであります。と申しますのは、〇・二五が今予算上成規に載せられて国会で御審議をされております。これが通つたところにいたしましても、国家公務員との間の差額が〇・一五出て参ります。しかしながらこれは今政府のいろいろな線によつて、その差額と申しますかを予算計上以上のものに、部内の業績手当等をやることによつて考慮するというようなことで、自分たちも一生懸命いろいろと当つているところである。しかしながら何といたしましても国鉄とよく並び称されている郵政のことであるから、郵政においてもしも報償手当あるいは業積手当を考えまして、万が一その実力と申しますか、資金と申しますか、それが他のゆたかであるというとおかしいのでありますけれども、余裕のある公社やあるいは官庁に比較いたしまして、従業員がこの年の暮れにもらうところの年末手当が、業績のためにほかよりも落ちるというようなことがあつたら、諸君も治まらないかもしれませんし、私たち官庁としても非常につらい。何としても企業の資金事情はよそよりもつらいとわれわれは計算しておる。そこで何とか報償手当と申しますか、業績手当と申しますか、これによつて補いをつけるとしても、他の公社や他の官庁に負けないだけ、少くともひとしいものだけはどうしても自分たちとしていたしたいものである。しかしそれには郵政省が独自でもつて報償手当を考えるものは、わずかに四四%の郵便事業所属職員にすぎないのである。あとの職員に対するものは一般会計から繰入れる、あるいは他会計から繰入れる、いわばよそからの繰入れによる。従つて繰入れられるものの方の業績手当が、その他のものよりも上まわるということも当然あり得ない。また他と同じくもらうにしても、そちらの方が線が先に決定しなければ、自分たちの郵政省としてこれだけ業積手当として職員二十三万に出せますよというそろばんがとれないことになる。かようなことがこの数日間ずつと団体交渉におきまして、私どもが職員に対しましても言い得るぎりぎり一ばいの線でありまして、私ども非常に心痛しておるのでございますが、これを要しまするに、他官庁あるいは他企業に出るような報償手当の線までは、何とかして自前の会計においても生み出したいし、よそから繰入れてもらう分においても、当該会計の所管の人に対してどうしてもこれは要求したいし、その要求に対してに政府一般の御支持を得たいものである、かように考えておる次第であります。
#7
○井手委員 重ねてお伺いいたします。第一点は、組合側はどういう要望をしておるかということ。次は、政府が予算上という立場から統一しておる関係と、さらに資金上むずかしいようではあるけれども、苦しくはあるけれどもよそがやる分だけについてはやりたいという熱意を披瀝されたようですが、この点について、よそがやる分については、いかなる努力を払つてもやるというお言葉をもう一ぺん承りたい。
#8
○八藤説明員 お尋ねの二点のうちの第一点の組合側でございますが、私どもとの団交の席上におきましては、組合は、やはり裁定の完全実施並びに年末手当は二月分を要求する、この線はただいまでもくずしておりません。
 第二点のお尋ねでございますが、よそ並にということは、私どもほんとうに熱願しております。しかしながらこれが万が一各企業のそれぞれの能力に応じてやれというふうな線でも最終的にきまりました場合には、私どもとても全力をあげてその報償手当等は努力いたしまするけれども、私どもの熱願通りにはたして実現し得るやいなや、事他会計ともかかつておりますので、遺憾ながらただいまのところにおいて、完全によそ並に出すぞという確言ができないのでございますが、私たちはさようにいたしたいという熱願であるということは、はつきり申し上げます。
#9
○井手委員 経理局長にお尋ねします。郵政事業と他会計からの繰入れの関係の両方について〇・二五の場合には、どのくらいの費用がいるか、お尋ねいたします。
#10
○中村説明員 〇・一が概算でございますが三億かかるのであります。従つて〇・二五といたしますと七億五千万円いるのでございます。そのうち郵政固有のもの、言いかえますと郵便と為替と振替、これが郵政固有の料金収入だけでまかなうことになつておりますので、この分が割合にして四割四分に当るのでございます。あとの他会計で大きいのは貯金の関係、電電公社、簡易保険の関係、これがそれぞれ二割程度でございます。こういうことになつております。
#11
○井手委員 前にちよつと開いたことがありましたが、この前の不均衡是正のときに、一般会計から当然もらわねばならぬ金が五億ばかりあると聞いておりますが、それはどういうふうな関係になつておりますか。
#12
○中村説明員 これはこの前の郵政職員の給與体系是正に関する調停の場合、約三十億の調停が出たわけでございます。この場合に、一般会計から繰入れていただかなければならぬ建前になつておる金が約五億、この内訳を申しますと、郵便貯金の分と、恩給、遺家族年金、これらが一般会計からの繰入れになつております。それが五億であります。これは前国会で御審議を願い、御決定を願つたように、その分は郵政会計の中で企業努力をいたすということで解決を見ておるのであります。
#13
○井手委員 今おつしやつた企業努力でやれということであれば、もう一般会計から来るということは見込みがないわけでございますね。
#14
○中村説明員 そのように国会で御決定になつたのであります。
#15
○井手委員 〇・二五で七億五千万円、その四四%であれば、固有のものは三億五千万円くらいの金だ。電電公社の方から入りますのは、向うは郵政事業よりもすつと暮しはいいと思うのですが、問題は固有の費用三億五千万円くらいのものだと思う。企業努力によつて、あるいはまた節約その他によつて、相当私に出て来るのじやないかと考えるのですけれども、その点について経理局長の児型しをお聞かせ願いたい。
#16
○中村説明員 この見通しが実は非常にむずかしい問題なのでありますが、御承知のように今回の第二補正で、郵便固有のものは十九億すでに予算に計上してございます。しからば現在実際に予定収入に対して実績がどうなつているかという点を申し上げますと、現在までのところ約十四億の予定収入に対する自然増があるわけでございます。それに対しまして補正予算では本年度内を十九億と見積つておりますので、すでに現実よりも五億というものの増収が、今後において期待されなければならないということになります。それ以上に一体どの程度増収があるかという問題が、今後新たに期末手当の増額等と関連して問題になるわけでございますが、これはいろいろ将来のことでありますので、確たることを申し上げることが間違つておるのでございます。実は私どもが少し臆病になつておりますのは。昨年度の実積を見ますと、十二月までは予定収入に対しまして相当の増収を見ました。従つて昨年の暮れにある種のいわゆる弾力条項を発動してやつたのでございます。当時の予想では、四月から十二月までどんどんと相野の増収がありましたので、一月から三月のものも相当あるという見通しに立つておりましたところが、実は予想に反しまして、一月から三月の第四・四半期は予定収入をはるかに下まわりました。そういう過去の実績がございますので、現在補正予算に組んでおりますのは十九億というかたいところを組んでおります。それ以上に幾ら出るかということは、ここではつきり数字を申し上げるのはまだ少し早いのではないか。そこで前国会でもおよそ本年度は二十四億くらい出るのじやないかといつたようなことも申し上げたことがございますが、これとても見通しでございますので、まあそういつたところで、少くとも本年の十二月の実績くらいのところでありますと、大体そう間違いのない予想が立つのではないかというりうな程度で、御了承を願いたいと思います。
#17
○井手委員 十九億の補正ということについて、これはかたいところだとおつしやいました。またかたくなければ予算としてはぐあいが悪い、甘くは見積られません。がたいものでなければならない。そうしますと、先般二十四億――これは見通しでございますので、これを追究するわけには参らないかもしれませんけれども、二十四億の見通しに対して、かたいととろの十九億、その差額が五億、さらに企業努力を重ねて行けば、私は五億以上、もつとでも出るのじやないかというような気がいたしたのでございますが、いかがなものでございましようか。いわゆる年末手当ということであれは、部内も自分の身にかかることであるし、企業努力については十分なさることだと私は信ぜられるのですが……。
#18
○中村説明員 もちろん従業員の皆さんも、私どもとその点については、とにかく特別会計で独立採算であるというところから、できるだけ企業努力をして増収をはかろう、そうして予算総則に出ているところの弾力条項なり、業積手当ということをひとつ実質的に働かそうじやないかということにつきましては、まつたく意見が一致し、おるわけでありまして、そういう意味合いからいたしまして各郵便局ごとに自局の收入目標というものを立てまして、日々努力をしておるわけなんであります。そういう結果、本年度も年度当初は、大体昨年の四%ぐらいの自然増を見積つておつたのでございます。そういつた努力も大いに関係かあつたと私どもは見ておりますが、今日、先ほど申し上げたように十四億の増収を見ているわけであります。そういうことでありますので、努力をいたしていることは間違いない事実でございますが、それが金額的に一体幾らになるかという点は、どうもここで私からはつきり御答弁を申し上げることができないので、隔靴掻痒の感がおありだと思いますが……。
#19
○井手委員 くどいようですが、もう少しばかりお尋ねします。年賀はがきなどもよく売れているようでありますし、今までお聞きしたところでは、今後この〇・二五の三億五千万円ぐらいは、無理せぬでも出て来るような気がいたすのでございます。その点相当努力がいるでしようけれども、〇・二五ぐらいは、確実なことは結果を見なければならないことはわれわれわかりますが、少くともその程度は出て来るのではないかと思うのですが、割当ということもありますので御承知だと思いますが、その辺の見通しはいかがですか。
#20
○中村説明員 その点はひとつ努力をいたしたいと思います。これは申し上げるまでもないことと思いますか、増収を上げますにはそれだけの施設もしなければならない、また従業員の超過勤務手当といつたような式の経費も当然一ぱい出て参りますので、増収がありましたものが会部給与にまわされるというわけには参りません。そういうところの兼ね合いもございまして、馬力をかければかけるだけの雑談もやはり私どもいたしているわけでございますし、年末等におきましても、一般の物数がふえますと、当然それに対して仮設家屋をつくるとか、あるいはいろいろな補食費を支給するとかいつたこともございますので、そういつたものとの兼ね合せで、実際の人件費にどの程度使えますか、こういうことが見通しの内容となつて参ります。今お話のありましたように努力は私どもぜひいたしたいと存じている次第であります。
#21
○井手委員 重ねてお尋ねいたします。組合側は二箇月要求しております。その点について今団交なさつているようでありますが、この〇・二五というものをもし予算化するという場合には、お見通しはいかがでございますか。今までのお話の努力によつて大体行けるのではないかと思いますが……。
#22
○中村説明員 これは、そういう見通しの上に立つて予算化すということは、その計数の見通しさえつけばできるわけでありますが、幸いにいたしまして、予算総則十条及び八条というこの二つの条文がございますので、現在出しております補正予算をかえなくとも、いわゆる弾力条項及び、業績手当の条項によりまして、今出ております補正予算をいじらなくても、この点はできるようになつております。
#23
○井手委員 法制上ではなくて、これをどこか修正するかわかりませんが修正をするような場合に、予算化した場合は確保できるお見通しであるかどうかということをお尋ねしておるわけであります。
#24
○中村説明員 これは先ほど人事部長から答弁がありましたように、郵便につきましては私どもも何とかいたしたいと思います。ただ予算をお話のようなことでかえるというような場合には、事柄が期末手当であります以上は、他の会計の方の予算を全部かえなければならないわけであります。そういう点が郵政省として特殊事情でありますので、それぞれの会計と話合いをして、その方もかえていただくということで、範囲が非常に広くなるわけであります。
#25
○井手委員 範囲の広いことはよくわかりますが、ただいまの答弁では、予算化せば見込みがある、結局〇・二五というものについては成算がある、さらに努力すれば努力もまた出て来る、こういうふうに解釈してよろしゆうございますか。
#26
○中村説明員 郵便固有の業務につきましては、今申し上げた程度に私ども努力をいたしたいと思いますが、他の会計につきましては、私どもの方から単独に申し上げるのは少し筋違いかと思います。
#27
○田中委員長 ちよつと委員長から伺いますが、郵便固有の会計においては、今井、手以誠君が質問確認をされたようにはできる見通しのもとに努力をされるということでございますが、他会計の関係になりますけれども、電電公社の委託業務の関係のことについては、昨日も大臣から、電電公社の方の団交で弾力条項に基いて出るということになれば、その部分だけ繰入れられるからこれはもう可能だ。簡易保険の関係に約二割というと七億五千万円で、一億五千万円ばかりになるわけでありますが、これも郵政部内でこの点は話がつくんじやないでしようか。一番問題なのが貯金の関係の二割をどこからカバーするか、こういうことに帰着すると思うのですが、その通り理解していいですか。
#28
○中村説明員 その通りでございます。一番問題になるのは、一般会計からの貯金の関係、これが一番問題になろうかと思います。保険の方もこれは結局業務量の増進がどうであるかという点にかかつて来るわけでありまして、その見通しのもとに立つて、はたして〇・二五が持てるかどうかという検討をすればいいわけでありまして、かかつて一番私どもが心配をいたしますのは一般会計からの問題でございます。
#29
○田中委員長 そこで重ねて伺いますが、保険の方は業務上の収益増は、最低の線のものは現在期待されないのですか。すでに数字はお持ちになつておるのじやないでしようか。先ほど井手委員の質問に対する人事部長の御答弁は、事務当局としてどうもやむを得ないとはいうものの、非常に控え目だと思うのでありますけれども、労働委員会に出て来ておりまする自由党側から、年末手当の問題についての労働委員会としての、国会としての決議というようなものもわれわれは連絡を受けておるわけなのでありますが、それは漠然とではありますけれども、公務員並ということになりますると、結局現在予算化しているもののほかに最低〇・二五程度のものは、これは与党の方もそういう決議も委員会としてやろうといわれるからには、当然政府側とも十分連絡がついておると思います。また昨日本委員会として決議いたしましたように、やがて予想される第四波を未然に防ぐという意味合いにおいても、少くとも年末手当の問題については、団交によつて、弾力条項の適用によつて、少くとも公務員並に頭をそろえるということについては、井手委員の指摘されたように、これはもう政府の方針として確定しているようにわれわれは受取つておるのでありまするが、事務当局にはそうした意味の指示に当つての準備が現在すでになされておると思うのですが、その点いかがですか。
#30
○八藤説明員 控え目という言葉でございますけれども、この問題がいわゆる報償手当ということで考えて行こうということであります。従つて報償手当に該当する資金的な状況によつて、報償手当は割出されて来るわけであります。その資金関係がただいま経理局長のお話にありました通り、事郵便に関しての分だけのことでありますので見当がつきますが、他の会計については、電電がとれだけになるか、電電が〇・二五なのか、〇・三五なのか、あるいは〇・四五になるのか、この点が必ずしも明確でございません。あるいはまた一般会計の方につきましても、報償手当という考え方で行こうとすると、一般会計の方からはたしてそれだけお願いできるものかどうか、これは実はその方面の衝は経理局長が当つておられますので、私がみずから明確に申し上げる筋合いでもないし、できないと思うのでございまして、その限りにおいて、私たちとしては一般並にはどうしても出したいものである、確保したいものであるということを申し上げた次第でございまして、今他の単産その他につきましても、どの線を出すか、これは他の単産においても私の承知しておりますところではまだ決定していないようでありまして、従つて私どももその限りにおいては二五であるか、一五であるか、あるいは〇・二五であるか、〇・三五であるか、明確でございません。従いましてそういう意味合いにおきまして他の並のものを確保したいものであるという方針、また考え方、また努力の仕方をして参ります。
#31
○田中委員長 人事部長に重ねて伺いますが、他の三公社、四現業と歩調を合すということを言われますが、これはそれぞれ企業体の経理の内容も異なるのでありますから、昨日の大臣に対する質疑でも明らかになりましたように、各企業の実態に基いて、その意味においてアンバランスが出て来ることはこれはやむを得ないことだと思うし、また出せるところはよけい出すということは、私は一番合理的であると思う。そこに弾力条項の意味というものがあると思うのです。そこで伝えられるところによると、電電公社の関係におきましては、少くとも〇・四に近いものが、一・〇にプラスされるという数字的なものが一応出ておる。かりに委託業務の関係で電電公社の方からその部分だけの繰入れが行われるというのは、委託業務だけにその繰入れられた部分が振り向けられるわけなんですか。それともその関係については勢い郵政固有の問題あるいは保険の関係、それから一般会計からの繰入れができるかできないかは別問題として、奨励手当的な、報償的なものだといたしますれば、貯金の実績というものも、これは予定よりも上まわつているようにわれわれは理解しているのであります。その脚係から見ても貯金の関係にも、一般会計から繰入れる繰入れないは別問題として。一・〇にプラス・アルプアのものは交付しなければならないことになるわけなんです。そういうものは郵政省全体として公労法適用者にプールした形において私は支給されるものだと思うのでありますが、その点はいかがですか。
#32
○八藤説明員 昨日の大臣の申し上げましたお言葉は、私どもとしてはかように理解しているのでございます。企業企業によつて弾力条項がある。従つて業績の上つたところに弾力条項によつて発動せられる。その限りにおいてアンバランスがあることは、これは当然である、かようにおつしやつたように考えている次第であります。しかしこの年末の場合におきまして期末手当、簡単に申しますれば通常いう暮れのボーナスでございますが、これがはたして企業ごとでかわつてもいいかということになりますと、何もほかの企業について私どもは申し得ないところでありますが、私たちといたしましては、郵政は貧乏だから少くていいんた、その企業によつての弾力だから少くていいんだということをおそれているのでございます。同じく正月を迎えるのでございますから、予算上でも同じように公務員の〇・五、それから各企業とも〇・二五というように、同じ数字が計上されているのでございますから、できるなら同じにしてもらいたい。私どもはお金持ちの楽な企業の人たちがたくさん年末手当をもらつて、郵政には金がないのだから、これだけの金でがまんしなさいということをおそれている。しかしそれが年間を通じていわゆる弾力条項によつて、その企業の実績により努力によつて、それが還元されて来る限りにおいて、その企業の特殊性は、これは私はもちろんあるだろうと思います。
 つきましては、お尋ねの後段の内部の問題でございますが、これはまことにむずかしい。おそらくこれは職員組合側におきましても、いわゆる配分闘争といつて、非常にむずかしい問題であります。郵便はうんととれたから郵便にだけはこれだけやる。ところが委託業務関係は、電通の方で業績を上げたから、電信電話従業員はこれだけ多くやる。保険の方はないからゼロというように、同じ郵政省の中において、同じ公労法の適用を受けている、また同じ一本の給与総額の中からやられている人間に、それぞれ業績によつて段階をつけていいかどうかということは、非常山にむずかしいのであります。これも私ども在来ともにこの点に苦心しておりますが、ただいまのところは私どもは極力一つの官庁の中にあるものとして、一本の特別会計にある人間として、極力同じくすべき筋合いのもの等については一緒にして行きたい。たとえば先般の調停案実施の場合におきまして、貯金から五億円入つて参りませんでしたが、内部の節約その他によつてでも、貯金にいようが、保険にいようが、郵便にいようが、ともかく一本にやつて行きたいということで、俸給表等も一本の俸給表をつくつた。それからまた片方の例で申しますならば、郵便増収対策というものがありまして、増収が上つた場合には、これに対して何らかの意味において職員に対して還元してやるということは、郵便が、先ほど経理局長の説明がありました通り、郵便局の割当の目標以上に増収を上げたときは、増収分に応じて支出してやる、還元してやるということで、郵便は郵便としてだけ切り離してやつている次第であります。あるいはまた保険なら保険で、いろいろと募集等の成績が上りましたならば、その保険事業の人間には、それぞれ業績に応じたところの手当の問題のごときは、これはでき得べくんばやはり一般的なものとして統一的に扱つて行きたい、かように考えている次第であります。この問題は、なかなか実際上もりくつの上でもむずかしい問題であります。常に苦心があるところでありますが、今次の年末の報償手当というやり方におきましても、やはり極力彼此総合いたしまして、事業部門にかかわらず高じようにやつて行きたい、かように考えております。
#33
○片島委員 大臣がお見えになりましたので、私保留しておきました件だけお伺いしておきたいと思います。一・
○に対して、さらに団体交渉などによつて、報償的な意味において、〇・二五を加えるということは、昨日から常識になつているということで、質疑応答があつたわけでありますが、これは郵政大臣として、また郵政当局としては、この程度まではやむを得ないから何とかして出そう、こういうふうにおきめになつているのでありますか。それともまたこれからいろいろと研究しているようなあいまいなことに、まだこの期に至つてもなつているのでありますか、その点をひとつ大臣がら伺いたい。
#34
○塚田国務大臣 ただいま人事部長から申し上げましたように、やはり年末手当というものは、一部分はこれは最低の線ということでありますので、各企業、公社歩調をそろえないとうまくないだろうと私ども考えておるわけであります。従つて最終的にこれだけやるということは、自分としては考えておらぬのでありますが、しかしかりにそういうことになつた場合には郵政省として、はたして財政的に可能であるかどうかという検討はいたしておりますし、大体の見通しはつけているわけであります。従つてもし他の会社などと歩調をそろえてやるということになれば、郵政省もそれだけの財政的な余裕はある、こういうことでございます。
#35
○片島委員 それではまだ腹はきまつておらないけれども、ほかのところが〇・二五出すということになれば郵政省も出す、それだけの余裕はある、こういうことでありますか。
#36
○塚田郵政大臣 その通りでありますが、ただその額が〇・二五という数字であるかどうか、これは世間に伝えられている数字でありまして、政府としては別にきまつた数字でない。もちろん郵政省としてもその数字を目標にということでなく、その程度のものは金額的にゆとりがある。こういう考え方でお答えしていると御了解願いたいのであります。
#37
○片島委員 そういたしますと、それはまだきまつておらぬと言われますが、財政的なゆとりがあるとすれば、国鉄と郵政が一番悪いので、ほかのところはもつと楽なのでありますから、世上伝えられている〇・二五以上になろうとも、これ以下になるようなけはいは、私たち各委員会でいろいろな意見を聞きましても、ないのであります。そこで私は、因つているところほど何とかして歩調をそろえたいという気持が多いし、財政的なゆとりのあるところほど、自由にやらしてもらいたいという気持があるのではないかと思うのですが、郵政大臣は何とかして歩調をそろえてもらいたいという立場にあるたろうと思う。そういたしますれば、あなたの方でそれだけの財政的なゆとりがあるならば、ほかのところは当然できるのでありますから、いつそのことこの際〇・二五というものは予算化して一・二五というものにして、そこで線を引いた方が、一番お楽にあなたの方は取運ぶのではないか、かように考えます。さらにその上から団体交渉ということになると、さらにまた御苦労なさるだろうけれども、最低線一・二五というところまでせり上げてから、そこまで追いついて行つて予算化するということが一番やりやすい方法であるというように、私たちは質疑応答から感じておるのであります。とするならば、当然郵政大臣は一・二五の予算化に、これは郵政さえゆとりがあればほかのところはできるのでありますから、ひとつそういうような努力をされるべきであると考えるのでありますが、これが予算化という問題についてお考えになつたことはないかどうか、その点について伺いたい。
#38
○塚田国務大臣 これも考えたことがないということはないのでありますけれども、考え方としては、今の予算措置をされてあります線では、国家公務員の場合には〇・五という線、公企労法適用職員の場合は〇・二五という線が、実質的に大体勧告及び裁定の線にも合致しておるし、また実質的の収入の点においても、大体公平観に合致しておるという考え方で、予算措置をしているわけであります。従つてこれから上、かりに何がしか公企労法の適用職員に出るといたしますならば、やはりこれは一種の業績賞与的な性質を持つものである。ただ年末の分でありますから、その部分はとりあえず各公社、五現業において一応歩調をそろえて行つた方がいい。しかし実質はどこまでも業績賞与的なものであるから、やはりこれは予算措置としてやるべきではなくて、弾力条項の適用としてやるのがやり方としては正しいのじやないか、こういう考え方をしておるのであります。
#39
○片島委員 業績賞与であつても、これは予算化してやつて悪いということはないのであつて、予算化すれば、なおこれが筋が通つてやれると思います。これは希望にもなるのでありますが、郵政事業というのは年末、年始になると特別に繁忙をきわめる事業でありまして、年賀はがきあたりもすでに売切れてしまつて、私たちの手に入らないような繁昌ぶりはまことにけつこうでありますが、そのように非常に年末、年始になつて忙しい。国鉄も多少そういうところがありましようけれども、年末、年始になつても何らかわりのない企業もあるわけであります。そうするとまだ特別に郵政従業員には年末手当といいますか、また勤勉手当というようなものを年末になつて考えなければならぬ。昔から郵便局あたりには、一般の賞与のほかに勤務手当の形で手当が出ておつたことを私は覚えておるのでありますが、特別手当というようなものまで出さなければならぬような繁忙なところが、一番貧乏しておるために出せぬということはまことに残念でありますので、郵政大臣は少くとも一・二五は出すように予算的措置をするための努力をしていただきたい。そうして弾力条項というものは幅があるとはいいますものの、そうあまり大きな幅ができるということになると、あなたの所管としてははなはだお困りになるだろうと思いますが、やはり基準をあまり下に置いて弾力条項の幅を広げるというのではなくして、基準はできるだけ上に置いて弾力条項の幅を狭める、こういうように努力をしていただきたいと私は考えるのであります。その点について最後に大臣の御意見を承りたい。
#40
○塚田国務大臣 御意見はよく承り、なおまたよく考えてみたいと存じます。
#41
○井手委員 大臣は他の公社、現業との均衡をよくおつしやつておりますが、聞くところによりますと、電通の方では〇・四近くぐらいは出せるような話も承つておるのであります。これは同じ大臣の所管でございまするので、片一方が多くて片一方が少いということはちよつと考えられぬと思いますけれども、もし電通あたりでもつと上まわつてきめられるような場合には、郵政関係においても同様な処置をとられるお考えかどうか。先刻の経理局長の話によりますと、かたいところで十九億の補正を計上しておる。もちろん見通しについては確たることが言えないのは当然でありまするが、先般経理局長は二十四億くらいは増収になるのじやないかというお話であります。企業の努力によつてはさらに上まわることも予想される。当局としてはなるべくかたいところで数字をおつしやるのがあたりまえでありまして、われわれは二十四億を上まわるのじやないかと考える。そこで他との関係から、よそでも出せば郵政事業ももつと出すというお考えがあるかどうか、その点をこの際承りたいと思います。
#42
○塚田国務大臣 電通について若干別な考え方を持ておることは事実であり、そのような考え方で大蔵当局と鋭意折衝しておるのでありますけれども、電通の場合におきましては、今の公平観に立つて、たとえば実質的に一・二五という確定的な考え方でなく、郵政と頭をそろえるのには、現在予算措置をしてある〇・二五の上に今後何がしか考えられるものを同じだけ計上したのでは、実質的に収入がそろわないという事情が一つあります。それをもう少し詳しく申し上げますならば、昨年の調停をのんだときに、不足分は手当に食い込んでおくという形で、暗黙の承認のもとに調停で収まつたという行きがかりがあつて、食い込んでおります。ですから今予算措置をした上だけで見ますと、実質的に相当開きが出るわけであります。その面は公半側の上から、電通の企業の経理状態にゆとりがあるならば何とか特別に考慮して、そうして実質的には郵政も電通も同じように歩調をそろえたいという考え方で、努力いたしておるわけであります。
#43
○井手委員 大臣も忙しいようでしようから簡単に……。私どもは少くとも一・五くらいの年末手当は必要でないかと考えております。そこでただいま、この春ですかに是正されたときの関係があるとおつしやいましたが、私はそれについてはさらに意見があるのでありまして、むしろ郵政関係の方が非常に待遇が悪かつた、それを均衡を保たせる方向に向つたわけであります。今までいろいろ数字を承りますと、努力によつてはかなの余裕もあつたようでございまするので、極力電通と均衡を保つように、また業績が上るために極力賞与を多く出されるよう希望をいたします。
 なお昨日の答弁の中に――いろいろ私が承つておかなければならぬことがありましたが、時間がありませんので多くは申しません。ただ一点私が大臣に取消していただきたいことは、国権の最高機関がきめた法律を、あれは死文だとおつしやつた。資金上についての問題でありますが、これはおそらく、あまり忙しいために言葉が間違つたのじやないかと私は好意的に解釈いたしておりますが、死文ということははなはだ穏当を欠く言葉でございます。それが速語録に載るということにもなつておりますから、お取消しを願いたいと思います。
#44
○塚田国務大臣 これはあの言葉自体が悪いということでなしに、あれを解釈いたして参りますと、結局今の財政法、公社法、そういうものの建前から行けば、予算にわくのない場合には資金上予算上にゆとりがなく、予算上可能でなくして資金上可能であるということはあり得ないという結果になつておるということで、資金上という文句の意味を現わし得ないという気持を表現したのでありまして、言葉が適当でなかつたという御意見であれば、これは取消しましても一向さしつかえないのであります。しかし考え方としては、今申し上げたように予算上資金上と並んでおりますけれども、実は資金上という言葉は意味を持ち得ない、こういう意味で申し上げたという点だけ御了解願えればけつこうだと思います。
#45
○井手委員 解釈については私も十分意見を持つております。立法関係から行けば十分意見もございます。ただ大臣として、あれは死文だという言葉は過ぎておると思う。これだけはお取消し願わぬとぐあいが悪い。意見は意見でございます。大臣の意見もあろうと思うけれども、はつきり法律になつたものを、大臣があれは死文だとおつしやることはいけないと思う。お取消しを願いたいと思います。
#46
○田中委員長 その点については、きようは実はあと決算委員会も控えておりますので、あすもあることでありますから、大臣の方でお考え願つて、適当に訂正されるなり何なり、ひとつあすまでこの問題を保留しておきます。
#47
○塚田国務大臣 先ほども取消しをいたしても一向さしつかえないと申し上げましたが、ただその意味はこういうことだということさえ御了解願えれば、取消してもけつこうでありますから、どうぞ適宜におとりはからい願いたいと思います。
#48
○田中委員長 本日はこの程度にとどめ、明日は午前十時より委員会を開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後一時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト