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1953/12/07 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第5号
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1953/12/07 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 郵政委員会 第5号

#1
第018回国会 郵政委員会 第5号
昭和二十八年十二月七日(月日曜)
    午後二時二十五分開議
 出席委員
   委員長 田中織之進君
   理事 船越  弘君 理事 大高  康君
   理事 片島  港君 理事 吉田 賢一君
      大上  司君    小林 絹治君
      坂田 英一君    濱地 文平君
      櫻内 義雄君    井手 以誠君
      佐々木更三君    土井 直作君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部長)     八藤 東禧君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房人事
        部給与課長)  土生 滋久君
        郵政事務官
        (経理局主計課
        長)      佐方 信博君
        専  門  員 稻田  穰君
        専  門  員 山戸 利生君
    ―――――――――――――
十二月五日
 委員中村高一君辞任につき、その補欠として大
 西正道君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
 委員苫米地英俊君辞任につき、その補欠として
 大上司君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 郵政従業員の待遇問題等に関する件
    ―――――――――――――
#2
○田中委員長 これより郵政委員会を開会します。
 郵政行政に関する件及び郵政従業員の待遇問題等について、前会に引続き調査を進めたいと思います。
 今大臣は参議院の予算委員会に出席しておりますので、こちらへおいで願うように連絡をいたしておりますが、八藤人事部長及び佐方経理局主計課長がお見えでございますが、御質疑がございますか。
#3
○井手委員 労働委員会で単独の決議が行われまして、〇、二五を年末手当として加え、その上に団体交渉によつて手当を出す、こういうようにきまつたようであります。各組合においてもその決議に基いて団体交渉が行われておるようでありますし、すでに全電通においては相当高額の手当についても、ある程度の了解ができたように私どもは承つておるのであります。郵政関係においても昨日午後から団体交渉を持たれておるようでありますので、その間の経過なり、郵政省の考えについて承りたいと思います。
#4
○八藤政府委員 職員の仲裁裁定並びに年末手当問題についての闘争状況は、先般当委員会におきまして御報告申し上げたわけでありますが、今お話のございました通り衆議院の労働委員会におきまして、この年末手当につきまする決議案が採択されまして、これに基きまして政府から私ども事務当局に対して御指示をいただきまして、また郵政省当局といたしましてもこの御決議の趣旨に沿うて、団体交渉を実施いたしたのであります。昨日夜半をもちまして、一応団体交渉は話合いがつかないで、ものわかれに相なつた次第であります。この御決議にあります通り、一般公務員に劣らざるように努め、ここに団体交渉により適宜の措置を講ずるというはなはだ重大な御決議でありますし、私どもといたしましても、当直非常に苦慮いたしておる問題でございまして、この御趣旨に沿うように何とかひとつ業績を上げ、原資を確保するように努め、組合諸君に対しましても団体交渉によつて御了解を求めて事態を収拾したいと考えまして、いろいろ長時間にわたり再度交渉いたしたのでありますが、郵政当局といたしましては、この際組合に対しましては、何とかひとつ一般公務員の手当、これは御承知のように現在補正予算によりまして、〇・五が衆議院を通過しましたので、この夏に繰上げましたところの〇・二五を加えて、手取り一・二五となつておりますが、適用職員に関しましては、衆議院を通過いたしましたる補正予算におきましても〇・二五分ということに、予算面で申しまするならば一箇月ちよつきりということになつております。この決議案の御趣旨のように、何とかあらゆる方途を講じて、ひとり一般公務員並にいたしたいというところから、いろいろ部内においてもそろばんをとり、当局としては、ひとつぜひとも一般公務員の一・二五に到達するようにいたしたいということで努力いたしたのでありますが、組合側は交渉委員会におきまして、公務員並にするのはあたりまえのことである。それ以上に何かつけ加えるというのが決議の趣旨であるというふうの主張を一歩も譲りません。私ども重大な決議案でありますので、この決議案が通過いたしましたその夜、そしてまた昨日も再三にわたりまして、政府当局及び大臣に決議案の御趣旨をよく承つたのでありますが、この決議案の趣旨というものは、組合側の言うような趣旨ではないのだという明確な御指示をいただいておりまするし、また郵政事業の経理内容からいたしますと、公務員並の一・二五、もう〇・二五といいますと、七億数千万円という額になります。新聞紙上に伝えられるような、国鉄、郵政といわれるこの乏しい財政の中から、この巨額の金を生み出すことは容易なことではないのでありまして、おそらく今後この〇・二五を足して一・二五を現実に支給する場合におきましては、大蔵省であるとか、会計検査院であるとか、いろいろな方面において問題があることが予想せられるのでありますが、いかなる困難を乗り越えましても、何とかひとつ私どもとしては公務員並のものを出したいものであると覚悟している次第であります。以上が昨夜半までの経過でございます。
#5
○井手委員 少しお考え違いじやないかと思うのです。あの決議は、衆議院を通つた補正予算で措置された一箇月分の上に、同様に〇・二五の手当を増額する、さらに団体交渉によつて幾らかを、企業の事情によつて企業の努力によつて加えるというふうな趣旨のものであつたとはつきり承つておるのであります。それは政府代表並びに与党、社会党大多数の立会いの上できまつたものでありまして、今おつしやるような〇・二五だと限定したものでは絶対ない。〇・二五は既定の事実であつて、さらにその上にプラス・アルフアを付するものであるというふうに、私どもはつきり承つておるのであります。しかもそのことについて人事部長は、〇・二五も経理上非常に苦労しておる、こういうふうなことでございましたが、〇・二五の分については、先般ここの委員会においてでも十分に出せるということを、大臣のほか経理局長もはつきりおつしやつておりますので、その点についての苦慮は、私どもないと考えております。数字によつても、私どもその点は十分にわかるのであります。それではどういうふうに政府から、だれがそのような間違つたことを郵政省に指示されたのか、その辺の事情を少しお聞かせ願いたいと思う。何かあなたの聞き違いじやないかと思う。電通の場合で申しますると、もう〇・二五は既定事実である、済んだことである、さらにその上に加えるということで、何でも私の聞いたところでは、一箇月半までは行けそうだというふうに承つておる。そうなると、同じ郵政大臣が管轄しまするので、郵政についても〇・二五の上に〇幾らか今交渉が進められておるのではないかというふうに私は考えておつたわけであります。どうも意外な感がいたしましたので、重ねてお尋ねをいたします。
#6
○八藤政府委員 この決議案は国会において御決定になつた次第でございます。この決議案を私ども事務当局の者か手前かつてな解釈をいたしたり何かすることがありましたら、これは重大であろうと思うのであります。その意味におきまして、最高の国会において御決定になつたこの決議案というものは、事務当局の都合や考え方や立場において解釈いたすというようなことは毛頭ない次第であります。先ほども申しましたように、このことは重大でありますので、私どもといたしましては、この決議案の意味につきまして、関係方面あるいは上司である大臣にも十分お尋ねいたしまして、ただいま私が御説明申しあげましたような趣旨であるということを、再三にわたり明確に承つた次第であります。私どもがかつてに解釈しておるということではないという次第であります。
#7
○佐々木(更)委員 郵政政務次官がおいでになりましたからお尋ねをいたします。今問題になつております公務員並びに三公社五別業の職員に対する給与並びに年末手当の件につきまして、一昨日労働委員会におきまして、とりあえず年末手当に関する分だけ単独の決議をいたしたことは、政務次官もよく御存じの通りと存じます。それでこの決議案が出るまで、主として労働委員長並びに両派社会党の代表が、事前におきまして大体の内相談として、緒方副総理並びに佐藤自由党幹事長と詳細なる打合せをいたしましたる結果、ここで発表することは差控えますが、付属協定書とも称すべき資金その他政府の措置についての文書と協議決定いたしたのであります。その内容の主なる点は、従来政府は、三公社五現業の年末手当については大体一・〇〇を基点として考えて来たのでありますが、これらの交渉経過を通じまして、この一・〇〇を進めて一・二五をスタート・ラインとする。従つて、従来企業内において何とか一・二五を出せと言われておつた公社、現業の職場におきましても、あるいは財政上きわめて至難だと伝えられましたその他の公社、現業におきましても、この一・二五は原則として確保支給する。従つて財政上至難な公社並びに現業につきまして、政府は資金上のめんどうを見てやらなければなりませんので、この点まで話が具体的に進んで、そういう財政上至難なる公社並びに現業に対しても政府は資金上のめんどうを見る。詳細なことは暴露になりますからこの際これを省さますが、そういうことで、大体スタート・ラインは一・〇〇から一・二五に進んだのであります。この一・二五を新しいスタート・ラインとして現在各方面において交渉を重ねておりますが、当然郵政当局におきましても、この政府の方針に従つて、一・二五を新しい出発点として、それ以上出せるか出せないかということは、これは別個の問題でありまして、その別個の問題としてものを考えておる、こう考えるのでありますが、郵政政務次官の方でどういうふうにお考えでございますか。この点をお伺いいたします。
#8
○飯塚政府委員 佐々木委員のお尋ねにお答えいたしますが、けさも実は大臣とその問題についていろいろ話し合いましたが、政府としては、今御指摘のような一・二五というのが今度新たにスタート・ラインになつたようにお話が、ありましたがその点を念を押して伺いましたけれども、そうではない、結局一箇月分が基本の数字であつて、それ以上の支給に対して努力をするという打合せと申しますか、そういう申合せのような形の折価だつた、そういうことを大臣としては話されておりました。しかし当委員会においても、数回にわたつてこの問題について御協議を願つておりましたし、また労働委員会における、一般公務員の手当に劣らざるように努むるとともにというこの条項、これに対しては大臣としても、また当局としてもおそらくその線に沿つてやりたいという気持で努力をして参つたのが、今日までの実情でございます。従いまして、それ以上にプラス・アルフアを出せということは、おそらく事務当局としては非常に困難なことに考えておることと思いますが、人事部長は先ほどどういう答えを申し上げたか、私遅れて参りましたので、それを聞くことができませんでしたが、現在までの立場としては、その一般公務員の給与に劣らざる程度ということに向つて進んでおることと思いまするが、われわれしとしても、企業の成績によつて、できるだけ佐々木委員の御質問のような方向に向つて進めてやりたいということを、現在でもなお続けて考えておる次第であります。
#9
○佐々木(更)委員 もしも政府が、出発点は依然として一・〇〇なんだということになると、これはかなり大きな政治問題になると思います。しかし政務次官並びに人事部長が言うことでございますので、今これをただちにここで問題にしようとは考えておりません。あの労働委員会の決議を見るとよくわかるのてございますが、さらにとか、なおとかいうような文字は用いておりませんが、公社並びに現業関係の職員に対する年末手当は、一般公務員に劣らないように措置する、これは要するに一・二五を意味するわけであります。そして団交によつて、この公社並びに現業の業績を上げて、そうしてこれを措置するということは、要するにプラス・アルフアを意味する、これは政治問題になりまして、双方の両派社会党が政府と交換しておりまする文書を発表しますとこれは明らかでございますが、しかし問題は、そういうことを暴露することじやなくて、現実に起きておるこの給与並びに年末手当を始末することが前提でございますから、私はここでただちにそれを問題にしようとは思わないが、あの決議はそういう内容であることはこれは明らかでございます。そういう弾力条項はプラス・アルフアを意味する、こういうことは疑いをいれないところだと思うのでございますが、そこでもう一つ政務次官に聞きたいのですが、かりに政務次官の言うような解釈で行つた場合でも、現在の考えでは一・二五は確保する、そうしてこれを年末手当として支給する、こういう一つの線に立つてものを考えておいでになりますかどうか、それともまたこれから団交をやつ
 てみて、一・二五に達しないかもわからぬ。一・〇〇〇五くらいで終るかもしれぬ、こういうような考えでおりまするか。おそらく政務次官は労働委員会の決議の解釈は別といたしまして、一・二五は確保する、これを支給する、こういう線に立つてお考えと思いますが、あらためてお伺いいたします。
#10
○飯塚政府委員 佐々木委員のお言葉は私もよくわかります。ただ同一省内において、大臣と政務次官との意見が違うというようなことになると、あるいは大臣に対してもまた答えをした人間としても、責任のある言葉でありますから、一・二五にして支給するということは、ただいまのところ先ほど申し上げたように、けさ大臣と協議をした結果、政府は一・〇〇というものが基本であつて、さらに企業努力によつてプラス・アルフアをという考えである、その線に向つて進んで行くということをさつきも申し上げました。私も一・二五ということは、一般公務員に対する支給が一・二五ということになれば、それより劣るというようなことはしたくないという気持をもつて努力をしておるのでありまするけれども、けさの各閣僚間の御協議の結果はどうなつておるか。これは直接大臣からお等えした方がいいと思いますが、ただその問題については、一般公務員に劣らざるように支給したいという自分の気持をもつて、それに努力しておるのであります。
#11
○佐々木(更)委員 先ほど人事部長のお答えで、昨晩夜おそくまで団交を続けたけれども、遂に残念なからまとまらなかつた、こういう御報告でございましたが、そのまとまらなかつたというのは、一体郵政省はどこまで支出をする。たとえば解釈は別といたしまして、私今労働委員会の決議を問題にしておるのじやありません。実際問題をお聞きしておるのでございますが、郵政省は、たとえば一・二五まで出そう、そこまで歩んだ。しかし組合はさらにアルフアを主張してわかれたのか、あるいはまた、郵政省は一・二五までも行かないでわかれたのか、この点の事実について、もう一度追加報告と申しましようか、お願いいたします。
#12
○八藤政府委員 重ねてのお尋ねでございましたが、昨晩郵政省といたしましては、業績手当の計算であるとか、あるいは何であるとか、いろいろ困難な問題もございますが、ひとつ国家公務員並みのものを支給したいと申したのでありますが、組合は、そればスタート・ラインであり、プラス・アルフアを出さないことは誠意を欠いておるということで、ものわかれになつたのであります。
#13
○佐々木(更)委員 そういたしますと、解釈とか支出の方法は別といたしまして、大体郵政省としては、総額で一・二五は支給する、こう言つたが、向うではさらにその上のアルフアを主張してまとまらないのだ、こういうふうに理解してよろしゆうございますね。
#14
○八藤政府委員 お言葉の通りであります。
#15
○佐々木(更)委員 そこでもう一つ聞かなければならぬ。事務当局は出したくても、金がなければ出せないのですから、そこで政府当局に聞きたいのですが、塚田郵政大臣は、これはずいぶん早い話ですが、私の言葉に対しても、実際に郵政省の総予算を洗いざらい出せば、それは相当あるのはあるのだ、ただ全部出してしまうと、あと因るのだ、これはごもつともでしよう。そこで事態はかなり急迫しておると思います。だからこれはりくつでなしに、郵政省当局も年末年始の郵便等の輻輳した状態から考えて、これはやはりりくつを抜きにして、早く解決をするという態度をとらなければならぬことは当然でありまして、おそらく政務次官もそういう線で考えておると思います。そこで、りくつは別といたしまして〇・二五まで出すというところまで来まして、向うはプラス・アルフアを主張する、こちらは出さない、こういうことで問題が行き詰まつておるようでございますが、なお一段ひとつお考えになれば何とかなるのではなかろうか。すでに電通はほとんど交渉妥結したそうだが、他の公社、現業等の関係上――これはこの公の席上で、このくらいで解決しようじやないかということは申し上げることを遠慮いたしますが、ここまで来て決裂するという手はなかろう、何とか政府の方でも考えて、解決の方法いかんにかかわらず、やはりアルフアを考える、そういたしまして、年末年始の郵便物をここのところで何とかして解決して行く、これが政府の国民に対する一種の義務だ、こう考えるのですが、さらに一段進んで、プラス・アルフアについてお考えいただきたいと思いますが、いかがでございましようか。
#16
○飯塚政府委員 ただいまの佐々木委員の御質問中に、前に大臣が郵政省の予算を洗いざらい調べてみると、相当のことができるのだということをお話になつたという意味のことが入つておりましたが、それは私直接伺つておりませんし、その点は別といたしまして、年末さらに年始の従業員の窮状はわれわれもよくわかつておるのでございます。従つて一・二五ができるかできないか、これは資金上の関係もよく調査の上で、もしできなければ、あるいは政府で発表したように、一般会計から資金を借り入れて支給する。実はなぜそういうことになるかというと、他の三公社五現業が大体その線で支給するという場合に、郵政だけひとりそれよりも格落ちしていいかどうか、これは常識として考えられない問題でありますから、その点につきましてもわれわれとしては努力してはおりますけれども、この点は大臣、また事務当局ともよく協議をいたしまして、プラス・アルファがはたしてどういう形になるか、あるいは支給できるかできないか、これは実を申し上げますと、これからの企業努力による収入の面によつて支配されることになりますけれども、この点は十分に考えて、先ほども繰返して申し上げたけれども、他の電電とか、その他の公社の支給するものより見劣りのするようなことはやりたくないという気持で努力しておるということをお考え願いたいと思います。
#17
○佐々木(更)委員 どうぞそういう御努力をくださいますように、重ねてお願いいたします。当局にその熱意があれば、当然全電通その他三公社五現業と比べて格落ちのしないようにということでお考えになるといたしますれば、ただいまここで私たちが要求するような具体的なお答えが出て来なくても大体想像されますので、一段の御努力をひとつお願いしたいと思います。
 そこで重ねてこれと関連してお聞きしたいのでございますが、業績を上げるということが将来の問題になつて来るわけでございます。その場合に、現在いろいろ問題になつておりまするのは、当郵政省の大臣でありまする塚田さんは、同時に行政管理庁の長官をなさつておりまして、現在行政機構の改革案を発表されておるのでございます。そこで問題は、将来業績を上げるということは、郵政省の機構改革を内容として考える、あるいは縮小する、人員整理する、こういうことで考えて行きますと、これは最終的にせつかく郵政政務次官や人事部長が考えてくださつたことも、むしろ逆効果になつて、働く者全般から見れば損害の方が多いことになるかと思うのであります。従つてこれは行政機構の改革で、はたしてむだがあるかどうかわかりませんが、人員を整理する、こういうことはその考え方に内包すべきものでない、こういうふうに考えておりますが、この将来業績を上げるということと行政整理の関係は、どういうふうにお考えになつておるかということが第一点、それからもう一点は、巷間伝えられておるように、郵使物等の料金の値上げが問題になつておるわけであります。むろん数あるうちには、当然不均衡を来すものが絶無であるとは言えないかもしれません。この点につきましては、われわれはまた将来十分に検討いたしてみたいと思うのでございますが、しかし大体において今日インフレをとめなければならぬという日本の財政の封状からいたしますと、どういしてもやはり郵便料金等の大衆的な家計に響くものにつきましては値上げをしないで行く。たとい郵政省が苦しくとも、そういうものは値上げをしないで行くということを原則にして考えていただかなければなりません。むろんそのときには、国家がインフレを防止するために、国民大衆の生活と密接に関係するこの郵政省の予算に対しましては、当然一般会計からの何らかの財政措置を考えてやらなければならぬことではございまするが、郵政省当局としては、あくまでそういう大衆生活に影響を及ぼす、インフレの素因をなす郵便料金等の値上げはすべきでない、こういうふうに考えております。この二点を、この問題とどういうふうに関連させて考えておりますか、これをお伺いいたします。
#18
○飯塚政府委員 お答えいたします。先ほど私の申し上げた言葉の中に、他の三公社五現業の一つとして郵政がプラス・アルフアを支給するというはつきりしたそういう気持で申し上げたのでありませんで、他の公社等から見て見劣りするようなことはさせたくないということは繰返して申し上げているのですから、その点誤解のないようにお願いいたします。
 またそれと関連して、行政機構改革による人員の整理ということになると、かえつて従業員に対する苦しみを加えることになつて、逆効果ではないかということの御趣旨のようでありますけれども、この行政整理に対しては、まだ大臣ともその点について協議をする時間がないので、実は今ごろはその相談もしなければならなかつたのでありますけれども、裁定の問題、期末手当等の問題の方が先になつておりますので、まだ詳しいことは相談しておりません。ことに塚田大臣は行政管理庁の長官として、案の固まらない前に、これはこうする、ああするということをやたらに話し合う大臣でもありませんし、はつきりした、確固たる信念を持つてお話をなさることと思いますから、その問題については後の委員会等において御相談をお願いしたいと思いますけれども、終戦以来非常にすさんでおつたと申しますか、郵政の現状から考えて、だんだん回復をいたしまして、しかも国際的にも国内的にも、郵便物の量においても相当な伸びを来しておりますから、これらの点を十分考えて、整理といつても、三割とか一割とかいつて、右へならえで人員を減らすような整理であつてはならないという気持をもつて考えております。さらに第二の料金の問題でありますけれども新聞あるいはラジオ等において、郵便料金の値上げをする、汽車の運賃も値上げをする、そういうインフレに向うやり方でどうするかという声をときどき聞き、活字を見るのでありますけれども、現在のところ郵政当局としては、値上げということは考えておらないのであります。但し二十九年度の予算において御懸念されておるような経費の増額によつてどうするかという問題において、初めてこれは考えられる問題でありますから、現在のところは私としてはまだその点は考えておりません。
#19
○井手委員 ただいま郵政次官から、年末手当については他の公社、現業と比べて格落ちしないようにしたい、こういうことを念を押して言われましたので、信頼したいとは存じますけれども、事きわめて重大な問題でありますので、いま少しくお尋ねをいたしたいと思います。
 ただいまの格落ちはしないということについては、先般も人事部長から熱意を披瀝されたのでありますが、そこでお尋ね申し上げたいのは、ほかの公社、現業の団交がかなり進められておるということについては、郵政省当局は十分御存じになつておりますか。当然のこととは存じますけれども、お尋ねいたします。
#20
○飯塚政府委員 私の知つておる範囲では、相当団交が進んでおることと思つております。電電その他国鉄等においても進んでおるということを聞いておりますけれども、その進んでおる程度は、どれをどういうふうに支給するかというような詳細な点については、まだ伺つておりません。
#21
○井手委員 他の公社、現業と比べて格落ちしないということを前提にしてお尋ねいたします。私この際具体的な内容を申し上げることははばかりますけれども、電通においては〇・二五を加える、その上のプラス・アルフアについてはさらに団交を続ける。すなわち先刻佐々木委員が申されましたように、一・二五をスタート・ラインにするということで、当面の事態が回避されたと私どもは聞いております。そういたしますと、よその方と同一にしたいというその熱意またその連絡、情報、そういつたことを考えますと、郵政省の方においても、もつと団交が進められておらねばならぬのではないかと、私は考えるのであります。また電道に限らずほかの公社も現業でございますが、一方においては〇・二五のほかにプラス・アルフアというところに進んでおつて事態を解決した。一方においては郵政大臣のお話か指令かにとらわれて一歩も進まない、そのために事態がますます悪化して行くということでは、郵政省の運営はうまく行かぬじやないか、私はかように考えるのであります。この点については私はこの際特に郵政省の深甚なる考慮が必要であろうと考えるのであります。上から言われたからどうだということではなくて、先般来おつしやいますように、統一的な立場から考えますと、何かに詰まつたようなことでもいたし方ないということでなくて、それを解決する努力、新たなくふうが当然必要になつて来ると思う。また各省とも均衡を保つ意味においても、それが当然なことであろうと思うのでありますが、この辺についての当局の考えを承りたいと思います。
#22
○飯塚政府委員 井手委員のお話のように停頓状態ではないと私は考えております。直接団体交渉の衝に当つておる人事部長がおられますから、その折衝の成行きあるいは結果等については、さらに人事部長から申し上げることといたしますが、私が大臣とけさ話し合つたことは、先ほど佐々木委員に申し上げた通りでありますから、私としてはけさの閣僚間の会合があつた結果は、まだその点に伺つておりませんが、それらの点について開かれることが一番はつきりすることと思います。繰返して申し上げるようですけれども、私は他の現業と見劣りするようなことをさせたくないという気持で、大臣にも努力するということを先ほどから申し述べておるのであります。
#23
○田中委員長 この際ちよつと委員長からもお伺いをいたしますが、先ほど昨夜の団交が妥結に至らなかつた点は、政府が〇・二五は何とかして確保しようというのに対して、組合側がさらにそれにプラス・アルフアが出るという労働委員会の決議の趣旨を考慮しないということでは、省側の誠意がないということでその後団交の継続に至らなかつた、こういうように人事部長は述べられたのであります。さらに人事部長はこれは国会の意思決定であるから、われわれ事務当局の独善的な解釈でやるわけには行かないので、労働省側とも確めた結果であるとこういうことでありますが、ここに一昨日の労働委員会の決議案が来ております。「その企業の内部において協力して業績を挙げ原資を確保することに努め、一般公務員の手当に劣らざるように努むると共に、団体交渉により適宜の処置を講ずること。」とあります。このともにという意味は、一般公務員の手当に劣らざるように努めるということは、少くとも〇・二五で頭をそろえるということのために努力する。それとともに団体交渉により適宜の処置を講ずるということはプラス・アルフアであるという解釈に、これは先ほど労働委員長がこの委員会としての決議の趣旨を明確にした声明の中にもその点か出ております。さらにこれは自由党を含めた全会一致で決議されたことであります。さらにこれは郵政省にも関係のある電通委員会において一昨日決議をされておる中には、「政府並びに公社当局は、公社従業員の年末手当を一般公務員を下らざるよう考慮し、更に、今後従業員諸君の努力により業績の昂揚につとめると共に、政府、公社及び従業員諸君は団体交渉により努力が充分に酬いられるよう適切なる措置を講ぜられたい。」これはわれわれの伺うところによると自由党の橋本委員からの提案された動議に基いて決議されたということを聞いておるのであります。その意味においてなるほど一・〇〇からプラスするものすべては団体交渉で、いわゆる弾力条項に基いて支出するものであるけれども、少くとも公務員並の〇・二五を――俗な言葉で言えばげす板を入れてそれにさらに加算するものを団体交渉によつて――さらにこれは時期等の問題については原資が確保できるかどうかということにもかかると思のでありますけれども、それに加算するものを団体交渉によつて生み出すということは、こう両決議案の趣旨からいたしましても、国会側としては少くともその意思を――私はこれは各党ともに一致した見解であろうと思う。私はさらに伺いたいと思う。私はさらに伺いたいと思うのは、原資を確保するための、たとえば正常な勤務条件に復元するということについては、先般も本委員会としても決議をしておるわけですけれども、そういたしますると、三割賜暇というようなことで、すでに業務上にも、先般われわれか憂慮したと同じような事態が出て来ておる。従つてこれはこまかい問題のようでありますけれども、われわれはこの問題をすみやかに解決したいという先般の決議の趣旨から、重ねて当局の処置を伺つておるわけです。その点については、国会側としてのこの両決議案に対する解釈というものは、いろいろのいきさつがありましたけれども、現在においては一致しておると思うのです。それにもかかわらず、もし省側が労働省からどういう連絡があつたかわかりませんけれども、そういうことで、団交が続けられておらない。そのために今日憂慮されるような事態が継続されておるということになれば、これは責任はあげて郵政省当局にあるというようになると思うのです。この点は非常に重大だと思うのでありますが、この点についてただいま井手委員から質疑された点と兼ね合せまして、あらためて政務次官なり、人事部長から御答弁を願いたいと思います。
#24
○飯塚政府委員 私から最初に申し上げますが、その政府の発表等のあつたあとの問題につきましては、大臣はけさ各関係大臣と折衝しておりますし、大臣に対しては、委員長のお話のように、われわれとしてもできるだけ企業努力による弾力条項を勘案してやりたいという気持を持つておることにはかわりありませんが、関係閣僚の話合いの結果はまだ伺つておりませんので、その結果を申し上げることは現在の私としてはでき得ませんが、これは委員会等の時間を繰合せて大臣の出席を求めて、大臣からお聞きしていただきたいと思いまするか、その他の折衝の結果、あるいは折衝の過程において、どういう段階において現在まだそれが進めることができ得ないのかという点に関しましては、直接担当しておりました人事部長からお答えすることといたします。
#25
○船越委員 議事進行について……。ただいま本会議が開かれるわけであります。実は本会議で重要法案か上つておりますので、ひとつこの際休憩してもらつて、本会議が済んだ後やらしてもらつたらどうかと思います。
#26
○田中委員長 船越委員の議事進行に関する発言は、十分考慮して運営いたします。
 人事部長、その点について御答弁がございますか。
#27
○八藤政府委員 郵政省といたしましては、先ほど御説明申し上げたことを一歩も出ておりません。また電通において妥結せられたとおつしやいますが、これは私どもお互いの間で、その条項については重大な関心を払つて、必要な連絡をとつておりますが、もしも電通が妥結いたしましたとするならば、妥結したという通知があると思います。電通においては妥結しておらない。国鉄は昨日の午後団交を打切つて、本日の午後に持ち越しており、専売も団交を打切り本日に持ち越したということで、私どもの手元に入つております情報は、どれも団体交渉は妥結しておらない。もしもこの辺の私の申し上げることに間違いがございましたならば、お調べ願いたいと思います。
#28
○田中委員長 ただいま船越委員からの議事進行に関する発言もございますので、本委員会は休憩して続行したいと思いますが、もう一点委員長から申し上げておきます。団交が現在中絶しておる。従つて予想される七、八、九の第四波の熾烈なる闘争が展開されるということになりますると、今月の一日、二日、三日に引起されたような事態が起るのであります。従つて私は、少くとも国会の労働委員会の決議を通じて、国会の意思というものか明白になつておる以上、事態のすみやかなる解決のために関係政府当局として最大限の努力をすることは、当然の義務だと思う。従つてこの点については、率直に申し上げますけれども、一昨日の両派社会党と政府及び自由党の責任者の間の、この決議ができるまでの最終的な会議におきましては、今日までのいわゆる官公労の闘争に伴う処罰の問題、さらには郵政もたとえば貯金特別会計のごときは資金的に困るであらうというような事態を考慮いたしまして、小坂労働大臣の努力によつて、小笠原大蔵大臣との問に、年度末までに資金の面でどうしても団交で決定されたものが支給できないというような事態になつた場合には、大蔵省は資金的なめんどうを見るということについても、小笠原大蔵大臣から労働大臣あてに確約があつたということを文書によつて明示されておるということも、私は今日の段階になれば明白に申し上げてもいいと思うのです。そこまで政府当局かこの事態の解決のために示しておるものか、各団交の相手方である現業官庁なり公社において、本委員会の関係においては郵政省との団交において、その問題が後退しておるために事態の解決の進展を見ないということは、私は非常に重大な問題だと思う。従つてこの点について、休憩中にも政務次官及び人事部長等は、郵政大臣及び労働省、そういう方面に連絡をとりまして、私は、少くとも本委員会の去る三日の決議の趣旨にこたえて、明日から予想されるような事態に対して、当局として責任ある解決処置をとられるように、再開後の委員会において明確な方針をお示し願うように御連絡を願いたいということを、希望申し上げておきます。
 委員会は暫時休憩いたします。
    午後三時十八分休憩
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    〔休憩後は開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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