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1953/12/01 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 農林委員会 第1号
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1953/12/01 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 農林委員会 第1号

#1
第018回国会 農林委員会 第1号
昭和二十八年十二月一日(火曜日)
    午前十一時三十八分開議
 出席委員
   委員長 井出一太郎君
   理事 足立 篤郎君 理事 綱島 正興君
   理事 平野 三郎君 理事 金子與重郎君
   理事 足鹿  覺君 理事 佐竹 新市君
      小枝 一雄君    松岡 俊三君
      松野 頼三君    加藤 高藏君
      吉川 久衛君    井谷 正吉君
      芳賀  貢君    川俣 清音君
      中澤 茂一君
 出席政府委員
        食糧庁長官   前谷 重夫君
 委員外の出席者
        農 林 技 官
        (農業改良局特
        産課長)    徳安健太郎君
        専  門  員 難波 理平君
        専  門  員 岩隈  博君
        専  門  員 藤井  信君
    ―――――――――――――
十二月一日
 理事川俣清音君の補欠として佐竹新市君が理事
 に当選した。
    ―――――――――――――
十一月三十日
 臨時硫安需給安定法案(内閣提出、第十六回国
 会閣法第一六七号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 国政調査承認要求に関する件
 農業災害補償制度に関する小委員会
 及び林業に関する小委員会設置の件
 農業災害補償制度に関する小委員会
 における参考人招致の件
 地方行政委員会及び大蔵委員会に連
 合審査会開会申入れの件
 農産物価格等に関する説明聴取の件
    ―――――――――――――
#2
○井出委員長 ただいまより第十八国会初の農林委員会を開きます。
 前国会は救農国会の名のもとに、委員各位におかれては、特段の御熱心さをもつて審議に当られましたが、本国会もまたよろしく御協力を願います。
 これより会議を開きます。
 この際お諮りいたします。理事川俣清音君より、理事を辞任いたしたいとの申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○井出委員長 御異議なしと認めます。つきましては、その補欠を選任いたさればなりませんが、これは委員長において指名いたしたいと思います。御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○井出委員長 御異議なしと認め、佐竹新市君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○井出委員長 次に国政調査承認要求に関してお諮りいたします。
 本国会におきましても、従前より懸案となつております農業災害補償制度の改正問題、林業に関する問題、その他畜産、蚕糸、農林金融等農政の諸問題について調査を行い、その実効を期したいと思います。つきましては、これらの事項に関し議長に国政調査の承認を求めたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#6
○井出委員長 御異議なしと認めます。なお調査の方法、調査の期間等につきましては先国会通りにいたし、その要求手続は委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○井出委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#8
○井出委員長 引続きこれより、かんしよその他の農産物価格、需給問題等について説明聴取を行い、質疑応答の形で議事を進めることにいたします。井谷正吉君。
#9
○井谷委員 前谷さんにお伺いしたいのでありますが、この農産物価格安定法が設けられまして、前の委員会において私はあなたに、今度のかんしよの切りぼしの買上げにつきまして、その価格決定において、団体等の手数料、俗に言うマージンが農家手取りの価格の中に入らないように希望し、またお答えもそのごとくであつたと私は思つておるわけであります。またこれは個人的でありましたけれども、渡部官房長からも同様なお答えがあつたのであります。ところが、先般食糧庁からお出しになりました印刷物によりますと、さようでないことに受取れる内容が現われておるわけなんであります。これがいも作地帯の農民諸君に非常にシヨツクを与えまして、ただいま九州、四国かんしよ地帯の代表者の方々も、陳情のために上京しておられるというような状態であります。そこでこの陳情書によりまして御質問をいたしたいのでありますが、前文を略しまして、
  今般決定を見ました価格は実質的
 には昨年度に比し大幅の値下となつ
 て居り、吾々甘藷作農家としては誠
 に遺憾に堪ない処であります。
  即ち甘藷生切干について見れば昨
 年度は生産地の駅港貨車及び船積込
 の価格にて一等十貫当り一、〇〇〇
 円でありましたが、本年は政府指定
 倉庫渡となつて居りまする関係上運
 賃其の他政府指定倉庫搬入積付まで
 の諸経費は総べて生産者負担となり
 ますので実質的には概ね一〇〇円の
 値下となつて居ります。これではパ
 リテイ指数から見ましても、又政府
 算定の生甘藷価格二十八円を基礎に
 致しましても吾々としては了解に苦
 しむ次第でありまして、特に本年の
 作況は三割乃至四割の減量でありま
 す。これでは甘藷作農家の生計は困
 灘となり、経済的破綻は必至であり
 ますので左記に就て御再考御配意方
 重ねて陳情申します。
   記
 一、政府買上価格の再検討をなし生
  産費を基礎とする価格(生甘藷一
  メ三六円)に基き、甘藷生切干並
  に甘藷澱粉の生産者価格を改訂す
  ること。
 二、政府との受渡場所は前年度の例
  に依り、生産地駅港、船車乗渡と
  し、船車積込後の運賃其他の経費
  は一切政府負担とすること。
 三、買入数量に就ては市価が政府買
  入基準価格を下廻る場合は総べて
  政府に於て買入れること。
 四、政府買入のものに就ての農協並
  に系統機関の取扱経費はその所要
  額を別途政府に於て負担するこ
  と。こういうことが九州四国かんしよ対策協議会から出されているわけであります。
 さらにまた全国の有数な産地であります愛媛県から出しておりまするものも、前文を略しまして、
  農林大臣の指定する区域内の政府
 倉庫又は政府指定倉庫において政府
 が買入る場合の価格は甘しよ生切干
 十貫当り一等一、〇〇〇円、二等九
 七〇円となつており販売調整に要す
 る経費は当然政府が負担し農民の間
 においても不満足ながら昨年の価格
 は確保せられたものと解しておりま
 した処、全販連より系統機関に対す
 る過ちよう及び関係方面の意見によ
 りますと、販売調整に要する金利及
 び保管料並に検査料は政府で負担す
 るが、その他一切の経費は生産者の
 負担となつておりますので、生産農
 家手取は別表の通りとなり、本県の
 ような特殊地帯のいも作農家の生計は一層困難となり、経済的破綻は必至であり、いも作農家に大きな波紋を与え県政の円滑な運営にも支障をきたす遠因ともなりますので、左記事項御留意の上特別の御詮議を賜りますよう重ねて陳情申し上げます。
   記
 一、政府との受渡場所は昨年同様、生産地駅港、船車乗渡とし、船車積込後の運賃その他の経費一切は政府負担とすること。
 二、政府買入のものについては、農協並に系統機関の取扱経費は政府において負担すること。
 三、県内、外の倉庫に滞荷している、昨年産甘しよ生切干は早急に、而も市価に悪影響を及さないよう処理し、倉庫の能力を最大限に活用出来るよう措置すること。
 四、県内の倉庫指定は出来る限り多く選定し、最悪の場合においても昨年の十一ケ所は指定されたいこと。
 九州、四国かんしよ対策協議会の出しております陳情の内容も、愛媛県から出しておりますものも、その基本においては大体同様であります。この問題はいも作地帯においては非常に大きな衝動を与えております。さらにまた昨年政府の買い上げました切りぼしがそのまま滞貨しているということにおいて、政府が買上げをいたしましても、その処置がつかない限りは、やはり新しいいもの貯蔵場所というようなことからして、自然買入れが遅れ、また農家がこのお金を受取ります時期がずれるのではないかという面についても、神経を悩ましているのであります。それよりももつと基本的なことは、私どもの解釈しておりました外マージンというものが、どういうわけで内マージンになつたか、また今回のかんしよ価格決定につきまして、どのような方法において御決定になつたか、こういうことをまず第一に承りまして、またあと引続いて質問いたしたい、かように考えております。
#10
○前谷政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまの井谷さんのお話、昨年度におきましては御承知のように、行政措置といたしまして、全販連、つまり生産者団体に対しまして貨車乗りで一定の、百円という形におきまして自主調整をするように処置いたしたわけでございます。その後におきまする金利とか保管料等を加算いたしまして、販売調整の残りましたもの七百万貫につきまして政府が買い上げたわけであります。その際には、マージンにつきましては外になつておつたことはお話の通りでございます。これは行政措置といたしまして、生産者団体の自主調整の場合におきまする調整の方法といたしまして、そういう方法をとつてはどうかということを指示したわけでございます。農産物価格安定法が成立いたしまして、御承知のように政府が買上げを法律によつて行う。しかしそれにつきましては、生産者団体が自主調整をいたしまして、生産者団体から優先的に買い上げる、こういう形になつておるわけであります。昨年度の状態を考えて参りますと、昨年度におきましても、生産者団体が千五、六百万貫のものを取扱つたかと思います。そうしてそれが残りました七百万貫につきまして、政府がこれを生産者団体から買い上げた、こういう形になつておるのであります。農産物価格安定法の建前からいたしますると、御承知のように最低の支持価格をもつて政府が買い上げるということになつておるわけでございまして、この際におきましては、あるいは私この前の答弁におきまして、言葉が足らぬで誤解を招いたかと思いますが、農産物価格安定法の御説明をいたしましたときには申し上げたつもりでございますが、これは最低の支持価格を維持するという意味におきまして、生産者団体から買い上げる場合におきましては、これはあらゆるものがそうでございますが、保管料とか金利とか事務費等の実費はもちろん考えて参りますが、いわゆる利潤としての手数料というものは、これは最低価格を支持する建前上、それ以上に自主調整によつてかせいでいただくという建前でございますので、その点については価格安定法の建前上、最低価格という考え方から行きますると、それは入り得ない。ただ実費は考えるべきものであるというふうに農産物価格安定法については申し上げておつたと思うのでございますが、あるいは井谷委員の御質問の際も、言葉が足りなくて誤解を招いた点があろうかと思いますが、そういう考え方でおつたのであります。この現在の状態を考えて参りますると、お話のように、ことしはかんしよが減産でございまするし、また酒用米等につきましても相当の減少が予想されておりまして、相当今後のかんしよ切りぼしの需給というものは、昨年度と比べて好転して参るのではなかろうかと考えておるわけでございます。
 ただいまのマージンの点につきましては、結局全体として一般市場にも出し、そうして政府も一つの最後の買手になつておるわけでございまして、生産者団体といたしましては、自主調整をいたします場合には、無条件販売委託で、結果においてはプールした清算支払いになろうかと思います。政府に対する売却も、それから一般に他の需要者に対する販売もプールされまして、そうして清算されて参る、かように考えておるわけであります。われわれといたしましては、政府が最低価格を支持いたしまして、その上に手数料等の必要経費を加えまして、これが市場の建値として売られて参る。だから政府の支持価格以上に市価が上まわるということを考えておるわけでございまして、それによりまして実際上農協関係の自主的活動も初めて完全に参る、かように考えておるわけでございます。政府が買います場合におきましては、これは御承知のように、米につきましても麦につきましても菜種につきましても、全部倉庫渡しということは、これは一定した一つの形になつております。政府が正式に買います場合におきましては、これは政府の指定倉庫ということになつておるわけでございます。ただ御指摘のように、本年度におきましては、七百万貰の切りぼしを政府といたしましては手持ちいたしております。従いまして相当量産地にもございまするので、倉庫等の事情が産地関係において相当窮迫しておるということは、われわれも承知いたしております。またこの政府の七百万貫につきましての処理いかんによつては、市価に影響を与えることも考えられますので、その点につきましては生産者団体と十分連絡をとつて、むしろ抱合せと申しますか、あるいは場合によつたら生産者団体の方の販売を優先的にいたしたい、それによつて生産者団体による自主調整が円滑に行くように考えて参りたいというふうに考えておるわけであります。
#11
○井谷委員 マージンの問題について説明が足りなかつたかもわからないというようなお答えでありますけれども、これは速記録に載つておりませんから水かけ論になるかもわかりませんけれども、あなたも渡部さんも、私がしばしば念を押してお問いしたと記憶しておりますが、そのときには政府倉庫まで持つて行く運賃をかりに三十円と見て、近所ならばそれで足るかもわかりませんが、遠い所へはこれが四十六円にもそれ以上になるかもしれぬ。その場合には千円の中に食い込むが、これはしかたがない。しかし団体手数料ばこれには入つていないということを言われたことを私は確かに覚えております。そういうふうに私は今日まで解釈をしておりました。これが説明が足りないと言われればどうにもしようがないのですが、私の考えでは十二分に、気になるからしばしば繰返してお問いをしておるということを申し上げておきます。
 それから次に滞貨の切りぼしでございますが、これの処置については、どういうふうな手順を現在運んでおられるかということが承りたいのであります。私どもは、前の委員会にも申し上げましたように、この切りぼしがアルコール原料として十分使われておるのが現在ストップしておる。なぜストップしておるかといえば、御承知のように黄変米の払下げ、糖蜜の輸入が大きな妨害になつておるのであります。この糖蜜の輸入の抑制というようなことについて、前にも申し上げておりますが、その後手を打つておられるかどうか、ただ倉庫が現在詰まつておるからといつて見送るだけでは、この問題は解決できないのであります、現在どういうふうにこの滞貨を整理するために御努力になつておるかということが承りたいのであります。
 さらに本年度の下半期のアルコール原料用といたしまして、糖蜜の輸入外貨割当は八十六万四千ドルというふうな数字が出ておりますが、昨年度はこれが六十二万ドル、トン数に直しまして二十八年は四万三千二百トン、昨年は二万四千八百トン、概数で倍くらいのものがふえております。これはやはり糖蜜に当てられておるのであります。そうするならば今まで私どもの申し上げて参りましたことに、私どもは非常に幻滅を感じて、遺憾にたえないのでありますが、そういう方面についてのお考えを承りたいと思います。
#12
○前谷政府委員 マージンの点につきましては、実は私がマージンは外だ、これに含まれていないと申しました意味は、その中に含まれていないことは事実なんであります。ただそれを政府の中で見るという意味じやなく、含まれていないということは、私としては見ないという意味で申し上げたと思いますが、それは誤解のあつたことは申訳ないと思いますが、考え方といたしましては、そういうふうな考え方でおるわけでございます。
 滞貨の切りぼしにつきましては、御承知のように目下全国団体におきまして、各地方の県連と連絡をとりまして、本年度の切りぼしかんしよの自主調整計画をどう立てるかということを今検討いたしておるわけであります。その際におきましてわれわれといたしましては、本年度におきます酒用米の需要計画、従つて三倍醸造等の方法によつて、相当のアルコールの需要増が行われるのではなかろうかというふうに考えておるわけであります。それは今後の需要の期待でございますが、そういうふうな需要の状況を勘案いたしまして、全国団体としての販売計画が立ちますと、それに基きましてわれわれの所有いたします切りぼしかんしよを、それとの調整をはかつて処分して参りたい。ただその処分いたします場合におきましても、全国団体の自主調整計画を十分尊重いたしまして、これを阻害するような売却方法はとらない方がいいのではないか、むしろそれと合せまして処理して参るということにいたして行くことが必要であろう、こういうふうに考えておりますので、われわれの方から、単に滞貨を処分することによつて市価をくずすということはぜひ避けたい。むしろ今後立てられます販売調整計画との関連においてそれを考えて参らなければならぬ。その場合におきましては、政府所有が売れ残りするという場合も予想されるのではなかろうかと思います。その場合の倉庫等におきましては、やはり倉庫を代用する等の必要な措置はとらなければならないというふうに考えておるわけであります。
 糖蜜につきましては、お話のように、実は本年の十―三月の予算におきましては、糖蜜の予算が計上されておるわけであります。これは御承知のように十―三月の予算と申しますものは、八月の末か九月の初めに立てたわけであります。その後今通産省にも糖蜜の輸入の四月以降の外貨予算等につきましての申入れをいたしておるわけでありますが、ただいま申しましたように、目下通産省におきましても、アルコール全体の来年度の需要がどうなるか――酒等によつても相当の増加がある、また一方においては需要の減もあるということで、アルコールの需要計画をつくつておるわけであります。われわれといたしましては、もちろんこの糖蜜の輸入を圧縮あるいはやめてもらいまして、切りぼしを消化してもらいたいということを申し入れておる次第でございます。
#13
○井谷委員 このかんしよの価格決定の審議会と申しますか委員会の人選につきまして、やはり食糧庁長官が御関与になつたのでありますか、それをちよつと承りたい。
#14
○前谷政府委員 お答え申し上げます。農産物価格安定法におきましては、法律にございますように、生産者団体からの意見を聞け、こういうことが建前でございます。ただ先般の法律制定の際におきましても、参議院におきまして、広く関係学識経験者の意見を聞くことを考えたらどうかというふうな御意見があつたわけであります。従いまして価格を決定する場合におきまして、かんしよ、ばれいしよにつきましてそれぞれ御意見のある方に――公式と申しますか、これは審議会のようなものではございませんので、参議院の委員会においてそういう御忠告がございましたので、そういう意味におきまして、大体地域的に、関東とか九州とか北海道とかいう形におきまして、また技術者という面におきましての御意見を承つたわけであります。
#15
○井谷委員 そうするとやはり本省において前谷さんが御関与になつておきめになつたわけでありますか、それをお伺いしておきたい。
#16
○前谷政府委員 この価格安定法に基きまする審議会というふうなものはないわけでございます。ただ先ほど申し上げましたように、学識経験者としての意見を聞いたらどうかということで、われわれといたしましてはこういう方がよかろうということを考えまして、その地域的な方あるいは技術者の方に参考意見として意見を承つたということなんでございます。
#17
○井谷委員 そうすると、衆議院に議席を持つております者は、議員としてではなくて、学識経験者としてお扱いになつたわけでありますね。
#18
○前谷政府委員 そうです。
#19
○井谷委員 それから今回の価格を決定されましたその基準方法についてお尋ねしていたわけですが、それをお答え願いたい。
#20
○前谷政府委員 お答え申し上げます。本年度の価格の決定の方式は、御承知のように政府が買います場合におきましては政府の指定倉庫、こういうことにいたしておるわけであります。これは先ほど申し上げましたように、菜種につきましても、麦につきましても、政府が買います場合におきましては指定倉庫で買うということは原則でありまして、それ以外の場所で買うということはあり得ないわけであります。この場合におきまして、先般も申し上げましたように、切りぼしにつきましては原料かんしよを幾らにするかということを考えなければならぬわけであります。原料かんしよにつきましては昨年澱粉を決定する場合におきまして、澱粉工場渡しとしまして大体二十八円ということにいたしたわけでありますが、その澱粉工場渡し二十八円ということは、これは今年度も踏襲して参つたわけでございます。この場合におきまして、切りぼしの場合には二十八円は澱粉工場渡しとして昨年度もきめられておりまして、昨年度の切りぼしの場合におきます原料かんしよの価格というのはその後にきまつたわけでございますので、それが基準になつておるかと考えれられます。われわれの考え方としましては、これを基礎にいたしまて一応いろいろな原価計算をいたしたわけでございます。その原価計算のもとに政府指定倉庫までの運賃諸掛を加えまして、政府の買入れ価格を決定いたしたわけでございます。その場合におきまして政府の指定倉庫におきましては――消費県におきますと申しますか、他県におきます指定倉庫の場合におきましては、一トンにつきまして千三十円といたしまして、運賃諸掛を八十円と見たわけでございます。県内の指定倉庫で買います場合におきましては千円といたしたわけでございます。その場合におきます運賃諸掛を五十円、かように考えまして価格を決定いたしたわけでございます。
#21
○井谷委員 私の方で問題としておるのはやはりマージン問題なんですが、取扱い機関の手数料というものが、計算をしますと六十円になる。これの捻出の方法があなた方の方で事務的な操作ができるかどうか。これはざつくばらんな話ですが、一応それをお問いしたい。
#22
○前谷政府委員 お答え申し上げます。先ほども申し上げましたように、われわれといたしましては、この農産物価格安定法に基きます取扱いの価格は最低価格でございます。市価がこれ以下に下つたのでは困るというのであります。そういう場合におきまする価格でありますから、この価格の中には取扱い手数料というものは含めて考えておりません。と申しますのは、この取扱い手数料というものを考えないという考え方で参つておるわけであります。ただこの倉庫に入りまして自主調整をいたしまして、それが残つて参ります場合におきまして政府が買うわけでございますが、その場合におきまする金利でございますとか、保管料でございますとか、あるいは欠減でございますとか、あるいは純粋な意味におきまする事務費というふうなものは加算して政府の買上げを行いたい。これは農産物価格安定法におきましても、金利、運賃等は加算できるという形になつておるわけでございます。ただ従前のいわゆる普通の場合におきまする手数料は、一般の自主調整計画におきまする販売によつて相当量というものが落ちて行くのではなかろうか。つまり政府の支持価格は最低でございますが、この手数料等を加えました価格におきまして自主調整計画が行われて行く。従つてその部分につきましての手数料というものは、当然取得し得るというふうに考えておるわけでございます。政府が買う場合にそれをプラスして買うというということは、これは農産物価格安定法の審議におきましても、参議院等におきましていろいろ御議論があつたわけでございます。つまりこれは最低支持価格であります関係上、それ以上に自主調整によつて市価が上まわることを期待して行われるものであり、またそうすることによつて自主調整としての農業団体の活動が自主的に促進されるという建前でございますので、取扱い手数料を見るということは、最低支持価格という意味においては不合理ではないかという御意見もあつたわけであります。われわれとしては、純粋な意味におきまする事務費だけを加算して買うということに考えて行つてはどうかというふうに考えておる次第でございます。
#23
○井谷委員 一応これで打切りまして、綱島さんが質問があられるそうですから、お譲りいたします。
#24
○井出委員長 綱島正興君。
#25
○綱島委員 ただいま井谷さんが質問されたので、御趣旨は大体わかりましたが、昨年の取扱いと今年の取扱いとが、受渡し方法及び価格支持の関係が違つておるようでありますが、その違いはどういうところから出て参りますか。昨年は指定倉庫渡しではなかつたものが、ことしはそれになつている。すなわち船乗り渡し、汽車渡しのものが、ごとしは指定倉庫渡しということになつている。同じ理論であるなら同じものでなければならぬだろうと思うのですが、その点をひとつ承りたいと思います。
#26
○前谷政府委員 お答え申し上げますが、昨年度におきましては、考え方として、政府といたしましてこれを当初から買上げる予定で進んだわけではないわけでございます。つまり生産者団体に対しまして資金をあつせんいたしまして、それによりまして自主調整しなさい、こういうことで指示したわけでございます。その自主調整をいたします場合におきましては、大体船車渡し、もより駅渡しでもつて百円程度のものが生産者に支払わられるように自主調整したらどうか、こういう形になつたわけです。その後、自主調整を行いました後におきまして残つたものを政府が買上げる、こういう形になつたわけです。先ほども申し上げましたように、政府が買上げます場合におきましては、いつの場合におきましても指定倉庫渡しで買うのが原則であり、それ以外の所で政府は買つていることはないわけです。
#27
○綱島委員 昨年は現実には汽車乗りもしくは船乗り渡しで調整価格として決定されたもので、現実の事実として昨年は船乗り、汽車乗りで計算をされたのは間違いないと思うのですが、そこのところが、ないと言われるのと、あると言われるのとちよつと違うのですが……。
#28
○前谷政府委員 昨年度も船乗りなり、もより駅渡しでもつて政府が買うということではなかつたのであります。ただその場合におきまする価格が百円になるように自主調整をしなさいということなんです。政府が買うのはあくまでも倉庫渡しでございますが、その自主調整を農業団体が行います場合において、船車渡し価格の基準をいかにするかという場合に、それを百円ということで自主調整をしなさい、こういうふうにいたしたわけでございまして、買受け場所は、昨年も全販連から残つたものを政府が直接買います場合におきましては、指定倉庫渡しということになつているわけです。
#29
○綱島委員 そういたしますと、昨年よりは今年は安い価格でおきめになつたという結果になると思われるのですが、実は先ほどの学識経験者として御諮問がありました十月二十二日のときには、かんしよがこれほど不作だということはわかつていなかつた。しかし米の不作だということはわかつておりましたので、米が不作で収量が少いから、生産者の手元及びその付近において消費するかんしよの量がふえる、従つて商品化されるかんしよの量は結局予定より減つて参るから、価格は下げてはならない、上げる方が妥当である。昨年よりは、最低同額より下つてはならぬが、大体米の上るくらいは上げるのが妥当であろう、こういうのがこの学識経験者の答えました線でございましたが、事実上この買入れ要綱でお示しになつたものを見てみると、たいへんそれが違つているようでありますし、特にその後かんしよの生産量というものは非常に減りまして、多いところは四割減、三割減、しかも出て来たいもの形が悪いために、実質がもつと悪くなつているというようなものが出て参つているのでありますから、その点はあとからおきめになるときは、なお麦に対する豊凶係数に準じた考えくらいはされて、何らか支持価格をされるんじやないか。なぜならば、この支持価格というものは、お説の通り政府が最低価格としての支持でありますけれども、昨年の補償的な――一応これは救済的の意味もあつたでございましようが、少くとも支持価格前になぞらえた線で決定された額を下まわるのはどうしたものか、いかなる事情から見てもこれはおかしい。これを特に下まわつてやられたということはどうも解せないのでありますが、いかなる御事情によりましよか。特に糖蜜の問題、あるいは砂糖輸入税の問題、あるいはとうもろこし使用の澱粉代用等の問題、いろいろな点を考慮いたしますれば、それらの点は長官として一応政策的にも考えていただかなければならぬ事柄であると存じますので、どうもこの価格の決定の線が受取れない、こういうことになるのでありまして、ただお答えとして、なあに、最低を示したのであるからよいのだ、こういうお答えならば、これは実は政府が最低価格をなぜ示さなければならぬか、なぜ示す方が必要かということになれば、その価格というものが相当市場に主導性を持ち、また持たせるということがねらいで立法もされたし、また事実もそうなりますので、その点については特に深甚なる御考慮が必要であつたように思うのでありますが、それらの点のお答えを伺いたい。
#30
○前谷政府委員 ただいまの網島さんのお話、学識経験者の御意見を承りました場合に、そういう原料かんしよにつきまして、少くとも昨年同様あるいはそれ以上が適当ではなかろうか、こういう御意見があつたことは承知いたしております、われわれといたしましては、原料かんしようにつきましては、一応昨年と同様という考えであつたのであります。ただその際も申し上げましたように、本年度におきましては、相当米の不作によりまして、ほかの食糧農産物の価格と申しましようか、需要がふえるのではなかろうか。特にかんしよにつきましては、切りぼしも非常に重要でございまするが、われわれといたしましては、できる限りこれが主食の代替と申しましようか、主食のかわりとして生食用にまわることを期待する。そうすることによつて米の減少もカバーできる。できるだけそういうふうな方向に御指導を願いたいし、またわれわれとしてもそういうふうに持つて行きたいということを申し上げたわけでございます。その原料かんしよの基礎に基きまして、原価計算から価格を算定いたしたわけでありますが、豊凶係数につきましては、麦の場合と異りまして、これは需給関係によりまして最高の価格というものが約されてないわけでございます。麦の場合におきましては、政府の払い下げによりまして、やはりある程度、消費者価格の安定という意味からいたしまして、最高価格を押えるという思想があるわけでございます。そこで農産物価格の場合と麦の場合とは非常に異ります。農産物価格安定法の場合におきましては、菜種につきましても同様でございますが、豊凶係数は考えない建前で進んでおるわけでございます。これは価格安定法の場合におきましても、そういう点が麦の場合と農産物の場合とは、その価格支持の態度に差がある。つまり米と麦と農産物の価格支持のやり方には三通りある。農産物価格安定法の場合におきましては、支持価格は最低支持価格、但しこの場合に需給関係によつて最高が起りました場合にも、これを押える意思がないという形になつておるわけでございますので、麦とかえました形をとつておるわけでございます。ただいまのお話の他の競合作物につきましては、たとえば砂糖等につきましては、われわれ当初九十万トンの輸入を考えておりましたが、これを減少いたしまして、八十万トン台に輸入を押えておるわけでございます。とうもろこし等につきましても、これは関税等の関係で、飼料用のとうもろこしは関税はかけないけれども、そのほかのものは関税をかけるというふうな方向で検討を進め、また交捗いたしておるわけでございます。糖蜜につきましては、先ほども申し上げましたように、われわれとしましては、輸入を減少または停止するように交捗いたしておるのでございます。これはアルコール全体の需給計画との関連がございますので、まだ決定いたしておらないような次第でございます。そういう考え方をもちまして最低価格を支持いたしまして、農業団体の活動によつて市価がそれ以上に上まわる。そしてそれによつて農業団体の自主調整も行われ、また農業団体の経営も立つ。つまり政府に売り渡す場合は、伝家の宝刀と申しましようか、最後の最後であつて、市場に本来なれば十分消化されて、政府に来ないのが価格安定法の建前のように私は考えておるわけでございます。現に菜種等につきましては、当初五十万俵を買う予定で自主調整をやつておりましたが、これが自主調整の方法よろしきを得まして、現在ほとんど政府が買わなくても十分市況が維持され、そうして支持の目的を達しており、それによりまして生産者団体の経営も成り立つておる、こういう形になつておるわけであります。政府において買うということが最初の前提ではありませんで、これは最後のものだ、これ以上にうまく市場に消化されるということを期待しておるわけでございます。そういう意味におきまする支持価格と考えておるわけであります。
#31
○綱島委員 ただいま、豊凶係数になぞらえたような考え方をなされなかつたかと伺つたところが、それは全然考えないというお話でございますが、これは私は考えていただかなければいけないと思う。御承知の通り、日本は食糧輸入が非常にふえますので、これは非常に日本の輸入超過問題における、国民経済上から非常な憂患でございます。ことにあなたは食糧庁長官をしておられるから、この点については非常な憂患を持つておられるはずだ。われわれ農林委員としても、そのことについては非常な憂患を持つておるわけであります。そこでかんしよというものはどういうものであるかというと、潮風に当ります畑――御承知の通り塩害がございますと、ほとんどできない作物が非常に多いのでありますが、かんしよだけは割合に塩害に強いのです。相当潮風の強い外海に面した段々畑でもかんしよはとれる。そこで国民食糧をなるべく内地食糧で充足するという建前から申しますれば、実はこのかんしよを大いに奨励いたさなければならぬ。御承知の通り他のいかなるものよりも、この戦争にあたつて国民食糧補足のためにとりました政策のうち、かんしよ増産政策は一番よかつたのであります。また一番これが増産をされた。これは説明申し上げるまでもない。ことことを維持しなければ、日本の全体の大きなわくから見た食糧政策の重点をはずれてしまいます。そこで上が押えてないからというお話ですが、これは食糧が充足すればかんしよは上りつこないのです。かんしよというものは、飢饉とか、あるいは非常に困つた者だけが生かんしよを消費するもので、これは経済的に非常に不利益な状況もしくはそういう階層に属する者が消費するものでございますから、上を押えるなどの考え方は毛頭いらない。これはそもそも下を補償してやればよろしい。そこでこの豊凶係数ということを考えない――なるほど豊凶係数は確定したものもございませんが、支持価格決定にあたつて、この線を考慮してきめるかきめないかということは、日本の食糧需給の上に至大な影響がある。この点はひとつ長官、考え直してもらわなければならぬ。これは食糧需給の衝に当つておられるお方としては、法文の手つとり早い御解釈では私はどうもちよつと受取れないです。これはひとつ考え直していただかなければならぬ。そういう考えでやつていただかぬと、国民食糧というものに重大な影響が及んで参ります。日本でただいま手つとり早くふやし得るものは何かといえば、かんしよなんです。ここに国民食糧として見ての重点がある。従つてこの生かんしよの価格維持ということ、ただし潮風の起るところについては、生かんしよだけでは消費ができぬから勢い切りぼしというものになる。従つてきりぼしの価格補償ということが、また重点になつて参る。そこで先ほど申し上げました、とうもろこしで飼料に買うたものがアルコールの方へ流れ込んでみたり、これについては払下げ手続において、特に飼料に使うことの明瞭な点に払下げを願わぬと、今でも多くこれが他の線にはびこつて来るために、切りぼしかんしよの市場が狭められて行く等の事情が大いにあるようであります。こういう点も実は遠慮して御質問申し上げておつたのでありますが、そういう点もあわせて御考慮を願わなければならぬ。そこで特にあなたに考えていただかなければならぬことは、豊凶係数というものを、特に今年は主食が足らぬ、それからかんしよも不作であるということの建前から、特にお考えを願わなければならぬので、もとよりそれは頭を押えてないからいいんだと言われるが、頭を押える必要はないのですよ。物そのものが最初から頭を上げない品物でありますから、これをそうふうにお考えくださることは、食糧自給の線にも合わず、不利益なる潮風畑に耕作するものの生活、農民に対する補償の立場からも手が届かず、いずれの面から見ても、この議論はやめていただかなければならぬ。そこでもう一ぺんこれはどうしても学識経験者の立場でも何でもかまいませんから、価格の再検討を願わなければならぬ。これはどうしてもそういうお考えでおきめ願うことはいけません。第一政府が支持価格をすると、やつぱりその線におちつくもので、そうすると、いもをつくらなければ別のものはできぬ畑がたくさんある。ところがいもだけしかできないような畑が、不作の上に価格が安いとなりますと、これらの人には社会保障でもしてやるほかにやり方がない。このことは国民食糧の上に非常な影響が及び、財政にも影響が及び、いろいろな点が関係するから、できる限りこれは食糧需給調整の考え方から、食糧庁がこういうことについては、できる限りの役目をしていただく方が、私は国民生活確保の上に絶対必要だ、こういう考えを持つておるのであります。先ほどの御意見はわかつております、あらためて再考なさる御意思があるかどうか、この点を伺いたい。
#32
○前谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまの綱島さんのかんしよの生産を維持して参れ、このことは、わが国の食糧事情に非常に寄与するのじやないかということは、われわれも最も同感いたしておる次第でありまして、かんしよの生産を落して参るというふうな考え方は、毛頭ないわけであります。ただお話のように、ことしのように米も不作であり、かんしよも不作であります場合は、どうしてもこれは、人間の消費量というものはきまつておりますから、需要が減るとは思えないわけであります。米が減り、かんしよが減りますと、どうしても供給が不足する。自然に価格は上つて参るのじやなかろうか、こういうふうにわれわれは考えておるわけであります。政府の支持価格でもつてわれわれは満足いたしておるものでは毛頭ございませんで、この支持価格以上にひとつ農業団体でもつてうまくやつてもらいたいのだ、そうしてわれわれといたしましては、これが食用に生のまま出ることによつて、食糧需給が非常に緩和され、寄与するのじやないか、できるだけ生のもの、あるいは食糧になる形において消費して参りたいということを考えておるわけであります。ただ御指摘のように、地域によりますと、そうならない場合がございます。御承知のように切りぼしの場合におきましては、アルコールの原料なり、しようちゆう原料なりというふうに原料用になるわけでございます。そういうところからいたしまして、これもかんしよの生産を維持するという意味におきまして支持して参りたい。ただこれには先ほど申し上げましたように、アルコールの需要という関係が非常にあると思うのです。本年度は、われわれといたしましても、米の不作に伴いまして、酒用米等についてはこれを節約いたしたいという考えをいたしております。それによりまして、当然三倍醸造等の方法が拡大いたしますし、またそれに基くアルコールの需要が増加されるというふうにも考えております。これは米穀ではございませんが、相当数量のアルコールの需要増が予想されるわけでございます。そういう意味におきまして、これ以上に価格が伸びるということを期待いたしておる次第でございまして、食糧自給の点につきましては、われわれもちろん食糧の寄与のためにかんしよの生産を維持することについては御意見にまつたく同感でございますが、ただ支持価格はこれ限りということでなくして、この上に行われて行くことを期待しておることを御了承願いたいと思うのであります。われわれといたしましては、生産団体の自主調整計画に対して十分協力いたしまして、これ以上の価格が実現できるように努力いたしたい。政府といたしましては、この支持価格でもつて御了解願いたい、かように考えております。
#33
○井谷委員 今の長官の考え方は、食糧が大体不足であるから、自然に切りぼしの値上りが行われるだろう、こういうことだと思うのですが、しかしいもをつくつておる生産者の方では、そう気の長いことは考えておれぬ。今日の場合、もう節季もやつて参りますので、そういうふうな大きな線からこれを考えるような余裕は持つておりません。それで私どもの言いたいことは、さつきから繰返しておりますように、六十円のこの諸手数料を再考せられるお考えがあるかないか、もう一ぺんお尋ねしておきたい。
#34
○前谷政府委員 たびたび申し上げたかと思いますが、政府の支持価格として手数料を政府が負担するというよりも、これは先ほどと同じことを申し上げるようでございますが、やはり政府が買うということは最後の最後だというふうな考え方をいたしておるのでありまして、現にいろいろ団体の話を聞いてみましても、相当の消化ができるというふうに考えられるようでございます。従いまして、そういう場合におきましては、当然手数料は加算されて販売されるという形になろうかと思うのであります。従いまして、そういう面でひとつ農業団体の経営を維持してもらいたい。ただ実費としての加算は政府が考える。まるまる手数料を見るという考え方は、現在としてはとつておらないわけでございますので、御了承を願いたいと思います。
#35
○金子委員 ただいま綱島委員は、最後に重要な質問をしたのですが、あなたはそれに答えていないようです。あなたの方の言い分は一応わかるけれども、それはよくわからない説明なんです。支離滅裂というと少し極端ですけれども、それに近いのです。ただあなたの立場で説明をしておるだけのことで、ずいぶんけつから抜けておる話が多いのです。だから、これはどうですか、ここで委員会でこうしておることもいいが、将来生のまま消化できることを希望するといつても始まらぬのです。農民は今できておるのを、この価格では困るじやないか、現に農民の手取りは去年より安くなつておるのですから、指定倉庫をどういうふうにくふうすればどうなるとか、また販売系統の組合も、農産物価格安定法によるところの品目に対しては、最小限度の手数料でやるにはどうすればいいかということを、この間の委員と全販も寄せましてもう一ぺん研究会をやりませんか、その方がいいですよ。
#36
○前谷政府委員 お答え申し上げます。実はただいまの金子さんのお話の点は、われわれも十分考えております。御承知のように政府に売るものと自主調整をするものとは、ものとして区別は非常に困難であります。受渡しする場所にいたしましても、有利にさばけますものはぐんぐんさばいて行くわけであります。従いまして、これは政府に売るもの、これは自主調整をするものということは、当初から区別がつかないわけでありまして、全体をひつくるめまして千五百万貰なり二千万貫なりを売つて参るということでございますので、当初から、これは政府に行くものだ、これはほかへ行くものだということは、実は区別がつかないのであります。販売調整計画といたしましては、それを考慮いたしまして支払つて参るという形でございます。従いましてわれわれといたしましては、今全国の団体に至急に販売調整計画を出してもらいたい、それによつて結果がどういうふうな形になるかということを検討いたしたいのであります。結局そういうふうに、たとえばある駅または船乗場において買うといたしましても、それは政府に行くものか、あるいはもつと有利な売先があれば有利な売先に行つてしまうわけであります。ですから固定的に、これが政府のものこれはそうでないものという区別がしにくいわけであります。全体がプールされておりますので、全体の販売計画を十分立ててもらい、それを調整してやつて参ることが私は必要じやなかろうかと考えております。ただいま金子さんのお話の点は、われわれとしても十分考えて参りたいと思います。
#37
○金子委員 そこで国会が開かれている間に、もう一ぺんせんだつての研究会をしてみてほしい。そして販売組合も寄せ、あなた方の考え方も寄せ、この間の話も聞いたらどうですか。あなたは、農産物価格安定法は下を押えたのであつて頭を押えたのではない、そして需給計画を立てて、いわゆる豊凶係数は考慮に入れてないと、うそばかり言つている。そんなことがあるものですか。頭を押えないといつても、生産過剰のものを頭を押えるのは、気違いじやあるまいし、できるはずがない。あたりまえの話でしかも澱粉にしても、今アルコール原料で問題になつている切りぼしにしても、山ほど滞貨があるでしよう。滞貨が出ておるものを頭を押えませんと言つたところで、その滞貨をどう消化するかということに対して、政府は思い切つた施策を講じていない。だからたとえばこのかんしよの問題でも、糖蜜の輸入を極力押えますとか何とか言うが、外国に金を出さないでもこれだけ国内に消費するものがあるのだから、どんなことがあつてもこの滞貨を少くするまでの間は糖蜜をこうする、それが終つたら需給によつてやるというような決定的な手段を一つもとつておらないで、だんだんに努めますというのでは、だんだん滞貨がふえて来る。しかもこの間はどうですか。需給状況の問題で豊凶係数というものをとらなかつたから、ただとるという狭い限界だけに豊凶係数を考えれば、なるほど豊凶係数を入れておくということになるけれども、あなたの部下の企画したものに対して、滞貨のものまで今年度内の需給のバランスとなりますと、需給関係から価格はこれだけ下りますからと、あんなややこしい高等数学みたいなものをはじき出して、これを説明したでしよう。しかし滞貨があるということで値上げができないということも、やはり需給計画に大きく影響するわけですよ。ですからああいうふうなことは別として、問題は澱粉にしてもかんしよにしても、ただいま綱島さんがおつしやるように、この際国内食糧として、食糧自給の上に非常に重要な使命を持つている。また重要な働きをするけれども、ただ欠陥として、人間の口に入れる食べ方に困る食糧だ。だからそれを澱粉にするなりアルコール原料にして、そしてほかの食糧を消費して行く、ほかの輸入をして行くという国家的な政策をとらないで、ただそろばん上アルコールにするにはどつちが得だというようなことだけで行けば、日本の食糧問題は解決がつかない。でありますから、そういうことをこまごまと申し上げる必要も私はないと思いますから、もう一度せんだつての審議会に寄せた連中を呼びまして、そこへ全販も呼びまして、あなたがきめましたこの要綱の範囲で、どうすれば現実に農民の手取りが少しでも多くなるか、また去年の通りということは、制度が去年通りとかいうりくつではなくて、現実に百姓のとる金が去年くらいになつてほしいという意見です。そういう意味において、もう一ぺん夜でも何とかできるのですから、相談会をするように私はお願いしたいと思いますが、どうですか。
#38
○前谷政府委員 御趣旨の点は十分了承いたしましたが、ただ全販の方で見通しが立たないとお話合いも中途半端になりますから、現在のところわれわれとしてもそれを督促いたしております。大体の見通しとしては、どれだけの調整計画をやれば、需給の見通しがどうなるかということが、はつきりして参りますから、それができましてから御趣旨の点に添つて考えて参りたいと思つております。
#39
○金子委員 ただいまのお話でもつともだと思いますが、といつて全敗で立たないといいましても、さつまはどんどんできて来るのですから、少くとも今国会中にでも、立たないなら立たない前に一つの意見を聞けばいいのです。全販も政府に相当の犠牲を負わしておいて、そして農業団体が一つの取扱い手数料本位の考え方をするのも困るのですから、それらの点も考えて譲り合つたら、生産者を助けてあげられるのじやないか。具体的にこれで進めて行くようにお願いしたいのであります。
#40
○足立委員 綱島委員の質問に関連して長官にちよつとお尋ねしようと思つたのですが、金子さんが私の伺おうとすることを大体おつしやいましたので、気持は金子さんと非常に似ておると思いますが、私は農産物価格安定法案の提案者代表という立場から、長官のはつきりしたお考えをこの機会に伺つて置く必要があると思うのであります。あの法律の運用の責任者としての長官のお考えを、ここで一応御言明願う必要がありますので、くどくなりますが、つけ加えて申し上げたい。
 綱島委員の御質問に対して長官は、豊凶係数を考慮する必要がないという態度をおとりになつておられる。その理由は、農産物価格安定法によるところの操作は最低価格を維持すれば目的を達するのであつて、最低価格以上の価格がどのように変動しようと、それは政府の関知するところではない。またあの法律の関係するところではないという御見解と思います。その御見解に関する限りは私は正しいと思つておりますが、ここで豊凶係数は全然考えなくともいいのだというお考えについては、私としては異議があるのであります。と申しますのは、あの価格安定法によつて政府が買入れする価格、支持価格を決定いたします場合には、生産費の事情も勘案するということになつております。しかしながら今金子さんからお話があつた通り、かんしよや菜種の価格というものは、その価格の変動する原因にいろいろありまして、米や麦のように、国内でよくとれたから安定する、今年のような凶作だから非常にアンバランスになつて、価格が著しく高騰するというような単純な性格のものではない。特に菜種であれば、油の輸入が多くなれば勢い国内価格は下る。今年は大豆の輸入を抑制して油の価格維持に努められた。この結果農産物価格安定法の趣旨が生きまして、両々相まつて政府がそれほど買わずに価格は安定した。まことに御同慶にたえない。それと同様にかんしよ、ばれいしよ等にいたしましても、たとえば砂糖の輸入が安く大量に入ればたちまち影響を受ける。国内の生産事情はどうあろうとも、非常な影響を受けます。これは人為的に来る原因であります。こういうものを総合的に調整いたしまして、所期の目的を達することが私は農業政策であろうかと思つております。同時に今年のごとく、国内においてかんしよが不作であつたという場合におきましては、かんしよそれ自体としてほつておけば、やはり豊作の場合よりも値上りすべき性質を持つておるのであります。これを全然無視するということになりますと、これは生産費を考慮しないということになつてしまいまして、法律に明文化されておるこの生産費を勘案するということにもとることになりましないかと私は思うのであります。しかしながら今私が申し上げたように、かんしよの価格等は非常に多角的な、あるいは人為的な要素も含んで価格の変動を見るものでございますから、ただここで今年たとえば二割、三割の不作であるから、それに相応して価格はつり上るのだ、またつり上げなければならないのだというふうに簡単にお答えは出て来ないと思いますので、それを総合的に考慮して、特に需給関係、市場価格の見通し等を得て、適正なる価格をおきめになるということについては、これは現実にやむを得ないことであると考えておりますが、しかしその要素の中に生産費は考えないんだ、豊凶係数は考えないんだ。つまり米や麦の場合のように豊凶係数というものを厳密にお考えになるということはこれは無理かと思いますが、やはり不作であればそれだけ全国的に見れば反当りのかんしよの生産費は上つているという経済的な事情になりますので、この点を考慮すれば、当然法律の趣旨そのまま行けば、ある程度この豊凶の事情も考慮しなければ、法律上示された目的を達することはできないということになろうかと思うのであります。そこで長官はこの点は、先ほど綱島委員の御質問に対して、生産費は全然考えないのであるというような明確なお答えではございませんでしたけれども、豊凶係数についてはお答えを敬遠されて、ただ最低価格を維持して最高を押えない。そうしてその間最低以下に下ることがなければ目的は達するんだという答弁一点張りでお逃げになつておりますが、その支持価格を決定される場合には、やはりこの生産の事情、需給事情等を考えて価格は決定されるのでありますから、これは結果として当然に豊凶係数の問題は含まれておる。それが米や麦のように厳格に、数字の上でぴしつと方程式で割出したように含まれるものでないことは私の今申し上げた通りでありますが、これは全然含まれていないんだという御見解では、私はこれは農業政策にはならない。やはり綱島委員も口をすつぱくしておつしやつたように、日本の絶対量の足らない食糧事情を乗り切るためには、こういつた総合的な食糧対策というものをお考えなさらなければならぬ。このためには、かんしよの価格というものはことしの生産事情からすればどの程度の線に置かるべきかという、総合的な経済的な政治的な、御判断をなすつておきめになる。それを維持するために政府も場合によつては買う、あるいはこれと競合するものも、砂糖のごときも輸入を押えるとか、あるいは輸入しても関税を引上げる、消費税を引上げるというふうな、総合的な施策によつて農家の経済を安定して行くという大きな目的が達せられると思うのでありますが、その点はひとつ長官にももう一度お考え直しを願いまして、この席で御言明ができなければ、よく大臣その他とも御相談の上で、この点だけは御見解を明白にしていただきませんと、法律の趣旨が滅却されると私は憂慮いたしますので、一言関連質問の形でつけ加えて申し上げた次第であります。
#41
○前谷政府委員 ただいまの足立さんの御意見、立案者といたしまして拝聴いたしたのでありますが、つまり豊凶係数の問題は、お話のございましたように、米、麦と同じような加算をするという意味においての豊凶係数を考えないということを私は申し上げたのでありまして、お話のようにこの価格を決定いたしまする条件といたしましては、正常なる需給条件のもとにおいて実現される価格を支持する。こういう形になつておりますので、需給条件ということが当然価格決定の場合におきまする一つの要素になつて来ることは申すまでもないわけであります。その正常な需給条件のもとにおいて実現される価格がどういう価格かということの決定をいたします場合には、需給条件というものが考慮に入つて参るということは当然のことだと思います。もしそういう意味で誤解がございましたら訂正いたしたいと考えます。
 なお総合的な意味におきます他の競合物資との関係につきましては、われわれもさよう考えておりまして、現に砂糖等につきましては、先ほど申し上げましたように輸入関税の点で考えるとか、またとうもろこし等につきましては、食糧特別会計で売却いたします場合は、用途と申しますか、畜産団体に限りまして払下げをするという形になつております。ただ一般的な優先外貨等で入つて参ります問題については、これは輸入税の関係において区別して参るべきものでなかろうか、かような考えで検討いたしておる次第であります。
#42
○足立委員 今の需給条件ですが、私はこう思うのです。ちよつとさつきの私の話がこんがらかつたかもしれませんが、たとえばかんしよは不作であつたといたしましても、外国からの輸入が潤沢に入る、あるいは米が豊作であつたという場合には、このかんしよだけ考えてみても、国内の需給条件というものは、必ずしもかんしよにとつて価格を上げなければならぬというふうな条件にならない場合もある。従つてその場合にはかんしよをつくる農家は手痛い目を見るわけです。かんしよは不作であつた上にさして需給条件がかわらないということで、政府に値を上げて補償してもらえないということになりますと、これは農家はこりごりしまして、うつかりすると作付も減るという結果を招来しないか。しかし絶対量が足りない状態でありますから、さようなことはなるべく避けて、むしろ増産に邁進してもらわなければならぬというふうに私どもは考えておる。また宿命的にかんしよをつくらざるを得ない地帯もある。あるいは戦争時代において、永年作物を無理にこがされてかんしよをつくらされた地方もある。いまさら茶の木や桑の木を植えようとしても、そう簡単に切りかえができない。まことに国家的な犠牲になつている農家も事実たくさんあるのであります。そういう点を考えますと、やはり減産をしていいのだというりくつはどこからも出て来ない。そうなりますと単に需給条件だけでお考えになつたのでは、私はこれは農業政策というものにはならないのではないかという気分を持つているのであります。そこでたとえば、ことしのようにかんしよが二割なら二割減収をしたという場合には、その状態においてかんしよの価格というものはいかほどにあるべきか。私は理想的な豊凶係数というものをお考えになつて、一応の線をお引きになつて、それを基準にして、しかし他の条件がこうであるからこれを全部満たすことはできないが、この線を支持して行きたいというふうな御計画を立てないと、これはもうただあるがままにその経済の波へ乗つて行つて、そしてそこで出て来る答えだけを出されて、それを最低にしていいのだというのでは、農業政策にならぬじやないか。やはりかんしよをつくる農家の経済をお考えになつて、一応の線はお出しになる。それはやはり生産費を考慮してお出しになつて、そしてあとの条件はできるだけ政府の政治力をあげて解決するように努力される。できないならやむを得ませんが、できるだけの努力をするというところに、私は農業政策の政策たるゆえんがあるじやないかというふうに考えます。単に需給条件だけというお答えでは、私は実は満足できないのであります。その点をひとつ御考慮いただきたいと思います。
#43
○綱島委員 大体私が申し上げたことを皆様が特にまた砕いてお話がございましたが、答えは大体出たと思いますが、問願は、出た答えをどう具体化するかの問題でありますから、どうでしようか、今週くらいにもう一ぺんあの諮問会をやつてもらつて、そうしてほどほどのところで多角的に考えてみて、価格の御決定を願うということを企てていただくわけに行きませんか、どうですか。
#44
○前谷政府委員 先ほども金子さんからお話がございましたように、全販の方の計画をさらに何いたしまして、できるだけ早く協議の機会をつくりたい、かように考えます。
#45
○綱島委員 かんしよの生産地から大勢押しかけて見えておる。それというのは、どうにもならぬから見えておるのです。だから二日や三日延ばしたつて同じことだから、全販連の方も急がせて、そこで今週中に、きようは本会議がありますからすぐでは困るが、土曜の晩か金曜日の晩かにやつていただきたいと思うのです。できるだけというのはちよつと困るのです。
#46
○前谷政府委員 時間的なことは、われわれも全販連の方と打合せをいたしたのですが、全販連の方におきましても、各県連と集荷数等の見通しについて打合せをしておりまして、私の方もできるだけ急いでおりますから、時間の点につきましては、もう少し打合せをいたしておきたい、かように存じております。
#47
○井谷委員 先ほど金子さんの調整案のようなものが出て、今また綱島さんのお話もありましたように、これはできるだけ早く諮問委員会をやつていただきたい。知事あたりも来てたいへん騒いでいるわけです。それに加えて一つ私は希望を申し上げておきたいのですが、先ほどお尋ねしたときに、この諮問委員会に出られる委員は政党的なもののない学識経験者ということでありましたけれども、これを裏返してみると、自由党も改進党も出ていらつしやるが、かんしよに対する学識経験者は社会党の右にも左にも一人もないかというと、そういうわけのものではないと思う。人員はきめてないのだから、今度の委員会にはだれということは言わぬが、社会党が二つあるのですから、ぜひこの中から呼んでもらつて、われわれから見て片手落ちのような態度を、政府はおとりにならぬ方がよろしい。私どもそう希望するということを申し上げておきます。
#48
○金子委員 ただいま綱島委員から再三のお話がありまして、私からもお願いしたいのでありますが、これは全般の数字が出なくも、やはり時間的に忙しい問題であるし、私はこの基本的な要綱に対してそうえらい制約を加えなくも、政府草稿の考え方などにおいて、相当期待に沿えるように行けるところがあると思いますから、これは長官なるべく早くやつてください。お願いします。
 それから大分時間が過ぎておりまして委員の諸君には御迷惑でしようが、五分間いもの問題について伺いたい。いもはいもでも少しやわらかいいもで、こんにやくいもです。こんにやくいもの、ことにこんにやく粉を通しての現在の市価並びに先日輸入問題と、名義詐称のこんにやくの問題で非常な紛糾があつて、私も私の主張を大きく曲げて、名義詐称のこんにやくの放出も容認するということで来たのでありますが、その後の価格並びに需給の経過はどうなつておりますか、特産課長にお尋ねします。
#49
○徳安説明員 御質問の点につきましては、去る八月関係者の方々にお集りをいただきまして、いろいろ申合せをいたしております。その経過について簡単に申し上げますと、第一の不正輸入の六十二トンにつきましては、これはただちに通関をいたしまして、配分をいたしてあります。次に第二点の正規輸入の百六十六トンにつきまして、そのうちの百トンを至急解約をすることになつておりましたが、その後の輸出業者間の話合いがつきませんので、この百トンにつきましては現在割当をいたしておりません。従いましてあとの六十六トンについても割当はしておりません。それから次に別口の四十八トンの未通関のものにつきましても、そのまま輸入いたしております。
 それから最近のこんにやくの生産及び出まわり価格の状況につきまして簡単に申し上げますと、本年の生産は大体昨年の二割程度の増産になつているようでございます。価格につきましては、現在のところ八月、九月に小ゆらぎましたが、十一月、十二月の価格は、生いもにいたしまして二百八十円ないし二百七十円、製品にいたしまして十月は十四万八千円、十一月には低落いたしまして、現在十二万円のもち合いという程度でございます。従いまして国内の生産がふえている、価格は下つておるというような点からいたしまして、さしあたり来年の三月までは、通産省と連絡をとつて外貨割当を中止いたしております。四月以降の問題につきましては、今後の出まわり状況及び価格の推移を見まして、通産省と協議の上決定をいたしたい。その場合には先般の申合せの趣旨もありますので、業界の代表等も入れまして、公正な決定をいたしたい、かように存じております。
#50
○金子委員 そうすると、その百六十六トンのうち六十二トンの不正輸入を放出するならば、その差引した百トンまでは万やむを得ないということに私は了承したのでありますが、その百トンはどうしたのですか。
#51
○徳安説明員 ただいまの百トンの問題につきましては、これは申合せの最後協定の線に話合いが行きませんので、そのまま中止をいたしまして、通産省といたしましても今期は割当をしないという方針であります。従つて正規輸入は一トンもないということであります。
#52
○金子委員 今日は時間がありませんから、また追つていろいろこの問題を研究させてもらうことにいたしますが、農林省は来四月からの輸入できるこんにやく――こうした特産物であるだけに、農産物価格決定法というようなわくには考えられませんが、その趣旨にのつとつて行くということでこの間申合せをしたのでありますので、農林、通産、それから生産者、業者関係の利害的に立場が違つている関係者が、来年四月以降の輸入計画、あるいは需給の考え方について基本的な申合せをすることを、せんだつて申し合せたのですが、その申合せの方法、あるいは具体的内容をどうするのがいいかということを、次に私がこの問題をお聞きするまでにあらかじめ研究しておいてほしいと思います。そういうことをお願いいたしておきます。
    ―――――――――――――
#53
○井出委員長 この際二、三お諮りいたしたいことがあります。
 まず小委員会の設置の件でありますが、先般来懸案となつております農林災害補償制度の改正問題、並びに林業の問題につきましては、従前通り各小委員会を設けまして、もつぱら調査に当らせることといたしたいと思います。
 つきましては、この両小委員会を設置するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○井出委員長 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
#55
○井出委員長 なおその小委員及び小委員長の選任に関しましては、おおむね従前通りといたし、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#56
○井出委員長 御異議なしと認めます。
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#57
○井出委員長 なお農業災害補償制度に関する小委員会におきましては、先国会来、学識者より制度改正に関する参考意見の聴取等を行つておりますが、さらに実際にこの制度の運用に当つておる関係団体側の意見、並びに実務を担当している職員の意見を求めたいとの要望もありますので、小委員会においてこれらの参考意見を聴取することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#58
○井出委員長 御異議なしと認めます。
 なお参考人の選定等につきましては、委員長及び小委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○井出委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
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#60
○井出委員長 次に連合審査会開会申入れの件についてお諮りいたします。先国会におきまして冷害対策関係の法案といたしまして、地方公共団体の起債の特例法案が地方行政委員会、被害農業者及び被害農協等に対する課税の臨時特例法案が大蔵委員会でそれぞれ継続して審査をすることに相なつておりますので、これらの法律案につきまして、各委員会にそれぞれ連合審査会の開会を求めたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○井出委員長 御異議なしと認めます。よつてさよう決しました。なお連合審査会の開会の日時等は、関係委員長において協議の上決定いたしたいと思いますから、御了承願います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後一時十一分散会
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ソース: 国立国会図書館
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