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1953/12/02 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第1号
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1953/12/02 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第1号

#1
第018回国会 電気通信委員会 第1号
昭和二十八年十二月二日(水曜日)
    午後二時四十五分開議
 出席委員
   委員長 成田 知巳君
   理事 岩川 與助君 理事 塩原時三郎君
  理事 橋本登美三郎君 理事 小泉 純也君
   理事 原   茂君 理事 松前 重義君
      菊池 義郎君    庄司 一郎君
      玉置 信一君    中曽根康弘君
      甲斐 政治君    三輪 壽壯君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 塚田十一郎君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  金光  昭君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  庄司 新治君
        日本電信電話  
        公社副総裁   靭   勉君
        日本電信電話  
        公社経理局長 秋草 篤二君
        専  門  員 吉田 弘苗君
        専  門  員 中村 寅市君
    ―――――――――――――
十一月二十六日
 委員淺香忠雄君、小林絹治君、坂田英一君、武
 知勇記君及び中村高一君辞任につき、その欠補
 として菊池義郎君、緒方竹虎君、小澤佐重喜君、
 石井光次郎君及び松井政吉君が議長の指名で委
 員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 国政調査承認要求に関する件
 参考人招致の件
 日本電信電話公社職員の賃金改訂問題等に関す
 る説明聴取の件
    ―――――――――――――
#2
○成田委員長 ただいまより開会いたします。
 まず国政調査承認要求に関しお諮りいたします。本委員会は本期中、一、電気通信事業の経営に関する事項、一、有線電気通信の規律に関する事項、一、電波及び放送の規律に関する事項、一、電気通信行政機構に関する事項ついて、従来通り国政に関する調査をいたしたいと存じますので、衆議院規則第九十四条により議長に承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○成田委員長  異議なしと認め、さよう決します。
 なお要求書の記載事項については委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○成田委員長 御異議なきものと認め、さよう決します。
    ―――――――――――――
#5
○成田委員長 なお本委員会は、前国会以来マイクロウエーブ中継問題について、政府当局に対し種々の角度から質疑を行い、検討を重ねて参りましたが、先般来この問題について計画を持つていると伝えられている日本テレビの正力松太郎氏の出席を求むべしとの意見が、委員各位の間に出ておつたのであります。この際この問題についてお諮りいたしたいと存じます。今会期中に日本テレビ放送網株式会社取締役社長正力松太君の出席を求め、参考人として意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○成田委員長 御異議ないものと認め、さよう決します。
    ―――――――――――――
#7
○成田委員長 この際塚田郵政大臣より発言を求められておりますので、これを許します。
#8
○塚田国務大臣 それでは私から所管事項について概略御説明申し上げたいと存じます。
 去る十月に開かれました本委員会におきまして、一応業務につきまして御報告申し上げましたので、本日は、その後において生じました主要事項につきまして二、三御報告申し上げたいと存じます。
 まず、現在奄美大島の行政権返還が予定されておりますが、それに伴う電気通信関係の措置につきましては現在琉球政府の行つております電気通信関係施設及び業務のうち、公衆電気通信に関するものは行政権返還と同時に日本電信電話公社にこれを引継がしめることとなりますが、これとともに公衆電気通信法その他の諸法規を適用し、円滑な通信の確保をはかるとともに、急速にその整備をはかつて、同地方の民生、経済の発展に寄与したいと考えておりまして、目下それに必要な諸般の準備を進めております。
 次に、日本電信電話公社の賃金問題につきましては、前国会に引続き休会中におきましても格別の御配慮を煩わして参つたのでございますが、その後政府におきましては、仲裁裁定はできるだけこれを尊重する建前から、本与算成立後における公社の経理状況をつぶさに検討いたしました結果、料金改訂による増收見込額が五十一億円と、さらに業務量の増加等による増収額約三十五億円が見込まれ、従つて合計約八十六億円の収入増が期待されます。一方、業務量増加に伴う最低限の経費等必要やむを得ない支出約二十五億円の増加があり、また料金改訂に伴う増収額は原則としてこれを建設資金に充当するため、収支差額は約十三億円となり、遺憾ながら裁定の完全実施は不可能でありますが、右財源をもつて裁定を明年一月より実施するとともに、年末手当を〇・二五箇月分増額することといたしたのであります。
 また累次にわたる災害復旧に要する経費は、本予算に計上いたしました予備費をもつてしてはまかない切れず、損益勘定において約三億、建設勘定において本復旧費として約八億円を要するのであります。
 右のように、収入支出の両面におきまして予算の補正を要しますので、別途補正予算案として御審議をお願いいたしたいと存じております。
 以上をもちまして私の報告を終りたいと思いますが、なお詳細の点につきましては、御質問によりお答え申し上げたいと存じます。
#9
○成田委員長 大臣の説明に補足いたしまして、金光説明員より発言を求められております。金光説明員。
#10
○金光説明員 ただいま大臣より仲裁裁定の実施等に関連いたします補正与算のごく概略についての御報告があつたわけでありますが、その問題につきまして多少補足いたしまして御説明申し上げたいと存じます。お手元に「昭和二十八年度日本電信電話公社収支見込」という一枚の刷物をお渡し申し上げておるかと存ずるのでありますが、これにつきまして御説明申し上げたいと存じます。
 先般の十六国会におきまして御審議をお願いいたしました本年度の本予算におきましては、御承知の通り料金値上げの率が二割五分から二割に下げられました際におきます収支差額を五十一億というふうに申し上げたわけでございますが、その後におきまして電電公社の方で本年度の収入をさらにつぶさに検討いたしました結果、業務量の増加等によりまして、さらに三十五億一千万円程度の収入が見込み得るということに相なりましたので、収入といたしましては、前の収支差額であります五十一億と、今回さらに再検討いたしました増収分三十五・一億、合計八十六億一千万円というものを一応本予算に見ました際よりも見得るということになつたわけであります。しかしこれとともにこの業務量増加等に伴います収入を上げるためには、やはりそれだけのそれに伴います、たとえば人もある程度増員する、あるいは物件費等においても若干のものを見なければいかぬというようなことにも相なるわけでございますので、そういうような収入を生み出すために、やはり必要な経費というものがあるわけでございます。
 さらに委託局関係につきましての問題につきましては、電信電話の委託業務費というものはやはり必然的に必要になつて来るわけでございますので、それらのものを通算いたしまして、約二十一億九千万円という支出を要するわけであります。この事には委託局業務に関係しております職員の給与改訂に必要な経費も含んでおるわけでございます。
 それから本予算御審議後におきましても、本年は未曽有の風水害等に見舞われたわけでございますので、できるだけこれらの経費は既定の予備費をもつてまかなう。あるいは現在の経費等の節約によつてまかなうということにいたしたのでございますが、台風十三号関係の被害も相当甚大ななものがございまするし、また近く内地に復帰を予想されております奄美群島の電信電話というものを公社の方で経営するということに相なりますし、同島は御承知のような施設でありますので、とうてい同群島におきます収入をもつていたしましては、同島に要します経費をまかない得ないわけでありまして、これらのために奄美群島の復帰に伴いましてやはり収支の差額、いゆる赤字が出るということ相なるわけでございます。そこで台風十三号関係の災害復旧費として約三億円、十二月一日より一応復帰すると予定いたしまして、奄美群島におきます本年度内の収支差額を約五千万円、合計いたしまして約三億五千万円というものが、前回に予想しなかつた新たな経費としての支出を要するわけでございます。これらの経費が増しましたのと、かたがた前の料金値上げの際におきましても、料金値上げに伴います収入増の五十一億というものは、一応建設資金への繰入れというふうにいたしておつたわけでございます。この五十一億を入れるということになりますと、損益勘定の面においてもはなはだ苦しくなるわけでございますので、ただいま申し上げましたこの台風十三号関係と奄美大島に伴います突発的な経費というものは、この五十一億の中から落す。それで三億五千万円を除きました概算でございますので、多少数字的の違いはございますが、約四十七億八千万円というものをこの資本勘定に繰入れるということにやむを得ず改訂いたしたわけでございます。
 そこでこれらの資本勘定への繰入れを入れまして、新たな増収分と支出とを差引さますと、収支差額が約十二億九千万円に相なるわけでございます。一方この給与改訂に要します経費はどの程度かかるかと申し上げますと、この備考に書いておきましたように、仲裁裁定の完全実施であります八月から実施するといたしますと、ベース・アツプ分として要する経費が二十四億二千万円ございます。それから期末手当として夏に一応年末にとる分と予定いたしましたものから先に〇・二五箇月分だけ増して出しました。それの穴埋めといたしまして〇・二五箇月分増すとすれば、それが八月実施の場合におきましては五億二千万円、合計いたしまして二十九億四千万円を要するわけでございます。かりにこれを一月の実施というふうにいたしますと、ベース。アツプ分が八億二千万円、期末手当の〇・二五箇月分の増が四億六千万円、期末手当の〇。二五箇月分が八月実施と一月実施で違いますのは、一月実施の場合におきましては、十二月に出します期未手当は旧べースによるためでございます。それを合計いたしますと合計十二億八千万円、そこでこの損益勘定の収支差額から見まして、一応給与改訂として電電公社に実施可能な分は一月のべース・アツプと期末手当の〇・二五箇分の増ということに相なるわけでございます。
 次に建設勘定定の方でございますが、財源といたしまして既走の財源として公募の電信電話債券でありますとか、あるいは設備負担金あるいは加入者の引受の債券等で、前々国会におきましてすでに確定しております財源が三百八十五億七千万円あるわけでございます。その後におきまして加入者の増設等につきまして、さらに現在の予算の中で何とかもう少しでるのではないかというふうにいろいろ検討いたしました結果、設備負担金及び加入者引受の債券等によりまして七億九千万円の財源が生み耕し得るのではないか。それから先ほど申しました既定収支の差額として前に一応きまつておりました五十一億から先ほど申しました台風及び奄美群島復帰の三億五千万円を引きました四十七億八千万円を資本勘定に繰入れておるわけでございますが、その中には借入金等の償還に充てる分がございますので、純粋建設勘定にまわり得るものは四十七億五千万円というふうに、そこに三千万円ばかりの差が出て来ておるわけでございます。この損益勘定からの四十七億五千万円というものを予定いたし、前々国会におきまして二割五分の料金値上げを二割に引下げました際に約二十五億の穴が明く。そこでこの二十五億については、政府においてその後における増収あるいはその他の格段の努力がなされてもなおかつ足りない場合においては、借入金等によつてこれを補填するように善処されたいという当委員会の強い御希望があつたわけでございます。それらの点につきましてはその後におきましても十分検討いたしまして、今回のこの予算案の場合におきましても、大蔵省方面にも当つたわけでございますが、現在のこの国家財政の状況から見まして、預金部資金なりあるいは公募債券をさらに増額するということは非常に困難なわけでございます。特に今回のような風水害その他の冷害等で、本予算審議の際におきますときと非常に情勢等もかわつております。かたがたこれらの財源について、何とか公社の内部においてさらに生み出し得る道はないだろうかということで、公社当局においても研究を煩わしました結果、何とか公社の内部におきます資金及び資産の充当によりまして、三十八億六千万円というものを生み出し得るということに相なりましたので、はなはだ遺憾な次第でございますが、借入金につきましては、現在の情勢からこれをやむを得ず断念いたしまして、この公社内部におきます財源を充てるということにいたしまして、五箇年計画の当初の予定されました第一年度分を、既定通りに遂行するというふうにいたした次第でございます。支出の方の四百六十一億七千万円は、ただいま申し上げましたように、この五箇年計画の既定の第一年度をそのまま完全に遂行する、それと同時にその後に起りました災害復旧、これは本復旧と申しますか、一応この災害を受けました脆弱な施設を、今時は災害を受けてもただちに被害をこうむらないような、ある恒久的な堅牢なものに改良するという経費、それから奄美群島が復帰するに伴いまして、同島におきます通信施設をただちに改善しなければならないという経費を合せまして八億を要するわけでございますが、これを総計いたしまして、四百六十九億七千万円に相なるわけでございます。それらのものをまかなうという意味から申しまして、ただいまの財源として予定されました既定の財源、それから設備負担金等の新財源、損益勘定よりの父入れ、それから公社内部における資金及び資産充当ということで、この建設勘定の財源を捻出するということになつた次第であります。なお建設勘定の負担に属します職員の給与改訂あるいは期末手当の増額に要します経費は、工事費の節約等によつて、既定の四百六十一億のわくの中においてこれを処分するというふうにいたした次第でございます。
 簡単でございますが、一応の収支見込みの点についての御説明を申し上げました。
#11
○成田委員長 質疑に入ります。質疑の通告があります。通告順にこれを許します。橋本登美三郎君。
#12
○橋本(登)委員 大臣の説明並びに政府委員の説明によりまして、いかに電信電話公社の予算の立て方及び財政状況が、健全以上に健全であるかということを承知して、まことにわれわれ一同喜んでおるわけでございます。今目下問題になつておりますのは、御承知のように期末手当の問題であり、かつまたベース・アップの完全実施の問題でありますが、ベース・アップについては、政府当局が一月からべース・アップをするという方針で予算が組まれておりますので、この問題には一応触れないことにいたしますが、期末手当の問題も、政府としては、公共企業関係の特別会計においては、〇・二五を計上して予算に出しております。しかし私の調査したところによりますれば、現在電信電話公社の期末手当の財源として持つておられる金額は、パーセントにいたしまして、〇・三八あるいは三六、大体八億程度の金額ほかないと承知いたしております。これに〇・二五を加えましても、当然これは〇・六程度の金額ほか出て来ないのでありますが、現在組合側の要求しておるところのものは、いわゆる一・二五を下まわらない以上のものを要求しておるように見受けるのでありますが、この期末手当の問題について、なぜ〇・三八もしくは〇・三六になりましようか、こういうような期末手当の減額になつた事情について御説明を願いたいと思います。
#13
○塚田国務大臣 これは結局べースの引上げと期末手当というものが相関的な関係になつておるのでありまして、先ほど監理官から御説明申し上げました予算書でも明らかなように、今度はとにかく、当初の計画に対して一体どれだけ収入に増加があるか、それに対してその増加を生むための経費はもちろん当然引かなければなりませんから、それを引いたものがどれだけあるだろうかということを考え、次にその中から、当初値上げをいたしますときに予定しておつた建設勘定への繰入れ五十一億はぜひ確保したい、そういう三つの要素を頭に置いて、さてそれではどれだけ当初の計画よりも企業の中に余裕があるかということを見たわけであります。そうしたら先ほど御説明申し上げましたように、この損益勘定の計算が出たわけでありますが、さてそこで検討してみました結果、どうしてもこの災害のための費用が、予備費及び建設勘定で若干まかなうとしても、全部そちらへ持つて行けない部分があつて、幾らか新しく損益勘定から負担してもらわなくちやならない部分がある。その上にさらに奄美大島の復帰に伴う最小限度の損益勘定で支出しなければならぬ部分があるということになりましたので、それを引いて、ほんとうの純差額というものだけでベース・アップ及び手当に充てようかということであつたのでありますが、しかしそれではあまりにみじめな結果になるし、また現実に相当増収も上げておられるのであるからというので、結局において五十一億を確保したいと考えておりましたものを、結局その程度において減額して、四十七億八千万円の資本勘定への繰入れで、残額の十二億九千万円というものを損益勘定において余剰金として計上して、それをベース・アップと手当に割振つた、こういう結果になつておるわけであります。一月から一応他の公社その他と歩調を合せてべース・アップをすると八億二千万円いつて、あとは期末手当〇・二五箇月出せば、ぎりぎりになつてしまう、こういう結果になつて、今度の予算が組まれたわけであると御了解願いたいわけであります。
#14
○橋本(登)委員 一応この予算書の建前からいえば、大臣の御説明通りになるのでありますが、私はこの予算書の面からばかりでなく、こういう予算書ができたゆえんのものが、あるいは政治的考慮の中にあつたのではなかろうか。必ずしも電々公社の事業量の増加に伴う収入も三十五億――これはその後の情勢を私は聞いての話でありまするが、その後の情勢から見ると、この三十五億という点についてもなお余裕がある。かつまた災害復旧等に要する費用一切を、ただちにその現年度において支出をし、それを建設勘定等から繰入れを行つておるというような措置を行つて、辛うじていわゆる無理に低い数字でこの数字を合わせているのじやなかろうかというのは、一つには〇・二五以上出せる力があつても、他の公共企業体との関係からして、こうした予算書をつくるに至つたのじやなかろうかという疑念すら生むのであります。そこで私が言いたいのは、電々公社のいわゆる日本電信電話公社の法律をつくる場合において、従来の国鉄の企業体あるいは専売公社の企業体等から考えて、従来のごとき建前で、なおかつこのほか会計法の規則において縛られるような会計方針をもつてしては、とうてい公共企業体として伸びにくい、従つて一面においては、もちろん国家が監督する権利は持つておるけれども、できるだけ公共企業体として、民営的な運営方法を取入れる弾力のある運営をやつて行きたい、こういうことからして、大臣も当時予算委員長であつて御了承のような修正を加えて、少くとも今日の場合においてはある程度理想的な公共企業体としての法律をわれわれは通過せしめたのであります。であるからして、ただ従来の関係から考えれば、各企業体ともに歩調をそろえるという考え方は、国務大臣としては無理がないのでございますけれども、そういう考え方でのみ今後の企業体の運営をはかるということになれば、その企業体の持つ特別な運営というものは困難になる。何のためにその企業体における独自性をわれわれが与えて、そこで独立採算制を完全に法律的にも実施せしめて行わしめるかというような点について、根本的な筋合いが通らなくなるのであります。これは政治問題になりますので、その点についての御意見はお聞きしようとは思わないのでありますが、そういう事情から考えましても、少くとも電電公社の場合においては、なお財源の余地がある。この面から考えても、公共企業体として、災害復旧費の全額を本年度既定予算のうちから、あるいは増収の中から支払つて行くという建前も、普通の会社の場合においても、実際上はこれを何年間かに分割して償還するというような考え方をしておるわけでありますから、そこにも相当無理がある。あるいはまた三十五億の増収という点においても、しかもこの面においては、その後の情勢によつてはなお増収の態勢にあるのではなかろうかと私は思う。これは従業員組合諸君が非常なる努力によつていわゆる事業進歩をはかり、建設をはかつたためにそうした収入を得ているのであつて、いわゆる通常の会計による収入ではなくて、能率的な営業方針によつてこれだけの増収を上げておる、こういう状況でありますから、これだけ働いて、これだけのものが出ておるにかかわらず、その期末手当とかあるいはベース・アップ等においてそれらが勘案されないでおるということであつては、働く者にとつてはまことに遺憾千万であるように考えるのであります。従つてこの予算案に盛られておるのは〇・二五だけでありますが、これらの諸情勢、ことに先ほども監理官の説明によれば、当然借入金、公債等によつて二十五億円をつくらなければ既定計画が実行できないにもかかわらず、公社当局の努力によりこれらの金額をも内部的な財源を求めることによつて、既定計画を実行しようという方針を堅持して、予定通りに建設計画を進めて行きたい、これだけの熱意を持つて公社当局並びに従業員組合も努力しておるにかかわらず、その期末手当等においては非常に他と差額のあるような結果を生じたのでは、とうてい今後の企業産カというものを刺激することはできないと思うのであります。従つて大臣におきましては、もちろん政治的にいろいろの観点がありましようけれども、いやくしも電信電話公社の法律の建前から考え、かつまた最近における業績の上昇から考えても、従業員が最低限度満足し得る措置をとる方針で御努力願いたいし、いわゆる期末手当一・二五という線を組合は考えておるようでありますが、われわれもこれは当然であると考えるのですが、この線についての大臣の所信を承りたいと思います。
#15
○塚田国務大臣 私も公社の今度の改定予算を見て、先ほど橋本委員も御指摘になつているように、非常に堅実な状態で運営が行われているということに対しまして、公社当局の運営に対してその労を非常に多とし、かつ感謝をいたしているわけであります。ただ私どもとして考えますことは、とにかく今度のこの増収の中からできるだけのことはしたい、こういう考え方で措置しましたのがこの結果になつたので、必ずしも他の公社と歩調を合せるということに終始したといこうとではないわけであります。そこでこの予算をしかと見まして、さらに今後の見通しというものをこれにつけ加えて見ますときに、私は元来堅実を好むたちなものでありますので、私の希望を若干申し上げてあると思いますが、収入増加の三十五億というところに、なお今後の努力が加えられるならば、若干のゆとりが出るのではないかという感じを実は持つているわけでありますし、またぜひそうあるように期待をしているわけであります。もし幸いにそういうような状態が出て参りますれば、橋本委員が言われたように、今の公社従業員が、少くとも年末に一・二五公務員並の手当が得たいという考え方でおられるこの事態についても、まつたく理由のある考え方であると私は考えておりますので、その面が、今申し上げましたようにもしも今後の努力によりまして、この計画の上にさらに増収が得られるならば、最大限の努力をしたい、こういう考え方をしているわけであります。そこで先般来そういう面の数字をいろいろ検討いたしているわけでありますが、御承知のように、電電公社の場合におきましては食い込みの分がありますので、一・二五箇月をかりに年末に支給するといたしますと、今度の補正予算を含めて、現在予算措置をしてある分といたしましては〇・七――五箇月分しかないわけであります。従つて一・二五というものを標準に置きますと、なお〇・五三五箇月分というものが予算措置がいるということになるので、それを金額に見積りますとおよそ十億見当になると考えらます。従つてこの十億をどこから出して来るかという問題になりますが、その十億を、今申し上げるように収入の上に、もしくは経費の節約の上において生み出せるならば、ぜひともそういうふうに努力をしたい、こういうふうに私としては実は考えており、またその考え方については、自分としては今後公社当局並びに従業員諸君が政府の気持をくんで、年末年始にかけて努力していただくならば、実質的に増収も期待できるのではないかとも考えられますし、また政府の立場としても、そういうふうに増収ができますならば、公社当局、従業員諸君の期待に相当程度応じ得る見通しというものを持つていることを、この機会に申し上げておきたいと思います。
#16
○橋本(登)委員 大臣の申されるところは十分にわかるのでありまして、その点大臣が全努力を払つて一・二五の線を確保いたしたいというお気持については、大いに意を強うするものであります。そこで大臣は、その財源の中心を大体増加に伴う収入によつておられるようでありますが、もちろんあとで公社当局から最近の数字をお聞きしてもけつこうでありますが、私の調査している線では、この予算よりも相当に上まわつているようでありますけれども、それらは別にいたしまして、既定予算の中において、前年度の繰越金等は従来の利益の積立金としてなお二十数億円はあるはずであります。これらの金額を、将来ともに引続きあるべきベース・アップの財源に使用するということは困難ではありますけれども、かくのごとき一時的資金に流用する場合においては何らさしつかえないのでありますし、それはたとい予算に計上せられないでも、公社法によるところの弾力条項で、これらの措置は可能であると私は考えるのであります。従つて増収並びにその他の財源によつて、たといこの予算案には措置せられなくても、できるだけその措置を講じて、いわゆる順調なる建設並びに業務の発展を期する、こういう意味での考え方についてお伺いしておきたいと思います。
#17
○塚田国務大臣 ここで今度の給与の場合にもう一つ問題になりますのは、ただいま橋本委員も御指摘になりましたように、前年度の剰余金、従つて今は公社会計の上では積立金に残つているものでありますが、実はこれを使えないかという考え方なのであります。これは今度は使つておらないし、私としては使うべきではないのではないか、こういう考え方に立つておるわけであります。またそれを使わないでも、自分としては御努力さえ願えれば見通しがあるというように申し上げたわけでありまして、積立金は今度の予算措置に伴いましては何ら変更を受けず、そのままに残つておるわけであります。しかしそれだけ剰余金が生じまして、それが資産になつて公社の中にあるわけでありますが、そういう資産がありますことによつて、当然借り入れなければならない二十五億も借り入れず、その他の分も含めて二十八億六千万というものが資産の充当でもつてまかなわれて当初の建設計画が行える、こういう結果になつておりますので、その意味におきましても、公社当局の経理が健全であり、また公社当局の努力というものが十分認められておるわけでありまして、従つて今後そういう増収が得られるならば、そのうち相当大きな部分は全部公社従業員諸君のためにまわるように措置したい、こういう考え方でおるわけであります。過去の分はこの場合には使わなかつたが、そういうものがあつて公社経営が非常に健全になつておるということを十分考慮して、今後の予算の面に出て来た剰余を最大限に給与の財源に充てたい、こういう考え方でおることを御了解願いたいと思います。
#18
○橋本(登)委員 大臣の意図は十分にわかるのでありますが、そこで問題は公社法による弾力条項によつて、大蔵当局がこれに対する承認を与えるかいなかということにかかわると思うのであります。この点ひとつ大臣からも大蔵当局に十分に了解を求めていただきたいことは、この委員会におきましても、前回の建設勘定約二十五億円の欠損に対しては、当然政府がこれを処置すべきである、こういう建前でいわゆる三五%の引上げ方を二〇%に切り下げたのでありますけれども、これが公社当局の努力と従業員各位の五奮闘によつて、他に資源を求めずして公社内においてこれの財源が確保できるようになつたこの実績、この努力というものを大蔵当局も十分に了承されて、ぜひとも大臣の考えておられる一・二五の線を下まわらない、それ以上に上まわるような御努力によつて、無事解決の線に至らんことを切にお願いする次第であります。
#19
○塚田国務大臣 御指摘のような考え方で過日来盛んに大蔵当局と折衡し、また公社の御当局にも折衡願い、また監理官諸君にもそれぞれの筋に折衡してもらつておりますので、まだ最終的な応諾は得られませんけれども、相当明るい見通しが出て参つておるということだけは、この機会に申し上げて御了解願いたいと思います。
#20
○成田委員長 松前重義君。
#21
○松前委員 大臣に、国際電信電話株式会社と電信電話公社との業務の相違について、ちよつと御所見を承りたいと思います。
#22
○塚田国務大臣 何かそのあとでまだ具体的な要点が伺えると思つておつたのをそれだけのお尋ねで、どういう点をお尋ねになつておるのか、もう少し具体的にお聞かせ願えれば非常にありがたいと思います。
#23
○松前委員 国際電信電話株式会社は会社であります。私どもは両者の切り離しに反対をしたのであります。けれども一応通りました。通りましたが、それが通信上の使命を遂行する目的に対してどのような相違があるかということを承りたい。
#24
○塚田国務大臣 どうも実は松前委員のお尋ねにどういうようにお答え申し上げたらいいのか、参つてしまうのでありますが、通信事業について公社及び国際電電の果しておる使命の相違ということのようでありますが、何か具体的なポイントを御指摘願えれば非常にありがたいと思うのでありますけれども……。
#25
○松前委員 それをとにかく言つてください。
#26
○塚田国務大臣 はたしてお尋ねになつておる焦点に合つた御答弁ができるかどうか、できないかもしれないと思いますけれども、同じく国の関心を持たなければならない通信業務に対して使命をわかつておるということは申すまでもないのでありますけれども、一方国際通信関係のものはただ国内だけ公社が独占をしておるという形と違いまして、他のいろいろな国々と大いに競争し、能率を上げて行かなくてはならないという関係がありまして、独立の会社に今なつておるわけでありまして、そういう考え方から一方は自由営業、一方は公社営業とこういう形になつておる、こういうように了解しておるわけであります。
#27
○松前委員 通信というものを遂行するためには、同じような使命を持つておるというようなお話だと承りますが、それでよろしゆうございますか。そういう結論であるといたしますれば、ここに国際電信電話株式会社の従業員に対しては大体二万一千円がべースになつております。しかも期末手当は四箇月分、こういうことになつております。同じような使命を持ち、同じような国家目的のために従事しておる者が、このように大きな差があるということに対して大臣はどういうお考えを持つておられますか。
#28
○塚田国務大臣 これは先ほど松前委員もお話になりましたように、国際電電を株式会社にすることに対して自分らは考え方が違うということでありますから、そういうことになると思うのでありますけれども、私どもの考え方の線に従いまして、一応先ほど申し上げましたように、あの面は株式会社に、こちらは公社にというようなスタートから出て参りますと、一方は民間の企業であります以上は、その企業の業績に応じた経営状態、従つてその中に含まれる従事員の給与というものも、書面の場合は電電の収益状態に応じたもの、こういうように出て参るわけでありまして、また公社は公社として、同じような公社の経理の状態から考えられるものを最大限に出すという結果になつて来るわけで、その上からは相当大きな開きがあるわけであります。もつともこれは四箇月分ということでありますが、四箇月分というものの実体につきましては――必ずしも形式的に四箇月分というほどではないんだそうでありますけれども、しかし公社の従業員の今度の予算措置の上から考えられる給与とは、かなり大きな開きが出ようということは、まさに事実であると思うのでありまして、必ずしも適当であるということが言えるかどうかは問題でありますが、今のように一方は民団企業、一方は公社企業という前提に立つて考えるならば、これはやむを得ないというように私としては考えておるわけであります。
#29
○松前委員 公社企業だから裁定案ものめない、期末手当も著しく少いということはやむを得ないという御説明でありますが、大体そういたしますると、先ほど橋本委員から質問をいたしましたときに、橋本委員も私と同じように、公社企業というものは、公社自体の特異性とその中における従業員の努力によつて適当なる増収が得られたる場合においては、従業員にも相当の還元をされるのが当然じやないかという御質問があつたのであります。大臣はまあその通りだとは言われなかつたが、多少は考慮しようというお話であつた。けれどもその出された案の内容を見ますると、裁定は一月から実施であり、期末手当は一・二五だ、こういうことであります。いずれにいたしましても、大体大蔵省が各公社あるいは郵政その他のああいう現業を統制して、同じような足並をそろえた結論をわざわざここに数字を適当におつくりになつてお出しになつた、私どもはそう思うのです。それならば公社としての従業員の努力、その努力によつて増収が得られたというような特異性は、すなわち得られたものに対する報酬その他に対する特異性は全然なくて、やはりこれは努力しようが努力すまいが同じことだ、それで公社だろうがどこだろうが遊んでいればいいのだ、ちよつとひまがあつたら麻雀でもやれというような気持にさせるようなやり方としか考えられないのです。それでただいまの各公社との同じような歩調をとられたということは、いろいろ御説明もあつたようでありますけれども、しかしこれはもうだれが見ても同じ歩調をとるようにわざわざ数字を合わされた、こういうふうに私は見るのですが、これに対してもう一ぺんお答えを願いたいと思います。
#30
○塚田国務大臣 お尋ねの趣旨がようやくよくわかつて参りました。しかし私はこの予算を見て実はちよつともそう思つておらぬのでありまして、一応かたく踏みましたからして三十五億一千万と五十一億で八十六億一千万というものが、当初の計画に対して増収として出たということで、その増収を得るに必要な二十一億九千万というものを控除した以外には、どこにも行つていないのでありまして、もちろんこの増収の中には値上げの分が含まれておりますから、それは当初五十一億だということから、五十一億は一応別にして考えれば、やはり公社全体の職員のための、一部分はベース・アップ、一部分は期末手当ということで、全部公社の人たちに返つておるわけであります。しかもこの上になおかつ増収が得られるならば、また得られるという見通しがあると思うのでありますが、そういうものは非常に堅実な、成績を上げられた経営をやつておられるからして、むしろ百パーセント近くまたそれらの人たちに返つて行くように、自分としては大蔵当局の了解を得て努力したいと考えておるということは、先ほど申し上げた通りであります。従つてその考え方から行きますならば、やはり公社であるからして、働かれて成績を上げられた場合には、それだけのものは返つて行くのである、そういう考え方に立つておるのであるということを実は申し上げておるわけであります。その考え方で自分としても予算を組み、また予算後の措置に対しても対処いたしおるわけであります。
#31
○松前委員 企業としての特異性、すなわち電電公社で仕事をすれば、勤勉に大いに努力をすれば、自分たちに相当なものがはね返つて来るのだというような希望を持つて働かせることが何よりも大事なことであり、そのために従業員の収入が多少ふえても、よそとアンバランスができても、これはその企業さえ伸びるならばそれでけつこうな話だ、私どもはそう思うのであります。また政府の経営でなくて公社にしたというゆえんのものは、そこにあると思う。国際電信電話株式会社というものができて、あれは会社だから多いのだ、公社だから少いのだという議論は、これは成り立たない。公社も会社も同じような意味において、やはりその事業成績を上げた場合においては、その従業員に対して報いるという、よそのたとえば専売公社とかあるいは国鉄とかと足並をそろえなくとも、それは多少常識的なことは考えなくてはいけませんが、しかし足並をそろえなくとも、とにかくここに特異な道が切り開かれて来るのだということになれば、現在の従業員諸君も非常に張り切つて、どんどん増収を上げ得る道が私はあると思う。でありますから、裁定というものは結局やはり法律によつてなされたところの最後の断案であるし、これは両者とも従うべき筋合いのものである。であるならば、そのくらいのことは恩に着せなくとも、少くとも当然やるべき誠意と、また裁定に対して政府が従順であつたとするならば、当然私は従業員諸君はもつと増収を上げる態勢がここにでき上ると思うのです。この点に対してはどういうふうにお考えになりますか。まず裁定についての概念、それからそれが実行されたとして従業員はどのような増収を上げるか、私は必ず上げられると思うが、こういう問題につきまして総合的に大臣の御所見を承りたい。
#32
○塚田国務大臣 松前委員のお尋ねの点は、何でもつとさかのぼつてベース・アップをしなかつたかというようなお尋ねではないかと推察いたしておるわけであります。つまり裁定はなぜ尊重しないかということでありますが、私どもも裁定は尊重する建前であるということは、しばしば申し上げた通りであります。また今度の予算で、裁定を尊重してこのような措置をいたしたわけでありますが、結局今確実に踏んで考えられる財源的措置というものは、これだけしかない。それを一部分ベース・アップに充て、一部分期末手当に充てる、こういう割振りになつたのだということになつておるわけでありまして、従つて私は先ほど国際電電と電信電話公社の場合の話をいたしまして、一方は会社だから多くてもいいんだ、一方は公社だから少くてもいいんだというようにもしお聞きになつたとすれば、これはそうではないのでありまして会社であり公社であるという違いはありますけどれも、給与の違いの出たのはそこから上つた利益の違いから出て参つたのだ、こういうふうに申し上げたのであり、そうして繰返して申し上げますが、公社の場合にも利益が上るならば今までのものは出る、また今後もほとんど全部に近いものが、なるべく返るように措置をしたいというように繰返して申し上げておるのでありますから、公社でも働けばやはり身に返つて来るんだということになつておることは少しもかわりない。ただ予算の上に形式的に組んで出すか、そうでなくて出すかということでありますが、私は給与に関しての公社が従業員に支出するわくというものは、形式的に予算の上に組んだものと、それから総則二十三条の二項もしくは一項但書の、俗に弾力条項といわれるものの運用で出すものと含めて、これが公社企業が給与として出し得る一つのわくなんであつて、従つて予算で組んだものは金額の上で確定する、その他のものは不確定要素ですから、この弾力条項によつて、またその努力の度によつて出すということになつておりまして、形は違いますけれども、私どもとしては裁定の趣旨を尊重して、公社に相当給与に見合うゆとりが生じたものの最大限を出すという考え方に立つておるものであるということを御了解願いたいと思うわけであります。
#33
○松前委員 御説明としては非常に賢明な御説明であると考えます。けれども実際問題としては、いわゆる時期の問題がある。この裁定案は八月実施になつておる。こういう裁定案通りに実行するというようなことによつて、労働者の努力に報いるという態勢ができて、初めて私は国の秩序が維持できると思うのです。このことは申し上げるまでもありません。ところがそのようなことが、いろいろ今のような予算の差繰りで、これだけの限度しか出せないというお話でありますけれども、どういうわけか、このほかの企業、公社その他と歩調が完全に合つておる。しかも橋本委員が言われましたように、二十五億の問題にしても、とにかく従業員の努力によつて何とか解決し得る。このようなことも考えて、とかく従来大蔵省というものは、幾ら労働は加重さしても、これを均一な待遇で押えて行こう、常に昔からそういう概念の上に立つておる。ですからそこを突破なさるのが郵政大臣の政治力であり、大臣の力であると私は思うのです。どうしてもこれは電々公社の特異なここに一つの存在として、従業員を振い立たせるようなことがなければ、仲裁々定を実施するといつても必ずしも振い立つかどうか疑問でございます。少くともこの一月からと一・二五というようなけちなことではなくて、もつと増収の道を講じて積極的にやるという立場をとれば、これは従業員は張り切つてやると私は思う。現に問題はたくさん私どもとして考えられるところはあるのですが、これらの、たとえば電々公社としての経営上の問題といたしましても、一箇月早く電話局を竣工して加入者を増加したら、うんとそこに増収が得られる。そういうふうに少し業務能率を上げて、そして早く業務開始をすれば、これは上げられる。最近は大分努力されて計画的にものをやられるようになつた。過去におけるよりもちぐはぐでないやり方をしておられるようでありますから、大分よくなつて来ておりますけれども、まだまだ今日従業員の努力によつてできることかあると思われます。これらについてもつと増収の余地があるかどうか、大臣はどういうふうにお考えになつておりますか。
#34
○塚田国務大臣 これは私は今度の補正予算の収入の見積りは、相当かたく見積つておりますし、また予算を組むといたしますればかたく積るというのが、当然健全な考え方であると思つておりますので、こうするのがあたりまえであると考えたわけでありますが、しかし確かに最近は公社におきましても、非常に能率を上げていただいておるということもよくわかつておりますので、相当程度私は増収が、今後もこの努力を続けていただくならば上げられるのじやないか、こういう見通しを持つておるわけであります。そして働いたならば働いただけよけいに身につくというのは、私は公社法の本来の考え方からすれば、やはりこの弾力条項の運用にあるのであつて、たまたま予算の上に措置いたしましたのは最小限の数字でありますので、各公社、それから特別会計である五現業とを通じて同じようになつておりますけれども、実際に差のできるのは、この弾力条項の運用によつてまかなわれる部分が差ができるはずであり、またそれでこそ公社というもののあり方というものが、公社法の建前と一致するのではないか、こういうように思つておるので、今度の予算措置は十分公社法のあり方というものを尊重した予算措置であり、また私もそのように考えておるわけであります。
#35
○松前委員 電々公社にお伺いします。今の増収問題、たとえば発注の問題でございます。メーカーに発注せられるときに計画的に発注しておられるために、ある程度の増収があると思うのです。というのは、計画的な工事と発注との適当なチームワークによつて、相当な増収が過去より得られておるだろうと思うのですが、その辺の割合を伺いたいのです。もう一つは計画発往をすれば、多量生産に計画的に持つて行きますから、相当に機械の値段も下り得るだろうし、そのようなことに対してどのような努力をされておられるか。もし値段がある程度下つて来たら、これはどのくらい値下りを来すだろうか、その辺を伺いたいと思います。
#36
○秋草説明員 お答え申し上げます。二つの御質問のようであります。第一番に、昨今私ども公社における内部的な計画面が非常に軌道に乗りまして、計画あるいは準備なり工事の段取り、物品の調理計画、こういうものが非常に順調になつて来たといううわさがあります。これは私ども手前みそのようでありますが事実でありまして、それはまだまだ欠点はたくさんございますが、とにかく数年前に比べれば、格段の改善の跡が見られておると思います。ことに施設の設計等につきましては、かつてはちようど今時分、十一月、十二月ごろにもたもたと本年度の設計をしておつたという時代もあつたのでありますが、本年度は今日、二十八年度の設計等のものは完全にもう終り、また完全に工事命令も出ております。その上に持つて行つて来年度の計画を今年、すなわち暮れまでには全部完了したいという意気込みでございます。従つてこれに伴うところの物品の準備要求あるいは工事命令あるいは調理計画、そうした諸般の陣立ては、非常によくなつております。そこでこうしたものが一体どういうふうに増収に充てられるか、またその割合はどうかという御質問ですが、これを数字をもつて幾ら幾らが、そういう計画がよくなつた、段取りがよくなつたことに原因するのであるということを申し上げることは、これはとうてい不可能なことだと思うのであります。要するに先ほど監理官の申しまたような数字で、とにかく昨今非常に増収が上つて来ている。施設も早目に完成して、加入者の開通も多くなつて来た。これは要するに総合の成果でありまして、結論はそこに帰着するのであります。でありますからこれを具体的に数字で、施設計画の分野でどのくらいもうけている、資材の調理計画の面でどのくらい効果を上げておるかということは、非常にむずかしい問題だと思つて、また数字ではなかなか申し上げられないと思います。たいへん申訳ないのですが、内容、内訳を出せと言われてもできないのですが、とにかく現在、先般の夏の予算のときに見積られた予算よりも、かなり増収が上つている。今後の見通しも増収の見通しが明るいというような結果が出たということは、私ども従業員あるいは計画する者の努力の現われが、ある意味で数字に出た証拠ではないかと思います。第二番目の物品その他のものをできるだけ苦心して安く買う、それから量的に発注されますので、たくさんのものを買うことによつて、値段をどのくらい安くできるか。これはまた事実でありまして、私どもの年間の購買費というものを予算に計上されておりますけれども、実際買つてみますとかなり、三%とか四%程度の安い値段で買えるものがございます。またまれには物品の値上り等によりまして高くなるものもございます。結論的にはそうしたものが当初計画しました予定の購買費よりも、安く買えるということは事実であります。それは結局損益勘定におきましても建設勘定におきましても、予定経費よりも多少安く上るということも事実であります。しからばその安く上つた、余つた金もたまつていいじやないかというような感じもしますけれども、現在そうしたものを公社におきましては、一般官庁の不用額に充てるということはありませんで、ただちにこれは施設費の方で積算して、第二次、第三次というふうに部内の補正予算と申しますと何ですが、部内限りの修正実行計画を立てまして追い討ちをかけて行く。要するに工程を伸ばす、あるいは計画を拡張する、来年度の分までも先にやつておく、こういう面に金を使つて、予定の工事以上に仕事をして行く。そういう計画を今年度は四回出しました。こうしたことができますことで、昔などは一ぺん実行計画を立てますとそれつきりであつたのと比べますと、かなり繰越しも残る。残りますけれども、それはほんとうのなまけによつた繰越しではなくて、物品その他の多少のさやの動きもあつたわけでありますが、こういうものを全部プールしまして、二回、三回と追い討ちをかけて行く、こういう計画を立てておりますから、その財源が今全部残つているようなこともしないでやつております。以上で大体お答えになるかと思います。
#37
○松前委員 電電公社当局の努力によつて、相当な増収が上りつつあります。また将来はある程度加速度的な勢いをもつて努力が続けられるとともに、収入も上る、このような傾向にあることは、非常に喜ばしいことであると思うのです。これは従業員並びに管理者の諸君の御協力によるのであることは申すまでもありません。しからばこれに対して大臣は、よその公社と同じようにしかお報いにならないのであるか。先ほど来何度も申し上げるのですけれども、このような特異性ある努力を続けておる者に対して、これをもつて十分であるとお思いになるのかどうか。おそらく公社当局は、大臣から御命令があれば、この数字をもつと増収があるというふうに持つて行くことも不可能じやないと思うのです。われわれならば大臣の命令ならすぐやります。ですからこの点について、一体大臣はもつと報いなければならないというお感じをお持ちであるかどうか、承たい。
#38
○塚田国務大臣 もつとどころではない。私も先ほどから繰返して申し上げておるのでありまして、公社当局の努力によつて増収が得られれば、全部でも公社従業員の諸君にお返しするような措置をとりたいということを言つておるのであります。従つて今松前委員御指摘の考え方と私の考え方との違いは、予算の上に出して措置するか、予算の上には出さないで、現実に出て来たならばそれを返るように措置をするかという違いかと思うわけであります。その点につきましては、先ほども申し上げましたように、予算の上に措置をするものは、やはりこれは収入の面もかたく見積つておかないと今後また増収の見通しが相当あるからというようなことで、この数字を動かすわけには参らない。しかしかたく見積つてあるので、自分としても最近相当業績が上つているから、その努力の状況から推して行けば、十二――三の間に増収も得られる見通しがあるからということで、これは弾力条項の運用で公社の従業員に返つて行くようにしたい。従つて実質的に違いがあるとは毛頭思つておらぬのであります。ただ形式的にそこに違いがあるのではないか、こういう考え方であります。
#39
○松前委員 抽象的な御説明を承つてまことに不満足しごくでありますが、問題は先ほど橋本委員が指摘しましたような二十五億の問題にしても、とにかく大蔵省に対しては相当貸しがある。これは大臣あまり御遠慮にならなくてもいい。昔から大蔵省には相当貸しがあるのですから、大蔵省の統制に服して一月からというようなけちなことを言わないで、大いに中央突破をやつて、大臣の政治力で裁定の問題並びに期末手当の問題も、この際ちびちびしないでやつていただきたい。そうすればおそらく電電公社の事業は伸びるし、能率もよくなつて来るだろうし、あらゆる意味において国民からも評判もよくなるだろうと私どもは思うのです。どうぞその点は十分御努力を願いたいと思います。
#40
○成田委員長 ほかに御質疑はございませんか。――それでは私ちよつとお尋ねしたいのですが、実はいただきました収支見込みによりますと、損益勘定で業務量増加等に伴う経費二十一億九千万円となつているのですが、予算説明書によりますと、取扱業務の増加に伴う経費十七億八千万円となつており、約四億一千万円の差があるのですが、どうでしようか。
#41
○金光説明員 この点は先ほど御説明申し上げましたが、この中に郵政の委託業務の経費が入つておりまして、そのうち郵政の今回の給与改訂に伴う所要経費が四億一千万円になつております。それを入れますと二十一億九千万円に相なるのであります。
#42
○成田委員長 それから二十一億九千万円の大体の内訳はわかりませんか。――今すく出ないようでしたら、明日でもけつこうであります。本日はこれにて散会いたします。
    午後三時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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