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1953/12/03 第18回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第2号
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1953/12/03 第18回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第018回国会 電気通信委員会 第2号

#1
第018回国会 電気通信委員会 第2号
昭和二十八年十二月三日(木曜日)
    午後二時一分開議
 出席委員
   委員長 成田 知巳君
  理事 岩川 與助君 理事 橋本登美三郎君
   理事 小泉 純也君 理事 原   茂君
   理事 松前 重義君
      庄司 一郎君    齋藤 憲三君
      中曽根康弘君    廣瀬 正雄君
      上林與市郎君    松井 政吉君
      三輪 壽壯君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 塚田十一郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  飯塚 定輔君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  金光  昭君
        郵政事務官
        (電波管理局
        長)      長谷 慎一君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  庄司 新治君
        日本電信電話公
        社副総裁    靭   勉君
        日本電信電話公
        社職員局長   山本 英也君
        日本電信電話公
        社経理局長   秋草 篤二君
        専  門  員 吉田 弘苗君
        専  門  員 中村 寅市君
    ―――――――――――――
十二月三日
 委員山口喜久一郎君辞任につき、その補欠とし
 て山崎猛君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 日本電信電話公社職員の賃金改訂問題に関する
 件
 電気通信行政機構に関する件
    ―――――――――――――
#2
○成田委員長 ではただいまより開会いたします。
 日本電信電話公社職員の賃金改訂問題並びに電気通信行政機構に関し調査を進めます。質疑の通告があります。通告順にこれを許します。原茂君。
#3
○原(茂)委員 昨日金光さんから御説明がありました内容について橋本委員から質問されたのを、ちようど中座して聞いておりませんでしたので、だぶる点があるかとも思いますが、二、三この資料を中心にちよつとお伺いしておきたいと思います。
 まず最初にお伺いしたいのは、昨年料金値上げを二割五分やろうとしたが、結果は二割だけに納まつたのですが、五%の値上げができなかつた計画上の収入不足、これをこの表の中で操作しているように説明しておられたように、私ぼんやり聞いておつたわけでありますが、もう一度その点の操作をどこでどういうふうにしたかお伺いしたい。
#4
○金光説明員 お答え申し上げます。前に国会におきまして御審議をお願いいたしました当初の二割五分の料金値上げの際におきましては、収支の差額といたしまして、損益勘定から建設勘定へ繰入れるべき額が七十六億円であつたわけであります。ところがその後におきまして二割の値上げになりますと、当時の情勢といたしましては五%の値上げの減によりまして、約二十五億円減収になる。そこで二割アツプによります収支の差額として、建設勘定に一応繰入れるべき金額としては、五十一億円になるということに相なつたわけでございまして、この点は当委員会においても十分御承知おきの通りでございます。その後におきまして二割アツプした後における公社の全般的な収入を、さらにもう一回つぶさに再検討いたして参りましたところによりますと、当初二割値上げの際に予想いたしました利根減等においても、料金値上げ後の実施状況によりますと、必ずしも当初見込みましたはどの利用減がなくて済む、もうちよつと利用減が少くて済むというような面もありますし、またもともと当初の本年度予算を積算いたしました根拠は、昨年の九月をとつたわけであります。その後におきまする収入の伸び等もございますので、それらの点をいろいろと勘案たしまして、さらにその他の収入等も極力これを出すということにいたしますと、さらに業務量の増加等に伴いまして、三十五億一千万円の収入増が見込めるのではないかということに相なるわけであります。
#5
○原(茂)委員 もう一点お伺いしますが、この建設勘定でその他の財源として二十八億六千万円計上されています。これと今の関連をもう一度御説明願いたい。
#6
○金光説明員 建設勘定の財源にあげてあります二十八億六千万円と申しますのは、御承知の通り昨年度の決算におきましては、電通省時代のものとそれから公社になりましたもの等を合せますと、約四十三億円程度の利益金が出ておるという結果に相なつておるのであります。もちろん決算上における利益金は、いろいろのものが含まつておるわけでございまして、単に数字だけの形式的なものもございまして、必ずしもそれ全部が物なり、あるいは金の形で残つておるわけではないのでございます。そこで現実に公社といたしまして、現在の資金なり、あるいは資材等を建設財源に充て得るものが、どの程度あるかということをしさいに点検いたしました結果、二十八億六千万円程度ならば、これを建設勘定の財源に充て得るのではないかという見通しをつけましたので、ここにその財源として申し上げた次第であります。そこでただいま御質問のありましたような本年度の料金値上げ等との関係はないのであります。これは昨年前からのいろいろの集積だというふうにお考えになつていただいてけつこうだと存ずるのであります。
#7
○原(茂)委員 その点はわかりました。そこでこの二十八億六千万円というものを建設勘定に振り向けるわけですが、根拠としましてこれを給与に振り向けては行けない、あるいは振り向けることができないというお考えがあつたら、そのお考えを伺いたいと思います。
#8
○塚田国務大臣 これはいろいろ御説明しなければならぬかと思うのでありますが、これを給与に振り向けるという形の考え方は実はないのでありまして、むしろこれを給与に振り向けるということをお尋ねになつている気持は、こういうような建設勘定に振り向け得る資産というものが出ている元、それは相当大きな部分が昨年までに生じました剰余金――これは公社経理の上においては積立金という形になつている。その積立金の実体ばこういう資産になつているわけであります。その積立金を給与に振り向けることはできないかとお尋ねになつているのだと思いますが、それは考え方としてはできるのであります。実体的には積立金は依然としてそのままに残つているのでありますから、今やろうと思えばできるわけでありますから、その点どうか御了承を願いたいのであります。ただ過年度の積立金を今年そういうような給与に振り向けるということが、公社経理の方からいいか悪いかということになりますならば、しばしば申し上げますように、昨年度の分はそういうものを考慮に入れて、一応昨年の給与、年末の諸手当等も出してありますので、それを今年の給与に振り向けるということは、よくよくの場合でなければすべきではないのではないか、こういう考え方を持つていると御了解を願いたいわけであります。
#9
○原(茂)委員 そこでまた元へもどるわけでありますが、今の御説明でよくわかりますので、この昨年度の収益を今年剰余金に振り向けるということがいいか悪いか、別の角度から検討するとしまして、もう一つ伺いたいのは、同じ建設勘定で災害復旧費あるいは奄美大島の復帰に要する費用を八億見込まれて、ここに計上をされております。この八億というものの内訳がわかりませんが、具体的にこれを見ますと、まつたく突発事故である。しかも本年度に起きた災害に対する費用は、無条件でここから出すような取り方をして来た。今の御説明あるいは通常考えられる常識上から行くと、二十八億六千万に対する御説明の基本になる考え方と、この八億というものを、しかも二十八年度の突発事故である災害に対する費用の元は、これから出ているわけですが、これを出すという考えの間に矛盾があるということを考えるのですが、それはやはり予備費の支出あるいはその他に対する規定があるわけですが、突発事故におきましては予備金をこれに充てるというのが当然の考え方です。これを通常の振りかえで見ますと、職員の働きによる増収分を含んだ収益増、その中から別途に当然出し得るし、出してもさしつかえない費目である災害費用というものを何億か出す。しかも片方では別の考え方で、昨年度の剰余金の使い方に対しては少しく疑念を持つている。そうするとこの建設勘定の立て方に矛盾があるように私は感じたので今の質問をし出したわけでありますが、その点先ほどの財源等に対する考え方からいいますと、まず常識上災害に対する、しかも本年度の災害に対する支出というものを国庫から出そうという考え方に少し無理がある。どちらに無理があるのか、とにかくこの間にはスムーズに流れない理念的な矛盾がある、そういうふうに考えるわけですが、この点大臣はどうお考えになるのですか。
#10
○塚田国務大臣 この点は私の考え方では少しも矛盾がないと考えておりますので、何か今年の収入増加というものから災害に食い込んでおるというようなお考えになつておるように承りますけれども、そういうことはないのでありまして、今年の収入というものをもつと正確に申し上げますならば、支出を除いた収益増加というものは、全部実態的には給与にみなまわつておるわけであります。ということは、お手元に差上げてありますこの損益勘定をごらんになつていただきますと、結局八十六億一千万が当初の予定よりも収入増加がありまして、それに伴いまして、それだけの収入増加を上げますために支出の増加があるのは当然でありますが、その支出の増加がそこにも計上いたしてありますように二十一億九千万、こういうことになつておるわけであります。ですからこの八十六億一千万と、二十一億九千万、その差額が結局純粋の意味におきましての当初予算から出たプラスの公社の益金であります。そのプラスの益金がどういうぐあいに措置されてあるかというと、実態は資本勘定に四十七億八千万入る。その四十七億八千万は、本来は当初の計画から行けば五十一億に行かなければならぬものを、四十七億八千万に削りまして、残りの五十一億と四十七億八千万の差額であります三億五千万というものが、予備費の増額及び奄美群島の復帰に伴う赤字の穴埋めとになつておるのでありますから、結局収入の伸びからして、建設勘定に当初予定しておつた五十一億を、抜いてしまえばあとは全部給与にまわつておるということでありまして、私の考え方からすれば、過年度の剰余金は給与には使わない。しかし今年の剰余金は全部給与にまわす。この考え方の上に予算はできておるのであります。
#11
○原(茂)委員 過年度の剰余金に対しては、お説の通り給与には使わない。本年度の災害に対してはこれから入つて来るものを見込んだ費用の中から――あるいはこれでは三億五千万というものが、はつきりこれから三月までの増収分でなく入つておるのですが、本年起きたものに対して、今計上しつつある予算の中からこの災害に対する予備費は出して行く。ところが当然出すことが規定されている給与に対しては、今おつしやつたように五十一億から三億五千万を引いた四十七億八千万全額出して行く、こういうような考え方を今大臣から説明されたのですが、その間に私の考えでは大きな矛盾があるのであります。むしろごの増収分というものをあげて使い得る本来の立て方が――予備費というものを必ずとれとはきまつていない。逆に給与とかあるいは建設勘定にはこれだけを使うことができるし、使つてよろしい、こういうきめが先にあるわけです。災害が勃発したときに、これに対する費用としては一応予備費という別の項目が立つている。これに入れればいいとか、入れなければいけないというきめがない以上は、まず優先的にこの予備費を増額する費用を五十一億から引かずに、これの全額を給与に振り向けて当然ではないか、こういう考え方があるので今申し上げておるわけであります。ですから大臣のは、そういう引いた残りを全部給与に振り向けたのだという考えですが、そうでなくて、そういうものを与えることがすでに間違つておる。逆にその前にすでに当然払う義務がある。あるいは裁定がおりている以上は、それに対して、それを完全に充実せしめようとする義務を感じたら、これに対してまず全額をやつて、余つた予備費の増額に向けて行くという考え方が正しいというのが先ほど言つたように両者矛盾があるということの考え方なのですが、その点はどうです。
#12
○塚田国務大臣 それはまさにその通りになつておるのでありますが、ただこの予備費の増額と奄美大島関係経費の合計三億五千万円使うことにいたしましたから、本年五十一億建設勘定に予定しておつたものを減らしたのであつて、従つて減つたものはそつちが減つたのであつて、給与に向けられる分というものは少しも食い込んではおらないわけであります、ですから本来から言えば、当初の予定通り五十一億建設勘定に振り向ければ、四十七億八千万円と三億五千万円、結局合計五十一億ですが、そうすればこの予備費に増額というものがここには出て来ないという関係になるのであります。別の面から申しますならば、なるほど三億五千万だけは今年の収益増から食い込んではおりますが、そのかわり建設勘定に振り向けるべきものがそれだけ減つておるのでありまして、それがそれだけ減つたために、そのほかの建設勘定の支出の増加とにらみ合せて、一部分は施設充当でもつて振り向けた。他のものは設備負担金、これは一種の債務でありますが、そういうもので振り向けた、こういうかつこうになつております。
#13
○原(茂)委員 どうも私の言つていることがぴんと来ないらしいので、説明が私の要求している答弁にならないわけですが、今の数字の説明の範囲でなくして、また先ほどの問題にもどりますけれども、前年度の剰余金に対する使途というものの考え方にはある一つのわくをはめておく。ところが別に災害が突発すると、それに対する費用、あるいは奄美大島を復帰するとその費用に対してはまずこれを何の条件もなしにとつて来よう、充愼しようという考え方を先に出して来ているのがこの表だというのです。考え方なんです。従つてこの考え方がもしそのまま通るとすると、職員がいかに努力して増収をし、あるいは合理化による資金の剰余を出して来ても、大体自分の範囲でこのくらいは自分たちの給与に向けられるとか、あるいは建設勘定にはこのくらい組んだとか、この方面にはこのくらい使われるというようなある種の計画をもつて、互いに努力して行く職員に大きな希望というものが、この部分だけ失われて行くという心配がある。従つてそういうふうな考え方にならないようにしなければいけない。ここを私は矛盾として申し上げたわけです。この点はどうですか。
#14
○塚田国務大臣 その点はそのようにこの予算がなつておるのでありまして、ただ予算の上に予備費の増額、奄美大島の復帰の経費として三億五千万円計上しておるのは、形の上では確かに当然給与に向けられるべき利益が食い込んだようには見えておりますけれども、実質はそうでなくて、それはここに計上しただけ当初予定しておつた五十一億を減らして建設勘定に繰入れておるのですから、実質におきましては結局収入の増加、それから支出の増加を引いた純公社の利益増というものは、全部これは給与に振り向けるようになつておる予算ですから、そういう懸念は私はないと思います。従つてその懸念がないからして、それとうらはらに今年のものは全部出す。しかし過年度のものは使わない。こういう考え方で首尾一貫しておるのもと考えておるのであります。
#15
○成田委員長 郵政大臣に申し上げますが、原君が言われるのはこうではないのですか。五十一億の料金値上げによる収益増はもともと建設勘定に持つて行くものだから、予備費の三億五千万円だけ差引いて建設勘定に持つて行つた、あとは全部給与にまわす、こういうことですが、臨時の台風及び奄美大島復帰に伴う費用が差引けるくらいならば、なぜ給与改善にまわさないか。こういう臨時のものよりも、債権によつて法律に義務づけられた給与改善にまわすのがほんとうではないですか。今度の予算では予備費を三億五千万円だけとつておるわけですが、それができるなら、なぜその前に優先的な効力のある裁定実施に使わなかつたか、こういう御質問であつたと思いますが、その点を明確にお答え願いたいと思います。
#16
○塚田国務大臣 それはそういうことになりますと、私といたしましては、これは予備費及び奄美大島の費用に出すことにしたから、五十一億を四十七億八千万円減らすことに理由づけができたのであつて、これをこちらへ持つて行かないで、ほかの給与にまわして、四十七億八千万円しか建設勘定に繰入れられないということになると、実体がまるでかわつて来るから、それだけは本来まわすべきものではない。ということは純粋の意味においての利益でない部分も給与にまわすという結果になつてしまいますから、その点は私としてはそこまでは行けないと考えております。ですからこの費目に出したからして、四十七億八千万円でやつても、どこまでも経理全体に赤字というものを、不健全さというものを増したことにはならない、こういう考え方であります。それを裏から申しますれば、従業員諸君の給与にまわされる財源というものは、働かれた結果生み出されて、当然返るべきであるものが全部返つておるということになつておる、こういうように申し上げたわけであります。
#17
○原(茂)委員 これに私がとらわれておるように最初から言い出したものだから、どうもいけなかつたらしい。この問題は、今度は別の角度から、いま少し時間をかけて別のものを出します。
 そこでもう一つさかのぼつてお伺いしておきたいのは、今日電電の組合が要求しております要求総額というものは、大体おわかりだろうと思いますが、この給与に振り向ける十三億二千万円以外にどのくらいあつたら、今組合の言う通りの年末手当が出せるのか。これは八月実施の場合と、一月実施の場合と二つ例が出ておりますが、一月実施の場合をとつて、期末手当を全額組合の言う通りに出したとして、あとどのくらいの財源が不足するかをお伺いしたいと思います。
#18
○塚田国務大臣 手当だけの組合側の要求は二箇月というように承知しておるわけでありますが、約三十億ほどさらに追加がなくてはいかぬそうであります。
#19
○原(茂)委員 因縁づけた変にりくつつぽいことを言うのがきらいだから、言わなかつたのですけれども、従来まで大臣もそうだし、公社の側も、こんなに大きな問題になつている組合の要求の総額が一体幾らで、あと幾らとつて来なければ政府の手当できる債権との間に差があるのかが、大げさに言うと十分もかかつていたのでは話にならない。そんな考えでは、とても組合と誠意のある折衝もできませんし、もう少しきつく大臣自身も考え直さなければならないと思う。大体三十億というのはわかります。これは増額分ですが、今実際に団体交渉を行つておりますので、その線で組合のほんとうの腹というものがある程度おわかりだろうと思う。それはおわかりになつておりますか。二箇月をどうしてもほしいと言つているのか、あるいはこの線ならばというような線を、組合がある程度におわしたり、話をしたりしていないか。その金額がおわかりになりますか。
#20
○塚田国務大臣 私は組合側の幹部の諸君とはしばしば話をいたしおりますけれども、組合側からは、二箇月を主張しているけれども、この線が最後の線であるという話は、何ら受けておりません。
#21
○原(茂)委員 公社側はどのくらいのつもりでおりますか、聞いておきます。
#22
○山本説明員 組合とは連日交渉いたしておりますが、組合の方でも、この線というようなものを明確に出しておりませんが、やはり一箇月分の要求というものをやつておられるようであります。
#23
○原(茂)委員 別の角度からお伺いしますが、組合の方ではこの線ということは言つていないが、公社の者や大臣のお考え、あるいは察したところで、組合はこのくらいのところなら満足するだろうといつたような目安がついておりますか。
#24
○塚田国務大臣 組合がこのくらいならは満足するだろうという目安は、組合側は腹を示しておりませんからわからないのでありますが、この辺で組合に満足してもらえないものだろうかという目安は、一応つけておるわけであります。
#25
○原(茂)委員 その目安を先にお伺いしましよう。それから大臣は、このくらいでがまんしてもらえないかなという目安は、新聞に出ております通りに、お考えになつておる、あるいは閣議の決定できまつた公式の線というものは出ておりますから、もう一歩つつ込んだ大臣としての、このくらいならがまんしてもらえそうなものだという数字がありましたら、それをひとつ伺いたい。
#26
○塚田国務大臣 新聞にも何か出ておる数字があるそうでありますが、そういうものを私が表明したことはないので、おそらく想像のものだと思いますし、さらに今このくらいでがまんしてもらえないものだろうかという数字は、これは折衝の機密に属する問題で、いろいろの考慮もありますので、この機会に申し上げることは御宥恕願いたいと思います。
#27
○原(茂)委員 きのうもいなかつたのですが、どうも相当大臣の腹というものは私どもにわかるような気がして実は安心しております。安心はしておるのですけれども、実は不安があつて、よけいなこういう数字もほじくり出して、もう少しはつきりした返事をもらえないと安心できないということで言つておるのです。できればこういうむだを省いて、もう少し大臣が色けのあるところを出せば、何ともあと言う必要がなくなるのですが、もう一歩のところを言つてもらえないのです。大臣の立場とすれば言えないでしようが、公社の側は団体交渉をきのうおやりになつたかどうか知りませんが、その経過を通じて、一体組合との間にどの程度まで公社は腹を割つて話をしたのか、先にお伺いできれば非常に便利なんですが、公社側で発表できますか。
#28
○山本説明員 ただいまの原先生の御質問にお答え申し上げますが、連日交渉はいたしておりますけれども、ただいま申し上げておりますように、組合としても二箇月分というものが正当な要求であるということについては、まだ一歩も譲つておりません。私どもといたしましては、予算上あるいは給与総額上許されますところの額というものは、御承知のようにかりにただいま御提出になつております補正予算が成立したといたしまして、約〇・七五に若干欠ける程度のものしか、予算的に支出し得ない状況でございます。従いまして交渉の当事者として考えておりますのは、でき得れば一般並と申しますか、そういう程度のものは業績もある程度上つておりますし、また本年度に入りましてから相当従業員の労働生産性と申しますか、そういうものも上げてもらうように私どももやつて参つております関係もありまして、できれは普通並ということははなはだ語弊がありますが、ただいまのところ公務員の方は一・二五、三公社五現業は一・
○というような線が、補正予算としては組まれておるように承つておるのでありますけれども、普通並というところまでは何とかお願いできないかということで、郵政当局にもしばしばお願いしておるわけであります。大体ただいまの状況はそういうところでありまして、われわれとしてはそういう希望を持ち、その努力をして、組合側にも目下いろいろとお願いいたし、折衝と申しますと少しなまいきでありますが、お願いしておるという状況で、団体交渉をやつておる際であります。
#29
○原(茂)委員 山本さんにもう一点お伺いしてやめたいと思いますが、一般公務員の一・二五並にせめてやつてやりたいというお気持があるかもしれない、そうできないかということで郵政大臣にも頼んでいるんだ、私たちもそうできるように今苦心をしておる、こう三つに集約されるわけです。そこで今後団交を何回持たれるか知れませんが、現在の段階であなた方のお頼みになつておる範囲で、郵政大臣の力で、あるいはあなた方自身の企業内における努力によつて、今の公務員並に行けそうな、何かそういうお考えはありますか。どうやつたところで御自分たちの努力では、もうとても一・二五にすることは不可能だ、あるいは大臣が、こういうふうな頼み方をしておるか知りませんが、何かやつてくれたら一・二五になりそうだ、こう二つにわけて、どちらかがその可能性があり、どちらかだと不可能だというふうにお答えしていただきたい。
#30
○山本説明員 私どもといたしまして、郵政御当局の方からもいろいろとお話を承つておる点もございますので、何とかそういう線がおきめいただけるのではないだろうかと希望を持つておるわけであります。
#31
○原(茂)委員 それではもう一点。きのう橋本委員の質問を聞いていなかつたのですが、きのう団交をお持ちになつたわけですね。きのうの団交では、橋本委員と大臣との間の質疑を通じて、何か一昨日までに見られなかつたある程度の暗黙のうちに数字をお互いに確認し合うというか、相互に了解する程度までの団交に、きのうはなつているのじやないかというふうに想像できるのですが、今の御説明を聞くと、一昨日及びその前以来ずつと持たれていた団交が、きのうにおいても数字の上にあるいはある程度お互いがもう一歩つつ込んだ何か質疑をやつたというふうな御説明にならないわけです。たしかきのうはかつての団交と違う内容の何か審議がなされ、相当お互いの了解が成立しているように私は思うのですが、そういう事実はございませんか、お答えを願いたい。
#32
○山本説明員 お答え申し上げます。昨日も団交を二回にわたりましていたしましたが、ただいま原先生のおつしやいましたような線というものは、団交の結果では遺憾ながら出なかつたのであります。
#33
○原(茂)委員 私は大臣が来てから前の話にもどりたいと思います。
#34
○成田委員長 大臣は来ておりませんが、政務次官が来ておりますから、御質問がありましたらひとつ……。
#35
○橋本(登)委員 ベース・アツプの問題ではなく、ほかの問題ですが、多少関連もありますし、この機会に政府委員もおりますからお尋ねしたいのです。
 国際電信電話会社に電電公社が譲つた株の問題ですが、その株はなお三分の二近くが大蔵省の所有として残つておるのですが、これの本年最初の配当が行われると思うのです。その配当が幾らに決定を見たか。なおその配当金なるものは電電公社の収入になるのか、それとも政府の国庫収入になるのかをお聞きしたい。
 第二は、残りの株は、この前大蔵省の政府委員の説明では、これを公売に付して処理をする。こういうことになればあるいはプレミアムがつくと考えられるのですが、もしプレミアムがついた場合には、そのプレミアムは電電公社の収入になるのか、あるいは政府の国庫収入になるのか、この点を明らかにしていただきたい。
#36
○金光説明員 ただいまの御質問にお答え申し上げます。国際電信電話株式会社は、本年の九月三十日をもちまして第一期の常業期を終りまして決算をいたしたのでありますが、先般国際電信電話株式会社より利益金処分の認可申請がありまして、これに対しまして政府といたしましても認可をいたしたわけでございますが、それによります利益金処分によりますと、株主に対します配当金といたしましては、年八分の配当をいたすことにいたした次第でございます、
 そこで第二点の、現在の政府保有株に対する配当金は、どうなるかというお尋ねでございますが、これは電電公社が現物出資をいたしたものに対します株式ではございますが、現在は公社の手からすでに大蔵省の手に移つておるわけでございまして、今回の利益配当金が大蔵大臣に対してなされるということに相なるわけでございます。
 さらに第三点といたしましてお尋ねのありました、残余の政府保有株をどうするかという問題でございますが、現在残余の政府株――約十四億円だつたと思いますが、これを政府で保有しておるわけでございますが、これにつきましては大蔵大臣がこれを公売するということに相なるわけでございまして、われわれの現在までに聞きました範囲内におきましては、今回はいわゆる競争入札の方法によるというふうに聞いておるわけでございます。その際におきまして、もしかりにプレミアムがついたときにどうなるかという問題につきましては、まだ確たる打合せを了しておりませんので、この点については現在どういたすかということをお答えいたすまでに至つておらないのでございます。
#37
○橋本(登)委員 あの附則の条項から考えて、政府に有利なる条件のもとにこれを処分しろ、こういうことになつておるのは、前の条項、いわゆる法文と関連して考えると、電電公社の財源として従来の財源がなくなるわけですから、その財源として与えられた株ですから、法文上の解釈からすれば、当然電電公社の収入になるべきもの、われわれは法の解釈の上からこう考えるのであります。その点あらためて大蔵省と打合わせて、それからその処分といいますか、プレミアムがついた場合においては、それを大蔵省の国庫収入にするか、電電公社のものにするかという考え方は、私ども当然これは電電公社の収入になるべきものと考えておるのですが、法的解釈についてお伺いいたします。
#38
○金光説明員 ただいまの橋本委員の御質問でございますが、法律的には、われわれといたしましては、ただいま橋本委員のお話になりましたような解釈が妥当ではないかと考えておるのでございますが、大蔵省におきましては必ずしもそれと同様の解釈を従来までとつていなかつたものでありまして、これらの点につきましてはまだ話は具体的になりませんので、われわれといたしましても、そういうような話は、郵政省といたしまして、あるいは電電公社からも、大蔵省方面に事前に従来懇談的の形においては話はなされておりますが、必ずしもまだ確定に至つておらないのでございまして、いずれこれが株の売却に至るまでの間におきまして、これについてのはつきりした結論を出したいというふうに考えております。
#39
○橋本(登)委員  一応大蔵省と協議をしてその帰趨を決するという考え方も必要であろうと思うのですが、ただ郵政当局としてはその建前を明らかにしてもらいたい。これは当然電電公社の収入に帰すべきものであるという法律上の解釈が妥当であるというならば、たとい大蔵省が他の解釈をとつても、その法の解釈の方からあくまでこれは電電公社に交付すべきものだという建前で交渉をせられるのか、それとも大蔵省の見解に服従するのか、その点をひとつ政府委員として明らかにしてもらいたい。
#40
○金光説明員 われわれといたしましては、先ほども申し上げましたように、この国際電信電話株式会社法の附則二十二項の解釈につきましては、譲り受けた株式の対価を公社に支払うことができるということで、もしそれについてのプレミアムがついた場合におきましては、そのプレミアムのついたそういう売却代金そつくりを公社の方に引渡す、支払うというふうに解釈をいたして、それで進めたいというふうに考えておる次第であります。
#41
○橋本(登)委員 ぜひそのプレミアム問題についてはさようにお進め願いたい。
 なおその前段の配当金の問題ですが、この問題も法の解釈、当時のでき上つた事情から考えれば、実は電電公社が株を持つことは、大株主になつて人事権その他に影響を与えてはいけなたい、従つて、いわゆる政治的と申しましようか、いろいろの配慮から、一応所有権を大蔵省に渡すという建前であつたはずであります。従つて実情は電電公社の財産ですが、それを株に直して、その株が配当金を生んだ場合は、その建前からも配当金は電電公社に何らかの形式によつて還付すべきものだと考えているのです。そういうことについての法律上の解釈及び意見、かつまたそういう意見のもとにこの配当金に対する大蔵省との交渉をしたかどうか、この点についてお伺いしたい。
#42
○金光説明員 ただいまの御質問でございますが、もちろんこの国際電電会社に出資いたしました財産というものは、従来電気通信省時代に特別会計に所属しておりました財産でございまして、それが公社にそのまま引継がれ、その公社から国際電電会社に現物出資をしたという形になつているわけでございますが、政府が保有いたしました株についての配当につきましては、必ずしもこの法律の建前から公社の方にその配当金に当るものを帰属させるということも明瞭でございませんので、一応これらの配当金につきまして何らかの形において公社の方に還元させるといつたような配慮はいたさなかつたのでございます。これらの問題につきまして立法当時におけるいろいろの経緯につきましては、ちようど公社の秋草経理局長が来ておりますので、その間の経緯につきまして専門家であります経理局長の意見もあわせてお聞きを願いたいと存じます。
#43
○橋本(登)委員 秋草局長にはあとからお聞きいたしますが、飯塚政務次官もおいでですから、大臣代理としてお聞き願いたい。
 電電公社の当時、いわゆる電通省の特別会計による財産であるのですが、この財産を国際電信電話会社に委譲するについては、当時いろいろ意見があつた。電電公社が新しくその株を保有することになれば、大株主になつて絶対株主になる。そういうことから結局国際電信電話会社に対する影響力があまりに大き過ぎるので、これは一応大蔵省に形式上の責任の移管がえをして、電電公社としては国際電信電話会社に対して干渉権というか、そういうことが何ら起きないようにしたいということを、政府当局も国際電信電話会社の発起人等も考えて、そういう措置をとつたものであります。しかもこの配当金は、今日いう電電公社の財産から生れた利益である。従つてもしこういう事情がなければ、――当時われわれは、もしそういう心配があるのであるならば、ある程度の制限を付して、当然電電公社の所有株としておくべきではないか、しかしながら政府がいろいろな事情を考慮して、国際電信電話会社の創立及び業務を順調ならしめるという意図のもとに、そういう措置をとるならやむを得ないけれども、しかしこれはあくまで電電公社の財産であるから、その財産の減るような、あるいは損害になるようなことは困る、こういうのが当時の委員会の質疑応答であつたろうと思うのです。従つてその電電公社の財産から生れた配当金なるものは、当然電電公社に還付すべきである。従つて、郵政当局がこれに関して大蔵省になお交渉してないとすれば、当時の状況を審議し、なおまた法案を勘案してあらためて御交渉を願いたい。今電電公社は財政上も決して楽でないし、かつまた将来大きな建設をして行かなければならぬという重大使命を帯びておるのでありまして、わずかな金額といえども必要なのでありますから、理論的にも、実際上から見ても、これけ当然要求すべきものと考えておるわけでありますから、その点郵政当局はあらためて大蔵当局に交渉していただきたい。また郵政大臣が利益金に対する処分権を持つておつて、配当金を幾らということにきめることであろうと思いますが、なおその内容についても指示権があると見てよろしいと私は思う。であるから、その配当金が幾らとわけた場合において、その配当金について、電電公社にその配当金が行くべきであるという今申したような考え方については、やはり郵政大臣にある程度の振示権があつてもいいのではないか、こういうふうに考えますので、この配当金についても、ぜひ積極的な努力を払つて、電電公社の会計上に有利ならしめるようにお願いしたいと思うのです。なお当時の事情について、私はそう解釈しておるのですが、当時の立案者の一人であつた秋草説明員からこの辺の事情をお聞きいたしたい。
#44
○飯塚政府委員 ただいまの橋本委員のお申出に対しましては、大臣とも相談いたしまして、折衝していないとすれば、さらにただいまの御趣旨のように折衝するように努力したいと思います。
#45
○秋草説明員 私は当時の立法の関係者ではございませんので、その点はちよつと訂正さしていただきますが、この問題の公社側の立場に立つ者でありまして、政府の考えとも多少違うようになるかと思いますが、これを正式に大蔵省に交渉はしておりません。橋本委員のおつしやるように、非公式に希望なりを二、三管財局長あるいは管財局の総務課長と折衝は行いました。
 そこでまず配当の問題でありますが、この配当金は、とにかく今国有財産に形式的にはなつておりますので、この国有財産の収果であるところの配当金は国に所属するというのが、形式的にはどうしてもいわれることだと思うのであります。ところが本年の四月から私どもは厖大な国有資産を放出しまして、多額の営業収益を減収にして、とにかく厖大な三十二億という評価額の固定資産を電電公社から出してあるわけであります。この資産が活動しておるならば、とにかく相当の収益も上つて来るのに、その間一文の収益も上らないということは非常におかしい話だと思うのであります。国有財産法の建前から言いましても、現行法については、国と国との取引あるいは国と公社との取引においても同断と思いますが、すべて有償譲渡あるいは有償貸付の原則が貫かれております。もしこれ以外の方途を講ずるならば、特別な立法措置を講じなければいけないというくらいに、有償譲渡、有償貸付の精神がございますので、いやしくも公社の厖大な資産を、国といつてこれを一年も一年半も無償で使つて、その収益を一文もくれないというのは非常におかしいと思うのであります。従つて現在株券といいますか、株式会社の資本を表現する株券は国の財産となつております。そうであるならば、私どもとしますと、国に対して一つの債権を持つのでありまして、それに相当する金利なりともいただかなければ、これは非常に不自然な話ではないかと思つております。それからそのときに株が売買されまして、当時約三十二億の中に二十億はすでに大体売却済みでありますが、これは安定株主と称して、額面価額で売り出されまして、それに相当する現金はすでに公社に入つて参りました。第二番手にこれを売り出す場合について、この七月の国会のこの電通委員会だと私記憶しておりますが、社会党の柴田委員から強い質問がございまして、当時大蔵省の管財局の第二課長と思いますが、政府委員として答弁しておりましたけれども、その当時の質問の要点は、とにかく有利に少しでも高くして、民間の人が高く買うならば、とにかく二倍でも三倍でも高く売つて、電電公社の財政をゆたかにした方がいいじやないか、何を無理して額面価額で売却する必要があるのかというような御質問に対して、結論的には、第二回目の分は、とにかく有利に少しでも高く売つてみますということを言明したと記憶しております。これは速記録を見ていただけば間違いないと思いますが、そういう趣旨から言いまして、どの程度のプレミアムがつくか存じませんが、少しでもついた場合に、その金を政府のものにするのではなくて、公社に何らかの形でいただけば私の方はいいのでありまして、まわしていただいたならば非常に仕合せであります。またそうしていただかなければならないのだと思つております。なおこの問題につきましては、株の売却についての手数料等もありまして、この手数料をだれが支払うかということも、やはりこの法律解釈の一貫した筋から、おのずと筋を通さなければならぬのであります。政府が自分の国有財産として売却するならば、手数料は国で負担する。しかしながら実質論は先ほど橋本委員のおつしやつたように、あくまで公社の財産を民間でいいます信託譲渡しておるような形でございますので、国にそうした手数料の迷惑をかけるのも、実質上は公社としては忍びないのです。そこでそれに相当する額は公社で払う。こういう考え方を結論的に言うと、形式的には配当は政府の方で、そのかわり金利は私の方に何ほどかをいただく。その計算は配当から手数料を引いたようなものを、とにかく公社にいただくのを逆算して、一応の金利というような形にしてでもいただければ、一応実質的には立法の当時の精神、すなわちこうした手段を講じたというのは、橋本委員のおつしやるように、あくまで公社において、株式会社である国際電信電話会社のいわゆる株主の株主権の行使を禁止する。財産権については丁重に扱う、しかし株主権は執行してはいけない、その精神がもとであるように、今当時の立法のほんとうの生みの親である橋本委員からのお説で、あくまで公社の財産を保護していただくという点については、一応貫かれるのではないかと思つております。これは私の意見的なものでは何らございませんので、公社側の立場からしまして、一応希望がましくなりますが、この機会に説明をさせていただけましたので申し上げる次第であります。
#46
○橋本(登)委員 その問題は大体了承しましたので、先ほど私が希望いたしました方針でひとつお進め願います。
 なお先ほど原委員から国交の問題等が出ましたので、公社の副総裁も出席されましたから、それについて一、二点お聞きしたいのですが、なおその前に本日の新聞を見ると、相当に通信あるいは電報等が阻害せられておるように書かれておるのでありますが、その実際の状況はどうなつておるかを簡単に御報告願います。
#47
○靭説明員 一日から三割賜暇の実行に入つておりますので、三割賜暇を実施されますと電報あるいは電話のサービスに非常な影響もございます。私どもといたしましては極力かかる事態にならないように組合に対しても申入れもいたしましたし、またこれらの解決に対する交渉にも入つたわけでございますけれども、なお妥結に至りませんで、遂に一日から三割賜暇ということに入つた次第でございますが、公社側といたしましては、もちろん休暇の付与につきましては、業務に支障のない状態において承認するという建前にありますので、そういう非常に業務に支障を来すようなところ、これは当然大部分そうでございますが、それに対しては休暇を与えないということで、各機関におきましてもそれを組合側に通知をしましてこれが対策をとりますと同時に、たとえば電報のオペレーターに対しましても、電話の交換要員にいたしましても、他の分野にそういう技術を持つた人がおりますので、同じ通信に従事しております職員にいたしましても、あるいは監査をやるというような人などは、当然運用の方にまわしまして、できるだけ利用者の皆さんに御迷惑のかからぬように、かかる悪い事態でもその被害を最小限度に食いとめるという努力をいたしたのであります。その結果、しかしながら当然悪い影響は受けたのでございますが、電報におきましては非常に悪いところで三時間程度遅れたという形になつておりますし、市内通話におきましても若干延びたという状態になつております。東京付近におきましては、たとえば横濱あるいは千葉あたりにおいてはかなり悪い状態が出たわけでございますが、全体としましては非常に利用者の方に御迷惑をかけるというような事態がなく食いとめたつもりでおりますが、なお本日もそういう状態になつております。ただこれは一般の利用者の方に対するサービス面でございますが、さらに私どもとしましては五箇年計画の第一年度としまして、工事の促進を在来やつて参りまして、九月からさらにこれが進捗率を示しておる次第であつたのでありますが、その時期におきまして超勤拒否の問題あるいは三割賜暇というような形になつて参りますと、この工事の推進に非常に支障を来すということで、この面はただちに利用者の方に出て来るわけでないのでありますが、公社といたしましては非常に経営上大きな問題でございますので、これに対しては非常に残念に思つておりますが、この影響というものはこの数日間かなり現われておるのであります。なおまた私どもが若干利用者の方からの不平と申しますか、これを聞いてみますと、特定局等において電報が遅れるから取扱えないというような応待をしたところもあるというように聞いておりましたので、この点につきましては郵政省の方にもお願いいたしまして、そういうことがないようにいたしまして、利用者の御不便をできるだけ最小限度にいたしたい、こういう状況でございます。
#48
○橋本(登)委員 今副総裁からの最近の情勢の御報告を受けまして、両者の協力一致といいましようか、努力のために、合法闘争に入つているが、その被害の程度は比較的僅少のような話を聞いて、われわれ非常に意を強うするのであります。もちろん私自身も合法闘争についてこれを阻害しようという考えは持つておりませんが、ただ御承知のように去る八月一日から電話の方は二割強、電報において一割三分の値上げを強行したのであります。かつまた十二月という月に入つて各業者ともに重要な月間に入つておつて、これがためにもしそうした電信電話等の阻害によつて、商売上の取引が困難をきわめるようなことになれば、非常な悪評を招くのじやないかということを非常に心配しておつたのであります。しかし両者の努力によつて、比較的その面において悪い面が少くなつて、大体においては大した迷惑をかけておらないという現状につきましては、まことにけつこうだろうと思うのであります。ただ公社当局に対しましてひとつお考え置き願いたいと思うのは、一応組合幹部としてはいわゆる年末闘争の今度の問題については、いわゆる組織的に、かつまた強硬にといいましようか、合理的な要求をしておるのであります。その解決については、もちろん今ただちにこれが解決をするということは、いろいろの諸情勢から困難であることはわれわれも十分に承知しております。しかし昨日来から私が郵政大臣に質疑をし、かつまた諸般の情勢から見て、私は必ずしも解決の道がないのじやない、こういうぐあいに考えておるのであります。ただ諸般の情勢から、これがただちに解決の道に行くということがむずかしいことはわれわれも了承しておる。しかしながら今、非公式でありましようが、組合との団交が続けられておるようでありますから、この団交の面においてもできるだけ解決の希望を持つ団交にしてもらいたい。もちろん公社の方は最終的な決定権を持つておらないのでありますから、非常に交渉の上においても困難をきわめるではありましようけれども、しかし公社自体としては一応組合に対しては直接の責任者であり、交渉の相手でありますから、公社の態度いかんによつて、組合幹部の動き方もかわつて来るということにならざるを得ないのでありますから、一応公社といたしましては最後の腹をきめて、希望ある団交の状況の空気だけでもつくつてもらう必要があるように思うのであります。その意味においては、もちろんこれを具体的にどうこうということは、実際上の団交の目下の場合できないと思いますが、その精神を十分にくみとつて、そうしてわれわれが心配する悪化した事態に入らないようにしてもらいたいし、かつまたそのように公社当局の幹部としても考慮を払つてもらいたい。この点については、もちろん公社の首脳部としては重大な決心をし、そのもとにおいて団交を続けつつあると思うのでありますが、組合に対していわゆる絶望的な感を与えることなく、できるだけ希望を持つて、かつまた解決の将来を考慮して、団交を円満に進めて行かれるように努力せられんことを希望するのであります。これについて団交の状況をお聞きするのもどうかと思いますが、一応公社首脳部、副総裁としての御方針といいますか、気持を、感じだけでも漏らしていただくことができますればお聞きしておきたい。
#49
○靭説明員 ただいまの橋本委員の御発言、私もまことにごもつともに存じます。根本的に言いましては、ただいまおつしやられたような決心でやつておるような次第でございますが、なおその前に、影響の現われ方につきまして大したことがないというようなふうにおつしやつておられましたが、私どもいやしくもサービスの低下につきましては非常に重大なる関心を持つておるのでございまして、言葉上では決して大したことはないというふうには申しておりませんから、その点は誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
 次に、団交によつて何とかこの事態について希望のある解決をせよという御鞭撻をいただきまして、私どもまことに感謝にたえませんが、郵政省からごらんに入れております収支の見込みをごらんになりましても、ともかく公社としては職員の非常な努力により、相当の成績を上げつつある事実は皆さんも御承認くださることと考えるのであります。しかも本年におきましては異常な災害があつたが、この災害の経費まですつかり埋め尽しまして与えられたものがプラスであり、〇・二五であるという点につきまして組合としては絶対に受諾できない。今後公社の運営といたしましては、五箇年計画を完全に遂行する。さらに経費の節約等によりまして施設の拡充整備にもプラスして行きたいと同時に、一方におきまして、料金の値上げ当時約束しました繰入れというものはどうしても約束通りやつて参りますが、さらに伸びて行きましたる収支によつて職員の給与の改善もやつて行くということは、たしかこの委員会におきましても申してあつたところであります。現在においてただちに本年度の実績判断をすることはあるいは冒険かもしれませんが、この補正予算案におきましてはかなりの実績も示されておる次第でありますので、これらを公社としてはよく考えまして、一方におきましては国民の皆様に一日も早くよいサービスを提供して行き、一方におきましては公社の職員が能率を上げて、まじめにこの事業の使命を達成するために働くに足る適正なベースの改訂をやる、この線に沿つて行かなければ事業の発展というものはないというふうに確信をいたしております。そこで橋本委員の御指摘の通り、目下団交を継続しておりまして、毎日深夜に及んでおるのでございますが、今のところ特に電電公社の職員として不利な点は、一・二五という一般公務員に対しまして、現在の補正予算の計算では〇・七一かそこらにしかなつていないということでありますので、どうしてもこれは納得ができない。しからば一・二五の線がただちに出るかといいますと、私どもとしては最大の努力を払つておりますが、また所管大臣である郵政大臣にも非常な御理解を願い、御努力を願つておる次第でございますが、まだ最終段階としてこれだといつて結論を与えるような事態になつていない。この点は橋本委員も御指摘の通り、いろいろな情勢もあることだがというお言葉の中に含まれていると存じますが、なかなかそういう事態になつていない。しかしながらすでにもう賜暇闘争に入りまして三日目に当つておりますし、さらにこのまま事態を放置するということは、利用者の方に非常な不便を与える。また事業の使命達成に非常に支障を来すのでありまして、一日も早く妥結いたしたいと思つておりますが、公社としましてはある線を出しております。しかしこれはただいまのところここで発表してどうというような時期でもございませんし、団体交渉のいきさつから見ましても、そういうことは妥結に至らざる以前において申し上げることもできないのでありまして、ただいまのお言葉に従いまして、私どもは何とか希望ある解決を一日も早くいたしたい。そのためには関係機関にも御理解を願い、また御努力を願いまして、私どもも最善の努力をいたしますが、そういうお力を拝借いたしまして解決いたしたい、こう考えておる次第であります。
#50
○成田委員長 賃金問題に対する質疑は本日はこの程度にとどめまして、次に行政機構の問題についての質疑に入りたいと思いますが、一言私から大臣にお尋ねいたします。
 今回の裁定について予算上不可能であるということで、公労法第十六条二項に在いて国会に付議されたのですが、十分とは申せませんが、一部来年の一月一日から実施するということになりましたので、付議の仕方がかわつて来るではないか。政府はあらためて一部実施という線で国会に付議されるかどうか、その点念のためにお伺いしたい。
#51
○塚田国務大臣 その点は、政府といたしましてはこういうように考えております。公労法十六条二項による付議の仕方は、今も同じようにその実態が少しもかわつておりません。従つてあの付議と同じ理由によつて同じ形で付議されておる、こういうように考えております。それでは今度出したのはどういうものなのかというと、これはこの十六条の規定とは形式的には関係なしに、しかし実質的に仲裁裁定の趣旨を尊重して資金面の検討をした結果、この程度の措置ならばできるという考え方で、別に仲裁裁定の趣旨を尊重した予算を編成して審議を願つておる、こういうように考えておるわけであります。さらに若干形式的な説明になりますけれども、私どもは公労法十六条二項のものの考え方は、これもしばしば本委員会において申し上げたと思うのでありますが、あの十六条の二項は予算上資金上というぐあいになつておつたと思うのでありますが、あの考え方は予算というところに重点があるのであつて、資金上といつても、結局こういうように給与に向け得る資金というものは、予算に根拠を置かなくては資金的な措置ができるわけがないわけでありますからして、予算のわくの限りにおいてということに解しておるわけであります。そういうように解します場合に、その予算は当然政府が提案をし、両院を通過して成立した確定的な予算ということに考えておるのでありますから、その予算の形というものは今もなお依然として何らかわつておらぬ、実態的な状態もちつともかわつておりませんし、従つて政府もその実態的な状態を基礎にして、国会の議決をお願いしているものの考え方というものは依然として続いておる、こういうように考えております。
#52
○成田委員長 ただいまの御説明なんですが、十六条二項で付議をされたということは、予算上不可能だということで付議されたわけですね。そうしますと、今度出されました補正予算におきましては一部可能になつた……。
#53
○塚田国務大臣 予算上は依然として可能になつておらぬのであつて……。
#54
○成田委員長 裁定に対しまして、現実にはまだ可能になつておりませんが、政府の見込みとしましては予算上可能だ一部実施可能だということで今度の予算が出ておるわけです。そうしますと、予算上不可能であるという議案は当然撤回されて、一部承認の形の議案をお出しになるのがほんとうじやないか。もちろん予算上可能だということは予算が両院を通過しなければできないわけですが、裁定の付議の仕方としましては、政府の見込みとして予算上可能になりそうだということになるわけですから、裁定に対する付議は、予算に見合つたものをお出しになるのがほんとうじやないか。現在は全部拒否した形の付議の仕方ですから、一部可能になりましたら一部可能の議案をお出しになるのがほんとうじやないか。そういう意味で全部不可能としてお出しになつた原案は撤回されるのがほんとうじやないか、こう考えておるのですが……。
#55
○塚田国務大臣 これはものの考え方の前段と後段を一本に考えますとまさにそうなのでありますが、政府の考え方はどこまでも前段と後段をわけて考えておるのでありまして、十六条の考え方は、現在成立しておる予算で可能か不可能かを判断して、不可能であれば第二項でもつてそのように議決を求めるということであります。さらに、しかし資金上可能であるということは、あの十六条二項の資金上可能であるという考え方でなしに、現実に調べてみた結果資金上可能な面が相当あつたので、仲裁裁定の趣旨を尊重してこの予算を組んで国会に出した、こういうぐあいに政府の考え方はわけてなつておりますので、従つて前段の考え方は今もちつともかわつておらない、こういうふうに解釈いたします。
#56
○成田委員長 これは労働委員会の方の問題になると思いますが、関係がありますので念のためにひとつ……。そうしますと、二つわけて提案したとすると、もし今労働委員会で裁定に関する結論を出す場合、現在付議された議案は全部否認という形で出ておるわけでありますから、国会としては予算上できないという議決をしなければならない、こうなるわけですね。
#57
○塚田国務大臣 私どもは国会が当然そういう御決議になるものと考えておるわけであります。なぜかと申しますならば、予算上仲裁裁定を一部分でも実施するというわくは何としても全然ないのでありまして、あれはあれでまさにその通りであると御承認願つて、そうしてこれはこれで御審議願う。こういうようにさらに国会も御判断くださると思います。
#58
○成田委員長 松井政吉君。
#59
○松井(政)委員 私の聞かんとする前に今のに関連してお伺いするのですが、今裁定の問題は十七国会から立法府においては継続審査になつておることは御承知の通りであります。そこで継続審査になつている案件を承知で、その審査になつている案件に合わない立場における予算編成をして来たわけですね。そうしてあらためて今度は別の角度から今国会に提起されたわけです。そういうことになりますと、最初から立法府の方の継続審査の決定と政府の考え方が合わない場合の想定は、どのように考えておるかということが一つ。
 それから今塚田さんは、大体政府においてもそのような決定を見るもの、こういう解釈のようですね。そういう考え方に立つとすれば、立法府の独立性を政府は最初から無視したということになる。だから問題は、継続審査になつているという現実の事実と、政府の考え方と、これは観念の問題ですけれども、そういう考え方で行政府が立法府の案件となつておる継続審査の問題をやつてよろしいかどうか、こういう点については一体どうお考えになりますか。
#60
○塚田国務大臣 第一のお尋ねの点は、これはおそらく公労法第十六条第二項の解釈の相違点から来ると思うのでありまして、私どもとしましては先ほども申し上げましたように、あれは現在の予算としてもうすでに成立して効力を持つておるものを頭に置いて考えておるわけですから、従つてこれはどこまでも現実の問題でありますから、金額がはつきりきまつている。さらに、一方給与の現実の支払いというものも、現実の問題で毎月々々出しておるのですから、もうこのうちからは絶対にベースを上げ得るという余裕は考えられない。この現実の事態が動かされない限りは、国会の御判断もそれ以外に出ることはないであろう、こういうふうに推察を申し上げたわけでありまして、決して国会の審議を拘束しておるとか、そういうことではないのでありますから御了承を願います。
#61
○松井(政)委員 そうするとちよつとおかしくなるのですが、国会で継続審査をやつておる。その裁定の結論が立法府独自の考えで出た場合に、行政府としては当然国会の決議に従つて予算措置をしなければならない。そうでありましよう。すべての問題が立法府の決定に基いて、予算措置を伴う問題は予算措置をしなければならぬ。予算措置を伴わない問題は、立法府の決定に従つて行政府は立法府の意思を尊重してやらなければならぬ。これは憲法の建前です。従つて今おつしやつたような形になりますと、当然立法府は政府の考え通りの決定をするのであるから、要するに予算措置等はあらためて考慮する。決定をしないであろうという想定のもとに考えておるとしか考えられない。これはあくまでも観念の問題ですから………。しかし観念の問題であつても基本になる考え方というものは大事だからお伺いするのですが、どうしてもそういう考え方で参りますと、今言つたように立法府は別の決定はしまい、させない。こういう裏を考えればこういう考え方しか出ないのですが、そういう考え方ではいけない。もしあなたの今お答えになつた次の次の言葉があればそういう考え方で政府はやつておるけれども、立法府が答えて来た継続審査の問題についての立法府の独自の考えが出た場合には、当然政府は善処しなければならぬという言葉があればその通りだと私は思うのですが、その言葉が入らぬ以上はおかしくなる。
#62
○塚田国務大臣 私の推定を申し上げますならば、おそらくあの議決に対しましては十六条第二項の解釈としては政府の言う通りまさに出せないだろう、しかしなお検討してみると出せる余地もありそうに思えるのです。十分検討して予算措置をしろという、何か別個の御決議がつけ加えられてなされるであろう。そうしてあの場合には今度の措置が国会の御決議の趣旨を体して、政府が予算措置をするという形になつて出たかもしれませんが、あれが継続審査になつておる段階において、政府がそういう御決議をまたずにこういう決意をしたわけですから、その意味においては松井委員と私とはちつとも考え方がかわつておらない。こういうぐあいに今の話を了解した次第であります。
#63
○松井(政)委員 考え方がかわつておらないというが、これはやめておきましよう。とにかく別の決定があれば行政府は考えなければならぬのですから、これだけは確認しておいてもらえばよろしい。
 大臣はちようど行革担当の大臣ですから幸いだと思うのですが、新聞の記事は、私の考え方からすればすべて推定といいますか、推測といいますか、想像といいますか、そういう考え方がかなり行革の問題を扱つている新聞の記事等にもあるのではないかと思いますが、とにかくいずれにせよいろいろな角度において行政機構の改革をやるということは宣伝されておる。その場合にわれわれの方が常任委員として自分の主管の内容の現状を知らないということは、どうもぐあいが悪いのでお伺いをするのですが、過程ですからいろいろ発表のできないこともございましよう。ございましようが、現在の段階で郵政大臣主管の行政機構の改革は、どのようにやろうとお考えになつておるか、きわめて具体的に現状の段階でよろしゆうございます。先のことは申し上げられないと思いますから、現在どのような構想で進んでおるかということをお聞かせ願いたい。
#64
○塚田国務大臣 これは現在一応案としてある程度まとまつておるものがないわけではない。実は本日二時からまた行革本部で、私が出席できないままにみんなが審議を進めて行つてくれておるはずでありますが、その段階においては、一応の案というものはあるわけでございます。その案を言えということであれば、私がしかも行革長官としての立場で申し上げるということはやはり適当ではないと思うのでありますが、大体新聞で伝えられておるところとあまり大きな違いはないのじやはないかという程度のことは申し上げられるわけであります。ただしかしそれはどこまでもその程度の案でありまして、行革としての、もしくは行政管理庁としての、従つて一属政府としての最終的な案というものでは毛頭ない、一応行革本部において、あの本部員の人たちが集まつて、郵政省のものはこういうぐあいにしたらどうかという案をつくつて、それを郵政省の場合に限らず、各省にそれぞれ通じて、なお意見があれば承りますと、よく相談した上で、最終的な行革本部の案というものができて、それが形式的には閣議に付議されて、政府案というものができるという段階でありますから、新聞に伝えられておる大体今の程度の案とあまり大差のないものであると申し上げたのも、その程度の意味しか持つておらないものであると御了解願いたいと思います。
#65
○松井(政)委員 ちよつとさつぱりわからないのですが……。それではお伺いしますが、あなたが行政機構改革を担当しておられる大臣だけにぐあいが悪い。だからあなたが行政機構の改革の中心として考えられていることと、今度はそのあなたが、もう一つの郵政大臣塚田さんに郵政省の機構改革をどう考えると、こう諮問しなければならぬわけだ。その場合における郵政大臣として、行政機構改革本部といいますか、そういうところへ郵政省内の機構はこのようにしたがよろしいと、こう考えておる、もう一つの郵政大臣の方の塚田さんの立場でこれをひとつ話をしてもらいたい。
#66
○塚田国務大臣 これは観念的に切り離せば、そういう考え方が申し上げられるはずのものなんでありまして、そういう意味において言えないかというお尋ねであると思うのでありますが、残念ながら、実態的な問題といたしましては、同じ人間が二つのポストを占めております関係上、どうしても今の私の立場としては申し上げるわけには参りませんので、ひとつ御了承願います。
#67
○松井(政)委員 それでは両方でもいいのです。両方の立場でもよろしゆうございますから、現在の郵政省の機構改革のどの局を――新聞に発表した程度だということをおつしやいますが、新聞の発表は新聞によつて遣う場面がずいぶんある。これはやはり推定もいろいろあるからだろうと思うのです。だから御本人から、現状においては郵政省内の局部課等をどのようにどうすると考えているか、これをひとつ現状でいいです。それが決定していないことは承知しておりますから、それをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
#68
○塚田国務大臣 これはいろいろ行政事務をやります場合に、ある段階においてある程度の話をするということはもちろんあり得るし、そういうようにやつて参つておるのでありますが、今の段階では、まだ行革本部の考え方といたしましても、中間のいろいろな形のものも、少くとも責任ある者からは発表すべきでない、もちろん責任のない者から発表できるわけもないのでありますが、そういうような取扱いになつておりますので、まことにせつかくのお尋ねでありますが、お答え申し上げるわけには参りませんので、どうぞ御了承願いたい。
#69
○松井(政)委員 けしからぬ。大体新聞に出た通りなら新聞に出た通りでよろしゆうございますから、説明してもらいたい。新聞に出た通りだとおつしやりながら、要するに正式の立法府の委員会で話ができないとは一体どういうわけなんだ。新聞に出た通りなら出た通り、ひとつ局部の関係を明らかにしてほしい。
#70
○塚田国務大臣 大体に新聞に出た通りと想像いたしておりますので、私も新聞にどんなぐあいに郵政省のものが伝えられておるか正確には承知しておりませんので、そのように抽象的にお答え申し上げることはできましても、新聞にはこう出ておると思うから、この通りだというようにはお答え申し上げられない。それから立法府に対してものの考え方が言えないのかということでありますが、これはそんなことはないはずであります。ただおのずから立法府に御説明申し上げる、また中間の報告にいたしましても、お答え申し上げる時期というものがありますので、その時期が参りますまで御容赦を願いたい、こういう意味でございます。
#71
○松井(政)委員 押し問答になりますけれども、先ほども大臣は、新聞に出た通りだといつても、だれかが言わなければ出ないといつておる。だれかが発表しなければ新聞は書かない。推定が半分加わつておつても、大体の構想というものはそうして新聞に発表しながら、要するに常任委員会では言われないというのは一体どういうわけか。これはある時期が来なければ立法府に報告できないとあなたはおつしやいますけれども、それならば新聞には発表できるけれども、時期が来なければ立法府に報告できないという、そんなばかな話はない。それを直してもらいたい。
#72
○塚田国務大臣 新聞に出ているから発表してあるはずだということでありますけれども、そういうことはないのでありまして、発表ということは責任ある者からは絶対にまだしてないのであります。またしてはならないという方針になつておりますので、私も自分が責任ある立場におる関係上、発表申し上げるわけにいかぬ。ただいろいろにあちらから断片的に聞き、こちらから断片的に聞き、また過去のいろいろな機構改革の場合の例なども想像して、おそらく新聞記事というものがまとめ上げられてあるのじやないかと、こういうように考えておるわけであります。
#73
○松井(政)委員 それは私が最初に言つている。新聞はおそらく推定であろう、推測であろうということは私が指摘しておるのです。ところがあなたのお答えは私と逆なんです。大体新聞に出た通りだと、こういう答弁を一番先になさつておる。それならば速記録を見てこらんなさい。新聞に出た通りだということをあなたが答弁されるならば、私はあなたの立場を考えて、推測もあろう、あるいは推定もあろうということを前提として聞いておる。ところがあなたの方は逆に、新聞に出た通りが現状だと、こうおつしやつておる。その新聞に出た通りの現状を聞かしてくれとこういう。そうしたところが、やはり立法府には適当な時期が来なければ話せないとこういう。それならは行政機構改革について新聞社が書く場合には、あちらから聞き、こちらから聞きすることはありまするけれども、だれかが担当して記者会見をやらなければいかぬはずだ。記者から要求されて会見をやる場合が多い。その場合の担当はあなたではありませんか。その責任はどなたにあるのですか。明らかにしてもらいたい。
#74
○塚田国務大臣 記者会見は私がいたしておりますので、私が記者会見の際に答弁をいたしておりますのは、どこまでもきようの行革の会議ではどういうことをし審議したか、それからものの考え方の方針はどういう方針でやつておるかということは申し上げておりますけれども、個々の省の個々の部局についてこれがどういうぐあいになつておるというようなことは、一言も今まで言つておりませんし、言うように自分は自由を与えられておらぬ。
#75
○松井(政)委員 それならば、新聞に出ておる各省の機構改革の具体的な発表は、データがどういうところから、どういう形で流れたかということを、あなたは御存じないのですか。
#76
○塚田国務大臣 具体的な内容は、あるいはどこかから、だれかこの行革に携わつている者から漏れておるかもしれません。しかし私は漏れておるとは想像しておらぬし、想像したくないのであります。おそらく各社のまとめられておるものは、先ほども申し上げましたように、過去の幾たびかの機構改革の構想を、あちらこちらから断片的に特有の機関その他でもつと聞き出されたものを総合しておまとめになつておるだろう、こういうように私は考えておるわけであります。
#77
○松井(政)委員 どこからか聞き出していようといつたつて、あなたが本部を預かつているのですから、あなたのところでつくられたデータが出なければ、出るはずがないのです。その場合には、それなら新聞社の人の取材は自由であるから、報道陣の取材は自由であるから、取材の自由にまかせて、あなたの方の事務をやつておる人が、どこかに渡りをつけて持ち出したという解釈でよろしゆうございますか。それで新聞に出たことについてあなたが全然知らぬと、こういう答弁をしたということでよろしゆうございましようか。われわれは正式の常任委員会において正式にお伺いしておるのですよ。
#78
○塚田国務大臣 あるいはそういうように具体的に案としてまとまつたものが、印刷物が出ておるかもしらぬと私も疑われる面もあり得るけれども、しかしそれはどこまでもその程度のもので、おそらく、そういうことであつてはならないと十分戒めておりますから、そうでなくして、現実に新聞に伝えられているものは、過去のものは、これはもう資料として世間に公にされ、印刷物にもなつて出ておるのであります。そういうもので私が今度の行政機構改革の方針を言うておりますから、その方針に基いて、現実の機構と過去の機構改革の場合のいろいろな考え方を合せて、そういうものを基礎にして、行革に携わつている人たちに、新聞記者諸君の得意の六感を働かせてお尋ねになると、顔色を見ておつても、これがイエスかノーかの判断のつかれる問題が多いと思う。そういうものでおまとめになつたものが新聞紙上にまとめられている、こういうように私は解釈しておるのです。
#79
○松井(政)委員 ではそういうぐあいにしてまとめられて新聞に発表されたものは、大体大臣が先ほど言つた、現状においては新聞の発表通りだ、こういうことなんですか。
#80
○塚田国務大臣 大体においてその程度のお答えは申し上げられるけれども、それ以上のお答えは、今申し上げる自由がないので、重ねて御了承願いたい。
#81
○松井(政)委員 大臣は行革を兼任なので、そちらの関係があるので、郵政省独自の立場における行革の話ができないというのは、これは大きな矛盾です。それでは大臣にひつ込んでもらつて、次官か何かからお伺いしましよう。そんなばかな話はない。だから私は最初から言つておる。行革としてはそうだし、政府全体としてはまとまつていないけれども、郵政省としては行革についてこういう構想を持つておるということを、具体的に言えなければ、考え方だけでも発表できないことはない。それが大臣の仕事ではないですか。
#82
○塚田国務大臣 これはまさに兼しておる場合の不自由な面の一つであろうと思いますけれども、私としては行革を兼ねておるから、まことに恐縮な話ですけれども、今の段階では申し上げられない。しかしかりに次官にお尋ねくだすつても、私と次官その他関係の者とが意見を交換しなければ、郵政省の考えというものは出て参らないのでありますから、これはおそらく次官もお答え申し上げるわけには行かないだろう、こういうように考えるのであります。
#83
○松井(政)委員 それならば、われわれの電気通信委員会において、その主管の行政機構改革のことをお伺いしようと思つたら、一体だれに聞いたらいいのですか。たとえば運輸なら運輸、あるいはその他の関係常任委員会においては、大臣はどういう構想を持つておるかということをお伺いすれば、明瞭に答弁をしております。しかしあなたが兼任しておるから郵政関係の方だけ聞けないというのは、どういうわけですか。
#84
○塚田国務大臣 その点は先ほど申しましたように、確かに兼任しておる場合、国会の御審議の場合に若干の御不便があろうかと思いますけれども、しかし最終的な御判断、御決定をなされる場合には、郵政大臣として、あるいは行革長官としての御答弁を申し上げる時期が到来しますから、その時期までお待ち願いたい。決して実質的に、電通委員会の皆さん方が、郵政省の機構改革に対して、政府側の説明を聞いて判断をされる時期なしに、結論を得るということはないわけでありますから、そのように御了解願いたいと思います。
#85
○松井(政)委員 それは違いますよ。あなたが説明されるときには、私の推定から考えれば、おそらく政府全体としてまとまつた案になつたときでございましよう。ところが立法府の各常任委員の考えたその省内における機構改革の問題と、この省にも無理がある、この省にも矛盾がおるということを政府全体の構成の中で考えたものとは、おのずから違う場合がございましよう。だからそれがまとまつたときにわれわれが調査するのでは、立法府の委員としての調査にならないのです。従つてまとまる前に、郵政省としてはどう考えておるかこれを調査するのは当然です。兼任しておるから話ができないということは、矛盾も矛盾、大きな矛盾であつて、それ以外の立場において、やはり郵政省独自の見解というものは当然表明さるべきものなのだ。それは表明しなければならぬと思う。それは兼任しているからの矛盾だという言葉で逃げられる問題ではございません。
#86
○塚田国務大臣 この点は何度申し上げても同じでありまして、兼任しているためにおそらくかなりの御迷惑はかけておるわけであります。これは兼任という事実から出て来るわけであります。しかし私としては、御指摘のような気持もわかりますから、なるべく早い機会にそういうことを皆さん方に申し上げられるように努力いたしたいと考えておりますが、とにかく実質的には十分御判断が機構改革の上に取入れられるように、自分としても努力いたしたいと考えておりますから、その程度で御了承願います。
#87
○松井(政)委員 何か考え方を取入れられるように努力すると言つたつて、何も考え方は持つておらぬ、だから考え方を取入れるとか、こういう考え方を持つているがどうだということを、私は質問していない。あなたは兼任だけれども、兼任を待つている常任委員会では、最後案ができるまで、行革の進め方、それからその根本的なものの考え方を聞けないということは、これはやはり大きな矛盾だと思う。従つてその矛盾は解決して行かなければならない。あなたが行革の担当者だから、全体として発表していい時期まで発表できないということはない。ほかの常任委員会ではやつておるのだから、あなたが兼任しているためにこの委員会で発表できないということはない。それはあなたの方でやはり答弁してもらわなければならない。現在考えているものだけでもよろしいから、答弁してもらいたい。行革の長官としてでなく、郵政大臣として郵政省なら郵政省なりの考え方があるでしよう。それが来任しているから発表できないということは、矛盾撞着もはなはだしい。予算委員会で大臣を呼びに来ているようですから、押し問答はやめますけれども、それは矛盾だということだけは認めなければならない、発表できないというばかな話はないのですから――。
#88
○塚田国務大臣 これは矛盾になつておるということは、私も先ほどから認めておるのでありますし、そのために御迷惑をかけておるから、なるべく早い機会に皆さん方に申し上げるように努力いたしたい、こういうように申し上げておるのであります。皆さん方もまた早く考え方を言えということをお尋ねになつておるのは、自分らの考えも機構改革の中に盛り込めということで、きつとお尋ねになつていると想像されますので、そういうような考え方が必ず機構改革の中に盛り込まれる、そういう時期的なゆとりのある時期において申し上げられるように努力をいたしたい、こういうようにお答え申し上げておるわけであります。
#89
○松井(政)委員 何にも言つておらぬ。そつちが考え方を発表しないのに、こつちは何にも言うことができはしない。しかし考え方を入れたいというならば、もう次回の委員会には、郵政省としてはこう考えておるんだというくらいは発表してもらわなければ、われわれの気持をその中に入れたいと言つても、われわれの気持を言うわけに行きませんから、次回の委員会には郵政省としての考え方を――大臣がいけなければ大臣以外の人でもけつこうでございますから、郵政省自体としては、行政機構改革についてこういう考え方を持つているという考え方だけでけつこうだから、御発表を願います。それだけを希望して打切ります。
#90
○成田委員長 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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