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1947/02/09 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 通信委員会 第7号
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1947/02/09 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 通信委員会 第7号

#1
第002回国会 通信委員会 第7号
昭和二十三年二月九日(月曜日)
    午後二時二十八分開議
 出席委員
   委員長 岡田 勢一君
   理事 重井 鹿治君 理事 天野  久君
      海野 三朗君    大石ヨシエ君
      梶川 靜雄君    片島  港君
      成田 知巳君    野上 健次君
      田島 房邦君    長谷川政友君
      多田  勇君    森  直次君
      林  百郎君
 委員外の出席者
        專門調査員   吉田 弘苗君
昭和二十二年十二月十六日附全逓信從業員組合声
明書及び同年十二月二十九日附全逓新聞第七十九
号記事に関する問題について、証言のため出頭し
た証人
      土橋 一吉君    浜  武司君
      宮原新次郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 昭和二十二年十二月十六日附全逓信從業員組合
 声明書及び同年十二月二十九日附全逓新聞第七
 十九号記事に関する件
    ―――――――――――――
#2
○岡田委員長 これより会議を開きます。
 前回の委員会におきまして、昭和二十二年十二月十六日附、全逓信從業員組合声行書及び同年十二月二十九日附、全逓新聞第七十九号記事に関する件について眞偽を確認するため、全逓信從業員組合家央躍行委員長の土橋一吉君、全逓新聞編集人の浜武司君及び全逓信從業員組合中央執行委員の宮原新次郎君を証人として出頭を要求することに決議いたし、議長を経由して出頭を求めまして、本日三君ともに出頭されております。
 証言を求める前に証人の三君に一喜申し上げます。昨年十二月二十三日公布になりまして議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人の配遇者、四親等の血族、もしくは三親等内の姻族の刑事上の訴追、または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産姿、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀職にある者、またはこれらの職にあつた者が、その職務上知つた事実で默祕すべきものについて尋問を菅けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。そして証人が正当の理由なくして宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、また宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。この法律はお手もとに差上げてありますが、一應そのことを御了承相なりまして、この法律の定めるところによつて証人として宣誓を求めます。お手もとに差上げてあります宣誓書を朗読の上、日附、署名、捺印をお願いいたします。土橋一吉君。
    〔証人土橋一吉君宣誓〕
#3
○岡田委員長 浜武司君。
    〔証人浜武司君宣誓〕
#4
○岡田委員長 宮原新次郎君。
  駆証人宮原新次郎君宣誓〕
#5
○岡田委員長 委員諸君から証言をお求めになることは自由であります。しかしできるだけ重複にわたらないように証人の陳述を靜かにお聽きとりくだといまして、言葉などはきわめて愼重冷靜にお願いいたしたいと存じます。
 これより尋問を開始いたします。まず委員長から土橋証人にお尋ねいたします。全逓信從業員組合における証人土橋君の地位をお述べになつていただきたい。
#6
○土橋証人 私は全逓信從業員組合の中央執行委員長としまして、全逓三十六万の同志の組合の組合長を兼ねております。
#7
○岡田委員長 土橋君は君央執行委員長とせられまして、組合のとつた行動の一切につき責任を負われますが、いかがですか。
#8
○土橋証人 組合の一切の行動につきまして田、私が全責任者でありますから、いかなる行為に対しましても、いかなる言辞に対しましても、責任を負つております。
#9
○岡田委員長 組合の発せられました声明書の内容についても責任を負われますか。
#10
○土橋証人 その通りです。
#11
○岡田委員長 なお組合出版部の発行している全逓新聞の内球について責任を負われますか、いかがですか。
#12
○土橋証人 その通りです。
#13
○岡田委員長 土橋証人におかれましては、昨年十二月十六日附特定局制度の存廃の問題につき、組合の名をもつて声明書の発せられた事実をお認めになりますか。
#14
○土橋証人 その通りです。認めます。
#15
○岡田委員長 それで右声明書はどういう方面を対象として発せられたものでありますか。また廣く世間を対象としたか、組合員を対象といたしましたか。
#16
○土橋証人 声明書でありますから、基本的なものは、まず組合員諸君に現下の請勢を訴えまして、その覚醒を促すとともに、組合運動促進に関しまして、いろいろな内容を申し上げて御了解を得ることを本質としております。さらにまた國民諸君に対しましても、その全逓の基本的な考え方について、十分なる了解を得る目的をもつております。
#17
○岡田委員長 右声明の発行部数その他発行の方法、周知の方法等はいかがでありますか。
#18
○土橋証人 それは情報宣傳部長浜武司君がおられますから、浜君から部数なり、あるいは具体的にその内容が一般の組合員、あるいは一般の友誼團体、あるいは市民の皆様に御了解願つた方法について御説明を願いたいと思います。
#19
○岡田委員長 では浜君の発言を求めます。
#20
○浜証人 それでは声明書の発表方法、周知宣傳の方法について申し上げます。声明書は本部から約二百部印刷いたしまして、これを各附県に一枚あて送ります。この送られた声明書は、各地の協議会におきまして複写して、各郵便局につくられております支部へ送付されます。そこでは窓口に掲示するなり、または郵便局の近くに掲務するなりして、一般の公衆に務すとともに、組合の内部におきましては、組合の告示枚または回付等の方法によつて、各組合員一人々々に連戦をとるようにしております。
#21
○岡田委員長 右の声明書中に、制度撤廃の声に驚いた全國特定局長連合会幹部は、國会に卑劣極まる買收等の手段をもつて働きかけ、衆議院通信委員会を押し切つたという一節があることをお認めになりますか。
#22
○土橋証人 そり通りです。
#23
○岡田委員長 しからばこれはいかなる事実に基いてかような声明をなされたのであるか。その根拠となる事実の詳細を述べていただきたい。
#24
○土橋証人 この問題は甫定局制度撤廃に関しまして、全逓結成以來これが問題となりまして、あらゆる大会、あるいは中央委員会等においてこの問題が決議せられて、逓信省に対しましても再三再前交渉を重ねて、特に昨年の七月上旬からの闘爭につきましては、逓信省に強力に交渉しております。從つて九月の二十六日中央労働委員会へ、特定局制度撤廃に関しまして、他の要求項目も兼ね加えましてその調停方を申請したのであります。ところが特定局制度撤廃に関しては、一昨年及び昨年にも中央労働委員会はいろいろな角度から研究せられまして、この前の調停案では、一應撤廃を認めない調停案が出たのでありますが、このたびの各委員諸君におかれましては、十分檢討せられまして、眞に特定局制度撤廃は日本の民主化のためにも、労働條件維持改善のためにも、絶対必要であるという確信のもとに、十一月の三十日第二次調停案に、特定局制度撤廃の方針を当局は決意すべし、こういうような特定局制度撤廃に関する基本的の調停案が示されたのであります。
#25
○岡田委員長 土橋君、ちよつと御発言中でありますが、御注意を申し上げます。証人の御発言は、その証言を求められました範囲を越えないようにお願いいたします。中労委の決定についてお尋ねをしておるのではありませんので、前にお尋ねいたしましたのは、卑劣極まる買收等の手段をもつて働きかけ、衆議院通信委員会を押し切つた。この根拠と事実をお尋ねしておるのであります。
#26
○土橋証人 ごもつともでありますが、一應内容を御説明申し上げて、その間に起つた事象を申し上げます。こういうような情勢下におきまして、特定局連合会の幹部の方々においては、三百円程度の資金を集められまして、そうして特定局制度撤廃に対する反対運動を起しておられるというような事実が、世間一般にうわさとして流布されておつたのであります。從つて現実に昨年の十一月ごろそういう資金を集められて、そうしまして反対運動を起されておつたという事実を、われわれは見ておるのであります。そこでこれはうわさでありまするから、だれがどういうふうに申したということは、ここでは証言はできませんで、まことに遺憾でありまするが、この問題は通信委員会にかかる前後におきましても、特連の幹部の方々が院内はもちろん、院外におきましても、特に通信委員会において、この衆議院の通信委員会においてこの問題が上程せられた前日、あるいはその朝等においては、個別的に自宅訪問等も行われて、一般にその集めました資金を各個人の代議士の方々に差上げたというようなうわさが流布されておりました。從つてこれは何遍も申し上げますが、うわさでありますけれども、そういう内容がわれわれは当時におきまして、はういう所実もあつたものだと信じておりまして、かように書いたのであります。これはさように信じておつたものでありまするから、声明のうちに取入れまして書いた次第であります。
#27
○岡田委員長 証人の御陳述によりますと、事実の根拠を確かめたことでなく、單なるうわさを信じられたということでありますが、いやしくも全通信從業員を網羅いたします代表的の組織労働者團体の最高の責任者とせられまして、事実と根拠とを調べることなく、かような重大なることを声明せられますということは、私は受け取れないと思います。これは当委員会のみならず、ひいては國会に対する重大な名誉の毀損であり、刑法上の名誉に対する罪を構成すると思うのでありますが、この点に対する御所題はいかがですか。
#28
○土橋証人 この問題は実際われわれといたしまして、声明書に取上げましたことについては、まつたく申訳なかつた。かように考えておるのでありまして、この点は遺憾の意を表します。率直に衆議院の皆さんにはおわびを申し上げます。但し御承知のように、はたしてそういう資金が國会議員の方々に贈賄、あるいは收賄せられたとかうかという事実につきましては、われわれは今のことろ関知し得ません。また事実調査をただいま進めておりまするので、結果を申し上げることはできませんが、いずれにいたしましても、特定局連合会が多額な資金を集められて、特定局制度撤廃に関しての運動資金とせられて、これを利用されておつたという事実は確かであります。これはうわさでなくして事実であります。従つてその面がわれわれ組合を預かつておる役員としまして、これが事実贈られましたが、あるいは贈られなかつたかということをここで申し上げることは、われわれとしてできません。ただそういうことも関連いたしまして、こういう声明書を発することによつて、神聖なるべき國会議員の名誉に関しまして云々をしたとしうことにつきましては、遺憾の意を表しまして、全逓新聞の第八十五号のうちに訂正文をすでに掲載をしておりますから、御了承願いたいと思います。
#29
○岡田委員長 全特連の方が三百円ずつ資金を集めたということは、ただちに國会議員を買收した事実を構成するということにはならないと思います。この資金を集めて運動をしたということによつて、買收された事実があるごとく声明を出されますことは、まことにけしからぬと思います。なお証人が先ほど述べられました、各委員の家を全部個別的に戸別訪問したということも、先ほどのお話によると單なるうわさであると言われました。このうわさをもつて、かような重大なことを、公衆に廣く公示いたします声明書に明白に書かれまして、そうしてこれを公布せられますということは、まことにこれは不法の処置であると私は思います。ただいま土橋君の言われましたように、この点に対しては重々おわびをするというお話を伺いましたが、これに対していかにするかということは、なおあらためまして委員会の相談によつて決することにいたしますけれども、この問題につき組合は該記事を全面的に取消し、かつ今言われました陳謝を、廣く聲明書を公布いたしましたと同樣な方法で公布し、発表せられる意思がありますか、いかがですか。
#30
○土橋証人 これはあなたのお手もとの方へ差上げておいたら非常に結構でありましたが、全逓新聞の八十五号の逓旗というところの前に訂正文を出しております。「なお十二月十六日発表の声明書中國会議員に関する項も削除します」、こういうふうに書きまして、全逓新聞と同樣に削除を声明しております。なお委員会の方におかれましてもいろいろなことがありましようが、これをもつてわれわれは一應声明に対する支部、地協、地連の皆樣がお読みの上、しかるべき方法をとつてくださるものと確信をしております。御了承願いたいと思います。
#31
○岡田委員長 もう一度重ねてお尋ねいたしますが、昨年の十二月十六日附で発せられました声明書の方式及び周知方法、公示その他の方法で、この陳謝の意味の再声明を発せられる意思がありますが、いかがですか。
#32
○土橋証人 ただいま申し上げますように八十五号には書いておりますが、さらに本委員会においてこの問題についてそういうような御意思があれば、もちろんわれわれも善処いたしまして、そういうことについてはいたしたいと思つております。なお申し上げておきますが、事実の問題は、われわれは今のところ事実を究明中でありまするので、その内容をわれわれが否定するようなことも申し上げなければ、また今の委員長さんからお話があるように、肯定するようなことももちろんこれは言えないのであります。ただ國会議員の名誉に関する事項が声明書にあつたということは、非常に遺憾である。從つてこの点については、率直におわびを申し上げるというふにしたいと考えておるのであります。
#33
○岡田委員長 土橋証人にお尋ねをいたします。ただいまのお言葉の中に、事実に対する否定、肯定は今できないというお話でありますが、その事実ということは何を意味するのでありますか。國会議員を買收した事実を意味するのでありますか。運動資金を仕めたことを意味するのでありますか。
#34
○土橋証人 運動資金は確かに集めております。それはうわさではありません。從つて金額等については若干いろいろ話が違いますが、とにかくわれわれの聞くところによると、三十万円程度を、一万四千有余の特定郵便局から集めまして、そうして特定局制度撤廃に関する猛運動を展開しておるといううわさを聞いております。事実はただまいろいろ調べておりますので、的確な内容をここに申し上げることはできませんが、とにかく相当多額な資金を集めまして、そうして――特定局連件会の方の会計の内容もまたよくお聽きをしなければわかりませんが、相当の金が使われておることは事実であります。從つてこういう内容を糾明した上でなければ、そういう事実もまた明確にお話することはできませんので、われわれとしてはそういう事実がなかつたとも言えないし、また今も委員会で証人としてお喚びくださつておるように、あつたということについて書いたということは率直におわびを申し上げておるのでありまして、こういう点は事実まだわれわれわかりません。從つてそういうようなうわさを声明書の中に取入れて、事実あつたようにしたいという点は、先ほど申し上げたように、まことに申訳ないと思いまするので、それを取消せばよろしい、かように考えておるのであります。從つて事実がないというようなこともわれわれは言えません。またあつたということをここに書いてあることが、いかぬとおつしやつておるのでありますから、そういうことについては、調べなければわれわれは何とも言えないのであります。ここでこういう事実がなかつたというような声明も、証言もすることは、私にはできません。御了承願いたいと思います。
#35
○岡田委員長 次に昨年十二月二十九日附全逓新聞第七十九号記事中の「特連議員を買收」という見出しの記事について、同樣事業の根拠及び、貴下の所見を伺いたいと思います。
#36
○土橋証人 これは先ほどお話申し上げた続きから、さようなことで調停案が示され、全逓四十万の組合といたしましては、この撤廃方促進についていろいろ運動するために、特定局制度部の代表者会議を十二月の十八十九この両日にわたりまして、茨城縣の袋田温泉において開催をしたのであります。その席上、代表者の諸君から宮原中鬪委員に対しまして、特定局連合会の幹部諸君が、この問題に反対するために十万円程度の金をつかましたといううわさがあるが、どうかというような質問が続出したのであります。宮原中鬪委員は議会の方へ毎日のようにおじやまをして、いろいろ議会の方の連絡をはかつていただいておりますので、そういううわさも私も聞いたという報告があつたのであります。そこで全逓新聞の記者諸君がこれに出席しておりましたので、記事的な感覚から、ただいま委員長が申されるような見出しで――買收というようなことの内容で、見出しを書いたのでありまして、ただそこの会議におけるところの内容が逐一的に書かれましたのであります。これも先ほど申し上げたように、そういううわさがあつたというようなことは、お互に会議の席に出たものを全逓新聞が書き上げたものでありまするので、國会議員の名誉に関する事項がたくさんあるとわれわれ思うのであります。そこで全逓新聞八十五号におきまして、これをやはり先ほど申し上げたと同じような性質において「訂正、本紙第七十九号二面の「撤廃するまで鬪う」記事中、國会議員買收に関する項は内容に根拠不確実なものがあるので削除します」という訂正文をやはり出しておるのであります。これは参議院の通信委員会においても、証人として喚問せられまして、われわれはやはり同じような趣旨のことをお答え申し上げ、今申し上げたような、そういう事実のあつたことを全逓新聞に記録したのでありまして、これがこういうことをしたという内容をもつておりません。それは詳細にお読みくだされば、そういう会議の模樣が報道されておるということでありまするので、この会議の模樣が報道されたことが、國会議員の名誉に関する事項が含まれておるということをわれわれは知りましたから、少し期日が遅れたのでありますが、早速訂正文をただいま読み上げたように掲載しておるわけであります。そうしまして、この方法がやはり地協、地連、支部、組合員に滲透するように、お手配を各役員の方にお話をしておるような次第であります。從つてこの件についても率直におわびを申し上げまして、そうして皆さんの御了解をいただきたい、かように考えております。
#37
○岡田委員長 委員諸君からの御発言もあると思いますが、引続いて委員長から簡單に浜証人並びに宮原証人に尋ねまして、そのあとにしていただきたいと思います。
 次に浜証人にお尋ねをいたします。全逓新聞の発行責任者としまして、浜証人は、全逓新聞の記事について一切の責任を負われますか、どうですか。
#38
○浜証人 私は全逓新聞の編集責任者としまして、全逓新聞の記事に関する責任は全部負つております。
#39
○岡田委員長 それでは、昨年十二月二十九日附全逓新聞第七十九号「特連議員を買收」という見出しの記事についても責任を負われますか。
#40
○浜証人 その通りであります。
#41
○岡田委員長 この全逓新聞の発行部数、配布の方法はいかがでありますか。
#42
○浜証人 発行部数は一回につき六万三千。配布の方法は、本部より直接、支部の購読者を一まとめにしまして、支部に送付しております。
#43
○岡田委員長 どういう事実に基いて、さきに申したような記事を掲載されましたか。根拠となる事実の詳細をお述べになつてもらいたい。
#44
○浜証人 全逓新聞にこの記事を取扱いましたのは、さつき土橋証人から言われましたように、袋田の特定局代表者会議の状態でありまして、この状態は率直に各組合員一人々々に報道する責任を機関紙はもつておるのであります。從つてこの会議において取扱われました事実として、私たちはこれを取扱つたのであります。ここで報告されたことが事実であるかどうかということについては、本証人は根拠をもつておりません。読んでいただきましたならばわかりますように、特定局代表者会議においてこのような質問が行われて、このような回答が行われたということを全逓新聞は取扱つたのであります。さつき土橋証人が言われましたように、その記事が國会議員の名誉に関することがあるというので、それは遺憾であるということによりまして、八十五号に訂正したものであります。
#45
○岡田委員長 なおお尋ねいたします。かような記事が刑法上の名誉毀損罪を構成すると思われるのでありますが、これに対するあなたの御所見並びにまた事実の根拠なく、單なるうわさに基いてかかる記事を掲載されることは、当委員会、ひいては國会に対する重大な侮辱であると思うのですが、貴下は道徳上、徳義上の責任を感ぜられますか、いかがですか。
#46
○浜証人 この問題が刑法上の問題であるかどうかということにつきましては、私は詳しいことがよくわかりません。ただ全逓新聞の使命から言いまして、会議の事実を取扱つただけで、その際はそういうことを深く考えておりませんでした。なお道徳上の問題ということを言われましたが、このことにつきましても、私たちはさつき土橋証人から言われましたように、事実であると信じておつたものでありまして、そういうことを感ずることはなかつたのであります。
#47
○岡田委員長 かような重大な國会全体の議員に対する侮辱になる問題を、事実の根拠を握らずして、決定的な報道が出されるということについて、どういうお考えをもつておられますか。
#48
○浜証人 決定的な報道はいたしておりません。そのような話があるということを、報告されたそのように取扱つておるのでありまして、それが國会議員の名誉に関するということは非常に遺憾でありますので、訂正したものであります。――今の問題にちよつと附け加えさせていただきます。うわさによつて事実であると確かめずに報道する云々のことでありますが、報道の責任者といたしましても、そのうわさが事実であるかどうかを調べて、そうして報道するということになると、これは報道し得る範囲が非常に狹くなりますので、私たちはうわさはうわさとしてすぐ報道する責任があるものと考えております。
#49
○岡田委員長 浜証人はこの記事が一般大衆及び全翰從業員の人たちに、こういう記事によりまして、國会議員が醜惡なる行動をとつておるという印象を與えるか、與えぬかということについてどうお考えになりますか。
#50
○浜証人 そういう印象を與えると思います。
#51
○岡田委員長 そうするならば、的確なる根拠、事実を確認していないで、かようなことを発表いたしましたことは、やはり國会議員全体に対する侮辱になると思は思いますが……。
#52
○浜証人 私もその通りに思います。從いまして八十五号に、さつき土橋さんの言われましたように、若干の手続上の問題がありまして遅くなりましたけれども、訂正をしたわけであります。
#53
○岡田委員長 次に宮原証人にお尋ぬします。今土橋証人、浜証人にお尋ねいたしましたように、この全逓新聞の記事は、あなたの談話をもとにしたものだそうでありますが、いつかのような談話をせられましたか。
#54
○宮原証人 昨年の十二月十八日、十九日の茨城縣の袋田における全國特定局代表者会議の席上で申し上げました。
#55
○岡田委員長 その会合は公開でありましたか。非公開でありますか。また出席者は何名くらいありましたか。
#56
○宮原証人 大体これは縣ブロツクになつておりますが、各地協から一名ずつ、大体五十三名です。それから北海道や何かの関係で数名欠席になつたと思いますが、そのほか本部の方から十名程度、大体その程度の構成人員でありました。公開の点においては、一應公開になつておるのでありますが、傍聽も何もありませんから、結局形の上は公開になつておりますが、非公開になつております。
#57
○岡田委員長 合計何人ぐらいでありましたか。
#58
○宮原証人 今申しました通り、合計五、六十名じやないかと思うのです。
#59
○岡田委員長 これはあなたが壇上に立つて演説の形式で言われましたか。また私語で言われたのですか。
#60
○宮原証人 この会議は議決機関をもたないところの会議でありますから、別に壇上というわけではありませんが、議会の会場が日本間でありました関係上、ずつとすわつておつたまま質問に対して答えたのであります。
#61
○岡田委員長 公然と事実を摘示しまして人の名誉を毀損したる者は、その事実の有無を問わず刑法上の名誉に対する罪を構成する、殊にそれが單なるうわさに基くものである以上、右談話は当委員会、ひいては國会に対する重大な侮辱となると思うのですが、証人の見解はいかがですか。
#62
○宮原証人 その点についてはさよう思います。しかしながら私のこの新聞記事の内容をよく読んでいただけば、おわかりになると思います。断定的なことは申し上げておらなかつたように私は思います。
#63
○岡田委員長 新聞記事はうわさによればという前置きが掲げてありますが、しかしながら一般に公開いたしますこの記事になつて出ました以上は、この記事が、國会議員たちが議会の運営の間において、醜惡なる事実が行われつつあるのではないかという印象を、一般大衆に與えると思いますが、その点はいかがお考えになりますか。
#64
○宮原証人 その点についてはさよう存じます。その通りであります。それで附け加えて申し上げますが、この記事の内容中、「水橋参議院議員の話によれば」というこの点だけは、私も会議の席上ではそういうふうに述べておりませんので、その点については御了解願いたいと思います。
#65
○岡田委員長 これは編集が間違つたのですか、だれか間違つたのですか。水橋参議院議員の名前が書いてあるのは……。
#66
○浜証人 これは記者の間違いであります。このことは会議の責任者から、編集責任者の私に対しまして正式に申入れがありましたので、この訂正を出す前に、この点を訂正する予定でありましたが、この國会議員に関する件を全部削除することになりましたので、特別訂正はいたしておりませんが、これは編集の責任者において訂正いたしております。
#67
○岡田委員長 委員長の質問はこれくらいにいたしまして、委員諸君からの御発言を許します。
#68
○林(百)委員 土橋証人に聽きたいのですが、大体三百円程度の金を、特定局長から運動資金として集めたという事実があるかどうかということを聽きたいと思います。それは金額は、あるいは三百円とはつきりしないが、ある程度の運動資金を集めたという事実については、証拠があるかどうか。
#69
○土橋証人 ただいまの林代議士の御質問でありますが、名称は特定局制度撤廃に関して金を集めたことはないようでありますけれども、事実は特連の一万四千有余の局長に対して、現在の特連の配部諸君が多額な金額を募集いたしまして、特定局制度撤廃に関する猛運動をするところの資金としたというふうにわれわれは確信して、そのことを考えております。その事実も現にあります。それは名称は先ほども申し上げたようにさような名称でないかもわかりません、特連のいろいろな名称に從つておりますが、大を確かに集めておることは事実であります。これは御了承願いたいと思います。金額は三百円あるいは百円とかいろいろ言われておりますが、とにかく三百円程度の金を集めたということは事実であります。
#70
○岡田委員長 ちよつと御注意申し上げますが、土橋君におかれても、委員長の許可を得て発言をしてください。
#71
○林(百)委員 それから今土橋君から言われた、その猛烈な運動をしたということの内容で、どういうことがわかつておるのですか。
#72
○土橋証人 それはちようどこの通信委員会が開催せられる前日及び当日の朝、特連の幹部諸君が、通信委員の各國会議員の諸君の家へ私宅訪問をせられたという確報はあります。またその以前においてもいろいろな猛運動を展開しておられるうわさは、われわれは頻々と聞いておりますから、その点を申し上げます。
#73
○林(百)委員 もう一つ、この全逓で声明を出したのは、これは國会議員の名誉を毀損するという意図ではなくして、むしろ特定局制度についての公正な判断を世に問いたいという意図があつて発表したのであつて、あなたの意図としては、國会議員の名誉を毀損するという主観的な意図はなかつたと思うのだが、この点はどうですか。
#74
○土橋証人 まつたくその通りでありまして、特連の幹部諸君のこの反対運動は、きわめて卑劣な運動を展開しておりますので、それを組合員諸君に十分了解してもらい、また國民諸君にも御了解を願いたいという趣旨で書いておるのでありまして、これによつて國会議員の諸君の名誉を傷つけようというようなことは、毛頭われわれは考えておりませんでした。
#75
○林(百)委員 もう一つ浜君に聽きたいと思います。やはり全逓新聞にこの記事を出したことについては、ただいま土橋委員長からも話がありました逓りに、特定局制度についても公正な世の判断を仰ぐということが主であつて、客観的にそれが國会議員の名誉に響くということがあつて、それは遺憾であつたかもしれないか、新聞に出した眞意というものは、あくまで封建的な特定局制度の撤廃の眞意に基いて、公益をはかるという目的のためにこれを発表した。全逓從業員並びに世間からの公正な判断を、特定局制度の問題について仰ぎたいという意図からこの新聞記事を出したものだと思いますが、この点はどうですか。
#76
○浜証人 まつたくその通りでありまして、私たちはこの会議で行われましたことは非常に重要でありますので、この要点を集約いたしまして、組合員によく知つていただきたい、こういう意予をもつて編集しております。なおそのことを考えまして、客観的にこれが國会議員の名誉毀損になるということを、失念ではありませんけれども、強く考えていなかつたために、こういうことになつたのでありまして、その点はさつき申し上げましたように、遺憾と思いまして、取消したのであります。
#77
○林(百)委員 それからもう一つ宮原さんに伺いますが、宮原君の談話は「十万円くらいつかましたという話だ」というふうに、つかましたということではなくて、話だというように記事に載つていますが、あなたは断定したのではなくして、そういううわさだという意味のことをここで言つたと思うのだが、その点はどうですか。記事には話だと書いております。
#78
○宮原証人 その通りでありまして、私も自分の方からこれは自動的に出したのでなく、質問に対する受動的な返答でありまして、先ほど土橋委員長の方から話がありました通り、私は主として國会関係をやつておる関係上、特連の人たちとも顔を合わせるし、あるいは特連の人たちは自動車で乘りつけておる。それから一番最後にこの通信委員会で特定局に対する撤廃の請願の採決の際の席上、その他をにらみ合わして、そういうふうなうわさがあつたのに対して、私もうわさがあつた、しかし自分としては断定ができないから話だというふうに述べておるのであります。
#79
○林(百)委員 もう一つ浜君に伺いますが、今宮原君の話ですと、そういううわさだということになつておつて、記事の方もそういう話だという記事になつておりますから、この記事はそのときの会議の模樣を客観的に書いて、しかもこの記事の内容としては、そういう事実があるという断定ではなくして、うわさだと宮原君の言つたことが、このままこれに載せてあると思いますが、そう点はどうですか。
#80
○浜委員 そのであります。ただこの記事の間違いは「水橋参議院議員の話によると一人十万円くらいつかましたという話だ」とありますが、これは実は宮原中央鬪爭委員から私あて訂正方申出がありまして、これは水橋参議院議員の話ではなくて、宮原中鬪はそういう質問に対して、そういううわさがあるということを答えたものである。從つてここは先ほど申し上げましたように訂正する予定であります。
    〔委員長退席、天野委員長代理着席〕
#81
○天野委員長代理 宮原君にちよつと伺いますが、今その質問に答えたという話ですが、だれが質問されたのでしようか。
#82
○宮原証人 これは記憶がありませんが、先ほど申し上げました通り、会議が正式な議決機関ではないために、速記というものはとつておりませんけれども、これは各地方から出た代表の方からの質問でありまして、はつきりその人名がだれということは、ちよつとわからないのであります。
#83
○天野委員長代理 人名がわからないとすれば、どういう立場の人が質問されたのですか。
#84
○宮原証人 それは全通の事業部の中に、特定局制度部という事業部があつて、そこの代表の方です。
#85
○天野委員長代理 土橋証人にお尋ねしますが、さつきの金をつかましたということは、これはうわさであるが、特定局長会議の人たちが委員の私宅を訪問した事実はあると思うと今言われましたが、それははつきり自宅を訪問したという確証をもつておられますか。
#86
○宮原証人 私は参議院議員の水橋藤作君から、電話でそういうことが話されたのを水橋藤作君が聽かれたということを、直接本人から聽いておりますので、水橋参議院議員から聽いていただきたいと思います。
#87
○天野委員長代理 そうすると水橋君から訪問したことがあるということを聽かれた、こういうことでありますか。
#88
○宮原証人 そうであります。
#89
○天野委員長代理 あなたは特定局長側が、われわれ議員の私宅を訪問したという事実をつかんではおられないわけですね。
#90
○宮原証人 その通りであります。
#91
○多田委員 土橋さんにお尋ねしますが、全逓新聞の使命はどういうものですか。
#92
○土橋証人 全逓新聞は全逓信從業員組合本部の機関紙であります。從つて組合員諸君に全逓のただいまの活動の状況その他の内容等についても、報告を申し上げるものは、全逓新聞に報告をしております。また一般組合員を啓蒙するような問題、あるいは図書出版に関する廣告、あるいは当時問題になつている議論のようなものを載せまして、組合員各位の啓蒙をするとともに、報道を兼ねておることが全逓新聞の使命であります。なお一般市民諸君にもお読みを願うように努めておりますが、部数がきわめて少いので、一般の市民の諸君には配布がただいまのところでは直接できないという状況下にあります。
#93
○多田委員 そうしますと全逓新聞の使命は、全逓の機関紙として全逓の活動方針、その他活動の状況を組合員に報道するということが使命であるように思いますが、ただいま問題になりました國会議員の買收の問題を特別に全逓新聞に取上げて、特にこの問題だけを切り離して一つの標題をつけて報道されたということは、先ほど來各証人の方々の御意見がまちまちであるのでありますけれども、要するにこの問題を通じて特定局の幹部が國会議員を買收したのであるということを信じ、そうしてそれを一般の組合員に徹底させるという意図のもとに報道されたものであるかどうか、この点についてお伺いします。
#94
○土橋証人 先ほど申し上げたような線に沿いまして、この全逓新聞の七十九号をごらんになるとわかりますが、二面に撤廃するまで鬪う、請願運動など二十一項目」という題目のうちに、ただいまの問題が一部取上げられて、袋田の特定局代表者会議の模樣が報道されたうちにはいつておることであります。從つてこれは買收という項目だけを取上げて、國会議員を中傷するというような目的ではないということは、新聞のこの版の構成からごらんになれば明瞭だと思いますが、先ほど御質問があつたように、われわれの目的は、そういううわさがあるということが会議において質疑應答せられまして、その内容が全逓新聞に掲載されて報道せられたということを、確信をもつておるのであります。
#95
○多田委員 私のお伺いいたしたいのは、新聞に報道されたその内容よりも、この問題を特に標題を設けて特別に詳細に取扱つた、その意図についてお伺いいたしたいのであります。新聞の編集については私も経驗がありますので、新聞を編集する場合の編集者としての意図、そういつた考え方について全逓の委員長としてどのような考えで扱われておりますか。
#96
○土橋証人 ただいまの御質問でありますが、七十九号がお手もとに配付してありますから、ごらんになるとわかりますが、先ほども申し上げましたように、十一月三十日に第二次調停案として、特定局制度は撤廃すべしという調停案が出たのであります。その内容を促進する意味において、特定局制度部における代表者の諸君、が十二月十百日、十九日の二日間袋田において会議をやつたのであります。そのときの状況がここに報道されております。その一端の内容でありますので、御了承願いたいと思います。
#97
○多田委員 その次にお尋ねいたしたいのであります。先ほど委員長の質問に対して土橋さんからお答えがありましたので、了承いたしたのでありますが、その前に林委員からの、特定局の廃止のために具体的にどういうような運動が行われたかという質問に対しまして、議員の自宅を訪問したという確証を握つておるというように、その際はつきり断定しておられるのでありますが、こういつた考え方で物事を処理していくというようなことでは、いろいろ間違いのもとになりますので、もう一應國会議員の自宅を訪問したという確証をはつきり握られた点について、お話願いたいと思います。
#98
○土橋証人 これは水橋参議院議員がいつか全逓本部へもお見えになりまして、期者は確明に覚えておりませんが、そういう話もありました。また先日参議院に証人として喚問を受けました際にも、水橋参議院議員から直接私は聽いております。またそういううわさも全逓本部へは頻々として報道がありましたので、われわれは今日もそういうことがあつたということを確信いたしております。
#99
○多田委員 確信されたという点は、これは主観の問題がありますが、私どものところにはこの問題について、書面は参りましたが、ほとんど話がなかつたということを私はつきりと申し上げたいと思います。
 その次に先ほど國会議員の名誉を毀損する意図のもとにこの記事が取扱われたのではないというお話でございましたが最初に土橋さんがお話の際に、國会議員が買收されたものであるというような考えをもたれておつたということをはつきり言われておるのでありますが、その後國会議員の名誉を毀損する意図に出たものではないというようなお話で、非常に矛盾するように私ども考えるのであります。この点についてもう一應はつきりしたお考え方をお話願いたいと思います。
#100
○林(百)委員 ちよつとそれを補足したいと思います。私の土橋委員長に尋ねたのは、全逓新聞なり、全逓なりがこの問題を取上げたのは、特定局制度の封建性というものが撤廃されなくては、日本の民主化が行われないということを強く世間に訴える一つの部門として取上げたのであつて、國会議員買收という問題を中心テーマにして、この問題が取上げられたのではない、そういうことではないかということを私は聽いたわけであります。客観的にはもちろん國会議員の名誉を毀損するというようなことに結果的にはなつたかもしれないけれども、これを世間に訴えた眞意は、特定局制度撤廃の問題の一つとして、この問題が書かれておるにすぎないのではないかということを私は聽いたわけであります。どうぞそういうことで……。
#101
○多田委員 ただいまのはそれで了承いたしますが、その次に浜さんにお伺いいたしたのです。新聞に記事を報道した際に、事実と信じて報道したという点と、うわさはうわさとして報道する責任があるという話でありますが、全逓新聞の使命が、全毎の活動状況あるいは指導方針を一般に徹底させる、要するに全逓從業員の意思を代表するものであるという建前から、單にうわさはうわさとして報道するというような、非常に低い責任の考え方で取扱われたようにただいま聽いておるのでありますけれども、実際の新聞の編集の面におきまして、うわさはうわさとして取扱うというのが新聞の方針であるか、あるいはもう少し全逓新聞の使命に立脚して、全逓の指導的立場のもとに記事を報書されるというような建前をとつておられたのであるか、この点いかがですか。
#102
○浜証人 今言われたあとの方の方針で行つております。私がさつき申し上げましたのは、そういう意味ではなくて、特定局代表者会議においていかなる討議が行われ、いかなることが明らかにされ、どんな方針がきまつたかということは、特定局の全從業員は一日も早くその報道を待つておるわけであります。從いましてこの会議の席上において、こういううわさがあるということが質問に上せられ、そうしてこれがいろいろ回答され、問題になつたということを、その会議の事実として私は取扱つたのでありまして、あとの方で言われました方針で行つたことには間違いありません。ただそういううわさがあるというのを取上げたのではありません。そういううわさが会議に報告され、そういうことが質問されたという事実を、会議の報桜として取扱つたのでありまして、御了承願いたいと思います。
#103
○多田委員 最後に宮原さんにお伺いいたします。先ほどそういううわさがあつたという、そのうわさによつて会議において回答されたというお話でありますが、そのうわさが水橋参議院議員から出たものでないというお話でございますけれども、このうわさはどこから出たのであるか、この点について……。
#104
○宮原証人 うわさはうわさでありまして、これはどこから出た、あそこから出たという問題ではないのでありますが、そういうふうなうわさに対する質問に対して、それはうわさであつて事実ではないというふうな反対根拠を自分はもつておらないのであります。むしろそのうわさに対して、先ほど申し上げました通り、特連のいろいろな工作、それからこの席上でたしか十二月の六日だと思いましたが、最後のこの請願に対する採決をとつたそのときのある一部の方の感情とか、そういうような問題から、そのうわさをやはり自分でもうわさのようにとつたのであります。
#105
○多田委員 うわさはうわさであつて、種の出所ははつきり言われないというお話でありますが、しかしながら、このようなうわさが出たところがどこからそのうわさが聞かれたか、全然聞かれずにそういつたうわさを聞くというようなことはないと思いますので、だれから、いつ、どのような程度にうわさを聞いたか、その点についてはつきり御答弁を願います。
#106
○宮原証人 うわさを私は一番最初とり上げたわけではないのです。うわさがあるというふうな質問を受けてそれに答えたわけなのです。それで私もそんなふうなうわさを聞いておる。それと先ほど言いましたこの特連の方の國会におけるいろいろな客観情勢とにらみ合わせて、私もそういうふうなうわさを話したというわけであります。
#107
○多田委員 こういううわさがあるという質問に対して、うわさとしてお答えしたということはよくわかるのでありますが、しかしながらあなたがそういううわさを是認して――要するに是認したというよりも、うわさを聞いておられて、そのうわさを会議の席上で話された以上は、そのうわさに対して相当やはり責任をもたれることが当然だろうと思うのであります。從つてそのうわさがどこから出たかということについても、おそらくだれにも聽かずに、單に自分でうわさをこしらえたものなら別でありますが、どこからかその話を聞かなければうわさとしては上らないはずでありますから、どうぞそれをひとつ思い出していただきたいと思います。
#108
○宮原証人 それはうわさはやはりうわさでありまして、私は別にこの問題だけを担当しておるのではなくて、これはいわゆる全國特定局十三万人の人たちが相当関心をもつておりまして、本部の方から單に國会に來るばかりでなく、地方からわざわざ地方選出の議員を尋ねて上京して、國会の中にはいつておる。それから本部の方の特制部というような特殊部門もありまして、その方の人たちも國会に絶えず來ておりまして、別にそのうわさをだれが言つたというふうな根拠をもつておりません。
#109
○多田委員 うわさの根拠がないというお話ぶありますが、根拠のないうわさを基本にしたということになりますと、あなたがうわさをつくられたというようなことになるように、私どもは考えなければならないのでありますけれども、先ほど來のお話によりますと、うわさによつてこういううわさが出たのだ。この新聞にもあとで訂正されたそうでありますけれども、「水橋参議院議員からの話によると、」というようにはつきり報道してありますので、とにかくだれかがそういつた話を――責任のあり人が話しをするなり何かした事実があつたのだろうと私どもは考えるのであります。今のお話のように、全國の特定局の從業員の方々が、單に從業員の考えとして、そういう考え方をうわさとして全逓に話をもつてきた、そのうわさを基本にされたものであるかどうか。あるいは國会の内部においてそういううわさがあつて、そのうわさを基本にされたのであるかどうか、それを最後にお聽きいたします。
#110
○宮原証人 うわさはうわさでありまして、どうも根拠はないのであります。この「水橋参議院議員の話によれば」というところで大分誤解を生じておるようでありますが、これは後段に行きまして、さらに「千葉議員の話によると」という項目があるのでありますが、これは水橋さんの事実の間違いでありまして、ここのところの関係で記事の方を誤つたのじやないかと、かように思つているのであります。私は水橋さんがしやべつたことを別に擁護のために否認するとか何とかというものでも何でもありませんし、事実間違つているから間違つていると言つたのでありまして、別にうわさに対する根拠、だれから聞いた、どこから出たといふうなことはちよつと言えないのであります。
#111
○多田委員 どうもうわさはうわさであるという水かけ論で終るのでありますが、私どもこの報道が單にうわさであり、そして全逓の方々がこれに対して取消をされたという点に対しては了承するのであります。しかしとにかく國会の正式な委員会に、正式な証人として出頭されたあなた方の御意見として、單にうわさはうわさであるというような、非常に責任のない御答弁をされることに対しては、非常に遺憾に思うのであります。
#112
○海野委員 私がお伺いをいたしたいのは、こういうビラが全逓從業員組合から出ておるのであります。ここに「高級官僚の遊興的接待費が一億円」と書いてありまするので、高の間逓信政務次官をここに呼んでこのことを追究をしたわけであります。この高級官僚の遊興的接待費一億円というのは、どういう根拠からこれを計算されたのでありましようか。
    〔「それは今の議題に関係ない。今は新聞記事の問題をやつているのだ」と呼ぶ者あり〕
#113
○海野委員 ああ、そうですか。それでは……。
#114
○天野委員長代理 重井委員。
#115
○重井委員 土橋君にちよつとお尋ねいたします。これもうわさでございますが、特連の人々が金を集めて、特連の全國的な事務所とか、宿泊所を建設しておるというようなうわさを聞いた事実がありますかどうか、お尋ねしたい。
#116
○土橋証人 ただいまの御質問はわれわれもいろいろなうわさで聞いてるだけで、内容のほどは存じません。ただ多額の金を集めまして、いろいろな運動を展開されているということは事実のようであります。
#117
○重井委員 宮原君にお尋ねいたします。あなたが大会でもつて質問にお答えになつたことから、問題が発展いたしておるのでありますが、あのお答えは、根本的には特定局廃止並びに日本民主化を促進するために、特定局廃止の運動を有利に展開するそのための一つの戰術戰略として行つたのではないかと、こう考えるのであります。結果におきまして國会議員を侮辱するというようなことになつたので、この問題になつたのでありますけれども、それは結局客観的、派生的な問題でありまして、根本的には封建的な特定局廃止、そして日本の民生化のために、どこから出たかわからないうわさであるが、それを大会において言つた。そうではないかと思うのでありますが、いかがでありますか。
#118
○宮原証人 その通りでありまして、質問された以上この問題を答えないわけにはいきませんので、やはりそういうふうに答えたのであります。ただいま委員の言われる通りであります。
#119
○重井委員 その次に浜君にお尋ねいたしますが、声明書並びに新聞に発表になりました意図も、これまた特定局廃止並びに日本民主化のために、善良なる意図をもつてああした発表をなさつた。結局においてもつと深く考えられた結果、國会の問題になつたのではないかと思うのでありますが、根本的な意思は、あくまで特定局の廃止、日本民主化というところにねらいがあつたのではないかと思うのでありますが、いかがでありますか。
#120
○浜証人 その通りであります。
#121
○天野委員長代理 大石君。
#122
○大石(ヨ)委員 宮原さんにお尋ねいたしますが、この通信委員会は、あなたが今ごらんになる通り、今日のようにあなた方が証人にお出ましになるというときでも、こんなり少いのでございます。殊に十二月五日の重大なる特定郵便局に関する会議のとき、不肖私はG・H・Qに行きまして休ました。そこでこの一万円云々の話が出まして、私は三時にほかに行かなければならないにもかかわらず、実はここに参つたのであります。逓信委員だけを一つ受けもつておる代議士はここに一人もおらぬのです。多い人は三つももつておるのです。この通信委員を一つもつておるのだつたら、それでエキスパートになつてここに出られますが、皆おのおの二つなり三つもつておるのです。ま壮で十二月五日にこの特定郵便局のそれを決定するときに、欠席をした者が多かつたから、金をもらつたといううわさを自分は信じたということをおつしやつていますが、それはどうしたことですか。それをはつきり私は聽きたいと思います。
#123
○宮原証人 それは大石代議士の誤解でありまして、私の言つたのは、欠席者が多かつたためになつたというのではないのであります。すでにこの問題は、中央労働委員会の方から調停案が出ておる最中でありまして、政府の方といたしてまだ回答しておらないという重大段階にあるとき、参議院としてはこの問題が審議未了的な形に終つたのに対して、衆議院がむりやり的な採当にはいつたという点を自分は申し上げたのであります。
#124
○大石(ヨ)委員 それから先ほど宮原さんがうわさうわさとおつしやいましたが、それでは今後も通信委員がまたこうした問題が出たときに、今度は二十万円もらつたといううわさが出たならば、また全逓新聞にお書きになりますか。うわさで書けば何でもうわさで書かなくちやならない。それでいいのですか。それを私は聽きたいと思います。
#125
○浜証人 新聞に書くという言葉が出ましたが、私の責任になりますから、ちよつとお答えします。さつきいろいろ質問が出ましたように、そのことが封建的な特定局制度の撤廃に有利になり、これはぜひ知つてもらわなければならないことだと思つて、あまり深く考えずに報道したために、それが客観的に國会議員の名誉を傷つけるということになつたのは、私たち遺憾と思つておるのでありまして、本日ここに陳謝しておるのであります。從いまして、うわさでありましても、これが刑法上にも触れるようなことでありますれば、これは私たち今後このようなことはいたしません。
#126
○大石(ヨ)委員 濱さんにお尋ねいたします。元來日本のジヤーナリスト――あなた方もジヤーナリストのうちでしようが、一体人のことを書いていつでも平氣でおるのが日本のジヤーナリストです。あなた方は法の問題に対しては自分は責任をとるけれども、道徳上の問題に対しては責任をとらぬということをおつしやいましたね。
#127
○浜証人 そういうことは言つておりません。
#128
○大石(ヨ)委員 確かそうおつしやいました。私ここに書いております。とにかく日本人は人の名誉を毀損しても何とも思つておらぬ國民なんです。今後われわれの人権は当然憲法によつて認められておるのですから、これは法によつて採決を下すのが当然であると思います。こんなチンピラなところで取消をやつたつて、私たちはそれを認めません。これを放つておいたらくせになる。そんなばかなことをしてもらつては困る。國会議員たるわれわれはほんとうに國家再建のために一生懸命なのです。いつ十万円もらつたという証拠がどこにあるのですか。その証拠もないのに、こうしたことを書くなんて、とんでもないことです。戸別訪問だつて、われわれ代議士一諸に十八人議長官舍におりますが、特定郵便局の人に戸別訪問されたことは一度もありません。いつでも証拠歴然としております。今後そういうことをなされたならば、議員としていつでも私たちは決然たる覚悟があります。
#129
○林(百)委員 うわさの問題ですが、法律で罰するとか何とかいう問題になると、事は重大でして、お互いにわれわれは人権を尊重し合わなければならないと思います。われわれが各誉を傷つけられたことを擁護するのはいいが、同時に相手方を傷つけ過ぎてもいけない。ところが今この全逓新聞を見ると、全逓新聞として國会議員を買收したというその記事を載せているのではなくて、会議の應答のうちに質問があつて、宮原委員がそういううわさも聞いておりますという会議の應答が、新聞に客観的に書かれているのである。新聞紙としてはそのときの模樣をただ客観的に書いているだけであつて、この点は今の大石議員の質問は少しピントをはずれているのではないかと思いますが、その点を浜君に聽きたいのだが、この会議の應答の模樣を客観的にそのまま記事に載せているのであつて、全逓新聞がだれだれの議員は十万円で買收されたということを記事として載せているわけではないと思います。その点どうですか。
#130
○浜証人 大石さんの質問されましたことは今林さんの言われた通りであります。それからいろいろ御意見がございましたが、これは私たち証人として申し上げる範囲外に属すると思いますので、私たちは報道したことについてお答えするだけに止めたいと思います。
#131
○梶川委員 この問題については、眞相を聽くのが本委員会における目的だと思いますが、大体今までの論を聽いておりますと、それぞれ証人に対する証言の範囲は終了したように考えております。それをこれ以上続けられても、いたずらにわき道へそれるばかりだと思いますので、証人に対する証言の要求は、これをもつて終つたらどうかと考えます。次の法案がたくさん山積していることでもありますので、この際議事進行上、これくらいというのでもありませんけれども、この問題についてこれ以上せんさくする必要はないのではないか。これに対しましては、全逓側の方も遺憾の意を表しておられますし、さらにまた今後のこれに対する取扱いというものに対しましては、委員会において協議すればいいことでありまして、これ以上証人に対する証言の要求は無用と思いますので、これでもつて打切り、さらに次の議案に対して進行するよう議事進行をお願いいたします。
#132
○天野委員長代理 ちよつと梶川君の御発言を保留いたしまして、私から宮原君にお尋ねいたします。先ほど参議院の方では特定局問題をたな上げしておいたが、衆議院の方ではむりやりにこれを決議したと言われました。一体衆議院がむりやりに決議したというところは、どういうところをもつてそう言われるのでありましようか。
#133
○宮原証人 その点むりやりということを言いまして、ちよつとひどかつたのでありますが、とにかく私たちが傍聽した範囲におきましては、ある一部の人から、この問題は問題が重要であるから採決するのを待つたらどうかという動議が出たのに対して、片方の委員の方はゼスチユアたつぷりに、この問題はやるべきであるとして、採決の席上で拍手をして採決されたという客観的情勢をにらみ合わせて申し上げたのであります。
#134
○天野委員長代理 官原君に申し上げますが、われわれ委員は公平なる立場から、それぞれ信念に向つて議決をいたしております。從つて議会においてはいわゆる賛成論と反対論とできるのはこれ自然の結果でありまして、その賛成、反対を論ずることを見て、これをむりやりと判断されることは、これは議会の運営をよくお知りにならぬことであると思う。その解釈を改めていただきたいと思います。從つて本委員会は全通側の方々もわざわざここへお招きして意見を承り、特定局長側の方々のおいでも願つて意見を承り、双方の意見を承つて、しかしてここにいかにするかということをわれわれに託されて、それをわれわれとしては判定が下せないというようなことであつては、議員の職責が果せないというようなことから、ここにはつきりと衆議院といたしてはいずれにするか、こういう決定をいたしたわけでありますから、どうかその考えは改めていただきたいと思います。
 なお先ほど梶川君から、この質疑を打切つたらどうかという御動議がありましたが、私一言希望を申し上げます。先ほど來いろいろお話を承つておるのであります。從つてその書かれた氣用においては、その場の状況を報道したにすぎない、こういうような結論になつてまいります。そこで言葉の上においては、書いたことについては重々中訳ない、こう言われておりますが、そのほかにわれわれ議員の行動に対して、まだ釈然としておらない言葉が幾多そのうちにはきまつております。われわれ議員といたしましては、この特定局長側からのいろいろな、つまり家庭訪問とか、あるいは金銭の授受とか、こういうことはもうとうやつておりませんので、その点もはつきりこの席で釈然として、議員は公明正大なものである、こういうことの認識の上にお帰りを願いたいと思います。
#135
○梶川委員 それに関連して……。そういうことを委員長が要求されるということは、私はこれは委員長の方が越権だと思う。なぜならば証人を喚問して証言を求めるのは、事の眞相を明らかにするのが目的であつて、全逓に対する釈明を要求するのが目的ではない。全逓に対する釈明を要求するならば、これは懇談会においてなすべきことであり、別に会合をもつべきことであつて、宣誓したる証人にそういう要求をするということは、まことに私は委員長の越権であると思う。また本委員会のなすべきことでないと思うのであります。從つてここに証人として喚びながら、証人に対して責任を追究するということはあり得ないと思う。われわれはそういう意味であの法律の制定をやつたのではない。あれは委員会においてある問題を審議する場合において、その証言を求めながら、その場合にその証言に支障があつたりしてはぐあいが惡いから、ああいう法律を出してやつたわけであります。從つて証人に宣誓をさせておいて、しかもその責任を追究するということは、これこそ人権蹂躪のはなはだしいものなりと思う。從つてこの際証人に対して責任を追究されるということは、私は打切つていただきたいと思う。しからざれば私は本委員会というものには席を列ねることができないと思うのであります。言葉は少しきついと思いますが、責任を追究するならば、私は会合を別にしていただきたい。証人の身分に縛つておきながら、責任を追究することはあり得ないと思いますが、この点について委員長はいかにお考えになりますか。
#136
○天野委員長代理 あなたのお考えほそうかもしれませんが、しかしわれわれ委員といたしまして、希望がありますれば、これは述べる必要があります。またわれわれ委員会といたしまして、この議題をむりやり通した、こういうことを言われて、そのむりやり通したということをわれわれは了承することができませんし、ここで委員のおられるところにこれ以上何回もお喚びすることはできませんから……。
#137
○土橋証人 私は参議院の証人喚問の委員会と、この衆議院の証人喚問委員会を考えまして、前者はきわめて民主的に、しかも各委員諸君からいろいろな御発言がありまして、それに誠意をもつてお答えを申し上げたような状態であります。ところが衆議院の通信委員会におきましては、あたかも公判中における檢事が被告を尋問するような態度で、前委員長はわれわれに臨んだのであります。私はかようなことは少くとも公正なるべき――先ほどもただいまの委員長からお話があつたように、両者の話を聽くための事実の証言でありますので、われわれは何事も默秘せず、何事も附加せずして、誠意をもつてお答えを申し上げているのに、前委員長のその質問のやり方は、あたかも司法裁判所における刑事被告に対する態度をとつたように私は思うのであります。こういう点は、前の参議院の通信委員会におけると、本委員会とは打つて変つております。最も進歩的で、われわれ労働組合側の意向を十分聽いていただける委員会において、かような前委員長の証言の要請方、やり方というものについては遺憾千万であります。率直に申し上げます。將來もし前委員長の方式によつて証人を喚問するならば、これはきわめてゆゆしき問題だと私は思うのであります。この点を一つ申し上げておきます。もう一つ、われわれは少くとも日本の民主革命のために渾身的な努力をしております。從つてその証言を求める言葉づかい、あるいは要請等におかれましても、十分な御配慮を願つてしかるべきものと私は思うのであります。前委員長の証言に対する誘導の仕方は、まつたく刑事裁判所の檢事のようなやり方をしたのであります。私はかような態度に対しては、徹底的に將來國民諸君に批判を求め、この通信委員会の委員長のやり方に対しても私は徹底的な批判を加えることを留保しておきたいと思いますから、御了承を願いたいと思うのであります。少くともこの問題は何回も申し上げておるように、さような事実があつたということを、われわれの報道機関がしたということも言いませんし、あつた事実の内容を報道したものでありますので、ただいま大石代議士からいろいろなお叱りを受けたのでありますが、さようなことを個人的な感情をもつてお考えになることについては、御考慮を願いたいと思うのであります。われわれは國会議員の方々が、現実にそういう問題をおやりになつて、現に刑事被告人として收容された人もありましよう。また現実の問題は、これはよく調べなければわからない問題であります。ただわれわれがさようなうわさを聞いたということについては、國会議員の名譽に関して、きわめて明白に全逓新聞八十五号において訂正取消をやつておるのであります。さらにあとの問題については、委員長においても建設的なわれわれの意図をくまれまして御決定願うものでありますので、將來ともこういうことにつきましては、われわれも誠意をもつてお答えを申し上げ、また内容についても御質問があれば忌憚なく申上げるのでありますから、冷靜に、最も正しく運用してくださるように特に委員長にお願いしたいと思います。
#138
○天野委員長代理 前委員長に申し上げます。
#139
○梶川委員 私の言つたのは別にこういう懇談的な意味でなくして、委員会が証人に対して証言を求めるということは、委員会に証言を求めるのであつて、それ以外のことを押付けてはいけないということと、それと同じように、証人もまた証言を求められた範囲外のことを言うことは、委員長は発言を許可してはいけないということなんです。從つて現在行われておるところを見ますと、これは懇談並びに証言外のことでありまして、この際この委員会における証人喚問ということに対しては、簡單な言葉で言えば、証人という立場を一應解放して、断ち切つてから論議を進められるならば別でありますけれども、今のままの証人という身分において縛つておいたままで、このままお互いに質疑を続けられるということは、何としてもげせないと思う。從つてこの際お互いに、委員長の方も、また両者とも、言い分はあると思いますけれども、そういう新聞記事、声明書の問題以外のことに関連した希望意見とか、あるいはその他の問題というものは、この際もち出すべきものではないと思う。從つてこれで打切つていただきたい。もし必要があれば身分解放の上、懇談するなり何かされるということは、これは委員長並びに委員会の考え方を決定するわけでありますから、この際証人喚問による証言を求めるということは、一應打切つていただいて、証人の身分を解放するなり何かしていただきたいと考えます。
#140
○大石(ヨ)委員 土橋さんに一言申し上げます。もしあなた方が私たちの立場になつて考えてみればわかると思いますが、あなたは私が感情的になつたとおつしやいますけれども、正直者だつたらなおさら腹が立つのです。それは原さんのようにああいう惡いことをする人だつたらどうかわかりませんが、私たちは人間が正直ですから、こういうことを書かれることは迷惑だということを言うのです。私たちは新聞記者その他そうした人々には、常に國会議員は遠慮がちなんです。あなた方は筆で自由にされますから、だから私たちは非常に遠慮しているわけです。私は僣越なことを言いましたけれども、今後心得ていただきたい、ただ一片の訂正を出したらそれでいいか。人の名誉を毀損して、一片のこんな小さいところにそれを出してそれでいいか。そのことを私は言つたんです。そのへんを惡く思わないようにしていただきたいと思います。
#141
○林(百)委員 私は最後に土橋君に聽きたいのですが、おそらく全逓の今までの組合運動で、こういうような問題の起きたことは一度もなかつたと思います。もちろんこれは結果において國会議員の名誉に関したことについては、土橋委員長も非常に遺憾であるという意見を表されておりますが、よく考えてみますと、これほど全逓が特定局制度の問題について、非常にわくを越えてまで熱意をもつているというか、眞劍だということについて、実は私もそれほど組合運動としては重要な問題であつたかということを今むしろ氣がついたわけなんです。これはいろいろの関係もありますから、今の全逓組合の運動について、特定局制度廃止という問題が、どういう重件性をもつているかということを、ちよつと記録に残しておきたいと思いますので、簡單でいいですから、聽かせていただきたいと思うのであります。なぜこの質問をしたか。むだなようですが、実は大石議員から、刑法上の問題になつてくる、岡田委員長も、当然名誉毀損の問題になると言つております。これは刑法上の問題になる。証人を喚んでおいて、あなたは罪になるのだということを言うことに対して、私は反対なんです。私はむしろ守つてやりたいと思う。もちろん議員が自分の名誉を守ることも大事でしようが、一國民の権利ガ不当に侵害されるということは、國会議員として守つてやらなければならぬ。その必要上、私が先ほど言いましたように、簡單でもいいですから、記録に残して將來に備えるために、お聽きしておるのです。
#142
○天野委員長代理 それではお諮りいたします。今の林君の質問に対して土橋証人の証言を許すことに御異議ありませんか。
  (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○天野委員長代理 それでは土橋証人。
#144
○土橋証人 まことにありがとうございました。特定局制度撤廃は、わが國の民主革命を敢行する上において、ぜひとも取上げていただかなければならぬものであると信じております。なお現在特定局長の連合会がありますが、この撤廃に反対しておる諸君は、これは金持、物持、土地物、こういうようなことによりまして、特定局長を本業としないところの諸君がその中心であります。特定局長を自分の專業として戰つておる諸君は、撤廃をむしろ要請しております。從つて次の機会においては、全國の特定局長のうち、私の見るところではほとんど大半以上の諸君が、撤廃運動に賛成されまして、ただいま署名せられる過程にあります。こういう点を特に衆議院の通信委員会の各位は十分御了解になりまして、今後とも特定局制度撤廃について協力してくださることが、労働者の解放であり、日本の民主革命を促進するゆえんであり、また從來の陋習を打破するところの基本的な運動でもあり、また社会情勢でもありますので、この点を重重お願いしなければならぬと考えておるのであります。
#145
○天野委員長代理 お諮りいたします。梶川君から質疑打切りの動議を提出されておりますが、これで打切ることに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○天野委員長代理 御異議なしと認めまして、本日の証人喚問の質疑はこれで打切りといたします。
 それでは本日はこれをもつて散会いたします。
    午後四時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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