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1947/07/29 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 本会議 第19号
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1947/07/29 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 本会議 第19号

#1
第001回国会 本会議 第19号
昭和二十二年七月二十九日(火曜日)
    午後二時五十八分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第十八号
  昭和二十二年七月二十九日(火曜日)
    午後一時開議
 第一 國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 第一 國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#3
○議長(松岡駒吉君) 日程第一、國民貯蓄組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。財政及び金融委員会理事早稻田柳右ェ門君。
    〔早稻田柳右エ門君登壇〕
#4
○早稻田柳右エ門君 ただいま議題となりました國民貯蓄組合法中改正法律案に関し、財政及び金融委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 從来貯蓄の増強に多大の貢献をいたしてまいりました國民貯蓄組合法に対し、さらに現下の諸情勢に適應した改正を加えまして、一層本組合の積極的な活用をはからんとするものでありまして、改正の要点は大体次の四つであります。
 第一は、現行法においては、國民貯蓄組合の組織及び運営等に関し、政府が強制的命令をなし得る旨の規定があるのでありますが、これらの規定を削除して、一層民主的なものたらしめようというのであります。
 第二点は、國民貯蓄組合の斡旋する貯蓄の利子等に対する非課税限度が、現行法におきましては一万円となつておりますが、これを三万円に引上げることにしようというのであります。
 第三は、現行法では、市町村農業会あるいは市街地信用組合等の貯蓄は、國民貯蓄組合の斡旋によるものとみなして非課税となつておりますが、過般の税制改正に伴いまして、これを不適当と認め、今回廃止しようとするのであります。もつとも、市町村農業会等の会員をもつて組織いたしておりまする國民貯蓄組合は、一定の限度まで非課税の取扱いを受けられますので、実質的にはさほど影響はないものと認めらるるのであります。
 第四は、地方自治法の制度等他の法令の改正に伴いまする関連規定を、それぞれ改正しようというのであります。
 委員会における審査の大要を申し上げますならば、本案は、去る七月一日、本委員会に付託になつたのでありまして、きはめて短時日ではありましたが、委員諸賢と政府との間に熱心なる質疑應答が交されました。
 まず委員から、國民貯蓄組合法は地域的な行政区画に基いて組合を結成せんとしておるようだが、任意に組合をつくつてもいいではないかという質疑がありました。これに対し政府は、地域や職域にこだわることなく適切にやりたいが、ただ具体的に考えらるる規定として、第一号に地域的なもの、第二号に職域なものを掲げたのであるとの答弁がございました。
 さらに委員からの、その場合の指導者は一体たれがなるのであるかという御質問に答えて、政府からは、從来の規定では、政府が設立の命令をすることができることになつておりますが、地域組合にあつては、市町村長などがこれに当る場合が多かつた、しかし、今回の改正により、その責任者は市町村長のこともあろうし、また職域等におきましては、職員組合の方々がそれぞれこれを提唱し、これが幹部となられることもできるように相なつておるとのことでありました。
 次に、この改正によつてどの程度の預金を増加することができるか、また國民貯蓄組合法という名称をもつと清新なものにする意向はないかという御質問がありました。これに対して政府の答弁は、政府は預金目標を現在月額百億円においておるが、この改正がこれに対して相当貢献するものと考えておるという答弁があつたのでございます。また名称に関しましては、確かに沿革的には戰時立法であつて、天降り的、強制的ニュアンスをもつておるが、しかし昭和二十年十二月二十日、すでに一度改正されており、現在はそうした性格を有していないと考えられるし、ただ名称をかえると申しても、現在のごとく、資材であるとか、あるいは、印刷能力であるとか、その他いろいろの関係等もあつて、なるたけ出費を少くしたいという考えで、この名前を從前のとおり存続しておる次第であるという御答弁があつたのでございます。
 さらに委員より、今日のインフレ状態においては、むしろ預金の期間を短縮して、量的な増加をはかることが賢明ではないかという御質問がありました。これに対して政府は、確かに当面の問題としては、預金の量的増加はぜひとも必要であり、從つて先般、定期預金は從来の六箇月を三箇月に、あるいは無記名預金等というものを三箇月の期限によつて創始するという施策をとつているという答弁があつたのでございます。
 次に委員から、貯蓄奬励の一日も忽せにすることのできない今日において、單なる税制改正の上から、免税團体を整理するというのはどうかという御質問がありまして、政府は、農業会であるとか、市街地信用組合が免税の取扱いを受けることは、均衡上他に影響するところが多いので、これを廃止し、実体はさして変りはないが、一應農業会、市街地信用組合を單位として貯蓄組合をつくるとすればよいではないかという御答弁があつたのでございます。
 さらに最後に、この際貯蓄の増強はぜひとも必要であるが、貯蓄増強も他の一般財政政策と並行して行われるのでなければ、経済の安定は得られない、かように思うが、政府の意向はどうかという御質問がありまして、政府は、当局としてはあくまでこの施策と並行して健全財政を堅持し、金融面においては健全金融、さらに地方においても地方財政の健全をはかり、この三つの足の上に立つて貯蓄の増強を強力に推進していきたいという考えである旨の御答弁があつたのでございます。
 委員会は、去る十二日討論にはいりまして、今日はあらゆる角度からみまして貯蓄の増強は非常に必要であり、この際これを民主的に改正いたし、預金利子等に対する免税点を引上げて貯蓄を増強し、もつて経済秩序の安定を促進されようというのであるから、何ら本案に対して反対する理由は見出せないのであるが、しかし、ただ今後は、手続その他從来非常にめんどうな点がたくさんあつたので、かようなめんどうな点を取除いてもらいたい、かような趣旨の御希望がありまして、採決に入り、その結果は、全会一致をもつて可決いたした次第であります。まことに簡單ではございますが、この段御報告申し上げる次第であります。(拍手)
#5
○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本案の委員長報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて本案は可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#7
○土井直作君 特別委員会設置の動議を提出いたします。すなわち、政党法及び選挙法に関する調査をなすため、委員四十五人よりなる特別委員会を設け、また海外同胞引揚に関する調査をなすため、委員三十人よりなる特別委員会を設けられんことを望みます。
#8
○議長(松岡駒吉君) 土井君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。
 次会の議事日程は公報をもつて通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
    午後三時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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