くにさくロゴ
1947/07/04 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 通信委員会 第25号
姉妹サイト
 
1947/07/04 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 通信委員会 第25号

#1
第002回国会 通信委員会 第25号
昭和二十三年七月四日(日曜日)
    午後零時開議
 出席委員
   委員長 土井 直作君
   理事 重井 鹿治君    隆旗 徳彌君
      多田  勇君    平井 義一君
      森  直次君    伊瀬幸太郎君
      片島  港君    村尾 薩男君
     生悦住貞太郎君    長谷川政友君
      田島 房邦君    園田  直君
      萩原 壽雄君    林  百郎君
 出席國務大臣
        逓 信 大 臣 冨吉 榮二君
 出席政府委員
        逓信政務次官  五坪 茂雄君
        逓信事務官   大野 勝三君
 委員外の出席者
        専門調査員   吉田 弘苗君
        専門調査員   稻田  穰君
七月一日委員坂口主税君辞任につき、その補欠と
として田島房邦君が議長の指名で委員に選任され
た。
同月二日委員小島徹三君辞任につき、その補欠と
して鈴木強平君が議長の指名で委員に選任された。

同月三日委が鈴木強平君及び野上健次君辞任つに
き、その補欠として長谷川政友君及び井谷正吉君
が議長の指名で委員に選任された。
同月四日委員松原喜之次君辞任につき、その補欠
として片島港君が議長の指名で委員に選任された。

    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 逓信議員訓練法案(内閣提出)(第七〇号)
 閉会中の連合審査会継続に関する件
 閉会中の会員派遣に関する件
 簡易命保險及び郵便年金積立金の逓信再開に関
 する件
 郵便貯金及び郵便年金の第二封鎖の処理に関す
 る件
    ―――――――――――――
#2
○土井委員長 ただいまから会議を開きます。
 報告事項がありますから、申し上げます。通信常任委員の異動がありましたから、御報告申し上げます。辞任の方で園田直君六月二十九日、長野長廣君、長谷川政友君、片島港君、田島房邦君六月三十日、坂口主税君七月一日、小島徹三君七月二日、鈴木強平君七月三日、野上健治君同日、さらに新しく長野長廣君六月二十九日、園田直君、小島徹三君、松原喜之次君、坂口主税君六月三十日、田島房邦君七月一日、鈴木強平君七月二日、長谷川政友君、井谷正吉君が七月三日おのおの新任されました。委員の異動は以上であります。
    ―――――――――――――
#3
○土井委員長 次にお諮りいたしますが、放送法案に対し閉会中も継続して文化委員会と連合審査を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○土井委員長 御異議なしと認めます。閉会中継続審査を行う場合には、議院の議決を要することになつておりますので、委員長より議長に申し出るということに決定いたしたいと思いますが、さよう決定するに御異口ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○土井委員長 御異口なければ、そのように取計らいます。
    ―――――――――――――
#6
○土井委員長 なお委員諸君より閉会中委員を派遣されたいという要望がありまするが、これに関しまして、連合審査の件とともに委員長より議長に申し出るとしうことに決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○土井委員長 御異議なければ、そのように取計らいます。
    ―――――――――――――
#8
○土井委員長 長谷川委員より、簡易生命保險及び郵便年金積立金の運用に関して発言の申出がありますから、これを許します。
#9
○長谷川(政)委員 この際皆樣のお許のを得まして簡易生命保險及び郵便年金積立金の運用再開に関する件につきまして、政府に強く要望いたしたいのでございます。その要旨をこれから申し上げまして、ぜひともこの件の達成できますように、御協力を願いたいと思います。
 簡易生命保險及び郵便年金積立金は、現在御承知のように事業経営主体たる逓信省によつて運用されていないのであるが、右は簡易生命保險、郵便年金両事業の本質に背反して、本來一体たるベき事業運営と積立金運用を強いた分離するものでありまして、両事業の経営の健全と普及発達を阻害するとともに、本積立金運用の本旨たる資金の地方環元、加入者階級の福利の増進の精神をも沒却するものであります。かつ事業経営主体たる逓信省において、財政当局の定める総合計画のもとにこれを運用するにおいては、國家資金運用の一元化を乱るおそれはないものと思われるのであります。
 地方地方公共團体にあつては、本積立金による低利資金融利の途をふさがれたため、深刻な資金難に遭遇いたしまして、各種公共事業の遂行が著しく阻害されている状況にあります。ために本積立金の運用再開を要求するものでありまして、國会に対する請願、陳情は本会期中、合計百五十通の多きに達している状態であります。
 よつて政府は速やかに本積立金の運用再開に関し必要なる措置を講じ、両事業経営の健全化に資するとともに、資金の地方還元を通じて社会福祉の増進に寄與し、もつて両事業使命の完全なる遂行を企図するよう、特にこの際要望いたす次第であります。
#10
○冨吉國務大臣 ただいまお述ベの御要望に対しましては、私もまつたく御同感でございまして、私就任以來この問題については重大な関心をもちまして、大藏省当局との間に、あるいはまた関係方面との間に話を進めてまいつておるのであります。この間今お述ベの通り、地方市町村各方面から非常に熱烈なる御要望がありまして、この本来の目的からいたしまして、当然そういう帰結を見るベきものであるとしう理論的の根拠と同時に、そうした地方の御要求というものと完全に一致いたします建前から、この点に対してはさらに一層の努力を続けてまいつておるのでございます。しかしながら未だ完全なる了解決点に達しないのはまことに遺憾でありますけれども、しかしながらそもそも本保險成立の経緯に鑑み、かつはまた國会におきまするこの法案が通過するときの意見というようなものから見ても、その後における歴史的事実からいたしましても、当然長谷川委員御要求の通のにいかなければならぬ筋合のものであるということを固く信じておりますので、大藏省との間にはこの話合いを進め、関係方面にもかかる活動を続けておるのでありまして、私は誠心誠意この要求を貫徹したい、こう考えております。また過般民主党の方から御質問がございまして、これに対する議会の空氣そのものから察知いたしましても、議会大多数の御要望であるという事実に鑑みまして、極力この問題の円満解決に努力いたしたい、このように考えておりまするので、委員各位におかれましても、このわれわれの氣持を諒とせられまして、お力添えをお願いいたす次第であります。
#11
○森(直)委員 郵便貯金及び郵便年金の第二封鎖の処理に関する要望事項を申し上げます。
 現在郵便貯金及び郵便年金の第二封鎖の打切りが問題となつているが、打切りの対象となる郵便貯金及び郵便年金は、一般庶民大衆の零細な資金により構成せられたものでありまして、これを一般銀行より劣惡な條件をもつて犠牲とすることは、大なる社会問題であるばかりでなく、國営事業として過去の誤つた資産運用による欠損の犠牲を、不当に預金者等に負担させるものと相なるのであります。加うるにもし郵便貯金及び郵便年金の第二封鎖の全額もしくは大分部を打切るとすれば、両事業の信用を失墜し、ひいては將來における貯蓄奨励に重大な惡影響を及ぼすことになるから、政府は十分愼重な態度をもつて本問題に対処せられるよう要望する次第であります。
#12
○冨吉國務大臣 ただいまの森委員からの御発言きわめてごもつともであると存ずるのであります。これは決して月並的にそういう申訳的に申し上げておるのではございません。この問題に関しましては、過日新聞紙にこれが打切りだとか何とかいうような発表をいたしましたのも、まつたく実は逓信省側の関知せざるところでございまして、かくのごとき抜打的な発表に対しまして、私どもはおそらくこれは大藏省の銀行局あたりがやつたのではなかろうかというような疑いをもちまして、その方面も極力探査いたしまして、嚴重な抗議を申しこんだような次第でございます。過日の本会議におきまする緊急質問に対してもお答え申し上げました通り、熱意をもつてその筋へも懇請し、さらに私は芦田首相に進言しまして、首相をして直接にその筋にもこれらのことを陳情せしめる等、百万手段を盡しておるのでございます。つきましては、御趣旨の通り將來の貯蓄の上に影響するばかりでなく、國家の信用に非常な欠陷が來しますので、逓信省といたしましては、実に重大なる問題でありますゆえんをよく了承いたしておりますし、またあらん限りの力で努力いたしておりますから、委員各位におかれましても、どうぞわれわれの力足らざるところを激励し、鞭撻していただいて、お力添えが願いたい、このように考えております。
    ―――――――――――――
#13
○土井委員長 次に逓信職員訓練法案を議題といたして質疑を続けます。林君。
#14
○林(百)委員 その前にちよつと、大臣が見えておりますから、簡單なことですが、実は昭和二十三年六月二十四日の逓信公報に出ております警察電話の臨時措置に関する件について先にお聽きしたいと思うのです。この経費の問題、資材の問題ですが、そういうものがあらかじめ実は予算に組まれていないのです。それでいろいろ補修や施設の問題について問題が起きてくると思いますが、そういう場合の経費だとか、資材の問題、こういうものはどういうふうな配慮をめぐらしているかということをお聽きしたい。
#15
○冨吉國務大臣 お答えいたします。その問題が起りましたのは、実は本予算の編成の後において起つた問題であります。そこで予算には組み入れておりませんけれども、電話は前の内事局の方で從來ともやつてまいつておるのでありまして、内事局の予算にちやんとはいつておる予算を、政府の措置によりましてこちらで受取るのでございますから、予算も人員も資材も、すべてそつくりそのまま逓信省の方に組み替えることになるのです。しからばそうして完全なる警察電話の目的が達成し、百パーセントに効率を上げ得るかということになりますと、これは現在非常に不完全なものでございますから、お述べの通り相当の資材も要りましようし、資金も要りましよう。しかしながらこれは今にわかにする問題でございませんで、政府の財政の問題と、さらに安本で策定いたします資材の関係とも密接な関係がございますので、この要望をにらみ合わせまして、適当の機会にあるいは追加予算時の議によつて御協賛を願わなければならないと思いますけれども、さしよりの問題といたしましては、現在のところでは別に予算的措置を講ずる必要もなく、またその時期でもなかつたということを御了承願いたいと思うのであります。
#16
○林(百)委員 逓信職員訓練法案について、その後理事の方々がいろいろお骨りくださつたと思うのですが、その後の経過について御発表願いたいと思います。
#17
○土井委員長 ちよつと速記を止めて……。
    〔速記中止〕
#18
○土井委員長 それでは速記をとつてください。
#19
○林(百)委員 この問題について三つほど当局のお考えをお聽きしておきたいのであります。問題は重井委員の要求資料の中に、最も講習所と密接な関係のある郵便と電信についての講習関係の訓練規定がされておらないわけなのです。ただ郵便為替だとか、簡易保險だとか、むしろ逓信省の事業としては傍系的なものについての訓練計画が示されているだけなのです。これが第一どうなるということか問題だと思います。從つて將來の教授内容としては、大野総務局長の言うのには、一般的な教養のものも全然しないというわけじやない、別紙の第五を例に引いて、簡易保險及び郵便年金の從業員訓練規定をひつぱつてきて、一般的な教養科目がこういうふうになるのだと言われておるけれども、郵便と電信の一般の從業員の訓練について、一体特殊な技術的な訓練と、一般的な教養科目とは、どの程度の割合で將來やつていくつもりであるかということが第一点。
 第二点としては郵便、電信についての訓練の期間、これは郵便、電信の訓練計画が示されておらないからわれわれにはわかりませんが、一体どのくらいの期間訓練をするつもりかということ。
 第三点としては、郵便、電信、それから貯金、保險関係の講習を訓練法案に基いて実行する場合に、現在の講習所の施設はどうなるのか。それからこれに要しておる要員は一体どうするのか。この三つの点について政府の所見を聽いておきたいと思います。
#20
○大野(勝)政府委員 重井委員及び森委員から御要求のありましたのは、林委員も御承知のように、当時具体的な訓練計画については先方と折衡中であつて、今日まで折衡のできたものをその訓細を知らせてもらいたいというお話でございましたので、全部終つておりません中途のものを差上げたわけでございます。そういうわけでありますから、未だ交渉中で結論に達しておりません郵便及び電信につきましては、ただいまお話のありました通り、貯金、保險等のような内容の資料は提供いたすことができかねた次第でございます。
 それからお尋ねのございました一般教養がどの程度されるかという問題でありますが、ただいまお話になりました資料の中でも触れておりますのは、一般教養ということを主題にして、そういつた科目があるのではなくて、その事業を担当していく職員としては、それだけの科目はぜひ修めてもらわなければならないというものがはいつているというのでありまして、たとえば経済知識、会計あるいは統計、あるいは経営学といつた方面の知識を比較的多分に必要といたします保險などにおきましては、そういつた科目が、つまり純技術でなしにいわゆる文科科学の系統のものも相当に取入れられているということになるのでありまして、これはそれぞれの事業の種類によりまして適宜あんぱいしなければならぬ問題だと考えます。訓練期間の点は電信及び郵便につきましては、ただいま申し上げました通りで未定であります。講習所の施設及び人員の問題でありますが、施設はわれわれといたしましては、できるだけ現在の施設をむだのないように活用したいと考えておりますが、これもなお先方とよく話合いを進めなければならない点でございます。人員は今度の訓練法施行のために、部外に轉職しなければならないという事態が起らないように措置いたすつもりでございます。
#21
○林(百)委員 この法案の審議が急がれていることもよくわかりますが、今の大野局長の回答によりますと、逓信事業の最も根幹をなす郵便、電信についての教授内容も目下交渉中でわからない、訓練期間についてもどうなるかわからない、講習所の施設もわからない。とにかく法律さえ通していただけば、何とかいたしましようということでは、われわれは審議の責任を十分果したということにならないような氣がするのでありますが、具体的な内容が示されないならば、一歩讓つて、どういう方針で関係方面とも折衝を続け、どういう方針で將來いくかということだけでもよいから、示してもらいたいと思います。
#22
○冨吉國務大臣 その問たについては、林君も御存じの通り、一般情勢からの問題としてデリケートな問題でありまして、ここで政府委員がかれこれ申し上げることよりも、やはり技術的にいろいろあとの折衝に幅をもたした方がむしろよいのではないか。あまり自分が構想を言い過ぎて、そのことに対する將來の制約がありますことは、かえつてこの事業の運営のために好ましからざることではないか、このように考えている次第であります。なおまた法律によつて御決定をいただかない限りにおいては、この訓練も事実上行えないわけでありますし、それが全然初めて行う事業ならば、これは一應ごもつともと思いますが、できるだけ從來の教養科目を入れろという組合の要求もありますので、この要求とても決して無理な要求とは思つていない。しかしながら現在の情勢各般から考えて、そうして現在の段階に來つているという事実からいたしまして、ここであまりに当局の試案とか何とか、コンクリートされざるものをいろいろ申し上げることは、かえつて將來の運営のためによき結果をもたらさない、このように私は考えておりますので、この問題については、この程度で御了承を願いたいと思います。
#23
○林(百)委員 われわれの國会の審議権が、周囲の事情もあるしするから、そこら辺をひとつよろしくお含みを願うということなことでは、われわれもある程度のことはわかつておりますが、いかにもわれわれの審議権が制限されている、何か禪問答でもしているような感じがするわけです。ですからここに明らかにし得る程度でよいから――第一法案の中にも訓練の範囲だとか、訓練の計画だとか、委託訓練というような科目があるわけですが、これがどの程度の計画を立て、当局ではどの程度のことを考えているかということを聽かずして、この法案をとにかく通してくれということには應じがたい。ですからそういう困難な事情の範囲内で、当局の考えがどの程度進んでいるかということでよいのです。
#24
○大野(勝)政府委員 ただいまの御説ごもつともに拜聽いたしますが、法案自体に即しての御説明を申し上げれば、訓練計画の内容としてその具体的な科目とか、期間とかいつたものを固定することに非常に問題があるので、むしろこれは事実上の問題として、時勢の進運及び事業の現状、あるいは從事員の実際の状態その他をにらみ合わせて、ときどきに事実問題として解決をしていくことがいいという建前で、法律ではそういうふうに訓練計画を立てるということだけを、規定するように定められておるわけでございます。それで経過的にはどうしているかというようなこと、あるいは今考慮中のものはどういうものであるかということは、これは先ほど來、あるいはこれまでの委員会において御説明申し上げた通りでございますので、何とぞ御了承願います。
#25
○林(百)委員 そうすると、大野局長の言われるように、むしろ内容を示さない方が將來の含みがあるということならば、なぜ重井委員に対する要求資料のうち、郵便貯金とか保險とか、こういうものだけの資料を出し、しかも大野局長は、別紙第五によつて簡易保險及び郵便年金のうち、適当なものに対してはこういう科目までもあるじやないか、だから承知してくれと、こう言われるのか、お聽きしたい。
#26
○大野(勝)政府委員 どうも私の申し上げ方が惡いかもしれませんが、要するに、経過的にはどういうことを今準備として檢討しているかという内容を、とにかく固まらないものでもいいから示してくれというのに対してお示ししたのが、ただいまの資料であります。そういうように御了承を願います。
#27
○林(百)委員 それなら、郵便と電信についても、この程度のものでいいから示してくれということを先ほどから言つているわけです。
#28
○大野(勝)政府委員 これは先ほどのと重複して恐縮でございますが、郵便、電信についてはまだ結論に到達していないから結論に到達したものだけを資料として差上げる、こういうお約束で出したわけであります。そういう関係で脱けているわけであります。
#29
○林(百)委員 最後に結論いたします。結局そういうふうに、私は事情としてはどういう事情があるかしらぬが、われわれ國会議員として、殊に通信委員として眞劍にこの問題を考えていこうというにに対して、何か頼るべからざるものを頼る、こういう事情があるからよろしく頼むというようなことで、あいまい模糊として、内容については、最も重要なる点の内容が示されないことは非常に不満である、むしろわれわれ國会議員の審議権を無視しておるということを申し上げ、これ以上申し上げましても、これ以上出ないものはやむを得ないから、私の質疑は打切りたいと思います。
#30
○村尾委員 ただいままでの委員会で質疑は大体終了していると思いますので、この程度で打切りを願います。
#31
○土井委員長 村尾君から質疑打切りの動議が出ておりますが、ただいまの動議に対して御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○土井委員長 御異議なしと認め、質疑を打切ることにいたします。
 引続き討論を行います。討論はこれを許します。
#33
○重井委員 私はこの法案の修正案を提出したいと思うのであります。すなわち逓信職員訓練法案の一部を次のように修正したいと思います。第二條第二項を削除するこであります。その理由といたしましては、この法案はおそらく本國会を通じて最も愼重審議をいたし、他の委員会に前例を見ない参考人諸君からも三回にわたりましていろいろ意見を聽き、そして愼重に愼重を重ね、また視察をいたすというようなあらゆる手段を用いて、審議をいたしたと思いのであります。その結論といたしましては、この第二條第二項を削除することが最も適当なことであると考えたのであります。なおこの際いろいろ今日までの審議の経過の過程におきまして、われわれ委員が述べました最も中心的な問題であるところの、この訓練法の中において、ただ單に技術だけでなくして、いわゆる一般的な教養問題についても、許される範囲内において適当な措置を講じていただきたいということにつきましては、これを強く要望するものであります。なお参考人の人々から述べられたことも強く参考にしてもらいたい。また今後事務当局におかれましては、從業員諸君ともよく御協議くださいまして、最も適当な訓練実施方法をお願いしたいと思うのであります。もちろんわれわれは根本的に申しますれば、この訓練法に対しては不満でございます。しかしながら、現在日本の置かれておる現状を考えますときに、オール・オア・ナッシング、すべてを求めるか無いかということは考えられないのであります。この日本の現状下におきまして、最高の法を施行するということが、與えられたる國会の任務と考えられますので、この第二條第二項を削除することによりまして、しかも運営上のにおきまして万全を期するという方向をとつていただきたいと思うのでございます。以上簡單でありますが、修正案を提出いたします。
#34
○林(百)委員 私からも一つ修正案を出したいと思うのであります。それは第二條に関する修正ありますが、私の方は第二條の第一項を次のように修正してもらいたいと思うのであります。それは「この法律に基き逓信大臣の行う職業教育は、前條の目的を達成するに必要なる課程を修得せしめるものとする」。そして第二項を削除します。その修正の理由といたしましては、これは本法案についての審議の過程において明らかになりました通りに、逓信事業、隔に電話電信の事業というものは、高度に文化性と技術性をもつたものであつて、これは相当高度の教育なくしては、その責任を果すことができない事業だと思うのであります。しかるに現逓信從業員の教育の程度はと見ますと、高等小学を出た者が六割を占めておるという点であります。これは日本の國の経済の事情、教育制度の事情からいつて、これ以上の教育を得ることは不可能な実情から釀し出された結果だと思うのであります。從つてこれは逓信省にはいつてから十分な一般的な教育を受ける必要があると思うのであります。そういう意味でこれを單に技術的な科目だけに止めるということでは、將來逓信事業の責任を從業員が果していくことができないと思うのであります。從つて私はここで職業教育を行うにつき必要な教育は一切なし得るということに第二條を修正いたしたいと思うのであります。この原案でいきますと、まつたくトレーニング・オンリーであり、サービス中心であり、まつたく人間を機械化する結果となると思うのであります。かりに先ほど申し上げました通り、本法案で一般教授内容だとか、訓練項目あるいは訓練内容、訓練期間、講習所等についての用意、こういうことがはつきり政府当局から示されておる場合には考えようもありますが、それが全然示されておらない場合、私どもとしては、第二條を前に申し述べましたように修正するこを要望するものであります。
#35
○長谷川(政)委員 私は民主党を代表しまして重井君提出の修正案に賛成するものであります。本法案につきましては、民承知のごとく長期間にわたつて眞摯なる檢討を続けてまいつたのでございます。またわが党といたしましても、役員会並びに代議士会において、それぞれの立場からいろいろな御意見を拜聽して、万遺憾なきを期したいとはかつてまいつたのでございます。御承知の通りわれわれ委員長初め各委員並びに理事は、関係当局とも数回にわたり折衝を続けてまいりました。そして本日この結論に到達をいたしました。そこで私は次に申し述べますような強い希望を附しまして賛成するものでございます。
 その第一は、教科内容につきましては職業訓練に重点を置くことはもちろんでございますけれども、同時に從業員の人格の陶治、教養の向上をはかるに必要な事項を決して沒却しない。第二には從來の逓信講習所の施設を最も有効に最も適切に活用すること。第三には從來の逓信講習所の教員あるいは職員は原則として新訓練要員として全面的にこれを充当すべきである。この三つの強い希望條件をつけまして賛成するものでございます。
#36
○森(直)委員 重井君の出された修正案に対しまして、全逓側の大部分の方方もこれには異議がないというお言葉を聽きまして、一應重井君の意見に賛成いたします。
#37
○土井委員長 大体御意見も盡きたようでありますから、討論を終局いたしたいと思いますが、討論打切りに対して御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○土井委員長 それでは討論は終局いたしました。
 次に林君より提出されました修正案に対する討論はこれを省略したいと思いますが、省略に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○土井委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。
 次に重井君より提出されました修正案に対する討論はこれを省略したいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○土井委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。
 引続いて逓信職員訓練法案に対する採決を行います。まず修正案について採決をいたします。林君からの修正案に対して御賛成の方の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#41
○土井委員長 起立少数。否決。次に重井君より提出されました修正案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#42
○土井委員長 起立多数。よつて本修正案は可決されました。(拍手)
 次に修正部分を除いた政府案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#43
○土井委員長 起立多数。よつて本案は修正議決いたしました。
 お諮りいたします。衆議院規則第八十六條による報告書の作成は、委員長に一任されたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#44
○土井委員長 それではさようにいたします。
 この際一言委員長として御挨拶申し上げます。不肖私が委員長に就任いたしましてから後、通信委員会として会議を開きますること二十五回、さらに連合審査会を開きますこと二回、公聽会一回、理事会三回、委員の打合会四回、さらに非公式なる公聽会が二回ございました。法律案は八件を審議いたしまして、うち七件を議決し、本会議に送ることにいたしました。請願は百七十四件を審査いたしまして、うち百四十二件を採択して、本会議に送ることに相なつたのであります。わずかの期間中におきまして、きわめて重要なるこれらの案件が、各委員諸君の絶大なる御協力によりまして終了することを得ましたことは、私として非常に喜びにたえないのであります。また委員会が質疑應答をやります場合においての、政府委員の方々の懇切丁寧なる御答弁等に対しましても、この機会を通じて厚くお礼を申し上げておきます。さらに議会の專門調査員並びに職員の諸君が、法案審議にあたりましてそれぞれその職責を十分全うし、委員会進行のために寄與していただいたことに対しましても、委員長としてこの機会に厚くお礼申し上げておきます。第二回國会におきまして、通信委員会に付託されました案件は、すべてこれによつて議了されたのであります。各位の御協力に対して深く感謝をいたします。
 これをもつて本日の会議を散会することにいたします。(拍手)
    午後零時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト