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1953/08/05 第16回国会 参議院 参議院会議録情報 第016回国会 農林委員会 第30号
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1953/08/05 第16回国会 参議院

参議院会議録情報 第016回国会 農林委員会 第30号

#1
第016回国会 農林委員会 第30号
昭和二十八年八月五日(水曜日)
   午後六時二十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     片柳 眞吉君
   理事
           宮本 邦彦君
           森田 豊壽君
           白井  勇君
           小林 亦治君
   委員
           雨森 常夫君
           川口爲之助君
           佐藤清一郎君
           関根 久藏君
           横川 信夫君
           上林 忠次君
           北 勝太郎君
           松浦 定義君
           鈴木  一君
  政府委員
   農林省農林経済
   局長      小倉 武一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○連合委員会開会の件
○農業災害補償法に基く家畜共済の臨
 時特例に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○小委員長の報告
  ―――――――――――――
#2
○委員長(片柳眞吉君) 只今から農林委員会を開会いたします。
 本日は、参議院規則第三十七条によりまして、本会議の会議中は委員会も開くことができないということになつておりますが、並行して会議を開くべく議長に申請いたしましたけれども許可されませんでしたので、只今休憩に入りましたので委員会を開いた次第でざいます。御了承を願いたいと思います。
 最初に水産委員会との連合委員会の日取の件を議題といたします。農林漁業金融公庫法の一部改正法案が水産委員会に付託されておりまするが、これは当委員会とも連関がありますので、過日のお打合せの通り、連合委員会を開くことにいたしたいと思うのでございます。明日十時から連合委員会を開きたいと思いまするが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ない認めまして、さように取計らいをいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(片柳眞吉君) 次に、議題に追加をいたしまして、農業災害補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案を議題にいたします。本件については昨日の委員会の決定により、本日午前中農業災害補償制度に関する小委員会におきまして審議されましたが、結論を得られたとのことでありますので、小委員長から報告を聞きまして、引続いて審議に入りたいと存じます。
#5
○松浦定義君 只今委員長から御報告のありましたように、昨日の本委員会におきまして、農業共済補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案につきましては、今回農業共済補償制度に関する抜本的な改正を必要といたしまするので、本委員会におきましても特別に設けられました小委員会に付託することが適当であるという理由の下に、小委員会に付託を受けたわけであります。
 小委員会におきましては本朝小委員会を開催いたしまして、慎重に本問題について検討いたしたわけであります。勿論昨日の本委員会におきまして、小委員会並びに各委員からそれぞれ御質疑等がありました問題等を含めまして、小委員会といたしましては、全会一致次のごとき結論を得るに至りましたので、只今からその御報告をいたしまして、従つてこの結論に基きまして、皆様方本委員会におきまして、できるだけ速かに諸般の情勢等から考えまして結論を出されるように、特に小委員の希望等もありまするので、あらかじめ附加えて只今から御報告をいたしたいと思います。
 一、農業災害補償制度の根本的改正については今後だんだん検討を行うこととなるのであるが、如何なる場合においても、その前提としてできるだけ多くの資料を用意することは必要なことである。
 一、家畜共済に加入し得る家畜は約三百万頭と見込まれ、そのうち加入頭数は昭和二十七年度において死亡廃用共済二百九万頭、疾病傷害共済九十四万頭と言われておる。
 一、両者共済の加入頭数にかような差がある理由として、イ、死亡廃用共済は義務加入であつて掛金に対して国から補助があるが、疾病傷害共済は任意加入であつて何らの補助がないこと。口、農家が同一家畜に対して二種の共済掛金を支払う煩を嫌つたこと。ハ、共済組合にとつては同一家畜に対して二重の事務を行うことはこれをこなしきれないこと等が考えられている。
 一、農家が疾病傷害共済に加入してこれを理解すれば、診療費の負担を考慮することなく気安く診療を受けられることとなるから、受診頭数は増大し、その結果は家畜の保健衛生上、引いては家畜資源を確保するため効果をもたらすものと思われ、このことは農林省の調査によつても伺い知ることができる。
 一、疾病傷害共済の普及を図る方法の一つとして、本法案の規定のように、現在の方法を改めて任意加入を義務加入として共済掛金の一部を国庫から補助し、共済金の制限給付を無制限給付とすることが考えられる。任意加入を義務加入に改めることは結局死亡廃用共済と疾病傷害共済とを一元化することである。
 一、右の改正の結果、農家経済上は共済掛金の軽減或いは家畜の減耗防止等のため、又国家財政上家畜の死亡等の危険率の低下等のため相当な効果をもたらすことは推測せられるのである。
 一、ここにおいて本臨時特例法律案によつてかかる実験を行い、必要な資料を用意することは、今後根本的改正を検討するにおいても必要なことである。
 一、併し実験である以上、公正にして効果の大きい資料を得るためには、事情の許す限り、できるだけ多くの家畜についてできるだけ多くの場合を想定して実験を行うことが必要である。
 一、而して実験を行うに当つては、政府はよろしく農家及び業者団体は勿論、関係獣医師等の理解を高め、心から実験に対して協力が受け得られるよう遺憾なく措置する必要がある。
 一、よつて政府に対し、これらの注意を促すため次のような附帯決議と共に本法律案が原案通り可決すべきものと認められる。
 以上のような事情に基きまして、次のごとき附帯決議の案を作成いたしたのであります。
   農業災害補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案に関する附帯決議(案)
  本法の実施に当り政府は次の事項について遺憾なく措置すべきである。
 一、農業災害補償制度の根本的改正に関して、この際改めて、昭和二十八年七月二十四日農業災害補償法の一部を改正する法律案に関する両院協議会における保利農林大臣の言明を確認すること。
 一、ひとり本法案による実験にとど
  まらず、右の根本的改正に必要な基本的資料の整備について最善を尽すこと。
 一、本法案に関する開業獣医師の輿論を検討し、運用上の公正を期し、本実験の実施に当り衷心からその協力を受け得られるよう善処すること。
 一、家畜保健衛生所と農業共済組合の家畜診療所との連絡協調を緊密ならしめる措置を講ずると共に、家畜診療所の指導監督に遺憾なからしめ、以て家畜の診療に万全を期すること。
 一、本法案による実験は成るべく一年以内に所期の目的を達するよう努力すること。
 右決議する。
 以上の通りであることを報告申上げまして、本委員会におきましては適当に善処せられんことを併せてお願い申上げまして、御報告に代える次第であります。
#6
○委員長(片柳眞吉君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#7
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて下さい。
 本法案に対しまして御質疑は大体尽きたものと認めておりまするが、これで質疑を打切りまして御異議ございま
 せんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
#9
○松浦定義君 私は只今上程になりました農業災害補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案につきましては、先ほど小委員会の結果を御報告申上げましたように、本問題は抜本的改正の一つの大きなケースとして当然並行して行われるべきものであるというような立場から賛成をいたすのであります。従つて更に衆議院等におきましても、慎重審議の結果、政府に対して附帯決議を付けて、これらの実現を速かならしめるための要望がありましたと同じように、先ほど小委員会の決定に基く当時の事情を申上げ、更に附帯決議の案を発表いたしましたごとく、次の附帯決議を付けまして本法案に賛成をするものであります。
   農業災害補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案に関する附帯決議(案)
  本法の実施に当り政府は次の事項について遺憾なく措置すべきである。
 一、農業災害補償制度の根本的改正に関して、この際改めて、昭和二
  十八年七月二十四日農業災害補償法の一部を改正する法律案に関する両院協議会における保利農林大臣の言明を確認すること。
 一、ひとり本法案による実験にとどまらず、右の根本的改正に必要な基本的資料の整備について最善を尽すこと。
 一、本法案に関する開業獣医師の異論を検討し、運用上の公正を期し、本実験の実地に当り衷心からその協力を受け得られるよう善処すること。
 一、家畜保健衛生所と農業共済組合の家畜診療所との連絡協調を緊密ならしめる措置を講ずると共に、家畜診療所の指導監督に遺憾なからしめ、以て家畜の診療に万全を期すること。
 一、本法案による実験は成るべく一年以内に所期の目的を達するように努力すること。
 右決議する。
#10
○上林忠次君 白井君を支持するようでありますが、すでに抜本的改正に迫られておるときに、応急的なかような法律を出上まするというと、臨時的な面に馴れて根本的な改正に手を染めることが遅くなる。いつの場合でも結局間に合せ立法をやる。基本的なものがずつと先に延びるということになつて来ますので、その点を懸念するのですが、そういうことのないようにこの附帯決議を当局が誠意を以て御実行にならるるように希望いたしまして、取りあえず本法案に賛成したいと思います。
#11
○委員長(片柳眞吉君) 他に御発言はございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(片柳眞吉君) 他に御発言もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。
 続いて採決に入ります。農業災害補償法に基く家畜共済の臨時特例に関する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#14
○委員長(片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて本案は全会一致を以て可決すべきものと決定せられました。
 次に討論中にありました松浦定義君の附帯決議について採決をいたします。松浦君提出の附帯決議を附することに賛成の諸君の挙手をお願いいたします。
   〔賛成者挙手〕
#15
○委員長(片柳眞吉君) 全会一致でございます。よつて附帯決議を附することに決定いたしました。
 なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、事後の手続きは慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(片柳眞吉君) 御異議ないと認めます。
 次に本案を可とされましたかたは順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    松浦 定義  小林亦治
    川口 爲之助 森田 豊壽
    佐藤 清一郎 北 勝太郎
    上林 忠次  横川 信夫
    鈴木 一   白井 勇
    雨森 常夫  関根 久藏
    宮本 邦彦
#17
○政府委員(小倉武一君) 只今御可決になりました附帯決議につきまして、決議の趣旨につきましては私らも何ら異論がございませんので、忠実に決議の趣旨によつて本法案を実施して参りたいと、かように考えます。特に第一項につきましては、両院協議会における保利農林大臣の言明もあり、又衆議院の農林委員会におきましても、ほぼ同趣旨の言明もありましたのでございまするので、特にこの点につきましては忠実に守つて参りたいと、かように考えます。
  ―――――――――――――
#18
○委員長(片柳眞吉君) 次に議題に追加をいたしまして、学校給食法案の件を議題といたします。本法律案は去る七月三十一日に予備審査のため提出せられ、同日文部委員会に付託せられております。その内容が食糧問題、特にこれは該当予算は農林省の予算に計上されておると思うのでありまして、こういう点からも当委員会と相当関連があると思いまするが、これが取扱い方について御協議を願いたいと思います。連合審査にするか、適当のかたに御出席を願つて委員外発言で参りますか。速記をとめて。
   〔速記中止〕
#19
○委員長(片柳眞吉君) 速記を始めて。それでは学校給食法案につきましては、文部委員会に対しまして、連合審査を申込むことに決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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