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1947/06/29 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 運輸及び交通委員会財政及び金融委員会連合審査会 第4号
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1947/06/29 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 運輸及び交通委員会財政及び金融委員会連合審査会 第4号

#1
第002回国会 運輸及び交通委員会財政及び金融委員会連合審査会 第4号
昭和二十三年六月二十九日(火曜日)
    午前十時五十二分開議
 出席委員
  運輸及び交通委員会
   委員長 川野 芳滿君
   理事 前田  郁君 理事 島上善五郎君
   理事 佐伯 宗義君 理事 高瀬  傳君
      大澤嘉平治君   岡村利右衞門君
      尾崎 末吉君    田村 虎一君
      井谷 正吉君    川島 金次君
      佐々木更三君    館  俊三君
      志賀健次郎君    橘  直治君
      原   彪君    矢野 政男君
      飯田 義茂君    堀江 實藏君
  財政及び金融委員会
   理事 塚田十一郎君 理事 島田 晋作君
   理事 中崎  敏君 理事 吉川 久衛君
      淺利 三朗君    石原  登君
      苫米地英俊君    宮幡  靖君
      赤松  勇君    川合 彰武君
      佐藤觀次郎君    田中織之進君
      林  大作君    後藤 悦治君
      中曽根康弘君    長野 長廣君
      藤田  榮君    本藤 恒松君
      堀江 實藏君    河口 陽一君
      本田 英作君
 出席政府委員
        運輸政務次官  木下  榮君
        運輸事務官   三木  正君
        運輸事務官   藪谷 虎芳君
 委員外の出席者
        專門調査員   岩村  勝君
        專門調査員   堤  正威君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 國有鉄道運賃法案(内閣提出)(第七七号)
    ―――――――――――――
#2
○川野委員長 これより運輸及び交通委員会、財政及び金融委員会連合審査会を開きます。
#3
○高瀬委員 本委員会と大して関係がないと言えばないのでありますが、昨日受けました福井縣の震災の状況について、運輸当局が非常に正確な報告をもつておられると思われますので、われわれ参考のためにその被害状況をひとつ運輸当局から拜聽しておきたいと思うのであります。
#4
○藪谷政府委員 御要求によりまして、福井地方の鉄道の震害状況を御報告いたします。
 発生時分は昨日の十七時十三分であります。震源地は、鉄道から見たところでは、北陸本線の大聖寺附近であります。被害の範囲は相当廣くありまして、北陸本線の葉原から石動間、延長約百五十三キロに及んでおります。被害の状況といたしましては、おもなるものは、線路関係の被害といたしまして、築堤の沈下及び隆起が四箇所、橋梁沈下、傾斜が六箇所、線路の亀裂が五箇所、建物の倒壞いたしましたものは八箇所、そのうちで現在列車が不通になつております区間は、鯖江、動宮間約五十キロであります。その被害の一番大きいのは、九頭龍川の陸橋が十二連全部脱落しております。從つて橋脚の方も相当被害がある見込みでありますが、目下調査下であります。運轉関係といたしましては、旅客列車の六〇三列車が、これは上野発米原行でありますが、北福井の停車場に停車中に、第一シヨツクがまいりましたときに、乘客が一應ホームに逃れまして、そのあと第二シヨツクによりまして、三輛が脱線願履いたしましたために、死傷者がありません、非常に幸でありました。それから折り返しの五〇七列車も無事であります。もう一本の福井発の三國港行の一一列車というのがありますが、これは九岡、金津間で震書に遇つておりますが、今のところは死傷者の点は不明でありまして、至急に調査いたしております。その他貨物列車につきましては、五五五列車というのが、福井、北福井間におきまして全列車願履いたしております。かような次第でありまして、早速應急復旧に努めております。本省におきましては、あるいは名古屋の鉄道局におきましては、また現地の敦賀管理部におきましては、おのおの復旧対策本部というものを早速つくりまして、復旧計画を立て、現場で作業をやつておりますが、おそらく今の見込みでは、九頭龍川の鉄橋を除きまして、七日ないし十日の後には復旧をする。九頭龍川の両岸まで列車を入れまして、徒歩連絡をいたすつもりであります。九頭龍川の鉄橋の改修につきましては、調査の上できるだけ早く回復いたしたい、こう考えておる次第であります。取あえずの輸送関係といたしましては、今の福井区間を除きまして、旅客貨物とも輸送はいたしますが、北陸、金澤、富山方面行の旅客につきましては、高山線を利用して輸送する。貨物については金澤、長濱間の発着を一應停止いたしまして、進駐軍関係は高山線でまず輸送し、その余裕があり次第一般貨物を送りたい、京阪神から東北及び北海道向けのものは、旅客貨物とも東海道を経由して輸送するつもりであります。以上簡單でありますが御報告申し上げます。
    ―――――――――――――
#5
○川野委員長 それではこれより國有鉄道運賃法案を議題として質疑を続行いたします。質疑はありませんか。
#6
○川合委員 あるいは運輸交通委員会において質問があつたかも存じませんが、國鉄の新ダイヤの改正に関して國鉄の労組はこれに反対しているというようなことが新聞に報道せられ、それに対して鉄道当局はこれは経営権の侵害であるというように、鉄道総局長官は反駁しているし、かつまた今朝の時事新報の社説に関しては、これらに対する批判が出ているのでありますが、事の眞相とまた今日までの経過と、それから今後輸送省当局が対処せんとする方針について承りたいと思います。
#7
○藪谷政府委員 七月一日から改正予定の國鉄ダイヤの改正につきましては、一年前から用意をし、今春以來組合と数回にわたつて協議を続けてまいりました。組合の最近における返事は、経済の再建に必要なダイヤの改正については、主義としては賛成をする、但し労働基準法その他労働條件の過重になる場合は困る。こういうふうな言い方で進んで來ておりまして、最後には当局がやる場合にはひとつおやりなさい、できるだけ協力はするが、できないものについては詮方ない、こういうような意見でありましたので、われわれ政府当局としては、七月一日から予定通りやるということで進んできておりましたところ、土曜日の午前零時、当局に何ら通告せずに、突如ダイヤ実施反対の指令を発しましたことは、まことに遺憾であります。從つて月曜日の午前と午後、昨夜の三回にわたりまして、組合と折衝いたしまして、できるだけ原案の通り改正いたす考えでおります。われわれの解釈といたしましては、新ダイヤの改正という問題は、やはり経営権に基くものである、從つて一應やることが建前で、どこがどう困るのだという点を十分今後納得せしめて、計画通りダイヤの改正をやつて、貨物につきましては生産増強の裏づけとしての輸送力増強を行い、旅客に対しても國民の経済活動を円滑ならしめるために、できるだけ新ダイヤによる輸送力増強を期して、予定通り実施いたしたいと考えている次第であります。
#8
○川合委員 國鉄労組の方の主張においては、機関士あるいはまた機関助士の不足のために、新ダイヤの実施が困難であるというようなことを言われているらしいのでありますが、はたしてこの眞相はどうであるかという点と、今回の運賃の改正問題は、この新ダイヤということを織り込んでのものであるかどうか、さらにまた機関士が千五、五百名程度足らぬとか、あるいはまた助士がある程度足らぬということが言われているけれども、われわに提供された資料の中に、そういうような不足人員を見込んであるかどうか、この点をお伺いいたしたいと思います。
#9
○藪谷政府委員 機関士は現在余つております。機関助士は労組の言う通り足りません。從つて機関士の免状を持つた者が、下級の職、労務職につくのでありまして、この点につきましては手当等を考えまして、労務に対する考慮を拂つて、配置轉換と申しますか、機関助士の不足を機関士の余つた部分で充足いたしたい、こう考えているわけであります。
 今度のダイヤと運賃の関係でありますが、今度のダイヤは貨物旅客とも平均いたしまして、大約一〇%ぐらいの増加になりますが、この増加に対しましては運輸量といても收入の基礎になる建画の中にははいつている。從つてその運輸量と單位あたりの賃率をはじきましたものが、予算として計上されているようなわけでありまして、やはり関連をとつて考えている次第であります。
#10
○川合委員 國鉄の労組では奈良の大会において、いろいろな役員の改選が行われた、そうしていわゆる左旋回をしたということが傳えられているし、かつまたいわゆる幹部級の顔触れを見るならば、その感が深いのでありますが、左旋回をした後の國鉄労組に対する運輸当局の感想をこの機会にお漏らし願いたい点と、もう一つ小さい問題であるのでありますが、專務車掌は始終現金の出納をやつているのであります。それは乘越しとかあるいはまた料金の過不足のために、車中で出納專務をやつているようでありますが、開いてみますと、こういうような方に対して、出納手当というようなものが支給されていないようでありますが、現金の出納をする者に対しては、出納手当を支給するということが一つの常識だろうと思うのでありますが、こういう人たちに対して出納手当というような特別な手当を支給する考えがあるかどうか、この二点をお伺いしたいと思います。
#11
○藪谷政府委員 第一点の労組幹部の異動につきましては、奈点の大会において変つたことは事実であります。また右左の関係につきましては、左旋回をしたということを新聞で承知いたしておりますが、國鉄の当局といたしましては、右に行こうか、左の行こうがジ極左でない限り、まだその主張が正しければ経営者としてどんどん取上げていく、改善すべきものは取上げていく、不当なものに対しては、当局はできるだけ是正して健全な組合の発達をはかりたいと存じております。
 第二点の出札等につきましては多数の件数及び多数の額の收入金を取扱いまするので一定の標準を定めまして手当を出しておりますが、車内の発費にかかる車掌の取扱うものは、そんなに大きな額にも上りませんし、また件数も少いのでありますから、今のところこれに手当を出すということは考えてありません。
#12
○川合委員 來月から連合軍当局の許可に基いて、外人の観光事業が許可されるわけでありますが、それらに対して運輸当局はどういうふうな方策を考えておる。か新聞には一等車がついて、それを提供するという話があるのでありますが、日本の今後の國際貸借を改善する一環としての観光事業ということは、相当に重視すべきものがあるだろうと思います。そこでこういう方面に対して、運輸当局がどういうような方針をとつておられるか、御所見を承つておきます。
#13
○藪谷政府委員 御提案の御趣旨はまつたく同感でありまして、御承知のように敗戰日本としてはいろいろの点において資源は欠乏しておりますが、観光資源だけは世界まれにみる豊富な國でありますので、これを利用して外客を誘致するということにつきましては、まつたく重要な國策と存じます。そこで運輸省といたしましては、從來戰前において観光局と、それから観光連盟と二つの團体なり組織なりをもちまして、観光宣傳、外客誘致に努めておりましたが、御承知のように、昨年の貿易再開以後、外容がバィヤーの形で來ております。また進駐軍及びその家族が日本に多数滯在しておりますがこれらの旅行する者及び今回アメリカの飛行機会社その他交通機関の計画にかかる、アメリカからの外客が週に大体二十人から二十五人程度十日ばかり内地旅行をして帰るという計画がどんどん進められまして、過日G・H・Qからも発表があつたのであります。これに対しましては、できるだけ鉄道としても優等車を整備いたしまして、その観光の旅行に便益を與えたいと存じております。殊に観光事業にとつてその施設として非常に重要なことは、御承知の通りホテルでありますが、ホテルは観光地及び交通の要衝につくりたいと考えて、本年度の計画は十一箇所を計画いたしまして、これを一般会計に属する公共事業費として折衝中でありますが、費用及び資材関係で六箇所に圧縮して、目下折衝中であります。また陸の観光のみならず、海の観光ポイント、あるいは観光地と申しますか、港の整備等につきましても今後大いに改善いたしていかなければならないと存じております。國立公園あるいは温泉等の開発につきましては、厚生省ともよく連絡をとり、密接に活動を続けていきたい。これにつきましては関係省の観光政策と申しますか、日本の政策につきましては、内閣に観光審議会というものが設置されまして、各省間のいろいろの施策をここで調整していく。各省はその線に沿つて活動するという建前で考えておる次第であります。何ぶんに廣く朝野の御協力を願わなければこの観光事業の日本における將來の発達が期し得られないと存じておりますので、どうかよろしく御指導を願いたいと思います。
#14
○川野委員長 ほかに質疑はありませんか。――なければ運輸及び交通委員会、財政及び金融委員会連合審査会はこれで打切りたいと思いますが、御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○川野委員長 それではこれにて運輸交通委員会、財政及び金融委員会連合審査会を打切ります。ではこれにて散会いたします。
    午前十一時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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